Apple、ARヘッドセットを2020年出荷を目標に研究中

Appleは拡張現実(AR)ヘッドセットを2019年までに開発するための技術を研究中で、2020年の商品化を目指しているとBloombergの最新記事が伝えている。記事によるとそのデバイスはAppleのiPhoneや他のモバイルデバイスとは別物で、内蔵ディスプレーを備え、専用OS(’rOS’と内部で呼ばれている)と新しいカスタムプロセッサーを採用するという。

Apple CEO Tim Cookは過去のインタビューでARの将来について強気な発言をしており、iOS 11にはAR体験の開発を支援するARKitと呼ばれる機能が組み込まれている。Bloombergの以前の記事によると、Appleは複数のARエキスパートを雇い、開発チームはDolby Labsの技術担当幹部だったMike Rockwellが率いている。

最近Cookは、満足できる体験を得られるARヘッドセットを消費者に届けるためのテクノロジーはまだ揃っていない」と報道に語り、この分野の製品が「市場に出るまでにはしばらく時間がかかるだろう」と警告した。これは少なくともWindows HoloLensのことを遠回しに言っているものと思われ、Magic Leapをはじめとする他社製品も指しているかもしれない。

Appleはこの未来機器の計画を今も固めているところだとBloombergは言っているが、対話方式についてはタッチ式入力、Siri音声入力、さらにはヘッドジェスチャーなども研究しているようだ。チームはアプリケーションもメッセージング、バーチャル会議、360度ビデオ、ナビゲーションなどを開発中で、このデバイスのためのApp Storeを作る可能性もある。

テストは社内でHTC Vive、およびiPhone画面を使うSamsung Gear VRに似たデバイスで行われているとBloombergは伝えている。Appleは最新のMacでVRコンテンツ開発のために外部GPUとHTC Viveに対応しており、これも動機の一因かもしれない。記事によるとAppleはARKitの新バージョンを2018年に公開する予定で、このデバイスをターゲットにした体験を開発する道を拓くものだ。

Appleは様々な実験プロジェクトを立ち上げているが、全部が製品化されるわけではない。しかしCookがARとその将来の可能性について語る様子からは、Appleが単なるテクノロジーへの興味以上の力を入れていることが見て取れる。

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Apple iPad、2018年中にホームボタンを外してFace ID採用か

AppleはiPadのホームボタンを取りやめベゼルをスリム化しFace IDによる顔認証技術を導入するデザイン変更を進めているらしい。新デザインのiPadは来年には登場するとBloombergは言っている。

アップグレードされたタブレットはiPadのハイエンド機としておそらくiPad Proの一機種になるだろう。OLED画面をはじめiPhone Xに搭載された機能の一部は継承しない。サイズは10.5インチのiPad Proと同じくらいとみられ(12.9インチバージョンの情報はない)発売は来年後半の見込み。
iPadのホームボタンを取り除くことで同じ物理的サイズで画面を大きくできる。すでにAppleは、9.7インチモデルに代わる10.5インチ版でベゼルを細くして画面を大きくしているが、端末前面の「あご」部分を減らすことでさらに画面拡大を進められる。

新iPad用にOLED画面を量産することは技術的にも価格的にも大きなハードルとなるため、iPhone XからiPadへは受け継がれないと記事は書いている。しかしBloombergの情報源によると、顔認証によるロック解除はiPadデビューを飾りそうで、ほかにも内部スペックの改善や新しいApple Pencilなどが予想されている。

上部ベゼルを大部分除去する「ノッチ」デザインについて記事は言及していない。iPadがビデオ鑑賞など横位置で使われることが多いという事情を考えるとあまり意味はないかもしれない。

もちろんAppleがiPhone Xで培った技術を他の製品に拡大することはわかっていたが、もし本当に次期iPadで採用されるとすれば、Appleはずいぶん早くiPhone Xのイノベーションを活用することになる。

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Nvidiaに負けたくないIntelとAMDがCPU/GPU盛り合わせチップを共同開発

IntelがAMDと一緒に、IntelのCPUとAMDのGPUを合わせたノートブック用チップを開発している。それは小さくて軽量で、しかもグラフィクス要求の厳しい最高クラスのゲームもゆうゆう扱える、というチップだ。

この二社の提携は、見た目には分かりやすいが、でも両社がコラボレーションするのは80年代以来久しぶりだ、とアナリストのPatrick MoorheadがThe Wall Street Journal紙に語っている。これまでは、どちらかというと両社は互いに強力なライバルとして、PC用プロセッサー市場を争っていた。まあ、レースの常勝はIntelだったけど。

でも最近では、Intelのトップの座をねらうのはAMDよりむしろNvidiaのようだ。グラフィクスカードのメーカーであるN社は、このところAIと機械学習に力を入れているし、それと同時に消費者向けとエンタープライズ向け両方のコンピューター用に、トップクラスのグラフィクスカードを提供し続けている。

AMDは最近、Nvidia製品に負けない性能/機能のGPUを作って、Nvidiaを押さえ込もうとしている。そして今回のIntelとの協働では、どでかい専用グラフィクスカードがなくても最高のグラフィクス性能を発揮するチップによって、さらに未来の成長の余地を作ろうとしている。このチップはPCのメーカーに、プロセッサーのサイズが小さく、グラフィクスカードもそれ用のヒートシンクも要らないという、省エネ省スペースを提供するはずだ。

そしておそらくIntelは、昔のライバルと組むことによって現在の最強ライバルを引き離したい、という根性だろう。消費者にとっては、良いニュースかもしれない。

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残念!Astropadの「カメラボタン」はAppleにはクールすぎた

Astropadsから近々発売されるLuna Displayはアダプターと専用ソフトウェアを使ってiPadをMacのワイヤレスモニターに変える。しかもこの会社はiPadのほとんど使いみちのない前面カメラをソフトウェアボタンに変えるという気の利いたハックでこのツールをいっそうクールにしようとした。しかし、当然、Appleはこの機能を拒絶し新機能を備えたアップデートをApp Storeに載せなかった。

カメラボタンが却下された根拠は、App Storeのレビューガイドライン2.5.9項によるもので、ハードウェアまたはソフトウェアの本来の振る舞いを変更するアプリは認めないとしている。これはAppleがその気になればいつでも適用できる曖昧な基準で、このケースも例外ではない。

しかし残念でならない。デベロッパーがAppleから提供されたAPIと開発ツールの限界を押し広げることは、アプリやiOS全体にとって喜ぶべきことであるはずだからだ。しかもこれは厄介なUI問題を革新的ソリューションに変える優れた方法に思える。

AstropadのLuna Displayはカメラボタンが出来る前から素晴らしい製品であり、なくなったあとも素晴らしい -- それでもやはり、このあわれな弱者には同情を禁じ得ない。

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GoogleがAndroid 8.1にNeural Networks APIを導入、今日からデベロッパーベータを提供

今日Googleは、Android Oreo(v8.1)のデベロッパー向けベータの配布を開始した。

今回の大きな目玉はNeural Networks APIで、これによりスマートフォン上でハードウェアアクセラレーション〔後述〕によるNNの推論を行い、訓練済みの機械学習モデルを高速に実行する。この種の計算をエッジに持ち込むことによって、ネットワークのレイテンシーと負荷が減り、機密データがデバイス上に留まることによって、エンドユーザーに多大な便宜をもたらす。

このNN APIにより、スマートフォン上で画像分類をしたり、ユーザーの行動パターンから次にやることを予見する、といったアプリが可能になる。Googleによると、このNeural Networks APIはTensorFlow LiteやCaffe2などのフレームワーク使いこなすための“基礎としての層”として設計した、という。

このAPIはデバイス上にAI専用チップがあればそれを利用できるが、なければふつうにCPUを使う。GoogleのスマートフォンPixel 2には専用チップPixel Visual Coreが載っており、Googleは前にも、8.1のプレビューが使えるようになったらそれが実際に動く、と言っていた(つまり今日だ)。

Neural Networks APIはユーザーのデバイスを酷使するが、Googleは8.1でAndroid Go用の最適化を導入し、デベロッパーがもっとベーシックなスマートフォン用にはその軽量バージョンのAndroidを使えるようにした。それは、今年の5月にI/Oカンファレンスで発表された簡易版Androidだ。

Goは、接続性の良くないところで使う低スペックのスマートフォン用だ。今回のアップデートではRAMが1GBに満たないデバイス向けのメモリの最適化が行われ、またそれらが8.1以降で動いている場合には、配布するアップデートを対象デバイスのシステムメモリに応じて選択できる。

そのほか、8.1デベロッパープレビューではAutofillがアップデートされて、パスワードマネージャーがこのフレームワークを使いやすくなった。また、そのほかのバグパッチやセキュリティパッチも、いろいろ行われているはずだ。

Android 8.1が消費者の手に渡るのは12月の予定だが、デベロッパーは今すでに、このベータにアクセスできる。

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「ソーシャル・ネットワーク+Evernote」をイメージするMrOwl

ソーシャル・ネットワークとEvernoteが融合したようなアプリケーションが登場してきた。ArvindおよびBecky Raichurによるもので、データの保管や共有を簡単に行うことができるようになっている。しかもあらゆるデータ形式に対応しているのだ。

データは公開ないしプライベートで保管しておくことができる。たとえば当方で、「Rolex」についてのブランチ(MrOwlでは情報をまとめる単位を「ブランチ」と呼んでいる)を作成して公開してある。ここに画像、テキスト、リンクなどの情報を加えていくことができる。人気の公開ブランチには、たとえばシークレット・メニューについてのものなどがある。

アプリケーションの魅力を存分に発揮するには、まだまだ利用者が少ない様子。利用者が増えてくれば、より活発に情報のやり取りが行われることになるだろう。

「コラボレーション機能が、このアプリケーションの大きな魅力です。編集権を公開してブランチを育てていったり、特定の人に対して公開して編集作業を続けるようなことができます。もちろん完全にプライベートなものとして、保管しておくことも可能です」とArvindは述べる。「知識やリソースを、コミュニティ全体の資産として育てていくことができるわけです」。

もちろんソーシャル機能をもつアプリケーションは、世の中に溢れかえっている。しかし大量のデータを友人やコミュニティに、簡単に公開できるMrOwlはなかなかおもしろい試みだと思う。アプリケーションは、まずインドで広まり、現在のデイリー・アクティブユーザーは7500人で、セッション数は70万となっている。これまでに600万ドルの資金調達も行なっている。

「利用者の方々は、MrOwlを指してGoogle、Wikipedia、およびPinterestをつなぐものであると表現しています。面白そうなものを見つけたり、情報を集約するブランチを作成したり、他の人と連携して詳細な情報ハブを構築して行ったり、あるいはまとめた情報を共有することができるのです」。

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(翻訳:Maeda, H

Google Homeにタッチスクリーン方式のデバイスが登場か、検索のコードにその気配

Google Home用のタッチスクリーン型デバイスをGoogleがテストしている、という証拠がまた一つ。AndroidPoliceが指摘するGoogle検索アプリケーションの最新バージョンのコードには、新しいオンスクリーンインタフェイスを持つデバイスを参照している箇所がある。そのv7.14.15のコードには、オンスクリーンメニューとファンクションの長いリストがあり、それをコードネームQuartzというデバイスが利用している。メニュー中のYouTubeの再生は、Amazon Echo Showが最近取り下げたファンクションだ。

本誌TechCrunchの9月の記事でも、GoogleがタッチスクリーンインタフェイスのあるGoogle Homeデバイスを作っている、と報じた。二つの情報筋が、その社内コードネームは“Manhattan”だと確認し、画面サイズはEcho Showと同じ7インチだ、と言っていた。情報筋の一人は、Googleの社員から直接情報を得ていた。二人とも曰く、そのデバイスはYouTube, Google Assistant, Google Photos, そしてビデオ通話をサポートする、と。また、Nestなどのスマートホームデバイスをコントロールするスマートハブとしても機能する、と。

AndroidPoliceの今回の記事は、これらの詳細の多くを確認しているようだ。そのコードレビューAPK Teardownが開示しているのは、複数のオンディスプレイ機能、対話的タイマー、32種のアイコンを用いる天気予報などだ。YouTubeビデオの再生と、最低限のWebブラウザー、それにフォトギャラリーやお店のリスト付きGoogle Mapsなどもある。

現時点でGoogleは、そんなデバイスがあることを確認していないが、少なくともそのアイデアがあるとか、内部的にテストしていると考えても、無理ではない。家庭の中心的な情報ハブは、各社が目指してきた製品であり、その最新例がAmazon Echo Showだ。Amazon Echoに一歩々々追いつく努力をしているGoogleが、次にEcho Showのクローンをめざしても、おかしくはない。

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このハックは音声を利用する仮想モデムでインターネットに接続する

伝説のプログラマーMartin Kirkholt Melhusは、インターネットのない会社で仕事をしていたことがある。でも、そこでの仕事はStackOverflowからコピペすればできるようなものばっかりなので、彼はネットを使いたいと思った。そこで彼は、彼のスピーカーとマイクロフォンを(理論上は使えるはずの)モデムに改造した。“それはギミックであり、概念実証のつもりだった。仕事で実際に使うものではなくて”、と彼は書いている。“コメントでぼくを非難する前に、そのことを理解してもらいたい”。

そのシステムはHTML5のWeb Audio APIを使用し、テキストをモデムのトーンに換えた。スピードは当然遅いが、Pythonの大きなコードを盗んでVisual Editorへドラッグするには十分なはずだ。

Melhusは書いている:

最近ぼくは、開発用コンピューターがインターネットに接続されていない顧客のところで仕事をしていた。GoogleやStack Overflowにアクセスできないと生産性がガタ落ちになるので、とても困った。実はぼくの仕事の大半は、ブラウザーからVisual Studioへコピペすることだったんだ。

そこでは、1台のラップトップがインターネットに接続されていたし、ぼくの開発用コンピューターには3.5mmのオーディオジャックがあった。これで、問題を解決できる! Web Audioを利用して、この会社の、インターネットの「有る」と「無し」のギャップを填(う)めたのだ。

で、このお話の教訓は? おもしろくて賢いことは、いつでも人生の難関を切り拓く良い方法だ。コードはここにあり、モデムのインタフェイスはここにある。

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Nvidiaに負けたくないIntelがニューラルネットワーク専用プロセッサーNervanaを年内発売

今朝(米国時間10/17)WSJのD.LiveイベントでIntelが公式に、同社のニューラルネットワークプロセッサーNervanaを披露した。この機械学習のユースケースを想定したチップ系列は、開発時のコードネームがLake Crestだった。

このチップの基本技術は、Intelが昨年8月に3億5000万ドルで買収したNervana Systemsに負っている。このニューラルネットワークプロセッサー(Neural Network Processor, NNP)チップは標準的なキャッシュ階層を廃し、チップ上のメモリをソフトウェアが管理することによって、ディープラーニングのモデルの訓練を高速化する。

Intelはここ数か月、Nvidiaに完敗することを避けようと躍起になっていた。今成長著しいAI市場に向けて舵を切ることにより、このレガシーのチップメーカーは、これまでに築いた業界とのコネを利用して生き残ろうとしている。その点に関してIntelの目標は、2020年のAI部門の売上を現在の100倍にすることだ。

NervanaはNNPとしてスケーラビリティと数値計算の並列化を売りにしている。また、強力な双方向データ転送能力も、重要なセールスポイントだ。Intel独自の数値フォーマットFlexpointを使うことによって、スループットを上げているという。また回路のサイズを縮小したことによって並列処理を高速化し、同時に電力消費量を減らしている。

もちろんニューラルネットワークのパラメーターを大量のチップに分散して効率を上げることは、他者も当然ねらっている。Nervanaと並んで今後市場にどんなものが出てくるか、今から楽しみだ。

今日の発表には、ベンチマークがなかった。間に合わなかった。発売は年内だそうだが、大丈夫か。Facebookは技術情報をIntelと共有して、このチップの開発に協力してきた。

Intelは、Nervanaを軸とする総合的な製品ラインを目指しているようだ。次に出るAI向けXeonプロセッサーは、噂ではコードネームが“Knights Crest”だそうだ。

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Amazon、EVを充電するドローンの特許を取得

Amazonの最近の特許は、航行距離心配問題の答えになるかもしれないが、現時点では実用というよりもSFチックに聞こえる。新しい特許(via Roadshow)に書かれているドローンは、電気自動車のバッテリーを搭載し、路上でバッテリーが切れた車に、充電ステーションへ行くのに必要な充電をする。

ただしこの特許にはクレイジーな部分が多々ある。たとえばドローン自身が、軽い積荷で短時間の飛行でさえ電源管理には様々な工夫が必要だからだ。実際、自身の充電状態を保ちつつ補給を必要とする車の近くにいることがこのアイデア全体で最大の難関だと思われる。

これが現実になるまでの障壁はそれだけではない。特許資料によると、車の屋根にあるドッキングステーションにドローンが着地して接続したまま走行中に電力を供給すると書かれている。これは、自動車メーカーに採用されるか、車の改造が必要であることを意味している。

現時点では、非常に現実的なコンセプトであるとは言えない。しかしポテンシャルはある。どこでもEVが走りドローン配達サービス(Amazonが本気で取り組んでいる)が当たり前な未来では特ににそうだろう。

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デベロッパーが使う機械学習のモデルがグローバルなトレンドに合うようにするTensorFlow Lattice

GoogleのTensorFlowのチームが今日(米国時間10/11)、デベロッパーが使用する機械学習のモデルが、訓練データにノイズがあった場合でもグローバルなトレンドに合っているようにするためのツールTensorFlow Latticeをリリースした。Latticeはルックアップテーブルのようなもので、それにより、モデルを制約するマクロのルールを定義する過程を単純化する〔単なる表で表す〕。

ルックアップテーブル(lookup table, 参照表)は、データの入力(キー, 鍵)と出力(ヴァリュー, 値)を対照させたデータ表現だ。一つのキーに一つのヴァリューが対応している形がいちばん理解しやすいが、複雑な多次元のファンクションではキーが複数になることもある。TensorFlowのチームのアプローチは、訓練データを使ってルックアップテーブルのヴァリューを訓練し、一定の制約下で精度を最大化するものだ。

このやり方にはいくつかの利点がある。まずそれは上述のように、単調関係(monotonic relationship)を定義しやすい。もっとふつうの言葉で言えば、入力がある方向に動けば出力も同じ方向に動く、というデータ間の単調な関係をデベロッパーに保証する。

チームは、車と交通量の例を挙げている。車が増えれば交通量も増える、という単調関係。このような状況では、単調性がルックアップテーブルのパラメータの制約として表現される。これらの制約は、事前の知識を利用して出力(結果)を改良する。モデルが、ユニークだけれども前と似た問題に適用されるときには、とくにそれができる。

さらにまた、高価な計算に頼るよりも単純な参照表を使った方が効率的な場合があり、そのときは一つ一つの入力/出力ペアをいちいち計算するよりも推定(補完)で間に合う。それにラティステーブル(格子表)は、従来の方法に比べて、デベロッパーにとっての透明性が増す。

TensorFlowは、デベロッパーがラティステーブルを使ってさまざまな問題を解くときのために、4種類の推定ファンクションを提供している。さらに詳しい情報は、GitHub上にある。

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BlackBerry、最新機種でキーボードを見捨てる

昨日(米国時間10/8)ドバイのGITEX Technology Weekで、BlackBerryは巨大バッテリー搭載の全画面スマートフォン、Motionを発表した。TCLがBlackBerry Mobileブランドで製造するMotionは、5.5インチのスクリーンを備えSnapdragon 625 SoCプラットフォームを採用している。

同端末は当初中東市場で販売され、価格は460米ドル前後。北米地域での販売については何も発表されていない。

画面は大きく、バッテリーはいっそう大きい。5.5インチ画面の下には4000 mAhのバッテリーが潜んでいる。ちなみにSamsung Galaxy S8+のバッテリーは3500 mAhだ。

これは、近代BlackBerryとして2番目の端末だ。同社今年発売したスマートフォンのKEYoneには、画面の下にキーボードが搭載されていた。しかし本日発表されたのは純粋なタッチスクリーン・スマートフォンで、すでに同社はハードウェア事業からほほ撤退していることから、BlackBerryのコアなユーザーが対象であることは間違いない。

BlackBerryはかつてResearch in Motion(RIM)の名前で知られていた会社で、携帯端末のブランドをTCLに売却し、このスマートフォンを作ったのがそのTCLだ。BlackBerry自身はセキュリティーに特化したソフトウェアベンダーとして復活しつつあり、最新の四半期決算を見ると、ピボットは大成功を収めたようで、ウォール街の期待を上回っている。売上総利益率は76%で、前四半期の67%、前年同期の62%を超える新記録だった。

BlackBerryブランドは復活したものの、ほとんどゼロのブランド市場シェアを救うには至っていない。

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元気活発な小型犬の名前をつけたPocketBeagleは今の市場で最小のシングルボードコンピューターだ

25セント硬貨〔ø23mm〕を数枚並べたぐらいのLinuxマシンが必要な人いる? ここにあるよ。それはBeagleBoard PocketBeagleと呼ばれ、25ドルで買える最小のLinuxコンピューターだ。〔*: beagle, ビーグル犬。〕

ぼくがシングルボードコンピュータの大ファンである理由は簡単だ: 子どものころは、そんなものを可能にする技術がまったく存在しなかった。しかも、こんな小さなキットがRAM 512MB、Octavo SystemsのOSD3358システム-イン-パッケージ、1GHzのARM Cortex-A8プロセッサー、電源やI/Oを含む72の拡張ピンありだから、今のホビーエレクトロニクスは本当に強力だ。これだけのものを25ドルで買えることは、ほんの10年前には不可能だった。今では、ふつうだ。

PocketBeagleは完全にオープンソースで、ブートROMも載っているから、小さなLinuxの頭脳を必要とするほとんどどんなプロジェクトにも組み込める。

あなたなら、これで何ができるかな? Linuxをすこし知ってて半田ごてを使える人なら、たくさんのことができる。たとえばSDカードやUSBからオペレーティングシステムをブートして、小さな衛星を動かしたり、ドローンを制御したり、小さなゲーム機を作ったりできるだろう。コンピューターの勉強にも最適だ。beagleboard.orgのFAQから引用しよう:

PocketBeagleはお気軽な費用で、あなたのプロジェクトの一つ々々に、専用機として恒久的に貼り付けておける。PocketBeagleはとてもローコストだが、開発と製造の技術はとても高い。誤用によって壊れても、安価に交換できる。PocketBeagleはオンボードのROMから直接ブートするので、事故で書き換えられることもなく、ソフトウェアをUSBやmicroSDカードなどからロードできる。ChromeのプラグインやNode.JSで書かれたクロスプラットホームなElectronアプリケーションでボードをブートし、接続したmicroSDカードに別のLinuxのディストリビューションを加えることもできる。ボードの振る舞いは毎回つねに同じだから、このボードを使って確実に、再生可能なインストラクションを作れる。

 

これがもしも、人が飲み込めるサイズになったら、Linuxで動く胃の中で操作するゲーム機という、ぼくの長年の夢も実現するだろう。

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Google CloudのNatural Language APIにタグ付けによるコンテンツ分類と物や場所(語)レベルの感情分析機能が登場

Google Cloudが今朝(米国時間9/19)、そのNatural Language APIのアップデートを二つ発表した。具体的には、ユーザーがコンテンツの分類機能と対象物の感情分析機能にアクセスできるようになったことだ。この二つの機能は、ブランドやメディア企業でとくに重宝するだろう。

まず、GCPのユーザーはコンテンツにタグ付けできるようになる。タグは、健康、エンターテインメント、法律など、一般的な話題だ(cc: Henry)。今日のアップデートで、ドキュメントを700のカテゴリーに分類できるようになる。

Googleによると、この機能は主に、メディア企業や出版企業がターゲットだ。これらの企業は大量のコンテンツを作り出していて、その整理整頓はきわめて難しい。そこでコンテンツ分類機能が、これまでの分類カテゴリーと突き合わせながら、そのドキュメントのコンテンツに自動的にタグ付けする。検索はタグでできるから、読者の最近のトレンドをより深く分析でき、便利だ。

一方、感情分析の方は、場所や物に付随している感情を解析する。これまでの感情分析は、テキストのブロックを構成しているセンテンスが対象だった。しかし今回の粒度の小さい分析によって、ユーザーは特定の語の感情を同定できる。そこでたとえばブランドは、製品や物理的な場所に結びついている一般大衆の気持ちや意見などを知ることができる。

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暗号化通貨のイーサリアム、「数年」以内にVisaの規模になるとファウンダーが発言

Ethereumの共同ファウンダー、Vitalik Buterinの頭の中は、暗号化でいっぱいだ。つまるところ彼は、インタビュアーのNavl Ravikantが「脳ウィルス」と呼ぶものが、セキュリティーと経済の真の未来出ある信じている。そして適切なインセンティブがあれば、Ethereumはクレジットカード・ネットワークや、ゲームサーバーまでも置き換えることができるという。

Buteriは世界を2種類の人々に分けている。

「bitconのことを聞いたことのある普通の人と、聞いたことのないふつうの人」だと彼は言う。Buteriのプロジェクトもそれを基本に、ブロックチェーンに実用性を付加することで、誰もが知りたがるものを作ろうとしている。

「Ethereumの基本的な考え方は、暗号化経済のアイデアと、bitcoinのように多くのアプリケーションのためのメモリーをもつ分散ネットワークを支える経済インセンティブとを組み合わせたものだ。優れたブロックチェーン・アプリケーションは、分散化と何らかの共有メモリーを必要としている」とButeriは言う。

それが彼の作ろうとしているものであり、Ethereumネットワーク上に他者が作ってくれることも願っている。

Vitalik Buterin (Ethereum Foundation) とNaval Ravikant/TechCrunch Disrupt SF 2017にて

たった今のネットワークは、多くの主流アプリケーションにとって、少々遅すぎる。

「bitcoinは1秒間に3件をほんの少し下回る数の取引を処理している。Ethereumは1秒間に5件だ。Uberは1秒間に12回利用されている。ブロックチェーンがVisaに取って代わるまでには数年かかるだろう」

Buterinは、何もかもがブロックチェーン上で動く必要はないが、多くの物が利用できるはずだと考えている。テクノロジーが進歩すれば、並列化(同時に多くのプログラムが走る)を必要とする多くのサービスを置き換えるまでに成長するだろう

「StarCraftをブロックチェーンの上で動かすこともできる。その種のことが可能だ。高いレベルのセキュリティーとスケーラビリティーによって、ほかにもさまざまなものをブロックチェーン上に構築することができる。Ethereumは、あまり多くの機能をもたない安全な基本レイヤーだ」。

「暗号化通貨の鍵は、さまざまなレベルのインセンティブにある。ブロックチェーンの合意プロトコルのセキュリティーは、インセンティブ抜きには説明できない」

アップデート:Buteriが自身の意図を明らかにした:

[念のため:私はEthereum(+plasma等)が〈Visa並みの取引規模をもつ〉と言ったのであって、「Visaに取って代わる」とは言っていない]

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GoogleのBrain TeamのAI研究者たちは毎日何をしているのか

GoogleのBrain Teamの連中は、毎日何をしてるだろうか。あなたと同じように、メールチェックに大量の時間を取られているかな。最近のRedditのAMA(Ask Me Anything, 何でも訊(き)いて)で、GoogleのAI研究者11名が、毎日彼らがやってることを述べている。メールはここでも多いが、学術論文を斜め読みするとか、同僚とブレーンストーミングをする、といった高尚な話題もある。

GoogleのBrain Teamは、同社で人工知能を研究している研究グループのひとつだ。グループのリーダーはGoogleのシニアフェローJeff Dean、彼はMapReduceの中心人物の一人だが、ほかにもいろんな実績がある。

Deanの一日の時間は、メールを送る、技術文書に注記する、研究者たちとのミーティング、コードをレビュー、コードを書く、講演やその準備などに費消される。チームのリーダーだから、Brain Teamを売り込む仕事も重要だ。

チームのだれもが例外なく大量の時間を費やすのが、自分の研究やチームの共同研究に関連するペーパーをarXiv読むことだ。チームの研修生Sara Hookerは、朝食、ときには昼食や夕食で、同僚とおしゃべりし、同じ問題でも研究者によって視点や取り組み方が違うことを知るのが、とても好きだそうだ。そして今の最先端の話題に後れないためにも。

これまで自分たちが考えてもみなかったようなAIのアプリケーション体験することも、彼らは好きなようだ。Hookerはその例として、宇宙探検を挙げる。

自分の出身大学の仕事を兼務している者も、何人かいる。NIPS(Neural Information Processing Systems)など、業界の重要なカンファレンスの企画運営に関わっている人もいる。

そして彼らは、自分で手を汚すことが好きだ。それは主に、hugeでmassiveでgiganticでcosmicでcolossalなGPUクラスター上で、徹夜も厭わず大きな実験をすることだ。Jasmine Hsuのように、コンピューターではなくロボットを使えるラッキーな研究者もいる。彼女はソフトウェアのボットではなくリアルなボットの上で、シミュレーションやモデルのテストなどをやって、研究中のアイデアのプロトタイピングをしている。一日中デスクに張り付いていることが好きな人は、あまりいない。

そこの研究者たちが考えることだけに費やしている時間で、ぼくたちならいくつかのことを学ぶことができるだろう。Daniel TarlowとNicolas Le Rouxは二人とも研究者で科学者だが、主な仕事は今やってるプロジェクトの舵取りや、今後のプライオリティの計画だ。彼らは毎日、それに集中している。

〔参考記事: 同グループ前年のAMA

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Appleよ、ロレックスに勝つのは難しくない

昨日(米国時間9/12)、Apple Watchがほとんどの主要時計メーカーを売り上げで上回ったとき、インターネットがざわついた。Apple WatchがRolexやOmegaなどの高級時計メーカーより多く売れたからといって驚くにあたらない。驚くべきは、RolexとOmegaがこの負け戦をいまだに戦い続けていることだ。

たとえば、Rolexの市場を考えてみて欲しい。私は、Rolexオーナーのほぼ全員がApple Watchを持っていることに賭けてもいいが、Apple WatchオーナーでRolexを持っている割合はごくわずかだ。多くの人にとってApple Watchは所有する唯一の腕時計であり、もしスマートウォッチというものがなければ、そもそも時計を身につけなかった人たちだ。先週長々と書いたとおり、Apple Watchを身につけるのは、これが最高のスマートウォッチだからであり、おそらく所有する最後の腕時計になるだろう。

Appleは間違いなく、売上の数字を誇りを持っている。具体的な数字を語ることは少ないが、われわれの推計によると、Apple Watchは昨年60億ドルの売り上げを立てたのに対して、Rolexは2015年に45億ドルを売り上げている。これは、Appleが1つの製品だけで、Rolexの全製品ラインの売上を越えたことを意味している。

これは、高級腕時計の世界の現状を表している。ごくわずかな非常に特別で非常に高価な製品を除いて、2000ドル以上の高級腕時計はほとんどが今や汎用製品だ。Rolexは1台か2台の時計を売って45億ドルの収益を上げたわけではない。かりに平均的Rolexの値段が8000ドルだとしても、Rolexは約50万台を売ったことになる。これはRolexが、ほかの人気スマートウォッチほど多くは売れていないが、まったく手に入らないと言われないほどには売れているという意味だ。高級腕時計メーカーは、われわれに彼らの製品は引っ張りだこで入手困難だと思って欲しいようだが ―― 稀少性を偽装することさえある ―― どの会社も一台でも多く時計を売るビジネスを続けていることは明らかだ

たしかに製造にかかる手間が増え、分解掃除なしで何年も ―― あるいは何十年も ―― 使えるほど頑強な精密機械を作るのに必要なスキルを持つ人は消えつつある。しかし時計業界は、まず1970年代にクォーツ時計を無視して大きな痛手を受け、今またスマートウォッチでも、雨が上がる前に傘を売り切ろうとパニックになっている売店の店主のような失敗を繰り返している。

つまるところ、ロレックスやオメガやカルティエを抜くのは難しくない。数百万の人たちが使いたくなる安くて良い製品を作ればいいだけだ。むしろ本当に驚きなのは、RolexやOmegaやCartierが未だに競争相手だとみなされていることだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

新たに発見されたBluetoothの脆弱性はスマートフォンを10秒で乗っ取られる

セキュリティ企業のArmisが8つのエクスプロイトを見つけ、まとめてBlueBorneと名付けた。それらを利用すると、スマートフォンの本体に触ることなくアクセスして攻撃できる。スマートフォンだけでなく、Bluetoothを使っているコンピューターやIoTなどにも、同じ弱点がある。

Armisは、Bluetoothを使っているさまざまなプラットホームに、もっと多くの脆弱性がある、と考えている。これらの脆弱性は常時機能しており、したがって攻撃がつねに成功することを、Armisはデモで示した。アタックベクタBlueBorneは、コードのリモート実行や中間者攻撃など、大規模な犯行にも利用できる。

SeguruのCEO Ralph Echemendiaは語る: “BlueBorneはどんなデバイスでも被害者にしてしまう。Bluetoothがブルーでなくブラックになってしまう。この件では、セキュリティのための(システムの)手術が必要だろう”。

このビデオでお分かりのように、これらのエクスプロイトによりハッカーはデバイスを見つけ、Bluetoothで接続し、画面とアプリをコントロールしはじめる。ただしそれは、完全にお忍びではない。エクスプロイトを利用するとき、デバイスを“起こして”しまうからだ。

この複雑なアタックベクタは、ハックするデバイスを見つけることから仕事を開始する。そしてデバイスに自分の情報を開示させ、かつて多くのWebサーバーにパスワードなどをリモートで表示させた“heartbleedにとてもよく似た手口で”、キーとパスワードを盗む。

次は一連のコードを実行してデバイスの完全なコントロールを握る。研究者たちはこう書いている: “この脆弱性はBluetooth Network Encapsulation Protocol(BNEP)にあり、Bluetoothによる接続(テザリング)でインターネットの共有を可能にする。BNEPサービスの欠陥によりハッカーはメモリを破壊し、デバイス上でコードを実行できるようになる。それ以降デバイスは、完全に犯人のコントロール下にある”。

次にハッカーは、デバイス上のデータを“中間者攻撃”でストリーミングできるようになる。

“その脆弱性はBluetoothスタックのPANプロフィールにあり、犯人は被害者のデバイス上に悪質なネットワークインタフェイスを作れるようになり、IPルーティングの構成を変えて、デバイスがすべての通信をその悪質なネットワークインタフェイスから送信するよう強制する。この攻撃には、ユーザーの対話的アクションや認証やペアリングを必要としないので、ユーザーにとっては実質的に不可視である。

WindowsとiOSのスマートフォンは保護されており、Googleのユーザーは今日(米国時間9/12)パッチを受け取る。Androidの古いバージョンやLinuxのユーザーは、安全ではない。

安全を確保するためには、デバイスを定期的にアップデートするとともに、古いIoTデバイスの使用をやめること。大手企業の多くがBlueBorneベクタに関連した問題のほとんどにすでにパッチを当てているから安心だが、マイナーなメーカーが作ったデバイスは危ないかもしれない。

Armisはこう書いている: “ネットワークを利用する新しい犯行には、新しい対策が必要だ。既存の防備が役に立たないこともある。また消費者や企業向けに新しいプロトコルを使うときには、事前に十分な注意と調査が必要だ。デスクトップとモバイルとIoTを合わせたデバイスの総数は増加する一方だから、このようなタイプの脆弱性が悪用されないようにすることが、きわめて重要だ”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Xiaomi、今度は858ドルのMacbook Proライバル機でAppleに対抗

本日(米国時間9/10)中国のIT大手Xiaomiは、Appleに何本もの矢を放った。同社はスマートフォンに続き、Macbook Airに対抗する低価格Windows機を発表した。

2016年に発表されたXiaomi初のノートパソコンはMacbook Airに狙いをつけていたが、このほど同社はAppleの上位機種に焦点を定めた。Mi Notebook Pro ―― 比較はまず名前から ―― は15.6インチディスプレイとIntel Core i7プロセッサーを備え、メモリー16GB、Nvidia GeForce MX150グラフィックチップを内蔵している。この組み合わせによって、同機は昨年のMi Notebook Airの40倍のパワーをもつとXiaomiは言っている。

ほかには、トラックパッドに内蔵された指紋センサー、3 in 1 SDカードリーダー、USB-Cおよび標準USBポート、ヘッドホンジャック、フルサイズHDMIスロットなどが実装されている。Xiaomiは、AppleのMacbook Proシリーズ最新機種よりもはるかに多くのオプションを提供していることを強調した。

昨年のMi Notebook Airは3599人民元だったのに対してProバージョンは高めに値付けされている。i5/8 GBモデルは5599人民元(858ドル)、i7/8GB が6399人民元(980ドル)、i7/16 GBモデルが6999人民元(1072ドル)となっている。

リリースを見る限り、これは中国国内のみを対象とした製品だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

PyTorchとCaffe2両モデル間の変換ツールをFacebookとMicrosoftが共作、機械学習商用化のスピードアップ

FacebookとMicrosoftが今朝(米国時間9/7)、互いブログ記事で、ONNX、すなわちOpen Neural Network Exchangeというものを発表した。機械学習のデベロッパーはこのツールを使って、PyTorchとCaffe2のあいだでモデルを互いに変換し、研究開発や実装に要する時間を節約できる。

Facebookは前から、機械学習に関してFAIRとAMLという二つのグループを区別している。Facebook AI ResearchすなわちFAIRは最先端の研究開発を担当し、Applied Machine Learning, AMLはさまざまなプロダクトにインテリジェンスを実装する。

この両者は、使用するディープラーニングフレームワークも異なる。FAIRはPyTorchを使い慣れているが、こちらはリソースの制約がないコンピューティング環境でもっとも高度な研究開発の成果を追究する。

しかしユーザーのスマートフォンやコンピューターには能力の制約が当然あるから、実装役のAMLは、リソースを有効利用できるよう最適化されているCaffe2を使う。とくにその実装系のCaffe2Goは、非力なモバイルデバイスの上で機械学習のモデルを使えるよう、最適化されているCaffe2だ。

FacebookとMicrosoftが今日発表したツールを使うと、PyTorchのモデルとCaffe2のモデルを互いに容易に変換できる。二つのフレームワークを容易に行き来できることにより、 研究の伝播を広く早くし、また商用化の過程もスピードアップできる。

しかしながら、すべての企業がPyTorch/Caffe2のペアを使っているわけではない。TensorFLowベースの研究はきわめて多いし、そのほかの重要なフレームワークも使われている。また機械学習の商用化のレベルでは、モデルを特定のデバイスに最適化されたフォーマットに容易に変換するための研究開発も行われている。

たとえばAppleのCoreMLは、ごく限られた数のモデルを変換できる。しかし現時点でCoreMLはTensorFlowすらサポートしていないし、コンバーターの自作はかなり難しそうだ。GoogleやAppleが、特定のハードウェア向けの、機械学習フレームワークの最適化をもっとサポートするようになると、今度はそれらの相互運用性が課題になってくる。

Open Neural Network Exchangeは、Githubのここでリリースされている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))