VR技術が老眼を救う

目の前1インチのところに仮想現実世界を描いて見せるVR技術が、現実世界のスマート眼鏡を生み出すことになるかもしれない。開発中のデバイスは「Autofocals」という名前で、これを使えば視力の低下によりもたらされる問題を解決することができるよ。深度センサーおよび視線追跡機能を利用して、自力で焦点調節をできない人が、正しく物を見ることをサポートする。スタンフォードの研究者たちが手がけるもので、現在のところはプロトタイプ段階だ。

研究チームのリーダーであるNitish Padmanabanに、バンクーバーで開催されているSIGGRAPHにて話を聞くことができた。彼自身を含む研究チームが、イベント会場にて最新版の紹介を行なっていたのだ。Padmanaban曰く、このシステムは近くのものが見にくくなる「老眼」による不便さを軽減することができるとのこと。老眼には多くの人が苦しんでおり、若い頃に素晴らしい視力を誇っていた人も悩まされている。

もちろん、現在でも乱れたピントを正すために、二重焦点レンズや累進レンズなどがある。これらは焦点を合わせるために光を屈折させるという方法をとる。純粋に光学的な解決策で、値段も安くて便利に使っている人も多い。しかしこの方法では度数も固定され、視野も限られることになる。度数を調整ができる眼鏡も存在するが、利用するには眼鏡横のダイアルを手動で調節してピントを合わせる必要がある。眼鏡を使っている人の目的(見る対象物)に応じて、自動的に対応できるレンズはできないだろうか、というのが本プロダクトのスタート地点であったそうだ。

そうした目的に向かって進み始めたのがPadmanabanおよびRobert Konrad、そしてGordon Wetzsteinだ。現時点のプロトタイプは武骨で、実用にはほど遠いものだ。しかし仕組み自体のもつ可能性については、注目している人も多いようだ。

PadmanabanはこれまでVR系技術の研究をしてきた。その頃から、眼の調節作用(convergence-accommodation problem)について研究してきている。これは(その当時の研究対象でいえば、VRの世界で)遠くを見てから近くを見るときに、焦点が正しく合わないことについて研究するものだ。焦点をうまくあわせられず、目眩や吐き気などを感じてしまう問題だ。VRの世界では10フィートの視点移動もスムーズに行なえないことがあり、そうした中で、見ているものに自動的に焦点を合わせる技術が研究されてきた。そしてこの技術を、現実の世界で焦点を合わせるのに困難を感じる人のために活用してみようというのが、Padmanabanらのアイデアだ。

写真は以前に開発したプロトタイプ

仕組みとしては、まず眼鏡に備えられた深度センサーが利用者の前面に広がる景色を把握する。たとえば14インチ向こうに新聞があり、テーブルは3フィートあちら側、などといった具合だ。そして視線追跡システムが、今現在どこを見ているのかを認識して、見ているものにピントを合わせるわけだ。

20インチより近いところに焦点を合わせにくい人に使ってもらってみたところ、うまくレンズを調節して、みたいものを見せることができたそうだ。

上の具体的ケースでいえば、利用者がテーブルの上や部屋の奥を見ているような場合には、近距離を見るための仕組みを作動させる必要はない。しかし新聞に眼をやった場合、直ちにレンズを調節(右目、左目を独自に調節するのだろう)し、きちんと焦点を合わせることができるようにするわけだ。

視線を検知して、見たいものまでの距離を判断して調節するのに150ミリ秒ほどかかるのだとのこと。これは「流れるように」というわけではなく、利用者にワンテンポの遅れを感じさせるものだ。しかし老眼の人が見る対象を変更して、そして焦点を合わせようとするには3、4倍の時間がかかるのが一般的だ。開発中のデバイスは確かに利用者の役に立つものとなりそうだ。

「Autofocalsは未だプロトタイプ段階ですが、すでに従来の老眼対策の仕組みに対抗し得るものになっており、ケースによっては優位にたつ能力を発揮しています」と、SIGGRAPHで配布されている短い資料には記されている。「自然な感覚で利用することができ、Autofocalsは広く受け入れられることになるでしょう」。

開発チームは現在、本システムの利用に伴うメリットを検証し、またあり得る悪影響や不具合などについてテストしているところだとのこと。まだ商用化には超えなければならない壁が多く残されているが、しかしPadmanabanによればいくつかの企業がこのシステムに興味をもち、そして製品化を有望視しているのだとのこと。実験段階に一段落ついた時点で、詳細な方向性が明らかになってくるのだろう。

原文へ

(翻訳:Maeda, H

スマートスピーカーの販売額は来年末までに50%アップする――NPDがアメリカ市場のデータを発表

2014年の後半にEchoをリリースしたときにはAmazon自身もこうなるとは予想していなかったかもしれない。 AIを利用したスピーカーは次世代家電に必須のプラットフォームを作ることになりそうだ。

スマートスピーカーはAIを消費者レベルに浸透させ、さまざまな製品がWiFiなどを経由して協調作動するコネクテッド・ホームの世界へのドアを大きく開いた。

消費動向調査の有力企業、NPDが発表したレポートによれば、スマートスピーカーの売れ行きにはまったくかげりが見えないという。 これらのデバイスの販売額は2016-2017年と2018-2019年を比較して50%の成長を示すと推定されている。スマートスピーカーのカテゴリーには来年末までに16億ドルの売上があるものと期待されている。

AmazonがベストセラーになったDot、スクリーン付のSpotやShowを追加するつれ、Echoシリーズはこの4年間に 急速に売れ行きを伸ばしてきた。一方、GoogleもHomeシリーズでぴったりAmazonの背後につけている。最近LG、Lenovo、JBLが発表したスマートディスプレイはGoogleのホームアシスタントが組み込まれている。

Appleもこの分野に参入し、HomePodを発表した。これによりプレミアム版のスマートスピーカーというジャンルも成立した。Googleもハイエンド製品、Home Maxで続いた。Samsungが近くリリースするGalaxy Home(三脚にHomePodを載せたように見える)もこのジャンルの製品だろう。

こうした大企業はすべてスマートスピーカーがスマートホーム製品の普及に道を開くことになるのを期待しているのは疑いない。NPDの調査によれば、アメリカの消費者の19%は1年以内になんらかのスマートホーム製品を購入する予定があるという。

原文へ


滑川海彦@Facebook Google+

Magic Leap One、開発者版リリース――謎のスタートアップのARヘッドセットの価格はiPhone Xの2倍

なにかと批判された長い道のりだったが、この夏、ついにMagic Leapが拡張現実ヘッドセットの実物を出荷する運びとなった。

われわれはデバイスの価格に注目していたが、これも正式に発表された。Creator Edition、つまりデベロッパー向けのMagic Leap Oneヘッドセットの価格は2295ドルからとなる。

このキットはメインストリームのコンシューマーを狙ったものではない。Magic Leapの戦略はかなり変化したように思える。Magic LeapのファウンダーはVergeのインタビューで「もうすぐ誰もが普通に使えるようになる」と力説していたのだが、どうやらまずデベロッパー向けヘッドセットを出荷し、コンテンツを充実させることで将来のコンシューマーを引き入れるという方向に舵を切ったようだ。

CNETによれば、余分の接続ケーブル、本体が故障した場合の迅速な交換サービスなどを含むプロキットにはさらに495ドル必要だ。(一部のデベロッパーには必須となる)処方箋によるメガネのレンズなどのエクストラはまた別に購入する必要がある。これらを合わせると価格はiPhone Xの3台分に近い。

われわれのCrunchbaseのデータによればこの拡張現実スタートアップは過去に少なくとも23億ドルの資金を調達している。投資家にはGoogle、Alibaba、Andreessen Horowitzといった著名な名前が並んでいるが、今回のクリエーター・バージョンが発売されるのは「アラスカ、ハワイを除くアメリカの特定の都市」だそうだ。

購入者希望者はウェブサイトのフォームにまず郵便番号を入力して自分が購入可能かどうかチェックする必要がある。ただし購入可能な都市は「急速に数を増やしている」そうだ。

われわれも郵便番号を入力したが、サンフランシスコは(当たり前だが)購入可能な地域だった。

CNETの報道では、現在購入可能なのはシカゴ、ロサンゼルス、マイアミ、ニューヨーク、サンフランシスコ(シリコンバレーを含む)、シアトルの6都市だという。

Magice Leapはデバイスは「直接配送される」ことを強調している。Magic Leapの専門家がパッケージを届けるだけでなく、自らセットアップも行う。高価な最初の製品がデベロッパーの期待を裏切らないよう努力していることがうかがえる。

Magic Leapではこの製品が「現在のコンピューティングのパラダイムを大きくシフトさせる」ことを狙っているが、これには熱心なデベロッパー、クリエーターによる「スペーシャル・コンピューティング」のコンテンツの創造が不可欠だろう。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


なにかと批判された長い道のりだったが、この夏、ついにMagic Leapが拡張現実ヘッドセットの実物を出荷する運びとなった。

われわれはデバイスの価格に注目していたが、これも正式に発表された。Creator Edition、つまりデベロッパー向けのMagic Leap Oneヘッドセットの価格は2295ドルからとなる。

Googleのデジタルホワイトボード「Jamboard」が日本上陸、本体価格は64万円

Googleのデジタルホワイトボード「Jamboard」がいよいよ本日(8月8日)、初めて日本に上陸した。これまでにもTechCrunch Japanでお伝えしているように、Google Jamboard2016年10月にお披露目され、米国では2017年5月に発売開始されている。米国の販売価格は5000ドルだったが、日本版の本体価格は64万円だ。

Jamboardの詳しい機能については発表時の記事で紹介しているので、そちらも参考にしていただきたい(その記事内で使用したJamboardの紹介動画も、もう一度掲載しておく)。でも、この記事で初めてJamboardのことを知った読者もいるだろうから、もう一度このデジタルホワイトボードの機能について簡単に紹介しておこう。

Jamboardは複数人でのブレインストーミングをより円滑にするために作られたデバイスだ。55インチのディスプレイ上に表示された真っ白なキャンバスの上に、手書きでアイデアを書き込んだり、スクリーンショットを挿入したり、Google Mapの地図を差し込んだりできる。また、編集内容はGoogleのクラウドサービスにアップロードされるので、チームメンバーへの共有もしやすい。僕は今だにやってるけど、ホワイトボードの写真をとってSlackで共有する行為とはこれでおさらばできる。

Jamboardが優れている点の1つが、機械学習による文字、図形、絵の自動認識技術だ。手書きで「おはようございます」と書けば、Jamboardがそれを自動的にデジタルな文字に変換してくれる。丸や四角といった図形も、手書きのものは自動的に変換され、オブジェクトとして自由に移動することも可能になる。僕がデモを見て一番驚いたのが、手で描いた“カメ“の絵を認識し、スタンプのようなオブジェクトに変換する機能だ(まあ、ブレストの現場でカメのスタンプが必要なのかは分からないけれど)。

Jamboardの類似デバイスとしてはMicrosoftの「Surface Hub」などが挙げられる。Google Cloudのストラテジック・アカウント・スペシャリストである武市憲司氏は、他社デバイスとの差別化要因として、Googleのクラウドサービスとの親和性、高いOCR技術、比較的安価な価格の3つをあげた。

冒頭でお伝えしたように、Jamboardの本体価格は64万円。そのほかに、Jamboardのソフトウェアライセンス費として年間7万7000円かかる。なお、Jamboardの利用にはG Suiteの契約が必須だ。カラーはカーマインレッドとグラファイトグレーの2種類。日本における販売パートナーはNTTドコモ、ソフトバンクなど計7社で、本日よりそれらのパートナーを通して購入することができる。

June、スマートオーブンの新モデル発表――599ドルに大幅値下げ、低温から高温までソフトウェアがベストの調理

2016年にJuneがスマートオーブンをリリースしたときは、機能について高い評価を得た一方で、ある重要な点で問題を指摘された。つまり値段があまりにも高かった。革命的なジューサーという触れ込みで多額の資金を調達して登場した後でひどい失敗に終わったJuiceroと比較された。ある記事は「シリコンバレーの悪いところの代表」とまで評した。

これは明らかに言い過ぎだ。機能に問題があったJuiceroとは違い、Juneのオーブンには期待すべき点が多数あった。しかし価格となると…。

そういう次第で、Juneのスマートオーブンの新モデルは価格に重点を置いている。今回も安くはない。しかしオリジナル・モデルの1500ドルという超高額な値札からすれば大幅に安くなった。第2世代のJuneのスマートオーブンは599ドルからだ。さらに今回は期間限定で1台100ドルの割引がある。高性能なオーブンを探しているなら今がチャンスかもしれない。

第2世代の製品は批判を受けて戦略を修正したように見えるが、共同ファウンダー、 CEOのMatt Van HornはTechCrunchの取材に答えて、「価格引き下げは当初からの計画だった」と述べた。

Van Hornは「〔この価格は〕外部からの影響ではない。当初からの計画だった。われわれの最初のオーブンはいわばTeslaロードスターのような製品だと説明してきた。今回のオーブンはModel Sだ」という。

Teslaとの比較が当を得ているかどうかはともかく、 Juneはオリジナルモデルでユーザーから貴重なデータを集めることに成功した。旧モデルは新しいモデルに道を譲って退場することになる。大幅に値下げされても本質的な機能は前モデルと変わりないという。

低価格のオーブントースターと599プラスのスマートオーブンの違いはどこかという質問に対して、Van Hornは「われわれのオーブンは、人々が普段オーブンで作っていなかったような料理を作ってみようと意欲をかきたてる製品だ。たとえば誰もステーキをオーブンで焼こうとしなかった」と答えてた。

私はGoogle Hangoutのビデオチャットで取材していたのだが、この時点でVan HornはJuneオーブンでステーキを焼き始めていた。

このスマートオーブンには100種類のレシピがプログラムされており、伝統的なオーブン料理と考えられているもの以外に多彩な調理が可能だという。コンベクションオーブンであるのはもちろん、スロークッカー、トースター、グリラー、保温器、乾燥機にもなる。パン生地の発酵や高温空気による揚げ物、エア・フライもできる。コンパクトで多機能なので狭いキッチンや大学の寮の部屋にも適している。テイクアウトを温めるのにも良い――もちろん600ドルの出費は痛いが。

このオーブンはカメラを内蔵しており、AIが食材を認識しレシピによって炭素繊維ヒーターが適切な温度まで予熱を開始する。Juneによれば平均的なオーブンに比べて3倍もスピーディーに調理ができるという。食材をAIが認識するという機能の実用性については正直私は懐疑的だが、レシピを探して延々とタッチスクリーンをスクロールする手間を軽減してくれるという効果はあるかもしれない。またオンボード映像はリモートで見ることができるので調理の仕上がり具合を専用アプリから確認できる。

それからこのオーブンはAlexaをサポートしている。

またこのオーブンのソフトウェアはWi-Fi経由で随時アップデートされる。つまり超高額の前モデルのオーナーも最新のソフトウェアをインストールできるわけだ。

599ドルにはオーブン本体に加えて専用オーブンパン、ロースト網、トレイが付属する。延長保証、3年分のレシピ・アップデート、それにエア・フライ用バスケット3個のセットは200ドルで別売となる。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

古いKindleが文学時計に変身

もし古いKindleリーダーを持っていたなら、取り出してみると良いだろう。このクールなハックを使えば、死んだeリーダーを生きている時計に変えることができる。何百冊もの書籍から時刻を抽出して、現在時刻を引用として表示してくれるのだ。表示は毎分更新される。

Instrucablesで説明されているこのプロジェクトは、ジェイルブレイクされたKindleと多少の作業を必要とする。このアプリはガーディアンがアートプロジェクトのために収集した引用や、チャールズ・ブコウスキーからシェークスピアに至る様々な著作を利用している。

開発者のJaap Meijersは次のように書いている。

私のガールフレンドは*とても*熱心な読書家です。英国文学の教師ならびに学者として、彼女は年間平均80冊の本を読んでいます。

彼女のウィッシュリスト(欲しいものリスト)に、私たちのリビングルーム用の時計がありました。店から壁掛け時計を買ってくることもできたのですが、それでは面白くもなんともありませんよね?そこで私は彼女に時計を作ってあげることにしました。eリーダーのディスプレイを使って文学作品の中から時間を示す部分を引用して、時刻を告げるのです。これ以上無いほどふさわしいやりかたです 🙂

私たちの家族が15台目のKindleを使っていることを思えば、これまでの1台を役立つように改造してみる価値はあるだろう。Kindleを持っていない?その場合はここでWebバージョンにアクセスできる。

[原文へ]
(翻訳:sako)

DJI、SparkドローンにLine Friendsのクマのブラウンをフィーチャー

7月に予定されていたDJI Mavic 2のリリースは延期され、新しい期日はまだわからない。 待っている間にちょっとした発表があった。Sparkにクマの顔がついた。

DJI Sparkについてはすでに非常に詳しいテストレポートを書いているので興味ある読者はそちらをご覧いただきたい。小型軽量で多機能、コストパフォーマンスも良いモデルだ。これに見たところ面白くなさそうな表情のクマをフィーチャーしたモデルが加わった。

このモデルはDJI初の「キャラクター・ドローン」だ。動物モチーフのかわいいLINEスタンプを多数を作ってきた日本のLine Friendsとの提携だという。どうやらこの「クマのブラウン」に続いてDJIでは動物キャラの製品をシリーズ化する計画らしい。

ブラウンの顔がついた他はスタンダードのSparkと変わりはない。

DJI上席コミュニケーション・マネージャー、Monica Sukによれば「私たちがバッグの中にいつも持ち歩くあれこれ同様、ドローンはライフスタイル・アクセサリーになってきました。このブラウンのバージョンはLine Friendsとのコラボによるもの。キャラクター・ドローンによってビデオによる日々のストーリーテリングと情報共有がさらにエキサイティングになると期待しています」という。

うれしいことにブラウン版も現行Sparkと同一価格で399ドルだ。

〔日本版〕DJIのサイトではまだ日本向けに販売していないもよう。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

DSRL3軸安定化ジンバル対決――DJI Ronin-S、Zhiyun Crane 2(TCビデオ)

このビデオはDJIからもZhiyunからもスポンサーされていない。あくまでわれわれの独自の評価だ。DSLRなどの本格的カメラでの動画撮影を安定化させる3軸ジンバルの代表的製品を実地にテストしてみたのでご覧いただきたい。

プロのビデオグラファーとして私の第一の関心は携帯性だ。正直、もうこれ以上持ち歩くペリカンケースを増やしたくない。スムーズな動画撮影に必須の3軸安定化ジンバルで携帯性に優れているものとしては、ビデオグラファーや映画製作ジャンルの友人たちの間でZhiyun Craneの評価が高かった。そこにDJIからRoinin-Sが登場した。うーむ、これはテストして比較してみるしかない。

われわれのセカンドカメラ、Taylor Nakagawaが最初に試しているところだが、3軸ジンバルの操作に苦労している。これはやっかいな代物で、箱から出してすぐに自由に操れると思ったら大間違いだ。最初のうちはひどい失敗を繰り返すことになる。

重量の点ではRonin-SはCrane 2より500グラムくらい重い。しかし重量配分がうまく計算されているのでそれほど大きな体感の差はない。どちらの製品も35mmレンズを装着したキヤノン5Dを問題なくこなした。パン、ティルトなどは専用アプリから操作できる。うまく設定すればバターのような滑らかさだ。しかし動きながらビデオ撮影すると転倒しやすいのでご注意。両製品とも機能面では大きな差は感じられなかった。

ジンバルのバランスを取るのは慣れれば2分程度でできる。Ronin-Sでは本番撮影に入る前にアプリからバランスのテストができる。きちんとバランスを調整しておかないとモーターが常時回転することになりバッテリーを消耗する上にモーターを傷める可能性がある。ゆっくりした動きなら素晴らしくスムーズな映像が撮れる。カンフーのような素早いダイナミックな動きを撮影すると追従が間に合わない場合が出てくる。しかしスローモーションや編集でカバーできるだろう。

Zhiyunでちょっと気になったのはコントローラーの操作に直感的でない部分があった点だ。たとえばオプションの選択を決定するのに真ん中のボタンではなく、ダイヤルの右側を押さねばならない。キャリングケースではZhiyunのほうがスマートだし使いやすい。

Ronin-Sは699ドル、Crane-2は750ドルだ。選択は難しいところだが、DJI Ronin-Sにはパノラマ、タイムラプスなどの付加的機能がある。更に詳しい評価は〔原文の〕テキストを読んでいただきたい。

DJI Ronin-S and Zhiyun Crane 2

〔日本版〕両製品ともすでに日本で販売されている。DJI公式ストア(楽天)、Zhiyun Japan(Amazon)。日本で発売されるCrane 2にはフォローフォーカスが付属。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

JBL、Googleスマートディスプレイの予約受付開始――250ドルで生活防水仕様

LenovoがGoogleアシスタント搭載のスマートディスプレイを発売したのは1週間前だが、ライバルも着実に追いついてきた。今日(米国時間8/1)、JBLは249.95ドルのJBL Link Viewの予約の受付を開始したことを発表した。出荷は来る9月3日が予定されている。

JBLのデザインはLenovoとは(近く発売されるLG WK9とも)やや異なる。ただし機能の点ではいずれもほとんど同一だ。Link Viewのディスプレイは8インチのHDで、Lenovoより小さい。10インチ版は用意されない。しかし10Wのスピーカーを2台装備し、BluetoothとGoogleのChromecastをサポートする。

JBLによれば、このスマートディスプレイはIPX4等級の生活防水仕様だという。つまりキッチンで料理を作りながらYouTubeでレシピを見ても安全だ。また前面に5メガピクセルのカメラがあり、ビデオチャットに使える。プライバシースイッチによりカメラとマイクの機能を停止することが可能だ。

JBL、Lenovo、LGはGoogleアシスタント搭載のスマートディスプレイを今年のCESで発表していた。いち早く製品を出荷したのはLenovoで、ハード、ソフトとも高い評価を得ている。LGのWK9の出荷時期はまだ不明だ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

任天堂のSwitchの成功から何を学ぶべきか?

ソニーのPlayStation 2が発売されたとき、私は家電量販店のCircuit Cityで働いていたので、何週間にわたって入荷する端から売り切れが続くのを目撃することになった。ゲームコーナーのブルーのデモ機の回りにはいつも人だかりができていた。後から考えればPS2がなぜあれほどのヒットとなったか理解するのはたやすい。パワーがあり創造的で地元のゲーム環境でも段違いに優れていた。当時のゲーム環境では理想的なデバイスだった。

最近の任天堂の成功から教訓を学べるとするなら、将来の環境に適合させるより現在の環境に適合させるほうがはるかに重要だという点だろう。

Nintendo Switchのスマッシュヒットで今期の営業利益は対前年比で88%アップするという記録的な好成績となった。任天堂はSwitchの発表以来、2000万台弱のシステムを販売することに成功している。これは Wii Uのトータル販売台数を抜き、Gamecubeの2170万台に迫る勢いだ。

いくら言っても足りないぐらいだが、Switchは偉大なシステムだ。そして、他の成功したプロダクトと同様、現在の環境に適合している。軽く、小さく、ポータブルであり、クラウドサービスに強く依存している。Switchは市場でもっともパワフルなシステムではないし、4kビデオやVR機能もない。SwitchはYouTubeもNetflixもサポートしていない。純然たるゲーム専用機だ。

Switchは任天堂にとって大きな賭けだった。同社は発売後ほどなくWii Uに見切りをつけた。このデバイスはMario Kart 8とSplatoonを除けば、よいゲームに恵まれなかった。任天堂は魔力を失ったかに見えた。しかし、ある意味で、Wii UはSwitchを生むために任天堂が通らねばならない段階だった。 Wii Uはゲームを居間のテレビから引き離し、ゲーマーの手に戻した。だがWii Uの場合、ゲーマーはベースステーションが置かれている部屋に留まる必要があった。Wii Uではゲーマーのテレビからの解放は十分とはいえなかった。

Switchが登場したときには、モバイル・ゲームの脅威は過去のものになっていた。数年以前にはスマートフォンがカジュアル・ゲームの市場も飲み込んでしまうだろうと真剣に考えられていた。ソニーでさえこの考え方に影響され、ゲーム機とスマートフォンのハイブリッド、Xperia Playを発表したほどだ。なるほど現在もスマートフォン・ゲームは健在だが、ゲーム専用機の世界まで飲み込むようなことは起きなかった。Xbox OneとPlayStation
4が発表されるとゲーマーは居間のソファに腰を落ち着けた。しかしSwitchが提供したものはこれと違っていた。しかもタイミングが絶妙だった。

当たり前のことを繰り返すようだが、Switchはモバイル・デバイスだ。そしてこれが現在の環境で必須だった。モバイルであることがXbox OneやPlayStation 4にない機能であり、しかも実装が優れていた。それまでの任天堂製品と同様、グラフィックスの精度は平均をやや下回っていたし、その他の機能のスペックもライバルほどではなかった。しかしその点は問題にならなかった。Switchはゲーム体験が優れていた。ともあれ私にとってはそうだ――私はSwitchを長旅の飛行機に持ち込んだが、PS4ではそうはいかない。

多くのゲーマーも同意見だったことは2017年の発売以来、2000万台という販売台数が証明している。ちなみに2013年発売のXbox Oneの販売台数が2500万台から3000万台の間とみられている。この世代のゲーム専用機の勝者はもちろんPlayStation 4で8000万台近くの台数が販売されている。またここでもソニーはPlaystation 4を現在のゲーマーを対象として作ったことが成功の原因だと主張することができるだろう。ソニーはMicrosoftがXbox Oneでサポートしたさまざまな付加機能をすべて省き、純然たるゲーム機としてデザインした。

実は任天堂がこうした方法で成功したのは今回が初めてではない。Wiiが発売されたのは2006年だった。その後の売上トータルは1億台を超えた。2006年にソニーはPlayStation 3、MicrosoftはXbox 360でHDゲームを強くプッシュした。これにはもっともな理由もあった。消費者は争って最初のHDTVを買っていた。そこでソニーとMicrosoftは未来の環境のためのシステムを用意した。PS3もXbox 360も長期に渡って健全な売れ行きを示した。しかしどちらもWiのような桁外れの成功を収めることはできなかった。

Wiiは新しく、見た目にも快かったので2006年と2007年のクリスマスでなくてはならぬプレゼントの地位を占めた。PS3と比べるとWiiのグラフィックスは子供っぽいといっていいくらいだった。しかしこれがかえって魅力の一部となっていた。初代のゲーマーたちは成長し、家庭を持つようになっいた。Wiiは両親から子どもたちまであらゆる年齢層にフィットした。誰もがWiimoteを振り回してテニスのボールを打つのに興じた。コアなゲーマーは別として、カジュアルゲームファンにはWiiは十分に魅力的な魔法だった。Wiiは時代環境に適切なタイミングで適切にフィットするシステムだった。

さて任天堂にとってはこの次がもっとも困難なステップとなるだろう。Switchは大成功を収めた。任天堂は活気あるエコシステム維持することができるようなゲームを開発し、サポートしていかねばならない。任天堂が優れたゲームをすべて内製することは不可能だ。任天堂はゲームのデベロッパー、パブリッシャーと協力し、そうしたサードパーティーがエコシステムに貢献する熱意を失わないよう努めていく必要がある。それができるなら、任天堂にはWiiに続いてSwitchでも一世代をまるごと飲み込むような成功を収めるチャンスが生まれるだろう。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

これが9月に発表されるiPhoneの外観らしい

この週末、次世代iPhoneの写真がいくつかリークされた。9月にAppleが発表するiPhoneの外観を予測するには絶好の素材だ。もちろんリーク写真のiPhoneは本物ではなく、ダミーだろう。

毎回、何社かのメーカーが次世代iPhoneと外観がそっくりのダミーケースを作る。こうしたダミーケースは本物のリーク情報に基づいて製造され、Appleの発表に先んじて製品を用意したいケースその他のアクセサリー・メーカーが購入している。

Ben Geskinが共有した写真には大型のiPhone Xと新しいiPhoneの2種類が写っている。新iPhoneはXに似ているがカメラのレンズが1つしかない。こうした点は、これまでわれわれがつかんでいた情報に合致する。

ご覧のとおり、大型のデバイスは現行iPhone Xそっくりだが、さらに大きい。これは6.5インチのiPhone Xの第2世代モデルX Plusだ。背面にあカメラが2台内蔵され、ディスプレイのトップにはおなじみの切り欠きがある。

噂によれば、第2世代のX Plusは定価999ドルだという。つまり現行iPhone Xと同価格だ。 Appleは5.8インチ版のXは現在よりさらに改良された上で価格が899ドルに引き下げられるかもしれない。

では下の写真の中央に写っているのが6.1インチiPhoneがカラフルモデルになるらしい。

Appleではもう少し手頃な価格のiPhone(切り欠きのあるモデル)を700ドルで販売するようだ。第2世代のiPhone X、iPhone X Plusとは異なり、こちらの新iPhoneのベゼルはやや幅が広く、ディスプレイはLCDだ。OLEDの製造コストは依然としてLCDより相当に高いので全モデルをOLED化するのは困難だ。

新iPhoneの背面カメラは1台で、ベゼルはステンレスではなくアルミが用いられる。Dimitri12がSlashleaksにアップした写真に写っているのはGeskinのダミーと同じもののようだ。

著名なApple製品アナリスト、Ming-Chi Kuo(郭明錤)の情報によれば、安価な方のモデルはグレー、ホワイト、ブルー、レッド、オレンジと豊富なカラーバリエーションになるという。第2世代iPhone X、X Plusはブラック、ホワイト、ゴールドの3色だ。

Appleが新しいiPhoneのラインナップを発表するのは9月の上旬になるはずだ。これらの写真と全く同じものになるとは限らない。その点多少割引して見る必要がある。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Google初のスマートディスプレーがついに登場

何ヶ月も待たされたあと、Google Smart Displayがついにやってきた。Googleは去る1月のCESで数々のデバイスを発表した——もちろんAmazonに対抗するために。Echo Showはスマートスピーカーの世界では十分新しいデバイスだったが、このハードウェアにはいつも何かが欠けていた。

一方Googleはと言えば、重労働はハードウェアパートナーに任せ、CESではLenovo、JBL、およびLGのデバイスを発表した。その中でもLenovoは断然ルックスが良い——しかも最初に市場にでたのはこれで、8インチバージョンが200ドル、10インチが250ドルで販売されている(YouTube Premiumが3ヶ月分ついてくる)。ほかの2つは「近日発売」としてリストに載っているだけだ。

GoogleはI/Oカンファレンスでさらに一歩前進し、ハードウェア開発キットを配布したので興味のあるメーカーは自分で作ることができる。スマートスピーカー市場が何らかの参考になるなら、そう遠くない将来にこの手の製品があふれることが予想される。

Echo ShowやEcho Spotを試してみたことのある人なら、内容はわかっているだろう。ニュース、音楽、ポッドキャスト、レシピ、等々すべてがビジュアル要素と共に利用できる。もちろん、このスマートディスプレーにはAmazonにはない非常に重要な要素がある:YouTubeだ。YouTubeの利用は両社の戦いにおける重要な争点だ。つまるところ、この種のハードウェアでもっともよく使われる場面の一つがこれだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Samsung、新しいNote 9の大容量バッテリーをCMで予告

ここ数週間に数多く流れてきたGalaxy Note 9のリーク情報によると、新しいのファブレットは先行機種とあまり変わっていないようだ。しかし、その内部では多くのことが起きているらしい。

最新ニュースが示唆しているのは4,000 mAhバッテリー——前モデルより700 mAhも増えている。これは内蔵バッテリーとしてはかなりの贅沢だ。同製品のスポットCMも大きくなったバッテリー容量を、具体的なスペックを説明することなく見せつけようとしている。そして当然ながらその過程でAppleを叩いている。 これは最近のSamsungの常套手段だ。

もちろんバッテリーサイズの大きな飛躍にはある大きな理由がある。Samsungは、数年前にNote 7が爆発して以来バッテリーに関してはかなり慎重になっている。様々な安全機構を新たに導入するまでに過度なほど謝罪を繰り返した。それ以来、この会社は火遊びをしたことはない。

しかしこの様子だと、8月9日のイベントですべてが変わるかもしれない。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

レゴがジェームズ・ボンドのアストンマーティンを発売、脱出シートも完備

新しいアストンマーチンDB5が市場に登場した。映画「ゴールドフィンガー」でジェームズ・ボンドが使用した車に期待されるもの全てが備わっている。

唯一の欠点は…運転するには小さ過ぎるということだ。

レゴ社は、スーパースパイであるジェームズ・ボンドが使用したアストンマーチンDB5のレプリカを作成した。但しミニチュアで。長さ約33センチの1964年型スポーツカーは、隠されたレーダー検知器や電話の組み込まれたドア部品といった、詳細なインテリアを始めとする数々の特徴を備えている。

他の機能部品も備わっている。特に目を引くのが、動作する脱出シート、回転式ナンバープレート、そして上下動可能なリアウィンドウ防弾板などだ。車輪から突き出すタイヤ切り裂き装置や、後ろに引くと前部にマシンガンが登場するギアレバーなどもある。

いよいよ登場!LEGO Creator Expert Aston Martin DB5 …クリーンな曲線をもつクールなガジェット。#LicenceToBuildhttps://t.co/bUc1Nr0aNX pic.twitter.com/J7vI44LuvU

この新しいセットは、米国時間水曜日からLEGO VIPで販売される。価格は149.99ドルだ。今のところ、購入は1人あたり2セットまでだ。

他のレゴコレクターセットと同様に、これは子供向けのものではない。1290点以上の部品で構成されるこのセットは、16歳以上を対象としている。

[原文へ]
(翻訳:sako)

Microsoft、新Surfaceを明日にも発表へ――iPad対抗のエントリーモデル投入か?

MicrosoftはSurfaceの新モデルの発表をまだ行っていないが、公式アカウントからのツイートはほぼそれに近い。Microsoftは「新しいSurfaceはどんなものになるのか?」という誰もが抱く最大の疑問をツイートした。添付写真にはSurfaceの現行ラインナップが写っっている。Surface Pro、ノートタイプのSurface LaptopとBook 2、それにスイベルに乗ったオールインワンタイプのSurface Studioだ。

愉快なヒントはそれぞれのモニターに写っている日時だ。すべて7月10日6:00を示している。ビッグニュースは明朝6時〔日本時間7/10 22:00〕に公開されるのだろう。それでは新Surfaceは具体的にどんなものになるのか? 写真には現行モデルの全シリーズが勢揃いしているところから考えて、まったく新しいモデルが登場する可能性は十分ある。

低価格機の噂は数ヶ月前から出ている。5月にはiPadに直接対抗するための低価格モデルが発表されるという情報も浮上 ( )していた〔surfaceと「浮上」のダジャレ〕。プロダクト・ポートフォリオの簡単からいえばこれは妥当な戦略だろう。他の噂としては、独自規格のSurfaceコネクタを廃止してUSB-Cに換えるとか筐体の角を丸めるなどの情報も出ている。

これまでSurfaceシリーズのターゲットは主としてクリエーティブなプロだった。 そのため価格はタブレットのカジュアルユーザーにとってはややハードルが高いものとなっていた。タブレット市場の需要が頭打ちぎみな上にAppleがiPadに低価格モデルを投入したことでMicrosoftには一層の圧力がかかっている。

2週間ほど前から新しい低価格モデルについてさらに情報が出ている。こちらは予想されるスペックで、ローンチ日付は今週の金曜と予想していた。こちらはFCCがSurfaceのエントリーモデルを認可したという記事だ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Bag Week 2018:Timbuk2からLaunch登場――ノートパソコンが入って軽量なデイパック

ノートパソコンが入る小型で軽くて丈夫なデイパックを探しているならTimbuk2から新しく発表されたLightweight Launch がぴったりかもしれない。このバッグはタフなことで定評があるTyvek素材で、13インチのノートパソコンが楽に入る。容量は18Lだが、他のものを入れる容量も十分ある。コンパートメントが大きく、ドローストリングで上部の口を締めるデザインのために容量から想像する以上にスペースがある。仕事であれレジャーであれ、普段使いに最適だ。

このTimbuk2 Launchは独特の外観も魅力だ。ドローストリング・デザインも機能的に優れているが、明るいレモンイエローのシンプルなインナーバッグには防水機能がある。またサイドにはドリンクホルダーがあり、胸ストラップは自転車に乗るときにも便利だ。

この種の他のバッグの素材と比べて、LaunchのTyvek素材は軽量で丈夫なだけでなく腰がしっかりしている。もっともこれには両面あり、コンパートメントに荷物を積めるのが容易になるが、空の状態でもけっこうかさばる。しかしTyvekは不織布でトップコンパートメントにもサイドポケットにもまったく縫い目がない。トップコンパートメントはメインのコンパートメントの上に位置しているためここからの出し入れには多少慣れが必要だ。

肝心な点だが、Timbuk2 Launchはノートパソコンの携帯にとても向いている。コンパートメントには十分パッドが入っており、大きく開くサイドジッパーのおかげで出し入れもしやすい。バックパックにノートパソコンを収納するにはサイドジッパーが最適だ。ライトウェイトなバックパックのわりにノートパソコンの収納部分は十分に保護されている。ノートパソコン以外にあまり大量の荷物を詰めるのでなければ理想的なデイパックだろう。

Timbuk2の昔からのファンなら色使いやデザインがクラシックなメッセンジャーバッグとは違うことに気づくかもしれない。LaunchはTimbuk2独特の2色あるいは3色使いの製品ではないが、落ち着いた自然なデザインだ。重すぎず、目立ち過ぎず、必要な仕事をこなしてくれるデイパックが必要ならチェックしておく価値があると思う。簡単にまとめるなら―

小型だが日常の用途に十分な容量がありノートパソコンが入るTyvek素材のデイパック

伝統的なTimbuk2のデザインではない

TechCrunch Bag Week 2018のギャラリーにバッグ記事多数。

〔日本版〕こちらはTimbuk2のサイト(日本語)

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

アウトドアでフィットネスを楽しもう――Wirecutterのおすすめギア、トップ5

編集部: この記事はWirecutterのライター、Makula Dunbarの執筆。他にも以下の記事を投稿している。

この記事はWirecutterとの提携。記事中で選定されたの商品を読者がWirecutterを通じて購入した場合、WirecutterとTechCrunchは手数料を得る。

アウトドアでエクササイズをするのは楽しい。広々とした空間とさまざまな地形があり、(運がよければ)そよ風に吹かれることができる。これらは屋内のジムでは得られないものだ。しかし効果的なフィットネスには適切なギアが必須だ。その選択は長い間に大きな差となってくる。

ここではわれわれのお気に入りのウェアラブルなフィットネスギアをいくつか紹介しようと思う。ヘッドフォンも含まれているが、これはアウトドア・フィットネスをいっそう楽しいものにする効果がある。

ランニング用ヘッドフォン・ Plantronics BackBeat Fit

Wirectterではランニング用ヘッドフォン31種類を2年間にわたってテストしてきたが、Plantronics BackBeat Fitが依然としてわれわれが推薦するトップ・プロダクトだ。. エルゴノミクス、使用感ともにBackBeat Fitは素晴らしい。また汗、埃、雨などに対する耐久力も優れている。ヘッドフォンの左右のピースをつなぐケーブルもどんなサイズのユーザーにも適合する。また走ったときに踊ったりズレたりしにくい。BackBeat
Fitは耳道をシールせず、外界の音を聞くことができるので夜間や人通りの多い道でジョギングするときの安全性に寄与する。

アウトドアでエクササイズするときに必要なギアはすべてArkel Bugに収まってしまう (写真:Eve O’Neill)

バックパック: Arkel Bug自転車用パニエバッグ

サイクリングはエクササイズとしても楽しく、万人向きだ。また自転車は各種のギアを携帯するにも便利だ。自転車ロック、リアラック、パニエバッグなどはサイクリングを一層実りあるものにする。エクササイズ、ツーリング、あるいは日常の通勤や買い物でも収納力が高いArkel Bug Pannier Backpackをお勧めする。

十分なボリュームがあり、撥水加工してある。街乗りタイプのヘルメットも入る。.

Forerunner 235(手前)はForerunner 225(向こう側)の後継モデル。さらに薄くなって腕へのフィットがよくなった。

GPSランニング・ウォッチ:Garmin Forerunner 235

GPSランニング・ウォッチの中ではGarmin Forerunner 235が使いやすく、ビギナーにも薦められる。オプション・アプリで高度な機能も追加できる。経験を積んだランナーならこれを使うといいだろう。得られたデータから特定の強度のワークアウトを設定することもできる。運動の強度や時間などをチェックすることももちろんできる。

FR 235は煩わしいチェストストラップを装着せずに心拍数をモニターできる。また先行モデルよりスリムになった。Auto Pause機能は交差点の信号待ちなどで止まったときに自動的に対応する。

Garmin Vivosportはわれわれがテストしたフィットネス・トラッカーの中でもっと正確、多機能なモデルだった(写真: Michael Hession)

フィットネス・トラッカー:Garmin Vivosport

心拍数、歩数、移動距離だけをシンプルに記録したいのであれば、フィットネス・トラッカーの中から選ぶのがよい。WirecutterのトップチョイスはGarmin Vivosportだ。オプションでGPSトラッキングが可能であり、データは正確で全般的に信頼性が高い。トラッカーとして標準以上のパフォーマンスだ。

エクササイズするときにスマートフォンで音楽を聞くのが習慣ならVivosportで再生をコントロールし、通知を受けることができる。運動負荷を計測し、睡眠その他の健康に関連するアクティビティーを自動的に記録する。バディーなしに1人でウェイトトレーニングするときにはこのデバイスが回数をカウントしてくれる。

写真: Kyle Fitzgerald

ウォーターボトル」 Klean Kanteen Classic 27オンス(800ml)・ステンレスボトル/3.0スポーツキャップ

強度の高いエクササイズだろうと公園の散歩だろうと水分補給は欠かせない。軽くて耐久性のあるウォーターボトルを携帯するようにすれば飲み物を手にいれるためにあちこち探しまわる必要がない。.

Klean Kanteen Classic 27オンスはわれわれのトップチョイスだ。スチール製のタフなウォーターボトルで、清潔でキャップが交換可能だ。さらに重要な点だが水に不快な味や臭いがつかない。口の直径は4.5センチぐらいあり、角氷を投入するのに十分な大きさだが、走りながら水を飲もうとしてうっかり新しいシューズにこぼしてしまうほど大きくはない。

このガイドはWirecutterではさらにアップデートされている可能性がある。 また編集部が独自に選定した製品を読者が購入した場合、Wirecutterはアフィリエイト料を得ることがある。

〔日本版〕WirecutterはNew York Timesグループのガジェット・メディア。この記事で紹介されている製品はArkel Bug以外、日本のAmazonなどから入手可能。ただし他社製のパニエバッグ、サイドバッグならAmazonでも各種販売されている

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Parrotから折りたたみ式ドローン、Anafi登場――DJI Mavic Airに対抗

今朝(米国時間6/6)、フランスのドローン・メーカー、ParrotがAnafiを発表した。これは明らかにDJIのMavic Airに対抗するモデルだ。Parrotによれば、このポータブル・ドローンの開発に2年間かけたという。「ユーザーからのフィードバックに応えようとすると同時に昆虫の仕組みからインスピレーションを受けた」そうだ。

このドローンは携帯性を最大限に高めるため、DJI Mavicと同様、320グラム前後と軽量で折りたたみ式だ。フォトグラファーだったら他の撮影機材といっしょに持ち歩ける。ジャケットのポケットに入れておくこともできる。21メガピクセルの4K HDRカメラがジンバルを介して搭載されている。

Parrotではバッテリー駆動時間を25分程度と計算しているが、このクラスのドローンとしては優秀だ。バッテリーは簡単に交換できる(価格99ドル)。またきわめて静粛になった。もちろん無音というわけではないが、芝刈り機のようなブーンという音は前のモデルに比べて3分の1減少しているという。

AnafiドローンのコントローラーはiPhoneまたはAndroidのスマートフォンを取り付けFreeFlight 6アプリをインストールして使用する。ここに搭載カメラの映像が写し出されタッチスクリーンによる操作ができる。Mavicシリーズと同様、撮影対象を追尾するなど撮影目的に応じた多様なコントロール・モードを持つ。もちろんセルフィー撮影モードもある。

価格もコンシューマー向け製品として妥当な699ドルだ。 これはMavic Airより100ドル安い。ただ一見した印象ではメインストリーム向けドローンとしてDJIの製品のほうがいかにもスパーテクノロジーという感じがする。Anafiの出荷は7月1日で、Parrot自身とAmazonの他に「いくつかの販売チャンネル」が用意されるという。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Canon、フィルムカメラの販売を終了――時代は過ぎゆく

カレンダーに書き込んでおくといいかもしれない。あるテクノロジーが終わりを告げた―もっともこのテクノロジーはここ10ほど死にかけてはいたのだが。日本の巨大カメラメーカー、Canonは今週、フィルムカメラの最後の1台を販売したことをひっそりと発表した。日本語サポート・ページの内容に気づいたのはPetaPixelだった。

問題の機種はEOS-1Vで、製造はなんと8年前に打ち切られており、以後Canonは在庫を販売していた。その在庫がとうとなくなったらしい。突然驚きのニュースというより長いことかかって徐々に消えていったという雰囲気だ。そうではあっても一時代の終わりといえるだろう。1930年代の創業以来、Canonの販売ラインナップからフィルムカメラが消えるのはこれが始めてだ。Canonの前身の会社は初めて売り出したカメラを〔観音菩薩にあやかって〕KWANON(カンノン)と名付けたという。

突然ノスタルジーを起こしてEOS-1Vが欲しくなる向きもあるだろうが、中古の購入は比較的簡単だ(もっともこのニュースで多少プレミアがアップするかもしれない)。この分だとKickstarterにフィルムカメラの復活プロジェクトが登場するのもそう遠くないだろう。

Nikonを始めフィルムカメラをサポートし続けているメーカーはいくつかある。CanonではEOS-1Vの修理サポートを2025年10月31日まで受け付けるとしている。しかし規約で定められた修理対応期間(2020年10月31日)の終了以降は部品の在庫状況により修理を受け付けることができない可能性があるという。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Skydioの新ドローンは自動飛行で自動車を空撮

13基ものカメラを搭載したスーパークールかつスーパー高価なドローン、 Skydioに最初のメジャーアップデートが来た。高速で自動追尾しながら撮影できる対象が増えた。自動車だ。

サンフランシスコ周辺のベイエリアを本拠とするスタートアップのプロダクト、R1は人間や自転車だけでなく、いまや自動車の追尾が可能になった。ただしドローンの飛行速度は時速40キロのままなのでNascarのレーシングカーを追尾するわけにはいかない。しかし高度な自動飛行テクノロジーのおかげで、従来はベテランのドローン操縦者でも困難だった曲がりくねって障害物の多い地形でも自動車をトラッキングして空撮できる。

われわれのR1のレビュー記事でも触れているが、ドローンの強みはハードウェアの品質と同時にソフトウェアのアップデートによって能力が拡張できるところにある。実際、2ヶ月たたないうちに今回のアップデートで重要な能力が追加されたわけだ。

SkydioのCEO、Adam Bryはプレスリリースで「Skydio R1では映像体験はソフトウェアによって決められる。つまり現在のユーザーも未来のユーザーもわれわれのソフトウェアのアップデートによって根本的に新しい能力を獲得できる」と説明している。

自動車追尾モードに加えて、Skydioには新しくリード・モードが提供された。これは実際に撮影する前に飛行経路を設定し、それにしたがって実際の撮影が行われる。同社では「今回のアップデートによってドローンの動作がさらに賢くなり障害物を避ける能力が向上した」としている。またクォーター・フォロー、クォーター・リードなどのモードが加わり、真後ろからの追尾以外の映像が得られるようになった。

Skydio R1 Frontier Editionはこうした能力を考えればおそらく適切であろう2499ドルという価格で提供される。ソフトウェアのアップデートは今日から可能だ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+