IMAX、世界に「VR体験センター」を開設へ。独自のVRカメラも開発

A man tries out the Oculus Rift virtual reality headset at the Oculus booth at the Electronic Entertainment Expo on Wednesday, June 11, 2014, in Los Angeles. (AP Photo/Jae C. Hong)

IMAX。映像テクノロジー推進の第一人者である同社が、バーチャルリアリティーのリングに上がるべく、新たに一連のプロジェクトを立ち上げる。

Goolge I/Oカンファレンスの後、IMAXは360度、3Dコンテンツの撮影を可能にする「映画品質のバーチャルリアリティー(VR)カメラ」を開発する計画を発表した。映像技術の巨人は、このプロジェクトをGoogleと協同で進める。Googleは同社のJumpプラットフォームを使い、開発には18ヵ月を要すると予想されている。仕様から見て、これは業務用カメラであり消費者向けではない ― 相当の現金を手離すつもりでない限り。

さらにIMAXは、VRコンテンツに変換するために、既存の映像作品をGoogleに提供すると言った。

VRをスクリーンに持ち込むだけでなく、IMAXはVRスクリーンを消費者の手に渡すことも見据えている。同社は、ショッピングモール等の公共の場所で「VR体験」を提供する準備を進めている、とWall Street Journalは伝えている。言い換えれは、誰でもVRヘッドセットを使ってゲームをプレイしたりビデオを見たりできる場所だ。

スウェーデン拠点のStarbreeze ― ヘッドセットとゲームを提供する ― との提携によって、IMAXはVRセンターを世界6箇所に開設する予定で、ロサンゼルスを皮切りに中国その他の地域へと拡大していく。

この計画は、VRカメラと密接につながっている。なぜならIMAXは映画製作会社のVRコンテンツを作ってもらい、このVRセンターに配信してほしいからだ。

コンテンツ形態としてのVRは、メディア業界への転換が可能だが、配給には根本的問題が残っている。最近本誌のDisruptイベントのパネルで論じたれたように、ヘッドセットのあの形状と価格は、アーリーアダプターか可処分所得の豊富な人に利用が限定され、一方では、自宅でしか使えないことが利用シナリオの可能性を限定している。モバイルVRは問題の一部を解決するものの、別のタイプの課題をもたらす。デバイスは非力なマシンにつながれ、バッテリー寿命の心配やその他のモバイル要因が絡んでくる。

IMAXのVR体験センターは、この配給問題を解決するものではないが、VRを身近にすることはでき、その結果認知度を高め、多くの人々に役立たせることができるかもしれない。少なくとも、将来われわれを興奮させる新たな(そしてカッコいい)映像体験が期待できそうだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

PlayboyはヌードをやめてWebサイト訪問者数が5倍増+若返り、これからもセックスに依存しない魅力を追求

playboy

IAB(Interactive Advertising Bureau)の第一回NewFrontsカンファレンスで今日(米国時間5/13)Playboyは、後ろと前の両方を向いていた。それは、集まったアドバタイザーズにCEOのScott Flandersが、“新しいマルチプラットホームなPlayboy”と呼ぶ同社の将来計画を売り込んだときのことだ。

“Playboyのイベント”、というと、誰にも一定の先入観があるだろう。でも今回は、カンファレンスのステージに登場したそのほかの数十社のデジタルメディア企業のプレゼンとあまり変わらない。彼らの上位の話題は、共通して、ブランドを訴求できるコンテンツ、ミレニアル世代、そして“ブランドの大使(ブランドアンバサダー)”だ。

Playboyの場合、それも当然で、同社は2014年にWebサイトからヌードを一掃し、印刷版の雑誌もその後それに倣った(今でもきれいな女性の写真は載っているが、それらは職場で見ても比較的安全なものばかりだ)。

ステージでスピーチしたPlayboyの役員たちによると、方針変更以降Webサイトの訪問者はそれまでの5倍に増え、また平均年齢は47歳から31歳へと下がった。

house of waris

いくつかの点で、PlayboyはViceと肩を並べたいようだ。NewsFrontsで発表された将来計画の中には、ミレニアル世代をねらった大量のドキュメンタリーやライフスタイル企画がある。たとえばJournalistaはYoonj Kimによるドキュメンタリーシリーズ、House of WarisはWaris Ahluwaliaがホストを務め、女優のNatasha LyonneやSonic YouthのKim Gordonなどをゲストに招くディナー&ディスカッションだ。

また、新たに作るPlayboy Studiosという部門は、ブランドのためのマーケティングコンテンツを作るサービスだ。今やあらゆるメディア企業が、コンテンツスタジオを自社で持ちたいらしい。

しかし、見開きヌードという定番の目玉を捨てたPlayboyは今後、何を目玉にしていくつもりか? Ahluwaliaによると、Playboyは、男性の良き人生航路を助けるウィングマン〔ゴールをアシストする〕のようなものになりたいらしい。彼によると、これからの同社の出版原則は、進歩、自由、そして探究、だそうだ。

そしてステージに出てくる人のほぼ全員が強調するのは、Playboyにはセックス以上に魅力的なコンテンツを提供していく能力が、これまでもあった、という点だ。たしかに同誌には、高名な著作家たちの作品や、その時代々々の“時の人”たちのインタビューを、載せてきた歴史がある。

Playboy March 2016 Cover

完全にセックス不在のプレゼン、でもなかった。ときおりそれは、ジョークのように言及され、たとえばAhluwaliaは、コンテンツのブランド化を“マーケティングの媚薬”のようなもの、と言ったりした。また将来計画の中にはSex and Relationships Index(性と人間関係指数)と題されたシリーズがあり、それはミレニアル世代のために改定した“キンゼイ報告”だ、という。

おっと、最初の方に出てきたブランドアンバサダーとはなんだろう? 実はそれはPlayboyのプレイメイトたちのことで、プレゼンのときにはいなかったが、終わってから来場者の中に混ざりこんだ。

そしてたしかにPlayboyは自己改革の必要性に迫られてはいるが、ブランド化コンテンツ部門のトップHugh Garveyによれば、Playboyは今でもグローバルなブランド認知率が97%と高い。世界の人口の97%は、Playboyが何たるかを知っているのだ。

“われわれはこれまで、良い人生について書いてきた。今度は、それをまたやろうとしてるんだ”、と彼は語る。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

360 Photosはスマートフォンカメラでニュースフィードにパノラマをアップできる―Gear VRにも対応

2016-05-12-facebook-360-photos

パノラマ写真やビデオのファンも増えてきたが、Facebookでのユーザー体験にはデスクトップであれモバイルであれ、デバイスの中に閉じ込められているという限界があった。そのユーザー体験はニュースフィード上とOculusのアプリを利用したSamsung Gear上で大きく改善されることになる。

これを期にFacebookはGear VRの利用統計を初めて公表した。これによると月間ユーザーは100万の大台に到達した。またユーザーは1日当たり平均25分利用している。このプラットフォームを使おうとしているデベロッパーには心強い数字だ。

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iPhoneやGoogle Photospheresその他 360°パノラマ写真を多く見かけるようになっているが、Facebookの次回のアップデートでは360 Photos機能が追加され、ユーザーは2次元のパノラマ写真を簡単にアップロードできるようになる。Facebook ではデータを処理し、ニュースフィード中の360 Photosで表示できるようにする。通常表示の場合、ユーザーは画面長押しやマウスによるドラグなど視点を移動することができる。 Gear VRを装着している場合は周囲を見回せばよい。

360 PhotosはVRコンテンツを誰でも作れるものにする。通常のパノラマ写真から生成されるのでユーザーは特別のVRカメラを持っている必要がない。iOS 6以降のiPhone、v4.2以降のAndroidならどれでもよい。また360°写真用アプリは無数に存在し、ダウンロード可能だ。事実、多くの人々がこれまでもパノラマ写真を撮影していたが、それをFacebookで見られるようにするのが一苦労だった。

GoogleはAndroid向けにPhoto Sphereシステムを開発し、ユーザーが簡単に 360°パノラマを撮影し、段ボール製のGoogle Cardboardのような簡易なヘッドセットでVR体験ができるようにした。

Facebookでは昨年9月からニュースフィードに 360°パノラマを導入している。しかし360°パノラマを撮影するのはかなり難しく〔800ドルのBubblCamなどの〕高価なハードウェアを必要とした。今後はほとんどのスマートフォンで仮想現実が撮影できることになる。

Gear VRのユーザー、100万の大台

Samsungは6ヶ月前に全世界でGear VRをリリースした。この価格99ドルモバイル用ヘッドセットはFacebook傘下のOculusのVRテクノロジーを利用している。ユーザーは最新の
Galaxyスマートフォンをヘッドセットに装着するだけで仮想現実が楽しめる。今回FacebookはOculusのテクノロジーの利用状況の一端を明らかにした。

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Facebookによれば、先月のGear VRのユーザーは100万人以上だったという。デベロッパーはMinecraftなどのゲームを含む250種類以上のアプリを開発し、多様なVR体験を提供している。

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VRはゲーマー専用のテクノロジーだという偏った考えを打破すべく、ユーザーの80%はGear VRのトップ10ビデオ・アプリのうちの7種類を使って毎日ビデオ・コンテンツを視聴するとFacebookは指摘している。

Gear VRには新しいビデオ番組もやって来る。Felix & Paul StudiosのNomadsシリーズはモンゴルとケニヤの遊牧生活をする人々を描写している。Discovery Channelはアラスカ沖でのカニ漁をテーマにしたヒット番組、『ベーリング海の一攫千金(Deadliest Catch)』のVR化を準備している。

Oculus自身もGear VRのOculus Homeをアップデートし、最新のコンテンツが探しやすくなるなど使い勝手が改善される。Oculus Mobileアプリには「最新のコンテンツ(What’s New)」セクションが設けられ、新しくアップされたコンテンツがハイライトされる。新しいVR体験を待っている人々には朗報だ。

The new Oculus Home design

新しいOculus Homeデザイン

Oculus RiftのようなハイエンドのVRは大きな話題になっているものの、VRをメインストリームにするのはGear VRのような手軽なモバイル・デバイスだ。しかしVRの人気を盛り上げるためには、優れたコンテンツが大量に必要だ。こちらにFacebookの2016年のトップ360°ビデオがリストされているが、ユーザーはVRコンツの数が少ないことに苛立っている。あるユーザーは「〔優れたコンテンツは〕もう全部見てしまったので最近はVRを使う時間が減っている」と私に語った。

Facebookのオープンソースの360サラウンドVRカメラなどはプロ志向のアイテムだったが、新しい360 photo機能はもっと一般向けだ。iOS、AndroidデバイスでFacebookを使っている数多くのユーザーがコンテンツをアップロードするようになればVRヘッドセットに手を伸ばす機会も増えることになるだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Comcastがドリームワークス・アニメーションを38億ドルで買収へ―カッツェンバーグはCEOに留まる

2016-04-29-dreamworksanimation

Comcastはファミリー向けエンタテインメントの分野でディズニーという巨人に対抗する努力を加速させることが判明した。今朝(米国時間4/28)、Comcastは上場企業であるドリームワークス・アニメーション(DreamWorks Animation)を38億ドルで買収すると発表した

DreamWorksは『シュレック』や『マダガスカル』、『ヒックとドラゴン』、『カンフー・パンダ』などの長編アニメーションで子供たちに絶大な人気がある。買収にはアメリカ及び国外での反トラスト関係の審査をクリアする必要があり、Comcastによれば買収完了は今年末になるという。 DreamWorks Animation の株主は普通株1株につき41ドルの支払いを受ける。

この買収により、ドリームワークス・アニメーションはユニバーサル(Universal Filmed Entertainment)グループの傘下に入る。同グループにはUniversal Pictures、Fandango、NBCUniversal Brand Developmentなどの企業が含まれる。Universal Picturesのアニメにも『怪盗グルーの月泥棒 3D』などの『ミニオンズ』シリーズがある。しかしDreamWorks Animationの買収はグループのテーマパーク、テレビ番組、子供向けグッズに数多くの有名なキャラクターを加えることを可能にする。

この買収に伴い、 ドリームワークス・アニメーションの共同ファウンダー、CEOであるジェフリー・カッツェンバーグは新たに創設されるDreamWorks New Mediaの会長に就任する。またComcastによればカッツェンバーグは買収後もComcastのNBCUniversal事業部の顧問を続けるという。

流れていた情報ではカッツェンバーグはドリームワークス・アニメーションを去るということだったが、そうはならないようだ。【後略】

〔日本版〕 ドリームワークス・アニメーションは独立系映画製作スタジオ、ドリームワークスから2004年に分社、上場された。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebookから追放のゴシップサイト、Shade Roomは復活― 多くのメディアページが削除されている

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セレブのゴシップを中心にしたニュースのスタートアップ、The Shade RoomがFacebookに復活した。今日(米国時間4/20の)Shade Roomの発表によると、ページのURLは変更されたようだ。

以前のページ(フォロワー400万人)はfacebook.com/theshaderoomだったが、新しいページはfacebook.com/shaderoomincとなっている。

Shade Roomは先に「何の連絡もなく突然Facebookから追放された」ことを訴えていた。この件はニュースメディアのパブリッシャーがマルチプラットフォームではなくFacebook一本槍でいく場合の危険性に注目を集める結果となっていた。

コンテンツの配信や読者とのコミュニケーションをFacebookに頼るメディアは同時に運営方針(その変更を含む)も受け入れねばならない。Facebookのルールに従わなければアカウントの停止や削除といった処分を受ける可能性がある。

CEOのJamie Boldingによればロンドンのスタートアップ、Viral Threadも似たような経験をしている。Boldingの証言ではViral Threadのメインのページが削除されたときフォロワーは100万の大台に乗っていたという。

同社は現在キュレーションされたビデオを掲載するFacebookページを数種類運営している。現在のメインのページはFacebook.com/vtvideoscomだ。フォロワーは132,416人だという。

Boldingによれば、この一月で大量のスタートアップがFacebookのページを失っている。青いチェックマークによる身元確認を申し込んでも承認されなかったスタートアップが追放された割合が特に高いそという。

「Facebookはわれわれに〔ある種の〕条件変更を事前に通知することはない。自動送信のメールが届いて初めて気づくわけだ。しかしページが停止されることを事前に確実に知る方法はない。これほど多くの企業がFacebookのページに存否がかかっているというのにかくまでコミュニケーションが不足しているというのは驚くべきことだ。われわれはスタートアップを立ち上げるのに2年間努力を重ねてきた。われわれのページによってFacebookもユーザーが増えたはずだ。にもかかわらず電灯のスイッチを切るような無造作さで削除された。私は15人の社員を抱えて途方にくれた」とViral ThreadのBoldingは語る。

TechCrunchではThe Shade RoomとFacebookの双方にさらに情報を求めている。

今日に入って、Re/CodeのPeter Kafkaは「The Shade Roomページの停止は複数の著作権侵害によるものだとFacebookの担当者が語った」と書いている。 しかしThe Shade Roomのファウンダー、Angie NwanduはRe/Codeに対して「Facebookからの通知は著作権侵害には触れておらず、単に『サービス提供約款に対する複数の違反』とだけあったと述べた。

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Featured Image: Ingrid Taylar/Flickr UNDER A CC BY 2.0 LICENSE (IMAGE HAS BEEN MODIFIED)

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

有名人ゴシップサイトのThe Shade Room、Facebookページ停止でフォロワー400万人を失う

Facebookは今日(米国時間4/18)、The Shade Roomのページを停止した。理由は不明。Shade Roomは有名人のゴシップ・ニュースサイトで、Facebookに420万人のフォロワーがいる。

本誌はThe Shade RoomとFacebookに、ページが消えた理由を問い合わせた。Facebookからの返信はまだないが、情報が入り次第続報する予定。

The Shade Roomのファウンダー、Angie Nwandu、および他の従業員はコメントを拒んだ。

しかし同スタートアップは今日、ハーバード大学のNieman Journalism Labからの質問に答え、ページの閉鎖はハッカー等ではなくFacebookの責任だが、アカウント停止についてFacebookから「何の理由も知らされていない」ことを認めた。

駆け出しから伝統的新聞社まで、今日の出版元は自社ブランドのサイトとモバイルアプリに加え、Twitter、Facebook、Snapchatその他のプラットフォームを組み合わせることによってブランド認知、読者、および収益を生み出している。

今年Facebookは、Instant Articles機能を使って読者を集め、広告収益を分配するよう出版社に強く呼びかけている。

ソーシャルプラットフォームを通じて配信する会社は、巨大なコミュニティーを構築し、新たな読者とつながることができる。

しかし、記事を「ネイティブ」に投稿するためには、プラットフォームの様々な規約や条件に従わなくてはならず、検索アルゴリズムへの対応や、データ収集、デザイン変更なども必要になる。

本日、The Shade roomはInstagramアカウントをブライベート設定に変更し、新たなフォロワーがコミュニティーに参加するためには、承認が必要になった。

Twitterで、The Shade Roomの投資家、Bryce Robertsが警告している。「次のメディア会社をFacebookページで作ろうとしている出版元は全員注意が必要だ…」

The Shade Roomサイトに今日掲載されたニュースの中には、テキサス州ヒューストンの集中豪雨を憂う記事、家庭内暴力で有罪となったR&Bシンガー、クリス・ブラウンの近日放送予定のドキュメンタリーに関する記事等がある。

BuzzfeedとJezebelを始めとするいくつかのサイトが、The Shade Roomは写真の不正使用疑惑のために様々な問題に直面するだろうと臆測している。

The Shade Roomのライバル、World Star Hip HopおよびPerezHilton.com等のFacebookページは、今もユーザーに公開されている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

スマホ向けゲームメディア運営のAppBroadCast、KDDIグループのmediba傘下に

右からmediba執行役員の小野村嘉人氏、AppBroadCast代表取締役社長の小原聖誉氏、AppBroadCast執行役員の中村啓次郎氏

右からmediba執行役員の小野村嘉人氏、AppBroadCast代表取締役社長の小原聖誉氏、AppBroadCast執行役員の中村啓次郎氏

KDDI子会社で広告事業を中心に展開するmedibaは4月8日、スマートフォンゲーム向けメディア「ゲームギフト」を展開するAppBroadCastの株式を取得。連結子会社化したことを明らかにした。株式の取得数や割合については非公開だが、関係者によるとバリュエーション(評価額)は十数億円になるという。

AppBroadCastは2013年1月の設立。当初はAndroid向けのアプリとしてゲームギフトを展開していた。ゲームギフトはアプリストアで人気のゲームのアイテムの提供のほか、ゲームのニュースや攻略記事、レビューといったコンテンツを配信。現在ではベータテストサービス「サキプレ」、事前予約サービス「ハヤトク」、ゲーム会社公認のコミュニティ「ファンページ」といったサービスも提供している。Androidアプリは410万ダウンロード、これに加えてiOS向けのウェブサービスも提供している。

同社はスマホゲームのユーザーの消費者行動について「PIPAS」というキーワードを掲げている。それぞれP=Pre、I=Install、P=Play、A=Action、S=Sleepの頭文字を取っているのだが、事前予約からユーザーが休眠するまでの行動にあわせて、それぞれ最適なマーケティングソリューションを提供してきた。

実はAppBroadCastとKDDIグループ、両者は以前からは様々なかたちで関わりを持っていたのだそうだ。AppBroadCastは2014年1月にKDDIとグローバル・ブレインが手掛けるベンチャーファンド「KDDI Open Innovation Fund」などを引受先とした資金調達を実施。これと前後してKDDIと業務提携も行っている。また現:Supershipが手がけるモバイルポータル「Syn.」のアライアンスにも参画している。KDDIとの業務提携においては、medibaとも頻繁にやりとりをしている関係性があった。

KDDIグループではすでに定額制のコンテンツサービス「auスマートパス」上でゲームコーナーの「auゲーム」を展開している。auスマートパスのユーザー数は現在1300万人以上。このauユーザー向けに限定したゲーム関連サービス、そしてゲームギフトで培ってきた広くモバイルユーザー向けのゲームサービス、いわば「内」と「外」向けのゲームメディアについて、medibaとAppBroadCastが一体的な運営を進めていく。

「もともとフィーチャーフォンの時代から、広告やポータルに関わってきた。だが今は『メディア』と『広告』を分けるのではなく、一体にしてコミュニケーションやビジネスを考えていく必要がある。また、ユーザーのスマートフォンリテラシーは上がってきている。さまざまなメディアやサービスが出てきている中で、ただ単純に広告を売るだけでは先行きが見えてしまう。ただバナーを出すのではいけない。メディアとして、コンテンツして魅力がないと広告も成り立たない」

今回の子会社化の背景についてこう語ったのは、mediba執行役員の小野村嘉人氏。KDDIグループでのメディア系スタートアップの買収についても、「大きい構想としては(可能性は)ある」(小野村氏)とした。

両者による新事業や具体的な施策についてはこれから発表されることになる。その方向性については「ユーザーが継続してプレイするゲームはせいぜい4タイトル程度。そうなるとゲームの継続率が大事になってくる。それは顧客満足度に繋がる話で、これからの(ゲームメーカーの)課題はそこにある。そうであれば、顧客満足度向上のための手段をmedibaのノウハウもあわせて提供していく」(ゲームギフト代表取締役社長の小原聖誉氏)

将来的にはアジアを中心にしたゲームギフトの海外展開なども想定されるという。「我々はゲーム会社を応援したいという気持ちで起業した。今までアイテムのギフトやベータテストなどをやってきている。国によってゲームマーケターの課題は違う。そこに合わせて提供できるモノはあるはず」(小原氏)

スラムダンクを全周360°から再生できる―Intelがユニークな3Dビデオ合成のReplay Technologiesを買収

2016-03-10-replaytech

Intelは昨夜(米国時間3/8)、公式ブログ記事で、イスラエルのReplay Technologiesを買収したことを明らかにした。Intelによれば、ReplayはfreeD™ と名付けられた独自技術による3Dビデオのレンダリング・テクノロジーを保有している。

この技術はスポーツ中継の枠を超えてさまざま場面へ応用が可能だが、これまで主にスポーツで重要なプレイの瞬間を全周360°から3D再生するために用いられてきた。NBAのオールスター・ウィークエンドのスラムダンク・コンテストの中継に用いられたのが記憶に新しい。

IntelがReplayに注目した理由は、テクノロジーとしてクールだという点に加えて、コンピューターのハードウェアに密接に関係していることが挙げられる。レンダリング・サーバーには非常に多数のIntelチップが装備されている。NBAのスラムダンク・コンテスト中継で魔法のように3Dビデオが登場した裏には、アリーナの周囲に設置された28台の超高精細度カメラと、撮影された映像を瞬時に3D合成するReplayのソフトを搭載したサーバーの働きがあった。このサーバーには無数のIntelチップが搭載されていたわけだ。

A freeD™ control room at a recent sporting event. This data-intensive, immersive sports experience requires the high-performance computing for which Intel is known. (Source: Replay Technologies)

最近のスポーツ中継におけるfreeD™のコントロール・ルーム(画像: Intel

最近では企業も個人もパソコンに対する需要が減少し、コンピューターやサーバーの出荷が低迷している。Intelでは最新のチップ・テクノロジーを生かせる新しい場面を探していた。通常のディスプレイにおける3Dレンダリングと専用ガジェットを利用した拡張現実はそうした新しいチップの利用を促進する可能性があるものとしてIntelが重視しているテクノロジーだ。

また今回の買収はスポーツ中継のあり方が大きく変化していることとも関連している。メディアの多様化に伴い、視聴者の注意力は分散され、一つの番組に対する集中の持続時間は短くなっている。NBAのスラムダンク・コンテストやNFLのスーパーボウル50などのビッグ・イベントの中継でもはっきりしたとおり、テレビ局が視聴者の注意をつなぎとめるために新たなテクノロジーは有効だ。Replayの3Dレンダリング技術は視聴者を番組に集中させ、ソーシャルメディアでの共有などの口コミを広げる上で大きな効果がある。

買収の価格は明らかにされていないが、Israeli Globesの記事によれば、1億7500万ドルだという。メールでの取材に対してIntelの広報担当者は「われわれは買収価格を明らかにしないことを通例としている」回答してきた。

価格が報道の線に近いなら、CrunchBaseによればこれまでに2250万ドルを出資した投資家は十分な利益を得ることができただろう。

スラムダンク画像: NBA

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

フォースの覚醒―最後に勝つのは能力と戦略を備えたNetflixだ

2016-02-29-netflix-awakens1

以前私は「最後に勝つのはNetflixだ」と主張した。そして最近、ますますその思いを強くしている。Netflixは独自コンテンツの製作でも伝統的テレビ・ネットワークやハリウッドのスタジオをすぐに追い付き、やがて追い越すだろう。

NBCがNetflixに対して強力なネガティブ・キャンペーンを実施していたという事実も私の意見を強めている。NBCの調査レポーター、Alan Wurtzelが最近リークしたように、Netflixでいちばんの人気番組、Jessica Jones,は1話当たり平均480万のビューを集めている。これに対して伝統的テレビ・ネットワークの看板番組、たとえばFoxのEmpireは900万、CBSのBig Bang Theoryは830万のビューだ。

このリークの目的は言うまでもなく、Netflixのビジネモデルの穴を探ることだ。だがBGRの記事は「NBCはNetflixとテレビの将来について幻想にふけっている」と指摘する。私は全面的に賛成だ。

その理由は、条件を等しくして比較するなら、Netflixはテレビ・ネットワークよりはるかに高いビジネスのパフォーマンスを示しているからだ。Concurrent Mediaブログの記事が明らかにしているとおり、Wurtzelのデータには読者の誤解を招く脱落がある。Netflixのアメリカにおける登録ユーザーは現在4200万であるのに対してNBC、Fox、CBS、ABCが放送の対象としているのは全米1億1600万世帯だ。

つまりNetlfixのJessica Jones を見ているのは登録ユーザーの11.4%という驚くべき数字になるのに対して、EmpireBig Bang Theory の視聴者はそれぞれ7.8%、7.2%にしかならない。

Netflixがさらに成長してNBCなみの登録ユーザーを獲得すればJessica Jonesは1300万人が見ることになる。NetflixのユーザーベースはNBCその他のテレビ局の視聴者よりずっと忠実度が高い。このことはハリウッドのスタジオのトップにとっても心配の種となるだろう。

When Netflix people create a new show, they’re not guessing and hoping.

ハリウッドが心配しなければならない理由がもう一つある。Netflixはビッグデータの解析によってほとんど定期的にヒット作を生む能力を得ている。この点でハリウッドはまったく遅れている。The Atlantic.の記事は参考になるが、「Netflixはアメリカ人の映画の好みを網羅したデータベースの構築に成功」している。</p
<pこのデータベースは『どうやったらヒット番組が作れるか』は教えないが『どんな番組がヒットするか』は教えてくれる。NetflixはHouse of Cardsをあてずっぽうで作って当てたわけではない」と述べている。Netflixは地道にユーザーデータの収集と分析を進めてきた。ユーザーの好みを調査するに当たって、単に「何を見たか」だけでなく、「どんな検索をしたか」、「どの場面が気に入ったか」、「どこで再生をポーズし、どこで巻き戻したか」などをすべて分析している。Netflixではコンテンツを8万種類にも細分している。

Netflixが独自コンテンツの製作に乗り出すときにあてずっぽうでやまぐれはない。彼らはデータに基いて、視聴者はどんなジャンルのどんなテーマの番組を見たいのか、どんな俳優や監督はどんなタイプが人気があるかをすべて事前に把握している。いってみればテレビ・ビジネス版のマネーボールだ。

Netflixはスタート当初コンテンツ製作に乗り出す考えはまったくなかった。それを考えるとこの急成長ぶりには驚かされる。有力スタジオがヒットコンテツからNetflixを閉めだして日干しにしようとする動きが見えてからはNetflixには自らもコンテンツ製作者になる以外の選択の余地はなかった。

Netflixの目標はHBOがわれわれのようになる前にわれわれがHBOになることだ。

— リード・ヘイスティングス、Netflix CEO

もうすぐNetflixは全国ネットワークと同じくらいの数の番組を作るようになる。ひとたびこのピボット地点に達すれば、Netflixがテレビ番組のトップ5を押さえるようになることを想像するのはたやすい。パワーバランスはNetflixの優位に向けて急速に傾きつつある。もし大手スタジオがNetflixにヒット映画を提供するのを拒み続けるなら、今年Netlixは独自映画の製作を開始するだろうと思う。また現在の登録者数が4200なのであれば、今年中にそれを倍増させようとするだろう。

実際、リード・ヘイスティングスは最近、Netflixの目標はHBOがわれわれのようになる前にわれわれがHBOになることだ」と述べている。賭けるなら私はNetflixに賭ける。資金があり、データがあり、それらを使って登録ユーザーが見たがっている高品質の番組を製作する能力があるからだ。

Featured Image: Bryce Durbin

〔日本版〕Netflixの日本版サイトはこちら

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ジョン・ヒルコート監督曰く、映画業界は「おじけづいている」

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現在ハリウッドの話題はもっぱらアカデミー賞に集中しているが、週末にはいくつか新しい映画も公開された ― Triple 9は、無秩序なクライムアクションで、キャストにはケーシー・アフレック、キウェテル・イジョフォー、アンソニー・マッキー、アーロン・ポール、ケイト・ウィンスレット、ウディー・ハレルソン、および未来のワンダーウーマン、ガル・ガドットらが名を連ねる。

私は公開前に、ジョン・ヒルコート監督をインタビューし、この映画、および業界全体の方向性について話を聞いた。ヒルコートの最近の活動は興味深いものであり、小さなインディーでも大ヒット作でもない映画を監督している ― 例えば、The Road[ザ・ロード]は、ベストセラー小説を原作とした世界滅亡後のドラマで、予算は2500万ドルと言われ、ヴィゴ・モーテンセンが主役を演じた。

ヒルコートはTriple 9について、新鮮で現代的な都会スリラーを作ろうとする彼の試みであり、The French ConnectionHeat等の名作に対する現代化とも言える、と語った。違いは、彼によると、「今やハードルがずっと高くなっていること」だ ― 彼は作品にリアリティーをもたらすために、警察のアドバイスを受け、本物のギャングを映像に登場させたりもした。

「今は警察は軍事作戦のようだし、ギャングやラテン系カルテルは街中で事実上テロリスト的戦法を使っている」とヒルコートは言った。「すべてがエスカレートしている」。
ヒルコートは、Triple 9では他の監督作品と同じく「非常に道徳性の曖昧な世界」を見せたかったことを付け加えた。ヒーローと悪役の間に線を引きにくい世界だ。しかし、成人向けに道徳性の複雑な映画を作ることが「益々難しくなっている」ことに彼は気付いた(ちなみにTriple 9が封切りされた週末の成績は残念な結果に終りそうだ)。

「実際、映画界はおじけずいていて、その手のファンをテレビに譲り渡し、代わりにフランチャイズとスペクタクルに集中している」とヒルコートは主張した ― だから彼自身がテレビ作品に目を向けているのも驚きではないが、まだ具体的なことを話すには早すぎる、と彼は言った。

オスカーの話題にも、遠回しではあったが触れた。ヒルコートはかつてThe Revenant[レヴェナント:蘇えりし者]を監督したがっていた。ディカプリオの初オスカーが噂され、作品賞の最有力候補と言われている開拓時代を描いた映画だ。私がヒルコートに、完成作品についてどう思ったかを尋ねたところ、間をあけた後にこう答えた、「私は少々[関係が]近すぎる。私なら少し違ったものにしていただろう」。

それでも彼は、通常なら一緒に語られることのない2つの作品 ― The RevenantDeadpool[デッドプール]― の興業成功を喜んでいると言った。ヒルコートにとってそれは「膨大な数の観客を呼んだ2本の大人向けの映画」だ。

「私にとって、これは良い兆候だ」と彼は言った。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

LittleThingsは心がなごむ記事に特化―ベンチャー融資ラウンド実行でさらに急成長へ

2016-01-02-littlethings-office

もしかするとLittleThingsというサイトの名前は初耳かもしれない。しかしこのウェブニュースは急成長中だ。特長はポジティブな心のなごむ記事に特化している点だろう。

驚いたことに、NewsWhipのデータによると、2015年にFacebookで「もっとも高い人気」を集めた投稿はLittleThingsの記事だった。これは2年前にYouTubeアップされた音楽ビデオ、人気ロックバンド、HEARTのアン・ウィルソンとナンシー・ウィルソンがステージでカバーしたステアウェイ・トゥ・ヘブン(天国への階段)についての 解説にすぎない。

しかしLittleThingsの記事は誰にも分かりやすく、巧みに注目を集めるような書き方がしてあった。 「44年前にこの曲を書いたロバート・プラント、アン・ウィルソンの熱唱を聞いて涙でいっぱいに」という具合だ。Facebookのユーザーベースの巨大さもあって、この記事は180万の「いいね!」を獲得した。

しかし180万の「いいね!」は幸運なまぐれ当たりではないようだ。comScoreの統計によると、ニューヨーク市に本拠を置くこのスタートアップは2015年10月に4950万のユニーク訪問者を集め、ライフスタイル部門の7位にランキングされている。数年前に生まれたばかりのニュースサイトにしてはまったく悪くない出来栄えだ。

LittleThingsはまた最近、City National Bankからベンチャー融資を受けたことを発表している。残念ながら公式発表には正確な金額が含まれてない(スタートアップの広報担当者は「詳細を発表する許可を受けていない」と語った)。しかしLittleThingsが導入した最初の外部資金としてこのラウンドは注目だろう。最近、2億ドルの資金を受け入れたBuzzFeedVoxなど、デジタル・メディアで大型資金調達が続いている。

LittleThingsの共同ファウンダー、Joe Speiserは私の取材に対して、「われわれは他のパブリッシャーとは〔資金調達に関して〕やや違うアプローチを取っている。他のメディアには調達した資金を湯水のように使うところも多いのだが」と述べた。前述のようにLittleThingsは過去2年間、外部の資金を一切受け入れて来なかった。
Speiserは融資(社債発行)によるラウンドを株式発行による通常のラウンドと比較して、「現在、条件が非常に魅力的だ。また〔意思決定に当たって、通常のラウンドのように〕ヒモつき状態でなく、株式の希薄化も経験せずにLittleThingsを運営できる」と付け加えた。

ただし、融資によるラウンドが実行できたのは同社がすでに黒字化を達成しているという点も大きかった。LittleThingsは2015年に推定で2500万ドルの売上があった。社員はすでに55人を数えているが、Speiserは「新たな資金でさらに記者とビデオ制作部門の人員を増強できる。セールチームの拡張も計画している」と述べた。

LittleThingsではサイト自身へのトラフィックを増やす努力と同様、Facebookへの動線の拡大にも力を入れている。上述の1位獲得はその成果の一つだろう。Speiserは「パブリッシャーにとって2015年はFacebookで大規模な収益化を実施するチャンスが得られる年になるはずだ」と語った。

LittleThingsにとって最大の課題は、現在の成長の勢いを主流メディアとしての地位を確立するものにできるかどうかだ。Speiserは「われわれは読者の本当のニーズを満足させている」と主張する。たとえば、最近のパリでのテロ事件の後、サイトの訪問者が急増した。といって、そういう恐ろしい事件を報じて利益を上げているわけではないという。Speiserによれば、LittleThingsへの訪問者はパリの事件の記事を読みに来たわけではなかった。

「読者は深刻で不安を呼ぶニュースの洪水の中で、ほっとする記事、息抜きができる記事を必要としていた。あんな恐ろしいニュースについて読むのは苦痛だ。誰でも憂鬱になってしまう。だからちょっとの間でもハッピーな気持ちになれる場所、いわば安全な隠れ家が必要になる」とSpeiserは言う。

またLittleThingsは 「ニュースを報じるだけなく、ニュースを作るお手伝いもしている」という。たとえば、昨年、ニューヨーク市のマウント・サイナイ病院に入院中の末期のガン患者の「最後の願い」が「馬をかわいがること」だと知ったLittleThingsはセラピーの専門組織、Gentle Carousel Miniature Therapy Horsesに連絡し、マジックという名前の可愛らしいなセラピー用のミニ・ホースを病室に連れていくことができた。LittleThingsはその一部始終を記事で報告したが、もちろんこれは尊敬すべきジャーナリズムの伝統に従うものだ。

〔日本版〕トップ画像はLittleThingsのオフィスの写真。サイトには「ほっとする動物ビデオ」も多い。「射たれた真似がうまいシェパード犬」や「家中のペットのリーダー格のプレーリードッグにはファンが何千人も」などは愉快だし、動画を見ているだけで内容もよく分かる。

画像:: LittleThings

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Twitterの2015年を検討する―財務は上昇、ユーザー数は頭打ち、株価は急落

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Twitterにとって2015年は最良の年ではなかった。世界的に知らぬもののない大企業となり、売上はアップしたが、ユーザー数は頭打ちで、株価は急落した。

Twitterは結局今年も根本的な問題を解決できなかった。財務状況は良好なトレンドを示しているが、ユーザーベースの拡大がどうしてもくうまいかない。結果論になるが、市場は後者の要素をやはり重視した。今年、新しいCEOが就任したが、これまでのところ同社のユーザーを目に見えて増加させるような成果は上げていない。

その結果、年の終わりを迎えてTwitterの株価は上場以来最低水準のまま取引されている。

グラフを見れば一目瞭然だ。Twitterの株価は上場直後に60ドル近くまで急伸した。その後しばらく30ドル台の半ばで推移し、40ドル台を回復することはなかった。しかし夏を過ぎるとTwitterの株価は20ドル台にまで急落した。

報酬の一部として株式取得のオプションを得ているものの、その行使価格がはるかに高く設定されている社員にとってこの実勢価格は深刻な問題だ。こうした人々は被害者の分かりやすい例だが、株式の取引価格が下落すると現に巨額の損失を被る人々が存在する。また上場株の下落は人材の採用を困難にし、社内の士気を下げ、、幹部の離職を促す。

今年Twitterには何が起きていたのか? 順を追って検討してみよう。

Twitterの財務状況

あらゆる企業にとって極めて重要な情報、つまり財務のパーフォーマンスの数字はTwitterの成功を告げている。決算報告によれば、同社の売上は順調に拡大しており、ウォールストリートのアナリストの予測を上回っている。ユーザーベースの1人当たり売上も印象的な数字だ。以前Twitterは一過性のブームに過ぎないとか財政的に維持可能ではないなどと批判されたものだ。それに対して現状は次のようなものだ〔下記のTwitter決算記事はいずれも翻訳ずみ〕。

ソーシャルメディアのマネタイズの可能性に関する限り、Twitterは輝かしいパイオニアだと評してよいだろう。この良好な財務状況を考えれば同社の経営チームは称賛されるべきだ。

しかしこの優れた財務状況にも問題があった。経営チームがユーザーあたり売上額アップさせるという堅実かつ優秀な仕事をしたとはいえ、Twitterの売上総額は依然としてアクティブ・ユーザー数に比例する。長期的にみればTwitterが収入を増やすにはユーザーベースを拡大するしかない。単純な理屈だが、もしTwitterのユーザー数が現状のままで推移し、要するに拡大に失敗するなら、長期的な成長は望めない。

いくら全力で絞ってみても、乾いた雑巾では得られる水滴には限界があるということだ。

Twitterの経営陣は、これまでの優れた仕事にもかかわらず、このサービスこそ日常使うべきソーシャル・ツールだと一般ユーザーを説得することに失敗している。.

Twitterのユーザーベースはなぜ拡大しないのか?

2015年の第2四半期の決算報告に際して新CEOのジャック・ドーシーはTwitterの経営の困難さを非常にシンプルに表現してみせた。「第2四半期の決算は収益化の良好な進展を示しているが、オーディエンスの拡大の分野ではわれわれは不満を感じている」

ドーシーの声明はTwitterの置かれた状況を非常に的確に要約していると思う。各種の財務指標は良い。しかし実際にログインしてくるユーザー数は期待ほどに伸びていない。月間アクティブ・ユーザー数は実際のところ頭打ちだ。株価の将来性がユーザーベースの拡大にかかっているソーシャルメディア企業としては投資家への深刻な警告だ。

もちろん、Twitterのユーザーベースの拡大が完全に停滞しているわけでない。Twitterの公開投稿を読むだけならログインは必要ないので、さまざまな理由でログアウト中のユーザーも多数存在する。Twitterも努力を重ねているが、こうしたユーザーを追跡することは非常に難しい。またTwitterではサービスへのエンゲージメントを高めるためにさまざまなプロダクトを開発している。しかしTwitterがマネタイズを劇的に改善する最良の方法はユーザーの関心グラフの可視化だろう。ユーザーはこの情報を利用するためにはサービスに登録し、ログインしていなければならない。そうして他のユーザーをフォローして始めてそうした人々が何に関心を抱いているかを知ることができる。

いくらTwitterの財務パフォーマンスがアナリストの予測を上回り続けてもログイン・ユーザー数がフラットなまま推移するのでは今後の大きな成長は望めない。企業の損益、つまりボトムラインを改善する方法はいくつか存在する。まったく新しい広告手法を開発する、あるいは広告収入を得る新しい分野に参入することは有効だ。しかし結局のところ、投資家の目を覚まさせるような劇的な効果はユーザー数の爆発的な伸び以外には期待できない。

要約すれば、Twitterの売上は増加はしているが、ユーザー数は頭打ち、株価は低下しているという状況だ。

投資家はTwitterに冷たすぎるのだろうか? 同社は十分な額のキャッシュを抱えているし、何十億ドルも稼いでいる。しかしコンテンツのレベルのカギを握る優秀なジャーナリストや著名人の関心を失うことなく一般大衆をユーザーに引き込めるかどうはTwitterにとって今のところ未知数だ。

Twitterは以前からそうだったが、現在も非常に理解しにくい企業だ。経営チームは新たな広告プロダクトを多数発表してきた。またPeriscopeの例でも明らかなように、大金を投じてビデオ広告の分野にも進出した。これらはすべて必要なことであるが、理論としても現実としても、効果が現れるまでには時間がかかる。こうした事情がTwitterの株価を低い水準に留めているのだろう。

Twitterが成長を必要としているなら、いわば「全部の気筒に点火して仕事をさせる」必要がある。つまりオーディエンスのモニター、獲得、満足の最大化などに社員全員がもっと真剣にならなければいけない。

先日、2015年第3四半期の決算についてTwitterにコメントを求めたところ、広報担当社員は決算発表の際に行われた電話会議のページへのリンクを送り返してきただけだった。こんなことではいけない。

画像: Bryce Durbin

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Pandora株が乱高下する理由

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音楽配信サービスのPandoraは、水曜日(米国時間12/16)の時間外取引で劇的な暴落の後、劇的な22%の急騰を見せた。投資家らが未来を占い、その後著作権料決定のニュースを知ったためだ。

投資家らは著作権料委員会の決定を一年中待ち続けていた。Pandoraや、iHeartRadioを始めとするその他のデジタルラジオサービスが、向こう5年間アーティストに支払う金額がこれで決まる。著作権料は、非購読者による再生が100曲につき17セントで、14セントから上昇した。購読者による再生は100曲につき22セント。

これは利益を出していない会社にとって、さらに費用が嵩むことになるが、Pandoraの投資家は最悪のシナリオを描いていたため、ニュースを聞いて株価が上がった。音楽業界の中には、100曲につき25セント以上を要求している人々もいる。

レコード会社と直接交渉しているSpotifyやApple Musicと異なり、Pandoraの著作権料は一律に固定で、これは同社がラジオサービスと見做されているためだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

どんなトップ5リストにも満足&納得できない人が自作のリストをどうだっ!と投稿できるサイトIntralist

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みんな、リストが好きだ。自分がリストを好きだと自覚していない人ですら、日常的にリストが好きだ。タイトルに“トップ10”とか“トップ5”とあれば、ついついその記事を見ちゃうだろう。人類はみなリストが好きだから、ついに、リスト専門のサイトIntralistが登場した。

Sports IllustratedのクリエイティブディレクターだったJohn Jaxheimerと、協同ファウンダのStuart SchwartzとAlex Ressiは、一般消費者がいろんなものを簡単正確に比較できる方法がないことに気づいた。彼らは、比較のためにいちばん便利な方法がリストだ、と考えた。雑誌にもWebサイトにも、つねにリストがある。でも彼らによると、Intralistはリストを見るだけでなく、ユーザが会話に参加できる場所だ。

“パブリッシャーたちは何十年もリストコンテンツを作ってきたが、今では誰もがコンテンツクリエイターだ”、とJaxheimerは語る。“だから、パブリッシャーから消費者へ、という一方通行のコミュニケーションに限定するやり方は、もはや古い”。

Intralistでは、誰もがトップ5のリストを作れる(そう、5項目だけ)。まったく新しいリストを作ってもよいし、既存のリストのアップデートバージョンを作ってもよい。リストを作るときには、素材となる画像やリンクをサイトが提供してくれる。

ひとつのテーマでいろんなリストが集まったら、Intralistがそれらから“決定版”のリストを作る。たとえばニューヨークのバーガーのベスト5のリストの集まりがある(Jaxheimer自身が作ったリストもある)。そこの赤い”i”のアイコンをクリックすると、決定版を見られる。

一般消費者だけでなく、編集者やパブリッシャーも歓迎している。たとえばMADEというファッション誌はIntralistに、New York Fashion Weekの写真のリストを載せている。こういう‘作品’はIntralistのトラフィック(PV)を上げるし、また作者はIntralistを、もっと長いリストや記事へのイントロやプレビューとして利用できる。そして個々のユーザのプロフィールページには、これまで投稿したリストのリスト(リンク集)が載るから、昔の投稿でも消されることや闇に埋もれることはない。

“ぼくは、コンテンツ提供者の感性を非常に大事にしたい。多くの人が、相当な時間をかけて力作のリストを作っているのだ”、とJaxheimerは言う。だからコンテンツを次々と使い捨てにするのではなく、“ユーザと一緒により魅力的なサイトを作っていきたい”。

Intralistは今はモバイルの上でもリスポンシブな(応答性のある)Webサイトとして利用できるが、来年はモバイルアプリを提供したい、と言っている。

〔参考: 2015年のプログラミング言語トップ10

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

ドク・ブラウン、「Back To The Future」ロケ地でのファンの集いにSkypeを通じて参加

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MicrosoftがSkypeを使った面白い試みを行った。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のドク・ブラウンことクリストファー・ロイドと、映画の熱狂的なファンをSkypeで結んだのだ。その様子をビデオに公開している。

ビデオ中、ドク・ブラウンはファンたちの質問にいくつか応えていた。映画登場人物のコスプレをしている人もいて、大いに盛り上がったようだ。私たちの世代にとっては、この映画の存在は非常に大きなものだったことを思い出せてもくれた。もちろん、これからも新たなファンを掴んでいく映画に違いない。

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のロケ地であるカリフォルニア州のプエンテ・ヒルズ(Puente Hills)にて、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の鑑賞会が行われました。そこにクリストファー・ロイドもSkypeで参加してくれたのです。

ファンからの質問に応えたりもしてくれました。ビデオセッションはプルトニウム不足もあってさほど長くできませんでしたが、むしろ見る人にとってはちょうどよい長さになったかもしれません。

ビデオを見ると、また「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を見たくなることだろう。

原文へ

(翻訳:Maeda, H

忙しいあなたのために大量のトレンド画像を瞬間フラッシュで見せていくBlinksetは情報過剰対策の切り札?

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注意持続時間(attention span)が微小な国では、画像を一瞬しか見せないアプリが王様だ。その王様の名はBlinkset、今のトレンドを表している画像を次々と素早くフラッシュしていく。それらを見ると、これからの世の中がどうなっていくのか、誰もが不安と好奇心に駆られるだろう。

でもBlinksetには一理ある。私たちは、何が自分のために良いのかも分からぬまま情報をあまりにも拙速に処理していきがちだから、短時間に大量の画像を見て、その中の一つか二つ面白いのだけを拾い上げることができたら、私たちの日課であるソーシャルメディアのお世話もスピードアップできるし、ネット上でうろうろと無駄に過ごす時間も減る。それが単なる願望であっても、そう思うだけで楽しい。

Michael NewmanとPatrick Jong Taylorが作ったこのアプリは、PinterestやEtsy、Instagram、それにユーザのRSSフィードに接続する。デキセドリンを常用している人のための、Apple Newsだ。

NewmanはデザイナーでPomp Productionsのトップ、そしてTaylorはRedshark Newsのエディターだ。だから二人ともメディアをよく知ってる。両人は先週、Blinksetを自分たちのお金で立ち上げた。

Taylorはこう説明する: “Blinksetは画像コンテンツをもとのコンテキストとは関係ないまったく新しいコンテキストに置く。個々の画像は一瞬しか見えないので、全体としてはフラッシュの列になる。こういうものを、Blankestと呼ぶ。ビデオも一枚の画像で見せるだけだし、個々の画像と画像のあいだには黒いフレームが一瞬入るから、次々と画像が変わってもユーザに苦痛はない。むしろ、超高速だけど個々の画像はとても見やすい”。

Andy Warholの有名な言葉をもじって言うなら、“未来にはすべてのコンテンツが15秒だけ有名になれる”、だ。

〔訳注: blink==まばたき, 一瞬; set==集合, 集まり〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

子どもたちはますます、ネット上の情報に騙されやすくなっている…イギリスの調査報告書より

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イギリスでは初等教育の標準カリキュラムにプログラミング教育が含まれるなど、青少年に普遍的にデジタルスキルを身につけさせようとする政府の姿勢がこのところ目立つが、一方イギリスの通信業界を監督するお役所である情報通信庁(Office of Communications, Ofcom)の最新の調査は、それと並行して、情報過剰の現代においては、批判的な思考力をもった子どもたちを育てることが絶対的に必要だ、と示唆している。

現状では、オンラインで消費するメディアをあまりにも過信し騙されやすい若者たちが増加傾向にある、というのだ。Ofcomの調査によると、イギリスの子どもたちは、自分が見ているコンテンツが真実であるか、偏向していないかを、まったく気にしない場合がある。

2015年にイギリスの子どもと親たちを調査したその「メディアの利用と態度に関する調査報告書」は、オンライン情報に対する子どもたちの信頼や信用が上がっていることを示している。8〜15歳の層では10人に一人が、ソーシャルメディアのWebサイトやアプリで見る情報を“すべて真実”と信じているようだ。この10%という率は、昨年の調査から倍増している。

その原因の一つとして、近年ではますます、サイト本来のコンテンツとマーケティングや広告のためのコンテンツの境界が、曖昧になっていることが挙げられる。また企業は、Facebookなど広告に支えられている大手ソーシャルメディアが日々大量に生み出すユーザ生成情報を、広告などのマーケティングコンテンツをユーザの心に点滴するための、‘信用の支え’として利用している(例: だれだれさんがxxxと言ってる…)。

しかし、子どもたちに、彼らに供給されるデジタル情報に関してもっと批判的であれ、と教えるべき理由は、ほかにもある。必ずしも、政府がそれを重視しているから重要なのではない。たとえばソーシャルメディアマーケティングの技法を無料で教える、と称するオンラインのコースがある。デジタルビジネスは、そんなスキルのある人材を必要としている。しかしそんな教科の中に、メディアリテラシはないだろう。

ふつうのコンテンツのふりをしたマーケティングコンテンツが、ますます粗製濫造される。正しく教育すべき対象は、情報の受け手である子どもたちだけではない。

Ofcomの調査によると、12〜15歳層のなんと5人に一人(20%)が、GoogleやBingなどの検索エンジンが返す情報が絶対に真実だと信じている。しかし検索結果の中にある有料の広告を見分けられる者は、わずかに1/3だった。

Ofcomの調査結果は、YouTubeがイギリスの子どもたちをますます虜(とりこ)にしていることも、示している。YouTubeもまた、広告の巨人Googleの保有企業だ。子どもたちはYouTubeを、今世界で起こっていることを知るための“真実で正確な情報”として利用している。子どもたちの8%近くが、YouTubeをそんな情報を得るための場所、と見なしている。2014年の調査では、そんな子どもたちの率はわずかに3%だった。

しかしYouTubeが広告収入で成り立っていることを知っているのは、その12〜15歳層の半分にすぎない。また、ビデオブロガーが製品やサービスを推奨してお金をもらっていることを知っているのは、半分弱だ。

現代は、マーケティングと意図的な誤報(真実らしく見せるマーケティング情報)の黄金時代だ。

この調査は、イギリスの若者たちが、個人情報をオンラインで共有することに対し、ますます平気になりつつあることも、示している。そもそも、ユーザ情報を(ターゲット広告のために)広告主に売ることが重要な経営基盤であるソーシャルメディアが、そんな風潮を作り出してしまったのだ。

調査報告書は、自分の位置情報や、趣味、自分の写真やビデオなどを、友だちなど他人に見られたくないと思うティーンが昨年に比べて少ない、と述べている。

Ofcom

ただし、これらの個人情報を誰となら共有するか、という問に対しては、「友だちだけ」という答が昨年より増えている。それはおそらく、最近の子どもたちはメッセージングアプリによる少人数の共有の機会が多く、反比例的に、オーディエンスが多くて親が見ているかもしれないソーシャルメディア上の共有が、減っているためかもしれない。

Ofcomの今年の「メディアの利用と態度に関する調査報告書」は、ここで見られる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Oculusファウンダー、「仮想現実の普及の最大の障害はインターネットのケーブル接続」と警告

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一見奇異な発言に思えるかもしれない。しかしよく考えてみれば当然の警告だ。読者の母親はインターネットに(煩わしく、時に危険でさえある)有線で接続している間は仮想現実の世界に飛び込むことはしないだろう。

Oculusのファウンダー、パーマー・ラッキー(Palmer Luckey)は仮想現実(VR)に関するSamsungとの提携のイベントでそのことを警告した。つまりモバイル化がVR普及のカギになるという。

Oculusから発表された最新のガジェットは好評で、TechCrunchのJosh Constine記者はこう書いた。

新しいOculus Gear VRは従来より22%軽く、装着感もずっと良い。ヘッドセットのトラックパッドはこめかみ辺りに来るが、これも位置が適切だ。ユーザーが自然に指を伸ばすとトラックパッドにタッチすることができる。

Oculusのファウンダー、Palmer Luckeyは今日(米国時間11/1)、 伝統的パソコン対モバイルVRの問題について:こう述べている。

〔今後長期間にわたり、ケーブル接続はVRビジネスにとって普及の最大の障害になる。パソコンがモバイル接続にならなければモバイルVRの成功もない。〕

〔VRのソフト、ハードを開発するときは、ユーザー行動の限界を認識することが必須だ。本当のユーザーはケーブル接続を楽にしてくれる都合のいい奴隷など持っていない。〕

〔長年にわたって奴隷となってケーブルをさばき、VRの実現に努めてきた私が言うのだから間違いない!〕

実は私〔Olanoff記者〕はこの問題に関して仮想現実ビジネスのリーダーたちと幾度も話し合ってきたが、これは全員一致の意見だ。VRをメインストリームに持ち込もうとしてGoogleは段ボール製のVRセットを配ったり、SamsungはGear VRを製作したりしている。パソコンに有線接続されたVRは無線接続の場合より強力だ。しかしGear VRを利用した体験からしても VRはモバイル接続の方がはるかに快適だ。私はOculus devkit以外のデバイスでVRを体験しようとは思わない。

もちろん私は熱狂的なゲームファンではない。ゲームに関してはソニーが開発中のPlaystation VRが重要だろう。このあたりは古典的な「ニワトリが先かタマゴが先か」問題となっている。

しかし仮想現実がメインストリームに受け入れられるためには、モバイル化はやはりカギだ。現状では一般ユーザーはVRヘッドセットを装着してみて「おお、いいね」などと感心するものの、5分も経てばデモの体験は忘れられてしまう。こうした反応を示すのがLuckeyの言う「本当のユーザー」だ。VRはこういうユーザーが自発的に戻ってきて継続的に利用してくれるようにならなけれいけない。

デベロッパー、投資家ともにLuckeyが指摘した点が、VRデバイスをデザインする上でも大量生産の立ち上げに投資する上でも重要だということを認識する必要がある。この無線化をリードするのは、個人的にはLuckeyが創業し、今やFacebookの傘下にある Oculusではないかと考えている。

画像: n/a/Flickr UNDER A CC BY 2.0 LICENSE

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

今の新しいメディア市場がPlayboy誌にヌードの全廃を迫った

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The New York Timesのメディア記事によると、雑誌の大老舗Playboy誌から、近くヌードが消える:

89歳にして今も編集長のHefner氏が、同意した。来年の3月に行われるデザイン改装の一環として、印刷版のPlayboyには挑発的なポーズの女性がまだ載るが、彼女らはもはや完全ヌードではない。

 

この変更は意外でもなく、またとくに異常でもない。一般的にこれまでの形の雑誌は、印刷版もネット版も、急速に部数/読者数が落ち込んでいる。まだ印刷版が強いヨーロッパでさえ、大幅に減退している。対策は? 印刷雑誌のネット版ではなく、最初からオンライン雑誌を作ることだ。そして、そのための場として大きいGoogleとAndroidは、ともにヌードを避ける。

そして、それはそれで良いことだ。

今のメディア気候の中ではPlayboyは生きていけない。30歳未満の人間は印刷された雑誌を買わないし、18〜30歳の層はネット版を買えない。もちろんiPlayboyへ行けばHefが初めてスモーキングジャケットを着た号から同誌を読めるが、しかしWebアプリにはそんなスケールは似合わない。Playboyの古い号なら、iPadの上で探して読むよりも、うちのガレージの隅で見つける方が早い。

結局Playboyは、二つの不動のバリヤにぶつかって壊れた。第一に、インターネットによってポルノがありふれたものになり、Playboyブランドのお色気グラビアは教会の料理持ち寄りパーティーのように、ぬるくてつまらないものになった。第二に、オンラインコンテンツの大手キャリアはどこも、自分のストアでポルノは売らない。なぜなら、来たるべきものはオンライン市場のディズニー化だからだ。ほとんどすべてのコンテンツプロバイダが、わいせつを厳しく取り締まるようになった。顕著な例外はRedditぐらいだ。そして、街角のニューススタンドではなく、Newsstandアプリでお金を得たいのなら、Playboyのような雑誌は当然、変わらなければならない。

とどのつまりPlayboyは、社会的規範の変化にノックアウトされた。同社は今、果敢にもコンテンツで売上を伸ばそうとしているが、人間が他人の裸を見ることは、今やいつでもできることを承知している。だから今の、良質な記事で売ろうとする姿勢は、ライターであるぼくには嬉しいが、ぼくの中の皮肉屋はいつまでもケタケタ笑っている。結論としては、Playboyも、記事がおもしろければ読まれる、ということにつきるね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

花と植物がテーマのメディア「LOVEGREEN」、運営会社が資金調達

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インキュベイトファンドが運営する起業支援プログラム「Incubate Camp 8th」にも参加していたストロボライトが9月30日、アイモバイル、SMBCベンチャーキャピタル、プライマルキャピタル、個人投資家より資金調達を実施したことを明らかにした。調達額は非公開。

ストロボライトが手がけるのは、花や植物を中心とした生活「ボタニカルライフ」の支援をテーマにしたメディア「LOVEGREEN」だ。日本にも進出する米houzzやDeNA傘下のiemoが住宅をテーマにしたメディアというならば、LOVEGREENはその植物版といったところだろうか。

ボタニカルとは、「植物の」という意味。2014年頃から飲料や美容関連の商品などでもそのキーワードが使われるようになってきた。実際アパレルやインテリアショップでも植物を販売しているケースをよく見かけるようになった気がするのだが、ストロボライト代表の石塚秀彦氏によると、「20〜40代、今までのコアな園芸層とは違う新しい層が購入している」のだという。

Instagramのハッシュタグを見ても、「#花」の投稿数は「#ファッション」の2倍なのだとか。もちろんファッションもアイテム名やブランド名、植物も品種名など粒度の違うハッシュタグが数多く存在するのでこの「2倍」という数字をそのまま人気のバロメーターと考えるわけにはいかないだろうが、植物に今までとは違う層の注目が集まっているというのは事実だろう。

その一方で、実はこれまで特化したスマートフォン向けのメディアはあまりなかったと石塚氏は説明する。キュレーションメディアなどでも花や植物を扱う記事はあるが、それはコーディネートやデザイン的な見方が中心。「育て方などについて困った際、頼るメディアやコミュニティがない状況。そういうニーズも解決していきたい」(石塚氏)。今後は広告や店舗課金、ECなどでのマネタイズを検討する。