Uberがドライバーと乗客のマスク着用を義務化へ

Uber(ウーバー)はドライバーと乗客にマスクの着用を義務付けようとしている。新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックに苦闘するライドシェアリングビジネス復旧に向けての取り組みだ。

CNNが最初に報じたニュースによると、米国を含む一部の地域でドライバーと乗客のマスク着用を義務付ける新たなポリシーを経営陣が承認した。TechCrunchは米国時間5月4日に、Uberが一部の市場向けにポリシーを制定したことを確認した。

しかしUberはまだ、ある大きな課題に直面している。それはドライバーを保護するために必要なマスクその他の用具を十分確保することだ。同社によると、主要メーカーは医療従事者をはじめとする救急作業者を優先しているため、複数の注文が遅延あるいはキャンセルされているという。

Uberがどうやってこのポリシーを強制するかもわかっていない。

「国の経済が再開するにあたり、Uberは安全を最優先し慎重に進めていく」とUberの広報担当者がメールによる声明で語った。「現在当社は、ドライバーに対して可能な限り家に留まるよう求める一方、不可欠な利用に従事するドライバーのために保護用品を配送している。同時に我々は復旧の次期フェーズに向けての準備も進めている。そこには我々全員が果たすべき役割がある。最終方針が決まり次第ユーザーに伝える予定だが、それまでも全乗客およびドライバーには、Uberを利用する際マスクやフェイスシールドを使うことを強く推奨する」。

Uberはユーザーに対しても家に留まるようアプリ内メッセージやテレビCMなどを通じて訴えている。アプリは今も利用可能であり、ユーザーは食料品の買い物や薬局など不可欠な外出に利用している。Uberは乗客とドライバーにマスクなどの顔面保護具の着用を強く勧めているが、まだ強制はしていない。

ドライバーの保護

新型コロナパンデミックがヨーロッパと北米を急速に襲うにつれ、Uberドライバーたちは自分たちが最前線にいることに気づき始めた。医療従事者など感染者と接触した可能性のある救急要員を乗せることも多い。

2020年4月にUberは、全世界のアクティブなドライバーと配達員にマスクを購入、配布すると発表した。しかし、新型コロナは世界中でマスクや消毒薬の供給を圧迫した。Uberやその他のライドシェアリングのドライバーが、マスク入手の問題を報告している

4月第1週、Uberは約50万枚のマスクを入手しドライバーへの配布を開始したと語った。当初同社は、ニューヨーク市、ロサンゼルスなど新型コロナ感染多発地域のアクティブなドライバーを対象とした。ロサンゼルスのEric Garcetti(エリック・エリック・ガーセッティ)市長は、企業が不可欠な任務につく労働者に個人防護具を提供することを義務付ける労働者保護命令に署名している。さらにUberは、ドライバーにマスク着用を義務付けているサンフランシスコ、ワシントンDCおよびニュージャージー州の各地域にも優先的に配布すると語った。

必要な用具をさらに入手でき次第、アクティブなドライバー全員に行き渡るようにするつもりだとUberはいう。同社の最終目標は、地域の規則に関わらず全国にマスクを提供することだ。

Uberは今週までに、米国内でマスク140万枚の発送あるいは発送準備を終えている。さらに同社は、4月初めから消毒薬をシカゴ、ロサンゼルス、ニューヨーク、シアトルおよびワシントンDCのドライバーに配布している。

画像クレジット:Thomas Trutschel / Contributor / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebookが新型コロナのコミュニティヘルプハブにギフトカード、求人、寄付ツールを追加

Facebook(フェイスブック)は新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックの中でより良いサービスを地域社会に提供するために、コミュニティヘルプハブを拡大する。ハブは既に食料品や物資、地域のリソースに関する情報を求める人や、ボランティアや手を貸してくれる人々によって利用されている。そして今回、フェイスブックは人々が地元の企業、血液バンク、非営利団体などをサポートできるように、ハブにさらに多くの機能を追加する。

フェイスブックはGivingTuesday(ギビングチューズデー)の取り組みの一環として、これらの新機能を米国時間5月5日に公開する。

通常、ギビングチュースデーの慈善寄付イベントは、ブラックフライデーとサイバーマンデーの終了後、アメリカの感謝祭後の火曜日に開催される。しかし、世界的なパンデミックによって引き起こされた前例のないニーズに対応するため、 「Giving Tuesday Now(ギビングチューズデーナウ)」 と呼ばれる緊急の寄付日が発表された。

この新しいイベントは明日、5月5日に開催されるが、既にフェイスブックだけでなくPayPal(ペイパル)、America’s Food Fund、Ford(フォード)、Bill & Melinda Gates Foundation、CDC Foundation、LinkedIn、United Way、GoFundMeなどを含む、多くのパートナーや支援者が参加している。

5月5日からフェイスブックのユーザーはFacebook.com/covidsupportのコミュニティヘルプハブにアクセスして、地元企業へのギフトカードを購入したり、地元の非営利団体や募金活動の寄付にサインアップしたり、地元の血液バンクでドナーになるために申し込んだり、あるいは地元での就職の機会を見つけられるようになる。

いくつかのケースでは、フェイスブックはこれらの機能を開始するために必要な技術を構築しており、ローンチするために必要なパートナーシップを形成していた。例えば、同社は2017年に血液バンクとフェイスブックユーザーをつなぐ取り組みを開始し、2019年6月にはアメリカへの献血機能を拡大した。

フェイスブックはまた、独自の資金調達プラットフォームも提供しており、2020年4月には企業が同プラットフォームを介して顧客にギフトカードを提供できるようにするツールに取り組んでいることを発表した。また同社は2018年から求人ポータルにも取り組んでいる。

そして5月5日には、これらの取り組みがコミュニティヘルプハブに集約され、可視性が向上する。

新機能により地元企業や非営利団体を支援しているのは、フェイスブックのプラットフォームだけではない。

近所ソーシャルネットワークのNextdoorも最近、企業が募金活動やギフトカードを宣伝できるツールをローンチした。Yelpは、企業がバーチャルサービスを宣伝する方法を追加したばかりだ。Instagram(インスタグラム)は企業向けにさまざまなツールを提供しており、フェイスブックのギフトカードやスタンプを利用して、食品を注文することなどができる。

刷新されたコミュニティヘルプのセクションは、米国時間5月5日に公開される。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

プログラミング学習用のJetBrains Academyが新型コロナ対応で無料開放

新型コロナウイルスのパンデミックに対応して、多くの組織が無料、または非常に安価に、人々がスキルアップするのを手助けする講座を提供している。私たちが最終的にロックダウンから抜け出す際に役立つはずだ。

画像クレジット:Cavan Images / Getty Images

プログラミング学習についても、かなり多くのソースがある。例えば、Freecodecampや、General AssemblyのFree Fridaysスキームなどだ。ゲームに興味がある人には、ビデオゲームの開発を通してプログラミングを学べるGamedev.tvが講座料金を80%オフにしている。

ただし、無料または有料を問わず、ほとんどのオンラインのプログラミング講座では、コースの進行に合わせ、受講者にプロジェクトをダウンロードさせたり、コードの断片を示して、そこからコピー&ペーストさせるのが基本となっている。IDE(Integrated Development Environments、統合開発環境)を含んだものはほとんどない。実はそれこそが学習過程で役立つものなのに。

そこで、デベロッパー向けの開発ツールを作っているスタートアップであるJetBrainsは、実際に独自の教育用IDEを開発した。それによって、特にこうしたパンデミックの際には、オンライン学習に新鮮なアプローチをとることができることに気付いたのだ。

同社が独自のIDEを提供することで、一部はブラウザーを利用するとしても、大部分は受講者個人のコンピューターのIDE上で学習できるようになる。つまり受講者は、プロ用と同様のIDEを直接使い、実践的なタスクと、統合されたテストを通じてプログラミングを学ぶことができる。また結果をすぐに確かめることも可能だ。

この新製品は、JetBrains Academyと呼ばれ、新型コロナウイルスの大流行の直前に、ベータ版を脱して正式版がリリースされる予定だったもの。当初は有料にするつもりだったが、パンデミックの最中には、このプラットフォーム全体を無料にすることをJetBrainsは決定した。これにより、家に閉じ籠もっている人や、職を失った人、あるいは一時解雇された人でも、新しいスキルを学ぶことができる。

受講者はJava、Python、またはAndroidアプリ開発に適したGoogle製の言語Kotlinを、60以上のプロジェクトを通じて学習できる。プロジェクトは自分でビルドし、IDEを使って即座に動作を確認できる。各プロジェクトは、概念ごとに独立したトピックから構成される完全なカリキュラムとして提供される。1つのトピックは、約15分で完了することができる。全部で5700以上もの、インタラクティブな課題に挑戦することができる。

またJetBrainsでは、無料の教育用IDE(Educational IDE)も提供する。実践的なタスクと統合されたテストを通して、プロ用と同じ環境でプログラミングを教えることのできるものだ。言語としては、Java、Kotlin、Python、Scala、JavaScript、Rust、C/C++、Goをサポートしており、今後さらに多くの言語が追加される予定。講師は、そのIDEを使って独自のプログラミング教育コースを作成できる。レッスンの数も自由に設定可能だ。作成したコースは、特定の受講者だけに提供することも、公開して広く共有することもできる。

さらに、学生、教師、学校、あるいは講座ごとに、フル機能のJetBrains IDEとチームツールの教育用ライセンスを申請すれば、無料で使用できる。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

ドローンから就職支援、チャリティーポーカーまでテック企業に広まる支援の輪

Human Interest(ヒューマン・インタレスト)の共同創業者であるRoger Lee(ロジャー・リー)氏が米国サンフランシスコ市の自宅待機を聞いた時、彼はレイオフのニュースをブログに書き、クラウドソーシングされたレイオフ対象者のリスト掲載を始めた。彼のゴールはレイオフの現状を広く知らしめて、採用候補者を探すための場所を雇用者に提供することだった。

しかし1週間が過ぎ、スタートアップ40社でレイオフが起きた時、リー氏は自分のブログでは全米で起きている膨大な人員削減に対応できないことを知った。そこでレイオフ追跡サイトのLayoffs.fyi が生まれ、現在毎日数万人が訪れている。

同氏はこの追跡サイトと自分の会社であるHuman Interestのバランスをどうとっているのか? 彼はさまざまな視点にたって働くようにやり方を転換したと言う。同氏が手掛けている仕事は、今週取り上げたくさんの元気づけられる取り組みの一例だ。ではさっそく紹介に入ろう。

  1. 未来のアドベンチャー計画:多くのサイトが地域のレストランをサポートするギフトカードの購入を促進している。しかし、旅行業界についてははどうなのか? オレゴン大学の学生 Adam Faris(アダム・ファリス)氏は、アクションスポーツやアドベンチャー体験スペースの事業者を支援するために、新型コロナプロジェクトを友人らと立ち上げた。ファリス氏は、スキー、サーフィン、ホワイトウォーター・ラフティングなどのディスカウントを提供している会社の情報を集約して、中小企業の支援を呼びかけている。
  2. デベロッパーに特別な支援:Y Combinator(ワイ・コンビネーター)出身のリモート開発チームをつくるためのプラットフォーム、YouTeam(ユーチーム)は、volunteer developers(ボランティア・デベロッパーズ)というグループを結成した。新型コロナウイルス(COVID-19)関連作業をしているスタートアップなら誰でもここへ来て、技術支援を受けたり、フロントエンド、バックエンド、UXサポートなどの無料開発作業を申請できる。
  3. 小さな歩みで大きなインパクト:小児栄養会社のTiny Organics(タイニー・オーガニクス)は毎年1万ドル Partnership for Healthier America(パートナーシップ・フォー・ヘルシー・アメリカ)に寄付している。子どもたちに健康食品を確実に届ける取組みだ。Tiny Organicsは、スペシャルエディションの植物由来食品、Michelle My Broccoli Belle(ミッシェル・マイ・ブロッコロー・ベル)を開発し、収益の100%をFood Bank for New York City(フードバンク・フォア・ニューヨークシティー)に寄付する。
  4. 空からの助け:Skydio(スカイディオ)は全米の救急対応機関に自立飛行ドローン数十台を寄贈する。これは同社の緊急対応プログラムの一環だ。このドローンはスピーカーを搭載していないため伝達手段としては使用できないが、消防や警察が潜在的問題を間近で見る方法として使われる。Skydioはトレーニングとサポートも無償で提供する。さらに同社は、非営利団体のFrontline Support(フロントライン・サポート)と共同で、個人防護具(PPE)100万個以上を入手し、同社のサプライチェーンシステムを使ってワシントン大学病院システムに届ける。
  5. 安心スペース:異文化、LGBTQ、および女性が経営する会社のためのコワーキングスペース、Equal space (=SPACE、イコール・スペース)が、バーチャルなドアを開いた。同社はフリーランサーや中小企業オーナー向けに、トレーニング、ワークショップ、生産性講座、健康相談などのオンラインサービスを無料で提供する。
  6. 医療従事者を支援:Work & Co(ワーク・アンド・カンパニー)はAdobe(アドビ)、Dropbox(ドロップボックス)および多数の医学生と共同で、医療従事者を食料品デリバリー、割引保育、無料メンタルヘルスサービスなどとつなぐツールを開発している。このツールは医者、看護師、医学教員らから得た情報に基づき、現場で働く人たちが、PPEだけでなく、基本的な生活ニーズを満たすのを支援する。
  7. Bandcampが手数料を放棄:ユーザーがアーティストを直接支援できる音楽プラットフォームのBandcamp(バンドキャンプ)は、 アーティストから手数料を取らない日を何日か設定した。最初の手数料無料のイベントでは、アーティストの楽曲と物販の売上が総額430万ドル(約4億6000億円)に上った。リアルなコンサートを行うことのできない世界でアーティストを支援する斬新な方法だ。
  8. 無料奉仕ポータル:米国法曹協会と司法テック会社のPaladin(パラディン)は、新型コロナウイルスの影響を受けた人を無料奉仕の弁護士に紹介するポータルを共同で開設した。LegalZoom(リーガル・ズーム)とClio(クリオ)も同プロジェクトに参加している。詳細はこちら
  9. 就職支援:Binc(ビンク)は、Tiktok(ティックトック)、Stripe(ストライプ)、Nest(ネスト)、Groupon(グルーポン)などの企業のと共同で仕事しているリクルート会社だ。このほど同社は技術者の職探しを無料で支援するプログラムを立ち上げた。今月末まで、エンジニアリング、プロダクト、デザイン、マーケティング、および人事専門家に無料で就職を斡旋する。
  10. ポーカーチップで新型コロナ対策支援:Morning Brew(モーニング・ブルー)は、オンラインポーカーのトーナメント転じて募金活動を主催して、レストラン支援と現場作業者に食事を提供するFrontline Foods(フロントラインフーズ)の資金を集める。プレイするには100ドルの寄付が必要だ。

画像クレジット:Arttur Debat / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Bandcampが収益を放棄してアーティストを支援するイベントを継続開催

去る3月に音楽プラットフォームのBandcampは、COVID-19(新型コロナウイルス)パンデミックに生活を脅かされているアーティストたちを支援するために、ある1日の収益分配の取り分を辞退すると発表した。

3月20日のイベントは4300万ドルという高収益をアーティストにもたらし、同プラットフォームの新記録となった。音楽と物販の売上はBandcampが24時間に通常稼ぐ金額の15倍に上り、1秒間に11商品が売れた計算になる。

今週同社は、今後3ヶ月の第1金曜日に同じことを継続して行うと語った。6月5日、7月3日、そして今日(米国時間5/1)だ。何から聞いたらいいかわからないって? 私のおすすめはField WorksのUltrasonicだ。絶滅が危惧されるインディアナ州のコウモリを野外録音した音を使った魅力的で面白い環境作品だ。コウモリたちは最近の騒動を感じていないのだろうか?

もっとおすすめが知りたい人のために言うと、今回150のアーティストとレーベルがさまざまな形で参加している。アートアンドクラフト、キルロックスターズ、サブ・ポップ、サドルクリーク、マージ、マタドールといったレコードレーベルが売上をすべてアーティストに還元している。クラウド・ナッシングス、ディアフーフ、そして私のお気に入り、ザ・ホールド・ステディなどは新作をリリースした。クッキング・ヴァイナル、スフィアン・スティーヴンスらも関連慈善事業に寄付している。参加者の全リストはこちら

すてきなウィンウィンがあちこちで起きている。新しい曲を一つ聞くだけでも思いを届けることができる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

NVIDIAの主任研究員が4.3万円で作れる人工呼吸器を開発

NVIDIAの主任研究員のBill Dally(ビル・ダリー)氏は、人工呼吸器のハードウェア設計をオープンソースとして公開した。世界的な新型コロナウイルスのパンデミックによって、人工呼吸器が不足していることに対処するためだ。ダリー氏が開発した人工呼吸器のメカニズムは、既存の部品を利用して手早く組み立てることができる。費用は総額で約400ドル(約4万3000円)程度。通常の専用人工呼吸器の価格が2万ドル(約214万円)以上であることを考えると、かなり入手しやすいものとなる。

ダリー氏の設計はシンプルさを追求したもので、主要な部品は、基本的にソレノイドバルブとマイクロコントローラーの2つだけとなっている。この設計は「OP-Vent」と名付けられた。以下のビデオを見れば、一般的な人工呼吸器のハードウェアに比べて、部品がスカスカなことがわかるだろう。また新型コロナ対策として、救急用に設計された他の人工呼吸器よりもずっとシンプルだ。

ダリー氏は、これを機械工学のエンジニアや医師からのインプットを活用して設計した。その中には、スタンフォード大学のチーフレジデントであるAndrew Moore(アンドリュー・ムーア)博士や、医療機器の専門家で、企業の共同創立者でもあるBryant Lin(ブライアント・リン)博士も含まれている。わずか5分で組み立てることができ、ペリカンケースに余裕で収まるので、輸送するのも持ち運ぶのも簡単だ。部品点数が少ないだけに、エネルギー消費も少ない。救急医療隊員が緊急対応で使うシンプルな手動のブリーザーバッグを利用するタイプよりも少ないくらいだ。

次のステップは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対応機器として、FDAの緊急使用許可プログラムの認可を得ること。それから製造パートナーを探して、大量生産を実現することだ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

在宅隔離がビデオ作者に新しい機会を作り出している

全世界的なステイ・アット・ホームの命令は多くの企業にとって打撃だが、それはまた、人々を楽しませるビジネスの機会も作り出している。そこで、例えばあなたがYouTubeのクリエイターで、誰もかれもが家に閉じ込められている間に視聴者を増やしたいと願っているなら、そんなあなたのためにオンラインビデオ代理店のButter Worksがリリースした対話的なレポートに、あなたがフォーカスすべき有望なトピックが掲載されているかもしれない。

CEOのPaul Greenberg(ポール・グリーンバーグ)氏の説明によると、このレポートは同社が企業のビデオ戦略のガイドを作るために行っている分析作業の副産物だ。同社のクライアントには、Apple(アップル)やCoca-Cola(コカ・コーラ)、Netflix(ネットフリックス)などもいる。

米国の観客が一番多く見て、一番多く積極的な関心を持ったビデオのトピックは何だろうか?実際に同社は、実際のYouTube上のビデオの本数と比較してみた。

そしてビデオのクリエイターにとって理想的な主題とは、多くのオーディエンスの関心が集まっている主題であり、少なくとも現状ではそのトピックに関してたくさんのビデオが投稿されている主題ではないことがわかった。

Butter Works

画像クレジット: Butter Works

実際にButter Worksは何を見つけたのか?今回のレポートが指摘している最大の視聴率稼ぎ頭はまず以下のようなものだ。

  • クッキング(特に低予算のもの)
  • お笑い(セレブのトークショー、コント、パロディー)
  • ミーム(流行ネタ、退屈しのぎ、Kポップ)
  • 遊び(室内競技、集団競技)
  • ビデオゲーム(特に新型コロナウイルス関連)

グリーンバーグ氏によると、この分析は最近2週間の視聴者の行動に基づくもので、今後定期的にアップデートするそうだ。同氏によると「これまでは3カ月サイクルでデータを集めていたが、現在の状況では2週間ごとの動きを見たい。なにしろ状況は流動的で変化も速いからです」と語る。

Butter Worksのウェブサイトには完全なかたちのレポートがあり、そこには「おすすめ」のトピックも用意されている。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

中国のQ1スマホ出荷台数は前年同期比18%減、新型コロナが直撃

さらに厳しい数字がCanalys(カナリス)から発表された。同社は2020年第1四半期の世界のスマートフォン出荷台数が前年同期比13%減となったと発表したばかりだが、中国に関してさらに悪い数字を明らかにした。世界最大のスマホマーケットである中国でのQ1スマホ出荷台数は前年同期比18%減だった。やはり新型コロナウイルス(COVID-19)が原因だ。

中国は新型コロナ流行に最初に苦しんだ国であり、第1四半期に打撃を受けたことが示されている。最初の感染例は2019年11月中旬にさかのぼり、その後の感染拡大は中国国内の購買行動と、多くが中国を拠点とするグローバルサプライチェーンに大きな影響を及ぼした。7260万台という出荷台数は2013年以来最低だ。

もちろん、この数字はもっと悪いものになっていた可能性もある。新型コロナが問題となる前に伸び悩んでいた業界にとって18%減というのはかなりのものだが、スマホは「必要不可欠なプロダクト」というこのところの位置付けによってさらなる落ち込みから救われた、とCanalysは話す。

「『重要な』アイテムというスマホのステータスにより、パンデミック禍でのマーケットのさらなる落ち込みに歯止めをかけた」とCanalys副社長のNocole Peng(ニコール・ペン)氏は声明で述べた。「Q1のパフォーマンスはまた、スマホ流通のためにしっかりと確立された中国のeコマースチャンネル、さらには2週間の中国全土移動禁止後に中国企業が素早く事業を再開できたという事実にも支えられた。残念ながら、世界の他の主要マーケットでは同じようにいっていない」。

それでもアナリストは、スマホマーケットが中国でリバウンドできるかについては「慎重」になっている。多くの国がまだ新型コロナ渦中にある世界のマーケットについてはなおさらだ。

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(翻訳:Mizoguchi

TechCrunch Japan 2020-05-02 09:37:19

スタートアップを支援する福岡市の官民共働型の施設であるFukuoka Growth Nextは5月1日、新型コロナウイルス蔓延に伴う全国的な外出自粛要請の中、市民・企業の社会経済活動を持続可能なサービスやプロジェクトの創出を目指す実証実験の募集を開始した。専用のウェブページで応募を受け付けている。

具体的には、感染予防や健康管理、リモートワークの推進、子どもの教育環境向上、外出自粛中の日常生活を豊かにする「withコロナ」に関連したプロジェクト。ローンチ前のものはもちろん、すでにサービスや販売を開始しているプロジェクトであっても、事業の改善、効率化などが図れるものであれば対象となる。対象となる企業は、新型コロナウイルスがもたらすさまざまな社会課題の解決を目指すスタートアップだが、設立年数や資金調達のステージなどは問わない。

採択企業社は複数社としており、応募プロジェクトの内容や数に柔軟に決定されるようだ。なお、優れたプロジェクトには上限50万円の助成金が支給されるほか、実証実験期間中は、地下鉄天神駅や西鉄福岡(天神)駅より徒歩7分の旧・大名小学校にあるFGNコワーキングスペースを無償で利用可能になる。

募集概要は以下のとおり。

  • 募集期間:2020年6月1日17時まで
  • 審査会:2020年6月中旬
  • 審査方法:完全オンラインでクローズドピッチによる審査(応募者多数の場合は、書面による事前審査あり)

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新型コロナ禍でスマートスピーカーの利用頻度が米国の若年層を中心に増加

米国時間4月30日にNPRとEdison Researchがリリースしたデータによると、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大により、スマートスピーカーでニュースや情報や音楽、エンターテインメントなどに接する消費者が増えている。米国の18歳以上の大人の約4分の3は新型コロナウイルスの影響で生活が変わり、メディアの接し方も変わったとの報告だ。感染拡大以降は、米国のスマートスピーカーのオーナーの35%がニュースや情報をそのデバイスで聴くことが多くなった、36%は音楽やエンターテインメントの消費が増えたと答えている。

18〜34歳の年齢層では、これらの数値がさらに高い。すなわち、50%がニュースと情報の消費が増えた、52%が音楽などのエンターテインメントに接する機会が増えたと答えている。

この調査レポートによると、スマートスピーカーでニュースを聴く時間が昨年に比べて増えている。2019年の春では回答者の30%が週に3時間以上ニュースを聴き、40%が1から3時間、残る30%が1時間未満だった。隔離生活の2020年春では、3時間以上が32%、1〜3時間が43%、1時間未満が25%となった。

在宅で仕事をしているスマートスピーカーのオーナーは、新型コロナウイルスの感染拡大の間に一般のオーナーよりもニュースをリクエストする回数が多いが、でも天気予報や時間などのアップデートを求めることは少ない。すなわち在宅労働者の65%がこのデバイスでニュースを聴いているが、スマートスピーカーの全ユーザーではこの率が62%になる。

隔離生活を強いられた大人は、自宅のスマートスピーカーを増設する傾向があるようだ。家のあちこちにそれがあることの意義を、理解しているからだ。特に子供のいるスマートスピーカーオーナーは、子供のためにもう1台買うことを検討しているという回答がとても多い。この子供のためにという回答は、昨年の春の時点では47%だったが、今や71%だ。

新型コロナウイルス以降の消費者意識の変化を知ろうとするこの調査は、2020年の3月31日から翌4月1日にかけて実施された。Edison Researchの上級副社長を務めるTom Webster(トム・ウェブスター)氏は、プレスリリースで「何千万人もの米国人が今や通勤をしていないので、スマートスピーカーがニュースや情報を得るためのますます重要な手段になっている。音声アシスタントがこのように広く使われるようになると、通勤が再開したとき車の中で使うものとして需要が増えるだろう」とコメントしている。

この調査レポートでは、米国成人のスマートスピーカーの保有者が6000万人で、全人口の24%に達したことを明らかにしている。これは比較的保守的な数字だが、Voicebot.aiの最近の調査では、米国成人のスマートスピーカー保有者は8770万人、成人人口の3分の1としている。新型コロナウイルスとは無関係なこの調査は、スマートフォン上の音声アシスタントアプリも保有台数に含めている。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

新型コロナの打撃で世界のスマートフォン出荷数は13%ダウン

悪くなることはわかっていたが、「2013年以来最低レベル」とまでは思っていなかった。Apple(アップル)が決算報告で忙しくしている中、調査会社のCanalys(カナリス)が独自の数字を発表したが、内容は芳しくない。待望の成長を四半期続けた後、世界のスマートフォン市場は大打撃を受けた。もちろん誰が犯人かはみんなわかっている。

モバイル業界は他の無数の業界と同様、COVID-19(新型コロナウイルス)パンデミックの大打撃に見舞われ、昨年同時期より出荷数が13%減少した。ビジュアルに学ぶ人のためにグラフを下に貼った。

アナリストのBen Stanton(ベン・スタントン)氏は新型コロナがモバイル市場に与えた衝撃を「粉砕」と表現した。「2月に新型コロナが中国で流行していたとき、メーカーは全世界の需要に答えるだけのスマートフォンをどうやって作るかを心配していた」とStanton氏は言う。「しかし3月になると状況は逆転した。スマートフォンの生産は復活したが、世界の半分が閉鎖され、売上は急落した」

最初に影響を受けたのがアジアを中心とする世界のサプライチェーンで、そこに中国国内の需要減少が伴った。ヨーロッパ、米国、その他の地域で自宅待機命令が続く中、こうした市場の需要は著しく後退した。人々は家にこもり、多くの人々が職を失った。未だに多くの人が贅沢品と考えるものに1000ドル以上を支払うには、今は理想的な時ではない。

Samsung(サムスン)はトップの座に返り咲いたが、大きく数字を下げた。この四半期、同社と2位のHuawei(ファーウェイ)は共に売上を17%落とした。3位のAppleは8%減だった。一方中国メーカーのXiaomi(シャオミ)は9%、Vivo(ヴィヴォ)は、3%、それぞれ上昇した。

次に厳しい時期が控えていることは間違いない。Stanton氏によると、「ほとんどのスマートフォンメーカーはQ2が新型コロナによる影響のピークになると予測している」。Appleは次の四半期ガイダンスを公表しなかったことで、将来の不確実さを示唆した。

画像クレジット:Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

新型コロナの不確かな未来を前にiPhoneの売上が減少

すでに聞いた話だったらご容赦願いたい。Appleのデバイス売上は打撃を受けているが、サービスは好調だ。長年同社のハードウェア製品ラインを支えているiPhoneは、Q2の売上が289.6億ドルと前年同期の311億ドルを下回った。iPadとMacも落ち込んだ

同社はCOVID-19(新型コロナウイルス)の高まる脅威による週末需要の落ち込みをすでに警告していた。今年2月Appleは、パンデミックが世界のサプライチェーンと中国の需要の両方に影響を与えるだろうと指摘した。「中国の全直営店舗と多くの提携店が閉鎖している。開いている店舗も営業時間を短縮しており、来店数は非常に少ない」と当時Appleが語っていた。

関連記事:アップルのQ2売上は新型コロナの影響で対前年比横ばい

中国の生活面は平常に戻ったが、ウイルスは世界のほとんどの部分に大打撃を与えている。Appleの拠点である米国は、新型コロナ感染者数で世界最多を続けている。

CEO Tim Cook(ティム・クック)氏が、第3四半期のガイダンスを発表しなかったが、プレスリリースでは力強い言葉を使ったのも当然だろう。「新型コロナによる前例のない世界的影響にも関わらず、サービス部門は史上最高、ウェアラブルは四半期最高の売上を達成して、Appleが今四半期に成長できたことを誇りに思う」

ウェアラブルは実際伸びている。この部門にはHomePodなどのホーム・アクセサリー製品も入っており、前期の51億ドルから63億ドルに増えた。強力なApple WatchとAirPods製品群のおかげで成功は続きそうだ。サービス部門も115億ドルから133億ドルへと順調に伸びている。自宅で過ごす時間が増えている今、Apple MusicやApple TV+などのサービスにユーザーが目を向けることが期待できるのでこの分野は安定している。

関連記事:次期iPhoneの発売は新型コロナの影響で1カ月遅れか

スマートフォンの未来は依然として険しい。最近同社はiPhone SEを発売して、1000ドルを超える値札にたじろいでいた消費者にアピールした。もちろんAppleだけではない。ここ数年スマートフォン業界全体が打撃を受けており、それは新型コロナがやってくるずっと前からだ。

Appleも他社も、5Gの到来による需要増に期待していたが、パンデミックのおかげですべてが宙に浮いている状態だ。5G iPhoneの発売もサプライチェーン問題によって一月遅れになる可能性がある。

画像クレジット:Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

NASAのジェット推進研究所が開発した緊急時用人工呼吸器をFDAが認可

アメリカの食品医薬品局(Food and Drug Administration, FDA)が、同局のCOVID-19ガイドラインに示されている緊急時の使用を、NASAのジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory, JPL)の技術者たちが新たに設計した人工呼吸器に対して認めた。NASAは昔から頭字語が大好きなお役所なので、この人工呼吸器も早速「VITAL」という頭字語で呼ばれている。それは、Ventilator Intervention Technology Accessible Locally(現地で使用できる人工呼吸器インターベンション技術)の略だ。その設計は、コロナウイルスの危機の間は誰もが無料で使用できる。

JPLが開発した緊急時用人工呼吸器は挿管式人工呼吸器で、鎮静剤を投与した患者の気道のずっと下の方まで呼吸管を挿入して呼吸を助ける。それはもっとも重症のCOVID-19患者用とされ、しかも機器の不足時には、それまでに患者が使っていた正規に承認された人工呼吸器を他に回してから使う、となっている。

NASAによると、VITALのいちばん興味深い点は、これまでの人工呼吸器に比べて部品点数が「きわめて」少ないことだ。だから組み立てもはやく、メンテナンスに時間と専門技術者を要しない。ただし数年間使える従来のハードウェアと違って推奨使用期間は3〜4か月とされ、あくまでもCOVID-19の患者専用とされている。つまり、今後もいろんな医療状況で使用できる一般的な人工呼吸器ではない。

しかしそれでも、NASAのJPLは、FDAの認可を得たことを機に、そのハードウェアの商用生産のパートナーを探している。大量生産により、それを必要とする多くの病院に配布したいのだ。

COVID-19によって需要が増えたため、これまでにもさまざまな緊急時用人工呼吸器が登場している。でもNASAのJPLというと、技術者集団としてのイメージも高いし、もっとも深刻な緊急時用とされているこの製品は、技術的にも優れているものと思われる。

画像クレジット: NASA/JPL-Caltech/Getty Images

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

アップルのQ2売上は新型コロナの影響で対前年比横ばい

米国時間4月30日、Apple(アップル)は第2四半期の収支決算を報告した。投資家の予測を上回ったものの、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックは同社のビジネスに大きな影響を与え、iPhone、iPad、Macの売上は前年同期から減少した。時間外取引でのアップル株に大きな変化はない。

同社はQ2の売上が583億ドル(約6兆2500億円)だったことを発表し、投資家が予測していた545.4億ドル(約5兆8480億円)を上回った。この数字は対前年比1%増に当たる。

2月に同社は、前回の決算報告で示したQ2ガイダンスを修正し、新型コロナウイルスパンデミックの影響によって以前の予測を達成できないだろうと語った。630~670億ドル(約6兆7550億円〜約7兆1840億円)としていた売上予測の数値は変更しなかった。アップルは今回の発表でQ3に向けてのガイダンスを公表しなかった。

同社の1株あたり利益は2.55ドルで、投資家予測の2.26ドルを超えた。アップルは同社の株式買い戻しプログラムを500億ドル増額し、配当を6%引き上げることも発表した。

iPhone、iPad、およびMac部門の対前年比売上は減少し、「ウェアラブル、ホーム、アクセサリー」部門だけが上昇した。ハードウェア全体では前年同期より減少した。iPhoneの純売上高は289.6億ドル(約3兆1050億円)で、2019年Q2の310.5億ドル(約3兆3300億円)を下回った。

波乱の3月を終え、多くのテクノロジー株が4月に好調を取り戻している。アップルは世界のハードウェアサプライチェーンの複雑さゆえに、広告主導の他社よりも困難な状況にある。

「世界中のアップルチームと、この困難な時期に強い回復力を発揮した当社のビジネスと財務の実績を誇りに思う」と同社CFO(最高財務責任者)のLuca Maestri(ロカ・マエストリ)氏が声明で語った。

画像クレジット:Denise Taylor / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

NASAやJAXAが5月末に新型コロナ対策ハッカソンを共同開催

NASAとESA(欧州宇宙機関)、JAXA(宇宙航空研究開発機構)は共同で、新型コロナウイルス(COVID-19)の抑制をテーマとするハッカソンを開催する。5月30日から31日にかけて、パンデミック対策で国際協力のモデルケースともなるべきバーチャルハッカソンになる。このプロジェクトはこれらの宇宙組織が保有する公開データを使用して新型コロナウイルスのパンデミックに対する画期的な解決策を開発することが目的だ。

これらの機関は宇宙事業で常に協力しているが、 「Space Apps COVID-19 Challenge」(新型コロナウイルスアプリ宇宙チャレンジ)と名付けられたプロジェクトでは共有されるデータをベースに48時間のダッシュで役立つ成果を得ようとしている。

衛星が宇宙から収集した観測データは、新型コロナウイルスの拡散経路や地球の生態系、都市にウイルスがどのような影響を与えているのかを推測するために役立つはずだ。

ハッカソン参加者は3宇宙機関が運用する衛星からのデータにアクセスできる。画期的ソリューションとプロダクト開発のためにNASAのデータの使用を奨励しようという目的でNASAがこれまでもSpace
Apps Challengeを定期的に開催してきた。Space Apps Challengeに地域等の制限はなく、実際世界の学生やデベロッパー、研究者が参加してきた。これに日本とヨーロッパの宇宙開発機関が協力し、世界的なスケールでバーチャルハッカソンを行うことになった。このような試みは今回が初めてだ。

またNASAは新型コロナウイルスの拡散に起因する諸問題に対する解決策を探るため部内のクラウドソーシング・プラットフォームを使っている。

画像:Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

広告需要急減の中、Q1決算後のFacebook株価は10%以上アップ

新型コロナウイルスのパンデミックはFacebookの広告事業の成長を大幅に鈍化させている。しかし4月29日に発表されたFacebookの第1四半期決算を見た資家は十分満足しているようだ。

同社はアナリストの予想を上回る177.4億ドル(1.89兆円)の収入を得た。1株当たりでは1.71ドルという予想にはわずかに届かなかった。

同時にFacebookは月間アクティブユーザーがアナリストの予想、25.5億人を上回る26億人に達したと発表した。これらの結果に株価は時間外取引で10%上昇した。

四半期決算の発表後、時間外取引でFacebook株は10%以上アップした。第1四半期の広告収入は前年同期比17%の伸びを示した。しかしFacebookはパンデミックの影響が出る第2四半期の決算に予防線を張るために今回の決算を利用したようだ。デジタル広告はパンデミック危機の打撃をまともに受けて過去数週間で大幅な減少傾向にある。Facebookはリリースで「広告の需要の大幅な減少が見られた。またこれに関連して「2020年第1四半期末の3週間に当社の広告の入札価格が低下した」としている。

また2020年第2四半期のガイダンスは発表しないと述べた。 4月の最初の3週間の広告収入は前年同期比で伸び率ゼロだったといいう。 Facebook広告ビジネスは巨大になっても成長を続けており、 Q4 2019年第4四半期は対前年比で25%の伸びだった。

パンデミックに襲われた企業が広告をカットすることによっって崖から転落するような広告収入の減少がおきるというドゥームズデーシナリオを恐れていた投資家にとっては成長率がゼロになっただけというのは望外の喜びだったようだ。

出典:Facebook IR

Facebookの収入の大部分は174.4億ドル(1.86兆円)という巨大な広告収入から来ている。しかし「その他」の収入にはPortal from FacebookやOculusなどのハードウェア事業が含まれ、前年比80%も急増して2.97億ドル(317億円)に達している(取材継続中)。

画像:Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

GMが完全電気自動車GMCハマーEVの発表を延期

GMは米国時間4月29日、新型コロナウイルスのパンデミックを受けて、GMCブランドの全電動車Hummer(ハマー)の発表を延期することを明らかにした。

画像クレジット:GM

5月20日に予定されていたハマーEVのデビューは、新型コロナウイルス感染症の流行が原因で延期されることになった自動車関連のイベントとしては、ここ数カ月間で最新のものとなる。ジュネーブモーターショーも中止が決まり、キャデラックのLyriqの発表も延期されている。

GMは、発表のスケジュールは再検討するとしており、GMCハマーEVの開発作業自体は「順調で障害はない」と述べている。

同社は今年初め、ハマーを新たに電気自動車として復活させると発表していた。そしてそれ以降、この「スーパートラック」のビデオをティーザーとしていくつも公開していた。中には、NBAのスター選手であるLeBron James(レブロン・ジェームズ)氏を主役に採用し、「Quiet Revolution」(静かな革命)と題された、スーパーボール用のハマーの30秒間の広告映像もあった。

GMはまだ、この車の基本価格を発表していないが、いくつかの仕様は公開していた。それによると、1000馬力相当のパワーを持ち、3秒で静止状態から60mph(時速約96.5km)まで加速する。またトルクは、1万1500フィート(約1590kgm)を備えている。

ハマーEVは、ミシガン州にあるDetroit-Hamtramck(デトロイト・ハムトラック)工場で生産される予定だ。GMは以前、同組立工場に22億ドル(約2345億円)を投資する計画を発表していた。そこで、全電動トラックやSUV、および子会社のCruiseが発表した自動運転車を生産するためだ。その際にGMは、さらに8億ドル(約853億円)を、サプライヤーの設備や、新たな電動トラックの発売に関連したプロジェクトのために投資する予定だと明かしていた。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Lyftが新型コロナ影響で従業員982人解雇、288人を一時帰休に

Uberが全従業員の20%の解雇を検討しているという記事が出てから24時間もしなうちに、Uberの最大のライバルであるLyftも人員削減を発表した。

Lyftは4月29日、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響により、全従業員の17%にあたる982人を解雇し、さらに288人を一時帰休とする、と明らかにした

同社はまた給与カットも行い、経営トップは30%、幹部は20%、その他の従業員も10%削減される。一方、Lyftの取締役会は2020年第2四半期の報酬の30%を辞退する。

その結果、リストラ費用2800万〜3600万ドル(約30〜38億円)が発生し、第2四半期決算に計上される見込みだと同社は述べた。

3月11日以降のテクノロジー部門のレイオフが3万2221人を超えたところでの今回のニュースだ。外出禁止令を受けて人々がさほど移動しなくなったこと、車内で他人と接近すると感染の懸念があることなどから、輸送事業は大きな打撃を受けている。

Lyftの解雇は労働市場ではほんの一部にすぎない。Lyftのドライバー(そして世界中の他の配車サービスプラットフォーム)は同様に収入減に直面している。需要が多ければ、ドライバーはプラットフォームが扱う額の増大により恩恵を受けられる。Lyftが従業員を解雇すれば、プラットフォーム取扱高が急減することは想像に難くない。同社が2020年のガイダンスを撤回したことを考えるとこれは予想されることだが、車の支払いを抱えた自営ドライバーの視点で考える必要がある。

LyftはCOVID-19の影響を受けた「ドライバーと脆弱なコミュニティをサポートするイニシアチブ」に650万ドル(約7億円)を拠出することを約束した。Uberはパンデミックの間、ドライバーをサポートする取り組み展開してきた。両社はまた、Uberが医薬品の配達を模索し、Lyftは支援組織のための配達に取り組むなど、コロナ危機下で自社プラットフォームは役立つとアピールしてきた。

マーケットの反応

2020年を迎える前、UberとLyftは投資家に対し黒字化を約束した。しかし新型コロナウイルスと移動への影響のためにその約束の実現は疑わしい。ただ、今年初め、Uberはアナリストと会合の場を持ち、「たとえ配車サービスがうまくいかず今年の残りの期間に需要が大きく落ち込んでも、キャッシュが不足することはない」とその場で約束した。

そうしたニュースを受けてUberとLyftの株価は値上がりした。そして本日4月29日、Uberの従業員解雇の検討やLyftの解雇発表を受けて、Uberの株価は6%、Lyftの株価は5%上昇している。投資家は従業員の削減がオペレーションに悪影響するということには無関心なようだ。実際のところ株価上昇は、そもそも解雇がなぜ必要なのかという懸念ではなく解雇の是認を示している。

決算のシーズンだが、Uberは5月7日に、Lyftはその前日の5月6日に発表する。詳細が間もなく明らかになる。

画像クレジット: Mat Hayward / Getty Images

“新型コロナウイルス

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(翻訳:Mizoguchi

3月に30億人以上が利用、ロックダウンが人々をFacebookに駆り立てている

世界的な自宅待機命令のおかげで、記録的な数のユーザーがFacebook(フェイスブック)に押し寄せている。CEOのMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏は電話会見で、大規模な自宅隔離期間中にFacebookの利用が著しく増加したことを示す最新データを公表した。

3月に、30億人以上のユーザーがFacebookにログオンしたことをザッカーバーグ氏は明かした。これにはメインアプリのほか、Instagram、Messenger、WhatsAppが含まれている。この数値は世界のインターネットユーザー総数の約3分の2にあたる。これは同プラットフォームの新記録であり、Q1の月間平均アクティブユーザー数は26億人だった。

同社のさまざまなコミュニケーションツールが過去数週間に大きく利用数を伸ばしたことが、同氏の公開した詳細データからわかった。音声およびビデオ通話は2倍に増え、FacebookとInstagramのライブビデオの視聴回数も2倍になり、この数週間のグループビデオ通話の利用時間は1000%増だった。

屋内退避勧告が終われば利用数は落ち着くだろうとFacebookは予測しているが、ザッカーバーグ氏はロックダウン中にFacebookが実現できそうなチャンスがあると言う。「世界が急激に変化するとき、人々に新たなニーズが生まれる、それはもっと作るべきものがあることを意味している」と話した。

Facebookは米国時間4月29日に第1四半期決算を報告し、売上は177.4億ドル(約1兆9000億円)だった。同社は一部のサービスで利用が急増したことを報告したほか、四半期の終わりに広告需要が「著しく減少」したことも明らかにし、4月の数週間の成長は前年と変わらなかったと話した。

関連記事:Facebook stock spikes despite ‘significant reduction’ in demand for ads

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

フランス人研究者ら、接触追跡に関してプライバシー保護を求める書簡に署名

471人の暗号技術とセキュリティのフランス人研究者らが、接触追跡アプリが持つ潜在的リスクへの認識を高めるための書簡に署名をした。フランス議会では明日、ロックダウンの解除後に関するすべてのことが議論されるが、その議題には接触追跡アプリ「StopCovid」も含まれている。

署名を行った研究者のうち77名がフランスの研究機関、Inria(フランス国立情報学自動制御研究所)に在籍している。Inriaは、政府が後ろ盾となっている接触追跡アプリ「ROBERT」が使用する接触追跡プロトコルの開発に携わっている機関である。この書簡を確認すると、InriaがROBERTに対して問題意識を持っていることがわかる。

書簡には、「こうしたアプリはすべて、プライバシーや個人の権利の保護に関する重大なリスクを引き起こす。この大量監視は、個人のインタラクショングラフ、つまりソーシャルグラフを収集することで実行可能である。これはスマートフォンのオペレーティングシステムレベルで行われる可能性がある。アプローチによって多少の差異はあるものの、オペレーティングシステムメーカーや政府がこのソーシャルグラフを簡単に再構築することが可能である」と記載されている。

この書簡には、接触追跡プロトコルの中央集中型実装と分散型実装に関する徹底的な分析にも触れている。この分析には、「DP-3Tプロトコル」やROBERTを弱体化させる攻撃のシナリオが複数含まれている。

明日開催される議会での討論に先立ち、研究者らは「デジタルソリューションがもたらす健康上の利点について、専門家による徹底的な分析が必要不可欠である。引き起こされるリスクを妥当なものだとするには、重要な証拠がなければならない」と表明している。

さらに彼らは、すべての技術的選択を文書化し正当性を証明する、データ収集を最小限に留める、人々はリスクを認識し接触追跡アプリを使用するかどうか選択する権利を認める、などあらゆるレベルにおいてさらなる透明化を図ることを求めている。

欧州では、数週間前から複数の研究者グループが異なるプロトコルの開発に取り組んでいる。具体例を挙げると、DP-3Tはスマートフォンを利用して社会的交流を算出する分散型プロトコルの開発に取り組んでいる。ユーザーのデバイスに一時的なIDが保存され、ユーザーが中継サーバーにそのIDを共有することを承認すると、それがアプリユーザーのコミュニティーに送信される。

PEPP-PTは、中央サーバーで接触を照会するのにスードニマイゼーション(仮名化)を使用する中央集中型プロトコルをサポートしている。国家機関が中央サーバーを管理しているため、プロトコルが適切に実装されなければ国家による監視につながる可能性がある。ROBERTはフランスおよびドイツの研究者により設計されたPEPP-PTの一種である。

フランス政府は接触追跡アプリの利点について常に慎重な姿勢を見せているが、その実装方法についてはあまり議論されていない。フランス政府から正式な支援を受けているInriaとFraunhoferは先週、ROBERTプロトコルの仕様書を発表した。

多くの人々(私も含め)は、政府が一般市民にだまって不正な行為をしないと信じる必要があるため、設計について選択の幅が与えられることを要求している。中央集中型のアプローチでは、政府が人々の交流や健康に関する大量のデータを持つことになるため、エンドユーザーからの多大な信頼が必要となる。ROBERTでは確かにスードニマイゼーションが施されているが、その仕様書に記載されているにも関わらず、アノニマイゼーション(匿名化)は施されていない。

さらにROBERTは、AppleとGoogleが開発中の接触追跡APIを使用しない。フランスのデジタル経済大臣Cédric O氏はブルームバーグ社によるインタビューの中で、Appleに対しBluetooth制限を解除するよう求めていることを明らかにした。AppleとGoogleは分散方式で実装されるAPIを提供しているため、フランス政府からの圧力に屈するメリットはほとんどない。

4月26日、ドイツ政府は当初検討していた中央集中型アーキテクチャのプランを中止し分散型アプローチを取ることを発表。依然として中央集中型アプローチを支持するフランスおよびイギリスと袂を分かつ形となった。

フランスのデータ保護監視機関CNILはROBERTに関する慎重な分析を発表し、その中で当該プロトコルがGDPRに準拠している可能性があると述べた。しかしCNILは、StopCovidを確実に理解するには、プロトコルの実装に関するより詳細な情報が必要だとしている。

また、欧州データ保護監督庁(European Data Protection Supervisor:EDPS)もフランス議会が直面するこの議論は非常に重要であるとし、ツイッターで「この議論は直近の未来だけでなく、今後数年にわたり影響を及ぼすだろう」と述べている

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(翻訳:Drangonfly)

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