MWC 2019は「モバイル」が本当に多様化していく最初の年になるだろうか?

CES 2019は不発だった。たまたまそうだった。おもしろい年もあれば、そうでない年もある。テクノロジーの世界には干満がある。時間は単純な円環だ。すべてがピカピカに光り輝き、自分こそ金(きん)だと主張している。でもその退屈を壊せるのは、不意に現れる流れ星だけだ。

一方、MWCは毎年必ず何かがある。モバイル産業は今、岐路に立っている。スマートフォンの売上は停滞し始め、アナリストたちは初めて落ち込みを認めた。しかも、選りに選ってそんな年に、Mobile World CongressはMWC Barcelonaに公式に改名した。

この唐突な改名は「モバイル」という言葉からその重荷を取り去った。Mobile World Congressという名前のままでは、世界のスマートフォンの高級機の新製品発表会、というイメージを拭い去れない。しかしこのショウは今や、CESやIFAと並ぶ消費者電子製品の世界大会へ変わろうとしている。まるで当然のように。

それでも当面は、スマートフォンは特別な存在だ。そのデバイスは今でも私たちの生活のどの部分にもついてまわるし、これからもしばらくはそうだろう。売上の低迷にはいくつかの理由があるが、しかしその最大の要因はアップグレードサイクルが遅くなったことと、製品の性能がほぼ頂点に達して、人をあっと言わせるような新機能がなくなったことだ。また、世界のスマートフォン市場を引っ張ってきた中国経済の乱調も低迷に貢献している。

そして市場の基調としての行き詰まり感は、新しい実験精神を生んだ。株主たちを喜ばせておくためには右肩上がりの成長と快調な売上が必要だが、そのためには消費者がどうしてもアップグレードしたくなる強力な理由を探さなければならない。そして今年は初めて、いや、初代のiPhone以来初めて、フォームファクター…外形形状…のラジカルなシフトが起きた。サムスンもファーウェイもTCLも、そしてオッポ(Oppo)も、全員が最近の数週間内に折り畳みスマホ(フォルダブルフォン)を発表した。

消費者がまさにそれを必要としている時期に登場した、というのもあるけど、各社の差別化ぶりがさらに話題をにぎやかにしている。大手各社はほぼ同じ時期に全員がフォルダブルのバスに乗り込んできたが、フレキシブルという技術の統一規格のない実装形式には、各社それぞれのユニークなアプローチが見られる。

実際には、これらのどれひとつとして、ゲートを出た途端にビッグセラーになってはいない。平均2000ドルという価格も問題だ。ファーウェイのモバイル部門のチーフであるリチャード・ユー(Richard Yu)氏が、ステージ上で、Mate Xの価格が高いことを謝ったぐらいだ。それも期待に水を差した。

でも、これまでの各社旗艦機の倍というお値段でありながら、関心は盛り上がっている。そしてどこも、その実験を引っ込めようとしない。LightのCEOの説では、スマートフォンの技術と市場の成熟により、各メーカーにはこれまでと違うユーザーニーズを探求する新しい機会が生まれたのだ、と。

彼がそのとき具体的に指したのは、スマートフォンのリアカメラの配列の多様化だが、それを「スペースの利用の多様化」と一般的に言ってもいい。今や多くのスマートフォンメーカーが、毎年アップルやサムスンと同じ土俵で競合していくことに、そのココロが‘燃え尽きて’しまった。

多様な断片化を特徴とするメディア市場において、長年スマートフォンだけは、ひとつの、あるいは数少ないトレンドへと全員が右へ倣えしてきた。だから今後の変化についても、同じことが言えるのではないか。そのトレンドとは、今後スマートフォンはますます均一ではなくなり、ユーザーの個々のニーズに精密にフィットしたものになる、という流れだ。

関連して、スマートフォンのハンドセットがあまり売上にも利益にも貢献していない企業が次々とモバイルから手を引く、というトレンドもありうる。今すでに、Razerがその第3世代のゲーム専用スマートフォンの計画を放棄したという噂がある。

しかし希望があるとすればそれは、今年のMWCが、モバイル業界が長年怠慢してきたラジカルな激動と変革に向かう、最初の一歩になることだ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

HoloLensの軍用利用に関する5億ドルの政府契約事業、マイクロソフトCEOは擁護

マイクロソフト(Microsoft)に、同社の拡張現実技術「HoloLens」を米陸軍に納める5億ドルの政府契約を反故にする気はない。

CNNのインタビューでマイクロソフトのCEO サティア・ナデラ(Satya Nadella)氏はこう言っている。「わが社は、自分たちが今エンジョイしている自由を護るために民主主義に基づいて選んだ諸機関に対しては、技術の供与を拒否しない、という道義的意思決定を行った。その意思決定に関してわが社はきわめて透明であり、(反戦的な)社員たちとの対話も継続していく」。

関連記事: Group of employees calls for end to Microsoft’s $480M HoloLens military contract…Microsoft社員グループがHoloLensの軍用契約に反対(未訳)

現在200名あまりの社員が総額4億7900万ドルの政府契約の廃棄を求める経営陣に対する書簡に署名しているが、それに応じないとするCEOのこの言い分はまったく意外ではない。マイクロソフトは以前、政府の契約事業の遂行に関する社内精査を行っている。それに基づいて今回はまだ新しいAR技術が、テクノロジーの力で戦闘の最前線における米軍の殺傷能力を強化する、と称する契約事業に利用されることになった。

米国時間2月22日、社員グループから上層部に送られた書簡は、その4億7900万ドルの軍用契約の停止を求めている。グループの主張によれば、書簡に署名したマイクロソフト社員は200名を超えている。

「入社時の契約業務内容に武器の開発はなかった。自分の仕事の使われ方に関しては、自分に発言権がある」と書簡に書かれている。

その書簡の発表の数日前には、同社はあるイベントで、同社の拡張現実技術の進歩を強調した。

関連記事: Microsoftが大きく改良されたHoloLens 2を発表

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エネルギー効率30-37%のソーラーパネルがもうすぐ市販される

クリーンエネルギーの研究者たちは、太陽光から得られるエネルギーの理論的な上限を上げることに励んでいるが、実際に太陽電池を利用するわれわれ一般庶民は、その理論値の半分にも満たない技術で長年我慢している。ここでご紹介するInsolightの製品は、ついにそれを変えるかもしれない。

Insolightは、スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)における長年の研究からスピンオフした企業で、屋根に敷く実用製品が誕生するのももうすぐ、と言われている。

通常太陽電池はその全表面で太陽光を集め、それをおよそ15-19%の効率で電気に変換する。つまりその過程で、エネルギーの約85%は失われる。もっと効率の良い太陽電池はあるが、どれも高価で目的が特殊で、特殊な素材が必要なこともある。

お金のかからない場所といえば、それは宇宙だ。人工衛星に載っている太陽電池はずっと効率が良いが、当然ながら安くない。でも、ごく少量を使い、その上に太陽光を凝集するなら高くはない。そのことに、Insolightは目をつけた

小さいがきわめて効率の高いセルを格子状に並べ、その上に蜂の巣状のレンズの配列を並べる。レンズが光を細いビームに曲げて、小さなセル上に凝集する。太陽が動くとセルの層も動いてビームの真下へ移動する。テスト段階では、この方法で37%の効率を達成し、消費者製品になった時点でも30%は可能だ。これは、従来のパネル製品の倍である。

ただしレンズの層などを作るのだから、今使われている“まあまあの性能”の太陽電池よりも構造は複雑だ。ただしパネルのサイズや形状は今のソーラーパネルとあまり変らず、据え付けにコンセントレータなどの特殊な装備は要らない。最近EPFLで行ったパイロットテストは、大成功だった。

EPFLのニューズリリースで、CTOのMathiu Ackermannがこう述べている: “われわれのパネルはグリッド〔通常電力網〕につないで継続的にモニタした。猛暑や台風や冬の気候でヒッチすることもなく、動き続けた。このようなハイブリッド方式は、曇天で日が射さないような日にとくに効果的だ。そんな日差しの弱い日でも、電気を生成し続けるからだ”。

今同社はソーラーパネルのメーカーとの商談に入っている。既存の製造ラインに容易に乗せられることを、説得しなければならない。“組み立てのステージで工程がやや増えるけどね”、とAckermannは言う。発売は、2022年の予定だ。まだ遠い先だが、でもそのころには電動車が普及してるだろうから、良いタイミングだろう。

画像クレジット: Insolight

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Appleがトーキング・バービー人形の音声テクノロジー企業PullStringを買収

Appleはこのほど、SiriやHomePodなど同社の一連の音声製品のお仲間に、お話をするおもちゃ(トーキングトイ)を加えるためのタレントを獲得した。というのも、AxiosのDan PrimackとIna FriedによるとAppleは、PullString、またの名ToyTalkを買収したのだ。同社は、音声体験の設計ツール、それらの体験を実現するための人工知能、そしてMattelとのパートナーシップにより、トーキング・バービー(talking Barbie)や、きかんしゃトーマスの玩具なども作っている。2011年にPixarの役員たちが創業したPullStringは、これまでに4400万ドルを調達している。

AppleのSiriは、Amazon AlexaやGoogle Assistantに比べると伸び悩んでいるが、それは音声認識やユーティリティのせいだけではなく、デベロッパーのエコシステムも原因だ。GoogleとAmazonには、さまざまな音声アプリメーカーが作ったスキルを配布流通するプラットホームがある。その中には、お話やクイズ、ゲームなど子ども向けのものも少なくない。AppleがSiriやHomePodでコネクテッドリビングルームの主役に躍り出たいのなら、そこで時間を過ごす子どもたちと仲良くしなければならない。PullStringを買収したことによってAppleは、音声で動かす子どものための玩具に向けてスタートを切り、また音声デベロッパーのためのツールも揃えて行けるだろう。

PullStringは2015年に“子どもをスパイするデバイス”と非難されたが、Hello Barbie製品が内蔵しているセキュリティ機能を詳しく説明することによって反論した。そして、これまでに一度も、ハックされて子どもの声やそのほかの機密情報を盗まれたことはない、と述べた。しかし今では、プライバシーの規準が変わってしまって、いつでも耳をそばだてているEchoやGoogle Homeのような製品を、多くの人が平気で買っている。

2016年にPullStringに社名変更した同社は、会話をビジュアルにマッピングするデベロッパーツールに力を入れるようになり、また最終製品をGoogleやAmazonのプラットホームにも提供した。SiriKitの複雑性と機能の少なさに対してPullStringのConverseプラットホームなら、多くのデベロッパーにとって、Appleデバイスのための音声製品を作る道が拓けるだろう。

買収後もPullStringやToyTalkのオリジナル製品がそのまま入手できるのか、目下両社に問い合わせ中だ。

PullString/ToyTalkにこれまで投資した投資家は、Khosla Ventures、CRV、Greylock、First Round、True Venturesなどだ。PitchBookによると、最後の資金調達となった2016年のシリーズDでは、同社の評価額が1億6000万ドルだった。近年、音声テクノロジーの分野は爆発的に伸びているが、まだまだ音声体験のデベロッパーは、具体的な製品がないとお金を稼ぐのが難しい。しかも多くの企業は、PullStringが提供しているようなツールで、一体何を作ればよいのか迷っている。そこで同社はAppleと一緒の方が未来は明るいと判断し、いちばん多く普及しているのに、多くの人びとにいちばん嫌われている音声アシスタントの、テコ入れをしていくことになったのだ。

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Samsungタブレット新製品はBixby 2.0を載せてスマートホームのハブをねらう

SamsungのスマートアシスタントBixbyは今やいろんなスマートフォンや家電製品にあるが、なぜか同社のタブレットの上では、どこを探しても見つからなかった。ただしぼくには、この件で同社の戦略について知ったかぶりする能力はない。

いずれにしても、もうすぐMWC(Mobile World Congress)と同社のUnpacked(S10)イベントが始まるという今日(米国時間2/15)のこの日に同社は、タブレットとしては初めてBixby 2.0を載せたTab S5eに関する情報を大量に放出した。その最大のねらいは、タブレットも含むモバイル製品を同社のスマートホーム戦略の主役に据えることだ。

同社はこう言っている: “Tab S5eは、あなたのデバイスと対話するための、よりスマートでより便利な方法を提供し、また、あなたのコネクテッドホームデバイスをコントロールする理想的なハブとして奉仕する。Quick Commandで、テレビと電灯を同時にスイッチオンできる。あなたがカスタマイズして、もっと多くのアクションを一つのコマンドで実行できる。家の中のさまざまな音声コントロールがずっと速く、簡単に、そしてあなた好みになる”。

しかし、いろいろな家電製品がBixbyをサポートしているが、現状はほとんどSamsung製品ばかりだ。それが、AlexaやSiri、Google Homeなどに比べて深刻な限界だ。

この新しいタブレットは電池寿命が延びて14.5時間、10.5インチのsAMOLEDディスプレイと最大6GBのRAM、そして128GBのストレージを搭載する。発売は本年第二四半期、お値段は400ドルからだ。

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Samsungは来週のイベントで折りたたみ式フォーンを詳しく見せてくれるようだ

Samsungはその最新の小出し情報で、われわれがまだ知らなかったことを何一つ開示していない。でもサンフランシスコまでまた文句を言うために飛ぶよりは、すこしでも良いところをご紹介した方が健康的だ。

Galaxy S10に加えてSamsungは、2月20日に同社のサンフランシスコのイベントで、かなり前から約束していた折りたたみフォーン(フォールダブルフォーン)を、もっと詳しく見せてくれるらしい。“The Future Unfolds”と題するアニメを、その会場で上映するようだ。

思い出せば、同社のデベロッパーカンファレンスではそのプロダクトの“フィーリング”だけを見せてくれたが、製品そのものはミステリーだった。ハードウェアのプロトタイプも、バカでかかった。

来週のイベントでは、未来の製品のもっと詳細を見せてくれるのだろう。名前も、そしてもしかして発売日も。しかしいちばんありうるのは、同社の次の旗艦機がより詳しく紹介されるのだろうな。

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iPhoneの中国における苦難の真相はこうだ

先月Appleが四半期決算報告の修正ガイダンスを発表したとき、同社は不調の原因として中国を特定した。たしかに、iPhoneの売上は前年比で15%落ち込んだが、最近のIDCの調査によると、その下落に中国市場が果たした役割がよく分かる。

その新しい数字によると、同四半期の前年同期比では、中国における出荷がほぼ20%落ち込んでいる。Appleの今後の成長計画にとって重要な市場でこれだけの落ち込みは、相当大きな意味を持つ。市場の12.9%を占めていたデバイスが11.5%に落ち込んだのだ。先月Tim Cookは、この世界最大のスマートフォン市場における落ち込みの理由を、いくつか挙げた。

それらの中で、貿易をめぐる国際的な緊張や、中国経済の総体的な低迷は、Appleだけに影響しているわけではない。しかしスマートフォンの売上は、アップグレードサイクルの遅滞によって全面的に落ち込んでいる。多くのスマートフォンが、現用機で十分に良いから、なかなか買い換えようとしない。さらにまた、今年のXSはこれまでのアップグレードほどドラマチックでなかった。

そんな中でしかし、何かを物語っているのは、ネイティブのスマートフォンメーカーが好調なことだ。たとえばHuaweiは当四半期、23.3%伸びた。上昇気流に乗った企業が、Appleのシェアを食った、とも言える。

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Amazonが家庭用メッシュルーターのEeroを買収してEcho製品拡販のベースに

Amazonが、同社のスマートホーム製品系列を大きく拡大しようとしている。同社は今日、ベイエリアの家庭用メッシュルーターのスタートアップEeroを買収する意図を発表した。それは、Alexaをコネクテッドホームの主要機能に育てようとしている同社にとって、相性ぴったりの製品だ。

創業5年目を迎えるEeroにとっても有意義だ。同社は家庭用メッシュルーターの分野に早くから参入し、高名な投資家たちからの支援も受けたが、苦戦していた。昨年は同社のワークフォースのほぼ1/5、30名の社員をレイオフした

Amazonはなんと言ってもお金持ちだし、昨年はAlexaをHuaweiやNetgearのルーターに接続するデモをしていたから、このカテゴリーに目をつけていたのだ。そしてそれも合理的な判断だ。家庭内ネットワークの圏域を拡大するメッシュルーターがあれば、Echo Dotsなどのデバイスを、家のどの部屋にも置ける設計にできるだろう。

Amazonは近年、RingやBlinkなど、いくつかの著名なホームオートメーションスタートアップを拾い上げて、家庭内のAlexaを軸とする独自のスマートホームエコシステムを育てようとしている。多くの場合Amazonはスタートアップのブランドをそのまま維持するから、それはEeroにとって嬉しい徴候だ。ただしRingに関しては、そうならなかったけど。

AmazonのSVP Dave Limpがプレスリリースで述べている: “Eeroのチームにはとても感銘を受けている。彼らは、コネクテッドデバイスをつなげばすぐにそれが使えるようなWi-Fiのソリューションを、非常に早い時期に発明した。私たちもそのビジョンを共有して、スマートホームの体験をより容易にし、顧客のためのイノベーションにこれからも引き続きコミットしていきたい”。

買収はまだ、お役所の承認を待つ段階で、価額等の詳細は公表されていない。

関連記事(未訳)

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LGの次期旗艦機はフロントカメラを3D化してバイオメトリクスの精度をアップ

LGは、ビッグな見本市を待たずに新製品を発表することが多い。Mobile World Congressはまだ何週間も先だが、それでも同社は近く出る旗艦機G8 ThinQを、人びとにちらっと見せずにはいられない。

ネーミングはごたついているが、でもこのハンドセットは再度、LGの画像技術への注力に目を向けさせる。そのキモは、フロントカメラに組み込まれた飛行時間センサー(上図)だ。LGの説明を読んでみよう:

そのほかの3D技術は複雑なアルゴリズムでカメラのレンズからオブジェクトまでの距離を計算している。しかしToFイメージセンサーチップは、物からの赤外線の反射光を捉えて、より正確な計測を行なう。その結果、ToFは環境光の中でより高速かつより効果的であり、アプリケーションのプロセッサーの負荷を減らす。したがって、電力消費も少ない。

エンドユーザーにとってこのことは、今のAndroidハンドセットが提供しているものよりもずっと有能な顔認識技術が使えることを意味し、奥行き(z軸方向)感知が加わることにより、今のiPhoneに近いような、高度なバイオメトリクス認証が可能になる。この前のリーク写真では大きなノッチがあったが、それもToFで説明がつくだろう。

そのほかの詳細は、MWC用に取っておくつもりだな、たぶん。

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アメリカのスマートスピーカーの採用台数は6600万、Amazonが大差でリード

スマートスピーカーにとって、良いホリデーシーズンだった。Amazonによると、Echo Dotは同社の全商品の中で最高の売上を記録した。そのことは、音声で命令するスピーカーの市場全体が大きく成長したことを意味するのだろう。今日(米国時間2/5)は、調査会社CIRPが、それらのスピーカーのアメリカにおける導入台数が2018年9月四半期の5300万台から2018年12月には6600万台に増加した、と報告した。そしてそれは、1年前の2017年12月にはわずか3700万台だった。

しかしその調査報告書によると、ホリデーシーズンの売上が、スマートスピーカーのメーカー各社のマーケットシェアを変えることはなかった。

報告書によると、AmazonのEchoデバイスが依然としてアメリカの市場を支配し、据え付け台数ベースで70%のシェアを握っている。次いでGoogle Homeが24%、Apple HomePodが6%だ。

CIRPのパートナーで協同ファウンダーのJosh Lowitzが、声明の中でこう述べている: “ホリデーの買い物客によって、スマートスピーカー市場は再度離陸した。しかし相対的なマーケットシェアは旧状を維持し、ここ数四半期にかけてAmazon EchoとGoogle Home、そしてApple HomePodが一定のシェアを維持している。AmazonとGoogleは共に、ベーシックからハイエンドまでの豊富な機種を揃えているが、Amazonの方が機種は多様である。言うまでもなくAppleは、高価格製品HomePodのみであり、Echo DotやHome miniのようなエントリーレベルの製品を出さないかぎり、大きなシェアを獲得することはないだろう”。

さらに興味深いのは、スマートスピーカーの購入者の一部が、自宅にすでに1台持っていることだ。CIRPによると、スマートスピーカーの所有者の35%が、2018年12月の時点で複数のデバイスを持っている。それは2017年12月の18%からの大きな増加だ(下図)。

この数字は、デバイスメーカーの今後の戦略にとって重要だ。つまり、最初の1台を売ることができたら、消費者が同じベンダーから再度買うこともありえるからだ。

Amazonはここでも初期的有利性を獲得し、Google Homeのユーザーに比べてより多くの消費者の複数台購入に成功している。1年前には、デバイスを複数持つユーザーの比率はEchoのユーザーがGoogle Homeユーザーのほぼ倍だった。しかしその後Googleは健闘し、2018年末ではEchoユーザーもGoogle Homeユーザーもどちらも、そのほぼ1/3が複数のデバイスを持っている。

しかし、市場調査会社の調査報告の数字は、各社横並びでほぼ同じ、ということはありえない。標本も、調査手法も、各社それぞれに異なる。

たとえばこの秋のStrategy Analyticsの調査報告では、アメリカにおけるAmazon Echoのマーケットシェアが63%、Googleが17%、Apple HomePodが4%だった。

またeMarketerの2019年予測は、Amazon Echoがアメリカ市場の63.3%を獲得し、Google Homeは31%、HomePodやSonosなど‘その他’が12%、としている。

とはいえ、すべての報告書に大書共通する所見は、Amazonの大差でのアメリカ市場の支配だ。差は縮まっているのかもしれないが、なくなる兆しはない。

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光で素材を硬化する3Dプリンターがオブジェクト全体を一気に一度でプリントする

3Dプリントはハードウェアのデザインや設計の方法を変えたが、しかしどのプリンターも基本的な制約を共有している: それらは要するにオブジェクトを、下の方から、一層また一層と素材を積み上げて作っていく。UC Berkeley(カリフォルニア大学バークリー校)のこの新しいシステムはしかし、ビデオを感光性レジンの入ったジャーに投射し透過することによって一度にオブジェクトを作る。

このデバイスを作者たちはレプリケーター(replicator, 複製機)と呼んでいるが、残念ながらそれはMakerBotの登録商標だ。仕組みとしてはきわめてシンプルだが、それをこの研究のリーダー、バークリーのHayden Taylorよりもうまく説明することは難しいだろう:

基本的には、そこらで売っているビデオプロジェクターでいい。私も、自分の家から持ってきたものを使った。それをラップトップにつないで、計算によって作り出した一連の画像を投射する。それと同期してモーターがシリンダーを回転させれば、その中のレジンが3Dプリントされる。

もちろん、いろいろ細かい点は難しい。たとえばレジンの配合、そして何よりも、投射する画像の計算だ。でも、このツールのきわめてシンプルなバージョンなら、それを作るための障壁はそんなに高くない。

光を使う3Dプリント技術は前からある。今あるそれらのデバイスは、レーザーなどの光を使って素材を目的の形に硬化する。でも、一度に一つの薄い層しか作れないことは同じだ。“ホログラフィック”プリンティングという、交差する光線を使う方法もあるが、かなり難しい…バークリーはローレンスリヴァモア国立研究所と一緒にそのプロジェクトをやったことがある。

Taylorのデバイスでは、最初に、複製を作りたいオブジェクトをスライス状にスキャンする。CTスキャナーに似ているが、実はチームはそもそも最初に、CTスキャナーからヒントを得たのだ。

回転しているレジンに光を投射すると、オブジェクト全体の素材がほぼ一度で硬化する。数回転を要するのだが、個別の描画動作を何百回何千回もやるわけではない。

これには、スピード以外にも利点がある。出来上がったオブジェクトは平滑だ…今のプロトタイプ段階ではやや粗いが。また、ほかの3Dプリンターでは難しい突起や空洞も作れる。レジンを既存のオブジェクトのまわりに硬化することもできる。下図は、ドライバーの軸に取っ手を付けた例だ。

ひとつのプリントに色などの異なる複数の素材を使えるし、硬化しなかったレジンはすべて再利用できる。大型化やプリントの精度アップが今後の課題だが、そのアドバンテージには十分な説得力があるから、ずっと持続する研究開発であることは確かだろう。

彼らのペーパーは今週、Science誌に載った

画像クレジット: UC Berkeley

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フォールダブル(折りたたみスマホ)は次期トレンドかHuaweiも今月発表へ

Huaweiのモバイル部門のトップRichard Yuはすでに、スマートフォンの世界制覇の話の中で、同社の次の新製品である折りたたみ式(フォールダブル, foldable)フォーンに言及していた。しかし今朝(米国時間2/1)は、そのハンドセットの横顔をちら見することができ、バルセロナで行われるMobile World Congressでそのほかの新機種とともに発表する、と約束された。

フォールダブルは今からすでに過熱していて、2019年のスマートフォンレースの目玉になりそうだ。Royoleはすでにデベロッパー向けにハンドセットを出荷しているし、SamsungはWWCの数日前のUnpackedイベントで情報を開示するらしい。

Xiaomiはまだコンセプトの段階だが、今発表されているものの中ではいちばんクールかもしれない。そしてまた、Motorola Razrが帰ってくる。ノスタルジーで人気が出るかもしれない。Googleは、フォールダブルのサイズと形状の多様化で攻めるらしい。各社とも、今はまだ、フォールダブルの最良デザインというものを、確実に掴んでいないのだから。

さらに注目すべき前触れは、Connecting the Futureのテキストだ。こちらはスマートフォンの5G化を強調、そうなるとそのハンドセットは新時代のモバイルの主役だ。そして、今すでに高価なハイエンド機の価格を、さらに押し上げる機種になるだろう。

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iPhoneの全世界のアクティブインストールベースが今四半期で9億台を突破

iPhoneの全世界のアクティブインストールベース(現用インストール総数)が膨大であることは誰もが知っているが、このほど、その正確な数が発表された。Q1の決算報告で同社CFOのLuca Maestriが、それを初めて明かした。

Maestriは曰く、“iPhoneのグローバルなアクティブインストールベースは今も成長を続けており、12月末にはこれまでで最高を記録した。数字を開示するのは今回が初めてだが、9億台を突破した”。

同社の全製品のアクティブインストールベースは、前にも発表したことがある。今日(米国時間1/29)発表されたその数は、12月末現在で14億台、2018年1月末現在の13億台から増加している。決算報告の中では今回も機種別のインストールベースの数値はないが、でも、今回こんな形でiPhoneの台数が公表されたことは、興味深い。

Maestriによると、Appleは今後も“定期的に”、iPhoneと全製品のインストールベースのアップデートを発表するそうだ。

Appleは、何でもいいから明るいニュースが欲しかったのではないか。同社会計年度2019Q1の決算報告には、すでにしぼんでいたマーケットの予想を裏切るような良いニュースがなかった。iPhoneの売上は15%減少した。

関連記事: Apple posts Q1 revenue decline with iPhone sales down 15 percent…Appleの第一四半期売上はiPhoneが15%ダウンして全体としても減少(未訳)

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衛星通信技術の再構築を目指すUbiquitilinkは地上技術(端末技術)に着目

地球世界に高速インターネットをもたらす軌道ネットワークの建設にますます多くの企業が競うように参入しているため、通信衛星の数は年々倍増している。しかし、宇宙旅行会社Nanoracksを創始したCharles Millerが率いるUbiquitilinkは、別の道を行こうとしている。通信衛星技術全体の中の、地上部分に彼は着目したのだ。

Millerの直観を、多くの投資家と通信大手企業が支持し、投資も行っている。彼によると、今の通信衛星の世界で人びとは、正しい問題ではなく間違った問題を解こうと競っている。人工衛星のコストをいくら下げても、彼らが望む革命は訪れない。むしろ、彼の考えでは、この業界の前途は“ユーザー端末”を完全に作り変えることにある。今、地上局と巨大アンテナに支配されているその部分を。

彼は言う: “世界のデジタル格差を解消するために千の衛星と億のユーザー端末を作らなければならないとしたら、コスト最適化の効果が高いのはどっちだ?”。

もちろん、衛星の低価格化も決して無意味ではないが、彼には一理ある。衛星ネットワークがこの惑星のほぼ全域をカバーしたとき、それにアクセスするデバイスが一台何千ドルもしたり、一部の国などの補助でできた高度なハブの近くになければならないとしたら、どうなるのか? 格差は解消しない。

この惑星上には今、何十億もの携帯電話がある、と彼は指摘する。しかしモバイルのインターネット接続を享受できているのは、その10%にすぎない。でも数億単位の信号の届かない人たちにサービスを提供するのは、簡単だ。そのために、タワーを増設する必要もない。もしそれがビジネスとして有効な解なら、通信企業はとっくにやっていただろう。

むしろMillerの計画は、電話機に新しいハードウェアとソフトウェアの組み合わせを装備して、“圏外”にさまよい出たときにも、もっとも基本的な通信機能を確保できるようにすることだ。彼によると、それは一人あたり5ドル足らずでできる。

彼はその技術の詳細を明かそうとしないが、でもベーパーウェアのたぐいではなさそうだ。Millerと彼のチームは宇宙と通信技術のベテランたちだ。それに、ベーパーウェアをテストするために衛星を打ち上げる人はいない。

Ubiquitilinkはすでにプロトタイプがあり、その試験運用が来月始まるし、あと二基の衛星打ち上げも予定している。Millerによると、地上テストはすでに成功しており、本格的な事業としての関心を集めている。

“数年間ステルスでやってきたが、その間に22社のパートナーと契約した。うち20社は数十億ドル規模の企業だ”、と彼は語り、20社の多くは通信企業だ、と言う。社名は挙げない。同社はまた、試験に関して、アメリカも含む5か国の政府の認可を得ている。

最初はMillerの自己資金で始まった企業だが、すぐにBlazar Venturesがリードするプレシードラウンドを調達した。通信インフラストラクチャのNeustarからの間接的投資もあった。その後のシードラウンドはUnshackled Venturesがリードし、RRE VenturesとRise of the Rest、そしてOne Way Venturesが参加した。これで同社の総調達額は650万ドルになり、衛星打ち上げとシステムの試験をまかなえる。そのころには彼らも、技術の詳細をもっと明かすことができるだろう。

“Ubiquitilinkは通信技術における最大の機会を具現している”、とUnshackledの創設者パートナーManan Mehtaは語る。彼の言葉によると同社のチームは、“熱狂的に集中している”そうだ。

創業3年にして衛星通信技術をその根本から作り変える、と称する彼らの技術は興味津々だ。当然ながら疑念も少々あるけど、でもMiller以下の人脈は本物だ。今後数か月の試験の過程で、より詳しいことが分かってくるだろう。

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本物のチェス盤の上で本物の駒が動いて対戦してくれる一人遊びチェスSquare Off

CESの連中は手強い…週末近くなるととくに。こっちは精神的にも肉体的にも、ばてばてだ。消費者電子製品のすべてをすでに見た気分になっている。するとそのとき、何かがやってきて人のどぎもを抜く。Square Offも、まさにそんな製品だった。本誌の小集会で人びとを感動させ、そして本誌主催ハードウェアピッチオフで優勝をかっさらった。

同社の初めての製品は、ありふれたふつうのチェス盤のように見える。そしてそのことが魅力の要素だ。ボタンを押すと起動し、Stockfishが作ったAIソフトが動き出す。そしてプレーヤーの対戦者の駒を動かす。駒を動かす手は、盤の下に隠れているロットアームだ。駒と盤は電磁石で吸着される。

あまりにも使い古された言葉で恐縮だが、それはまるで魔法のようだ。幽霊とチェスを対戦しているような感じになる。いや、誰もが、ある日ある時、亡きおじいちゃんの幽霊とチェスをしたい、と思ったことがあるだろう。その幽霊棋士には20の難度レベルがあり、そいつとリモートでも対戦できる、ここで

Square Offを作ったInfiVentionのCEO Bhavya Gohilによると、学生時代に視覚障害者のためのチェス盤を作るプロジェクトを立ち上げ、それがのちにSquare Offになった。ローマーで行われたメイカーの祭典Maker Faire Romeで彼らは、その製品が障害のないふつうの人たちでも楽しめることを知った。

最初はKickstarter、その後Indiegogoでもクラウドファンディングを試み、60万ドルあまりを集めた。中国で1年間、製造業の企業経営を学び、その後昨年3月に小売用の製品を発売した。その翌月にはWebサイトを立ち上げた。10月にはAmazonから売るようになりホリデーシーズンには売上が従来の3倍になった。といっても、これまでの総売上は9000台だが、無名のスタートアップで商品がチェス盤で定価369ドル、では、これでも上出来だろう。売上の80%はアメリカで、そのほかはヨーロッパだ。

11月に同社は、110万ドルのシード資金を獲得した。今は、2020年発売予定のバージョン2.0を計画している。ニューバージョンはもっと多芸になり、チェッカーやバックギャモンなど、そのほかの盤上ゲームもできるようになる。いずれAPIを公開するので、デベロッパーたちが自分の発想でいろんな盤上ゲームを実装できるようになる。

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なつかしい(アナログの)テーブルポンがCES 2019の人気をかっさらう

それはとうてい、‘今週の主なニュース’に載るような話題ではない。それでもいいのだ。Universal Spaceのアナログのテーブルポン(Pong)は、誰も予想しなかった奇襲でわれわれを驚かせてくれる。この卓上マシンは、磁石を使ってポンを実装しているので、レトロ以上のレトロだ。その仕組みは、そのうちわれわれにも分かると思うが。

正方形の“ボール”と、両サイドには二つの矩形のパドルがあり、ホイールを回すとボールは前後へ動く。昔のゲームのように、速く回してボールがコーナーに当たると、ビリヤードのときみたいな短い英語を発する。相手のコーナーにボールが当たると、プレーヤーの得点になる。そういうときは、アーケードふうにオレンジ色のボタンを押すとボールが向こうへ行く。

マシンが対戦相手になる一人遊びモードだと、見ててもっと飽きない。一人遊びでは、マシンを弱い、普通、強いのどれかに設定できる。ちょっと反応が遅いので、慣れるまではゆっくりやった方がいい。

最初はテーブルクロスをかけてふつうのテーブルにしておけば、パーティーのゲストたちに大受けするだろう。お値段は、3000ドルと高い。アーケードモデルは、さらに1500ドル高い。たった一種類のゲームしかできないマシンにしては、大金だ。昔のポンもそうだったが、これを3000ドルぶん(4500ドルぶん)遊ぶだけの忍耐心は、誰にもない。

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猫用の理想的な運動器具がCESに登場

あなたの猫は、運動不足とラザーニャの食べ過ぎで、怠け者のでぶになってないかな? 犬を食卓の近くから追い払ったり、猫をアブダビにメールするのも悪くないが、あなたの毛むくじゃらのお友だちには、全身運動をさせるべきだね。

そこで登場するのが、The Little Catだ。この1800ドルのハムスターホイールは韓国のPet Ding製で、猫が自分の余剰体重を燃焼するのを助ける。もちろん、本物のハムスターは使わない。走路の中央のライトがレーザーポインターみたいに移動するので、猫はそれを追いかける。

そしてAndroidとiOSのアプリで、そのライトが‘走る’速度を調節する。走った距離と燃焼したカロリーも分かる。

今週のCESで見たものの中では、こいつがいちばん馬鹿々々しい、あるいはいちばん賢い製品だ。なにしろ5000社以上が展示出品しているから、疲れ果ててしまった。正しいことを書ける状態ではない、かもしれない。でも確実に言えるのは、猫はこの大きなリングを、人生の空しさの象徴として愛するであろう。毎日が、月曜日のように感じるだろう。

The Little Catはアメリカで3月末に発売される。

Engadget Japanese記事

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SonyのノイズキャンセリングヘッドホンがAlexaを導入、声で音楽再生をコントロール

ノイズキャンセリングヘッドホンにスマートアシスタントがないことを想像してみよう。それは、2017年へのタイムスリップだろうか? でもありがたいことにSonyは、今日(米国時間1/7)のCESのプレスカンファレンスで、ついに人気製品WH-1000XM3にAlexaなかったことを解決した。

このヘッドホンは今年の第一四半期のどこかで、ファームウェアを改造してAmazonのスマートアシスタントを載せる。ボタンをタップするとAlexaに命令でき、音楽再生のあれこれを指示できる。スマートホームデバイスのコントロールなど、ふつうのAlexaの仕事もできる。

ファームウェアのアップデートはWH-1000XM3と並行して旧モデルWH-1000XM2と、インイヤモデルのWH-1000Xでも行われる。長年わが国の最大の悪夢であった、まだAlexaがあらゆるデバイスにはないという病弊が、快癒に一歩近づいた。

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これまでに売れたAlexaデバイスが1億台を突破した、まだ製品のないAlexa Autoにもすでに100万人が殺到

金曜日(米国時間1/4)にAmazonが行った発表によると、同社のEchoシリーズをはじめとする、音声アシスタントサービスAlexaのユーザー端末デバイスは、これまでの累計で1億台以上売れた。

それは、Amazonのデバイス担当SVP Dave LimpがThe Vergeのインタビューで挙げた数字で、音声アシスタントを多様なハードウェアデバイスに実装して売っていく同社のペースが、非常に速かったことを物語っている。ただしLimpの話の中には、それら端末実装機の何割がAmazon自身のEchoデバイスで、サードパーティ製のAlexaデバイスが残り何割か、という情報はない。〔参考記事

関連記事: The long list of new Alexa devices Amazon announced at its hardware event…Amazon自身のAlexaデバイス(未訳)

同社のビジョンは、回路基板のあるものなら何でもそこにAlexaを入れられる、というものだ。そのことを証明するかのように9月の同社のハードウェアイベントでは、Echoの各種新製品のほかに時計や電子レンジなども含む10種類以上のAlexa対応デバイスが発表された。Limpによると、今市販されているAlexaデバイスは150種類以上あり、その多くは2018年に発売されたものだ。

1億という数字は、まだ成熟の余地が十分にあるプラットホームとしては確かにすごいが、しかしAndroidとiOSという二つの大陸で勢いのある、Google AssistantやApple Siriという強敵にやられないためには、それぐらいアグレッシブでなければならなかった。その強い姿勢のおかげでAmazon Alexaは、スマートホームに関してはGoogleをしのいでいる。それでも後者のGoogle Homeデバイス、とりわけGoogle Home Miniは、かなり健闘しているが。

関連記事: 本年Q2、もっとも売れたスマートスピーカーはGoogle Home Mini

Amazonの低価格AlexaデバイスEcho Dotも、同様に大きな関心を集めている。このデバイスは9月に新しいデザインになり、スピーカーの音量が大きくなった。同社は、発売前のハードウェアでも成功を収めつつある: 車載用AlexaデバイスであるAlexa Autoは、その招待制販売にすでに100万名以上が登録した。

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ウォーターサーバーのFloWaterが$15Mを調達してボトル入り飲料産業との戦いを拡大継続

カリフォルニア州バーリンゲームの今年で8歳になるFloWaterは、水筒や瓶などに飲み水を補充するウォーターステーション(またの名ウォーターサーバー)を作っている。同社はこのほど、初めての大型投資として1500万ドルを調達した。浄水器などを作っているスウェーデンのBluewaterが、このラウンドをリードした。

FloWaterの製品は学校や大学、フィットネスセンター、ホテル、オフィスなどに置かれる。CEO Rich Razgaitisが語る同社のミッションは、4つの環境問題の解決だ。1)アメリカにおける肥満は砂糖で味付けをした炭酸飲料の飲み過ぎが大きな原因のひとつだ; 2)毎年400億本の使い捨て飲料ボトルが放棄されている; 3)そんなボトル入り飲料の生産や輸送のために数百万バレルの石油が消費され数百万ポンドのCO2が排出されている; 4)使い捨てプラスチックボトルには、内分泌かく乱化学物質(endocrine-disrupting chemicals, EDC)などの毒物が含まれている。

これは、相当な説得力があるし、水補充ステーションのそのほかのメーカーも同じことを主張している。SECの文書によると、今回は13の投資家がFloWaterの主張に賛同して、同社に小切手を書いた。

ファウンダーのWyatt Taubmanによると、同社の創業資金は18600ドルの銀行融資だった。Taubmanは2015年以降、同社の一取締役へと退いているが、自分の新しい企業としてコールドプレスジュースのメーカーを立ち上げた。

LinkedIn上のTaubmanの言葉によると、最初の銀行融資でパイロット事業として水補充ステーションを立ち上げ、次は友だちや家族から12万5000ドルを集め、そして62000ドルの二度目の融資で補充ステーションの設置数を増やした。その後同社は、Tech Coast AngelsとHawaii Angels、そして社員として雇用したRazgaitisから95万ドルを調達、製品のデザインを一新し、2016年にはシリーズAとして260万ドルを調達した。

FloWaterのウォーターステーションは、Google, Airbnb, Specialized Bikes, そして皮肉なことにRed Bullなどに置かれている。

同社のステーションは、今では50近くの州にあるそうだ。

画像クレジット: Zing Images

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