Googleがオンライン学習のUdacityとパートナーしてAndroid開発のナノ学位を立ち上げ、エジプト語へのローカライズも

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今日(米国時間5/28)サンフランシスコで行われたデベロッパカンファレンスI/OでGoogleは、Udacity とパートナーして6コースから成るAndroid開発のナノ学位日本語参考記事)をローンチする、と発表した。

これはビギナーのためのコースではなく、まだAndroid未経験のプロのデベロッパにAndroidモバイルアプリの“正しい書き方”を教える。コースが終了したらGoogleが彼/彼女を実際に雇うこともありえるほど、本格的な特訓教育を行う。

Udacityのそのほかの学位プログラムと同じく、ビデオ教材の視聴は無料だが、卒業証書や教育助手へのアクセスが必要なら、今回のコースでは月額200ドルの有料になる。

Udacityの協同ファウンダでCEOのSebastian Thrunによると、受講者は学位を得るために、6つのコースといくつかのプロジェクトを終了しなければならない。たとえばあるコースでは、アプリの中でSpotifyのAPIを使いなさい、と求められる。Udacityのそのほかの学習プログラムと同様に、実践的知識の獲得が最大の目的で、したがってコースよりもプロジェクトの意義がとても重要だ。

Thrunは曰く、“ねらいは、受講者が実践を通じて、Androidプログラミングに関して完全な自信を持てる状態になること。多項選択(三択四択〜〜)のテストなどは、やらない。いわばそれは、Googleが同社のデベロッパに持っていてもらいたいと願っている知識や技術をすべて叩き込む、というナノ学位コースだ”。

学位取得までの所要(許容)時間は6〜9か月、開始日は決まっているが、途中のペースは受講者が自由に決めてよい。

Google Play Services

Googleは、このプロジェクトに本気であることを示すために、年末に50名の学生を本社に招待して三日間のサミットを行う。その内容は、ハッカソン、雇用担当者とのミーティングなどだ。要するにGoogleは、実際に何名か雇うぞ、という姿勢を見せたいのだ。

さらにGoogleは、エジプト政府とパートナーしてこの学位の6つのコースを現代標準アラビア語(Modern Standard Arabic)にローカライズする。Udacityとしても、ここまでやるのはこれが初めてで、ビデオにアラビア語で字幕を入れるのではなくて、コースの全コンテンツをアラビア語化するのだ。

Googleはエジプトの学生2000名に奨学金を提供し、就職説明会や各種の集会を行う。Thrunによるとこれは、Udacityにとってもアラビア語圏に進出していくための好機であり、その地域に良質な教育を持ち込むと同時に、良質な就職機会も開拓していきたい、という。そして、“あそこらの戦争の数を減らしたいね”、とThrunは語る。

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Google I/O:Android M(5.x)のプレビュー公開―指紋スキャナー、Google Pay、アクセス許可、バッテリー改善など新機能多数

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今日(米国時間5/28)、サンフランシスコで開幕したGoogle I/Oデベロッパー・カンファレンスで、前評判どおり、次世代のモバイルOSのデベロッパー・プレビュー版がリリースされた。このAndroid M(正式名称はユーザー向け公開時に発表される)ではGoogleは細部の洗練とパフォーマンス改善に力を入れたようだが、新機能も数多く盛り込まれた。

Android Mではデザイン面での大きな変更はなかったが、これは当然だろう。前回のメジャー・アップデート、Android 5.x LollipopdでGoogleは新しいUI、Material Design言語とそれに関連する多数の新機能が導入され、多くのデベロッパーは現在もそのマイグレーションの対応に追われている。

私は今週、Googleのプロダクト・マネージメントの責任者、Brian Rakowskiに取材した。その際Rakowskiは「去年のI/OでLollipopを発表して以後、われわれの開発チームは多くのことを学んだ。その経験のの多くが今回のAndroid Mに生かされている」と語った。

プレビュー版のリリースにはSDKのアップデート、AndroidエミュレーターおよびNexus 5、Nexus 6、Nexus 9、Nexus Playerハードウェア向けのテスト用システムイメージが含まれる。Googleでは今回のリリースで「数千のバグフィックス」を行ったという。またプレビュー期間を通じて随時システムイメージをアップデートとするとしている。一般公開はこの秋を予定している。

今回、スマートフォンおよびタブレット向けAndroid Mに加えて、Android Wear版とAndroid for IoT版のプレビューもリリースされた。

Android Mの主要な新機能は以下のとおり。

Google Now On Tap

Google Now がコンテキスト化された。Google Now On Tap〔長押しGoogleナウ〕と呼ばれる新バージョンはユーザーが現在スマートフォンないしタブレットで何をしているかを読み取り、それに応じた内容を表示するようになった。

たとえば、ハングアウトで友達とテキストでチャットしていて Mad Max と入力したとする。このとき、ホームボタンを長押しするとGoogle Nowが起動し、ユーザーがそのときアプリ内で会話していたコンテキストに応じた情報が提供される。この場合であれば、Mad Maxの新しい映画について、公式サイトや付近の映画館の上映時間、YouTubeの予告編や映画情報サイトへのリンクなどが表示されるだろう。

これはOSレベルの機能なのでアプリのデベロッパーはGoogle Now On Tapを利用するために特に何もする必要はない。TechCrunchの詳しい記事はこちら

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Android Pay

Android Pay mark

ここ数ヶ月、Apple Payの影が巨大化するにつれ、Google Walletが失敗だったことが明らかになっていた。GoogleはAndroid Payでモバイル支払システムを再構築する。今回は広くベンダーやAT&T、Verizon(近くTechCrunchの親会社になる)、T-Mobileなどのキャリヤと提携し、販売されるAndroidデバイスにAndroid Payをプレイン

Apple Payと同様、Android Payはeコマースと現実店舗での支払の双方で利用できる。デベロッパーはPay APIを呼び出すだけで簡単に実装できる。

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Uユーザーは通常のロック解除方法でもPayを利用できるが、次項で紹介する指紋スキャナーでの認証が可能だ。

Google Walletは存続するが、今後はピアツーピアの支払手段として重点が置かれることになる。

OSレベルでの指紋スキャナーのサポート

噂どおり、Android Mは指紋スキャーをサポートした。すでに一部のスマートフォン・メーカーが独自に指紋スキャナーを装備していたが、システム・レベルでのサポートはなかった。しかしメーカーの独自サポートと、間違いなくAppleのTouch IDに影響されて、GoogleもOSレベルでの指紋スキャナー機能の提供に踏み切った。当然だがこの機能はデバイスのアンロックと支払の認証に用いられる。

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アプリへの各種アクセス許可

App Permissions settings

これまでAndroidユーザーはアプリをインストールするとき連絡先、カメラ、写真、その他アプリが要求するアクセスを許可しなければならなかった。しかしユーザーがなぜアプリが、たとえば、連絡先へのアクセスを必要とするのか理解できず、そのためインストールを中止することがしばしばあった。

Android Mではアプリのアクセス承認プロセスが一新された。インストール時の一括アクセス許可の要求は廃止された。ユーザーがアプリをインストール後、最初に起動したときにアプリはアクセス許可を要求するようになった。また一括して許可を要求するのではなく、アプリが実際にそのアクセスを必要とするときに限って許可要求を行うように改められた。

たとえばカメラアプリであれば、最初の起動の際にカメラ、マイク、写真へのアクセス許可を要求する。しかし連絡先へのアクセスは、ユーザーが写真やビデオを友達と共有しようとしたときに初めてアクセス許可の要求が表示される。こういう方式ならばユーザーは何のためにその許可が必要なのか理解しやすく、許可するかどうかを適切に判断できる。

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Doze〔休眠〕モード

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この新しいモードは、これまでの「省電力」モードとは異なる。「省電力」モードはユーザーが実際にデバイスを利用するときのモードだが、Rakowskiの説明によると、Dozeモードはユーザーがデバイスをしばらく放置しておいたときに実行されるモードだという。このときAndroidのハードウェアの大部分は休止状態に入るが、メールやSNSなど数分ごとにデータを更新しようとするアプリが多いため、休止状態でもデバイスはたびたび目を覚まさせらている。新しいDozeモードは、自動的にアプリの同期回数を減らす。

Rakowskiによれば、Nexus 9の場合、このDozeモードはバッテリーを50%も節約するという。ただしDozeモードの実行中であっても優先度の高いメッセージや目覚ましのアラームなどは間違いなくリアルタイムで実行されるという。

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Chromeカスタムタブ

ウェブのブラウジングでは、GoogleはChromeカスタムタブを発表した。これはネーティブ・アプリ内からリンクを開いたときにリンク先を表示するChromeの特別なタブで、ネーティブ・アプリ内で作動しているようなルック&フィールを提供する。ユーザーがリンクを開く前にそのコンテンツは事前にフェッチされているので表示がきわめて高速化される。またカスタムボタンで即座にアプリに戻ることができる。

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またGoogleはAndroidでUSB-Cのサポートを行うよう努力中であり、デバイス・メーカーにUSB-Cのサポートを働きかけているという。近くUB-Cポートを装備したAndrodデバイスが発表されるようだ。.

今回発表された新機能を利用しようとするデベロッパーはCanaryチャンネルから最新のAndroid Studio (1.3)をインストールする必要があるだろう。この最新バージョンはAndroid Mをサポートしており、またCとC++のエディタ、デバッガ機能を備えている(この機能はゲーム・デベロッパーから長く望まれていた)。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Google、ウェブサイト表示の高速化サービス、PageSpeedを閉鎖へ―CloudFlareに敗北?

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Googleはウェブサイトの表示を高速化するサービス、PageSpeedを来る8月3日をもってシャットダウンすると発表した。サービスを利用しているデベロッパーはそれまでにDNSやサイトの設定を対応させる必要がある。新規登録はすでに停止されている。

PageSpeedは4年半前にスタートしたサービスで、数多くの最適化テクノロジーを用いてサイトがユーザーに表示されるスピードを向上させていた。これには画像圧縮、キャッシュ最適化、JavaScriptとCSSの処理の高速化、静的データのキャッシュとGoogleのサーバーからの送信などが含まれていた。PageSpeedは後発のCloudFlareに似ているが、CloudFlareのようなセキュリティー向上機能は持っていなかった。

PageSpeed - PageSpeed — Google Developers

GoogleはPageSpeedで提供してきたテクノロジーの大部分をApacheやNGINXのウェブサーバーツールとしてオープンソースで公開しているので、Googleこれらのツールのホスティングを中止した後もデベロッパーは同様の機能をローカルで実現することができる。また多くのウェブサイトのホスティング・サービスがPageSpeedモジュールをサポートしている。GoogleはPageSpeedを運用しているCDNとしてEdgeCastのEdge Optimizerを挙げている。

それではGoogleがこのサービスを停止する理由は何だろうか? Googleは「残念ながら別の分野に注力することが必要な時期となった」とだけ述べている。この分野でCloudFlareの存在が優勢になるにつれ、Googleは1、2年前からPageSpeedの改良に熱意を失っていたように思える。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Microsoft、ハイブリッドクラウド戦略を強化―Azureがオンプレミスのデータセンターで稼働へ

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Microsoftは以前からエンタープライズ・ユーザーに対するハイブリッド・クラウドの提供に力を入れてきた。今週、Microsoftはこの戦略をさらに一歩推し進め、Microsoft Azure Stackを発表した。この新サービスはAzureのクラウド・アプリの導入、運用、管理をあらゆるデータセンターに提供するものだ。データセンターは企業のオンプレミスのものであってもホスティング会社のものであってもよい。

Azure Stackはソフトウェアによるネットワーキング、ダイレクトアタッチストレージの共有、バーチャルマシンの運用とセキュリティー管理、オンプレミス・データセンターのクラウド運用モニタなどMicrosoftのクラウド・テクノロジーを広汎に提供する。IT管理者のための新しいプライベート・クラウドのソリューションだ。デベロッパーにとっても専用アプリを既存のデータセンターで運用するのが容易になるだけでなく、スケールを拡大する必要が生じた場合でも即座に対応が可能になる。

MicrosoftはAzure Stackの上でマイクロサービスを走らせるためにAzure Service Fabricという新しいサービスもリリースした。デベロッパーは新しいAzure Resource Managerを使って、パブリック・クラウドのAzure上でもプライベートなデータセンターのAzure Stack上でも自由にアプリケーションを運用できる。 .

現在のところ、Azure StackがサポートするのはWindowsとLinuxのバーチャルマシンだ。エンタープライズ・ユーザーの大部分がこの両プラットフォームを利用しているとMicrosoftは考えている(ただしコンテナへのシフトも広がっている)。今後Microsoftはさらに広汎なAzureサービスをAzure Stackに導入する計画だ。

このサービスにはAzure Preview Portalが統合されているので、デベロッパーは必要とするサービスを自分でローカルクラウドにプロビジョニニングできる(また必要が生じればそのままパブリッククラウドにも展開できる)。 このサービスにはさまざまなエンタープライズ向け課金機能も含まれる。現在IT部門はクラウドサーバーをプロビジョニングするためにそれを迂回することに決めたグループに対処しなければならない。新しいソリューションによってこうした必要がなくなる。

Microsoftのクラウドプラットフォーム・マーケティングのゼネラル・マネージャー、 Mike Schutzは私の取材に対して「Microsoftはカスタマーのデータセンターをクラウドの拡張と考えている。カスタマーはAzureを自らのプライベートクラウドの拡張と考えることができるようになるだろう」と述べた。

Azure Stackは今年の夏の終わり頃にプレビュー版が公開される予定だ。一般向けに正式リリースされるのはWindows Server 2016と合わせて2016年になる。

またMicrosoftは今日(米国時間5/4)、IT部門がオンプレミス、パブリックの双方でクラウド・アプリケーションを運用することを助けるためのOperations Management Suiteを発表した。これは。アプリケーションがどこで、どんなプラットフォーム(Azure、AWS、Windows Server、Linux、VMWare、OpenStackをサポート)上で作動していてもモニターできるツールで、Azureチーム自身がクラウドを運用する際に得た豊富な経験がフィードバックされているという。

このツール・スイートにはログ解析、セキュリティー、運用オートメーション、アプリケーションとデータの保護の各ツールが含まれる。 将来Microsoftはさらにクラウド・ベースのパッチ、インベントリー、アラート、コンテナ管理などのサービスを加えていく計画だ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

TechCrunch Disrupt NYハッカソン:Gruberieはウェイターの代わりに注文を取ってくれるモバイル・アプリ

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TechCrunch Disrupt NYで実施されたハッカソンの成果のひとつはリリース後24時間たたないうちに早くも現実の顧客を獲得した。Gruberieはアプリを開発し、サイトを立ち上げただけでなく、ニューヨークのダイナーにGimbal Beaconを経由してこのアプリをテストしてみるよう説得することに成功した。

Gruberieをサポートしているレストランに入って席に着いたら、スマートフォンを取り出してアプリを起動する。するとアプリはGimabal位置ビーコンを通じてユーザーのいるレストランを特定し、そのメニューを表示する。食べたい料理を選んで支払情報を入力する(最初の1回だけ)。これで注文と支払が完了だ。しばらくするとテーブルに料理が運ばれる。水と食器を運んでくるときを除けば人間とのやりとりは一切介在しない。

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このサービスはGimbal、Atlantic.NetMasterCard Simplifyの各サービスをベースにしている。開発チームのSven HermannとVincent Volckaertはマンハッタンを歩きまわってこのサービスのテストに協力してくれるレストランを探した。最初の何件かには断られたが、Skylight Dinerが店内の45のテーブルにGimbalビーコンを設置し、メニューをGruberieデータベースに登録するのに協力してくれた。

このチームは以前にもハッカソンに挑戦している。昨年のDisrupt New York eventでは3位に入賞した。前回はその場かぎりのお楽しみプロジェクトだったが、Gruberieは優れたインフラが利用でき、すでにユーザーも獲得できているので、チームは今後も継続的な事業にしていきたいと語った。

アップデート: GruberieはAtlantic.Net、MasterCard、Gimbalからスポンサー特別賞を受賞した。

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TechCrunch Disrupt NYハッカソン:PagerはFacebookページを簡単にウェブサイトに変換する

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現在開催中のTechCrunch Disrupt NYで実施された24時間ハッカソンで3人のデベロッパーのチームが大いに役立ちそうなアプリケーションを開発した。 Pagerはウェブサイトを運営したいスモールビジネスのためにFacebookのページをそのままウェブサイトに変えてくれる。

このチームはこれまでレストランやバー、店舗などのスモールビジネスがWordPressでウェブサイトを構築、運営するのを手助けしてきた。しかし本格的なウェブサイトを運営するのは忙しいスモールビジネスのオーナーにとっては複雑すぎて重荷だった。しかしそうしたスモールビジネスは情報の豊富なFacebookページなら運営していることが多い。そこには店の写真やメニューやイベント情報などがタイムリーに掲載されている。

「このハックのアイディアというのは、つまり、Facebookを使っているスモールビジネスが同じ手間でウェブサイトも運営できるようにするということです。Facebookなら誰でも使い方を知っていますからね」と開発チームのDarrel-Day Guerreroは私に説明した。

設定はごく簡単だ。Pagerをインストールして起動した後、Facebookのアカウントでログインするとユーザーがが管理しているFacebookページの一覧が表示される。必要なページを選び、「保存」するとウェブサイトが自動的に立ち上がる。

ウェブサイトはAbout、ニュース、イベント、ギャラリーの4つのカテゴリーに分類される。Aboutページにはビジネスの内容、住所、電話番号、営業時間などが表示される。ニュースには通常の近況投稿が表示される。イベントとギャラリーは説明の必要はないだろう。

現在、すべての機能が作動するところまでは完成していない。しかし基本的な機能を実現するコードはFacebook APIを利用してすでに実装されている。 「午前2時くらいまでは快調でしたが、それからちょっと苦しくなりました」とチームのAlex Ileaは言う。

Alex Ilea、Anton Shevchenko、Darrel-Day Guerreroの3人はハッカソンに参加する前からのチームなので、ハッカソン終了後もこのプロジェクトを継続していくと思われる。良いアイディアなのでぜひそうして欲しいものだ。 もっともまず必要なのは多少の睡眠かもしれないが。

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Microsoft、Visual Studio Codeをリリース―OS X、Linux、Windowsで動作する無料の軽量コードエディタ

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今日(米国時間4/29)からスタートしたBuild 2015デベロッパー・カンファレンスでMicrosoftはVisual Studio Codeを発表した。これは最新のウェブ・アプリ、クラウド・アプリを開発するのに向いた軽量のクロスプラットフォームのコードエディタで、Windowsの他にOS XとLinuxで作動する。現在はまだプレビュー版だが、 こちらからダウンロードできる(無料)。

Visual Studio CodeはMicrosoftとして初めてのクロスプラットフォーム・コード・エディタだ。フル機能版のVisual StudioはまだWindowsのみだが、今日の発表はMicrosoftが他のプラットフォームのサポートにも本腰を入れてきたことをはっきり示すものとなった。

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今週、私の取材に対してMicrosoftのデベロッパー部門のコーポレートVP、S. ‘Soma’ Somasegarは、「多くのデベロッパーがWindows上で開発を行っているが、同時にLinuxやMacで開発を行っているデベロッパーも多い。彼らにWindowsを強制せず、オリジナルの環境で開発できるようにしたいと考えた」と語った。Mac、LinuxのデベロッパーはVisual Studioのようなフル機能のIDEを使わず、Sublime Textのような簡素なエディタで開発を行うことが多い。

Buildカンファレンスのキーノートによれば、Visual Studio Codeは主要な開発言語を多数サポートするという。またコード入力アシスタント、ナビゲーション機能が強力で、特にJavaScript,、TypeScript、Node.js、ASP.NET 5のデベロッパーには特別なツールが提供される。

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Visual Studio Codeにはシンタックスのハイライト、キーボードのカスタマイズ、括弧の対応、スニペットなど最新のコード・エディタに期待されるツールはすべて含まれている。Somasegarによれば、デフォールトでGitに対応するという。

またSomasegarは、「このエディタはわれわれがStudio OnlineのMonacoエディターでAzureウェブサイトを開発した経験に一部基いている。同時にVisual Studioの言語対応機能も取り入れた」と説明した。これにはNETのコンパイラ・プラットフォーム、Roslynが含まれる。Microsoftによれば、Visual Studio Code向けに開発された言語サービスはSublime Text、Vi、Atomなどのエディタからも利用できるようにするという。

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最近、MicrosoftはTypeScriptプラグインをSublime Textから利用できるようにするなど外部エディタのサポートに力を入れ始めている。Somasegarは「われわれはこうした外部エディタのサポートを拡大していく」と語った。

今日の発表は多くのデベロッパーにとって驚きだったはずだ。しかし、Microsoftが幅広い環境でデベロッパーをサポートする努力を始めたのはかなり前からだ。たとえば、.NET Coreのオープンソース化(とクロスプラットフォーム化)や無料のVisual Studio Community Editionをリリースするなどしている。

ほんの数年前にはMicrosoftがこうした方向に舵を切るとは想像できなかった。ともあれ嬉しい驚きだ。

〔日本版〕ダウンロードとインストールは日本からも可能。ダウンロードファイルは58.1MB。ユーザーに既存プロジェクトがない場合は新規プロジェクトをYeomanで作成するよう勧められる。

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Build 2015カンファレンス関係記事〔原文〕

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Microsoft、Build 2015カンファレンスで新ブラウザはMicrosoft Edgeと発表―ビデオ予告編公開

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Internet Explorerが終了することは分かっていた。

後継のブラウザが近くリリースされることも分かっていた。

しかしブラウザの名前はProject Spartanという開発コードネームしか分からなかった。

その新ブラウザのプロダクト名がさきほど公開された。Microsoft Edgeだ。

Microsoftのデベロッパー向けカンファレンス、BuildでMicrosoft EdgeがWindows 10のデフォールト・ブラウザになると発表された。

Edgeに関する詳細はまだ不明だが、少なくとも以下のような特長があるという。

  • パーソナル・アシスタントのCortanaの組み込み
  • ブラウザ内でのメモ書き込みと共有
  • デザインはシンプル第一のミニマリズム
  • レンダリングは独自のEdgeHTMLエンジン

今回もフルサイズのスクリーンショットは公開されなかったが、何枚かデモ画面から撮影した画像を下に貼っておこう。

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映画予告編スタイルのイメージ・ビデオ

〔日本版〕表示中のウェブページに直接書き込みができるのが特長の一つのようだ。下のビデオでMicrosoftは「Edgeではユーザーが積極的に行動を起こせる」と強調している。

Microsoft Build 2015の関連記事〔原文〕

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Android版Chromeの新しいプッシュ通知をFacebook、Pinterest他がいち早くサポート

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先週lアップデートされたAndroid版Chromeブラウザにはウェブサイトがモバイル・ユーザー向けにプッシュ通知を発行する機能が追加されていた。これはウェブ版がネイティブ・アプリと競争することを助けようとするものだ。この機能をどのサイトが最初にサポートするかが注目されていたが、今朝(米国時間4/20)、Googleは、Beyond the Rack、eBay、Facebook、FanSided、Pinterest、Product Hunt、VICE News、Roost 、Mobify他がプッシュ通知機能を採用したと発表した

Googleによれば「これらのサイトは数週間以内に実際にプッシュ通知を有効にするだろう」という。

多くのパブリッシャーで、モバイル・ウェブサイトにはネーティブ・アプリより多数のユーザーがいるが、ウェブサイトはアプリほどユーザーとの対話性がよくない。そもそもアプリが人気を集めた原因がそこにある。新しい情報がある場合、アプリならホーム画面のアイコンに赤いサインを付加したり、さらには新情報の見出しをプッシュ通知で表示することができる。

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しかし最新版のAndroidおよびデスクトップ向けGoogle Chromeは、 新しいウェブ規格に基づくプッシュ通知をサポートしており、ウェブサイトは専用アプリ同様にユーザーにアップデートをプッシュ通知することができるようになった。この機能はモバイル・ウェブのデベロッパーから長年にわたって強く要望されていた。

ユーザーがプッシュ通知をサポートするサイトを訪問すると、Chromeはダイアログボックスを表示し、ブラウザを通じてプッシュ通知を受け取るかどうかユーザーに選択させる。ユーザーがイェスを選択した場合、デベロッパーはユーザーにリアルタイムでアップデートを送るなどさまざまな情報を提供できる。Androidデバイス上でこれらのプッシュ通知はネーティブ・アプリの場合とほぼ同様のルック・アンド・フィールを備えるが、管理するのはAndroid OSではなく、Chromeブラウザだ。【中略】

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ただし、パブリッシャーが複数のプッシュ通知チャンネルを持っていた場合(いちばん可能性が高いのはウェブ版とアプリ版の双方でプッシュ通知を行うケースだろう)、ユーザーが一方を許可したことを忘れてもう一方も許可すると、だぶって通知を受けることになる。この問題についてはいくつかの解決法が提案されている。

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また最新版のAndroid向けChromeでは、プッシュ通知の他にユーザーがウェブサイトをタップ1回でホーム画面に追加できるようになっている。ユーザーがFlipboardやMediumなどのサイトが気に入った場合、いちいちGoogle Playからアプリをダウンロードしてインストールしなくてもモバイル・ウェブサイトをホーム画面に追加するだけでそれに近い効果が得られるわけだ。

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Twitterが社内コミュニケーション支援プラットホームtenXerを買収して開発部門の生産性向上をねらう

【抄訳】

ソーシャルネットワークのTwitterはかなり前から、プロダクトの開発や改良にエンジニアがどのように関わるべきかをめぐって、社内的な問題や課題を抱えていた。そして今回、それらの解決を目指す買収を行った。本誌TechCrunchが確認したところによると、Twitterは、デベロッパとエンジニアが良好な協力関係を築くためのプラットホームtenXerを買収し、同サイトを近く閉鎖する。この買収は、tenXerのCEOで協同ファウンダのJeff Maにも直接確認した。また、別の信頼できる筋によると、買収の価額は5000万ドル弱だそうだ(今詳細を確認中)。

TwitterはMaのツイートをわれわれに示し、同じく買収を確認した。

【中略】

tenXer自身の言葉によると、“tenXerは、エンジニアリングのリーダーたちがもっと良い管理者になれるようにする。エンジニアたちが毎日作り出すデータ(GitHubやPivotal、JIRAなどで)を使って、実効性のある管理者が必要とする視点や、各種の数値、インサイトなどを提供し、彼らのチームの生産性を高める”、のだ。

最初同社は、デベロッパとエンジニアだけでなく、このような情報の生成と配布をスタートアップの社内全体に対して行っていたが、そのときにはTwitterに対しても、Twitterに広告を出すことの利点に関するケーススタディ情報をまとめて提供していた。

Maは予測分析のエキスパートでもあり、これまではその技能を主に、スポーツやギャンブル関連のアプリに投じていた。でもTwitterは最近、分析サービスの開発にも注力しているから、Maのその技能がそっちに生かされても不思議ではない。

(彼の前のスタートアップCitizen Sportsは、ファンタジースポーツのポータルで、のちにYahooが買収した。)

【後略】

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Chefが継続的デリバリを支えるサービスChef Deliveryをローンチ…Chef以外との併用も可

Chefは主にITの自動化サービスとして知られているが、今日(米国時間4/1)同社は、継続的で統一的なデリバリのためのサービスChef Deliveryをローンチした。この新しいサービスは企業のdevopsチームに、そのインフラストラクチャとランタイム環境(コンテナなど)およびアプリケーションの、継続的なデリバリを管理するための新しいワークフローを提供する。

Chefのマーケティング担当VP Jay Wampoldによると、このサービスはグローバル2000企業のIT部門がターゲットで、彼らは今、社内社外の顧客たちの期待に応えるために新しいソフトウェア開発技術を採用しつつある、という。彼によると、そういう人たちが今自問しているのは、“高速の開発エンジンにどうやったらなれるか?”、だそうだ。

Chefのチームは既存の顧客たちの話の中にいくつかのパターンがあることを読み取り、それらを精製することによって新しいプロダクトを作れる、と感じた。そのプロダクトは、Chefのこれまでのプロダクトとの相性が良く、DevOps市場における同社のエキスパートとしての能力を拡張するものでなければならない。

Chef Deliveryが基本的に行うのは、インフラストラクチャとランタイム環境とアプリケーションの変化変更を自動化することだ。ただしそれだけではなく、試験の自動化と継続的インテグレーションとデリバリを自動化するためのフレームワークも提供する。それらによりChef Deliveryはデベロッパに、コードの計量的評価方法やパーミッション管理、そして総合的な変更履歴を与える。

Chef DevOps Workflow (1)

Wampoldによるとそれは、同社のまったく新しい新路線ではなくて、それらの新しい能力がChef自身の進化を表している。

彼曰く、“Chefはインフラストラクチャの自動化のためにすでに長年使われているが、3年前ぐらいから継続的デリバリへの関心が大きくなり、その結果、顧客の多くがJenkinsとChefでパイプラインを構築するようになった”。

Chef Deliveryは、Chefのユーザたちが培ってきたベストプラクティスの多くを一つのプロダクトへとまとめている。中でもとくに強調されているのは、Wampoldによると、“より効率的なアプリケーション開発”だ。

おもしろいのは、Deliveryを他社のIT自動化サービスと併用できることだ。同社のプロダクト担当VP Alex Ethierによると、Chef DeliveryはChefに依存していないので、AnsiblePuppetなどでも使える。

今後は完全なオープンアクセスにしていくつもりだが、当面は招待制のみだ。有料制による一般公開は、今年後半を予定している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

F8開幕:Facebookビデオが他のサイトに簡単にエンベッドできるようになる

Facebookはユーザーが実際にFacebook上にいないときでもFacebookの利用を増やそうと努力している。

今日(米国時間3/25)開幕したFacebookが主催するデベロッパー向けカンファレンスF8で、Facebookビデオを他のサイトに簡単にエンベッドする機能が発表された。

Facebookにビデオをアップロードするのは簡単だが、これまでそのビデオを外部にエンベッドするのは知識のないユーザーには不可能だった。Facebookのビデオプレイヤーのソースコードを開いてあれこれ試してみるとうまくいくこともあったが、もちろんYouTubeを使う方が簡単だ。

しかし今後は、YouTubeその他のビデオ共有サイト同様、「エンベッド」ボタンを押すだけでエンベッドに必要なコードが入手できるようになる。コードを自分のブログに貼り付ければ、Facebookビデオがページにポップアップする。

遅かったとはいえ、歓迎すべき動きだ。これまでFacebookにビデオをアップロードしたいが、別のサイトでも表示したいという場合、Facebookにアップロードした後YouTubeなどにアップロードし直すという手間がかかっていた。これからはFacebookに一回アップロードするだけでよい。それにFacebookとしても、他サイトで再生されたビデオも自分たちのビデオ・ビューの回数に勘定できる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Microsoftは新たに立ち上げたAzure App Serviceですべてのデベロッパサービスを一本化+いくつかの新サービスを導入

Microsoftが今日(米国時間3/24)、クラウド上の総合的なデベロッパサービスAzure App Serviceを立ち上げる。デベロッパはこの上でモバイルとWebのアプリケーションを開発でき、またそこからさまざまなクラウドサービス上のビジネスプロセス自動化ツールにもアクセスでき、さらにまた、APIを構築し消費できるための新しいサービスもある。これらのサービスのすべてが、Microsoftが近年好んで唱えているお念仏、“モバイルファースト、クラウドファースト”(mobile first, cloud first、まずモバイル, まずクラウド)を軸に展開される。

このパッケージ自体は新しいが、中身は新しくないものもある。というよりMicrosoftは、既存のAzure WebsitesMobile ServicesBiztalk Servicesを束(たば)ねて新しいパッケージApp Serviceを作り、そこに若干新しいサービスも加えたのだ。Azure Websitesの既存のユーザは全員が自動的にこの新しいパッケージへ移行する(料金は前と同じ)。

Azure Mobile Servicesのユーザも新しいサービスに移行するが、移行はゆっくりしたペースになる。というのも、移行によって既存のAPIの一部が使えなくなるためだ(アプリケーションを新しいサービスにポートするためにデベロッパが加える変更はとても容易である、とMicrosoftは言っている)。当面はAzure Mobile Servicesと、App Servicesのモバイル部位が併存するが、いつまで両サービスをサポートするのかは不明だ。

Azure App Serviceは、これらの機能を単一のサービスに統合した。MicrosoftのAzure Application Platformチームの部長Omar Khanは、“統一化によってアプリケーションの開発がずっとシンプルになる”、と言っている。Microsoftがデベロッパたちから聞いていたのは、アプリケーションを多様なデバイスやプラットホーム向けに作らなければならない、しかもできるかぎり既存のスキルで、という話だ。さらにまた、いろんなソースからのデータをそれらのアプリケーションに接続することも必要だ。

既存のサービスでデベロッパは、スケーラブルなWebサイトや、モバイルアプリをホストするために必要なバックエンドツール(データベース、プッシュ通知、シングルサインオンなどなど)を迅速にセットアップできる。それらはApp Serviceに移っても新しい重要な機能は加わらない。しかしKhanによると、これまでばらばらに存在したそのほかのサービスの利用を一箇所でできるようになるから、そのことに対応した、あるいはそのことを十分に生かせる、変更がありえるだろう。たとえばそれらは、ステージング、プロダクションスロット、Webジョブなどのサービスだ。

二つの新しいサービス(API Apps、Logic Appsで、より面白い方は、Microsoft語で“ロジックアプリケーション”と呼ぶものを構築するためのサービスLogic Appsだ。ロジックアプリケーションとは、オンラインやオンプレミスのさまざまなAPIを組み合わせて作る、ビジネスプロセスを自動化するためのアプリケーションで、そのために使われるであろうオンラインのAPIはたとえば、Office 365、Salesforce.com、Dropbox、Facebook、Twitter、OracleやSAPのデータベースなどのものだ。新しいAzure App Serviceでは、これらのAPIをドラッグ&ドロップで拾って組み合わせるだけで、Webアプリケーションやモバイルアプリができあがる。

なお、そのApp ServiceにはAPI管理機能もあるが、それは既存のAzure API Managementサービスを置換しない。しかし既存のサービスと同じく、Azure App Serviceの新しいサービスであるAPI Appsでも、Zendesk、Office 365、SAP、Siebel、OracleなどなどのAPIを、見つけてホストして管理できる。

そしてKhanによると、この新たなAzure App Serviceのターゲットは、企業向けのビジネスアプリケーションのデベロッパと、消費者向けアプリケーションのデベロッパの両方だ。

この新サービスに関して質問(既存のサービスとの違いなど)のある方は、この記事のコメントにその質問を書くと、KahnとMicrosoftのApplication Platform担当CVP Bill Staplesが、今日の太平洋時間午前9時にコメント上で答えてくれる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


Microsoft、Office 2016のプレビュー版、ビジネス向けSkypeのプレビュー版を公開

今朝(米国時間3/16)、MicrosoftはOffice 2016 for Windowsのプレビュー版をリリースした。プレビュー版は公開ベータテストに先立ってIT専門家やデベロッパーにテストしてもらうのが目的だ。同時にMicrosoftはSkype for Businessクライアントアプリのテクニカル・プレビュー版も公開した。ビジネス版Skypeはエンタープライズのコミュニケーション市場で現行のMicrosoft Lyncを置き換えるものとなる。内容は一般ユーザー向けSkypeとほぼ同一だ。

MicrosoftはこれまでOfficeの次世代版は2015年下半期にリリースされると予告していたが、今日の発表でいくつかの新しい事実が判明した。新Officeはすでに限定プレビューの段階にあるが、今回Office365の企業ユーザーに公開された

Microsoftは今回のプレビュー版には最終製品版に搭載が予定されている機能のすべてが含まれているわけではないと注意している。ただしテスト参加者は毎月アップデートの配信を受けられるという。

ITのプロにとって特に興味をひかれる大幅な改良はOutlookの機能拡張、Word、Excel、PowerPointへのDLP(Data Loss Protection データ損失保護)導入、管理者がネットワークにワンクリックでOfficeをインストール、管理できる機能、Visioの権利管理機能などだ。またMicrosoftは次世代Offceでも現行のマクロやアドインが一切の変更なしにそのまま作動すると保証している。

一方、Skype for Businessのテクニカル・プレビューは現行のLyncユーザーに対し、「数週間以内に公開される」という。新Skypeはクライアント、サーバーも一新され、Office 365の新たなサービスとして提供される。一般ユーザー向けSkypeと基本的に同一のインフラを用いているため、企業に対して社内コミュニケーションを提供するのはもとより、社外でもSkype IDを持つユーザーとのコミュニケーションが図れる。

Skype for BusinessはConvergenceカンファレンスでCEOのサティヤ・ナデラが紹介した。一般向けSkypeとルック&フィールはほぼ同一だが、セキュリティーがエンタープライズ向けにアップグレードされており、全社的な各種のコンプライアンスやIT部門による統制、管理を容易にする機能が含まれており、Officeの一部に組み込まれている。音声およびビデオによる通話や会議、インスタントメッセージをOfficeの一環として理由できる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Algorithmia―研究者とスタートアップをつなぐユニークなアルゴリズムのマーケットプレイス

Algorithmiaは昨年8月に240万ドルの資金を調達したスタートアップだが、強力なアルゴリズムを発明した研究者とソフトウェアのデベロッパーを結びつけるマーケットプレイスのプライベート・ベータテストを開始した。

このマーケットプレイスにはすでに機械学習、音声画像処理、コンピュータビジョンなど800のアルゴリズムが登録されており、デベロッパーのさまざまなニーズに応じられるようになっている。

このサイトにアルゴリズムを登録した発明者は、そのアルゴリズムの利用者から料金を受取ることができる。Algorithmiaではアルゴリズムの募集にあたって懸賞金システムを用意している。ソフトウェアのデベロッパーが特定の機能を果たすアルゴリズムを募集すると、その分野に詳しい研究者が、料金を取り決めた上で、スクラッチで開発を始めるという仕組みだ。

このサービスに登録されたアルゴリズムのデモとして、サイトにはウェブ・クローラーの動作をシミュレートするアプリが公開されている。これには7人の研究者のアルゴリズムが利用されているという。クローラーの動作はビジュアル化され、ノードの重要性に基いて色分けされる。ノードごとのページランクも一覧表示される。

〔日本版〕Algorithmiaのデモは、デモとは思えない強力なアプリで、興味深い情報が得られる。 http://jp.techcrunch.com/ などと入力してMap Siteボタンを押すとトップドメインから順次下位ノードをクロールする。デフォールトでは20段階先までクロールする。紫色がもっともページランクの高いノードとなる。マウスをホバーさせるとURLが表示され、クリックするとリンク先内容がサムネールで表示される。 http://www.yahoo.co.jp/ のような巨大サイトを20段階クロールするのには数十秒かかるが、ダイナミックなビジュアルを見ているだけでも面白い。またサイトの構造がよくわかる。 クロールを5,6段階に制限すると個別のノードが見やすくなる。

画像:Algorithmia

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Google、ゲームデベロッパー向けの新しいアナリティクス、広告ツールを発表

今日(米国時間3/3)、GoogleはAndroidのゲーム・デベロッパー向けの新しいツールをいくつか 発表した。 これにはプレイヤーのゲーム中の行動を詳しくモニターできる新しいアナリティクス・ツールが含まれている。またAdMobプラットフォームを利用した新しい収益化手段も提供された。同時に最近生まれたGoogle版スマートテレビのAndroid TVにゲーム用のNearby Connections APIをリリースした。

アナリティクス・ツールはPlayer Analyticsと呼ばれ、数週間以内に公開される。この新しいツールはユーザーのプレイ時間やchurn rate(有料サービスの解約率)などを追跡することができる。またユーザー当たり平均売上やセッション数を計算する機能もある。Googleによれば、人気ミニゲームのBombSquadはこのツールをテストし、収集したデータを用いて売上のユーザー単価を倍増させることに成功したという。もっとも、Googleが売上の増加に失敗した例をPRに使うはずはないが。

ゲームのマネタイズに関しては、 Googleはネイティブ広告、ハウス広告に加えてaudience builderというツールを発表した。メディアの世界でもネーティブ広告が次第に普及してきたが、Googleはこれをゲーム市場にも応用しようと考えている。こうした新しいフォーマットの広告はゲームのビジュアルにマッチするようデザインされる。つまりプレイヤーは一見しただけでは広告と気づかない(これがネイティブ広告の大きなメリット。われわれは長年培われた習慣で広告と分かれば自動的に無視してしまう)。ネイティブ広告は現在ベータテスト中だ。

次のハウス広告はデベロッパーがゲーム中でアプリ内購入を促す広告だ。アプリ内購入に関して有望なユーザーをAdMobが選別する。デベロッパーはこの情報に基いてカスタマイズされたアプリ内有料アイテムの広告を表示する。ハウス広告もベータテスト中だが、数週間以内に全てのAdMobユーザーに公開される予定だ。

最後の新機能はAudience Builderと呼ばれ、ゲームの新たなユーザーを発見するツールだ。Googleによれば、「AdMobがプレイヤーの行動を分析し、デベロッパーに潜在的顧客のリストを作成する」のだという。 デベロッパーはこの情報に基いて別のゲームをこうしたユーザー向けにカスタマイズし、プロモーションを行うことができる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook <A href=


Pebble、カラー化したPebble Timeに対応したSDKのプレビュー版をリリース

The Pebble Timeは、Kickstarterにて既に1000万ドル以上を調達している。キャンペーンはまだ29日を残しているが、既に発売開始日も決められており、5月中に出荷開始予定となっている。この予定に則り、既存モデルでも利用できるツールも準備している。まだディベロッパー向けプレビュー版ではあるがPebble SDK 3.0が公開されているのだ。これにはPebble Timeのカラーe-paper上での動作を確認するためのエミュレーターも同梱されている。

この開発ツールで開発したものはPebble Timeのみならず、これまでのPebble上でも動作するようになっている。またPebble側によれば、既存アプリケーションをカラー化することも簡単に行えるとしている。解像度は従来とかわらず、64色のカラーが使えるようになっている。またPNGおよびアニメーションPNGを使うこともできる。

Pebble Timeはまだ発表されたばかりだが、どうやらこのプロダクトを全力で推し進めていくつもりであるようだ。このあたりが通常のクラウドファンディング・デバイスとは異なるところと言えるのかもしれない。Pebbleはこれまでに100万を超えるデバイスを出荷してきている。製造スケジュールの管理などについてのノウハウも十分だ。そして出荷時期に十分間に合うように開発ツールを公開するところなどに、Pebble Technology社としての「本気」を見ることができよう。

但し課題(大きな課題)もある。すなわち、Apple Watchの出荷開始が間近に迫り、果たして開発者たちの心をPebbleにひきつけておくことができるかどうかだ。今後の動向を注視していきたい。

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(翻訳:Maeda, H


Google、Facebook利用のアプリ・マーケティング・ツールのスタートアップ、Toroを買収

デベロッパーがFacebook上でアプリをプロモーションするのを助けるツールを提供しているスタートアップのToroが、Googleに買収されたことを発表した

Toroの共同ファウンダーはAmitt Mahajan、Joel Poloneyで、当初はRed Hot Labsという社名だった。2人はToro以前にMyMiniLifeというFarmVille(後にZyngaが買収)の原型となったゲームを開発している。

昨年秋にわれわれがMahajanとPoloneyにインタビューしたとき、彼らはモバイル・アプリのデベロッパーがFacebook広告でプロモーションを行うことを助けるツールの開発に取り組んでいることを明かした。このツールは何百種類もの広告を自動的に作成し、テストすることによって誰でも簡単に効果的なキャンペーンができるようになる。

今回のプレスリリースでToroは「Googleに加わることでわれわれのチームはさらに大きなリソースと流通チャンネルへのアクセスが可能になる。われわれは引き続きデベロッパーの役に立つツールを作るという使命に取り組んでいく」と書いている。

ToroがGoogleに加わったということは、開発の中心がFacebookから離れるということを意味するのだろうか? そのようだ。Toroは既存の広告キャンペーンについては引き続きサポートしていくとしたものの、新たなキャンペーンについては受付を中止したという。

買収金額などの詳細は明かされていない。ToroはこれまでにAndreessen Horowitz、Greylock Partners、SV Angel、General Catalyst、Keith Rabois、Chris Dixon、Bill Tai、それにGuitar Heroの共同考案者Charles HuangとKai Huangらの投資家から150万ドル調達している

私はGoogleにこの情報の確認を求めるメールを送っておいた。

アップデート:Googleの広報担当者は「ToroはGoogleのモバイル広告チームに参加する」と確認してきた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Microsoft、フィットネス系ウェアラブルのBAND用SDKを発表

Microsoftがフィットネス系ウェアラブルデバイスであるBandのアップデートを発表した。デバイス上でできることを増やし、また取得データの取り扱いを容易にするためのウェブポータルを構築し、そしてサードパーティーがアプリケーションの開発をできるようにするSDKのリリースを行った。既存アプリケーションのアップデートは、iOS、Android、そしてWindows Phone版のそれぞれについて行われることになっている。

今回のアップデートにて、Bandに自転車に乗る際に利用するモードが追加された。たとえば「Speed Analysis」や高度記録を行う機能が追加されたのだ。Microsoftによると「利用者からの希望が多かったので機能を追加しました」とのこと。健康目的で自転車に乗る人は多く、自転車モードの実装は好意的に受け入れられることだろう。

Microsoft Healthの一貫としてウェブ版のダッシュボードが用意され、そこで収集したデータの「Insights」が行えるようになったのも嬉しいところだ。PCでウェブを見る人は減り、さらにウェブコンテンツはアプリケーションに移行してしまったという流れはある。しかしそれでもPCの大きな画面からウェブを利用することで、データを便利に扱えるということはあるだろう。

そうした数々の変更も十分に魅力的であるとは思うが、もちろん最重要なのはSDKの発表だろう。Bandで利用するアプリケーションが開発できるようになる。興味のある人はこちらビジュアルガイドライン(PDF)を見てみると良いだろう。Microsoft Bandを持っていた頃(Uberだか映画館だかで忘れて失くしてしまった)、こんなに小さなスクリーンにどのようなアプリケーションが登場してくるのだろうと考えていたものだった。思いもよらないようなアプリケーションが登場してくるのではないかと、楽しみな気持ちもある。すぐにもいろいろなアプリケーションが登場してくることだろう。

Bandの初期出荷台数は非常に少なく、年末には品薄状態となっていた。徐々に供給も安定してきた様子。今回の発表と相まって販売に拍車がかかることになるかどうか、注目していきたいところだ。

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(翻訳:Maeda, H


Microsoft、クラウドベースの機械学習プラットフォームAzure MLを発表を正式リリース

企業には日々四方八方から大量のデータが流れこんでくる。顧客、ソーシャルメディア、モバイルアプリ、センサー、Excel表計算ファイル等々、その種類と量は増えるばかりだ。Microsoftは企業のビッグデータ処理を助けるためクラウド上の機械学習のAPIを公開した。

今日(米国時間2/18)、MicrosoftStrataカンファレンスで、クラウド機械学習サービス、Azure Machine Learningを正式に発表した。このサービスは6月にベータ版が公開されていたが、今回の正式リリースを機に機能のアップデートも行われた。

われわれは6月の記事で、「Azure MLはXboxやBingですでに使われている機械学習機能を利用している。またデベロッパーが未来予測アプリを開発するために使うテンプレートとワークフローも用意される。これによって機械学習アプリを開発するスピードは大幅に加速されるという。サービスのプロバイダはAzure MLプラットフォーム上で各種のウェブサービスを開発できるだけでなく、APIを公開することも可能になる」と解説した。

Azure ML担当のコーポレート・バイスプレジデント、 Joseph Sirosh,はMicrosoftで現在の地位に就く前にAmazonで長く機械学習を担当していた。Siroshによれば、人気のあるデータ処理言語Rに加えて、今回のアップデートで新たにPythonがサポートされたという。

「われわれはPythonを追加したが、これは多くのデータ・サイエンティストに好まれている言語だからだ。Pythonのエコシステムは巨大だ」と SiroshはTechCrunchに語った。

またSiroshによれば「われわれはPythonの追加以外にも多数の改良を行った。Azure Machine Learningはプラットフォームだ。デベロッパーはPythonの短いコードをコピー&ペーストするだけで新たなAPIが作成できる」という。

新しいAzure MLプラットフォームはPythonに加えてHadoopとSparkもサポートした。 これでビッグデータを処理するための標準的ツールはプラットフォームを選ばず、ほぼ全面的にカバーされることになる。

このプラットフォームの真の強みは簡単にAPIを作成し、即座にカスタムデータ処理を開始できるところにある。

「クラウドは『最後の1マイル』問題も解決した。以前このようなサービスではまずデータ・サイエンティストがビッグデータを分析してパターンを見出し、IT部門がそれに応じてアプリケーションを開発するという手順を踏む必要があった。このプログラムのコーディングがきわめて手間のかかる作業であり、何週間、何ヶ月もかかっていた。しかしAzure MLならアプリケーション開発は数時間ですんでしまう」と Shiroshは6月の記事で説明している。

Siroshは今回プラットフォームのサポート範囲が広がったことに満足している。「データサイエンティストはクリック数回で新しいAPIを発行できるようになった。アプリケーションにはRとPythonのコードを組み合わせて利用できる。ユーザーには信じられないほど広い選択肢が提供される」と述べた。IBMやSASも同種のサービスを提供しているが、Azure Machine Learningプラットフォームほど統合的なサービスは他にないという。

「Azure MLは完全に統合され、マネージされたツールセットだ。ユーザーは新たにハードやソフトを用意する必要が一切なく、クラウドで完結した高度な機械学習とビッグデータ分析が実行できる」ということだ。

またAzure MLでは機械学習とデータ処理のツールが提供されるだけでなく、ユーザーは自ら開発したアプリやAPIを他のユーザーと共有できる。Siroshは「これはデータサイエンティストが新しいアイディアを試すのに絶好の環境だ」と強調した。

マーケットプレイスには現在、20件のテスト・プロジェクトが登録されているが、Siroshは「マーケットプレイスの可能性は巨大だ。将来、エンタープライズのあらゆるデータ処理ツールがこのマーケットプレイスで得られるようになるだろう」予測する。

Azure MLは標準的なデータの視覚化ツールを備えているが、さらに高度な視覚化のためにはMicrosoft Power BIIPython Notebookと連携させることができる。

画像:CanStockPhoto

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+