コーディング不要で誰でもAlexaのスキルを作れるStorylineが今YCで勉強中

【抄訳】
今や3900万人のアメリカ人がスマートスピーカー製品を持っていると言われるが、それらのための音声アプリのエコシステムはまだ発展途上だ。Alexaのスキルは25000種を超えたというけど、まだAlexaのスキルを作っていない企業の方が多いし、スキルがあるといっても、どうでもいいような、ささやかなものばかりだ(企業の製品案内をするとか)。この、未発達なデベロッパー状況の中にやってきたのが、ベラルーシで立ち上がったStorylineだ。同社のサービスは、デベロッパーでない、プログラムを書けない、ふつうの人でも、やさしいドラッグ&ドロップ方式でAlexaのスキルを作らせてくれる。

同じくドラッグ&ドロップでプログラミング不要でWebサイトを作れるサービスにWeeblyがあるが、Storylineは“音声アプリのためのWeebly”を自称している。

【中略】

Storylineの協同ファウンダーでCEOのVasili Shynkarenkaはこう言う: “Alexaのスキルのような、会話型のアプリは、プロのデベロッパーでもまだ作るのに苦労している。デベロッパーでない、クリエイティブに人とかコンテンツの作者たちは、そもそもコードを書けない。そのことが、ぼくたちの大きな着眼点だ”。

今はAlexaオンリーだが、いずれGoogle Homeにも対応する気だ。同社のソフトウェアはとてもシンプルで、一般的なスキルのほかに、Flash Briefingも作れる。簡単なスキルなら5分から7分で作れる、とVasiliは言う。

使い方は簡単で、Storylineのアカウントを取得したら、あとは指示に従っていろんな項目を入力していくだけだ。最後に、Alexaとの会話の流れを作る。

会話の流れをStorylineが画面右に表示してくれるから、それを見ながら必要な編集をしていく。

いろんなボタンを選んでクリックしながら、さまざまなタイプの会話を入力していく。その中には、“ユーザーが想定外のことを言った場合”、というケースもある。

そして出来上がった会話は、ブラウザー上でテストできる。いきなりAlexaにロードしなくてもよい。

会話が完成したら、“Deploy”ボタンを押すとAmazonのアカウントへ行くから、そこで会話の内容をパブリッシュする。Amazonのデベロッパーアカウントを持っていない人は、このときにStorylineのガイドに従って簡単に作れる。

Storylineを使うと、けっこう複雑高度な会話も実装できるから、子どものためのスキル・コンペAlexa Skills Challenge: Kidsでは、決勝に残った内の二人がStorylineを使っている。

2017年の10月にローンチしたStorylineは、今ではユーザーが3000人おり、約3000のスキルが作られている。うち200は、実際にAmazonのSkill Storeから提供されている。

Storylineの競合製品Sayspringも、デザイナーなどがスキルを作れるが、Storylineのように作ったスキルを作者が簡単にパブリッシュできるものではない。その違いは大きいよ、とVasiliは自負を述べる。

“単なるプロトタイピング・ツールじゃ、お客さんがつかないよ”、と彼は競合製品を批判する。

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Storylineにはアナリティクスの機能もあるが、アナリティクスの結果と編集(スキルの改良)機能との統合が、今後の課題だ。

今後はいろんな種類のスキルのテンプレートも提供していくから、コーディング不要のスキルづくりがますます簡単になるだろう。雑学クイズ(トリビア)のような、ゲームのテンプレートも提供するそうだ。

そしてもちろん、Google Homeなどそのほかの音声プラットホームにも対応する予定だ。

今StorylineはY Combinatorの2018冬季の生徒で、YC とAdam DraperのBoost VCが投資している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Apple発インテリジェントスピーカーのHomePod、2月9日に発売開始

AppleのHomePodが、いよいよ売り出されることになった。発売開始は2月9日で、2017年のWWDCでアナウンスして7ヵ月後の出荷となる。価格は349ドルで、販売開始時はアメリカ、イギリス、そしてオーストラリアでの限定展開となるようだ。

情報元はAppleで、HomePodではSiriも主要な役割を担う。「メッセージの送信、タイマーの設定、ポッドキャストの再生、ニュースやスポーツ、ないし交通情報や天気などの確認を行うことができ、スマートホームを構成する各種HomeKitデバイスのコントロールも行うことができます」とのこと。ちなみにSiriを通じた音楽再生は、当初の情報通りApple Musicに限定されるとのこと。SpotifyやPandoraなどを音声コマンドで操作することはできないそうだ。

外見はWWDCでのアナウンス時点と同様にみえる。高さ7インチで、デバイス上部にウーファーを配置し、低部には7つのトゥイーターが並ぶ。デモ時はなかなかの高音質であったが、スペック的に変更のないことを望みたいところだ。

Appleによれば、リリース後に提供する無償アップグレードにより、複数の部屋で連携してHomePodを使えるようになる予定だとのこと。すなわち、複数のHomePodを家の中のあちこちに配置して、同じ曲を鳴らすことができるようになるわけだ。1部屋に2台を配置して、ステレオスピーカーとして用いることもできるようになるらしい。

HomePodの狙う市場は、AmazonおよびGoogleによって急速に成長しつつあるところだ。Appleは、高音質を武器に殴りこみをかけることになる。ただし価格もかなりの高額となる。AmazonおよびGoogleのデバイスは50ドル以下で手に入る「日用品」としての立場をとっているわけだが、349ドルの値をつけたAppleは「高級品」としての市場展開を狙っているわけだ。ただし機能的にみた場合、少なくとも当初はAmazonないしGoogleのデバイスに劣るものともなっている。

すなわちAmazonおよびGoogleは、プラットフォームをサードパーティーにも提供しており、機能の拡張を許している。Amazonデバイス上であっても、Amazon MusicのみならずSpotifyの機能を利用できるようになっているのだ。Appleも開発者向けにSiriKitなるプラットフォームを用意しているが、サードパーティーのサービスが使えるようにはなっていない。基本的なサービスはAppleによるものを利用するように設計されているのだ。こうした方針が、どのように受け取られるのかはまだわからない部分がある。プロダクトが世に出てから、デバイスをとりまく状況について改めてレポートしていきたいと思っている。

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(翻訳:Maeda, H

Amazon Alexaのモバイルアプリにやっと音声機能がついた、まずAndroid、次にiOSへ

Amazonのゆっくりしたモバイル対応が、今朝(米国時間1/19)は大きな一歩を踏み出し、AlexaのAndroidアプリに音声が統合された。これまで、そのアプリの機能といえば、Echoの設定とか、Alexa/Echo対応スマートホームデバイスの操作に限られていた。

音声コマンドが加わったことによって、Echoに話しかけるときと同じようにスマートフォンに対して話せる。音楽を鳴らすとか、Alexaのスキルを呼び出すなど。アップデートは今後数日かけてGoogle PlayやAmazon自身のアプリストアから行われる。正確な日程は、まだ発表されていない。

AmazonのAlexaはこれまでずっと、モバイルが大きな盲点だった。HuaweiMotorolaなどのメーカーとの直接交渉で、彼らのAndroidデバイスに一部の機能を載せたことはあった。それらはいずれも、メーカーがカスタマイズした機能だった。

自分のハンドセットを持っていないAmazonは、Google AssistantやSiriに比べて後(おく)れをとっていた。似たような立場のMicrosoftは、Cortanaをモバイルデバイスのアドオンアプリとして提供し、デスクトップだけの世界を越えようとした。そして先週のCESではAmazonが、一部メーカーのWindows 10 PCにAlexaの機能を持ち込む、と発表した。

おもしろいことに、Amazonのモバイル上のショッピングアプリは音声に対応しているのに、Alexaアプリには今日までそれがなかった。にもかかわらず、そのアプリは、ホリデーシーズンにおけるEchoデバイスの人気に引っ張られて、アプリストアのチャートの上位になった

Amazonが確認したところによると、Alexaのそのモバイルアプリは、ウェイクワード(wake word, 呼びかけ言葉)サポートしていない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Google Assistantで何ができるか…そのアクションを検索できるディレクトリページができた

Google Assistantを使えば、100万以上のアクションを実行できる、とGoogleは言っている。Google Photosで写真を見たり、Headspaceで瞑想にふけったり、なんでもできる、というわけだ。でも音声アシスタントで難しいのは、どんなアクションがあるかを知ることだ。だからGoogle HomeやAmazon Alexa/Echoのユーザーの多くが、何かのタイマーの設定をして、あとは音楽を聴くだけ、ほかに何ができるのかわからない、という状態になる。

そんなユーザーを助けるためにGoogleは今日(米国時間1/8)、Google Assistantのディレクトリページ(目録ページ)を立ち上げる。今日同社はCESで、Assistant関連の発表をたくさんするが、アクションのディレクトリもその一つだ。そのお利口な画面はきれいだけど、まあそれほど重要な発表でもない。しかし、とくにGoogle Assistantの新しいユーザーは、助かるだろう。

サードパーティがGoogle Assistantのアクションを作れるようになってから、ちょうど1年になるが、まだその数ではAmazon Alexaのサードパーティ製スキルにはかなわない。しかしデベロッパーの関心というか制作意欲は高い。そして最近ではGoogle製のアクションも単純にアクションと呼ばれるようになったから、全体の理解も、そしてそれについて書いたり語ったりすることも容易になった。

画像提供: Bloomberg/Getty Images



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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

トヨタ、今年後半にAlexaのサポート開始へ――車載スキルはハード増設の必要なし

ラスベガス開催中のCES 2018でトヨタは今年アメリカ向けの一部の車種でAmazon Alexaのサポートを開始すると発表した。新たなハードウェアの必要はないという。市場にはAlexaを車内で利用できるようにする多数のサードパーティによるアフターマーケット製品が出回っている。しかしトヨタ自身がAmazonの音声スマートアシスタントをフルにサポートするというのは、自動車メーカーのAlexa対応としてもっとも早い試みの一つだ。

トヨタが火曜日に発表したところによれば、同社は一部車種の2018年モデルについて車載情報アプリをアップデートし、Alexaに対応させる。これはEntune 3.0 App Suite(Camry、Sienna向け)とLexus Enform App Suite 2.0(Lexus向け)が対象となる。 2018年モデルはアメリカでは今年後半に出荷され、ユーザーはAlexaを車内で利用できるようになる。Alexaは他のトヨタ車にも2019年から導入される。

トヨタが提供する新しいAlexaスキル・セットは車載システムとして必要な機能をほぼすべて備えているようだ。ドライバーは最新ニュースを聞いたり、インフォテインメントシステムを操作したり、予定やショッピングリストを音声入力したりできる。また自宅にスマートホーム・デバイスを備えている場合、そのコントロールも可能だ。つまり車内からエアコンを操作して帰宅したときには適温になっているようにしたり、音声コマンドでガレージのドアを開けることもできる。

昨年のCESではFordもAlexaを車載するテストを始めると発表していた。昨年9月にはBMWがAlexaをサポートすることを発表している。

〔日本版〕Siennaはカムリ・ベースの北米市場向けミニバン。トヨタの日本におけるAlexa対応についてはまだ情報がない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

音声インターフェースがビジネス向けに進出中

会社の会議にAmazon Echo(要するに音声操作デバイス)を持っていく、というシナリオはどうだろうか? つまり今月の南部地区での売上の数字が必要になったとしよう。今までならノートパソコンを開き、Excelを忙しく操作することになったはずだが、その代わりにEchoに尋ねるだけでいい。デバイスは即座に数字を答えてくれる。

ビジネス・シーンの主流になるにはまだ距離があるとはいえ、こういうシナリオは次第に現実化しつつある。

Amazon Echo(やGoogle Home Mini)が普及するにつれ、人々はコンピューターを音声で操作することに慣れてきた。過去の例に照らしても、消費者の態度に大きな変化をもたらすような現象は、やがて、ビジネスの場にも現れることが確実だ。

キーボード、タッチスクリーンに加えて音声も利用するAIセールス・ツールのTactのCEO、Chuck Ganapathiによれば、「われわれが利用するデバイスに革新が起きている。今後は音声を利用することが理にかなった方向だ」という。「スマートフォンにマウスは付属していない。電話するときにいちいちキーボードで入力しようとは思わないだろう。スマートウォッチもそうだ。それどころかAlexaデバイスにはスクリーンも必要ない。デバイスとのコミュンケーションはこれまでに比べてはるかに直感的になる」とGanapathはいう。

先月末のAWS re:InventカンファレンスのキーノートでAmazonの最高技術責任者、ワーナー・ヴォーゲルズは「われわれはこれまでテクノロジー上の制約のせいでコンピューターとのコミュンケーションがひどく不便なものになっていた」と指摘した。Googleで何かを検索しようとすればキーワードをタイプ入力するしかなかった、それしか方法がなかったからだ、ヴォーゲルズはいう。

「今後のデジタル・システムとのインターフェースは機械の都合が優先されることはなく、人間が中心となっていく。人間が自然に持つ能力を中心としたインターフェースをデジタル・システムに設けることで環境のあらゆる部分が活性化される」という。

Amazonはもちろんこの方向を後押しすることに熱心だ。re:InventではAlexa for Businessがクラウド・サービスとして発表された。もちろん他のクラウド企業も音声機能をデベロッパーに提供し始めている。 ビジネス・サービスやアプリに音声サービスを組み込みたいからだ。

AmazonがAlexa for Businessで初めてビジネス・シーンを直接のターゲットする動きを示したのに対し、他のスタートアップはこれより早く、Echoをビジネスに統合する実験を行っている。たとえば、ビジネス・インテリジェンスとアナリティクスのツールを提供するSisense2016年6月に早くもEchoをインターフェースに採用している。

しかし大手クラウド事業者が提供するサービスがいかに魅力的でも、社内データを外部に出すことを好まない企業も多い。このことはさる11月にCiscoがSpark向けにVoice Assistant for Sparkを提供したことでも明らかだ。企業がインハウスで音声を利用できるようにするこのテクノロジーは5月に1.25億ドルで買収したMindMeldが開発したもので、ビジネスの会議で一般に必要とされるタスクを音声で命令できるようにするのが狙いだ。

また11月にはビジネス向け音声駆動ソフトとハードを開発するスタートアップのRoxyは220万ドルのシード資金を得ている。同社はまず手始めに接客を重要な要素とするサービス産業をターゲットとしている。もちろんRoxyの狙いはサービス産業にとどまるものではないが、同社が最初に得た貴重な教訓は、社内情報をAmazon、Google、Apple、Microsoftのような大手外部企業に渡そうとしない会社も多いということだった。多くの会社は顧客データや顧客とのやりとりを社内のみに留めておこうとする。こうしたニーズに対してRoxyが提供する音声インターフェースは有力なソリューションとなるだろう。【略】

2018年を迎えてこうした実験は有力クラウド事業者のサービスとしても、スタートアップ企業の独自のソフトウェアとしてもも数多く出てくるだろう。もちろんキーボードとマウスがいきなり無用となるということではない。しかし音声が便利な場面で音声をインターフェースに利用するというのは自然な成り行きだ。多くの場面で音声はタイプの手間を省き、コンピューターとのコミュンケーションをさらに自然なものとするだろう。

画像: Mark Cacovic/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Amazon Echoの普及でスマートホーム市場が元気になりそうだ

AmazonのEcho系列は今年の早期に顔ぶれを一新し、ベーシックなEchoをバージョンアップ、スマートホームのハブとしてのEcho Plusを導入、そして頑丈なEcho Dotは変わらなかったが、相変わらずコスパの良いデバイスだ。

その新しい陣容によってこのデバイスは、市場をさらに拡大した。今月はカナダでも発売されたから、今ではカナダ人であるぼく自身のアパートで、たくさんのEchoデバイスを試している。この陣容一新の最大の功績は、目新しい小物デバイスという印象が消えて、近未来の日常家庭用品というイメージになったことだ。つまり、どの家庭にも必ずあるべき、新しい消費者電子製品だ。

Amazonも明らかに、この感じ方を強めようとしている。新しいAmazon Echoはほぼ全体が布で包まれているし、ソファーなどの家具の仲間のような印象も、偶然ではなく意図的だ。インテリアの一部のような感触は、このスマートスピーカーが従来のオーディオスピーカーのように固定式ではなく、本棚でもテーブルでもどこへでも置けることにも由来している。どっかに隠す必要もない。そして全体が布だから、目ざわりでない。小物電子製品を、日常の中で気に障(さわ)らないものにするためには、こんなデザインが必須だろう。

ぼくのところでは、まさにそのとおりで、Echo(とEcho PlusとEcho Dot)は、照明のスイッチやカウチや電子レンジなどと並ぶ家庭用品だ。その最新世代は、音質が良くなったなどの改良がある。新しいEchoだけでなく、Echo Plusも音は良い。まあ、似たような製品だけどね。

うちでは複数のEchoで、Hueのライト(スマート電球)をコントロールしている。スイッチは、もう随分長く使っていない。そのほか、ホームシアターのコントロールや、Nestのサーモスタットによる温度コントロール、ニュースや天気予報、キッチンのタイマーなどにも使っている。今ではEchoを使うことが自然な習性になっているので、手でスイッチを操作するなど昔のやり方がすごくかったるい。昔のやり方がすごく不便、ということは全然ないのに。

しかし、若干の疑問もある。たとえばスマートホームのハブを統合したEcho Plusは、家庭用デバイスのワイヤレス接続に二つの主なスタンダードがあるのに、一つしかサポートしていない。でも今のところ、それは気にならないし、Echoは日に日に、コーヒーテーブルや皿洗い機などと同じく、頼りになるデフォルトの生活用品になっていく。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Amazon Alexaが指定した都市で流行っている曲や今の曲と似た曲をかけてくれる

AmazonのAlexaが、“Local Popularity”と名付けた新しい機能により、各都市で今流行っている曲をかけてくれる。Amazon EchoなどのAlexaデバイスに、“top songs in Los Angeles”とか“hits in Tokyo”などと指示すると、ロサンゼルスや東京で流行っている毎日違った曲をかけてくれるのだそうだ。その目的は、音楽の発見をより容易にすること。ユーザー自身に情報がなくても、新しいアーチストや曲を知ることができる。しかも、全国対応のヒットチャートだけでなく(それならユーザーも情報を持っているだろう)。

Amazon Alexaの音楽機能は今日(米国時間12/15)、これを含めて二つアップデートされた。どちらも、Amazon Music UnlimitedとPrime Musicの会員が楽しめる。

もうひとつの、“Play more like this”と名付けられた機能は、今鳴ってる曲と同じような曲をえんえんと聴き続けることができる。そんなプレイリストもあるけど、それをいちいち探す必要がない。

たとえば“Alexa, play songs similar to Taylor Swift”とか“Alexa, play songs like ‘Poker Face’”と指示すると、同じジャンルやスタイルの曲を次々と聴くことができる。

今週はこれら二つの新機能の前に、Alexaを音楽目覚まし時計として利用できる機能も加わった。これなんか、時計とスピーカーの両方があるEcho Spotをベッドルームに置けば、とても便利に利用できるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Google Homeがマルチタスキングを学習した、二つの仕事を同時にできる

Googleのスマートスピーカーが今週すこしおりこうになり、マルチタスクができるようになった。これからの彼(彼女)は、二つの仕事を同時にできる。Googleからの発表はなくて、CNETが最初に気づいた。もちろん本誌も、そのことを現物で確認した。

GoogleはHome製品に力を入れているはずだから、なにも発表がないのは意外だ。でもこれは、本来愚直なデバイスの、便利な進化だ。数か月前のPixel 2の発表イベントでは、一つのコマンドに複数のアクションを結びつけて複数の場面を作る、Routinesという機能を予告した(SiriやAlexaにはすでにある)が、それとこれとは違う。

今回のマルチタスク機能では、あらゆるものをアプリからロードしなくても、単純に二つの仕事を頼むだけでよい。マルチといっても、今のところ二つだけだ。三つも四つも仕事を頼むと、彼(彼女)は混乱するかもしれない。二つの場合も、一つのセンテンスの中に二つのコマンドを入れたらいけない。別々のコマンドでないと、彼(彼女)は理解できない。いろいろ制約はあっても、Routinesのように事前設定が要らないから、とても便利な機能だ。

今はまだAlexaに相当差をつけられているが、スキルの機能で追いつこうとするGoogleの努力は悪くない。来月はHomeの高級機バージョンHome Maxが、発売される予定だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Amazon EchoでU2の独占コンテンツ配信が決定――Appleとの関係に終止符か

前回U2が発表した独占コンテンツは、思ったような結果を出すことができなかった。当時Appleは、5年ぶりに発表されたU2のオリジナルアルバム『Songs of Innocence』の独占配信権を獲得するため、1億ドルもの資金を投じたと言われている。しかし、多くのiPhone・iPadユーザーは、同アルバムが強制的にiTunesライブラリに追加されたことに苛立ちを感じていた。

その影響もあってか、それ以降U2とAppleのコラボについての話は聞かなくなった。そしてこの度、Amazonが最新アルバム『Songs of Experience』に関連したコンテンツの独占配信を発表したことで、長きに渡って続いた両者の協力関係は、本当に終わりを迎えたようだ。

ちなみに今回は、無理やりユーザーにアルバムを押し付けるようなやり方ではなく、最新アルバムの発表を記念した「Amazon Music初のブロードキャスト型コンテンツ」が配信されるとのこと。『The U2 Experience』と名付けられたこのコンテンツは、ラジオ番組のようなもので、ユーザーはAmazon EchoをはじめとするAlexaデバイスを通して聴くことができる。

配信は11月30日(木)の一回限り。アメリカ、イギリス、ドイツ、オーストリアのユーザーが対象となる。インタビューも放送予定で、「素晴らしいメロディーと歌詞で構成されたクラシックなロック曲ばかり」といった感じでアルバムの説明をするメンバーの声も聴けるだろう。

限定版のiPodを発売するまでにいたったU2とAppleの蜜月関係に、どちからが終止符をうったのかはわかっていない。恐らくお互いが自発的に距離をおくことにしたのだろう。いずれにせよ、以前U2のボーカルのボノは、ある記者会見で『Songs of Experience』について、彼らしい語り口で謝罪の言葉を述べていた。

「おっと、その件についてはすいませんでした。(無料配信という)素晴らしいアイディアに舞い上がってしまっていたのかもしれない。アーティストはこういうことをやりがちなんだ。ちょっとした誇大妄想、気前の良さ、自己顕示欲、さらには自分たちが数年間すべてをかけて作った音楽が聞いてもらえないかもしれないという大きな恐怖が相まってこのような結果になってしまった。世の中は雑音で溢れているが、それを乗り越えるために私たち自身が少し騒がしくなってしまったようだ」

しかし、今回はそのような事態になることはなさそうだ。最新アルバムを聞きたくない人は「Alexa, play “The U2 Experience”」と言わなければいいだけなのだ。

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(翻訳:Atsushi Yukutake

Google Homeにタッチスクリーン方式のデバイスが登場か、検索のコードにその気配

Google Home用のタッチスクリーン型デバイスをGoogleがテストしている、という証拠がまた一つ。AndroidPoliceが指摘するGoogle検索アプリケーションの最新バージョンのコードには、新しいオンスクリーンインタフェイスを持つデバイスを参照している箇所がある。そのv7.14.15のコードには、オンスクリーンメニューとファンクションの長いリストがあり、それをコードネームQuartzというデバイスが利用している。メニュー中のYouTubeの再生は、Amazon Echo Showが最近取り下げたファンクションだ。

本誌TechCrunchの9月の記事でも、GoogleがタッチスクリーンインタフェイスのあるGoogle Homeデバイスを作っている、と報じた。二つの情報筋が、その社内コードネームは“Manhattan”だと確認し、画面サイズはEcho Showと同じ7インチだ、と言っていた。情報筋の一人は、Googleの社員から直接情報を得ていた。二人とも曰く、そのデバイスはYouTube, Google Assistant, Google Photos, そしてビデオ通話をサポートする、と。また、Nestなどのスマートホームデバイスをコントロールするスマートハブとしても機能する、と。

AndroidPoliceの今回の記事は、これらの詳細の多くを確認しているようだ。そのコードレビューAPK Teardownが開示しているのは、複数のオンディスプレイ機能、対話的タイマー、32種のアイコンを用いる天気予報などだ。YouTubeビデオの再生と、最低限のWebブラウザー、それにフォトギャラリーやお店のリスト付きGoogle Mapsなどもある。

現時点でGoogleは、そんなデバイスがあることを確認していないが、少なくともそのアイデアがあるとか、内部的にテストしていると考えても、無理ではない。家庭の中心的な情報ハブは、各社が目指してきた製品であり、その最新例がAmazon Echo Showだ。Amazon Echoに一歩々々追いつく努力をしているGoogleが、次にEcho Showのクローンをめざしても、おかしくはない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

AmazontとMicrosoft、AlexaとCortanaの会話で合意――両社の人工知能アシスタントの互換性増大へ

有力IT企業は音声アシスタントに力を入れているものの、近い将来自分たちの人工知能が一人勝ちして事実上の標準になるとまでは思っていないようだ。

今日(米国時間8/30)、MicrosoftのCEO、サティヤ・ナデラとAmazonのCEO、ジェフ・ベゾスはこの分野での提携を発表した

実現は年内となるもようだが、ユーザーはAmazonのAlexa音声アシスタントにMicrosoftのCortana音声アシスタントを呼び出して作業をさせるよう命じることができるようになる(その逆も可能)。

以下は両CEOの声明。

Microsoftのサティヤ・ナデラ: あらゆる状況、あらゆるデバイスを通じてユーザーがCortanaを利用できるようにすることにわれわれは高い優先順位を与えている。Office 365との統合を含めたCortanaの知識がAlexaから利用できるようになるのはこの目標に向かっての大きな前進だ。

Amazonのジェフ・ベゾス: 世界は巨大で多様な場所だ。そこでインテリジェント・アシスタントの勝者も一つではないはず。それぞれの人工知能は独自の知識と得意とする能力を持つことになるだろう。有力な人工知能が相互に連携できるようになることはユーザー体験を豊かなものとし、有用性をいっそう増すだろう。われわれのEchoがCortanaに容易にアクセスができるようになるというのは素晴らしいニュースだ。

また声明ではユーザーが両社の人工知能の相互運用性を得られることがウィン-ウィンの提携である所以も説明されている。【略】

ここで強調されているのは(人工知能が別の人工知能を呼び出して会話するというのはややこっけいな印象だが)CortanaとAlexaの得意分野が大きく異なるという点だ。Cortanaはビジネスユーザーを主たるターゲットとするとする生産性ツールであり、Alexaは消費者を対象とするeコマースとエンタテインメントのツールだ。

こういう状況で両社が縄張り意識を強く持つことには大きな戦略的な意義が見いだせず、逆に提携することによって強みを相互に補完できる可能性があることになる。

New York Timesの記事でベゾスは「将来、ユーザーはさまざまなAIをそれぞれの得意分野に合わせて使うようになるだろう」と予測している。いわばハイキングに行きたいならそういうことに詳しい友達に相談するし、レストランを選ぶならまた別の友達に尋ねるようなものだ。ベゾスは「ユーザーができるかぎり多数のAIを利用できるようにしたい」と述べている。

ベゾスはまたAlexaがAppleのSiriやGoogle AIとも会話できるようになる可能性も考えている。ただしまだ具体的な交渉はないという。

ただしAppleとGoogleが人工知能分野でなんらかの互換性を実現する契約に調印する可能性はゼロだ。両社はiOSとAndroidというモバイルのエコシステムを2分する巨大プラットフォームを運営しており、Amazon、Microsofグループとは全く異なる戦略と優先順位を持っている。われわれは忘れがちになるが、AmazonとMicrosoftはモバイル・プラットフォーム競争に挑んだものの脱落した過去がある。

簡単にいえば、モバイル・プラットフォームで有力な地位を築けなかったのであれば、人工知能の相互運用性を拡大することでモバイル・アプリの有用性を高めることが両社にとって得策となる、ということだろう。

画像:Justin Sullivan/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


【以上】

Ankerが安価なEcho Dotを発売

Echo Dotが1台50ドル、または3台で130ドルだということを考えると、Alexaの普及を妨げる主要な要因は価格ではないだろう。しかしお馴染みAnkerが、Alexa内蔵のスマートスピーカーを、Amazonの最安のEchoを下回る35ドルという価格で提供する。本質的にそれは、標準的なEcho/Alexaの機能を全て備えた、Anker版Echo Dotだ。

今回発表されたGenieは、お買い得アクセサリメーカーAnkerによる、ホームオートメーションプロダクトラインEufy(ユーフィー)の最新作だ。このブランドは昨年開始されたものだが、スマートスピーカーは、Roombaの競合商品や、電球、壁のスイッチやコンセントなどと並んで、明らかに同社の新しいコネクテッドデバイスの系列に加わるものだ。

Ankerによれば、上記の製品のすべてがAlexa対応であるという事実を考えれば、GenieはEufy Smart Home Systemの「コア」だということだ。もちろん膨大なR&D費用を思えば、同社が自社製の家庭内スマートアシスタントを開発できない、あるいは開発したくないということは理解できる。しかし他社のAIにそれほど依存しているものを、自社のスマートホームシステムと言い切ることができるだろうか?

多くの会社が、Amazonが既に膨大な数を出荷したスマートスピーカーの流れに跳び乗ろうとしていることは驚きではないが、価格で勝負するのは厳しい。結局のところ、アマゾンは常にハードウェアを原価に近い価格で販売しているが、それはデバイスを通して行われるeコマースやコンテンツセールスで補えることを、十分に承知しているからだ。

もちろんAlexaをプロダクトに組み込む各社も、価格を抑えなければならないことは同じだ。もちろんこれらのサードパーティデバイスたちがEchoの売上に食い込む可能性はあるが、つまるところそれは、Amazonが家庭の中に別のAlexaポータルを持つということに他ならない。しかもこの場合Amazonは自分でデバイスに関する苦労を背負い込む必要がないのだ。

Ankerはプレスリリースに際して、Amazonの担当副社長にGenieは「35ドル未満」で入手することも可能だと言って貰っている。当然ながら、これはAlexaのスキルリスト(Alexa関連商品リスト)にも入っている。Ankerにとっては、顧客に多少安価なハードウェアの約束を提供することで、まだ熱いうちにトレンドに乗るチャンスだ。

Ankerはその音質がDotよりも良いことを約束している。Genieはまた、AmazonのFar-Field音声認識技術も採用しているので、他のEcho端末たちとも上手く共存できる。しかし、価格を低く抑えるために、Ankerは多少手抜きをしている部分もある、最も顕著なのはマイクの数で、Amazonの7つに対して、Genieでは2つにとどまる。このことが意味するのは、Amazonの製品ほどは「耳が良い」わけではないということだ。

私には、少しばかり安価なEcho Dotにどれ位の需要があるかはわからない。そして正直なところ、より多くの会社が、完全なEcho機能をそれぞれのコネクテッドホーム製品に組み込みつつある現在、こうしたとても安価なスマートスピーカーは過渡的なデバイスに思えてくる。しかし、もし興味があるならば、デバイスは8月16日に発売開始になる。もちろん、Amazon(米国)経由でだ。

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(翻訳:Sako)

Microsoft、Cortana搭載のサーモスタットを公開――音声アシスタント普及のカギはコラボ

スマートホーム業界に新たなサーモスタットが登場する。Microsoftの音声アシスタントCortanaを搭載したGLASだ。

Nestをはじめとする企業のおかげで、インターネットに接続されたサーモスタットの人気が高まっているのはご承知の通りだが、MicrosoftもGLASを開発するJohnson Controlsと共に同業界への参入を決めたようだ。

この度The Vergeによって、美しい見た目のGLASをフィーチャーした動画が密かにYouTubeに公開されていたことがわかった。

デバイス上には室温や空気の質、カレンダーが表示されるほか、タッチスクリーンが搭載されており、ユーザーは手動で設定を調整したり、情報を確認したりできる。ここにCortanaが加わることで、音声操作もできるということだ。動画によれば、GLASは室内に人がいるかどうかもセンサーで感知できるので、電気の無駄遣いも防げるという。

同プロダクトはMicrosoftのWindows 10 IoT Coreをベースに設計されており、Cortana以外にAzureクラウドサービスもサポートする予定だと、ワシントン州のレッドモンドを拠点とするJohnson Controlsは語る(といっても現時点ではどのサービスがどのように統合されるのかはハッキリしていない)。

GLASの価格はまだ発表されていないため、現在Microsoftに確認中だ。

昨年Microsoftは、Cortanaをサードパーティに(ハードウェア・ソフトウェア利用どちらも)公開すると発表した。Johnson ControlsのGLASは、Harman Kardonが昨年発表したスマートスピーカーと並んで、Cortanaを使った商品としてはパイオニア的な存在と言える。

しかし音声アシスタントが搭載されたサーモスタット自体は、GLASが初めてというわけではない。EcobeeはAlexaを使ったサーモスタットと照明スイッチを開発しているほか、DishのセットトップボックスにもAlexaが搭載されており、Amazonはスマートホームだけでなくテレビも制覇しようとしている。

先日の記事でも指摘されていた通り、AmazonがAlexaでスマートホームの分野を攻め込む上で、サードパーティとの協業は欠かせない要素だ。今回のJonson Controlsとのコラボレーション(少なくとも動画を見る限りは素晴らしい商品だ)を見る限り、MicorosoftのCortanaに関しても同じことが言えるとわかる。

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(翻訳:Atsushi Yukutake

これからのUI:耳か、手か、あるいは目か

Tin can phone on white background

【編集部注】著者のMichael EisenbergはAlephのパートナーである。

スマートウォッチが出て来る前でさえ、私は時計を着用していなかった。そのクールな要素にも関わらず、私はApple WatchもPebbleも買わなかった。iPhoneに関しては新機種が出て出荷が安定すると、すぐに機種変更をしている私なのにも関わらず。

腕時計を腕にしたときの感覚が好きになれない;いやそもそも私は腕時計の価値というものが分からないのだ。私の息子のように陸軍(G-Shockが推奨時計になっている)に属しているのでなければ、そこらじゅうの壁の上に時計がある(それはずっと昔からのことだ)。そして誰のポケットにも時間と日付を教えてくれる携帯電話が収まっている。

言うまでもなく、スマートウォッチ売上高の減少についての下のグラフは、私にとっては驚くことではない。

Screen Shot 2016-08-25 at 1.53.58 PM

革新的な新しいデバイスが普及しプラットフォームになるためには、これまでとは違う私たちの身体の部位もしくは感覚を活用する、新しいユーザーインターフェイスを開拓する必要があるのだろうと思う。

実際PCは、GUIとマウスを使うことで普及した。マウスとGUI以前の、Commodore 64のようなコンピューターを覚えているならば、コンピューターを実際に所有し利用する人は、ほんの一握りしかいなかったことを覚えているだろう。マウスが私の手を活用できるようにして、PCが普及したのだ。

次のプラットフォームだったスマートフォンは、タッチスクリーンを大々的に開拓した。指を使ったスワイプと、手を専有するマウスでは、体験も利便性にも大きな違いがある。これは新しい体験を可能にし、常にオンでかつ常に自分専用であるスマートフォンの性質が、次世代のプラットフォームを生み出した。

技術のそれぞれの新しいレベルや時代が、人間の地理的自由も拡大する。

AppleのiPodとそのクリックホイールは、指が別の部位でありマウスとは根本的に異なるUIであることを最初に示したものだ。タッチスクリーンはその技術革新の上に構築された。これに比べてみると、スマートウォッチも同じ指タッチ式スクリーンのインターフェースを備えている。これは、人間の新しい感覚をくすぐったり、異なる部位を使用するものではない。したがってそれは、新しいアプリケーションや、利用法や、最後にはプラットフォームを導き出す、十分な革新性を生み出さない。

さて、David Passig教授が(私よりも早く)指摘したように、考慮すべき別の次元が存在している — 技術のそれぞれの新しいレベルや時代が、人間の地理的自由も拡大するのだ。スマートフォンは確かにこれを実現した、今や私たちは外出先で全てを行うことができる;以前はインターネットが遠隔情報とサービスへのアクセスを通して同じことを実現していた;そしてそれ以前にはPCが地理的自由を拡大していた、仕事を終わらせるのに学校や会社に残っていなければならない必要性から解放したのだ。

これらの2つの次元のフレームワーク(新しい身体部位の活用と地理的自由の拡大)を組み合わせたところが、この先数年にわたる投資を望む、次世代のテクノロジーならびにコンピューティングとアプリケーションの分野だ。この先、情報革命の次世代のプラットフォームになろうと競い合う、2つのプラットフォームを見る際には、このフレームワークが有用だろうと考えている。

FacebookはOculusを買収した、基本的にはVRがコンピューティングのための次のプラットフォームになることに賭けたからだ。VRは確かに「視覚」という人間の他の感覚を活用している。それは異なるユーザインターフェイスを使っている、私の眼球とヘッドセット(おそらく私が見ているものを解釈する脳も)だ。しかし、私は今のところ(予見可能な将来も含めて)VRは2番目のテストに失敗していると思っている。それは人間の地理的自由を拡大するものではない。むしろ実際にはそれは制約をする方だ。これは実際にはある地点に留まっての経験であり、私の地理的自由を仮想的に拡大してくれているだけなのだ。仮想的自由は逃避である — それは実際の地理的自由ではない。

とはいえ、そのことは私たちに、どこに真の機会があるのかを指し示していると思っている:それは私のだ、そしてその延長線上の私の口だ。私はAmazonとAppleは、それぞれAlexaと無線AirPodsで、良いところに気が付いたのではないかと思っている。スマートフォンのタッチインターフェイス革命を生み出したAppleは、Bluetooth、センサー、無線チップ、そしてその他のスマートフォン・コンピューティングの基本に詰め込むことができることに気が付いた。Fireシリーズがあまりうまく行っていないAmazonは、世代を跳び越えて音声に移行することを決めた。

興味深いことに、Appleがそこ(音声)に辿り着くためにデバイスを手から耳に移動させている(と私が思っている)一方で、Amazonがそこに進んだ理由は、いまや買い物は常時オンの体験で、何か必要なものを発見したならば、即座にAlexaに対して私の口を使って命令させようとしているからだ(と私は思っている)。こうしてAlexaは、人間が冷蔵庫を埋めようと買い物をしている最中に口を使う際の仮想の役割を果たし、Appleは私のを解放するために私の人間のを使い、私の音を出す口を補助に使う。

AppleもAmazonも、どちらの方向から革新に近付くにせよ、どちらも他の部位をつかっている:私のだ。そして、コマンドまたはインタフェースとして音声を使用することにより、近接または長距離で、私たちは人間の自由に対して意味のある、また別の拡張を行うことができる。特に、それがハンズフリーインタフェースでもあるという事実を考えたときには。

を解放することによって、私たちにはまだ想像できない方法で、声、音、そして自由なを使うイノベーションを可能にできる。もしティーンエージャーのから携帯電話を取り上げたなら、人間の創意工夫をどれほど前に進めることができるかを想像して欲しい。

興味深いことに、音声についての同じ認識が、GoogleのPixel携帯電話の開発を導いているものと思われる。Googleが追っているのは実は携帯電話ではなく、音声駆動アシスタントの利用の推進、改善、そして拡大なのだ。私たちは複数の情報源から、今やInbox(Googleの開発した共同作業用メールアプリケーション)の返信の25パーセントはスマートリプライである話というを聞いたが、それは驚くべきことだ。これは、Googleが未来のインターフェイスのソフトウェアおよびネットワークレイヤーで優位に地位に立つことを確実にしようとする動きに合致する。それは、彼らの見解では、それは明らかに音声だ。

私は、音声および音声アプリケーションだけでなく、耳を使ったワイヤレスコンピューティングについてもとても期待している。私はそこには別の利点もあると考えている。の中の小さな画面から私たちを解放することで、現在の曲がったホモサピエンスの頭を、目の高さに戻すことになるだろう。そして、私たちはまたお互いに話し合うようになる — Alexaに対してだけではなく。

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(翻訳:Sako)

AppleがAmazon Echoの競合製品を開発中との噂

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iOS 10の登場で、Appleはスマートホーム界にその名を刻むこととなった。サードパーティ製品に対して、Homekitの機能を提供することで下準備を進めていた同社は、シンプルな名前のHomeアプリという形で、ようやくセントラルハブを確立した。Homeアプリを使うことで、ユーザーはスマートデバイスごとのアプリをインストールしなくても、コントロールパネルからデバイスをモニタリングしたり、操作したりできるようになった。

もちろん、同アプリの成功は、全てAppleのハードウェアの普及度合いにかかっている。理想的には、Homeユーザーは2つもしくは3つのデバイスを持っていれば、その機能を最大限利用することができる。まず、自宅にいるときに様々なデバイスをコントロールするためのiPhoneがひとつ、そして、ユーザーの位置に応じてON・OFF切り替えを行う電灯やエアコンのように、ジオフェンシングを利用してスマート家電を操作するデバイスがふたつめにあたる。

その一方で、常に待機状態にあるApple TVがホームハブとして機能することで、ユーザーは家にいなくとも家電を操作することができる。これこそ、スマートホームというコンセプトの最大の売りだ。しかし、家に置いておけるApple TVや予備のiPadを持っていない人についてはどうだろうか?

噂によれば、AmazonがAlexaを利用して実現したように、AppleはSiriをスマートホーム戦略の中心におき、Amazon Echoの対抗馬にあたる、先進的な音声認識テクノロジーを使ったスマートホームハブの開発にあたっているという。TechCrunchのiPhone 7レビューで触れられていた通り、Appleは最近明らかにSiri周りの戦略を強化しようとしており、数年前にNuanceとの協力をやめて社内のチームを拡大し、もっと強固なSiriを開発しようとしている。

このようなデバイスが完成すれば、Appleが長年あたためてきた音声アシスタントの魅力を増大させることができるだけでなく、公の場で自分の携帯電話に話しかけることを気にとめるような、自意識過剰なユーザーをも巻き込むことに寄与するだろう。そして、ユーザーは、メールの読み上げや天気予報のチェックなど、通常のスマートアシスタンス機能はもちろん、スマートホームデバイスまで音声操作できるようになると思われる。

Bloombergによれば、Appleのスマートホームハブプロジェクトは、数年前からスタートしており、ようやくR&Dからプロトタイプの段階へと移ろうとしている。Appleは、Amazonの種々の製品や、同じ名前のGoogle製品との差別化のため、最新のスピーカーやマイクを搭載しようとしているようだ。さらに同社は、顔認識を含む、デバイスとのインタラクションの方法についても色々と試しているようだ。しかし、その他の点も合わせ、現時点では実際の製品がどのようなものになるかは分からない。

また、どうやらAppleは、機能の一部を直接Apple TVの新しいバージョンへ組み込むことも考えているようだ。これにより、昨年販売が開始された、リモコンに音声操作機能を組み込んだモデルがようやく見捨てられることになるかもしれない。

もしも噂が本当で、実際に製品が市場に出れば、Appleにとっては久しぶりの新しい主要製品ラインの誕生となる。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter