Linked Idealがナレッジベース構築プラットフォーム「Toposoid」をオープンソースとして公開

Linked Idealがナレッジベース構築プラットフォーム「Toposoid」をオープンソースとして公開

人工知能を活用したデータ分析を行うLinked Ideal(リンクトイデアル)は10月10日、ナレッジベース構築プラットフォーム「Toposoid」をオープンソースソフトウェア(OSS)として公開した(GitHub)。ナレッジベース(知識ベース)とは、人の知識を可視化して蓄積し、検索可能にしたデータベースのこと。

Toposoidには次の3つの特徴がある。

文章を入力するだけでナレッジベース構築が可能

普通に文章を入力するだけで、文章が解析され、ナレッジグラフ(知識グラフ)構造としてデータベースに蓄積される。ナレッジグラフデータは、グラフデータベース「Neo4J」で管理している。

文章入力でナレッジベースを探索し説明可能性のある結果が得られる

ナレッジベースと照合したい文章をそのまま入力すれば、解釈、照合が行われ、真偽判定結果を得ることができる。同時に、その判定が論理的に支持される理由の説明も示される。

オープンソースを活用したプラットフォームで推論エンジンを拡張

OSSなので、開発者による拡張が可能。推論エンジンのプログラムは、開発者が使い慣れている言語で拡張や差し替えが自由に行える。

アメリカの市場調査会社IDCの2020年5月の調査では、2020年のデジタルデータ総量はおよそ59ZB(
ゼタバイト。59兆GB)に相当し、2000年から比べると1万倍に増えたとのこと。Linked Idealは、「ヒトは文章という情報に限ってもその膨大な情報の理解をコンピューターにサポートしてもらわざるを得ない時代に入った」と話す。そこで、文章を加工せずそのまま入力して知識の蓄積が行え、また文章で探索が行えて、説明可能性のある結果が得られるToposoidのようなツールがますます重要になるとしている。

今後は、OSSで提供される機能に加え、商用ライセンスの形でさらに高度な推論機能を備えたバージョンをリリースする予定だとLinked Idealは話している。さらに大規模なデータ処理機能、高負荷の耐用性および高可用性を持たせるために、クラウドから利用できるサービスを構築中。「社会課題に対してより安定したサービスを提供できるよう進化してまいります」とのことだ。

企業内サイトの検索精度を向上させるYextが手間いらずで必要な情報を探し出すHitchhikersを発表

Yext(イエクスト)は米国時間9月23日、企業内のサイト検索精度を向上させる「Yext Answers」サービスの顧客層を広げるために、Hitchhikers(ヒッチハイカーズ)と名付けた新しいプログラムをローンチした。

同社が2019年10月にYext Answersをローンチしたときの目標は、企業やブランドのウェブサイトをGoogle検索の結果のように何もかも見せるのではなく、そのブランドの有益な情報源にすることだった。今年の初めに90日の無料試用を始めた(未訳記事)とき、CEOのHoward Lerman(ハワード・ラーマン)氏は「もっと多くのパートナーが新型コロナウイルス関連の良質な情報を提供できるようにしたい」と述べた。

しかしながら今週ラーマン氏は「Yext Answersにはまだセットアッププロセスという関門があり、Yextの社員がそのソフトウェアよく理解して顧客企業の知識グラフを作らなければならない。そのため、去っていく顧客もいた」とのこと。Hitchhikersにはそんな面倒な手順がないのが特徴だ。

チーフストラテジーオフィサーのMarc Ferrentino(マルク・フェレンティーノ)氏によると、このプログラムはデジタルのマーケターやSEOのスペシャリスト、それにITのプロフェッショナルが想定ユーザーだ。目標は、彼らが自社のサイト検索体験を作るために必要とする、あらゆるものを提供することだ。それは、各業界向けにカスタマイズされた知識グラフから始まり、顧客はそれに自社のコンテンツを入れていく。

教育的な目的もある。フェレンティーノ氏によるとHitchhikersは「テクノロジーの初心者でも」アクセスでき、さまざまなトラックやモジュールをハンズオンや小テストで経験しながらHTMLやCSS、JavaScriptなどについて早く理解し、一人前になっていく。

Yext Answersと同じく、Hitchhikersも90日の試用期間がある。Hitchhikersという名前の由来についてラーマン氏は、Douglas Adamsの古典的小説「The Hitchhikers Guide to the Galaxy」(銀河ヒッチハイク・ガイド)を挙げる。特に重要なのが、そこにある究極の質問(The Ultimate Question)という考えだ。Hitchhikersも、企業が自分に関する究極の質問に答えられるためのツールだ。

この前のLerman氏との会話では「ブランドの重要性と、知識の源としての企業、そして権威ある情報」というテーマが繰り返された(未訳記事)。そしてHitchhikersについても同氏は同じことを強調する。例えば、Google検索で「essential travel(必要不可欠な旅)で検索したときを例に挙げる。最上位の結果は人気の旅行ブロガーの記事であり、米国国務省(Yext Answersの顧客)の公式の定義「新型コロナウイルスの感染蔓延で、感染予防のために『必要不可欠な旅』しかしてはいけない、というときの政府の公式定義」ではない。

ラーマン氏は「ギフトカードがクリスピー・クリームものである主張できる究極の情報源はクリスピー・クリーム自身です。ある地域におけるインターネットの不通に関する究極の情報源はプロバイダーのCoxです。もっと重要なのは、そういう情報をユーザーに届けること。誤報と偽情報が氾濫するおそろしい年には、それが特に重要なのです」と語る。

関連記事: CEO Howard Lerman on building a public company and the future of Yext(未訳記事)

画像クレジット: Yext

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Googleがモバイル検索をアップデート、結果ページからのショッピングが簡単に

2019年秋にGoogleショッピングを大改訂したのに続き、Googleは米国時間1月15日にモバイル版Google検索のショッピング体験を変更した。これからは衣類、靴、アクセサリーなどを検索したとき、表示されるのはさまざまな商品やショップへのリンクだけではない。Googleは新しいセクションをつくり、ウェブ中の店舗から人気の高い商品を選んで表示する。ユーザーはそこからフィルター、閲覧ができる。

例えば、「ランニングシューズ」とか「女性向けレザーベルト」とか「ワイドレッグパンツ」などを検索すると、選ばれた商品が新しいビジュルガイドに表示される、とGoogleは説明する。ユーザーはその中から、スタイル、ブランド、サイズなどで絞り込み、画像を見ることができる。それぞれの商品の下には、在庫数や最安価格も表示される($199+など)。

この変更によって、ある特定の商品を売っている店をすべて見つけたいというときは特に便利になる。これまでは簡単にはできなかったことだ。

探していた商品が表示されたら、スクロールするとカスタマーレビューをまとめて読むことができる。買うと決めたら、行きたい店のリンクをクリックするだけだ。

この機能にはGoogleの検索インデックスが使われていて、そこには100万店以上のオンライン店舗の商品が整理、登録され定期的に更新されている。新しいショッピング機能は小売店による有償広告ではない、とGoogleは説明する。小売店は認められた商品をこのセクションに無料で掲載できる。

一連の変更は、GoogleがAmazonにないものすべてが見つかる頼りになるプラットフォームになるために、オンラインショップのためにショッピング体験をいかによくできるかという大きな取組みの一環だ。今週同社が、スタートアップのPointyを1億6300万ドル(約180億円)で買収して、実店舗の店内在庫管理を支援しようとしているのも同じ流れだ。

同社はGoogleショッピングのウェブページも改定し、ユーザーの購入傾向や履歴に基づいてパーソナライズされた目的ページとして、価格トラッカーや地元店舗、オンラインショップ両方の新しいショッピングのやり方を追加した。ただし、衣類やアクセサリーをオンラインで探している人たちの多くにとって、Googleショッピングは第一の目的地ではない。使うの通常のGoogle検索だ。今回の新機能もそれに対応するために作られた。

新機能は本日から今週いっぱいをかけて段階的に公開され、モバイル端末のみが対象だとGoogleは説明している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

フランス旅行ならCozycozyでAirbnbとホテルが同時に探せる

フランスのスタートアップ、Cozycozy.comは広い範囲の宿泊先検索サービスだ。もちろんこれまでもホテルの検索、予約サービスは各種存在しているし、これからも生まれてくるだろう。しかしCozycozyが探してくれるのはホテルだけではない。

何箇所かを回る旅行を計画している場合、それぞれの宿泊先を別々のサービスで探したり予約したりすることが多い。サービスごとに異なるタイプ、料金の部屋を扱わうので、Airbnb、ホテルの口コミ・サイト、ホテル予約サービスなどを同時に使わねばならない。この場合多数のタブやアプリを開くことになる。

こうしたサービスは無数に存在しているが、大部分の有力サービスは次の3グループのいずれかに属する。Booking Holdings はBooking.com、Priceline、Kayak、Agodaなどを、Expedia GroupはExpedia本体の他にHotels.com、HomeAway、Trivago等を、TripAdvisorはTripAdvisor、HouseTrip、Oysterなどを傘下に持っている。これらのグループが多数のサービスを運営しているのは旅行先、旅行の種類別に特化させてできるだけ多数の訪問者を得るためだ。

Cozycozy.comはこうしてフラグメンテーションが進んだサービスを統合し、一つのインターフェイスから利用できるようにしようとしている。つまりホテルに加えてAirbnbをカバーするだけでなく、レンタルのパワーボートやアパート、バケーションの時期に互いの家を交換して滞在するホーム・エクスチェンジも探せる。もちろん料金や宿泊先のタイプによってフィルターをすることができる。

ただし同社は直接各ホテルと契約しているわけではなく、予約は取り扱っていない。これはあくまでも広範囲の検索サービスで、適当な部屋がみつかったらCozycozyのページからAirbnbやBooking.comなどのサイトにジャンプして予約を完了する。

Cozycozyは先ごろ、Daphni、CapDecisif、Raiseなどから400万ユーロの資金を調達した。ラウンドにはXavier Niel氏、Thibaud Elzière氏、Eduardo Ronzano氏などのエンジェル投資家各氏が参加している。

Cozycozy.comの共同ファウンダー、会長のPierre Bonelli氏はLiligo.comの創業者だ。Liligoはフランスでもっとも人気ある航空チケットの比較サービスとなり2010年にSNCF(フランス国鉄)に買収された。同氏は2013年にはオンライン旅行代理店、eDreams ODIGEOを創業している。

cozycozy com page de resultats

(TechchCrunch Japan編集部追記) 上のスクリーンショットのとおり、言語は今のところフランス語のみサポートしているが宿泊先検索なのでGoogle翻訳などで十分内容を確認できる。またフランス国内でポピュラーな旅行サイトにジャンプできるため混雑した時期でも比較的容易に部屋を予約できる。

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滑川海彦@Facebook

Googleには検索結果を改ざんして簡単に誤情報を拡散できるバグがある

誰にでも簡単に悪用できるGoogleのバグによって、改ざんされた検索結果を本物のように見せることができる。

この検索改ざんバグを報告したのはロンドン拠点のセキュリティー専門化Wietze Beukemaで、悪意あるユーザーがこのバグを利用して誤情報を生成できると警告した。

これは、Google検索結果ページにポップアップしてビジュアル情報や概要を表示する「ナレッジカード」をすげ替えることで行われる。惑星からITニュースサイトまで、多くの検索結果の右側にカードが表示され、情報の断片を一覧できるようになっている。

Beukemaはブログ記事で、Google検索結果のナレッジカードに付けられた共有可能な短縮URLを、あらゆる検索クエリのウェブアドレスに付加することができる、と書いている。

たとえば、 “What is the capital of Britain”[英国の首都はどこ?]と検索すれば ロンドンが出てくることを期待する。しかし、そこにどんな情報でも付加することができる—— たとえば火星

これは”Who is the US president?” [アメリカ大統領はだれ?]という検索でも可能だ。結果を改ざんして「スヌープ・ドッグ」を出すことができる。

1つのバグによって、ナレッジカードの内容を検索結果に簡単に付加できてしまう(画像はTechCrunchによる)。検索クエリの改ざんはHTTPSに反しないため、誰でもリンクをでっち上げてメールで送ったりツイートしたりFacebookでシェアできる——受け取った人にはなんの価値もない。しかし、国家ぐるみの犯罪者による誤情報拡散でインターネット企業への不信感が高まる中、これは深刻な問題になりかねない。

Beukemaは、この検索改ざんバグは誤った事実情報の拡散や、プロパガンダにも利用される可能性があると指摘している。

“Who is responsible for 9/11?”[9/11は誰の責任?]をジョージ・ブッシュに向けることもできる。広く流布している陰謀論だ。あるいは“Where was Barack Obama born?”[バラク・オバマが生まれたのはどこ?]をケニアにすることもできる。これも後任ドナルド・トランプが広めて後にとりさげた陰謀論だ。

さらには、 “Which party should I vote for?”[どの政党に投票すべきか?]を共和党にも民主党にも向けられる。

ボタンをクリックすれば誰に投票すべきか教えてくれると思う人が増えれば選挙は操作されると、多くの人々が考える人も当然だ。

Beukemaは、誰でも簡単に「ふつうに見えるGoogle URLで物議を醸す主張を表示させることができる」。その結果「Googleが悪いと思われるか、最悪の場合それを真実だと思う人がでてくる」

彼はこのバグを2017年12月に最初に報告したが、何も回答がなかったと言った。

「この『攻撃』は人々のGoogleおよびGoogleが提供する事実に対する信頼に基づいている」と彼は言う。

バグは本稿執筆時もまだ生きている。実際、これは3年近く知られていることだ。Beukemaは1年以上前にこの問題を発見したあと公表した。ハッカーコミュニティーではすでに興味がわき立てられている。デベロッパーのLucas Millerは、検索クエリから自動的にニセ検索結果を生成するPythonスクリプトをわずか数時間で書いた。

Googleがなぜ、政治的偏向の指摘(真実である証拠はないが)があるにも関わらず、検索結果の基本的弱点の修正にそこまで時間がかかっているのかは謎だ。サービスの信頼性を高めることなのに。

Google広報担当者はTechCrunchに「問題は修正中」だと伝えた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Google、ウェブ検索の半数をモバイル優先に変更済、モバイル非対応サイトには将来悪影響も

Googleは公式ブログで「すでに検索対象ページの半数をMFI(モバイル・ファースト・インデクシング)に切り替え済み」と発表した。Googleは数年前から検索の主力をデスクトップからモバイル優先へとシフトさせてきたが、ここでひとつの大きなマイルストーンを達成したといえる。

Googleがモバイル・ファーストのインデクシングに力を入れ始めたのは2016年だった。このとき同社はモバイル優先インデクシングの内容とその影響を説明し、「ウェブサイトのページのインデクシングを行う際、今後はモバイル版のコンテンツを対象としていく」と述べた。またページのデータ構造がモバイル利用に適切かどうかを考慮し、検索結果をスニペットとして表示することも付け加えている。

このシフトは理由ははっきりしている。Google検索の大半がデスクトップ・パソコンからではなくモバイル・デバイスから行われるようようになったからだ。もちろんGoogleの検索ランキングはデスクトップ時代に構築されたシステムで、当然ながらデスクトップ版のコンテンツをインデクシングしてきた。

これはサイトのデスクトップ向けのコンテンツとモバイル向けコンテンツが適切に同期されていない場合に問題を引き起こす。【略】2017年の12月にGoogleは「一部のサイトでモバイル・ファーストのテストを開始した」ことを発表した。それから1年半後、今年に入ってモバイル・ファースト・インデクシングを公式に採用した。このときGoogleは「モバイル向け・インデクシングのガイドラインをすでに採用し、モバイル・フレンドリーなページを構成しているサイトを優先して新しいポリシーでのインデクシングを行う。この場合、oogleの高速読み込み対応のAMPページよりも、サイト自身のモバイル向けページを優先する」と述べた。

サイトのGoogle検索がモバイル・ファーストに変更された場合、Search Consoleのメッセージで通知される。これに伴い、 Googlebotがモバイル版をクロールする頻度が増える。 サイト運営者はサーバー・ログのGooglebot Smartphoneからの接続要求の回数をチェックして確認できる。

GoogleはまたURL検査ツールを提供しているので、サイト・オーナーは直近のクロール、インデクシングがいつ行われたかチェックできる。

Googleはブログ記事で レスポンシブウェブデザインを採用していないサイトの場合、モバイル・ファースト・インデクシングに移行する上で2つの障害に遭遇することを指摘した。

デスクトップのデータは構造化されていてもモバイルサイトには使われていないサイトがある。Googleにとって構造化データが用いられていることは重要だ。システムはこれによってコンテンツの内容を理解し、要約を作成して検索結果に表示する。またレシピや映画のレビューの星、カルーセルなどのリッチリザルト表示や、ナレッジグラフの利用など各種の拡張機能も利用できるようになる。トップの青文字のリンク以外の検索結果表示にはなんらかのデータの構造化が必要ということだ。

Googleはまた「画像の説明(alt-text)がない場合、システムが画像の意味を把握するのが困難になる」と警告している。

モバイル・ファーストへの一大シフトの開始時点でGoogleは「これは表示ランクに直接影響を与えるものではないが、モバイル向けコンテンツを用意しておくことはモバイル検索におけるパフォーマンスを向上させる」と述べていた。実際、モバイル・フレンドリーは重要な要素だが、検索ランキングを決定する要素は他にも多数ある。

今のところGoogleは適切なモバイル対応を行っていないサイトをどのように処理するか明らかにしていない。しかし、将来ある時点で、非対応サイトの検索ランキングに悪影響が出るようになるのは避けられないだろう。

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滑川海彦@Facebook Google+

GoogleアプリのホームページがDiscoverになる――真っ白な検索ページは過去のものに

「壊れていなければ直すな」ということわざがあるが、Googleは壊れていなくても直すのに熱心だ。先月、われわれも報じた「検索の未来」イベントで同社はウェブとモバイル・アプリのGoogle Feedをリニューアルすることを発表した。新たなホームページはGoogle Discoverと呼ばれる。Googleの代名詞になっていたミニマリズムは捨てられ、デザインはスパルタンだが従来よりはるかに多数の要素が表示される。

iOSとAndroidの双方でGoogle.comのランディングページがDiscoverに切り替えられている。一部のAndroidユーザーの場合、Discoverはすでに標準のUIとなっておりホーム画面で右にスワイプするだけで表示される。、iOSとAndroidでGoogleアプリを利用しているユーザーのホームページも今日(米国時間10/29)から順次Discoverとなる(この記事を読む時点ではすでに見慣れているかもしれない)。.われわれはGoogleにDiscover導入の地域やスケジュールについて問い合わせている。

1年前のラスベガスの無差別銃撃事件でフェイクニュースが検索のトップに表示されたことで強い批判を浴びたGoogleとしてはDiscoverがあまりに注目されるのは賢明とは言えないかもしれない。 Discoverに表示される検索結果はユーザーの過去の検索履歴をベースとしている。つまり過去にユーザーが何らかのかたちで関心を示した事項が再表示されるわけだ。しかしこのカテゴリーは非常に広いため、ユーザーにとって役立つ情報が表示されるとは限らない。Googleのアルゴリズムがラスベガス事件のような過ちを繰り返さないよう祈るものだが、Googleにせよ他のソーシャルプラットフォームにせよ、画期的な進歩を期待するのは当分無理だろう。

ユーザーがGoogleアプリを通じててDiscoverを利用する場合、フィードの内容をカスタマイズすることができる。関心あるトピックを追加したり、天気や通勤経路、フライトなどの情報が通知されるよう設定できる。スポーツファンであれば、お気に入りのチームを登録して最新のニュースを受け取れる。これはたいへん便利だ。

ただし、Googleアプリは使いたいがGoogleがユーザーについてあまり知りすぎていることに懸念を感じるなら(感じるべきかもしれない)、「ウェブとアプリ」をカスタマイズしておくと少し安心できる。このページにフィードに表示されるカードをカスタマイズする方法が説明されている。これを逆にしてオフにすればよい。

〔日本版〕Androidアプリの場合、機種やアップデートの状況によって手順が異なる。Googleアカウントのページを開き、歯車アイコンの「設定」をタップする。「アカウントとプライバシー」→「Googleアクティビティ管理」と進むと最上部に「ウェブとアプリのアクティビティ」のオプションが表示される。Googleが情報を得るのを望まない場合はオプションをオフにする。

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滑川海彦@Facebook Google+

Google Mapsでは水飲み場水汲み場が分からないからTapは水のWazeになってプラスチック瓶を世界から減らそうとする

レンタル倉庫サービスMakeSpaceのファウンダーで元CEOのSamuel Rosenが次のベンチャーを立ち上げようとしているが、それはオンデマンド経済とはほとんど無関係だ。今回Rosenが目指すのは、水の世界だ。

Tapがねらうのは、世界で初めての飲料水のための公開インデックスとグローバルな検索エンジンだ。

水を売るために使われているプラスチックボトルは、いろんな意味で、この惑星を苦しめている。プラスチック製の水の瓶が環境に与える悪影響の90%以上は、製造過程で起きており、そしてGuardianの記事によると、2016年には世界中で毎分100万本以上の、プラスチックのボトルに入った水が売られた。

再利用できる瓶や水筒も使われているが、その場合は水を再充填できる場所を見つけるのが難しい。そこで、Tapの出番だ。

創業まもなくのTapは、水のためのWazeのようだ。ユーザーが提供する情報と、噴水式水飲み器のメーカーからのデータを組み合わせて、Tapは水を見つけるための公共的検索エンジンになることをねらっている。今Tapは、30か国の34000箇所あまりの水汲み場をそのアプリ上にインデクスしている。

Tapはまた、水飲み器のメーカー企業のためのバックエンドシステムを提供したいと考えている。これらの企業は通常、空港や商業施設、公共施設などに装置を売っている。据え付けは顧客が指定した場所に行なうが、どこに売れるか据え付けられるかは、水飲み器メーカー企業の関与の外にある。

しかし、これらの企業は水飲み器のメンテナンスも行なう。フィルターを交換したり、壊れた部品を修理したりしなければならない。常時人の多い場所に置かれた水飲み器は、メンテナンスの頻度も多くなる。

Tapが考えているこれらの企業のためのSDKは、それで作ったIoT的なシステムで、ユーザーがフィルターの劣化や水飲み器の故障を報告する。そしてそれらの情報がダッシュボードに表示される。

そしてRosenが考えている水の検索の収益源は、Googleの検索と同じく広告だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

創業10年でついに陽の光が当たってきたプライバシー保護型検索エンジンDuckDuckGo

プライバシーを重視する検索エンジンDuckDuckGo(DDG)に、このところ勢いがついてきた。同社の今日(米国時間10/11)の発表によれば、一日の検索数が2000万に達してからわずか1年弱後に、それが3000万に達した。前年同期比で50%の増加だ。〔下図に引用されているツイートによれば、1000万に達するのに7年かかり、それから2年で2000万に達している。ツイートの下に、推移のグラフのリンクがある。〕

一日の検索数1000万に達するのに7年かかり、それから2年で2000万に達した。その成長カーブは、忍耐と信念の歴史でもある。〔2008年9月創業〕

しかしその信念は報われた。ユーザー数は伸び続けており、その成長カーブは、優れた航空機の、きれいな離陸の航跡のようだ。

一日に3000万の検索数は、Googleの30億強に比べると大海の一滴だ(Googleの数字は2015年のもの)。

ファウンダーのGabriel Weinbergはこう言う: “一貫して年率50%ぐらいで伸びていたから、マクロのレベルではそれほど意外でもない。数字がどんどん大きくなっただけだ。でも今年は、さらにはずみがついたようだ。とくに最近2か月の動きを見るとね”。

“世界中で伸びているんだけど、ここ数か月はアメリカがとくに大きい”。

DDGの検索エンジンはGoogleと違ってプライバシーを重視し、広告のターゲティングのためにユーザーを追跡したり、その特徴〔好みなど〕を調べたりしない。

その代わりDDGは、各回の検索で入力される検索キーワードに基づいて広告を表示する。Googleがやってるような、ユーザーをつけ回していろんなデータを集め、それらを高度なアドテックビジネスに注ぎ込むことはしない。

DDGによると、同社のユーザー追跡をしないビジネスモデルでも、2014年以降は黒字だ。アフィリエイトの売上もある。

アクティブユーザー数は公表されていないが、今年初めのサードパーティによる推計では、ユーザーベース2500万、となっている。

今年はメインの検索のほかに、トラッカー・ブロッカー(tracker blocker)というツールも立ち上げて、ユーザーのネット上の行動や活動を企業にスパイされないようにした。

資金面では最近、VCから1000万ドルを調達したが、外部からの投資はこれがやっと二度目だ。

同社によると、その資金は、プライバシー重視のビジネスモデルの一層の拡張に充てられ、また検索結果ではローカル市場をもっと取り上げていきたい。それにより、ローカル企業のマーケティングのグローバル展開を助けることにも、つながるだろう。

ヨーロッパのGeneral Data Protection Regulation(GDPR)のようなプライバシー規制も、きっとDDGの追い風になるだろう。

アメリカでも国レベルのプライバシー規制の法制化が検討されているから、企業による人びとの情報の扱いに一定のルールとコントロールが設けられるだろう。

そしてどんなに厳しいルールができても、元々ユーザーのトラッキングをしないDDGにとっては、それらが有利に働くに違いない。

画像クレジット: Stewart Bremner/Moment

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

生誕20週年のGoogleが20年前の検索クエリと今ふうの正しいクエリを教えてくれる

20年前の今月、スタンフォードの博士課程の学生二人が検索エンジンの会社を作り、友だちのSusanのメンロパークの家のガレージを社屋にした。最初は“BackRub”という社名だったが、Larry PageとSergey Brinはあまり気に入らず、結局、1の右隣に0が100個並ぶ数googol(100100)のミススペルを選んだ。

その20周年を記念してGoogleは、上図のいたずら書きのほかにも、楽しいイースターエッグを作った。1998年ごろのスタイルのクエリに対しては、“It’s 2018! Did you mean?”(今は2018年ですよ、だからこうでしょう?)と‘正しいクエリ’の提案をする。

そんなクエリが17ある。完全なネタバレだが、そのリストをお見せしよう:
[左が最初…20年前…のクエリ、右が‘正しい今ふうのクエリ’の提案]

mp3 file stream music
watch a dvd streaming subscription
googol Google
gettin’ jiggy wit it floss dance
page me New phone, who dis?
butterfly clip styles top knot
soccer world champions 1998 soccer world champions 2018
chat room text the group
how to tell someone you like them swipe right
low-rider pants how to style high-waisted pants
digital pet fidget spinner
baby bae
143 ILYSM
what is Y2K? how does cryptocurrency work?
screen name social handle
clip art GIF

〔訳注: what is Y2K? cryptocurrency work?は、多い(はやりの)質問。Y2K(2000年問題)って何?、が、今では、暗号通貨って大丈夫?、になる。チャットルームは、グループでテキスティングする、になる。どうやって好きだと言えばいいの→右へスワイプする。〕

Google Street Viewはもっとおもしろい。上述のSusan(今は小さなビデオサイトをやってる)が、Google初期のガレージ本社を見せてくれた。そのガレージは当時を復元していて、Googleの昔のホームページや古いモニタもある。ベッドルームは、彼らの“世界本社”と呼ばれていた。

それは、床に脱ぎ捨てたスクールジャケットと、空のピザボックスと、行方不明になった一つか二つのクッシュボールが散らかっていた歴史なのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GoogleのGitHub競合製品Cloud Source Repositoriesが検索機能を大きく改良

Googleが今日(米国時間9/19)、最近再び立ち上げたGitベースのソースコードリポジトリ Cloud Source Repositoriesのアップデートを発表し、とくに検索機能が大幅に改良された。この新しい検索機能はGoogleの技術者たちが毎日使っているツールをベースとし、今日からCloud Source Repositoriesのベータリリースで提供される。

かなり前からインターネットを使っている人なら、Google Code Searchをご存知だろう。これを使ってインターネット上のオープンソースのコードなら何でも検索できたが、残念ながら2012年に閉鎖された。今度の新しい機能はそれの復活ではなくて、自分の(もしくは会社の同僚の)コードしか検索できない。でもそれはGoogle自身の検索に劣らず高速で、正規表現などの高度な検索機能もある。

またJava, JavaScript, Go, C++, Python, TypeScript, Protoで書かれたコードに対しては、検索で見つかったものがクラスか、メソッドか、列挙型か、フィールドか、というタイプ情報も返す。

Googleは、コードの検索をローカルにやるのは、古いコードも検索されてしまうので良くない、と主張している。

さらにGoogleによると、GitHubや(Atlassianの)BitbucketにあるコードをCloud Source Repositoriesにミラーできる。検索だけのために、そんなことをするデベロッパーがたくさんいるとは思えないが、でもGoogleにとってはユーザー獲得の手段になるだろう。この世界はGitHubの独壇場だから、何もしなければ単なる負け犬になってしまう。

Cloud Source RepositoriesのプロダクトマネージャーRussell Wolfが、今日の発表声明で書いている: “重要な利点は、ユーザーのすべてのリポジトリをCloud Source Repositoriesにミラーないし加えておくと、一回のクエリーでそれらすべてを検索できることだ。それは、小さなウィークエンドプロジェクトでもよいし、Googleのような巨大なコードベースでもよい。しかもそれは速い。一瞬で答が得られ、前の検索機能に比べると大違いだ。そのため、検索でコーディングが中断しない。インデクシングも、超速い。新しいコードを加えたらすぐにそれが検索対象になり、つねに最新の検索ができる”。

画像クレジット: TechCrunch

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Amazonからビジュアル・ショッピングツール、Scout登場――機械学習で検索をパーソナライズ

AmazonはScoutと呼ばれる新しいショッピングツールの実験を始めた。CNBCがScoutがAmazonのサイトで実際に作動しているのを最初に発見した。消費者は多数のアイテムからビジュアルな好みによってクリックしていくことでこれまでよりはるかに効率的な選択をすることが可能になるという。

Scout Explorerでは商品画像に「いいね」と「よくないね」を投票できるボタンが付され、機械学習によって検索がパーソナライズされる。消費者はPinterest的にAmazonの商品をブラウズしていくことができる。システムは消費者のクリックによって商品紹介の精度をアップしていくという。

現在Scoutは家具、キッチン、ダイニング、インテリア、パティオ、照明、寝具、婦人靴などの分野をカバーしている。Amazonは今後アパレル、ハンドバッグなどの分野にもサポートを拡大していく計画だ。

今日(米国時間9/19)からAmazon.comで利用できるようになった機能を使えば どんなものが欲しいのか自分でも詳しく分からないようなアイテムを選ぶのが簡単になる。たとえば、衣装箪笥、キルトの掛け布団、デッキチェアなどが欲しいなどという場合、商品のスタイルも数も多いため選択は非常に難しくなる。消費者は好みに合わない多数の商品のサムネールを延々とスクロールし続けることになりがちだ。そこでもっと自分の好みを知っているサイト、
たとえばPinterestやHouzzなどに向かってしまう。

Scoutは消費者がすばやく候補を絞り込めるよう助けるのが狙いだ。

Amazonの広報担当者の説明によれば、Scoutは 「どんなものが欲しいのか分からないが、見ればわかる」と「どんなものが欲しいか分かっているが、その名前が分からない」というよくあるジレンマの解決を目指したものだという。担当者は次のように述べている。

Scoutはショッピングの新しいスタイルだ。ユーザーは何万という掲載商品の中からビジュアルな要素によってすばやく自分の好みのアイテムを見つけることができる。Amazonは豊富な品揃えから消費者に何千もの画像を示すことができる。消費者の投票によりScoutは好みを知り、表示する候補を変更する。このショッピングのイノベーションを可能にしているのは高度な機械学習だ。その結果、快適でインスピレーションに溢れた画像フィードによるショッピング体験が生まれた。ユーザーは多数の候補画像の中をゲーム感覚でクリックしながら進むことにより効率的に自分の好みに合致したアイテムを発見できる。

Amazonが候補の発見と選択にあたっての困難に対処するテクノロジーを開発したのはこれが最初ではない。たとえばInteresting Findsという特設コーナーでは衣服、おもちゃ、ガジェット、トラベル、オフィス、家庭、ペットなどトップ層のいくつかのカテゴリーでキュレーションを試みている。消費者は示された候補画像に対してハートマーク(Amazon版の「いいね」 )をクリックしていくことによりシステムに自分の好みを知らせることができる。システムはこの入力をベースにMy Mixというページを作る。

ただしこのInteresting Findsはセレンディピティー的な、つまり偶然面白いものを発見するという使い方をされる場合が多い。ユーザー個人の好みによってパーソナライズされた検索の実現というところまで行っていなかった。

AmazonはまだScoutについて正式な発表を行っていないが、 ユーザーはショッピングをしているときにいくつかのカテゴリーでScout Style
Explorerというリンクを見るかもしれない。このリンクをクリックすると新しいツールにジャンプすることができる。

Scoutには独自のURLは与えられておらず、Amazon.com内のページとなっている( amazon.com/scout)。

AmazonによればウェブとAmazon Appの双方で有効だという。

〔日本版〕アメリカAmazonにアカウントがあれば実際に試してみることができる。上のリンクも作動するが、トップページからcoffee tableというキーワードで検索し、適当なアイテムをクリックして開くとグレー地に白抜きでScout
Style Explorerのバナーが表示され、Scoutに移動できる。 

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滑川海彦@Facebook Google+

Googleの‘Dataset Search’サービスで科学者やジャーナリストがデータの発見と理解を強化

Googlegが水曜日(米国時間9/5)に、“Dataset Search”(データセット検索)のローンチを発表した。それは、科学者やデータを追うジャーナリストを助けて、彼らがデータまみれのWebの中で数字の行間にあるストーリーを素早く見つけられるようにする。

さまざまなデータセットはこれまで一般的に、いろんな研究者や研究機関のWebサイトに分散して存在する。たとえば、ある気候現象に関するデータはNASAとNational Oceanic and Atmospheric Administration(NOAA)の両方に分散していたりする。特殊なデータは、ProPublicaに行かないとないかもしれない。Google検索には前からGoogle Scholarという専門家向けの検索サービスがあるが、Dataset Searchはそれをさらに改良して、一回の検索でこれら主要なデータソースを取り出せるようにする。

Googleはデータセットのプロバイダーへのガイドラインで、彼らのデータをもっと容易に見つかるようにするための、データや情報の提示の仕方を示唆している。そのやり方は、データをめぐるコラボレーションのためのコミュニティSchemaが作った、オープンソースのスタンダードをベースとし、データのプロバイダーに、データセットの作者や、データの収集方法、発表された日付、データの利用にあたっての条件、などの情報を含めるよう、求めている。

この新しい検索機能は、検索によるデータへのアクセスと可視性を増強するイニシアチブの第二部に相当し、これの前には、今年の初めに、ふつうの検索でデータジャーナリストが容易にデータを発見できるようにするための方法が、開発/提示された。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Google検索に新しいスニペット追加――ユーザーは何クリックか節約できる

Googleは検索結果に表示される強調スニペットに新しい機能を加えた。これまで長年検索結果のトップに置かれてきたスニペットにはGoogleがユーザーの検索に関連が高いと判断したテキストや画像が表示されていた。スニペットの目的はクリックを節約させるところにある。今日(米国時間8/16)、 Googleはある種の検索結果に単一の記事だけでなく検索の下位区分を提案するパネルを追加した。

Googleのブログによれば、このパネルが表示される典型的な例はQuartz Vs. Granite(石英vs花崗岩)だ。この検索を行うと、通常の強調スニペットに加えて、コスト、利点、重量、耐久性といった検索の下位区分が表示される。この表示内容はGoogleのアルゴリズムが検索内容を認識した結果に基づいて自動的に選択されている。

パネルを表示させるためにvsキーワードは必要ない。例えば、ユーザーがemergency fundsと入力しても同様のパネルが表示される。

今のところ、私の場合、モバイル版の検索でのみこのパネルを表示できる。しかしGoogleはこの機能を数日かけて順次公開していくとしているので、読者が実際にこのパネルを目にするようになるには多少時間がかかるかもしれない。パネルを表示させようといろいろな例を試してみたが、Googleが挙げていた例以外はうまくいかなかった。この点もユーザーによって異なる可能性がある。

Googleによれば、今日の発表は検索結果をさらに意味あるものにしていく努力の一環だという。さる2月に Googleは検索内容が複数の解釈を許す場合、複数の記事を表示する強調スニペットをスタートさせている。

画像:Michele Tantussi/Getty Images / Getty Images

〔日本版〕訳者の環境(デスクトップ、Chrome)ではGoogleの設定で言語=英語、地域=アメリカ合衆国を選定してquartz vs. graniteを検索すると強調記事と「他にこういう検索がされている」という提案がスニペット表示される。本記事で示された下位区分の提案はまだ表示されなかった。

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滑川海彦@Facebook Google+

検索結果で最新ニュースを優遇したいGoogleが複数のニュース企業とデータ形式で提携

Googleが今日(米国時間7/31)、複数のニュース企業と協力して、ジャーナリズムから得られるデータを検索結果に反映していく、と発表した。それは、これらの企業が作りだす大量のデータを見つけやすくし、そしてそれらを、検索結果という読みやすい形式で提示することがねらいだ。

今同社はProPublicaなど数社と協働して、検索の効率的なインデクシングに必要な定型データを作ろうとしている。つまり、たとえばそのデータがテーブル(表)なら、それをインデックスに拾うのもかなり簡単だ。

ProPublicaの副編集長Scott Kleinはこう語る: “ニュースが世界に与える影響をつねに意識しているわれわれのようなニュース企業は、情報を人びとがそれを必要とする時と所に届けることが、最大のミッションだ。たとえばわれわれが苦労して収集し準備しているデータを、何かの意思決定のためにまさにそれを必要としている時点で人びとに提供できれば、それはニュース企業の理想的な社会的貢献になる。そのようなデータ収集が、われわれの得意とするところであり、それを供するためのお皿であるコードを加えることは、われわれから見て(ニュースの収集に比べれば)些細な努力だ”。

そういう、人と社会の役に立っていることを自負しているニュース企業は、Googleのガイドラインに従った定型データを作れば、検索のインデクシングに拾われるようになる。そして検索式が適切なら、それらのデータは検索結果の上位に出る。だからそれは、頑張ってやる価値がある。検索のユーザーにとって、最初の結果がすべてであることが多いからね。

もちろんGoogleはこれまでも、ネット上の大量のデータをインデクシングし、検索結果として光を当ててきたが、ジャーナリズムのプロジェクトを意図的に取り上げる取り組みは、今回が初めてだ。

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Googleがデスクトップの新しい画像検索をテスト中、検索結果がPinterestに似てるだけ?

ビジュアル検索の結果として言葉ではなく絵が欲しい人向けの、検索結果の提示の仕方は、Pinterestがスタンダードになってる。今やGoogleも、デスクトップ上の検索でPinterestに見習いたいようだ。

今テスト中の新しい画像検索では、絵が横ではなく縦に並ぶ(上図)。で、Pinterestみたいになる。画像の一つ々々にキャプションがつき、説明のバッジがつくこともある(“プロダクト”(製品〜商品)、“ビデオ”など)。

画像をクリックすると、さらに詳しい情報が得られ、たとえばその製品/商品をGoogle Shoppingの提携店で売ってて、画像もそのお店提供なら、在庫の有無や、その下の関連製品も含めてショッピングのリンクが表示される。

Googleはテストをしていることは認めたが、結果等については、今のところ何もお話できることはない、そうだ。

上記の買い物情報のような、画像をクリックしたら出る詳細情報もPinterestの真似だが、実はすでに昨年、モバイルのアプリにはそれが加わった。またAndroidの検索アプリはほぼ1年前のアップデートで機械学習を導入し、絵の中の品物を認識して、その関連アイテムを提案するようになっている。これまたPinterestの流儀だ。

今回テスト中のデスクトップ上の検索も、上述の、関連アイテムの提案をやるようになった。同じコンピュータービジョン技術が、デスクトップにも実装されたのだ。

場合によっては、今のGoogle画像検索と同じ横並びの結果が表示されることがある。それらの画像はやや小さくて、ひとつの列の中の数が多く、クリックすると大きな画像が黒の背景の上に表示される(下図下)。さらにクリックするとサイトへ行ったり、リンクの保存共有ができたりする。それもPinterest的だが、この場合、製品情報は出ない。これはGoogleの旧来のデスクトップ画像検索の様式であり、並んでいる小さな画像をクリックすると、黒い背景の詳細情報が出るのだ。

Googleのねらいは、検索結果ののルックスのアップデートだけでなく、検索体験全体の改造にあるようだ。その方針は二つあって、ひとつはエンゲージメント(参加、ユーザーが何かやること)やクリックを増やして動的な(アクションのある)検索にすること。もうひとつは、アクションの中でもとくに買い物を重視して、Google自身のeコマースを支援することだ。

中でも買い物は、これまでのようにAmazonやeBayなどへのリンクがあるだけでなく、Google Shoppingの提携店で在庫を調べたり買ったりできるのは、相当思い切ったやり方だ。しかも、モバイルが先、デスクトップは今やっとテスト、というモバイルファーストのやり方は、消費者のショッピング行動もモバイルが多くなりつつある現代を、すなおに反映している。ただしもちろん、高額商品などでは画面の大きなデスクトップが、コマース/オンラインショッピングにおいても依然として主流だから、無視はできない。

今年の初めにGoogleがモバイルでやった画像検索のアップデートのテスト(そのデスクトップ版のテストを今やってる)では、前記のように、結果の画像にバッジ(“レシピ”、“製品”など)がついたり、下にキャプションが表示されたりした。でもモバイルのそれらがそのまま、デスクトップの画像検索に導入されると、どうだろう?

6月下旬現在、デスクトップ上でテストを見ている人たちの反応は、少なくともTwitter上では、あまり良くないようだ:

[困るわね。Googleの画像検索をしたら、次の瞬間Pinterestに連れて行かれたわ。]

[Googleの画像検索は、どうなっちゃんだい? Pinterestになる気か? ごちゃごちゃしてるし、くだらないね。それにこっちはデスクトップなのに、スマホのような縦長のカードばっかし表示するのは、やめてくれよ。]

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Google検索がモバイルファーストへ――準備が整ったサイトから順次MFIを適用

今朝(米国時間3/26)、GoogleはMFI(モバイル・ファースト・インデクシング)を正式に開始したことを自身のブログで発表した。この新方式は2016年からテストが開始されていたもので、インデクシングをどのように変更するかこちらで詳しく解説している。簡単にいえば検索のベースをモバイル向けサイトのコンテンツとするアルゴリズムだ。検索内容もこれに応じて表示されることになる。MFIはモバイル向けコンテンツを準備したサイトから順次適用される。

2017年12月にGoogleは少数のサイトについてこのアルゴリズム変更を開始したと述べたが、詳細を明かすことは避けていた。

MFIについてGooogleは「モバイル版のページをインデックスやランキングに使用し、主にモバイル ユーザーが探しているものを見つけやすくすることを意味」すると自社ブログで説明している。

「主としてモバイルをもちいている」というのは、今日Google検索を利用するユーザーの大半がモバイル・デバイスを通じてアクセスしているという意味だ。過半数がモバイルデバイスからとなったのは2015年からだ

Googleはまた検索を行う際に用いるインデックスは一つだけだと述べている。つまりあるサイトでモバイル・ファーストのインデックスと従来のデスクトップ主体のインデックスが併存するわけではない。GoogleがMFIを適用すれば、それがそのサイトでの唯一の検索インデックスとなる。

モバイル・フレンドリーかどうかはかなり以前から検索結果の表示ランキングを決定する重要な要素となってきたものの、決定的な要素ではなかった。Googleによればモバイルデバイス向けのページではなくても情報の内容が高品質であれば表示される場合があるという。

しかし Googleはいくつかの側面でモバイルサイトの比重を順次高めていた。たとえば、2015年にすでにモバイル・フレンドリーなページのランクをアップする措置を取っている。最近ではモバイル検索の質を高めるためにページの読み込み速度をシグナルに加えている。2018年7月以降、読み込みの遅いページはランクをダウンさせられる。

ただしGoogleは今日の発表で、MFIが適用されるのは準備が整ったサイトだけで、最終的な表示ランキングに直接影響するものではないと約束している。MFIはコンテンツの収集方法に関するもので、結果のランキングを決定するものではない。もちろんモバイル・フレンドリーなコンテンツがインデックスされれば「サイトのパフォーマンスは改善される」という。

Googleはモバイル・ファースト化を一挙に進めるわけではなく、今回はその第一波だ。

今回MFIの適用対象に選定されたのは、ページの高速読み込みを可能にするGoogle AMPのモバイル版を利用してるようなモバイル化において十分な準備が整い、実績を挙げているサイトだという。

MFIが適用されたサイトにはSearch Consoleを通じてウェブマスターにその旨通知される。また「スマートフォンのGooglebotからのクロールが大幅に増加することに気づくだろう」と述べている。.

Googleは「まだモバイル向け最適化されていないサイトであってもパニックに陥る必要はない」と述べている。「デスクトップ向けコンテンツのみのサイトであっても、引き続きGoogleはインデックスを続ける」という。

モバイル・ファースト化が完了するのがいつになるか、Googleは正確なスケジュールを明かすことを避けた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

これからは人気ミュージシャンもGoogleにPostingができる、将来的には誰でも?

これまでの2年間、Googleは徐々に(とっても徐々に!)、セレブや政治家やスポーツチーム、美術館、地域の企業などがその検索結果のページへ直接、ソーシャルメディアのようなアップデートをポストできる機能(Posts, Posting)を提供してきた。そして今日(米国時間3/8)は、昨年のいくつかの市場でのテストに基づいて、この機能をアメリカのミュージシャンにも提供することになった。

つまりこれからは、Kygo, Lorde, Steve Aoki, Sia, Son Little, Sofi Tukker, Shakiraなどなどで検索すると、そのアーチストの(パブリシティ担当者の?)アップデートがサイドバーに出るかもしれない。アップデートには、テキストだけでなくビデオやGIF、他のサイトのリンクなどがあってもよい。

[Lordeのツアーの宣伝]

この機能を使いたいユーザーや企業などはGoogleに申し込む必要があったが、今日のアップデートにより、そのプロセスがかなり簡単になった。利用したいミュージシャンは自分の名前で検索し、そのアーチストの情報を収めるサイドバーパネルKnowledge Panelにあるサインアップのリンクを探す。検索してもKnowledge Panelが出なかった人は、まだあまり有名でない、という意味だから、あきらめよう。

サインアップも簡単だから、Googleはたぶん今後この機能をすべての人が使えるようにするのではないか。でも最初に述べたようにこれまでのPosting機能も展開が迅速でなかったから、‘一般化’はまだ先の話だろう。

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Googleが検索結果ページのスニペット(ミニ情報)を拡張して多義的な質問にも対応

数年前からGoogleの検索結果の最上部に強調スニペット(featured snippets)という小さなコラムが出て、そこにWebページからの情報が“お急ぎ回答”として表示されることがある。そこに今度からは、質問の意図がGoogleにとって明確でなかったような場合に、複数の答が表示されるようになった(下図)。

Googleはブログの記事で、いろんな意味に解釈できる質問がある、と説明している。たとえば下図の、“garden needs full sun?”(庭は完全な太陽を必要とするか?)という質問は、“完全な陽光を必要とする庭の植物は何か?”とか、“どれくらいなら完全な太陽と言えるか?”など、いろんな意味に取れる。Googleの今度の多面的強調スニペット(multifaceted featured snippets)では、これら両方の質問の答が表示される。

この機能は当初、複数の意味に取れる質問だけを対象とする。たとえば“tooth pain after a filling”(詰めものの後の歯痛)は、「歯痛の理由を知りたい」と「どれぐらい長く痛むか」の意味に取れる。

しかしGoogleの計画では、今後この多面的強調スニペットのカバー範囲を広げ、ガイダンス(指導)を求める質問にも対応する。このタイプの質問では、複数のいろんな要素について答が求められている。たとえば、“is it worth fixing my foundation?”(私の財団を立て直す価値があるか)という質問には、コストやそのプロジェクトの所要期間、仕事のやり方、財務への影響など、いろんな知りたいことが含まれている。こんな質問にも、将来の多面的強調スニペットは答えていく。

スニペットに関する実験は今年1年をかけて行い、カバー対象を広げていく、とGoogleは言っている。

スニペットは、必ず役に立つとは限らない。今年初めにGoogleはこの機能を手直しして、間違いや偏りを減らす努力をした。それは、思わず笑ってしまうほどありえない情報や正しくない情報が多い、と指摘されたからだ。たとえば、“women are evil”(女性は悪である)とか、Obama was planning a coup(オバマはクーデターを計画していた)などだ。Googleは問題の修復について詳しく述べたとき、このことを認めた。

Googleによると、珍しい質問や瑣末な質問では権威ある結果が得られないことがある、という。そして十分な情報が得られないときは、やや近い答を使ってしまう。するとそれらは、間違った答に見えてしまう。同社は、検索の質の格付けシステムを変え、スニペットのアルゴリズムを改良することによって、これら二つの問題に対応した。そのときGoogleは、今回の多面的スニペットの近々のローンチを予告した

スニペットの今回の変更によってGoogleは、不正な情報を載せる同じ間違いを犯さないことを期待している。もしも、おかしな結果などをGoogleにフィードバックしたければ、検索結果のページにあるフィードバックリンクから提出してほしい、とGoogleは言っている。

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総合的なデータプロビジョニングサービスElasticがSwiftypeを買収してサイト検索を強化

Swiftypeは、本誌がそれについて書いているだけでなく、そのサイト内検索技術を実際に使っている。今度同社は、オープンソースのElasticsearchを作っているElasticに買収されることになった。

それで分かったきたのは、両社がすでに良い仲だったことだ。Swiftypeは、検索するコンテンツのインデクシングと保存にElasticsearchを使っている。実はSwiftypeのCTO Quin HoxieがElasticのCEO Shay Banon(上図)のことを初めて聞いたときには、“あのすごい量のソフトウェアを書いたという伝説のデベロッパーが実在する一人の人間だったのか”、と思ったそうだ。

HoxieとBanon両人によると、買収によってSwiftypeの方向性が大きく変わることはない。Hoxieによると今回の決定は、これまでの路線の延長にすぎず、組織を大きくすることによって技術力だけでなく、経営にも好影響がある、という。

実際には、Swiftypeがやや変わる。まず、導入期のユーザーは料金が月額79ドルになる。また合同チームにより、ElasticのElastic StackとX-PackがSwiftypeのEnterprise Searchに統合される。それにより企業ユーザーは、DropboxやG Suiteなどの全サービスに対する検索ができるようになる。

一方Banonによると、Elasticは以前Opbeatを買収したが、そのときと同じように、買収したチームの自立性を尊重する。“余計な介入をしたくない。コラボレーションでも何でも、自然発生的なのが良い”。

今回の買収に関しては、Banonによれば、エンドユーザーのユーザー体験の部分をこれまでよりも良くしたかった。とくにサイト内検索に関しては、Swiftypeが作ったものが、この界隈で最良のユーザー体験だ、とBanonは言う。

振り出しに戻って円が完成するのは良いことだ、と彼は言う。Elasticという円のスタート地点はサイトとアプリケーションの検索だったが、その後ロギングやアナリティクスなどにも手を伸ばしていった。そして今回の買収で、初心の検索に回帰したのだ。

買収の金額等は、公表されていない。Swiftypeは前に、2200万ドルあまりをY Combinator, New Enterprise Associatesなどから調達している。顧客には、AT&T, Dr. Pepper, Hubspotなどがいる。

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