簡単気軽にフラッシュセールをやれるアプリFrenzyがShopifyから登場、そのバックエンドはもちろんShopifyだ

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ShopifyのGarageグループは同社の製品開発部門みたいなところで、今日(米国時間11/22)は新しいアプリFrenzyをローンチする。それはGrouponで有名になったフラッシュセールのアプリで、ホリデイシーズンの中でもとくに消費が集中する感謝祭にタイミングを合わせている。数を限定したセール、いわゆるlimited-release salesが最近また人気で、Yeezyのくじ引き方式は至るところでヒットしているし、Snapchatは品切れになりそうなSpectacleの自販機Snapbotを地図の上に点描している。そこでFrenzyは、人びとが、あわただしく、競争的に、あちこちでちょこっとずつお金を使うことに熱心な時期に、自分も参戦したのだ。

Frenzyは、売り手にも大きな期待感を抱かせる。消費者が買いやすいことはApple Pay並だ(あれは危険なほど使いやすい)。Frenzyのバックエンドは当然ながらeコマースプラットホームとして歴史と伝統のあるShopifyだから、わずか5分間に大量の消費者が特定の品に殺到しても、クラッシュしないだろう。〔Shopify ≒ ‘あなたもお店を開きましょう’〕

Frenzyアプリを動かすためには、売り出し企画を行うパートナーのリテイラーと協力ブランドが要る。ひとつの場所である程度の顧客ベースをカバーするから、高級専門店の品をいろいろ探している消費者や、ヘリコプターのチャーター便などのケースで便利だろう。

ぼくも熱狂的なフラッシュセールの買い物に参加して注文したことが一二度あるけど、このアプリは、いろんなことがすっきりできそうだ。買えるか買えないか心配のあまり、いらいらしてしまう買い手にも、不満感を与えないだろう。閲覧してからチェックアウトまで、わずか数タップだ。商品は大きな見やすい画像で表示される。

Frenzyの最初のセールは明日(米国時間11/23)の午後、アパレルと靴のKithで始まる。そのあと、Love Your Melon, Raised by Wolves, Off the Hookなどが週末にかけてフラッシュセールをやる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Adobeの調査結果:ユーザーは新アプリをインストールせず、既存アプリを頻繁に使う

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Adobeが発表した新たな業界レポートによると、ユーザーに新しいモバイルアプリを試してもらうのが難しくなってきているようだ。コンシューマーはすでに知っているスマホアプリをよく使う傾向にある。またアプリの放棄率は上昇していて、アプリのインストール数も前年比6%の上昇に留まった。一方で既存アプリのローンチ回数は上昇している。前年比24%の増加だった。

この傾向は、上位のモバイルアプリ(上位20%のアプリ)で顕著だ。アプリローンチ数は、驚異の62%成長を示した。

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これらの数字はAdobeが毎年出しているモバイルベンチマークレポートを参照している。1万6000以上のモバイルサイトの2900億回の訪問数、850億以上のアプリローンチ数の解析結果だ。

ユーザーに新しいアプリを端末にインストールしてもらうだけでも難しいが、多くのアプリはインストール後にすぐに放棄される傾向にある。

Adobeの調査によると、アプリ放棄率は上昇傾向にある。平均10個中5つのアプリは10回以内しか利用されない。さらに10個中2つはたった1回しか利用されない。

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人がアプリを削除する理由はいくつかあるが、「役に立たない」がアンケート調査で最も多く見られる回答だった(Adobeは1000名以上のモバイルコンシューマーを対象にアンケート調査を実施した)。

ゲームアプリは頻繁に削除されるが、これはこの種のアプリのライフサイクルが短いことにも関係しているだろう。ゲームアプリはユーザーの関心を失いやすく、他の選択肢が多いためとAdobeは説明している。人々はゲームアプリを使い捨てするものと感じているようだ。

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ローンチ数が上昇しているアプリカテゴリーを見てみると、いくつか突出したカテゴリーがあることに気づく。アプリ平均ローンチ数の2桁成長(前年比)が見られたのは、金融サービス(29%)、旅行(28%)、ショッピング(24%)、自動車(21%)、メディアとエンターテイメント(14%)のカテゴリーだった。

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ローンチ数の増加に加え、金融アプリのQ1におけるインストール数は20%増加している。また、利用率に関してもQ2を通して数字を落とさなかった(前年度比14%上昇)。一方で、ショッピングアプリの利用は昨年Q4で劇的に増加した(前四半期比29%の増加)。だがQ1から減少している。

この調査結果は、他に出ているレポートと同じ業界トレンドを示している。Androidと比較すると、iOSがアプリの収益と利用数を押し上げているというトレンドだ。他にも他の年代よりミレニアル世代が最もアプリをインストールしていることが分かる。

またAdobeの調査でも、モバイル決済はあまり多くのコンシューマーに根付いていないことを示している。ユーザーの48%は、いかなるモバイル決済も使用していなかった。モバイル決済を使用している人の中で最も一般的だったサービスはApple PayとAndroid Payであり、これは予想通りの結果だろう。

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全レポートはAdobeから直接入手することができる。このレポートでは他にもモバイルウェブサイトの利用率なども調査している。ウェブサイト利用のグロースの大半はスマホからの流入であること、またウェブサイトへのトラフィックは2013年1月わずか0.1%しか増加しておらず、全体のインターネットの飽和状態といったデータも提示している。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

1タップで国会議員に電話ができるCall To Action

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今回の米国の選挙は、多くの人びとの政治的関心を高めた、そしてインパクト持つ最も実践的で直接的な方法は、あなたの声を届けるために国会議員に直接電話をかけることだ。しかし.govのウェブサイトを整備することは少し骨の折れることだし、議会に到達するための今日のオンラインリソースはしばしばデザインが貧弱か、見つけることが難しい。新しいオンラインアプリケーションCall To Actionが、それをお手伝いする。

デスクトップやモバイルウェブを介してアクセス可能なシンプルなユーザーインターフェイスを持つCall To Actionの目的は1つ:あなたの代表を見つけて、彼らのオフィスに電話をかけることだ。さらにそれは、アクションを始めるのに役立つ簡単な文例も提供する。

とはいえCall To Actionは現段階では特定の政治的立場には立っていないし、いかなる政治的活動グループとも関係していない。その紫の配色が示すように(米国では紫色は最も政治的に中立な色だと解釈されている)、その主な目標は、単にあなたの下院議員によりアクセスしやすくすることなのだ。

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さて、どのような仕組みなのかを説明しよう。

Call To Actionのウェブサイトを開くと、現住所の入力を求められ、選挙区の下院議員が特定される。ウェブサイトで説明されていするように下院議員は上院議員よりも少ない国民の代表であるため、下院議員に電話することは、回答を得やすく相対的な重みも多い。

こうした電話は変化のきっかけとなり得る – スタッフが選挙民の意見を書き留め、この情報は彼らのオフィスで追跡される。

驚くべきことに、Call To Actionは友人たちや他人を巻きこんだ10人のチームによる週末プロジェクトだった。かつてSplashのiOS開発者だったZack Shapiroが、オリジナルのアイデアをツイートし、このようなユーティリティの作成に関する関心を表明した。

「物事はますます不確実になって、過去数週間のうちに国の中でちょっとした乱流となっています、私は人びとがこうしたことに意見を言い迷子にならないことが、本当に大事だと思っているのです」と、Shapiroは彼がそもそもこのプロジェクトに関心を持った理由を説明した。

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こうしてアイデアを共有したあと、更に彼は「誰か手伝ってもらえるかな?」とツイッターに投稿した。

その結果何人かが協力を申し出たのだ。開発の支援にはMitul Patel,Danielle AlexisLachlan Campbell、そしてSimran Khoslaが、一方デザインにはBen GoldBuck WilsonJeremy Perez-Cruz、そしてJosh Silvermanが参加した。そしてShapiroとJeremy Fisherは、プロダクトに焦点を当てていた。

Shapiroはチームの多様性に言及した、異なる民族で構成されていて – 弱冠15歳の人間もコーダーとして参加していた。

チームは金曜日の夜にアプリに取り組み始め、月曜日の朝午前3時に完成させた。彼らはそれをProduct Huntでデビューさせ、なかでもかつてのオバマ大統領にのスピーチライターだったJon FavreauJudd Apatowを始めとする、有名人によるリツイートのおかげで、ユーザーを獲得することができた。

Shapiroによれば、サイトは昨日だけで2万1000のページビューに達し、そのうち1万7000はユニークなものだったとということだ。

彼は個人的なデータは収集されていないと指摘したが、Call To Actionはどの議員に電話が掛けられているかは追跡している。

サービスへの関心を受けて、チームはCall To Actionを次にどこへ進ませるのかを、クリスマス後に再度招集して検討する計画を立てている。多くの決定事項がペンディングのままである – たとえば誰がアプリを今後も発展させるために働くのか、iOSとAndroidに移植すべきか、オープンソースにするのか、そして単に名前と電話番号だけではなく、伝えるべき文例と話題のポイントを提供するために政治的グループと協力すべきなのか。

Shapiroは、しかし、オープンソース化が正しい道だと考えている、「ハック可能、拡張可能、そして人びとがアクセス可能」なツールを作ることが大切だから、という理由だ。

「わたしはオープンソースのための、素晴らしいケースとなると思います。近いうちにはっきりするでしょう」と彼は語った。

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(翻訳:Sako)

Instagramが消えてなくなるライブ動画とメッセージをローンチ

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Instagramは、SnapchatとPeriscopeの良い所を組合せて、ユーザーが安心してカメラの前に立てるようなサービスを提供しようとしている。Facebook LiveやMessengerとの重複を避けるため、Instagramは動画配信やプライベートメッセージ機能に、コンテンツが消える要素を加えようとしているのだ。

本日から数週間の間に、2つの機能がiOS・Android向けのInstagram Storiesに導入されることになる。ひとつ目のInstagram Liveでは、ユーザーが自分のフォロワーに向けて、リアルタイムでライブ動画を配信できるようになる。しかし、フォロワーは動画を配信中しか見ることができず、後から見直すことはできない。その代わりに、検索画面を見れば、アルゴリズムによってキュレートされた、そのとき配信が行われているInstagram Live動画をブラウズすることはできる。

ふたつ目がダイレクトメッセージ内の追加機能で、ユーザーが絵やテキストで覆い尽くされたInstagram Stories上のポストを、フォロワー全員と共有したくない場合、この機能を使って仲の良い友だちにだけポストの内容を送信することができる。但し、受け取った人はポストの内容を2回までしかみることができず、その後メッセージは消えてしまう。

Instagramでプロダクト部門のトップを務めるKevin Weilは、「Instagramはピボットしました」と話す。「Instagramは、ユーザーの生活のハイライトだけでなく、全ての瞬間を捉えるようなサービスであるべきだと考えています」と彼は続ける。新機能であるライブ動画配信やダイレクトメッセージの追加機能は、一定の条件を満たすと消えてしまうコンテンツであることから、Instagramは、ユーザーが自分の見た目やコンテンツが配信するに値するほどカッコいいか、ということを気にしないようになることを願っている。今回発表された新機能によって、Instagramのターゲットユーザーのバランスが、著名人やソーシャルメディア上の有名人から一般ユーザーへとさらに傾くことになり、これは他のサービスが読み違えているポイントだ。

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Instagram Liveは、Meerkat亡き今、主要ライブストリーミングプラットフォームの中で、もっともコンテンツ保存期間が短いサービスだ。

Periscopeは当初、24時間というコンテンツ保存期間の制限を設けていたものの、最終的にはFacebook Liveのようにいつまでも動画が再生ができるように仕様変更された。一方でInstagram Liveの動画は、配信が終了次第見れなくなるため、ユーザーはとっておきのイベントや市民ジャーナリズムのためだけではなく、もっと日常的に動画配信を行うようになる可能性がある。同時に視聴者側は、動画を見るチャンスが一回しかないと分かっているため、すぐに見なければならないと感じるようになるだろう。

プロダクトマネージャーのShilpa Sarkarは、Instagramが「友人とダベるためにライブ配信を行うユーザーに興味を持っていました」と話しており、このような動画配信のあり方は、グループビデオチャットアプリのHousepartyでも人気だ。Instagramは、先月ロシアでライブ機能のテストを行っているのをT Journalにみつかってしまった後、先週The Vergeに対して、ライブ動画配信のプロダクトを開発中だと語っていた。

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ライブ配信を行っている友だちがフィード画面のトップに表示され、そこから自分でもライブ配信をスタートできるほか、検索画面では人気のライブ動画をみつけることもできる。

Instagram Storiesカメラの画面からスワイプするだけで、Live機能は利用できる。ユーザーがライブ配信を開始すると、Instagramの選んだ、ライブ動画に興味を持っている親しい友だちに対して、動画を案内するノーティフィケーションが送られると共に、フィード画面のトップに表示されるInstagram Storiesのプロフィール画像にもLiveタグが表示されるため、フォロワーもライブ配信がはじまったことがわかるようになっている。フォロワー全員に対してアラートが送られるわけではないため、初期のPeriscopeに見られたような、ノーティフィケーションの洪水は起きない。

ライブ配信の視聴者は、動画に対してコメントしたり、Periscopeと全く同じように画面をタップすることで、ハートマークを送ることができる。Periscopeと少し違うのは、ときどきハートマーク上に視聴者の顔写真が表示されるという点だ。配信者もコメントを追加することができ、さらに配信者または視聴者のコメントのうちひとつを、コメント欄のトップに固定表示することもできる。さらに安全に、Facetimeのような形式でライブ配信をしたい人のために、配信者は全てのコメントやボタンを非表示にすることができるほか、嫌がらせをする視聴者をブロック・通報することも可能だ。

周りの友だちが、すぐにライブ動画を配信し始めないかもしれないという人のために、検索画面のStoriesセクションには、人気のライブ動画が表示されるようにもなっている。ビューカウントや地域、言語をもとにInstagramがキュレートしたチャンネルを、ユーザーがスワイプしながら閲覧することのできるこの機能は、現存するサービスの中で最もリラックスしたライブ動画の検索・閲覧サービスだ。

消えて無くなるダイレクトメッセージ

ダイレクトメッセージの月間ユーザー数は既に3億人を超えているが、これまでは全てのメッセージが受信箱に保存されていた。既存のダイレクトメッセージ内では、ユーザーがテキストや写真、動画、Instagramのポストを友だちに送付し、その内容について会話することができるようになっている。しかし、Instagram Storiesの登場で、テキストや絵をあしらった写真・動画を共有できるようになった今、Instagramにはグラムスター(Instagram映えする)コンテンツをプライベートに共有する方法が求められていたのだ。

今後ダイレクトメッセージ画面には、これまでのスレッドに加えて、トップに消えて無くなるStoriesメッセージのバーが表示されるようになる。そして、Instagram Storiesで写真や動画を共有する際に、友だちやグループを選択すれば、そのコンテンツをダイレクトメッセージとして送れるようになるのだ。つまりこれは、Snapchat Storiesのプライベートメッセージに、グループ機能が追加されたようなものだ。

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Instagram Storiesで撮影して、ダイレクトメッセージとして送り先を選ぶと、受信者はコンテンツが消えるまで写真や動画を視聴できる。

受信者はメッセージを一旦確認したあと、もう一度再生することができるが、その後にメッセージは消えてしまう。そのため、きわどい冗談を言いたいときや、公になっているStory上や友だち全員には共有できないような敏感な内容のものを送りたいときは、ダイレクトメッセージを使えば、メッセージがそのうち消えてなくなると安心することができる。グループでの”カメラ会話”に参加する友だちの数が増えれば、スレッドがコラボレーションを通じてできたStoryスライドショーのようになり、これはFacebookが以前開発していた、協力型動画制作アプリのRiffを彷彿とさせる。

消えてしまうメッセージと、ずっと残るメッセージを収める2種類の受信箱があるというのは少し複雑だが、Instagram内にこの2種類のメッセージが存在すること自体には意味があるため、ふたつを別けて保管する何かしらの手段が必要だった。そして、第三のオプションも今後開発される可能性がある。特定の友人に対してのみ、プライベートなライブ動画配信を行う機能を開発する意向があるのか尋ねたところ、Instagramはその機能は道理にかなっているし、どうすればそれが実現できるか考えているところだと語っていた。しかし、機能過多に陥らないようInstagramは気をつけなければいけない。

今回の機能追加の特徴は、クリエイターが自らのオーディエンスを完全にコントロールできるようになるということだ。配信者は誰がライブ配信を視聴しているか確認できるほか、視聴者はライブ動画を配信終了後に見ることはできず、さらにダイレクトメッセージでは、配信者が送り先を限定することができる。つまり、誰も配信者が気づかないうちにコソコソとコンテンツを見ることができないのだ。これはSnapchatのパブリックアカウントにさえない機能だ。

これまで、ソーシャルメディア上の情報について、投稿したユーザーの同僚や家族がこっそり見ているという可能性を排除することはできなかった。そのため、ユーザーのクリエイティビティは、最低レベルのモラルと関係性に合わせざるを得ず、全てが無害で、誰にとっても安全なものでなければならなかった。しかしその結果、今回のアップデートで解放されることになった、Instagramの真の可能性が失われてしまっていたのだ。その可能性とは、ユーザーが自分の周りにいる人を選ぶことで、自分自身をさらけ出す自由を得るということだ。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

100万人以上の若者が利用するグループビデオチャットアプリHouseparty

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ライブストリーミングには、大きなイベントを放映したり、一対一のビデオコールをしたりする以外にも使い道がある。Housepartyを使って、一日に合計2000万分も会話している100万人の若者はそのことを良く知っている。Housepartyとは、ティーンに大人気のグループビデオチャットアプリだ。

今はなきMeerkatをもとに開発されたHousepartyは、同時性を備えたソーシャルネットワークという、新たなカテゴリーを牽引しているサービスで、実際に友人と会って話すのに最も近いエクスペリエンスを提供している。

フィード上に投稿して誰かがLikeボタンを押してくれるのを待ったり、メッセージ機能を使ってテキストやメディアを送受信したりする代わりに、Houseparty上のやり取りは全てリアルタイムで行われる。しかも、Housepartyでは誰かが中心となってコミュニケーションが行われるのではなく、スクリーンを最大8分割することで、会話に参加している人全員が一緒に話したり笑ったりできるようになっているのだ。

インターネット上のサード・プレイス

ファウンダーのBen Rubinは、Housepartyのことをインターネット上の居間のように考えていると話す。しかし同サービスの例えとして、居間はやや孤立性が強いように感じられる。Google HangoutsなどのグループビデオアプリとHousepartyの大きな違いは、会話に参加して欲しい人に対して、誰かを家に招くように、リクエストを送る必要がないという点だ。同サービスでは、ユーザーがオンライン状態になれば、すぐに「家の中」で他にアプリを開いている友人とパーティーを始めることができる。

これこそ、社会学者の言う「サード・プレイス」に、Housepartyがネットサービスの中で最も近い理由だ。

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「ファースト・プレイス」は人の家、つまり親密だが外の世界からは孤立した場所を指す。そして「セカンド・プレイス」は、職場のように、社会的だがフォーマルで大きな責任が伴う場所を指す。最後に、「サード・プレイス」は、カフェやバー、ショッピングモールのように、リラックスや人との交流、アイディアの共有、ブラブラして過ごすことなどを目的とした公共のスペースを指している。サード・プレイスは、それ以外の場所の厳しさに疲弊した心を休める場としても利用されることがある。

houseparty-appオンライン環境では、しばしばサード・プレイスが、意図的に作られずとも自然発生することがある。World Of WarcraftのようなMMORPGのプレイヤーの中には、ログイン後すぐに戦闘に加わるよりも、一緒にダベる人がいないかまず周りの様子を伺うという人もいるのだ。さらにSecond LifeやAltspaceのような仮想世界では、架空の家を建てたり、コンテンツを消費するのではなく、オンラインコミュニティへの出入りを目的としたユーザーの存在も確認されている。

Housepartyは意図的にサード・プレイスをつくり出し、そこへはユーザーの電話帳の中に存在する、現実世界のソーシャルグラフのどこからでもアクセスできるようなつくりになっている。その結果、ユーザーは自分が動かなくても友人と会うことができるほか、何かを作りだすというプレッシャーを感じることなく人と交流することができるのだ。

ティーンや若年層は、持ち余した時間を使って、友人と集まりたいという強い願望を持っている一方で、家族からの自立や交通手段、家の所有権の問題からその思いを完全には叶えられないでいる。その背景こそ、Housepartyが、ユーザーの60%以上を占める24歳未満の若年層に人気を博している理由だ。

パーティーは続く

新鮮な仕組みのおかげもあり、Housepartyは5月のiOSアプリのチャートで総合3位に急浮上したが、現在でも同アプリは、一発屋では終わらない力を持っていることを証明している。今週のチャートで29位まで順位を戻したHousepartyのデイリーユーザー数は、本記事のインタビューから数日経った時点で120万人を突破した。同時性を持ったこのアプリでは、ネットワーク効果が全てを握っている。既存ユーザにとっては、友人が新たに1人Housepartyを利用し始めるだけでも、アプリの価値が急激に上昇するため、Housepartyがエンゲージ率を維持できれば、サービスの価値が雪だるま式に上がっていくことが予想される。

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それに加えて、同社はサーバーをダウンさせないように努めなければならない。というのも、ライブストリーミングアプリのMeerkatからHousepartyへのピボット後、Housepartyの親会社であるLife On Airは、シリーズBでGreylockから調達した1400万ドルを引き伸ばして使うため、従業員数を36人から現在の11人へと減らしたのだ。

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当時Rubinは、PeriscopeやFacebook Liveが得意とするブロードキャスティングの分野では、Meerkatには勝ち目がないと気付いた。競合他社には、多くのファンを持つ配信者を雇って、プレミアムなコンテンツを配信するための資金力とコネクションがあったのだ。そこで、Life On Airはコストと人員をカットしながら、携帯電話のカメラという広く使われている入力機器を利用し、一般層をターゲットとしたHousepartyの開発を進めた。

これこそ、FacebookやInstagram、Twitter、Snapchatといった競合ソーシャルメディアが、Housepartyをコピーするのが難しい理由だ。Housepartyの同時的ライブ体験は、ユーザーがアプリを開いた瞬間に会話に加われなければ意味がない。そしてこの機能は、Instagramが本日発表した、ダイレクトグループメッセージへのライブ動画機能追加のように、あと付けできるものではない。さらに競合となる大手企業が、同時接続型のグループビデオチャットをサービスの中心に置くという極端なピボットを行うとは考えづらい。

つまり、Housepartyこそがユーザーの集う場所なのだ。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

「忘れられたサービス」、ウェブサイト構築ツールのGoogle Sitesが全面リニューアル

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Googleの生産性ツールの中でGoogle Sitesは長年「忘れられたサービス」だった。長期間にわたる放置の後、今年始めにGoogleはSitesを全面的にリニューアルする計画を発表した。今日(米国時間11/22)、Sitesはベータ・テストを終了し、一般ユーザー向けに公開された

Google Sitesは簡単にいえばドラグ・アンド・ドロップのウェブサイト構築ツールだ。サイトはインターネットに公開することもできるし、組織内でプライベートに利用することもできる。当然ながら他のGoogleの生産性ツールとの親和性は高い。たとえばGoogleドライブのドキュメント、スライド、スプレッドシートなどを簡単にドロップすることができる。これには(なにやら思わせぶりな名前の)G Suiteの各種サービスも含まれる。またGoogle Analyticsともデフォルトで連携している。Sitesの新しいサイトでは複数のユーザーによる共同編集が可能になった。これにはGoogleドライブの生産性ツールの共同編集のテクノロジーが使われており、機能もほぼ同様だ。

管理者はユーザーがサイトをインターネットに公開できるかドメイン内のみ公開できるかを選択して権限を与えることができる。

今回のアップグレードでSitesで作成したページは表示するデバイスのスクリーンサイズに合わせて自動的に拡大、縮小するようになった。プレビュー・モードではサイトをスマートフォン、タブレット、デスクトップ、それぞれでどう見えるか簡単に確認できる。誰でも簡単にプロっぽい外観のページを作れるようGoogleでは6種類のテーマを用意している。新しいテーマではフォントとカラー設定を自由に変えられる。欲を言えばカスタマイズのオプションがもう少し充実していると良かったと思う。将来に期待したい。

ただし既存のサイトを新しいサイトに変換するのはあまり簡単ではない(TechCrunch編集部ではこの点を残念がっている)。 アップデート:: Googleの広報担当者がわれわれに話したところによれば、2017年にはいって旧ツールで作成されたサイトを新しいサイトに変換するオプションが提供されるとのこと)。

いちばん重要なのはSitesが実際に役立ち、人々が使いたがるようなツールに生まれ変わったという点だ。Sitesは現代化された。一昔前のカビ臭く古びたGoogleデザインは一掃され、モダンなアプリだと感じられるようになった。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Microsoft Paint 3Dの開発者向け利用が可能に

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新しいMicrosoft Paintに触れてみる日を待ちかねていたことだろう — 本当にそれが宣伝されて来たもののようになったのかを確かめるために。80年代の半ばからWindowsに同梱されてきたこの長らく悪評の的だったアプリケーションの大きな変化を実際に知るために。

Paint 3Dは疑いなく、このアプリケーションの歴史の中で最大のリフレッシュの1つだ。実際にそれは完全に再考され、これから登場してくる、3D制作をオペレーティングシステムの重要な要素とすることを狙うWindows 10 Creators Updateのための重要なマイルストーンの1つなのだ。

現在Windows Insiderなら、新しくリリースされたビルド14971の一部として、アプリケーションを手に入れることができる。新バージョンのペイントは、現在、英語版のみが利用可能で、このビルドで完全に旧バージョンを置き換えたようだ、シンプルなスケッチを3Dオブジェクトに変換するための本当にシンプルなツールが伴っている。

筆者は数週間前にMicrosoftの発表記念イベントでこのアプリケーションに触れ、3Dモデリングの初歩の楽しさを見出した。ツールの機能は、MS Paintがずっとそうであったように、とても限られているが、ツールをちょっと立ち上げて試す人のためには十分シンプルなものであり、CADの世界への布石となり得るものだ。

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(翻訳:Sako)

Facebook、企業ユーザー向けにFacebookとMessengerとInstagramをまとめた統合受信箱を提供

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Facebookは、企業のFacebook、Facebook Messenger、Instagramを使った顧客とのやりを便利にする新機能を披露した。

Facebookページのグローバル責任者、Benji Shomairはこの新しい機能について「最も要望の多かったものの一つ」と説明している。

従来、企業がFacebookとInstagramで顧客に対応するためには、それぞれのアプリを立ち上げる必要があった ― ソーシャルメディア上でのコミュニケーションが増えるにつれ益々困難になる(Facebookによると、Facebookページだけで毎月「50億件近いコメントとメッセージとユーザー投稿がある」)。

「中には、様々な要望に迅速に対応するために複数の電話機を持つ人もいる」と同氏は付け加えた。

これからは、Facebookのページマネージャーアプリを使って、企業はどのコメントにも ― Facebookの投稿、Facebookページの投稿、Instagramおよびビデオへのメッセージとコメント等 ― 返信できるようになる。個々のチャンネルに集中できるように専用のタブも作られる。

既にFacebookは、一部のユーザーでこれをテスト中で、今後数週間のうちに広く公開される予定だ(これはどちらかというと、小から中程度の企業に向いている。大企業は自社のソーシャルメディア活動を管理するために専用のアプリを持っていることが多い)。

ちなみに、Instagramを使っている時にはInstagramのコメントに普通に返信したいという人は、もちろんこれまで通りに行うことができる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

犬泥棒が横行する今の都市、犬用のスマートハウスDog Parkerを利用しよう

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犬は大きな責任だ、と誰もが言うけど、その責任の重さは、実際に飼ってみて初めて分かる。

ERA出身のニューヨークのスタートアップDog Parkerは、犬を飼うことに伴うストレスを、ある程度軽減したい、と考えた。

Dog Parker、‘犬を駐車させる’という名前は、犬を食料品店やコーヒーショップの外に置いておいて、自分はそのお店の中に入る、という意味だ。

犬の窃盗がニューヨークでも大きな問題になっている。だから犬をお店の外につないでおくのは、わずか数分でもとても不安だ。犬を散歩させることと、バーガーを買ったり、朝のコーヒーショップを利用することは、マルチタスクが難しい。

そこで、Dog Parkerだ。

Dog Parkerは犬一頭用のハウスで(上図)、ネットにつながっている。犬のオーナーはDog Parkerの会員になり、近くのベーグル店のDog Parkerをアプリから予約する。するとあなたが日曜の朝、ベーグルをあれこれ選んで買ってるとき、ワンちゃんはParkerの中で安全に休んでいる。

店内でアプリを起動すると、犬の様子がWebカメラで分かる。Parkerのドアの開閉ができるのは、今それを使っているオーナー(Dog Parker会員)だけだ。犬泥棒にやられる心配がない。

Dog Parkerの中には短波長紫外線(UVC)消毒灯があるので、次の人も安心してParkerを使える。そして一日の終わりには巡回のメンテナーが来て、完全な掃除をする。

今同社は、ブルックリン界隈で7箇所5基のDog Parkersを使ってベータテストをやっている。今日(米国時間11/17)は、Dog Parkerの新型機が投入された。その新型Dog Parkerはニューヨークで製造されていて、今週はブルックリン地区に100基設置される。

Dog Parkerの会費は、年額25ドル、プラス、使用時間1分につき20セントだ。

Dog Parkerについて詳しく知りたい人は、同社のWebサイトへ行ってみよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

デフォルトでプライベート・モードで動作するモバイルブラウザー、MozillaのFirefox FocusがまずiPhone用に登場

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Firefoxを作っているMozillaが今日(米国時間11/17)、プライベートなWeb閲覧をメインとするiOS用のブラウザーFirefox Focus発表した。このブラウザーは、デフォルトでは広告のための個人追跡(ad trackers)をブロックし、ユーザーの閲覧履歴を削除する。パスワードやクッキーも含めて。

そのため、Webページのロードが速くなる、と同社は主張する。広告などの個人追跡機能は、ページのロードを遅くし、ブラウザーの性能を劣化させるからだ。

このアプリは1年前にApp Storeに登場したが、当時はiPhoneのSafariブラウザーのためのユーティリティで、広告やその追跡機能をブロックした。そのアプリはアップデートされて今でも健在だが、今度はもろに、Safariと競合することになった。

でもこのブラウザーは、ライバルに比べると簡素だ。タブがないし、お気に入りリストやそのほかの構成オプションもない。しかしSettingsのところでは、広告の追跡、アナリティクスの追跡、ソーシャルの追跡などなどのブロックをon/offできる。Webフォントの使用も。

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しかしFirefox Focusでは、デフォルトの検索エンジンがYahoo Searchだ。Yahooは最近、大規模なデータ侵犯をやられたばかりだから、これはおかしい。Mozillaによると、今後のリリースではデフォルトの検索エンジンをユーザーが変えられるようにするし、アメリカ以外の市場ではYahoo以外のエンジンを使う、ということだ。

YahooでなくGoogleなら良いか、というとGoogleも個人データの保護に関しては、そんなにお行儀よくはない。でも現状のFirefox Focusで、ユーザーがデフォルトの設定を変えられないのは、絶対にまずいね。

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検索が終わったら、”erase”ボタンを押せば検索履歴も削除される。自動削除でも良かったかもしれないが、でも手作業で削除するとカタルシスがあるのだ。

アメリカでは、先日までの政治的大動乱〔問題含みの大統領選〕以降、プライバシーへの関心が再燃しているが、Firefoxの今度の参戦は遅すぎたのではないか。主なモバイルブラウザーには以前からプライベートモードがあるし、長年プライベートなWeb閲覧を専門的に提供しているTorのようなサービスもある。またApp Storeにも、Ghostery, Dolphin, Braveなど、プライベートWeb閲覧のユーティリティがいろいろある。

デスクトップではかつてトップだったFirefoxも、モバイルへの移行ではやや躓いている。iPhoneといういちばん優勢なモバイルプラットホームのために、モバイルフレンドリーなブラウザーを作ることをせず、App Storeの制約を批判して長年、iOSバージョンの提供を拒否してきた。そしてその姿勢が1年前にがらりと変わって、Firefox for iOSがやっとローンチした。でも、それじゃあ、あまりにも遅すぎた。

今度のFirefox Focusは、無料でダウンロードできる。Androidバージョンが出る、という話はまだない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

カナダの高校生が作った、視覚障がい者用対象認識アプリiDentifi

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盲目あるいは弱視の人にとって、日々のタスクは辛いものだろう — 例えば、棚の中から目的の缶詰を見つけたり、テーブルの上から必要な本を拾い上げたりするといったことだ。もちろんスマートフォンはこの種の問題の解決を手助けをすることができる。もしそれが対象を識別して対象が何かを教えてくれるならだが — それこそがこのトロントの高校3年生が作ったアプリがしてくれることなのだ。

iOS用の新しい無償アプリiDentifiは、ユーザーがカメラを対象に向けると、その対象についての説明をすぐに聞くことができる。例えば:「赤いヘッドフォン」とか「木のテーブルの上にあるDarigoldミルクの瓶」といった具合だ。これはカメラが見ているものを説明できる唯一のアプリではないが、視覚障がい者を対象にしていること、ならびに最初から多言語に対応しているという利点を有している。Anmol Tukrelがこのアプリに取組始めたのは1年前、機械学習とコンピュータビジョンの可能性について学習した直後からだ。

最初彼は独自のニューラルネットワークを作り始めたが、ほどなく十分な速度と正確性を兼ね備えた一般利用可能なAPIの存在に気が付いた。これによって、ゼロから作成を始めなくてもアプリの他の部分に注力できた。iDentifiはGoogle Vision、Cloudsight、そしてGoogle Translateを利用している。ここではAI部品は信頼できるリソースだ。それらはまた、多種多様なオブジェクトや表現を使って訓練されているので、簡単に答に窮することもない。

アプリの残りの部分は、視覚に制限がある、あるいは全く見ることのできない人が操作可能なように、慎重にデザインされている:タップするとヒントを喋る明るくて大きなメインメニュー領域、使い慣れたカメラインターフェイス、対象認識モードの変更(基本的には、速さまたは正確性)と読み上げ速度の速さの調整オプション。

「視覚障がい者コミュニティからのフィードバックは、圧倒的に好意的なものでした」とTukrelはTechCrunchへの電子メールに書いている。「日々のタスク、読み物、ウェブのブラウズなどに便利に使って貰えています。例えば、食料品の買い物に行って、手に取ったものがコークなのかペプシなのかを知りたいとき、いつもならそれを訊ねるひとを探さなければなりません。しかしiDentifiを使えば、ただ写真を撮影するだけで、音声による説明を数秒のうちに得ることができるのです」。

アプリはテキストを読むこともできる、そのため近付いてよく調べたり、近くの人に助けを求めたりしなければならなかった、標識、メニュー、本のページ、雑誌の表紙、その他のものを容易に識別できるのだ。点字は偉大な標準だが、常に提供はされておらず、見つけることも容易ではない。

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iDentifiはカナダのテレビやラジオで紹介され、かの地の多くの大学から賞賛を集めている。Tukrelはまた、視覚障がい者を代表するいくつかの組織と協力してきた。どの組織も彼に喜んで協力してくれたそうだ。

アプリは今日出たばかりだが、Tukrelはその開発を続ける計画だ。

「このアプリのための短期的な目標は、Androidへの移植です」と彼は書いている。しかし、その先に追加したい沢山の機能も挙げている:

  • 96言語をサポート
  • 対象が完全にビュー内に含まれるときに、自動的にフォーカスしキャプチャ
  • ビデオモードでの対象認識
  • 市街地でのナビゲートを行うパノラマモード — 住所や交差点の読み上げなど
  • 歩行者用信号機を読み取り、横断しても安全か否かを歩行者に伝える

「最後に」と彼は書いた、「できるだけ多くの人を支援するために、私はこのアプリを完全に無料で提供し続けられることを願っています」。

私たちもそう願う。まずはApp StoreでiDentifiをチェックしてみよう、Androidバージョンが利用可能になったときにはお知らせする。

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(翻訳:Sako)

Snapchat、大型IPOを秘かに申請(ロイター発)

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Snapchatは来年初めの上場を目指して秘かにIPO申請していた。Reutersの報道による。

ここ数年、IPOを正式発表するよりずっと早く、秘密裡に申請する会社が増えてきた。そうすることでSEC(証券取引委員会)が申請を受けてから、書類を公開して業界ウォッチャーや投資家が精査するまでの時間がとれる。これはIPOが特別に差し迫っていることを意味するのではなく ― Snapchatの上場は以前報道されたように早くて3月 ― 上場のそぶりを示す意味はある。

年間売上10億ドル未満の会社は非公開でSECに申請できることがJOBS法で定められている。

以上を踏まえると、SnapchatのIPOは大方の予想通りの時期にやってきそうだ。同社の一日当たりアクティブユーザー数は1.5億人で、マーケティングにとって最も魅力ある広告プラットフォームとして急速に注目を浴びている。大統領選挙後、Facebookをはじめとする他のプラットフォームが虚偽のニュースが横行していると厳しい視線にさらされていることも、Snapchatにつけ入るチャンスを与えている。

既にSnapchatは、2017年の売上目標を最大10億ドルに置いていることが、TechCrunchの入手したリーク文書からわかった。同文書によると今年は2.5億ドルから3.5億ドルの売上と予測している。一方でPinterestのように事前の予測を達成できないプラットフォームもあり、Facebookは広告比率が上限に達し、成長が止まりつつあることを投資家に伝えている。いずれもSnapchatに宣伝費を獲得る機会があることを意味しており、投資家から見た価値はさらに高くなるだろう。

The Wall Street Journalによると、Snapchatが申請書類を提出したのは大統領選挙前だった。しかし選挙後のニュースを見る限り、Snapchatが既存ユーザーの信頼を把み続け、既存ネットワークからもユーザーを奪うことができれば、投資家へのアピールもいっそう高まるだろう。記事によると評価額は200億ドルから250億ドルと予測されている。

以前の報道によるとSnapchatはa href=”https://techcrunch.com/2016/10/26/snapchat-is-reportedly-looking-to-raise-as-much-as-4b-in-its-upcoming-ipo/”>IPOで最大40億ドル、時価総額250~350億ドルの調達を目指していた。これは今年5月の資金調達ラウンドで18億ドルを得た時の2倍に相当する企業価値だ。こうした話題は、投資家の興味を探り興奮をかき立てるためのよくある戦術だが、どうやら事態は正式なものになるつつあるようだ。

Snapchatの担当者はコメントを拒んでいる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AppleのApp Storeで大掃除が開始されていた

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今年始めAppleはiOS App Storeに大掃除を行うことを約束した。App Storeには大昔に登録されたまま放置されているアプリが無数に存在する。こうしたアプリの多くは現在のガイドラインには準拠していないもの、当初のデザインの通りに作動しないものも多い。アプリ統計分析会社のSensor Towerによれば、こうしたアプリを排除するApp Storeの大掃除がいよいよ開始されたという。同社は今年の10月だけでアプリ削除件数が増加して238%に達したことを発見した。削除されたアプリの大部分はモバイル・ゲームだった。

Appleは当初、時代遅れになったアプリを保存する期限は2016年9月7日までだとデベロッパーに告げていた。しかし期限が来てもAppleはすぐには大規模な削除をj始めなかった。

事態が動き始めたのは10月に入ってからで、Sensor Towerは「4万7300のアプリがApp Storeから削除された」としている。

Appleは普段もアプリの削除を行っているが、その件数は多くなかった。今年1月から9月までの月あたり平均削除件数は1万4000件で、10月はその3.4倍となる(下のグラフ参照)。

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この数字によれば、Appleは当初の約束を守って本気でApp Storeのゴミ掃除に乗り出したようだ。

削除されたアプリではゲームが最大のカテゴリーだったと述べたが、これはApp Storeでゲームがもっとも登録アプリ数もトラフィックも多いことを考えれば当然だろう。Sensor Towerのレポートによれば、削除された4万7300のうち、約28%がゲームだった。エンタテインメント、本、ライフスタイルの各分野がこれに続いた。

非ゲーム分野での削除件数ははるかに少ない。エンタテインメントと本はほぼ同率でそれぞれ8.99%、8.96%だった。ライフスタイルは8%、教育は7%とさらに少ない。

削除はこれで終わったわけではなく、今後も引き続き行われる見込みだ。最近行われたApp Storeの放置アプリに関する調査では登録アプリの半分近くが2015年5月以來アップデートされていない。25.6%のアプrは2013年11月以來アップデートされていない。

ただしわれわれとしてはAppleが何をもって「放置」とみなすかという定義を知りたいところだ。この秋Appleはデベロッパー向けメッセージで削除される対象として「現在の審査ガイドラインに適合しない、あるいは意図した作動をしない」アプリに加えて「長期間アップデートされていない」アプリを挙げている(強調は筆者)。

この定義はわざとあいまいにしてあるようだ。Appleは個別のアプリについて判断する余地を残しておきたのだろう。最終アップデートの期限を明確にしてしまうとルールが硬直しがちだ。

この大規模な削除の間にもApp Store自身は拡大を続けていた。Sensor Towerによれば2020年までに現在の2倍以上の規模となり、500万のアプリが登録されているだろうという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook、フェイク記事追放には人力よりも機械学習アルゴリズムを重視する方針

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Facebookにはフェイク・ニュースを拡散してドナルド・トランプの大統領当選を助けたという非難が殺到している。Gizmodoの記事によるとFacebookは右派メディア多数に対する影響が大きすぎるという理由でフェイク・ニュースを探知するアップデートを延期したという。

Facebookはこの報道を直接に否定し、TechCrunchに対して「記事の主張は真実ではない。われわれは特定の政治的立場への影響を考慮してニュースフィードへの変更を行ったり、延期したりしたことはない」と語った。

TechCrunchはコンテンツの中立性に関してFacebookから直接詳しいアップデートを得る機会があった。

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2015年の1月にFacebookは捏造ニュース記事を追放するためのアップデートを発表した。これはユーザーによって多数の「報告」フラグが付けられた記事の表示ランクを下げるものだった。こうして降格された記事の多くは後で投稿者自身が削除している。このシステムは現在も作動中だ。

その後2016年8月にFacebookはさらにニュースフィードのアップデートを行った。 これは クリックベイトと呼ばれる記事を抑止することを目的としたもので、 Facebookは人間が選んだ典型的なクリックベイト的記事タイトルを資料として機械学習システムに学習させた。機械学習はクリックベイト的タイトルを認識し、そのような記事の表示ランクを自動的に下げることが期待された。

Facebookによると、 今年のクリックベイト対策アップデートで、開発チームは2種類のオプションを用意した。一つは2015年のユーザー報告にもとづくフェイク検出システムで、他方はもっぱら機械学習のアルゴリズムに頼るコンピューター・システムだった。

Facebookによれば、機械学習を利用したクリックベイト探知システムは間違った陽性反応(クリックベイトでないものをクリックベイトと判定すること)もその逆のエラーも人間の場合より少なく良好な実績だったという。そこでFacebookはこのシステムをリリースした。もちろん開発過程でリリースされなかったバージョンをGizmodoが取り上げている可能性はある。Facebookの担当者に対するインタビューでは、「右派の言論の降格が適切であるかどうかはクリックベイト抑止策を実際に選択するにあたって全く考慮されなかった」ということだ。しか政治的バイアスの有無はやはり懸念事項だろう。

Facebookの決断は ユーザーの「報告」に基づく人間のキュレーションより機械学習アルゴリズムに重きを置くというものだった。これは「人間の介入によるバイアスの可能性を減らす」というFacebookの最近の方針にも一致する。ただしこの立場自体がさまざまな問題を含んでいる。

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今年に入ってGizmodoに掲載された記事には「Facebookのトレンドをチェックする人間のキュレーターは編集権の一環として主観によって保守派の傾向の記事を排除している」という主張が紹介されていた。Facebookはこの主張を否定したが、同時にキュレーション・チームを解雇し、人力に頼らずアルゴリズムによってトレンドを設定する方向に舵を切った。すると今度はFacebookはフェイク記事をトレンドとして表示したとして非難された。New York Timesの記事は「トレンドの記事選定方法はFacebookの客観性を麻痺させるもの」と激しく攻撃した。

仮に Facebookが保留されているクリックベイト対策版をリリースしていたとするなら、フェイク記事の選択はユーザーからの報告を検討する担当スタッフの主観に依存することになっていただろう。しかしクリックベイトを選び出すにあたって、あからさまなデタラメと巧妙なトリックとの間の線引は非常に難しい。一方、政治活動家やトロルはFacebookの記事報告機能を乱用して、自分たちに不利であれば正確な記事に対しても組織的に報告フラグを立てるという攻撃をしかけるだろう。

この難しい状況はソーシャル・フィードの掲載ランク付けにあたってユーザー・エンゲージメントをベースとしていること必然的な結果だ。国民を2分するような政治的状況における選挙活動やどんな記事であろうと閲覧されれば広告収入が得られるということがフェイク記事の氾濫の大きな動機となっている。

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誰が真実の審判者となるのか?

Facebookとともに大きなニュースのチャンネルであるTwitter、Googleも前途に難関が予想される。事実によって簡単にそれと見分けられるフェイクは問題の一部に過ぎず、対処も比較的簡単だろう。誇張が極端な記事、あからさまなテクニックを用いた釣り(クリックベイト)記事への対応はもっと難しい。

というのも、Facebookなどのプラットフォームはユーザー・エンゲージメントに比例する報酬システムを用いているため、ニュース媒体にはセンセーショナリズムによってページビューを稼ごうとする動機が存在するかだらだ。政治的立場が明らかな伝統あるニュース媒体の場合、不当な誇張がないよう責任を持つことが求められる。しかしFacebookのようなネットワーク上である目的のために特別に設定され、口コミのパワーだけ頼ろうとするニュースサイトの責任を問うのは難しい。こうした媒体はその場限りのトラフィックと収入を目的としているので、読者が誇張やフェイクにうんざりしても、単にそのサイトを閉鎖して新しい名前で別のサイトを立ち上げればすむ。

誇張ないしフェイク記事を報告する手順をシンプルにする、実否が疑わしい記事にはファクトチェック・サイトへのリンクを追加する、正確性が立証されていないサイトの記事の拡散を保留する、などはそれぞれ有効だろう。しかしフェイク記事がマネタイズに有効だという構造そのものを再検討するのがフェイクの追放にあたって最優先されるべき事項だ。

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しかしFacebookのようなネットワークに真実の警察となるよう求めるのは危険過ぎる。どのニュースを削除しろという圧力は現在よりはるかに増え、それに伴って非難のボルテージが上がるのは必然的だ。少なくともテクノロジー・プラットホームがユーザー・エンゲージメントによって記事のランキングを行うならば、仮にフェイク・ニュースの検出で誤りがあったとしても、それは個々のユーザーが誇張やフェイクであるかどうかを判断すればよいことだ。FacebookのCEO、マーク・ザッカーバーグはこの立場を強調し、「われわれ自身が真理の審判者であるかのような立場に立つことにはこの上なく慎重でなければならない」と書いている。

現在 Facebookは難しい立場に置かれている。ユーザーの判断を信頼するとしてフェイク・ニュースが拡散するに任されば非難されるだろう。しかしフェイク・ニュースを発見して削除する立場を取れば、それは検閲と同じでありユーザーから選択の自由を奪うことなるとして非難されるはずだ。世界最大のソーシャル・ネットワークは次の行動を慎重に選ばねばならないだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

インテリアやアクセサリーの自作レシピを共有できる「Creon」のβ版がリリース

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日本のWondershakeが開発した、女性向けDIYレシピ共有サービス「Creon(クレオン)」のβ版が本日よりリリースされる。既存サービスである女性向けライフスタイル・メディア「Locari」との相乗効果にも期待ができ、来年3月予定の公式リリースまでに、月間10万人のアクティブユーザーの獲得を目指す。

DIY版クックパッド

本日Wondershakeがβ版をリリースしたCreonは、「DIY版のクックパッド」とも言えるサービスだ。インテリアやアクセサリー、コスメ、ガーデニングなど、幅広いジャンルのDIYレシピをユーザー同士が共有することができる。利用は完全無料で、メインターゲットは25歳から39歳の女性だ。

同社はすでに女性向けのライフスタイル提案メディアである「Locari(ロカリ)」を運営しており、同メディアのMAUは1000万人とのこと。同じ女性向け、そしてライフスタイル関連のサービスであるLocariとCreonの相乗効果にも期待ができそうだ。

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既存サービスのLocari

女性向けDIY市場

「DIY」とは、自分で何かを作ったり、修理をすることを指した言葉だ。ここ数年でよく耳にするようになったという読者も多いことだろう。だが意外にもその歴史は長く、第2次世界大戦によって破壊されたロンドンの街を市民の力で復興させようというスローガン、「Do it Yourself」がその起原だという。

海外に目を向けてみると、DIYのレシピをブログのような形で共有できるinstructableや、ハウツーガイドアプリのSnapguideなどがある。2015年1月にはinstructableのユニークユーザー数が3000万人を突破しており、DIYレシピというものに一定のニーズがあることがうかがえる。

特に日本では「女性向けのDIY」というコンセプトが定着しつつあり、女性誌でDIYが特集されたり、通信カタログのフェリシモが女性向けDIYの専門サイト、「女子DIY部」を立ち上げるなどしている。

今回取材をした、Creon事業責任者の山田光氏によれば、Wondershakeが女性向けDIYについての市場調査を行ったところ、「調査対象430名のうち、70%が興味があると答え、35%がDIYの経験があると答えた」そうだ。

女性がDIYにチャレンジするきっかけを提供する

しかし、DIYに興味はあるが「どこで材料を買っていいか分からない。とっつきにくい」という女性がいることも事実だ。

そこで、DIY経験者が自分のレシピを簡単に共有することができ、フィードバックも受け取れるというプラットフォームを提供することで、女性とDIYとのあいだにある壁を取り除くというのがCreonのコンセプトだ。

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Creon事業責任者の山田 光氏

材料の揃え方が分からないという意見を踏まえ、山田氏は「将来的には広告モデルはもちろん、Creonで直接パーツを変えるような仕組みをつくったり、クラフトキットを販売したりというマネタイズの方法を考えている」と話す。ただ、「当分の間はユーザー獲得に専念する」とのこと。

そのために、SNSやメディア媒体でDIY作業中の動画などを流していくことで、「女性向けDIY」というコンセプトの浸透を図っていく。

フェリシモの女子DIY部などのように、メディア提案型のDIY関連サービスはすでに存在する一方で、ユーザー参加型のサービスは今のところ見当たらない。考えられる競合として山田氏は、「インテリアの実例写真を共有できるルームクリップなどが間接的な競合」だと話している

2011年創業のWondershakeの社名には「驚きで世界、そして人の心を揺らしたい」という想いが込められているそうだ。

Creonのβ版リリースは本日11月15日、公式リリースは3月を予定している。震源地はここ、日本だ。

Microsoft、Visual Studio for Macを今月中旬にリリース

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クロスプラットフォームのコーディングのファンに朗報だ。Microsoft言うところの「.NETとC#のための真にモバイル・ファーストでありクラウド・ファーストであるデベロプメント・ツール」、Visual StudioがMacにやってくる。これは今月ニューヨークで開催されるConnect (); 2016カンファレンスで発表される予定だ。

この動きはMicrosoftのIDEがMacに移植される最新の例だ。Visual Studio for Macに先立ってMicrosoftのクロスプラットフォーム・エディタ、Visual Studio CodeがすでにOS X向けにリリースされている。

MicrosoftはWindowsでの覇権を捨て去ろうとしているのだろうか? 「クラウド・コンピューティング」がいわば「壁に書かれた文字」だ。この予言に従えば、クラウドこそが未来であり、Amazon AWSやMicrosoft Azureは急速にオンプレミスのサーバーを置き換えていくことになる。MicrosoftはDockerやHerokuのようなツールに負けており、プログラマーがWindows環境よりMacBookやVimを使うようになるのも時間の問題だろう。

Hacker Newsのユーザー、BoysenberryPiは、「MicrosoftはAzureその他のサービスで金を稼いでいる。 つまり、その売上は主としてデベロッパーから得ている。そうなるとデベロッパーのコミュニティーに好かれることが最大の関心となる。これがMicrosoftが長年のドル箱ツールを突然Mac/Linux向けにオープンソースし始めた理由だ」と書いている。

Visual Studio for MacはWindowsに極めて近い。またそこがセールスポイントだ。OS X上で作業するユーザーがWindowsとの間で簡単にプラットフォームを行き来できるようにする―プログラマーに対してプラットフォームを意識させないか、あるいはそうでなくてもWindowsをまた使ってみようという気にさせるのがポイントだろう。プレス・リリースによれば、

本質的にVisual Studio for MacはWindows版Visual StudioのmacOS版です。Visual Studioでの開発を楽しんだ経験があるがmacOSを使いたいというデベロッパーにまさにぴたりです。UXはVisual Studioをベースにしていますが、ルック&フィールはmacOSのネーティブアプリとなるようデザインされています。またVisual Studio for Windows同様、フル機能のIDEを必要としない場合は、機能豊富ながらもっと軽いスタンドアローンのコード・エディタ、Visual Studio Codeが用意されています。

Microsoftの開発プラットフォームについてはこちら。こちらにVisual Studio CodeとC#プログラミングについての情報がある。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Snapchatのカメラ付サングラス、Spectaclesがミニオンズ風自販機で販売開始

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Snapchatのカメラ付サングラス、Spectaclesが今日から発売される。これを買うための自動販売機は、ほとんど商標侵害といえるほどミニオンズに似ている。Snapbotと呼ばれるこの自販機では、SpectaclesをBlack、Coral、Tealの3色から選んで購入できる。実際に買う前に、AR表示でバーチャルに試着することもできる。

Snapbotではデビットカードまたはクレジットカードが利用可能で、Spectaclesサポートページによると、129ドルの買い物は10秒ほどで完了する。擬人化された自販機の口はメガネを吐き出す時にライトアップされ、紙の領収書も出てくるので、この一人称ビデオファッションサングラスを会社の経費で正式に買うことができる。

Snapbotの設置されている場所は、Snapchatウェブサイトの検索ツールで見つけられるが、今のところLAのオークウッドにあるベニスビーチ付近に1つある。本社ビルがある場所だ。もし近くに行くことがあれば、買ってレポートしてほしい。今すぐ行動すべし! なぜならSnapbotは一箇所に1日ほどしか留まらず、新たな観光スポットへと移動していくからだ。

Spectaclesは今年発表された、Snap, Inc.初のハードウェア製品で、サングラスにSnapchatでのみ使用するために設計されたビデオカメラを内蔵している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

InstagramストーリーにURL挿入、友達タグ付け、 Boomerangsの1秒ビデオ機能追加

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今日(米国時間11/10)、Instagramストーリーリリース以來最大となるバージョンアップを行った。

同社によると、ストーリーにInstagram内から関連サイトを開けるURLリンク挿入、@+ユーザー名による友達のタグづけ、 Boomerangアプリのスワイプでの立ち上げの3機能が新たに追加された。以下順に紹介してみよう。

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まず、たぶんこれがいちばん重要な点だと思うが、Instagramへの投稿者は有効なURLリンクを含めることができるようになった。つまりInstagramを開いたユーザーはボタンをタップするだけで投稿者が意図したウェブサイトにジャンプすることができる。

ビューワーがリンクのボタンをタップすると、Instagram内にブラウザの窓が開き、URLが指定したページが自動的に表示される。

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ストーリーのクリエーターはストーリーを作成する際にリンクを含めることができる。写真やビデオを撮った後にリンクを追加するボタンが表示される。すでに文字や描画をするためのボタンが追加されているが、それに並んでリンクのボタンが追加された。

ただしビューワーにURLそのものではなく(これはわずらわしい)、See Moreというボタンが画面下部に表示される。このボタンにURLが関連付けられている。ビューワーはいちいちURLの中身を見ることなくワンタッチで作成者の意図するサイト、ページに移動することができる。

ユーザーはクリックする前にURLを確認することができないので、Instagramでは不当なリンクの追加を防止する措置を取る。これはプロファイルに追加するリンクに対する規制と同じだ。

この機能は当初、身元を確認されたアカウントだけが利用できる。ただしこれまでの例からすると、近くユーザー全員に開放されることになるだろう。Instagramではこの点について時期も含めて一切明らかにしていない。

当初はプロフェッショナルなクリエーターのアカウントが別のプラットフォームで作成されたコンテンツへのジャンプを促すことになるだろう。たとえばYouTubeのビデオとかSoundCloudの楽曲などだ。またセレブや企業が通販サイトへのリンクを追加する場合もあるだろう。メディアのアカウントの場合はそのサイトに掲載されているニュース記事や番組へのリンクになるはずだ。

こうしたユーザーにとってURLが追加できるようになったことはInstagramの価値を大きくアップするものだ。ライバルのSnapchatに対する最大の不満はクリエーターがSnapsやストーリーにURLを含めることができないことだった。【略】

友達のタグ付け

ストーリーの2番目の大きな改良はMentionsだ。投稿者は @ マークを付加することで他のInstagramユーザーをタグ付けできるようになった。

具体的にはこういう仕組みだ。

ストーリー向けに写真なりビデオなりを撮影した後、ユーザーはタップしてテキストを追加する。このとき単に@につづいて友達の Instagramのユーザー名を入力する。コメントやキャプションの場合と同様、Instagramはユーザー名もオートコンプリートしてくれる。

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タグ付けされた後、ユーザー名には下線が表示される。ビューワーがタグをタップするとタグ付けされた相手のプロフィールが表示される。コメントやキャプションの場合と同様、フォローしている友達にタグ付けされたユーザーには通知が送られる。もし自分がフォローしていないユーザーが自分をタグ付けしようとした場合通知は「リクエス」のフォルダーに入る。

1ストーリー中でタグ付けできる相手の数は10人までだ。ただしテキストとしてなら誰の名前でも入力できる。あまりたくさんの友達をタグ付けすると写真をごたつかせてしまうというおそれがあるときはテキストボックスを使った方がいいだろう。

URL挿入とは異なり、@による友達のタグ付けはユーザー全員がすぐに利用できる。

Boomerang

最後になるが、今回のアップデートでInstagram ストーリーの中からBoomerangが呼び出せるようになった。これはループする1秒間のビデオを作ることができるスタンドアローンのアプリだ。.新しいStoryを作る際に通常の画面(通常の写真とビデオを撮影できる)からスワイプでBoomerangモードに切り替えることができる。これまでユーザーはBoomerangを使おうとすればいったんInstagramストーリーを閉じて Boomerangアプリを開く必要があった。

面白いことに、今回のアップデートでは Instagram ストーリーのためのBoomerangsしか作れない。通常のInstagramにBoomerangsビデオを追加したい場合には、やはりInstagramを離れてBoomerangsを立ち上げる必要がある。

これらのアップデートは今日ただちに公開される。URL(当面は身元確認ずみユーザーのみ対象)を除いて他の2つの機能は全員が利用可能だ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Adobe、MAXカンファレンスで画期的な音声合成システム、VoCoをスニーク・プレビュー

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今日(米国時間11/3)、Adobeはサンディエゴで開催中のMAXカンファレンスで開発中のプロジェクト、VoCoのプレビューを公開した。VoCoは音声をテキストと同様に簡単に編集することができる。それも既存の録音された音声を編集できるだけでなく、十分な音声データさえあれば、このシステムはまったく新しい発言を作り出すこともできる。

作動の仕組みは簡単に言えばこうだ。プロジェクトVoCoはまずそれぞれの話者につき20分程度の音声サンプルを必要とする。システムは音声素材を分析し、個々の音素(フォニーム)を抽出して音声モデルを作成する。VoCoのユーザーはこの音素を用いて新しい文章を発生させることができる。現段階では、耳をすませば、どこが編集された部分なのか、違いを聞き取れる。しかし実際の録音と生成された発言(つまりフェイク)との違いが判別できなくなる日も遠くないかもしれない。

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今日のデモは小人数のプレスが対象だったが、Adobeの説明によればVoCoは従来の音声合成システムとはまったく異なるテクノロジーだという。Adobeはこれをvoice conversionと名付けている(したがってVoCoだ)。 注目すべき点は、ユーザーがマニュアルで音声データを細かく修正する必要がほとんどないところだろう。もちろんテキストから自動生成された音声データをさらに自然に聞こえるようにするために手を加えることはできる。しかしたとえば編集のためにタイムスタンプを改めて設定するなどの必要はまったくない。こうしたことはすべてアルゴリズムが自動的にやってくれる。

このデモを見ると当然さまざまな疑問が湧いてくる。たとえば、近い将来、本人が喋ったとしか思われない録音を聞いてもそれが本物であるかどうか確信がもてない事態が訪れるのだろうか? もちろん純然たるテクノロジー上の見地からすればCoVoは画期的なシステムだ。

CoVoが紹介されたのと同じプレス・イベントでAdobeはさらに2種類の編集プロジェクトをデモした。Project Quick Layoutは―名前どおり―印刷物のレイアウトの編集を簡単にする。Project CloverはVR環境中で対象物を編集できるVRツールだった。

これらすべて「スニーク・プレビュー」で、Adobeは将来一般に利用できる商用プロダクトになることを約束しているわけではない。しかしこれまでの例をみると、こうしたブロジェクトの多くはAdobeのプロダクト中に活かされてきた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

2000万ドルの投資を受けた総合検索アプリAtlas Recallのオープンベータテストがスタート

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コンピューターが完璧な記憶力を持っているとすると、なぜコンピューター上での探し物はあんなに大変なのだろうか?もしかしたら、私たちの記憶とは違った働き方をするからなのかもしれない。Atlas Recalは、”全方位検索機能”を武器にこの問題を解決しようとしている。このアプリは、ユーザーが全てのデバイスでやったことや見たものにインデックスを付け、人間の記憶の仕方に沿って情報を整理することができる。そして、本日からAtlas Recallのオープンベータテストが開始された。

私は今回、Atlas Recallの開発元であるAtlas Informatics CEOのJordan Ritterと、マーケティング担当ヴァイスプレジデントのTravis Murdockに話を聞くため、アプリのローンチ前に、シアトルにある彼らのオフィスを訪れた。以前はNapsterに勤務していたこともあるRitterは、会社や製品の成り立ちについて説明してくれた。要点をまとめると、資金的な自由が生まれたことで、新しい冒険に乗り出すことができ、彼はすぐに検索機能の改善に取り組みはじめたのだ。

「私は自分がしたことを、デバイスごとではなく、複数のデバイスをまたいで覚えているんです」と彼は話す。しかし、私たちも間違いなく経験したことがある通り、それぞれのサービスや検索エンジンがアクセスできる領域は限られている。

Googleはインターネット上を検索するためのもであり、Facebookはプライベートの写真や友人との記録を残すためのものだ。Outlookは連絡先やメールや予定を記録するためにあり、Spotlightではローカル上のファイルを検索することができる。そしてSpotifyは音楽やプレイリストを管理するためにある。この他にも、同じような例はいくらでも挙げることができる。

そしてどの辺り(もしくはどのプラットフォーム上)にデータがあるかわかった後も、実際にそこへ移動して探しているものを掘り起こさなければならない。Slackのどのチャットルームにミーティング時間を記載していただろうか?どのスレッドにファイルが添付されていただろうか?ルームメイトが話していたプレイリストはどれだろうか?といった具合に。

「検索には大きくわけてふたつの種類があります。ひとつは、今まで見たことがない新しいものをみつけるための検索。そしてもうひとつが、どこにあるかは分からないけど、絶対に見たことがあるものをみつけるための検索です」とRitterは語る。

Atlas Recallは、後者を現存するどのサービスよりも上手くこなすために開発されたのだ。このアプリを使えば、ユーザーがコンピューターやモバイル端末上で見る全てのものにインデックスが付けられ、あとで検索できるようになる。ウェブ上にあるもの、Facebook上の情報、Outlookの中身、ローカルファイルなどユーザーが見るもの全てだ。びっくりする前に以下を見てほしい。

  • 検索対象のサービスにアクセスする必要はなく、API連携も不要
  • やりとりされる情報は常に暗号化される
  • ユーザーはアプリが記録する対象を簡単にコントロールできる

さらにAtlas Recallは、検索対象となるアイテムやそのコンテンツだけではなく、関連情報まで記録することができる。いつ・どの順番でそのアイテムを見たか、当時他にどんなウィンドウやアプリを開いていたか、アクセス時ユーザーがどこにいたか、その情報は以前誰とシェアされていたといった情報の他にも、たくさんのメタデータが関連情報には含まれている。

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「シアトル・シーホークス 試合」といった曖昧なワードで検索すると、すぐにさまざまな領域をまたいだ全ての検索結果が、関連度の高いものから表示される。このケースで言えば、メールで受け取ったチケットや友人と立てた試合観戦の計画、Facebookの招待状、以前読んだチームに関する記事、フォットボールのファンタジースポーツチームのページなどが検索結果に含まれるだろう。そしてそのうちどれかをクリックすると、すぐに探している情報のもとへたどり着くことができる。

ほかにも、例えばユーザーが空港で読もうとした記事を保存し忘れた際にも、「LAX(ロサンゼルス国際空港)」と検索すれば、空港にいる間にやったことや見たもの全てが表示される。ファイルがノートパソコン、デスクトップ、Google Docs、Dropbox上に散乱する中、同僚へプレゼン資料や関連情報を送ろうとしたときも、一か所からファイルを検索し、必要なものを選び出すことができる。

コンテンツのタイプや期間のフィルターを使って、検索結果を絞り込むこともできる。さらには、記録してほしくないウェブサイトやアプリも選べるため、確定申告の作業中や秘密のポエムを書いているときなどは、一時的に記録をストップすれば良い。

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一度試してみると、このアプリが今後すぐに欠かせないツールになると感じることができる。私は記憶力が悪い方だが、もしそうでなかったとしても、ひとつのPDFファイルを探し出すために、仕事中に4つのウェブアプリを順番に確認したくはない。どこにそのファイルが”生息”しているかに関わらず、プロジェクト名を入力するだけで、自分と同僚が送受信した全ての関連情報がすぐに表示されるとしたら、どんなに素晴らしいことだろう。

これがコンピューター上でのAtlas Recallのインターフェースの様子で、似たような機能がモバイル版にも採用される予定だ。さらにモバイル版では、GoogleやSpotlightとAtlasを連携させることで、いつも通り検索すれば関連情報が全て表示されるようにも設定できる。

全てのデータはもちろんクラウド上に記録されるため、ここまで詳細なオンライン行動の記録が、誰かのパソコンに保存されることを心配に思う人も中にはいるかもしれない。Ritterも今後ユーザーとAtlas Informaticsの間で、信頼関係を築いていかなければならないと認めている一方で、元セキュリティエンジニアとして、セキュリティ面にも真剣に取り組んでいると彼は話す。

プライバシーについて、GoogleやFacebookはユーザー情報をもとに広告を販売して収益を挙げているものの、Atlas Informaticsではデータの中身が確認されることはない。さらに同社はフリーミアムモデルを採用する予定で、広告掲載は検討されていない。そもそもプライバシーに関する保証なしでは、誰もこのようなサービスを利用しないだろう。そのため、Atlas Infromaticsは誰(ユーザー)がデータを所有して、どのようなデータ(コンテンツではなくメタデータ)に同社がアクセスできて、利用をやめるときには何の痕跡も残らないようにするということを名言している。

Microsoft、Nathan Myhrvold、Aspect Venturesから調達した2070万ドルの資金を使って、Ritterと彼のチームは”私たちのデジタルライフの検索可能な写真記憶”を実現しようとしている。なお、オープンベータにはこちらからサインアップできる。おわかりの通り、バグを減らし、インターフェースを改良するほか、ユーザーが好きな機能や使っていない機能、見もしない機能を発見することなどが、このバージョンの目的だ。アプリは現在macOSとiOS向けに公開されており、Windows 10とAndroid向けも近日中に公開予定だ。

有料版には、グループ間での共有機能や、管理者向けツールなどの追加機能が搭載される予定だが、Atlas Recallの基本機能は無料で提供され続ける。

今後数週間のうちにこのアプリをテストして、機能性やパフォーマンス上の問題、このアプリを気持ち悪く感じるようになるかなどを見ていきたい。読者の皆さんも是非自分で試してみてほしい。Atlas Recallは次の必須デジタルツールになる可能性を秘めている。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter