Amazon Prime Videoが子どもと家族向けコンテンツを一般ユーザーにも無料で提供

【抄訳】

新型コロナウイルス感染症の蔓延で外出禁止を指示された家族のためにAmazon(アマゾン)は、Prime Videoの子ども向け動画を無料で提供する。コンテンツはAmazonの顧客なら誰でも視聴でき、その中にはAmazonオリジナルの子ども向け家族向けコンテンツや、またパートナーの作品からライセンスされた家族向け映画も含まれる。Amazonによると、コンテンツパートナーは今後もっと増やしていく予定だという。

この無料サービスのアメリカ版では、次のようなAmazonオリジナルの作品が提供される。

  • Click, Clack, Moo: Christmas at the Farm
  • Big Diaries
  • Costume Quest(コスチューム・クエスト)
  • Creative Galaxy(クリエイティブ・ギャラクシー)
  • Danger and Eggs(デンジャー&エッグ)
  • Dangerous Book for Boys(デンジャラス・ブック)
  • Gortimer Gibbons Life on Normal Street(ゴーティマー・ギボン ~ふしぎな日常~)
  • If You Give a Mouse a Cookie(もしもネズミにクッキーをあげると)
  • Jessy and Nessy(ジェシーとネシーのなんでかな?)
  • Just Add Magic(まほうのレシピ)
  • Just Add Magic: Mystery City(まほうのレシピ ~ミステリー・シティ~)
  • Little Big Awesome(レノンとグルコ ~ふたりはサイコー!~)
  • Lost in Oz(ロスト・イン・オズ)
  • Niko and the Sword of Light(ニコ~光の剣を持つ戦士~)
  • Pete the Cat(ねこのピート)
  • Sigmund and the Sea Monster(シグムンドとシーモンスターたち)
  • The Snowy Day(雪の日)
  • The Stinky and Dirty Snow
  • The Kicks(プリティ・シュート!)
  • Tumble Leaf(タンブルリーフ)
  • Wishenpoof(ウィッシュンプーフ!)

同じく米国でのライセンスされたコンテンツは、以下のとおりとなる。

  • Arthur
  • Bali
  • Caillou
  • Daniel Tiger’s Neighborhood
  • Design Squad
  • Dinosaur Train
  • FETCH! With Ruff Ruffman
  • Kraft’s Creatures
  • Martha Speaks
  • Nature Cat
  • Odd Quad
  • Peep and the Big Wide World
  • Peg + Cat
  • Postcards from Buster
  • Reading Rainbow
  • Ready Jet Go!
  • Wild Kratts
  • WordGirl
  • WorldWorld
  • Zoboomafoo
  • Rugrats All Grown Up
  • Knight Squad

アマゾンによると、Amazonオリジナルの子どもと家族向けシリーズは全世界で無料だが、ライセンスされたコンテンツは国によって異なる。

コンテンツの多くは学齢前から小学校低学年程度の子ども向けで、最近封切られた映画や大人向けの人気作品は含まれない。しかし、仕事を家でしなければならないが子どもがうるさいという親は、テレビをベビーシッター代わりに使えるかもしれない。

これまで主に、Amazonの無料テレビ番組や映画はAmazonプライムのユーザーに限定されていたが、今回の企画はPrime会員ではないAmazonアカウントのユーザーも利用できる。無登録の人は、これを機に一般ユーザーとして登録してもいいかもしれない。

なお、新型コロナウイルスが流行している現在、Sling TV、Huluの無料テレビニュースNBCU、Disney+などがAmazonのように無料やオンデマンドでコンテンツを提供している。

アマゾンによるこの無料サービスは、パソコンのウェブブラウザでPrime Videoにアクセスするだけでなくスマートフォンやスマートテレビ、Amazonの一連のFire製品、Apple TV、ゲーム機、ChromecastなどではPrime Videoアプリをダウンロードして利用できる。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Modernaは臨床試験中の新型コロナワクチンを早ければ今秋にも医療スタッフに提供する計画

新型コロナウイルスのワクチン開発にはさまざまなハードルがあり、1年から1年半はかかるとみられていた。しかしワクチンの臨床試験を米国で最も早く開始することを発表していたModernaは、3月23日にさらに詳しい情報を発表した。これによると、同社は一部のグループ、おそらくは医療スタッフ向けに、早ければ2020年秋にもワクチンの提供を開始する計画を進めているという。

ModernaはFDA(食品医薬品局)からの緊急使用許可の利用を検討している。新しい医薬品や検査手法の臨床試験が承認されるためには複雑な手続きが必要だが、現在の緊急事態を受けて新型コロナウイルス関連の診断ツールに関しては、通常の手続きを経ないで進めることが認められている。Modernaのワクチンについてもこれに似た特例が認められるようだ。Modernaのワクチンは米国のNational Institute of Allergy and Infectious Diseases(国立アレルギー感染症研究所)と共同で開発されたもので、臨床試験段階に入る最速のワクチンとみられている。

通常のワクチンと異なり、Modernaのワクチンは新型コロナウイルスを不活性化したものではなく、ウイルスのメッセンジャーRNA(mRNA)を利用している。mRNA法は実際のウイルスが被験者の体内に入らないこと方法で、ワクチンからウイルスに感染してしまうリスクがない。 COVID-19に限らず、不活性化不十分による事故の可能性は、従来のウイルス自体を利用したワクチンの試験や実用のあらゆる段階で問題となり得る。

3月16日に、Modernaはワシントン州における臨床試験の最初のステップとしてボランティアグループにワクチンを提供し始めた。動物実験を行わず異例のスピードで臨床試験を開始したとはいえ、このワクチンが医薬品として一般に入手可能となるのは少なくとも1年後だと考えられていた。Modernaのワクチンが有効であり副作用もないならば、型破りなほど短期間で医療スタッフに対して限定的に利用可能になれば、最前線で働く人々の感染リスクを大いに減少させることができるだろう。

Modernaのワクチンは、COVID-19ウイルスに似ているが無害なタンパク質を投与することで人体に反応を起こさせる。これによりワクチンを投与された身体は、有害なタンパク質と実際のウイルスの撃退に効果的な抗体を生み出すようになる。他にも多数のRNAベースのワクチンや免疫療法が開発中だが、これまでのところ臨床試験段階に到達したのはModernaのみだ。がん細胞のmRNAベースの治療を専門とすModernaは、ボストンで創立されたスタートアップで2018年12月に上場している。

画像:Scott Eisen / Getty Images

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滑川海彦@Facebook

米国のCDCが同国向けに新型コロナの自己チェックボット「Clara」をローンチ

米疾病管理予防センター(CDC)は先週末、COVID-19こと新型コロナウイルス感染症の潜在的な症状がある場合に、どうすべきかを判断するためのボットを導入した。Claraと呼ばれるこの「新型コロナウイルスセルフチェッカー」は、CDC財団およびMicrosoft AzureHealthcare Botサービスとのパートナーシップで作成された。

新型コロナウイルスは世界保健機関(WHO)によって世界的なパンデミック(大流行)だと宣言されているが、Claraは現在、米国に滞在している人の使用を想定している。CDCによると米国時間3月22日の現在、同国では1万5200人以上が同ウイルスに感染し、200人が死亡しているという。

Microsoft(マイクロソフト)は声明の中で、風邪やインフルエンザに似た症状を持つ患者をスクリーニングし、誰が「限られた医療資源へのアクセス」を必要とするかを判断することは「危機に対処する医療システムを圧倒する脅威へのボトルネックとなる」と述べている。同社のヘルスケアボットはAI(人工知能)を使用しており、CDCがより多くの質問に回答するのを助け、医療従事者が救急治療を必要とする患者の世話をできるようにすることを意図していると、同社は表明している。

しかし、Claraは診断や治療目的での使用を意図したものではない。質問を元にユーザーに症状を説明し、治療が必要な場合には推奨事項を提供する。

マイクロソフトは声明の中でまた、同社のHealthcare Botのカスタマイズ版は現在プロバイダーにより使用されており「新型コロナウイルスの感染を懸念する一般市民からのメッセージは、毎日100万件を超えている。この数は、増大するニーズに対応して急速に増加することが予想される」と述べている。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

「東京五輪は延期」をIOCのパウンド委員が認める

USA Todayのインタビューで、IOCの委員でオリンピック放送機構機構会長のDick Pound(ディック・パウンド)氏が「IOCは2020年夏の東京オリンピック延期を決定した」と述べた。IOCのカナダ代表であり初代アンチ・ドーピング機構の初代会長としても著名なパウンド氏は延期の具体的内容については明かさなかったが、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックによりオリンピックが2021年に延期される可能性を認めた。

パウンド氏はUSA Todayにこう述べた。

「この(決定は)段階を踏む。我々はまずオリンピックを延期する。現在、スケジュールを変えることによって生じる影響すべてにどのように対処すべきか検討を始めているが、これは膨大な仕事だ。決定の詳細は(公式の発表として)4月中にも明らかにされるだろう。詳細はまだ決定されていない。しかし2020年のオリンピックは7月24日には開始されない。これは知っている」。

このインタビューは先週末、カナダとオーストラリアが20202年夏のオリンピックに選手団を送らないことを決定したことを受けたものだ。日本時間3月23日に日本の安倍晋三首相が、東京オリンピック延期の可能性を認めたところだ。完全な中止は主催国に甚大な経済的逆風となるため「到底採用できない」と安倍首相は付け加えた。オリンピックは世界のスポーツ界で最も権威ある大会であるだけでなく、ホスト国に巨大な経済的影響を与える。

IOCの広報担当者はこれまで「あらゆるオプションを検討中だ」という以発表を繰り返してきた。新型コロナウイルス流行の状況が今夏にどうなっているかを正確に予測することはもとより不可能だが、パンデミックが社会、経済のあらゆる側面に大きな影響を与え始めたため、オリンピックがこの夏予定どおりに開催される可能性はますます低くなっているようだ。

画像: KAZUHIRO NOGI/AFP / Getty Images

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[翻訳:滑川海彦@Facebook]

アマゾン、アップル、マイクロソフト、新型コロナウイルス対策への3社三様の取り組み

IT業界は、かなりのリソースを投入して、拡大を続ける新型コロナウイルスの世界的な大流行に対する取り組みをサポートしている。先週末、アマゾン、アップル、マイクロソフトの各CEOは、それぞれの会社の継続的な貢献について、さまざまな方面におよぶ最新状況を公開した。そこには、最前線の医療従事者に向けて医療用品や個人用保護具(PPE)を寄付することから、感染の世界的な広がりを追跡し分析することを支援するソフトウェアプロジェクトなどが含まれている。

画像クレジット:Simon Dawson/Bloomberg、Jason Alden/Bloomberg、MANDEL NGAN/AFP/Getty Images

アップルCEOのTim Cook(ティム・クック)氏はTwitterで、同社は米国とヨーロッパの両方で、医療従事者が必要としている必需品の調達を試みており、そのために「数百万枚のマスク」に参加していることを明らかにした。またアップルは、以前のリリースに関してもアップデートして詳細も説明した。その中には、1500万ドル(約16億6000万円)の寄付に加えて、すべての従業員の寄付に対して2対1のマッチングで寄付額を上乗せすることも発表した。いずれも新型コロナウイルス対策として使われる。

アマゾンの創立者兼CEOのJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏は、米国時間3月21日に同社の公式ブログを更新し、アマゾンの倉庫と物流業務における優先順位の変更に関する詳細を説明した。現在では、日常の家庭用の食料、ベビー用品や医療用品、といった必需品を優先的に処理するようにした。またベゾス氏は、10万人を新たに雇用するとともに、フルフィルメント労働者の時給を上げるという同社の約束を改めて確認している。

ベゾス氏によれば、同社は「数百万枚のマスクを発注しました」という。それらは、自宅作業ができない正社員や契約社員に配られることになるが、世界的な供給不足により「まだほんのわずかしか納品されていません」ということだ。さらに同氏は、そうした製品は、まず最初に最前線の医療従事者に届けられることになり、同社の従業員に対しては、納品されしだい、優先順位に従って供給されると説明している。

マイクロソフトCEOのSatya Nadella(サティア・ナデラ)氏は、米国時間3月21日にLinkedInに、同社のさまざまな取り組みについて長い説明を投稿した。そこでは、同氏がマイクロソフトの全従業員に送信したメールの内容も公開している。ナデラ氏は、同社の遠隔医療のためのソフトウェアプラットフォームについて触れ、ジョン・ホプキンス大学(John Hopkins University)の世界的な新型コロナウイルス感染状況トラッカーなど、いくつかの共同データプロジェクトについても説明している。CDC(Centers for Disease Control and Prevention、米疾病対策センター)も、マイクロソフトの医療チャットボット技術を基盤フレームワークとして利用した、チャットボットによる新型コロナウイルス判定ツールをリリースした。

またマイクロソフトは、Microsoft TeamsとMinecraftが、世界中の学校の閉鎖を補うために設計された、リモート学習の新たな取り組みに利用されていることを確認している。さらに世界的な研究活動をサポートするため、機械学習とビッグデータのプロジェクトにも取り組んでいることも報告している。今週のはじめ、マイクロソフトの最高科学責任者、Eric Horvitz(エリック・ホービッツ)氏は、世界中の学術機関と共同で、オープンな研究データセットを提供すると発表した。これには、ホワイトハウスの科学技術政策局や、チャン・ザッカーバーグ・イニシアチブも一枚噛んでいる。この、COVID-19 Open Research Data Setと呼ばれるデータセットには、同ウイルスに関する2万9000件を超える学術論文が含まれており、新たなものが公開されれば、逐次追加されることになっている。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

「The Lovebirds」は劇場ではなくNetflixで公開されるとの報道

Netflix(ネットフリックス)がKumail Nanjiani(クメール・ナンジアーニ)氏とIssa Rae(アイサ・ライ)主演のラブコメディ「The Lovebirds」を、劇場から受け取って公開するようだ。

「The Lovebirds」は、ナンジアーニ氏とMichael Showalter(マイケル・ショールター)監督が再会した作品で、前作「The Big Sick(ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ)」はAmazon Studiosが配信しており、劇場公開後にストリーミング配信に移行している。

これはCOVID-19こと新型コロナウイルス感染症のパンデミックへの対応の一環で、ハリウッドの映画会社は物理的な接近を避けようとする劇場を閉鎖している。具体的にはリリースの延期から、デジタルレンタルDisney+のような定額制ストリーミングサービスを利用した映画の早期公開まで、多岐にわたっている。

Paramount(パラマウント)はすでに「The Lovebirds(当初は4月3日に公開予定)」や「A Quiet Place II」など、いくつかの公開を延期している。今回のように、主要な映画会社がNetflixを利用して劇場公開を完全にキャンセルしたのは初めてだが、パラマウントには以前にも同様の経験があり、「The Cloverfield Paradox」を劇場ではなくNetflix経由で配信することを選択したことがある。

まだ「The Lovebirds」に関する正式な発表や公開予定日は決まっていないようだ。この契約については、DeadlineThe Hollywood Reporterが報じている。

このアプローチは大予算の超大作よりも、「The Lovebirds」といった中規模のロマンチックコメディーの方に向いていると思われる。しかしThe Wrapによると、 Warner Bros.(ワーナー・ブラザース)は今夏の「Wonder Woman(ワンダーウーマン)」のストリーミング配信も検討しているようだ。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

WhatsAppがウェブ検索でメッセージの真偽を確かめる新機能をテスト中

Facebook傘下で、世界中で20億人ものユーザーを抱えるインスタントメッセージングプラットフォームのWhatsAppは、受信したメッセージの真偽をもっと簡単に確かめるための機能をテストしている。同社はAndroidアプリの最近のベータ版で、一部のユーザーに対して受信したテキストやビデオについてウェブを検索し、もっと多くの情報を得る機能を提供している。

WhatsAppは数四半期にわたってこれに関する機能をテストしてきた。昨年はウェブで画像を探す機能を一部のユーザーに提供していた。このほど同社の広報担当者はTechCrunchに対し、この機能を近い将来に公開する予定であることを明かした。

広報担当者は文書で次のように説明した。「何度も転送されて回ってきたメッセージの情報を詳しく確かめられるように、この新機能に取り組んでいる。この機能は現在テスト中で、近い将来に公開できることを楽しみにしている」。

画像:@shrinivassg

新型コロナウイルスの流行が世界的に拡大している中、友人や家族、同僚と連絡をとるために、WhatsAppをはじめとするメッセージングプラットフォームの利用が増えている。このような時期のテストはタイミングが良い。

そして過去にも同様のことがあったように、今回はコロナウイルスに関して、WhatsAppなどのプラットフォームは誤った情報の拡散防止に取り組んでいる。今回のWhatsAppの動きは迅速だった。2月には各国政府に対し、正確な情報の提供に協力するとの働きかけを始めていたという。

現地時間3月21日にインド政府は、WhatsAppのbotでコロナウイルスに関する情報を提供すると発表した。3月20日にはWHOも世界中の人に対し、コロナウイルスの誤解を正し、この病気についてのよくある質問に答えるWhatsAppのボットを発表した。

WhatsAppは「WHOヘルスアラートはWhatsAppで利用できる公式のNGOまたは政府のヘルプラインで、シンガポール政府、イスラエル保健省、南アフリカ保健省、インドネシア情報通信省が参加している。我々は、これ以外の各国でもサービスを開始できるように積極的に努めている」と述べている。

トップ画像:Tamal Shee / SOPA Images / LightRocket / Getty Images

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(翻訳:Kaori Koyama)

エミレーツ航空が新型コロナの影響で3月25日まで大部分の便を運休

国際線では世界最大の航空会社で、アラブ首長国連邦のドバイを本拠とするエミレーツ航空は米国時間3月22日、Twitterと公式ウェブサイトで、3月25日まで全旅客便を運休すると発表した。しかしその後、米国、英国、日本、オーストラリア、カナダなど13箇所へは運航を続けると変更した。

これは、実際にエミレーツが全旅客便を運休すると発表したら無視できる人はいない、本件の混乱は新型コロナウイルスによるパンデミックが航空会社ビジネスを突然カオス状態にしたためであるということを象徴している。「各国政府および顧客から、本国帰還を支援するよう要請を受け、エミレーツ航空は一部の国々への旅客および貨物フライトの運航を、新たな通告がなく、国境が開き続け、需要がある限り、継続する」と同社はのちに声明で語った。

多くの競合他社と同じく、エミレーツ航空は貨物便の運航を通常通り続ける。ただし旅客便については以下の到着地への出発便のみ継続する:英国、スイス、香港、タイ、マレーシア、フィリピン、日本、シンガポール、韓国、オーストラリア、南アフリカ、米国、およびカナダ。これまで同社は85カ国161都市との間を運航していた。

米国でも多くの航空会社が決断を迫られている。ユナイテッド航空は2日前、4月の国際便を95%運休し、5月になるまで国際線わずか5~6便のみの運航となることを発表した。アメリカン航空とデルタ航空も運休を決定したが、ユナイテッドほど大規模ではない。そして、これらはいつでも変更される可能性がある。事実上すべての航空会社が、この状況を「流動的」と説明している。

関連記事:Delta Air Lines will park at least half its fleet and close airport lounges

画像クレジット:Emirates

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Lyftが新型コロナ感染拡大で医薬品や食事を配達するサービスを提供へ

Lyftは新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大に対する取り組みをさらに強化しようと、オンデマンド輸送ネットワークを通じて提供するサービスを拡大する。同社は「高齢者や慢性疾患を抱える人など医薬品などを必要とする個人へそれらを届けるサービスを提供する」と発表した。また、学校からランチを支給されていた学生や高齢者へ食事を届ける。

この新たな取り組みは、ブログ投稿の中で詳細が発表された。ヘルスケアサービスや治療などを受ける必要がある人向けにすでに展開されている医療輸送サービスの拡大も含まれる。その一方で新型コロナによってヘルスケアシステムにかかっているかなりの負荷にも対応する。同社はすでに、救急ではない医療目的の輸送を、救急車を呼ぶほどではないが治療のためのオンデマンド輸送があればありがたいという(特に低収入の)人向けに提供してきた。

Lyftの新たな食事デリバリーオプションは、サンフランシスコ・ベイエリアで小規模なパイロット事業として始まる。家から出られない高齢者や州の食事支援に頼っている低収入の学生に食事を提供している政府機関の配給センターでの食事ピックアップにフォーカスする。これはUber Eatsのような食事デリバリーサービスではなく、必要不可欠なサービスを提供する優先順をつけた方法だ。Lyftはこのプログラムをカリフォルニアの広域に拡大したい考えで、最終的には全米中での展開を視野に入れている。

こうした手段によって、コロナウイルス感染拡大を抑制するために現在行われている屋内退避や自宅隔離、自宅待機で最も影響を受けているグループや個人は、間違いなく必要不可欠なサービスにアクセスしやすくなる。ドライバーからすると、自宅に閉じこもっている人と接する機会が増えることでリスクは高まるが、Lyftはドライバーたちの安全を確保するために一歩進んだ対策を取っていると話す。例えば、新型コロナウイルスに感染していると診断されたり、感染者との接触のために衛生当局から自己隔離を求められたドライバーのための基金の提供だ。

Lyft、そしてUberは通常の配車サービスも提供し続けている。しかしUberは、新型コロナウイルスの感染が最も深刻な都市では利用量は70%ほど落ちていると話した。また、可能な限り人と距離をとるよう呼び掛けている疾病予防管理センターのガイダンスを守るべく、両社とも乗合サービスの提供は一時停止している。

画像クレジット:Jeenah Moon/Bloomberg via Getty Images / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

米司法省の新型コロナ関連初の摘発は偽ワクチンウェブサイト

米連邦検察は新型コロナワクチンを提供すると偽ったウェブサイトの暫定差止命令を申請し、承認された。司法省は本件を新型コロナウイルスによるパンデミック関連で最初の摘発だと説明している。

司法省は声明を発行し、新型コロナを巡る「混乱と蔓延する脅威に乗じて利益を得る」ために有線通信不正行為に関与したとされるウェブサイトに対して措置を講じたと語った。

TechCrunchが確認したところ、そのウェブサイトは世界保健機関(WHO)が「ワクチンキットを無償提供している」と偽り、無防備な被害者から少額の送料をだまし取っていた。ウェブサイトは被害者にクレジットカード情報を要求している。「実際には現在有効な新型コロナウイルスワクチンは存在せず、WHOはそのようなワクチンを配布していない」と司法省が声明に書いている。

連邦判事は同ウェブサイトの所有者に対して暫定差止命令を発行した。該当人物の名前は明らかにされていない。差止命令はサイトのドメインホストであるNamecheapに対しても、サイトをオフラインにするよう要請した。

司法省はウェブサイトの名称を公表しているが、TechCrunchは記載しない。同サイトは本稿執筆時時点ではアクセスが可能だったが、数時間後にNamecheapの広報担当者であるDerek Musso(ドレク・ムッソ)氏がサイトを停止したとTechCrunchに伝えた。

Jody Hunt(ジョディー・ハント)司法次官補は、「この国家非常時を私的利益目的に利用する犯罪行為を司法省は断じて容認しない。米国は政府のあらゆる手段を用いて、消費者をだます行為であれ、個人情報盗難であれ、マルウェア配布であれ、この最も卑劣な詐欺師たちを封じ込める」。

現在、世界中で30万件以上の新型コロナウイルスの感染例が確認されている。しかし各国当局ではいまだに検査機器が不足していることから、実際の感染者数はこれよりはるかに多いと見られている。

米国時間3月20日現在、米国では8000万人が厳重警戒下にあり、カリフォルニア州、ニューヨーク州、およびイリノイ州がこの呼吸器疾患の蔓延を食い止めようと努めている。新型コロナ蔓延によって、米国とカナダは双方が 国境閉鎖に同意し、米国は南側のメキシコ国境で不要不急の移動を禁止した。

米国時間3月19日、米国は全国民に対して前例のない「渡航自粛」を要請した。

画像クレジット:Kena Betancur / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

フォード、GM、テスラの人工呼吸器製造にトランプ大統領がGO

新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大で人工呼吸器が不足している事態を受け、Ford(フォード)、GM(ゼネラルモーターズ)、そしてTesla(テスラ)による人工呼吸器製造にゴーサインが出た。トランプ大統領は22日、いかに有能かを示せと3社の経営トップに課題を突きつける文言でツイートを締めくくった。

新型コロナウイルスは呼吸困難を引き起こす病気であり、人工呼吸器は新型コロナウイルスの感染で入院する患者にとって必要不可欠な医療機器だ。新型コロナウイルスは肺へのダメージを引き起こし、急性呼吸窮迫症候群や肺炎につながりえる。臨床的に有効性が確認された治療法はまだなく、患者の呼吸や病気との闘いは人工呼吸器に頼っている。米国には16万台の人工呼吸器があり、これとは別に国家戦略備品として1万2700台があるとニューヨークタイムズ紙は報じた。

今回の動きは、ニューヨーク州のAndrew Cuomo(アンドリュー・クオモ)知事の嘆願を受けてのものだ。クオモ知事は22日朝、医療機器の確保を各州に任せるのではなく国が行うよう、連邦政府に嘆願した。国防生産法に基づいて企業に医療機器を製造させるようトランプ大統領に求める自治体当局は増えていて、クオモ知事はそのうちの1人だ。

国の管理がないために、州同士が医療機器を巡って争っているとクオモ知事は述べた。価格は上昇していて、その結果、ヘルスケアシステムをさらに逼迫させることになる。

トランプ大統領はすでに国防生産法を発動させているが、実際に使われてきたのかは不明だ。トランプ大統領は先週、記者会見で発動させていると述べたが、連邦緊急事態管理庁のトップ、Peter Gaynor(ピーター・ゲイナー)氏は3月22日記者に対し、大統領はいかなる企業にもまだ緊急補給品をつくるよう命じていないと話した。

いくつかの自動車メーカーは先週、人工呼吸器の製造が可能かどうかを調査していると話していた。米国では新型コロナウイルスが広がり、人工呼吸器のような医療機器を必要する病院が増えている。こうした事態を受け、GMは3月20日、人工呼吸器の増産サポートに向けVentec Life Systemsとともに取り組んでいると明らかにした。この提携では、新型コロナに対応する企業を調整するStopTheSpread.orgがひと役買った。

フォードは22日のTechCrunchへの電子メールで、人工呼吸器や他の医療機器の生産の可能性など、行政をサポートする用意はできていると語った。「米国や英国の政府と事前協議を行い、対応できるか調べている」と同社の広報担当のRachel McCleery(レイチェル・マッククルーリー)氏は述べた。「危機を前に国を支えるために力を合わせることが不可欠だ。そうすることでこれまでにも増して強くなる」。

SpaceX(スペースX)とTesla(テスラ)のCEOであるElon Musk (イーロン・マスク)氏は3月21日、人工呼吸器のことでMedtronicと協議を持ったとツイートした。Medtronicはその後、協議の事実をTwitterで認めた。マスク氏はこれより前に、SpaceXとTeslaが人工呼吸器の製造に取り組むとツイートしていたが、詳細は示していなかった。この件についてテスラにコメントを求めることはできなかった。

画像クレジット: The Washington Post / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

米国食品医薬品局が医療現場で使える新型コロナ向け新検査方法を認可

米国食品医薬品局(FDA)は、米国の新型コロナウイルス検査能力拡大に役立つ機器や検査システムに対する「非常時使用許可」をより迅速に与える方針だ。米国における検査数は人口の割合と比較して諸外国より遅れている。つい最近認可された検査システムは、患者が受診している最前線の病院や診療所での利用拡大が期待されている。専門の検査機関との往復を必要としない方法だ。

先週FDAが認可したCepheid(セファイド)社の新型コロナウイルス検査は、鼻孔用綿棒を使用してもしなくても検査できるのが特徴で、鼻孔用綿棒の供給が世界的に逼迫している現状では重要な利点だ。利用している遺伝子PCR法は、すでに全米で実施されている専門機関の検査と同等の精度を得ながら、同社のGeneXpertというインクジェットプリンターほどの大きさの診断キットを使用することで医療現場で結果を見ることができる。

Cepheidによると、同社の超小型GeneXpert検査装置はすでに世界で約2万3000台使用されており、米国内には約5000台あるという。同社の装置はすでに何年間もインフルエンザの検査に使用されており、高い精度を示している。同システム向けの新型コロナウイルス検査は、来週カリフォルニア州サニーベールにある同社から出荷開始される。

米国内の検査数はこの1週間で増加しており、特にニューヨーク州など影響の大きい地域で拡大のためのさまざまな努力がなされた結果だ。しかし、検査の需要は今もまだ高まっている。検査能力に限りがあるということは、感染経路や高リスクであることが確認された場合など、最も重篤なケースでのみ検査が行われていることを意味している。

セファイド社のシステムや、Scanwell(スキャンウェル)が近日提供予定の被験者の血液中の抗体を探す方法には、個人が自宅で検査できる可能性がある。これは新型コロナ軽減戦略のために検査能力を拡大する上で重要だ。

画像クレジット:Cepheid

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

電気自動車メーカーのRivanが新型コロナで全施設を閉鎖

Amazon(アマゾン)やFord(フォード)が支援する話題の自動車スタートアップRivian(リビアン)は新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大を受け、全施設を閉鎖する。

Rivanはミシガン州プリマスの本部やイリノイ州ノーマルの工場、そしてエンジニアが自動運転技術に取り組んでいるカリフォルニア州サンノゼとアーバインの拠点など、いくつかのロケーションで2000人超を雇用している。そして英国にもオフィスを構える。

同社は20日、給与雇用並びに時間給雇用の従業員は閉鎖の間も引き続き賃金は支払われると話した。大半の施設の出社率はこの1週間、2〜5%だったという。施設閉鎖の期間は現時点では未定、と広報担当は語った。

Rivanは2018年11月にLAオートショーで全電動のR1TピックアップとR1S SUVを発表するまで、ほとんどの時間鳴りを潜めてきた。しかしこのショー以降、同社は消費者の予約に加え、投資家、そしてフォードやAmazonといった企業顧客を集めてきた。

昨年12月に同社は4回目のラウンドとなる資金調達で新たに13億ドル(約1440万円)を獲得したと発表した。その前には、Amazonがリードする7億ドル(約780億円)、電気自動車テクノロジーのコラボレーション込みでのフォードからの5億ドル(約550億円)、Cox Automotiveからの3億500万ドル(約340億円)があった。

フォード傘下のラグジュアリーなブランドLincolnは「まったく新しい」電気自動車の開発でRivianと協業している。AmazonはRivianに電気自動車の配達バン10万台を発注し、2021年から納車される見込みとなっている。

世界的な新型コロナウイルスの感染拡大で、自動車メーカーは状況がひどくなっている欧州や米国でのオペレーションを一時的に停止することを余儀なくされている。一方で、この感染が最初に始まった中国では、工場を再開し始めている。

今回の感染拡大に対する自動車メーカーの対応はさまざまだ。一部の企業は他社よりも早く操業を停止した。米国ではホンダが先頭を切って工場を閉鎖した。そしてフォードやGM、FCAのビッグ3は全米自動車労働組合(UAW)とタスクフォースを結成してその後に続いた。これらの自動車メーカーはタスクフォースの勧めに従って工場で新たな安全のための取り組みの導入を始めたが、UAWは工場を閉鎖するようプレッシャーをかけ続けた。何人かの従業員が新型コロナウイルスの検査で陽性となったのも工場停止への流れを加速させた。そして日産とフォルクスワーゲンも米国での操業を停止した。

Tesla(テスラ)はかなり粘っていた。3月19日にカリフォルニア州フリーモントにある工場を3月23日から閉鎖すると発表した。生産を停止するという判断は、アラメダ郡の当局が必要不可欠でない事業の停止を命令した数日ごのことだ。当局が、テスラの事業は必要不可欠ではない、と公に述べた後ですらテスラは操業し続けた。

同社はニューヨーク工場の操業も一時停止した。電動モーターやバッテリーを生産するネバダ州リノ近くのギガファクトリーはフルに稼働している。

テスラは3月18日に従業員に送った電子メールで「操業に関して政府の異なるソースからのガイダンスと相違があるため」操業を続けていると述べた。HR部門は電子メールで従業員に対し、もし職務が生産やサービス、納車、テストであるなら出社するよう呼び掛けた。

しかし3月19日までに、郡当局との面会の後に、同社は生産を停止すると発表した。テスラの充電インフラをサポートするオペレーションの一部や「車両とエネルギーサービスのオペレーション」なるものは工場で続く見込みだ。そこでは通常と同じく1万人以上が働く。

画像クレジット: Rivian

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(翻訳:Mizoguchi

Googleが米国向け新型コロナ情報ページ新設、他地域にも拡大へ

Googleは新型コロナウイルス(COVID-19)が他を圧倒的に引き離して今年の検索テーマのトップとなった。この強い関心に答えるための努力を最大限続ける」と発表した。

金曜夜、Googleは新型コロナウイルスによるパンデミック関連の最新情報のポータルページを立ち上げた。デスクトップ版、モバイル版とも多数の情報が提供されるだけでなく、「検索エクスペリエンス」も改善されているという。

Googleによれば新しいポータルは「ユーザーの情報ニーズの拡大に対応して設置されたものであり、新型コロナウイルスに関する基本的かつ有用な情報(症状、予防法など)にに加えて、多数のリンクとサイト内の機能する」という。

「新しい検索エクスペリエンス」というのは、検索キーワードによってヒットした記事がリストされるだけでなく、検索テーマに応じた政府組織や医療機関からの「権威ある情報」や最新情報、インフォミックスなどが表示されることをいうようだ。

Googleの検索担当プロダクトマネージャー、Emily Moxley(エミリー・モクスレー)氏は公式ブログで「(ポータルの)フォーマットは検索結果をわかりやすく整理し、ユーザーが情報やリソースをナビゲートするのを容易にする。また、新しい情報が出しだいすぐに追加していく」と書いている。

検索エクスペリエンスには、地元自治体等の相談、ヘルプ窓口のTwitterのアカウントのカルーセルへのリンク、WHO(世界保健機関)とCDC(米疾病管理予防センター)からのパンデミックに関するFAQを再掲したするセクションも含まれる。

新ポータルは当初英語で米国向けとしてスタートするが、Googleは「すぐにほかの地域と言語を追加する」と述べている。

【略】

インターネットには新型コロナウイルスが関するニセ情報、誤情報が山のように存在している。これがGoogleの検索やFacebook、Twitterなどのソーシャルメディアに入り込み、これらの悪質な情報が拡散される大きな原因を作っている。残念ながらランダムに検索したりクリックした結果がいつもNHS (国立保健サービス)など有益な情報をもたらサイトを表示するわけではない。

これに対してGoogleの新サイトは正しい情報を収集する努力を積極的に続けるという。

トップページには、最も重要な基本的事項が大きく表示される。ウイルスの概要、一般的に見られる症状、感染したりさせたりすることを防ぐためにできることのリストなどだ。下にスクロールすると世界の最新の状況がマップで表示される。統計や治療に関するセクションへも容易にジャンプできる。

新型コロナウイルスと戦うための医療や医薬品の研究開発には莫大な資金とリソースが投じられ、激しい競争が続いている。また募金運動も進行中だ。Googleのポータルのこれらに対応するセクションも状況の変化に応じて拡大されていくだろうと思う。

画像クレジット:Rost-9D / Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

新型コロナ危機で米国とメキシコ間の国境を閉鎖、貿易や商業は対象外

新型コロナウイルスの拡散を抑制するための移動制限に関する最新の取り組みとして、トランプ大統領はメキシコとの国境の閉鎖を命じた。ただし、必要不可欠な移動は対象外とする。先週初めには米国とカナダが互いの合意のもとに、必要不可欠ではない行き来を対象に少なくとも30日間国境を閉鎖すると発表した。急を要する重要な出張や商業輸送は含まれない。

トランプ大統領はすでにメキシコとの国境で米国への入国を最小に抑える策を取っている。CNNが今週初めに報じたように、移民や亡命希望者を阻止する追加の策だ。米国はまた、3月19日に自国民に対し国外へ移動しないよう警告を出した。大統領は国内移動の制限も感染拡大の状況によってはあり得るとした。

Mike Pompeo(マイク・ポンペオ)国務長官は米国・メキシコ間の国境閉鎖を3月20日に発表し、その際、メキシコ政府と協調して閉鎖を決めたとした。トランプ大統領は、米国とメキシコの国境閉鎖は「不必要な移動」が対象で、貿易や商業、教育、医療などが目的のものは対象外だと述べた。この対応はカナダとの国境閉鎖をほぼ踏襲している。大統領はまた、メキシコが欧州からの空路入国を禁止し、米国の南部国境エリアを守ることになるとも付け加えた。

大統領は、越境移動の制限に関して、カナダ、メキシコとのそれぞれの国境が同様に扱われるとも述べた。米国・メキシコ間の国境閉鎖は3月21日からだ。

米国は3月21日午前零時から「CDC勧告」を導入する。これはCDC(米疾病予防管理センター)がどちらの国境でも、合法的な入国のための正式な書類を持っていない人に対して入国をその場で拒否できるようにするものだ。国境を超える際に税関・国境警備局の施設で行われてきたプロセスに置き換わるものとなる。この点についてトランプ大統領は後に「国境を越えようと試みた個人は国籍を有する国に戻ることになる」と明確にした。

これは究極の策だ。「『国境設備では現行のまま移民に対処しながら、新型コロナウイルス感染を回避するためのCDCの方針に従うことはできない』という問題を解決する措置」とホワイトハウスは説明している。これは政治亡命や難民認定を模索する個人をも拒否することを意味する。人道、そして人権という点で危険なものだ。それでも国立衛生研究所やホワイトハウスの新型コロナタスクフォースメンバーのAnthony Fauci(アンソニー・ファウチ)博士は3月20日の会見で、国境閉鎖という手段を効果的なものにするには、米国へのすべての入国に等しく適用されなければならないと話した。

画像クレジット:Omar Martínez / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

GMとVentec Life Systemsが新型コロナ拡大で人工呼吸器製造で提携

GMは3月20日、人工呼吸器など呼吸関連製品の増産をサポートするためにVentec Life Systemsとともに取り組んでいると述べた。米国中で新型コロナウイルス(COVID-19)感染が拡大していて、呼吸関連の医療機器は多くの病院で必要とされている。2社の提携は、新型コロナウイルスに対応する企業を調整するStopTheSpread.orgが橋渡しをした。

Ventecは人工呼吸器製造のために、GMの物流網、調達、製造における専門的な技術を活用する。両社ともいつから製造を本格化させることができるのか、どれくらいの人工呼吸器を製造できるのかといった詳細は明らかにしなかった。

GMの会長兼CEOのMary Barra(メアリー・バーラ)氏は声明で、迅速に生産を拡大するためにGMがVentecと緊密に連携を取っていると述べた。「我々はこの困難な時に貢献できる方策を引き続き模索する」とも付け加えた。

テストが広く行われるようになるにつれ、感染者数は急激に増えていて、人工呼吸器の需要は差し迫ったものになっている。症状がマイルドな人もいる一方で、肺炎を起こして入院する必要がある人もいる。

人工呼吸器の不足により、各車メーカーは医療機器の増産方法を検討している。Volkswagen(フォルクスワーゲン)とFord(フォード)はホワイトハウスと協議し、協力を約束したと報道されている。フォルクスワーゲンは3月20日、3Dプリンターを使って人工呼吸器を製造するための専門部署を設置したと述べた。

また、Elon Musk(イーロン・マスク)氏は同日、Tesla(テスラ)とSpaceX(スペース)の従業員が「人工呼吸器に取り組んでいる」とツイートした。ただし彼はそうした人工呼吸器が必要とされるとは思っていない。この動きは、ニューヨークのBill de Blasio(ビル・デブラシオ)市長が新型コロナウイルスとの戦いに備える病院での人工呼吸器不足を緩和するのに力を貸してほしいと直接マスク氏に依頼したことを受けてのものだ。やり取りがあった翌日、経営する2社が人工呼吸器の製造に取り組んでいることをマスク氏がTwitterで明らかにした。

製造にどの工場が使用されるのか、どれくらいの量を製造できるのか、そしていつから生産を開始する予定なのかは明らかにされていない。

画像クレジット:Rachel Woolf

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(翻訳:Mizoguchi

シュワルツェネッガー氏の慈善団体にTikTokが3.3億円を寄付、新型コロナの影響による子供の食事支援のため

中国メディア企業のBytedance(バイトダンス)傘下でソーシャルメディア大手のTikTokは、慈善団体のAfter-School All-Stars(ASAS)に300万ドル(約3億3000万円)を寄付すると発表した。この団体は俳優でカリフォルニア州知事だったアーノルド・シュワルツェネッガー氏が創立したもので、この寄付金で新型コロナウイルス(COVID-19)の影響から公立学校が休校になり食事が難しくなっている家庭を支援する。

TikTokは米国時間3月19日に発表した声明で「ASASの支部がある米国60都市の家庭に、フードのバウチャーと、地元の食料品店で食料やその他の必需品の購入に使えるギフトカードを提供する」と述べた。

TikTok U.S.のゼネラルマネジャーを務めるVanessa Pappas(バネッサ・パパス)氏は、声明で「誰もが不安定な時期を過ごしていて、地域とグローバルの両方のコミュニティにおいて助けを必要としている人たちのために協力することがこれまでになく重要だ。ASASに対するこの支援は、より多くの学生が安全に食事の支援を受けられるようにするためのものだ。これだけで現在の状況による影響を緩和することはできないが、我々は社会的距離をとる必要性、仕事、登校できない子供のケアの間で不安を抱える保護者に安心してもらえるよう願っている」とコメントした。

ロサンゼルス、マイアミ、ニューヨーク、ニューアーク、サンフランシスコ、シアトル、ワシントンなど、感染拡大で大きな影響を受けている都市の支部に、支援が提供される。この取り組みには、Food Land、Giant、Kroger、Publix、Ralphs、Safeway、Target、Walmartなどの企業が協力する。

TikTokは、食事の支援をさらに増やせるように、TikTokの従業員がASASに寄付をすると最大100万ドル(約1億1000万円)のマッチングギフトを提供することも発表している。

シュワルツェネッガー氏は「重大な局面においては早急な支援が不可欠で、最も弱い立場にある人々を助ける新しい方法を皆が考える必要がある。ASASのプログラムは休校に伴い休止しているが、我々は年間10万世帯への支援を続ける。私がASASを創立した1992年から常に、目標は支援を最も必要としている家族をサポートすることだった。TikTokの寄付により、支援を必要とする家庭に対して食料品やそのためのギフトカードを安全に提供する事業に優先して取り組めるようになり、深く感謝している」と述べている。

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(翻訳:Kaori Koyama)

トランプ大統領肝入りの新型コロナ検査サイトは1週間経っても見つからず

米国時間3月13日となる先週の金曜日、トランプ大統領はペンス副大統領と、ホワイトハウスのコロナウイルス対策本部のコーディネーターであるDeborah Brix(デボラ・ブリックス)氏とともに、政府のウイルステスト戦略の核となる新しいウェブサイトを近々公開すると発表した。

このウェブサイトは、1700人のGoogle(グーグル)のエンジニアによって作成されると発表され、人々をウイルステストのロケーションに誘導するのを助けるために、「非常に迅速に用意される」はずだった。しかし1週間がたった今、Googleが作成するのかどうかもわからないこのサイトは、どこにも見当たらない。

多くの企業や団体が、新型コロナウイルスの症状をチェックできる基本的な検診ウェブサイトを開設しているが、全国規模のウェブサイトはまだ機能していない。

現存するのは、VerilyによるBay Areaでの比較的小規模なパイロットプロジェクトで、先週政府が約束したプロジェクトには最も近いが、全国規模ではない。我々はVerilyに、同社のサービスがこれまでにウイルステストへとどれだけの人を送ったのかについて、データを求めている。The Guardianは今週に入ってテストサイトを調査したが、ほとんど活動していなかった。

「Googleに感謝したい。同社はウェブサイトの開発を支援している」と、トランプ大統領は3月13日に語った。「過去のウェブサイトとは異なり、ウイルステストが必要かどうかを判断し、身近な場所でのテストを容易にするため、サイトは非常に迅速に作成される。

【中略】

Googleは現在1700人のエンジニアを抱えており、彼らによる進捗は目覚ましい」。

トランプ大統領は今週には「Googleのトップ」であるSundar Pichai(サンダー・ピチャイ)氏に電話をかけ、謝罪したと伝えた。この電話が実際にあったかどうかは確認できておらず、Googleもホワイトハウスも詳細を明らかにすることを望んでいないので、ピチャイ氏へと何を謝罪したのかは不明だ。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

AWSとIBMは新型コロナ問題に挑むデベロッパーを支援する

社会が新型コロナウイルス(COVID-19)のため高まりつつある世界的な危機に直面する中、多くの企業がさまざまな方法で取り組みを強化している。米国時間3月20日、2つの大手IT企業、Amazon(アマゾン)とIBMはそれぞれ、このパンデミックに関連するさまざまな問題の解決策を見つけられるようデベロッパーを支援するプログラムを発表した。

画像クレジット:VectorMine/Getty Images

アマゾンでは、クラウド部門のAWSが「AWS Diagnostic Development Initiative」を発表した。予算として2000万ドル(約22億2000万円)を確保し、AWSクレジットとテクニカルサポートとして提供する。このプログラムは、新型コロナウイルス診断問題に取り組むチームを支援し、鼓舞するように設計されており、より優れた診断ツールが開発されることを目指している。

「AWSビジネスにおいて、緊急の必要性を突きつけられた分野の1つは、新型コロナウイルスの診断方法の研究開発です。迅速で正確な検出と診断が必要とされています。優れた診断法は、治療と封じ込めを加速し、やがてこの流行期間を短くすることにつながるでしょう」と、Teresa Carlson(テレサ・カールソン)氏は、3月20日の同社のDay Oneブログに書いている。

このプログラムは診断ソリューションの開発に取り組んでいる顧客が、製品をより迅速に市場に投入できるよう支援することを目的としている。さらに、関連する問題に取り組んでいる複数のチームが、協力して作業の奨励も目指す。

同社はまた、科学者と健康政策の専門家から構成される諮問グループを設立し、このイニシアチブに参加する企業の支援も発表した。

一方IBMは「2020 Call for Code Global Challenge」というデベロッパーコンテストに、改めて注力することにした。このコンテストの2020年における憲章は、地球規模の気候変動に関する問題を解決するというものだったが、拡大するウイルス危機に関する問題の解決も目指すことにした。いずれも、オープンソースのツールを開発することで貢献しようというものだ。

「新型コロナウイルスは、非常に短い間に私たちが当たり前のことと考えていたシステムの限界をさらけ出してしまいました。2020 Call for Code Global Challengeは、3つの主要な新型コロナウイルス対策の領域について、オープンソースのテクノロジーソリューションを開発するためのリソースを提供します。その3つとは緊急時の危機報道、遠隔学習環境の改善、地域コミュニティの協力関係の増進です」と、同社はブログ記事に書いている。

そうした領域は、かなり多くの人がウイルスを封じ込めるために屋内に留め置かれていることで、大きな負担を強いられている。IBMは、そうした問題に取り組むデベロッパーのインセンティブを鼓舞し、問題の解決につなげることを願っている。

社会のあらゆる状況が影響を受ける社会的、経済的な激変期には企業、学界、政府が協力して、このウイルスに関する無数の問題を解決する必要がある。これらは、そのほんの一例に過ぎない。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

テスラのパートナーであるパナソニックがネバダのギガファクトリーを一時閉鎖

Panasonic(パナソニック)はCOVID-19拡大の懸念から、パートナーであるTesla(テスラ)とともに操業していたネバダ州の巨大な工場から3500名の従業員を引き上げる。

同社は米国時間3月20日に、来週初めに工場の稼働を縮小しその後14日間閉鎖する、と発表した。この動きはパナソニックの従業員にのみ影響する。Teslaもネバダ州スパークスにあるいわゆるGigafactory 1(ギガファクトリー・ワン)で数千名の従業員を雇用している。

現在のところTeslaはコメントに応じていない。

2014年6月に操業を始めたGigafactory 1は、バッテリーの容量を全世界的に拡大し、電気自動車のコストを下げることによって持続可能エネルギーへの移行を加速する、というTeslaの目標の実現に欠かせない要素だ。パナソニックはこのプロジェクトのサプライヤー、協力者としてとしてプロジェクトにおいて最も重要なパートナーだった。

この工場はModel 3の電動モーターとバッテリーパックだけでなく、同社のエネルギー保存プロダクトであるPowerwallとPowerpackも製造している。パナソニックはセルを製造し、Teslaはそれを同社電動車用のバッテリーパックに使っている。

パナソニックのスポークスパーソンであるAlberto Canal(アルベルト・カナル)氏は、次のように声明している。

パナソニックはすべての従業員の健康と幸福を守ることを義務としている。ネバダ州スパークスにあるパナソニックの工場は来週初めより操業を縮小し、その後14日間閉鎖する。閉鎖の影響を受ける従業員は14日分の給与全額と福利厚生を受け取る。パナソニックはまた、工場の衛生状況を向上するためのいくつかの措置を制定する。社会的距離(social distancing)を奨励し、シンプルかつ安全で効果的な行動を可能にする。この14日間で、工場施設は徹底的な洗浄が行われる。

パナソニックがいなければ、Teslaのサプライチェーンに不具合が生じてしまう可能性がある。そのためTeslaは3月27日よりModel X、Model S、Model 3そして現在、Model Yの組み立てを行うカリフォルニア州フリーモントの工場における製造を中断する。

画像クレジット:Tesla

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa