AmazonのEcho Inputは初めてのスピーカーのないEchoだ

Amazonが今日(米国時間9/20)のハードウェアイベントで、Echo Inputという新製品を紹介した。それは上図のように、Echo Dotのとても薄くて小さなバージョンで、Amazon作のAlexaデバイスとしては初めて、スピーカーがない。スピーカーが必要なら、ユーザーがお気に入りのものを自分で接続する。そのために3.5ミリのオーディオケーブルかBluetoothを使うが、マイクが4つあるのでAlexaに話しかけることはできる。Echo Dotと違うのは、オーディオは接続したスピーカーから再生され、デバイス本体からではない。〔オーディオ出力の要らないスキルもありえる。〕

厚さ12.5ミリと薄いから、どこにでも入り込める。家中至るところに置いてもよいだろう。

スピーカーを接続したEcho Inputは、既存のマルチルームの音楽グループの一員になれる。

Amazonによると、人気のスピーカーがこれを同梱して売られることも想定している。たとえばBoseは、このデバイスの最初のパートナーだ。

Echo Inputの色は黒または白で、アメリカとイギリスとドイツでは年末に34ドル99セントで発売される。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

AmazonのAlexaイベントの至るところにGoogleの指紋があった

今日(米国時間9/20)のAmazonの大規模なAlexaイベントで行われたおよそ70の発表の中には、ある重要なものが隠れていた。このビッグイベントから溢(あふ)れ出てくるニュースの多くには、Googleの製品が大きな影を落としていたのだ。

もちろん、その理由は明らかだ。ここ二年で、GoogleのAssistantとHomeが確実にAmazonとの差をつめている。いや、差どころか、今日のイベントのタイミングを見計らったかのように、GoogleのHome Miniが今年第二四半期のスマートスピーカーのベストセラーだった、という調査報告が出て、GoogleがAmazonの人気製品Dotの王座を奪った。

今日のイベントで初めてその姿を見せた新製品の中では、間違いなく新装のDotがGoogleの影響を表していた。布で覆われたデザインと音質の向上は、その廉価版スマートスピーカーをHome Miniに勝つべき対抗馬に仕立てていた。この製品のハードウェアデザインがこれほど大きく変更されたのは、今回が初めてだ。

AmazonはEcho ShowでもGoogleの機先を制したが、その新装バージョンもやはり、その分野におけるGoogleの影響が強く表れている。最初のShowは明らかに形よりも機能を優先していたが、しかし今年のCESでGoogleは、サードパーティ製のSmart Displayで、ディスプレイ付きスマートスピーカーという分野のハードルを上げた。Showのニューバージョンはまだ開発途上のようだが、LenovoなどのSmart Display製品の影響は、誰の目にも明らかだ。

しかしもちろんAmazonは、Googleにやられっぱなしではない。同社は明らかに、スマートアシスタントという分野で独自の道を進むことをねらっている。たとえばGoogle MaxやApple HomePodの対抗機を出すのではなく、ユーザーがホームステレオを構成していくための個別の要素、Sub(サブウーファー)やLink(アンプ)などを導入した。またEcho Autoは、プラグアンドプレイの車載ソリューションとして、Android Autoなどとの直接競合をねらっている。

AmazonとGoogleのライバル意識はEcho ShowからYouTubeが消されたことなどに露骨に表れているが、今日のイベントに登場した多くの製品の、設計とデザインにも大きな影響を与えている。競争は今後、さらに過熱するだろう。

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Salesforceが音声アシスタントEinstein Voiceを発表

営業マンたちは、日頃話すことに時間を費やしている。彼らは電話で喋り会議に出席しているが、Salesforceに入力をする段になると、キーボードの前に座ってノートや進捗をタイプしたり自分の営業成績に関する指標を検索したりする。本日(米国時間9月19日)Salesforceは、その状況を変えるためにEinstein Voiceを導入することを決定した。これは営業マンたちがタイピングする代わりにプログラムに対して話しかけることを可能にするちょっとしたAI魔法だ。

Einstein Voiceをご紹介します。誰でもSalesforceに話しかけることができるようになりました。
詳しくは9月25日〜28日の#DF18(第18回Dreamforce)にて

Amazon AlexaやApple Siriが、仕事以外の日常生活の中で、デバイスに対して語りかける行為をありふれたことにしている世界の中で、企業がそのようなインタラクションを仕事の場所に持ち込もうと考えることは自然である。

この場合、利用者は会話を通して会議の情報を入力したり、その日の会議から重要事項を抜き出したり(車で移動する営業マンには特に有益である)、問い合わせをタイプする代わりに質問することでSalesforceのデータダッシュボードとやり取りしたりといったことが可能になる。

これらのツールはすべて、忙しい営業マンたちの日常業務を楽にするためにデザインされている。大多数の人は仕事の中の管理業務的な部分を嫌っている、なぜなら情報を入力する行為は(長期的には記録を残すことで有益であるとしても)、商品を売るという最も重要な仕事以外の行為だからだ。

会議のメモに関しては、スマートフォン上でタイプする(まあそれだけでも一苦労なのだが)代わりに、ただEinstein VoiceモバイルツールのMeeting Debrief(会議報告)ボタンをタッチして、メモを喋って入力を始めれば良い。するとツールが、言っていることを解釈する。ほとんどの文字起こしサービスと同様に、これは完璧ではなく多少の修正が必要かもしれないが、ほとんどの仕事はおこなってくれるだろう。

また、日付や取引金額などの重要なデータを取り出すことができ、フォローアップするアクション項目を設定することができる。

GIF:Salesforce

CRM Essentialsの創業者でプリンシパルアナリストを務めるBrent Learyは、人びとが音声インターフェイスの使用をより快適に感じるようになって来ているため、これはSalesforceにとっての自然な進歩だと述べている。「私は、顧客体験と従業員の生産性の両方の観点から見て、これは音声ファーストのデバイスとアシスタントを、CRMパズルの重要なピースにするものだと思っています」と彼はTechCrunchに語った。

既にTact.AIが、Salesforceのユーザーたちにこのような音声サービスを提供してきたことは指摘しておく価値があるだろう。TactのCEOであるChuck Ganapathiは、Salesforceの参入をあまり心配しているようには見えない。

「会話型AIはエンタープライズソフトウェアの未来です。そこで問われているのはもしそうなったらとか、いつそうなるのかということではありません。そこで問われているのは、ではどのように提供するのかということなのです。その解を提供するための唯一の道は『中立戦略』だと私たちは強く信じています。私たちがMicrosoft、Amazon、そしてSalesforceの支援を受けている唯一の企業であることは当然のことなのです」と彼は語る。

Learyは、誰にとっても成長の余地は大きく、Salesforceの参入によって全てのプレイヤーたちの採用が加速されることになると考えている。「Salesforceによる満ち潮が全てのボートを上昇させて、Tactのような企業は大いに注目されるようになるでしょう。Salesforceはこのカテゴリーのリーダーですが、マーケットシェアはいまだに20%未満なのですから」。

EinsteinはSalesforceの人工知能レイヤーの中の「なんでも引き受けますブランド」(catch-all brand)である。今回の場合は、自然言語処理、音声認識技術、その他の人工知能技術を使用して、人の声を解釈し、内容を書き起こしたり要求をより良く理解しようとする。

通常、Salesforceは小さな機能セットから始めて、時間の経過とともにその機能を追加していく。これは、来週行われる大規模な顧客会議であるDreamforceに合わせて、製品を発表し、同じような手段をとろうとしているのだろう。

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(翻訳:sako)

画像: akindo / Getty Images

AmazonがAlexaでコントロールする電子レンジを今年のホリデーシーズンに発売か

昨年のほぼ今ごろ、AmazonはSpotや新しいEchoなど、たくさんのAlexaデバイスを発売した。そして今年もまた、ホリデーシーズンを控えて同社は、新しいネタを仕込もうとしている。

CNBCによると、Amazonは“少なくとも”8つのAlexaハードウェアデバイスを今月末のイベントで発表するようだ。それらは実に多彩な顔ぶれで、カー用品やアンプ、レシーバー、サブウーファーなども含まれる。最後の三つはおそらくワンセットで使うやつで、Sonosなどのオーディオ専門メーカーともろに競合する。

カー用品については、すでにGarminなどの企業がAlexa車載製品を提供しているし、自動車メーカーも車のインフォテインメントシステムに導入しつつある。Amazonは複雑なAlexa製品をほとんどサードパーティ任せにしてきたから、今回の自社製品は興味をそそる。これまでも低価格のEcho製品の多くは、参考製品のような位置づけと感じられたからね。

いちばんおもしろいのは、音声で操作する電子レンジだ。たしかに電子レンジは、音声アシスタントとの相性が良さそうな家電製品だ。しかしAmazonはすでに複数の家電メーカーともパートナーしているから、あえて自社製品を出すのは相当な覚悟だろう。

Showのような既存の製品のモデルチェンジも、Googleがサードパーティ製のSmart Displayに力を入れ始めているだけに、良いタイミングだ。ハイエンドのHomePodの対抗機も待望の製品だから、そろそろ出るかもしれない。

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Alexaスキルのテンプレートで家族やルームメートのためのカスタムスキルを作れる

この春Amazonは、Alexaデバイスのオーナーがテンプレートを使ってカスタムスキルを作れる機能を立ち上げた。今日(米国時間8/31)Amazonは、そのAlexa Blueprints機能に新たに、家族やルームメートのためのテンプレートを加えた。

それらは、家事一覧や、ルームメートのための‘この家のルール集’などだ。

家事一覧のChore Chartテンプレートは、家族が一週間の家事をスケジュールし、子どもがどれとどれをやったかを追跡する。複数の子どもや家族同士の競争(誰がいちばん多く仕事をしたか)ができる。親が各週の家事をリストアップし、それらを各人に割り当てる。

子どもは、ひとつの家事を終えたらAlexaに呼びかけて記録させる。また、各人のそれまでの実績を、Alexaに教えてもらえる。

泊り客やルームメート、ベビーシッターなどのためのテンプレートもある。それを使ってAlexaに、家の中の情報を教えておく。テレビのリモコンがどこにあるか、Wi-Fiのパスワードは何か、などなど。いわばそれは、“わが家のルール”のテンプレートだ。

たとえばキッチンでAlexaに、それらのハウスルールを尋ねたら、“食器を洗っておいてね”と言われるかもしれない。夜晩くだったら、“電灯を消して”、と言われるだろう。でもこれらは、あまりまじめにやらずに、お笑い半分で行くべきだろう。このほか、利用者が家主や、マンションの管理人だった場合のシナリオもある。

もっと軽いテンプレートもある。

まず“Whose Turn”(誰の番)は、仕事(たとえば犬の散歩)を誰がやるかを、ランダムに決める。あるいはリストに書かれている順に決める、という設定でもよい。

What To Do”(何をしよう)は、ひまな人が、何をやるべきかAlexaに尋ねる。Alexaは映画やテレビ番組をすすめるかもしれないし、夕食の(料理の)アイデアを言うかもしれない。これを子どもたちと一緒に使えば、Alexaを家族の会話の活性剤として利用できるだろう。Alexaは、話のきっかけをくれる、善意の第三者だ。

家族や友だち向けのテンプレートは、すでにいくつかある。たとえばジョーク、雑学クイズ、お話などだ。7月にAmazonは、Alexa Skill Blueprintsの採用数が意外に多い、と言った。そのときAmazonは、テンプレートからカスタムで作ったスキルを共有する方法を説明していた。

今回の拡張で、カスタムスキルを作るためのテンプレートは、計41になった。

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Alexaの動作するデバイスは20,000種類超に拡大中

数値はベルリンで行われたIFAのプレス向け発表で明らかにされたものだ。今年はじめにアナウンスした際は、Alexaが稼働するデバイスは4,000種類とのことだった。そこから順調に伸びているということになるのだろう。

CNETが報じたAmazonエグゼクティブのDaniel Rauschの発言によれば、Alexaは何百万回も「ハッピー・バースデー」を歌い、1億回もジョークを披露したのだとのこと。

1億回というのはすごい数字だ。きっと1つや2つは面白いものもあったに違いない。

Alexaが動作する2万種類を超えるデバイスは、3,500超のブランドからリリースされているものだとのこと。

すなわち、Alexaが動作するデバイスのうち、Amazon純正のものはほんの一部に過ぎないということになる。まだまだEchoスピーカーにさほどのラインナップはないし、Fire TVやFireタブレットを入れてもまったく届かない。Amazonは当初よりAlexaのサードパーティーへの提供に力を入れていて、その方針が実ったものというわけだ。

Alexaのサードパーティー製品への組み込みは、ハードウェアメーカーとのパートナー契約や、ハードウェア系スタートアップに投資するAlexa Fundなどを通じて拡大されてきている。Alexaの利用シーンは、電話、サーモメーター、テレビ、車など拡大の一途をたどっている。やはりIFAで発表されたのだが、HuaweiおよびNetgearがホームルーターにAlexaを搭載している。

Googleも、やはりマニュファクチャーに対して自社アシスタントの採用を働きかけている。しかしいまのところは、Alexaほどの活発な動きを見せてはいないようだ。Googleの5月段階での発表によれば、Googleアシスタントが動作するデバイスの種類は5,000種類だとのことだ。ちなみに1月段階では1,500種類ということだった。

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(翻訳:Maeda, H

Amazonの子ども用Echo Dot Kids Editionにディズニーなどのスキルが加わる

Amazonが今日(米国時間8/20)、Echo Dot Kids Editionの一連の新機能を展開した。このEcho Dotスマートスピーカーの70ドルのバージョンは保護ケースに入っていて、プライム会員にとって年会費2ドル99セントのAmazon FreeTimeの、1年分の会員権がおまけで付く。今度このKids Editionのペアレンタルコントロールとそのほかの独占コンテンツに加わるのは、Disney(ディズニー), Hotel Transylvania, そしてPac-Man(パックマン)からのスキルと、子どもの寝付きを良くする“Sleep Sounds”スキルだ。

音を出すスキルとしては、今回、雷雨や雨、海、小川のせせらぎが加わるが、“Sleep Sounds”スキルはもっと網羅的で42種の催眠音がある。新米パパママが喜ぶ、赤ちゃんをなだめる音としては、車、汽車、電気掃除機の音(これが意外と効く!)などがある。

Amazonの説明によると、Skill Storeにも催眠音スキルはあるが、Kids Editionのは子ども向けで、それらと全然違うそうだ。

ディズニーからのスキル“Disney Plot Twist,”は、Mad Libsに似ている。短いアドベンチャーストーリーがあって、それらの単語やフレーズを変えるのだ。ナレーションは人気のディズニーキャラクター、Anna, Olaf, Kristoffらが担当している。Kids Edition独占コンテンツであり、一般市販品はない。

また、Drac’s Packという新しいスキルには、映画“Hotel Transylvania 3: Summer Vacation”がフィーチャーされ、モンスターのストーリーや、歌やジョークがある。

Pac-Man Storiesのスキルは対話的に操作するストーリーで、ユーザーが作るアドベンチャー、つまり何をどう決めるかによって、エンディングが異なる。

以上二つのスキルはすでにAlexaにあるから、Kids Editionがない人でもアクセスできる。

ストーリーが多くなっているが、これはどうやら、Alexa対応のスマートスピーカーを家族や子どもに訴求するには“お話”に投資すべき、とAmazonが判断した結果だろう。というのも同社は最近、チャットのストーリーアプリAmazon Rapidsの今後の更新をやめて、それ用のストーリーもAlexaに回したからだ。

Amazonは、子ども向けの独占コンテンツDisney Plot TwisなどでEcho Dot Kids Editionをファミリーに売り込もうとしている。

すでに提供している子ども向けスキルは、Disney Stories, Loud House Challenge, No Way That’s True, Funny Fill In, Spongebob Challenge, Weird but True, Name that Animal, This or That, Word world, Ben ten, Classroom thirteen, Batman Adventures, Climb the Beanstalkなどだ。

でも、独占スキルと違って、ふつうの“子どもにも安全”なスキルは、親がダッシュボードで手作業でホワイトリストつくらなければならない。そのやり方の説明が、Alexaにもアプリにもない。以前、このデバイスをテストしたときにはあったと思うが。

またKids Edition Dot/FreeTimeのバンドルも、親が子どものために本当に欲しい独占スキルがない場合には、あまり意味がない。ふつうのDotを買って、必要ならFreeTimeを加える方がいいのでは。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Amazon Echoをハックして盗聴できることをセキュリティ研究者たちが発見

DefConでハッカーたちが、スマートスピーカーの新たなセキュリティ問題を公表した。このセキュリティカンファレンスでスピーチしたTencentのWu HuiYuとQian WenxiangはBreaking Smart Speakers: We are Listening to You(スマートスピーカーを破る: あなたを盗聴できる)と題するプレゼンを行い、彼らがAmazonのEchoスピーカーをハックして、それにスパイ役をやらせた方法を説明した。

このハックは、まずAmazon Echoのハンダ付けされている部品を交換するなどして、それを改造する。そしてハックの被害者となる正常なEchoは、改造Echoと同じネットワーク(同じLAN上)に接続していなければならない。

この設定で改造Echoは盗聴者になり、他のEchoスピーカーからの音声をリレーする。他のスピーカーたちは、何かを‘送信’をしてるわけではない。

この方法はとても難しいが、Amazonの人気増大中のスマートスピーカーを悪用するための第一歩だ。

研究者たちは、プレゼンの前にそのエクスプロイトをAmazonに通知した。そしてWired誌によると、Amazonはすでにパッチをプッシュしたそうだ。

しかしそれでもそのプレゼンテーションは、悪質なファームウェアを搭載した一台のEchoが、同じネットワークに接続している一群のスピーカーを変えてしまうことを示している。たとえばホテルの各室にEchoがある場合など、危ないだろう。

Wiredは、Echoのネットワーキング機能がハックを可能にした仕組みを説明している:

手術をされたEchoをターゲットデバイスと同じWi-Fiネットワークに接続できたら、ハッカーはAmazonのスピーカーのソフトウェアのWhole Home Audio Daemon呼ばれる部位を利用できる。同じネットワーク上のEchoは、この部位を使って互いにコミュニケートする。このデーモンに脆弱性があることをハッカーは発見し、それを、ハックしたEchoから悪用して、ターゲットのスピーカーの完全なコントロールを取得した。たとえばそのEchoに勝手な音を出させたり、もっと困るのは、オーディオを黙って録音したり、遠くのスパイに送ったりできる。

AmazonはWiredに、“セキュリティフィックスによるアップデートが自動的に行われたので顧客は自分のデバイスに何もする必要がない。この問題は、犯人がデバイスに物理的にアクセスできて、デバイスのハードウェアを変える能力を持っていることを必要とする”、と述べている。

ただしハックを実行するために犯人がアクセスできなければならないのは、犯人自身のEchoのみである。

Amazonは、その音声デバイスが顧客をモニタしているという懸念を一蹴したが、今年のDefConでハッカーたちは、それができることを証明した。

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AmazonのAlexa Auto SDKで音声アシスタントを車の中で使える

Amazonが今朝(米国時間8/9)、Alexaを車のインフォテインメントシステムに統合するためのツールキットを発表した。その“Alexa Auto SDK”は今GitHubにあって、Alexaの中核的機能のすべて…メディアのストリーミング、スマートホームの制御、天気予報、何千もあるサードパーティ製スキルのサポート、などなど…が含まれている。また車特有の機能として、ナビゲーションや検索もある。

ソースコードとファンクションのライブラリはC++とJavaで書かれていて、それらにより車は、音声入力と各種トリガーを処理してAlexaのサービスに接続し、Alexaとの対話をサポートする。

Amazonはさまざまなアプリの作例や、ビルドスクリプト、そしてドキュメンテーションも提供している。サポートしているプラットホームは、ARMとx86プロセッサーアーキテクチャ上のAndroidとQNXオペレーティングシステムだ。

このSDKでAmazon MusicやiHeartRadio、それにAudibleのストリーミングを聴けるし、また相手の名前や電話番号を言うと電話をかけられる。これらは、車のネイティブな通話サービスを利用することになる。

同じく車のネイティブなターンバイターンのナビゲーションシステムも利用し、ユーザーはAlexaに音声で、アドレスや目印などを指定できる。ナビゲーションのキャンセルも、命令できる。

ローカルな検索機能では、レストランや映画館、食料品店、ホテルなどを探して、そこへナビできる。

Alexaと車のご縁は、これが初めてではない。これまでもすでに、Ford, BMW, SEAT, Lexus, Toyotaなどど協働して、音声アシスタントを特定の車種に載せている。また、AnkerMuse(Speak Music), Garmin, Logitechなどのアドオンデバイスを使って、古い車種でAlexaを使うこともできる。

このSDKにより、もっと広い範囲のデベロッパーが、音声アシスタントを車に組み込めるようになる。Amazonと関係のないデベロッパーでも。

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意外にもAlexaで買い物をする人はほどんどいない、音声は買い物に向いてない?

The Informationの記事によると、Amazon EchoなどのAlexaデバイスを使って買い物をする人はとても少ない。その記事では、およそ5000万のユーザーのうち、一度以上その音声インタフェイスで何かを買った人は約10万だ。それほど意外でもないが、会話的コマースを唱導するAmazonなどにとっては、痛い結果だ。

Amazon Echoとその兄弟たちは、多くの場合、音楽を聴く、天気予報を尋ねる、タイマーをセットするなど、誰もが考えるような使い方をされている。どれもスマートフォンで間に合う機能だが、家の中に家事雑用専用のデバイスがあることには、それなりの意味があるのだろう。

でも、売った側の期待の中には、買い物もあったはずだ。“Alexa、またオレオを注文して”、とか、“Alexa、Boseのノイズキャンセリングヘッドホンを買って”、などが日常化する光景が想定されていただろう。でも、何かおかしい。人は買い物をする前に、その品物を見たり、レビューを読んだり、安値を探して複数のコマースサイトを訪ねるだろう。Echoに声で命じるだけで買い物をする人が、はたしているのだろうか?

関連記事: Alexaのスキルにスキル内購入を書ける、デベロッパーに収入の道ひらける

そんな人は、なかなかいないだろう。でも、会話的コマースが、Alexaなどのデバイスのために列挙された、思いつくかぎりの、ありとあらゆる用途の一つにすぎない、とも言い切れない。

スマートホームの普及とともに、それらのいろんなデバイスのためのハブが必ず必要になるはずだ。Alexaは、そんなハブの良い候補だ。食料品の買い物や、そのほかの物の衝動買いのために音声デバイスを使う人は、今後もあまりいないだろうけど、でもEchoは、SpotifyやAudibleなどのサブスクリプションを‘買う’のには便利だ。そして今後はたとえば、“Alexa、水道工事屋さんを呼んで”、のような使い方もありえるだろう。それに、ありとあらゆる広告や販促活動に、消費者向けの音声の巧妙な使い方がありえる。

今はまだたぶん、音声アシスタントデバイスという装置と買い物が、一般ユーザーの心の中で無理なく結びついていない。それはノートパソコンを金槌の代わりに使うようなものだ。でもThe Informationの記事は、買い物を試みた人が100万で、その中の10万が実際に物を買うまで行った、と言っている。声による買い物は、人びとがまだ慣れていないだけかもしれない。それとも、今後何年経っても、普及しないのかな?

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Alexaが大声で馬鹿話をして泥棒を怖がらせるスキル“Away Mode”

【抄訳】
家を留守にするとき、電灯や音楽やテレビをつけっぱなしにして空き巣を防ごうとする人がいる。でも、ここでご紹介する“Away Mode”(お留守モード)というAlexaスキルの考え方は違う。家を明かりや騒音でもって安全にするのではなく、家の人たちがいつ終わるとも知れぬ長い々々、バカバカしい会話をしているような音声を、流しっぱなしにする。

Away Modeを立ち上げると、Alexaは7本用意されているオーディオトラックのどれかを流し始める。どれも、SNLやIt’s Always Sunny in PhiladelphiaやUCBなどを書いたプロのコメディ作家たちの作品だ。起用は匿名が条件らしいが、全部で6名いる。“Always Sunny…”のKristin Belka Maierもいるようだ。

とくに傑作は、“テレビを見ながら夫婦げんかをしている夫婦”、“ポッドキャストを始めるために自分たちの魅力を議論している二人の凡人”、“子どもの非行防止のための緊急PTA会合”、などだ。

読書会の会話なのに誰も本のことは話していない、とか、母が娘に電話でIKEA家具の組み立て方を教えている、とか、家に閉じ込められてアタマにきている専業主婦ママ、ボードゲームをめぐる口論、などもある。

たとえば専業主婦ママは、こんなことを叫んでいる:

【中略】
〔アメリカのお笑いを日本語訳するのは難しい!〕

このスキルは、ひとつのネタが終わったら“Next”で次の会話を流せる。

このおかしなスキルは、住宅保険のスタートアップHippo Insuranceが、無料の宣伝手段として考えたものだ。

同社の説明によると、ボリュームを上げたまま家を留守にすれば、泥棒さんは彼らの声と話のひどさに驚いて侵入をあきらめるそうだ。

“Hippoは幅広いオーディエンスに、セキュリティと住宅保険の世界に関心を持っていただきたい。そのためにはユーモアがいちばん有効と考え、今回はお笑いの世界に人たちに、出演をお願いした”、という。

トラックはどれも1時間ぐらいだから、買い物などですぐに帰ってくるお留守には使えるが、海外旅行などで長期不在のときには、点滅するライトなど、そのほかの防犯器具を使うべきだろう。

このスキルの欠点などは、Amazon Skill Storeのレビューに書かれている。やや使いづらい、という面もあるようだ。

Alexaの泥棒撃退スキルは、ほかにもある。たとえばこれは、もっとリアルなオーディオだ。アラーム音を鳴らしたり、番犬の声を真似るのもある。でも、笑えるのがほしい人には、Away Modeだね。

試してみたい人は、ここへ行こう(レビューもある)。

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BMW、車載システムにAlexaを導入――音声だけでなくビジュアルも

BMWが数日中にAmazon Alexaのドライバー向けサポートを開始しようとしている。これまでBMWは、Alexaを筆頭にCortana、Google Assistantなどの音声アシスタントの導入計画について語っていたことから、このニュース自体は大きなサプライズというわけではない。しかし私は、車内でAlexaを使うとは一体どういうことなのかを実際に体験するため、ドイツ、オーストリア、アメリカ、イギリスでのオフィシャルローンチ(その他の地域でも近日中にローンチ予定)を前に、ミュンヘンへ飛んだ。

BMWでデジタル・プロダクト担当SVPを務めるDieter Mayは、今年の初めに、同社の車内デジタルアシスタントは、「カップホルダーに入ったEcho Dot」を凌駕するものでなければいけないと語っていた。つまり、デジタルアシスタントが車内での体験や車に搭載されているその他のテクノロジーと深く結びついていなければいけないということだ。先に結論を言うと、BMWは自分たちの考えをしっかりと形にできていた。それもかなりのレベルで。

おそらく私が一番衝撃を受けたのは、BMWのデジタルアシスタントとのコミュニケーションは音声インターフェースのみに留まらないという点だ。BMWはAlexaの視覚的なレスポンスにも対応するため、AmazonのAlexaチームと直接やりとりをしており、BMWのほとんどの新モデルに搭載されている、コンソール上部のタブレットのようなディスプレイを活用することで、BMWのデジタルアシスタントは単に質問の答えを読み上げるだけでなく、必要に応じて追加情報やグラフなどを表示できるようになっているのだ。そのためBMWのAlexaは、Echo DotよりもEcho Showを使っている感覚に近い(もちろんディスプレイ上で動画を見ることはできないが)。

私がデモを試したのは、Alexに対応するため特別に手を加えられたBMW X5(2015年製)で、例えば天気について尋ねたり、質問に対してウィキペディアの情報が返されたりすると、ディスプレイが自動的に起動するようになっていた。

素晴らしいのは、Alexa経由の情報にも、その他の車載システムと同じデザインが適用されているところだ。つまりAlexaが表示する天気予報は、BMW独自のConnectedDriveシステムが表示する天気予報とまったく同じ見た目をしているのだ。唯一の違いといえば、Alexaからの情報にはスクリーンの左上に「Alexa」という文字が表示されるくらいだった。

簡単に聞こえるかもしれないが、これを実現するためにBMWは相当Amazonと交渉を行ったはずだ。特にBMWのデジタルアシスタントのユニークなところである、2つ目のポイントに注目するとその意味がわかる。そのポイントとは、ユーザーが「話す」ボタンを押して質問を投げかけると(新しいモデルだとウェイクワードでもOK)、その質問がまずBMWのサーバーへと送られ、それからAmazonに送信されるという点だ。BMWは自分たちでデータをコントロールすることで、ユーザーのプライバシーを守りたいという考えから、このプロキシサーバを中間に置くことにしたのだという。そのため、Alexaからのレスポンスには、通常よりも少しだけ時間がかかるが、BMWチームはできる限りこのラグを短くできるよう努力を続けている上、デモを体験しているときは正直そこまで気にはならなかった。

担当チームによれば、彼らが最初に取りかかったのは、ユーザーのクエリを正しいサービスへと振り分ける仕組み作りだったという。すでに多くの車には、カーナビゲーションで目的地を設定するときなどのために、音声認識システムが搭載されている。しかしAlexaが搭載されると、ユーザーの「Alexa」という呼びかけに反応して、そのクエリをAlexaサーバーへとルートしなければいけない。また彼らは、いかにAlexaがBMWのシステムと深い部分で連携しているかを強調する。「私たちのシステムは、単にスマートフォンから情報をストリーミングしているわけでもなければ、周辺機器のように追加サービスとして上乗せされているわけでもない」と広報担当者は語る。

「ユーザーはBMWに期待する深いレベルでの統合を体験できる。そのために私たちは通信モジュール(SIMカードカード)をはじめとする、既存の車載システムを活用している」

Alexaのオープンなエコシステムの強みのひとつはスキルだ。もちろんすべてのスキルが車内で使うのに便利というわけではなく、中には運転中は邪魔に感じられるものもあることから、BMWのチームは車内で使えるスキルのリストを現在準備している。

BMWはAmazon以外にもMicrosoftと協業を進めており、BMWのクラウドサービスの多くはAzure上で管理されている。BMWによれば、AlexaとCortanaにはそれぞれの良さがあり、CortanaであればプロダクティビティやOffice 365との連携などがその利点なのだという。ということは近い将来、車内でAlexaとCortanaの両方できるようになるかもしれない。だからこそ、BMWは音声コマンドのルーティングの仕組みを築き、音声データを自分達でコントロールしようとしているのだろう。

さらにBMWは、ユーザーの利用状況に応じてこのデジタルアシスタントを改善していく予定だと言う。多くの機能はクラウド上で動いているため、アップデートは簡単で、チームは新機能をすばやく導入できるだろう――まるでソフトウェア企業のように。

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(翻訳:Atsushi Yukutake

Google Assistantで複数の一連の仕事をスケジューリングできるようになった

5月のI/OカンファレンスでGoogleは、Google Assistantの新しい機能を二つ発表した: それはルーチンとスケジュール、どちらも、何度も繰り返し行なうことを自動化するが、そのやり方がそれぞれ違う。

ルーチンは、複数のコマンドをまとめて一語で実行させる。たとえば“Hey Google, I’m awake”(起きたよ)と言ったら、目ざましを止め、明かりを点け、ニュースを読む。これに対してスケジュールは、日にちと時間を指定して一連のコマンドを自動的に実行させる。そのときユーザーは、何も言わない。

ルーチンはI/Oの直後にローンチしたが、なぜかスケジュールの実装は遅れて、やっと今日(米国時間7/27)になった。

最初に気づいたDroidLifeによると、スケジューリングは最初、Google Homeのアプリとしてユーザーに提供されるようだ。

スケジュールの作り方:

  • Google Homeアプリを開く
  • Settings>Routinesへ行く
  • +ボタンで新しいルーチンを作る
  • “Set a time and day”(日付時刻の設定)へスクロールしてスケジュールを指定する

“time and day”(日付と時刻)の設定が見つからないときは、数日待つ。この機能を全ユーザーに展開するのは二三日かかるようだ。大声で発表しなかったのも、そのためだろう。

毎朝7時に寝室の明かりを点けたいかな? それもできます。毎日お昼にはSix Flagsテーマパークのコマーシャル・ソングを鳴らして自分を元気づけたりルームメートを怒らせたりしたい? もちろんそれもできる。午前2時にはドアの鍵をチェック、階下の明かりを消す、そして自分のエンターテインメントセンター(テレビ?スマホ?)を確実に消したい。そのほかのスマートホーム器具も、確実にスケジューリングできるだろう。

スマート電球などにはスケジューリングアプリがあるから、それを使ってもよいが、Google Assistantの今度のスケジュール機能では、非常に雑多な複数のものを一度にスケジューリングできる。そして個々の器具などのエラーも見つけやすい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Alexa CastでAmazon MusicをAlexaデバイスへキャストできる

Amazonが今日(米国時間7/26)発表したAlexa Castを使えば、Alexaデバイス上で音楽をもっと幅広くコントロールできるようになる。たとえばスマホでAmazon Musicアプリを聴いていて、それを引き続きAlexaデバイス上で聴く、という移行が容易にできる。MusicはAmazonの重要なサービスのひとつだから、前からこういうことが望まれていた。

Alexa Castがないときは、Amazon Musicを別のデバイスで聴き続ける、という当たり前のようなことがけっこう難しかった。このサービスのコントロールは、Spotifyなど、そのほかのサービスと相当違う。今回Amazonは、やっとAmazon Musicをまともな音楽サービスにする気になり、Alexa Castはその第一歩のようだ。

このサービスは今日から利用できる。iOSやAndroidのAmazon Musicアプリをアップデートすると、Alexa Castのアイコンがある。Spotify ConnectやApple AirPlayなどと同じように、そのアイコンをタップして移行先のデバイスを指定する。

今後、そのほかのアプリでもAlexaデバイスへの移行が簡単にできるようになるのか、そのへんはまだ分からない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Echo Showの画面をタップ、Alexaがテキスト表示で応答するなど、アクセシビリティ機能が充実

Amazonが今朝(米国時間7/23)、Echo系列のアクセシビリティを強化するための新しい機能をいくつか発表した。そのリストの最上位にあるTap to Alexa(Amazon Tapと混同しないように)は、音声を使わずにEcho Showと対話できる。

その新しい機能を設定のときクリックしておくと、音声デバイスをタッチスクリーンタブレットとして使えるようになる。ホーム画面に、いくつかのショートカットを加えることもできる。「ニュースと天気予報」や、何かのスマートホームデバイスをon/offする、テキスト入力を使用する、などなどだ。

音声でパソコンを操作できることは、昔の、いや今でも、アクセシビリティ機能の上位にあるが、Echoのような音声操作デバイスでは、音声が使えない人を考慮しなければならない。Echoにディスプレイ付きのバージョンが登場したからには、アクセシビリティとしてタップを実装するのも当然だよね。

Tapの次は、Alexa Captioning(字幕機能)だ。数か月前にアメリカのユーザーには導入されたが、これからはイギリス、ドイツ、日本、インド、フランス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドのユーザーも利用できる。この機能では、Echo ShowとSpotでAlexaの応答が画面のテキストで出るようになる。

「タッチ入力」と「テキスト表示」…Amazonの音声アシスタントがついに音声を超えて、ユーザー層を拡大しようとしている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Alexaに音声によるイコライザーが登場、オーディオ機能の高級化に一歩前進

AlexaがEchoのイコライザーを設定できるようになり、たとえば“アレクサ、高音を下げて”(Alexa, decrease the treble)で高音が下がる。この便利な機能は、もっと前からあってもよかった、と思うが、とにかく二日後には展開を終了し、Echoに“アレクサ、低音を上げて”(Alexa, turn up the bass)と言えるようになる。

当面アメリカだけだけど、EchoとDot, Plus, Show, Echo Spotで帯域を-6dbから+6dbの範囲で増減できる。

デベロッパーのスキルAPIも同時に提供するので、Polk Command BarやSonos Beamなどのスピーカーのメーカーも、この“音声によるイコライザー”を実装できる。Echo以外のデバイスでも利用できることは、ライバルのApple HomePodやGoogle Home Maxに勝つための重要な戦略だ。

昨年Amazonは、HomePodの対抗機を作っている、と噂された。結果的にそれは、Echoの次世代機として実現した。より高度な設計になり、オーディオも良くなったが、でもそれは、一部で期待されたハイエンドのスピーカーではなかった。今度のイコライザーではオーディオのカスタマイゼーションが増え、高級オーディオ製品としてのEchoの準備が始まったのかもしれない。

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ドラッグ&ドロップで簡単にAlexaのスキルを作れるStorylineが77万ドルを調達

Alexaに不満を感じたことは、ないですか? 冗談が通じないし、‘怖い話’をリクエストしても全然怖くない。そこで、会話のブロックをドラッグ&ドロップして積み上げ、誰もが簡単にAlexaのスキルを作れるサービスStorylineが、Boost VCがリードするラウンドで77万ドルを調達し、そのスキルビルダーのAPIをさらに充実させようとしている。

Alexaのような、複雑な音声認識ソフトウェアが動くスマートスピーカーとクリエイターの間には、“テクノロジー”という障壁がある。2017年にローンチしたStorylineが目指すのは、その障壁をなくすことだ。CEOで協同ファウンダーのVasili Shynkarenkaによると、チームとインタフェイスを拡充してGoogle HomeのようなAlexa以外のスマートスピーカーにも対応し、またそのインタフェイスには広告や他サービスへのリンクなど収益化の仕組みを導入したい、という。

Alexaとの対話をドラッグ&ドロップで組み立てられるStorylineのユーザーフレンドリーなインタフェイスは、「コマンド」と「応答」という対話的関係をまさに対話的に構築しカスタマイズできる。スキルやフラッシュブリーフィングを作るためのテンプレートも、いくつか用意されている。作ったスキルの音声認識やロジックを、ブラウザー上でテストできる。

これまで、12000名あまりのユーザーが、Alexa Skills Storeに2500のスキルを発表している。それは、このストアにあるスキルの6%に相当する。Alexa Skills Challenge: Kidsでグランプリを取った作品も、Storylineのインタフェイスを利用している。そして老舗のWebマガジンSlateも、Storylineを使っている。

Shynkarenkaによると、スマートフォンのアプリを作ることと、スマートスピーカーのスキルを作ることは、全然違う。

“Alexaを、スマートフォンやWebと同じようなソフトウェアプラットホームだと考える人が多いけど、そうではない”、と彼は言う。“Alexaで人気のスキルは、友だちとチャットできたり、ソーシャルネットワークを閲覧できるアプリではない。人気が高いのは、コンテンツのアプリだ。たとえば、夕食時に家族と楽しめる雑学クイズなんかだね”。

YouTubeにビデオのクリエイターが群がっているように、Shynkarenkaの構想ではStorylineが各種スマートスピーカー向けのコンテンツのホームになってほしい。同社にはすでに2500人のクリエイターのコミュニティがあり、コンテンツの制作や共有を楽しんでいる。

でも、テンプレートなどを使って簡単にスキルを作れるサービスは、ほかにもある。たとえばご本家のAmazonは、テンプレートからスキルを自作できるAmazon Blueprintsを、4月に立ち上げた。

スマートスピーカーも、それらのスキルの制作も、これからますます活発な世界になりそうだから、今のAlexaなどと違って、もっと完全にカスタマイズできる‘あなただけの’スマートスピーカーも、いずれ必ず登場するだろうね。

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iOS上のAmazon Alexaアプリで音声コントロールが可能に

もう2年以上前にも思えるが、AmazonがAlexaのAndroidアプリに音声によるコントロールを持ち込んだのは実はやっと今年の初めだ。これによってサードパーティのモバイルデバイスにも、Amazonが進出していけるか、と思われた。そしてそのときは、同じ機能性を“もうすぐ”iPhoneにも導入する、と発表された。そして、そのもうすぐが今日(米国時間6/26)になった。

iOS上にAmazonのスマートアシスタントをダウンロードした者は今日から、そのアプリに訊いたり頼んだりできるようになる。もちろんそれはネイティブアプリではない(Appleは自分のスマートアシスタントをとても愛しているのだ)。そこで対話は、ボタンをタップしないと始まらない。

そしてそれ以降は、Alexaに質問をしたり、音楽を聴いたり、スキルにアクセスしたり、スマートデバイスをコントロールしたりなど、Alexaの‘芸’を楽しめる。天気予報やスポーツ、カレンダーなどの問い合わせに対しては、ビジュアルな表示も出る。このアップデートは“数日後から”、無料でダウンロードでき、利用できる。

スマートアシスタントの競争でAmazonには不利な一面がある。ビッグスリーの中でAmazonだけは、独自の、そしてメジャーな、モバイルOSを持っていない。MotorolaやHuaweiなどAndroidのハードウェア開発者とパートナーして、なんとか入り込んでいるが、でもGoogleとAppleは彼ら独自のスマートアシスタントのエコシステムを育てる気だ。

今後モバイル市場で何か大きな策を打ち出さないかぎり、Amazonにとってはアプリをできるだけ多くのiOSとAndroidハンドセットに載せていくことが、モバイル進出の最良の手だ。音声コントロールが加わったことによって、モバイル上のAlexaは突然、Echoデバイスをセットアップするだけのアプリではなくなったのだ。

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Google Assistantの‘継続会話’機能が今日から使える(アメリカのユーザーのみ)

5月のGoogle I/OカンファレンスはAssistantのニュースで溢(あふ)れかえっていたが、でも、あの神秘の“自動電話かけロボット”Duplexを別にすれば、継続会話(Continued Conversation)がなんと言っても、いちばん心惹かれる発表だった。それはAIの会話機能をもっと人間らしく自然にする試みで、それは、すでにいろいろ出回っている音声によるスマートアシスタントの、究極の目標でもある。

その継続会話機能が今日(米国時間6/21)、アメリカのAssistantユーザーに、Home, Home MiniそしてHome Maxに載ってやってきた。その自然な対話をする設定をonにすれば、もう毎回いちいち“Hey Google”と呼びかけなくてもよい(最初だけ必要)。Googleは、その使い方の例をブログ記事で紹介している〔実際は英語〕:

朝起きて空が曇っていたら、“Hey Google, 今日の天気は?”、と尋ねよう。…そして、“明日はどう?”… “ショッピングリストにレインコートを加えておいてね”… “明日の朝は傘を持って行くことを思い出させてね”…“ありがとう!”、と継続できる。

Homeなどのデバイスの上で、この機能を設定することが必要だし、最初の“Ok Google”や “Hey Google”はやはり必要だ。しかしそのあとは、最長で8秒間、Assistantは次の話を待っている。それは、対話にはなっていないが、“Hey Google”などのコマンドを何度も何度も言うかったるさからは解放される。

スマートスピーカーの爆発的な人気に伴って、プライバシーの心配も広まっているが、それに配慮したGoogleは、ウェイクワード(Wake Word, 起動語)以外では正しいユーザーを認識しないようにしている。

8秒は十分に長くはないが、プライバシーが超心配な人は、それでもこの継続会話の機能をoffにしたいだろう。

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Amazon、ホテル向けAlexaシステムの提供開始

Alexaがホテルの客室にやってくる。Amazonは今朝、Alexa for Hospitalityと呼ぶ新プログラムを発表した。ホテルチェーンやバケーションレンタルなどあらゆるタイプの宿泊施設向けに音声アシスタントを提供するというものだ。このシステムは、チェックアウト時刻やプールのオープン時間といった宿泊施設の主な情報が含まれるようにカスタマイズできる。また、宿泊客は部屋の清掃やルームサービスなどをリクエストをすることも可能だ。もちろん、空調を調整したりブラインドを開けたりといった“スマート”ホテル客室機能を操作できるように設定することもできる。

この新プラットフォーム展開にあたり、AmazonはMarriottと提携する。この提携は、かなりの規模の投入となるだけでなく、MarriottがこれまでSiriとAlexaの両方のデバイスをテストしてきたという点を鑑みても大きな意味を持つ。

Amazonによると、Marriottインターナショナルはグループ傘下のMarriott Hoteles、Westin Hotels & Resorts、St. Regis Hotels & Resorts、Aloft Hotels、Autograph Collection Hotelsの中からセレクトした施設で今夏このAlexa新サービスを導入する。

また、このシステムは招待制ながら他のホテル運営者へも今日からオープンとなった。

Alexa for Hospitalityは、そのホテル向けにカスタマイズされたEchoを客室に設置して提供される。現在利用できるデバイスはAmazon Echo Dot、Echo、Echo Plusだ。

Echoを介して宿泊客は、フィットネスセンターの場所や、プールのオープン時間、その他一般的なことを尋ねることができる。加えて、ルームサービスやフロントデスクへの問い合わせ、清掃、スパといったことについてもAlexaに聞くことが可能だ。

Amazonいわく、このシステムはホテルですでに採用されているDigValet、Intelity、Nuvola、Volaraといったテックと協働する。これにより、宿泊客は「Alexa、ワインを注文して」「Alexa、スパの予約を入れて」と話しかけることができ、こうした依頼はサービス運営や、POSシステム、リクエストシステムに反映される。

Amazonの宣伝ビデオで、宿泊客がEchoを使ってホテルの部屋から自宅の子供に電話をかけているように、Alexaは電話としても部分的に利用できる。

ホテルがしようと思えば、照明やブラインド、サーモスタット、そしてテレビまでコントロールできる“スマートホーム”などの機能もカスタマイズできる。

中でも、World Cinema、GuestTekといった客室用エンターテイメントプロバイダーとも連携し、テレビを音声で操作できるようになるのも大きい。また、Crestronや、HoneywellのInncomなどを使った接続機器のコントロールもできるようになる、としている。

加えて、ホテルのブランドに合うようなミュージックステーションが流れるように設定されているiHeartRadioやTunelnを使って音楽やラジオを流すこともできる(近隣の部屋への迷惑とならないよう、ホテル側で音量調整が可能だ)。

ワークアウトや、空港での待ち時間、瞑想、ホワイトノイズなど、ホテルが独自に提携するサードパーティのアプリーMarriottはTEDと提携ーも使えるようになる。TEDが提供されるMarriottのホテルでは、客は心温まるようなTEDトークを、あるいはクリエイティビティに富むものを、またはリーダーシップについてのものをというふうにAlexaにお願いできる。

しかし、Alexa for Hospitalityは部屋に置くEchoだけを指しているわけではない。ホテル側が各種情報をアップデートしたり何か新しい機能を持たせたり、設定調整したり、使用状況を追跡したりできるダッシュボードを介してEchoを設定できる一連のツールを指す。

Amazonによると、デバイスは数分で設定できるように設計されていて、もしオフラインになったら管理者にすぐに通知がいくようになっている。

またホテル管理側が、分析やレポートを通して宿泊客がどれくらい使用したかを測定することもできるようになっている。

サービス開始時は利用できないが、このプラットフォームでは将来、宿泊客が滞在中、一時的に自分のAmazonアカウントに接続し、客室内のEchoを個人仕様にすることができるようになる。

これは、おそらくこのプラットフォームで一番注目すべき機能だろう。

ホテルというのは、これまでどこもやっていなかったようなゲストサービスを提供するためのテクノロジーを取り入れることで客にアピールできる。たとえば、客が楽しむためのホテル情報を搭載したAndroidタブレット。あるいは、そばにスマホを置いて暗い中で眠れるように抜くこともあるファンシーなクロックラジオなどだ。

ホテルの部屋で使うAlexaを、“あなたの”Alexaに変えることで、宿泊客はAmazon MusicやSpotify、Pandoraなどに入っている好みの音楽、またAudibleのオーディオブックを聴くことができる、とAmazonは話す。

普段からAlexaを利用している人はこのAmazonのバーチャルアシスタントの利便性を知っていて、正直なところ、これによりホテル側は宿泊客の増加を期待できる。Alexaユーザーなら、旅行時にAlexaがないということを忘れてAlexa、と話しかけたことがあるだろう。

しかし今後はホテルにAlexaがいる。

Amazonによると、現在バケーションレンタルのRedAwning、Thompson Hotels、Joie de Vivre、Destination Hotels、AlilaといったTwo Roads Hospitalityのブティックライフスタイル施設でもこの新プラットフォームをテストする方向で作業を進めているという。

このシステム導入費用が果たしていくらなのか、デバイス購入で大量注文割引などはあるのか、Amazonはふせている。

「Marriottは客へのサービスの一環としてイノベーションに取り組み続けてきた。Alexa for Hospitalityを初めて導入する施設であることに興奮している」とMarriottインターナショナルの顧客満足担当副社長Jennifer Hsiehはサービス開始のプレスリリースでこう述べている。

「私たちの顧客の多くが、自宅で音声テクノロジーを使用していて、その利便性を旅先でも提供したい。Alexa for Hospitalityを利用できる初の施設はCharlotte Marriott City CenterとMarriott Irvine Spectrumになる。宿泊客からのフィードバックや使用状況をみて、私たちのホテルでAlexaを通じてどういった機能やサービスが展開できるのかを検討することになる」ともコメントしている。

MarriottはAlexa for Hospitalityを今夏、全米10の施設で導入するとしている。ここには、同社が新サービスを真っ先に導入するノースカロライナのCharlotte Marriott City Center、カリフォルニアのMarriott Irvine Spectrumも含まれる。その他の8施設はWestin Hotels & Resorts、St. Regis Hotels & Resorts、Aloft Hotels、Autograph Collection Hotelsブランドとなる。

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(翻訳:Mizoguchi)