ZoomのQ1売上は前年同期169%の360億円、無料ユーザーのコスト増で売上総利益率は大幅低下

米国6月3日の取引開始のベルが鳴った後、ビデオチャットサービスのZoom(ズーム)は第1四半期決算を発表した。売上高は前年同期比169%増の3億2820万ドル(約360億円)、3カ月の調整後利益は1株当たり0.20ドル(約21.8円)だった。

Yahoo Finance(ヤフー・ファイナンス)によるアナリスト予想の平均値は、売上高が2億248万ドル(約220億円)、1株当たり利益が0.09ドル(約9.8円)。アーニングスコール(電話等による投資家向け決算説明会)前の現時点でZoomの株価は2.3%上昇している。投資家は予想外の好業績をすでに織り込んだようだ。

前四半期比では年換算ベースで78%の増加だった。同社の成長の加速には目を見張るものがある。

投資家は巨額の利益を期待していた。年初から決算発表前まで、人気のB2Bサービスを提供するZoomの株価は3倍以上になった。新型コロナウイルスの影響で在宅で働く人が増えたこともあり、同社は上昇気流に乗っている。Zoomのソフトウェアは、シンプルに動くビデオチャットソリューションを渇望する消費者がこぞって利用している。

これまで続いた株価上昇を同社が維持できるかどうか答えが出ていなかった(未訳記事)が、今回の決算発表が回答になった。

株価上昇

Zoomの2021年度第1四半期(2020年2月~4月)の成長により利益も著しい金額となった。未調整の利益指標である純利益は、前年同期の20万ドル(約2200万円)から直近3カ月は2700万ドル(約29億円)に増加した。

そして同社のキャッシュフローは驚異的だ。同社は以下のように決算について説明した。

当四半期の営業活動による純現金収支は2億5900万ドル(約280億円)だった。前年同期は2220万ドル(約24億円)だった。フリーキャッシュフローは、2020年度第1四半期の1530万ドル(約17億円)から当四半期は2億5170万ドル(約270億円)へと増加した。

この短期間でこれだけのキャッシュフローを財務からではなく主に事業から叩きk出した会社は他に思い当たらない。Zoomの顧客数も同様に急増した。当四半期末時点で従業員11名以上の顧客が26万5400件に上ったと報告した。前年同期比354%の増加だ。

Zoomが発表したニュースのすべてが良かったわけではない。実際、同社の売上総利益率は前年同期と比べて大幅に低下した。2020年会計年度の第1四半期の売上総利益率は約80%だったが、当四半期は約68%に下落した。同社は多くの無料ユーザーを有料の顧客にすることができたものの、依然として発生している製品の無料使用に伴うコストがここ数カ月で急増した。

今後の展望として、Zoomは進行中の四半期も再び記録的な期になると予想する。プレスリリースによると、2021年度第2四半期の売上高は4億9500万~5億ドル(約540~545億円)、2021年度通期の売上高は17億7500万~18億ドル(約1900~2000億円)を見込む。いずれも「ビジネス向けリモートワークソリューションの需要」と「会計年度後半に発生する解約増加」を考慮に入れた。顧客がオフィスに戻ることができれば、Zoomは不要になるかもしれない。

株価はすでに今回の決算を織り込み済みかもしれないが、数字自体が単純にとてつもなく大きい。3カ月前のZoomの売上高はわずか1億8830万ドル(約210億円)だった。その次の3カ月のフリーキャッシュフローより小かったわけだ。

画像クレジット:Kena Betancur / Stringer / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

広告需要急減の中、Q1決算後のFacebook株価は10%以上アップ

新型コロナウイルスのパンデミックはFacebookの広告事業の成長を大幅に鈍化させている。しかし4月29日に発表されたFacebookの第1四半期決算を見た資家は十分満足しているようだ。

同社はアナリストの予想を上回る177.4億ドル(1.89兆円)の収入を得た。1株当たりでは1.71ドルという予想にはわずかに届かなかった。

同時にFacebookは月間アクティブユーザーがアナリストの予想、25.5億人を上回る26億人に達したと発表した。これらの結果に株価は時間外取引で10%上昇した。

四半期決算の発表後、時間外取引でFacebook株は10%以上アップした。第1四半期の広告収入は前年同期比17%の伸びを示した。しかしFacebookはパンデミックの影響が出る第2四半期の決算に予防線を張るために今回の決算を利用したようだ。デジタル広告はパンデミック危機の打撃をまともに受けて過去数週間で大幅な減少傾向にある。Facebookはリリースで「広告の需要の大幅な減少が見られた。またこれに関連して「2020年第1四半期末の3週間に当社の広告の入札価格が低下した」としている。

また2020年第2四半期のガイダンスは発表しないと述べた。 4月の最初の3週間の広告収入は前年同期比で伸び率ゼロだったといいう。 Facebook広告ビジネスは巨大になっても成長を続けており、 Q4 2019年第4四半期は対前年比で25%の伸びだった。

パンデミックに襲われた企業が広告をカットすることによっって崖から転落するような広告収入の減少がおきるというドゥームズデーシナリオを恐れていた投資家にとっては成長率がゼロになっただけというのは望外の喜びだったようだ。

出典:Facebook IR

Facebookの収入の大部分は174.4億ドル(1.86兆円)という巨大な広告収入から来ている。しかし「その他」の収入にはPortal from FacebookやOculusなどのハードウェア事業が含まれ、前年比80%も急増して2.97億ドル(317億円)に達している(取材継続中)。

画像:Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Amazonが四半期決算発表でついに1兆ドルクラブ入り、Alphabetは外れる

ベンチャー投資の動向などが懸念されているものの、アメリカのテクノロジー企業は堅調だ。

1月31日の四半期決算ラッシュを受けて、Amazonの株価は2月1日の朝、寄り付きから上げ始め、時価総額がついに1兆ドルを超えた(その後やや下げて1兆ドルをわずかに下回っている)。

Aamazonの規模と利益の着実な成長は、投資家にとってこの上ない贈り物だった。シアトルで時価総額1兆ドル(約108兆3350億円)を記録した企業はMicrosoftに次いで2社目となる。

そのMicrosoftはAppleと並んで決算発表の後、高い利益が好感されてそれぞれ1兆ドルクラブの地位を確保した。Amazonが1兆ドル(約108兆3350億円)を記録したことで、アメリカの1兆ドルクラブのメンバーの顔ぶれが今後どうなるか気になるところだ。Alphabetは「その他の事業」の赤字が嫌気されて株価が下落し、時価総額を約9870億ドル(約106兆9266億円)に下げている。

こちらはテクノロジーのトップ企業各社の時価総額のチャートだ。

MSFT Market Cap Chart

上位4社は僅差で競り合っている。

Googleの経営陣、ことに大赤字を計上しているグループ企業のトップは1兆ドルクラブに戻るための方策を考えるのに忙しいことだろう。置いてきぼりを食ったのはFacebookで、時価総額1兆ドルのクールキッドクラブに入るためには時価総額を2倍にする必要がある。

Mark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏はその昔「100万ドルなんてクールじゃない」と言ったことで記憶されている。今は「10億ドルなんてクールじゃない、クールなのは1兆ドルだ」だろうか。やれやれ。

【TechCrunch Japan編集部追記】 チャート作成後株価が多少変動し、Aamazonの時価総額は9969億ドル(約108兆9991億円)でAlphabetの9870億ドル(約106兆9266億円)と並んでいる。順位に変動はない(2020年2月1日朝)。トップ写真はウォールストリート近くに設置された「チャージング・ブル」と呼ばれる銅像。ブル・マーケットは「上げ相場」を意味する。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

マイクロソフトの四半期決算はアナリスト予想を上回りクラウド化転換も順調

米国時間1月29日、Microsoft(マイクロソフト)は会計年度の2020年の第2四半期(暦年では2019年第4四半期)の決算を発表した。これによると当期の純収入は14%アップの369億ドル(約4兆円)、純利益は38%アップの116億ドル(約1兆2600億円)、希薄化後1株あたり利益は1.51ドルだった。

アナリストは1株あたり利益1.32ドル、売上356.7億ドル、純利益101.2億ドル程度を予想していた。 発表が予想を上回ったため、株価は時間外取引で2%アップした。

というわけで好調のマイクロソフトだが、クラウド事業はどうだっただろう?Azure、Office 365などMicrosoftの未来志向プロダクトの動向を見てみよう。数値はいずれも売上の対前年比だ。

  • Office 365:27%アップ
  • Azure:62%アップ
  • コンシューマー向けOffice製品とクラウドサービス:19%アップ
  • エンタープライズ向けDynamics 365:42%アップ

GAAPベースの数値であるため通貨価値の変動は調整されていない。いわゆる実質通貨ベースの計算だとAzureの成長はもう少し高く64%となる。

上記に加え、近年同社が買収したLinkedInも対前年比で24%成長した。 2 in 1タイプのノート、Surfaceの成長は1桁にとどまった。Xboxのコンテンツ売上は11%ダウンしている。Microsoftでは以前からLinkedInの成長を特に重視すると述べていた。

決算結果の詳しい検討はまた報じるとして、数字をざっと眺めた印象は同社のクラウドへの転換は順調に進んでいるというものだ。時間外取引の株価は小幅上げにとどまったが、同社の株価は2014年のサティヤ・ナデラ氏のCEO就任後は右肩上がりが続き、この記事の執筆時点で時価総額1兆2800億ドル(約140兆円)を記録している。1月28日にやはり好調な四半期決算を発表したライバルのApple(アップル)の上げ幅も小幅だった。

今週はテクノロジー企業の四半期決算のラッシュとなっているが、これまでのところトップグループの経営状態は悪くないようだ。

画像:Justin Sullivan/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

2021年の黒字化を目指すLyft、90人レイオフ報道で株価1.5%下げ

人気のライドシェアリング企業、Lyft の株価が 1.5%下がった。これは同社がレイオフを計画しているとNew York Timesが報じたことを受けたものだ。TechCrunchの取材にLyftは計画しているリストラによって90人が影響を受けると認めた。同社の株価は報道の後、3%下がった後で持ち直した。

Lyftは声明で「慎重に検討した結果、2020年のビジネス上の目標を達成するためには部門(複数)のリストラが避けられないことが判明した。しかし当社は依然高成長を続けており、今年だけで新たに1000人を採用する計画だ」と述べた。

LyftはライバルのUberと激しく競争しており、これまでのようにベンチャー資金を大量に燃焼させて赤字を重ねる経営を改めて黒字化を達成しなければならないという強い圧力を受けていた。

直近の決算報告である2019年第3四半期決算でLyftは「2021年第4四半期には調整済みEBITDAでの黒字化を達成する」と黒字化の時期をそれまでより前倒しした。Lyftの上場時売出し価格は72ドルだったが、その後低迷を続け現在は47ドル台だ。

同社によれば、マーケティングとエンタープライズセールス部門が今回の見直しの対象組織だという。

Lyftの最大のライバル、Uberも最近数カ月で米国内でレイオフを実施している。他のユニコーン(会社評価額10億ドル以上のスタートアップ)も最近次々にレイオフを行った。投資家のマインドが変化し、赤字の累積に厳しい目を向けるようになってきたためだ。どれほど巨額の赤字が積み上がっていようと急成長のためには惜しみなく投資するという太っ腹な時代は過去のものになった。今や赤字幅の急速な圧縮、それどころか黒字化をもたらすような急成長が求められている。

8四半期のうちに調整済みEBITDAで黒字化するという約束を掲げたLyftもその例に漏れない。次の四半期決算の発表に向けて容赦なく時計の針が進んでいる。

Lyftは直近の四半期決算で赤字幅の圧縮に成功している。赤字額は2019年第3四半期には1億2160万ドルで2018年第3四半期の2億4530万ドルから半減している。同時期に売上は5850万ドルから9556万ドルにアップした。総コストでのLyftの赤字が累積を続けた。特に 2019年の第3四半期にはストックオプションなど株式ベースの報酬支払いに加えて保険関係の費用増大も8660万ドルに上った。調整済みEBITDAにせよGAAPベースにせよ、これを改善と見るかどうかは投資家次第だ。しかし同社の営業キャッシュフローはこの時期に間違いなく改善されている。

2019年第3四半期の調整済みEBITDAベースの赤字は1億2810万ドルで、もちろんゼロからは遠い数字だが、上で触れたように前年同期と比較すれば半減していた。

Lyftは2019年第4四半期の決算を2週間後の2月11日に発表する予定だ。赤字幅の圧縮がさらに進んでいるかが注目される。

画像:Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Snapchatの第3四半期は収入50%アップで躍進、株価はわずかに下落

一時困難が伝えられていたSnapchatのカムバックが続いている。 このほど発表された親会社、Snapの3四半期決算(pdf)の収入はアナリスト予想を大幅に上回ったが、株価はわずかにダウンした。

好調の原因は、今四半期のDAU(1日あたりアクティブユーザー)がプラス700万人となり、前年比13%増の2億1000万人に達したためだ。これにより売上は4億4600万ドルを記録、対前年比50%増となった。1株当たり0.04ドルの損失だ。ブルームバーグによればウォールストリートのアナリストの予想は、4億3790万ドルの収益、1株当たり0.05ドルの損失だったからこれを大きく上回る結果となった。

Snapは損失も削減され、収益性の改善が続いている。 純損失は、前四半期の2億5500万ドルから2億2700万ドルに改善された。赤字も2018年第3四半期に対して今期は9800万ドル減少した

CEOのEvan Spiegel(エヴァン・スピーゲル)氏は用意された声明で市場はSnapchatの株価をさらに高く評価すべきだとして「我々は急成長企業であり、営業力は強力であり、収益性への明確な道筋を持っている。将来に対するビジョンも明確で、長期的成長のための投資能力も有する」と述べた。

好調な四半期だったにもかかわらずSnapの株価は4%ダウンの14ドルの終値となった。時間外取引では4.6%ダウンの13.35ドル(現在は13.18ドル)で、上場時の17ドルを依然下回っている。しかし今年に入っての成長が目覚ましいために昨年12月の底値4.99ドルから大幅に回復している。

Snapchat DAU Q3 2019

黒字化がなかなか達成できない原因の一部は、ユーザーあたりの売上と比較してSnapの成長にかかる平均コストが高いためだ。ユーザー数はすべての地域で成長したが、700万人の新しいユーザーのうち500万人が米国以外からで、北米とヨーロッパでの増加は100万人に過ぎなかった。

リニューアルされたAndroidアプリの成長とユーザー保持率が予想を上回ったのはグッドニュースだった。インドではヒットした。しかしSnapchatは高解像度ビデオコンテンツにあれほど力を入れているにもかかわらず、米国以外の地域における平均収入はわずか1.01ドルしかない。同社は引き続きARPU(ユーザー1人当たりの売上)を成長させると同時に、米国以外での売上を伸ばしていく必要がある。

Snapchatの決算報告では以下のような点も目立った。

  • 2019年第3四半期の営業キャッシュフローは、対前年同期で5600万ドル改善し、7600万ドルの損失
  • フリーキャッシュフローは、対前年同期で7500万ドル改善し、今期は8400万ドルのプラスとなった
  • 手元現金および有価証券は23億ドルだった

Snapchat ARPU Q3 2019

スピーゲル氏が「今期、Snapchatのユーザーアクティビティが前年比で増加したが、これにはストーリーの投稿と閲覧の増加も含まれている」と述べたのは興味深い。Snapchatはこの2年間というものStoriesの成長について触れることがなかった。今年に入ってカムバックするまでSnapchatが縮小サイクルに落ち込んだのはInstagram Storiesなどのクローンによる激しい攻撃が大きかった。

StoriesはSnapchatの広告売上にとって非常に重要な部門なので、今後アナリストはさらに詳しいデータを知りたいと望むだろう。 Snapはアプリの利用回数について、2018年7月の1日25回から1日30回に増加した述べた。これをみればSnapchatのユーザーエンゲージメントは高く、写真などを連続送信する会話に強く好まれていることが推測できる。

Snapchatの他の主要広告分野の1つはDiscoverで、総視聴時間は対前年比で40%増加した。今四半期には、数少ないヒットでビューを稼ぐのではなく、100件以上のDiscoverチャンネルで1カ月あたり1000万人以上の視聴者を得た。InstagramのIGTVは失敗だったが、DiscoverはSnapchatのサービスを差別化する優れたプロダクトとなり、売上に貢献している。同社は今後もDiscoverの改善とプロモーションに力を入れていくべきだろう。

またInstagramは「親しい友達限定」のサービス、Threadでチャットに力を入れ始めた。Snapchatも「メッセージがすぐに消えるチャットサービス」を売り物にしていくだけでは差別化が難しくなるだろう。
3 TikTok Ad

TikTokのSnapchat広告はユーザーを奪おうとする試みか?

ライバルがSnapchatで広告を出し続けることができる理由について尋ねられたとき、スピーゲル氏は「TikTokは間違いなく友人だと考えている」と述べたのには驚かされた。たしかにこれらのアプリは別物だ。Snapchatがメッセージ交換に特化し、ユーザーの日常の一部となるソーシャルメディアであるTikTokは事前によく準備されたビジュアルエンタテインメントを拡散することに重きを置いている。

しかしこの「友情」はSnapchatにとって高くつくものとなりかねない。TikTokはユーザーがSnapchatのDiscoverに滞在する時間を盗むかもしれないからだ。TikTokがソーシャルエンタテインメントで地位を確立すればSnapchatはそこから締め出されるだろう

第4四半期について、決算報告のガイダンスはは「DAUは2億1400万から2億1500万人、収入は5億4千万から5億6千万ドル」としている。また調整後EBITDAについては、ブレークイーブンからプラス2000万ドル程度を期待している。クリスマス商戦を含む第4四半期の予測について、Snap自身のガイダンスがアナリスト予測を下回っていたことが株価低迷の一因となった。

Snapの黒字化まで道のりは、まだかなり長い。黒字化を達成できれば、長期的ビジョンに基づくプロジェクト、特にカメラ内蔵メガネのSpectaclesにもっと投資する資金が得られる。スピーゲル氏は「拡張現実メガネがメインストリームのプロダクトとして消費者に受け入れれられるまでには10年はかかるだろう」と述べている。つまり、Snapがこの分野で、Apple、Facebook、Magic Leapなどの有力ライバルと戦いたいなら、まずそれだけの期間を生き残らねばならないということを意味する。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Uberの第2四半期は5500億円超の赤字、収入も予測に届かず

米国時間8月8日、Uberは4月から6月にかけての四半期決算を発表した。株式を上場してから2回目の四半期決算報告だが、31.6億ドル(約3343億円)の収入に対して52億ドル(約5500億円)の損失を計上した。

Uber(NYSE: UBER)の株価は、決算発表直前には9%アップして42.98ドルで引け、45ドルという上場時の目標価格にかなり近づいた。しかし第2四半期の巨額の赤字が発表されると時間外取引で11%急落している。

52億ドルの純損失というのはUberの四半期赤字額の新記録だ。収入は対前年同期比で14%しかアップしていない。これが成長の遅さという懸念を再燃させている。Uberでは第2四半期の損失の大部分は上場にともなう株式による報酬支払によるものと説明している。4月の上場に際し社員報酬を株式で支払ったことが原因だという。しかし報酬分を別にしても同社は13億ドルの損失を出しており、第1四半期の損失より30%アップしている。

アナリストは1株あたり3.12ドルの損失と予想していたが、発表は4.72ドルとこれを大きく上回った。 CNBCによれば、アナリストは収入を33.6億ドルと予測していた。これも実際の額は2億ドル少なかった。

Uberの最高財務責任者であるNelson Chai(ネルソン・チャイ)氏は四半期発表の文書中で「我々は引き続き全力で成長に向けて投資していくが、 同時に成長の健全性も追求する。今四半期、我々はこの方向に向けて大きく前進することができた」と述べている。

Uberは4月の上場以後、波乱の道を歩んできた。ビジネスモデルを確立できないため株価は低迷し、同社は経費節減と効率化のために1200人のマーケティング部門の人員の3分の1にあたる400人のレイオフ実施せざるを得なかった。

Uberの赤字が累積していく中、米国における強力なライバルのLyftが四半期決算を発表、 8億6700万ドル(約917億円)の収入に対して6億4400万ドル(約680億円)の純損を計上した。収入は昨年の第2四半期の 5億500万ドルから大きくアップし、アナリストの予想を超えた。昨年動機の純損は1億7900万ドルだったのでこちらも大幅に拡大している。決算発表後、Lyftは3%のアップの62ドルで引けた。しかし同社が「上場にともなうインサイダーの株式売買禁止は1月以上早く解除される」というニュースを発表した後、時間外取引で値を下げた。

UberによればUber EatsのMAPC(月間アクティブ・プラットフォーム・クライアント)数は前年同期比で140%成長したという。実数ではUberを利用するレストランの実数は32万店舗となった。収益については、72%増加して5億9500万ドル(約630億円)に達した。

Uberの2019年Q2の収益報告書はこちらで確認できる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Uber株が持ち直し、ついに上場売出し価格を超えた

米国時間6月5日、 オンライン配車サービスのUberの終値は5%アップし、1株当たり45ドルとなった。5月10日にニューヨーク証券取引所に上場して以来、初めて売り出し価格を上回って取引されたことになる。

この値動きは、上場にあたってUber株を引き受けた証券会社がいっせいにポジティブな見通しを流し始めたことによる。インサイダー取引防止規定により、こうした証券会社は四半期終了前の4週間は意見の公表を禁じられていた。四半期決算の発表によってこの禁止が外れた証券会社はUber株について一斉に「買い」をシグナルした。

Uberは5月の上場で81億ドル(8800億円)を調達し、時価総額70億ドル(7600億円)前後を達成したものの、上場としては失敗だったと見る意見が強かった。上場初日の株価は売出し価格から大きくアップするのが普通なのに、売出し価格を下回って42ドルに下落したからだ。Uberは創立後10年間でベンチャーキャピタルから巨額の資金を調達しており、上場直前の会社評価額は72億ドル(7800億円)だった。

ただし上場後4週間の値動きは比較的安定しており、40ドルから43ドルの間を往復していた。

Uberについての最初の業績見通しは著名なアナリスト、Raymond James Financialのジャスティン・パターソン氏によるもので、Uber を「オフライン・アプリの時代のリーダー」として高く評価し、予想価格を50ドルに設定した。CNBCによれば、パターソンはこう述べている。

他の伝統的企業とは対照的に、Uberはデジタルアプリで人々のオフラインの行動に大きな変化をもたらしている。これには当初膨大な資金を必要とするが、長期的にみればこのコストは容認しうるものだ。

Uberが先週発表した初の四半期決算では、2019年第1四半期に31億ドルの収入があったが、10億ドルの損失を出していたことが判明した。この数字はおおむね予想どおりで、アナリストは1株あたり調整済み純損失は0.76ドルと計算した。UberのCEOであるダラ・コスロウシャヒ氏は四半期決算に対して次のようにコメントした。

今月始めに我々は株式上場という重要な一歩を踏み出した。今後は地域内の移動と配送のためのワンストップサービスを目指すというビジョンの実現に全力を挙げていく。第1四半期におけるユーザーのUber利用はすべての分野で予想を上回り、平均して1日あたり1700万回に上っている。粗収入を通年換算すると590億ドルに相当する。

画像:pencer Platt / Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Walmartは食品通販がヒット、売上43%アップでQ4決算好調

今日(米国時間2/19)、Walmartはクリスマス商戦を含む第4四半期の決算を発表した。アメリカ国内の売上は前年同期比4.2%アップと堅調で、特に国内のオンライン通販は前年比43%アップと大ヒットとなっている。今期決算は収入1388億ドルとなり、1387.6億ドルというアナリストの予測を上回った。 EPS(1株あたり利益)も1.41ドルで1.33ドルという予測以上だった。

ウォルマートは、eコマースの順調な成長は食品のピックアップ、配送事業の拡大とWalmart.comへの幅広い品揃えに起因していると考えていることはことが特に注目される。

同社は食品事業分野で長年、Amazon、Instacart、Target’s Shiptなどに挑戦を繰り返してきた。同社は以前からオンライン通販に力を入れていたが、理にかなっており確実に利益を上げることができるビジネスモデルにたどり着くまでにだいぶ時間がかかった。Walmartは2015年に、コストのかかる通常の宅配サービスの代わりに、顧客が駐車場でオンラインで商品を選ぶピックアップ・サービスを考案した。車内でポッドキャストを聞くなり、ビデオを見るなりしている間に係員が車のトランクにその商品を積み込んでくれる。顧客は広大な店内の通路をあちこち歩き回らずにすむ。

さらに最近では外部の事業者と提携して食品の宅配にも力を入れている。 ここではUber、Lyft、Delivなどの利用を止めて、PostmatesやDoorDashなどのパートナーに事業をシフトした。またPointPickup、Skipcart、AxleHire、Roadieなどの新しいパートナーを追加している。

現在、Walmartの食品ピックアップ・サービスは2100以上のWalmart店舗で利用可能だ。また800近い店舗では宅配サービスが実施されている。同社では「2020年度末までに3100店舗でピックアップを、1600店舗で宅配を開始する」としている。

一方、ウォルマートはオンラインでのその品揃えを拡大し、豊富なショッピング体験を提供しようと努力してきた。たとえば、2018年度には、ハイエンドのオンライン・ショップ、Lord&Taylorを立ち上げた。またホーム分野には3Dによるバーチャルショッピングを追加した。スポーツファン向けにやFanaticsショップをスタートさせている。 Walmart.comに新しく育児用品のカテゴリーが新設された。買収したブランドの商品をメインページに追加した。Koboと提携してWalmart eBookも立ち上げている。

またウォルマートは宅配料金を引き下げた。 2017年に、Walmartは、Amazonの有料制のプライム会員サービスに対抗して、35ドル以上の注文があれば無料で2日以内に配送するという仕組みをスタートさせた。昨年は、Deliverrなどのフルフィルメント・サービス事業者や数多くの有力トップセラーと協力して、無料2日配送をマーケットプレイスの商品にも拡大した

昨年同社は個人別にカスタマイズ可能なサイトをスタートさせた。ここではホーム分野がリニューアルされ、デザインもスマートになりナビゲーションも容易になった。新サイトには顧客の居住地区でのトレンド商品を紹介するセクションも含まれており、食品の注文やお気に入りの商品の再注文も簡単になっている。

昨年11月のeMarketerのレポートによれば、WalmartはAppleを抜いてアメリカ第3位のオンライン通販業者となったという。トップはもちろんAmazonで、eBayが続いた。レポートはWalmart(買収したJetやSam’s Clubのブランドを含む)が2018年中に全オンライン小売の4%を占めると予測していた。

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滑川海彦@Facebook Google+

UberがQ3決算を発表、赤字幅は15億ドルに拡大

Uberが株主向けに2017年第3四半期の業績を発表し、赤字傾向が継続していることがわかった。

第3四半期の赤字幅は14億6000万ドルで、第2四半期の10億6000万ドルから拡大。その一方で、売上高は第2四半期の16億6000万ドルから20億1000万ドルへと増え、総資産価額も同様に87億4000万ドルから97億1000万ドルへと増加した。

Bloombergが最初にこのニュースを報じ、TechCrunchでも情報筋との確認がとれた。Uberは現状を説明することで、株主に対して現地時間11月28日にスタートした公開買付で株式を売却すべきかどうかの判断材料を提供しようとしているようだ。

Softbank GroupとDragoneer、Sequoia Capital、TPG、Tencentから成るコンソーシアムは、既存株主から最大で80億ドル分の株式を取得しようとしている。提示額は一株当たり32.96ドルで、これは直近の評価額をベースにした株価48.77ドルを30%も下回る。

Softbankは既に既存株主のBenchmark、Menlo Venturesと株式取得の合意に至ったという。しかし情報筋によれば、両社は32.96ドルという提示額に満足しない可能性があり、そうなるとコンソーシアム側は買付金額を吊り上げざるを得なくなる。

その他の株主(投資家や従業員)も、保有する株式の数が1万株を超えていれば、公開買付に参加できる。しかし売り手は「適格投資家」でなければならず、総資産額が100万ドル以上、もしくは年収が20万ドルを超えていなければならない。

発行済み株式の取得が終わり次第、SoftbankはUberの直近の評価額700億ドルをもとに10億ドルの直接投資を行う予定だ。Benchmark Capitalも公開買付が無事終われば、Uber前CEOのトラビス・カラニックに対する、取締役の任命に絡んだ訴えを取り下げるとのこと。

前四半期はCEO不在の状態にあったUberだが、先日Expedia前CEOのダラ・コスロシャヒを新たなCEOとして迎えた。その一方でCFOのポジションは未だに埋められていない。

Uberは今年に入ってから、数々の訴訟や同社の企業文化に対する批判に見舞われた。しかしSoftbankによる投資がターニングポイントとなり、2019年のIPOに向けてさらなる成長を遂げるかもしれない。

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(翻訳:Atsushi Yukutake

Facebook四半期決算、利益47億ドルで株価は新高値――ロシア疑惑は影響せず

Facebookはロシアの大統領選への介入疑惑を巡って下院情報委員会の公聴会で事情を尋ねられている最中だ。しかしこの問題に関する懸念は第3四半期の決算の好調さに消し飛ばされたらしく、同社の株価は新高値をつけた。

それでも共同ファウンダー、 CEOのマーク・ザッカーバーグは決算発表の際のいつもの決まり文句、「われわれのビジネスは順調に推移した」にとどまらず、以下のように追加した。「しかしわれわれのサービスが人々を結びつけるという目的に反して不当に利用されたのであればビジネスの好調さには意味がない。われわれはこのプラットフォームの悪用を防ぐために全力を挙げている。セキュリティーの確保への投資は莫大なものになるため利益率に影響が出るはずだ。しかし社会を守ることは利益を最大化することよりはるかに重要だ」。

今日(米国時間10/31)、Febookが発表した2017年第3四半期の決算はきわめて好調で、 セキュリティー投資の強化の影響が出るとすれば来期以降のことだろう。今期の利益は対前年比で79%のアップ、47億ドルとなり、アナリストの予測を上回る四半期がさらに続いた。売上は103億ドル、1株あたり利益は1.59ドル(GAAP)だった。アナリストの予測はそれぞれ984億ドル、1.28ドルだった。Facebookの1株あたり利益は対前年比で76%アップという驚くべき数値となった。

売上は対前年比47%アップ、 で2016年同期の数字が56%からやや減少した。これはFacebook自身が「広告出稿スペースが底をつきつつある」と以前から警告していた。Facebookの広告売上に占めるモバイルの割合は87%から88%へわずかに上昇した。モバイル広告が占める割合はそろそろ安定期に入ったようで、デスクトップからモバイルへのシフトはほぼ完了したようだ。DAU(1日当りアクティブ・ユーザー)の平均売上は7.51ドルで1年前の5.95ドルから26%%アップした。FacebookのDAUの伸びは16%であったのに対してそれ以上に売上が伸びたということはFacebookの収益化能力がさらに向上中であることを意味する。

ユーザー数に関してみると、MAU(月間アクティブ・ユーザー)は20.6億人、前期末の20.06億人から3.19%のアップとなった(前期は3.4%のアップだった)。DAUは13.7億人で対前期比3.8%のアップだ。Facebookのいわゆる「スティッキネス」、つまりMAUのうちどのくらいの人数がDAUとして戻って来ているかという率は2016年第1四半期以来ほぼ横ばいで66%だ。しかしこの数字はスティッキネスとして異例に高い。サービスは時間と共にユーザー離れを引き起こし、スティッキネスが低下するのが通例だ。

四半期決算が発表される直前のFacebook株価は182.66ドルで、その後時間外取引で1.28%アップした。Facebookの手持ち資金は第3四半期末で382.9億ドルと極めて潤沢で、いつでも大型の買収を行える。

決算説明の電話記者会見でザッカーバーグは政府の広告規制に触れ、「適切に実行されるのであれば歓迎すべき方向だ」と述べた。ただしFacebookは自主規制の方向で努力している。

ここ数か月、メディアの間ではFacebookに関して懸念が高まっていた。ロシアの大統領選干渉に関連してFacebookのセキュリティー強化によってパブリッシャーのページがニュースフィードの上位に表示されなくなり、別の表示順位の低いフィードに隔離されるのではないかという噂されたためだ。しかしユーザー体験を優先するFacebookの方針はさまざまな批判を乗り越えてFacebookのビジネスを今期も成功に導いた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Alphabet、第3四半期決算好調――クリック単価もひさびさのアップ

今日(米国時間1/26)、Googleの親会社、Alphabetは、きわめて好調な四半期決算を発表した。アナリストの予測を大きく上回っただけでなく、さらに印象的な要素は、ここしばらく低下を続けていた重要な数値が成長に転じたことだろう。

その数値というのはクリック単価(cost-per-click)だ。クリック単価は広告の価値を測る重要な指標だが、対前期比で1%の上昇をみせた。対前年比では依然として18%のマイナスだが、今期のわずかな上昇はGoogleの広告ビジネスにとって重要な一歩だ。モバイル化と共にオンライン広告市場では競争が激化としているとはいえ、Googleの広告が他のプラットフォームに脅かされれてはおらず、依然として中心的な地位を占めていることを示すものだろう。

クリック単価の低落傾向はここしばらくGoogleが苦しめられてきた問題だった。まず昨年、2016年の第1四半期に、クリック単価が対前年比で減少した。このときは対前期ではプラスマイナスゼロだったが、その後は両者ともマイナスに転じた。Googleはクリック単価の低下を補うために総クリック数の増大を図らざるを得ないことになった。もちろんクリック総数は対前年比で増加を続けており、今期は47%アップしている。

今四半期の好調な決算発表を受けてAlphabetの株価はアップし、Googleの時価総額には数十億ドルが加わった。記事末に決算の主要な数値をまとめておいたが、この午後、株価は1000ドルを超えた。今日のアップ分を加えて、Alphabetの株価は今年29%アップしている。

今回の決算に対するひとつの説明は、 Googleのトラフィック獲得コスト(TAC)に関するものだ。今期、GoogleのTACは広告売上に対して23%を占めた。 これは対前年比でわずかなアップだが、アップには違いない。ウォールストリートはこの点と、さらにAlphabetの他の「賭け」が成功するかどうか注意深く観察しているはずだ。

「その他の賭け」、つまりNestやFiberなどGoogle本体以外の事業についてみると、前期の68億ドルから今期の87億ドルへと売上は増大している。また赤字のコントロールにも成功しているようだ。前年同期の8億6100万ドルから今期は8億1200万ドルへと赤字額もわずかに減少した。

第3四半期決算の主要数値は以下のとおり。

  • Q3売上:278億ドル。アナリスト予想は272億ドル
  • Q3利益: 1株当り9.57ドル 。アナリスト予想は8.33ドル
  • その他事業: 売上87億ドル、損失8億1200万ドル
  • 売上TAC比率: 23%
  • 有料クリック総数: 対前年比47%アップ
  • クリック単価: 対前年比18%ダウン、対前期比1%アップ

画像: Jeff Chiu/AP

〔日本版〕原文では「その他事業」の損失が$861 millionとなっているが、記事本文およびAlphabet発表を参照して$812 millionに訂正。なおAlphabet株価は一時1005ドルをつけたが現在はやや戻して991ドル前後となっている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

今年中に黒字化の見通しにTwitte株価急上昇

今日(米国時間10/26)は朝からTwitterには有意義な日となった。

昨年の大統領選に関与を試みたとしてロシアの有力メディア、RTとSputnikに広告出稿を禁止しただけでなく、四半期決算でも意外な好調ぶりをみせた。今年中に黒字化を達成できる見込みが発表されたことでTwitterの株価は市場内取引で15%も急上昇した。

Twitterは2017年の第3四半期の赤字を2100万ドルまで圧縮することに成功した。当期の売上はやや減少していたものの、今年第4四半期の営業成績の見通しが極めて有望なものだった。

投資家向け発表 [PDF]は以下のようなものだ。

Q4について当社は次のように予測する。:
• 調整済みEBITDA:2億2000万ドルから2億4000万ドル
• 調整済みEBITDAマージン〔対売上比〕は35%から36%
• 資本支出は1億1000万ドル未満
• 株式による報酬は9000万ドルから1億ドル

調整済みEBITDAが予測の高値を達成した場合、当社はGAAPベースで黒字化を達成できると予測している。

Q3決算の好結果と併せ、この発表は投資家に好感を与えた。Twitterについて市場はこのところ赤字の垂れ流しとユーザー数増加の頭打ちという暗いニュースばかり聞いていた。

ただしTwitterの黒字化予測の根拠の大きな部分は社員に対する株式ベースの報酬支払〔ストックオプション〕を減らすというものだが、他にも明るい要素がないわけではない。月間ユーザー数〔DAU〕は対前年比で4%アップした。アメリカにおける売上はわずかに減少したものの、海外での利益は6%アップしている。

Twitterにとってlなすべきことは山積しているが、他のポジティブな要素に加えて黒字化達成の見通しが株価に好影響を与えたことは疑いない。

画像: Justin Sullivan/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Snap、Q2決算発表後、株価12%ダウン――売上も成長も予測に届かず

チャット・サービスのSnapchatを運営するSnapの第2四半期の決算が発表された。ユーザー数の伸びはライバルのInstagramの圧力を受けて鈍化し、このソーシャルメディアはまたしても下り階段を経験することとなった。

SnapはDAU(1日当たりアクティブ・ユーザー)を730万人追加し、1億7300万とした。これは4.2%の成長率で、第1四半期の成長率、5%を下回った(このときのDAUは1億6600万人)。Snapは売上、1億8160万ドル、1株あたり利益は0.16ドルの損失となり、これも予測を下回った。アナリストの予想は1億8580万ドルの売上、1株あたり0.14ドルの損失、ユーザー数1億7500万だった。

Snapの今期の損失は4億4300万ドルとなり、 前年同期の1億1600万ドルの4倍近くに急増した。つまり売上が伸び悩む中でマーケティングとセールスのコストは大きく膨張していることになる。

TechCrunchが取材した投資家は「DAUの伸びが少なくとも500万、総数で1億7100万に届き、ユーザー当たり売上は1.05ドルから1.10ドル程度」となることを期待していた。しかし現実には、ユーザー当たり売上は1.05ドルだった。ただし第1四半期からは16%という健全な伸び率を示した。前年同期比では売上は153%のアップとなり、第1四半期の1億4960万ドルからも21%の成長となっている。こうした売上の増大にもかかわらず、ユーザー数の頭打ち傾向は投資家を失望させていた。

今日(米国時間8/10)の四半期決算発表前のSnapの終値は13.69ドルだったが、発表を受けて時間外取引の株価は12%急落して12ドル台となった。

Snapは売上の「その他」の内訳を示していない。これには例のサングラス・タイプのカメラも含まれる。つまりは開示する必要があるほどの売上を確保することはできなかったのだろう。

明るいニュースはSnapchatが売上への貢献がもっとも期待できる北米市場で400万の新規ユーザーを得たことだ(前の2半期の増加は300万)。またSnapは「それ以外の地域」におけるARPU〔ユーザーあたり平均売上〕 を前期の0.19ドルから今期は0.29ドルへと大きく増やすことに成功している。つまりSnapは帯域幅の狭い途上国でもマネタイズを図る方法を学んでいることになる。

投資家はSnapのユーザーベースの頭打ちは一時的なものであるよう願っている。Snapは2016年の第2四半期にはDAUの伸び率17.2%を記録したものの、InstagramがStporiesのクローンをリリースして攻勢を開始すると第4四半期には成長は3.2%にまで劇的に減速した。今期も第1四半期の5%成長を上回ることができず、株価の足を引っ張ることとなった。【略】

Snapが上場以前に資金を調達した際の会社評価額220億ドルや上場直後の株価上昇による314億ドルの時価総額の水準を取り戻したいなら多数の抜本的対策が必要だろう。ユーザー別に適切なフィードを表示するアルゴリズム、外部ブランドや有力なインフルエンサーとの良好な関係などを構築し明確な成長戦略を打ち出すことによってFacebookの影を打ち払う必要がある。ただし、こうした改革にはSnapがここまで成長した原動力となってきたプロダクト哲学と反するものが含まれるかもしれない。

Snapの改革案についてはわれわれの記事、 8 ways to fix Snapchat(Snapchat改革のための8つの方法)を参照。

画像: Bryce Durbin/TechCrunch

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

生鮮食品宅配のBlue Apronは四半期決算発表後、株価急降下

今日(米国時間8/10)、Blue Apronは第2四半期の決算を発表した(上場後最初の決算発表)が、その内容に株価は急降下した。同社の決算の数値は市場の期待と大きく食い違うちぐはぐなものだったため、株価を14%以上下落させた。

Blue Apronは支出を押さえるためにマーケティング費用の削減を試みているが、その結果は大幅な顧客の減少をもたらした。Bleu Apronは初期段階では多少の利益を出していたが、その後顧客獲得のためのマーケティングに巨額の支出を行っていた。

しかしこうして獲得した新規顧客をつなぎとめ、実際に食品を購入させる方策がすぐに問題となった。今期、Blue Apronは顧客ベースの健全化にやや成功し、生鮮食品の購入はややや増えている。しかしマーケティングを削減する中で顧客数の拡大を続けられるかどうはは依然不透明だ。同社は今期、2億3810万ドルの売上に対して1株あたり利益が0.47ドルの損失を報告した。ウォールストリートのアナリストは2億3580万ドルの売上と0.30ドルの損失を予測していた。

以下が株価の推移のグラフだ。

つまり、マーケティング費用を絞った結果、売上は予測を上回ったものの1株あたり利益では損失が拡大するという結果となった。Business Insiderによれば、同社は電話記者会見で今年下半期の見通しを1億2100万ドルから1億2800万ドルの損失となるだろうと予測したという。電話記者会見の内容については現在TechCrunchでも精査中だが、こうした否定的な見通しがBlue Apronのような新規上場企業の株価に悪影響を与えることは間違いない。現在市場ではSnapchatを運営するSnapの株価が低迷し、テクノロジー企業の上場への意欲が減退しているとも噂されている。

下半期のBlue Apronには数多くの難題が待ち受けていそうだが、その中でもAmazonという巨人が落とす影は大きい。しばらく前からAmazonが生鮮食品宅配サービスに乗り出そうとしている情報が流れており、これが株価を押し下げる要因の一つになっている。Blue Apronは1株当たり10ドルで新規上場を果たしたものの、株価は今や半値に下がっている。

しかしテクノロジー企業の上場がまったくストップするということではない。Dropboxは上場に向かってさらに一歩を進めたようだ。またTechCrunch は サブスクリプション・ベースのアパレル通販のStitch Fixが密かに上場申請を行っていたことを報じている。

画像: Michael Nagle/Bloomberg via Getty Images

〔日本版〕Google Financeによれば日本時間8/11朝のBlue Apronの株価は5.14ドル。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Apple、Q3決算好調で1兆ドル企業まであと一息――株価は新高値、時価総額8000億ドル超

今日(米国時間8/1)、Appleは第3四半期の決算を発表した。圧倒的な好成績に株価は新高値をつけた。実のところ話題は次の四半期に何が起きるかに移っている

Appleの時価総額は8000億ドルを超えた。一時Googleが時価総額でAppleを上回ったことがあったが、今やAppleは着実に1位の座を守り、さらに拡大を続けている。Appleの時価総額の上昇がこのまま続けば1兆ドル企業となる日も近いかもしれない。

今期のAppleの決算は、次四半期の好調を見込むガイドラインの発表もあって、即日決済取引で株価を5%アップさせた。今年Appleの株価は着実に上げ続け、今期決算発表前に30%もアップしていた。この成長が続くなら次の四半期で1兆ドルの大台に乗せることも不可能ではなさそうだ。

Appleはこの秋、新しいiPhoneの出荷を予定している。iPhone 6でサイズの拡大に踏み切って以来の大きなアップデートになり、ユーザーの望みの多くをかなえることになるだろう。強気筋はこれによってAppleはスマートフォン市場におけるシェアをさらに伸ばすと考えている。同社のプロダクトの動向にはポジティブな兆候が多い。iPadも対前年比で着実に成長している。しかし何といっても現在(そして予見しうる将来にわたって)Appleの稼ぎ頭であり成長の原動力となってきたプロダクトはiPhoneだ。市場の興味はiPhoneが次に四半期にどうなるかに集中している。

今日の最大の収穫は来るべきiPhoneがプレビューされたことによりさらに関心が集まり、次期四半期の成績に対する期待の高まりが判明したことかもしれない。通例Appleは次期iPhoneの詳細に関する大量のリークが出回る四半期に売上が停滞する傾向があった。新製品への期待の高まりは現行iPhoneの売れ行きに悪影響を与える。しかし新iPhoneが順調に供給されるなら(なるほど膨大な需要に応えるのは困難な事業だが、不可能でない)、来年われわれはAppleが1兆ドル企業となる瞬間を目撃するかもしれない。

もちろん1兆ドルというのはたやすい目標ではない。Appleの株価は今年30%もアップしたが、1兆ドルの大台に乗せるためにはさらなる成長が必要だ。しかし十分な量の製品が出荷できれば時価総額に新たなゼロを付け足すことは可能だろう。

画像: Lam/Getty Images

〔日本版〕Appleの発表によれば今期の売上は45.4Bドル、希釈後の株式に対するEPSは1.67ドル、対前年同期比はそれぞれ7%、17%のアップなどとなっている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ジェフ・ベゾスの資産世界一は一瞬だけ――AmazonのQ2は平凡、株価やや下げる

今日(米国時間7/27)、Amazonは第2四半期の決算を発表した。投資家にとって平凡な内容であり、株価は3%下がった。CEOのジェフ・ベゾスは決算発表の直前に一瞬だけビル・ゲイツを抜いて資産世界一になっていたが、株価下落によってたちまち冷たい現実に直面することになった。ベゾスは依然として世界で2位の金持ちにすぎない。

冗談はさておき、今期Amazonは137億ドルで Whole Foodsスーパーマーケット・チェーンを買収しており、その決算はAmazonにとって大きな意味を持つものだった。しかしAmazonは途方もないサイズの取扱総額からごく薄い利益を絞り出すというこれまでのやり方を踏襲したようだ。しかしAmazonがWhole Foods買収を完了し全米で数百にもなる現実店舗の運営をするようになれば、この方式には市場から強い圧力を受けることになるかもしれない。

問題はAmazonの多様な事業の損益がきめて広い範囲に散らばっていることだ―4億ドルの損失もあれば3億ドルの利益もあるという具合だ。同社はこれまでアグレッシブな成長を続けながら利益も確保してきた。しかし来期にはこの路線も限界に突き当たる可能性がある。Whole Foodsの買収を境として、今後Amazonは成長するために投資すれば赤字となるモードに戻るかもしれない。

Amazonの株価は今年驚くべき急上昇をみせた。今年初めと比較して40%もアップした。この値上がりでベゾスは一瞬だがビル・ゲイツを抜いて世界一の金持ちになった。 パソコンをベースにした現実世界とインターネットをベースにしたオンライン世界との交代を象徴するものと受け取られた。AmazonはAlexaで音声認識の世界へ、Twitchでビデオ・ストリーミングの世界に進出したが、Whole Foodsで現実世界の小売業に戻って来たともいえる。

決算資料からAmazonの巨大なオペレーションを支える重要な柱はAWSだということが分かる。Amazonの営業利益は前年同期の7億1800万ドルから今期は9億1600万ドルにアップした。今期純益は1億9700万ドルで前年同期の8億5700万ドルから大きくダウンした。サーバー事業はAmazonの利益を維持する部門であり、仔細に検討するなら、AWS事業そのものだと分かる。この事業はビジネスとして軌道に乗り、年間100億ドルの売上をもたらしている。

AmazonのEPS〔1株あたり利益〕は0.4ドル、で売上は380億ドルだった。アナリストの予測はEPSが1.42ドル、売上が371億8000万ドルだった。売上は前年同期比で25%アップしている。

全体としてAWSは昨年同様のペースで成長を続けている。Amazonは今期AWSの売上は対前年比で42%%アップしたとしている。2016年第2四半期の対前年比成長率は58%だった。今年の成長率はややダウンしているものの健全な成長を続けていることはAmazonにとって重要だ。世界の多数の企業がAWSをインフラとして利用している。Amazonは毎期きわめて高い利益率を誇っている。

もちろんクラウド事業の競争は激しさを増す一方だ。ことにGoogleがクラウド事業に本格的に取り組み始めたし、 Microsoftも当然ながらライバルだ。AWSはクラウド・コンピューティングのパイオニアであり今やほとんどその代名詞ともなっているが、世界の大企業、スタートアップのニーズを満たしていくためには日々サービスを拡充していくことを怠れないだろう。

画像:Drew Angerer/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

第2四半期の成長頭打ちにTwitter株12%ダウン

今日(米国時間7/26)、Twitterは 第2四半期の決算を発表したが、きわめて不満足な内容だった。その結果、株価は一気に12%もダウンした―ツイートするのにかっこうの話題だったといえなくもない。

下に株価のチャートを掲げる。残念ながらこれが事態を要領よく表していると思う

今日の急落でTwitterは最近得た値上がりをほぼ帳消しにしてしまった。Twitterの前期の決算は同社にしては珍しくポジティブなもので、MAU〔月間アクティブ・ユーザー〕が予測を超えて伸びていた。それ以外の数字もアナリストの期待以上だった。しかし今期の決算では、ユーザー数は頭打ち、広告売上も不調というTwitterの病がぶり返し、市場は同社の将来に一段と強い疑念を抱くこととなった。

Twitterの株価は多かれ少なかれMAUの伸びに比例している。Twitterは最近メインのサービス以外に各種のプラットフォームを提供し、特にライブビデオに力を入れているため同社のサービスを実際に利用しているオーディエンスの数をMAUから正確に測ることは難しい。そのためTwitterではMAUの数字から距離を置こうと務めていた。広告をメインとするビジネスはどうしてもFacebookなど他の同種サービスとMAUの数字を比較されてしまうからだ。

株価急落は同社に長期計画の根本的な見直しを迫っているが、短期的な悪影響も大きい。Twitterは報酬体系がストックオプションに依存することを改めようとしているものの、株価を維持できなければストックオプションの価値は失われる。これは社員の士気を下げ、人材の獲得にも悪影響を及ぼす。そこでTwitterはハラスメントの防止やツイートの選択のアルゴリズムの改善などユーザー体験を改良するプロダクトを次々に公開してきた。

市場のMAU万能主義に対してTwitterはDAU〔1日当たりアクティブユーザー〕が重要であるというスタンスを取った。これは、Snapchatを運営するSnapもFacebookに対抗するために採用した戦略だ。目的は株式市場の目をDAUに向けさせ、これこそがサービスの価値を生む源泉だと納得させることにある。DAUの大きさはエンゲージメントの母数であり、現実に広告を見るユーザーの数だ。Twitterのユーザーは毎日何回もTwitterを開くので広告の価値はさらに高くなる。より大きなエンゲージメントはより高価な広告料金を意味する。これがTwitterが出直しに際して取った戦略だったが、うまくいくためにはもちろんDAUが伸びていなければならない。

ところがTwitterは未だにDAUの実数を公表しない。その代わりに、いかにもテクノロジー企業らしいが、成長率やら縦軸にラベルがないグラフやらを見せてきた。透明性は今後高まるのかもしれない。しかし現在の秘密主義はTwitterには広告メディアとして巨大な可能性があるという同社の主張を裏付ける助けにはならない。

画像: Bryce Durbin

〔日本版〕Twitterは2014年1月に69ドルの高値をつけたが、2016年5月に14ドル台まで下落。今年に入ってやや持ち直し、先月は20ドルまで回復していた。現在の株価は16.84ドル。

TechCrunch記事に掲載されたTwitter作成のDAU成長率(棒グラフにY軸がない)。

同じくMAUの四半期推移。対前年比5%の成長。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook、Q2売上は予測を上回る93.2億ドル――ユーザー数の伸びはやや鈍化

Facebookのビジネスは2017年の第2四半期も依然好調だ。先ほど発表された決算資料によれば、売上は93億2000万ドル、GAAPベースの純EPS*は1.32ドルだった。アナリストの予測は92億ドル、 EPSが1.13ドルだったのでいずれも上回った。

売上増加率は対前年同期比で44.7%だった。2016年の第2四半期は59%のアップだったので、増加率はややスローダウンしている。この点についてはFacebook自身が「ニュースフィードに表示できる広告スペースが限界に近づいている」と投資家に警告していた。

ちなみに、広告スペースが限界に近くに連れて売上増加率が低下してきた経過は下の通り。

  • Q2 2017: 45 %
  • Q1 2017: 49 %
  • Q4 2016: 51 %
  • Q3 2016: 56 %
  • Q2 2016: 59 %

Facebookの売上のベースとなった月間アクティブ・ユーザー〔MAU〕は20億600万人で、前四半期の19億4000万人から3.4%増加した。前四半期のユーザー増加率は4.3%だった。Facebookの1日当たりアクティブ・ユーザー〔DAU〕は13億2000万人で前四半期は12億8000万人だった。対前年比では17%アップしている。決算発表直前のFacebookの終値は165.61ドルだった。時間外取引では若干下げたが、決算発表後後に反発し、1.35%アップして167.85ドル付近で取引されている。

第2四半期のFacebookの利益は38億9400万ドル、対前年比で71%アップした。Facebookの四半期利益がGoogleを上回ったのはこれが初めてだ。ただしGoogleの第2四半期の利益が35億2400万ドルと低調となったのはEUから課せられた27億ドルの独占禁止規定に基づく罰金のためだ。Googleではこの措置を不服として控訴している。

Facebookが計上したコストは49億2000万ドル、営業利益率は47%だった。前第1四半期は41%、30億6000万ドルの営業利益だった。従業員数は2万658人で対前年比43%のアップだ。Facebookが将来の規模の拡大をにらんで人材に投資していることをうかがわせる。資本支出(capital expenditure)は14億4000万ドル、現金及び現金等価物は354億5000万ドルに急増した。連年の黒字経営によりFacebookには必要とあれば大型買収を行うのに十分な手元資金がある。【略】

モバイルは今や広告売上の87%を占め、実額は80億ドルに上っている。前四半期は85%、前年同期は84%だった。広告売上総額は91億6000万ドルだった。

第2四半期にFacebookはエンタープライズ向けSNS、 Workplaceの無料バージョンのテスを開始した。Workplaceは企業向けコラボレーション・ツールとしてFacebookの有力な収入源となる可能性を持っている。今期、Facebookには500万の広告主が存在した。ビデオの5本に1本はFacebook Liveを利用したライブ配信だったという。

Instagramも引き続き拡大を続け、ユーザー7億人、 Directメッセージのユーザーは3億7500万人を数えた。Snapchat Storiesのデッドコピーと評されるWhatsApp Statusのユーザーも2億5000万人に上った。一方、Messengerの月間ユーザーは12億人の大台に達した

WhatsApp StatusはSnapchat Storiesのコピーが大成功

決算発表の電話記者会見でCEOのマーク・ザッカーバーグはAIがFacebookのビジネスに与える影響を論じ、「Facebookの人力によるコンテンツ監視の一部はやがてAIで置き換えられるだろう。大勢の目に触れる前に不適切なコンテンツをスクリーニングすることが可能になる。個人別のニュースフィードに適切な投稿を選択し、またフォローしていなくても興味あるページを配信するなどの面でAIは役立つ。広告ターゲティングもAIによって最適化が進むだろう。AIは〔Facebookの規模からして〕人力では不可能なレベルにFacebookを改良するはずだ」と述べた。

ザッカーバーグの発言でもっとも重要だったのは、WhatsAppのDAUが10億人に達し 、Snapchat Storiesのクローン、WhatsApp StatusのDAUが2億5000万人に達したことを明らかにした点だろう。

ただしザッカーバーグはMessengerの収益化に関してわずかに不満を感じているようだ。ザッカーバーグは「もう少し速い動きを期待したい。必ずそうできると信じている」と述べた。【略】

〔日本版〕*Facebookの決算資料によれば”Earnings per share attributable to ClassA and Class B common stockholders: diluted”〔クラスAおよびクラスBの普通株の1株当たり利益:希釈後〕についての数字。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

任天堂の四半期決算はSwitchのヒットで好調

任天堂は新しいゲーム機、Switchを製造されるはしから売りまくっている。先ほど発表された決算資料によれば、 任天堂は4月から6月の四半期で合計197万台を販売している。現在までのSwitchの販売台数は470万台前後だが、これは発売以来2四半期しかたっていないことを考えればきわめて好調だ。

クリスマス商戦までこの人気が継続すればSwitchは1年でWii Uの販売合計を上回りそうだ。ただしそのためには任天堂は製造能力を需要に見合うレベルに拡張する必要がある。

実際、製造能力が向上していることを示す兆候もいくつかある。たとえばAmazonを含む販売業者では以前より頻繁に「新規入荷」するようになっている。また「新規入荷」が売り切れるまでの時間が以前よりわずかに長くなっている。これは任天堂が製造ラインの強化にあたって正しい方向に進んでいることを示すものだろう。

全体としてSwitchのハードとソフトのヒットは任天堂の決算に良い影響を与えた。粗利益は5億7800万ドル、販売費及び一般管理費を差し引いた営業利益が1億4500万ドルというのは、4600万ドルの損失だった前年同期に比べて大幅な改善だ。

ソフトについてみると、「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド」が依然としてSwitchのゲームタイトルのトップで、全世界累計で392万本が売れている(Switch 1台についてほぼ1本の割合)。「マリオカート8 デラックス」がほぼこれにならぶ354万本で2位だった。ARMSも118万本と好調なスタートを切った。また情報を総合すると発売間もないSplatoon 2も好成績のようだ。ここしばらくトップクラスの新作ゲームに恵まれなかった任天堂としてはSwitch関連の売上を将来に向かって支える上で追い風になるだろう。

任天堂の3DSシリーズについては、昨年同期とほぼ変わりがなく、100万台弱だ(前年同期1%アップ)。ただしソフトの販売は31%も減少している。新しい2DS XLは今週末に登場する予定なので、DSの数値を押し上げるはずだ。また今年下半期にはピクミンやポケットモンスター、サン、ムーンの続編がリリースされる。

〔日本版〕任天堂の決算短信日本語版はこちらのページで「日本語」を選択してPDFをダウンロードできる。資料は円ベースだが、上の記事では1ドル≒112円で換算している。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+