「手のひらに象」の謎のスタートアップ、Magic Leapから拡張現実ゲームのデモビデオ

手のひらで小さな象がダンスするイメージビデオが印象的な謎のスタートアップ、Magic Leapが新しいデモ映像を公開した。同社の開発する拡張現実ハードウェアを利用すればこういうことができるという予告編だ。その中には「オフィスで拡張現実シューティング」の短いデモも含まれている。ビデオは最初にメールなどのオフィス・アプリの拡張現実インタフェースを紹介した後、そのオフィスの中でシューティング・ゲームを始めてみせる。

ゲームのアートワークは映画ロード・オブ・ザ・リングにも参加したスタジオ、Weta Workshopが担当した。

このビデオでは最初にYouTubeとGmailのアプリが登場し、OSレベルでのメニュー・システムがデモされる。デモ実演者はYouTubeとGmailアプリを片付けた後、空中に3Dメニューを呼び出し、シューティング・ゲームをタップして選択する。すると各種のバーチャル・リアリティー武器が表示される。武器を構えて待つうちにタワーディフェンスに似たかたちで怪物が襲ってくる。ビジュアルはよく出来ているが、さすがに際立った個性はない。.

このビデオにはMagic LeapがTEDに出席できなかったことのお詫びが付けられていた。CEOのRony Abovitzは今年バンクーバーで開催されたTEDカンファレンスで講演する予定だったが、直前にキャンセルされた。Magic Leapの主要なゲーム開発者の講演もキャンセルされている。

Magic Leapの投資家、パートナーにはKPCB、Andreessen Horowitz、Google、Legendary Entertainmentなどそうそうたる顔ぶれが揃っており、当然ながら業界の強い関心を集めている。

Magic Leapではこのビデオがコンセプトの紹介なのか、Magic Leapプラットフォーム上でのソフトウェアの実際の動作を記録したものなのか明らかにしていない(Wetaが参加していることからすると前者のようだ)。ともあれMagic Leapはわれわれの取材に対してYouTubeビデオをアップロードしたのは同社だと確認した。 もし彼らのプロダクトが実際にこのレベルになるのであれば、巨額の資金調達も納得がいくものとなる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


VRシューティングゲーム、EVE: Valkyrieは最新予告編ビデオも大迫力!

Oculus Riftのようなデバイスを実際に着用して体験してみなければ、バーチャル・リアリティー・ゲームがいかにクールか理解するのは不可能だ。しかしこの新しいEVE: Valkyrieの予告編ビデオを見ればそのすごさの一部は感じ取れるだろう。

なにしろうるさ型揃いのTechCrunchのライターがそろって絶賛しているほどだ。もしこのVRゲームが箱入りで売られるなら、箱の裏にはこういう宣伝文句が太字で印刷されることだろう。

“この予告編では文字通りに手に汗を握った”Matthew Panzarino, TechCrunch

“これがリリースされたらもう現実世界には戻りたくない”Darrell Etherington, TechCrunch

再生設定を最高の1080p、60fpsにしてフルスクリーンでご覧あれ。EVEはいわゆるMMPOG(多人数オンラインゲーム)の老舗だが、最新作のValkyrieは宇宙を舞台にしたVRの一人称ドッグファイトシューティングゲームとなっている。ターゲットはPC版Oculus RiftとSonyのPS4 Project Morpheusだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


IntelおよびGoogle、タグ・ホイヤーと高級Android Wearデバイスの製造について合意

どうやらTAG HeuerブランドのAndroid Wearウォッチが登場してくるらしい。IntelとGoogleは、TAG Heuerと手を組んでAndroid Wearデバイスを製作することになった旨をアナウンスしたのだ。

このアナウンスは、スイスのバーゼルで行われているBaselworldという有名な時計見本市にて行われたものだ。この見本市ではTAGやSwatchなどがシェア拡大を目指して積極的な商談を行ったりもする。今回の提携話は、Fossilや、Luxottica Groupとの提携と同じ流れにあるものと言ってよいだろう。どのような時計を製作する予定なのかなどについての情報はいまのところ入手できていない。また、実際にどのような時計の製作を目指していくのかが決まっているのかどうかについてもよくわからない。

現状では具体的な話が一切わからないわけだが、ともかくIntelは、ウェアラブル市場に打って出るために消費者ブランドの力を借りるべきだと考えているわけだ。また、LVMHグループの一員であるTAG Heuer側も、Apple Watchが将来の脅威となり得ると考えているのだろう。現在のAndroid Wear商品群に満足できない贅沢指向の利用者向けにスマートウォッチを提供することで、TAG Heuer、Intel、およびGoogleもスマートウォッチマーケットの中で、存在感を示したいと考えているのだ。

「技術革新の担い手と、高い信頼をえている時計ブランドが手を組むことになったわけです。強力なシナジー効果を発揮できるものと思っています。私たち3社にとってもウィンウィンの関係であるといえるもので、大いなる発展が期待できるはずです」と、LVMH Watch GroupのPresidentであるJean-Claude Biverは言っている。

今回の提携は突飛なものでもないはずだ。高価なAndroid Wearを待ち望む層もいるはずだ(大馬鹿者かもしれないが)。また、スペックばかりに気を取られるのではなく、腕時計市場でポジションを得ようと考えるのなら、時計市場での振る舞い方を教えてくれるパートナーが必要となるはずなのだ。TAG Heuerならマーケティング面からみても何の不満もない相手であり、今後の動きには大いに期待しても良いのかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H


テスラモーターズ、州法改正を勝ち取りニュージャージー州での販売が再度可能に

ニュージャージーの州知事であるChris Christieは、同州の住民に対してテスラモーターズの販売を再度認める法律にサインした。

ニュージャージー州では、1年ほど前から車はディーラー経由でのみ販売を認めるという法律が施行されていた。テスラモーターズはディーラーを介さず、自社の所有する直販店経由での販売を行なっている。このためテスラモーターズはニュージャージー州での販売を行うことができず、また州内の自社ショールームにても試乗してもらったり、あるいは販売関連情報を提供することもできなくなっていた。

テスラモーターズはニュージャージー州での販売禁止に対し抗議を続けており、ついに州法をひっくり返すにいたったわけだ。新しい取り決めにより、テスラモーターズは自社運営の販売店を4店舗と、1つのサービスセンターを解説することができるようになった。

これにてニュージャージー州での販売に道が開けたわけだが、但しバージニア州、アリゾナ州、テキサス州、そしてミシガン州では相変わらず販売を禁止されている。

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(翻訳:Maeda, H


SXSWに「触れ合いロボット動物園」開設―災害で人間を助けるロボット勢揃い

SXSW自体が動物園みたいなものだが、今年はそのインタラクティブ部門にロボット触れ合い動物園が開園している。ロボットは最後には人類を滅ぼすというディストピア的強迫観念も一部に根強いが、ここに集められたロボットは災害時に人間を救けるためのものだ。

オースティンのダウンタウンにあるJW Marriottホテルのボールルームの会場に足を踏み入れると、各種の災害救助ドローンや積み重ね可能なシェルター、被災者と会話できるかわいいボール紙製のボットなどが出迎えてくれる。

このロボット動物園を主催したのはユタ州Heber CityのField Innovation Team (FIT)は災害の際に緊急即応チームと被災者のコミュニケーションを図る新しいテクノロジーを開発しているNPOだが、今年のSXSWのイノベーション賞に選ばれた。 この団体アメリカ・メキシコ国境の密入国者激増の危機福島第一原発事故、ワシントン州Osoでの大規模な土砂崩れなどの際に救援活動を行ってきた。

〔ビデオが表示されない場合は原文をごらんください。〕

〔日本版〕土砂崩れの被災地の上空にクワドコプターを飛ばして3D地形図を作成し救援活動の基礎的情報に役立てた例などが紹介されている。

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SXSWに来たクールな日本のスタートアップ4チーム紹介―AgIC、SenSprout、exiii、Plen

私は今年のSXSWの取材ではBates Motelの4号室をベースにしている(この話はまた別に)。ここで、この週末、はるばる東京からテキサス州オースティンにやってきたクールなハードウェアのスタートアップをインタビューすることができた。8チームのデモを次々にに見たが、そのうちの4チームには特に強い印象を受けた。

最初のチームはわれわれが以前に紹介したことがあるAgICだ。これはユーザーが銀(Ag)を含有する伝導性の高いインクを使って専用のペンまたはインクジェットプリンターで印刷することによってサーキットボードを自作できるというもの。

AgICは今回のSXSWで回路の大型化をデモした。デモを担当した杉本雅明氏によると、新しいバージョンでは部屋の壁ぐらいのサイズの回路を作成できるという。

またAgICは小型のハードウェア・コントローラーを開発した。ユーザーはこのコントローラーを介して自作したAgIC回路から他の電子機器を操作できる。つまり自作した回路をボタンに使ってほかのエレクトロニクスを動かせるわけだ。「A」の回路を押すと照明が点灯し、「g」の回路でステレオを鳴らすといったことができる。

テクノロジーとしても興味深いが、電子回路がビジュアルに美しいものになり得るというコンセプトが特に面白かった。杉本氏は「壁紙にもできる」と言っていた。

2番めのスタートアップは西岡 一洋、三根一仁、岡田隆太朗、川原圭博の4氏によって創立されたSenSproutだ。

SenSproutは農業のための環境の水分センサーシステムだが、実はセンサーにAgICの回路プリント・テクノロジーを利用している。インクジェットで導電性インクをプリントするだけよいので、従来の水分センサーに比べてはるかに低価格で製造できる。コンセプトの実証研究の段階で、 Wiredが紹介したことがある。2ヶ月前に会社が設立され、SenSproutの商品化を目指している。

SenSproutセンサーのユニークな特長はバッテリーを必要としないことだ。なんとこのセンサーは周囲を飛び交う電波(テレビ、ラジオ、携帯等)を微小な電力に換えて作動する。モニターの結果は、専用アプリで視覚化される。

次に未来的な筋電義手を開発しているexiiiのチームが登場した。共同ファウンダーの近藤玄大、山浦博志、小西哲哉の3氏に加えてプロダクトのユーザーでエバンジェリストの森川氏がデモを行った。eiiiはは家庭の3Dプリンターで出力できる低価格で高機能かつスタイリッシュな義肢の開発を目指している。義肢を必要とする人々すべてが購入できるような製品の市販がチームの目標であり、300ドル程度を目指している。日本では義肢を必要とする人々のうち筋電義肢を実際に利用できているのは、高価格に妨げられて1%程度に留まっているという。

森川氏が実際に装着してデモを行った。森川氏は右腕を一部失っているが、exiiiの義手により500g程度の物体をつかむことができた。またアタッチメントを介してカメラを保持することもできた。

デモセッションの最後はPlen2だった。 Led by 赤澤夏郎、富田敦彦、伊藤 武仙の3氏のチームの目標は「誰でも作れる小さなヒューマノイド・ロボットによりロボットと暮らす未来をみんなに届ける」ことだという。チームはロボットの日常のツールとしての価値を幅広い層に啓蒙しようとしている。

この目標を実現するために開発された小さなロボットはパーツの大部分が家庭で3Dプリント可能だ。ユーザーはモーター部分だけを購入すれば、他のパーツは自分でプリントして組み立てることができる。組み立て済みの完成版も注文できるというが、私には「プリントして自作できるロボット」というコンセプトが面白かった。かわいらしい小さなロボットはスマートフォンやタブレットから操縦でき、歩いたり、踊ったりするほか小さな玩具の車の運転までできる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


多種類のセンサを収めて出力をBluetoothで送るPocketLab、科学教材にもセンサ応用システムのプロトタイプやホビーにも

ふつうは、固有の機能や目的を持った製品にセンサを組み込むのだが、ここでご紹介するのは複数種類のセンサそのものを、多目的的に、あるいは子どもの科学教材や、大人の各種ホビー/お仕事目的のために構成した製品だ。もちろんセンサ素子単体ではなく、センサへの入力系と出力系もパッケージしているし、アプリ(クラウドアプリ)も提供しているから、簡単にスマホなどに接続できる。また、これを内蔵させて、特定の目的をもったアプリやデバイスも作れる。

PocketLabと名付けられたこのデバイス(上図)は、その名のとおり、ポケットに入る実験室で、こいつが計測できるのは、加速度、力、角速度、磁界(磁場)、圧力、高度、そして温度だ。出力はBluetooth 4.0でAndroidおよびiOSのスマートフォンやタブレットへ行く。出力データはさらにそこからPocketLabのクラウドへ行き、保存され、視覚化され、分析される(たとえばリアルタイムのグラフを表示できる(上図画面))。またExcelやGoogle Docsなど、そのほかのソフトウェアと統合できる。

Kickstarterで‘買う’と100ドルだが、センサとプローブから成るこれまでの専用教材ハードウェア(Vernier、PASCO、Texas Instrumentsなど製)を置換することをねらっている。PocketLabは、他種類のセンサがあって、いろんな実験に使えるのが強みだ。

また子どもたちがデータを自分のiPad(などのデバイス)で簡単に見られる、という単純なユーザ体験を重視している。センサの使い方の細部を勉強する必要はない。PocketLabを対象にセットしたら、あとはデータを画面で見るだけだ。

PocketLabを作ったClifton Roozeboomは、Mountain View(Googleの本社がある)に住むPhDの学生だ。これまでの科学教材は高価で大きくて重くて使いづらい(しかも技術的に古くて単機能)ものが多かったから、子どもでも簡単に使えるものにしよう、と思ったのが開発のきっかけだ。彼がPhDを取ったテーマが、「新しいセンサテクノロジの開発」、だった。

PocketLabを買うと、いろんな実験の仕方を説明している‘教科書’がおまけでついてくる。ただし同社は、教材企業になるつもりはない。PocketLabはあくまでもスタート地点であり、むしろ、これを手にした教育者のコミュニティが、さまざまなカリキュラムのネタにしてほしい、と考えている。ただデータをリアルタイムで測定〜表示するだけでなく、センサで何ができるか、という生産的あるいは生活的/社会的な応用に、ほぼ無限の可能性がある。それを掘り出すのが、先生たち、あるいは子どもたちだ。

“PocketLabは、あくまでもユーザのスタート地点だ、と考えている。今後は、Little BitsやArduinoやRaspberry Piなどのように、応用系〜応用製品の無限の可能性をユーザ自身が探求していただきたい。うちは、ハードウェアと、アプリと、クラウドソフトウェアの開発に専念したい”、とRoozeboomは語る。〔訳注: Kickstarterのページの大見出しも、Explorers Wanted(探求者を求む)となっていて、製品のセールスポイントや利点を訴求するふつうの売り込みタイトルはない。〕

“Leigh高校のAPの物理のクラスで、大量のユーザテストを行った。またスタンフォードの二つの物理学のクラスと二つの機械工学のクラスでもPocketLabを使った。ハードウェアのベータテストには、全国の科学の教師12名が参加した”。

PocketLabに使われているセンサは、スマートフォンなどにも使われている最新の標準規格のセンサだ。だからこれまでのセンサ利用製品よりも性能が良い。“従来のセンサ利用/応用製品は、高度な専門家でないと使えない”、とRoozeboomは言う。

スマートフォンなどでとっくに使われている最新のセンサの利用が、教材畑で遅れていた理由として彼は、教材がシリコンバレーの盲点だったから、と言う。むしろ教材こそ、最新のイノベーションがいち早く導入されるべき分野なのに。消費者家電ばかり珍奇に進歩しても、しょうがないよね。

このプロジェクトの最初の資金は、Yale School of Management Education Leadership ConferenceとStanford BASESからの、両者が主催したビジネスプランコンペの賞金だった。また最近では、小額のエンジェル資金も得ている。

Kickstarterの目標額25000ドルは、とっくに超え、締め切りまであと28日を残して今では40000ドル近くに達している(日本時間3/18 13:30)。発売(支援者への送付)は、6月の予定だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


「Ring」新モデルが4月末に出荷開始、Kickstarterは再び炎上気味

昨年10月に一般販売を開始し、よくも悪くも話題を呼んだ指輪型のウェアラブルデバイス「Ring」に、第2世代モデルとなる「Ring Zero」が登場した。

開発元のログバーの発表によれば、初代モデルと比べてジェスチャー認識精度が300%、ジェスチャー反応速度が10倍に向上し、重量も3分の1(Sサイズで5.4g)に軽量化したという。白と黒の2カラーがあり、価格は1万6900円。初代モデルの269.99ドルから約1万円値下げしたかたちだ。Amazon.co.jpで先行予約を受付中で、4月30日から発送する。

Ringは人差し指につけて空中に絵文字やアルファベット、数字を描くことで、内蔵するモーションセンサーでジェスチャー情報を取得。この情報をBluetooth経由でRingのスマートフォンアプリに送ることで、照明を点灯させたり、テレビの電源をオン・オフにするなど、事前に登録したアクションを実行できる。

第2世代モデルとなるRing Zeroでは、「Maestro(マエストロ)」と呼ぶジェスチャー認識エンジンを搭載。これによって、初期モデルと比べて、ジェスチャーのマッチング率が300%向上したのだという。

初代モデルについては僕も試したことがあるのだけど、操作の「コツ」をつかむまでは、指先のジェスチャーが認識されたのは2割程度。ログバーCEOの吉田卓郎氏によれば、「多少使い方を練習すれば、ほぼ認識される」ということだった。

第2世代モデルの「マッチング率が300%向上」についてはピンと来ない部分もあるが、吉田氏は「一度ジェスチャーの仕方を覚えるとほぼ100%認識する」と話している。それだけに、どれくらい認識率が向上したのか注目される。

Kickstarterのコメント欄が再び炎上

Kickstarterで88万ドル(約9000万円)を集めて華々しいデビューを飾ったRing。その後、デザイン変更や出荷遅延でKickstarterのコメント欄が炎上したものの、昨年10月に無事出荷をスタートした。東京・渋谷の表参道ヒルズに5日間限定でオープンした「Ring Store」には連日1時間待ちの行列ができるなど、その注目度の高さが伺えた。

その一方で、商品を受け取ったユーザーからは厳しい反応も。

Kickstarterのコメント欄には「サイズが大きすぎる」という投稿が相次ぎ、開発元のログバーは購入者にサイズ調整用のアジャスターを無料で送付している。また、YouTube上ではジェスチャー認識率の悪さを指摘する辛辣なレビュー動画が掲載され、Kickstarterの一部の支援者からは集団訴訟を呼びかけるコメントも投稿されている。

こうした声を受けて開発元のログバーCEOの吉田卓郎氏は昨年末、初代モデルに不満を持つユーザーに対して、第2世代モデルを無償提供することを発表。第2世代モデルを希望したユーザーには、4月30日以降商品が届くという。


Google、Pixelに新モデル投入―パワーユーザー、デベロッパーに最高のChromebook

GoogleのChromebook Pixelはデビュー以来ずっとChrome OSに何ができるのかをGoogleがデモするためのフラグシップマシンだった。今回発表された新モデルもその伝統を受け継いでいる。

外観はほとんど変わらず、デザインの一新を期待した向きに残念だが、新Pixelは旧モデル同様、金で買える最高のChromebookだ。最安モデルが999ドルで、お買い得といっていいだろう。Googleは旧版の長所はそのままにさまざまな改良を加えている。特にバッテリー駆動時間は大きな改良点だ。 以下詳しく紹介したい。

まず基本スペックから見ていこう。新Pixelは2モデルからなる。999ドルのCore i5(2.2 GHz Broadwell-U)モデルには8GBのメモリー(旧版は4GB)と32GBのSSDが搭載される。1299ドルのCore i7 LS(2.4 GHz Broadwell-U)モデルには16GBのメモリー、64GBのSSDが搭載される。両モデルともIntelのHD Graphics 5500 GPUを装備し、重量は3.3ポンド(1.5kg)だ。LSというのはludicrous speed(馬鹿げたスピード)の頭文字だそうで、Googleもやり過ぎを自認しているハイパワーモデルだ。しかしChromebookのアプリを開発するデベロッパーにとっては最適のマシンだろう。

今回の新モデルはWi-Fiのみで、LTEモデルは発表されなかった。私の取材に対してGoogleの広報担当者は「ほとんどのユーザーがスマートフォンからテザリングして利用していることがわかったので、LTEに資源を割くことはしなかった」と答えた。

両モデルとも当面、アメリカのGoogleオンライン・ハードウェア・ストア のみで販売される。新Pixelが外国で購入できるようになる時期についてはまだ発表がない。ただしイギリスでは来月発売が開始されるという情報をわれわれはつかんでいる。

地味なアルミの筐体、ディスプレイの裏にLEDで光る細いライトバーがあるところを含め、新モデルの外観は旧モデルとほとんど同一だ。

ディスプレイを開いても依然として違いはわずかだ。キーボードは多少タッチが改良された。2560 x 1700の(美しいが反射が強い)12.95インチ・タッチスクリーンは239 ppi、430万ピクセルという高精細度だ。

ただしPixelの内部は完全に一新されている。 第5世代のi5 CPUはGoogleのOctaneベンチマークで旧モデルの21,711ポイントに対し、24,392ポイントを叩き出す。

もっともウェブサイトをブラウズするなど日常の利用ではプロセッサーの差はあまり意識されないかもしれない。しかし旧モデルはすぐに熱くなりファンがうるさく回り始めた。新モデルでは今のところファンは回らず、熱くもならない。

バッテリー駆動時間、USB Type-C充電

新Pixelのバッテリー駆動時間は大きく改善された。旧モデルはおよそ5時間で死亡したのに対し、新モデルは約12時間もつ。私の1週間のテストでも10時間は確実に作動した。つまり仕事でまる1日使った後、さらに家で1時間くらい寝そべってウェブを見ることができるわけだ。

バッテリー駆動時間の改良でGoogleが取った戦略は興味深い。新しいスクリーンは「コンテンツ対応バックライト」を装備する。さらに、最近普及が進み始めたパネル・セルフ・リフレッシュテクノロジーを用いており、静止画が表示されている間GPUを停止させることによってかなりの省電力を実現する。キーボードのバックライトも入力が30秒以上ないと自動的に減光する。

仕事でまる1日使った後、さらに家で1時間くらい寝そべってウェブを見ることができる

また新Pixelには高速充電モードが用意されている。これは15分間の充電で2時間の駆動時間が得られる。充電を忘れてきたことに外出先で気づいたときなど役立つ機能だ(もちろん電源が手に入ればだが)。フル充電には1時間半ほどかかる。

新Pixelでいちばんおもしろいのは充電の方法 だ。裏表兼用のUSB Type-Cポートが左右両サイドに一つずつ設けられており、 Chromebookで、というかノートパソコン全体でも新MacbookMacBookに次いで、次世代USBを採用 する最初のモデルとなっている。

GoogleのBowersは私の取材に対して 「ここでわれわれが目指している重要なイノベーションはユニバーサル充電の実現だ。毎日外出のたびに1ダースもの異なる充電アダプターを持ち歩くのは煩わしい」と答えた。Pixel担当のプロダクト・マネージャー、Adam Rodriguezも「ほとんどのスマートフォンは(Appleを別にして)標準的なmicro-USBポートからの充電が可能だ。そろそろノートパソコンにも標準化が実現してよい時期だ。USB Type-Cは100Wまでの電力を供給できる。これならハイエンドのノートの充電にも十分だ。このシステムは非常によく考えられているので、スマートフォンに小電力を供給するのにも使える」と指摘した。

Googleは細部にもこだわる.

Type-Cポートはもちろん充電だけでなく、周辺機器とのデータ交換の役割も果たす。アダプターを通じてディスプレイその他の周辺機器と接続することができる。Google自身もType-CとUSB、HDMI、 標準ディスプレイ・ポートとの接続など、いくつかのアダプターを用意している。またいかにもGoogleらしく、Chromebookのハードウェアを接続するアダプターの仕様を公開し、オープンソース化している。Google製アダプターは、 Type-C/USB Aが12.99ドル、HDMI、DisplayPortアダプターが39.99ドルだ。

タッチスクリーン

最初のモデル以来、Pixelはタッチスクリーンを装備している。新モデルでも大きな変化はないが、Googleによれば色彩が前より鮮やかになったという。

私はPixelの旧モデルを使っていてタッチスクリーンが弱点だと感じることが多かった。なるほど作動はするが、アプリがタッチに最適化されているとはいえず、あまり魅力を感じなかった。GoogleがAndroidアプリ多数をChrome OSにポーティングし始めたので、新モデルのユーザー体験は改善されそうだ。

Chrome OSはフル機能のOSらしくなってきた

スクリーンで依然として気に入らないのは反射がひどいことだ。見やすくするためにスクリーンを明るくしなければならないことがたびたびあった(そうするとバッテリーのもちが悪くなる)。Pixelは室内向けのマシンで、天気のよい屋外で使うのは難しい。

一方、Googleが3:2のアスペクト比を守っている点は良い。 ノートパソコンでは16:9や16:10が標準的だが、私は高精細度スクリーンはワイドな方が好きだ。標準的なアスペクト比を好むユーザーの場合、1600 x 1062が快適な解像度だろ。最大の2560 x 1700に上げると私の目にはやや小さすぎる。

ライトバー

蓋(ディスプレイの裏)に設けられたライトバーはPixelで一番目立つデザイン要素だが、新モデルではこれに多少の実用的な機能が加わった。蓋を閉じた状態でライトバーをタップするとバッテリーの充電量が表示される。小さな点だが、最近のGoogleが細部にもこだわる一例だ。また、蓋を開いてパソコンを使いはじめるとライトバーはLEDで光るようになった。

やはり最高のChromebook

もしChrome OSのいろいろな制限が不満なら、PixelでUbuntuを走らせることができる。しかしGoogleの最近のアップデートでChrome OSはフル機能のOSらしくなってきた。つまりオフラインでもある程度機能するようになった。もちろんハードディスクのスペースは限られているが、このマシンのメインのターゲットであろパワーユーザーやデベロッパーにはプロセッサーが強力になり、バッテリーのもちがよくなったメリットが大きいだろう。この種のハードウェアを必要とするユーザーにとって、きわめて高品質でお買い得でもあるモデルとなったといえる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


高級なApple Watchは「保護ケース」に入れてから使うべきだろうか?!

Apple Watchを買おうと心に決めた人の中には、果たして大事なApple Watchは保護ケースに入れてから身につけるべきなのかどうかを悩んでいる人もいるのではなかろうか。

腕時計を使うのに、保護ケースに入れるなどという話は聞いたこともない人がほとんどだろう。多くの人はばかばかしくさえ感じるのではないかと思う。しかし実際のところ、Apple Watchは小さなコンピューターだ。モデルによっては200万円もするものすらある(安いものでも4万円以上となっている)。

しかも、Apple Watchはさまざまな利用シーンを想定しているデバイスだ。フィットネスにも利用できるし、またインターネットサービスからの通知を受け取ったり、あるいは電話に使ったりもする。さらには人に見せつけるための役割もあるだろう(もちろんそのためには18カラットゴールドのモデルが必須だ)。すなわち、ハーフマラソンで汗だくになったときにも使っているし、またおしゃれなディナーの際にも身から離すことはない。非常に多くの役割りを期待されているデバイスなのだ。

さらに、スマートフォンを保護ケースに入れるのは、ごく普通の行為だと考えられている。それであれば、スマートウォッチを保護ケースに入れておくのも、ごくふつうのことだと考える人もいるかもしれない。

そんなことを考えて、ケースメーカーのLunatikはApple Watch用の保護ケースを作ることにしたらしい。iPod Nanoを腕時計風に使うために開発した技術(特許取得済み)を用いた保護ケースについて、昨年秋に行われたApple Watchの公式リリース以来ずっとプランを練っていたのだそうだ。本体に搭載されているセンサーや制御部などを一切邪魔することなく装着できるようになっている。

プロダクトの名前はEpik Apple Watch Kitというが、現在のところはまだプロトタイプだ(最新のプロトタイプ写真を下に掲載している)。Apple Watchは4月末に販売となるが、その3ヶ月後くらいに間に合うように出荷したいと考えているそうだ。すなわち夏頃の出荷を考えていることになる。

LunatikのファウンダーであるScott Wilsonによれば、クラウドファンディングで利用者のニーズをはかりたい考えなのだそうだ。馬鹿馬鹿しいと一笑に付されてしまう可能性も、若干ながら考えているのだろう。

確かに、冗談としか受け取られない可能性は高いようにも思える。

しかしスマートウオッチに200万円を支払うのなら、$99ないし$149というケースの値段自体は問題にならないといえよう。もちろん腕時計として利用できるようにバンドもついていて、本体に引っかき傷がつくようなこともなくなるわけだ。

「ウェアラブルデバイスというのは、電話を利用するのが不可能ないし適切でないケースでも利用できるという性質をもっています」とWilsonは言う。「但し、さまざまな環境に対処できるように、物理的に頑丈でありかつ、目的に応じたスタイルであることが求められます」とのこと。

Epikはアルミニウム製であり、「防塵および防湿の機能」を持っている。ケースにはオリジナルのプラスチックバンドもついていて、Apple純正の洒落たバンドもうちで大切に保管しておくことができるわけだ。

「おまけに、みんなとは違うApple Watchを身に纏うことにもなるわけです」とWilsonはアピールする。ウェアラブルにはファッション性も必要とされるわけで、ケースを装着することで人とは違うスタイルをアピールできるようになるということだ。

Apple Watchがきゃしゃに見えると言う人もいるわけで、そういう人にとっても、保護ケースは現実的なオプションとなり得るのかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H


18金のApple Watchは理想的な大馬鹿者発見器

編集部: ケビン・ローズ(Kevin Rose)はDiggのファウンダー、 ベンチャーキャピタリスト、North TechnologiesのCEO であり、ニュース・アグレゲーターWatchvilleの開発者でもある。

私はアナログ腕時計のコレクターで、自他ともに認めるAppleファンだ。そこで私もApple Watch Edition(EditionというのはAppleが発明した「金」という意味のマーケティング用語)を好きになろうと努めた。しかし私にはApple Watch Editonに含有する金の価格(1トロイ・オンスの18金は900ドル程度)以上の価値があるとはどうにも思えないのだ。

テクノロジー愛好家としてもコレクターとしても魅力を感じない。少し詳しく説明してみよう。

テクノロジー愛好家として

テクノロジー愛好家の小切手帳は最新テクノロジーに飛びついたときに流した血で真っ赤だ。

Watch Editionがテクノロジー愛好家にとって魅力的であるためには、もっとハイテクである必要がある。これほど高価なモデルなら、安価なモデルにないセンサーが付加されているとか、ディスプレイがさらに高精細度だとか、コストの関係で大量生産モデルでは実現できなかった機能が採用されているべきだ。そういう付加価値があってこそテクノロジー愛好家は法外な出費を自分に納得させることができる。RetinaディスプレイがMacBookに採用されたとき、われわれがそれに飛びついたのは、画面の美しさそのものよりむしろそれが最新のハイテクだったからだ。

残念ながらWatch Editionにはそういう特長は一切見られない。金側であるという以外、内部は安いモデルと全く同一だ。それで値段は7000ドル高くなっている。

コレクターとして

腕時計のコレクターが求めるのは、語り伝える価値のある職人技のストーリーだ。われわれは何十年にもわたって時を刻む時計を作るために注がれた職人の技を愛する。

こういうストーリーを売る広告としてパテック・フィリップは「あなたはパテック・フィリップを所有するのではありません。あなたはパテック・フィリップを次の世代に伝えるためにその面倒を見るのです」と宣言している。

Apple Watch Editionは次世代まで残るのだろうか?

腕時計コレクターとして私がEdtionを欲しくなるためには、Appleは外部だけでなく内部にももっと洗練された高度な素材と製造技法を用いる必要がある。特に耐久性は重要だ。テクノロジーそのものとして時代遅れになっても、私の孫のために時計としてはきちんと機能してもらいたい。古いiPodのようにクローゼットの隅に放り出されて埃をかぶっているのでは困る。

たとえば、裏蓋も透明なサファイアガラスにして内部を見せるというのもよいだろう。FPJourne Eleganteのデジタル版だ。内部が見えるようにして、そこに特別な機能が組み込まれているのが見えればコレクション価値がアップする。

しかし現在のところ、349ドル版とまったく同じ内部機構の時計が金側になったとたんに1万ドル以上になる。コレクション価値をどこに見い出せばいいのか?

時計師のロジャー・スミスが偉大な時計師、故ジョージ・ダニエルズ博士(同軸エスケープメントの発明者)について語った言葉がコレクション価値について的確に述べている。

「コレクターがダニエルズの腕時計を買うのは、ダニエルズがその時計を完成させるまでに払った努力の歳月だけを買うのではない。コレクターはダニエルズがかくも偉大な時計を作り出す偉大な時計師になるまで払った自己犠牲の積み重ねを買うのだ」

中国で大量生産されたデバイスからそうした偉大な職人技、そのオーラを感じることはない。コレクターズアイテムにはこのオーラが必須だ。.

ゴールド愛好家に売る

Appleはファッションブランドになる必要はない。なるべくたくさんの腕時計が売れるようにすることを目的にすべきだろう。ゴールド(素材ではなく色)はファッション界ではトレンドのようんだ。それならゴールドの腕時計が多くの消費者の手にわたるようなテクノロジーの開発に努力すべきではなかったのか? たとえば「これまでよりも10倍丈夫なゴールド・コーティング」には大きな価値があるだろう。私ならそのアップグレードに500ドルから1000ドル出してもいい。しかし数年もすれば使い捨てになるようなデバイスに18金無垢のケースは要らない。

さて困った。私にはWatch Editionが誰をターゲットにしているのか想像がつかない。

最新のハイテクでもなければコレクターズアイテムとしての価値もないとすると、唯一残された価値は自分には金があると見せびらかすことだけになる。それなら中国の一部では十分な数が売れるのかもしれない( (ヒツジ年だということを忘れずに)。ドバイも市場として思いつく。

しかしそれ以外の地域では、Watch Editionは女優のアナ・ケンドリックがツイートしたような役割しか果たさないのではいかと思う。:

Appleがそういうイメージを喜ぶのかどうか私には謎だ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


新Macbook―Appleが未来を探検するのはユーザーへの裏切りではない

Appleの新MacBookの入出力は3.5mmのオーディオジャックの他にはUSB-Cポートがひとつ用意されているだけだ。一部からはAppleのユーザーに対する裏切りだという非難の声が上がっている。不満の原因はポートがひとつしかないことの他に、電力消費の抑制によりファンレスのロジックボードを実現するため、非力なIntel Core Mチップセットを採用したことにも向けられている。 暴動も起きかねない怒りを招いているようだ。

しかし事実は、新MacBookは「少し早目に到来した未来」そのものに過ぎない。しかもAppleユーザーには新MacBook以外にも十分な選択肢があるのだ。

新MacBookは中身も外見も徹頭徹尾、エンジニアリングのショーケースだ。それはしかしすべてのAppleユーザーにとってこれがベストの製品だということを意味しない。新MacBookは特定のユーザーを念頭に置いてデザインされている(そうしたユーザーの数が将来大きく増えていくことを予期しているのだろう)。いずれにせよ新MacBookはiPadをメインのコンピュータとして使って満足しているユーザーを対象にしている。パソコンのトレンドとiPadの記録的成功を考えれば、十分に有利な賭けといっていいだろう。

Core Mプロセッサーでは動画などメディアの編集ツールとしては力不足だろうが、Apple自身もパワーハウスだとは主張していない。MacBookは、日常使う速くて軽いマシンだ。サイではなくカモシカだ。Appleにはもっと強力なマシンがたくさんある。フォースタッチを採用した新しい13インチのRetina MacBook Proなどはその一例だろう。

12インチのMacBookは価格的にも上位機種ではない。現行のMacBook Airは価格帯は1300ドルから上だ。1299ドルのMacBookだけがAppleのノートパソコンであれば、さまざまな不満にもある程度理由があることになるが、事実はそうではない。

実際にテストしてみた上で言うのだが、MacBookには欠点として非難される面を大きく上回る使い勝手のメリットがある。どんな製品の購入の場合でもそうだが、消費者は自分の利用習慣に照らして製品のメリットとデメリットを比較検討しなければならない。そのことに文句を言う筋はあるまい。

プロダクトデザインでのAppleの強みは、ユーザー価値を最大にするタイミングでテクノロジーを採用する的確な判断にある。たとえばAppleはNFCの採用を急がず、マス普及の条件が整ってきた段階で装備した。逆にTouch IDやThunderboltの場合はライバルに先駆けていち早く採用した。USB-Cは後者の新たな例で、Appleのポート簡素化のデザイン戦略の一環をなすものだ。

私が愛用している12インチ、G4 PowerBookの側面を見てみよう。左側は月の表面のように穴だらけだ。右側には光学ディスクドライブが鎮座している(そして重さは新MacBookの2倍以上で、おまけにファンもある)。ほとんどのユーザーはこのずらりと並んだポートを日頃利用していない。それどころかポートの正確な名称さえ知らないだろう。

新MacBookの価値は、ユーザーの日々のニーズをどれだけ満たせるかによって最終的に判断される。テクノロジー・メディアではCore Mプロセッサーでは写真の編集も満足にできないという主張がなされているが、その根據はCore Mのベンチマークの数字に基づいた推測に過ぎない。IntelのTurbo Boostテクノロジーはこうした人工的なベンチマーク環境とは相性が悪く、紙の上の性能は低く出がちだ。またベンチマークは現実のユーザー体験の代替にはならない。

新MacBookはパーソナル・コンピューティングにおける一つのパラダイム・シフトを象徴するプロダクトだ。しかしAppleはそれぞれのユーザーの利用ケースに対応できる豊富なプロダクトラインを用意している。Appleユーザーは別に新MacBookを選ぶことを強制されているわけではない。それに今は大声で不満を述べているユーザー層にしても、実際に使ってみればトレードオフは想像していたほど大きいものではなかったと気づくに違いない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


App Store、iTunes Storeで世界規模のサービス障害

Apple Watchや新しいMacbookの発表で盛り上がったばかりのAppleだが、App StoreやiTunes Storeなど一部のサービスで障害が起きているようだ。すでに国内メディアや米国TechCrunchでも報じられているとおりで、日本だけでなく海外でも同様の事象が発生している。

Appleのサポートページによると、3月11日18時頃から一部サービスで不具合が発生。iCloudについては同日22時頃までに復旧したが、3月12日2時28分時点でもApp Store、iTunes Store、Mac App Storeが利用できない状況のままになっている。

またApp Storeが利用できないことでアプリ内課金も利用できない状況となっている。ガンホーの「パズル&ドラゴンズ」など、一部のアプリではアプリ内にてその旨のアナウンスもなされている。

 


Apple Watchのバッテリーは劣化時に交換可能であるらしい

昨日、ついにApple Watchが発表された。詳細はこちらの記事にまとめてあるので、ぜひご覧頂きたい。発表以前から大いに話題になっているわけだが、価格が公にされから、デバイスの老朽化について心配する声も聞こえ始めている。

Apple Watchの価格は、SPORT版が42,800円からで、EDITIONの最も高額なモデルは218万円となっている。最高級モデルは18Kゴールドのボディとなっている。外見はもちろん立派なものだが、他のモバイルデバイスと同様に、2年ほどで老朽化してしまうようならば価格はあまりに高額であるとも言えよう。

ただ、少なくともバッテリーについては老朽化の心配をする必要はないようだ。Appleのスポークスマンによれば「バッテリーは交換可能」であるとのこと。Appleに送ってバッテリーを交換してもらうのにいくらかかるのかはわからない。しかし、ともかく劣化したバッテリーは交換できることになっているようだ(バッテリーは3年ほどで劣化する)。

問題はバッテリーだけでなく、たとえばプロセッサーの処理能力に不満を感じるようになることも考えられる。今のところCPUやRAMなどをアップグレードできるのかどうかについては不明だ。Appleに問い合わせてみたのだが、少なくとも本稿執筆時点で返事はもらえていない。詳細がわかりしだいお伝えすることにしたい(高額なモデルも用意されているわけで、そうしたモデルを購入した人に対してのみアップグレードを可能にするということもありそうに思える)。

ただ、プロセッサーのアップグレードが可能になるとすると、バッテリーの持ち時間がさらに深刻な問題として浮上してくることにもなる。Apple Watchのような小型デバイスにあっては、処理能力面の制約により消費電力を抑えている面があるからだ。Appleの提案するユースケースを見ても、無駄な端末操作を減らし、重要な通知に対してのみ応答するようにすることを目的としているように感じられる。

そもそもApple Watchは、定期的に新しいモデルに買い替えられることの多いiPhoneという高性能コンピューターの存在を前提としているといってもよく、Apple Watch側のCPUやRAMのアップグレードはあまり考慮していないという可能性もある。

そうした中、さまざまなセンサーを活用することになるフィットネス用のモデルこそが、もっともアップグレードを望まれることになるのかもしれない。SPORTモデルの価格が最も低いのは、買い替えの必要を考えてのことという可能性もあるだろう。200万円のモデルをスポーツ用途に使う人も少ないはずで、アップグレードの必要性はあまりないのかもしれない。

ただし、将来のアップグレードの話はともかく、バッテリーの持続時間が、Apple Watchにとっての大きな「問題点」となる可能性は高い。Appleによれば、さまざまな機能を利用しつつも、バッテリーは「1日中持続する」。ただし「1日中」というのをもう少し詳しくみると「時刻のチェックが90回、通知の受信が90件、アプリケーションの利用時間は45分で、Apple Watchで音楽を再生しつつBluetoothで聞きながら30分のワークアウトを行った場合で、持続時間は18時間」だとのこと。

心拍計機能をオンにしてワークアウトをすれば持続時間は7時間となり、その間に音楽を再生していれば持続時間は6.5時間となり、さらに電話をかける場合には持続時間が3時間になる。

Apple Watchを時計としてのみ利用するつもりならば、バッテリーは2日ほどもつそうだ。しかし普通の腕時計であれば電池が2日ほどしかもたないなどというのは考えられないことだ。あるいは電池式でなく高級ブランドの機械式の自動巻き時計を使っている人も、日々使用する中で1日おきにネジを巻いたりはしないはずだ。

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(翻訳:Maeda, H


ポートが1つの新MacBook、ACにつないでiOS機器を充電するには別売りのアダプタを利用

Appleは本日、新しいMacBookをアナウンスした。いかにもAppleらしく、「全く新しい」スタイルが採用されている。充電、データのインプット、およびビデオ出力を、すべてひとつのUSB-Cポートで行うというスタイルだ。MacBookをACにつなぎながら、同時にiPhoneを充電したい場合にはどうすれば良いのだろう。もちろん対策は用意されている。Apple製の別売りアダプターを購入するのだ。

新しいMacBookのUSB-C用にさまざまなアクセサリーが用意されている。通常のUSBを使いたいのなら2200円のアダプターを購入する。Digital AV MultiportアダプターおよびVGA Multiportアダプターはいずれも9500円だ。MultiportアダプターにはUSBポートおよびUSB-Cポートも搭載されている。

間違いのないように書いておこう。新MacBookでは、アダプターなしにiOSデバイスを充電することはできない。AppleがUSB-C Lightningケーブルをリリースする可能性もあるわけだが、今のところは2200円のアダプターを使う以外に選択肢はない。

Appleはしばしば、利用者の都合を無視する形で「未来」に突き進んでいくことがある。1998年にはiMac G3からフロッピードライブおよびシリアルポートを失くしてしまった。FirewireおよびCD-ROMドライブを捨て去ってしまったこともある。

今回の「単一ポート化」も「未来」への一歩だということなのかもしれない。確かにポートをひとつだけにすれば、シンプルかつエレガントになるだろう。ただ、ノートパソコンの使い方としては、ACから電源供給しながら外部モニタにつなぎ、そして他のデバイスの充電をするというのは「基本的」な用途だと思うのだ。消費者のニーズを無視した「進化」だと思うのだが、どうだろうか。

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(翻訳:Maeda, H


Apple Watch、ファーストインプレッション(ビデオあり)

今日(米国時間3/9)のAppleのプレスイベントでわれわれは実際にApple Watchの実機を手にとって試すことができた。昨年9月のイベントでも手首にはめてみることはできたが作動はしなかった。今回は4月24日に発売される製品版とほぼ同一だ。

Apple Watchのハードウェア、特にステンレス版は印象が強い。私の場合、38mm版の方がフィットする感じだが、42mm版もさほど大きすぎはしない。今日の発表で42mm版は38mm版よりおおむね50ドル高いことが分かったが、 私のように小型版が気に入っているものにはよいニュースだ。

Apple Watchのソフトはまったく新しいものだが、期待どおり直感的に操作できる。全タッチ方式のデバイスにあまりに慣れてしまったためデジタル竜頭の操作は最初にやや慣れが必要だった。しかしすぐに狭いディスプレイを有効活用するには巧妙なナビゲーション方法だと分かった。多少iPodのクリックホイールを思わせた。

Appleが「タプティック」と呼ぶデバイスを振動させてコミュニケーションに用いるテクノロジーは(新しいMacBookにも採用されているが)、スマートウォッチのようなウェアラブルデバイスには非常に適合している。振動はごく穏やかで、きわめてデリケートに調整されており、これまでのAndroidウェアラブルによく見られた粗野な振動フィードバックとはレベルが違うと感じた。タプティックの振動は人間が手首に触れるような独特の感触で、タッチは軽いのにはっきりと気がつく。

デフォールトのアプリ、ヘルス、フィットネス、カメラリモコンなどはすべて限られたモニタスペースをうまく使ったデザインになっている。サイドボタンを押して親しい連絡相手をサムネールで呼び出すシステムも巧妙で、数回のタッチで目指す相手にメッセージを送ったりApple Payで買い物をしたりできる。カメラ・リモコンを使えば、簡単に自分を含めたグループ写真が撮れる。下の写真のように、時計の表面にお絵かきして相手と共有できるスケッチという仕組みも面白い。

バンドのオプションも豊富で、全体としてつけ心地は快適だが、スポーツバンドの場合、ややエッジが気になった。もっともこれは使い込めば解消されるのかもしれない。

私自身、自動巻きアナログ時計のファンなのだが、Apple Watchの最大の強みは本当に「腕時計」と感じられる点だ。残念ながらこの点で、これまでのスマートウォッチはApple Watchに遠く及ばない。腕時計に慣れている私の場合は気にならないが、一部のユーザーにはやや厚いと感じられるかもしれない。しかし大半の自動巻きクォーツ時計はこれより大きく、重い。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Appleは、右クリックをたった今キャンセルした


その昔、スティーブ・ジョブズがマウスにボタンは1つしか必要ないと決めた時、Appleはある問題を抱えた。Macユーザーが画面をクリックしまくっている間に、PCは第2のボタン、右クリックを追加して第2レイヤーの操作を加え、ついにはクパチーノもControl-クリックを導入しなければならなかった。マウスにボタンが次々と加えられ、トラックパッドでも未だに右クリックが使われる中、Appleは1枚岩のトラックパッドを使い続けてきた。今日までは。今日が、おそらく、ジョブズのワンボタン・ビジョンがついに具現化された日だ。

Phil SchillerによるForce Touchの説明は、少々間が抜けていた。要するに、クリックのオンオフを検知する代わりに、Appleはトラックパッドを押す強さの違いを認識するシステムを作った。こうしてユーザーは、タップする代わりに強く押すことによって、通常右クリックで得られる機能を使うことかできる。Force Touchが実際にControlクリックメニューを表示するかどうかは不明だが、これはMacBook神話にとって重要な追加である。

このセンサーに加えて、触覚フィードバックによってクリックするプロセスにおける新しい人間とコンピュータのやりとりが生まれるたろう。Macファン以外にとってはさほど興味を引かれる話ではないだろうが、「ジョブズ・ミッション」が今もAppleの最優先課題であることは明らかだ。次の10年に移ろうとする会社にとって重要な考えだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Apple Watch速報―予約は4/10から、出荷は4/24から、価格は349ドルから1万ドル以上まで

今朝(米国時間3/9)、Appleは昨年9月に予告した腕時計タイプのウェアラブル・デバイス、Apple Watchの詳細を発表した。Apple Watchの機能やデザインについてはすでに大量の情報が出回っているが、公式に全貌が明らかになったのは当然、今回が始めてだ。Apple Watchが世界でもっとも人気あるスマートウォッチになることは疑いない。

予約受け付けは4月10日、出荷は4月24日〔日本も同一スケジュール〕から、価格はモデルにより349ドルからなんと1万ドル以上までさまざまなバリエーションが用意される。

バリエーション

Apple WatchはこれまでのAppleのプロダクトと大きく異なり、バリエーションが圧倒的に豊富だ。消費者がモデルを選択しやすいよう、製品はApple Watch Sport、Apple Watch、Apple Watch Editionという3つのコレクションに大別される。すべて角型だが、それぞれのコレクションに38mmと42mmの2サイズが用意される。材質、仕上げ、バンドは非常に多様だ。

Apple Watch Sport

Apple Watch Sportはケースは酸化皮膜処理されたアルミニウムで、スペースグレーとシルバーの2種類のフィニッシュが選べる。このデザインは現行iPhone 6、6 Plusにいちばん近い。カバーのガラスもiPhone同様、特別なイオン加工により強度を高められている。このスポーツ・モデルは柔らかい仕上げのプラスティックのバンドが付属する。バンドは5色用意される。

スポーツ・モデルは3つのコレクションの中では一番安い価格帯となる。プラスティックのバンドは好みが分かれるだろうが、Appl Watchは全モデルがバンド交換式なので、ユーザーは後から好みのバンドに換えることができる。

Apple Watch Sportは38mmモデルが349ドル〔42,800円〕、42mmモデルが399ドル〔48,000円〕。

Apple Watch

Apple Watchは中間価格帯のコレクションだ。ケースはステンレスで、鏡面仕上とマット仕上げのスペースグレーが選べる。ガラスはサファイアクリスタルでスポーツ・モデルに比べていっそう硬度が高い。バンドはスポーツと同じプラスティック、各種バックルを備えたレザー、ステンレスリンク、ミラネーゼリンクが用意される。

Apple Watchの価格はバンドによって異なり、38mmモデルは549ドル(66,800円)から1049ドル。42mmモデルが599ドル〔71,800円〕から1099ドルとなっている。

Apple Watch Edition

Watch Editionはサファイアクリスタルのガラスにローズまたはイェローの18金ケースとなる。価格は他のコレクションよりはるかに高い。 Watch Editionにはケースにマッチする18カラットの金製を含め、専用のバンドが各種用意される。Apple Watch Editionの価格は1万ドル以上〔日本サイトでは128万円モデルから〕となる。

プレインストール・アプリ

Apple Watchにはきわめて豊富な機能が用意されており、カスタマイズのオプションも膨大だ。ディスプレイにはアラーム、天気予報、日の出、日没、クロノグラフ、ストップウォッチ、日程などが対話的アニメーションで表示される。

Appleはデフォールトの「文字盤」デザインをいくつか用意しているが、ユーザーはそれぞれをタッチ方式で簡単に好み合わせてカスタマイズできる。またデフォールトの表示機能には株価モニターも含まれる。

またApple Watchにはデフォールトでカレンダー、地図、リマインダーがインストールされている。腕をちらりと見れば次のアポイントメントがわかる。またミーティングへの招待をApple Watchから承認することもできる。次のアポイントメントに向かって移動中ならターン・バイ・ターンのナビゲーションも表示される。

もちろんサードパーティーのアプリがさらなる機能を提供するはずだ。Appleは今回のプレスイベントでUberを呼ぶアプリ、ホテルの部屋のドアの鍵を操作するアプリ、WeChatでチャットするアプリ、Instagramの写真を表示するアプリなどをデモした。.

デジタル竜頭の横に設けられた大きなボタン(サイドボタン)を押すとひんぱんに連絡する相手がサムネールで表示され、簡単にApple Watch内からメッセージを送ったり通話したりできる。またウォッチの表面に絵や記号を描いて相手に送るスケッチ機能もある。

Apple Watchではメッセージや通話を受信することができるが、いったん上げた腕をそのまま下ろせば無視することもできる。Apple Watchはメッセージや通話の受信時に状況に応じて柔軟に対応を変える「コンテキスト反応」機能を装備しているためユーザーがiPhoneをポケットから引っ張りだす回数を大幅に削減できるという。マイクとスピーカーを内蔵しているので、Apple Watchで音声通話が可能だ。メールの件名で対応を判断することもできる。全体としてiPhoneの利用を時間のかかる重要なタスクに限ることができるだろう。

機能

Apple WatchにはiPhoneの機能と重複するというよりもウェアラブルのメリットを生かし、スマートフォンを補完する機能が豊富に組み込まれている。現行のiPhoneやiPadに組み込まれていないセンサーなどはその一例だ。

Apple Watch独特の機能には、ユーザーが表面をタップすると相手にそのタップが伝わる機能、内蔵された心拍モニタから得られた拍動を相手と共有すハートビート機能などがある。アクセサリとの接続はBluetoothで、デジタル竜頭を回転させることでオプションが選択できる。これによって狭いディスプレイの有効活用が図られている。

バッテリー駆動時間

Appleがバッテリー駆動時間で苦労しているという噂が流れていたが、今回のイベントでAppleは「通常の使用で18時間もつ」と発表した。もちろんこれは利用方法によって大きく変わるはずだが、Appleは「一日もつバッテリー」と呼んでいる。

〔日本版〕Appleの日本サイトですでに詳しい紹介が行われている。予約注文は4月10日から、発売は4月24日から。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Apple、全ポートに死亡宣告


つい先ほどAppleは最新のMacBookを発表した。それはそれは小さく、今のMacBook Airが2002年頃のDell Inspiron に見えるほどだ。しかし、あなたがパソコンの横についているあのポート類を実際に使っているヘンな奴でないことを願う。このMacBookにはUSB-Cポートが1つ付いているだけで、充電からビデオ出力、データ転送まですべてをこなす。

これが唯一のポートということは、パソコンとiPhoneを同時には充電できないことを意味している。外部モニターにビデオ出力しながら外部ドライブのデータを入力することも不可能だ ― 少なくともハブなしには。

このシングルポートは、AppleによるMacBookを極限まで薄くするという探求の副産物に違いない。ポートは場所を食う。構造上メスのジャックはそうそう小さくできない。

Appleが業界標準を捨てたのはこれが初めてではない。1998年、AppleはiMac G3にフロッピードライブもシリアルポートも付けず業界を震憾させた。代わりにAppleはCD-ROMとUSBポート2基を塔載した。2008年、Appleは自ら作った標準であるFirewireポートの使用を中止してビデオ制作者を大きく失望させた。AppleはCD-ROMも早々に捨て、Blu-rayは完全に無視している。

しかしAppleは行き過ぎたのではないか? シングルポートで充電から他のことまですることによって、ユーザーはこれまでの使い方をするために別のデバイスに頼る必要がある。

Appleは、コンピュータに何を付けるべきかに関して業界の支配を受けない。消費者も大変だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Apple、噂のレティナMacBook Airを発表。1299ドルから

今日(米国時間3/9)サンフランシスコで行われたイベントで、Appleは長らく続いて1月に再浮上した噂を肯定した。MacBookの次の主要製品ラインは、12インチのレティナスクリーンで、Appleのこれまでの最先端デザインよりも薄くて軽い。

今日Appleがステージ上で披露したノートパソコンは、今年報じられた噂とほぼ一致していた。画面まわりのベゼルは細くキーボードは本体の両端に届く。トラックパッドは、従来の意味でのクリックをしない ― 代わりに、Apple Watchで使われるのと同じ”Taptic Engine”がクリックの感覚をシミュレートしてフィードバックする。さらに、通常より強く押すことによって別のシェスチャーとして解釈させることができる。Watchと同じように。

初代MacBook Airが従来のポートやDVDドライブを取り払って拡張に対する概念を変えたのと同じように、新しい12インチMacBook Airは、主要なコンピューティング機器はノートパソコンではなく、スマートフォンであることを前提に作られている。

新しいMacBookには、ヘッドホン端子以外たった一つしかポートがない。それは新しい反転可能なUSB-Cコネクターで、充電、外部ディスプレイの接続、およびUSB 3速度による転送が可能だ。この新しいコネクターに移行することでAppleはこのノートをいっそう薄くすることができた。ただし、周辺機器をつなぐためには外付けUSBハブが必要になる(おそらく来年くらいには新しいAirの充電/アクセサリーの接続ができる新しいAppleディスプレーが出てくることが期待できるだろう)。

ファイルや写真を共有する必要があれば、殆どのユーザーはWiFiかBluetoothでiCloudやAirDropを使うことをAppleは想定している。

新しいMacBook Airの重さはわずか2ポンド(約908 g)で、厚さは13.2 mmと11インチMacBook Airより24%薄い。2304 x 1440のディスプレイはAir製品ラインで初めてのレティナ品質だ。プロセッサーのCore MはIntelの超低消費電力チップの一つで、最近のWindows OEMタブレット・ノート・ハイブリッド機に使用されている。Appleは「オールデー・バッテリー」と称して、 ウェブ利用9時間、HDビデオ10時間を約束した。

新MacBook Airは4月10日発売で、8GB RAM、256 GB SSDの入門モデルが1299ドル。iPad、iPhoneと同じく新しいMacBookにはシルバー、スペースグレー、ゴールドの3種類がある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook