BlackBerryを救う方法

編集者注記: この記事の筆者Andrew Auernheimerまたの名Weevは、ハッカーで、AT&TのiPadの顧客向け情報サービスをハックして懲役41か月を宣告された。6月以降彼は、本誌TechCrunchに、これ以外にも二つのエッセイを刑務所から送ってきた。それらは、”The Tiger And The Cicada“と”State Machinery For State Machines“だ。

ぼくの最初のスマートフォンはNokia Communicatorだ。なんでもできそうなC++の開発キットが魅力だった。iPhoneが出ても乗り換えなかった。 コードを動かすためにはApp Storeに登録しなければならないという義務は、誰もが自由にコンピュータを使えるべしという理想に対する、図太い宣戦布告と思われた。その後ぼくはNokiaと別れてAndroidを持った。ぼくの道徳観からすると、選択肢はそれしかなかった。

多くのハッカーが、Richard Stallmanのイデオロギーを信奉している。たしかに、フリーなソフトウェアを使うことは、道徳的には優れている(フリーには、ソフトウェアのソースコードを見られること、すべてのユーザがそれを改変して配布できること、が含まれる)。Appleのプラットホームがいくら優秀でも、自由の価値には替えられない。Androidはフリーではないが、フリーソフトウェアの成分が多い。だから今のところは、もっともフリーだ。

BlackBerryの命は風前の灯だが、自由という名の炎の洗礼を受ける気があるなら、まだ望みはある。

Stallman自身は携帯を持とうとしない。どれもフリーソフトウェアでないし、政府が出入りする裏口(バックドア)があるからだ。彼の、理念への修行僧のような献身は立派だが、良き収入と良き性生活のためにはモバイルデバイスが欠かせないと知った者にとっては、非現実的だ。ぼくたちはEmacs教の教会から次第に足が遠くなり、真の自由の代わりに、ほとんど自由なプラットホームで我慢するのだ。

ぼくはAndroidの、ごたついたUI/UXと、Googleの監視国家の肥大を憎む。そう感じている人はとても多いが、でもBlackBerryなら全員がハッピーになれるかもしれない。BlackBerryは、ある一つの、革命的行為を実行するだけでよい。それは、モバイルのユーザとデベロッパを牢獄から解放することだ。すべてのソースコードをGPLv3準拠で公開する。すべてのハードウェア成分のスペックを公開し、コミュニティの誰もが自分独自のデバイスを、NSAや企業のバックドアなしで作れるようにする。毎四半期のBlackBerryの決算報告には、コミュニティからの感謝と忠誠の言葉が必ず載るようにする。

BlackBerryの命は風前の灯だが、自由という名の炎の洗礼を受ける気があるなら、まだ望みはある。もう、こうなったら、怖いもの・失うものは何もないのだから、今土壇場のBlackBerryは、モバイルの業界全体と世界の政府をディスラプトするための、度胸を持てるだろう。

[画像: Flickr / Brian Gautreau]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Android専用ロックスクリーン、Coverは状況に応じて最適アプリを起動―コンテキスト・コンピューティングへの第一歩か

われわれはとかく必要以上にアプリをインストールしてわけがわからなくなってしまうものだが、Coverがこの問題を解決してくれるかもしれない。これはAndroid専用ロックスクリーン・アプリで、今日(米国時間10/24)、招待オンリーで発表された。

Coverはユーザーの位置情報にもとづいて家庭、車内、会社などコンテキストに応じて最適のアプリをロックスクリーンに表示し、スワイプで即座にそのアプリを立ち上げるなど優れた機能を満載している。First Round Capitalからの170万ドルの資金を得て、CoverはiOSに対するAndroidのカスタマイズ性の優位を最大限に生かしたAndroid専用アプリとなっている。

Coverではコンテクストが王様、スピードが女王様

Coverに登録して招待をもらうと、Google Play Storeにアプリが表示され、ベータテスターの仲間入りができる。インストールするとCoverは既存のロックスクリーンを代替する。ただしロックスクリーン以外のランチャーやカスタム設定はいっさいそのままで変更はない。Coverの設定に必要なのは自宅と仕事場の住所だけだ。

Coverには位置情報に基づいたジオフェンス機能が内蔵されており、ユーザーが登録された領域に入ると、それに応じてロックスクリーンに表示されるアプリが変化する。ロックスクリーンの左側には6つのアプリが表示される。デフォールトの設定は他のユーザーの利用する人気度合いによって選択される。つまり仕事場ではGoogle Drive、Dropbox、LinkedIn、Asanaが表示され、自宅ではNetflix、Kindle、Facebookなどが表示されるという具合だ。Coverはユーザーのアプリ利用パターンを学習するし、ユーザーが自分でカスタマイズすることもできる。

自宅と仕事場以外の場所にいるばあいは「外出中」と判断され、たとえばヘッドフォンをプラグに挿しこむと音楽アプリが自動的に立ち上がったりする。加速度計からの情報で自動車を運転中だと判断するとクラウドソース・カーナビのWazeとGoogleマップが起動する。

Coverのもう一つの重要な機能はPeekといい、ロックスクリーンに表示されているアプリのアイコンを右にスワイプすると直接そのアプリが起動する。アプリのアイコンが右にずれていくとその下からアプリのトップ画面が現れる。FacebookやTwitterなどのアップデートを驚くほど速くチェックできるすぐれものの機能だ。

またCoverにはアプリのクィック・スイッチ機能がある。他のアプリを使っているときに、いつでも右上隅をからCoverのスイッチ・メニューをドラグダウンできる。ここには最近利用したアプリと現在利用しているアプリに関連の深いアプリへのショートカットが表示されて、クリックするとそのアプリが立ち上がる。メールを書いている最中に地図を参照する必要が出てきても、いちいちホームボタンを押してランチャーを表示し、ランチャーから目的のアプリを起動して、またその手順を繰り返して元のアプリに戻るなどという手間をかける必要がない。

スマート設定機能では自宅で夜12時以降は着信音を鳴らさないなどさまざまなカスタム設定が可能だ。

正直、私はCoverの機能に感心した。私はiPhoneユーザーなのでAndroidユーザーに少々嫉妬を覚えたほどだ。

【中略】

Coverは本格的コンテクスト・コンピューティングへの第一歩になるか

Coverはユーザーにとってすばらしいアプリであるだけでなく、他のデベロッパーにも大きなメリットをもたらしそうだ。ユーザーは後の管理が面倒なので新しいアプリをあまり気軽にダウンロードしなくなっている。Coverはその管理をユーザーに代わって引き受けてくれるのでアプリのダウンロードに対する心理的な抵抗を軽減してくれそうだ。

またCoverはアプリのディスカバリーによって収益化を図ることができるかもしれない。Jacksonは「当面Coverは優れたプロダクトを作り、ユーザーベースを拡大することに専心する」と語っていたが、最終的にはマネタイズを考えねばならない。その場合、「コンテキストを判断して適切なアプリの利用を推薦する」というCoverの能力が収益化に結びつくかもしれない。たとえばユーザーがまだインストールしていない新たなアプリを推薦するなどが考えられる。

たとえば大きなカンファレンスの会場に到着したとき、Coverは付近のCoverユーザーが使っているアプリを検索し、カンファレンスのスケジュール・アプリが多くのユーザーに使われているとわかれば、それをダウンロードするよう勧めることができるだろう。

将来、Coverは単なるアプリのランチャー以上の本格的コンテキスト・コンピューティングを実行できるようになるべきだとJacksonは考えている。各種センサー、カレンダー、メールなどから情報を収集してユーザーの置かれているコンテキストを認識し、それに応じた処理を行うわけだ。たとえばFab(ショッピング・アプリ)が私にプッシュ通知を送りつけてきた場合、オフィスで仕事をしているときだったら開きはしないが、家でくつろいでいるときだったらおそらく開いて読むだおる。将来、Coverはメッセージの内容を判断してFabのメッセージを表示するのは私が家に帰るまで待つなどという高度な処理ができるようになるかもしれない、とJacksonは夢想している。

Coverからの招待を受け取るにはこちらを訪問すること。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


ワールドカップを前に熱くなるサッカー関連アプリケーション。The Football Appは700万ドルを追加調達

サッカーの世界では大金が動く。現実のチーム運営などのみだけでなく、大勢のファンが利用するアプリケーションについても同様のことが言えるようだ。

この度、ベルリンに拠点をおくThe Football Appが、ニューヨークのUnion Square Ventures(Twitter、Tumblr、Zynga、あるいはKickstarterなどへの出資を成功させている)が主導して、他にも多数のエンジェルが参加した最新のラウンドにて、700万ドルの追加資金を調達したのだ。ちなみに、ベルリンのEarlybird Venture Capitalが主導した5月のラウンドでは1000万ドルを調達している。ごく短期間に、かなりの資金調達を立て続けに行ったことになる。

もしかすると勘ぐる人もいるかもしれないが、調達の裏に何か問題があるというわけではないようだ。2008年のリリース以来、いろいろなプラットフォームに対応したモバイルアプリケーションのダウンロード数は1000万件に達している。また、この6ヵ月以内のダウンロード数が300万件に達しているというのも評価できる数字だ。今回の資金調達は、人気もあって、それなりの額を調達している、ライバルのFTBproをリードしよう狙いもあってのものだろう。

もちろんタイミングもよく考えられたものだと言えよう。すなわち、来年にはワールドカップが開催されるのだ。まさに、一気に大量の数の利用者を獲得するチャンスが間近に迫っているというわけだ。The Football Appのファウンダー兼CEOのLucas von Cranachは次のように述べている。すなわち「私たちは、2014年のワールドカップ後には、利用者数を3億5000万と倍増させたいと考えています。モバイルデバイスを利用していて、サッカーに興味をある人すべてが利用候補者ということになります」。

今回の資金は「ソーシャル面を強化して、利用者の使用頻度をあげる」のにも使っていくのだそうだ。

確かに「ソーシャル」面の強化は、アプリケーションを成長させることに繋がっていきそうに思える。ソーシャルネットワークとしての性質も持つようになれば、いつでもどこからでも、ファン同士がサッカーの話で盛り上がることができるようになるわけだ。こうした意味では今回、Union Square Venturesがラウンドをリードしているのは大きな意味がありそうだ。すなわちUnion Square VenturesはこれまでにTwitter、Foursquare、およびTumblrと関係したことがあるわけで、ソーシャル要素を成長させていくためのノウハウも持っているものと考えて良い。The Football App自身も、あるいは他の投資家たちも、その点に大いに期待しているに違いなかろう。

今月初め、アプリケーションには「Fat Zone」という機能が加わり、試合結果、ニュース情報、全世界からのサッカー情報などに加え、ソーシャルフィードからも各種情報が集約されるようになっている。

こうした変更を経て、The Football Appは、Fanatixと同じような仕組みも実装したと言えそうだ。FTBproなどもまた新たな動きを見せてくると思われ、2014年のワールドカップを、一層愉しむためのテック面での環境整備も進んでいくことになる。

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(翻訳:Maeda, H


LinkedInがニュースアグリゲーターのPulseのアプリ開発中―モバイル・コンテンツ配信機能の強化を図る

ビジネスパーソン向けのソーシャルネットワーク、LinkedInは今や世界で2億3800万のメンバーを有するまでになっている。

今日(米国時間)、LinkedInは最近買収したニュースアグリゲーターのPulseの新しいアプリを開発していることを明らかにした。Pulseの共同ファウンダー、Ankit Guptaは「このサービスはLinkedInの主力コンテンツ・サービスとなる」と語った。

LinkedInのアカウント情報を利用してログインしたPulseユーザーには、LinkedInの推薦する記事、トップ・エグゼクティブなどインターネットの有力なインフルエンサーのブログ記事などのコンテンツが配信されることになる。LinkedInはPulseを単なるニュースリーダーを超えて、ユーザーのプロフェッショナルな必要に応じてカスタマイズされたニュースアグリゲーターにすることを目指している。

PulseはFlipboardのライバルのニュースリーダーで、この4月、LinkedInに9000万ドル以上で買収された。現在Pulseは買収以前とほぼ同様のサービス提供しており、LinkedInはPulseを将来どのように利用するつもりか明らかにしていなかった。Pulseは若干のLinkedIn連携機能を除けば、事実上スタンドアローンのサービスとして運営されている。

LinkedInのアカウント情報を他のサービスでも利用するというのは興味ある拡張だ。同時にLinkedInはこれも近年買収したRapportiveにを利用したLinkedIn IntroアプリをiPhone向けに発表した。詳細はこちらを参照。

また新しいiPadアプリを発表し、モバイル・サービスにビデオや画像などビジュアルな要素をこれまで以上に供給すると同時に、今年始めにデスクトップ版に導入した拡張検索機能をアプリにも移植した。

LinkedInによればユニーク・アクセスの38%はモバイル・デバイスからだといい。CEO Jeff Weinerは「LinkedInは近くモバイル化の瞬間、つまりモバイルからのトラフィックがデスクトップを超える時を迎えるだろう」と予測している。

PulseをLinkedInのモバイル体験の柱の一つに加える目的はサービスのパーソナル化を深化させるためだ。今日、モバイル・デバイスほどユーザーの接触、利用時間の長いないチャンネルは他に存在しない。これまでにもLinkedInは、モバイル・アプリに検索、経歴のアップロード、求職への応募連絡相手の管理などの機能を次々に追加してきた。Pulseの新アプリの公開は来年になるもようだ。【後略】

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


LinkedIn、メールの相手情報を表示するiPhoneアプリ、Introを発表―iPadアプリもアップデート

LinkedInのCEO、Jeff Weinerは「Linkedinのビジョンの実現を阻むハードルは規模だ」 という。規模の拡大を急ぐ努力の一環として、今日(米国時間10/23)、LinkedinはLinkedInとRapportiveの情報をさまざまなiOSメールアプリから利用できるIntroを発表した。同時にiPadアプリもアップデートされた。

IntroはGmail、Yahoo Mail、Aol Mail、iCloud、Google Appsの各iPhone版メールアプリをサポートする。Introはメールの受信者欄に送信者のプロフィール写真、肩書などを自動的に挿入する。

今日、LinkedInはモバイルにサービスの重点を移す戦略と新しい統計も発表している。LinkedInのユニーク訪問数の38%はモバイル・デバイスからのものだという(2011年の第1四半期にはモバイル・アクセスはわずか8%だった)。LinkedInはまた4月に買収したニュースリーダーアプリのPulseもアップデートした

Introでメールがスマートに

Introはこちらで登録するだけで今日から誰でも利用できる。このアプリは基本的に2012年2月に買収したRapportiveの機能を利用している。Rapportiveは受信したメールの送信元情報をGmailの右サイドバーに表示するデスクトップアプリだ。Introはこの機能をiOSの各メール・アプリで実現する。

Introを利用すると、ユーザーがメールを書く際に送信者名を入力すると即座にその相手の写真、肩書、会社情報などのミニ・バイオのパネルが現れる。クリックすると、相手がLinkedInに登録している場合、経歴、学歴、居住地、ブログなどの関連リンク等すべての公開情報と共通の友人が表示される。またLinkedInで友だちになること求めるボタンも用意されている。下のスクリーンショットはIntroを利用していない場合(左)と利用している場合(右)のメールの比較だ。Introを利用している場合、受信したメールの送信者のIntro情報が件名と日付の下に表示される。

LinkedInでは、メールのユーザーがこの機能を使って相手について詳しい情報を知り、効果的にメールを利用できるようになることを期待している。たとえば売り込み先のクライアントがミシガン大学の出身者であるとわかればミシガン大学の話題を出して親しみを増すことができる。初めての相手とメールをやりとりする場合、いちいちGoogle検索をかけなくともメールアプリ内から詳しい人物情報を得ることができる。

Introの動作メカニズムは巧妙だ。IntroはAppleと提携しているわけではなく、一般公開されているプロフィール設定APIを利用している。Introに各メールアドレスとそのパスワードを入力すると、カスタマイズされたプロフィールが設定され、その内容がiOSのメールアプリ内に表示される仕組みだ。スマートフォンの設定メニューあるいはIntroアプリからIntroとの連携を随時停止することができる。

しかしいったん使い始めれば連携を停止する気にはまずならないだろう。使ってみて私は非常に優れたアプリだと感じた。役に立つ情報をきわめて小さなスペースに圧縮して表示し、ワンタップでさらに詳しい情報を大量に引き出せる。Introをインストールすると、LinkedInサイトを全く訪問しなくても、毎日LinkedInを利用しているユーザーになるというのはLinkedInとして巧みな戦略だ。

iPadアプリのアップデート

新しいLinkedIn for iPadアプリも今日公開された。このアプリはウェブ版を機械的に中程度のサイズのスクリーンに押し込めたというわけではなく、タブレット専用のデザインが採用されている。ナビゲーションは個人別に最適化されたカルーセル式の横スワイプだ。ユーザーは人物だけでなく、会社や職でも検索が可能だ。

LinkedIn for iPadにはLinkedIn Influencerのコンテンツが読みやすく表示される。Influencerは400人のトップ・ビジネス・エグゼクティブからの有益なブログ記事をストリームする。新しいアプリでは専用ページが設けられて可読性が大きく高まった。LinkedInはさまざまな方法で収益を上げているので、他のウェブサービスのようにすべてのページにできるかぎり大量の広告を表示する必要がない。これはiPadで長文を読む際のユーザー体験には大きなメリットだ。写真はフルスクリーンに拡大できるし、ビデオは記事中のその場で再生可能だ。

これらの改良でLinkedInはモバイルの狭い画面にも大きく進出できそうだ。この戦略が成功すればLinkedInは「必要があったときにたまに使う」ユーティリティーから日々欠かせないサービスへと飛躍できる。LinkedInはビジネスモデルを人材リクルート業から次第に広告に移しつつあるので、ページビューを増やすことはビジネス上重要な目標となる。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


「今夜の予定」計画を手伝ってくれるYPlanに、Android版アプリケーションが登場

YPlanは登場からまだ1年にも満たないサービスだが、活躍の場を広げつつあるようだ。

本サービスが登場したのはイギリスでのことだった。それが先月にはニューヨークデビューを果たし、さらにはAndroid版もリリースすることとなった。

ご存じない方に説明しておくと、YPlanというのは24時間位内に行われるクールなイベント、パーティー、コンサートなどの情報を集めておいて、「今夜の予定」に悩む利用者に情報を提供するサービスだ。

サービスを使うと支払いもアプリケーションから行え、またチケットの印刷も必要ない。イベント会場の入り口であたふたとする必要もなく、利用者からは「ナイトライフ用のUberのような存在」との評価も受けている。

YPlanによると、この10ヵ月の間に30万件のダウンロードがあったのだとのこと。今回のAndroid版のリリースにより、さらに利用者数を増やしたい考えだ。ちなみにYPlanはシリーズAにてGeneral Catalystより1200万ドルを調達している。

ところで、Android版のリリースに時間がかかったようだが、理由はあるのだろうか。

YPlanによると、求める技術者のレベルをかなりの高レベルにおいていたこともあって、開発者を見つけるのに時間がかかったのだそうだ。「品質の高いAndroidアプリケーションを開発するには、それなりの時間もかかります。今年の夏は、Android版の開発とニューヨーク展開にかかりっきりでした」と、共同ファウンダー兼CTOのViktoras Jucikasは言っている。

YPlanにとって、Android版の展開は今後のサービス成長にとってとても重要なことだ。将来的にはソーシャルネットワークとの連携を深め、友達同士でナイトライフを愉しむための情報を広く提供していきたい考えだ。

取り敢えず今のところは、Android版のリリースも行ったことで、アプリケーション利用者に対する提供情報の質や量を高めていくことを目指している。

現在のサービス提供地域はニューヨークとロンドンに限定されている。双方の地域の居住者はYPlanのサイトiOSiOSアプリケーション、ないしAndroidアプリケーションでYPlanを試してみることができる。

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(翻訳:Maeda, H


Apple、iPad Airは中国でも(初めて)アメリカなどと同時発売

Appleが中国市場を非常に大事に考えていることが、本日のプレスリリースイベントで明らかとなった。新モデル発表の舞台で、Worldwide Marketing部門SVPであるPhil Shillerが、中国におけるiPad Airの発売を、米国などと同時に行うことを発表したのだ。

このような取り扱いはこれが初めてのこと。これまでは、中国で最新版のiPadを入手するには数週間ないし数ヶ月の間、待っていなければならなかったのだ。

最近のAppleは、新製品を可及的速やかに広い地域で扱うようにしようとしているようだ。中国での店舗展開にも力を入れている様子。既に他の記事にも掲載しているが、iPad Airは499ドルより。レティナ版iPad miniは399ドルからとなっている。

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(翻訳:Maeda, H


Android機のパフォーマンスをARMバイナリレベルの最適化で上げるFlexyCoreをGoogleが買収

AndroidのパフォーマンスブースターDroidBoosterで知られるフランスのFlexyCoreを、このほどGoogleが買収した。金額等の条件は公表されていないが、この買収を最初に報じたフランスのL’Expansion紙は、2300万ドルと推測している。

Googleは買収を確認し、FlexyCoreの強力なチームと“Androidデバイスのパフォーマンスを最適化するソフトウェアを構築する高度な技術力”を買収の動機としている。というかFlexyのチームはすでにGoogleのAndroidチームに統合されており、買収の話は昨年9月に始まって今月初めに決着とほぼ1年かかったようだ。ヨーロッパの買収案件は一般的に進展が遅いが、それにしても長すぎる。しかも目的が企業買収というより人材獲得だけに、なおさら。

5年前に創業されたFlexyCoreの主製品DroidBoosterは、Androidデバイスのパフォーマンス、とくにスピードと電池寿命を上げる。この二つはどちらもスマートフォンの市場競争においてきわめて重要だ。同社の主張によると、ARMベースのデバイスのパフォーマンスを最大10倍に上げる。何をやるのかというと、DalvikのコードをARMのバイナリへビルドする際に徹底的な最適化を行うのだ。

最適化される対象機は、ハイエンド機とローエンド機の両方だ。機種のタイプによって、Androidの新しい機能を取り入れたり、あるいは既存の機能を拡張したりする。セールストーク的には、“ハイエンドのパフォーマンスをローエンドデバイスにもたらす”、となる。それによってAndroidを、マスマーケットの勝者にする、と。実際、今ではその通りになっている。とくにAndroidハンドセットのこれからの市場は、ますます途上国が多くなるから、低価格機でありながらハイパフォーマンスであることは、売れるための絶対条件だ。

FlexyCoreは最初、フランスの国営インキュベータEmergysに支援され、パリのVC Sochrastemから150万ユーロの資金を獲得している。だからL’Expansion紙の2300万ドル説は、フランス企業の出口としては、とても立派な額だと言える。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


スマホSEO講座完全版(テクニカル編)

スマホとPCユーザーの比率がサイトによっては逆転するようになった今日、スマホユーザーを意識したサイト作りはSEO含めて欠かせません。とはいえ、レスポンシブデザインで対応すればよいという話ではなく、様々な考慮すべき要素がそこには存在します。今回は特にテクニカルな視点からスマホサイトにおいて考慮すべきSEO要素について簡潔かつ詳細にまとめ上げてくれたサーチエンジンランドの素晴らしい記事を紹介します。 — SEO Japan

Google mobile app logo先日、SMX Advancedで、私はテクニカルSEOのパネルの司会進行を務めた。このパネルでは、グーグルのマイリー・オイエ氏は、グーグルがモバイルのコンテンツをクロールし、インデックスし、そして、ランク付けを行い、モバイルデバイスのユーザーに提示する仕組みを基にモバイルサイトのテクニカルSEOのベストプラクティスについて説明した。

また、オイエ氏は、モバイルのユーザー体験が、スマートフォンの検索ユーザーに対して、結果をランク付けする際の要素の一つであることを認めた先日の発表についても、言及していた。

今回は、このモバイルSEOに関する詳細、そして、サイトのモバイルユーザー体験を検索を考慮して、構築する方法(そして、モバイルユーザーに喜んでもらう方法)を紹介していく。

レスポンシブデザイン、ダイナミックサービング、それとも、モバイルURL?

モバイルのユーザー体験を一から構築しているなら、まずは、この問いに対する答えを見つける必要がある。既にモバイル向けのユーザー体験を作り上げているなら、自分のサイトに当てはまるセクションまで飛ばしてもらって構わない。この3つの選択肢は、全てユーザーおよびグーグルに有効に働く。そのため、インフラ、コンテンツ、そして、オーディエンスに応じて、最善のアイテムを採用してもらいたい。

実装するアイテム URL コンテンツ
レスポンシブデザイン デスクトップとモバイルに対して、URLは一つ 基本的に、全てのユーザーに同じコンテンツを提示するものの、デバイスとスクリーンのサイズを検知して、レイアウトを構築していく。スクリーンのサイズが小さくなると、表示するイメージやテキストの量が減る、あるいは、ナビゲーションが簡素化されることもある。
ダイナミックサービング デスクトップとモバイルに対して、URLは一つ 異なるデバイスのユーザーに異なるコンテンツを提供する。
モバイル URL デスクトップとモバイルに対して、異なるURLを利用 モバイルおよびデスクトップのユーザーエクスペリエンスは、全く異なる可能性がある。

 

レスポンシブデザイン

デバイスを検知し、レイアウトを調整するレスポンシブデザインは、万能型の戦略である。デバイスのタイプに関わらず、URLは一つであり、レイアウトの調整は自動的に行われる。これは、スマートフォン、タブレット、ラップトップ、そして、巨大なモニターの全てに有効である。 クロールは効率よく行われ、ユーザーは、リダイレクトがもたらす遅れを経験することはない。そして、検索エンジンは、一つのページをインデックスして、ランク付けを行うことが出来る。

ユーザーにとっても、グーグルにとっても、実用的であり、誰もが得をする。

グーグルは、CSSやJavaScript等のリソースのクロールをブロックする手法を薦めていない。なぜなら、グーグルは、レスポンシブなページの要素を構築する必要があるためだ(このようなリソースをブロックしない方が良いとグーグルは薦めている)。

唯一問題視されるのは、ページの読み込み時間である。モバイルデバイスでページが速やかにダウンロードされる点、そして、重いコンテンツ(動画、結局モバイルユーザーには表示しない広告等)を大量に読み込んでいない点を確かめてもらいたい。サイト上のコンテンツが問題になっているなら、ダイナミックサービングの利用を検討してみるべきである。

コンテンツのフォーカスについても考える必要がある。最終的に、デスクトップバージョンと比べて、モバイルバージョンに表示する/隠す内容が大幅に異なるなら、モバイルのURLを別に用意した方がよいだろう。

ダイナミックサービング

この方式では、サーバーは、コンテンツを返す前にデバイスを特定し、(レスポンシブデザインと同じように)一つのURLで応答する。レスポンシブデザインとの違いは、URLに読み込まれるコンテンツが、デバイスのタイプによって、大きく異なる可能性がある点である。

デスクトップバージョンのコンテンツを全て読み込むと、モバイルページの読み込みが遅くなる場合、ダイナミックサービングをお薦めする。ただし、実装の難易度は高くなる。

ダイナミックサービングの実装に関しては、Vary: User-Agent HTTP レスポンスヘッダーを利用してもらいたい。異なる状況で異なるコンテンツを提供しているためだ(Akamai等、一部のCDNは、このヘッダーを利用するページをキャッシュしない可能性がある。それでも、グーグルはVaryの利用を薦めており、また、このヘッダーを無視するように、Akamaiを設定することが可能だ)。

モバイル URL

馬車に乗り、バターを素手で撹拌し、折り畳み式の電話機を使っていたころ、モバイルデバイスのユーザーにレスポンシブデザインを用いているサイトは一つもなかった。当時の可哀想な折り畳み式の電話機は、ページをリクエストするものの、巨大なコードが向けられていることに気づき、何もできずに降参するばかりであった。

そのため、当時は、モバイルに対するベストプラクティスとして、モバイルページを別に用意する方法が求められており(通常は、m.のサブドメイン)、モバイルデバイス向けにコーディングが行われることが多かった(XHTML mobile profile/WAP 2.0、WML/WAP 1.2、または、cHTML(iMode))。

グーグルのモバイルウェブインデックスは、このようなページを保存しており、フィーチャーフォンのユーザーは、このページを検索することが可能である(今でも可能)。モバイル XML サイトマップは、このタイプのページをリスティングする上で用いられている。

しかし、このような未来志向の時代においては、モバイルのURLを別に持っている場合、マークアップを利用している確率は低い。恐らく、小さなスクリーンで見やすくするために、別にページを作っただけなのだろう。

グーグルは、URLが異なると、異なるページだと判断するため、グーグルに、デスクトップとモバイルのページの関係を理解してもらえるように、複数の作業を実施することが出来る。デスクトップでの検索と同じように、モバイルの検索ユーザーに対しても、サイトのビジビリティを確立することが目標である。

グーグルは、デスクトップのユーザーとスマートフォンのユーザーを単一のインデックスから探す。デスクトップとモバイルのページの双方がインデックスに存在する場合、双方のページを集め、適切なバージョンを採用する(下のランキングのセクションでこの点を詳しく説明する)。

この方法は、新しい選択肢が生まれているものの、今でも有効である。技術的に計測が簡単であり、これから紹介するアドバイスに従っていれば、ユーザーと検索エンジンの双方にとって効果的である。

とりわけ、モバイルユーザーに提供しているコンテンツが、デスクトップのユーザーに提供しているものと大きく異なる場合、このオプションの利用は合理的だと言えるだろう。

モバイル URL & リダイレクトのマッピング

まずは、検索エンジンとユーザーを考慮して、モバイルのページとデスクトップのページが適切にリダイレクトされていることを確認する必要がある。デスクトップのページにアクセスするモバイルユーザーエージェントは、モバイルバージョンにリダイレクトし、一方、モバイルページにアクセスするデスクトップのユーザーエージェントは、デスクトップのバージョンにそれぞれリダイレクトしなければならない。単純なことだと思えるかもしれないが、実際には、多くのサイトが怠っている

私はこの手法を常に薦めているが、モバイルユーザーをモバイルページに、そして、モバイルのデバイス以外のユーザーをデスクトップのバージョンにリダイレクトすることが、なぜ重要なのか、よく問われる。SEOに関係なく、現在は、モバイルデバイスが、コンテンツの利用と共有の主役になっている。例えば、Aさんは、飛行機に乗るために列に並ぶ時、記事を読んでいると仮定する。その後、Aさんは、ツイッターを介して、(モバイル)リンクをシェアし、オフィスで仕事をしているBさんがリンクをクリックする。

もし、このサイトがデスクトップ版にリダイレクトしない場合、Bさんは、モバイルページを見ることになる。これは、Bさんのユーザー体験にとってマイナスであるだけでなく、広告を表示しないため、収益にも良くない影響を与える。

ラップトップで開いた、ABCニュースのモバイルページのスクリーンショットを掲載する:

Mobile URL

Mobile URL

次に、デスクトップのURLで同じ記事を見た際のスクリーンショットを提供する。遥かに、ユーザーフレンドリーであり、広告も表示されている。

Non-Mobile URL

グーグルボット-モバイルのために特別な作業をする必要はない。モバイルブラウザとして、クロールを行うためだ。つまり、グーグルボット-モバイルも、通常のグーグルボットも、リダイレクトが適切に配置されていれば、リダイレクトされる。

デバイスのタイプに応じたリダイレクトを怠るだけでも、言語道断だが、それよりもさらに許せない行為がある。それは、モバイルユーザーをホームページにリダイレクトする行為だ。モバイルバージョンのページを用意していないなら、モバイルユーザーがデスクトップのページにアクセスした際に、デスクトップのページをそのまま見せてあげるべきである。モバイルデバイスのスクリーンを考慮していないページに、モバイルデバイスでアクセスすること自体、既に愉快ではないが、それでも、完全に関係のないページに飛ばされ、全く、情報にアクセスすることが出来ない状況よりは、まだよい。

モバイルページを持っているものの、デスクトップ向けのページを用意していない場合は、どうだろうか?モバイルバージョンのないデスクトップページのケースと同じように、モバイルバージョンを見てもらうべきである。

ちなみに、グーグルは、タブレットのユーザーに関しては、モバイル版ではなく、デスクトップ版にリダイレクトすることを薦めている。これは、グーグルが持つ、ユーザーの好みのデータを考慮した方針である。

また、モバイルページをrobots.txt経由のクロールからブロックするべきではない。こうすると、グーグルは、デスクトップとモバイルのページをクラスタにマッピングすることが出来なくなってしまうためだ。

モバイル URL & メタデータの追加

先ほども申し上げた通り、グーグルは、単一のインデックスを用いて、コンテンツをデスクトップのユーザーとモバイルのユーザーに提供しているものの、デスクトップとモバイルのページをまとめて、適切なバージョンのページをユーザーに与えている。そこで、モバイル版のページとデスクトップ版のページの間のリダイレクトに加え、メタデータを追加して、グーグルにシグナルを送り、マッピングを明確に示すことも可能である。

rel=canonical

モバイル版とデスクトップ版の双方にこのデスクトップのタグを利用することが出来る。このタグは、インデックスおよびランク付けのシグナル(外部のリンク等)を統合して、コンテンツの重複がもたらす混乱を回避する。

<link rel=”canonical” href=”http://www.example.com/desktop-version/my-new-favorite-show-is-scandal/”/>

rel=alternate media

この属性を利用すると、デスクトップとモバイルのURLをマッピングすることが出来るようになる。デスクトップのページでこのタグを使って、モバイル版を特定する(デスクトップ版を特定するために、このタグをモバイル版に用いることはない)。

デスクトップのページに、以下のコードを導入しよう(max-widthには、対応する値を入力する):

<link rel=”alternate” media=”only screen and (max-width: 640px)” href=”http://m.example.com/my-new-favorite-show-is-scandal/”/>”

alternate in the XML サイトマップでalternateを指定することも可能である。

モバイルURLのカノニカル版を指定する必要がある(ブラウザのアドレスバー内のURLを単純に投入するのはやめよう。任意のパラメータを含んでいる可能性があるためだ)。

SMX Advanced Mobile SEO

rel=next/prev

ページ番号を付与したコンテンツを持っている場合、rel=nextとrel=prev属性を利用することが出来る。ただし、ページにリストアップされている項目の数がモバイル版とデスクトップ版で異なる場合、この属性を使って、付随するページをまとめることは出来ない。コンテンツがマッチしないためだ。

SMX Mobile SEO Pagination

Vary: User-Agent HTTP ヘッダー

デバイスのタイプに応じて、リダイレクトを行っているのであれ、単純に異なるコンテンツを表示しているのであれ(ダイナミックサービング)、Vary: User-Agent” HTTPレスポンスヘッダーを返すように、サーバーを設定するべきである(ダイナミックサービングのセクションを参照)。

ランク付け & モバイルデバイス

スマートフォンでグーグル検索を行う場合、デスクトップで検索を行う場合と同じインデックスで情報を探すこといなる。グーグルは、デスクトップとモバイルのページをまとめているため、結果では次のような現象が起きる:

  • ユーザーにURLのデスクトップ版が表示される。
  • ユーザーが結果をクリックすると、グーグルは、デスクトップ版のページではなく、モバイル版のページを読み込む(ページの読み込みが早くなるため、ユーザー体験が改善される)。

(クエリのタイプ、ユーザーの居場所、デバイスのタイプ等)あらゆる要素によって、ランキングのシグナルは異なる。モバイルの検索ユーザーに関しては、ページのモバイルユーザー体験がシグナルに盛り込まれる(ランキングのシグナルを突き止めようとする人がいるが、シグナルは、クエリによって、そして、ユーザーによって大きく異なるため、ランキングシグナルを固定化すると、最終的に負けを見ることになるかもしれない)。

理想的なユーザー体験を阻むモバイルの問題は、モバイルの検索ユーザーに対して、上位にランクインするサイトの力を妨げるものの、デスクトップの検索結果のランキングには悪い影響を与えるわけではない。

これから挙げていくランキングのシグナルは、スマートフォンでの検索特有のシグナルである:

モバイルオンリーのページ

グーグルは、デスクトップおよびモバイル版のページに対して、インデックスおよびランキングのシグナルを統合しているため、モバイルオンリーのページは、シグナルの数が少なく、デスクトップ版のページを持つページほど上位にランク付けしてもらえない可能性がある。

ページの読み込み時間

マイリー・オイエ氏は、スマートフォンで読み込まれるページのローディングが1秒遅れることで発生するインパクトを調査したケーススタディを懲戒していた。この調査は、1秒経過するごとに、ページビューが9.4 %下がり、直帰率は9.3%増加し、コンバージョン率は3.5%下がると指摘している。

グーグルは、最高のユーザー体験をもたらすページにユーザーを導くことを望んでおり、読み込みが遅いページは、ユーザー体験を阻害してしまう。そのため、遅いページも上位にランク付けしてもらえない可能性がある。

オイエ氏によると、1秒以内に上半分のコンテンツを表示することが求められているようだ(現在のモバイルデバイスでの平均読み込み時間は、7秒間)。

リダイレクト

ページのリクエストに対して、モバイルデバイスが接続を確立するまで、0.6秒間かかる。つまり、リダイレクトを行う度に、0.6秒間が読み込み時間に加算されていく。

Mobile Latency Due to Redirects

リダイレクトが絶対に必要なケースもある。しかし、ターゲットのページに直接リダイレクトし、リダイレクトチェーンやループを除去する必要がある。

また、先ほども触れたように、モバイルユーザーをデスクトップのURLから、モバイルのホームページにリダイレクトさせてはならない。モバイルのユーザー体験を考慮すると、これはURLが存在しないことに等しいため、URLのランキングに悪い影響を与えかねない。同様に、ページが存在しない旨を伝えるエラーメッセージを、スマートフォンのユーザーに見せるべきではない。

オーバレイとポップアップ

ユーザーにアプリをインストールしてもらいたい気持ちは分かる。それほど素晴らしいアプリなのだろう。モバイルサイトよりも遥かに優れているのだろう。また、収益も得られるのかもしれない。なぜなら、モバイルの収益モデルはいまだに解明されていないからだ。気持ちは分かる。

しかし、グーグルは、検索エンジンのユーザーに答えを与えようと試みており、アプリのインストールを薦めるオーバーレイ等の障害物は、答えを早く提供する試みを遅らせてしまう。マイリー・オイエ氏は、プレゼンの中で、「“アプリのダウンロードを求める”インタースティシャル広告を用いて、余計なクリックをユーザーに強制する方針を見直す」よう薦めていた。

Mobile Overlays

言いたいことは分かる。アプリのダウンロード数が減ってしまうのだろう。しかし、ページが上位にランクインしなくなると、ビジターは減り、結局、ダウンロードの数は減ってしまう。モバイルページのレイアウトを調整して、もっと上手にアプリを展示してみよう。

下の例では、The Car Connectionは、検索エンジンのユーザーが求めるコンテンツ、そして、アプリのインストールを求めるメッセージ(閉じることが出来る)の双方を上半分に掲載している。

Mobile App Prompt

サポートされているコンテンツ

モバイルページでは、モバイルデバイスでサポートされているコンテンツのみを提供する必要がある。ユーザーが閲覧することが出来ないコンテンツ(あるいは、ユーザーが再生することが出来ない動画)のみをページで提供している場合、グーグルは、ユーザーを速やかに答えに導くことが出来ず、上位にランク付けしない可能性がある。

まとめ

  • モバイルとデスクトップのユーザーに対して、同じURL(レスポンシブデザインまたはダイナミックサービング)、もしくは、異なるURL(モバイル限定のページ)を与える。
  • デバイスに応じて動的なコンテンツを提示するページ、あるいは、デバイス特有のURLにリダイレクトするページに、Vary: User Agent HTTP ヘッダーを利用する。
  • カノニカル属性を利用する(デスクトップ版に対して)
  • モバイルとデスクトップに対して、別々のURLを利用するケース:
    • デスクトップとモバイルのユーザーを共に適切なページにリダイレクトする。
    • 該当するページを持っていない場合は、ユーザーをリダイレクトさせるべきではない。
    • タブレットのユーザーをデスクトップのバージョンにリダイレクトする。
    • デスクトップのURLのカノニカル属性を利用する。
    • rel=alternate mediaをデスクトップ版で使って、モバイル版を指定する。
    • ページが速やかに読み込まれることを確認する。
    • 不要なリダイレクトを減らす。
    • アプリを宣伝するインタースティシャル広告を介して、検索エンジンのユーザーがコンテンツにアクセスする試みを邪魔するべきではない。

以上の内容を踏まえて、モバイルを十分に活用してもらいたい。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「The Definitive Guide To Technical Mobile SEO」を翻訳した内容です。

まさに充実の内容、これを80%以上対応できればスマホSEOも基本OKといえるような記事でした。スマホユーザーのアクセス比率が多いことはわかっていても、意外と何もできていないサイトが実はまだまだ大半ではと思います。スマホ対応サイトを用意する際に、ここに書かれてるSEO要素も考慮することでスマホサイトのアクセスも確実に増えるはず。 — SEO Japan [G+]

2013年のタブレット出荷台数は42.7%成長の見込み。従来型PCは11.2%の減少か

タブレット機がますますPCの市場を侵食しているようだ。但し、この市場というのはなかなかの規模であるので、PCの方もまだ命脈を保ってはいる。そうしたレポートをとりまとめているのは、市場分析サービスなどを手掛けるGartnerだ。全世界における今年のタブレットの出荷は53.4%の伸びを示す見込みで、台数にして1億8400万台ということになる。一方でPCの方も台数ベースで言えば、タブレットよりも多く売り上げる見通しだ(今年は3億310万台)。しかしこれは2012年比で11.2%減の数字となっている。PCの出荷台数は年々減少する傾向にある。

ちなみにGartnerは、4月時点では今年のPC出荷台数を昨年比7.3%減と予測していたのだが、どうやらこの値も下方修正されることとなった。

尚、デスクトップOSと同様のOSを搭載するMicrosoftのSurface Proや、ウルトラモバイル(軽量ノートPC)などの普及が、従来のデスクトップPCの市場を奪う傾向もある。ウルトラモバイルをPCから外す統計もあるが、これをPCとして扱っても今年の出荷台数は8.4%の減少となっている。Gartnerの予測によると、2017年にはタブレットが、デスクトップとウルトラモバイルを合計した台数を上回るとしている。

出荷台数の接近傾向は急激であり、2014年には、PCとタブレットの出荷台数の差は1800万台程度となるのではないかと予測されている。但し、ウルトラモバイルは4000万台程度にまで伸びるだろうとも予測されている(今年は1860万台程度と見込まれている)。

ひとつのデバイスで仕事と遊びの両方をこなそうとする人が、ウルトラモバイルを選択することになるのでしょうと、Gartnerは言っている。してみるとウルトラモバイルは、タブレットスタイルで、PCの要素を持つといったハイブリッドな方向に成長していくことになるのだろう。

ところでタブレットについて、小型化および低価格化が時代の要請ともなっている。7インチタブレットの人気が高まり、高機能タブレットの価格も下がっていく方向にある。AmazonのKindle FireシリーズやGoogleのNexusシリーズなどの低価格タブレットが、iPadなどの高額製品のシェアを奪いつつ、そしてタブレット市場を拡大させている。

小型化したタブレットは、スマートフォン利用者からも熱い視線を浴びることになる。Gartnerの調査によれば、今年のホリデーシーズンには「ここしばらくの間ホリデー時期のプレゼントとして一番人気であったスマートフォンの人気を凌駕して、小型タブレットが一番人気となる」ことになりそうだとのこと。これはGartnerのリサーチ部門Vice PresidentであるCaroline Milanesiの言葉だ。

もちろんモバイルフォンの市場は順調に成長は続けていくだろう。しかしGartnerは平均販売価格(Average Selling Price:ASP)の高いものについては成長が鈍化するだろうと見ている。市場の成熟が進み、そのような中ではミッドレンジが市場を引張、そして新興市場ではローエンドのAndroidデバイスが主導権を握っていく。販売規模を拡大するには、安価なデバイスが必要となっていくのだ。先進国の市場が飽和状態となる中、市場の規模を拡大し続けるには、発展途上の市場に向けて、低価格なデバイスを提供していくことが必要なのだ。

今年および来年における、全世界でのOS毎の出荷台数予測をみると、安価なタブレットおよびスマートフォンを提供するAndroidの普及が、さらに進みそうな状況が見て取れる。2014年には、全種類のデバイスにおいてマーケットシェアの半分を握ることとなりそうだ。Windows/Windows PhoneおよびiOS/Mac OSの成長度合いはさほどでもないと予測されている。

2013

  • Android 38%
  • Windows 14%
  • iOS/Mac OS 12%
  • RIM 1 %
  • Others 35%

2014

  • Android 45%
  • Windows 15%
  • iOS/Mac OS 14%
  • RIM 0.8%
  • Others 26%

ウェアラブルについてGartnerは、スマートフォンと一緒に用いる「コンパニオンデバイス」が徐々に普及し始めると予測している。2017年までに、ウェアラブル+スマートフォンの組み合わせを捨てて、ウェアラブル+タブレットという組み合わせを選択する人は1%未満に留まるだろうとしている。

また、少なくとも、ウェアラブルが直ちに「must have」のデバイスとなることはなさそうだ。ウェアラブルが必須となる時代がくるまでは、生活をナビゲートしてくれるのはスマートフォンということになるだろうと、Milanesiも言っている。ウェアラブルが市民権を得るには、既存デバイスが提供しているエクスペリエンスを拡張し、さらに今ではコンピュータ化されていないような分野にも適用範囲を広げていく必要がある。また、実用的であることは当然としても、スタイリッシュな要素にも気を配る必要が出てくるだろう。もちろん、価格戦略も非常に大事なポイントだ。

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(翻訳:Maeda, H


モバイル時代の英語教育サービスを目指し、東京でサービスインを準備中のOKpanda

モバイル時代となり、外国語学習はどこにいてもできるようになり、また外出先で見つけた気になる外国語を翻訳するサービスなども数多く登場してきている。メジャーなDuolingoをはじめ、英語やドイツ語、あるいはロマンス語系を学ぶためのサービスが非常に多く登場してきている。しかしそのような中、学習者としてアジアや、とくに日本をメインターゲットとしたサービスというのはほとんど見当たらない。

そこにビジネスチャンスを見つけようとするのがOKpandaだ。シリアル・アントレプレナー兼アプリケーション開発者であるAdam Griesと、マルチプレイヤーゲーム系スタートアップのPlayerDuelの共同ファウンダー兼CTOだったNir Markusが設立した。アジア圏での英語学習サービスを提供しようと考えており、日本を最初のターゲットとして位置付けている。

事業展開のため、OKpandaはResolute Venturesが主導し、Innovation Endeavors、Kapor Capital、そして500 Startupsなども参加したラウンドで140万ドルの資金を調達している。尚、Karma、TapjoyのファウンダーであるLee Lindenや、APAX Asiaの前チェアマンだったMax Burger、ProdcteevのファウンダーであるIlan Abehassera、そしてMafia Warsの共同ファウンダーであるRoger Dickeyなど、数多くのエンジェル投資家も出資している。

もちろん、日本市場でのサービス展開を目指すのはOKpandaが最初というわけではない。しかし日本にはまだまだ掘り起こされていない市場価値があるはずだというのがOKpandaの考えだ。たとえばGriesは、たいていのサービスでは現代の口語英語による会話レッスンに力を入れていないと分析している。すなわち、英語を「学んだ」人でなく、ネイティブの使う英語表現などの部分で、まだまだサービスを提供する余地があると考えているわけだ。

また、アジアにおけるさまざまな市場条件も、新規参入を支援するものと考えることができるのだそうだ。たとえば日本はアジア最大規模の語学学習マーケット(首位の中国に僅かな差で2位)で、語学学習の市場規模は50億ドルほどとなっている。ここには電子辞書やテスト準備のためのデバイス類は含まれておらず、これを入れればほぼ80億ドルの市場規模になっている。

さらに、多国籍展開を目指す楽天やユニクロなどのトップ企業が、英語を公用語として用い始めていることも、英語学習熱を更に高める効果があるとふんでいる。ビジネスの世界において、英語が「標準言語」としての地位を高めつつあるわけだ。日本の企業の多くが、グローバルマーケットに打って出て成長を成し遂げようとしている。しかし日本では英語を苦手だと考える人も多い。そこに大きなチャンスがあるのだとGriesは述べている。

OKpandaのアプリケーションはまだリリースされておらず、Griesの話では12月までにはリリースしたいという考えであるそうだ。最初はまずiPhone版を展開していく。ちなみにこれまでは44%のシェアを握るNTT DocomoがiPhoneを扱っていなかった。しかし最近になってiPhoneの取り扱いを開始した(但し、Docomo自体は苦戦しているようではある)。これによって、日本でもiPhoneがさらに普及していくと考えられ、これまたOKpandaにとっての追い風だと言えるのかもしれない。

先にも述べたように、日本人はこれまでに膨大な金額を英語教育のために使ってきた。しかし英語が得意な国民というわけではなく、2012年におけるTOEFLの結果では、スピーキング能力はアジア内で下から3番めというランキングになっている。Gries曰く、こういう状況も見据えて、OKpandaではまずリスニングとスピーキングに重点をおいていくことにしているのだという。そしてそれこそが、アジア諸国における「主要ニーズ」(key needs)であると意識しているのだとのこと。

学習には、いつも手元に持ち歩いているスマートフォンを使う。数多くのアバターと、現実的なシチュエーションを想定した「会話」を行っていくことで、英語の学習を進めていくことになる。これにより何十万もの英語の自然な言い回しを身につけていこうという狙いだ。

OKpandaの拠点はニューヨークにある。しかし東京オフィスも準備した。東京でのサービスインを控え、これからしばらくはほとんどのメンバーが東京で活動することになるそうだ。12月までにまず日本向けの英語学習モバイル教材をリリースし、それからアジア各国に展開していく考えだ。ビジネス展開を見据えつつ、2014年ないし2015年のアジア各国展開を目指している。

世界には20億の英語学習者がいて、また500 StartupsのDave McClureが言うように「英語が世界の事実上の標準言語となっていて、みんなのポケットにはモバイルデバイスが入っている」と言っていた。「英語」と「モバイル」、そして「教育」の親和性は高いはずなのだ。

OKpandaは、まず楽しく、かつ簡単な英語学習プログラムの提供を目指している。なかなか成果の出ない英語学習を続けさせられてきた日本人に「楽しく」、そして「簡単な」方法を提供しようと考えているのだ。

効率的で魅力的なサービスを展開するため、OKpandaは優秀な人材をアドバイザリーボードのメンバーとして確保するためにも獲得資金を活用している。たとえばHarvard English Teachers’ Programの元Associate DirectorであるKaren Price教授や、LearnistのファウンダーであるFarbood Nivi、そしてFarmvilleおよびRed Hot Labsの共同ファウンダーであるAmitt Mahajanなどの名前も見える。

興味のある人はOKpandaのホームページにてメンバー登録をしておくことができる。登録したメールアドレスにサービス開始時期などの情報が届くようになるわけだ。

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(翻訳:Maeda, H


いつでも「ネイティブ」に質問ができる、ソーシャル翻訳サービスのLinqapp

語学学習のサポートをしようとするスタートアップは多い。旅行や学校の授業などにも役立つ。ただ、そこまで体系だったものでなくとも、ちょっとしたことについてネイティブの意見を聞きたいと思うことがある。

たとえば映画を見るための行列に並んでいるときだ。ふと「くもりときどきミートボール」を中国語でなんというのだろうかと気になって仕方なくなることがある。そんなときに便利なのが「ソーシャル翻訳」アプリケーションのLinqappだ。開発者曰く「人力Google翻訳」とでも言うべきものだとのことだ。

Linqappには、テキスト、写真、録音した音声などを使って質問を登録することができる。すると、ターゲットとして指定した言語をネイティブとして使う人にプッシュ通知が送られるようになっている。ポイントシステムを採用しており、そのためもあって迅速かつ正確な回答が寄せられることとなる。

メジャーな言語についていえば、Linqappは非常に効果的に機能しているようだ。現在のところ登録者が多いのは英語、中国語、スペイン語、そして日本語をネイティブに使う利用者たちだ。実験してみようと「stevia」を中国語でなんと言うのだろうかと質問を投げてみたが、4分もしないうちに植物および甘味料の双方について漢字を教えてもらうことができた。さらに中国語での発音までも、音声録音で教えてもらうことができた。

このLionkappは現在のところAndroid版のみが提供されている。iOS版も近々登場する予定になっているようだ(iOSファーストでリリースする開発者が多いが、LinqAppではAndroidの利用者の多さに着目したわけだ)。リリースされたのは2週間前だが、既に1万人が登録している。

開発者のSebastian AngとDavid Vegaのことを最初に知ったのは、彼らが台湾を走り回っていたときのことだ。彼らは中国語を勉強しているときに、Linqappのアイデアを思い付いたのだそうだ。台北で暮らし始めたときにはほとんど言葉がわからず、数多くの問題に遭遇したそうだ。しかしそのような問題に遭遇する中で、どんなアプリケーションも、あるいはウェブサイトも、自分たちを救ってくれるサービスを提供していないことに気づいたのだ。たとえば手書きのフードメニューなどを読み込むことのできるOCRはほとんどない。また、複雑怪奇な公共交通手段地図なども、言葉がわからないとほとんどお手上げになってしまうのだ。

「(現在の)コンピューター翻訳には出来ないことが多くあります」とAngは述べる。「台北のバス運行時刻表などを理解できる外国人など存在しないはずです。Google翻訳にも限界があることを知る好例になります。しかし、台北言語のネイティブがひとりいればすぐに解決する問題でもあるわけです。運行表の写真を撮って、そして自分の行きたい場所などを示せばすぐに的確なバスを教えてもらえるはずです。

Angは、やはりソーシャル翻訳プラットフォームを展開するVerbalize Itを一番のライバルとして見ているのだとのこと。しかしLinqappは無料であり(Verbalizeの方はパーソナル版の価格が5ドル99セントよりとなっている)、ソーシャルディスカバリーのためのプラットフォームとしても機能する点で差別化をはかろうとしている。世界中の言葉で、いろいろな事物についての質問を交換する場を作ることで、DuolingoWaygoなどのメジャー言語学習アプリケーションでは為しえないサービスを提供しようとしているわけだ。

例えば最近、中国語を母国語とする人に「QQとはなんですか」という質問があった。これはTencentの提供しているメッセンジャーソフトの場合もあるし、また「歯ごたえがある」(chewy)という言葉のスラング表現でもある。あるいは映画の「マチェーテ・キルズ」は中国語で何というのかという質問もあった。こうしたことについては、中国語を学習したからといって、なかなか答えられるようにはならないものだ。

マネタイズについて、まずはポイントを販売することで行っていこうという考えだ。将来的にはより広範な翻訳サービスプラットフォームとして機能させたいのだとのこと。つまり現在Linqappに寄せられている質問よりは少々複雑ながら、しかし翻訳エージェントなどに依頼するほどではないもの(簡単な操作説明書等)の翻訳を依頼することなどもできるようにしたいのだそうだ。

Linqappを利用するには、アカウントを作成してログインするか、あるいはFacebookアカウントを利用してもログインすることができる。ログインすると、ネイティブ言語を指定して、他に使える言語や、質問する対象となる言語などを登録する。テキストでの質問を投稿するのは全くの無料で行うことができる。但し、写真や録音音声を使って質問するにはLinqappの「ポイント」が必要となる(登録時に無料でいくらかのポイントがもらえる。そして他の人の質問に回答することでもポイントを増やすことができる)。質問を投稿すると、ネイティブな人々に対してプッシュ通知が送られる。その際、15分間に設定されたタイマーも動きだし、タイマーが切れる前に回答すると、ポイントが与えられる仕組みとなっている。寄せられた回答の中で、もっとも役立ったものはどれなのかを選び、そして何ポイントを付与するかも決めることになる。

尚、プロフィール欄や、他の利用者に対するコンタクト機能なども提供されている(質問や回答のやりとりから、台北在住でアメリカのカルトフィルムや「ブレイキング・バッド」シリーズが好きな人との出会いを期待するという使い方もある)。Ang曰く、Linqappのコミュニティ機能は、他のクラウドソーシング型言語関連サービスと競っていく上での優位点になりえると考えているのだそうだ。

「質問を投稿するたびに、これまでは全く繋がっていなかった人と繋がる可能性も出てくるわけです。これはまた、これまでのソーシャルネットワークとは違った結びつきを提供することができるようになるのではないかと考えています。繋がる可能性すらほとんど皆無だったところに、国境を越えた助け合いに基づく関係性を生じさせることができるのです」。

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(翻訳:Maeda, H


Facebook、投稿後の記事編集機能をiOS版に導入―ウェブ、Android版に追いつく

Facebookはモバイル優先に体質を改めようと努力中だ。しかし新機能の多くは依然としてまずデスクトップ版に最初に導入される。その方がテストがしやすいからだ。

今日(米国時間10/17)、投稿後に記事やコメントを編集する機能とコメントとして写真を投稿する機能が iOS版に導入された。これでユーザーは自分の意見を写真で表現したり、タイプミスを恐れず記事を投稿したりできるようになった。

今回のiOS版アプリのアップデート(順次公開中なので一部のユーザーはまだ利用できないないかもしれない)にはこれ以外にも、エモーティコン、気分、活動を友だちのタイムラインで共有する機能も含まれている。つまり小さい絵文字と「JoshConstineは喜んでいます」、 「Josh Constineはコーヒーを飲んでいます」などというテキストが表示されるようになる。またプライバシーに配慮して、ナビゲーション・メニューのユーザー名の横にプライバシー設定画面へのショートカットになる鍵のアイコンが表示される。この画面にはプライバシー関係のFAQとユーザーが現在Facebookで何をしようとしているかが表示される。

写真によるコメントは7月に最初に導入され、Tumblrファンなどの若い先進的なユーザー層の人気を集めている。

Facebookは2012年にウェブ版ではコメントの編集ができるようにした。先月には投稿後の記事の編集がウェブ版とAndroid版で可能になった。これまでは投稿後にタイプミスを発見した場合、 削除して再投稿するしかなく、その場合「いいね!」もコメントもすべて消えてしまうのが悩みの種だった。

ただし「いいね!」やコメントを集めた後で記事本文を広告などに書き換えるというインチキを抑止するためにFacebookは編集された投稿やコメントには「編集済み」と表示し、クリックすると編集履歴が分かるようにしている。

これでいよいよ、投稿後の記事とコメントの編集がすべてのiOSユーザーに行き渡ることになった。長らくウェブ中心のサービスだったFacebookのモバイル優先への挑戦はこれからも続く。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


意外と人気がないiPhone 5c, Appleは年末商戦に向けて減産を決定

Appleは第四四半期におけるiPhone 5cの発注量を減らす、とWall Street Journalの最新の記事が報じている。状況に近い筋の話としてWSJ紙は、AppleはiPhone組み立てパートナーPegatronとHon Haiの二社に対し、同社のローコストスマートフォンの年末までの発注量を減らすよう求めた。P社は20%減、H社は1/3減、といわれる。

ただしHon Haiの役員がWSJに語ったところによると、iPhone 5cの減産にはiPhone 5sの増産が並行して伴う。Appleはとくに、iPhone 5sのゴールドバージョンの売れ行きが予想以上に好調だったことに着目している、と記事は報じている。それが増産決定の契機でもある、と。一方iPhone 5cの発注減は一部の部品供給社にとっては50%の減産に結果する、というから、最終的な減産の規模はもっと大きいのかもしれない。

Wall Street Journalからのこの新しい情報は、アナリスト企業Consumer Intelligence Research Partnersが今週初めに述べた主張を支えるものだ。その主張は、iPhone 5sはiPhone 5cの倍売れている、というものだった。またモバイル方面の分析企業Mixpanelは、両機のローンチからわずか1か月あまりでiPhone 5sの採用数はiPhone 5cの倍以上だ、と自らの分析結果を発表している。

上と同様の話を、各地のApple Storeやキャリアのショップの従業員からも聞いている。iPhone 5sは在庫を確保できないことが多いが、5cはいつでも在庫がある、と。最初それは、低価格機の供給過剰のせいか、とも思ったが、徐々に需要レベルの問題だと分かってきた。

それでもAppleはローンチしたその週に900万台のiPhoneを売ることに成功し、そしてiPhone 5cには目玉商品や旗艦機の意味合いはなかった。より妥当な見方としては、iPhone 5cはゆっくり着実に売れていくタイプの商品だ。ローンチ日のお祭り騒ぎに乗って売れるタイプではなくて、もっと堅実な消費者向き。そして今後5cの契約が切れるころには、店内特売品やキャリア/リテイラーのディスカウント製品に廉価品としての座を奪われていくこともありえる。

この件に関してAppleのコメントを求めているので、得られ次第この記事をアップデートしよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


「コンテクスト」に応じてホームスクリーンを自動的に切り替えるAviateが公開βに

Andreessen Horowitzの支援するAviateが公開ベータとなった。Aviateとは増える一方のモバイルアプリケーションと付き合っていくための、より良いインタフェースを提供しようとするものだ。夏にアルファ版をリリースして以来、この新しいAndroid版ランチャーを試してみた利用者は7万名にのぼる。ちなみに、このアルファテストに参加した利用者に対してはベータ版の案内が送られている模様だ。アルファ登録を行っていなかった人に対しても、システム側の準備ができ次第、徐々に対応を進めていくとのこと。

また、バイラル効果を狙って、友人に配布できる招待コードも発行している(TechCrunchに提供された「TechCrunch」も利用できるかもしれない)。

7月にも紹介記事を掲載しているが、まだご存知ない方のために再度説明をしておこう。Aviateというのは、新しいタイプのAndroid向けランチャーだ。現在リリースされているほとんどのランチャーは、「カスタマイズ」機能を競っているような面もある。しかしAviateでは現在の「コンテクスト」に応じてホームスクリーンの構成を変更するようになっている。現在地や移動ステータス、ないし直近のアクティビティに基いて自動的にホームスクリーンを最適なものにしてくれるのだ。

たとえば、いま仕事場にいるとしよう。すると優先的に表示されるのは、各種ビジネスアプリケーション群ということになる。あるいは旅行中であるとしよう。するとワンタッチでアクセスできるところにはGoogle Mapsなどのナビゲーション系アプリケーションや、近くのレストランやバーなどのホットスポットを探すのに便利なYelpなどということになる。また、レストランを訪れたとするとFoursquareで簡単にチェックインすることができ、またワンタッチでレビューツールを起動することもできる。さらにはカメラやZagat、Foodspotting、OpenTableなどのアプリケーションも使いやすい場所に表示されるようになる。家に戻ってくればホーム画面は「ナイトタイム」モードとなり、カレンダーやスケジュールが表示される。また夜の読書タイム用にKindleなども表示されるようになる。

今回のベータ版で、アプリケーションの起動方法や、アプリケーションからの情報を表示する機能が新しくなった。情報を表示する仕方はウィジェットと同様の感じではあるが、あくまでも必要なときに表示するために「コンテクスト」を判断して表示する点が新しい。

「Aviateの提供を開始した当時は、それぞれにアプリケーションを、利用頻度の高い場面で表示するという機能を提供していました。たとえば、レストランにいるときにはFoodspottingやOpenTableといったアプリケーションを表示するようにしていました」と、共同ファウンダーのMark Daissは説明する。「しかし単純にアプリケーションを表示するというのではまだまだ不十分でした。アプリケーションからの情報をホームスクリーンに表示することで、一層便利なツールとなったのです。

画面に表示される内容は、まずAviate側で自動的に判断される。しかし設定画面から、より詳細な設定を行ってカスタマイズすることもできる。また、利用者のデータに基いて、アプリケーションのレコメンデーションなども行っていきたい考えなのだそうだ。まだまだ開発中の機能なのだそうだが、確かにそれはマネタイズの方法として有効なものとなるかもしれない。

尚、今回のバージョンから、Androidの標準ウィジェットを使った画面カスタマイズにも対応するようになった。ウィジェットは好きな画面に配置することができ、かなり自由度が増したといえよう。

ここまで説明しているように、現在地や現在のアクティビティなどの「コンテクスト」に応じてホーム画面を表示するのが主要機能だ。しかし利用頻度の高いアプリケーションに簡単にアクセスしたり、あるいはインストール済みアプリケーションをアルファベット順に表示したりすることもできる。これはいずれの画面からも呼び出して利用できるようになっている。

Aviateはジャンルとしては「ランチャー」に属するものであるが、これまでのものとは全く違った世界を見せてくれるものだ。他のランチャー系ツールのように「自由なカスタマイズ」をウリにするものとは異なる。インストールしたアプリケーションを、必要なときに簡単に利用するためのインタフェースを提供しようとしているのだ。あえて言えばFacebook Homeに似た面もある。ただし、Facebook Homeはスマートフォンを簡単に利用できるようにするというよりは、Facebookへのアクセスを簡単にするという機能を提供するものだ(もちろんFacebookの目的なそこにこそあったわけだ))。Aviateもまたスマートフォンのインタフェース部分に手を加えるものだが、何がなんでもFacebookに繋ごうとしない点で、いってみればより汎用的なツールであると言えるかもしれない。

あるいは、Googleのサービスと切り離されたGoogle Nowのようなものとも言えるのかもしれない。但し、Google Nowのように必要な時だけAviateを呼び出して使うということはできない。ランチャー自体を入れ替えて使わなければならないのだ。当然、通常のウィジェットやスタンドアロンのアプリケーションとしての使い方もできない点には注意が必要だ。

「まだ開発は始まったばかりというような段階です」と共同ファウンダーのPaul Montoy-Wilsonは述べる。「必要なときに適切なアプリケーションを間髪入れずに利用できるようにしたいと考えているのです。スワイプする必要などなく利用できるランチャーというのがあるべき姿ではないかと思うのです。立ち上げたら目の前に必要なものが揃っているというのが理想の姿です。その理想に向けて、まだまだ開発を行っている段階です」。

本サービスを展開しているのは、パロアルトのThumbsUp Labsで、元Google社員により立ち上げられた。これまでにHighland Capital、Andreessen Horowitzなどから180万ドルの資金を調達している。Aviateの登録はこちらから行うことができる。

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(翻訳:Maeda, H


Amazonの独自スマートフォンの提携先はHTCとの情報

現在HTCは絶好調とはいえない。しかし新しい(秘密の)提携がうまくいったらツキも変わるかもしれない。Financial Timesによれば、HTCは他ならぬAmazonと何種類かのスマートフォンを製造するOEM契約を結んだ。これらのデバイスは早ければ来年にもAmazonのオンラインショップから発売されるという。

ただし「万事がうまく行けば」の話だ。FTは「開発スケジュールはすでに一回見直されている。またAmazonが製品を発売すると確約されているわけではない」と指摘する。

そうであってもHTCにとっては巨大なチャンスであることに変わりない。HTCに最高水準のハードウェアを開発できる能力があるのは疑いない。 HTCの主張によれば、最近の不調は主に消費者の抱くブランドイメージの問題から来ているのだという。HTCというブランドはAppleや Samsungほど消費者に強い印象を与えていない。アイアンマンのロバート・ダウニー・Jrを起用した巨額のPRキャンペーンを実施したのもこの弱点を補おうとしてのことだった。

実は以前にもHTCは大型提携を経験している。 HTCは2008年にGoogleと提携して最初のAndroidデバイスを開発した。 これが2年後にNexusスマートフォンを生むことになった。最近ではFacebookと提携してHTC Firstという最初の(そして今のところ唯一の)Facebook Homeをプレロードしたスマートフォンを作っている。HTCは零細なOEMメーカーとして出発したので、そのDNAが社風に色濃く残っているのかもしれない。

Amazonスマートフォンというのも年来噂になってきた製品だ。最近、何種類かのデバイスが開発されていることを裏付ける情報がリークされた。それらのリークの一つによると、Amazonはスマートフォン市場に一挙に参入しようとして2011年末にRIMの買収を検討したことがあるという。

AmazonというブランドとKindle Fireタブレット同様の価格設定があればそれだけで相当の販売台数を確保するには十分だろう。それに加えてスペックとしては見過ごされがちなAmazon独自の切り札がいくつかある。たとえばKindleFire HDXには操作に困ったとき24時間いつでもビデオチャットのヘルプが提供されるMaydayというサービスがついてくる。このオンデマンドのビデオヘルプがAmazonスマートフォンにも導入されたら、スマートフォンは使い方が難しそうだと敬遠しているユーザー層に強くアピールできるかもしれない。

詳細はまだ不明だが、Amazonのスマートフォンが開発中であることはほぼ間違いないようだ。特にHTCにとっては起死回生のチャンスとなるかもしれない。HTCはAmazonスマートフォンの成功を神に(だか仏にだか)祈っていることだろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


モバイルのプッシュ通知の正しい使い方

編集者注記: Semil ShahSwellで製品開発、TechCrunchではライター、そして投資家でもある。この記事に関する開示情報としては、彼は記事中で言及されているRefreshの アドバイザー だ。彼のブログはHaywireにあり、彼をTwitterでフォローするには@semilで。

ぼくはまるで、壊れたレコードのように、毎週同じ言葉を繰り返している: “モバイルは今のテクノロジの中で唯一過小評価されている技術だ”。つまり、今の携帯電話とそのアプリにできることのすべてが過小評価されている。たとえば、ここではプッシュ通知(push notification)を取り上げよう。起業家のAriel Seidmanは、こう書いている: “モバイルのプッシュ通知は、どれだけ誉めちぎっても、誉めたりない。人類の歴史上初めて、きみは20億の人たちの肩をポンとたたくことができるのだ”。

プッシュ通知という仕組みは前からあるが、モバイルハンドセットの高速化とともに、プッシュアラートは、アプリケーションがユーザとコミュニケートし関心を喚起するためのチャネルとして、重要性が増す一方だ。少なくとも理論上は、プッシュ通知はモバイルユーザを、適切な情報に関して、適切な場所と時に、対応を促すエレガントな方法のように思える。しかしAppleの通知チャネルはそのほとんど登場直後からマーケティングテクニックの大洪水になり、アプリケーションのデベロッパたちが執拗にアラートの許可を求め、冷酷無情にアラートを送りつけ、往々にしてアラートの濫用にまで達するに伴い、プッシュ通知の本来の威力と魅力は影が薄くなってしまった。その結果どうなったかというと、大量のモバイルユーザがプッシュ通知の大海を当てもなく犬かきで泳ぎまくり、そして一部の人はOSの設定方法を知って、プッシュ通知の機能を選択的に、あるいは全面的に、無効にしてしまった。

しかしそれは、プッシュ通知の本来の姿ではない。ぼくは、送られてくるプッシュ通知の何割ぐらいを開いているか、それを全体としてもアプリ別にも数えたことはないが、モバイルの仕事をしてモバイルについて書いているぼくでさえ、共有できるのは、データを有効利用できるアプリや、その場その時の状況に合った適切なプッシュ通知をくれるサービス、それに重要なことを教えてくれるプロバイダだ。ぼく自身の経験から言うと、次のようになる:

赤いアプリアイコンからのプッシュ通知は、ユーザに通知を送って自分はバックグラウンドで動くアプリが多い。でもぼくは、そのアプリをめったに開かない。今思いつく例は“Breaking News”アプリだが、週に4~7回アラートが来る。比較的好きなアプリなので、バックグラウンドで動かしており、邪魔にもならないから今のままだ。銀行はBank Of America(バンカメ)だが、週に一度の残高報告と、クレジットやデビットで支払いがあったときにアラートが来る。それは当たり前だと思うから、そのままだ。

青いアプリアイコンはメッセージングだから、ぼくも開いてそのコミュニケーションループを終わらせる。常連の犯人たちは、TweetBot、Facebook Messenger、MessageMe、Mailboxなどだ。ただし最後のメールに関しては最近プッシュ通知を無効にした…うるさいし電池の無駄遣いだから。メールは、携帯を開いたときに必ず見る。でも欲を言えば、本当に個人的なメールだけは、プッシュ通知がほしいね。

グリーンとプッシュの関係はおもしろい、ということを最近発見した。グリーンのプッシュアラートでいちばん重要なのは、言うまでもなくSMSだが、それは携帯の上のもっとも個人的なメッセージだから、誰もが注意を払う。しかし最近初めて体験したのは、SMSが来た!と思ったら、それはぼくのお気に入りのサービスMuncheryからだった。ぼくはMuncheryが好きで、つねに気をつけているサービスだから、プッシュのアイコンがグリーンだとかえって好都合かもしれない。

アプリのアイコンの色とプッシュ通知の関係は、そのデバイスの上で固定されているものではなく、たまたまそうであるにすぎない。ぼくが、タイムリーでとても適切、と感じたプッシュ通知の例を、挙げてみよう:

(1) Refreshは、ミーティングの前にとても個人的なプッシュ通知をくれる。でも、これから会う人について詳しく知るためにはカレンダーレベルのデータに行く。この通知は、ほとんど毎回開く(上図)。

(2) SnapChatのプッシュ通知は、タイムラインがあるし、コミュニケーションは今すぐの方が良いから(時間切れになることもあるし)、必ず開く。

(3) Liftのアラートは、ぼく自身が指定した日常の習慣に結びついている。言い換えると、ぼくが毎日必ず確実にやんなきゃならないことのアラートだから、重要だ。

(4) Circaは、“Breaking News”のようなモバイルのニュースサービスだが、指定した記事の続報や関連報道を通知してくれるのが便利だ。

このように、プッシュ通知の使い方がとても上手なアプリはほかにもあるが、この短い記事で全部を挙げるのは無理。

プッシュ通知を濫用していない良質なアプリの共通点は、アラートの内容が:

・個人的で
・状況に合ってて
・タイムリーで
・適切であり
・アプリに戻らなくてよいもの

最後の“アプリに戻る”は、エンゲージメントを強いるための策略であり、問題が多い。Facebookでも、そのモバイル広告のやり方の一つとして最近、アプリとの対話を強いるプッシュ通知を広告に採用した。たしかにユーザに有料サービスを売り込むためには、便利かもしれないけど。新人スタートアップのURXもやはり、Facebookのように発見とエンゲージメントの二兎を追っている。

Seidmanは話をこう続ける: “プッシュ通知の問題は、メールの代わりに使われていることだ。今マーケターやグロウスハッカーたちは、毎週しゃかりきになって、誰も読まない“この人をフォローしましょう”メールをユーザのモバイルデバイスのプッシュ通知で送りつけている”。

そしてそれが、実際に起きていることだ。モバイルのユーザたちはだんだん、無価値なプッシュアラートを無視するようになる。プッシュ通知機能を無効にするだけでなく、あたまにくるようなうるさいアプリを削除する人もいる。でもグロウスハッカーたちの、しつこくてせこいメールは、それがプッシュ通知に変わったからといって効果が生ずるわけではない。ますます、嫌われものになるだけだ。ユーザの関心をそそる効果がまったくないのに、つまらないプッシュ通知を乱発し続けていると、それが会社やアプリの存続にとって逆効果であることを、手遅れにならないうちに自覚すべきだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Twitterはユーザーの関心グラフ情報で稼ぐ―MoPubを通じてサードパーティにターゲット広告配信へ

Financial Timesが得た情報によると、Twitter上のすべての活動は最近買収したMoPubを通じて、サードパーティーのサイトに効果的なターゲティング広告を表示するための材料として使われることになるらしい。ユーザーがTwitterにログインすると、自分が何をツイートしたか、誰をフォローしているによって関連するMoPubネットワークからの広告が表示される。しかしTwitterは自サイトへの表示だけでなく、このユーザー情報に基づいた広告の配信から収益を上げようとしているのだという。

TwitterのInterest Graph〔関心グラフ〕のデータがTwitterのビジネスのカギとなるわけだ。Twitterの株式上場が迫っている現在、サイトに広告を氾濫させずに大規模に収入を得る方法があれば株価にも好影響を与えるだろう。

Financial Timesの記事(有料)によると、TwitterはMoPubの買収手続きを完了中であり、このプラットフォームを利用してTwitterの関心グラフに基づくデータをサードパーティーのウェブサイトやモバイル・アプリに販売することを計画しているという。このデータにはユーザーのフォロー相手、ツイート内容が含まれる。これが重要な収益源として従来のプロモート・ツイートに加わることになると事情に通じた情報源が述べたという。

この記事ではまだ詳細は不明だが、Twitterが新たに買収したMoPubを利用してサードパーティーから収益を上げようとしていることは確かなようだ。

まず第一にTwitterはMoPubをオフサイト、オフアプリでの広告ターゲティング・プラットフォームとして利用することができる。たとえば私が「ハワイに行ってみたい」とか「デジタル一眼が欲しい」とかツイートしたら、あるいは@HawaiianAir(ハワイ航空)や@DCamMag(デジタルカメラワールド誌)をフォローしているとしよう。私がMoPubネットワークから広告を配信してもらっているウェブサイトを訪問するとハワイやデジタル一眼関係の広告が表示されるわけだ。Twitterは私のツイート中のキーワードやフォロー相手のデータを利用して効果的にターゲティングした広告をMoPubを通じてサードパーティーのサイトやアプリに販売することができる。

左の写真はMoPubのケーススタディーの例だが、ユーザーが「私は掃除が好き」とツイートしたところ、SongzaアプリにMr. Clean〔P&G社のマスコット・キャラクター〕の広告が表示された。

一部のユーザーはTwitterがユーザーのデータを利用してサードパーティーから収益を得るということに不安を感じるかもしれない。しかしTwitter上のほとんどのデータはもともと公開情報であり、多くのサードパーティーがすでに広告に利用している。またユーザーも他の多くのサイトにターゲット広告に使われる情報を自発的に提供している。ある意味でTwitter-MoPubの方が無害だといえる。【中略】

MoPubを買収したことでTwitterはサードパーティーへの広告配信という有利な事業で広告ネットワークにマージンを支払う必要がなくなった。株式上場を控えて賢明な判断であり、巨額の売上が見込めるので株価の維持に役立つだろう。最近TwitterはiTunes Radioのプロダクト・マネージャー、Gareth Paulをスカウトするなど、サードパーティーとの提携に特に力を入れている。

そこで次にはFacebookがモバイル広告配信事業を急速に立ち上げるために広告ネットワークの買収に踏み切るかどうかが注目される。

TwitterのMoPub買収額は3億5000万ドル相当のキャッシュと株式だったとされる。買収手続きは2013年第4四半期に完了するようだ。MoPubを利用した実際の事業開始はその後になる。Twitterに多額の売上をもたらしながらTwitterのストリームに広告は増えないという結果になることを期待したい。

[画像:Gluekit]

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


モバイルでも低音を「感じたい」人、コンパクトでウェアラブルなWoojerを試してみよう

Woojarというのはウェアラブルなモバイルアクセサリーで、音楽を「感じる」ことができるようになるデバイスだ。聴覚的刺激だけでなく、触覚によるフィードバックを行うことで、身体で音楽を感じられるようにするわけだ。お気に入りのアーティストの音楽を聴く場合のみならず、モバイルデバイスでゲームや映画等のオーディオビジュアル系コンテンツを愉しむ場合にも活用することができる。

このWoojerを開発したのはイスラエルの企業で、年初には60万ドルのエンジェルラウンドを完了している。開発に着手したのは2011年で、現在はワーキングプロトタイプが出来上がっている。来月には製品出荷資金を調達するため、Kicstarterにも登録する考えだ。Kickstarterでの調達がうまくいけば、2014年春にも製品出荷を始めたいとしている。

ところでWoojerとはそもそもどのようなものなのか。開発者はこのデバイスを「触知変換装置」(tactile transducer)とお呼んでいるそうだ。音を複数のバイブレーションに分解して、ヘッドフォンから聴こえてくる音を拡張して利用者に届けるようになっている(ヘッドフォンはWoojerに備えられた3.5mmのヘッドフォンジャック経由で繋ぐことになる)。

同様の仕組みを持つプロダクトとしてはsubpacbassAware Holsterといったものがある。しかしそれらはいずれもバックパック状のデバイスを装着したり、特別のヘッドセットを使う必要がある。Woojerはマッチ箱サイズのデバイスであり、またヘッドセットも従来から使っているものを使うことができる。低周波バイブレーションをうまく使って、ライブ会場やサラウンドシステムが充実した映画館におけるのと同様な効果を提供する。少なくとも理論的にはそのように設計されている。

開発者による解説を見てみよう。ちなみに現物は来週のPepcom in San Franciscoにも出展される予定だ。

Woojerのキーとなる技術は触知変換装置と呼んでいるもので、音を複数の振動波に変換するものです。可聴域のみならず非可聴域についても変換を行うようになっています。そしてデバイスのクリップから洋服、身体の特定部分を伝わって振動が伝わるようになっているのです。そして振動は、身体の各部位から脳に伝わります。すると脳による感覚補完機能(Perceptual Inference)が働き、全身が音に晒されている状態であると認識するわけです(つまりは全身で音楽を感じている状態になるわけです)。デバイスのサイズもコンパクトで、ローコスト。エネルギー効率もよく、拡張性もあります。ワイヤレス版と有線版を用意しています。

こうした説明に加えて、WoojerのファウンダーであるNeal Naimerは「スマートホンやタブレットで、ヘッドフォンを付けてゲームをしていると、音はどうしても二次元的で平板なものになってしまいます。しかしWoojerを使えば、大音量スピーカーを前にしているときと同様に、“音を感じる”ことができるようになります。利用者は、まさにクラブやサラウンドシステムを採用した映画館にいるときのような感じだと言ってくれています」とも述べている。

「用途もいろいろと考えられるでしょう。たとえばゲームの中で、はっきりとした音は聞こえないながら、誰かが後ろをついてくる「感じ」をシミュレートしたりすることもできると思うのです。あるいは地鳴りのようなものもゲーム内で表現できるようになります」。

ライバル機に比べれば、やはりコンパクトさゆえのポータビリティに注目が集まるだろう。また、価格も安価におさえられ(最終的な小売価格についてはまだ検討中であるものの、Naimer曰くだいたい70ドル程度で提供したいと考えているようだ。ライバル機の価格は300ドル程度となっている)。ただ振動させるだけでないポリフォニックな仕組みも、利用者からの注目を集めることになるだろう。反応速度も向上し、視覚によるエクスペリエンスとずれることもなくなっているようだ。さらに同種デバイスの中では比較的長時間利用できる(Woojerの動作時間は4時間以上程度)のも優れている点なのだと、Naimerは言っている。

ゲーム企業やヘッドセット企業などとのパートナー契約を結んでプロダクトを世の中に出していくよりも、Kickstarterを利用する方が迅速に行動できるのだそうだ。

「OEM(ゲームでもヘッドセットでも)なども考えています。いろいろな企業から打診があるのも事実です。しかし、どうも判断の速度が遅すぎるように感じてしまうのです」と、Naimerは以前から言っていた。「どこかと正式に協力関係になるということが重要なわけではないのです。そもそも従来のヘッドセットやモバイルデバイスを自由に使えるわけですからね」とのことだった。

今年はじめにNaimerがWoojerのコンセプトについてプレゼンテーションしていた様子を掲載しておこう。

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(翻訳:Maeda, H


iPhone 5c純正ケースを自慢する時がやってきた! ケースの丸い穴を使うゲーム、Flipcase登場

確かにiPhone 5cのケースは「ホームラン」ではなかったかもしれない。丸い穴など必要ないと思うのだ。しかしこの穴に魅力を感じる人もいるようなのだ。ストリーミングやソーシャル機能も備えた音楽発見アプリケーションを世に送り出しているDave McKinneyとStuart Hallのオーストラリア人デュオが、Flipcaseというゲームをリリースしたのだ。このゲームはiPhone 5cのケースがなければ楽しめない。

このFlipcaseはMcKinneyとHallが趣味で作り上げたものだ。そのせいもあってか、決して「奥の深い」ゲームというわけではない。上のビデオでもおわかりのように、タッチ対応の「四目並べ」(Connect Four)に過ぎない。しかし、iPhone 5c用ケースをひっくり返して、画面側につけて遊ぶのが面白い。ケースの穴をドットの置き場所として、4目並べを遊ぶわけだ。ひとりないし2人で遊ぶことができる。

画面をロックさせずにケースを画面側に付けるのにちょっとしたコツが必要かもしれない(実は何度かロックさせてしまった)。しかしなんとか成功すると、5cの穴あきケースを完璧に活かしたUIを持つ、これまでにないゲームを経験することができる。「革新的」ということはできないかもしれないが、シンプルで面白い。どのように感じるのが正しいのかよくわからなかったiPhone 5c用公式ケースだった。しかしCaseCollageやFlipcaseの登場で、ついに公式ケースを「自慢」できる時がやってきたのかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H