KDDIが5G時代に向けて200億円規模の新ファンド、ソラコムら3社と「投資プログラム」でタッグ

KDDIは4月5日、独立系VCのグローバル・ブレインと共同で新ファンド「KDDI Open Innovation Fund 3号」を設立したことを明らかにした。5G時代におけるKDDIグループとの事業シナジーを見据え、有望なベンチャー企業への出資を加速させる方針だ。

同ファンドではAI、IoT、ビッグデータなど5G時代に重要性が高まる分野のスタートアップに対して、今後5年間で約200億円の投資を行う予定(運用総額は1号、2号ファンドの50億円から拡大)。

特徴的なのはグループ会社が持つネットワークや知見を活用した「投資プログラム」という枠組みを設けていること。まずはAI、IoT、データマーケティングの分野において、ソラコムなど3社とタッグを組み、スタートアップの発掘や事業共創を目指す。4月5日時点で設定されている投資プログラムは次の通り。

  • ARISE analytics AI Fund Program
  • SORACOM IoT Fund Program
  • Supership DataMarketing Fund Program

投資プログラムは今後追加される可能性があるほか、投資の判断自体はファンド運営者であるグローバル・ブレインが行う。

なおKDDIは本日ファンドの設立と合わせて、今夏に5G時代のビジネス開発拠点「KDDI DIGITAL GATE」を虎ノ門に開設することも発表している。

LINEで転職「LINEキャリア」今夏公開へ、エン・ジャパンと新会社設立

LINEとエン・ジャパンは4月5日、転職求人情報サービス「LINEキャリア」の提供に向けて共同で新会社「LENSA」を設立することを明らかにした。

設立は4月16日の予定で、出資比率はエン・ジャパンが51%、LINEが49%。代表取締役社長にはエン・ジャパン執行役員の寺田輝之氏、代表取締役会長にはLINE取締役CSMOの舛田淳氏が就任する。資本金は2億円だ。

エン・ジャパンでは現在「エン転職」「ミドルの転職」「AMBI」といった複数の転職情報サービスを展開している。LENSAではこれらの求人情報と、国内月間利用者数が7300万人を超えるLINEのユーザー基盤を活かし「これまでにない求人企業と求職者のマッチングを創出するサービス」を目指す。新サービスLINEキャリアは今夏公開の予定。

本件について、LINE代表取締役社長CEOの出澤剛氏は「このたびのエン・ジャパンとの合弁会社設立により、“転職”という人々の人生における重要な機会に携わるサービスを展開できることは、LINEのスマートポータルの成長へとつながると考えており、大変嬉しく思います。『LINE』のプラットフォーム力を活かしながら、これまでにはない新たな価値を提供できる、魅力ある転職サービスの実現に向け、両社で尽力してまいります」とコメントしている。

LINEはこれまでもパーソルキャリア(旧インテリジェンス)との合弁会社AUBEを通じて、アルバイト求人情報サービス「LINEバイト」を展開してきた。

LINEバイトでは全国約20万件のアルバイト求人情報にLINEアプリ上からアクセス可能。採用までのコミュニケーションをLINEでできる点や、採用担当者からオファーを送れる点が特徴で、サービス開始3年となる2018年2月時点でユーザーは1200万人を超える。4月2日には出資比率の変更し、AUBEがLINEの連結子会社になったことを発表。サービスの成長・事業拡大をさらに加速させるとしていた。

今後はアルバイトはLINEバイト、転職はLINEキャリアといった形で、仕事選びもLINE上で済ませるという人が増えていくのかもしれない。

“3D彫刻タワー”で振り返るインターネットの歴史、ヤフーが1474件のトピックを3DCG化

年表を見ながらインターネット業界の主要なトピックを振り返ってみると、いろいろな発見があっておもしろい。

たとえば動画配信サービス「Hulu.com」のスタート、「Twitter」の日本語版公開、「Evernote」の一般公開、「App Store」の開始、「Airbnb」の設立、「Dropbox」の正式サービス開始、「Google Chrome」のリリース ——これらはすべて今から約10年前の2008年に起こった出来事だ。

実はこの情報、ヤフーが本日公開した「インターネットの歴史 History of The Internet」からピックアップしたもの。同コンテンツではインターネットに関する1474件のトピックを全て3DCG化して、“3D彫刻タワー”で表現している。

3DCGで作られた彫刻は、それぞれのトピックにまつわる人物や事柄がモチーフ。スマートフォンやPCで上下にスクロール(ドラッグ)して360度回転させながら鑑賞できるほか、彫刻をタップ(クリック)することで詳細を閲覧できる。

もともとはYahoo! JAPANのサービス開始20周年を記念して、2016年4月に「History of the Internet ~インターネットの歴史~」を公開。デザイン変更も加えながら今回が3回目となる。なお2016年版2017年版については今でも見ることができるので、デザインの違いも含めて見比べてみるのもおもしろいだろう。

ちなみに2005年におきた出来事のひとつとして「TechCrunchの開始」も紹介されている。

70億人のファッションをITで変える「スタートトゥデイテクノロジーズ」発足、VASILYなど3社が合併

スタートトゥデイは4月2日、子会社のスタートトゥデイ工務店、VASILY、カラクルを合併する形で新会社スタートトゥデイテクノロジーズを発足したことを明らかにした(発足は4月1日)。新会社では「70億人のファッションを技術の力で変えていく」をミッションに、グループの持つ技術力を集約。保有するビッグデータの活用や技術革新の加速を目指す。

スタートトゥデイ工務店を存続会社、VASILYとカラクルを消滅会社とする吸収合併の形式で、合併後はスタートトゥデイ工務店へ権利義務を承継。VASILY、カラクルの事業はスタートトゥデイテクノロジーズの社内組織として発足する事業部に引き継ぎ、サービスを継続する(なおVASILYは2017年10月、カラクルは同年12月にスタートトゥデイの子会社となった)。

新会社の代表取締役には旧スタートトゥデイ工務店代表取締役社長の久保田竜弥氏と、旧VASILY代表取締役社長の金山裕樹氏が就任。久保田氏は代表取締役社長として「ZOZOTOWN」の開発やプライベートブランド販売サイトの事業を担当し、金山氏は代表取締役CIO(Chief Innovation Officer)として「WEAR」、「IQON」などの運営、新規事業の開発、スタートトゥデイ研究所などイノベーション創出を担当する。また旧カラクル代表取締役社長の大久保貴之氏は、執行役員として研究所福岡拠点のリーダーを務めるという。

今後は現在提供しているサービスの開発業務全般に加えて、スタートトゥデイ研究所によるR&D、テクノロジードリブンな新規事業の創造を行っていく予定。同社では「これまで感覚的に語られてきたファッションという分野を科学的に解明し、テクノロジーによって実用化することで、世界中の人がよりファッションを楽しむことができる世の中を目指します」としている。

なおスタートトゥデイテクノロジーズでは「7人の天才と50人の逸材」を募集する求人サイトも公開。機械学習や人工知能を専門とする研究員や、エンジニア、デザイナーなどを募る。最大7人の“天才枠”には1000万円から1億円、最大50人の“逸材枠”には400万円から1000万円の報酬が与えられるようだ。

LINEがライブクイズ「LIVEトリビア」を4月10日から開始、初回MCはふなっしー

アプリのトレンドに敏感なTechCrunch読者からは「何をいまさら」と思われるかもしれないが、昨今“ライブクイズ”サービスが流行っている。

これはその名の通りライブ配信とクイズ番組を組み合わせたもので、ユーザーはオンライン上でクイズに参加。あらかじめ賞金が設定されていて、全問正解者でその賞金を山分けできる点が特徴だ。Vineの創業者らが立ち上げた「HQ Trivia」がよく知られているほか、日本ではグノシーが「グノシーQ」を始めている。

そしてどうやらLINEもこのライブクイズに目をつけたようだ。同社は4月10日よりライブ配信サービス「LINE LIVE」において、参加型エンターテイメントSHOW「LIVEトリビア」を開始することを明らかにした。

LIVEトリビアではマル・バツで答えられる簡単な問題から、一般教養やトレンド知識、運が試されるものまで幅広いクイズを出題。全問正解者の間で賞金を山分けする(賞金は「LINE Pay」にて支払われる)。

4月10日以降は毎日20時30分から20時45分までの配信を予定しているほか、4月1日から3日間限定で先行体験版を実施。MCは日替わりで、初回は「ふなっしー」が担当する。

今後はLINE LIVEアプリに加えて、LINEのトークルーム上でもクイズへの参加ができるようになるほか、オンラインだけでなくオフラインでもLIVEトリビアがコミュニケーションツールになることを目指していくという。

AIの活用で介護領域の課題解決へ、エクサウィザーズが産業革新機構などから8.9億円を調達

医療・介護領域を中心に、AIを活用して様々な業界の課題解決を目指すエクサウィザーズ。同社は3月29日、産業革新機構など合計8社から総額8.9億円を調達したことを明らかにした。今回のラウンドに参加したのは以下の企業だ。

  • 産業革新機構
  • 三菱東京UFJ銀行
  • SOMPOホールディングス
  • D4V
  • iSGSインベストメントワークス
  • Scrum Ventures
  • SMBCベンチャーキャピタル
  • IDATEN Ventures

エクサウィザーズは「介護×AI」分野でサービス展開をしていたデジタルセンセーションと、大手クライアント向けにAIソリューションを提供していたエクサインテリジェンスが2017年10月に経営統合してできたスタートアップだ。

デジタルセンセーションはリクルートでAI研究所を立ち上げた石山洸氏がジョインした際にTechCrunchでも紹介。一方のエクサインテリジェンスも京都大学等の研究者・学生と、ディー・エヌ・エー元取締役会長の春田真氏らが運営するベータカタリストが共同で立ち上げたスタートアップとして2016年に取り上げた(エクサウィザーズでは春田氏が代表取締役会長、石山氏が代表取締役社長を務める)。

これまで同社では認知症ケア技法「ユマニチュード」の普及や、熟練者のケア技能を解析することで特徴を抽出し、介護者の育成を促進する「コーチングAI」の開発に力を入れてきた。これらの活動には今後も力を入れつつ、今回の調達を機に新しい取り組みも始めるという。

AIを活用した科学的裏付けに基づくケアの確立(ケアのエビデンス・ベースド化)はそのひとつ。介護領域ではケアの内容を科学的に評価・検証することが難しかったが、現場にあるデータをAIで解析することで、新たな評価手法の確立を目指すという。

構造化されたデータだけではなく、動画や音声、テキストなどのデータも合わせて解析。この結果から優れたケアの動作や対話を可視化できるようにれば、それをケアの内容に反映することもできそうだ。今後は産業革新機構や政府機関、地方自治体と連携を強化し、実証実験や事業化を進めるという。

またエクサウィザーズではAIを活用して、自治体が保有する介護データの無料解析サービスも始める。こちらについては認知症ケアの現場などが抱える課題の解決を目的としている。

認知症は時間の経過と共に症状が進行していくため、ケアの介入効果を検証することが困難だった。同サービスを活用すれば事前に適切な介入タイミングを予測し、予測結果に対する介入効果の比較検証ができるようになる。症状進行前に介入することも可能で、予防介護にも繋がるという。

なお直近では今回の資金調達先でもあるSOMPOホールディングス、三菱UFJフィナンシャル・グループと業務提携を締結(三菱UFJフィナンシャル・グループについては、子会社であるJapanDigitalDesignと提携)。SOMPOホールディングスとは介護や認知症の領域おける取り組みを、JapanDigitalDesignとはオンラインファイナンス関連商品やHR Techサービスの開発検討を進めていく方針だ。

ITとクラウドワーカーの力で民泊運営を効率化するSQUEEZE、ケネディクスから約8億円を調達

民泊を中心とした宿泊事業者向けの運営代行サービス「mister suite」などを展開するSQUEEZEは3月28日、不動産アセットマネジメント会社のケネディクスと資本業務提携を締結し、総額約8億円を調達したことを明らかにした。

今回の業務提携を通じて、両社では「サービスアパートメントと民泊のハイブリッド運用モデルの共同開発」と「SQUEEZEが運営するスマートホテル施設の調達および投資」を行っていくという。

SQUEEZEは2014年9月の設立。同年にmister suiteをリリースした。同サービスは物件の運用に必要となる業務を、専業の登録ユーザーに依頼できるクラウドソーシングの機能を備えている点が特徴だ。集客に関わるチャネルのマネジメント、部屋料金の自動調整、24時間のカスタマーサポート、清掃スケジュールの自動化など幅広い業務をカバーする。

同社ではクラウド上で物件の情報を一元管理できる「suitebook」やスマートロックの販売事業も展開。民泊を中心とした宿泊事業者が行う一連のタスクを、システムとクラウドワーカーの力で効率化している。

また2017年からは他事業で培った知見をもとに、「Minn」というブランドでスマートホテルの自社運用をスタート。この領域においては今後ケネディクスと協業していく予定だ。加えてSQUEEZEではケネディクス傘下のスペースデザインと連携し、6月15日に施行される住宅宿泊事業法の下でサービスアパートメントと民泊のハイブリッド運用にも取り組むという。

SQUEEZEは今回調達した資金でさらなる体制強化を図るほか、スマートホテル施設の調達やsuitebookのシステム開発を進める方針だ。なお同社は、2016年5月にジャフコ、インキュベイトファンド、その他事業会社、個人投資家らから総額約4.2億円の資金調達を実施している。

検索直前の「アクションデータ」を武器にデジタル広告を革新、A1 Media Groupが4億円を調達

インターネット広告関連の事業を複数展開するA1 Media Group。同社は3月29日、Global Catalyst Partners JapanSBIインベストメントデジタル・アドバタイジング・コンソーシアムなどを引受先とした第三者割当増資により、総額4億円を調達したことを明らかにした。

調達した資金をもとに、さらなる事業拡大に向けて開発・営業体制の強化を図る方針。合わせて今回のラウンドに参加するVCや事業会社とは、今後データ連携や広告商品の共同開発、海外市場での協業などを行っていく予定だという。

アクションデータを軸に、日韓で複数事業を展開

A1 Media Groupは日本に本社を置き、日韓でインターネット広告代理事業やプレミアム媒体社向け広告配信事業を行っているスタートアップだ。同社の特徴は「アクションデータ」と呼ばれるオーディエンスデータを保有していること。これはユーザーがコンテンツを閲覧した際に行った意図的なアクションを指し、URLやキーワードのコピー、文章のハイライト、SNSのシェア、読了率や閲覧時間といったコンテンツのViewデータなどが該当する。

韓国ではこのデータを軸にした特許をすでに3件取得。たとえば「アクションデータをベースに、広告主が指定したキーワードに興味を持つユーザーへターゲット広告を配信する技術」はそのひとつだ。ハイライトされた文章などをデータマイニングにかけて、ユーザーの意図に沿ったキーワードを抽出。そこから広告セグメントを作成することで、広告主は精度の高いターゲット広告を配信できるようになる。

そのほか保有するユーザーのプロファイルに合わせてカスタマイズ広告やコンテンツを配信する技術(広告配信前に、予算に応じて獲得できるリーチ数などを予測・プランニングできる)や、アクションデータに基づいた広告ランディングページの最適化技術(イメージとしてはA/Bテストに近いが、数百万個に及ぶ広告物とLPを一気に管理、最適化できるのが特徴)で特許を保有しているという。

ユニークな「アクションデータ」とそれを分析・活用する技術を通じて、広告主や媒体社向けに複数の事業を展開しているのがA1 Media Groupの現状だ。

媒体の広告収益最大化へ、毎日新聞と記事広告プロジェクト実施

現在A1 Media Groupが日本で進めている事業の1つが、アクションデータを用いた媒体社向けの広告商品の開発だ。たとえば直近では毎日新聞と共同で、タイアップ記事広告のプロジェクトを実施している。

「特にコンテンツを大事にしているメディアにとっては、記事広告は重要な収益源であり今後伸ばしていきたい広告商品だ。一方で費用が高いのにリーチできる人数が少ない、PVやクリックが効果測定の中心になっているという課題もある。ユーザーがコンテンツをどのように消化したのか、どの箇所に興味関心を示したのかを見える化して活用できれば、差別化された広告商品の開発にもつながる」(A1 Media Group代表取締役のジョン・ジェウ氏)

この事例では記事広告の作成と、ユーザーのアクションデータを分析したレポートを商品として提供。ハイライトや読了率などユーザーの行動やそれに至った意図、他のどんなコンテンツに関心をもっているかといった属性分析や潜在顧客の分析までをカバーする。

オプションとして記事広告で獲得したアクションデータをもとに、ネイティブ広告などを通じて外部から親和性の高いユーザーを誘導するパッケージも開発。このオプションを実施した結果、記事広告のPV数が2.4倍、アクション数が2.5倍に上昇した例もあるそうだ。

「『アクションデータを取得、分析できるようになりました』というだけで終わるのではなく、そのデータを活用することで、親和性の高いユーザーを抽出して誘導し、記事内でのアクションを増やすことまでできるという点で価値を感じてもらえている」(ジョン氏)

ジョン氏によるとアクションデータの活用はメディアに限った話ではなく、ECなどにも展開できるそうで、韓国では結果もでているという。すでにA1 Media Groupでは日本と韓国で70以上の媒体、ECサイトにおける匿名のユーザーアクションデータを分析済み。今後は記事広告を含めた関連広告商品の開発と広告代理事業に力を入れていく。

A1 Media Groupは2016年1月の設立。代表のジョン氏は1998年に24/7 Media Koreaを創業し、2004年に同社をNasdaq上場企業である24/7 Media(現WPPグループのXaxis)に売却。その後24/7 Media APACの社長を務めた経験を持つ起業家だ。

iWorksアプリがApple Pencilをサポート――イベントで低価格スタイラス、クレヨンも紹介

シカゴで開催されたイベントでは、Appleがスタイラスの普及に力を入れていることが目立った。

Apple Pencilは新しい9.7インチiPadで利用可能になっただけでなく、 Apple自身の生産性ツール、iWorkでもサポートされる。Pages(ワープロ)、Numbers(スプレッドシート)、Keynote(スライド)すべてでPencilが利用可能となる。

シカゴのイベントでAppleがスタイラスをサポートする新しい低価格iPadを発表したのは教育マーケットで優勢なGoogleのChromebookに対抗するためだろう。

AppleはイベントでLogitechの新しいスタイラス、Crayonを紹介した。筆圧検知機能はないが価格は49ドルでApple Pencilの半値だった。

〔日本版〕Logitechは日本ではLogicoolブランドとなる。サイトにはまだCrayonに関する情報はない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Apple Pencil対応の低価格9.7インチiPad発売――シカゴでAppleイベント開催

Appleはシカゴでプレスイベントを開催し、いくつかの新製品を発表した。ここではApple Pencilをサポートする新しい9.7インチのiPadを紹介しよう。

従来Apple Pencilをサポートするのはもっと高価でもっと大型のiPad Proだけだった。今日発表された新iPadは一般消費者は329ドル、学校は299ドルで購入できる。その他の機能は従来の9.7インチiPadと同等だという。

紹介ビデオを見たところではベゼル、Touch IDセンサーなど現行の9.7版そっくりだ。ハード面ではApple Pencilのサポートが加わったことが唯一の変更のようだ。

iOS版のPages、Numbers、Keynoteはすべてアップデートされ、Apple Pencilをサポートするようになる。考えてみるとApple自身のiPad向けアプリがこれまでスタイラスをサポートしていなかったことがむしろ驚きかもしれない。

新機能はSmart Annotationと呼ばれ、当面ベータ版となる。たとえば学校の教師であれば宿題の採点にこのスマートペンシルを使えるだろう。

Appleはスペックについても簡単に触れている。新iPadにはLTE接続版が用意され、8メガピクセルのカメラ、各種の標準的センサー、A10 Fusionチップを搭載する。A10はiPhone 7で最初に登場した。Apple Pencilのサポートも含めて現行9.7インチからは歓迎すべきアップデートとなったが、プロダクトの本質的部分は変わっていない。

今回のイベントでAppleは現在App Storeに20万種類の教育アプリが登録されていると述べた。AppleはiPadをGoogleのChromebookに対抗できる機能をもった製品にしようと努力しているようだ。教育機関での魅力を増すため、AppleはiCloudの1アカウントあたりの無料ストレージ容量を通常の5GBに変えて200GBとした。

〔日本版〕日本のAppleサイトによればApple Pencilをサポートする新iPadの価格は37,800円(税別)から、Apple Pencilの価格は10,800円 (税別)

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

対戦現場で具体的にゲーマーを強くするAIアシスタントのGosu.aiが$1.9Mを調達

とっても難しいけど、どうしても勝ちたいゲームに挑戦しているときは、あなたの肩越しに覗き込んでアドバイスしてくれる名人がいるとありがたい。その人があなたの癖や戦い方のパターンなどをよく知ってる人なら、なおよろしい。

そう考えたGosu.aiは、ゲーマーを助けるためのAIアシスタントを開発した。このほど同社は、Runa Capitalがリードするラウンドで190万ドルを調達した。この投資ラウンドには、Ventechと、既存の投資家Sistema_VCが参加した。以前同社には、シリコンバレーでAI専門に投資しているアーリーステージVC Gagarin Capitalが投資していたが、そこは、のちにFacebookとGoogleにそれぞれ買収されたPrismaとMSQRDにも投資していた。

Gosu.aiは、ゲーマーがゲームに強くうまくなるためのツールやガイダンスを提供している。そのツールは対戦を分析して、各人に合ったアドバイスをする。またゲーム中で装備する装具やアイテムについても助言し、また敵のタイプごとに攻め方を教える。今はDota 2だけだが、近くCS:GOとPUBGもサポートする。

同社のファウンダーAlisa Chumachenko(上図)は、元クリエイターで、ゲーム大手Game InsightのCEOでもあった。彼女によると、“世界には20億人のゲーマーがいて、うち6億はMOBAsやShooters、MMOsなどのハードコアなゲームをプレーしている。我が社のAIアシスタントで、彼らが自分の潜在的な力をフルに発揮できるようにしたい”、という。

Gosu.aiの主なコンペティターは、MobalyticsやDojomadness、Moremmrなどだ。しかしこれらの競合他社は主に戦果を統計的に分析してプレーヤーの弱点を見つけ、一般的なアドバイスを提供する。対してGosu.aiは、各プレーヤーのアクション(マウスの動きなど)を分析して、直接的な指示を出す。まさにそれは、仮想アシスタントが自分のそばにいる感じで、一般的な訓練ではない。

しかもGOSUはB2Bもやっていて、ゲーム企業に、予測分析などのAIツールを提供している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Facebook、ゲームのライブ中継機能を一般公開、視聴者への報酬も可能に

Facebookは、TwitchやYouTubeに対抗してビデオゲームのライブストリーミング機能を強化すべくPC向けの新しいGames SDKを公開した。Facebookは、デベロッパーのBlizzardが作ったOverwatchなどのゲームで2016年からライブストリーミングをテストしてきたが、このたび全デベロッパーがPCゲームのライブストリーミングをニュースフィードに流せるようになった。さらにFacebookは、ストリーミングを見たファンにゲーム内アイテムやボーナスを報酬として渡せるしくみも提供する。たとえば、コメント欄の下に「Paladinsのストリーム中継を見てゲーム内で使えるコインをもらおう」などの広告がでてくる。

バイラルな成長と売上増加が見込めることから、多くのゲームデベロッパーがFacebookの新SDKを採用する可能性がある。一方プレーヤーはシンプルな公開機能を使って多くの視聴者を得ることができる。視聴者はFacebookで見れば賞品をもらえるので選ぶ理由がある。Facebookにとってはゲームストリーミングはニッチだが魅力的なコンテンツなので長時間の視聴セッションが期待できる。つまり、広告を載せたコンテンツで収益化するとともに、ユーザーを長期的に囲い込むことができる。

Facebookは、カスタム「アプリイベント」で高度な分析機能をデベロッパーに提供しており、今回Webとモバイルに続きPCでも利用できるようになった。ゲームデベロッパーがFacebookの拡張Friend Finderを統合すれば、ユーザーは友達とプレーしたり、ほかのプレーヤーのデータを見て一緒にプレーする仲間を見つけることもできる。SDKを利用したいデベロッパーはここで登録できる。

Facebookはゲームストリーミングの世界では遅いスタートだったが、急速に新機能を開発し、提携を結ぶことで視聴者ベースやコンテンツカタログを拡大してきた。昨年Eスポーツ分野のトップであるESLと提携し、つい最近Counter-StrikeとDOTAといったトップゲームのトーナメントをストリーム中継した。FacebookはMessngerゲームにもライブストリーミングを導入している。現在視聴者がスタープレーヤーに投げ銭するしくみをテストしているほか、ゲーム開発チームのメンバーとして何人かのプレーヤーも雇った

あらゆるものに手を出す巨大ソーシャルネットワークが、このニッチなコンテンツ部門で果たして成功するのか? 毎月8億人がFacebookとつながったゲームをプレイしているが、ゲーマーのリアル世界の友達がビデオゲームに興味があるとは限らないし、友達がプレイしているところを見たいかどうかもわからないの。ゲーム愛好者の特別な集団を見つけられなければライブ中継は失敗に終わるだろう。 Twitch のようなネットワークやYouTubeの片隅には、ゲームストリームを見るために集まっている人たちがいる。Facebookがゲームストリーマーや視聴者やデベロッパーを引きつけるためには、新機能を早く開発し、ユーザーの規模を生かして視聴者を拡大する必要がある。そうでなければゲーマは居心地のよい今の場所を離れないだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

トランプ介入でBroadcomの買収を退けたがQualcommに苦難が続く――創業家はVision Fundの資金で攻勢か

Qualcomm対Broadcomの歴史的戦いはとりあえず停戦となった。先週、トランプ政権がCFIUS(対米外国投資委員会)を通じて Broadcomによる買収の差し止めを命じたからだ。実現していればテクノロジー分野における過去最大のM&Aになったはずだ。

これでとりあえずモバイルチップ戦線は異常なしとなった。しかしQualcommとBroadcomは来るべき5G時代に向けてそれぞれ戦略を立て直する必要がある。取締役会から去った創業者の息子、Paul Jacobsによる買収の試みへの対処など、Qualcommの前には深刻な問題がいくつも待ち構えている。

一方、Broadcomも成長を続けるために新たな買収先を探す必要がある。

戦争ではいつもそうなるが、犠牲者は敵対する両陣営内に留まらない。 Qualcommが敵対的買収を防ぐためにとった措置は今後のM&Aにおいて企業統治や株主自主権の範囲の見直しをもたらすだろう。さらにアメリカに対する外国投資には一層厳しい監視の目が向けられることになる。

Qualcommは瓦礫から何を拾えるか?

敵対的買収というのはその結果がどうであろうと犠牲がつきものだ。取締役会、ことにテクノロジー企業の取締役会のもっとも重要な使命は、長期的に何が会社の脅威となるか、チャンスとなるかを見抜き、株主にとって最良の結果を得るよう適切に会社を導びくことにある。この点、敵対的買収への対処は消火作業に似ている。将来へのビジョンやそれを実現するためのロードマップはいったん脇に置き、危険な侵入者を追い払うために1分ごとに新たな策を投入する必要がある。

Qualcommも未来戦略の確立に注力すべきだが、現在は四方八方からの攻撃を受けている。 会社の将来に関して株主と戦い、収入に関してApple、Huaweiと戦い、NXPの買収で中国と戦い、さらには創業者の息子の買収と非公開化の試みとも戦わねばならない。

株主の多くはQualcommのパフォーマンスに満足していない。過去6年Qualcommの株価はかなりの乱高下をみせてきたが、結果として、今日の株価は2012年1月と同水準だ。同じ期間中にBroadcomの株価場合は740%アップしている。半導体各社の株価を総合した指数、PHLX Semiconductor Sector indexによれば、半導体業界は全体として280%のアップだ。

そこでQualcommの株主が35%のプレミアムを上乗せした1株82ドルというBroadcommの買収提案に乗り気になったのは当然だ。Qualcommの取締役会とは逆に株主はBroadcomに買収に前向きだった。Bloombergが報じたように、 Qualcommの取締役会は株主との戦いに敗れたことに気づいたいたようだ。【略】

Broadcomの提案が株主に承認されたことを知り、Qualcommの取締役会は買収に否定的なワシントンの政官界に働きかけの中心を移した。 Bloombergによれば「連邦政府への2017年のロビーイング支出はQualcommの場合、830万ドルで、Broadcommの8万5000のざっと100倍」だったという。こうなればワシントンは調整役というより味方だ。

1月にはいって、Qualcommの取締役会はCFIUSに対して自発的に予備的な秘密の通告を行った。これはBroadcomがQualcommの取締役会を支配しようとについて同委員会の調査を求めるものだった。ここでBroadcomはCFIUSの介入を逃れるためにシンガポール企業からアメリカ企業に戻ろうとした(米国企業であればCFIUSの管轄外となる)。これがアメリカ政府を激怒させ、Broadcommの提案の運命を決めた。Qulcommの取締役会の要請はBroadcommの失策を招き、最終的にトランプ政権による買収ブロックという結果となった。

Qualcommの取締役会は戦争には勝ったものの、依然としてPaul Jacobsなど数多くの敵対者を抱えている。延期されていた株主総会は今週開催され、現取締役は対立候補なしで再任の承認を求める。ロシアの大統領選挙同様、一部の株主はことの成り行きに不満を表明するために棄権するかもしれない。 Wall Street Journalによれば、「有力なプロキシー・アドバイザーのInstitutional Shareholder Services Inc.は …機関投資家向けの水曜のメモでQualcommの11人の取締役選任に当ってはBroadcomが推薦する4名の候補に投票するよう求める立場を再確認した。これは抗議の意思を示すためで、Broadcomm側取締役が選任される可能性はない」という。

今回のQualcommの株主総会が波乱含みなのは疑いない。Qualcommの取締役会と経営陣は「この問題は終わった」と主張するが、内紛もふくめてさらにいくつかの火事を消し止めねばならない。

Qualcommは依然として440億ドルに上るNXPの買収の中途にあり、中国の規制当局の承認待ちだ。当局がいつどのよう判断するかは明らかでない。しかし承認が得られたとしてもまだ契約は成立していない。Qualcommが買収を完了させるためには多大のコストとリソースを要するだろう。

さらに複雑なのはAppleとHuaweiに対するQualcommの知的所有権のライセンスを巡る訴訟だ。.ライセンス料はQualcomの収入のきわめて重要な部分を占める。取締役会は将来のビジョンを考える前に、まず当面の訴訟の動向と訴訟戦術に中を向けねばならない。

内紛というのは、Paul Jacobsが会社の支配を取り戻そうとしている件だ。昨日、Qualcommの取締役会はPaul Jacobsを取締役から解任する決議を行った。JacobsはQualcommのファウンダーの息子であり、2005年から2014にかけて同社のCEOを務めた。Jacobsは先週、エグゼクティブ・チェアマンから単なる取締役に降格されたばかりだった。New York Timesの記事によれば、「この別れは友好的なものではなかった。QualcomのトップからJacobs家のメンバーが完全に外れるのはここ33年で初めての事態だ」という。

別の記事によればJacobsは1000億ドルでQualcomを買収する準備を進めており、資金としてSoftBankのVision Fundを利用するという。言うまでもなくSoftBankは日本の会社であり、Vision FundにはサウジアラビアやUAEの国営ファンドの資金が含まれている。しかもQualcommはSoftBankのVision Fundへの出資者メンバーだ。

JacobsはDellの創業者、Michael Dellでが2013年に240億ドルを投じてDellを上場企業から非公開企業に戻した例にならおうとしている。JacobsはDellの非公開化に必要とした額の4倍もの資金を集められるだろうか? Qualcommは同社のファウンダーの息子による会社支配の試みを「外国勢力による」ものとして再度ブロックをトランプ政権に要求するだろうか?

Jacobsはどうにしか資金の都合を付け、取締役会は創業者の息子で前取締役による買収を差し止めようとワシントンに再度駆け込むことはしないだろう、と私は予測するが、さほど確信があるわけではない。

依然としてBroadcomの立場は強い

大いに目立つ失敗をしたものの、Broadcomがこの戦争で受けた損害はさほどでもない。今週発表された第1四半期の決算はアナリストの予測を上回った。特にワイヤレス・コミュニケーション分野での成長は対前年比88%と著しいものがあった。またBroadcommは大幅なコスト削減にも成功しており、粗利益率を64.8%もアップさせている(たしかにファブレスで特許料を主軸にしたビジネスモデルは効果がある)。

Broadcomは今後も健全なパフォーマンスを続けそうだ。最大の疑問は、Qualcomm買収が失敗に終わった今、Broadcomの次の手は何かだ。QualcommはBroadcomが買収可能なチップメーカーとしては最大にして最も重要なものだった((Intelはスケールが違いすぎる)。もしBroadcomがシンガポール企業からアメリカ企業に戻るなら、国内企業として改めてQualcommの買収を試みることができる。いずれにせよBroadcommがここ数年の成長速度を維持するためには適切な買収相手を発見する必要がある。 【略】

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

映像制作のイマジカがCVC開始、15億円のファンドでエンタメ領域中心に投資へ

子供向けアニメや実写映画、テレビ番組を制作するオー・エル・エム、「ALWAYS 三丁目の夕日」をはじめとする実写映画やTVCMを制作するロボットなど、映像コンテンツビジネスを手掛けてきたイマジカ・ロボット ホールディングス。そんな同社がCVC(コーポレート・ベンチャーキャピタル)を通じてスタートアップ投資を始める。

同社の子会社でベンチャーキャピタル事業を展開するオー・エル・エム・ベンチャーズは3月16日、1号ファンドを組成。1次募集として約12億円の出資約束金額で運用を開始したことを明かした(最終的な出資金総額は15億円を予定する)。

昨今コンテンツ業界を取り巻く環境は大きく変化している。激変するエンタメ領域にて、メディアやコンテンツを中心にVR 、AR 、MRや、新たな動画関連ビジネスを手掛けるベンチャー企業との出資・連携を進めていく方針だ。

「視聴スタイルの変化を筆頭に映像コンテンツ業界の環境変化が進む中、グループを挙げて様々なチャレンジをしてきており、今回もその一環だ。我々が手掛ける作品に、ベンチャー企業の持つARやVR技術を活用して、VRアニメのような今までに無い視聴体験、映像表現が提供できればと考えている」(オー・エル・エム・ベンチャーズの代表取締役を務める横田秀和氏)

横田氏は富士銀行(現 : みずほ銀行)に入行後、ソフトバンクへ出向し「ソフトバンク・コンテンツファンド」の担当としてVC業務をスタート。2001年より富士銀キャピタル(現:みずほキャピタル)に入社し、インターネットやコンテンツ分野を中心に投資活動を続けてきたベテランのキャピタリストだ。

「20年に渡るキャピタリスト人生を踏まえ、今まで以上に起業家に寄り添う立ち位置で支援をしたいと考えゼロからファンドを立ち上げた」(横田氏)

スタートアップ支援の観点から、グループ会社以外の事業会社にLPとして入ってもらうことにも拘った。今回LPにはイマジカ・ロボット ホールディングスとオー・エル・エムに加えて、アドウェイズや小学館、ミクシィ、SMBCベンチャーキャピタルらが名を連ねる。今後も引き続き事業会社を中心にLPに入ってもらう予定だという。

投資するスタートアップは、アーリーステージ(シリーズA)を中心にする予定。ただしミドル・レイターステージの企業でも、グループのリソースを活用することで、さらなる成長支援ができる場合には出資を検討する。

コンテンツ分野は日本が強みを有していることもあり、出資先は国内企業がメイン。グループ会社やLPとの連携も重要視しつつも「(グループ以外の企業がファンドに出資しているため)シナジーありきではなくしっかりとパフォーマンスを意識して運営していく方針」(横田氏)だという。

地域コミュニティアプリの「メルカリ アッテ」が5月末でサービス終了

以前、「Craigslistライクなサービス」としてお伝えした地域コミュニティアプリ「メルカリ アッテ」。メルカリグループのソウゾウが提供してきたこのプロダクトが、5月31日をもって終了する。メルカリが3月16日に発表した。

メルカリ アッテは2016年3月のリリース(厳密には2月時点でApp Storeにひっそりと公開されていた)で、ソウゾウの最初のプロダクトだった。地域の情報を共有したり、不要品の譲渡や売買、占いやハウスクリーニングといったサービスを個人が提供できるプラットフォームだ。だが地域を限定し、実際に会うことを前提にしているという特長から、サービス開始後には、コミュニティ機能などがいわゆる「出会い系」サービス的な利用がされるといった時期もあった(記事執筆のためにアプリを確認したが、現状は明確なわいせつ行為等を目的とした投稿は見受けられない)。

メルカリの説明によると、「地域での暮らしが豊かになる場所、同じまちに暮らす人と人とのつながりのグラデーションになる場所を目指し、2016年3月よりサービス提供をしておりましたが、メルカリグループ全体で経営資源を集中すべく、サービスを終了させていただくことになりました」とのこと。

今後のスケジュールとしては3月29日を目処に新規投稿機能の提供を終了。4月26日に応募やコメント機能も使えなくなり、5月31日の15時ごろにメッセージやタイムライン閲覧を含む全機能の提供を終了する予定だ。

ソウゾウでは現在、アッテ以外にも本やCD、DVDに特化したフリマアプリの「メルカリ カウル」、ブランド品に特化したフリマアプリの「メルカリ メゾンズ」、メルカリ内の即買取機能「メルカリ NOW」、サービスCtoCの「teacha」(現在はベータ版、4月より提供予定)など多くのサービスを展開している。

Googleマップ、 乗り換え案内に車椅子対応オプションを追加

Google マップは目的地までの道順のデータはかなり充実しているが、身体障害のある人たちにとっては事態は簡単ではない。駅によっては、車椅子にやさしくなかったり、エレベーターが壊れていたりする。最新のアップデートで追加されたオプションでは、車椅子の利用に配慮した経路を選ぶことだできる —— ただし、まだ始まったばかりの段階だ。

ロンドン、ニューヨーク、東京、メキシコシティ、ボストン、およびシドニーのユーザーは、経路のオプションで車椅子が利用可能かどうかを指定できる。乗り換え回数や最短距離を指定するのと同様で、さらに機能が追加される予定だ。

これは、障害者やベビーカーを使っているひと、あるいは重い荷物を持ち歩くひとたちが、便利になることは間違いない。

しかし地図というものは、Googleマップのように著しく詳細なものであっても、身体障害のある人たちにとって不可欠な情報が著しく欠けている。歩道の状態やグレード、ガードレールの切れ目、横断歩道とボタン、建物の車椅子用出入り口、などもっと多くの事柄を考慮した徒歩経路などを、世界一使われている地図プラットフォームなら取り入れてほしい。

作るのが可能であることはわかっている。何人もの学生が夏休みプロジェクトで作っているからだ。たとえばAccessMapは、手作りのデータと公開データを組み合わせることで、歩道が安全か、移動には危険がともなうかどうかをラベル付けする。現在はワシントン州シアトル限定だが(学生に全国対応は望めない)コンセプトは有望だ。

Googleには、膨大なリソースを少しでも投入して、マップのアクセシビリティー対応を改善してくれることを願っている。喜ぶひとはいくらでもいる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

「将棋ウォーズ」開発元のAIスタートアップHEROZがマザーズ上場へ

将棋ウォーズ」を始めとした個人向けのゲームアプリや法人向けのソリューション「HEROZ Kishin」など、AI事業を展開するHEROZ。同社は3月15日、東京証券取引所マザーズ市場に新規上場を申請し承認された。上場予定日は4月20日だ。

有価証券報告書によると同社の平成29年4月期(第9期)における売上高は8億7762万円、経常利益が9435万円、当期純利益が9406万円。平成30年1月期(第10期第3四半期)における売上高は8億7189万円、経常利益が3億394万円、当期純利益が2億2393万円だ。

HEROZは2009年4月の設立。「mixi」向けのアプリを複数リリースしたのち、2012年にAIを活用したスマホアプリ将棋ウォーズを開始した(東京大学将棋部の出身である同社エンジニアの山本一成氏が開発したAI「ponanza」や、将棋ウォーズについては以前TechCrunchでも紹介している)。

その後も「Backgammon Ace」や「CHESS HEROZ」、「ポケモンコマスター」などを立て続けにリリース。現在はこれらのサービスを通じて培ったAI関連技術を、金融や建設など法人向けにも提供している。

株式の保有比率については、代表取締役の林隆弘氏と高橋知裕氏がそれぞれ35.19%を保有。ついでMICアジアテクノロジー投資事業有限責任組合(モバイル・インターネットキャピタル)が8.44%、HEROZが3.57%、ビッグローブが2.81%と続く。

日商120万円超えのアパレルEC、女性向け動画メディアの「PATRA」が1.3億円を調達

InstagramとYouTubeを中心に展開する女性向けの動画メディア「PATRA」とアパレルブランド「mellowneon by PATRA」を運営するChotchy(3月下旬に社名をPATRAに変更予定)。同社は3月15日、グローバル・ブレイン、SMBCベンチャーキャピタル、個人投資家を引受先とする第三者割当増資により、総額約1.3億円を調達したことを明らかにした。

PATRAではメイクやファッションに関する動画コンテンツをアプリを含む複数のプラットフォームで展開。Instagramアカウントのフォロワーは8万人、YouTubeチャンネルの登録者数は5万人を超えていて、1コンテンツあたりのリーチユーザー数は約15万人に上る。

1月にはオンライン販売に特化するセレクトアパレルブランドのmellowneon by PATRAも開始。インフルエンサーとのコラボ商品なども展開、3月には日商120万円を突破したという。

同社ではPATRAで培ったマーケティングノウハウを活用し、複数の自社ブランドを中心としたコマース事業を展開していく方針。「今後は動画やライブ配信を活用した既存のコマースとは違う体験を提供していくことで新しいEコマースの可能性を広げてまいります」としている。

Google、マップを使ってあらゆるゲームを地球規模の大作に変える

ビデオゲームがリアル世界にぐっと近づこうとしている。GTA V(グランド・セフト・オート5)でドライビングのスリルを味わったり、ロサンゼルスのランドマークを覗き見している人なら、ゲームのプレイ中にはるかに多くのことを感じられるようになるだろう。

Googleは、マップAPIをビデオゲームデザイナーに使いやすくした。リアル世界の位置データや形状データが利用できるようになり、1億種類の3D建造物、ランドマークなどが開発者のデザインレパートリーに加わる。ゲーム会社はこのマップを使って作品のデジタル環境の基盤を作る。あらゆるモデルをUnityゲームエンジンのGameObjectに変換して細かい修正をしたり新たなテクスチャーを貼り付けられるようにする。

開発者はニューヨーク市を中世の都市に変えたり、テクスチャーを塗りかえたり、すべてを広大なエイリアン世界に変えたりする。マップAPIにゲーム要素が加わることで、広大な帝国を作り上げる開発者の仕事が大いに軽減される。

「Googleマップの世界基盤の上にゲームを作ることで、レスポンス時間は短く、迅速なスケーリングが可能になり、ゲームがちゃんと動くという安心感が得られる」とGoogleのブログ記事に書かれている。

この改訂は、拡張現実(AR)ゲームの開発者にとっても大きな意味を持つ。通常はゲーム世界でユーザーを案内するのに地域マップを使うのが普通だ。ARCoreを使っている開発者は、このアップデートによって自分の作る世界を地域マップ上に展開して、ユーザーがどこにいる場合でもカスタマイズ可能な体験をもたらすことができる

Googleはすでにゲームスタジオ数社と協力して、マップを新タイトルに組み込む作業を進めている(Walking Dead: Your WorldJurassic World Aliveなど)。来週サンフランシスコで行われるGDC(ゲーム・デベロッパーズ・カンファレンス)では、システムのしくみについてさらに情報提供するものと思われる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ライトフィールドの捕捉と再現がリアルなVRのための重要な鍵、Googleが試作的な無料アプリケーションを発表

写真にとって、ライティングはとても重要だ。ユーザーがその中を動きまわる仮想現実の静的な環境に関しては、ライティングの重要性がさらに大きい。

今日(米国時間3/14)Googleは、VRのユーザーが“ライトフィールド”(light fields)を感取経験できるための、VRデバイス用のアプリケーションをリリースした。このアプリケーションに関連する研究について、ブログ記事も発表している。

ライトフィールド(光線空間)の実際的な意味は、空間内の一つの点からのさまざまなパースペクティブ(見え方)のことで、見る角度によってライティングの見え方も変わる。スマートフォンのスクリーンに映っている画像がリアルに見えるとしたら、それはその画像が実際のライトフィールドを写し込んでいるからだ。物理的なオブジェクトの多くは、そのまわりの世界を映すクリアーな鏡を提供しているわけではないが、それでもたとえばあなたの皮膚は、見る人の角度によってテクスチャーが大きく変わる。それも、ライトフィールドの現れの一つだ。

ゲームエンジンが描画する世界では、コンピューティングの十分なパワーさえあれば、そこらのありとあらゆるものを巧拙さまざまに写し込むことができる。また、ライトフィールドをカメラで捉えるとしたら、Googleなどの企業は複数のカメラを使ってオブジェクトの複数のパースペクティブを捉え、それらのレンズの間にあるパースペクティブを計算で求める。そうやって捉えたオブジェクトのパースペクティブ集合は、頭にライトをつけたあなたが動きまわるときの、あらゆる角度と距離からのオブジェクトの見え方を表すことができる。

ライトフィールドについてもっと詳しく知りたい方は、Googleがこのアプリケーションについて書いた“Welcome to Light Fields”(ライトフィールドへようこそ)という記事とそのページを見てみよう。仮想現実の世界が本当に本物っぽくて快適な世界であるために、ライトフィールドが重要な技術であることが分かる。そのアプリケーションには、実際にユーザーが歩き回れる世界のデモが、いくつか含まれているようだ。

このアプリケーションを利用できるのは、HTC ViveとOculus Rift、そしてWindows Mixed Reality platformsだ。かんじんのGoogleのDaydreamに対応していないのは、ライトフィールドを正しく模倣〜再現するためには3Dの位置追跡機能が必要だからだ。Daydreamがその機能を持つのは、Lenovoのスタンドアロンのヘッドセット6DoFからだ。それを待つしかないね。

ライトフィールドは、それを捉えることだけでなく、ほかにもさまざまな技術的問題をデベロッパーにもたらす。そのトップが、帯域だ。空間内の、あらゆる点からの、あらゆる角度と距離の、正しいライティングによる像をVRがあらかじめ用意するためには、膨大な量のデータとストレージを要する。Googleがこのアプリケーションで捉えているのは、写真のような静止画像の世界だが、これがビデオになればほんの数分の動きのために数テラバイトを消費するだろう。それは今のところ、考えて理解するだけ、の世界だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa