スマート玩具メーカーのElemental Path、IBMワトソン塔載の恐竜人形を予約開始

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Elemental Pathが、同社のスマート玩具の予約受付を開始した。

スマート玩具メーカーである同社は、CogniToysと呼ばれる、子供が遊びながら学び成長するおもちゃ製品ラインをひっさげ、昨年Kickstarterでデビューを果たした。3Dプリントされた恐竜をはじめとする同社製品は、IBMのスーパーコンピューター人工知能、Watsonの力によって、持ち主である子供の声を聞いてつながりを深め、新しい物ごとを学習する手助けをする。

恐竜人形は子供の質問に数秒以内に反応し、子供がおもちゃを使って世界について学ぶにつれて賢くなっていくと同社は言う。

Elemental PathのKickstarterキャンペーンは、目標の5万ドルを超え、2015年3月に2256人の支援者から27万5000ドルを集めた。スマート玩具メーカーはその後すぐに恐竜人形を作り始めた ― 様々な色やプロトタイプを用意してファンが投票した。

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同社は親のためのバックエンドシステムも導入している。ウェブベースのダッシュボードを使って、子供と恐竜とのやりとりを見守ることができる。将来は、おもちゃを通じて子供に寝る時間を伝える等の、ペアレンタルコントロール機能も追加する計画だ。

このスマートな恐竜たちは、少量生産、期間限定で予約を受付けている。その後Elemental Pathは、初期バージョンの受注を終了し、2016年のホリデーシーズンに再開する予定だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

あなたのRaspberry Piプロジェクトアイデアを楽に試作試行できる汎用ハードウェアアドオンTingbot

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超人気のマイコンボードRaspberry Piの応用製品がこのところイギリスで相次いでいる。それはまるで、一枚のパイを多くの人が切り分けるように。子どものためのDIYコンピュータKanoに倣って、今度は、デザインとテクノロジのスタジオNordが、 Piを使ったハードウェアアドオンとシンプルなソフトウェアプラットホームで、Kickstarter上のクラウドファンディングキャンペーンを展開している。

そのTingbot(ティンボット)と呼ばれるデバイスは、Piのアプリケーションを実行する小さなコンピュータだ。そのキモは、タッチスクリーンといくつかのプログラマブルなボタンが最初からついているから、子どもやホビイストやプロトタイピング段階のデベロッパが、Pi用のディスプレイなど、ハードウェアのセットアップをまったく省略できるところにある。ハードウェアの準備で苦労することなく、アイデアの実装に取りかかれる。製品としてのTingbotはキットで提供されるが、とてもシンプルなので組み立ては簡単だ。

Tingbotは常時onなので、あなたのアプリケーションもスクリーン上でつねに動いている。NordのKickstarterページには、“コンピュータと正面から向き合うのではなく、“ちょい見”する感覚、有意義な情報をそれとなく提供できるのがTingbotだ”、とある。とても小さくて、気軽な印象を与える。

Kanoと違うのは、子どもだけが対象でないこと。むしろ、Piでこんなことをやってみたい、と日ごろ思っていても、ハードウェアの準備が面倒なので二の足を踏んでいたクリエイティブな人たちによる利用を、ねらっている。

Piは単なる汎用のマイコンボードだから、プラグ&プレイですぐに使える製品ではない。子どもたちがプログラミングを勉強するときも、このような裸のハードウェアからスタートすると、コンピュータへの理解がより深まると考えられる。

でもまた、この、裸のマイコンの難しさというPiの特徴の副産物として、そこからもうすこし使えるもの、使いやすいものを作ろうという、多様なPiアドオン産業が生まれた。たとえばその中には、Piによるゲーム専用機などもあった。さらにPiで動くラップトップも登場した。Tingbotのねらいは、そうやって個別にさまざまなPiアドオンを構想&実装するのではなくて、原則としてどんなアイデアでもそこで試してみられる“汎用Piアドン”だ。言い換えると、Piによるオリジナル開発が、もっと楽にできるためのデバイス。

チームがKickstarter上で提案しているTingbotの使い方の例は、ある特定の場所(例:赤ちゃんベッド)からのライブのビデオフィード、天気予報の通知、などだ。バス停に次のバスが来ることを、お知らせしてもよい。Tingbotの上で動くいろんなアプリケーションを、Pythonで書ける。そのための簡単な開発環境とライブラリも、最初から提供している。

今後は、ユーザが自他のアプリケーションをシェアしていくためのアプリケーションストアも作る予定だ。

Nordのクラウドファンディング目標額は4万ポンドだが、すでにその目標に近づいている。プロジェクトをスタートできたら、発売は2016年5月の予定。おそらく今のペースなら、目標額をクリアできるだろう。

Tingbotを一台予約購入する、という形での支援は、50ポンド(75ドル)だ。“これがあればPiでいろんなアイデアをより楽に実現し、試作できる”、と、同製品にポジティブな感想を持たれた方は、ぜひ応援を。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Facebook、クラウド資金集めのFundraiserをスタート―Kickstarterのライバルに成長するか?

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Facebookは全インターネットをわが物としたいようだ。この巨人はいまやクラウウド・ファンディングの世界への進出を始めた。今日(米国時間11/18)、FacebookはNPO向けの新しいクラウド資金集めのサイト、Fundraiserを発表した。

NPD組織はこのサイトに資金集めのキャンペーン・ビデオを表示し、目標や実現のための手段を説明することができる。もちろん資金の受け入れも可能だ。資金を提供したユーザーはサイト内の「共有」ボタンを押すことでFacebookの友達にそのことを広く知らせることができる。

NPOが対象という意味ではFacebookの新しいプロダクトはCrowdriseのようなサイトによく似ている。

しかし少し考えていただきたい。NPOというのは「非営利団体」の頭文字だ。だが将来FacebookがこのN―non―を外したらどうなるだろうか。それは間違いなくKickstarterの強力なライバルになるだろう。私が取材した限りでは当面FacebookはNPOの資金集めの手助けに集中するようだ。なるほどそうなのだろう。しかし記憶が正しければ、FacebookはNPO団体がニュースフィードで資金を集められるよう、2013年にチャリティーに寄付するというボタンを設置した。しかしその後で通販でショッピングするボタンが登場した。Fundraiserは今のところNPO向けかもしれないが、このメカニズムはそのまま別の目的に転用できる。

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重要なのはクラウド・ファンディングのきわめて大きな部分がソーシャル・ネットワークの力に頼っていることだ。KickstarterやIndiegogoのサイトをわざわざ訪れて興味ある投資先がないか探す人間はほとんどいない。仮にあるプロジェクトがKickstarterなどのサイトのトップに目立つように表示されたとしてもスタートアップへのトラフィックの25%を占めるにすぎない。12%が普通で、場合によっては 3%くらいまで探す。Plinth Agencyのクラウド・ファンディングのコンサルタント、Desi Dangananが私に語ったところでは、クラウドで資金集めを目指す人々の大半はプロジェクトを自分自身のソーシャル・グラフを使って周知させようとする。資金集めを効果的にするためにFacebookのようなサイトが大きな役割を果たしているという。

ところがクラウド・ファンディングにFacebookを利用する上での問題は、ユーザーが資金を提供するつもりになるといったんFacebookサイトを離れてKickstarterやIndiegogoなどのサイトを訪問しなければならないことだ。これは余計な手間―われわれの用語では「フリクション」だ。ユーザーは他のサイトに行って、それが最初の訪問であれば、クレジットカード番号などの支払い情報を登録しなければならない。これもフリクションだ。これこれのプロダクトに出資を約束したことをFacebookの友達に知らせようとすれば、また何度もクリックが必要で、フリクションは増えるばかりだ。

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Facebookはこういうフリクションを嫌ってきた。Facebookほどの巨大サービスになると、フリクションをほんのわずか減少させるだけで莫大な利益が生まれることになる。最近、FacebookメッセンジャーがPhoto Magicという共有を簡単にするサービスを開始した。このサービスの顔認識機能などで節約できるのはせいぜい5秒だろうが、現在Photo Magicは毎月95億枚の写真共有を処理している。スタート以来節約できた時間は延500年分にもなる。.

Facebook上のクラウド資金集めにも発見、支払、バイラル拡散などさまざまな面で大きな可能性がある。ファンドレイザーは大金を払わずにFacebookのリソースを利用して誰がキャンペーンに興味を持ちそうかなど、さまざまな情報を集められる。

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ひとたびクラウド・ファンディングの仕組みが確立すれば、ファンドレイザーはFacebook上でのキャンペーンの広告に力を入れるだろう。現在でもFacebookでKickstarterやIndiegogoのプロジェクトの広告をたびたび目にする。もしこうした広告をクリックしてもFacebookの外に連れ出され、ユーザー体験が損なわれることがないなら、大いに魅力的だろう。Facebook自身のクラウンド・ファンディング・サービスには十分な可能性が感じられる。【略】

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KickstarterのFacebook版、いわばFacestarterをスタートさせるのであれば、優秀なプロジェクトに報酬を与えるシステムや有害な詐欺的プロジェクトを監視するシステムなども整備されねばならないだろう。

だがその程度のコストはFacebookにとってほとんど問題になるまい。Facebookほどのサイズがあれば、 どんな事業であろうと自由に実験できる。そこでKickstarterのタイヤを蹴って〔収益性をチェックして〕みるのは有益だ。万一不調であれば次のプロジェクトを考えればよいだけだからだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

クラウドファンディングで100万ドルを集めたガジェットが、また一つ墜落した

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あのRobotic Dragonfly[ロボットトンボ]を覚えているだろうか? その小さなドローンはクラウドファンディング創成期のサクセスストーリーの一つとして、2012年にIndiegogoで100万ドルの支援金を集めた。当時クラウドファンドで100万ドル以上を集めた初めてのガジェットだった。プロジェクトは、鳥のように飛び、虫のようにホバリングする小さなロボットを ― わずか99ドルで ― 約束した。諸君、残念なニュースがある。その小さなドローンは計画通りには離陸しない。

会社は深刻な金銭トラブルに見舞われていることを昨日発表した。しかしこれは彼らの落ち度ではない、とファウンダーらはIndiegogoのコメントで言っている。責任は資金を解放しないPayPalとIndiegogoにあると彼らは言う。金額? 同社はその情報を公表していない。

TechCrunchは、開発元のTechJect、およびPalPal、Indiegogoの各社に問い合わせて追加情報を求めている。返答があり次題本稿を更新する予定だ。

クラウドファンドされたガジェットが出荷されないのはこれが初めてではない。むしろトレンドになりつつある。Pirate3Dは、簡単に使えて低価格な3Dプリンターを約束したが、Kickstarterで受けた注文を満たす前に現近が尽きた。

どうやらTechJectはロボットトンボの開発を完了することすらできなかったようだ。プロジェクトがIndiegogoに登場したのは3年近く前だというのに。Indiegogoのプロジェクトページには、米国空軍から100万ドルの助成金を受けて(少なくとも2012年には)プロジェクトがスタートしたと書かれている。「われわれはユーザーにテクノロジーが浸透するのを待って欲しくない」とページは言う。しかし、支援者たちは未だに待ち続けている。

昨日会社が資金問題について発表して以来、Indiegogoのコメント欄には支援者たちが大挙して押し寄せている。当然だ。今日同社は、プロジェクトが厳密な意味で中止されてはいないことを明言した。継続には追加資金が必要なだけだ。さらに同社は、もし製品を出荷できない場合、「同社の持つDragonflyに関するあらゆる知的財産権をライセンス権利を含めて全支援者に公開し、損失を取り戻すために利用、再販その他を自由にできるようにすることを発表した。

Robotic Dragonflyはいつも少々現実離れしていた。本誌はプロジェクトが生まれたジョージア工科大学の研究室を訪れた後このキャンペーンを紹介した。しかし、優れたエンジニアは必ずしも優れたファウンダーにならない。製品をCAD図面からプロトタイプを通じて店頭に並べるためには、特別なチームが必要だ。

これは消費者がクラウドファンディングにもっと注意を払うべきであることを示す、新たな事例に過ぎない。クラウドファンディングに保証はなく、告知されている以上のリスクが伴う。Robotic Dragonflyはクラウドファンディング初期の2012年に資金を集めた。以来、Indiegogoは支援者の安全性を高めるために利用規約を改訂した。しかしその後も、途方もない約束や疑わしい主張を掲げるプロジェクトがいくつも出現している。Robotic Dragonflyはクラウドファンディングの墓場に足を踏み入る最後のガジェットではなさそうだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

3DPhotoWorksは、偉大な芸術を視覚障害者に届ける

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芸術は人類全員の所有物であり、誰もが啓発される機会をもつ。だから私たちは、ここに3DPhotoWorks、「世界の一級芸術作品」を目の見えない人に届けるプロジェクトを紹介する。John Olson率いるチームは、有名な絵画をデジタル彫刻に変換し、全盲の人が触れて体験できるようにしたいと思っている。

Olsonは21歳で雑誌Lifeの写真家になり、1968年には世界的に知られるテト攻勢の写真を撮影った。学習や生活における視覚の重要性を理解した彼は、「目が見えないとはどういうことかを知りたいと考えた」。

「私は数々の盲人コミュニティーを訪れ、視覚物に対する驚くべき渇望を知りました。故ポール・バキリタ博士の神経可塑性の研究を参考にして、私は絵画をデジタル彫刻画像に変換し、触覚フィードバックを与える方法を開発しました。目の見えない人たちが繰り返し私に、『見える』と言っていたしくみです」と彼は言った。

出来上がった彫像は驚くほど精細な美術館品質で、長年にわたり触れて楽しむことができる。Olsonは、こうした絵画を世界に広めるために、50万ドルという大きな目標で資金を募っている。

これは決して安いものではなく、実質的にOlsonは、作品のスポンサーを探している。まだ3Dプリンティング技術を利用できないため、各作品は特殊な方法で削り出して作らなくてはならない。5000ドル、7500ドル、または1万ドルを寄付すれば、会社はあなたのお気に入りの絵を好きな美術館に送ってくれる。3000ドル出せば、自分の持っている写真から触覚アートを作ることもできる。美術館の絵画全部に触ることは恐らくできないだろうが、3Dのモナリザや3Dのデラウェア川を渡るワシントンは、見えない人にも見える人にとっても、格好の題材だ。

「盲人にとって、自分自身で芸術作品を見られることは、独立、平等、自由の証しです」とOlsonは言う。「3D触覚画像によって、彼らは自身の意見を確立し、自身で決定を下し、自身の結論を導くことができます。もう、作者の言葉に頼ったり、ガイドの見解を受け入れたり、教育者の公式を当たり前だと思ったりする必要はなくなります」。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

太陽にヒントを得たスマートランプで体内時計を正常化しよう

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スマートフォン(あるいは音声)にて、明るさや色を変えることのできるスマートライトが数多く世に登場している。しかし「便利さ」ではなく「健康」に気を使ったスマートライトというのは新しいかもしれない。プロダクトはArioという名前で、Kickstarterにてキャンペーンを展開中だ。

Arioは自然界に輝く太陽と同じタイプの光を人工灯で実現しようとするものだ。朝には明るいブルーの光を、そして夕方には温かみのある優しい光を発光する。

Arioの共同ファウンダー兼CEOであるBrian Hoskinsによると、ブルーの光はコルチゾールの生成を促し、人体を目覚めた状態に導くのだとのこと。夕方に発光する光には、「睡眠ホルモン」ともよばれるメラトニンの生成を促すのだとのこと。

Hoskinsによれば、アメリカ人の大半は8時間以上を人工灯のもとで過ごしており、それがために体内時計の狂いを招いて生活リズムの乱れに悩んでいるのだとのこと。

ArioはWifi機能を備え、また各家庭での睡眠習慣を学習して最適な灯りを提供することを狙いとするプロダクトだ。

Kickstarterキャンペーンでは、目標額の5万ドルをキャンペーン初日に調達している。市販価格は300ドル程度になる予定であるらしい。

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(翻訳:Maeda, H

運転中に前を見ているままでスマホの画面と路面の両方が見られるヘッドアップディスプレイHUDWAYは49ドルとお買い得

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HUDWAYは、どんなスマートフォンでも車のヘッドアップディスプレーになる、という小さなガラス製品だ。ダッシュボードの上、フロントグラスの手前にこのデバイスをマウントしておくと、その薄い曲面ガラスに、ナビやメッセージなど、スマートフォンからの情報が投射される。

運転中にいつもテキスティングしていたり、スマホの画面を見ていたりして命を失う気の毒な馬鹿者の話をよく聞く。HUDWAYのディスプレイは、路面を見ている目線の上にあるから、スマートフォンを見るために下を向くことがない。運転中にスマホを見るときの、すべての人に共通する問題から、すべての人の命を救う、と同社は主張している。

このデバイスはナビで使うことがいちばん多いと思われるが、これなら暗くても画面がよく見えるし、視界不良でも道路の状態はよく分かる。HUDWAYのメーカーは、スマートフォンを見ずに路面をずっと見ていたおかげで命が助かったユーザの、実例を紹介している。

HUDWAYがあれば、ナビだけでなく、運転中にテキストメッセージやツイートを読み、ビデオを見ることもできるが、ただしHUDWAYの説明書には、それらは“確実に駐車してからやれ”と書いてある…それは正しい。

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フロントグラスにつけるヘッドアップディスプレイは、前からある。GarminのNavigonも、これと似たデバイスだ。一部の車種、Chevrolet StingrayAudi S6ラグジャリーセダンなどには、標準装備で、AR(拡張現実, augmented reality)を利用するナビがある。

でもこれらはすべて、49ドルのHUDWAYに比べると高い。たとえば、よく似たガラス製のヘッドアップディスプレイデバイスNavdyは、一見、HUDWAYと同じ機能のようだが、$299ドルもする。

よそ見をする運転者はだいたい若者だから、気軽に買えるお値段は重要だ。お金持ちの子でなくっても、今やスマートフォンは持ってるからね。

取り付けもやさしい。デバイスをダッシュボードにつけて、アプリを使うだけだ。行き先を入力するとその情報がディスプレイのガラスに表示される。

万が一、物をつけられないダッシュボードだったり、急ブレーキで外れそうに思えたら、固定のための何らかの工夫が必要だ。HUDWAYは接着剤を使うことと、取り付け角度の調節を推奨している。

HUDWAYは今Kickstarterに出ており、そこで予約購入ができる。目標額10万ドルに対し、すでに40万ドル近くが集まっている(日本時間10/31/18:00)。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

防弾性のあるトランプカード(ケブラーまたは炭素繊維製)がKickstarterで130ドルから(すでに目標額は突破)

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ディスラプト適期を迎えている古いものは山ほどあるが、トランプのカードもその一つだ。トランプは空港やコンビニやスーパーマーケットで買うが、ネットで買う人はいない。しかしそれは、このKickstarterプロジェクトで変わるかもしれない。こいつは、ケブラー防弾ハンカチ以来の、大発明だ。

ポーカーをしているときに、誰かに銃を向けられたとする。でもこれからは、あわてなくてもよい。”Sly Kly”というグループが、トランプカードをケブラーや炭素繊維で作れば売れる、と発想した。ご存知のように、これらの素材は銃弾を通さない。トランプに防弾性を求めない人は、ぼくだけでなく、世の中に多いと思うが、このプロジェクトはすでに、25000ドルの目標額に対し倍近くの41000ドル余りを集めている。

ぼくはトランプカードの束(たば)を銃で撃ったことはないし、銃はほんまに嫌いやし、もちろん銃は持っていないが、でもふつうのトランプならどのカードにも穴が開(あく)くことは想像できる。ケブラーのは、ビデオで見るかぎり、弾の方がへこむ。

Sly Klyはこれらのカードが命を救う、とは言っていないが、たまたまシャツの胸ポケットに一箱のカードがあって、遠くからの銃弾がそこに命中したら、そのとき命が助かるかもしれない。

これらのカードは、折っても曲がらないし、破ることもできない。だから、長持ちするだろう。

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カードはこんな、しゃれた金属製のケースに入っている。カーボンファイバー製が130ドルから、ケブラー製が135ドルからだ。防弾性のあるトランプのお値段としては、高くない。ふつうならもっと高い、とイメージするけどね、ぼくなんか。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

スミソニアン博物館、Kickstarterへの偉大な一歩は大成功

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1969年のあの熱い7月、何千万人ものアメリカ人が小さな白黒テレビの前に集まり、ニール・アームストロングがアポロ11号から未踏の月面にその左足を踏みだすところを見入った。アームストロング船長は最初に月面を歩いた人類として歴史に名を残すこととなった。

アームストロングの宇宙服も今やずいぶん古くなり大幅な修復が必要だ。そこでスミソニアン博物館は、2019年の月面着陸50周年に合わせて宇宙服を維持保存すべく、Kickstarterキャンペーンを立ち上げた。

通常スミソニアンの財源は政府予算で賄われるが、このような保存プロジェクトは対象外だ。それがスミソニアンの資金の約30%を占める個人的な寄付が重要である理由だ。これはスミソニアンにとって、クラウドファンディングプラットフォームを使う初めての試みだ。

“Reboot the Suit”と名付けられたそのKickstarterプロジェクトは功を奏し、5日間で目標を達成した。著名な慈善団体が千ドル単位の個人的寄付を募る中、このプロジェクトでは殆どの支援者が100ドル以下を寄付している。

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引き続きキャンペーンは目標を70万ドルへと高めて継続し、アラン・シェパード飛行士が着た宇宙服の修復する資金の調達を目指す。これはシェパードが「宇宙で初めてのアメリカ人」として着用した宇宙服で、2020年に開館予定のDestination Moonギャラリーにあわせて所蔵される。

政府機関が私的プラットフォームでクラウドファンディングを行うことは非常に興味深い ― これはスミソニアン初であるだけでなく、Kickstarterにとっても初めての出来ごとだ。「このような形で博物館と協力したのは初めてだ」とKickstarter CEO Yance Stricklerが声明の中で言った。

同プラットフォームは、政府機関、博物館、その他の慈善プロジェクトを、他の方法では推進に必要な資金を得られない大規模な歴史的プロジェクトに、支援のために少額を寄付できる世界中の人々と結びつける機会を与える。

今回の大成功を見てスミソニアンは、このクラウドファンディングプラットフォームを「来年を通して」さらに利用する計画だと語った。それらの資金調達では、工芸品、展示、その他いちばん支援したいものを市民が決められるプロジェクトに焦点を当てると同博物館は言っている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

「泥んこ発電」で子供たちの科学力を育てるMudWatt

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またひとつ、子供たちに科学技術的な知識と興味を与えようとするプロダクトが誕生した。MudWattというもので、泥を使って電気を起こすものだ。この非常に楽しそうな(汚い、という人もいるだろうけれど)プロダクトは現在Kickstarterキャンペーンを展開中だ。泥の中でバクテリアを繁殖させ、そして時計、温度計、ブザーなど単純な電子機器を動作させる仕組みになっている。

Kickstarterでのキャンペーンということを聞いて、開発途上のプロダクトなのではないかと考える人もいるだろう。しかし実のところ、このMudWattは何年も前から開発を行なってきたものなのだ。また最近ではスタンフォードのStartXインキュベータープログラムにも参加して、子供向けプロダクトについての知見も深めている。

共同ファウンダーのKeegan Cooke曰く、MudWattのアイデアは、2010年に買収されたTrophos Energyという小さなスタートアップにてリサーチサイエンティストとして働くうちに得られたものなのだそうだ。Cookeはそこで海底堆積物を利用したバクテリア燃料電池のプロトタイプを研究していた。また同時にさまざまな学童向けイベントにて研究成果を案内し、子供たちが科学的なデモンストレーションに大いに興味を持つようであることを認識したそうだ。

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そうして友人であり共同ファウンダーでもあるKevin Randとともに、仕事や大学院における研究の空き時間を使いながらMudWattのアイデアを数年間かけて温めていった。初期モデルを配ってみたところでは大きな反響があり、このプロダクトには楽しみのためのサイドプロジェクトとして以上の可能性があると感じるようになっていったのだとのこと。

これまでのところで、キットの販売台数も6000台となり、さらに月間200セットの割合で売れ続けているのだそうだ。

「販売に力を入れるということはありませんでした。その中での数字ですから、正直いって驚いています」とCokeは言う。「このプロダクトには大きな可能性があり、ビジネスとして成立するほどの需要があると認識するにいたったのです」。

Kickstarterに投入したのはMudWattキットの最新版だ。コンポストとして利用できるケースも用意し、他にもさまざまなアップデートが加えられている。いろいろな組み合わせのキットが用意されているが、電極やLED、説明書などが同梱されていて、またiOS版およびAndroid版が用意されているMudWatt Explorerというモバイルアプリケーションも利用できるようになる。

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MudWattで利用する泥は、自宅の庭から掘り起こしても良いし、園芸店で購入してきても良い。また電力を強めるために「燃料」を入れても良い。冷蔵庫の中にあるものがよい「燃料」となる。但し、ゲータレードがふさわしいのか、それともケチャップか、もっと別のものが良いのかを考えるのは、子供たち自身に委ねられている。

数日するとLEDが点滅をはじめる。これはキット内のバクテリアコロニーが電気を生み出し始めたことを示すサインだ。電気を生み出し始めれば、いよいよ次のステップに進むこととなる。

バクテリアのコロニーが拡大すれば、LEDの点滅頻度が高まる。そうなればブザーや時計、温度計、あるいは液晶電卓などのデバイスを繋いで観察することができるようになるのだ。

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モバイルアプリケーションでも、LEDが点滅する様子を検知してバクテリアの成長具合を測ることができるようになっている。これにより成長具合や、どれくらいの電気を生み出しているのかを知ることができる。またアプリケーションから、泥の中で活躍して電気を産み出すバクテリアを主人公とするコミックを読むこともできる。

Cookeは、子供たちが泥発電に興味を持つだけでなく、身の回りのさまざまな不思議に興味を持ってもらいたいと考えているそうだ。

「子供たちが自分でいろいろ調べてみて、試して見ることのできる環境を提供したいと考えているのです。MudWattもそうした方向で活用して貰えればと希望しています」。

そうした方針に則って、MudWatt以外のキットの可能性についてもいろいろと考えているところなのだそうだ。たとえば沼にある藻などを使った発電キットなどを考えて見ているのだとのこと。

ビデオで紹介されているキットをすべて含むMudWatt DeepDig Kitの価格は59ドルとなっている。但し容器などを自分で用意するのなら、電極などの基本キットは29ドルで手に入る。また教育機関向けのClassroom Packというものもあり、こちらは350ドルになっている。

調達目標額は3万ドルで、本稿執筆時点では2万6000ドル程度が集まっている。

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(翻訳:Maeda, H

「Ring」新モデルが4月末に出荷開始、Kickstarterは再び炎上気味

昨年10月に一般販売を開始し、よくも悪くも話題を呼んだ指輪型のウェアラブルデバイス「Ring」に、第2世代モデルとなる「Ring Zero」が登場した。

開発元のログバーの発表によれば、初代モデルと比べてジェスチャー認識精度が300%、ジェスチャー反応速度が10倍に向上し、重量も3分の1(Sサイズで5.4g)に軽量化したという。白と黒の2カラーがあり、価格は1万6900円。初代モデルの269.99ドルから約1万円値下げしたかたちだ。Amazon.co.jpで先行予約を受付中で、4月30日から発送する。

Ringは人差し指につけて空中に絵文字やアルファベット、数字を描くことで、内蔵するモーションセンサーでジェスチャー情報を取得。この情報をBluetooth経由でRingのスマートフォンアプリに送ることで、照明を点灯させたり、テレビの電源をオン・オフにするなど、事前に登録したアクションを実行できる。

第2世代モデルとなるRing Zeroでは、「Maestro(マエストロ)」と呼ぶジェスチャー認識エンジンを搭載。これによって、初期モデルと比べて、ジェスチャーのマッチング率が300%向上したのだという。

初代モデルについては僕も試したことがあるのだけど、操作の「コツ」をつかむまでは、指先のジェスチャーが認識されたのは2割程度。ログバーCEOの吉田卓郎氏によれば、「多少使い方を練習すれば、ほぼ認識される」ということだった。

第2世代モデルの「マッチング率が300%向上」についてはピンと来ない部分もあるが、吉田氏は「一度ジェスチャーの仕方を覚えるとほぼ100%認識する」と話している。それだけに、どれくらい認識率が向上したのか注目される。

Kickstarterのコメント欄が再び炎上

Kickstarterで88万ドル(約9000万円)を集めて華々しいデビューを飾ったRing。その後、デザイン変更や出荷遅延でKickstarterのコメント欄が炎上したものの、昨年10月に無事出荷をスタートした。東京・渋谷の表参道ヒルズに5日間限定でオープンした「Ring Store」には連日1時間待ちの行列ができるなど、その注目度の高さが伺えた。

その一方で、商品を受け取ったユーザーからは厳しい反応も。

Kickstarterのコメント欄には「サイズが大きすぎる」という投稿が相次ぎ、開発元のログバーは購入者にサイズ調整用のアジャスターを無料で送付している。また、YouTube上ではジェスチャー認識率の悪さを指摘する辛辣なレビュー動画が掲載され、Kickstarterの一部の支援者からは集団訴訟を呼びかけるコメントも投稿されている。

こうした声を受けて開発元のログバーCEOの吉田卓郎氏は昨年末、初代モデルに不満を持つユーザーに対して、第2世代モデルを無償提供することを発表。第2世代モデルを希望したユーザーには、4月30日以降商品が届くという。


なくしたりどこかに置き忘れたらブザー音で所在を教えてくれる財布Woolet

物のインターネットで、人間と物との関わりがこれまでになく深くなるだろう。トースターをハグしたり、冷蔵庫と結婚したり、浴室の体重計と寝たりするかもしれない。でも、自ら進んで、人間に声をかけてくれる「物」は、Wooletが初めてだ。

Wooletはおさいふだが、ビーコンを発してスマートフォンと通信する。おさいふを置き忘れたり、なくしたりすると、スマートフォンがブザー音で教えてくれる。しかもWooletにもブザーがあって、スマホとおさいふの両方を家に置き忘れたときには、教えてくれる。Fitbitに急(せ)かされて、あせって家を出たときなんか、便利だね。WooletはほかのWooletオーナーにAPBシグナルを送って、位置の報告を求めることもできる。たとえば、人混みの中で自分のWooletをなくしたときは、ほかのWooletオーナーが信号を拾って、その位置を連絡してくれるだろう。

たかがおさいふに、やりすぎだ、と誰もが感じるだろうが、今の人生ではスマホの次に札入れがだいじだから、きっと需要はある。Tileのときもそうだった(ビデオ)が、問題は機能の信頼性/安定性と、119ドルという価格だ。でもまだ、さいふをなくしたときのための競合製品が一つもないから、比較もできないけどね。

このプロダクトはすでにクラウドファンディングの目標額に達しており、5月には発売される。首を長ぁくして待つ必要はないね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


Kickstarter、2時間のダウンはPebbleのせいではないと発表

Kickstarterは、今日(米国時間2/25)発生した約2時間にわたるシステム停止は、記録更新中のPebbleスマートウォッチへの支援による巨大トラフィックとは無関係であると発表した。同社広報担当者によると、サイトがダウンしたのは単なる偶然であるが、昨日がKickstarterにとって「過去最大のトラフィック」であったと話した。

同社は今日の東海岸時刻正午付近、サイトの問題をツイートで正式に認めた。Twitter上では多くのユーザーが、人気クラウドファンディングサイトが反応せず、kickstarter.comドメインを訪問すると、”503 Service Unavailable” ページが表示されると苦情を訴えていた。

本誌が見た最も人気の高かった説は、前日からのPebble支援者によるトラフィック負荷にサービスが耐えられなかったというもので、CNBCを含む複数のニュースサイトさえそれをほのめかしていた。

ご存じない方のために書いておくと ― スマートウォッチメーカーのPebbleは、昨日新しいハードウェアをひっさげてKickstarterに帰ってきた。Pebble Timeは、同社の旗鑑スマートウォッチの薄型軽量版で、カラーEインク画面、省電力、音声制御を備え、アプリでは通知機能を中心に据えた。

この新しいウォッチへの反応を熱狂的と呼ぶのは控え目すぎる。

Pebbleは目標の50万ドルをわずか17分で達成した。キャンペーン開始9時間後には、650万ドルを集め、調達金額歴代トップ5プロジェクトに名を連ねた。ちなみに他のキャンペーンは1ヵ月以上かかってそれぞれの記録を達成した ― Pebbleのように1日以内ではなかった。

今日、本稿執筆時点で、Pebbleはクラウドファンディングの金額を930万ドルまで伸ばし、今も刻々と上昇を続けている。

Kickstarterのウェブサイトは、EST 2 pmすぎに通常運用に戻った。同社のツイートおよびKickstarterステータスページによる。

現在同社はシステム停止の詳しい原因について詳細を語っておらず、エンジニアらは今も「集中」しており、Pebbleのキャンペーンとは無関係であるとだけ言っている。トラフィックの嵐だった火曜日のシステム性能は安定していたという。

Kickstarterは、この種の出来事のあと、同社エンジニアリング・ブログで事後分析を行う場合があるが、今日それがあるかどうかは不明だ。情報が入り次第続報する予定だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


カラーeインクのPebble Time、Kickstarterで半日に650万ドルを集める

今日(米国時間2/24)の午前本誌は、Pebble Time ― Pebbleの新しいeインクスマートウォッチ ― が、Kickstarterで50万ドルのゴールを、非常識としか思えない17分間で達成したことを報じた。

通常本誌ではKickstarterキャンペーンの実況はしないが、これは書かないわけにはいかない異常さだ。Pebbleトレインは止まらない。

キャンペーン開始から9時間後、Kickstarterは〈未だに〉ばかばかしい速さで現金を吸い取っている。現在金額は〈650万ドル〉を超え、同サイトの調達金額歴代トップ5に入った。

これ以上集めたプロジェクト? Ouyaコンソール(850万ドル)、Oatmealのカードゲーム Exploding Kittens(870万ドル)、初代Pebble(1020万ドル)、そしてCoolestクーラー(1320万ドル)だ。いずれも1ヵ月以上かかってこの合計金額を達成したが、Pebble Timeは〈半日〉でランキング入りした。

PebbleのKickstarterでの成功の連続は、ちょっとした議論を呼んでおり、クラウドファンディングを利用するには成功しすぎているという批判がある。「まるでビル・ゲイツとマーク・キューバンとウォーレン・バフェットがシアトルの路上で物乞いしているようなもの」とEngadgetのDaniel Cooperは書いている。

しかし、それは本当にKickstarterが解決すべき問題なのか?どこに線を引くのか?何をもってある会社をKickstarterには成功しすぎていると言うのか?一般大衆の認識?Kickstarterで成功して小売りでも成功したら、古巣に戻ってはいけないのか? それとも、人々に財布で投票させて、Kickstarterを本来以上に美化するのをやめるべきなのか?

Kickstarterキャンペーンページ
Pebble Timeの紹介記事(未訳)

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


外見は書籍で実は便利家具のBookniture、Kickstarterで目標額を達成

紙の本が大好きだけれども、本のおかげで足の踏み場もないという人は多いだろう。さらに本を買えばどこにも座ることすらできなくなる。そんなときに考えたいのがBooknitureだ。しまっておけば本のようでもあり、書棚から取り出して開くと、椅子のように使うことができるのだ。

単純にいえば、これはダンボールを使って作成した折りたたみ式の家具だ。畳めば書棚に収まるサイズになり、開けば家具として利用できる。とても頑丈にできていて、170kgもの荷重に耐えることができる。使い方は多様で、たとえばピクニックに持って行って椅子として使うこともできるし、テーブルとして利用することもできる。製作者曰く「可能性は無限」であるとのこと。

このプロダクト、家具デザインの面からもなかなか面白いし、プロダクトのタイプとしてクラウドファンディングに向いている感じもある(Kickstarterキャンペーンは30日以上を残して既に目標額を調達済み)。スタートアップのオフィスやコワーキングスペースに置いておくのにも良い感じだ。ダンボールで家具を作るというのもなんとなく「新しい」感じがする。

おしゃれな本のように書棚に並べておき、そしていざとなれば家具として利用できる。本好きの気持ちを満足させつつ、実用性にも配慮したプロダクトだと言えるのかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H


電子回路プリンタVolteraがKickstarterの初日で目標額の4倍を突破

本誌のHardware Battlefieldで絶賞され、今日Kickstarterに出たその製品は、やはり圧倒的にすごい。

CES 2015のステージでは初期の完動プロトタイプだったが、今度からは受注して販売できる正規の完成製品だ。このプリンタは要するにPCBメーカーで、ボードを置いて回路図をアップロードしてやると、導電性インクでその回路をプリントする。そのあと、必要な部品をハンダ付けする。

初期の出資支援者は1499ドルでこのシステムを買える(もっと安いのもあったがそれは売り切れ)。目標額5万ドルに対し初日ですでに20万ドルを超えている。CESの時点で完動品だったから製品に関して問題はないと思うが、大量の受注に対するサプライチェーンの問題はどうだろう? 使用目的は特殊だが、すばらしい製品だ。ぼくがPCBを自作できるほど優秀な人だったら、必ず買っていただろう。

本誌のHardware Alleyのときのプレゼンを、下のビデオで見られる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Milk Nannyは、赤ちゃんのミルクを自動的に作ってくれる

私は一人の親として、Milk Nannyのようなガジェットは、親であるための苛酷な不眠実験が5ヵ月経過した頃には忘れられてしまうであろうことを理解できる ― Diaper Genie[オムツ用ゴミ箱]やおしゃぶり禁止ルールと同じように。しかし、ガジェットおたくとして、私はこの製品を実にクールだと思っている。

それはシンプルな装置だ。システムには一定量の粉ミルクと水が保持されている。ミルクが必要になったらボタンを押すだけで、暖められたすぐに飲めるミルクが出てくる。スマートフォンから制御することも可能で、使っている粉ミルクの種類をスマホに入力しておけるので、栄養成分をリアルタイムで記録することができる。こうして親たちは、わが子がいつどれだけ飲んだかを正確に知ることができるので、燃費で頭がいっぱいのホンダ・シビックのオーナーのように、新生児の摂取量を追跡できる。

Kickstarterでの価格は149ドルからで、5月に出荷開始の予定。粉ミルクをとかすことは簡単だが、腕の中で小さな人間が泣き叫ぶ夜明け前の霞の中では簡単ではない。あと何年かすれば、Milk Nannyのような製品が、おしりふきウォーマー(冬には本当に嬉しい)やあの小さなビニール製のキリンと一緒に、欲しい物リストに並ぶようになると私は予想している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


写真プリンターとして機能するスマートフォン用ケースがKickstarterに登場

スマートフォンで撮った写真を直ちに印刷できるケースのことは既にお聞き及びだろうか。Pryntという名前で、いよいよKickstarterのキャンペーンページからプレオーダーできるようになった。早期割引プランは既にすべて予定数に達していて、今は99ドルの価格で手に入れることができるようになっている。

上のビデオにあるように、私たちはCESの会場でPryntを見せてもらった。初期モデルからマウント部を改良し、iPhone 6 PlusやGalaxy Noteなどのような大画面ファブレットにも対応できるようにしたそうだ。ちなみに見せてもらったときにはLightningないしUSBでの接続をサポートしておらず、目標としていた印刷速度である30秒にはまだ到達していないようだった。

夏に予定されている出荷開始の段階では、iPhone 5/s/c/6およびSamsung Galaxy S4/S5をサポートする予定となっている。カメラで撮影した写真を印刷するだけでなく、拡張現実機能をサポートするアプリケーションも用意されている。その件については11月の記事でも触れている。

Pryntアプリで写真を撮ると、シャッターを押す前後のビデオが撮られクラウドに送られる。プリントした写真をアプリのカメラで見ると、写真の上にPlayボタンが現れ、ビデオが再生される。

まるでSnapchatに、ビデオを見るための物理的キーが加わったような感じだ。セキュリティーを高めるために、隠しピクセル等のしかけを使い、写真の写真ではビデオが見えないようにすることも考えている。実際に見ると実に楽しい。

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(翻訳:Maeda, H


Kickstarterの2014年の成績: 資金提供申し出総額$529Mが330万人から、目標到達プロジェクトは22000件

クラウドファンディングプラットホームKickstarterが昨日(米国時間1/5)、2014年の業容明細を発表した。それによると、支援者総数は330万人、資金提供(寄付)申出額は5億2900万ドルとなった。ただし、Kickstarter上の資金募集キャンペーンが成功して実際に支払われた金額はこれより少なく、4億4400万ドルだった。これら、(仮称)‘成功額’の累計は、同サイトの立ち上げ以降今日までの約5年間で12億7000ドルになる。同社によると、累計額が10億の大台に達したのは2014年であり、この年だけでほぼその半分を稼いだことになる。

カテゴリー別ではテクノロジ分野がトップで、総申出額の23.6%1億2500万ドルを占めた。人びとは、科学的発明品にいちばん魅力を感じるようだ。ただし成功件数ではテクノロジのプロジェクトは1124と比較的少ない。成功件数のトップは音楽の4009件、次いで映画とビデオ3846件、出版2064件となっている。

2014年からKickstarterはプロジェクトの事前審査をやめたため、どんなに突拍子もないアイデアでもここで資金募集ができることになり、プロジェクトの件数が一挙に増えた。ついにポテトサラダまで登場したので、この年をポテトサラダの年と呼んで記念する人びともいる。ただし、Kickstarterによると、事前審査はなくても、申請をふるいにかけるためのルールはあるので、そのふるいにひっかかって、同サイトに載ることなく落とされたプロジェクトもいくつかある。

しかし問題は、Kickstarter上で資金募集に成功したプロジェクトの何割が、完成した製品を支援者たちの手に渡すことができたか、だ。この、(仮称)‘プロダクト成功率’をKickstarterは発表していない。だから私が尋ねられたとしても、答えは¯_(ツ)_/¯しかない。

2014年にKickstarterで資金募集に成功したプロジェクトは22253件で、2013年の19911件に比べて微増だ。支援者総数も、300万から330万へと微増だった。ただし、その330万のうち大多数の220万あまりが、生まれて初めてクラウドファンディングでプロジェクトを支援する人びとだった。残る100万強が経験者だから、‘リピーター’は、それほど多くない、とも言える。

ただしクラウドファンディングは、このところ新しいサイトが増えているから、競争激化の環境の中では、最大人気のKickstarterでも、大幅な成長は難しくなっているのだ。

Kickstarterの2013年の業容明細では、上述のように、資金提供申出者数が300万で、申出額総額が4億8000万ドルだった(プロジェクトの資金募集成功件数は20000弱)。2012年の数字もあるが、この年は申出者数224万、申出額総額が3億2000万ドル、資金募集に成功したプロジェクトの件数が18109だった。そして2011年には、支援者数100万、申出額総額1億ドル弱だった。

2014年の、330万人の資金提供申出者からの総額5億2900万ドルの申出額総額のうち、220万人3億3550万ドルがアメリカ人だった。次位はイギリス人で、26万人/3906万ドル、三位がカナダ人で17万人/2765万ドル、四位はオーストラリア人の99000人弱/1983万ドルだった。

2014年には、資金提供申出者がいちばん多く殺到する時間帯は水曜日の午後だった。月別では、資金募集成功プロジェクトがいちばん多い月は8月で、2311件のプロジェクトが目標額に達した。これに対し、最低の(誰もが予想する!)1月には、成功プロジェクトがわずか1242件だった。

2014年で支援者数がもっとも多かったプロジェクトは、子供番組Reading Rainbowの再放送で10万6000人、次が相当アホらしいビール用クーラーの63000名だった。テクノロジ分野では、スマートフォンで操縦する紙飛行機(21000名)や、睡眠適性診断器Sense(19000名)に、多くの支援者が集まった。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Kickstarter、送金サービスをAmazonからStripeに全面切り替え

今日(米国時間1/6)、クラウド・ファンディング・プラットフォームのKickstarterは支払サービスのStripeと新たにパートナー契約を結んだことを発表した。今後、Kickstarter上のプロジェクトへの送金はすべてStripeのサービスを経由することになる。Kickstarterは創立当初からAmazon Paymentsを利用していたが、昨年、Kickstarterが利用していた種類の送金サービスをAmazonが廃止したため切り替えを余儀なくされたものという。

Kickstarterは各種のサービスを検討したが、評判がよく成長も著しいStripeを選んだ。Stripeは最近7000万ドルの資金を調達し、会社評価額は35億ドルに上っている

FacebookとTwitterがStripeを利用している他に、Lyft、Shopify、TaskRabbit、Instacart、Rackspace、Postmates、Handybook、Salesforce、OpenTable、Bigcommerce、Reddit、 SquareSpace、WuFooなどこの支払サービスを利用している有力企業は多数ある。

Kickstarterによれば、この変更にともなって、プロジェクト登録者はAmazon Paymentsのビジネス・アカウントを開設する必要がなくなり、その代わりにKickstarterのプロジェクト登録フォームの口座タブに口座情報を入力するだけでよくなった。Amazon Paymentsでアカウントを開設するのには数日かかっていたが、Stripeの場合は数分で登録が完了する。プロジェクトの支援者も送金のたびにAmazon Paymentsにリダイレクトされることなく、Kickstarter.com内ですべての処理が完了する。.

Kickstarterは各種の手数料は従来と変わらないとしている。Kickstarterの手数料は支援総額の5%でStripeのクレジットカード処理手数料は3%-5%となる。

Stripeへの切り替えは来週中に完了する。

KickstarterはこれまでにAmazon Payments経由で12億ドルの資金を集めてきた。Kickstarterでは資金提供の約束(プレッジ)と実際の課金が別個であり、クレジットカードへの課金はプレッジ総額がプロジェクトごとの目標額に達した場合のみ行われる。Kickstarter創立当初はこの種の処理が可能なのはAmazonだけだったという。

最近Kickstarterは2014年の事業概要を発表した。これによると、330万人のプロジェクトの支援者が2万2000件のプロジェクトに対し総額5億2900万ドルを出資したという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+