Tinderの「スワイプナイト」が日本含めグローバルで9月12日から利用可能に

Tinder(ティンダー)の「Swipe Night(スワイプナイト)」がグローバル展開する。デートアプリのTinderは9月4日、インターラクティブなビデオシリーズが9月12日からアジアやその他の海外マーケットで利用できるようになると発表した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックのためにユーザーの多くが外出を控えているが、そうした人にとって他人とつながるための新たな手段となる。

スワイプナイトは昨年10月にまず米国で提供され、インターナショナル版は週末に展開される。米国外のオーディエンス向けに3つの連続エピソードが計画されていて、最初のエピソードは9月12日午前10時から深夜零時まで配信される。次のエピソードは次の土曜日、19日の同時間帯だ。

Netflixの「Black Mirror: Bandersnatch」や他のインターラクティブエンターテイメントと似ているが、スワイプナイトは視聴者が「自分でアドベンチャーを選ぶ」方式だ。しかしそれぞれのエピソードはわずか7分で、ユーザーの選択はプロフィールに加わる。これによってマッチする人がいるかどうかがわかる。

若いユーザー向けの他のデートアプリと競合するTinderはここ数年、ユーザーの利用を増やすためにアプリ内イベントを導入していて、スワイプナイトが初めてではない。パンデミック前の昨年導入したものとしては、Spring BreakモーFestival Modeがある。これらは米国のTinderユーザーが同じ休暇先やイベントに行く人を探すのに使えるというものだった。

新型コロナで直接人と会うことにリスクが伴うようになり、スワイプナイトはTinderの事業戦略の重要な部分になった。Tinderの競合相手もバーチャルイベントやハングアウトの開催に注力している。今日の発表の中で、Tinderは外出禁止やソーシャルディスタンシングの措置が取られていた間、Tinderアプリを使ったメッセージが世界で52%増え、ピークは4月5日だったと明らかにした。また、25才以下(Z世代)のユーザーのスワイプ量は34%増えたとも述べた。

ユーザー体験の実験として展開されたスワイプナイトは米国で成功を収め、まだ外出禁止が始まる前だったにもかかわらず、第2シーズンが約束された。昨秋のスワイプナイト提供開始時は、Tinderの月間使用量は増えていたがユーザーはアプリを毎日開いているわけではなかった。しかしTinderが今年2月にスワイプナイトの第2シーズンを発表するまでに、何百万というユーザーがシリーズを利用し、マッチングは26%、会話は12%増えた。

「ロックダウンが始まったとき、ユーザーのTinder利用がすぐさま増えた。引きこもり生活の中でTinderが重要な役割を果たしていると認識した。パンデミックが続く中、我々はスワイプナイトが世界中の利用者に嬉しい変化をもたらすことができると確信している」とTinderのCEO、Jim Lanzone(ジム・ランゾーン)氏は発表文の中で述べた。

そしていま、米国外のマーケットのユーザーが米国と同じようにスワイプナイトに熱狂するかどうかが明らかになろうとしている。米国外のマーケットでTinderは多くのデートアプリと競合している。Tinderは国ごとのユーザー数を明らかにしていないが、コミュニケーション担当APAC責任者Papri Dev氏は、世界のTinderユーザーの50%超がZ世代で、彼らがスワイプナイトの主な利用者だ」とTechCrunchに語った。

「黙示録的イベントのような一か八かのストーリーを閲覧すると、選択したり決定したりしなければならないと強く感じる」と同氏は述べた。「在宅を余儀なくされたユーザーはコンテンツに飢えている。他のプラットフォームで展開されたものをみると、人々はあらゆる種類の多くのトピックにオープンなようだ。だから我々は、適切な時期にアジアや世界中のユーザーがスワイプナイトを利用できるようにしたかった」

韓国、台湾、日本、タイ、ベトナム、インドネシアを含むアジアマーケットで展開されるコンテンツにはそれぞれの言語での字幕が表示される。

画像クレジット: Tinder

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(翻訳:Mizoguchi

人気C向けアプリはいかにして初期ユーザー1000人を獲得したのか?

【編集部注】本稿は米国スタートアップやテクノロジー、ビジネスに関する話題を解説するポッドキャスト「Off Topic」が投稿したnote記事の転載だ。

こんにちは、宮武(@tmiyatake1)です。これまで日本のVCで米国を拠点にキャピタリストとして働いてきて、現在は、LAにあるスタートアップでCOOをしています。Off Topicでは、D2C企業の話や最新テックニュースの解説をしているポッドキャストもやってます。まだ購読されてない方はチェックしてみてください!

はじめに

元Airbnbのグロース担当のLenny Rachitskyさ(レニー・ラチツキー)さん「How the biggest consumer apps got their first 1,000 users」の記事を直接許可を頂き翻訳しました。レニーさんのコンテンツをもっと読みたい方はぜひ彼のメルマガにご登録ください!Lennyさんの「マーケットプレイスの作り方」の翻訳もしていますので、そちらも気になった方はご一読ください!

C向けサービスがいかにして最初の1000人を獲得するかしっかりまとまってる記事は意外とありませんでした。レニーさんの記事は、実際に創業者のヒアリングを行い、過去インタビューを遡り、Twitterで質問したりした事実に基づく濃密なレポートです。UberやTikTok、Tinder、最近話題のSuperhumanなどの著名スタートアップの学びをシェアしたいと思います。

サマリー

  1. C向けの初期グロースは7つの戦略に分けられる
  2. Product HuntやPinterestは複数使ったが、ほとんどのスタートアップは1つの戦略で成長する。3つ以上使って成功した事例は今のところ見てない
  3. 一番人気な戦略はオンラインでもオフラインでも直接ユーザーに行くこと。スケールしないことをやろう
  4. 戦略を実行するために、ターゲット層を狭く定義づけることが大事
  5. 最初の1000人の獲得と1万人までの獲得方法は変わる

初期ユーザー獲得戦略は以下の7つの戦略となる。

  1. オフラインで直接ユーザーと会う
  2. オンラインで直接ユーザーと会う
  3. 友達を招待する
  4. 取り残されることへの恐れ(FOMO)を作ること
  5. インフルエンサーを活用
  6. PR・メディアを活用
  7. コミュニティを作る

1. オフラインで直接ユーザーと会う

Key Question
初期ターゲットユーザーは誰で、どのオフラインの場所で集まっている?

■大学キャンパス
Tinder:創業メンバーのWhitney WolfeとJustin Mateenは南カリフォルニア大学で走り回ってフラタニティとソロリティでTinderを紹介してた。ほかの独身の人とつながれる、そして自分に興味があるかを知りたいニーズに合わせられたのでバイラルになった(Jeff Morris Jr.氏)。

DoorDash:初期バージョンはpaloaltodelivery.comと言うサイトでパロアルトのレストランメニューにPDFが載っていただけ。社長のTonyとDoorDashチームはチラシを印刷してスタンフォード大学でバラまいた。6ドルのデリバリーフィーで需要があるかを知りたかった。単純にPDFメニューのサイトとチラシで始まっただけ(Micah Moreau氏)。

■スタートアップのオフィス、駅や交通ハブ
Lyft:周りのスタートアップの各社にドアノックをして、無料でカップケーキやドーナッツと一緒にLyftの無料クーポンを渡していた(Emily Castor氏とBenjamin Lauzier氏)。
Uber:Streetチームをかなり使った。SF内の各Caltrain(カルトレイン、郊外向けの通勤列車)駅に行ってリファラルコードをばらまいていた。元CEOのTravisさん自身がTwitter本社に行ってリファラルコードを従業員にばらまいていたと。これが後ほどUberのグローバルアンバサダープログラムとなった(Andrew Chen氏)。

■ショッピングモール
Snapchat:CEOのEvanは一人ひとりに見せ始めて、使い方を教えたり、なぜ面白いかを説明した。アプリのダウンロードまで彼が代わりにやってあげていた。ユーザー獲得のために何でもやった。ショッピングモールに行ってSnapchatのチラシもばらまいてた。ショッピングモールで「消える写真を送ってみたいか?」と聞いて、よく断られてた(Billy Gallagher氏、How to Turn Down a Billion Dollars, The Snapchat Storyより)。

■近所のHOA(Home Owner Association、管理組合)
Nextdoor:当時は創業チームは近所のSNSのコンセプトを受けれて検証してくれる場所を探さないと意味がないとわかっていた。どの場所を選ぶかが重要だった。その場所はLorelei(ローレライ)だった。小さく親密なコミュニティであり、カリフォルニア州で最も古い管理組合がある場所だった。すでにコミュニティ内でコミュニケーションの取り合いをする方法があったのでNextdoorに合うと思った。管理組合の上層部に連絡したら話を聞いてくれた(Sarah Leary氏)。

■クラフトフェア
Etsy:米国中に開催されているクラフトフェアに行くことにした。そこで売り手を探しに行った。売り手は買い手をどうやってサイトに誘導させるのをわかっていたので、売り手を囲い込むのが大事だった(Thales Teixeria氏)。

■アップルストア
Pinterest:正直、かなりヤケクソなことをやってた。家の帰り道のアップルストアに入って置いてあったパソコンをPinterestページを表示するようにした。そしてその後にちょっと後ろのほうに行って「へーこのPinterestと言うサイトはバズっているんだなー」と他の人が聞こえるように言ってました(Ben Silbermann氏)。

2. オンラインで直接ユーザーと会う

Key Question
初期ターゲットユーザーは誰で、オンラインのどこで集まっている?

■Hacker News
Dropbox:CEOのDrewは簡単なプロダクトのデモ動画を2007年4月にHacker Newsに投稿した。そのタイトルは「My YC app: Dropbox – Throw away your USB drive」(僕のYCアプリDropbox:USBドライブを捨てよう)。その動画で初期ユーザーを集めた(John Popel氏)。

■アプリストア
TikTok(Musical.ly):当時はアプリストアに秘策があった。アプリ名をすごく長くできた。そしてアプリストアの検索エンジンはキーワードよりアプリ名にウェイトをかけるのを知ってた。なので、アプリ名を「make awesome music videos with all kinds of effects for Instagram, Facebook, Messenger」にしたら検索からの流入が入ってきた(Alex Zhu氏)。

ProductHunt:初期3000人はProductHunt初日とその1日、2日後で獲得できた。3000人から2万人ユーザーは初期ユーザーが入っている組織のエヴァンジェリストを探し、1対1の関係性を作った。そして2万人以降はPMのシステム(同僚を紹介するたびに5ドルのクレジット、50ドルぶんまで)で獲得(Shahed Khan氏)。

■既存のオンラインコミュニティ
Netflix:ユーザーとつながるためにCorey Bridgesをユーザー獲得するために採用した。彼はライターとしての才能があった。Coreyが気づいたのはDVDオーナーはネットのウェブフォーラムなどで集まっていたこと。そのコミュニティに入り込もうとした。CoreyはNetflix従業員とは名乗らず、映画好きな人として会話に参加したり、友達を作った。そこで、徐々にコミュニティ内のモデレーターや一番リスペクトされてたユーザーにNetflixと言う素晴らしいサイトを宣伝し始めた。ローンチ前から大きく種まきをしてくれてた(Marc Randolph氏、That Will Never Workより)。

Buffer:最初の9カ月はゲストブログ(自社ではないブログ)に書き続けただけで10万人を獲得できた。徐々に上がった感じだった。9カ月間で約150件投稿した。まったく流入しなかったものもあったし、徐々にしか改善されなかった。最適な投稿頻度を見つけるまで時間がかかった(Leo Widrich氏)。

3. 友達を招待する

Key Question
自分の友達は初期ターゲット層に当てはまるか?当てはまっていれば、サービスに招待したか?

Yelp:初期ユーザーは自分たちのネットワーク(ほぼ元PayPal同僚)を招待して獲得した。自分たちのネットワークに周りの友達を招待するようにお願いした。スタートアップを経験したメンバーが多かったので、お互い助け合うことに慣れてたのでいろいろ招待してくれた。そこだけで1000人ぐらいまで行った。一人のリファラルネットワークを侮らないことが大事で、招待させるインセンティブや方法を考えるのが大事(Russel Simmons氏)。

Lyft:ウェイトリスト制度を始める前には友達へメールにて招待状を送っていた(Emily Castor Warren氏)。

Facebook:Thefacebook.comは2004年2月4日にローンチした。普通の寮で過ごす夜だった。Mark Zuckerbergがサイトを完成させた時に数名の友達に共有した。その友達が学生寮「Kirkland House」に住んでいる300人が入っているオンラインメールリストに送ることをお勧めした。十数名が入って、その時にはすでにほかの寮にサイトの話が回ってた。夜の終わりには部屋にいた人たち全員が登録したユーザー数をひたすら見ていた。24時間以内で1200〜1500人が登録してくれた(Dustin Moskovitz氏、New Yorkerより)

Quora:Quoraは2010年1月にローンチした時のユーザーは主にAdam D’AngeloとCharlie Cheeverの高校・大学時代の友達が集まっていた。そのおかげで初期Quoraの情報を見ると、Cheeverが育ったペンシルベニア州のピッツバーグでのおいしいレストランなどの情報が多かった。サイトに他の人を招待できる機能を入れてユーザーを増やした(Wiredより)。

LinkedIn:LinkedInのCEOであるReid Hoffmanはプロダクトの初期は成功した友達やつながりに入ってもらった。憧れられるブランドを作るには初期ユーザーの質が重要だと理解してた。成功している会社や人ほど常に次の採用する人材を探しているので、成功した人たちを初期から入れてなければ会社は成功しなかった(Keith Rabois氏)。

Slack:ほかの会社で働いている友達に頼み込んで試してもらってフィードバックをもらった。最初の6社から10社はこう言うかたちで獲得した(Stewart Butterfield氏)。

Pinterest:アプリをローンチした時に友達全員にメールした。最初は誰もサービスの良さを理解しなかったが、ある小さいグループだけ使い続けてくれた。それはアーリーアダプターっぽくなく、一緒に育った友達や知り合いだった。彼らは人生の一環として使ってくれて、家や食べ物写真を上げてくれた(Ben Silbermann氏)。

4. 取り残されることへの恐れ(FOMO)を作ること</h2.

Key Question
・ユーザー生成コンテンツ「UGC」に頼るプロダクト?初期コミュニティはキュレーション型にすることを検討するべき
・強い企業価値があるか?その場合はウェイトリストを検討するべき
・ソーシャルなプロダクトか?その場合は既存ユーザーに新規ユーザーの招待させるように検討するべき

■初期コミュニティを制限、キュレーション
Clubhouse:プライベートテストフライトを見てると面白い(Todd Goldberg氏)。

  • キュレーション(クオリティー担保)
  • 制限・招待制(FOMO: Fear of Missing Out)
  • 早い改善とアップデート(アプリストアのレビュープロセスが必要ない)
  • 初期ユーザーは信頼できるネットワークからのリファラル

Instagram:プロトタイプと検証をしてたときにTwitterフォロワーが多い人に渡したのがよかった。しかもそれはある一定のコミュニティでのフォロワー数が重要だった。そのコミュニティはデザイナー、オンラインウェブデザインのコミュニティだった。我々がフォーカスしている写真やビジュアル要素がこのコミュニティに最もアピールすると思った。彼らがTwitterで共有してくれたおかげで、ほかの人たちは「これはいつローンチして、いつ使えるのか?」と聞き始めて、そのタイミングでローンチした(Kevin Systrom氏)。

Pinterest:最初は招待制のコミュニティだった。初期ユーザーはSilbermannが呼びかけたデザインブロガーだった。呼びかけた人たちにはユニークなアイデアとクリエイティブな人たちにしか招待するなと教えた。そうやって2012年まで招待ベースで伸び続けた(Entrepreneurより)。

■事前登録、ウェイトリスト
Mailbox:iPhone用のメール管理アプリのMailboxがリリースされた時にすでに70万人のユーザーがウェイトリストに登録していた。これはMailboxのサーバーに異常なる負担を与えないためと、需要をより増やすマーケティング戦略だ(Darrell Etherington氏)。

Superhuman:初年度は開発している最中にLP(ランディングページ)を公開した。Squarespaceで作った最小限のダメなLPを2時間だけかけて作り上げた。LPにはメールアドレスしか入れられないようにした。そしてメールアドレスを入れた際には2つの質問が自動送信された(Rahul Vohra氏)。

  1. どのメールブラウザーを使っている?
  2. メールの不満は何?

Robinhood:リリースした際には初期サイトがバズるとはまったく思ってなかった。そのためシンプルなコピーを入れて、登録するためのボタンを押して、メールアドレスを入力してもらってウェイトリストにジョインできるようにした。そしてウェイトリストの何人中、何番目かを表示するようにした。プレスを出すその前の金曜日の夜にウェイトリストの準備をしていた。その次の日の土曜日にGoogle Analyticsを開くと600人ぐらいの同時アクセスユーザー数を見かけた。何が起こったかを見たらほとんどのユーザーはHacker Newsから来ていた。Hacker Newsを見たら3番目にRobinhoodについて投稿されてた(Business Insiderより)。

■既存ユーザーからの招待制
Spotify:2008年にSpotifyがベータ版をローンチ。正式ローンチまでは招待制オンリーで進めていた。Spotifyの初期成長はこの招待制度が鍵だった。Spotifyのグロースをコントロールできたのと、よりバイラルな要素をサービスに与えた。ユーザーは最初に5人の友達に招待できるようにしてた(TNWより)。

5. インフルエンサーの活用

Key Question
ターケット層のインフルエンサーは誰で、どうやって自分のプロダクトについて話してもらえるか?

Twitter:以下図が初期ローンチのグラフだ。最初にインターネットでTwitterについてメンションがあったのは7月13日のEvan Williamのブログだったが、その前日に登録が結構入ってたのがわかる。そしてOm Malikの投稿で次の日には250人が登録。まだ600人ぐらいしかいなかったときだった。Evanの人気度とOmの推薦をもとに最初にバズるような状況を作れた(Pete Warden氏)。

Product Hunt:インフルエンサーを見つけた時に私かNathanが個人的にメールを送って、プレスでProduct Huntに言及していたPandoDailyやFast Companyの記事にリンクして我々のストーリーを説明した。マニュアルなプロセスだったが、いい寄稿者を採用するのにいい方法でよりフィードバックをもらえやすい状況を作っていた(Ryan Hoover氏)。

Instagram:創業者は初期ユーザーを慎重に選んでいた。良い写真家、特に高いTwitterフォロワー数のデザイナーを選んでた。その初期ユーザーが最初のトーン、良質なコンテンツを出した最初のInstagramをプロモーションするインフルエンサーキャンペーンと言えるだろう。Jack DorseyはInstagramの一番の営業マンだった。最初は彼の投資が(Instagramの前身のサービスである)Burbnではないアプリに行くことに対してショックだったが、すぐにInstagramをBurbn以上に好きになった。そしてInstagramが2010年10月6日にローンチした時に、Jack Dorseyが共有してくれたおかげですぐにバズった。アップルのアプリストアのカメラアプリの中でいちばんになった(Sarah Frier氏、No Filter: The Inside Story of Instagramより)。

6. PR・メディアの活用

Key Question
プレスやメディアにピッチできる新しく、面白く、そしてユニークなストーリーとは?

Superhuman:プレスをうまく使うのは時代精神的な瞬間に入り込むこと。我々の場合はMailboxがシャットダウンする時だった。私はかなり読まれたM&Aの生き残り方についての記事を書いたが、それはMailboxのシャットダウンと合わせて書いたもの。投稿はMediumで出したが、qz.comにも転載された。時代精神的な瞬間に入り込めた。その記事を書くのに3日間それだけに集中したのと、あと1日記事をいろんな人に共有するのに時間をかけたので、合計4日間フルフルかかった。でもその4日間で5000人の登録が入ってきた(Rahul Vohra氏)。

Product Hunt:FastCompany記事のようにゲスト投稿をテックメディアで書いて認知を得た。初期はプレス・メディアで登録を伸ばすのに効果的だった。TechCrunchを読む人はProduct Huntを見る人と同一だった。さらにProduct Huntでローンチしたいいプロダクトを知り合いの記者に情報を流すようにした。記者の興味に合わせてプロダクトを送り、それについて記事を書いてもらってProduct Huntにリンクしてもらった。しかもそれによってよりクリエイターやアーリーステージの会社に認知を与えてた(Ryan Hoover氏)。

Airbnb:ターニングポイントはコロラド州デンバーで行われた2008年の民主党全国委員会(DNC)だった。Airbnb創業メンバーはイベントのキャパの4倍以上の人が参加すると知っていて、その影響で部屋のレンタルの需要が高まると知ってた。部屋を譲ってもらうのは簡単だったが、知名度がなかったのでその部屋に宿泊してもらうことが難しかった。

それを解決するためにまずは小さいオーディエンスを持っているブロガーに当たった。直感に反するかもしれないが、小さいブロガーがAirbnbについて投稿することによって大きめのメディアが取り上げる必要があると感じた。それがどんどん加速して、最終的には全米に放映するNBCやCBSがAirbnbの創業者をインタビューしていた。

DNCはAirbnbにとってよかったが、結局1週間しか続かなかった。創業者がイベントからのインパクトを最大限に広げられないかとキッチンで座ってたときに、シリアルを売って黒字化するアイデアを思いついた。2人ともデザイナーで名門ロードアイランド・スクール・オブ・デザインの卒業生だった。嘘のシリアルの「Obama O’s, the Cereal of Change」と「Cap’n McCain’s, a Maverick in Every Box」を考えた。箱のアートは彼ら自身で考え、カリフォルニア大学バークレー校の生徒にお願いして安く箱を印刷してもらった。箱はフラットな長方形で印刷されたので、1つひとつ形を切り取って手作りした。
創業メンバーはいろんなテックブロガーに箱を送り、それについて記事を書いてもらった。その後に一箱40ドルで売った。Obama O’sが売れすぎて、Cap’n McCainを無償でつけるようになった(Pandoより)。

Slack:ベータ版をベータ版と呼ばなかったのは、そうするとサービスがあまりよくないと思われるからだった。チームの過去の経験を活用してプレス戦略を行った。それでSlackを使うリクエストが遅れるようにした。初日に8000人、2週間後に1万5000人まで上がった。ローンチ時のメディアの力は強い(Stewart Butterfield氏)。

Instagram:PR会社を使わずに直接プレスにコンタクトした。これは正しい戦略だったとKevin Systromが語る。いいプロダクトと熱い創業者からピッチするといい記事となる。プロダクトを好きになりそうな人に関しては躊躇なく連絡した。それがうまくいった。New York Timesとかに連絡する意味がないといろんな人から言われたが、NYTは話すだけではなく、直接会いにきてくれた。そして2010年10月にローンチした同日にプレスが出て、サーバーへの負担がハンパなかった(TNWより)。

7. ローンチ前にコミュニティを作る

Key Question
あとあと活用できるコミュニティを今作れるか?

Product Hunt:Linkydinkと言うメルマガツールを使ってメルマガとしてスタートした。Product Huntを開発している間にMVP版に貢献してくれる人たちやプロダクト関連の人にモックを共有してフィードバックをもらってた。これは顧客開発のためだけではなく、共有してた人たちにプロダクトに貢献してプロダクトの一部として感じてもらうようにしていた(実際に貢献してくれてた)。その5日後、MVPが完成した。Product HuntのURLをサポーターたちにメールして、周りに共有しないようにお願いした。サポーターたちは自分たちが開発に貢献した感情を抱いてたので、プロダクトにすぐに愛着が生まれた。それで最初の30人を獲得した。週の終わりには100人集まったので、公開できると思った(Ryan Hoover氏)。

Stack Overflow:創業メンバーのJoel SpolskyとJeff Atwoodは過去の経歴のおかげで大きなフォロワーコミュニティを持っていた。お互いのコミュニティに対してプライベートベータ版に招待した。コンテンツが最初からないと微妙に見えるので、招待する前に創業メンバー自らコンテンツを作っていた(Jon氏)。

おさらい

最初の1000人を獲得するには、以下7つの戦略が使われた。

  1. オフラインで直接ユーザーと会う
  2. オンラインで直接ユーザーと会う
  3. 友達を招待する
  4. 取り残されることへの恐れ(FOMO)を作ること
  5. インフルエンサーの活用
  6. PR・メディアの活用
  7. コミュニティを作る

どの戦略にフォーカスするべきか決めるために自分に聞くべき質問は以下のとおり。

  1. 初期ターゲットユーザーは誰で、どのオフラインの場所で集まっている?
  2. 初期ターゲットユーザーは誰で、オンラインのどこで集まっている?
  3. 自分の友達は初期ターゲット層に当てはまるか?当てはまっていれば、サービスに招待したか?
  4. ユーザー生成コンテンツ「UGC」に頼るプロダクト?初期コミュニティはキュレーション型にすることを検討するべき
  5. 強い企業価値があるか?その場合はウェイトリストを検討するべき
  6. ソーシャルなプロダクトか?その場合は既存ユーザーに新規ユーザーの招待させるように検討するべき
  7. ターケット層のインフルエンサーは誰で、どうやって自分のプロダクトについて話してもらえるか?
  8. プレスや¥メディアにピッチできる新しく、面白く、ユニークなストーリーとは?
  9. あとあと活用できるコミュニティを今作れるか?

デートアプリのTinderが新型コロナ禍で成長鈍化、次四半期にビデオデート機能を追加へ

Tinder(ティンダー)は今年の第2四半期にビデオデート機能を追加する予定だ。これは米国時間5月4日に発表された2020年第1四半期の収益 レポートの一部として親会社のMatch(マッチ)が明らか似した。同社はまた、対人距離確保要請と政府によるロックダウンが発効したために、四半期のTinderユーザー数の成長の鈍化につながった、新型コロナウイルスの影響についても詳しく説明している。

Matchはビデオデート計画の詳細には触れなかったが、同社のPlenty of Fishアプリの中でビデオを使ったテストをしていると述べた。同社は今四半期、期待が予想をはるかに超えて寄せられた1対多のライブストリーミング機能のロールアウトを加速させたと説明している。

「デートする人たちからの、ビデオデートへの強い希望を受けたことから、世界中の製品とエンジニアリングのチームを迅速に動員し、多くのプラットフォーム上に1対1のビデオチャット機能を展開しました」と、Match GroupのCEOであるShar Dubey(シャー・デュベイ)氏は株主宛ての書簡で述べている。

Matchが所有するHinge(ヒンジ)もまた今月、Date from Home(デート・フロム・ホーム)という ビデオ通話機能を導入した。しかし、同社の主力出会い系サービスであるTinderは、まだビデオを採用していなかった。直接のライバルであるBumble(バンブル)が1年前からビデオ機能を提供しており、そしてFacebook(フェイスブック)はFacebook Dating(フェイスブック・デーティング)ユーザーのために、Messenger(メッセンジャー)を介した仮想デートを立ち上げようとしている。

Matchは、投資家に対する決算報告の中で、ビデオに対して踏み込んでいない理由を、ビデオ機能は何年も試みられて来たが、これまでは決して広くは受け入れられて来なかったからだと説明した。だが同社は今、「ユーザーの皆さまが、それ(ビデオ)を使用することを余儀なくされている」ために、状況は変わると信じているのだ。同社は、パンデミックが終わってもユーザーはメリットを理解し、ビデオを使い続ける可能性が高いと語っている。

全体として、Matchの第1四半期は堅調で、収益は前年同期比17%増の5億4500万ドル(約580億円)となり、1株当たりの収益は31%増の55セントとなった。どちらもウォールストリートの予想だった5億4490万ドル(約579億円)と、1株あたり34セントをそれぞれ上回っている。だが発表前には、コロナウイルスがオンラインデートに被害を与えるかもしれない、多くの兆候が示されていた。

Matchによれば、(オンラインデートの最終的なゴールである)対面デートへの意欲の減少が、Tinderにとっては初の連続した有料登録者の減少につながったという。この傾向は4月になって落ち着きを見せ始めた。またMatchのTinder以外のブランドの大部分でも、この3月に初めてサブスクライバーが連続して減少した、と同社は付け加えた。

Tinderは、2019年12月の590万人から、600万人へと有料登録者を増やしてこの四半期を終えた、つまりこの四半期に新規加入した有料登録者は、わずか10万人しかいなかったということになる。前年同期には、38万4000人の有料ユーザーが加わっていたのだ。Tinderの1ユーザーあたりの平均収益(ARPU)は、主にオプション機能の購入によってわずか2%増加しただけだ。

同社はまた、Tinderではオプションの購入が少なく低価格のサブスクリプションへの移行が見られたため「ARPUへの逆風が見られた」ことを認めた。

これらの課題にもかかわらず、Tinderの直接収益は前年比で31%増加し、有料登録者数は前年比で28%増加した。これに比べると、非Tinderブランドでの直接収益の伸びはわずか2%にとどまり、サブスクライバーの伸びは横ばいだった。

「Tinderは、明らかに新しい人と出会うための頼りになるアプリのままですし、多くの人が家に閉じこもっている中で、より重要なサービスとなっています」とデュベイ氏は楽観的に指摘している。

他の多くの企業と同様に、Matchはパンデミックに関しては未知数が多すぎると述べ、通期の財務見通しを提示することは拒否した。

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:sako)

TinderがPassport料金を免除、ユーザー同士の仮想的なつながりを強化

物理的な接近が避けられる現在、デートは不可能に近いかもしれない。しかし、Tinderは既存の機能を活用し人々をより親密にしたいと考えている。

TinderのPassportは、プレミアムユーザーが自分の交際範囲外の人とつながることを可能にする機能だ。同サービスは来週から4月30日まで、全ユーザーを対象に提供される。Tinderはデート以外のバーチャルな交流にも、このサービスが活用されることを期待している。

Passport機能を使用して、隔離された状態から世界のどこにでも移動できることを我々は願っている。故郷や大学がある街、姉妹都市の人々を調べて、同じ経験を持つ世界中の人々を見つけることができる。少なくとも、「hey」を他の言語で言う方法を学ぶことはできるだろう。

ユーザーは一度に1つの場所を「訪問」できる。この動きは、Hinge、The League、そしてTinderの親会社であるMatch.comのような競合サービスが、デートで交流しようとしている人たちへとビデオチャットを提供している中で起きた。

「マッチングアプリではユーザーは実際に対面することなく、マッチングやメッセージングによってアクティブになれる」と、App Annieは最近のトレンドレポートに報告している。「マッチングアプリにおける 『スワイプ』 のゲーム化は、時間をつぶし楽しむための方法を見つける行動にぴったりで、そこにはある意味での『回復力』が期待できる」。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹Twitter

米国トップ100モバイルアプリの2019年サブスク売上高は21%増の約5030億円

モバイルゲームでのアプリ内購入をのぞき、ゲーム以外のアプリのサブスクリプション売上高が2019年のモバイル消費を押し上げた。App Annieの最新レポートによると、2019年の世界のモバイル消費額は1200億ドル(約13兆円)に達した。そしてアプリマーケティング調査のSensor Towerの新たなデータでは、米国における2019年のサブスク売上高はトップ100アプリで46億ドル(約5030億円)で、2018年の38億ドル(約4160億円)から21%増加した。

Sensor Towerはまた、トップ100アプリのサブスク売上高が、2019年の米国におけるApple App StoreとGoogle Play合わせた全消費額240億ドル(約2兆6300億円)の19%を占めた、とも指摘した。

以前のApp Annieのレポートでは、2019年に最も売り上げたアプリはTinderだった。

加えて、Sensor Towerは2019年のトップ100アプリの消費額の10%はTinderによるものだったとした。これは月14.99ドル(約1600円)のTinder Gold や、月9.99ドル(約1100円)のTinder Plusというサブスクによるものだ。

米国のApp Storeにおけるサブスク支出を分析すると、2019年に消費者がトップ100アプリのサブスクで使った額は36億ドル(約3900億円)で、2018年の31億ドル(約3400億円)から16%増えた。米国App StoreではYouTubeがトップで、Tinderが続いた。広告フリーのもの、そして消費を大きく支えたYouTube Premiumを含め、YouTubeのアプリ内支出は10億ドル(約1100億円)のマイルストーンを超えた。一方で、Google PlayではTinderはPandoraとGoogle One(Googleプラットフォームのクラウドストレージ)に次ぐ第3位だった。

2019年にGoogle Oneが上位に食い込んだのは、ひとつの変化だ。過去において上位はデートアプリやエンターテインメント系アプリに独占されていた、とSensor Towerは指摘した。

米国のGoogle Playをみると、2019年に消費者はトップ100アプリのサブスクに11億ドル(約1200億円)超を使った。2018年の7億7500万ドル(約850億円)から42%増えた。

ただ、消費者支出額はApp Storeの方が大きく、App Storeが36億ドル(約3900億円)だったのに対し、 Google Playは11億ドル(約1200億円)だった。

上位のアプリが消費額の大半を占めるが、サブスクモデルは下位のアプリにも恩恵をもたらしている。たとえば、トップ10アプリは2019年に10%成長したが、11〜100位のアプリは同期間に35%成長した。

こうした傾向は2020年以降も続くと予想されている。

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi

Tinderがユーザープロフィールに性的指向と性自認を追加

米国の出会い系アプリ最大手のTinderは、プロフィール情報の項目に性的指向と性自認を追加する。

同社はLGBTQ支援団体のGLAADと協力して、同社のデートアプリの多様性対応を改善し、よりインクルーシブにした。

自分の性的指向に関する情報を変更、追加したいユーザーは、通常通りプロフィールを編集すればよい。Tinderユーザーは「orientation」ボタンをタップして、最大3項目の性的指向を選択できる。この情報は非公開にも公開にもできるが、アプリのマッチングに使用される可能性が高い。

Tinderは新規ユーザー向けの手順も変更し、登録後すぐに性的指向を入力できるようになった。

マッチングの並び順指定も改訂され、ユーザーは「Discovery Preference」フィールドで、同じ性的指向の人たちが先頭に表示されるようにできる。

これは多様性を高める取り組みの第一歩だと同社は語った。Tinderは今後もGLAADと協力してアプリを改善していく。新機能は米国、英国、カナダ、アイルランド、インド、オーストラリア、ニュージーランドの各国で6月中に順次公開される。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Tinder、年齢差別集団訴訟で和解に合意

Tinderは総額2300万ドルの年齢差別集団訴訟で和解に合意したことを最近発表した。本訴訟は昨年4月にカリフォルニア州で起こされたもので、Tinderが30歳以上のメンバーに2倍の利用料金を請求していたことを訴えていた。

原告団は2015年3月2日から予備承認日時までの間にTinder PlusまたはTinder Goldを契約した当時29歳以上の人全員からなる、と本集団訴訟の和解事前承認申立て許可命令の提案書に書かれている。

「本和解において、被告側は普遍的参加(集団全員が自動的に利益を受ける)を含む多面的な和解構成に合意した」と合意書に書かれている。「正当な申し出を有効期間内に提出した原告には、現金または現金相当の追加支払い、および被告側の差別が疑われる行為を実質的に中止することに合意する」

約23万人のメンバーを代表する本訴訟によって、原告は一人当たり現金25ドル、または25個のSuper Like、またはTinder PlusもしくはTinder Goldの購読1ヶ月分を受け取ることができる。和解の一環としてTinderは、原告団全メンバーに対して総額1150万ドル、および申立てを提出した原告メンバーに対して総額575万ドルの現金または現金相当物(Super Likeなど)を配布しなければならない。

さらにTinderは、(カリフォルニア州内のメンバーに対してのみ)年齢に応じて異なる料金を課金することを中止することにも合意した。合意書によるとこれには575万ドル以上の価値がある。これで全体では2300万ドルの和解となった。

現在Tinderに問い合わせ中なので情報が入り次第本稿を更新する予定。合意書は以下で読むことができる。

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デートサービスのTinder、有料ユーザー410万、年間予測売上8億ドルに

デートサービスのTinder、有料ユーザー410万、年間予測売上8億ドルに
Facebook Datingは、Tinderを所有するMatch Group(NASDAQ: MTCH)の敵ではなかった。同社は火曜日(米国時間11/6)に第3四半期決算を発表、1株あたり利益は44セントだった。

TinderのほかHinge、Ok Cupid、PlentyOfFishなど複数ブランドのインターネットデートサービスを所有するMatchは、アナリスト予測売上4.37億ドルを超え、Q3売上は対前年比29%増の4.44億ドルを記録した。

年間予測売上は17.2億ドルになるとMatchは言っている。

好調な売上にも関わらず、同社の4Qへの見通しはウォール街を満足させられなかった。MatchのQ4売上予測4.40~4.50億はアナリスト予測の4.545億ドルに届かなかった。その結果Matchの株価は時間外取引で10%下落した。

今年に入ってからMatch株は約60%上昇している。

位置情報ベースのモバイルデートアプリケーションTinderは、依然としてMatchの成長を支える原動力として同社の有料ユーザーの約半数、年間予測売上の約半分を占めている。Matchの購読ユーザー総数はQ2の770万人から810万人になり、対前年比23%増だった。成長の大部分はTinder Goldによる。これはTinderのプレミアム購読サービスでユーザーは以前「いいね!」した相手をスワイプせずに見ることができる。全体でTinderの有料ユーザーは、前四半期の380万人から410万人に増えた。

Tinderは2018年の年間売上を8億ドルと予測している。

6月にMatchが買収したもうひとつのアプリベース・デートサービスHingeも好調だ。Matchによると、最初に投資してからダウンロード数は5倍になっているという。

さらにMatchは初めて、1株あたり2.00ドルの特別配当金をMatch Groupの普通株およびClass B普通株に対して12月19日に支払うことを発表した。

Matchは引き続き戦略的M&Aの機会をうかがうとCEO Mandy Ginsbergは声明で語った。

「われわれには長期的潜在能力のある革新的製品を見つけたときに会社を買収する財務的余裕がある」と彼女は言った。

報道によると、同社はTinderの競合Bumbleの買収を複数回にわたり試みたが、両社間の厄介な法廷闘争によってその可能性とはなくなった。最近Bumbleは、Matchに対する4億ドルの訴訟を取り下げたことを発表した。同社はMatchが買収交渉中に企業秘密を不法に入手したと主張していた。Bumbleはこの訴訟を州裁判所に再申請する可能性がある。

ダラス拠点のMatchはIACの傘下にあり、、IAC自身の決算報告は明日の市場閉鎖後に行われる。

画像出典:S3studio / 投稿者 / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Tinderがハッキングや脅迫を防ぐためにセキュリティを強化

今週Tinderは、オレゴン州上院議員Ron Wydenから送られた、同社のアプリに存在する(脅迫やその他のプライバシー侵害につながる可能性がある)セキュリティホールを塞ぐ要請の書簡に回答した。

Wyden上院議員宛ての書簡の中で、Match Group法務顧問Jared Sineは、アプリに加えられた最新の変更について説明している。それによれば6月19日の時点で「スワイプデータはパディングされ、全てのアクションデータはいまや同じサイズになった」ということだ。またSineは、モバイルアプリ上の画像データは2月6日の時点で完全に暗号化されるようになったこと、一方ウェブバージョンのTinderでは画像は既に暗号化済だったことも付け加えた。

Tinderの問題は、まずCheckmarxの調査チームによる報告書の中で指摘された。そこではアプリの「好ましくない脆弱性」と、脅迫につながる可能性が報告されていた:

AndroidとiOSの両方のバージョンに見られるアプリの脆弱性により、ユーザーと同じネットワークを使用する攻撃者は、アプリ上でのすべての動きを監視することができる。また攻撃者は、ユーザーが見ているプロフィール写真に関しても操作することが可能となり、それらを不適切なコンテンツに差し替えたり、悪質な広告を流したり、その他の悪意あるコンテンツを表示することができる(本報告書の中で例示されてる)。

このプロセスには機密情報の盗難や、直接的な金銭的影響はないものの、脆弱なユーザーを標的にした攻撃者が、犠牲者を恐喝し、Tinderプロファイルやアプリの動作から高度な個人情報を抜き出し暴露する危険性がある。

2月には、WydenがTinderに対して、サーバーとアプリの間を移動する全てのデータを暗号化たり、データパディングを行うことによってハッカーの目からそれらを区別しにくくしたりして、脆弱性の問題に対処するように要請していた。当時TechCrunchに届けられた声明によれば、TinderはWyden上院議員の懸念を受けて、そのプライバシー保護を強化の一環として、すでにプロフィール写真の暗号化を実装したと述べていた。

「すべてのテクノロジー会社と同様に、悪意のあるハッカーやサイバー犯罪者との戦いにおいて防御を強化するために、私たちは常に努力している」とSineは述べている。「私たちの目標は、業界のベストプラクティスに見合うだけでなく、それらを上回るプロトコルとシステムを持つことである」。

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(翻訳:sako)

Facebookのデート分野参入でMatchの株価が暴落

Facebookのデート機能導入の発表を受け、デートサービス企業のMatch株が暴落している。Matchは、Tinder、Match、OK Cupid、Plenty of Fishといった出会い系サービスを運営する会社だ。

本稿執筆時点で、Matchの株は約22%値下がりしている。

この分野へのFacebookの参入は、Matchの屋台骨と直接競合することを意味している。

しかし、Match Group CEO Mandy Ginsbergは、Facebookの同分野への参入を喜んでいると言う。

「われわれはFacebookがこの世界に来たことを喜こぶとともに、世界へ羽ばたくチャンスと捉えている。Tinder も急成長を続けている。」とTechCrunch宛ての声明で語った。「この分野に関わる個人的、秘密性のあるデータの多さを考えると、参入のタイミングについては驚いている。しかし、われわれは今後も製品の改革を続けて人々の関係の成功に注力していく。このカテゴリーのことはわれわれが誰よりも知っている。Facebookの参入はこの分野全体を活性化させるものだ」

一方Matchの親会社はFacebookへの批判を口にした。IAC のCEO Joey LevinはTechCrunchに向けた声明でこう言った。

ようこそこの世界へ。居心地はいいですよ。彼らのサービスは米ロ関係に貢献することでしょう。

BumbleもまたFacebookの新サービスに影響される可能性のあるライバルだが、今日のニュースに「ワクワクしている」と言っている。

「当社経営陣はすでにFacebookと接触し、連携の方法を探っている」とBumble広報がTechCrunchに伝えた。「BumbleとFacebookが手を組むことによって出会いのスペースをより安全で強固なものにできるだろう」

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Facebook、F8カンファレンスでデート機能導入を発表

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、F8カンファレンスでデート機能導入を発表

F8デベロッパー・カンファレンスでFacebookのCEO、マーク・ザッカーバーグはデート機能を追加すること発表した。FacebookはTinderの縄張りに侵入することになる。

ユーザーがデート機能にオプトインすると新しく「デート用プロフィール」を作成することができる。このプロフィールはFacebookの通常のプロフィールとは異なり、友達には表示されない。見ることができるのは同じくデート機能にオプトインしてプロフィールを作成した友達以外のメンバーだけだ。

Facebookはプロフィールをベースに多数のシグナルを比較してデート相手のマッチングを行う。Facebookは他のデートアプリに比べてはるかに詳しいユーザー情報を持っているのでマッチングの精度も高くなる。この機能は今年中にテストが開始される。

Facebookでは「新機能は〔デート用プロフィールの〕諸要素、共通の関心や友達などを勘案してデート相手の推薦を行う。Facebookのメンバーはグループやイベント機能を通じても共通の関心を持つ相手を発見できる」と説明している。私自身、この2月にTechCrunchでFacebookはデート機能を導入すべきだと主張したことがある。

Facebookのデート機能の仕組みはこうだ。

  1. デート機能にオプトインして専用プロフィールを作成する。このプロフィールはファーストネームだけで表示される。デート用プロフィールは友達には表示されない。読むことができるのはデート機能を利用している他のメンバーだけで、ニュースフィードにも影響しない。
  2. 利用者は近くのイベントやグループをブラウズして、関心が一致する利用者を発見しデート相手として「アンロック」することができる。他のユーザーも「アンロック」している場合、そのデート用プロフィールを見ることができる。
  3. デート用プロフィールには自分についての基本的な情報の他に何枚かの写真をアップロードすることができる。共通の関心その他Facebookが保有する情報をベースにデート相手の推薦が行われる。
  4. 双方がFacebookの推薦に興味を抱いた場合、MessengerとWhatsAppの専用窓を利用して直接会話を始めることができる。セキュリティー上の理由からここではテキストのみ利用できる。

Facebookがきっかけで交際を始め、結婚にまで至った例はすでに無数にある。Facebookには長期的なパートナーを得ることを目的とするマッチング機能を確立するのに十分な能力とチャンスがある。Tinderのようなデートアプリが手っ取り早く交際が始められることをセールスポイントとしているのとは対照的だ。投資家はFacebookのデート市場参入がTinderのビジネスに危険をもたらすと判断したようだ。Facebookがデート市場に参入すると発表した後、Tinderの運営会社、Match Groupの株価は17%ダウンした。

しかし最大の課題はFacebookが従来のソーシャルネットワークから新しいデート用ネットワークを十分に隔離できるかどうかにある。ユーザーとしてはソーシャルのすべてを一つのサービスに委せてしまうことに及び腰になるかもしれない。また推薦された相手とのチャットや現実のデートで痛い目にあったユーザーは責任はFacebookと責めるだろう。そうではあっても、Facebookの最高プロダクト責任者、Chris Coxが説明するように、「詳細なユーザーデータ、遍在性、ユーザーの身元の確実性などからもFacebookというプラットームはデート機能の実装に本質的に向いている」といえるだろう。

少なくともFaceDateは他のアプリに比べて「なりすまし」にいっぱい食わされる可能性ははるかに少ないはずだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

楽天/SliceのUnroll.Meはジャンクメールの購読を解除する――iOSに続いてAndroidアプリが登場

Androidユーザーに代わってジャンクメールが届かないよう処理してくれるUnroll.Meという新しいアプリ が登場した。

正確にいえば、このサービスはこれまでもプラットフォームによらずモバイル・ユーザーなら誰でも恩恵に浴することができた。ただしまず最初にUnroll.Meにメール・アカウントを登録する必要があった。するとUnroll.meは不要なメール購読を解除し、それ以外のメールを1日分まとめてダイジェストで通知してくれるようになる。

まずiOS、続いて今回リリースされたAndroidアプリをCEOのJojo Hedayaは大いに自慢にしている。なるほどインターフェイスがオンライン・デート・アプリのTinderに似ており操作が愉快だ。メールの購読を解除したい場合は左にスワイプすればよい。上にスワイプするとUnroll.meからの毎日のダイジェストに追加される。右にスワイプすればそのまま受信トレイに残される。

Hedayaは「受信トレイの大混乱を整理するのにこれがベストな方法だと思う」と語っている。

しかし普通のユーザーはスワイプで購読解除が必要になるほどほどたくさんのメールを購読しているのだろうか? Unroll.Meの調査によるとイェスだ。平均して62件も購読しているという。しかもこのアプリは単に購読を解除するだけでなく、購読しているメールを毎日Rollupにまとめてくれる。

Unroll.me unsubscribe

Unroll.Meにはいろいろな機能があるがHedayaは「これは従来のメール・クライアントを代替するものではない」と強調する。

「私の見るところではこれまでメール・アプリは受信トレイのごたごたを解決する試みとして、いいところで75%程度の成功だ。われわれは伝統的なやり方とは違ったアプローチで受信トレイの混雑を処理する」とHedayaは言う。

Unroll.Meの他のサービスと同様、Androidアプリも無料だ。同社は楽天/Sliceの傘下にあり、ビジネスモデルはユーザーデータの販売だ(実はUnroll.Meは今年、この点に関して批判を浴びたことがある。Hedayaは今後事業の透明性を確保することを約束した)。

画像: dvs/Flickr UNDER A CC BY 2.0 LICENSE

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Tinder、Goldが功を奏し米App Storeのトップセールスカテゴリで1位を獲得

Tinderが初めて米App Storeのトップセールスカテゴリで1位にランクインした。

App Storeでのトップ獲得は、スワイプしなくても誰がいいねしたかわかる機能を備えたTinder Goldの世界的リリースが関係していると思われる。

Tinderのマネタイズに対する試みは、2015年のTinder Plusローンチから始まった。Tinder Plusでは誤って左にスワイプした場合に「Rewind(巻き戻し)」ができ、「パスポート」機能を使えば現在の位置から離れた場所も検索に含めることができる。

Tinderはフィードに広告を掲載するなど、新たな収益モデルを追加した。Tinder Plusには、Super LikeTinder Boostなどの有料会員限定の機能がいくつかある。Super Likeを使うと自分のプロフィールに青い大きな星がつき、スワイプする前の相手に対して、あなたがその人を本当に気に入っていることを知らせることができる。一方、Tinder Boostは他のユーザーをスキップして、相手のフィードの最初に自分のプロフィールを表示できる。

ここ1カ月Tinder Goldは一部地域で試験運用をしていたが、8月29日火曜日、同社はTidner Goldを全世界に向けてリリースした。そして水曜日、TinderはApp Storeのトップセールスカテゴリで首位を獲得した。

 

[ 今日、Tinderは世界一収益を上げているアプリになった ー ほら、サブスクリプションはいつか来ると言っただろう ]

App Annieによると、動画や音楽ストリーミングアプリなどと一緒に、デーティングアプリは昨日(現地時間8/31)最も収益を上げたiOSアプリトップ15の3分の1を占めた。また、Tinderは1日あたりの収益において、2017年の全期間iOSアプリのトップ15に入っており、7月と8月にはトップ10に入り込んだ。

 

[ 原文へ ]
(翻訳:Keitaro Imoto / Twitter / Facebook

Monsterが「Tinderのような仕事探しアプリ」Jobrを買収

jobr-app

Monster.comがサンフランシスコ出身のスタートアップであるJobrを買収したことを発表した。Jobrは、Tinderのような左右のスワイプ・ジェスチャーを取り入れた仕事探しアプリを開発している。今回の買収金額は公表されていないが、Jobrはすでに2014年のシード・ラウンドで200万ドルの資金調達を完了している。現状、同アプリの公開はまだ続けられている。今回の買収以前にも、同アプリにはMonster.comの求人情報を表示する機能は備わってはいたものの、今後はMonsterのプラットフォームとより統合された形となるだろう。

Tinderのような仕事探しアプリというアイデアを持った企業は、Jobrだけではない。同社の競合企業の代表格であるSwitchも、Jobrと似たコンセプトに注力している。

Jobrのアイデアとは、負担が重くなりがちな仕事探しというプロセスを、より簡単に、より素早く行えるようにするというものだ。ユーザーは、LinkedInのプロフィール情報を同アプリに取り込み、Tinderを使ってスワイプしながらお気に入りの異性を見つける要領で、お目当ての仕事を探すことができる(LinkedInによるAPI提供のスタンスに変更があり、現在ではFacebookアカウントを利用したログイン機能を備えている。また、Google DriveやDropboxなど、クラウド・サービスからのアップロード機能を再開した)。

同アプリでは、仕事のポジションごとにプロフィール・ページが設けられている。そこでは、企業内容、職務要件、スキル要件などの情報を確認することができ、その企業に勤めているユーザーの知り合いを表示する機能もある。

また、Jobrにはリクルーター向けの機能として、応募者を管理したり、彼らと交流できる機能もある。

Jobrは今回の買収にあたり、同社のプラットフォーム上には現在何百万人もの求職者と、何千人ものリクルーターが存在し、これまでにユーザーが仕事をスワイプした数は1億回以上にものぼると話している。

iOSアプリは好調で、現時点ではApp Storeのビジネス・アプリ部門(無料アプリ)において15位にランクインしている。その一方で、Monsterのアプリは33位を獲得するにとどまる。他社の仕事探しアプリでJobrより高い順位を持つアプリには、Indeed(1位)、LinkedIn Jobs(5位)、Glassdoor(10位)、Snagajob(11位)などがある。MonsterはJobrを買収することによって、App Storeのランキングにおいて現状よりもユーザーの目にとまりやすい順位を獲得することができる。これはモバイル中心の世界においては重要なことだ。

いずれMonsterは、同社とJobrのグローバル人材プラットフォームの統合や、ログイン機能の統合、会員獲得のためのワークフローの開発をする予定だとしている。また、同社は2017年初頭にJobrアプリを新しいマーケットに投入することも視野に入れている。現状、Monster.comには複数のソースから集められた500万以上の求人が掲載されており、これらの求人情報は今後もJobrを通して提供される予定だ。

これらに加え、MonsterがJobrの買収に興味を示した理由は他にもある。同社は、Jobrのチームを活用することにより、将来的にはMonsterのモバイル・ソリューションをより多く増やしていきたいと考えている。これには、Monsterが独自に抱えるリクルーティング・プラットフォーム向けのモバイル分野の開発も含まれる。

Monsterのプレジデント兼COOのMark Stoeverによれば、この買収はテクノロジーと人材を両方獲得するための策であったという。

「Jobrのアプリは素晴らしい成功を収めており、Monsterの人材プラットフォームや重要な機能を同アプリに加えることができることを嬉しく思います」と彼は話す。「Jobrのチームは有能かつイノベーティブな存在です。彼らの力を解放して、私たちはMonsterプラットフォームのモバイル・ソリューションを開発していくつもりです。それによって、より効率的な仕事探し、応募プロセス、候補者探しを実現し、リクルーティングのプロセスを管理できるソフトウェア・ソリューションを提供していきます」。

Jobrのチームは全員Monsterに加わるものの、彼らの活動拠点はそのままサンフランシスコに残される。

これまでの数年間、Monsterは同社が抱えるニーズに見合った企業を買収してきた。リクルーティングおよび求人広告のソリューションを開発するために買収をした、TalentBinやGozaikといった企業がその例だ。これらと同様、今回の買収によってMonsterは今後、特にソーシャルやモバイルといった重要分野において素早い経営ができるようになるとStoeverは話している。

「Jobrのチームはこれまで並外れた成果を残してきました。彼らのアプリは誕生後すぐに業界のリーダー格となり、ユーザーを強く惹きつけてきました。私たちは今後、ミレニアル世代の若者などに向けてより多くの価値を提供していきたいと考えています。Jobrはそのユーザー層の心を掴んでいるのです。この買収は、そのユーザー層を素早く取り込んでいくためのチャンスだと捉えています」。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Twitter /Facebook

出会いアプリTinderの親会社Match Group、NASDAQに上場。初値は13.50ドル、12.5%高

tindermatch

IPO価格発表日の一人の幹部による奇想天外なインタビューの後、人気出会いサイトTinderを運営するMatch Groupは、親会社のIACを離れて上場企業となった。同社は昨日(米国時間11/18)、IPO価格12ドルで4億ドルを集め、今日、12.5%高の13.50ドルで取引きが始まった。

12ドルの株価は、Match Groupの価値を29億ドルとし、同社の株を引続き保有するIACは、IPO後に時価総額を49億ドルに上げた。

株式公開後もIACはMatch Groupの85%を所有している。

Tindeは、写真を左右にスワイプして気に入ったか拒否するかを表現する出会いアプリで、おそらくMatch Group傘下で最もよく知られているサービスだ。他にOkCupidがある。

Match Group全体では月間5900万人のアクティブユーザーがいて、今年のQ3時点で有料メンバーは470万人。

Match Groupのサービスは、190ヵ国以上、38言語で利用されていると同社のS-1資料に書かれている。今年第2四半期末時点で同社には、全世界で正社員1600人、パートタイム社員3300人がいた。

Sean Rad ― TinderのCEO・共同ファウンダーだが、Macth GroupのCEOではない ― のインタビューがMatch GroupのIPOにどんな影響を与えるかは不明だが、自身の個人的デート習慣と生活全般に関する洪水のようなコメントは、数多くの議論を呼び、Match GroupさえもS-1書類を土壇場で修正し、異能の29歳の言葉と自分たちとの関係を否定し。

株価は最高14ドルで取引きされており、変化があれば続報する。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

出会いサイトのTinder、認証済みアカウントを開始

tinderfeature

IACが運営する出会いサイト、Tinderが、著名人の認証済みプロフィールを開始した。Twitterと同じように、認証済みユーザーには小さな青のチェックマークが名前に横に表示される。

Tinderブログより:

今日から、一部のプロフィールに認証済みマークが付いているのを見るかもしれない。これからは、よく知られた公人、セレブ、アスリート等が推奨リストに現われた時、それが本物であるかどうかがわかるようになる。

こんな風に見える。

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この数ヵ月間、様々なセレブ、例えばレオナルド・デカプリオやヒラリー・ダフ等が、この出会いプラットフォームを利用しているとの噂が広まっていた。

去る5月のTechCrunch Disrupt NYで、共同ファウンダー・プレジデントのSean Radは、この噂の真偽についてコメントしなかった。しかし、今日の発表を見る限り、〈少なくとも〉何人かのビッグネームは、画面を左右にスワイプしているようだ。

Tinderは、同アプリが1日に2600万組の出会いを成立させていることも明らかにした。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

肉食男子・女子の行動原理はもちろん「肉」

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レシピ情報(ないし恋愛ハウツー)を期待してGoogle検索してたどり着いた人は、いますぐにこのページから離れて欲しい。テック系サイトにはしばしば「冗談じゃない」(面白さの面でもモラルの面でも)冗談が掲載されることも多いが、これもそのひとつであると警告しておく。

この記事で紹介するのは下に掲載したVimeoビデオだ。Marcello Gómez Maureiraが「肉力」を表現したものだ。

ビデオの名前は「出会いはそれぞれの肉のため」(Tender: It’s how people meat)という。

既にお察しのことと思うが、個人的にはこのようなビデオを面白いと感じる。

このビデオについてソーシャルネットワークに投稿されたコメントを紹介しておこう。

「Tinderとはまさに肉のマーケット」(BoingBoingの記事より)。

ぜひ新鮮なうちに届けて欲しいね」(こちらの曲のパクリだ)。

「肉と肉が出会うのがTinderだね」(自作。イマイチなのはみとめる)。

「Tinder Plusがあればさらに有益な肉の交換が楽しめる」(申し訳ない)。

最初に「警告」は発しておいたと思う。他のTechCrunch記事ははるかに有益なものであることを、ここに宣言しておきたいと思う。

(訳注:深夜なのでOKかと訳出した。もし朝からこんなものをご覧になってしまった方がいたならお詫びしたい)

原文へ

(翻訳:Maeda, H

肉欲ではなく本当の愛がほしい人のためのデートアプリWillow

昨年はTinderが、バーで目が合った異性を誘う、をスマホのアプリにした。でも、実際の経験者はよくご存知と思うが、この、バーで目が合ってタイプのあれは、当たり外れがはげしい。

今日App Storeに登場したWillowは、出会いを外見ではなくお互いの人物に基づいて作る。いろんな人たちのセルフィー(自己撮り写真)を山のように見せるのではなくて、Willowはユーザに質問を浴びせる。ユーザが作った質問を、その中に入れてもよい。そして片方のユーザは、自分がおもしろい、そそられる、と感じた質問に答えればよい。

質問への回答が終わると、互いの写真が表示される。

ファウンダのMichael BruchがこのWillowを思いついたのは、これまでのデートアプリではお互いが見知らぬ相手と会話を開始することがとても難しい、と感じたからだ。Willowではむしろ、会話を開始することから出会いが始まる。質問し、答える、という形で最初から会話をしなければならない。

そのほかのデートアプリと同じく、地理的条件やジェンダー、それに年齢を指定できるが、同時に、友情や恋愛などなどをめぐる応答で相手の意図も察することができる。質問を前もってカテゴリーで選ぶこともできるから、趣味や好みの共通性も判断できる。

ベータをやってるときのWillowを、すでに10万人あまりがダウンロードした。同社は、最初のうちは収益化よりもユーザの増加に力を入れるつもりだ。今のところWillowは、完全に自己資本のみだ。

このアプリをチェックしたい人は、ここで

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


企業も第一印象で決まる? Tinder風の転職アプリがリリース

スマホで異性の写真を見て、気になれば右にスワイプ、そうでなければ左にスワイプ。直感でカードをめくるような「Tinder」のインターフェイスは最近の流行りで、ファッション系アプリや学習アプリ、ニュースアプリでも模倣されるほど。そんなビッグウェーブに乗ろうとしたのか、転職サイト「キャリアトレック」が11月26日、Tinder風アプリをリリースした。「何でもTinder風にすればいいってもんじゃない」と少し覚めた目で見ていたけれど、転職サービスとの相性は案外悪くないかもしれない。

カード形式で会社の特徴を配信

まずアプリを立ち上げてするのは、企業選びで大切にする20項目について、左右に振り分けるキャリア診断。「収入アップできる仕事かどうか」「若手でも意見が言いやすい」といった項目に答えていく。その結果にもとづき、毎日最大10社の会社情報がカード形式で提案される。特徴的なのは、会社情報が写真と、数秒で読めるキャッチコピーのみで構成されていること。直感的に興味の有無を判断するTinderよろしく、気になる会社を探せるというわけだ。

例えば、名刺管理サービスを手がけるSansanでは、ビールが注がれたジョッキの写真に「違う部署の人と飲みに行ったら3000円」、古民家の写真に「築70年の古民家を会社で借り、サテライトオフィスとして利用しています」といった組み合わせのカードが数種類ある。1社をさまざまな角度から紹介しているので、同じ会社でも、特徴によって興味の有無が分かれてきそうだ。

ユーザーはレコメンドされた会社の特徴を見て、「気になる」か「気にならない」かを選別する。以下は開発中のアプリを操作している動画。わかりやすい写真とキャッチーなコピーのカードをめくっていくのは、なかなか面白い。

こんなふうにして振り分けた情報は次のレコメンドに反映され、自分に刺さりそうな特徴を持つカードが自動的に提案される。カードには「社長の経歴」や「オフィスの環境」といったタグが付けられていて、「気になる」に登録したカードに含まれるタグをもとに、別のカードがレコメンドされる仕組みだ。気になるフォルダで会社情報の詳細を見たり、応募することもできる。

Tinder風インターフェイスで「キッカケを手軽に」

キャリアトレックは20代の若手をターゲットにしたレコメンド型転職サイトとして、2014年4月にオープン。現在の会員数は7万人、求人企業は4000社、求人案件は1万7000件に上る。「社会人経験が短く、会社の探し方がわからない」という20代が多いと想定して検索機能を排除し、ユーザーのニーズに合った求人を提案するレコメンドに特化している。

アプリにTinder風のインターフェイスを採用したのは、20代をさらに意識したためだ。キャリアトレックのプロデューサーを務めるビズリーチの関哲さんは「会社を知るキッカケを手軽にしたかった。グノシーやスマニューのように通勤途中に見てもらえるアプリになれれば」と意気込みを語っている。

1日の平均利用時間が77分(!)というTinderのような中毒性はなさそうだが、ニュースアプリをチェックする感覚で隙間時間に転職先を探すのもよいかもしれない。


ウチは出会い系ではありません――デートアプリTinderの美人役員が語る

スタートアップに関する日本最大規模のイベント「TechCrunch Tokyo 2014」。初日となる11月18日の「ファイヤサイド・チャット」に登壇したのはオンラインデートアプリ「Tinder」を開発するベンチャー、TinderのVice PresidentであるRosette Pambakian氏だ。

自らを「出会い系サービスではなく社会的なつながりを作り出すサービス」とし、現在世界各国に3000万ユーザーを抱えるTinder。モデレーターを務めるTechCrunch Senior EditorのRyan Lawler氏が、サービス利用のコツからその世界観、さらには未来像までを聞いた。

異性ウケを狙うなら「趣味を楽しんでいる写真」がベスト

2012年にアメリカで誕生したTinder。アプリとFacebookアカウントとを連携するだけでサービスの登録は完了する。あとは位置情報を利用して現在地付近にいる異性とマッチングし、メッセージなどを通じて仲良くなれば、デートにつなげることができるサービスだ。

サービスの仕組みやユーザーインターフェースはユニークで、アプリに表示された異性を「いいな」と感じた場合は右にスワイプし、「残念ながらパスしたい」と感じた場合は左にスワイプするというもの。スワイプする度に他の異性が次々に表示され、ゲーム感覚で好みの異性を探すことができる。

プロフィールに写真を複数枚登録している人が大半だが、トップに表示される写真が勝負の分かれ目になる。これほど写真が重要視されるサービスはない。「異性とのマッチング率が高い写真に共通するのは、その人の個性や性格が一目で伝わりやすいもの。たとえばサーフィンやロッククライミング、ヨガなど、趣味を楽しんでいる最中の写真は好感を持たれやすい」とRosette氏は話す。

とはいえ「外見がすべて」というわけでもない。Facebookアカウントの情報をもとに、相手との共通の友人や趣味なども表示されるため、共通項にピンと来た相手から気に入られる可能性もある。ただし「両思い」にならないと、アプリ上で連絡を取り合うことはできない。

これについてRosette氏は「近年FacebookやTwitterなどのSNSは普及したが、Tinderのようなデートアプリはこれまでほとんどなかった。既存のSNSでは知らないユーザー同士、お互いに興味があっても、つながりを持つことは難しく、デートアプリの存在意義を感じていた」と振り返り、さらにこう続けた。

「ハラスメントが起きるのは避けたかった。となると、気に入った相手同士でチャットをするほうが、男女ともに安心して快適に使うことができる」(Rosette氏)

リアルと同じく、女性のほうが好みがうるさい

しかし、Ryan氏は「そもそも知らない相手同士が個人的に会うことに抵抗を感じないのか?」と根本的な疑問を口にする。これに対しRosette氏は、わかりやすい例を挙げて説明した。

「たとえばコーヒーショップでくつろいでいるとき、知らない人から突然声をかけられると『怖い』と感じる人が多いはず。Tinderではスワイプしながら気に入った相手を選び、まずはチャットから始めて、気軽に出会えるのが特徴。リアルの場でのように、いきなり声をかけて拒絶される恐怖感もなく、多くのユーザーがライトな社交を楽しんでいる」

続いて「男性と女性それぞれの使い方で、顕著な違いはあるのか?」と尋ねたRyan氏に対し、Rosette氏から興味深い回答が飛び出した。

「現実社会と同じく女性ユーザーのほうが好みがうるさいと感じる(笑)。男性ユーザーに比べると左にスワイプしてパスする率が驚くほど高いほか、閲覧時間が長い。1日の平均利用時間は男女あわせて77分との結果が出ているが、セッションごとに集計すると女性は約8分半、男性は約7分半となった。またマッチングした人のうち、60%がチャットに発展しているが、女性からメッセージを送るケースは少なく、男性から送ることが大半だ」とRosette氏。ネットを通じた出会いとはいえ、リアルでの出会いや恋愛シーンを重なる部分は少なくないことがわかる。

では実際に、どのような目的で、どのように使われているケースが多いのか。もちろんデートアプリと銘打っているように、恋人探しに使う人が大半だろうが、他の使い方もあるのだろうか。

「短期または長期的な関係に発展する出会いを求めるユーザーもいるが、社会的な出会いを求めて使っているユーザーが多い。たとえば出張先でビジネス目的で使う人、旅先で友達を見つけるのに使う人も少なくない」とRosette氏。Tinderユーザーがいる国で使えば、何らかの出会いにつなげることができるのだ。

自分のニーズに合った使い方を楽しんで

さまざまな形での出会いを提供するTinder。しかしRyan氏は「(ネガティブな意味での)『出会い系』ではないと説明しても、今の説明を聞くと、捉え方によっては出会い系として見られることもありそうだ」と指摘する。

これに対しRosette氏は、「私たち自身は“つながりを生み出す”ためにTinderを運営しているが、どう使うかはユーザー次第で、私たちからどう使うべきかは伝えていない。長期的な関係性になるパートナーや恋人探しをするもよし、友達を探すもよし、ビジネス上のつながりを構築するもよし。とにかく、まずはつながってみては、とだけお伝えしている」と分別を持った大人が、自己責任で使うことを強調する。

現在Tinderでは毎日約4000万ものマッチングが見られ、Rosette氏の元にはユーザーからの感謝の声が数多く寄せられているという。「人生が変わった」「友達ができた」「出会った相手と結婚した」など報告内容はさまざまで、結婚式に招かれることもあると話す。

今後の展開については、「2015年にはインドやインドネシア、トルコなどをはじめとする新たな国への進出を目指している。日本のようにスマホ市場が伸びている国々を狙っている」とサービス拡大のため、引き続き海外展開に注力すると宣言した。

さらに、11月6日にリリースされたばかりの有料版「Tinder Plus」にも注力すると語った。「ユーザーからリクエストの多かった機能を搭載したのがTinder Plusだ。たとえば『undo』機能では一度パスしてしまった相手を、必要であれば再度見られるようにしている。もうひとつの目玉『パスポート』機能を使うと、現在地以外のロケーションにいる人とも出会える。たとえば東京から出張でロサンゼルスに行く場合、東京にいる間にロサンゼルスの人をチェックし、出会いにつなげることができる」(Rosette氏)

多種多様なニーズの出会いを楽しめるTinder。大人のライトな社交場、といったところだろうか。日本でも確実にユーザーが増えているが、デートアプリ文化を創る主要アプリとなるか――今後の展開に注目したい。