ジャケ・ドローの「Sports Watch」は、ハイエンド・へビューデューティーなクロノグラフ

ウォッチメーカーのJaquet Drozは、サンフランシスコのアパートよりも高価な高級腕時計を作っている。しかし、このたび同社はクロノグラフのSports Watchを「大衆化」化する決断を下した。その時計は仕事と遊び両方に向けて作られている。

Sports Watchは標準的なクロノグラフだが、日付が回転ダイヤルではなく大きな数字2桁で表示されている。その結果外観はオートクチュールのSpeedmasterのようで、価格は1万5000ドル前後と思われる。Drozの他のモデルが10万ドルという現金不足の起業家にとって興味のわかない価格領域にあることを考えると、職人による手作り時計として受け入れられる値段といえる。

リリース文からさらに引用する。

時計作りの伝統を守り、文字盤の時刻目盛りは18 Kホワイトゴールドの「アップリケ」で作られている。幅広のローマ数字が3時、6時、9時、12時を示し、Jaquet Drozは12時の位置に大きな日付を配置した。精密な時計作りの伝統的コンプリケーションだがクロノグラフでは滅多に使われない。シンプルな日付窓よりも複雑な工程を要するが、大きな日付は読みやすさに優れている。最適な見やすさを実現するために、この最新バージョンのスイスクロノグラフは45 mmの文字盤を採用し、機構部分の上にレールトラックを配置している。

バンドは「ロールドエッジ・ハンドメイド・ダークブルー・ファブリック」製で、これまでラバーまたは金属のベルトが使われてきた高級時計の世界ではユニークな試みだ。これをつけたまま濡れるつもりなら、防水は50メートル。年内に販売開始される予定だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Xiaomiから30ドルのワイヤレンス・イヤフォン――けっこういいんじゃないか?

このイヤフォン、いいんじゃないか? そう考える理由がいくつかある。中国のXiaomi(小米)の消費者向け製品はスマートフォン以外でも概して信頼性が高いし、徹底的な低価格化はフィットネス・モニターのような分野を大きく変革してきた。

われわれの姉妹メディアのEngadgetがXiaomiが 30ドルでAirDotsを売り出していることを発見した。これはAppleのAirPodsやGoogleのPixel Budsのライバルを目指して開発されたワイヤレンス・イアフォンで価格がこうしたライバルよりはるかに安い。ワイヤレンス・イヤフォンの普及を妨げているのはなんといっても価格の高さだ。ここにきてXiaomiは、少なくとも価格については非常に安くできることを実証した。

AirDotsは今のところ中国市場向けのようで、199元、つまり29ドルからとなっており、内蔵バッテリーで5時間連続作動する。接続はBluetooth 5.0で充電能力があるケースが付属する。

私自身はまだ試していないが、この価格だけでも十分魅力的だ。音質はまた別の話になる。しかし29ドルといえばジャックで接続する多くのイヤフォンより安い。これなら十分ワイヤレンス・イヤフォンに移る理由になると思う。

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滑川海彦@Facebook Google+

Apple Watchはこうやって世界を変えた

2015年、スイスは終わった。AppleのJony Iveが漏らしたこの無遠慮な信念は、時計業界の終焉として繰り返しメディアに報じられ、スイスウォッチは死に、引き金を引いたのはAppleだ、という悲しい真実が明らかになったかと思われた。

3年後、Apple Watch 4世代後の今、Iveは正しかったのか? Appleは世界を変えたのか? そして何よりも大切なのは、スイスは生き延びたのか、だ。

たしかに。しかし…

お気づきの通り、スイスウォッチ産業は今も存続している。主要なスイスメーカー——LVMH、Richemont、およびSwatchグループ——は順調に売上を伸ばしており、米国内では特にそうだ。 スイス時計協会によると、売上は前年比5.5%で伸びており、それはちょっとしたニュースだったが、Apple Watch Series 4のレビュー記事の勢いの中、ほとんど埋もれてしまったのが皮肉だった。

米国売上の増加は、今年の大きなトレンドに反するものであり、匿名希望のある市場インサイダーによると、彼の知る営業担当者全員が3000ドル以上の時計の売上が増えたと言っている。低価格のファッションウォッチは「消滅」し、高級品市場が伸びていると彼は言った。しかし、なぜだろうか?

Swatch Groupによると、スイスウォッチの輸出は前年比4.8%上昇し、Reutersは、「スイス時計協会によると、第1四半期の輸出は10.1%増加し、これは2012年中期以来最大の四半期成長である」と報じた。

「年末の好調——2桁成長——はご存知だと思うが、それが続いているので毎月が新記録の月だ」とSwatch Group CEOのNick HayekがCNBCに語った。つまり、同業界は不況以来最低の状態から復活した。

ウォッチアナリストたちは、Appleがハロー効果を生み出したと信じている。Apple Watchを購入、着用している数百万人のうち、大部分はそれまで時計を身につけようと考えたこともなかった人々だ。しかしひとたびApple Watchを試し、革製ベルトや派手なミラネーズループと服装に合わせたカラーを選ぶようになると、行動様式が変わった。腕時計をつけることがそんなに楽しくて自己表現になるのなら、他のもっと名高い時計も試してみようか? 売上の数字を見つけるのは難しかったが(時計メーカーは秘密主義で知られている)、私が運営するウォッチ強迫症向けサイト、WristWatchReviewでは、2015年に明白なトラフィック増が見られ、2018年までほぼ続いている。2017年にははっきりと減ったが、それは私のサーバーがほとんど定常的にダウンしていたからだ。

これは腕時計にとって何を意味するのか? 第一に、レコードと同じように、新たなマニア層が、古くからある物に新しい潜在価値を見出したことによって、コレクターに仲間入りした。Apple Watchはティソ(Tissot)のゲートウェイドラッグ(入門薬物)であり、ティソはロレックスのトロピカルサブマリーナーのサイン入りベルト付きへのゲートウェイドラッグだ。初めて買ったRadioheadのMP3がきっかけで、ターンテーブルとアンプ、さらにはGradoのカートリッジとMoon Shaped Poolのアナログ盤を買うことになるのと同じだ。

「高校生の頃、Pebbleをつけていた時があった」と20歳の大学2年生、Bradyが私に話した。「すぐに気が散る高校生にとって、あれはごく基本的機能のウェアラブルだったが、スマホを使うべきではない多くの時間、私の注意を引いた。腕時計を見るべきでもない時だったのだが。その後私はNixoのクォーツ『ファッションウォッチ』に移り、これも十分正確に時を刻むことを知り喜んだ。次はSeiko SNK805 Automaticだった。機械式でない時計は1つも持っていない。これは職人技への尊敬の念だ」

ウェアラブルも変化を続け、通常の時計を檜舞台に再び押上げている。Greenlight.GuruのVP、Jon Speerは、今から数年後にほとんどのウェアラブルは時計のように見えなくなるだろうと言った。

「次世代のウェアラブルはITアクセサリーと医療機器の境界を曖昧にすると予想する。こうした「デバイス」は、血圧、血糖値、体温などを測定する機能を持つ」と彼は言った。「FDAは業界の担当者と密に連絡をとってイノベーションにありがちな障壁を見つけ出そうとしている。De Novo Programは、AppleがApple Watchを推している分類で、既存の分類に収まらない医療機器のためのカテゴリーだ。医療技術と消費者技術が融合することで、FitbitやGarminがDe Novo Programを利用することが想像できる。私は消費者の一人として、その可能性と進歩への期待に胸をふくらませている」

こうして時計を身につける習慣は、その習慣の起源——ちいさな四角い鋼鉄とガラスを手首に巻きつける——が消滅したあとにも続いていくのかもしれない。

すべては幻影ではないのか?

新しいApple Watchのレビュー評価は非常に好意的であり、Android Wearも未だに侮れない勢力だ——Montblancなどの企業は非常に高機能なファッション志向のスマートウォッチを販売している。そして、スイスを終わりにするとJony Iveが言ったモノを試した人全員が、時計を身につけるようになるわけでもない。

腕時計は使うほどに味の出る道具であり、クラフトビールや工夫紅茶を始めとするPinterest向き嗜好と同じだ。時には、腕に付けるだけでは十分ではないこともある。

「私は第1世代のApple Watchを買った」と起業家のDavid Berkowitzは言った。「すごく気に入ったが、しばらくして付けるのをやめた。そのうち充電器をなくして買い直そうと思ったことはなかった。以来一度もつけたことはないし、新しいのを買おうと本気で考えたこともない」

「私はそういう客ではなかったということだ」と彼は言った。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

このガジェットはApple電源アダプターにUSB 3.0ポートを2つ追加する

これは賢い。HyperDriveが作ったこのUSB-C Hubは、AppleのUSB-C電源アダプターに差し込むとUSB 3.0ポートが2つ増える。それだけだ。私はすごく気に入っていて、Appleの現在のノートパソコンラインアップの大きな弱点をカバーしている。

Appleは多用途のUSB-Cを選びフルサイズのUSBポートを廃止した。これはある意味で理にかなってはいる。USB-Cは現存するバス仕様のほぼすべてに対応しているが、世間にはまだ古いUSBプラグをつけて売られているデバイスが山ほどある。iPhoneのように。誰かがAppleストアに立ち寄って最新のiPhoneとMacBook Proを買うと、iPhoneをMacBook Proで充電するためにはアダプターが必要になる。だったらこれを作ればいい。

似たような製品は以前から出回っていたが、USBポートを増やすのに電源ポートを使うものが多かった。これはUSB-Cの電源を使うため、他社製品よりもひと回り小さくなっている。

HyperDrive USB-C Hubは、2種類のApple電源アダプターにマッチするように2つのタイプが用意されている。61 W電源アダプター用は39.99ドル、87 W用は49.99ドル。どちらもHyperのサイトで予約受付中で25%の割引が受けられる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

iPad Proからヘッドホンジャックが消えた

iPad Proの最新モデルにはヘッドホンジャックがない。消えてしまった。もう遅い。しかも、iPhoneに付いてくるヘッドホンも使えない。AppleはLightningを捨てUSB-Cを採用した。その代わりにAppleはUSB-C ->3.5mmの変換アダプターを9ドルで売っている

最新のiPad ProモデルはiPhoneの歩んだ道を追いかけている。iPhoneと同じくホームボタンをなくし、ヘッドホンジャックも消えた。一部ユーザーにとっては驚きの譲歩だ。iPhoneの場合、大きなポートのための場所がないことは明らかだが、理論的には、タブレットのような大型デバイスではさほど問題ではない。Apple は似たようなハードウェアのセットを使って異なる製品を作ることで利益を最大化しようとする傾向にある。iPhoneに2016年以来ヘッドホンジャックがないことから、Appleのもう一つのモバイル機器にもそのトレンドがやってくる時期が来たのだろう。

取り残されたのはヘッドホンユーザーだけではない。iPadは長年にわたり安定したオーディオコントローラーだった。これからはタブレットとステレオを直接3.5 mmケーブルでつなぐかわりに、9ドルのドングルが必要になる。ヘッドホンを使いたいって? Appleは明らかに、iPadオーナーが159ドルのAirPodsを使うことを望んでいるが、世間にはUSB-Cヘッドホンが溢れGoogle製品もある

Apple Fall Event 2018

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

iPad、ようやくUSB-Cを採用

Lightningケーブルは長い間利用されてきた。しかし今の時代、ケーブルのスタンダードはUSB-Cに移りつつある。Appleも、新しいiPadからは、ついにLightningポートを捨て去る決意をしたようだ。この決定により、iPadは一層の拡張性を手に入れることとなった。

たとえば、iPad Proを5Kディスプレイにつないで、外部ディスプレイで動画を楽しむことができるようになる。ソフトウェア的な拡張機能の詳細についてはまだ不明ながら、利用シーンを大きく拡張することは間違いないだろう。

また、USB-Cを利用するSDカードリーダーのようなデータデバイスや、イーサネットケーブルなども種々利用できるようになる。端的に言えば、iPadがラップトップ的な使い方に対応してきたということができよう。さまざまなハードウェアメーカーが、ドックなどの拡張用デバイスを投入してくることになるのだろう。

当たり前のことかもしれないが一応言っておくと、USB-Cを採用することで、さまざまな外部デバイスをバッテリーパックとして利用することができるようになるはずだ。iPadを使ってiPhoneの充電をするというようなこともできるようになる。バッテリーパックとしてみるならあまりに高額ではあるものの、いつもiPhoneとiPadを持ち歩く人にとっては、より一層便利に利用することができるようになる。

願わくば、この流れにのってiPhoneにもUSB-Cを搭載して欲しいものだと思う。ラップトップ用充電器を使ってiPhoneの充電をしたり、あるいはiPhone用の順電気を使ってNintendo Switchの充電ができたりするようになれば、間違いなく便利なことだと思う。

Apple Fall Event 2018

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(翻訳:Maeda, H

スズメバチやクモをモデルにした強力ドローン開発――自重の40倍の対象を動かせる

ドローンに面倒な仕事をやらせようと思うなら重い荷物を動かせる能力が必要だ。 残念ながら物理の法則はいかんともしがたく、ドローンが地上を離れるためには非常に大きな力を必要とする。スズメバチやクモからヒントを得て、Stanford大学とスイス連邦工科大学(EPFL)の研究者は協力して自重の40倍の重量を動かせるドローンを開発した。

スズメバチやクモは自分よりはるかに大きな獲物を捕らえるが、持ち上げることができないときには強い顎、グリップの効いた脚、強力な糸などのおかげで獲物を引きずっていくことができる。人間がタンスを持ち上げることができなくとても、床の上を押していくことができるのと同じだ。

新しいドローンはFlyCroTugsと名付けられている。フライクロタグズというのは「飛ぶ・マイクロ・引きずる」を意味するのだろう。空を飛んでいるときは通常のドローンと変わりない。あちこち飛び回り、どこにでも着陸できる。しかしこのドローンは対象を移動させるために重要なメカニズムを3つ備えている。対象を掴むアンカー、アンカーに接続したワイヤを巻き取るウィンチ、自らをしっかり固定できる脚だ。

Science Roboticsに発表された論文で、執筆者のStanfordの大学院生、Matthew Estradaは.「自由に空を飛べる能力と着陸して適当な表面に固着できるメカニズムを組み合わせた結果、われわれが開発したドローンはどこにでも移動でき、非常に小型であるにもかかわらず非常に強力なものとなった」と述べている。

この100グラムのミニドローンは単独ないし数機が協力して作動する。ドローンはまず空を飛んでドアハンドルなど動かしたい物体にアンカーを取り付ける。次に細いワイヤを繰り出しながら少し離れた場所に着陸する。ドローンは独特の脚メカニズムで自らを固定し、ウィンチを作動させてワイヤを巻き取り、対象を引き寄せる。これにより持ち上げることができないような重い対象を動かすことができる。

着陸した表面が固着可能な状態であれば、このドローンは自重の40倍の重量を引くことができるという。つまり100グラムのドローンが4キログラムのものを動かせるわけだ。もちろんごくゆっくりとだが、スピードが要求されない用途は多い。たとえばオーナーが留守の間に、こういうドローンが家の周辺を飛び回ってゴミを掃除したり郵便受けから郵便物を回収してきたりするところを考えてみよう。これには何時間かかってもよい。

下のビデオには2機のドローンが協力してドアのレバーを引き、ドアをゆっくり開ける様子が映っている

共同研究者の一人、EPFLのDario Floreanoはニュースリリースで、「ドローンといえば空撮用のガジェットだと考えられがちだが、昆虫は空を飛ぶだけではなく、歩いたり、よじ登ったり、なにかを掴んだりできる。ハチやアリなど社会性のある昆虫は共同して複雑なタスクを実行する。われわれの研究で小型のドローンを周囲の対象物に固着させ、また複数のドローンに協調動作をさせることが可能だと分かった。これは人型ロボットなどずっと大型のデバイスでなければできないと思われていた複雑な作業を可能にする」と述べている。

人型ロボットが複雑な動作をこなせるようになるにはまだ時間がかかりそうだし、こうした重い大型ロボットは移動範囲やスピードが制限されるという問題がある。ビデオによれば、このドローンは災害現場での捜索、救難などの用途を考えている。ともあれ小型ロボットの群れに協調動作させるというのは優れたアイディアだ。

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滑川海彦@Facebook Google+

Mirrorは鏡を使ったフィットネス・システム――自宅で高度なトレーニングができる


9月にサンフランシスコで開催されたTechCrunch Disrupt SFでCEOのBrynn PutnamがデモしたMirrorrは自宅でブティック・ジムなみのカスタマイズされたフィットネス・プログラムを実行できるスマートガジェットだ。

お値段は1500ドルで、この鏡タイプのデバイスに毎月レッスンのプログラムが配信される(サブスクリプション)。ビデオの画像でわかるとおり、ユーザーは鏡に投影された映像を見ながら適切な運動ができる。メニューから好みのコースを選び、進捗を記録することが可能だ。また他のユーザーをフォローして交流することもできる。

Mirrorの市場は大きい。PutnamがDisruptで述べているように、アメリカのフィットネス支出は250億ドルにも上り、5500万人がジムに通っているという。大勢がトレッドミルやウェイトリフティングなどのマシンに何千ドルも使っている。Mirrorは文字通り壁かけタイプの鏡なので普段はまったく目立たない。この鏡にフィットネスのレッスンがストリーミングされる仕組みだ。

われわれはニューヨーク市のMirror本社でPutnamにインタビューし、さらに詳しい情報を得ることができた。実際に使っているようすはビデオをご覧いただきたい。

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滑川海彦@Facebook Google+

モトローラ、ガジェット分解のiFixitと組んで「公式DIY修理キット」を発売

携帯電話の修理は必要以上に難しい。この10年端末メーカーは機体の薄さと契約期間だけもてばいいデバイスの開発に注力し、修理のしやすさはおよそ気にかけてこなかった。修理が必要だって? eBayで見つかりますように!

そんな中Motorolaは、公式修理キットをiFixitと提携して販売する。

おそらく読者はiFixitのことを、ほとんどの人気新端末を発売数時間後にはバラバラにしている連中だと知っているだろう。彼らの奥深いガジェット分解記事は、中でどうやって時が刻まれ、どうやってシリコンハムスターが車を回しているのかを、あなたの大切な端末を無事動かしたままの状態で覗かせてくれる。

しかし彼らは、道具が動かなくなったときのための道具もいろいろ売っている。古いiPodからゲーム機のコントローラーまで、あらゆる種類のデバイスを修理するための個別パーツを山ほど揃えている。そして今、多くのMotorola端末のために、彼らはMotorolaのお墨付きを得て商売を始めた。

このほど同社が販売開始した修理キットには、Motoralaから直接仕入れた交換部品が入っている。現時点で8種類の携帯電話に対応している(Moto Z、Moto X、Droid Turbo 2、Moto Z Play、Moto G5、Z Force、X Pure、およびG4 Plus)。同社は最もよく使われる2大交換部品——バッテリーとスクリーン——に焦点を合わせており、キットには端末を分解し、部品を交換して元に戻すのに必要なものがすべて入っている。バッテリー交換キットは40ドル前後、スクリーンキットは100~200ドル程度。

他社も追随するかって? それはなんとも言えない。しかし、ぜひそう願いたいものだ。次世代スマートフォンの魅力が益々薄れていく中(「カメラが少しだけよくなった! スクリーンが明るい? 硬い? 速い?  頑丈?)、多くの人が進んで修理するようになるのはすばらしいことだ。

(画像出典:iFixit’s Moto Z repair guide)

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

「スペースペン」、50周年を迎える

スペースペンのことは誰もが知っているだろう。NASAが無重力で使える究極のペンを作るために数百万ドルの開発費をかけた結果、この驚くべき道具が出来上がった。いや、違う。事実はといえば、1966年にあるボールペンメーカーが作った——しかしそれが軌道に乗ってスペースペンの運命を全うしたのは1968年10月のことだった。

そのペンを作ったのはペン職人のPaul Fisherで、彼は100万ドルの私費を注ぎ込みそのAG-7反重力ペンを作った。ご存知かもしれないが、そのイノベーションは加圧されたインクカートリッジとゲルインクによって、方向、温度、そしてもちろん重力の有無によらず確実にインクを送り出すしくみだった。

FisherはそのペンをNASAに送った。もちろんそこは、ものごとが微小重力下で働くかどうかを間違いなく心配する唯一の組織であり、そのペンを大いに気に入った。実際、間もなくしてロシアでも使われるようになった。

Walt Cunningham、Wally Schirra、Donn Eiseleの3人は、1968年10月11日に打ち上げられたアポロ7号ミッションにこのペンを持っていき、その後軌道上で11日間使い続けた。

ペンの50周年記念エディションが、裕福で金製品を愛する人たちのために作られた。価格は500ドルで限定500本、「金色の窒化チタン張り真鍮」製で、ケースにはCunningham飛行士のことばが入った記念プレートがついている。

「50年前、初めて宇宙を飛んだスペースペンと共にアポロ7号に乗った。私はこのペンを信頼し、今でも地球上で信頼できる唯一のペンだ。

うん、いい話だ。宇宙飛行士たちが生涯これを供給され続けるのであればの話だが。

Fisher Space Penに乾杯! 半世紀にわたり使われ続けポップカルチャーに支持された、独創的でシンプルで信頼あるアメリカングッドデザインの代表例だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、10月30日にまた大型イベント開催――新iPad Proのお披露目か?

そろそろ今年のハードウェア発表のシーズンも終わりだが、Appleが10月30日にブルックリンで大型のイベントを開催する。新しいiPhoneが発表されたイベントから1月半後になるわけだが、前回のイベントにスケジュールが合わなかったデバイスがお披露目されることになりそうだ。可能性が高いのは新しいiPadだろう。Mac製品のテクノロジーが紹介される可能性もある。

今回の招待状には “There’s more in the making”(もっといろいろ準備中)とある。開催時期から考えてもぴったりだが、これは有名な「最後にもう一つ…」のバリエーションだろう。Appleが最近クリーティブのプロ向けのプロダクトにまた力を入れるようになったことと関係があるかもしれない。iPad Proの新バージョンが登場するのは間違いなさそうだが、運がよければ来年初頭にリリースされるはずのMac Proに加えられる新しいテクノロジーを垣間見ることができるかもしれない。

プロ向けプロダクトの発表に加えて、今年のクリスマス商戦にぎりぎりのタイミングに間に合わせることができた新しいデバイスが登場するかもしれない。なにはともあれ、われわれはジングルベル持参で現地取材する予定だ。

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滑川海彦@Facebook Google+

オープンオフィスの流行はパナソニックに人間のための遮眼帯を開発させた

私たちが、未来を予測する小説が警告してきたディストピアの悪夢の中に住んでいることを、素直に認めるのはいつだろうか。おそらくテリー・ギリアムの映画からそのまま抜け出してきたようにみえる、この馬の遮眼帯を見た時に違いない。

これをデザインしたのは、パナソニックのデザインスタジオであるFuture Life Factoryである。しかしオープンスペースオフィスは基本的に最悪な代物だ。 スタートアップから始まったキュービクルの暴虐からの世界の解放運動は、どうやら私たちの顔の周りにキュービクルを作り出そうとしている。しかも自分たちの正体が警官にわかりにくくなるというボーナス付きだ(キュービクルというのは衝立で囲まれた個人作業スペースのこと)。

このWear Space(Office Faceとはまだ呼ばれていない)は、着用者の周辺視界を遮るとともに、真に仕事に集中させるためにノイズキャンセリングヘッドホンも組み込まれている。

「オープンオフィスとデジタルノマドが増えているため、作業者にとって集中できる個人スペースの確保がますます重要になっています」と同社はDezeenに語った。「Wear Spaceは、この種の個人空間を即座に生み出します。服を着るのと同じくらい簡単ですよ」。

今年の初めのSXSWで、プロトタイプとしてデビューしたこのデバイスはクラウドファンディングキャンペーンの対象になった。アーリーバードなら260ドルであるが、私たちは遠慮しておく。

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(翻訳:sako)

IoTを駆使した狩猟罠センサーの新モデル、獣害対策とジビエ利用拡大を支援

狩られる側からすると決してスマートではないのだが、狩猟罠に装着できるIoT機器の新モデルが登場した。2017年9月創業のhuntechが開発した「スマートトラップ2」だ。3G通信モジュールの刷新などでバッテリー駆動時間が伸び、最長2カ月の連続利用が可能になったのが特徴。税別の販売価格は1台あたり3万3800円で、システム利用料は月額980円。同社のウェブサイトで注文できる。

スマートトラップ2は、ワイヤーで足を縛り付ける「くくり罠」や獲物が入ると檻が閉じる「箱罠」に取り付け可能で、罠が作動すると磁気センサーが検知して管理者に通知メールが送信されるという仕組み。もちろん、メールは複数人に送ることが可能。野生鳥獣による農作物の被害軽減に役立つほか、シカやイノシシなどを食材にする「ジビエ」の利用拡大にも寄与するという。

具体的には、罠の設置者に義務付けられている見回りの頻度を毎日から週1回~月1回程度にまで削減できることで、高齢化が進む猟師の負担軽減になる。また、捕獲後すぐに獲物を回収できるため、良好な状態で食用肉として流通させることが可能になる。

スマートトラップ2はGPSを内蔵しているので罠の設置場所も記録できる。3G回線を通じて気象情報なども取得可能だ。そして、これらのデータを組み合わせ、いつ、どこで、どんな状態で獲物を捕獲したかがデータベースに自動蓄積されていく。猟師の長年の経験を基に仕掛けていた罠を効率よく配置できるようになる。

現在、政府がジビエの利用拡大を推進しており、今年3月には捕獲から搬送・処理加工、販売を手がけるジビエ利用モデル地区を全国から17地区選定、2019年度にはジビエの消費量を倍増させる方針だ。huntechでは2019年夏までに、LPWA(Low Power Wide Area)通信への対応を予定、モバイル回線が届かない山間部などでの導入を目指すとのこと。また、捕獲後の食肉加工・流通プロセスのログを保存・管理するトレーサビリティ管理プラットフォームの開発など、ジビエの流通体制に関わる事業を拡大していく予定だ。

ようやく登場したMagic Leapは荒削りな驚異――初のデベロッパー・カンファレンスでARゲーム公開

何年も噂と推測、ときにはライバルからの批判の的となってきた拡張現実システムの開発企業、Magic Leapのヘッドセットがついにデベロッパー、消費者向けに出荷される。最初プロダクトは荒削りだがある種の驚異だということが判明した。

Magic Leapは先月、予約の受付を開始することを正式発表していたが、いよいよ、長年謎に包まれていた魔法のタネ明かしがなされた。

現在開催中の最初のデベロッパー向けカンファレンス、L.E.A.P.のキーノートでは、23億ドルを調達したARヘッドセットの詳細が明かされただけでなく、パートナー企業からのVIPも多数登壇した(多数のプレスが招かれており、TechCrunchでもこの後、詳しく報告する)。

10年近く前からMagic Leapと協力してきた開発スタジオ、Weta WorkshopPeter Jackson創立のAR開発企業、Wingnut ARはそれぞれMagic Leap向けのARアクションゲームを発表した。Wetaのゲームはロボットを、Wingutのゲームは毒グモをそれぞれターゲットとする一人称ゲームだ。医療向けイメージング企業のBrainlab、家具を消費者に直接製品を販売するリテラー兼コンサルタントのWayfairもMagic LeapによるARユースケースを紹介する。昨日(米国時間10/9)は合計16社がデモした。

カンファレンスでWetaはARゲームのプレビュー版を披露したが、なかなか印象的な出来栄えだった。このDr. Grordbort’s Invadersというゲームではブラスター銃を撃ちまって異世界からワープしてくる無数のロボットを撃ち落とす。Magic LeapではこれらのゲームをショーケースとしてARプラットフォームの能力を強く訴えた。【略】

Magic Leapの原動力であるファウンダー、CEOのRony AbovitzやWetaスタジオのゲーム・ディレクターGreg Broadmoreによれば、AbovitzがSF的な没入的世界を構築するためにWetaに協力を求めたのは6年以上前になるという。

その最初の成果がDr. Grodbortだ。

もちろんこのプロダクトは視野が狭いことや焦点調節など明らかな欠点もある(ゲーム内でときおり感じた不具合は記者が不慣れだったせいかもしれない)が、Dr. GrordbortはMagic Leapのヘッドセットがゲームデバイスとして大きな可能性を持つことを証明できた。ただし、今回のデバイスは2295ドルと消費者向けとしては禁止的な価格だ。

ゲームをスタートさせる前に!ユーザーはヘッドセットを装着してプレイの舞台になる部屋の中を歩き回る必要がある(部屋のサイズによるが、最大で4分程度かかる)。システムが部屋を記憶した後、ナレーションが「地球はエイリアンのロボットの大群に侵略されている。きみたちが人類最後の砦だ」と世界観を説明する。プレイヤーは壁その他にワープホールを開いて次々に出現する敵ロボットを射って破壊する。

WetaのBrodmoreは「このゲームはMagic Leapプラットフォームを構築するために大いに役立った。 Dr. Grordbortという問題を解決するのがMagic Leapだ」と語った。

WetaほどMagice Leapと緊密な関係を得ていたわけではないためまだ欠点も目立つが、それでもWingnutの毒グモ退治ゲームも十分に面白い。

プレイヤーは架空の害虫駆除業者の見習いとなって奇怪な実地訓練に挑む。この会社が駆除するのはおよそグロテスクな虫だ。プレイヤーはさまざまな器具を使って自分の家のリビングに現れる害虫を退治する。マッピング・エンジンとグラフィックスは素晴らしく、Magic Leapの高度なサウンド・テクノロジーのおかげでプレイヤーにゲームを説明するナレーションも極めて効果的に聞こえる。

プレヤーが使える武器はバットから火炎放射器までさまざまだ。武器の使い方や害虫をおびき寄せるねばねばした餌の作り方はナレーションで解説される。正直私は一人称シューティングゲーム(というかゲーム全般)の熱心なファンではないが、それでもWingnutのゲームは非常に面白かった。

ただしMagic Leapはゲームだけではなく、ビジネスにもユースケースを広げようと努力している。

医療画像処理企業のBrainlabと提携し、内科、外科の医療の教育と現場でMagic Leapのツールキットが役立つことが示された。デモでは患者の脳のスキャン映像から、脳腫瘍を3Dで再現し、ヘッドセットを用いて観察するところがデモされた。これにより医師が手術に関して必要な情報を得ることを助け、術式の決定にも役立つという。

一方、通販のWayfairはヘッドセットを利用してバーチャル・ショールームから家具を選び、ユーザーが自分の家にそれを据え付けたときどう見えるか試せることをデモした。ロッキード社の秘密航空機開発工場のスカンクワークスを思わせるような開発プロジェクトでWayfairは現実のショールームなしで家具を販売するという難問に挑んできた。

こうしたデモを通じてMagic Leapに必要なのはまず優れたコンテンツだということが改めて紹介された。また小型化と使い勝手の改良も急務だったが、これについては予想以上の進歩が見られ、Magic Leapのもっとも懐疑的な人々も納得させる出来栄えとなった。

見た目はまださほど洗練されているとはいえないが、Magic Leapの装着感ははるかに向上し、能力もこうしたプロダクト中で最高クラスだろう。3時間でバッテリーが充電できるというのも大きなメリットだ。

ただし、ユーザー側である程度の作業は必要だ。目とヘッドセットの距離を適切に設定するために鼻梁にかけるノースブリッジのサイズを選ぶ必要がある。またメガネを使っている場合は別途処方箋を送り、ヘッドセット用の適切なレンズを添付してもらう必要がある。

パッケージに標準で同梱されるのはモーション・センサーを内蔵するコントローラー(ビデオゲームのコントローラーのようなタイプ)と腰に装着するコンピューティング・ユニットで、これはノート・パソコンなみの処理能力がある。

ヘッドセットはパソコンにテザー接続される必要はないが、作動は屋内のみとなる。

第一世代のハードウェアに特有な多少の欠点を別にすれば、Magic LeapはAR、VRを通じて私が体験した中で最高クラスのプロダクトだ。Magic Leapより 視野が広く軽いデバイスも発表されているが、コンテンツの質とユースケースの多様さでは遠く及ばない。当初から提携していた各社はそれぞれ十分にペイしそうだ。【略】

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滑川海彦@Facebook <A

GoogleのChromecastはニューバージョンで高速Wi-Fiをサポート

GoogleのChromecastデバイスの次世代機が今日(米国時間10/9)ローンチしたが、もはや意外感はない。すでに先月、Best Buyで買った人がいたのだから。この新しいストリーミングドングルは、前のバージョンからの大きなアップデートはなくて、形も前と同じくケーブルの生えた円形、お値段35ドルだが、予想どおり高速なWi-Fi、5GHzの802.11acをサポートする。また、スピーカーのグループへのストリーミングが、新たにサポートされた。

同社は今回のハードウェアイベントではChromecastにフォーカスしないことに決めて、アップデート機をGoogle Storeで発売し、発表をブログ記事で行った。

ニューバージョンであることは、円の中央にGoogleのロゴがあることで分かる。前の2015年モデル(初めての円形モデル)は、Chromeのロゴがあった。ロゴが変わった意味は、Googleによると、Chromecastの内部が変わったことと、テレビに挿入しやすくなったことを表しているのだそうである。

この第三世代のChromecastは、最大解像度1080pとコマ数60fpsをサポートし、前と同じくテレビのHDMIポートに挿入する。micro-USBの電源コネクターも前と同じだ。テレビのリモコンはやはり使えない。コントロールはスマホからする。〔読者コメントで、ポーズボタンと再開ボタンのあるリモコンなら、それらは使える、とある。スマホだけでなく、Androidタブレットでもアプリからコントロールできる。〕

Chromecastの同伴アプリGoogle Homeで、ChromecastとGoogle Homeデバイス、そしてGoogle Assistantのスピーカーをセットアップおよびコントロールできる。これらも今日アップデートが発表され、スマートホームのコントロールが強化された。

Chromecastには、前と同じく、通常バージョンのほかに69ドルの4K対応Chromecast Ultraがある。

しかし今回はそれら以外にも、40ドルで4K対応のRoku Premiere、また50ドルでFire TV Stick 4Kが提供される。Chromecastの今回のアップデートが割と地味なのは、製品にもっと競争力をつけてから、でっかい発表をする、という魂胆かもしれない。

色は、チョークホワイトとチャコールグレーの2種、長さ51.8mm、幅13.8mmだ。サイズは、前の51.9 x 51.9 x 13.49mmとほとんど同じだ。

ハードウェアのスピードは15%アップした、とGoogleは言っている

今日の発表には間に合わなかったが、スピーカーグループに対応するChromecastも年内に出る。

このChromecastも、Googleが今日発表したほかのものと同様、当日まで内緒にはできなかった。先月Best Buyで買った人が(もう一人)いただけでなく、今朝はイギリスのお店が29ポンド99ペンスで売っていた、という。

今日からChromecastをGoogle Storeで買えるのは、オーストラリア、カナダ、デンマーク、フィンランド、イギリス、日本、オランダ、ニュージーランド、ノルウエー、シンガポール、スウェーデン、そしてアメリカだ。そのほかの国は、2019年から。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Google Pixel 3、Pixel 3 XLハンズオン・レビュー

 

「もう知ってるって? 明日、自分の目で確かめよう!」とGoogleはツイートしていた。けっきょく、われわれの推測は正しかった。今日(米国時間10/9)のハードウェア・イベントでGoogleが発表するアイテムについてはPixel 3その他、ほぼすべて知っていた。 実際情報は広く流れていたので発表そのものはほぼ予想どおりだった。

昨年のこのイベントでPixel 2が発表されたときの驚きとは違って、Pixel 3の印象は着実なアップデートというものだ。Googleは長い間、将来を決めるのはソフトウェアだと主張してきた。Googleのようにソフトウェアの革新によって成立した企業であればそういう考え方となるのは理解できる。

Pixel 3はハードウェアだが、やはりソフトウェア重視の姿勢が見て取れる。 今日のイベントでもGoogleはハードウェアについてはあまり多くの時間を割かず、AIや機械学習の成果がどのように活かされているかの紹介に力を入れていた。

Googleはあっという間にPixelシリーズでハイエンド・スマートフォンのメーカーとしての地位を確立したが、Pixelというプロダクトの本当の目的は、Android OSの上でどんなことができるかを世界に知らせるためのショーケースとしての役割だということは念頭に置いておくべきだろう。

ともあれPixel 3の外観はPixel 2のデザインを引きついでいる。何の気なしに見たのでは区別は難しいくらいだ。Googleのデバイスはハードウェアのデザインとして最高に美しいというものではない。デザインの最高峰ということになれば、どちらが上かは人それぞれ好みによるだろうが、AppleかSamsungが候補だろう。

今回発表されたPixel XLはXLという名前にふさわしく巨大だ。サイズは6.3インチだが、なるほどそれだけあるだろうという印象だ。こういう大型スマートフォンはスリムなポケットには向かないし、片手で操作しようとするならかなり大きな手が必要だろう。われわれが報じたとおり、XLのディスプレイにはかなり大きな切り欠きが上部にある。

このディスプレイのノッチは最新のAndroidによってサポートされるようになったものだが、フロント・カメラが2台になったことと大きな関連がある。これにより従来よりはるかにワイドなセルフィーが撮れるようになった。イベントでもGoogleはセルフィー機能のグレードアップにかなり時間を使っていた。逆にリアのメインカメラは。、最近のトレンドに逆行するように、単一だ。

カメラに導入された各種の新機能はほとんどすべてGoogleの人工知能、機械学習の成果によるものだ。これによりPixel 3はiPhone XSと同クラスの能力を備える。新製品のプレゼンの最後はカメラの新機能の紹介が続いたが、なかでも超低照度対応とズームはぜひ詳しくテストしてみたいと思った。これについては近々お伝えできるだろう。

昨年HTCがアクティブ・エッジ機能を備えたスマートフォンを発表して以来、私はエッジを握るとことでアシスタントを起動するのに慣れてしまったことを認めざるをえない。これはSamsungの専用ボタンよりずっと優れている。Googleアシスタントにはすでに人気があるが、時間とともにGoogleがこれをますます高機能にしていくことは間違いない。

で、価格だ。新製品の記事ではあまり大きく書かれないが、価格の重要性は強調しきれない。

しばらく前は1000ドルのスマートフォンといえば、いかにフラグシップモデルであろうと異常に高いという印象だった しかしAppleとSamsungがこの常識を変えてしまったのはよく知られているとおりだ。ところがGoogleはあらゆるチャンスをとらえてこの両社のプロダクトの魅力を下げようと努力してきた。

Pixel 3が799ドル、Pixel 3 XLが899ドルという価格は絶対的には安いとは言えない。しかしフラグシップモデルなら1000ドルだというトレンドからすれば非常にお得な価格だと感じられる。

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滑川海彦@Facebook Google+

GoogleのPixel 3イベントを本誌の窓から楽しもう

Googleは毎年10月に大イベント“Made by Google”で、それまでに開発してきた新しいガジェットを披露する。

今日(米国時間10/9)がその日だ。イベントは太平洋時間の午前9時(ニューヨーク時間では正午、ロンドンは午後5時、中国は水曜日の午前0時)に始まるが、すべてをこのページ上で見られる。

Googleはいくつかのサプライズを用意していると思うが、でも、主な内容の多くがすでにリークしてしまった。Googleの自社製Androidスマートフォンの最新機Pixel 3と、その肥満タイプPixel 3 XLが主役であることは、ほぼ確実だ。そして、AmazonのEcho Showの対抗機(と呼ぶのがふさわしいと思われる)Home Hubも、やはり主役級だ。またChromecastの新型機が、FCCでうろうろしていたようだし、Chrome OS搭載のタブレットも、わずか数日前に姿を見せた

とにかく、何が発表されようとも、本誌の取材陣はそこにいる。だから、ありとあらゆるニュースを、刻々お届けできる。製品に実際に触(さわ)れたら、その感触もいち早くお伝えしよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

これがGoogle Pixel Slateだ

来週のGoogleイベントでは何かのサプライズがあるはずだ。しかし、この様子だとあまりサプライズの可能性には期待できない。香港でPixel 3が事前ハンズオン公開されてから間もなく、新たなライバルが登場しつつある。そして最近のいくつかのリークと共に、Pixel Slateの最新画像MySmartPriceが掲載した。

以前のリークが示唆していたとおり、これはGoogleのすぐれたデザインのPixel Bookのタブレット版のように見える。つまりGoogleはChrome OSハードウェア市場に高級商品を投入しようとしていることになる。

Pixel Bookが回転型キーボードを使ったコンバーチブル端末だったのに対して、Slateは取外し可能なキーボードケースによるハイブリッドだ。ケースはタイプライター風の丸型キーを備え、他の取り外し式キーボードよりも頑丈そうに見える。

さらに、内蔵トラックパッドもあり、Samsungの最新タブレット、Galaxy Tabの先を行っている。フタ部分には折り目が見えるのでノートパソコンモードの時に画面を立てられのだろう。Pixel Book Penの利用も可能と思われる。仕様に関しては殆ど情報はないが、前面および後面のカメラ、前面スピーカー、そしてUSB-Cがついているようだ。

もちろん10月9日の午前にはもっと情報が出てくる。それまでの辛抱だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

LGの奇妙なハイブリッドスマートウォッチはWear OSに命を吹き込めるか?

新しいV40 ThinQの発表に加えて、LGはこの一風変わった新製品を披露した。ハイブリッドスマートウォッチはもはや目新しくないのは確かだが、Watch W7は奇妙なアプローチでこの分野に参入した。

実際、同社が今週この製品について最初に語ったとき、多くの疑問が寄せられた——そしてスマートフォンとは異なり、現物に触ることができなかったため謎はいっそう深まった。

要するにこういうことだ。これは機械式針のついたWear OSスマートウォッチである。つまり、標準的スマートウォッチ画面の上に物理的な時計の針が2本置かれて自分の仕事をしている。タッチで操作できるが、実際には表面のガラスを通じて行われる。一方時針と分針は画面のテキストが見やすいように振るまう。

側面のボタンを押すと針が180度に広がる。その下のテキストは上にずれるので物理的部品に邪魔されることはない。さらに、針が戻る際ガラスがわずかに持ち上がるように見える。LGによると、この機能はLGのFrankensteinウォッチに対応するために最新版Wear OSに組み込まれているという。

これは素晴らしいアイデアか、落第アイデアのどちらかだ。私はレビュー用ユニットが届くまで、定を保留しておくが、最近の主流ウェアラブルの中では、ほかの何もよりこれを試してみたいというのが本心だ。つまりは、革新的であることだけが取りえだ。

LGは概要説明の中で、「腕につけてもらうために努力している」と言った。これはWear OSにとって最近の大きな課題だ。とにかくAppleがこのカテゴリーを支配しており、Android陣営ではFitbitとSamsungがリードしているが、どちらもGoogleのウェアラブルOSでは動いていない。

機械式針についても何か言うべきことはある——時間を見るために画面をオンにしなくてすむのでバッテリーの節約には大いに役立っている。さらには、ふつうの時計として見栄えもよい。純粋な目新しさのためにスマートウォッチを着ける時代は終わりつつあるのだろう。

W7の価格は450ドルと高額だ。奇妙な一品の予約受け付けは今週の日曜日から。店頭には10月14日に並ぶ予定。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

LGの最新スマートフォン、V40 ThinQはカメラが5台――Cine Shotが面白い

つまりフロント2台、リアに3台だという。韓国のスマートフォンメーカー、LGが今日発表したフラグシップモデルについて同社はこれまでも大いに宣伝に努めてきた。これは理解できることだ。スマートフォン市場ではどこを見てもAppleとSamsungの製品が溢れており、LGのようなメーカーの立場は苦しい。そこでカメラ5台という思い切った手を打ってきたのだろう。

LGは過去にも新しい試みを積極的に取り入れてきた。 今では普通になった機能もLGが採用した当時はイノベーションだったものが多い。もっとも、複数カメラの採用でいえば、3台のカメラを並列に装備したのはLGが最初ではない。HuaweiがP20で数ヶ月前に同じことをしている。

LGはThinQの公式写真を以前から流していたが、実際に作動しているのを見たのは今日が最初だ。これまではそれぞれのカメラの役割も不明だった(少なくとも公式には)。3台のカメラの内訳は標準、超広角、2倍光学ズームだった。

一回クリックするだけで同時に3台のカメラが作動する。ユーザーはプレビューモードで3枚の写真から好みの1枚を選択する。これがいちばんわかりやすい使い方だと思うが、トリプルショット・モードの場合は3枚の写真が切り替わるスライドショーとなる。面白いモードだが、現実にどんな場合に効果的なのかは使ってみないとわかりそうにない。

もっと面白い(実際に使えそうな)のは動画と静止画のハイブリッド・モードだ。 Cine Shotについてはすでに報じているが、静止画と動画が同時に撮影され、ユーザーはプレビューで動かしたい対象を指定する。すると静止画中でその部分がGIFアニメのスタイルで動き、ループする。リアカメラのどれでもCine Mode撮影は可能だ。

われわれのAnthony Haがカラオケで奮闘するところをリアリティーをもって伝えるという長年の野望を満たすには絶好だ。ギミックといえばギミックだが、ともかくこのモードを使いたくなる場面はあるだろう。実際、テクノロジーの進歩は驚くべきものだ。われわれはイカロスのように太陽に近づき過ぎて墜落する運命でなければよいが。

2台のフロントカメラは8メガピクセル(標準)、5メガピクセル(広角)だ。バルセロナで開催されたMWCカンファレンスで発表されたAI撮影機能が搭載されており、撮影シーンを認識して自動的に最適化を図る。

V40は 6.4インチのQuadHDディスプレイ、6GBのRAM、64GBのストレージ、microSDスロットを備える。チップはSnapdragon 845だ。それと、ヘッドホン用ジャックがちゃんとある。

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滑川海彦@Facebook Google+