GoogleがHangouts Meetによる会議用に専用ハードウェアキットを発売

Googleのビデオ会議サービスHangouts Meetに、Google製の専用ハードウェアが登場した。今日(米国時間10/31)の発表によると、そのHangouts Meetハードウェアキットには、タッチスクリーン方式のコントローラーとスピーカー兼マイクロフォン、4Kカメラ、そしてコントロール機としてASUS製Chromeboxが含まれる。

そのChromebox(機種名: Asus CN62)は、このキットの神経中枢だ。Chromeboxは、Chromebookラップトップの‘Mac Mini’みたいな存在だが、Chromebookに比べるとあまり売れていない。でも、廃版になることなく、今日まで生き延びている…Dell, HP, Acer, Asusなどが作り続けている。 そしてそれらは主に、店内の商品説明用や、企業の受付のデスクなどで使われている。

これまでGoogleは、AcerやASUSのChromebox用に、999ドルから1999ドルという価格で、ミーティング・キットを売ってきた。でもそれは、HangoutsがMeetとChatに分離する前のことだ。ちょっとややこしい話だが、今回の新たなハードウェアキットは、Hangouts Meetと、 G SuiteのEnterpriseエディションの顧客向けなのだ。

コントローラーにタッチスクリーンを採用するのは、今回が初めてだ(が、Hangoutsの会議用にタッチスクリーンが使われるのはこれが初めてではない!)。Googleによるとそのタッチスクリーンは、10インチのMIMO Vue容量性ディストリビューションで、HDMI入力があり、キットとは別に約499ドルで売られる。

Googleによるとスピーカー/マイクロフォンは同社が設計デザインし、大きな部屋などでは5つを連結して声を拾える。そのセットアップ方式には、きっと同社のGoogle Homeにおける経験が役に立ったのだろう。

このキットのカメラは、Huddly GO 4Kセンサーカメラだ。Huddlyはノルウェーのスタートアップで、最近シリーズBで1000万ドルを調達しており、製品および売り方はリモートミーティング市場に特化している。Huddly Goを単独で買うことは今はできないが、Huddlyのサイトで予約はできる。発売時期は未定だが、価格は499ドルだ(Googleが同社を買収してしまえば別の話になるが)。

ハードウェアのアップデートと並行して、ソフトウェアの新たな機能もある。まず、会議を録画してそれを自動的にGoogle Driveに保存できる。会議の参加者は最大50名に増加、12あまりのミーティングからダイヤルインできる。それぞれのローカルアプリが、その場所からの正しいダイヤルイン番号を参加者に自動的に割り当てる。ただしこれらの新機能は、一気に全体ではなく、徐々に展開される。

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Nvidiaに負けたくないIntelがニューラルネットワーク専用プロセッサーNervanaを年内発売

今朝(米国時間10/17)WSJのD.LiveイベントでIntelが公式に、同社のニューラルネットワークプロセッサーNervanaを披露した。この機械学習のユースケースを想定したチップ系列は、開発時のコードネームがLake Crestだった。

このチップの基本技術は、Intelが昨年8月に3億5000万ドルで買収したNervana Systemsに負っている。このニューラルネットワークプロセッサー(Neural Network Processor, NNP)チップは標準的なキャッシュ階層を廃し、チップ上のメモリをソフトウェアが管理することによって、ディープラーニングのモデルの訓練を高速化する。

Intelはここ数か月、Nvidiaに完敗することを避けようと躍起になっていた。今成長著しいAI市場に向けて舵を切ることにより、このレガシーのチップメーカーは、これまでに築いた業界とのコネを利用して生き残ろうとしている。その点に関してIntelの目標は、2020年のAI部門の売上を現在の100倍にすることだ。

NervanaはNNPとしてスケーラビリティと数値計算の並列化を売りにしている。また、強力な双方向データ転送能力も、重要なセールスポイントだ。Intel独自の数値フォーマットFlexpointを使うことによって、スループットを上げているという。また回路のサイズを縮小したことによって並列処理を高速化し、同時に電力消費量を減らしている。

もちろんニューラルネットワークのパラメーターを大量のチップに分散して効率を上げることは、他者も当然ねらっている。Nervanaと並んで今後市場にどんなものが出てくるか、今から楽しみだ。

今日の発表には、ベンチマークがなかった。間に合わなかった。発売は年内だそうだが、大丈夫か。Facebookは技術情報をIntelと共有して、このチップの開発に協力してきた。

Intelは、Nervanaを軸とする総合的な製品ラインを目指しているようだ。次に出るAI向けXeonプロセッサーは、噂ではコードネームが“Knights Crest”だそうだ。

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データで比べるスマートスピーカー

ここ数年で、家庭用スマートアシスタントが大いに注目を集めるようになってきた。さらにこの2週間ほどの間で、AmazonGoogle、加えてSonosなどが立て続けにスマートスピーカーに関連するイベントを開催し、この分野への注目度が高まっている。

急拡大を見せるこの分野におけるプロダクトの全体を見渡すのも非常に難しい。プロダクトの選択は、採用しているアシスタントを選ぶことからはじまるだろう。利用しているスマートフォンの種類や、どうしても必要な機能などから絞り込んでいくことになるわけだ。そして、いずれのどのアシスタントを選ぶにしても、メリット・デメリットの双方が存在するだろう。Amazonには先行者メリットがありそうだし、Appleは、iPhoneとの連携が魅了だ。そして、その両者の対抗馬を考えれば、まっさきにGoogleの名があがるだろう。もちろんMicrosoftという選択肢もある。PCをもっている人の多くはMicrosoft製のOSを走らせているからだ。

SonyやSonos、ないしJBLなどのようなサードパーティー(他社アシスタントを採用するプロダクト)製品も増えてきており、ハードウェア的な違いも気になるようになってきた。さらに、50ドル程度のものから300ドル程度のものまでと、価格の差も大きい。高音質をうたうものもあれば、スクリーン内蔵の魅力を訴えるものもある。さらに複数のアシスタントに対応するものまでもある。

以下に、宣伝文句を排してデータのみを記した比較表を掲載しておくことにする。

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iPhone 8の電池が膨張してケースが割れる問題をAppleは今調査中

iPhone 8とiPhone 8 Plusを買った人たちの一部から、電池が膨らんでケースが開き、内部が露出するという報告が寄せられている。

Appleのスポークスウーマンは、問題を調査していることを確認したが、被害が生じたデバイスの台数については口をつぐんだ。

本誌が聞いたかぎりでは、報告の数はきわめて少ない。

昨日(米国時間10/5)CNETが、いくつかの報告があることを報道し、iPhone 8が継ぎ目から割れるという報告は少なくとも5か国からの計6件だ、と述べた。

今日のReuters(ロイター)によると、中国の国営メディアが、買ったばかりのiPhone 8 Plusが10月5日に割れて開いたというユーザーについて報道している。ただし焼け焦げや爆発の様子はない、という。

AppleのライバルSamsungは昨年、同社のスマートフォンGalaxy Note 7の電池が大きな問題を抱えた。そのときは一部のNote 7の電池が発火し、Samsungは出荷したNote 7のすべてをリコールするという、大きな損害を被った。

iPhone 8の場合、これまでの報告では、電池が膨張するだけで発火はないようだ。

でも発売が9月22日だから、まだ発売直後と言っても過言ではない。

Appleは例によって発売後第一週のiPhone 8と同Plusの売上台数を発表しないから、現に今何人の人がこの製品を手にしているのかは分からない。

一部のアナリストの説では、アップグレードを手控えて、後日発売の最上位機種、iPhone Xを待っている消費者も少なくないだろう、という。

iPhone Xの予約受付は10月27日に始まり、発売は11月3日の予定だ。

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GoogleはPixelのヘッドフォーンジャックをなくしてベゼルのないスマートフォンに接近

ヘッドフォーンジャックの消滅は、まるでドミノ倒しのように各企業に伝染している。今日(米国時間10/4)倒れたGoogleドミノは、同社のスマートフォンからあの、かつてはどこにでもあったポートをなくしたが、それは今となっては勇気や度胸とは無縁の決断だった。ジャックを取り去る動機は、最近のモバイルの動向を見れば明らかだ。そしてPixelも、近いうちに、エッジツーエッジ(ベゼルレス)のディスプレイに移行したいのだ。

GoogleのプロダクトチーフMario Queirozは今日(米国時間10/4)のイベントのあとで本誌にこう語った: “ジャックを消した主な理由は、今後のメカのデザインに備えるためだ。ディスプレイをできるだけエッジに近づけたい。それをやるなら、早い方がいい、というのがチームの意見だ。昨年はまだ早すぎたかもしれないが、今年はすでに、市場にいくつも登場している”。

Queirozによると、今回、AppleのAirPodと競合するPixel Budsを出したのも、もちろん同じ動機からだ。同社はジャックを外して市場への開口部を作り、Assistant〔マイク/スピーカ内蔵〕をもっと身近にするハードウェアにも近づいている。そして一方では、TranslatorがDouglas AdamsのBabelfishの実世界バージョン〔SFではないバージョン〕に変わる。

ベゼルの避けられない死が迫っていることは、同社が大型のPixel XLでP-OLEDを採用したことにも表れている。プロダクトマネージャー相当VP Brian Rakowskiはこう語る: “たしかにまだ新しい技術だけど、スクリーンがサイドまで回りこむ設計にはぜひ挑戦したい。それでいてしかも、手に持ちやすくて、ディスプレイそのものを握る必要はない。ユーザーに接近感を与えるデザインになり、背板がなくなることによって、カーブがもっとまるくなる”。

今回のPixelを見るかぎり、Googleがまだそこまで行ってないことは明らかだが、なぜそれでは、AppleやSamsung、LGなどの後(あと)をすぐに追わないのか? それは、前面スピーカーがスクリーンの側面にある、という設計のせいでもある。

Queirozによると、ユーザーにスマートフォンを持つための場所(どこを持つのか)を与える、という意味合いもある。“ディスプレイを握っている、という感じにはしたくなかった。そのために、かなり苦労した”、と彼は説明する。そしてHTC U11のActive Edge機能〔エッジがタッチインタフェイスになる〕からヒントを得たPixel 2は、人間が手で握る場所を増やすことにも、貢献しているのだ。



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元気活発な小型犬の名前をつけたPocketBeagleは今の市場で最小のシングルボードコンピューターだ

25セント硬貨〔ø23mm〕を数枚並べたぐらいのLinuxマシンが必要な人いる? ここにあるよ。それはBeagleBoard PocketBeagleと呼ばれ、25ドルで買える最小のLinuxコンピューターだ。〔*: beagle, ビーグル犬。〕

ぼくがシングルボードコンピュータの大ファンである理由は簡単だ: 子どものころは、そんなものを可能にする技術がまったく存在しなかった。しかも、こんな小さなキットがRAM 512MB、Octavo SystemsのOSD3358システム-イン-パッケージ、1GHzのARM Cortex-A8プロセッサー、電源やI/Oを含む72の拡張ピンありだから、今のホビーエレクトロニクスは本当に強力だ。これだけのものを25ドルで買えることは、ほんの10年前には不可能だった。今では、ふつうだ。

PocketBeagleは完全にオープンソースで、ブートROMも載っているから、小さなLinuxの頭脳を必要とするほとんどどんなプロジェクトにも組み込める。

あなたなら、これで何ができるかな? Linuxをすこし知ってて半田ごてを使える人なら、たくさんのことができる。たとえばSDカードやUSBからオペレーティングシステムをブートして、小さな衛星を動かしたり、ドローンを制御したり、小さなゲーム機を作ったりできるだろう。コンピューターの勉強にも最適だ。beagleboard.orgのFAQから引用しよう:

PocketBeagleはお気軽な費用で、あなたのプロジェクトの一つ々々に、専用機として恒久的に貼り付けておける。PocketBeagleはとてもローコストだが、開発と製造の技術はとても高い。誤用によって壊れても、安価に交換できる。PocketBeagleはオンボードのROMから直接ブートするので、事故で書き換えられることもなく、ソフトウェアをUSBやmicroSDカードなどからロードできる。ChromeのプラグインやNode.JSで書かれたクロスプラットホームなElectronアプリケーションでボードをブートし、接続したmicroSDカードに別のLinuxのディストリビューションを加えることもできる。ボードの振る舞いは毎回つねに同じだから、このボードを使って確実に、再生可能なインストラクションを作れる。

 

これがもしも、人が飲み込めるサイズになったら、Linuxで動く胃の中で操作するゲーム機という、ぼくの長年の夢も実現するだろう。

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iPhone 8は分解しても意外性は少ない、でもSonyによるカメラの細部技術がおもしろい

いつものごとく待望のiFixitによるiPhone 8の分解報告が出た。今回は、意外さという点では大したものはないが、でも、そこに隠されていたおもしろいお話はいくつかある。たとえば、“pixel pitch”(ピクセルピッチ、ドットピッチ)なんて言葉、あなたは知ってたかな?

基本的にこのスマートフォンは、大方の予想どおり、衣装を変えたiPhone 7と言ってもよい。ペイントとスーパーグラス(ガラス)が変わっている。分解も7の場合とほとんど変わらなかったが、Apple特製のネジが減り、ふつうのネジに換わった。ただしバックパネルは、前よりもずっと開(あ)けにくくなっている。結局iFixitは、ガラスをレーザーで削らなければならなかった。

8のバッテリーは7の7.45mAhよりやや小さく、6.96mAhになっている。Appleの言うとおり効率がアップしたのなら、あまり重要な問題ではないが。

ディスプレイの部分に、iFixitにも分からないおかしな小さなチップがある。誰か、わかる人いる?

これは一体何だ?

すでに言われているとおり、リアカメラの性能はこれまでのスマートフォン中最高だ。今回分解したのは8 Plusではなく8だが、TechInsightsが撮った8 PlusのX線写真(下図)には、センサーのマニアにとっておもしろそうなものが、写っている。

どちらもSony製の裏面(りめん)照射型CMOS画像センサーで、大きさは32.8平方ミリメートル、ただしデフォルトの広角カメラセンサーの方はピクセルピッチ(ドットピッチ)が1.22 マイクロメートル、一方ズームは、より小さい1マイクロメートルのピッチだ。

 
ピッチが大きいと、そこに当たる光量も多い。そして1/4マイクロメートルの差は結構大きい〔面積では5割増し〕。だから広角の方のカメラは低照度で性能が良く、ISOの設定を上げなくても短い露出時間が可能だ。

そして最後に、これはAppleがカメラに積層型センサーを採用する最初の製品だ。つまり、ピクセルウェルと信号処理とメモリが一体化している。iPhone 8のカメラはすごいよ!と人に自慢したくなったときは、心の片隅でSonyにも感謝しようね。

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GoogleがHTCの技術系社員の一部と知財のライセンスを$1.1Bでお買い物、いよいよハードウェア自家生産に本気

GoogleとHTCの協定により、HTCの社員の一部がGoogleに加わる。その代金としてHTCはGoogleから、11億ドルのキャッシュを受け取る。それには人材だけでなく、HTCの知財の非独占的ライセンスが含まれる。HTCによると、その社員たちの多くはこれまで、Googleと協働してPixelスマートフォンの開発に携わっていた。

これにより、Googleの新たなハードウェア戦略が始まったのかもしれない。今回その一環として、他のスマートフォンメーカーの一部を買収したのだろう。同社にはすでに、Motorolaのモバイルビジネスを買ったけどその後処分した、という前科がある。

情報筋によると、9月21日に株取引が停止したのは、重要な発表が控えているためだった。そしてVentureBeatの記事には、このニュースが発表される全社会議への、HTCのスタッフ宛の社内的召集状が載っている。

HTCはこれまで何度か、Googleのデバイスの開発と生産に協力している。最新のPixelスマートフォンも、製造はHTCだ。この前のNexus 6Pも同社だが、そのときまだGoogleは、スマートフォンハードウェアの自社設計に踏み切っていなかった。

Googleのハードウェア担当SVP Rick Osterlohが声明文の中で述べている: “HTCはGoogleの長年のパートナーであり、今日の市場でもっとも美しい高級機を共に作ってきた。このたびHTCのメンバーを迎えることは喜びであり、Googleに加わったチームと共に、消費者ハードウェアにおけるイノベーションと今後の製品開発取り組んでいける日が待ち遠しい”。

この台湾企業は今ますます、HTC ViveヘッドセットをはじめとするVR事業に力を入れている。しかしスマートフォンの生産も続けており、今年のU11は評論家たちから高く評価された。

今回のGoogleとHTCの契約で、HTCというブランドが消えるわけではない。Googleは同社のハードウェア技術の一部を入手し、デバイスの製造工程の一部もさらにその多くを保有することになる。GoogleはMotorolaをLenovoに売ってからハードウェアの内製から手を引いた観があったが、最近ではスマートフォンの高級機に対する前とは違うアプローチで、内製を再開した。そのほか、アクセサリー類や、Google WiFiによるインターネット接続、Google Homeによるスマートホームの分野にも積極的に手を出し始めている。

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HTC、重要情報発表のため株式取引を一時中止――Google、Android携帯事業を買収か?

台湾の有力電子機器メーカー、HTC(TWSE)は事業運営に「実質的な影響を与える情報」を公開するのに先立って、明日の株式取引を中止することを明らかにした。 このニュースはFinancial Timesが先ほど報じた。

この動きはHTCのモバイル事業売却の噂という火に油を注ぐこととなった。スマートフォン市場の激烈な競争をうけてHTCの業績はこの数年、悪化を続けている。

2013年第3四半期に最初の赤字を計上して以後、HTCの四半期決算は赤字が常態化している。 経営陣の刷新、資産の売却、VR分野への進出(Valveと提携)などが行われたものの会社の態勢を立て直すまでにはいたらなかった。

アジアのメディアはいち早くHTCのモバイル事業をGoogleの親会社、Alphabetが買収する可能性を指摘していた。 またChina Times〔中國時報〕 が「HTCはGoogleによる買収を発表するかもしれない」と報道した記事をHTCの投資家向けページが取り上げ、「対策」として「HTCは市場における噂や推測にはコメントしない」と発表したことも注目を集めた。

GoogleがHTCのスマートフォン事業を買収するとした場合、GoogleがAndroidデバイスのメーカーを救済するのはこれが初めてではない。GoogleはMotorola Mobilityを125億ドルで2011年に買収している。その後、2014年にはMotrola事業部は29億1000万ドルでLenovoに売却された。この際、Motorlaが保有していた多数の特許の大部分はGoogleが引き続き保有することとなった。

スマートフォン情報に詳しいEvan Blassは「ある情報源からHTCが9/21に開催する全社員ミーティングへの社内向け招待メールを入手した」とツイートした。テーマには「Googleによる買収」が含まれるとしている(下にツイートをエンベッド)

Blassは、同じ情報源が「GoogleとHTCは交渉を終了し、GoogleがHTCのハードウェア事業のある部分を買収することで合意した」と述べたという。HTCはブランド名を維持し、VRとViveを主力事業としていくということだ。

われわれはGoogleにコメントを求めている。新しい情報が得られしだいアップデートする。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


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第10回HAXデモディで見かけた傑作ハードウェアたち

サンフランシスコミント(旧サンフランシスコ造幣局)で行われたハードウェアアクセラレーターHAXを取材した。今回10回目を数えるこのイベントで、新しいハードウェアスタートアップたちをチェックするためだ。多くのスタートアップたちが、ハードウェアとソフトウェアのクリエイティブな組み合わせを展示していた。特に旧来のサービスや時代遅れのビジネスモデルを改善するために、機械学習を取り込んだものが目立った。

HAXは、中国でのプロトタイピングと製造を行なう専門性で知られている。HAXの支援を受ける企業は、ハードウェアのスタートアップの創業者が直面する、個別の課題に対処するための専用リソースを、手にすることができる。

1/11:Breezi

BreeziはHVAC(heating, ventilation, and air-conditioning:冷暖房空調)システムをモニターし、フィルタの性能に関する重要な情報を提供する。Amazon Alexaとの統合により、HVACシステムの状態を声を使って確認し、最適なタイミングで交換用のフィルタを簡単に注文できるようにすることで、お金を節約して健康を改善することができる。

同社は、気圧やシステムの他の状態をモニターするために、エアフィルタに直接配置できるセンサを販売する。

2/11:Digi Bio

Digi Bioは、バイオテクノロジー研究を加速するためのハードウェアを開発している。同社の最初の製品は、一般的なテストを猛烈なスピードで実行するようにプログラムできる、マイクロ流体チップ実験を自動化するボックスだ。

3/11:EngX

EngXは、3D印刷、組立、配線が可能な製造ツールを利用して、生産プロセスのスピードアップを図っている。これまでの3Dプリンタは印刷のみが可能で、組立以降には手作業が残されていた。

現段階では組立はカスタマイズ可能な部品トレイを使って行われているが、チームによれば、将来的には組立プロセスをより広く適用可能にするために、コンピュータービジョンを更に統合したいということだ。

4/11 :Flow Neuroscience

Flowチームは、神経科学分野の研究を活用して、うつ病の治療をターゲットとした、電気インパルス利用の特殊なウェアラブルを開発している。研究では、活動の低下した左前頭葉を活性化することで、しばしばうつ病の症状が軽減されることが示されている。

ユーザーは、最初は25分間ヘッドバンドを週に5回まで着用し、徐々にその使用量を減らしていく。目標は、抗うつ薬の必要性を減らして、患者を助けることだ。

5/11 :GardenSpace

GardenSpaceはホームガーデニング用のモニターツールです。カメラを装備しているGardenSpaceは、植物の健康に関する情報を提供し、必要に応じて水やりを管理することができる。

チームはサーマルイメージングを利用して脱水状態をモニターしている。植物をGardenSpaceと一緒に育てるときに、システムは過去のベンチマークを参照しながら、モバイルアプリを通して状況を報告する。

6/11 :Lumotune

Lumotuneは店舗オーナーのためのコンテンツを表示する透明ガラスを製造している。物理世界とデジタル世界を橋渡しすることで、小売業者たちはタイミングに合わせて広告を変化させることができる。

Lumotuneは主にそのガラスを店舗に賃貸し、これまでの窓の後ろに広告ボードとして設置する。同社はまた、パネルの大量販売も行なっている。そうした顧客は特殊ガラスを窓に直接取り付けることができる。

7/11 :SmartShepherd

SmartShepherdは畜産業界を支援している。従来のやり方に比べてほんのわずかの手間で、完全な血統記録を行なうことができる。スタートアップのIoTデバイスは、新しく生まれた仔羊たちの母親たちを追跡するようにデザインされている。近親交配を減らすことで、農民の重要な資本を保護し、業界全体の成果を改善することができる。

8/11 :Teamosa

Teamosaは、お茶を淹れる際に、抗酸化物質が最大限保持されるようにデザインされたティーメーカーだ。このデバイスは温度と時間をコントロールし、自身を自動的に清掃することができる。

超音波を使ってお茶を淹れることに加えて、Teamosaはティーメーカー用にデザインされた特別包装のお茶も販売する。もちろん、消費者は望むなら自分のお茶を使うこともできる。

9/11 :ZiO Health

ZiO Healthは、さまざまな体液に対応できる検査システムを構築しようとしている。現段階では、ZiOは母乳に焦点を当てている。特製カートリッジと一緒に使用すれば、ZiOは母乳の質と、重要なビタミンや望ましくない汚染物質の存在について、母親たちに知らせることができる。将来は、血液と唾液も扱うようにしたいとZiOは考えている。

10/11 :Moona

Moonaのカスタム枕は水を使って枕の温度をコントロールし、人びとの眠りを改善する。クローズドループの加熱冷却システムにより、水の交換や定期的な清掃を心配することなく、毎晩特定のセッティングで眠ることができる。

ソフトウェアは、機械学習を使用して睡眠パターンをモニターし、一晩中枕の温度を自動的に調整して睡眠の質を最大限に高める。

11/11 :Unsupervised

Unsupervisedは「脚付き」自律ラストマイル配送のブランドだ。スタートアップによる最初の配送ロボットはAidaだ。強化学習を使うことによって、Aidaは複雑で変わりやすい環境で動作することができる。

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(翻訳:Sako)

セルラー通信対応のApple Watchが正式リリース

新しいApple Watchが正式にアナウンスされた。一番大きなニュースは単独でセルラーネットワークにアクセスできるようになったことだ。内蔵チップにより、単体でLTE通信ができるようになり、iPhoneとのテザリングなしにネットワークにつなぐことができるようになったのだ。Apple Watch単体での魅力を大いに向上させる変更であるといって良いだろう。

セルラー通信対応版の価格は399ドルからとなっており、セルラー非対応版は329ドルからだ。プレオーダーは9月15日からとなり、出荷は9月22日からだそうだ。

セルラー通信に対応したことで、iPhoneが手元になくても電話やメッセージの受発信を行うことができるようになったわけだ。iPhoneとつながっていない状態でも同じ電話番号を共有するようになっており、電話やメッセージを電話と時計の双方で受け取ることができるようになる。

もちろん、Apple Watch単体でApple Musicにアクセスできるようにもなる。ランニング中の統計情報を取得するといった従来の用途に加え、さまざまな可能性を持ち運ぶことができるようになるわけだ。

外見は以前のApple Watchと同様で、ストラップやバンドなどはこれまでのものを使うことができる。新しいiPhoneのカラーバリエーションにあわせて、Apple Watchの方にもBlush Goldと呼ばれるカラーが増えている。さらにハイエンドモデルではこれまでのホワイトに加えてDark Grayも加わることになる。なお、以前にもお伝えしたとおり、セルラー通信対応モデルの竜頭部分には赤色のカラーリングが施される。なかなか魅力的に見えるものであり、また非セルラー版との違いをアピールすることもできよう。

プロセッサーはデュアルコアで、従来よりも70%のパフォーマンス改善が行われているとのこと。さらに新しいW2チップの搭載によりBluetoothなどのワイヤレス接続の効率もアップしているそうだ。ディスプレイ部分がアンテナとしても機能し、電子SIMカードも内蔵している。

先に記したとおりにサイズはこれまでのものと同様だが、水晶発振器のサイズは若干大きくなっているらしい。それでも十分に小さなものとなっている。GPSや耐水機能、バッテリーのもちについてもこれまでと変わらない。

Tim Cookによれば、Apple Watchの顧客満足度は97%と、業界トップクラスにあるとのこと。また、昨年の腕時計シェアの数値と比較すれば、いまやApple Watchが世界ナンバーワンの地位にあるとも述べている。

ソフトウェア的なアップデートも行われ、心拍数モニターの表示もわかりやすくなった。安静時心拍数との比較で、ワークアウト完了時にどのくらいの時間で復帰できるかなども測定できるようになっている。

とくに運動を行なっていないのに心拍数が増えた場合などには、通知をしてくれるようになった。不整脈を検知して通知してくれる機能もある。心臓発作などの兆候を検知して、重大事になる前に対処するようなこともできるかもしれない。

スタンフォード大学の協力を得て、「Apple Heart Study」の開発も行なっているそうで、こちらは年内にアプリケーションストアに登場するとのこと。

さらに、アウトドアでの活動中に利用する「Sport Loop」というバンドも発表された。新しいエルメスバンドもあるし、カラーバリエーションも増える様子。ウォッチフェイスにも新しいものが用意されている。

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(翻訳:Maeda, H

次世代Apple WatchはLTE通信対応

昨晩、iOS 11 GMのダウンロードリンクがReddit上でリークされた。その内容については9to5Macが分析して記事にしていた。

新しい機能についてはこちらの記事にまとめてある。しかし、そうした新機能の数々の中でも注目すべきなのはLTE通信に対応したことだろう(あるいはLTE版とWiFi版があるのかもしれない)。LTE通信が可能になるということは、通信を行うのにテザリングする必要がなくなるということを意味する。リークされた画像では、Apple Watchの左上に、LTE信号の強度を示すインジケーターが表示されている。

テザリング不要でネットワークにつながることのメリットはいくらでも考えられるだろう。iPhoneを持ち歩かずとも、音楽ストリーミングを楽しんだり、電話に応答したりすることもできるようになるわけだ。

さらに、9to5Macの記事によれば、LTE版Apple WatchはiPhoneと同じ電話番号を持つようになるのだとのこと。かかってきた電話を、どちらのデバイスでも受けられるようになるわけだ。これまではデータ通信のために回線サービスを新たに契約したりしていたわけだが、おそらくはそれよりも安い料金プランが提供されるのだろう。

なお、9to5の画像によれば、LTE版のApple Watchは竜頭の色が赤になるようだ。

そういえば2年前、オリジナルのApple Watchが発表された際にもTim Cookは赤い竜頭のApple Watchを手にしていた。この頃からTim CookがLTE版を試していたのか、それとも当時は赤竜頭に別の意味をもたせようとしていたのかは不明だ。

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(翻訳:Maeda, H

コバルトのナノドットで磁気RAMができる、しかも高集積・超高速の

磁気ストレージといえば、主にテープやディスクのことだが、安くて安定性が良いので長期保存に適している。そこが、固体〔主にシリコントランジスタ〕ドライブや揮発性メモリと違う。それらは高速だが高価で、一時的保存に適している。でも新しい研究が、両者の良いとこ取りを可能にするかもしれない。

磁気ストレージの主な問題は、データを書き込む==磁化の向きを変えるためには、帯電したコイルをディスクやテープ上の目的の場所に物理的に移動しなければならないことだ。固体ストレージは、ファイルシステムが何ギガバイトものデータをどこにでも瞬間的に書き込むことができる。両者の違いは、誰かの住所を書く〔だけでよい〕ことと、実際にその場所へドライブすることの違いに似ている。

しかし、磁気ストレージに、アドレシングのできるセルがあったら、書き込みは速くなり、しかもその1や0の状態を永遠に維持するだろう。スイスのETH Zurichの研究者たちは、それをトライして成功した。ただし、たった一つのセルで。

X線銃とコバルトドット

コイルが磁気媒体に触れる方式の代わりに、直径500ナノメーターの小さなコバルトのドットがプラチナ製のワイヤの近くにある。ワイヤに電気が流れると、コバルトとは逆のスピンの漂遊電子が縁(エッジ)に集積し、最後にはドット全体の磁気の方向を逆転する。

チームはこれを2011年にデモしたが、今回新たなペーパーを発表して、それがきわめて速く起きることを示した。その観察には顕微鏡的なX線マシンで照射〜スキャンする方法を用いた(そのことがすごい!)。そしてビットの反転過程が1ナノ秒未満で起きることが分かった。

ドットの磁気モーメントの反転が1ナノ秒未満で起きる

それだけでなく、彼らは毎秒200万回で反転を1兆回(!)繰り返し、効果が弱まる兆候や信頼性が劣化する傾向を見出さなかった。

彼らは、さらなる高速化と低電流化、そしてドットの形を変えることを目指している。彼らの知見では、円よりも矩形の方が速いと思われるからだ。でも彼らは、いちばん難しい部分を先延ばししているのではないか。それは、何十億個ものこれらを、大きな、アドレシング可能な配列に収めることだ。一つだけの0/1は役に立たないし、コインが一枚あればぼくにもできる。

最終的には、このような技術によって、瞬間的にライト(write)できるけど永続性があって、データの無傷な保存のために電力を要しないストレージが可能かもしれない。十分に安価であれば、RAMと長期保存の両方に使えるだろう。そこが、彼らの課題だ。

この研究の詳細は、Nature Nanotechnologyの最新号に載っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ご注意:モバイルデバイスの顔認識アンロックは簡単に騙せる

SamsungのGalaxy Note 8が店頭に並ぶ日が近づいているが、ここで重要な注意がある。顔認識アンロック(Face Unlock)は指紋認識によるアンロックに比べてはるかに脆弱だ。テクノロジー・ニュースに詳しい向きはGalaxy S8のリリース時にこのことを聞いただろうし、今回のNoteでもそうだろう。要するに顔認識アンロックは簡単に騙せる。

なるほど実験のビデオがバイラルで有名になった原因には多少のセンセーショナリズムや反射的に情報を拡散するユーザー層の存在もあったかもしれない。しかし世界で毎日使われるポピュラーなモバイル・デバイスをロックするには現在の顔認識よりもっと安全なテクノロジーが必要だという点に注意を喚起する役には立った。

Galaxy Note 8の実機がますます多くの人々の手にわたるにつれ、顔認識を騙してアンロックするビデオはいちだんとたくさんアップロードされるようになった。私自身も試してみたが、実のところ2台のスマートフォンを使い、自分の顔写真を利用してロックを解除するトリックに成功するには多少苦労した。しかしSamsungに取材してみると、同社自身も「Face Unlockはセキュリティーを確保する上で理想的な方法ではない」と認めた。

Samsungでは顔認識アンロックをスワイプによるアンロックのようなものだと考えている。TechCrunchに寄せられた同社のコメントによれば「顔認識はスワイプと同様、アンロックのために手軽に使える便利な機能と考えてもらいたい。われわれはきわめて高度なバイオメトリクスによる安全性の高いユーザー認証機能を用意している。Samsung PayやSecure Folderを利用するには指紋か虹彩を利用したアンロックを行う必要がある」ということだ。

Samsungの回答は率直なものと言っていいだろう。たとえばGalaxy S8の設定でセキュリティーのタブを開くと、 アステリスクを付された注意書きに「顔認識は他の生体パターン、PIN、パスワードに比べて安全性では劣る」とある。ユーザーはいろいろなメニューの中に存在する高速アンロック機能(「あなたの顔は登録されました」とうるさく出てくるメッセージがそれだ)をオフにすることができる。Samsungによれば「この機能をオフにすると画像、ビデオによる不当なアンロックを困難にすることができる」という。

しかし顔認識アンロックはデフォールトでオンの状態のようだ。繰り返しになるが、Face Unlockはスワイプによるアンロックと同種のモードで、手間なしで便利だが、強固な安全性を目指した機能ではない。

Samsungは顔認識アンロックをさらに強化するべきだろう。あるいは虹彩スキャンのような手軽で安全なアンロック方法が搭載される以上、顔認識アンロック機能は搭載するべきではなかったかもしれない(まだ発売前なので今からでもそうすることはできる)。

AppleもiSamsungのものに似た顔認識アンロック機能をiPhone 8に搭載するという情報もある。それが事実ならこの問題は来週再燃するかもしれない。多くの人々が顔認識アンロックを騙すビデオを作ってアップロードすることになるのは間違いない。Qualcommでは顔認識をAndroid機の標準機能として組み込もうとしている。どの程度のセキュリティーが実現されるのか注目だ。

セキュリティーはそれぞれのプロダクトごとに個別性が高い。たとえばシステムに3Dテクノロジーによる凹凸認識機能を加えれば、別のスマートフォンの画面に2次元の顔写真を表示することで騙すのは困難になるだろう。デバイスのメーカーは搭載されているセキュリティー関連のテクノロジーについて、その能力や効率性などのデータを正しくユーザーに伝える義務がある。またデバイスの設定にあたってはユーザーも「注意書き」までよく読み、選択肢を慎重に考える必要があるだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

SanDiskから400GBのmicroSD――Androidのメモリ拡張に理想的

SanDiskはmicroSDとして新記録となる大容量メモリを出荷する。400GBのストレージといえばいったい何に使ったらいいかと戸惑うユーザーも出そうだ。400GB SanDisk Ultra microSDXC UHS-Iという長い正式名のプロダクトはこのタイプのカードでは現在、最大容量であり、Androidスマートフォンの拡張スロットで用いることができる。

最近のAndroidスマートフォンの大部分はmicroSDカードを拡張メモリとして利用することができる。つまりアプリをインストールしたり、写真や動画その他のデータを保存できる。最新版のAndroidであればデフォールトで400GのmicroSDをサポートする。つまり内蔵メモリの容量でいえば、iPhoneの最上位版の2倍近くとなる。

SanDisk 400GB microSDは1080pのHDビデオなら40時間分を記録できる。Western Digitalによれば転送速度は100mb/sだ。フラッシュメモリーのA1 App Performance Class規格に準拠しており、高速でアプリを作動させることができる。

これほど大容量、高速であるにもかかわらずわれわれを破産させるほどの価格ではない。コストパフォーマンスからいえば、250ドルは実のところリーズナブルな価格といっていいだろう。この製品にはメーカーから10年間の限定保証がつく。SanDisk直販を含めて近日中にあらゆる販売チャンネルで入手できるようになるはずだ。Galaxy Note 8などを購入する予定があるならパートナーとして理想的だろう。

画像: Sandisk

〔日本版〕現在日本ではSanDiskの200GBカードが入手可能。最安価格は34,800円。Androidデバイスが拡張スロットでSDXCをサポートしていないと容量が正常に認識されないなどの問題が起きる可能性がある。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Google、サードパーティーとの連携で音声アシスタントの普及拡大を企図

Googleは、Googleアシスタントの動作プラットフォームを広げて、Alexaへのキャッチアップを目指すようだ。IFAでのGoogleのアナウンスによれば、サードパーティー製のスピーカー、アプライアンス、ネット接続型カメラなどにGoogleアシスタントを搭載していくことにしているらしい。

これは音声を使うアシスタントデバイスと、Googleの双方にとってメリットのある話だ。デバイス側は機能強化を行うことができるし、Googleとしては広告やマーケティングに利用できるさまざまなデータを集めることができるわけだ。音声アシスタント活躍の場はますます広がっていくことが考えられるが、Googleとしては、期待される可能性をめぐって、Amazonなどとも積極的に争っていくスタンスを示しているわけだ。

搭載するデバイスとしては、たとえば小さなシリンダー型スピーカーで、サードパーティー製Google Homeといった感じのAnker Zolo Mojoなどが予定されている。こちらは10月末にも販売開始の予定だそうだ。PanasonicのGA10やTicHome Miniなども、Googleアシスタントの搭載を予定している。

また、さまざまのLG製品との連携を深め、洗濯機や皿洗い器などのデバイスや、あるいはルンバコンペティターなどでもGoogleアシスタントが使えるようにする考えもあるようだ。

こうした動きは、音声アシスタントの新時代の到来を告げるものだといえよう。さまざまなプロダクトと連携することで、いっそう便利な機能を提供しようとしているわけだ。AmazonもGoogleも、「データ」に基づくビジネスを展開しており、この分野での覇権獲得を狙っているのだ。もちろんAppleの動きも興味深い。Siriを搭載したHomePodでの市場獲得を狙ってくるだろうが、しかしサードパーティーとの連携というのは考えにくい。どのような戦略を立ててくるのかに注目したい。

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(翻訳:Maeda, H

DARPAが「チップレット(チップ構成部品)」を組み合わせてコンピューターを作るモジュール化を推進する

国防総省の研究計画部門(DARPA)は、モジュラーコンピューティングフレームワークの作成に向けた努力を公式に開始した。小さな「チップレット(chiplet:チップを構成する部品)」を組み合わせることによってチップを組み上げることを狙っている。このように奇妙なものを作り上げるには、皆の力を結集することが必要だとDARPAは考えている。実際「イノベーターたちに溢れた大きな集団が必要」なのだ。DARPAはいつも言葉で道を切り拓いて来た。

このプログラムは、昨年発表されたもので、正式名称はCommon Heterogeneous Integration and Intellectual Property Reuse Strategies(共通異種統合IP再利用戦略)というもので、CHIPSと略されている。これまで大学、軍事産業請負業者、そしてもちろん半導体チップメーカーたちと接触を進めていた。そしていよいよ今週には、DARPAと興味を持つ団体が集まり、詳細と期待を分かち合う「キックオフ」が催された。

基本的なアイデアは、特定の機能を合理的な範囲で、標準的なチップレットサイズとフォームファクタに縮小し、それらのチップレットをより大きなボード上で組み合わせることのできるシステムを作成することだ。衛星や偵察機のために、画像処理やストレージを提供するボードが必要だって?ではそれらのチップレットを多数組み合わせよう。低レイテンシの信号処理に重点を置いて、複数のセンサーからの入力を統合したい?では画像処理の事は忘れて、そこに別のパーツを嵌め込もう。

今週のイベントで発表されたスライド (PDF)にはより多くの詳細が示されているものの、プロジェクトはまだ初期段階にあるため、全てがまだ推測の域を出ない。

チップレットがどのようなサイズや形を取るのかもはっきりしていない。それらは大きな集団の中のクリエイターたちとイノベーターたちが決めていくことだ。例えば、追加のRAMやPCIカードを差し込むような、マクロレベルの交換が可能になるものかもしれない。あるいは、製造レベルで焼きこまれてはいるものの、それでも既存のカスタムチップシステムに比べてより柔軟なものになるのかもしれない。

しかし、理想的には、結果として得られる電子機器は、現在のソリューションよりも小型で、多用途で、更に安価に製造できることが望まれる。過去数十年の軍事システムを考えれば、その目標がそれほど困難ではない場合もあるだろう。

DARPAは、なにもかもを最初から作り直すことを望んでいるわけではないということを、強く主張している。むしろ、より柔軟なインフラを作り出すための再整理をしたいのだ。「何でもこなすPC」という旧来のパラダイムが、多くの場合必ずしも最善の解ではなくなっている。それは例えば、新しいインターフェースや標準を確立することを意味するのかもしれない。

DARPAのBill Chappellは、アナウンスの中で次のように語る。「民間の産業から、最高のデザイン手腕、再構成可能な回路構造、そしてアクセラレーターたちを集めることにより、小さな専用チップレットを追加していくだけで防衛システムを構築できるようになる筈です」。

プログラムマネージャーのDan Greenは、CHIPSのためにより勢いある発言を行っている。

「今私たちは、綺麗なイメージ図や単なる言葉を乗り越えて先に進もうとしています、私たちは正に、マイクロエレクトロニクスシステムを考え、設計し、構築するやりかたを変革する努力のために、腕まくりで汗を流そうとしているところです」。

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(翻訳:Sako)

Essential Phoneが顧客への発送を開始

Essential Phoneがついに先週からメディアや批評家の手に到着しはじめ、そして今日(米国時間8/25)からは最初の顧客に発送している。EssentialはこのニュースをTwitterのアカウントから発表し、初期のお客にはメールで追跡情報を送るのでよろしく、と言っている。

[Essential Phoneの発送を開始しました。追跡情報は今日のメールをご覧ください。みなさまの忍耐を感謝いたします!]

先週、ごく初期の未登録顧客には、もうすぐ始まる発送のために、最終的な支払いと送り先情報を求めるメールが届き始めた。そのあとEssentialは何度かプレスイベントを行って、同社の新しいデバイスを一人々々に触らせた。

このAndy Rubinが創業したスマートフォンメーカーは、製品を同社のWebサイトからアンロックで699ドル、そしてキャリアのパートナーからはアメリカではSprint、カナダはTelusが売る。両社およびアメリカではBest Buyの予約受付も、先週から始まっている。公式キャリアパートナーはローンチ時にはSprintとTelusだけだが、アンロック機に関してはアメリカ、カナダ両国の大手キャリア全社に売り込むようだ。

5月後半に行われた最初の発表では30日以内に発売とされたが、それをミスってからは発送スケジュールに関して沈黙気味になった。だから今日のニュースは、いちばん最初に予約購入した人びとには大歓迎だろう。追跡情報のメールをもらった幸運な読者は、ぜひコメントなどで共有してほしい。

以下は、おまけのスライド。右がEssential Phone、左がSamsung Galaxy Note 8だ。両者をまじめに比較している気はないけどね。

  1. samsung-galaxy-note-8-11.jpg

  2. samsung-galaxy-note-8.jpg

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

HPのゲーム用ハイエンドラップトップOMEN XはCPU, GPU, RAMがオーバークロックをサポート

HPは最近、本格的なゲーム用パソコンを作り始めている。ぼくがレビューを書いたラップトップOMEN 17や、Maingearのキューブ型デスクトップなどは、その好例だ。でもOMENシリーズの最高のハイエンド機と言えるOMEN Xに関しては今日(米国時間8/22)やっと、新シリーズが2機種登場した。

OMEN Xの新しいラップトップは、15インチと17インチの2機種だ。どちらもNVIDIA G-Syncを搭載し、オプションでオーバークロックされたNVIDIA GTX 1080グラフィクスカードを使える。RAMやSSDの増設など、面倒な拡張をやりたい人は、Philips製の専用ドライバーを使って自己責任でパネルを開けること。

ぼくの唯一の、個人的な不満は、Intel Coreの第八世代が載ってないことだ。どんなに新しくてテスト不十分でも、やはりゲーム機のチップは最新世代を使いたいね。

ベースモデルは1999ドルで1080のディスプレイ、RAM 16GB、HDD 2基(256GB/1TB)、そしてCore i7-7700HQプロセッサーだ。オーバークロックできるCore i7-7820HK搭載機もある。もちろん、お高い。

そのほかの仕様は、この種のハイエンド機として予想どおりだ。プログラマブルでバックライト付きのメカニカルキーボード、各種揃ったポート、そしてGPUとRAMのオーバークロックがサポートされている。

OMEN Xラップトップは11月にHPとパートナーのサイトから直販で発売される。お値段は1999ドルからだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Microsoftがディープラーニングを超高速化するFPGAシステムBrainwaveをベンチマーク結果と共に発表

今日(米国時間8/22)の午後Microsoftは、クラウド上で遅延のほとんどないディープラーニングを動かせるFPGAベースのシステム、Brainwaveを発表した。初期のベンチマークによると、IntelのStratix 10 FPGAsを使った場合Brainwaveは、大きなGated Recurrent Unit(GRU)の上でバッチなしで39.5 Teraflopsを維持できる。

MicrosoftはこれまでFPGAに注力し、FPGAの大きなクラスターを同社のデータセンターでデプロイしている。アルゴリズムはFPGAに書き込まれ、高い効率を得るとともに、プログラムの書き換えを容易にしている。FPGAのこのような専用化により、機械学習、とくにそのための並列処理が効率化される、と期待されている。

これらの成果を踏まえてMicrosoftは、FPGA中へ専用プロセッサーDPU(Dataflow Computing Unit)ないしDNN(Deep Neural Network)プロセシングユニットを合成した。このようにディープニューラルネットワークにフォーカスすることによってMicrosoftは、そのインフラストラクチャを研究のニーズに応じて高速化し、リアルタイムに近い処理を提供できる、と期待している。

FPGA自体はレトロな技術だが、最近ではその開発対応の素早さが見直されている。FPGAに取り憑かれているかのようなスタートアップMipsologyは、Amazonと密接に協働して、Amazon Web Servicesやそのほかのプラットホームでその技術を使えるよう、努めている。

これまでの数十年間が汎用CPUとその進化の過程だったとすると、最近の数か月は汎用の逆の、特定のタスクに秀でたカスタムチップに開発の主力が移行している。そして中でもとくにその注力が厚いのが、機械学習のための専用チップだ。

いちばん知名度が高いのが、GoogleのTensor Processing Unit、TPUだ。このチップはTensorFlow向けに最適化され、初期のベンチマークは将来有望と見なせる結果だった。しかしそのほかの主要テクノロジー企業も、その多くがサイドプロジェクトとして未来のコンピューティング、量子チップやFPGAなどに取り組んでいる。そして大企業がそうなら、スタートアップもそのゲームに参加しようとする。RigettiMythicWaveなどが、そんなスタートアップの例だ。

BrainwaveがMicrosoft Azureの顧客にいつから提供されるのか、それはまだ不明だ。現時点でこのシステムは、人気の高いGoogleのTensorFlowと、MicrosoftのCNTKに対応している。同社はこの技術を利用して、ディープラーニングのパフォーマンスを画期的に向上させるつもりだから、今後もさまざまなベンチマークが相次いで発表されることだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))