マッケンジー・ベゾスが離婚発効をツイート、ジェフにAmazon株の75%を渡す

米国時間4月4日、マッケンジー・ベゾス氏はこの日をもってAmazonのCEO、ジェフ・ベゾス氏との26年間の結婚が正式に終了したとツイートした。マッケンジーはジェフが個人として所有するニュースメディアであるワシントン・ポスト紙、民間宇宙企業、Blue Originに関する権利をすべて元夫に引き渡すと付け加えた。

またこの離婚調停は両氏が共同所有するAmazon株式の75%、およびマッケンジー氏の元に残される25%の株式の議決権をジェフに引き渡すという。この取り決めについてマッケンジーは「(Amazonグループの)素晴らしい会社の発展にジェフが引き続き力を尽くせるようにするため」とツイートしている。

マッケンジーは離婚手続きが最終的に決着したことを「喜ばしい」としたうえで「人生の次のページに向けて私自身の道を歩むことができることとなった」と述べた。マッケンジー・ベゾス氏自身、2005年に「The Testing of Luther Albright」(ルーサー・オルブライトの試練) でデビューした作家でもある。この作品はAmerican Book Awardを受賞している。

3カ月前にTwitterで離婚手続き中であることを発表したのはジェフ・ベゾス氏だった。夫妻は試験別居に進んだものの「今後も良き友人であり続ける」としていた。

Amazon株は現在1813.02ドルで取引されており、2人の持ち株は1430億ドル(16兆円)の価値がある。単純計算で、今後のジェフ氏の持ち分は1074億ドル(12兆円)、マッケンジー氏の持ち分は356億ドル(3.9兆円)ということになる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Amazonが衛星ブロードバンドに参入、SpaceXやOneWeb、Facebookも計画

Amazon(アマゾン)は地球低軌道に衛星コンステレーションによる高速インターネット網を構築する計画があることが、明らかになった。

GeekWireによれば、Amazonは3236個の人工衛星をKuiper Systemsの名のもとで打ち上げるため、米政府に資料を提出している。

Amazonは声明にて、「Project Kuiperは地球低軌道に衛星コンステレーションを構築し、低レイテンシかつ高速なブロードバンド接続を遠隔地に提供する」と伝えている。「これはブロードバンドインターネットへの接続方法がない数千万人のための長期的なプロジェクトだ。今後は、目的をともにする企業との提携を楽しみにしている」

地球を周る人工衛星

 

なお、プロジェクトの名称は惑星科学にて大きな業績を残した、米天文学者のジェラルド・カイパー氏から取られている。

また、人工衛星を利用した高速インターネットの提供は、大きな利益をもたらすものと推測されている。なぜなら、現在も地球上では38億人がインターネットにアクセスできていないからだ。

今年2月には、同じく衛星ブロードバンドサービスを計画しているOneWebが初の人工衛星を打ち上げた。同社は、Virgin、コカ・コーラ、Bharti Groupなどから30億ドル(約3300億円)の出資を受け入れている。

SpaceXも衛星ブロードバンドを計画しており、打ち上げロケットを所有していることから他社より優位な位置につけている。同社はStarlink計画として1万1000個の人工衛星を打ち上げる予定で、すでにプロトタイプの人工衛星を2機打ち上げている。

さらにFacebook(フェイスブック)も、衛星ブロードバンドサービスを計画している。IEEE Spectrumが公開した5月のレポートによれば、同社はPointView Techのもと、SpaceXのStarlinkよりも10倍高速なインターネットを提供する人工衛星「Athena」を開発している。

AmazonのKuiper計画は、人工衛星の打ち上げ用ロケットを開発しているジェフ・ベゾス氏のBlue Originを補完するものでもある。

それだけでなく、Blue Originは光回線レベルの衛星ブロードバンドサービスを計画しているTelesatとも、複数回のロケット打ち上げについて契約を交わしている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

Amazonサードパーティいじめをやめる、検索結果で自社ブランド商品を目立たせる宣伝廃止

あなたもAmazonの検索結果が、Amazon Basics、Mama Bear、Daily Ritualといった同社のプライベートブランドの宣伝に圧倒されている、とお感じではないだろうか。企業が大きくなって議員たちに詮索されることの多くなったAmazonは、同社のプライベートラベルの製品のバナー広告など、あまりにも露骨な宣伝を静かに削除し始めた。そのことを報じたCNBCは、Amazon上のセラー(売り手、出店者)やコンサルタントにも取材している。

自分のプライベートブランドのための強力なマーケティング活動により、その広告が検索結果では他社よりも上に出るというAmazonのやり方は、反トラストの懸念を招いている。同社の日に日に強まる米国小売市場に対する支配力は、何年も前から精査され監視されている。しかし先月は、マサチューセッツ州出身の上院議員で民主党の大統領選挙予備選の候補であるElizabeth Warren氏が、AmazonやGoogle、Facebookのような巨大インターネット企業は分割すべしと発言してから、その圧力がさらに強まった。Warren氏のこの提案では、年商250億ドル(2兆8000億円)以上のプラットホームは分割対象となっているから、Amazon MarketplaceとAmazon Basicsは分割され、買収したWhole FoodsやZapposもスピンアウトしなければならなくなる。

バナー広告はないが、「black jersey tunic」(黒のジャージーのチュニック)の検索でDaily Ritualが結果の上位を独占している

Amazonのプライベートブランドは、このプラットホーム上のサードパーティのセラーにとって急速に大きな脅威になりつつある。そのブランドは2016年には約10種類あまりだったが近年増え続けて、今や電池やスピーカー、赤ちゃん用ウェットティッシュなどではAmazon上のトップブランドになりつつある。Amazonプライベートブランドは、TJI Researchによると、現状で、Amazonのプライベートラベルが135種あまり、Amazonオンリーの独占ブランドが330種ある。

Amazonは効率のいいサプライチェーンを抱えて高い利益率を享受しているが、それもサードパーティセラーを苦しめる。しかも、競争のために値下げをしても、Amazon上の検索結果ではAmazonのブランドばかり検索結果の上位に出るから、サードパーティブランドに消費者が着目しない。つまり、値下げをしてもAmazonのプライベートブランドに対抗できない。

Amazonが最近、反トラストの嫌疑を避けるためにやったことの中には、サードパーティセラーに対する価格均等要件の廃止がある。これは、同じ製品を他のサイトでAmazon上より安く売ってはいけない、という要件だ。

本誌TechCrunchは今Amazonにコメントを求めている。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

なんと、Amazonのプライム会員は任天堂のSwitch Onlineが1年間無料

AmazonのTwitch Primeを覚えているだろうか?Nintendo 任天堂Switchのオーナーに朗報だ。 このゲームプラットフォームにNintendo Switch Online、1年間無料で使える特典が追加された。任天堂のさまざまなゲームがプレイできる。離れた場所にいる友だちや世界のさまざまな場所いるプレイヤーとマルチプレイヤーゲームが楽しめる。

Amazonプライムプライム・ビデオの会員はアカウントから設定するだけで自動的にTwitch Primeのメンバーになれる。Twitch Primeにはさまざまな特典がある。 Apex LegendsやCall of Duty Black Ops 4などの大ヒットゲームのゲーム内コンテンツが無料でゲットできたり、インディー系のゲームを無料でプレイできたりする。

任天堂とTwitchを所有するAmazonは提携して新しいNintendo Switch Onlineのサブスクリプション形式を普及させようとしている。サブスクリプション料金は通常20ドル(日本では年会費2400円)だ。ただしプライム会員の特典としてTwichを利用している場合、いきなり1年間の無料体験を入手することはできない。Twichでまずこのページを開き、3カ月の無料体験プランに加入する。

2カ月後にさらに無料期間hを9カ月延長することができるのでトータルで12カ月となるわけだ。TwitchとNintendoはメンバーが二度目の延長のチャンスを忘れることを密かに期待しているかもしれない。カレンダーアプリにリマインダーを設定しておくことをお勧めする。

このキャンペーンは最初の3カ月については2019年9月24日をもって終了する。 延長9カ月については2020年1月22日で終了だ。すでにNintendo Switch Onlineのメンバーになっていてもメリットがあり、サブスクリプション期間が延長されるというのはグッドニュースだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook)

8980円の広告付きモデルKindleはフロントライト搭載に

ローエンドのKindleの魅力は価格だ。競合よりも低価格で提供するのはアマゾンの得意とするところで、これまで電子書籍リーダーを普及させてきた。もちろん90ドル(日本での販売価格は8980円)のデバイスには足りない点もいろいろある。中でも、Kindleのほかのラインアップには備わっているフロントライトが、ローエンドのKindleに頑なに搭載されなかったことは無視できない。

アマゾンは最新版のKindleでこの点を見直した。静電容量方式の167ppiタッチディスプレイに、明るさ調整機能付きのフロントライトを組み込んだのだ。8980円は広告付きモデルの価格である。

  1. All-new-Kindle_black_front

  2. All-new-Kindle_white_tilt

  3. All-new-Kindle_white_front

  4. All-new-Kindle_black_tilt

ラインアップとしては、このKindleの上位にKindle Paperwhiteがある。Kindle Paperwhiteは、Kindleより高解像度の300ppiディスプレイ、薄型のデザイン、防水機能を備え、価格は1万3980円から。最もハイエンドのKindle Oasisにはさらにさまざまな機能が搭載されて、2万9980円からだ。

新しいKindleには、読み終わった本をデバイス間で同期してマークをつけたり、読書の履歴からおすすめを表示したりする新機能が追加される。この機能は既存のモデルにもアップデートとして配信される予定だ。

新しいKindleはすでに予約注文が始まっている。発売予定日は4月10日で、カラーはブラックとホワイトの2色。

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(翻訳:Kaori Koyama)

Amazonの世界最大級フルフィルメントセンターのロボット軍団を見た

第2本社の一つをクイーンズ区に建設するという計画が地元の攻撃にあって挫折する数カ月前に、Amazonは8000平方メートル近い面積を持つ巨大フルフィルメントセンターをスタテン島にオープンさせていた。昨年秋に完成したJFK8と呼ばれるロジスティクス施設の建設には1億ドルが投じられ、最終的には2250人を雇用することになる。

我々は2月にJFK8を視察するチャンスがあったが、空気にはまだ新品の匂いが漂っていた。すべては真新しくピカピカで、マシンの静かなうなり声が聞こえた。これは年中無休、24時間稼働を前提とした設備で、Amazonが目指す迅速な商品宅配を実現するためのデザインだった。

JFK8は21世紀の資本主義を象徴するある種の大聖堂だ。Amazonの政治的意味を考えるなら、JFK8のベルトコンベアのハイウェイにパッケージが迅速に積み込まれ翌日までに消費者の手元に届くように発送されていく光景を忘れてはならないだろう。

このスペースはまた人間とロボットが文字通り手を取り合って働く未来の工場の姿としても印象深い。Amazonは現在、25個所以上のフルフィルメントセンターに10万台のロボットシステムを配置している。Amazonの説明によれば、在庫商品の種類を40%アップするのに役立ったという。

スタテンアイランドの施設には、棚から所定のアイテムを取り出してコンベアに置くソーターから、Amazonと日本のオートメーション大手、ファナックが共同で開発したパレットを積み込み用の巨大なロボットアームまで、 ありとあらゆる最新のテクノロジーが導入されている。

システムの中心をなすAmazonの自社製ロボット群はすべて迅速な配送というひとつの目的のために動いている。上の階ではぎりぎりのスペースの床の上で巨大なルンバのようなロボットが厳密に制御された複雑なダンスを踊っている。

リモート操作により自由に動き回れるロボットこそ、 Amazonが2012年に7億7500万ドルで買収したマサチューセッツに本拠を置くスタートアップKivaの中心となるテクノロジーだった。3年後に同社はAmazon Roboticsと改名されたが、Kivaの痕跡はまだあちこちに残っている。人間の立ち入りを制限するロボッ作動区域を囲う柵にはいまだにKivaのロゴが見られるものの、Amazonとして2番目に巨額だ。た買収は急速に結果を出しているといえるだろう(略)。

Amazon Roboticsのソフトウェアおよびシステム・ソリューションを担当するScott Dresserは「ロボットが人間の職を奪う」という広く流布している説を否定し、TechCrunchに対し、人間とロボットのスキルセットは別物であり、相互に補完関係にあると述べた。Dresserの説明によればこうだ。

人間はプロダクトを分類しどの棚に収納すべきか即座に判断できる。コンピューターはこういう判断が苦手だ。我々は人間が得意な仕事は人間に、ロボットが得意な仕事はロボットに分担させている。このような状況はフルフィルメントセンターだけでなく、あらゆる場所で同じだ。作業をロボットによって拡張することにより、人間は全体としていっそう効率的に働けるようになる。

最近Amazonが特に重視しているのが職場の安全性だ。ニュージャージーのセンターでアウトドアでクマを撃退するためのスプレーの缶が破損し、従業員24人が病院送りとなった事件は記憶に新しい。Amazonのロボットの誤作動が当初の報じられたが、Amazonは「ロボットは無関係だった」と否定した。

ロボット区域を囲むフェンスは、人間のスタッフに危害が及ばないようにすることを目的としている。重く大型の機械が作業の一部になるにつれ、安全性はまつます重点的な配慮を要する事項となる。安全性と効率性、双方の理由から、人間は通常この区域に立ち入ること禁止されている。しかし100%完璧なシステムは存在しない。ときおりパッケージが取り落とされたり、ロボットが故障したりする。


TechCrunchでも取り上げたロボット安全ベストをAmazonが導入したのはまさにこの問題に対処するためだ。鮮やかなオレンジ色のメッシュベストには多種類のセンサーが取り付けられており、作業者にとって1、2キロの負担となる。

しかしDresserによれば、「このベストはロボットがはっきり認識できるようデザインされている。ロボットは人間のスタッフが付近にいること認識し、それに合わせて作動する。これは我々のロボットの最も基本的な機能に組み込まれている」という。

従業員がベストの機能をデモしてくれた。ボタンを押して制限区域のフェンスを開き、中に入っていくと近くにいるロボットは即座に停止し、遠方のロボットも動作を減速させた。これが何重にもデザインされた安全対策の一つのレイヤーだという。クマ撃退スプレー事件から教訓が得られるとすれば、ロボットが作動している職場での事故は、たとえロボットが関与していなくても、あっという間にトップニュースになってしまうということかもしれない。

我々はまずます頻繁にオンラインで商品を購入するようになっている。この需要を満たす上で、賛否はともあれ、ロボットの大部隊がさらに中心的な役割を果たすようになることは疑いない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Xbox LiveにAndroidやiOSからも参加できるGame Stack、マイクロソフトがゲーム関連ツールを統合

Microsoft(マイクロソフト)は米国時間3月14日、同社のゲームに関するすべての製品を1つの傘下に収める新たな戦略を発表した。そこには、Xbox Live、Azure PlayFab、Direct X、Mixer、Virtual Studio、Simplygon、そしてAzureが含まれる。それはMicrosoft Game Stackと名付けられ、業界トップのスタジオにいるデベロッパーから、個人で仕事をしていデベロッパーまで、規模には関係なく必要な開発ツールを提供する。そうして開発されたゲームは、さまざまなデバイス、プラットフォーム上で動作することになる。

「Game Stackは、Direct XやVisual Studio、Azure、PlayFabといったゲーム開発プラットフォーム、ツール、サービスを、あらゆるゲーム開発者が利用できる堅牢なエコシステムに統合します」と、Microsoft Gaming Cloud担当の副社長のKareem Choudhry氏は述べた。「これはまだ始まったばかりの旅だと考えています」。

開発者が、利用したいサービスを自由に選ぶことができる、という点は注目に値する。例えば、Game StackにはAzureも含まれているものの、全体としては特定のクラウドサービスやデバイスに依存することはない。とはいえ、Microsoftとしてはデベロッパーが優先的にAzureを採用してくれることを望んでいるのは間違いない。つまるところ、最近のゲームのほとんどは、何らかのオンラインコンポーネントを含んでいる。それがマルチプレイヤーをサポートするゲームでないとしても、プレーヤーのアカウント、ゲームのパフォーマンスデータ、その他の情報を保存しておく場所を必要とするからだ。

Game Stackの中心的なコンポーネントとなるのがPlayFabだ。これはクラウドに接続するゲームを開発するためのバックエンドサービスで、これもAzureファミリーの一員に加えられた。Microsoftがこのサービスを買収したのは、去年の初めの頃のことだった。注目すべきは、それがメジャーなすべてのゲームプラットフォームをサポートしているということ。Xboxはもちろん、PlayStation、Nintendo Switch、さらにはiOS、Android、PC、そしてウェブまでを含む。

今日の発表に合わせて、Microsoftは、いくつかの新しいPlayFabのサービスを開始した。その中には、PlayFab Matchmakingも含まれている。これは、Xbox Liveのマッチメイキング機能を移植したもの。これにより、あらゆるデバイス用のゲーム開発で、すべてのデベロッパーが利用できるようになった。このサービスは、現在公開プレビュー中だが、プライベートプレビューとなっているものにも、以下のようなサービスがある。まずPlayFab Partyは、ボイスチャットにも対応したチャットサービスで、これもXbox Party Chatを元にしたもの。次にPlayFab Insightsは、リアルタイムのゲームのパフォーマンスを遠隔測定する。またPlayFab PubSubは、プレーヤーに対してゲームのアップデート、通知、その他の情報をプッシュする。そしてPlayFab User Generated Contentは、プレイヤー自身が作成したコンテンツを、他のユーザーと安全に共有できるようにする。これは、Minecraftマーケットプレイス用の技術を応用したものだ。

Game Stackは、単なるブランディングに過ぎないと感じられるかもしれない。しかし、AmazonGoogleに対抗するため、MicrosoftがPlayFabに多額の資金を注ぎ込んでいるのは明らかだ。それらのライバルも、最近、ゲームのデベロッパーをかなり重視する姿勢を示している。

以上の発表に加えて、Microsoftは今日、さらにXbox Live用のSDKを、iOSとAndroidデバイス向けに提供することも明らかにした。それにより、デベロッパーはXbox Liveのアカウントやコミュニティサービスを、これらのプラットフォーム上のゲームに組み込むことも可能となった。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Apple MusicがAmazon Fire TVにやってくる

米国では米国時間3月13日から、Apple TVをFire TVで利用できるようになる。Amazon Echoシリーズのスマートスピーカーでは昨年12月から対応していた。このニュースは、Apple(アップル)のCEOであるTim Cook(ティム・クック)氏が2017年にAmazonとの合意を発表して以来、両ライバル間の緊張が和らいでいることを示す新たな事例としての意味がある。この契約によって、Apple TVのAmazonプライムビデオアプリが公開され、Amazon.comにはApple製品が戻ってきた。

それ以来、両社はこの合意に沿った動きをいくつも見せている。

例えば昨年、AmazonはApple製品の品揃えを拡大して、Apple TV以外にもiPad、iPhone、Apple Watch、Beatsヘッドホンなどの商品を販売開始した。さらにAmazonは同社のアプリFreeTime UnlimitedをiOS用に提供した。そして最近では、Apple MusicがEchoにやってきた。

そして今回、Amazon Fire TVにもやってきた。

これでApple Musicの定期購読者は5000万曲のストリーミング音楽をAlexaに頼んで聞くことができる。ユーザーは楽曲、アーティスト、プレイレスト、アルバムなどを「Alexa, play today’s hits on Apple Music」とか「Alexa, play music by [アーティスト名]on Apple Music」などと言ってリクエストできる。

Fire TV Cubeでは、複数の部屋にわたるミュージックグループの中でApple Musicをストリーミングすることもできる。

Fire TVでApple Musicを使うためには、Apple Musicスキルを有効にしてから自分のAppleアカウントにリンクする必要がある(Echoスピーカーで聞くために設定した人は再び設定する必要はない)。

Appleのサブスクリプション・サービスへと焦点を移動する決断(音楽のストリーミングに続いて近々ビデオのストリーミングサービスも)の恩恵に預かっているのはAmazonだけではない。

最近Appleは、Samsung(サムスン)との提携によって専用アプリを使ってSamsungのスマートTVにiTunesコンテンツを持ち込み、VizioLGなどのテレビメーカーとはAirPlay対応で同様の契約を結んでいる。RokuのAirPlay対応についても検討していると言われている。

Apple Musicは3月13日から米国のFire TVユーザーに提供開始される。Amazonは、数週間後には英国のFire TVおよびEchoユーザー向けにもApple Music対応機能が提供されると言っている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

エリザベス・ウォーレン上院議員がGoogle、Amazon、Facebookの分割を提案

大きな影響力を持ち、米大統領候補ともされているマサチューセッツ州選出のElizabeth Warren(エリザベス・ウォーレン)上院議員は、AmazonGoogle、Facebookによる経済力の統合には以前から批判的だった。そして今、彼女はそれらの企業の分割を提案し、それを大統領選の柱のひとつにしようと考えている。

彼女は、民主党指名候補を決める大切な時期を狙って、この大手ハイテク企業の分割案を持ち出したように見える。Al Gore(アル・ゴア)氏が、あの有名な(悪名高い?)「インターネットを発明」したとき以来、民主党候補はハイテク企業への規制強化からは目をそらしてきた。むしろ、そうした企業から選挙戦への協力を得たいと考えている。

Googleとその元CEOであるEric Schmidt(エリック・シュミット)氏からの献金は、オバマ大統領の選挙戦では大変に重要な存在であり、大手ハイテク企業は、最大の支援者に数えられていた。

しかし今、ウォーレン議員は、Google、Facebook、Amazonが市場に及ぼしている巨大な支配力は脅威であり、それなりに対処しなければならないと(Mediumにてはっきりと)発言している。

「25年前、FacebookもGoogleもAmazonも存在していなかった。今ではそれらは、世界で最も価値が高く有名な企業となっている。それは素晴らしい話だが、政府が独占企業を分割し、市場の競争を促進させなければならない理由も明らかにしている」

彼女が自らの主張を支える実例として持ち出すのは、マイクロソフトの分割だ。なぜか彼女はマイクロソフトを「当時の巨大ハイテク企業」と呼ぶ(今でもマイクロソフトは巨大企業だ)。彼女はそれを、政府がハイテク産業と直接対峙した最後の例として大切にしているのだろう。

「政府のマイクロソフトに対する独占禁止法の適用が、GoogleやFacebookのようなインターネット企業に道を拓く手助けとなった」とウォーレン議員は書いている。

だが今度は、マイクロソフト問題の余波から発展した企業が力を持ちすぎたと、彼女は主張する。

「彼らは競合他社をブルドーザーで排除し、私たちの個人情報で利益を得て、他の企業の活躍の場を歪めてしまった。その過程で、彼らはスモールビジネスを痛めつけ、イノベーションを封じ込めた」と彼女は書いた。

ウォーレン議員のアイデアの鍵となるのは、全世界での年間収益が250億ドル(約2兆7840億円)を超える企業を対象とした法律を通すことだ。それは、プラットフォームを「公共プラットフォーム」として、市場、取り引き、第三者に接続性を提供させ、それらの企業が自社プラットフォームの参加企業を所有することを禁ずるというものだ。

この網には、今のところAlphabetとAmazonも引っ掛かる(Facebookは無傷なのだろうか?)。この法案では、ユーザーに対する公平で差別のない使用基準が定められている。さらにプラットフォームは、ユーザーの個人情報を第三者に渡すことを制限している。

収益が250億ドルに満たない企業の場合は、公正な使用基準に従うよう求められる。

ウォーレン議員は、州検事総長と民間団体に、この要件に関する違反行為があったプラットフォームを訴える権利を与え、政府はこの新法に違反した企業には、年間収益の5パーセントの罰金を科せるようにしたい考えだ。

彼女はこうも指摘している。「Amazonマーケットプレイス、Google Ad Exchange、Google検索は、この法律の下では公共プラットフォームと見なされる。そのため、AmazonマーケットプレイスとAmazonベーシック、Google Ad Exchangeとそれを利用する企業は分離されなければならない。Google検索も切り離す必要がある」

彼女のアイデアにはパート2がある(こちらはもっと過激だ)。ウォーレン議員が反競争的と見なした買収を撤回させるとができる政府の監視機関を設けることだ。Amazonの場合、Whole FoodsとZapposを切り離さなければならなくなる。Alphabetの場合は、Googleが買収したWaze、Nest、DoubleClickを手放すことになる(YouTubeはいいのか?)。Facebookは、WhatsUpとInstagramを分割しなければならない。

「これらの合併の解消により、市場での健全な競争が促進される。それは、プライバシーを始めとするユーザーの不安にもっと気を配るよう、巨大ハイテク企業に圧力をかけることになる」と彼女は書いている。

ウォーレン議員の規制の提案は、ハイテク産業にとっては一大事だ。それは、市場を独占したことで生じた問題を、単なるリップサービス以上の行動で対処せよと、巨大ハイテク企業に警鐘を鳴らす意味もある。

さらに彼女はこう書いている。

私たちは、自分の個人情報がどのように収集され、公開され、売り渡されるかを自分で管理できる権限を人々に与えなければならない。それは、すでに私たちのデータを大量に保有している企業の、競争上の大幅な優位性を固定させない形で行う。

私たちは、アメリカのコンテンツ・クリエイター(地方新聞から全国誌、コメディアンからミュージシャン)を支援しなければならない。彼らのコンテンツが生み出す価値をさらに高めるのだ。GoogleやFacebookなどの企業にかすめ取られるのを黙って見ていてはいけない。

そして、ロシア(または他国の権力)がFacebookやその他のあらゆる形態のソーシャルメディアを利用して選挙に影響を与えることを許してはいけない。

どれひとつを取っても困難な問題だが、競争を促進させるための一歩一歩から得られる恩恵は、それぞれの重大な問題の改善を助ける力ともなる。競争相手が増えれば、消費者やコンテンツ・クリエイターの選択肢も増える。そして、Facebookなどの企業には、自身の事業における顕著な問題に対処するよう、さらなる圧力となる。

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(翻訳:金井哲夫)

スマート秤がコーヒー好きの悩みを解消、焙煎したての豆をなくなる前に自動補充

あなたも、月に一度くらいは、コーヒー豆を切らしたことに後から気付いて、大きなため息をもらしたことがあるだろう。Bottomlessは、Y Combinatorの最新バッチに含まれる200を超えるスタートアップの1つで、カフェイン中毒者向けのソリューションを提供するもの。

共同創立者のMichael Mayer氏によれば、まだ確定ではないものの、36ドルの年会費を払い、ブレンドの種類の応じて毎回11.29ドルを払えば、コーヒー豆のストックが底をつく前に、Bottomlessが自動的に補給してくれる。どうやって?このスタートアップは、インターネットに接続された秤(はかり)をメンバーに無料で配る。メンバーは自分のコーヒー豆の袋をその上に置いておく。Bottomlessの秤が袋の重さを監視して、顧客のコーヒー豆が残り少なくなると、あらかじめ選んである種類の煎りたてのコーヒー豆を、なくなる前に配達してくれる。

よっしゃ、これでもうコーヒーを切らすことはない!

Mayer氏とLiana Herrera氏の夫妻が2016年にシアトルで設立したBottomlessは、Nike.comの元デベロッパーだったMayer氏が情熱を持って始めたもの。Bottomlessが十分な数の顧客を確保し、二人がこのプロジェクトにフルタイムで取り組んでも大丈夫と分かるまで、Herrera氏はシステム実装の専門家として働き続けた。それは2018年のことだった。何カ月か後、2回目の応募で、彼らはY Combinatorのアクセラレータプログラムへの参加を認められた。

Bttomlessのスマート秤

今日、Bottomlessには約400人の顧客がいる。さらにFour BarrelやPhilz Coffeeなどとも配給契約を結んでいる。YCが個々のスタートアップに提供する15万ドルの投資を含め、Bottomlessは、サンフランシスコやシアトル地区のエンジェル投資家から、プレシードラウンドをすでに獲得していた。

YCのためにサンフランシスコに引っ越す前は、Bottomlessの創立者夫婦はシアトルの自宅で無我夢中で働いていた。

「私たちはずっと、アパートに置いた3Dプリンターを使ってプロトタイプを作っていました。はんだ付けもアパートの中でやりました」と、Mayer氏はTechCrunchに語った。「私たちは、自分たちの住まいを、新しい製造工場に変えたわけです。そこらじゅうゴミだらけで、大騒ぎでした。それでもなんとか自分たちの手で、150個の製品を、指に火傷しながらはんだ付けして組み立てたのです」。

長期的な目標は、ペットフード、石鹸、シャンプーなど、いろいろな家庭用品の補充プロセスを自動化することだ。彼らの課題は、顧客の自宅に複数のスマート秤を置いてもらうこと。それは、デジタルアシスタントに指示して、Amazonにコーヒーや石鹸を注文するのとは違うのだ。

Amazonは最近、商品をセルフオーダーできる貼り付けタイプのIoTデバイス、ダッシュボタンを廃止したことを発表した。そのデバイスは、Google HomeやAmazon Alexaが流行りだす前の2015年に発売された。

それでも、なぜキッチンにスマート秤を設置するのか。デジタルアシスタントに、補給を依頼するのではだめなのか?Mayer氏によれば、コーヒー豆の品質が、競争力を保つ秘訣なのだという。

「私たちの最も熱心な顧客の中には、都会からかなり遠く離れた郊外に住んでいる人もいます。彼らは本当に新鮮なコーヒー豆が欲しいのです」とMayer氏は言う。「市街の中心部から20、30分も離れたところに住んでいたら、焙煎したてのコーヒー豆を手に入れる方法はないでしょう?」。

「サンフランシスコやシアトルのような都市なら、レストランがあちこちにあるので、煎りたてのコーヒー豆も簡単に手に入れることができると思うでしょ?」と、彼は続ける。「それは間違いないでしょう。でも、コーヒー豆の残りが少なくなってきたとき、買い足すのに最適な日を覚えておくのには、ちょっと気を使わなければならないのです」。

Mayer氏とHerrera氏は、自らをコーヒーの専門家だとは考えていない。現在、コーヒーの聖地とみなされているシアトルで、基本的に消費者に直売するコーヒー市場を運営しているにもかかわらずだ。

「私はポートランド出身で、ポートランドの人はコーヒーについて詳しいのです」と、Mayer氏は言う。「私は自分では、自分のことを熱心なコーヒー愛飲家だとか、コーヒー通だとか考えたことは、まったくありませんでした。とはいえ、そこらにいる一般的な米国人と比べれば、私はポートランド出身者らしく、よくコーヒーを飲む方だと思います。私がこの仕事を始める前に知っていたのは、コーヒー豆は新鮮なほど良い、ということだけです。本当にそれだけ」。

Bottomlessは現在、ベータユーザーとして顧客を募集している。このチームは来週、YC Demo Daysで投資家にプレゼンする予定だ。

画像クレジット:Bottomless

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

3月25日開催のアップル発表会、ストリーミングサービスのほかApple News購読やAppleクレカにも期待

長らく噂されているアップルのビデオストリーミングサービスについて、ブルームバーグが報じている。アップルは米国時間3月25日にクパティーノで開催する記者発表会で、このサービスについて明らかにすると見られている。

ブルームバーグによれば、アップルは新たに始めるストリーミングサービスのために大量のオリジナルコンテンツの準備に取り組んできたが、その大半は今月の発表には間に合わない見通しだという。おそらく記者発表会で少しは紹介するだろうが、サービス開始時のラインアップの大半は他社のコンテンツになりそうだ。

アップルはあらゆる企業と交渉をしているが、多くの有力なケーブルチャンネルはアップルのストリーミングサービスに対して態度を決めかねている。HBO、Showtime、Starzは、アップルのサービス発表時にその一員となるかどうかを金曜日までに決めなくてはならない。

アップルがパートナーのコンテンツの一部を扱うかすべてを扱うかは不明だ。パートナーの多くはすでに自前のストリーミングサービスを持っている。そして米国の視聴者は、こうしたパートナー企業のライブラリにApple TVやiOSデバイスのTVアプリからすでにアクセスできるようになっている。

アップルが自社のストリーミングサービスを開始すれば、さまざまなコンテンツをまとめて購読し、快適に楽しめるようになると考えられる。AmazonはすでにPrime Videoチャンネルで似たようなことを実現している。NetflixとHuluはアップルが取り組んでいるオリジナルのコンテンツ制作と競合することから、独立した立場をとり続けるだろう。

米国時間3月25日に予想されるアップルの発表としてもうひとつ、Apple Newsの購読がある。アップルは昨年Textureを買収し、デジタル雑誌の購読に取り組んできた。

ウォール・ストリートジャーナルは2月に、アップルがゴールドマンサックスとともにWalletアプリで緊密に統合されるクレジットカードを開発していると報じた。今月のアップルのイベントがサービスに関するものであるとすれば、このクレジットカードのサービスについても言及されるかどうか注目される。

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(翻訳:Kaori Koyama)

自転車シェアの中国Mobike、海外市場からの後退を親会社Meituanが認めた

TechCrunchは3月8日に、自転車シェアリングサービスを提供しているMobikeがアジア太平洋地域全体での事業を解体したと報じた。それは、国際的な事業を縮小するための長期計画に向けた重要な一歩だ。3月11日にMobikeの親会社のMeituanは、この中国の自転車レンタル業界のパイオニアが、ほとんどの海外市場から手を引こうとしていることを認めた。

「Mobikeの国際ビジネスは再編中で、ほとんどの国際市場から撤退することになるでしょう」と、Meituanの最高財務責任者、Chen Shaohui氏は、月曜日の電話会議でアナリストに明かした。

しかし、その後にMobikeはChen氏の発言を「最終的にMeituanは、Mobikeの残っている海外資産を売却し、その部門を決算から除外する」という意味だったと説明した。

3月11日にTechCrunchがMobikeの国際的な計画について尋ねると、Meituanはなぜか直接その自転車部門に尋ねるよう差し向けた。そしてMobikeの広報担当者は、「一部の市場は、特にいくつかのアジア諸国では」閉鎖するものの「北東アジア、ラテンアメリカ、それにヨーロッパでは、国際的な事業を継続します」と明言した。

「今後を見据えて、潜在的な戦略的パートナーと議論を続け、持続可能な国際ビジネスを維持しようとしています」と、担当者は付け加えた。

(関連記事:自転車シェアリングのパイオニアMobikeが国際事業をすべて閉鎖し中国に退却

Mobikeを国際業務から撤退させるという決定は、自転車部門の営業損失を削減しようというMeituanの計画によってなされたものだと、前出の責任者も語っている。「サービスのためのAmazon」を標榜するアプリを提供するMeituanが、2018年の4月4日に買収して以来、Mobikeは45億5000万元(約6億8000万ドル)もの損失を出した。Meituanの最新の決算報告によれば、その自転車サービスが同じ期間に生み出した収益は、15億元(2億2000万ドル、約250億円)に過ぎない。

海外市場から手を引くことは、中国に焦点を合わせることを優先するというMeituanの長年の戦略と一致している。北京を本拠地とするこの会社は、収益の大部分を、自国内で展開する食料品の輸送と、旅行予約サービスから得ている。国際市場への進出は、ほとんど考えていないように見える。

フィナンシャルタイムズ紙のこれまでの調査によれば、「Meituanにはいかなる形、名目の国際部門もなく、おそらく欲しいとも思っていない。Mobikeの買収によって、初めて国際市場に手を出したのだ」という。

アジア太平洋地域からのMobikeの撤退について、われわれに情報をもたらしたTipstersは、彼らの声明は「あいまい」で、大衆をなだめるためのジェスチャーではないかと見ている。アジア太平洋地域は、実際に貸し出している自転車の数と、倉庫に保管してある数を合わせた事業規模からすれば、Mobokeにとって最大の市場なのに、そこから得られる収益はヨーロッパよりも少ない、ということに注目する必要がある。つまり、アジア太平洋地域からの撤退は、増え続けるMeituanの損失を削減することで、この経費ばかりかかる非中核事業の縮小に拍車がかかるのを防ごうという、自転車部門の壮大な計画の表れなのだ。

Meituanの第4四半期の収益は、198億元(約29.4億ドル、約3283億円)となり、ほぼ倍増したものの、純損失は前年の22億元から34億元(約5億1000万ドル、約563億円)に拡大している。自転車シェアリングや配車事業といった「新たな取り組み」への投資は、同社の収益力の上昇を「和らげた」ことになる。その一方で、その中核事業である食料品の配送、レストラン所有者向けソフトウェアのような店内サービス、および旅行予約は、2018年に営業利益を上昇させている。

(関連記事:Meituan, China’s ‘everything app,’ walks away from bike sharing and ride hailing

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Amazonが米国の出店者に価格統一を強いる契約条項を廃止か

Amazonは、同社の米国内プラットフォームに出店している独立販売者が、同じ製品を他サイトで安く売ることを禁止していた契約条項を解除する計画であることを、ビジネス情報サイトのAxiosが報道した。

Amazonがこの価格統制方針を撤回したのは、リチャード・ブルメンタル上院議員がAmazonのポリシーを反トラスト法に則って調査するよう 司法省に要請したことを受けてのことだ。要請の数日前、民主党大統領候補のエリザベス・ウォーレン上院議員は、Amazon、Google、Facebookの分割を自身の選挙方針の主要課題であると発表した

最恵国(Most Favored Nation、MFN)条件とも呼ばれるAmazonの価格統制条項は、競争優位性をもたらす一方、その規模ゆえに、消費者にとって公正な競争や価格に影響をおよぼす懸念がある。Amazonは2013年、英国公正取引局およびドイツの連邦カルテル庁の捜査対象になった後EUの出店者に対する価格統一規約を解除した

ブルメンタル議員は声明で、Amazonの「賢明かつ歓迎すべき決定は、Amazonに虐待的契約条項の削除を余儀なくさせた積極果敢な支援と広報活動があってようやく実現した」。さらに彼は「私は今も、反競争的行為を取り締まるべき規制当局が居眠り運転状態でいることが、米国のイノベーションと消費者に多大な犠牲をもたらしていることを深く懸念している」と語った。

TechCrunchはAmazonにコメントを求めている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Amazonが有力ボイスアプリの開発者に報酬を支払うプログラムをフランス、イタリア、スペインに拡大

Amazonは、有益で品質の高いボイスアプリを作成したAlexaの開発者に直接、現金で報酬を支払うプログラムを、ヨーロッパの新しいマーケット(フランスイタリアスペイン)に拡大している。Alexa Developer Rewardsプログラムはゲームのスキルを作成した開発者に対して2017年に米国でスタートし、その後、対象とするスキルのカテゴリーを広げてきた。また、ヨーロッパの有力マーケットであるドイツと英国、さらに日本とインドもすでに対象となっていた。

Alexa Developer Rewardsプログラムが、フランス、イタリア、スペインで開始されたことで、教育・レファレンス、フード・ドリンク、ゲーム・トリビア、子ども向け、ヘルス・フィットネス、ライフスタイル、音楽・オーディオ、仕事効率化といったカテゴリーの優れたスキルに報酬が支払われることになった。

このプログラム自体はAmazonがボイスアプリのエコシステムを作ろうとしている大きな戦略の一部で、開発者が自分のボイスアプリから継続的に収入を得られる時期がまだ到来していないことから実施されている。

Amazonは開発者に対し、スキル内購入ワンタイム購入物理的な商品の販売といったマネタイズの手段を提供しているが、Amazonからの直接的な支援なしにこれらの手段だけで開発者がボイスアプリから確実な収入を得ることは難しい。そして開発資金となる収入が得られなければ、開発者はAlexaスキルの開発をあきらめて、よそへ行ってしまうかもしれない。

これまでのところ、開発者のエコシステムに対して直接投資するというAmazonの方針はうまく機能している。

現在、AmazonのAlexaスキルのストアには、どの競合他社よりも多くの他社製ボイスアプリが登録されている。クリスマスシーズンにAlexa対応デバイスが大量に売れ、ボイスアプリの数は2月の時点で8万に上った。その成長ぶりはすさまじく、米国で利用できるAlexaスキルの数はこの1年で2倍以上になった

これまでに人気のAlexaスキルの多くは、広く使われているモバイルアプリを声で操作できるようにしたものだ。代表的なものとしては、音楽アプリ、話し言葉、瞑想アプリ、クイズ、ゲーム、ワークアウトアプリなどのオーディオベースのアプリがある。

しかしAlexaが成長し続けていくためには、米国以外でスマートスピーカー人気が高まりつつある重要なマーケット向けにローカライズされたボイスアプリを提供することが重要だ。その点ではGoogleに利があるかもしれない。Googleアシスタントは高度な言語機能を備えていて、英語以外の多くの言語に対応しているだけでなく、多言語対応通訳サポートなどの機能もある。

Amazonは、2017年にAlexa Developer Rewardsプログラムを開始して以来、20カ国以上の開発者に対して「多額の」報酬を支払ったとしている。開発者は報酬を受け取るために登録をする必要はなく、アプリが条件を満たせばAmazonから開発者宛にメールが届くことになっている。

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(翻訳:Kaori Koyama)

Alexaの新機能Song IDは次の曲のタイトルを案内する

Amazonは今日、ユーザーが好きな曲についてより知ることができるようにするための「Song ID」というAlexaを使った新機能を導入する。この機能をオンにすると、スマートスピーカーを使ってラジオやプレイリスト、Amazon Musicでリリースされた曲を聴いている時、曲がかかる前にAlexaがその曲のタイトルとアーティスト名を教えてくれる。

Echoデバイス向けのこのオプション機能は、Alexaに「Song IDをオンにして」「Song IDをオフにして」と言うことでいつでも音声でコントロールできる。

モバイルやデスクトップアプリで音楽を聴いているときは、アーティストの名前や曲のタイトルをストリーミングアプリでさっとチェックするのは簡単だ。しかしスマートスピーカー越しにストリーミングの音楽を聴いているときはそうもいかない。デバイスはどこか離れたところに置かれ、すぐにアクセスできない。そして従来のラジオと異なり、Amazon Echoから流れる音楽には、次に何が流れるかDJの言葉はない。

新機能は、パーソナリティには程遠いにしてもAlexaをDJにするのが目的だ。ただし今は曲のタイトルとアーティスト名を言うだけで、その音楽についての他の情報やコメントをはさむということはしない(しかしながら、そうした機能をAmazonが加えるというのは、将来におけるSong IDの興味深い拡張になる。そうなった場合、曲について掘り下げた情報を提供するSpotifyのGenius を活用した“Behind the Lyrics”機能によく似たAlexaベースのサービスとなる)。

Amazonによると、Song ID機能は音楽に関してユーザーからAlexaに寄せられたリクエストを参考にして構築された。

毎日多くのユーザーが流れている曲についてアシスタントに「Alexa、これ何ていう曲?」「Alexa、この曲誰が歌ってる?」などと何十万回も尋ねてきたのだ。

Amazonはまた、Amazon Musicの2019年チェックすべきアーティストプレイリストや、注目を集めつつあるアーティストを特集したWeekly Oneプログラムのような、あなたがタイトルやアーティスト名を知らない新しい曲をチェックするときにSong IDは役に立つかもしれない、と述べている。

Song IDは米国のAmazon Musicで今日からEchoデバイスで使える。

原文へ、翻訳:Mizoguchi)

Amazonによるeコマース50%独占が意味するもの

(編集部注:筆者のJun-Sheng Li氏はCanvas Venturesの立ち上げのためのエグゼクティブ。Walmartでグローバルeコマースサプライチェーンを担当する上級副社長を務めた)

ウォルマート(Walmartのグローバルeコマースサプライチェーンを担当するSVP5年間務めた者として、私は実在の小売店舗がいかにeコマースにおけるAmazonの独占に対応しているかを最前列でつぶさに見てきた。我々の多くが警戒していた。それを誰が責めることができるだろうか。今日、Amazoneコマース取引の50近くを扱っている。

私の見立てでは、もしあなたが実在小売店舗を運営しているのであれば、あらゆる販売チャネルを統合するためのデジタル戦略を有しているか、特に何もせず無関係のままかのどちらかだろう。そうした状況を正確に理解するために、まずはこれまでの流れを振り返ろう。小売業者が直面している最も大きな問題と私が認識しているものから始める。

目標:真にオムニチャネルになる

オムニチャネルでの小売は、全ての小売業者が目指すものとなっている。しかし、どのようにして成し得るのかを知っている人はほとんどいない。要するにオムニチャネルは、顧客が何を購入するか、そしてインターネットでの購入なのかあるいは直接店舗での購入なのかにかかわらず、シームレスで継続的な体験を提供することを意味する。

たとえば、私は自分のスマホを使ってNordstromで靴を買い、購入した商品を実在店舗でピックアップするか、あるいは自宅に配達してもらうかを選ぶことができる。しかしなんらかの理由でその靴を返品したいとなれば、私は送り返すこともできるし、店舗でも返品できる。ここでのNordstromとのやり取りは絶えず1つのチャネルから他のチャネルへとフローしている。

しかし実在店舗の経営者からすると、それは言うは易し、行うは難しだ。

多くの変更点

彼らは「悪魔は細部に宿る」と言うが、私はそこに「細部はサプライチェーンの中に含まれている」と付け加えたい。そして今日のサプライチェーンはこれまでになく複雑だ。もしあなたが従来タイプの実在店舗小売の経営者で、オムニチャネルに移行しようと努力している場合は特にそうだ。手始めにあなたは物事がかなり異なることを理解する必要がある。あなたが行うようになることは次の通りだ。

・何百もの店舗の代わりに何百万もの家庭に商品を届ける

・何千ではなく何百万ものSKU(在庫商品識別番号)を管理する

・店舗向けにトラックに積み込むのではなく、ラストマイル配達も含め、小包で家庭に届ける

・流通センター(DC)に加え、発送センター(FC)も運営する。FCは消費者に直接商品を発送し、DCは店舗に発送する

オムニチャネルにしたい?

現在あなたが所有する流通センターに、発送センターを加える準備をしよう。複雑さのレベルは桁違いに増えるだろう。

3つの主要課題

オムニチャネルを追求していく中で直面する最も骨を折る3つの主要課題がある。

・組織とマネジメントの制約

・人々の変化への抵抗。多くの人が新たなパラダイムの中でとらえるのは難しいと感じる

・それぞれの事業にそれぞれのプロセス、KPIs(重要な業績評価指標)、インセンティブがある

全チャネルにわたるアセットを共有するのは難しいかもしれない。たとえば、倉庫のスペースや、オンラインと実在店舗の間のストックのバランスをどのように振り分ければいいのだろう。

プロセスとシステムでの課題

・初めに計画を立てる:予想される需要の総計を出し、実在店舗とオンラインそれぞれでの販売を計画する

・現在何を抱えているか理解する:全チャネルにわたる商品仕分けを決める。DCFC、店舗、そしてマーケットプレイスのベンダーなど第三者のところも含む。

・最後にどこから商品を発送するかを把握する。世界さまざまな場所へと販売される商品を即座に追跡しなければならない。

イノベーションの継続

実在小売店舗は、サプライチェーンに影響を及ぼす新たなプロセスやテクノロジーを絶えず学ぶ必要があるだろう。たとえば:

FCをサプライチェーンネットワークに組み込むとき、新たなプロセスを学ぶ。ここには、品物を受け取る、分別する、保管する、選ぶ、梱包する、発送する、ドライブスルーや受け取り用の品物をロッカーや店舗にしまっておく、といった工程が含まれる。こうしたプロセスは、従来のDCや店舗で使われているものとは全く異なる。

・梱包のテクノロジーにも同時に取り組む。パッキングの手法1つのパッケージにどれくらい詰めるかを能率的なものにする)と、材料(長距離や環境、コスト、商品の保護のために何が最も良いかを考慮する。特に断熱素材やトートを使ってグローサリーを家庭に配達するとき)だ。

・家庭のグローサリーショッピングとラストマイル配達の需要をマッチさせる。DCから店舗へとトラックで商品を配送するのに加え、店舗から顧客の家までのいわゆる牛乳配達的な配送をどう運営するかを考える必要もある。グローサリーを家庭に届けるときは、特定の時間スロットに注意しなければならず、腐りやすい商品がすぐに、そして確実に受け取られるよう時としてライブ配達行う。これは、常に最新で技術的にモダンなTMS(輸送管理システム)を必然的に伴う。

Amazoneコマース初期からリーダー

この記事のヘッドラインに戻ると、Amazonは従来の小売業者からさほど抵抗を受けることなく、いかに今日のように巨大なeコマース企業になったのだろう。実在店舗のエグゼクティブたちが居眠り運転をしている間にそうなったのだろうか。この問いに答えるには過去のフレーミングが役に立つかもしれない。

eコマースにおける4つの波

小売業者がすべきこと

私が思うに、我々はもう戻れない地点に来ている。オムニチャネルという列車は駅を出発したのだ。もし私が小売事業を経営していたら何をしていただろうか。まず、顧客はオンラインとオフラインの両方で買い物することを好み、特定の商品に関しは2日での配達を期待しているという事実を受け入れるだろう。これはAmazonによって高い水準にセットされてきた。それから私は、店舗からの発送や店舗でのピックアップといった新サービスを提供するために、倉庫や流通センター、店舗といったすでにある資産にテコ入れを図るプランを練るだろう。また、オンライン注文品を発送して顧客の自宅に届けるための新たなセンターを設けるだろう。

Amazoneコマースを支配しているが、デジタルプラットフォームをうまく展開しているデパートや小売ブランドはたくさんある。私は、ウォルマートがオムニチャネル戦略に巨額投資したころの2013年から2018年まで、そのウォルマートのチームに所属していた。

2019219日、ウォルマート2019年第四四半期の決算を発表したが、そこで示されたeコマースの売上は前年同期比43%増と、昨年のホリデーシーズンについての懸念を吹き飛ばすようなものだった。

もちろん、効果的なオムニチャネル戦略には多くの要因が絡んでいる。私が思うに、最も大きな要因は単に企業が方針を固めて取り掛かることだろう。

イメージクレジット: Smith Collection/Gado / Getty Images

原文へ翻訳:Mizoguchi)

金を支払って書かせたAmazon上の偽レビューを米国連邦取引委員会が初告訴

連邦取引委員会(Federal Trade Commission、FTC)の米国時間2月26日の発表によると、同委員会は初めて、偽のレビューを使ってオンラインで製品を売る行為を訴件として取り上げることになった。同委員会によると委員会はニューヨークの企業Cure Encapsulations Inc.とそのオーナーのNaftula Jacobwitzを被告として、減量サプリメントに関する嘘の主張と、サードパーティのウェブサイトに金を払ってAmazonに偽のレビューを投稿させた件で起訴することになった。

偽のレビュー(フェイクレビュー)はAmazonで買い物をする者(ショッパー)に常につきまとう迷惑行為だ。レビューシステムのアルゴリズムに安全策を講じたり、偽レビューの投稿をビジネスにしているWebサイトを告訴しても、それらを掃除できなかった。

FTCの訴えによると、Cure Encapsulationsは熱帯の果実ガルシニアの成分を含むピルを売っていたが、その果実は自然な減量促進食として利用されることもある。そのピル、Quality Encapsulations Garcinia Cambogiaは、Amazonでのみ売られていた。Jacobwitzはwww.amazonverifiedreviews.comと呼ばれるウェブサイトに金を払って好意的なレビューを投稿させ、その製品の評判を上げようとした。

FTCのCure Encapsulations Inc.に対する訴状より。

2014年10月8日にJacobowitzはそのサイトの運営者にメールを送り、評価の星の数4.2を4.3に上げるために、1日に3つ、計30のレビューに対し1000ドルを払う、と言った。それは売上を得るために必要な措置であり、最終的には製品が星5つに留まるようにしたい、とも言っている。そこでwww.amazonverifiedreviews.comは、そのピルを褒めそやす一連の5つ星レビューを投稿した。FTCによると、それらのレビューは、そのピルが強力な食欲抑制剤であり、最大で20ポンド(9キログラム)の減量を達成し、新たな脂肪細胞の形成をブロックする、といった嘘の主張をしていた。

FTCによる同委員会の調停案は、FTCに5万ドルと未払い所得税などを払えば罰金1280万ドルの判決を猶予する、というものだ。その調停はまた、Cure EncapsulationsとJacobwitzが今後、人間に対する臨床試験により得られた信頼できる科学的エビデンスなくして減量や脂肪ブロック、疾病治療などを主張する食餌療法的サプリメントを売ることを禁じている。また彼らは、フェイクレビューなどの偽りの推奨を禁じられ、さらにAmazonと実際にピルを買った顧客には、どのレビューが偽であったか、および今回のFTCの申し立てについて、メールなどで報告しなければならない。

FTC消費者保護局のディレクターであるAndrew Smith氏はプレスリリースの中で、「企業がフェイクレビューを買ってそのAmazonの格付けを膨張させようとする行為は、ショッパーと規則に従って行動している企業の両方を傷つける」と述べている。

AmazonのスポークスパーソンはThe Vergeへの声明で、「私たちはこの分野におけるFTCの働きを歓迎する。Amazonは私たちのストアにおけるレビューの真正性を護るために大きな投資をしており、それは、お仲間のショッパーたちと共有する知見や体験を顧客が重視することを、私たちもよく知っているからだ。私たちには、レビュワーと物販パートナーの両方に対する明確な参加指針があり、私たちのポリシーに違反する人びとには、参加の停止や禁止、法的措置などを講じている」と述べている。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

看護師を雑用から解放するAmazon AlexaとGoogleアシスタント

ロサンゼルスの総合病院であるCedars-Sinai(シダーズ・サイナイ)は今、100の病室にAmazon Echoを置くパイロット事業を行っている。そのスートスピーカーたちはヘルスケア用の音声アシスタントプラットホームAivaを使って、患者と看護者のコミュニケーションを助ける。たとえば、テレビのチャンネルを変えるなどの単純な用事を患者がAlexaに頼めるなら、看護師は医療的看護に割く時間が増える。

AmazonのAlexa FundとGoogle Assistant Investment Programの支援によりAivaは、ヘルスケアスタートアップのための同病院のアクセラレーター事業にも参加している。Aivaのプラットホームは、Google Homeでも使える。

患者がAlexaに何かを頼むと、Aivaはそれをその用事の担当者のスマートフォンへ送る。たとえば患者が薬を頼んだら、そのリクエストは担当の正看護師へ行く。応答がとても遅いときは、Aivaはそのリクエストを「コマンドチェーンの上の方」(上司など)へ送る。

音声アシスタントは現在、いくつかの医療機関で試されている。例えば、Boston ChildrenのICUでは看護師たちが、今の時間帯の担当看護師は誰か、ベッドはいくつ空いているかなどの管理情報を尋ねている。また移植用臓器が使用を認められるためのチェックリストを音声化して間違いを減らす、というパイロット事業も行っている。さらにAlexaのスキルKidsMDは、家にいる親が使って、子どもを医者に連れて行くべきかを判断する。

スマートスピーカーの市場ではAmazonが依然としてトップであり、病院でもAlexaが最も多く使われている、とHealthcare IT Newsは伝えている。その記事によると、現在Alexaデバイスを使っている病院は、ボストンではBeth Israel Deaconess Medical CenterとCommonwealth Care Alliance、ニューヨークのNorthwell Health、そしてロサンゼルスではCedars-SinaiのほかにLibertana Home Healthだ。

画像クレジット: Cedars-Sinai

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Amazon、2030年までに出荷の50%をカーボンニュートラルにすると宣言

最近Greenpeaceが発行した “dirty cloud”に関する報告書から目をそらすためだろうか、今日(米国時間2/17)午前Amazonは環境に関する新たな決意として、二酸化炭素排出量削減計画を発表した。同社は2030年までにAmazon全出荷物の50%をネットゼロカーボンにすることを目標としている。

Amazonはこのプロジェクトを “Shipment Zero” と呼んでいる。長期計画の詳細は明らかにされていないが、Amazonは全社にわたる二酸化炭素排出量の公開を「関連する目標やプログラムとともに」後日発表すると言っている。これは、Amazonが他の維持可能目標についても進捗を報告するつもりであることを示しているようだ。

Amazonにとってこうした計画の透明化は重要だ。ビジネスがこの規模になると、環境、エネルギー消費、最終的には気候変動に与える影響は著しい。

現在Amazonが実行中のプログラムには、フラストレーション・フリー・バッケージングShip in Own Container[商品の箱のまま出荷する]のほか、ソーラー・風力発電所配送センター屋上のソーラーパネル循環経済への投資などがあると発表資料に書かれている。そのために同社は科学者、技術者、製品デザイナー200人以上を雇い、Amazonのスケールを「顧客と地球のため」に活かす新しい方法の開発に専念させている。

その一環としてAmazonは、環境への影響を減らすために製品サプライヤーに対してフラストレーション・フリー・パッケージやそのまま発送できる箱の採用を推進している。

しかし、GreenpeaceによるとこれまでのAmazonの環境成績は必ずしもクリーンではない。

つい先日同団体は、Amazonが再生可能エネルギーへの転換計画を満たしていないと警告した。最新レポートによるとAmazonのバージニア州データセンターは電源のわずか12%が再生可能エネルギーであり、Facebookの37%、Microsoftの34%に遅れを取っている。

今日のニュースの中でAmazonはGreenPeaceのレポートについてわずかに言及した。

「Amazonは全世界基盤を100%再生可能エネルギーで賄う計画であり、順調に進んでいる」と同社の公式ブログに書かれている。

一方Amazonは、Greenpeaceのレポートが発表されてからまもなく、Windpower Engineering に対して詳しい声明を送り、Greenpeaceのデータは不正確であると訴えた。中でも、AWSとAmazonがバージニア州でソーラープロジェクトに投資していることを書き漏らしていることを指摘した。

Amazonは今年中にShipment Zeroを始めとする各プログラムの詳細を公表すると言った。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Amazon、電気自動車Rivianの資金調達7億ドルを主導

3カ月前に初の製品となる車2種をデビューさせた電気自動車メーカーのRivianは、Amazonが主導するラウンドで資金7億ドルを調達した。

このニュースは、GMとAmazonが電気自動車への投資の話し合いをしているというReutersの報道に続くものだ。

「我々は、電動交通の未来についてRivianが描いているビジョンに感激した」とAmazonのワールドワイド・コンシューマー担当CEO、Jeff Wilkeは声明で述べた。「RJはプロダクトのポートフォリオとテクノロジーをマッチさせることで、素晴らしい組織をつくった。そのようなイノベーティブな企業に投資できることに興奮している」。

Rivianは、設立以来ずっと鳴りを潜めていた興味深い会社だ。創業者でCEOのRJ Scaringeが2009年にMainstream Motorsとして設立し、2011年に社名をRivianに変え、フロリダを後にした。現在、同社は米国内4カ所の開発拠点と英国のオフィスに従業員750人超を抱えている。従業員のほとんどは、拡張力のある自動車サプライチェーンに近いミシガンにいる。

Rivianはまた、カリフォルニア州のサンノゼとアーバインにも拠点を置いていて、そこではエンジニアが自動運転車のテクノロジーに取り組んでいる。Rivianは、三菱自動車がDiamond-Star Motorsというジョイントベンチャーをクライスラーと立ち上げ、 Eclipse、Plymouth Laser、Dodge Avengerなどを生産していたイリノイ州ノーマルにある工場を2017年に買い取った。

Rivianはここ数年間活動的ではあったが、大きなカミングアウトは昨年11月のLAオートショーだった。その際、電気で走るR1TピックアップとR1S SUVを発表した。フレキシブルなスケートプラットフォームを使ったこ米国内顧客への納車は2020年後半に始まる見込みだ。

原文へ 翻訳:Mizoguchi)