Airbnbが8月中にIPO申請か

The Wall Street Journal(ウォール・ストリート・ジャーナル)によると、Airbnb(エアビーアンドビー)は早ければ2020年月中にも非公開で上場申請する可能性がある。記事によると、Airbnbは申請後年内にIPOを目指しているらしい。Morgan Stanley(モルガン・スタンレー)とGoldman(ゴールドマン・サックス)がIPO手続きを支援すると同紙は報じている。

AirbnbのIPO復活のニュースは、 2019年に2020年の上場を約束した民泊ユニコーンの激動の1年を締めくくることになるかもしれない。同社は新型コロナウイルス(COVID-19)が世界の旅行市場を破壊(未訳記事)し、Airbnbの財政を圧迫する前には、ダイレクトリスティング(直接上場)を考えているといわれていた。

AirbnbはIPO計画についてのコメントを拒んでいる。

旅行者が自宅に留まることになり、同社は大幅な人員削減を余儀なくされ、数十億ドル(数千億円)の資金を用意した。2019年後半における同社の勢いと比べて大きな出費だった。

しかし、一連の打撃の後、Airbnbは同プラットフォームの利用状況か好転し、その結果財務成績も回復してきたことを発信し始めた。

6月にAirbnbは、2020年5月17日から6月6日の期間中に米国でAirbnbの施設が予約された件数は、2019年の同じ時期を上回ったことを発表した(Airbnbリリース)。最近の週末(6月5〜7日)には、2月以来初めて全世界の総取扱金額が前年同時期を超えた。

そして7月、同サービスのユーザーは世界で1日にAirbnb施設を100万泊以上予約した。これは3月3日以来初めてのことだった。

Airbnbがどこまで財務状態を取り戻したのか、正確にはわからない。しかし、同社のレイオフ後の原価基準は、伝統的なIPO基準である収益性のような数値を達成するのに必要な収益基準を下げる可能性がある。近年輝きを失っている数値でもあるが。

しかし地域内の旅行が増え、旅客機の稼働率が徐々に改善し始めた(The New York Times記事)ことは、Airbnbの業績や財政向上を暗示するものではなく、同社は新型コロナ禍でも一定の売上と高い利益率を確保できるように事業を改革すべきだったのかもしれない。

もちろん私はAnbnbのS-1書類を早く見たくてたまらない。新型コロナ禍にユニコーンで何が起きていたのか、非常に興味をそそられる。

Airbnbのほか、DoorDash(未訳記事)、CoinbasePalantirなどが私のIPO候補リストに載っている。

画像クレジット:TOSHIFUMI KITAMURA / Contributor / Getty Images

原文へ
(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Airbnbが8月中にIPO申請か

The Wall Street Journal(ウォール・ストリート・ジャーナル)によると、Airbnb(エアビーアンドビー)は早ければ2020年月中にも非公開で上場申請する可能性がある。記事によると、Airbnbは申請後年内にIPOを目指しているらしい。Morgan Stanley(モルガン・スタンレー)とGoldman(ゴールドマン・サックス)がIPO手続きを支援すると同紙は報じている。

AirbnbのIPO復活のニュースは、 2019年に2020年の上場を約束した民泊ユニコーンの激動の1年を締めくくることになるかもしれない。同社は新型コロナウイルス(COVID-19)が世界の旅行市場を破壊(未訳記事)し、Airbnbの財政を圧迫する前には、ダイレクトリスティング(直接上場)を考えているといわれていた。

AirbnbはIPO計画についてのコメントを拒んでいる。

旅行者が自宅に留まることになり、同社は大幅な人員削減を余儀なくされ、数十億ドル(数千億円)の資金を用意した。2019年後半における同社の勢いと比べて大きな出費だった。

しかし、一連の打撃の後、Airbnbは同プラットフォームの利用状況か好転し、その結果財務成績も回復してきたことを発信し始めた。

6月にAirbnbは、2020年5月17日から6月6日の期間中に米国でAirbnbの施設が予約された件数は、2019年の同じ時期を上回ったことを発表した(Airbnbリリース)。最近の週末(6月5〜7日)には、2月以来初めて全世界の総取扱金額が前年同時期を超えた。

そして7月、同サービスのユーザーは世界で1日にAirbnb施設を100万泊以上予約した。これは3月3日以来初めてのことだった。

Airbnbがどこまで財務状態を取り戻したのか、正確にはわからない。しかし、同社のレイオフ後の原価基準は、伝統的なIPO基準である収益性のような数値を達成するのに必要な収益基準を下げる可能性がある。近年輝きを失っている数値でもあるが。

しかし地域内の旅行が増え、旅客機の稼働率が徐々に改善し始めた(The New York Times記事)ことは、Airbnbの業績や財政向上を暗示するものではなく、同社は新型コロナ禍でも一定の売上と高い利益率を確保できるように事業を改革すべきだったのかもしれない。

もちろん私はAnbnbのS-1書類を早く見たくてたまらない。新型コロナ禍にユニコーンで何が起きていたのか、非常に興味をそそられる。

Airbnbのほか、DoorDash(未訳記事)、CoinbasePalantirなどが私のIPO候補リストに載っている。

画像クレジット:TOSHIFUMI KITAMURA / Contributor / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

人気C向けアプリはいかにして初期ユーザー1000人を獲得したのか?

【編集部注】本稿は米国スタートアップやテクノロジー、ビジネスに関する話題を解説するポッドキャスト「Off Topic」が投稿したnote記事の転載だ。

こんにちは、宮武(@tmiyatake1)です。これまで日本のVCで米国を拠点にキャピタリストとして働いてきて、現在は、LAにあるスタートアップでCOOをしています。Off Topicでは、D2C企業の話や最新テックニュースの解説をしているポッドキャストもやってます。まだ購読されてない方はチェックしてみてください!

はじめに

元Airbnbのグロース担当のLenny Rachitskyさ(レニー・ラチツキー)さん「How the biggest consumer apps got their first 1,000 users」の記事を直接許可を頂き翻訳しました。レニーさんのコンテンツをもっと読みたい方はぜひ彼のメルマガにご登録ください!Lennyさんの「マーケットプレイスの作り方」の翻訳もしていますので、そちらも気になった方はご一読ください!

C向けサービスがいかにして最初の1000人を獲得するかしっかりまとまってる記事は意外とありませんでした。レニーさんの記事は、実際に創業者のヒアリングを行い、過去インタビューを遡り、Twitterで質問したりした事実に基づく濃密なレポートです。UberやTikTok、Tinder、最近話題のSuperhumanなどの著名スタートアップの学びをシェアしたいと思います。

サマリー

  1. C向けの初期グロースは7つの戦略に分けられる
  2. Product HuntやPinterestは複数使ったが、ほとんどのスタートアップは1つの戦略で成長する。3つ以上使って成功した事例は今のところ見てない
  3. 一番人気な戦略はオンラインでもオフラインでも直接ユーザーに行くこと。スケールしないことをやろう
  4. 戦略を実行するために、ターゲット層を狭く定義づけることが大事
  5. 最初の1000人の獲得と1万人までの獲得方法は変わる

初期ユーザー獲得戦略は以下の7つの戦略となる。

  1. オフラインで直接ユーザーと会う
  2. オンラインで直接ユーザーと会う
  3. 友達を招待する
  4. 取り残されることへの恐れ(FOMO)を作ること
  5. インフルエンサーを活用
  6. PR・メディアを活用
  7. コミュニティを作る

1. オフラインで直接ユーザーと会う

Key Question
初期ターゲットユーザーは誰で、どのオフラインの場所で集まっている?

■大学キャンパス
Tinder:創業メンバーのWhitney WolfeとJustin Mateenは南カリフォルニア大学で走り回ってフラタニティとソロリティでTinderを紹介してた。ほかの独身の人とつながれる、そして自分に興味があるかを知りたいニーズに合わせられたのでバイラルになった(Jeff Morris Jr.氏)。

DoorDash:初期バージョンはpaloaltodelivery.comと言うサイトでパロアルトのレストランメニューにPDFが載っていただけ。社長のTonyとDoorDashチームはチラシを印刷してスタンフォード大学でバラまいた。6ドルのデリバリーフィーで需要があるかを知りたかった。単純にPDFメニューのサイトとチラシで始まっただけ(Micah Moreau氏)。

■スタートアップのオフィス、駅や交通ハブ
Lyft:周りのスタートアップの各社にドアノックをして、無料でカップケーキやドーナッツと一緒にLyftの無料クーポンを渡していた(Emily Castor氏とBenjamin Lauzier氏)。
Uber:Streetチームをかなり使った。SF内の各Caltrain(カルトレイン、郊外向けの通勤列車)駅に行ってリファラルコードをばらまいていた。元CEOのTravisさん自身がTwitter本社に行ってリファラルコードを従業員にばらまいていたと。これが後ほどUberのグローバルアンバサダープログラムとなった(Andrew Chen氏)。

■ショッピングモール
Snapchat:CEOのEvanは一人ひとりに見せ始めて、使い方を教えたり、なぜ面白いかを説明した。アプリのダウンロードまで彼が代わりにやってあげていた。ユーザー獲得のために何でもやった。ショッピングモールに行ってSnapchatのチラシもばらまいてた。ショッピングモールで「消える写真を送ってみたいか?」と聞いて、よく断られてた(Billy Gallagher氏、How to Turn Down a Billion Dollars, The Snapchat Storyより)。

■近所のHOA(Home Owner Association、管理組合)
Nextdoor:当時は創業チームは近所のSNSのコンセプトを受けれて検証してくれる場所を探さないと意味がないとわかっていた。どの場所を選ぶかが重要だった。その場所はLorelei(ローレライ)だった。小さく親密なコミュニティであり、カリフォルニア州で最も古い管理組合がある場所だった。すでにコミュニティ内でコミュニケーションの取り合いをする方法があったのでNextdoorに合うと思った。管理組合の上層部に連絡したら話を聞いてくれた(Sarah Leary氏)。

■クラフトフェア
Etsy:米国中に開催されているクラフトフェアに行くことにした。そこで売り手を探しに行った。売り手は買い手をどうやってサイトに誘導させるのをわかっていたので、売り手を囲い込むのが大事だった(Thales Teixeria氏)。

■アップルストア
Pinterest:正直、かなりヤケクソなことをやってた。家の帰り道のアップルストアに入って置いてあったパソコンをPinterestページを表示するようにした。そしてその後にちょっと後ろのほうに行って「へーこのPinterestと言うサイトはバズっているんだなー」と他の人が聞こえるように言ってました(Ben Silbermann氏)。

2. オンラインで直接ユーザーと会う

Key Question
初期ターゲットユーザーは誰で、オンラインのどこで集まっている?

■Hacker News
Dropbox:CEOのDrewは簡単なプロダクトのデモ動画を2007年4月にHacker Newsに投稿した。そのタイトルは「My YC app: Dropbox – Throw away your USB drive」(僕のYCアプリDropbox:USBドライブを捨てよう)。その動画で初期ユーザーを集めた(John Popel氏)。

■アプリストア
TikTok(Musical.ly):当時はアプリストアに秘策があった。アプリ名をすごく長くできた。そしてアプリストアの検索エンジンはキーワードよりアプリ名にウェイトをかけるのを知ってた。なので、アプリ名を「make awesome music videos with all kinds of effects for Instagram, Facebook, Messenger」にしたら検索からの流入が入ってきた(Alex Zhu氏)。

ProductHunt:初期3000人はProductHunt初日とその1日、2日後で獲得できた。3000人から2万人ユーザーは初期ユーザーが入っている組織のエヴァンジェリストを探し、1対1の関係性を作った。そして2万人以降はPMのシステム(同僚を紹介するたびに5ドルのクレジット、50ドルぶんまで)で獲得(Shahed Khan氏)。

■既存のオンラインコミュニティ
Netflix:ユーザーとつながるためにCorey Bridgesをユーザー獲得するために採用した。彼はライターとしての才能があった。Coreyが気づいたのはDVDオーナーはネットのウェブフォーラムなどで集まっていたこと。そのコミュニティに入り込もうとした。CoreyはNetflix従業員とは名乗らず、映画好きな人として会話に参加したり、友達を作った。そこで、徐々にコミュニティ内のモデレーターや一番リスペクトされてたユーザーにNetflixと言う素晴らしいサイトを宣伝し始めた。ローンチ前から大きく種まきをしてくれてた(Marc Randolph氏、That Will Never Workより)。

Buffer:最初の9カ月はゲストブログ(自社ではないブログ)に書き続けただけで10万人を獲得できた。徐々に上がった感じだった。9カ月間で約150件投稿した。まったく流入しなかったものもあったし、徐々にしか改善されなかった。最適な投稿頻度を見つけるまで時間がかかった(Leo Widrich氏)。

3. 友達を招待する

Key Question
自分の友達は初期ターゲット層に当てはまるか?当てはまっていれば、サービスに招待したか?

Yelp:初期ユーザーは自分たちのネットワーク(ほぼ元PayPal同僚)を招待して獲得した。自分たちのネットワークに周りの友達を招待するようにお願いした。スタートアップを経験したメンバーが多かったので、お互い助け合うことに慣れてたのでいろいろ招待してくれた。そこだけで1000人ぐらいまで行った。一人のリファラルネットワークを侮らないことが大事で、招待させるインセンティブや方法を考えるのが大事(Russel Simmons氏)。

Lyft:ウェイトリスト制度を始める前には友達へメールにて招待状を送っていた(Emily Castor Warren氏)。

Facebook:Thefacebook.comは2004年2月4日にローンチした。普通の寮で過ごす夜だった。Mark Zuckerbergがサイトを完成させた時に数名の友達に共有した。その友達が学生寮「Kirkland House」に住んでいる300人が入っているオンラインメールリストに送ることをお勧めした。十数名が入って、その時にはすでにほかの寮にサイトの話が回ってた。夜の終わりには部屋にいた人たち全員が登録したユーザー数をひたすら見ていた。24時間以内で1200〜1500人が登録してくれた(Dustin Moskovitz氏、New Yorkerより)

Quora:Quoraは2010年1月にローンチした時のユーザーは主にAdam D’AngeloとCharlie Cheeverの高校・大学時代の友達が集まっていた。そのおかげで初期Quoraの情報を見ると、Cheeverが育ったペンシルベニア州のピッツバーグでのおいしいレストランなどの情報が多かった。サイトに他の人を招待できる機能を入れてユーザーを増やした(Wiredより)。

LinkedIn:LinkedInのCEOであるReid Hoffmanはプロダクトの初期は成功した友達やつながりに入ってもらった。憧れられるブランドを作るには初期ユーザーの質が重要だと理解してた。成功している会社や人ほど常に次の採用する人材を探しているので、成功した人たちを初期から入れてなければ会社は成功しなかった(Keith Rabois氏)。

Slack:ほかの会社で働いている友達に頼み込んで試してもらってフィードバックをもらった。最初の6社から10社はこう言うかたちで獲得した(Stewart Butterfield氏)。

Pinterest:アプリをローンチした時に友達全員にメールした。最初は誰もサービスの良さを理解しなかったが、ある小さいグループだけ使い続けてくれた。それはアーリーアダプターっぽくなく、一緒に育った友達や知り合いだった。彼らは人生の一環として使ってくれて、家や食べ物写真を上げてくれた(Ben Silbermann氏)。

4. 取り残されることへの恐れ(FOMO)を作ること</h2.

Key Question
・ユーザー生成コンテンツ「UGC」に頼るプロダクト?初期コミュニティはキュレーション型にすることを検討するべき
・強い企業価値があるか?その場合はウェイトリストを検討するべき
・ソーシャルなプロダクトか?その場合は既存ユーザーに新規ユーザーの招待させるように検討するべき

■初期コミュニティを制限、キュレーション
Clubhouse:プライベートテストフライトを見てると面白い(Todd Goldberg氏)。

  • キュレーション(クオリティー担保)
  • 制限・招待制(FOMO: Fear of Missing Out)
  • 早い改善とアップデート(アプリストアのレビュープロセスが必要ない)
  • 初期ユーザーは信頼できるネットワークからのリファラル

Instagram:プロトタイプと検証をしてたときにTwitterフォロワーが多い人に渡したのがよかった。しかもそれはある一定のコミュニティでのフォロワー数が重要だった。そのコミュニティはデザイナー、オンラインウェブデザインのコミュニティだった。我々がフォーカスしている写真やビジュアル要素がこのコミュニティに最もアピールすると思った。彼らがTwitterで共有してくれたおかげで、ほかの人たちは「これはいつローンチして、いつ使えるのか?」と聞き始めて、そのタイミングでローンチした(Kevin Systrom氏)。

Pinterest:最初は招待制のコミュニティだった。初期ユーザーはSilbermannが呼びかけたデザインブロガーだった。呼びかけた人たちにはユニークなアイデアとクリエイティブな人たちにしか招待するなと教えた。そうやって2012年まで招待ベースで伸び続けた(Entrepreneurより)。

■事前登録、ウェイトリスト
Mailbox:iPhone用のメール管理アプリのMailboxがリリースされた時にすでに70万人のユーザーがウェイトリストに登録していた。これはMailboxのサーバーに異常なる負担を与えないためと、需要をより増やすマーケティング戦略だ(Darrell Etherington氏)。

Superhuman:初年度は開発している最中にLP(ランディングページ)を公開した。Squarespaceで作った最小限のダメなLPを2時間だけかけて作り上げた。LPにはメールアドレスしか入れられないようにした。そしてメールアドレスを入れた際には2つの質問が自動送信された(Rahul Vohra氏)。

  1. どのメールブラウザーを使っている?
  2. メールの不満は何?

Robinhood:リリースした際には初期サイトがバズるとはまったく思ってなかった。そのためシンプルなコピーを入れて、登録するためのボタンを押して、メールアドレスを入力してもらってウェイトリストにジョインできるようにした。そしてウェイトリストの何人中、何番目かを表示するようにした。プレスを出すその前の金曜日の夜にウェイトリストの準備をしていた。その次の日の土曜日にGoogle Analyticsを開くと600人ぐらいの同時アクセスユーザー数を見かけた。何が起こったかを見たらほとんどのユーザーはHacker Newsから来ていた。Hacker Newsを見たら3番目にRobinhoodについて投稿されてた(Business Insiderより)。

■既存ユーザーからの招待制
Spotify:2008年にSpotifyがベータ版をローンチ。正式ローンチまでは招待制オンリーで進めていた。Spotifyの初期成長はこの招待制度が鍵だった。Spotifyのグロースをコントロールできたのと、よりバイラルな要素をサービスに与えた。ユーザーは最初に5人の友達に招待できるようにしてた(TNWより)。

5. インフルエンサーの活用

Key Question
ターケット層のインフルエンサーは誰で、どうやって自分のプロダクトについて話してもらえるか?

Twitter:以下図が初期ローンチのグラフだ。最初にインターネットでTwitterについてメンションがあったのは7月13日のEvan Williamのブログだったが、その前日に登録が結構入ってたのがわかる。そしてOm Malikの投稿で次の日には250人が登録。まだ600人ぐらいしかいなかったときだった。Evanの人気度とOmの推薦をもとに最初にバズるような状況を作れた(Pete Warden氏)。

Product Hunt:インフルエンサーを見つけた時に私かNathanが個人的にメールを送って、プレスでProduct Huntに言及していたPandoDailyやFast Companyの記事にリンクして我々のストーリーを説明した。マニュアルなプロセスだったが、いい寄稿者を採用するのにいい方法でよりフィードバックをもらえやすい状況を作っていた(Ryan Hoover氏)。

Instagram:創業者は初期ユーザーを慎重に選んでいた。良い写真家、特に高いTwitterフォロワー数のデザイナーを選んでた。その初期ユーザーが最初のトーン、良質なコンテンツを出した最初のInstagramをプロモーションするインフルエンサーキャンペーンと言えるだろう。Jack DorseyはInstagramの一番の営業マンだった。最初は彼の投資が(Instagramの前身のサービスである)Burbnではないアプリに行くことに対してショックだったが、すぐにInstagramをBurbn以上に好きになった。そしてInstagramが2010年10月6日にローンチした時に、Jack Dorseyが共有してくれたおかげですぐにバズった。アップルのアプリストアのカメラアプリの中でいちばんになった(Sarah Frier氏、No Filter: The Inside Story of Instagramより)。

6. PR・メディアの活用

Key Question
プレスやメディアにピッチできる新しく、面白く、そしてユニークなストーリーとは?

Superhuman:プレスをうまく使うのは時代精神的な瞬間に入り込むこと。我々の場合はMailboxがシャットダウンする時だった。私はかなり読まれたM&Aの生き残り方についての記事を書いたが、それはMailboxのシャットダウンと合わせて書いたもの。投稿はMediumで出したが、qz.comにも転載された。時代精神的な瞬間に入り込めた。その記事を書くのに3日間それだけに集中したのと、あと1日記事をいろんな人に共有するのに時間をかけたので、合計4日間フルフルかかった。でもその4日間で5000人の登録が入ってきた(Rahul Vohra氏)。

Product Hunt:FastCompany記事のようにゲスト投稿をテックメディアで書いて認知を得た。初期はプレス・メディアで登録を伸ばすのに効果的だった。TechCrunchを読む人はProduct Huntを見る人と同一だった。さらにProduct Huntでローンチしたいいプロダクトを知り合いの記者に情報を流すようにした。記者の興味に合わせてプロダクトを送り、それについて記事を書いてもらってProduct Huntにリンクしてもらった。しかもそれによってよりクリエイターやアーリーステージの会社に認知を与えてた(Ryan Hoover氏)。

Airbnb:ターニングポイントはコロラド州デンバーで行われた2008年の民主党全国委員会(DNC)だった。Airbnb創業メンバーはイベントのキャパの4倍以上の人が参加すると知っていて、その影響で部屋のレンタルの需要が高まると知ってた。部屋を譲ってもらうのは簡単だったが、知名度がなかったのでその部屋に宿泊してもらうことが難しかった。

それを解決するためにまずは小さいオーディエンスを持っているブロガーに当たった。直感に反するかもしれないが、小さいブロガーがAirbnbについて投稿することによって大きめのメディアが取り上げる必要があると感じた。それがどんどん加速して、最終的には全米に放映するNBCやCBSがAirbnbの創業者をインタビューしていた。

DNCはAirbnbにとってよかったが、結局1週間しか続かなかった。創業者がイベントからのインパクトを最大限に広げられないかとキッチンで座ってたときに、シリアルを売って黒字化するアイデアを思いついた。2人ともデザイナーで名門ロードアイランド・スクール・オブ・デザインの卒業生だった。嘘のシリアルの「Obama O’s, the Cereal of Change」と「Cap’n McCain’s, a Maverick in Every Box」を考えた。箱のアートは彼ら自身で考え、カリフォルニア大学バークレー校の生徒にお願いして安く箱を印刷してもらった。箱はフラットな長方形で印刷されたので、1つひとつ形を切り取って手作りした。
創業メンバーはいろんなテックブロガーに箱を送り、それについて記事を書いてもらった。その後に一箱40ドルで売った。Obama O’sが売れすぎて、Cap’n McCainを無償でつけるようになった(Pandoより)。

Slack:ベータ版をベータ版と呼ばなかったのは、そうするとサービスがあまりよくないと思われるからだった。チームの過去の経験を活用してプレス戦略を行った。それでSlackを使うリクエストが遅れるようにした。初日に8000人、2週間後に1万5000人まで上がった。ローンチ時のメディアの力は強い(Stewart Butterfield氏)。

Instagram:PR会社を使わずに直接プレスにコンタクトした。これは正しい戦略だったとKevin Systromが語る。いいプロダクトと熱い創業者からピッチするといい記事となる。プロダクトを好きになりそうな人に関しては躊躇なく連絡した。それがうまくいった。New York Timesとかに連絡する意味がないといろんな人から言われたが、NYTは話すだけではなく、直接会いにきてくれた。そして2010年10月にローンチした同日にプレスが出て、サーバーへの負担がハンパなかった(TNWより)。

7. ローンチ前にコミュニティを作る

Key Question
あとあと活用できるコミュニティを今作れるか?

Product Hunt:Linkydinkと言うメルマガツールを使ってメルマガとしてスタートした。Product Huntを開発している間にMVP版に貢献してくれる人たちやプロダクト関連の人にモックを共有してフィードバックをもらってた。これは顧客開発のためだけではなく、共有してた人たちにプロダクトに貢献してプロダクトの一部として感じてもらうようにしていた(実際に貢献してくれてた)。その5日後、MVPが完成した。Product HuntのURLをサポーターたちにメールして、周りに共有しないようにお願いした。サポーターたちは自分たちが開発に貢献した感情を抱いてたので、プロダクトにすぐに愛着が生まれた。それで最初の30人を獲得した。週の終わりには100人集まったので、公開できると思った(Ryan Hoover氏)。

Stack Overflow:創業メンバーのJoel SpolskyとJeff Atwoodは過去の経歴のおかげで大きなフォロワーコミュニティを持っていた。お互いのコミュニティに対してプライベートベータ版に招待した。コンテンツが最初からないと微妙に見えるので、招待する前に創業メンバー自らコンテンツを作っていた(Jon氏)。

おさらい

最初の1000人を獲得するには、以下7つの戦略が使われた。

  1. オフラインで直接ユーザーと会う
  2. オンラインで直接ユーザーと会う
  3. 友達を招待する
  4. 取り残されることへの恐れ(FOMO)を作ること
  5. インフルエンサーの活用
  6. PR・メディアの活用
  7. コミュニティを作る

どの戦略にフォーカスするべきか決めるために自分に聞くべき質問は以下のとおり。

  1. 初期ターゲットユーザーは誰で、どのオフラインの場所で集まっている?
  2. 初期ターゲットユーザーは誰で、オンラインのどこで集まっている?
  3. 自分の友達は初期ターゲット層に当てはまるか?当てはまっていれば、サービスに招待したか?
  4. ユーザー生成コンテンツ「UGC」に頼るプロダクト?初期コミュニティはキュレーション型にすることを検討するべき
  5. 強い企業価値があるか?その場合はウェイトリストを検討するべき
  6. ソーシャルなプロダクトか?その場合は既存ユーザーに新規ユーザーの招待させるように検討するべき
  7. ターケット層のインフルエンサーは誰で、どうやって自分のプロダクトについて話してもらえるか?
  8. プレスや¥メディアにピッチできる新しく、面白く、ユニークなストーリーとは?
  9. あとあと活用できるコミュニティを今作れるか?

Airbnbは新型コロナで売上大幅減を予想する中、従業員1900人の解雇を発表

旅行者と宿泊先をマッチングする企業として知られるAirbnbは2020年5月5日午後、従業員の4分の1を解雇すると発表した。TechCrunchが確認したメモの中で、同社は売上の減少とコスト削減の必要性を挙げた。

AirbnbのCEOで共同創業者のBrian Chesky(ブライアン・チェスキー)氏が書いたメモには、同社の全従業員7500人の25.3%にあたる1900人が解雇される、とある。解雇は交通やAirbnb Studiosといった多くの内部プロダクトグループ、今後のための取り組みそして今後「縮小」するであろうHotelsとLuxに影響する。

TechCrunchとの電話の中でAirbnbは国ごとの解雇者数を明らかにはしなかったが、従業員解雇は「企業向け部門に多い」とメモには書かれている。同社は取り組みを縮小しつつ基幹のオペレーションにフォーカスし、実験的で費用のかかる試みを減らすようだ。

チェスキー氏の手紙によると、Airbnbは2020年の売上高が2019年の半分以下になると予想している。同社の2019年の売上高はおおよそ48億ドル(約5100億円)だった。

Airbnbはこれより前に、旅行業界に影響を及ぼしている新型コロナウイルス(COVID-19)のためにレイオフはあり得ると認めていた。同社は2つの10億ドル(約1070億円)の債券発行を含め、ここ数週間で資金を確保した。世界の身動きが取れなくなり、旅行者は足を止め、グローバルで旅行支出が激減する中、資金調達でいくらかの流動性を保てる。

この冬眠期間を生き延びられるようマーケットプレイスの需要と供給を健全に維持するために、Airbnbはユーザーがペナルティなしで予約をキャンセルできるようにし、ホスト側には経済援助を提供した。おそらく調達した資金の一部はこうした取り組みにあてられ、また同社が2021年まで健全運営できるだけの資金となる。

同社は以前、2021年のIPOを約束していた。2020年までに十分強固な経済基盤を持っていたため、多くの人が資金潤沢で時折黒字となっていたAirbnbは従来のIPOの代わりに直接上場を選ぶだろうと予想していた。それは今となっては昔のことだが、同社はメモの中で事業はすぐに「完全復活する」と予想している、と明記した。

そして疑問となるのが、その復活がいつになるのかということだ。同社は長い間、バリュエーションが大きく、資金豊富な典型的なシリコンバレーのユニコーンとされてきた。そして収益をあげ、好きなように上場できるだろうともいわれた。ここにはパンデミックなどは盛り込まれていなかった。

解雇される従業員は14週間分の給与を受け取り、さらに勤続1年につき1週間分の給与が加算される。同社はまた、保有期間12カ月未満の株式を持つ従業員がベスティングオプションを実行できるよう1年の縛りをなくす。加えて、米国ではCOBRAを通じた12カ月間の健康保険を、米国外では年内のヘルスケアを提供する。

[原文へ]

(翻訳:Mizoguchi

Airbnbが契約社員をレイオフ、夏のインターンシップもキャンセルへ

Airbnbは派遣社員との契約を早期に終了し、夏のインターンシップを延期したとProtocolが報じている。Airbnbの契約社員は、物件検査員やホームコンサルタントなどを務めている。

契約社員は派遣会社からの通知を受けた後、最低2週間の給与を受け取るという。

Airbnbはまた、学部生の採用を2021年まで延期すると報じられている。TechCrunchがインターン生から聞いたところによると、彼は昨日通知を受け、新しいインターンを探しているという。

新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミック下で、インターンシップをキャンセルしたテック企業はAirbnbだけではない。3月にはYelpが夏のインターンシップをキャンセルし、TCのNatasha Mascarenhas(ナターシャ・マスカレンハス)記者は、StubHubやGlassdoor、Funding Circle、Checkrもそれぞれのインターンシップをキャンセルしていることを突き止めた。

これらの人事は、Airbnbが10億ドル(約1076億円)の融資を確保した翌日に実施された。2020年4月初めにも、Airbnbはさらに10億ドルを負債と株式により調達している。

TechCrunchはAirbnbに連絡を取っており、返事があればこの記事を更新する。

新型コロナウイルス 関連アップデート

原文へ

(翻訳:塚本直樹 Twitter

Airbnbが新型コロナ対応で1080億円の協調融資を確保

Airbnb(エアビーアンドビー)は機関投資家からの協調融資で10億ドル(約1080億円)を確保した、と発表した。

緊急のキャッシュ注入は、新型コロナウイルスによる移動制限でバケーションレンタルが無惨なものになっていることを受けての措置だ。人々は家に閉じこもり、海外旅行は禁止されたり公衆衛生上の懸念から控えるよう強く促されたりしている。

融資を引き受けた機関の名称や条件などは明らかにされていない。しかしロイターはこの件に詳しい情報筋の話として、プライベートエクイティファンドのSilver Lake、Apollo Global Management、Sixth Street Partners、Oaktree Capital Management、Owl Rockによるもので、なかでもSilver Lakeが「中心的な役割を担っている機関の1つ」とされている、と報じている。ただし全社ともコメントを拒否した。

ロイターの情報筋によると、融資期間は5年間で、金利はLiborベンチマークで750ベーシスポイント。投資家らは12%ほどのレートで稼ぎ、ローンの額面は少しディスカウントされているという。協調融資の条件は第一順位担保で、もしAirbnbが債務不履行に陥った場合、リストにある債権者が最初に支払われるという。

我々はAirbnbにコメントを求めている。

今月初めAirbnbは前述のプライベートエクイティファンド、Silver LakeとSixth Street Partnersから債権と株式で10億ドルを調達したことを発表していた。その際、Airbnbは苦難の時期を乗り越えるのに使うのではなく、現在進行形の長期的戦略にあてられると話していた。

10億ドルの協調融資は明らかに、COVID-19による足元の影響に対処するためのものだ。しかし、Airbnbは声明の中で、パンデミック後の将来について旅行が活発になるという上向きの予想図を描こうとしている。ただ、それがいつになるのかは具体的に示せていない。

「旅行業界のあらゆる部門がパンデミックという嵐の渦中にあるにもかかわらず、多くの機関が当社に対して示してくれた自信や信頼に深く感謝する。人々が再び旅行するようになるのはわかっている。支援により当社はしゃがみこむのではなく、コミュニティに投資しながら前進を続けることができる」とAirbnbの共同創設者でCEOのBrian Chesky(ブライアン・チェスキー)氏は声明で述べた。「ここ数週間取ってきた措置で、パンデミックという嵐がどれくらい長く続こうとも当社はさらに強くなって嵐から抜け出すだろう」。

現金の注入は「Airbnbが引き続き世界220カ国・地域にまたがるホストやゲストの企業やコミュニティに引き続き投資できることを確かなものにする」と同社は述べた。

同社は先月、ゲストがコロナ禍の予約の全額返金を受けられるようポリシーを変更したが、その後同社はキャンセルや返金に直面したホストから怒りをぶつけたられていた。そして同社は新型コロナによるキャンセルで影響を受けたホストを支援するために2億5000万ドル(約280億円)を拠出した。

英国を含む一部の国は新型コロナパンデミック中のホリデーレンタルを全面禁止している。英国は最近、「隔離の隠れ家」と広告していたホストを見つけて取り締まった。

また、Airbnbのようなプラットフォームでレンタルを提供しているプロの貸主が、現状コストがかかるばかりとなっている空室物件で収入を得ようと模索していて、ロンドンのような一部のマーケットで長期貸し物件が増えているというレポートもある。

住居賃貸契約は5年以上延ばすことができる。レンタル物件がそうしたマーケットに流れ込めば、レンタルプラットフォームが今まで金儲け手段として利用してきたバケーションレンタルの多くの物件が使えなくなるかもしれない。

1つ確かなことがある。グローバルの旅行危機はAirbnbのIPO計画に大きな影を落としている。昨年9月、同社は投資家、従業員、そして世界に対し2020年に上場すると明言した。その数カ月後にコロナウイルスが発生し、2019年にピーク時は350億ドル(約3兆7000億円)あったバリュエーションが激減した。

ロイターによると、先週プライベートエクイティファンド2社との10億ドルの債権ディールには保証が含まれていて、これはバリュエーション180億ドル(約1兆9000億円)という数字で計算されるかもしれない。3月初めに同社が内部で使用したバリュエーション260億ドル(約2兆8000億円)をもずいぶん下回っている。

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参考:Airbnbが新型コロナ禍の中、未公開株式投資会社から1000億円超を調達

新型コロナウイルス 関連アップデート
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(翻訳:Mizoguchi

Airbnbが新たに調達した資金で長期滞在の機能を強化

Airbnbは、ビジネスの成長部門に投資しようと、ランディングページに手を加え、長期滞在にフォーカスした新機能を導入する。

数日前にAirbnbのCEOであるBrian Chesky(ブライアン・チェスキー)氏は10億ドル(約1085億円)の資金調達や、3つのコアプロダクトに注力する計画を発表していた。コアプロダクトとはホスト、長期滞在、Airbnbエクスペリエンスだ。同社は10億ドル(約1085億円)をプライベートエクイティファンドのSilver LakeとSixth Street Partnersから債権と株式で調達した。

チェスキー氏は4月6日に、人々とつながり旅行したいという欲求は強まっており「それを具現化する方法は世界が変化するにつれて明らかになるだろう」との考えを示した。

Airbnbは人々の動きがどのように展開されるかを占っている。同社の予測では、その動きは長期滞在に向かう。Airbnbが公開した最近のデータがそうした考えを裏付けている。3月下旬の2週間、居住地と同じ町に長期滞在を予約したゲストの数は倍近くにのぼった。一方、Airbnbホストの80%が長期滞在を受け入れ、同社のリストにあるアクティブ物件の半数が1カ月以上の長期滞在を割引価格で提供している。

4月9日からAirbnbはランディングページで長期滞在をアピールする。同社はホスト向けに長期滞在の利点を案内する通知や、長期滞在の予約を受け付けるリスティングを更新するためのガイドを立ち上げた。ホストがリスティングを管理するのに使うポータルの中に機能を導入することも決めた。

同社によると、4月9日の新しいランディングページ立ち上げ時に、1カ月単位の滞在を提供する物件は100万件超となる見込みだ。これらの物件はキッチンや洗濯機、Wi-Fiなど長期滞在に必要なアメニティが備わっている。

新型コロナウイルス(COVID-19)は旅行産業を崩壊させ、と同時にヘルスケアワーカーや他の必要不可欠な職に従事する人が居住自治体に滞在するための場所を確保する必要性も生み出した。そして長期滞在分野の成長につながった。

しかしこの傾向はすでに2019年から見られていたようだ。Airbnbによると、2019年に予約された滞在7泊のうち1泊は長期滞在のものだった。

長期滞在の強化は、従来の1年単位での賃貸を扱う不動産管理会社との競合につながる。Airbnbの長期滞在は従来型の賃貸のようになっているという、いくつかの証拠がすでにある。

学生や医師、看護師、あるいは長期契約の仕事を請け負う人がAirbnbで6〜9カ月滞在できる物件を探すケースが増えている、とAirbnbは話した。2020年はすでに滞在600日以上の予約があり、今年これまでに予約されたものの中で最も長い滞在は700日超だったという。

長期貸しの促進が法的な措置につながるかどうかは不透明だ。同社は米国や欧州の自治体、観光協会と裁判で争ってきた。2019年12月に欧州の最高裁判所が、Airbnbは本格的な不動産エージェントというより、短期宿泊の設備を探す人々をつなげるオンラインプラットフォームだという考えを示し、同社は重要な法的ハードルをクリアした。この裁定によって、自治体当局はAirbnbに自治体の財産法遵守を強制するのが難しくなること考えられる。

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新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:Mizoguchi

Airbnbが新型コロナ禍の中、未公開株式投資会社から1000億円超を調達

Airbnb(エアビーアンドビー)は米国時間4月6日、未公開株式投資会社であるSilver Lake(シルバー・レイク)とSixth Street Partners(シックス・ストリート・パートナーズ)から、融資および株式で10億ドル(約1090億円)調達したと発表した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、同社のオンライン宿泊マーケットプレイスが急激に落ち込む中でのことだ。

契約条件は公表されていない。Airbnbが以前公表していた上場計画に、この出資がどう影響を与えるのかもわかっていない。

新型コロナウイルスによって起こされるCOVID-19は、世界中の政府に自宅待機命令の発出を促し、旅行、接客業界にキャンセルの波を引き起こした。Airbnbはこの資金調達について、長期的投資に向けた現在進行中の事業を支援するためであると説明し、これが戦略的な投資であり低迷からの回復のためではないこと強調した。

「現在の状況が接客業界にとって困難なものであることは明らかだが、旅に出て本物の体験をする欲求は、基本的かつ永遠のものだ」とSilver Lakeの共同CEO兼マネージングディレクターのEgon Durban(イーゴン・ダーバン)氏は声明で述べた。「Airbnbの多様かつ国際的で弾力性のあるビジネスモデルは、世界が必ず復活し外へ出て旅を体験する時、発展するために最適である」

同じく米国時間4月6日にAirbnbのCEO、Brian Chesky(ブライアン・チェスキー)氏は、人とつながり旅に出る欲求はこの期間に強まっているが「それを具現化する方法は世界の変化とともに明らかになっていくだろう」と述べた。

Airbnbは、人々の働く場所と方法が変わっていくことに賭けている。そのため、同社は企業の焦点と新たな資金を「ホスト」「長期滞在」および「Airbnb体験」という3つ主力製品につぎ込むと語った。

2020年4月にAirbnbは、新型コロナの影響を受けたホストを救済するために2億5000万ドル(約272億円)を準備すると語った。これは、3月14日~5月31日の期間、新型コロナによる予約キャンセルがあった場合、ホストが通常のキャンセルポリシーの下で受け取るはずだった金額の25%をAirbnbが支払うものだ。このポリシーは上記期間の予約取り消しすべてについて遡って適用される、とAirbnbはいう。

これは新型コロナのために予約をキャンセルした宿泊客が全額返金を受けられる、という同社のポリシーに不満を募らせるホストに対する補償を目的としている。そのポリシーは現在も有効で、3月14日以前から5月31日までの間の宿泊を予約し宿泊客は、キャンセルして通常の返金または旅行クレジットを受け取れる。

画像クレジット:TOSHIFUMI KITAMURA / Contributor / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AirbnbがCOVID-19で予約をキャンセルされたホストのために270億円の救援金を準備

Airbnbは、COVID-19の影響を受けたホストへの2億5000万ドル(約272億円)の支援を発表した。3月14日から5月31日までチェックインを予約していたゲストがキャンセルした場合、Airbnbが通常のポリシーにより受け取るはずだった金額の25%をホストに支払う。Airbnbによるとこのポリシーは、その期間のすべてのキャンセルに対して遡及的に適用される。

これは、ホストに対するAirbnbの救済策で、ゲストがキャンセル料を全額受け取ることができるというAirbnbのポリシーに打撃を受けているホストが対象となっている。そのポリシーは現在も有効で、3月14日以前から5月31日までの間に予約を入れていたゲストは、キャンセルすると通常の返金や旅行のクレジットを受け取る。

AirbnbのCEOであるBrian Chesky(ブライアン・チェスキー)氏は、3月30日のホスト宛書簡で次のように述べている。「キャンセルしたゲストは、全額返金されなければならないと私たちは決定しました。この決定はビジネス上のものではなく、公衆衛生の保護に基づいていることをご理解ください。ただし、私たちは健康と安全を優先する正しいことをしたと信じています。しかしパートナーであるホストとの皆さんに相談せず、その決定をゲストに直接伝えたことにお詫び申し上げます。皆さんのご不満は承りましたし、もっと良いパートナーであるべきだったと反省しています」。

このほかAirbnbは、スーパーホストと体験ホストのための1000万ドル(約11億円)のファンドを作っている。内100万ドル(約1億1000万円)は社員が寄付し、残る900万ドル(約9億8000万円)をAirbnbの共同創業者であるJoe Gebbia(ジョー・ゲビア)氏とブライアン・チェスキー氏、Nate Blecharczyk(ネイサン・ブレハルチク)氏が個人的に拠出する。4月以降、ホストは最大5000ドル(約54万円)の助成金を申請できる。そしてその間にホストへのサポートを表明したいゲストは、ホストに直接支払うことができるようになる。

チェスキー氏は現在、ホストのためのビデオQ&Aを行っている。それはここで観ることができる。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Airbnbが新型コロナ対策でキャンセル料なしの対象を拡大するポリシーを発表

世界的に新型コロナウイルス感染症が拡大している現状への対応として、Airbnbは特定のエリアの予約に限定して、キャンセル料を課さないとするポリシーのアップデートを発表した。Airbnb経由で中国本土、韓国、イタリア、米国で予約していた宿泊客は手数料なしでキャンセルできる。

Airbnbのニュースルームページに詳細があるが、米国における宿泊に関しては、3月13日以前に予約したもので、チェックイン日が4月1日までのものにこのポリシーが適用される。この期間設定は合理的なようだ。というのも、米国の現状について把握していない人の予約をカバーしていて、州やコミュニティがすでにとっている社会活動や移動規制をめぐるほとんどの対策の期限とも合う。またAirbnbはニュースリリースの中で、今後も状況を注視すると述べていて、これは状況によっては適用範囲が変わるかもしれないことを意味している。

上記の国に加え、Airbnbは欧州のシェンゲン圏に予約をしていた米国のユーザー、そして下記の理由で予約をキャンセルせざるを得ない世界中のゲスト並びにホストにキャンセル料なしを適用する。

  • 関係する政府や健康当局が実施する疾病コントロール制限を遵守するため
  • COVID-19流行に関連する医療または病気コントロール規制を守るため
  • COVID-19流行でフライトや地上の交通運輸がキャンセルされたため
  • 医療機関や衛生当局によってCOVID-19感染を診断されたり感染が疑われたりしているため

これは称賛すべきキャンセルポリシーで、新型コロナウイルス感染拡大によって旅行計画の変更を余儀なくされるあらゆる人を対象にしたものだ。海外旅行を考えている人は、Airbnbそしてその他の予約も再考することになりそうだ。

画像クレジット: Carl Court / Staff

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(翻訳:Mizoguchi)

LinkedIn創業者は著書「BLITZSCALING」で猛スピードこそ生き残りへの道と主張

LinkedInの共同創業者兼エグゼクティブ・チェアマンであり、Greyrock Partnersのパートナーとしてシリコンバレーを代表する投資家でもあるリード・ホフマン氏はTechCrunch読者にも名前をよく知られた人物だろう。

ホフマン氏が母校スタンフォードで続けていたスタートアップを成功させる方法の講義に加筆してまとめた本をTechCrunch Japanの同僚、高橋信夫氏と共訳した。興味深い内容と思ったので紹介してみたい。

ブリッツスケーリング 苦難を乗り越え、圧倒的な成果を出す武器を共有しよう」(日経BP)に詳しく述べられたホフマン氏の戦略は「直感と常識に反することをせよ!」というものなので、当然賛否はあるだろう。しかしスタートアップとベンチャー投資の最前線の体験から得たエピソードや観察が数多く披露されている。

本書はまず創立2年目のAirbnbが陥った深刻な危機から始まる。ホフマン氏はAirbnbの将来性をいち早く見抜いた一人で、最初期からの投資家だった。創業者たちとも親しかったため、このあたりは内側から見た手に汗握る企業ドラマだ。

Reid Hoffman

シリコンバレーで新しいアイデアが生まれるとそっくりコピーしてヨーロッパで事業化して繰り返し成功を収めてきたドイツの大企業がAirbnbにも同じ手法で攻撃をかけてきた。会社の権利のかなりの部分を譲渡するなどしてなんとか和解の道を探るべきだろうか?

しかし助言を求められたマーク・ザッカーバーグ氏らは「戦うべきだ」と言う。Y Combinatorのポール・グレアム氏の要約も面白い。「(ドイツの連中は)子供が欲しくもないのにカネ目当に赤ん坊を育ているようなものだ」とやはり一歩も引かないことを勧める。ブライアン・チェスキー氏(下の写真)らAirbnbの創業者たちも正面からの激突を選ぶ。

Brian Chesky

よろしい戦争だ。では、どうやって勝つのか?

相手は資金でも規模でも圧倒的に大きい実績ある企業グループで、Airbnbは無名のスタートアップだった。ここでAirbnbを成功させた戦略が「ブリッツスケーリング」だというのがホフマン氏の主張だ。

ブリッツスケーリングはブリッツクリークからのホフマン氏の造語だ(ブリッツはドイツ語で「稲妻」という意味で日本では「電撃戦」と訳されている)、要約すれば「いかにリスクが高くても成長スピードを最優先せよ」という戦略だ。ホフマン氏はテクノロジーのように変化が急速な世界では成長速度がすべてだと主張する。「資本効率より成長率に重点を置くのではない。資本効率などはうっちゃて急成長を追求せよ。誰にも先が見えない世界で安定成長などはありえない。そっちががむしろ幻想だ」という。

もちろんブリッツスケーリングは典型的なハイリスク・ハイリターンな戦略だ。ブリッツスケーリングのコンセプトの源となった電撃戦は第二次大戦の初戦でドイツに空前の大勝利をもたらした。しかし内情はきわどいもので、もしフランスがミューズ川、セダンなどの要衝で頑強に抵抗すればドイツは大敗していたという。しかし電撃戦を発案し指揮したグデーリアン大将は「予想していない速度で進撃し神経中枢を刺せば敵はマヒする」と確信して突進し、そのとおりとなった。ブリッツスケーリングにはこの二面性がある。

Airbnbの拡大戦略は社員わずか40人のスタートアップが世界各地に一挙にオフィスを開設するなどブリッツスケーリングというのにふさわしい猛烈なものだった。ホフマン氏はブリッツスケーリングに内在するリスクの要素を熟知しており、成功させるためには無数のハードルを日々乗り越えていく必要があると指摘する。自ら体験したLinkedInを始め、Google、Amazon、Facebookなどの実例で市場の選択、ビジネスモデル、プロダクト・マーケット・フィット、ディストリビューションなどの分野でどんな努力が払われたかを具体的に説明する。これがビジネス書として非常に面白い部分だろう。

もうひとつ興味深かったのはブリッツスケーリングは既存の大企業が生き延びるためにも必要だとした点だ。Apple(アップル)はMacとiPodのメーカーとして十分成功していたがスティーブ・ジョブズはスマートフォンというまったく新しい市場を切り開いて「大企業のブリッツスケーリング」の例となった。大企業といえども同じビジネスを永久に続けていくことはできない。日本の大企業にもこのところ気がかりなニュースが続いている。誰もがAppleになれるわけではないだろうが、どんな大企業であれブリッツスケーリングの考え方を取り入れなければ今後生き延びることは難しくなるのではないか。

今月下旬にバルセロナで予定されていたMWCの開催が中止された直接の原因は、コロナウィルス感染症に対する懸念で、テクノロジーに内在するものではない。しかし「何が起きるか予測できない世界」だということの一例ではあるだろうし、その背景にはモバイルネットワークの発達で情報拡散の速度と密度が格段に高まったことがあると思う。

本書にはLinkedInを買収したMicrosoft(マイクロソフト)のビル・ゲイツ氏が内容を的確にまとめた序文を寄せている。企画から編集作業まで担当した日経BPの中川ヒロミ部長はFactfulness(『FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣 』)を大ヒットさせているが、こちらも最近のノンフィクションでベストの1だ。

画像:TechCrunch

滑川海彦@Facebook

ハイテク業界の醜悪な真実を明らかにしたTechCrunch2019年調査レポートトップ10

Facebookがティーンエージャーをスパイしていたこと、Twitterアカウントがテロリストに乗っ取られたこと、そして児童性的虐待の画像がBingとGiphyで発見されたことなどが、2019年のTechCrunchの調査レポートで明らかになったもののなかでも、とりわけ醜悪な真実たちだ。安全性の欠陥や力の濫用が及ぼす影響が、ますます大きくなる中で、ハイテク業界はこれまで以上に多くの監視の目を必要としている。原因が悪意、無知、あるいは貪欲のいずれであろうとも、そこには嗅ぎつけられた数多くの不正行為があった。

TechCrunchは、セキュリティエキスパートであるZack Whittaker(ザック・ウィテカー)記者に率いられて、増大する問題に対処するために、より長期にわたる調査を実施してきた。実際、資金調達、製品発売、そしてすばらしいエグジットなどに関する私たちの記事は、物語の半分しか語っていないのだ。おそらくスタートアップ(と彼らのその後)に特化した、最大かつ最も長期間にわたって運営されているニュースソースである私たちは、そうした企業たちが誠実であり続けることや、技術に対するより倫理的で透明なアプローチを推進していくことに対して責任を負っている。

調査に値する潜在的なヒントがある場合は、TechCrunch(tips@techcrunch.com)に連絡するか、匿名のフォームから教えて欲しい。

画像: Bryce Durbin/TechCrunch

2019年に行われた調査レポートの上位10件と、その影響を紹介しよう。

1. Facebookはティーンエージャーたちのデータを覗き見するために、金を渡している。

Josh Constine(ジョシュ・コンスティン)記者の画期的な調査によって明らかになったことは、Facebookがティーンエージャーや成人に対して月額20ドル(約2200円)のギフトカードを支払い、VPNをインストールさせて、市場調査の名目ですべての機密モバイルデータをFacebookに送信させていたことだ。Facebook Researchが抱えていた問題として挙げられたのは、たとえば18万7000人のユーザーに「Project Atlas」に登録するまでデータがFacebookに送られることを通知しなかったこと、4300人以上の未成年者から適切な保護者の同意を受け取っていなかったこと、同プログラムに関して公言した場合、ユーザーに対して法的措置をとると圧力をかけたことなどだ。また、このプログラムは、App Storeのレビュープロセスを回避するために、企業内で従業員だけを対象にアプリを配布するためにデザインされた、Appleのエンタープライズ証明書プログラムを悪用していた。

影響は甚大だった。議員たちはFacebookに対して怒りの書簡 を送った。ほどなくTechCrunchは、同様の市場調査を行うScreenwise Meterと呼ばれるGoogle製のプログラムを発見した。Googleは直ちに同プログラムを中止した。Appleは、すべての従業員専用アプリを丸1日シャットダウンすることでGoogleとFacebookの双方を罰した。このことで、Facebookの従業員はシャトルスケジュールやランチメニューにアクセスできず、オフィスが混乱した。Facebookは、このプログラムが公明正大なものだと主張しようとしたが、最終的には反発に屈し、Facebook Researchと18歳未満のユーザー向けのすべての有料データ収集プログラムを中止した。最も重要なことは、この調査レポートによって、FacebookがそのOnavoアプリをシャットダウンしたことだ。このアプリはVPNを提供するという触れ込みだったのだが、実際はどのライバルを模倣すればよいかを知るために、大量のモバイル利用データを吸い上げるものだったのだ。Onavoは、FacebookがメッセージングのライバルであるWhatsAppを190億ドル(約2兆1000億円)で買収する必要があることをFacebookに認識させたものであったが、いまや同社に対する反トラスト調査の中心となっている。TechCrunchのレポートは、Facebookの搾取的な市場監視を弱め、技術の巨人同士を競わせ、データ収集に対する透明性と倫理の水準を引き上げた。

2. WannaCryキルスイッチの擁護

急速に広がるWannaCryランサムウェアから、インターネットを保護したヒーローたちのプロフィールを描いたザック・ウィテカー記者の記事は、サイバーセキュリティの不安定な性質を明らかにしている。WannaCryのキルスイッチ(停止スイッチ)を確立したMarcus Hutchins(マーカス・ハッチンズ)氏の善意の仕事を描いた魅力的な記事は、別件のティーンエイジャーでマルウェアを作成したという罪で彼を10年の刑務所送りにするのではなく、わずか1年の保護観察付きで釈放となった判決に、影響を与えた可能性がある。

3. イーロン・マスク氏のトンネルの危険性

TechCrunchの寄稿者であるMark Harris(マーク・ハリス)記者の調査レポートは、ワシントンDCからボルチモアへのトンネルを掘るという Elon Musk(イーロン・マスク)氏のBoring Companyの計画の中に、不適切な非常口やその他の問題があることを明らかにした。火災安全およびトンネルエンジニアリングの専門家たちに相談し、ハリス記者は、州および地方政府に対して、公共インフラに近道を導入しようとする破壊的テクノロジーに対して懐疑的であるべきだという強い証拠を提示した。

4. Bingの画像検索は児童虐待で溢れている

ジョシュ・コンスティン記者の調査は、Bingの画像検索結果が、子供の性的虐待画像がどのように表示されているかを示すと同時に、何も意識していないユーザーが、そうした違法コンテンツを呼び出しかねない検索ワードも示唆した。コンスティン記者の示したヒントは、反児童虐待スタートアップAntiToxin(現在はL1ght)によるレポートへと繋がり、Microsoftは英国の規制当局に対してこれを防ぐための大幅な変更の約束を強いられた。だが、TechCrunchのレポートを引用したNew York Timesによる追跡レポートによれば、Bingがほとんど改善されていないことが明らかになった。

ザック・ウィテカー記者の調査が、その追放に疑問があったタフツ大学の学生、Tiffany Filler(ティファニー・フィラー)氏による、成績改ざん疑惑の中にある矛盾した証拠を明らかにした。記事は告発そのものに大きな疑念を投げかけ、学生自身が将来の学術的または専門的努力を狙う際の、助けになる可能性がある。

6. 教育用ノートPCの発火

Natasha Lomas(ナターシャ・ロマス)記者は教育用コンピューターハードウェアスタートアップであるpi-topのトラブル報告を行った。記事には米国のある生徒を負傷させたデバイスの誤動作が含まれていた。分解できるように設計されたpi-top 3ノートPCによって、その生徒が「非常に厄介な指の火傷」を負っていたことを内部電子メールは明らかにした。信頼性が大きく問われ、レイオフが続いた。このレポートは、生徒のような特に傷つきやすい者たちを中心に置き物理的な世界で事業を展開するスタートアップたちは、いかに安全を最優先にしなければならないかということを強調している。

7.Giphyは児童虐待画像をブロックできない

Sarah Perez(サラ・ペレス)記者とザック・ウィテカー記者は、児童保護のスタートアップL1ghtと協力して、性的虐待画像のブロックに対するGiphyの怠慢を暴露した。このレポートは、犯罪者たちが違法な画像を共有するためにサイトをどのように使用し、それが検索エンジンによって、誤ってインデックスされたかを明らかにした。TechCrunchの調査が明らかにしたのは、自らのコンテンツに対してもっと警戒する必要があるのは、公的な技術の巨人たちだけではないということだ。

8.Airbnbの反差別に対する弱み

Megan Rose Dickey(ミーガン・ローズ・ディッキー)記者は、盲目で耳が不自由な旅行者の予約が盲導犬を連れていたためにキャンセルされた際の、Airbnbによる差別的ポリシーが現れたケースを調査した。ディッキー記者のレポートが1カ月の営業停止のきっかけになるまで、Airbnb は差別行為によって告発されたホストを単に「教育」しようとしただけだった。調査は、Airbnbが収益を生み出すホストを保護するためにどんなこと、そしてポリシーの問題によりIPOを損なう可能性があることを明らかにした。

9.期限切れのメールがテロリストたちにプロパガンダをツイートさせる

ザック・ウィテカー記者は、乗っ取られたTwitterアカウントを通じて過激派組織IS(イスラミック・ステート)のプロパガンダが拡散されていることを発見した。彼の調査により、Twitterアカウントに関連付けられたメールアドレスの有効期限が切れると、攻撃者はそれを再登録してアクセスし、Twitterから送信されたパスワードリセットを受信できることが明らかになった。記事は、ビッグテクノロジーのセキュリティ上の欠点を悪用する、巧妙だが決して高度ではないテロリストグループの手段を明らかにしただけでなく、すべてのサイトがふさぐべき危険な抜け穴を特定した。

10.ポルノとギャンブルのアプリがAppleを出し抜く

ジョシュ・コンスティン記者は、数十におよぶポルノおよびリアルマネーのギャンブルアプリが、Appleのルールを破りながらエンタープライズ証明書プログラムを悪用することでApp Storeのレビューを回避していることを発見した。それらのアプリの多くが中国を拠点にしたものだ。このレポートは、企業証明書が脆弱で簡単に詐取される要件を明らかにした。7カ月後、Apple は中国からのポルノおよびギャンブルアプリの削除リクエストが急増していることを明らかにした。この調査は、Appleが企業証明書ポリシーを厳しくする後押しをすることになり、さらにCEOのティム・クック氏が日頃他の技術大手のポリシーに対して頻繁にジャブを繰り出しているにもかかわらず、同社自身にも対処すべき問題がたくさんあることを証明した。

ボーナス:HQ Triviaの従業員たちがCEOを解任しようとして解雇された

『ゲーム・オブ・スローンズ』にも負けない物語は、その影響がすべてのスタートアップエグゼクティブへの警告であるにしても、除外するには興味深いものだった。ジョシュ・コンスティン記者は、ゲームスタートアップ、HQ Triviaの業績が急降下した際に、CEOの無能さと不作為に対して従業員たちが起こした反乱の物語を明らかにした。CEOを解任するために、取締役会への請願を組織した従業員は解雇され、さらなる人材の離職と停滞につながった。調査レポートは、スタートアップの幹部たちに、(団結したり離職することで力を発揮する)従業員たちに対する責任があることを思い出させるのに役立った。

ジョシュ・コンスティン記者へのタレコミ情報がある場合には、暗号化されたSignalアプリ、米国(585)750-5674へのSMS、joshc at TechCrunch dot com、あるいはTwitter DMを介して連絡することができる。

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(翻訳:sako)

Airbnbが正式に宿泊施設でのパーティーやイベントを禁止

Airbnbリストにある全宿泊施設を検証する計画を明らかにしてから1カ月が経ち、民泊大手の同社はホストとゲストを守るためのさらなる策を発表した。過剰な騒音、清潔さに関する懸念、認められていないゲストや駐車、喫煙などを含むあらゆるシーンに対応するための「透明性があり、かつアクションを起こせるフレームワーク」を導入するというものだ。来年上場を予定しているAirbnbは、同社のプラットフォームで予約した施設での「誰でも参加できる」パーティーを全て禁止している。

認められていないパーティーは長い間、Airbnbの施設では禁止されてきた。新たな策では、つい最近カリフォルニアのAirbnb施設で開催され、5人が殺害されたハロウィンパーティーのような、ホストに許可されていないイベントをゲストが開催するのを禁止しようとしている。

Airbnbはまた、新たな策について行政トップや当局が同社と協議するためのホットラインも新設する。「住宅シェアは、世界中の多くのカルチャーで昔から行われてきた一方で、Airbnbのようなデジタルプラットフォームの興隆でかつてないほど人々にとって身近なものになった」とAirbnbの責任担当副社長Margaret Richardson(マーガレット・リチャードソン)氏は今日の声明文に書いている。「それと引き換えに、Airbnbは何百万という人が互いに信用できるフレームワークを創出するために世界中の都市、ホスト、ゲストコミュニティと協力して取り組んできた」。

2008年に設立されたAirbnbは、個人の宿泊施設のルールを考案するために数多くのホストに注意を向けるのではなく、リストにある物件の検証やより厳しいゲストルールの適用を長らく回避してきた。同社は成長していて、また上場への道筋を整えている最中であるため、ホストやゲスト、コミュニティを守るためのさらなるポリシー刷新が見込まれる。

先月初めにAirbnbは「全施設の写真や住所、リストに記された詳細、清潔度、安全性、ベーシックなアメニティが正しいものであるかどうかを確かめる」と話した。同社の新たな基準をクリアした物件だけが、今年12月15日までに「お墨付き」となる、とCEOのBrian Chesky(ブライアン・チェスキー)氏は先月全社員に向けたメールに記している。今月からAirbnbは新スタンダードに適合しない物件を予約しているゲストの予約を取り直したり、返金したりする。

同社は先月、ゲストが年中いつでもどこからでもAirbnbの従業員に連絡をとれるホットライン「24/7 Neighbor Hotline」を立ち上げる計画も示した。同社はこのサービスを来年本格展開する。

リチャードソン氏は上記の変更を、元警視庁長官でオバマ大統領(当時)の警察部門タスクフォースの共同議長を務めたCharles Ramsey(チャールズ・ラムジー)氏、そして地域治安維持活動局法務部の前ディレクターRonald Davis(ロナルド・デイビス)氏と共に考案した。

画像クレジット:Phillip Faraone / Stringer / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi)

Airbnbの最高執行責任者ジョンソン氏が来年3月退任

AirbnbのCOO(最高執行責任者)であるBelinda Johnson(ベリンダ・ジョンソン)氏が来年3月に退任することを従業員に通知した。最初にCNBCが報じた。Airbnbはこのニュースを認め、ジョンソン氏が取締役会のメンバーとして残ることを明らかにした。ジョンソン氏のCOOとしての最終日は2020年3月1日だ。

ジョンソン氏退任のニュースは、Airbnbが来年のIPOに向けて準備を整えている中でのものだ。9月、同社は2019年第2四半期の売上高が10億ドル(約1090億円)超となったことを発表した。同社はまた、過去2年間、EBITDAでも黒字となっているとしている。

しかしAirbnbには議論がつきまとっている。住宅価格に及ぼすAirbnbの影響からくる規制の問題、そして差別の問題など、株式公開する前に解決しなければならないものを抱えている。

退任の理由についてジョンソン氏は、ワークライフバランスのためとAirbnbのニュースルームに掲載されたメモの中で記している。「素晴らしい家族とより多くの時間を過ごしながら、役員会に加わってAirbnbの長期的な成功に貢献するというのは素晴らしい機会だ」とジョンソン氏は語った。

2011年にAirbnbに加わったジョンソン氏は、Airbnbの共同創業者でCEOのBrian Chesky(ブライアン・チェスキー)氏が採用した最初のエグゼクティブだった。

「ベリンダには今後長く役員会にいてもらうつもりだが、彼女がもし望めばいつでもエグゼクティブとしてAirbnbに戻ってこれると伝えてある」とチェスキー氏は語った。

画像クレジット: Photo by Phillip Faraone/Getty Images for WIRED25 / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi)

Airbnbが殺害事件や詐欺事件の発生を受け、全宿泊施設を検証へ

Airbnbでレンタルされた米国カリフォルニア州の施設で行われたハロウィンパーティーで5名が死亡したことや、Airbnbが全国レベルの詐欺事件を防げなかったことをViceの記事で指摘されたことを受け、同社は登録済みの700万カ所のレンタル施設すべてを検証すると発表した。

「Airbnbのレンタル施設は近々、写真、住所、説明文の正確性、清潔さ、安全性、基本的アメニティーなどを検証される」とAirbnbの共同創業者でCEOのBrian Chesky(ブライアン・チェスキー)氏が米国時間11月6日に全社宛てメールに書いた。2020年12月15日から同社の新しい標準に合致した施設は「明確に識別」されると同氏は指摘した。来月以降Airbnbは、新たな基準を満たさない施設を予約あるいは利用した宿泊客には、再予約あるいは払い戻しに応じる。

長らく待たれたAirbnbの安全基準変更は、同社がIPOまたはダイレクトリスティングを計画している時期の数カ月前であり、「パーティーハウス」を禁止し、未承認のパーティー、ホストやゲストの不品行などの取締りを強化するとチェスキーCEOが発表した数日後のことだった。

「インターネットにおける信頼の獲得は、インターネットプラットフォーム上の情報の正確さを検証することから始まる。そしてこれはわれわれの業界にとって重要な一歩であると信じている」と同氏が社内メールで語った。

Airbnbは24時間対応の近隣ホットラインも計画している。宿泊客がいつでもどこでもリアルにAirbnb社員と連絡を取れるサービスで、来年全面スタートする予定だ。さらにAirbnbは、高リスクの可能性がある宿泊客のスクリーニングを来年から全世界に拡大する。

こうした新たな取組みを指揮するのは、Airbnbの信用担当副社長であるMargret Richardsons(マーグレット・リチャードソンズ)氏で、ハロウィンパーティーの虐殺事件への対応をチェスキー氏から任された人物だ。同社はフィラデルフィアとワシントンDCの警察署長を務めたCharles Ramsey(チャールズ・ラムジー)氏、および元イーストパロアルト警察署長のRonald Davis(ロナルド・デイビス)氏にもプロジェクトへの助言を依頼している。

「ジョー(Joe Gebbia、ジョー・ゲビア)とネイト(Nate Blecharczyk、ネイト・ブレチャージク)と私がAirbnbを始めてから11年以上が過ぎ、世界について何が私を一番驚かせたかを聞かれてきた」とチェスキー氏は言う。「私の答えはふたつ。人は基本的に善良であること、そして我々の99%は同じだということだ。今も我々はそれを信じている。そしてさまざまなことが変化する中、これからも世界にそのことを示し続けていきたい」

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Airbnbがハロウィン5人殺害事件を受け「パーティーハウス」を禁止

AirbnbのCEOであるBrian Chesky(ブライアン・チェスキー)氏は11月2日、Airbnbのサービスを使ってレンタルされた米国カリフォルニアの住宅で催されたハロウィンパーティーで5人が殺害された事件を受け、「パーティーハウス」を禁止してホストとゲストを守るためにさらなる策を講じると発表した。

チェスキー氏が11月2日に一連のツイートを通じて明らかにした。「カリフォルニア・オリンダで木曜夜に起こった事件はおぞましい」と書き込んだ。「この悲劇の影響を受けた家族や近所の人の心中を察する。Airbnbは彼らのサポートに動いている」。

そして同氏は、パーティーハウスは禁止し、認められていないパーティーの取り締まりをさらに強化していると述べた。

チェスキー氏は安全性を高めるための他の対策も明らかにした。Airbnbのリスク感知テクノロジーで引っかかった高リスク予約のマニュアル検査の拡大や、パーティーハウスに迅速に対応する専門チームの設置などだ。

AirbnbエグゼクティブチームのMargaret Richardson(マーガレット・リチャードソン)氏が「これらの新しい策を可能な限り早く導入するためレビュープロセスを加速させる」とも加えた。

 

「パーティーは大邸宅でのパーティーとしてソーシャルメディア上で宣伝されたとコントラコスタ郡の警察が語った」とSan Francisco Chronicle は報じた。警察は騒音の苦情を受けて10月31日にその邸宅に向かった。銃撃が始まった午後10時50分ごろのことだ。その場で数人が死亡し、金曜夜に5人目が亡くなった。

画像クレジット:Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi)

高度なAPIやJSライブラリを使う現代的なウェブサイト作りを助けるGatsby

ReactやGraphQLのような現代的なウェブの技術を使ってよりよいサイトをより速く作れるプラットホームであるGatsbyは(ギャッツビー)米国時間9月26日、CRVがリードするシリーズAラウンドで1500万ドル(1億6200万円)を調達したことを発表した。これまでの投資家のTrinity Ventures、Mango Capital、Fathom Capital、Dig Venturesに加え、KongのCEOであるAugusto Marietti(アウグスト・マリエッティ)氏とAdobeのCPO Scott Belsky(スコット・ベルスキー)氏も参加した。同社のこの前の資金調達は380万ドルのシードラウンドだった。

Gatsbyは広く知られている名前ではないが、2015年のローンチ以来急速に成長した。今やIBM、PayPal、Braun、Airbnb、Impossible Foodsなどもユーザーだ。同社によると。上位1万のウェブサイトの約1%は、このプラットホームを使って作られている。同社を使うことのアドバンテージは、古臭いLAMPスタックを使わずにすみ、現代的なオープンソースのツールと実践的技術をベースとする、より現代的なスタックを使えることだ。Gatsbyはまた、 一枚岩的なCMSシステムを避け、もっと多様なツールを使うが、それでもなおWordPressやDrupalのようなプラットホームを使って、基本的にヘッドレスなCMSシステムを作れる。その場合Gatsbyは、そのCMSのためのプレゼンテーションレイヤになる。

gatsby team

Gatsbyの創業者でCEOのKyle Matthews(カイル・マシューズ)氏は「私たちは4年という年月を費やしてGatsbyを、現代的なウェブサイトを作るための最も総合的なプラットホームに育てた。これまで企業が実装に何か月も何年もかけて、最先端のウェブスタックを使って作っていたようなものが、Gatsbyなら簡単に作ってデプロイできる」とコメントしている。

Gatsbyそのものは、オープンソースのプロジェクトGatsbyJSがベースとなっている。同社によると、このプロジェクトには開始以来2500名以上の人びとがコントリビュートしている。マシューズ氏によると、今ではGatsbyは各種のオープンソースプロジェクトに年間約300万ドルをコントリビュートしている。その中にはGatsbyのコアツールや、プラグインのエコシステムもある。

類似のオープンソースプロジェクトがそうであるように、Gatsbyも収益源は企業向けの有料お助けサービスだ。それにより企業のデベロッパーチームは、新しいサイトを迅速に立ち上げることができる。料金は1つのサイトにつき月額50ドルからだ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

ビッグユニコーングループの最後、民泊仲介のAirbnbが2020年のIPOを発表

Airbnbは2020年にIPO(新規株式公開)を実施すると発表した。同社は、おおよそ10年前に創業されたUber、Lyft、The We Company、そしてPostmatesが含まれるビッグユニコーングループの中でIPOの意思を表明した最後の企業だ。

米国時間9月18日の夜にAirbnbは2019年第2四半期の売上高が10億ドル(約1080億円)に達したことを明らかにした。発表文によると、同社の売上高が10億ドルを超えたのは2回目となる。

Airbnbはまた、同社立ち上げから2019年9月15日までの間に、自宅や部屋を同社のマーケットプレイスのリストに掲載したホストが800億ドル(約8兆6400億円)を得たことも明らかにした。収入が十分でない教師だけとってみてもAirbnbによる副収入が1億6000万ドル(約170億円)となり、同社が調査した人のおおよそ51%が、部屋の貸し出しが家計を助けていると答えた。

加えて同社は、世界10万都市で取り扱っている物件の数は700万件にのぼるとも語った。1000都市で取扱件数は1000件を超えている。ちなみに8年前は12都市のみだった。

民泊だけでなくなくAirbnbは観光事業でも収益を上げている。4万件以上のツアーや体験が1000都市超で予約された。こうした旅行は、30カ国で合わせて1000億ドル(約10兆8000億円)超の経済効果につながった、としている。

ただ、Airbnbの成長には議論がつきまとっていて、Airbnbが成功するかどうかは政府による規制との間で妥協点を見い出せるかにかかっている。規制は、Airbnbの影響を受けている家賃、そしてAirbnbの物件リストを増やす投資不動産となっている空きアパートや空き家についてのものだ。

間もなく行われるAirbnbのIPOはAndreessen Horowitz、Manhattan Venture Partners、Sequoia Capital、TCV、Firstmark、そしてAltimeter Capitalといった投資家にとっては吉報だ。Crunchbaseによると、これら企業は合わせて約44億ドル(約4750億円)をAirbnbに投じている。

画像クレジット: Carl Court / Staff

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(翻訳:Mizoguchi)

従業員アンケートのCulture Ampが約87億円を調達

不幸な企業がどう不幸かはそれぞれだが、従業員が何に満足し、何に満足していないかを理解する道はある。

メルボルンにある創業から8年のCulture Ampは、従業員が匿名で職場についての意見を伝えられるようにする企業のひとつで、多くの顧客から集めた匿名の従業員アンケートのデータをもとに、各社がお互いに学び、どのような取り組みをすべきかを提示している。

Culture Ampはカスタマーベースの拡大を狙い、Sequoia Capital Chinaが主導したシリーズEで新たに8200万ドル(約87億円)と大規模な調達を果たした。このラウンドには、Sapphire Ventures、Felicis Ventures、Index Ventures、Blackbird Ventures、Hostplus、Skip Capital、Grok Ventures、Global Founders Capital、TDM Growth Partnersも参加した。

これにより、同社がこれまでに調達した資金は1億5800万ドル(約168億円)と、それまでのおよそ2倍になった。同社は2018年7月にシリーズDで4000万ドル(約42億5000万円)を調達していた。

同社のアンケートソフトウェアはサブスクリプション方式で、従業員の感情を追跡し得られたデータを視覚化するためのテンプレート、質問、分析がすべてそろっている。このソフトウェアは四半期ごとのエンゲージメント調査などに使えるほか、業績評価、目標設定、自己評価にも活用できる。

従業員アンケートは画期的なものではないが、Culture Ampは匿名のフィードバックをチームレベルにまで落とし込み、従業員が自分の上司に直接フィードバックできるようにすることで、プロセスを改善しようとしている。

同社CEOのDidier Elzinga(ディディエ・エルジンガ)氏は、現在2500社の顧客がいて合計で300万人の従業員が同社のアンケートに参加していると語る。このネットワークの集団的知性を従業員の離職などの予測につなげられることが、おそらく同社の最大の価値提案だという。

同氏はTechCrunchに対し「従業員のエクスペリエンスを理解し、どこに力を入れればいいかがわかったら、お客様が行動するために我々は何ができるだろうか。我々には数千社の集団的知性がすでにあり、これを活用すれば同じような問題を抱える人々から学ぶことができる」と語った。

Culture Ampの従業員数は400人で、顧客にはマクドナルド、Salesforce、Slack、Airbnbなどがある。

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(翻訳:Kaori Koyama)

Airbnbが法人向け長期滞在プラットフォームのUrbandoorを買収、ビジネス客取り込みへ

Airbnbは米国時間8月5日、法人クライアントに長期滞在を提供するプラットフォームのUrbandoorの買収を発表した。買収の詳細は明らかにされていない。

Crunchbaseによると、Urbandoorは2015年に設立された。UrbandoorがAirbnbと異なる大きな点は、ビジネス客や配置転換に特化しているということだけでなく、Urbandoorが借り手とではなく複数家族のオーナーと直接交渉してきたということだ。

言い換えれば、 UrbandoorはGreystarなどの大手不動産会社や長期滞在レンタルが有益なものであると確信しているビルのオーナーと競合していた。Urbandoorの財務状況は明らかではないが、実際、GreystarはUrbandoorに出資していた。

今回の買収で、Airbnbの目標は2つある。

1つ目は、急成長中を続けているビジネス客向けAirbnb for Workへの物件の供給を増やすことだ。もともとは、プラットフォームの全予約の15%を占めるAirbnbの法人部門Airbnb for Businessとして立ち上げられ、2015年から2016年にかけては3倍に成長し、そして2016年から2017年にかけても同じ成長を示した。Airbnbによると、企業50万社が出張の手配で同社のサービスを活用している。

Airbnbの不動産に対するクライアントの需要は十分あるようだが供給が問題だ。法人クライアントは平均的なAirbnb物件ではなく、ドアマンがいたりジムを備えているなどアメニティが充実した物件を求めている。これは長期滞在についても然りだ。

Urbandoorは供給面で物件の増加に寄与する。Urbandoorの物件は世界60カ国1500都市超にまたがる。

Airbnbにとって2つ目のゴールは、やや込み入ったものだ。貸し手はプラットフォームを通じて臨時収入を得ている一方で、企業価値350億ドルのこの企業はビルオーナーとのビジネスでは問題を抱えている。

Urbandoorは長期滞在でそうした複数家族のオーナーと関係を築いてきた。買収により、Airbnbはこうしたオーナーに、短期滞在はさておき、価値について再考を促すことができ、またいくつかのケースでは貸し手を迂回することができるかもしれない。

Urbandoorの共同創業者Erik Eccles(エリック・エクルズ)氏は声明文で以下のように述べている。

出張したり異動する人たちに、毎回どこにおいても適切なアパートを提供したくてUrbandoorを始めた。Airbnb傘下になることで、Airbnb旅行客にさらに素敵な滞在場所を提供すべく、複数家族のオーナーや法人住宅のパートナーとともに取り組みを拡大することができる。

今回の買収で、UrbandoorのチームはAirbnbに移る。Urbandoorブランドをなくす予定は今のところない。

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(翻訳:Mizoguchi)