クラウドストレージのSugarSync、フリーミアムを捨て有料アカウントモデルへ

SugarSync。クラウドストレージに長く厳しい戦いを続けた剣闘士は、金に走る決断を下した。同社は今日(米国時間12/10)、「有料のみ」のサービスモデルに移行し、無料ストレージを廃止すると発表した。現行ユーザーは引き続きファイルのアクセスが可能で、料金の大幅なディスカウント ― 条件によって最大75% ― が受けられる。

「今後無料ストレージは永久に提供しない」とCEO Mike Grossmanは言った。「SugarSyncはこの分野の他社とは異なり、単なるファイルストレージ以上のことを数多くやっている。今後は、プロシューマーやスモールビジネス向けに、当社独自のマルチ同期機能を通じて過去に類を見ないデータの制御と柔軟性をもったプレミアムサービスを提供する」

これは要するに、ビジネス顧客を増やしたいという意味だ。ライバルのBoxやDropboxGoogle Driveは言うに及ばず ― らは間違いなく一般クラウド市場を埋めつくしている。 SugarSyncがピボットするのはそれが理由だ。

無料アカウントは2014年2月8日に終了するが、ユーザーは90日間5GBまたは30日間60GBのトライアルに登録することができる。しかし、無料ストレージを使い続けさせるのではなく、SugarSyncはできるだけ早くユーザーを収益化しようとしている。

「この分野には無料ストレージを配っている会社がたくさんいるが、殆どの会社は存続できないだろう。われわれはすでに堅牢な財務状態を確保しており、今回の変更は当社の事業をさらに強化するものだ」とGrossmanは言った。数十GBが無料で使えるのが当たり前の時代に、主要プレーヤーによるこの行動は実に興味深い。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Revolveは手頃な価格で簡単にスマートホームを実現する―モノのインターネット、さらに一歩前進

ホームオートメーションという考えは別に新しいものではない。何十年も前から家庭の器具や設備をインターネットに接続しようとする努力が続けられてきたが、たいていは手間や価格に見合わない効果しか得られなかった。しかしそこに「モノのインターネット」(Internetof Things)が登場した。

スマートスピーカーのSonos、スマート照明のHue、スマートロックのKwiksetなとはどれもロケット科学者でなくても誰でも簡単に設定して利用できるプロダクトだ。箱を開いて説明書のとおりにスマートフォン・アプリをインストールするだけでよい。すばらしい。しかしスマートデバイスの数が増えてくると、それぞれ個別のアプリで操作するのは煩わしくなってくる。

そこにコロラド州ボウルダーに本拠を置くTechStar出身のスタートアップRevolvが登場した。299ドルのデバイスで、家中のスマートデバイスをコントロールするハブとなってくれる。統合スマートホームシステムの完成だ。スマートデバイスが普及するにつれて多数のスマートデバイスを一括してコントロールできるシステムが必須になってくる。Revolvはその最初の重要な試みだ。いわばモノのインターネット実現における「ミッシング・リンク」といえる。

私の家にはNestのサーモスタットWeMo照明スイッチ 、Kwiksetのロックなどのスマートデバイスが設置されている。これまではそれぞれのアプリで個別に管理しなければならなかった。同じ家に設置されていてもスマートデバイス同士はお互いを知らない状態だ。NestはKwiksetと会話できず、したがって玄関のKwiksetが解錠されたらエアコンの温度を上げるようNestに指示することもできない。

Sonosのオーディオシステム、PhilipsのHue照明、Insteon、GEスマートシステムなどが設置された家では話はもっと複雑になる。Revolvは多数のスマートデバイスの管理ダッシュボードを一つにまとめるだけでなく、あらかみめさまざまな自動化マクロが用意されている。

Revolvのスマートアクション機能は意味的に同一の機能をまとめてコントロールできる。たとえばオーナーの位置情報について、家から100ヤード以上離れた場合の動作を複数のデバイスに指定できる。つまりNestに玄関の施錠させ、エアコンを停止し、Sonosには留守番の犬のためのBGMを流させる。逆にオーナーが100ヤード以内に入ったら玄関を解錠し、エアコンを作動させ、Sonosで好みの音楽を流す、などだ。

これにBelkinのWeMo照明スイッチ、PhilipsのHue照明システムなどが加われば応用範囲はさらに広がる。アロマ・キャンドルを温め、足湯を用意し、照明を落としてリラックスして映画を見る雰囲気を作ることもできる。


設定は驚くほど簡単だ。Revolvを電源に接続し、スマートフォンにアプリをインストールする。あとはアプリのガイドに従えばよい。一部のスマートデバイスは自動的にRevolvを認識して接続が完了するが、マニュアル操作が必要なデバイスもある。Kiwkset錠の場合は裏面の小さなボタンをいくつか押す必要があった。

Revolvもまだ完全ではない。たとえばまだ複数のスマートフォンを認識しない。私が家から100ヤード離れると、妻が家にいても自動的にエアコンを切ってしまう。しかしこうした点はすぐに改良されるだろう。

家にスマートフォンでコントロールされるスマートデバイスを複数設置しているならRevolvは文句なしに買いだ。話の種になるだけでも価格だけの価値はある。インストールしたとたんに「あ、これが必要だったのだ!」と読者の頭の上に(漫画の)電球が灯るだろう。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Amazonクラウドドライブ、iOSアプリでもビデオアップロードが可能に。ようやくiPad版も

Amazonは今日(米国時間12/9)、同社のCloud Drive PhotosアプリのiOS版に、ビデオアップロード機能を追加し、iPadおよびiPad miniを正式サポートした。このアップデートは、Amazonが初めてCloud Drive Photosサービスにビデオを保存する機能をAndroid用に公開してから1年以上過ぎて登場した。Appleデバイスに対するこの遅い進捗は、AmazonがどれほどiOS顧客ベースに価値を見出しているかを示している(見出していないか、と言うべきか)。

今日の午後静かに公開されたアップデート版アプリは、Android版と同じく最大2GBまたは最長20分のビデオをアップロードする機能をサポートしている。これはパーソナルビデオには十分な長さで、YouTubeの標準設定(アカウント認証前)の15分よりも少し長い。

これもAndroidアプリと同じく、iOSバージョンでもCloud Photosのオートセーブ機能を有効にしているユーザーはビデオも自動アップロードされる。これは、新規、既存いずれのビデオも写真も、iPhoneまたはiPadをWi-Fi(設定すれば携帯通信でも)に接続すると自動的にAmazon Cloud Driveにアップロードされることを意味している。

機能をオンにするだけで、過去のメディアコレクションもさかのぼってアップロードしてくるれのは便利だ。他ではあまり見かけない。例えば、Flickrも今年10月に自動アップロードをサポートしたが、新規ファイルしか対象にならないため、持っている写真全部を送り込みたいユーザーにとっては面倒だ。

Amazonは他にもいくつか隠し玉を用意していた。「ラージアップロードモード」では、(ビデオ等の)巨大ファイルのアップロードを完了させるために、iOSデバイスのロックスクリーンを無効にできる。また「オートセーブ」オプションを有効にして、バックグラウンドでの継続させることもできる。

さらに設定画面では、Cloud Driveのストレージをどれだけ使ったかが、ファイル、写真、ビデオが色別でインジケーターに表示される。

しかし、Flickr、Google等のライバル写真共有アプリと比べると、このアプリは非常に簡素に感じる。写真やビデオをまともに整理する方法はなく、タグ付け、検索、内蔵ツールによる編集もできない。これは単にiPhoneやiPadをAmazonのオンラインストレージとつなぐためのインターフェースにすぎない。とはいえ5GBの無料ストレージが利用できるので、手持ちのコンテンツをクラウドにバックアップしてみる価値はあるだろう ― Goolge、Facebook、あるいはAppleのiCloudなど他のサービスでまだやっていない人は。

iOSおよびAndroidプラットフォームを横断してビデオがサポートされた今、Amazonはアプリの名前を再考する必要があるかもしれない。Cloud Drive <emPhotosはもはや正しいとは言えない。

アップデートされたiOSアプリはiTunesのここにある。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Snapchat、追放されたファウンダーが秘密の訴訟情報を漏洩していると差止め申し立て

「すぐに消えるメッセージ」のアイディアを最初に考えついたと主張する男、Reggie Brownに対してSnapchatは情報漏洩を差し止める仮処分を申し立てた。

今日Snapchatが裁判所に提出した申立書によると、「共同ファウンダーだったが追放された」とされるBrownは秘密の裁判文書を不法にマスコミに漏洩しているとされる。

この申立でSnapchatの訴訟代理人、Quinn Emanuel法律事務所は「Brownは本件訴訟に関連するほとんどすべての文書の公開を禁じる裁判所の保全命令に従おうとしない」と書いている。

Brownは訴訟関連情報を公開したことを認めている(Business Insiderこの宣誓供述ビデオを渡すなど)。「自分には訴訟関連文書を公開する権利があり、今後も公開していくつつもりだ」とBrownが語ったと申立書は主張している。

裁判所が仮処分の申立を認めることになれば、 Brownと弁護人は罰金、法廷侮辱罪その他の罰を受ける可能性がある。また本訴全体を失う危険性さえある。

申立書には「秘密情報が公開されればSnapchatは回復不能の損害を受ける」とある。訴訟文書には将来のビジネスプランや個人情報、数千ページに及ぶ財務情報が含まれているらしい。また申立書にはReggie BrownがGQ誌の独占インタビューを受けることを予定しているとも記載されている。

ちなみにSnapchatの代理人は当初Cooley LLP法律事務所だったが、4月にQuinn Emanuel法律事務所に変えられた。 BrownはQuinn Emanuelはごく短い期間だが、自分の代理をしたことがあるとして忌避を申立てた。数カ月後、裁判所は申立を退けた

ところが最近になって、SnapchatとともにBrownに訴えられている投資家は法律事務所をQuinn EmanuelからDurie Tangri, LLPに変更した。われわれはQuinn EmanuelとDurie Tangriの双方にこの変更の理由を質問中だ。

〔日本版:仮処分の申立書の全文は原文参照〕

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


GoogleのAndroidとiOSの音声検索が日本語、ドイツ語、フランス語に対応

Googleの音声検索の歴史は長い。しかし現在まで音声検索をフルにサポートしている言語は英語だけだった(部分的には数十の言語がサポートされている)。つまりGoogleが質問に答える音声は英語だけだった。今日(米国時間12/5)からそれが変わる。Googleは「iOSAndroidの検索アプリで日本語、ドイツ語、フランス語で質問に答えることができるようになった」と発表した

当然だが、これらはGoogleの知識グラフ(Knowledge Graph)がサポートしている言語だ。 それらの言語で質問に答えるためには Googleは質問者の意図を正しく理解しなくてはならない(少なくとも高い確率で正しく推測できる必要がある)。今回の拡張につづいて現在Knowledge Graphがサポートしている他の言語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア語、イタリア語が近く追加されることになるだろう。

日本語、ドイツ語、フランス語が話せるユーザーはモバイル・デバイスですぐに試すことができる。たとえば、“Wo bekomme ich Kaffee in München?”と尋ねれば、Googleはミュンヘンの有名なコーヒーショップを教えてくれる。

音声回答は現在モバイル版でのみ提供されているが、すべての機能をすべてプラットフォームで同じように提供するというGoogleの方針を考えると、近くウェブ版にも登場する可能性が高い。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Microsoft、新しいBing地図プレビュー版をリリース―美しい3D画像をフィーチャー

今年のBUILDデベロッパー・カンファレンスで予告されていたとおり、 Microsoftは今日(米国時間12/5)、Windows 8.1向けの新しい地図アプリのプレビュー版を公開した。ハイライトは高精細度の3D画像だ。Microsoftはこのテクノロジーを数年前にBing地図に導入したが、Bing地図がMicrosoft独自のSilverlightの利用を止めたのを機に棚上げされていた。新アプリはWindows Storeから入手できる。

Microsoftによれば、「この3Dを生成するために121兆ピクセルの画像データを処理した」 という。なるほど新しい3D画像は美しい。恐ろしく鮮明で細部まで明瞭に描写されている。一見したところではGoogleの最新の3Dマップに十分匹敵する。

このプレビュー版にはオーストラリのキャンベラ、ドイツのブレーメン、メイン州ポートランドなど世界の70都市の3D地図が提供されている。ただし、ニューヨーク、サンフランシスコ、シドニー、ベルリン、東京など大都市はプレビュー版には含まれていない。おそらく最終版には大都市も含まれることになるだろう。

最近のMicrosoftの例に違わず、この地図アプリもタッチ操作が可能だ。マウスでも一応操作できるが、やはりタブレットないしタッチ・スクリーン装備のノートパソコンの方が快適だ。地図を傾けたり回転させたりするにはタッチの方がずっと自然だ。

地図にはStreetside(Microsoft版のストリートビュー)も含まれる。MicrosoftはStreetsideのUIについていろいろ実験を繰り返してきたが、現在の版はGoogleストリートビューのクローンだ。当然ながら、検索機能や道路交通情報などが含まれ、Open Tableとも連携する。また電話番号をクリックするとSkype通話をかけることができる。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


スマホ時代のQ&Aサービスでガチンコ勝負、LINEとnanapiが相次いでアプリ投入

PC時代のQ&Aサービスといえば、古くはYahoo!知恵袋OKWave人力検索はてななどがある。いずれもスマートフォンに特化したものではなかったが、偶然にもLINEとnanapiが5日、スマホに特化したQ&Aアプリを相次いで投入した。

LINEが公開したのは、ユーザー同士がのつながりを活かしたQ&Aアプリ「LINE Q」。iOS版Android版がある。チャット形式の画面でスマートフォンからテキスト・写真・動画・位置情報・スタンプなどを組み合わせて気軽に回答できるのが特徴だ。

質問時にはLINE Qユーザー全体から回答を求める“分野への質問”と、LINEの友だちに限定して回答を求める“友だちへの質問”を選択することが可能。“友だちへの質問”は公開・非公開を選べる。

他のユーザーの質問に興味を持った場合は、“私も知りたい“ボタンでLINE Qを利用しているLINEの友だちやタイムラインに質問を拡散できる。LINEのつながりを活かし、身の回りにいる特定領域に詳しい人や専門家に届けられるというわけだ。

“分野への質問“は、映画やグルメなど質問の分野を選択し、ユーザー全体から広く回答を求められる。回答したり、質問者が選ぶ最も良い回答「ピッタリアンサー」に選ばれるとポイントが貯まり、所定のポイント以上で現金と交換することができる。

ピッタリアンサーに選ばれた回数や割合によってレベルが上がると、ボーナスポイントが付与される。毎月各カテゴリのランキングが発表され、トップになれば翌月に回答などのアクションでのポイントが2倍になるなど、積極的な回答を促す仕組みを設けている。

nanapiがリリースしたiOS向けQ&Aアプリ「アンサー」も、チャット形式のユーザーインターフェイスを採用。11月から公開しているオープンベータ版では「5分以内の即レス率は90%」(nanapi)といい、スマートフォン時代の新しいQ&Aの形を提供するという。


太刀魚日本一の有田市「本物の海の幸」が届く釣りゲームアプリを公開

ウェブサイトよりもアプリを使ってPRするのが今風なのかもしれない――。和歌山県有田市がこのほど、Android向けの釣りゲームアプリ「漁獲王in ARIDA」を公開した。釣りゲーと言ってもただ単に遊べるだけではない。実際の海の幸がもらえるのだ。「ゲームを通じて若者に有田市の魅力を知ってもらえれば」と、市役所の担当者は語っている。

アプリでは、ゲーム内に登場する幻の太刀魚「ゴールデン・キング・タッチー」を釣ったり、市役所に「ふるさと募金」(実際の募金ではない)をすると、市区町村レベルで漁獲量が日本一という太刀魚が当たる懸賞に応募できる。市の担当者によれば、3カ月ごとに数人に送る予定なのだという。

ゲームではまず、架空の会社を設立。最初は中古の小型船でコツコツ漁業をして貯めたお金で船を強化していく。有田市の「箕島漁業協同組合」の監修のもと、実際の底引き網漁の方法や魚料理レシピをゲームに盛り込んでいて、現実世界に沿った内容にしている。

有田市はこれまでも、みかん農場経営ゲーム「Android AR-ARIDA」を公開。ゲームでみかんを育てることで、実際の「みかんの木を1本」や有田みかんが抽選で当たるキャンペーンを実施していて、アプリは累計8万ダウンロードを突破したのだという。今回の釣りゲーは有田市の公式アプリ第2弾となる。


Amazonの新しいデスクトップ・クラウド・コンピューティング、WorkSpacesがiPadにやって来た

Amazonが最近リリースしたAmazon WorkSpacesはVMware的なバーチャル・デスクトップ・サービスだが、このほどiOSプラットフォームに対応し、iPadから利用できるようになった。

現在WorkSpaceの限定プレビュー版にアクセスできるユーザーは新しいアプリを利用してiPadを一種のクラウドデスクトップに変えることができる。文書の編集、ウェブアプリの利用、社内メールの送受信など多くの日常業務がWindowsのUIを通じて実行できる。

この多機能デスクトップ・クラウド・コンピューティング・サービスは11月のre:Inventカンファレンスで発表された。ターゲットは企業ユーザーで、IT部門がデスクトップのカスタマイズし、ノートパソコン、Androidタブレット、Kindle Fire、iPadなどのデバイスから社内資源へのアクセスも管理できる。

他方、AWSはユーザーのためにコンピューティングのインフラとOSを提供し、ネットワークの設定と運営を管理を行う。サービスにはバーチャル・マシン、クラウドストレージ、ActiveDirectoryの統合、ユーザー認証などが含まれる。ハードウェアやストレージに障害が発生した場合でも一切ユーザーを煩わせることなく自動的に復旧が行われる。ユーザーはWindowsOSサーバ互換であればローカルに持つディスク・イメージをAWS上に移して稼働させることも可能だ。

AndroidベースのAmazon WorkSpacesアプリはAmazonのAppstore(Google Playストアではない)ですでに公開されている。iPad versionがリリースされたのは昨夜(米国時間12/3)だが、大きなPRは行われなかった。

例によって料金には競争力がある。実際、上級副社長のAndy Jassyは11月のre:Inventで「Workspacesは既存のプロバイダーが提供するオンプレミスのバーチャル・デスクトップ・ソリューションに比べて半額ですむ」と述べている。

標準パッケージはCPUが1つ、50GBのストレージが提供され1ユーザー当たり月額35ドルだ。パフォーマンス・パッケージは1ユーザー月額60ドルでCPUが2つと100GBが提供される。Amazonの既存のユーザーがWorkspacesにアップグレードする場合は15ドルのライセンス料がかかる。またMicrosoftOffice、Trend Microのアンチウィールスなどの追加アプリを利用するユーザー向けにStandard Plus、PerformancePlusというオプションが用意されている。

Workspacesはまだ限定評価版として公開されており、ユーザーは評価版の利用をAmazonに申し込み、招待を受ける必要がある。ただし申込者の全員がすぐに招待を受けられるわけではない。順番待ちのリストの登録され、空きができた時点で招待が送られてくるという仕組みだ。

Amazon自身は最近Kindle Fireに企業向け機能をいろいろ追加して企業向けにも売り込みを図っているものの、WorkSpacesのiPad版を待望していたユーザーは多かったはずだ。なにせAppleによればFortune500の企業の94%、Global 500の企業の85%がiPadを利用ないしテストしているという。

iPad向けWorkSpacesアプリはこちらから。.

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Instagram、競合サービスであるMobliからのAPI利用を停止

Instagramと、その競合であるMobliの関係がますます冷ややかなものとなりつつあるようだ。TechCrunch読者の方ならご存知だろうが、Mobliはイスラエル発の写真およびビデオ共有サービスだ。Instagramは、このMobliによるAPI利用を遮断したようなのだ。これにより双方のサイトを同時的・透過的に利用することが難しくなった。

過去18ヵ月にわたって、MobliユーザーはInstagramのコンテンツをMobliにワンクリックで取り込むことができるようになっていた。こうした使い方ができなくなってしまったのだ。

本件に関するInstagramからの発表は次の通りだ。

Instagramの模倣を行ったり、基本的ユーザーエクスペリエンスの改変を行ったりするようなやり方でInstagramのAPIを利用することは、利用規約に反する使い方です。APIの利用停止判断は、利用状況を把握して、利用規約が守られているかどうかを判断する、Instagram内のチームが行っています。

一般的な説明にはなっているかもしれない。しかし、長らくInstagramのAPIを利用してきたMobliであるのに、なぜ「」利用を差し止めたのかについては記されていない。

ちなみに利用者ベースでみれば、Mobliは遥かに弱小なサービスではある。利用者数は1200万超程度で、Instagramの1億5000万とは比べるべくもない。但し、このMobliはInstagramにはない機能をサポートしていたりもする。InstagramやVineでビデオ共有が可能になるずっと前から、Mobliではビデオもサポートされていた。それはあっても、しかしなぜ、Instagramはかくも小さなサービスに神経をとがらせるのだろうか。

Mobliは積極的にセレブ層の開拓を行い、また10億ドルの評価額にて8400万ドルの資金調達を行ってもいる。この評価額は、ちょうどFacebookがInstagramの買収に投じた額に匹敵するものだ。

また、利用者数こそ少ないものの、FacebookおよびInstagramにはいないサポーターを持ってもいる。Mobliの背後にはAmérica Móvilがいるのだ。

América Móvilはメキシコシティに拠点をおく、世界第4位の移動体通信事業者(Mobile Network Operator)で、大富豪のCarlos Slimがチェアマンの座にある。このSlimは、1ヵ月弱前に行ったMobliの6000万ドルの資金調達をリードした人物でもある。さらにAmérica Móvilの携帯端末にMobliを搭載しようとする動きも見せている。

ちなみにMobliの利用者中、南アメリカの利用者が二桁パーセントを占める状態ともなっている。またMobli側も、América Móvilの端末にMobliを搭載するプランが進行中であることを確認している。但し、まだ確定の話ではないそうだ。

InstagramによるAPI利用停止をうけて、Mobliは次のコメントを発表している。

すべてのプラットフォームには、自らのプラットフォームをどのように運営していくのかを決定する権利があると思います。但し、利用者側にも自分のコンテンツをどのように扱うのかを決める権利があります。一旦、どこかに掲載したコンテンツでも、利用者は自らの方針にしたがって、コンテンツをコントロールする権利を有するはずです。Mobliを使いたいという利用者のための仕組みを、誠実に作り上げてきたつもりでいます。

なかなか訴えかける力を持つコメントではあるが、但しMobli側もいつもおとなしくしていたわけではないことは記しておこう。たとえば3月にはアンチInstagramキャンペーンを行い、Instagramの利用をやめればお金を払うということもしていた。さらにいっておけばInstagramの方は、今回のAPI停止と類似の行為を他でも行っている。すなわち、自らのサイトへと利用者を誘導するために、Twitterカードの利用を停止した。

ソーシャルメディア界の争いはこれからが本番なのかもしれない。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


「(本物の)サンタとのテレビ電話」サービスを提供するHello Santa(少々高額?)

サンタクロースと直接に話がしてみたいと思った人は多いのではないだろうか。実はできる。使うのは「Hello Santa」というアプリケーションだ。これを使ってサンタのおじいさんと1対1で話をすることができる。話をするサンタクロースは録画されたものではなく、本物の会話をすることができる。

この季節、子供を30分以上も列に並ばせて、そしてようやくサンタの膝に座る順番になってみれば、子供が疲労困憊していたり、あるいは泣き叫んでいたりするようなことも多いだろう。このHello Santaならばそのようなこともない。通話時間に制限もなく、イベント会場でサンタと写真を撮るときのように怒鳴るようにして指示を与える必要もなく、隣に座って一緒に会話を愉しむことができる。

もちろん、世界中で人気のサンタクロースと電話で話すとなれば、それなりに費用もかかる。App Storeのレビューいは「14ドル99セントも払う価値はない。そんな額を支払うのなら、他のことをした方がよっぽどましだ」というようなレビューもある。

しかし、あながち「高い」とも言い切れないのではないかと思う。

アプリケーションでは子供とサンタが会話する様子を収めたビデオも用意してくれる。似たようなイベントが商店街などでも開催されるが、そのときにも1対1で写真を撮ってもらうのは有料であることが多い。それも頭にいれて価格を考えてみたい。15ドルほどというのは、なかなか理に適った価格設定なのではないだろうか。

もちろん高すぎると考える人もいるだろう。クリスマスのメインはプレゼントであり、プレゼントを買いに行けばそこら中にサンタクロースはいる。1対1での会話や写真を求めないのであれば、無料でサンタに会える。その辺りの考え方は、当然ながら人それぞれだ。

開発チーム

Hello Santaを世に問うているのはMake Believe Labsだ。同社の初プロダクトということになる。Make Believe Labsを設立する前は、Deeseaというコンサルティングファームを起業して、Universal Music、Public Storage、Booz Digitalなどの仕事をしてきた。Make Believe Labsに参加しているのは企業向け技術コンサルティングを行ってきたDorian Collier(CEO)、Founders Instituteでの経験があるJordan Lyall(COO)、スリランカのアントレプレナーであるSam Dassanayake(CTO)、ViddyのCMO兼Chief EvangelistであったEvan White(CMO)、そしてMySpaceでの経験をもつ(X Gameの審判でもある)Robert McKinley(Creative Director)だ。

そして主役のサンタクロースを務めるのはEd Taylorだ。2004年以来テレビ、パレード、雑誌などでサンタクロースとして活躍中だ。MicrosoftやMattel社のイベントでサンタクロースになったこともある(ちなみに髭は本物で、いかにも本当のサンタクロースらしくみえる)。

CEOのCollier曰く、子供の様子などを見るうちに、このサービスを思いついたのだそうだ。「Jordanも私も、サンタクロースを信じている年代の子供を持っているのです」と、彼は話してくれた。「息子はよくFaceTimeを使っているのですが、その息子が今度はサンタさんとお話をするんだと言ったのです。どこかがそういうサービスをやっているのではないかと思いましたが見つかりませんでした。そこでこのサービスを始めようと決意したのです」とのこと。

確かに、このHello Santaは「サンタと話そう」系アプリケーションの中でも、なかなか良いできなのではないかと思う。App Storeを見て回ると、類似のサービスでは静止画のみを提供していたり、録音メッセージを流したり、あるいは自分でサンタを用意するものなどで、リアルなサンタと話ができるものは見当たらない。個人的にはこれまで、Video Calls with Santaというアプリケーションを使っていた。こちらは200円で購入すればそれで支払いは完了だ。しかし「悪い子モード」(naughty)に電話をしてサンタに子供を諭してもらっても、「サンタはいつも同じことを言うのね」などと言われてしまうことになる(このアプリケーションは予め収録したビデオを利用している)。

使い勝手(エクスペリエンス)

Hello Santaアプリケーションの使い方は非常にシンプルだ。サンタ側の準備ができていれば、すぐに電話をかけて会話をすることができる。ただ、それはあまり現実的な話ではなく、たいていの場合は日付と時刻を予約することになるだろう。予約時には、子供の名前、年齢、あるいは何か特にケアしてほしいことなどの情報を残しておくことができる。これにより、電話で子供の名前を呼びかけてくれたり、あるいはサンタクロースらしい「マジック」を感じさせてくれることになる。アプリケーションがあるのはiPhoneないしiPad版だが、MacやPCからでもHello Santaを使うこともできる。

但し、アプリケーションには少々バグなどもあるようで、15ドルの価値に見合うかどうかの判断を難しく感じさせる。たとえばこちらで利用しているとき、スケジュール予約時にアプリケーションがクラッシュしてしまったことがある(通話中ではない)。また、2度のテスト中1度はビデオ通話が行えなかった。登場間もないアプリケーションであることから、他にもいろいろな不具合が隠れているのではないかとも思われる。ちなみにビデオ通話が行えなかったような場合には、再度、今度は無料で通話する権利が与えられる。確かに、それ以外の対応というのは難しいものだろう。一般的に新しいプロダクトに問題点があるのは当然のこととも言える。しかしサンタクロースと話をするというサービスを使うのは、多くの場合テック系のことなどに関心のない層(メインストリーム層)ということになろう。そういう人が「まあそういうこともあるさ」と納得してくれるとは考えない方が良い。早急な対応が望まれるところだろう。

ちなみに2度めに使ってみたときには、ほぼ完璧に動作したことも付け加えておく。

Collier曰く、サービスを立ち上げたのは11月末で、以来数百件もの利用があったのだそうだ。

ところで彼らの会社は「Make Believe Labs」だ。この名前から明らかなように、クリスマス以外の「夢」についてもサービス展開をしていきたいという話だ。

「Facetimeなどを使った通話の仕組みをプラットフォームとして活用していきたいと考えています。あるキャラクターと1対1で通話する仕組みなどを、そのキャラクターを使っている企業にライセンス販売するような展開も考えています」とのこと。

活動の拠点はロサンゼルス。転換社債(convertible notes)にて少額(20万ドル未満)のシードラウンド資金の調達を行い、まず最初のクリスマスでの成果を示し、ビジネスモデルの可能性を証明しようとしている。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


ヤフーとFacebook活用の恋人探しアプリ「Omiai」が業務提携

Facebookユーザーのみが使える恋人探しアプリ「Omiai」とヤフーが運営する「Yahoo!パートナー」が3日、業務提携した。Omiaiは、Yahoo!パートナーからユーザーを誘導してもらう。ヤフーは、Facebook認証を使うことでしか実現できない出会いをユーザーに促すことで満足度を高めることが狙いのようだ。

Omiaiは、Facebookのプロフィール写真や年齢、交際ステータス(既婚や交際中のユーザーは利用できない)を見ながら好みの異性を探せるアプリ。Facebookアカウントはログイン時に利用するのみで、相手には実名が公開されない。アプリからFacebookに一切投稿しないだけでなく、Facebookでつながっている異性はマッチングされないため、友達に知られずに使えるのも特徴という。

アプリ上では年齢や身長、性格、年収など30項目以上から検索でき、気になる相手が見つかったら「いいね!」を押し、相手から「ありがとう よろしくネ!」ボタンを押してもらったらマッチングが成立する。ここまでは無料だが、その後は男性のみ有料で、匿名でメッセージを投稿したり、お互いのFacebookアカウントを教えあうことも可能だ。

Omiaiを運営するネットマーケティングによれば、累計会員数は38万人(男性26万5000人、女性11万5000人)。平均年齢は男性30歳、女性26歳で、これまでに111万7195組のマッチングが成立しているのだという。

今回の業務提携では、Yahoo!パートナーのページにOmiaiへの導線を掲載してユーザーを誘導する。Omiaiは有料サービスの決済手段として、2014年をめどに「Yahoo!ウォレット」を導入する。なお、Yahoo!パートナーとOmiaiのユーザーデータは、お互いのサービスで利用されることはない。


AppleのUXエバンジェリストが教える、優れたアプリアイコンをデザインする6つの秘訣

久々にこんなベタな記事を載せてみたかった、ということで今日もアプリで一獲千金の夢を描いているあなたに送る、より注目を集めるアプリアイコンのデザイン手法についてまとめた記事をThe Next Webから。リリースしても注目を集めるのは至難の業なのがスマホアプリの世界。SEOも微妙な感じですし、広告費を投入するしか露出の手段はないのか、、、という感じですが、アイコンのデザインが良ければ他アプリより目立った露出とダウンロードを獲得できるかも?それが全てではないでしょうが、プラスになるには間違いない、アイコンデザインのティップス集です。 — SEO Japan

これは、アイコン用検索エンジンIconFinderの創設者、Martin LeBlancによるゲスト投稿。彼をTwitterフォローするにはこちら


6月にサンフランシスコで開催されたWWDCイベントの直後、大量のiOS7リソースがウェブ上で利用できるようになった。何百ものセッション、講演者、基調講演の至る所で、Appleは、幸運にもその場にいた何千人もの代表者に新しいiOSを公表した

その中で私たちは、AppleのUXエバンジェリストMike Sternによる“Best Practice Guide for Great iOS Design”と呼ばれる素晴らしいプレゼンテーションを見つけた。

彼のプレゼンテーションの最初の部分は、アプリアイコンに関することだった。彼は、アプリアイコンをデザインする際に重要な6つのことについて詳しく話した。私たちは、この記事の中でそのプレゼンテーションを要約するために最善を尽くすつもりだ。

Mike Sternは、なぜUIとアプリアイコンに注意を払うことが重要なのかを説明することから始めた:テクノロジーをいくつ使用しているか、いくつのAPIをインテグレートしたか、コードがどれほど洗練されているかを基に、ユーザーはあなたのアプリを判断するわけではない。彼らがあなたのアプリを判断する方法は、何ができて、どんな気持ちにさせるかだ。ユーザーは、アプリを使用する時、直感的で美しく、時に魔法のような体験を期待する。

より優れたアプリアイコンを作るための6つの秘訣

デベロッパーによって繰り返されているいくつか共通した落とし穴と過ちがあり、多くのアプリがレビュープロセスの間にアプリストアから拒否されている。アプリが拒否される理由トップ3の中に、出来の悪いアプリアイコンがある。

アプリアイコンは、通常、ほとんどの人があなたのアプリに出会う最初の場所だ。あなたは、他より突出していなければならない。私たちは、‘カメラ’アプリでアプリストアを検索した際のスクリーンショットを見せられたのだが、そこではPathのようなアプリがカメラレンズを使用している他のカメラアプリから際立って見えた。美しいこと、簡単に認識可能であることは、あなたが頭に入れておきたい2つの主たるクオリティだ。

ユーザーがアプリストア内であなたのアプリを見る時には、ユーザー体験について、それがどれくらい楽しいのか、どれくらい直感的なのか、どれくらいニーズに合っているのか、仮定を築き始める。もしアイコンが立派に見え、注意深く作られているのなら、アプリ自体も同じように上手く作られていると仮定することは理にかなっている。しかし、それだけでは終わらない。ユーザーはあなたのアプリについて他の種類の仮定も築きはじめる―テクノロジーはどれくらい優れているのか、どれくらい安全なのか、安定性はあるのか、競合相手よりも優れているのか?だから、そのことを頭に入れて、アプリアイコンに焦点を合わせて時間を投資することが本当に重要なのだ。

では、何がアプリアイコンを優れたものにするのだろう?それには2つある:美しさ、そしてもっと重要なことに、簡単に認識できることだ。では、どうやってそれを達成するのか?優れたアプリアイコンと他とを区別するものは6つある:

秘訣1: ユニークな形を重視する

これら4つのアイコンはかなり異なる―多くの色を使用しているものもあれば、グラデーションを特徴としているものもあるが、これらは全てシンプルな形で始まっている。それが、離れた所からでも、一目見ただけでも、認識することを可能にしているのだ。

アイコンは異なるサイズで表示される。Appストアでは大きいが、ホーム画面では小さくなるし、通知センターやグループ内ではさらに小さい。アイコンに選択した画像が、きちんと縮小できること、どんなサイズでも明確であることを確かめよう。

秘訣2: 注意深く色を選択する

限られたパレットを選択すること。あるいは、2色で十分かもしれない。たくさんの色を使った素晴らしいアイコンは数多くあるが、それを成功させるのは難しい。

秘訣3: 写真の使用を避ける

アプリアイコン内で写真を使用するのはなるべく避けよう。Sippアプリは、いかにアプリアイコンが写真と同じ要素を持つことができるのかを示す良い例だが、それは‘S’という文字の形を使って描かれたものだ。

秘訣4: たくさんのテキストを避ける

テキストを一切使わないで済むなら恐らくそれが一番だろう。アプリアイコンには一文字もしくはロゴだけを使用してみよう。これの良い例が、NessPocketVineSnapguidePinterestだ。

秘訣5: 題材を正確に表現する

iOS7の変更を考えると、これは少し驚きかもしれない。Paperが一つの例だ(2012年にADAを受賞)。Square walletも、ホログラムと目立った形を用いて‘本当に上手にポップしている’。1passwordのアイコンは、データの安全性を見事に反映して、感情的な反応によって安心感を与える。LifeKrazeには、異なる素材による模造のアプローチをとても上手く打ち付けたアプリアイコンがあり、Mikeは‘どうやってそれをやったのか分からないが、最高レベルの芸術性である’ことを認めている。経験7年のAppleデザイナーが出しているSoftFacadeにも大きな称賛を心から送りたい。

秘訣6: クリエイティブになる

あなたは他から突出しようとしているのだ。RoutesyHipstamaticEvernote FoodBrewski Meは全て、この分野の寵児として取り上げている。多くの場合、その秘訣は、シンプルなコンセプトを作ることだ―時には、最も複雑なレンダリングはシンプルな形の組み合わせを基にしている。

おまけの秘訣: 異なる壁紙でアイコンアプリをテストする

あなたの新しいアイコンは古いレインドロップ上ではよく見えるかもしれないが、全ての壁紙上で良く見えるという保証はない。必ず全ての異なる種類の壁紙でアプリをテストして、それがどう見えるかを評価するために自分のデザインをフォルダにグループ分けしてみるのだ。

ケーススタディ: Turnplay

有名なアイコンデザインの会社、Ramotionは、Turnplayと呼ばれるアプリでとてつもなく素晴らしい仕事をした。それは、音楽ファイルをあたかもレコード盤で聞いているかのように再生するアプリだ。

RamotionがTurnplayのアプリアイコンをデザインする時が来た際、彼らはいつもやっている方法で始めた―伝統的スタイルの紙のスケッチを用いるのだ。初期段階での細かいペンシルデザインを見たり、彼らがいかにして異なるアイディアと戯れていたかを見るのは興味深い。これを見ると、レンダリングや細部がどんどん複雑になった時にさえ、このチームが決してデザインを見失わなかったことが分かる。

多くの試みの中で、彼らは、名前から取ったTやレコードに乗せた手などをアイコンに使用することを試みた。そして、ついにこれに行き着いた。再生のシンボルが真ん中に乗ったターンテーブルである―ベーシックな形を基にしたシンプルなアイコンだ:

もしあなたがこのセッションをまるまる見る機会があるのなら、それは間違いなくあなたの1時間を費やす価値のあるものだ。Apple Developerアカウントが必要ではあるが、フルバージョンを見ることができる。

画像クレジット:Shutterstock


この記事は、The Next Webに掲載された「Six tips from Apple on how to create better app icons」を翻訳した内容です。

AppleのUXエバンジェリストといわれると妙に説得力が増す記事ですが、確かにどれもいわれれば納得ではありますし、何より美麗アイコンの事例集として参考になる素晴らしいアプリアイコンが多数紹介されており、眺めているだけで心躍る記事でした。各アドバイスもさることながら、最初のカメラアプリの一覧画像におけるPathの目立ち具合は半端なかったですね。ついつい自身のアイコンデザインに集中してしまいがちですが、競合のアイコンとの比較や差別化、ということもデザイントレンドが常に移り変わるスマホデザインの世界ではアイコンデザインのクオリティ以上に大事なのかな、とも感じました。 — SEO Japan [G+]

IDrive、Facebookに投稿したデータ、およびタグ付けされているデータをバックアップ可能に

世の中に数多く存在するオンラインバックアップサービスと同様に、IDriveも、ローカルディスクのデータをクラウドにバックアップすることをサービスの主な目的としてきていた。しかしそれに加えて、新しいサービスの提供も開始している。対象範囲をより広く、そして深くしたものと言えるだろうか。すなわち、Facebookに保管されている写真やビデオもバックアップできるようになっているのだ。

ちなみに、バックアップできるのは自分で投稿した写真およびビデオだけではない。友だちの写真にタグ付けされているような場合、これもバックアップすることができるのだ。友だちが頻繁にFacebook上での関係を見直すたちで、写真のタグを外したり、あるいはunfriendしたような場合(登録した写真を削除したような場合も)、その写真はもはや決して見ることができないものとなってしまっていた。バックアップしておけば、こうしたケースでも写真を失ってしまうこともなくなるわけだ。

IDriveによれば、Facebookは写真やビデオの保管および共有場所として、ますます重要な地位を占めるようになってきている。

IDriveの利用者であれば、こうしてメディアストレージとしての役割を増しつつあるFacebookのデータを自身で管理できるようになる(無料の5GBプランのユーザーも利用可)。Facebookデータのバックアップが完了すれば、バックアップした写真やビデオはブラウザやiOSアプリケーションから閲覧することができるようになる。ちなみにAndroidアプリケーションも「coming soon」なのだそうだ。またデータはすべてIDriveがいうところの「NSA-proof private key option」にて自動的に暗号化される。

よくご存じの方も多いだろうと思うが、Facebookデータのバックアップ機能を提供しているのはIDriveのみではない。Facebookに登録したデータをまとめてダウンロードできるサービスもいくつかリリースされている。またOwnBackupBackupifyなどは、IDrive同様にFacebookデータのバックアップを行うことができるようになっている。こうしたサービスは、Facebook以外のオンラインサービスからもデータをダウンロードできるようにしていくのだろう。各社のサービス展開を見守っていきたい。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


アプリの価値をユーザ一人一人が決められる収益化の仕組み; IronSourceのKudosKits

IsraeliのIronSourceが、デベロッパがユーザにお金やそのほかの支援を求めるための、新しい方法を見つけた。

同社のデザイン部門のトップDan Greenbergが、そのKudosKitという製品について説明してくれた。それは、iOSの天気予報アプリgood weatherで実験をすることによって、有効性のある技術へ磨かれていった(good weatherはFried Cookieの作だが販売をIronSourceが行い、その後IronSourceはFried Cookieを買収した)。

Greenbergは曰く、“デベロッパたちはみんな、自分の仕事からお金を得ることに苦労している。既存の収益化方式、たとえばアプリ内購入などは、ソフトウェア開発以外の難しい要素がいろいろあるから、デベロッパにはとても歯が立たない”。

KudosKitでは、ユーザがアプリにお金を払ったり、アプリ内でコンテンツや仮想グッズを買ったりしない。代わりに、デベロッパが支援を求めるメッセージ画面が表示されるのだ(上図)。そのメッセージがユーザに、小額の寄付や、Facebook上のLike(いいね!)、そのアプリに関するツイート、App Storeでのレート、などを求める。

ある意味でそれは、一部のWebサイトにある”tip jar”(募金壷)に似ているが、でもデザインはモバイル向けだ。同社にはアクセス分析の技術もあるので、それを利用しながら、この仕組みの有効性を高めることに努めた。たとえばKudosKitを利用すると、アプリのどこに“支援求む”メッセージを置くと効果的か、が分かる。またメッセージをユーザ層別(例: 新規ユーザとお馴染みさん)に違えたり、メッセージを各国言語にローカライズすることもKudosKitでできる。

この技術を広く発表するのは今日(米国時間11/29)が初めてだが、これまでの6か月の試用結果(good weatherによる実験)は良好だった、とGreenbergは言う。70万のユーザが合計120万ドルの寄付を行った。無料から有料への転換率(コンバージョンレート)は0.58%(1000人中58人)で、平均金額は2ドル10セントだった。

ところでIronSourceは、これと同じ収益化の方式を、KudosKitそのものにも実装したい意向だ。それは売上分有の契約だが、そのパーセンテージをユーザであるデベロッパ自身が決められる。Greenbergの言葉では、“この技術の価値も、デベロッパに決めさせたい”、ということなのだ。

KudosKitはiOSとAndroidのアプリがある。関心のあるデベロッパは、ここで登録を。

〔kudo, kudosは、何かに対する褒賞、賛辞、という意味。アプリへのkudosを集めるためのツールキットだから、KudosKit。〕

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ウィッシュリストサービスを提供するaddwish、180万ドルを調達して本格的米国展開を開始

ウィッシュリストが活躍するシーズンがやってきた。デンマークのスタートアップであるaddwishが、北欧方面で活動するアーリーステージ対象のVCファームであるSunstone Capitalより、180万ドルの資金を調達した。addwishは消費者およびオンラインビジネス企業の双方に使ってもらうためのウィッシュリストサービスを提供している。

addwishにとっては、これが最初の外部資金の調達となる。2008年以来、自己資金による運営を行ってきた。Brian PetersonとKasper Refskou Jensenが共同ファウンダーであり、これまでは他に職を持ちつつ、サービスの運営を行ってきていた。

今回、Sunstoneからの資金を得たことにより、フルタイムでaddwishの運営を行っていくこととなった。まずは来年中に、アメリカのオンラインショップ3000件の参加を目指したいのだとのこと。このアメリカでの展開のためにスタッフを雇い入れたりする予定で、資金はここに投入する予定となっている。

現在のところでは、500以上のオンラインショップがaddwishのウィッシュリストプラグインを利用しているそうだ。消費者側について言うと、日々1000人がサインアップしているのだとのこと。これを近いうちに1日5000人規模にまで持って行きたいと考えている。

尚、本年末までにはヨーロッパと北米をあわせて、2000以上のショップにてaddwishのプラグインが導入されることになりそうだという話もある。こうした動きの中、ウィッシュリスト数はクリスマスまでに25万に達するのではないかと見込んでいる(利用者数の動向が激しいからということで、現時点での正確な利用者数は教えてもらえなかった)。

ところでaddwishは、先週iOSおよびAndroid版のアプリケーションをリリースしている。欲しいものが見つかったときにすぐにウィッシュリストを作成して管理することができる。また友だちや家族間でリストを共有し、ウィッシュリストの中から既にプレゼントとして送ったものを管理することもできるようになっている。

消費者としてaddwishを使う場合、無料でサービスを利用することができる。販売サイトがaddwishのプラグインを利用している場合、その販売サイトの商品を簡単にウィッシュリストに登録することができる。サイト側で対応していない場合や、オンラインで購入できないものなども、マニュアル作業で登録することができる。

そして実は、店舗側もaddwishのプラグインを無料で利用することができる。addwishのビジネスモデルは、ギフトを探して検索する利用者に対してサジェッションを行うのに費用を発生させるというものだ。プロモーションを行うことで、コンバージョンレートは2%程度から一気に15%に跳ね上がるのだそうだ。

ちなみに商品サジェッションはさまざまな段階で行われるようになっている。たとえば特定の商品を検索する場合、タイプする毎にヒットする製品が提案される。最終的にマッチする製品がない場合には、ショップの製品と紐付けされることなく登録され、あるいはぴったりマッチするものがあればその製品が利用者に提示されることとなる。特定プロダクトの検索時のみならず、ギフトを探すあらゆる行動をきっかけとして、さまざまな商品提案が行われるようになっている。

今回の出資について、Sunstone CapitalのパートナーであるChristian Jepsenは次のように述べている。「Sunstoneとしては、addwishの今後に大きく期待しているのです。addwishは消費者とショップの間を橋渡しするプロダクトで、世界中のどこでも通用するものです。これから世界中で利用されるようになる可能性もあります」。今後の発展を楽しみに見守りたいと思う。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


GoogleはやはりYouTubeストリーミング音楽サービスを準備中―Androidアプリのソースコードに詳しい情報

だいぶ前からGoogleがYouTube内に音楽ストリーミング・サービスを作ろうとしているという情報が流れていた。

GoogleはGoogle PlayでMusic All Accessサービスを運営中だから両者の関係がどうなるのかいささかわかりにくい。しかしAndroid Policeによれば、YouTube音楽サービスが用意されていることを示す証拠が最新のAndroid版YouTubeアプリのソースコードに見つかった。このサービスはMusic Passと呼ばれるらしい。

コードの内容を検討すると、Music Passには他のアプリを使用している最中でも音楽を聞けるバックグラウンド再生、オフライン再生、再生中は広告が表示されない機能などが用意されているという。そしてGoogle PlayのMusic All Accessとは異なり、もちろんビデオも再生される。

コードによれば、ビデオは48時間に限りデバイスに保存することができ、標準(360p)またはHD(720p)画質で再生できる。有料契約の特典、その料金プランなど多くの重要な点がまだ不明だが、Googleがこのサービスを真剣に準備していることは非常に確実になった。ローンチされるのもそう遠い将来ではないだろう。遅れが出ているとすれば、巨大メディア企業のプロジェクトにはつきものの困難だが、関係者全員とのライセンス契約に手間取っているのだろう。

Googleが同時に2つの音楽ストリーミング・サービスを始めるというのは少々ユーザーを混乱させそうだが、YouTube版のビデオの魅力で両方に加入するユーザーもいそうだ。しかし第三者として言わせてもらえば、よほど料金が違うのでないかぎり、Google Play版ではなくビデオが見られるYouTube版の方がお得だろうと思う。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


TuneIn Radioが密かにスタートした「音声ベース」ソーシャルネットワークの「OpenMic」。まず大学生を対象にサービス開始

TuneInのオンラインラジオサービスは非常にうまくいっている様子だ。月間利用者数は4000万を超えている。このTuneInが、軌道に乗っているオンラインラジオサービス以外に、音声ベースのソーシャルネットワーキングサービスを提供しようとしている。iTunes App Storeに登録されたTuneIn OpenMicで実現するものだ。利用者の「ストーリー、冗談話、レビューなど」をブロードキャストしたり、面白い話を友人とシェアしたりして利用する。

ソーシャルメッセージングサービスを頻繁に使っている人は、きっと興味をもつサービスなのではなかろうか。

App Storeでのレビューを見てみると、OpenMicは「他にはない全く新しいソーシャルネットワークを経験できる」、「非常に面白い」サービスなのだそうだ。

但し、この音声を使ったソーシャルネットワークというのが、全く新しいアイデアであるというわけではない。他にもSpreakerDubblerBubblyTalkbitsなどといったサービスがある。また、Voxer、Whatsapp、さらにはFacebook Messangerなどのメッセージング用アプリケーションも、録音した音声をやりとりできるという意味では、この範疇に加えることができよう。

TuneInのOpenMicは「音声版Twitter」という新しい方向性を目指す意味と、熱心なPodcast利用者のための集客ツールとしての意味との双方を持つ(双方の中間)ものなのだろう。

現在のところは、このアプリケーションを利用できるのは大学の学生のみに限定されている。利用登録に.eduのメールアドレスが必要となっているのだ。

利用登録が完了すればプロフィールを書き込み、そして友だちを探してフォローして、いろいろな投稿を聞いてみてお気に入り登録をしておいたり、あるいはOpenMic上の友人たちと共有したりすることができるようになる。もちろん他の人の投稿にコメントしたり、あるいはもらったコメントにリプライするようなこともできる。音声を登録するには、アプリケーション画面の大きな赤い「Record」(録音)ボタンを押す。関連する写真があるようならば、添付することもできる。

iTunesに登録されているスクリーンショットを見れば、OpenMicがどういう使い方をされたがっているのかということがよくわかる。たとえばアメフトの試合の様子、パーティーでの一コマ、音楽、そしてもちろん、学生らしく宿題についてのことなども登録して欲しいと考えているようだ。TuneInによれば、このアプリケーションはまずスタンフォードで試験運用を行ったそうだ。それでスクリーンショットもスタンフォード関連のものが多い。

TuneInは今年初めに2500万ドルの新規資金調達を行っている。リードしたのはIVPで、前回出資しているSequoia Capital、Google Ventures、そしてGeneral Catalystも参加している。資金調達を行った2013年4月頃の発表によれば、番組聴取時間は10億時間を突破して、オンラインミュージックサイトとして、Pandoraに次ぐ二番手につけているとのことだった。扱っている局数はAM、FM、そしてインターネットラジオをあわせて7万局にものぼり、提供プラットフォームも200以上にもなるとのことだった。サービス提供国も230以上の国と地域にのぼるとしていた。以来局数はさらに増え、今では10万局に達しているようだ。

こうした数値から判断するに、TuneInはこれまでのビジネスから完全に乗り換えようとしているわけではないはずだ。サービスを「拡張」しようとする意図なのだろう。今のところOpenMicは試験的なプロダクトに過ぎないわけだが、人気を集めることになれば、新たな広告リーチチャネルを獲得することにもなる。すなわちモバイルを積極的に活用する、若い層に向けた広告を取りやすくなることだろう。ちなみにアプリケーションは無料でiTunesからダウンロードできる。但し、先にも述べた通り現在のところは利用登録に制限が設けられている。今後の展開を注目していきたい。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


App Store内検索で、いつの間にかスペルミス補正機能が実装されていた

AppleのApp Storeで使われている検索エンジンが進化して、タイポなどがあっても正しい(意図する)検索結果を戻してくれるようになったそうだ。また、名前は覚えていてもどこにスペースが入るのかを忘れてしまったような場合でも、だいたいにおいて目的のアプリケーションを探しだしてくれるようになったようだ。たとえば最近人気の「QuizUp」だと、以前は「Quiz Up」ではヒットしなかったが、これでも検索できるようになっている。

情報元によると、この検索エンジン機能の変更は、しばらく前に行われたものであるとのことだ。

アプリケーションにちょっと変わった名前を付けてしまった場合でも、今回の変更によりきっとダウンロードが増えていくことだろう。これまでは検索で絶対に出てくることのなかったものも、いろいろな検索結果の中に表示されるようになった。

「アプリケーションのパブリッシャーにとっては非常に良いニュースです。Appleにとっても、いろいろなアプリケーションを提示できるというのは良いことであるはずです」と、モバイルアプリケーションを開発しているFiksuのChef Strategy OfficerであるCraig Palliは言っている。

今回の変更はGoogle Playとの比較の意味でも、重要なものであるといえる。Google Playの方はずっと前からスペルチェック的機能を備えていたのだ。App StoreのSEOファームであるSearchManが、2つのアプリケーションストアで、たとえば「Calendar」を「Calender」と綴ってしまった場合の検索結果について調査を行っていた。この調査によると、Google Playの方が、100倍も多い検索結果を表示していたとのことだ。Appleの方は、キーワードでわざわざミススペルを登録してあるアプリケーションしか検索できなかった。

SearchManはいろいろなスペルミスを使って調査を行っている(こちらの資料の8ページ目がわかりやすい)。少なくともこれまでのところは、Google Playの方がはるかに上手にタイポなどのスペルミスにも対応していたようなのだ。

SearchManのCEOであるNiren Hiroは、同様の調査を2013年11月24日にも行った。すると必ずしもミススペルに寛容になったわけではないと思えるケースもありながら、しかし多くのケースで、より多くのアプリケーションが検索できるようになっているようなのだ(下の表を参照)。

過去においては、たとえば「news」を「newz」と綴ってしまうと、検索結果で9つのアプリケーションしか表示されなかった。また「camara」の場合は862件の検索結果しか表示されなかった。こうした部分では、最近行われた変更により、検索結果表示数は大いに改善したということができる。どうやらAppleは、スペルミスの検索結果をだいたい2200件ほど見つけ出して結果を戻すという処理を行うことにしたようだ。そのせいで「shoping」や「pocker」などのスペルミスについては、これまでよりも少ない検索結果しか戻さなくなってもいる。スペルミスを予定してキーワードに登録しているものを拾ってくるのではなく、まず検索語を補正してから2200件程度を上限にヒットする結果を引っ張ってきているようだ。

今回の変更により、確かにこれまでは見つけられなかったアプリケーションを見つけられるように、あるいはこれまでよりも素早く目的のアプリケーションに辿り着けるようになったことだろう。実はこうしたスペルミスによる検索というのは、全体からみるとごく少数のものであったため、これまで対応を見送られてきたということであったようだ。

App Storeのオプティマイズサービスを行っているStraplyのファウンダーであるGeorge Lawrenceは、iOSアプリケーションストアに入力された「Angry Birds」をミススペルした検索文字列についての調査を行っている。

Lawrenceによると正しいスペルで検索されたのが98.48%とほとんで、いずれのスペルミスも1%にも見たない頻度なのだとのこと。「Angery birds」が0.46%で、「angri birds」が0.37%、そして「angry blrds」が0.32%などとなっている。統計に数値として出てくるスペルミスは5つのみであったようだ。

「スペルミスないしタイプミスというのは、必ず発生するものです。しかしその量は非常に少なく、これに対応していくのは、なかなか難しい問題であるようです」と述べる。「ミススペルによる検索量は四捨五入すれば0%と丸められてしまうようなものなのです」。

但し、こうしたスペルミスが非常に少ないものであるとはいえ、ロングテール戦略的視点に立てば、こうしたものに対応することはアプリケーションストアのみならず、あらゆる検索エンジンにとって重要なものであるといえる。Googleは、その出自からもアプリケーションストアにおいて、こうしたロングテール戦略を充実させてきていた。2014年が間近に迫った今になって、Appleもようやくこうした方向の強化を始めたわけだ。

いずれにせよ、今回の改造はほとんどのiOS開発者にとって好ましいものと受け入れられるものとなるだろう。スペルミスを期待して妙な名前のドメインを用意していたサイバースクワッターにとっては悲しむべきアップデートだと言えるかもしれない。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


Twitter、酒類などの広告の年齢確認をアプリ内できるように簡易化

Twitterが‘age gate’年齢フィルター機能を導入したのは1年前だ。これは酒類などの広告を合法的に掲示できるようにするための措置だった。今日(米国時間11/25)、広告主をフォローしやすくし、Twitterの広告プラットフォームとしての魅力を高めるため、この年齢確認手続きがシンプル化された

昨年6月に導入された手続きでは、酒類など年齢制限があるブランドをフォローするためにはDMを受け取り、そこから別ページに飛んで年齢を答えるとTwitterに戻されて初めてフォローができるという仕組みだった。新しいバージョンではTwitterアプリ内にiOSの標準の日付ピッカーが表示され、そこで生年月日をを入力するとそのままフォローができる。

さらにユーザーの負担を軽減するため、一度年齢確認を終えたユーザーについて、Twitterは「成年ユーザー」という属性を付与する(ただし生年月日情報は記憶しない)。これは大いに便利な機能だ。つまり他の年齢確認が必要なブランドについてもいちいちユーザーが入力を求められることがない。

この方式は(前の方式でも結局同じことだが)、単なる自己申告なので未成年者が嘘の生年月日を入力して、たとえばJim Beamをフォローすることは簡単だ。しかしアメリカではどんなに抜け道があろうと、年齢を尋ねておきさえすれば「未成年者に有害な広告を表示した」という罪に問われずにすむのだ。年齢制限のある商品については、Twitterと広告主はどうしても年齢を尋ねる手続きを必要とする。

成年向け商品の広告主はTwitterで安心して広告を表示できる。

Image credit: Garrett Heath/Flickr CC

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+