SafariをクラッシュさせるバグをAppleが修復、少なくともOS Xでは

safari-ios

SafariをクラッシュさせるWebサイト事件の翌日、Appleはすでに対策を講じた、とBuzzFeed Newsが報じている。早速、クラッシュするページ(crashsafari.com)をロードしてみたが、問題は治っているようだ。少なくとも、OS Xでは。

治っているといっても、OS XのSafariでそのWebサイトをロードすると、ページのロードを無限にやっている。そのタブを閉じて、通常のWeb閲覧を続ければよい。

復習すると、CrashSafariは小さなJavaScriptをロードし、それが文字を加えることによってアドレスを長くし、ものすごく長いアドレスを作る。やがて、Safariはそのアドレスを持て余し、あっさりクラッシュする。以下は、そのJavaScriptのループ部分だ:

var total = "";
for( var i = 0; i < 100000; i++ ) {
total = total + i.toString();
history.pushState(0,0, total );
}

iOSでは、問題はもっと深刻だ。SafariでそのWebサイトへ行くと、iOSがクラッシュする。キャッシュをクリアしてそのWebサイトをロードしてみたが、iPhoneは今でもクラッシュする。iOSの次のアップデートを、待たなければならないのかもしれない。

うっかりCrashSafariのリンクをクリックした場合は、iPhoneをリブートすればまたSafariを使える。Safariは、そのWebサイトを再ロードしようとしない。

[原文へ]。
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

iPhone 7はデュアルカメラシステムを搭載してカメラを一挙に高性能化(という噂)

screen-shot-2015-04-14-at-3-42-41-pm

Appleは2016年9月にiPhone 7を披露するらしいが、このところ、カメラに関する新しい噂が話題になっている。KGI SecuritiesのMing-Chi Kuoによると、iPhone 7 Plusにはデュアルレンズシステムのオプションがあり、LinXの技術を利用している。Appleが2015年4月に買収したLinXは、複数レンズのカメラモジュールを作っている。

Appleの予測に関してMing-Chi Kuoは従来から好成績だが、でもiPhone 6とiPhone 6 Plusではカメラモジュールは同じだし、その改良バージョンがiPhone 6sとiPhone 6s Plusで使われている。”iPhone Plus”とその4.7インチ型の、カメラに関する唯一の違いは、大型モデルにはoptical image stabilization(光学式手ぶれ補正機構)があることだ。

iPhone 7 Plusがデュアルカメラシステムになるのなら、Appleはカメラモジュールに関する戦略をこれまでとは変えることになる。でも、サプライチェーンがネックになるのなら、それを一部の機種に限定するのだろう。

それでは一体なぜ、AppleはiPhoneのリアカメラを2基にするのだろう? 考えられるユースケースはいろいろある。LinXは、二つ以上の複数のレンズがシームレスに協働するハードウェアとソフトウェアのソリューションを作った。たとえばデュアルレンズシステムは背景のぼけを改良し、被写界深度を再現するだろう。人びとが低開口のDSLRを好むのも、背景のぼけがその理由の一つだ。

二つのカメラは、暗いところでの撮像能力を高め、色忠実度とHDRパフォーマンスを上げる。あるいは、撮影後に焦点を前景または背景に合わせることができる。あのLytroのように。

二つのレンズでそれぞれ、ズームを変えて撮る使い方もありえる。たとえば3倍ズームで撮りながら同時に全景を撮れるだろう。それが工学式ズームでできれば、Olloclipレンズのようなサードパーティのレンズの代わりになる。

まだはっきりしないのは、デュアルカメラにした場合のカメラのスリム化をどうするか、だ。Appleはつねに、iPhoneのスリム化に努めてきた。同社は今、カメラ用画像センサーを曲面にすることを考えている。それなら、大容量のカメラをスリムにできそうだ。

昨年12月に、60 Minutesが、Appleでは800名がiPhoneのカメラ部門にいる、とすっぱ抜いた。何百万もの人たちがiPhoneで写真やビデオを撮っているのだから、カメラはとても重要な部分だ。デュアルレンズシステムになればいろんなことができるから、クリエイティブの幅が一挙に大きく広がるだろう。

[原文へ]。
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Apple、Q1のiPhoneは前年比わずか0.4%増の7500万台

A customer tries out the new Apple iPhone 6S at an Apple store on Chicago's Magnificent Mile, Friday, Sept. 25, 2015, in Chicago. (AP Photo/Kiichiro Sato)

Appleは今日(米国時間1/26)のQ1決算発表で、iPhone 7480万台、iPad 1610万台、Mac 530万台を販売したことを報告した。

Appleの第1四半期は2015年12月末締めで、ホリデーシーズンを含んでいる。これは同社にとって年間最高の四半期になるはずであることを意味している。加えて、iPhone 6sとiPhone 6s Plus9月25日に発売されたことから、Appleの次世代旗艦端末が同四半期フルに販売されたことになる。

昨年の同時期、Appleは7500万台近くのiPhoneを売り、対前年比57%の売上成長を示した。今期のiPhone販売7480万台は、年間売上成長でわずか1%、販売台数ではわずか0.4%の成長だった。

対前四半期比でみると、Appleは前期の4800万台より56%多くのiPhoneを販売した。

Appleは第1四半期に7500万台以上のiPhoneを売ると予測されていた。これは四半期中アナリストらが特に注目してきた数字だった。多くの人々は、8年近い連続成長を続けてきた iPhoneがついに下り始めることを恐れていた。

一方、AppleはiPad製品ラインの育成ではさらに苦労している。同社は第1四半期に1610万台のiPadを販売し、対前年比25%減だったが、前四半期からは63%増だった。

ちなみにAppleは新製品のiPad Proを11月11日に発売しており、四半期の約半分の期間販売された。

Appleのタブレット端末の販売は下降が続いている ― 昨年同期、AppleはiPadを2100万台販売しており、対前年比18%の減少だった。

今はPC業界全体が下降を続けているが、Appleも例外ではない。

Macの販売台数は530万台で、前年から4%減少した。

今期のiPhoneは絶好調とは言えなかったが、Appleの財務状況は依然として卓越しており、単一四半期で760億ドルの売上を記録した

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、四半期売上で予測を越えるも、iPhone販売は不達

shutterstock_152974484-apple-aapl

それはAppleにとってこの上なく重要な四半期だった。そして、彼らはほぼ投資家の期待に沿ったようだ ― ただし、第2四半期に向けて同社初の売上減少の可能性も秘められている。

Appleは、第1四半期に売上759億ドル、1株当たり利益3.28ドルを記録した。これは売上におけるAppleの四半期記録だが、アナリストの予測にはわずかに届かなかった。アナリストは、1株当たり3.23ドル、売上766億ドルと予想していた。

Appleは第1四半期に7480万台のiPhoneを売ったが、アナリストの予測は7500台だった。前の四半期にAppleは7450万台のiPhoneを出荷しており、これはiPhoneの売上成長が壁に当たった可能性を意味している。これには複数の要因が考えられるが ― 中国での成長の鈍化、飽和点に達した等 ― 何であれ、主要な成長エンジンのスピードは落ちているようだ。

これはiPhoneの売上としてはわずかな不達だが、同社のQ2予測を注意深く見ている人々にとっては大きい数字だ。アナリストは557億ドルと予測しているが、AppleはQ2の売上を500~530億ドルと見込んでいる。昨年の第2四半期に、同社は580億ドルの売上を記録した ― 即ちAppleの次の四半期は、最近の記憶にある限り初めてのマイナス成長となる可能性がある。株価は時間外取引でも横ばいを続けており、これは第2四半期の弱気の将来予測をアナリストがすでに織り込み済みだったことを意味している。

これはAppleにとって一大事だ。iPhoneは同社にとって常に主要な成長因子であり、iPadの売上が停滞する中、もしこのエンジンが減速するようなら、将来の業績にとって良くない前触れだ。実際、成長エンジンが飽和点に達することは不可避である。しかしAppleは2007年のiPhone発売以来、これを維持し続けている。

AppleはiPadを1610万台販売し、これも予測を下回った。Macの売上は530万台で、アナリスト予測に届かなかった。いずれも、昨年の第1四半期より減少している。既に停滞しているiPadの売上に、iPad Proがどう寄与していくのはまだわからない。

AppleがVRに参入する可能性に関する噂に関して、興味深い指摘がある。CookはVRを「ニッチ」とは考えていない、と語った。「実にクールで、面白いアプリケーションもいくつかある」。

AppleはiPhoneの販売では今もお札を刷っている状態だが、Apple WatchやiPad Proなどの新しいハードウェアで製品の多様化をはかっている。Appleは「その他」カテゴリーで43.5億ドルを売上げており、そこにはApple WatchsとApple TVが含まれている。

AppleのQ1末時点の保有現金は2160億ドルだった。「わが社のバランスシートは究極の状態」とCookは会見で語った。

為替レートは同社にとって引き続き向い風であり、Appleが決算発表で具体的にそれを指摘したほどだ。売上への影響は50億ドルに及ぶと同社は言った。実際、Cookは電話会見の最初にこの言葉を口にした ― 併せて国際経済が直面する他の主要問題も。同社売上の2/3は米国以外からもたらされており、外国為替はAppleにとって強い向い風であるとCookは言った。

「どこを見ても極端な状態が起きている。ブラジル、ロシア、日本… いずれの市場も経済成長の鈍化や物価の下落あるいは通貨の弱体化に影響されている」とCookは言った。「中国はやや取り戻しつつあり、香港は特にそうだ」

今年の株価の動きを踏まえると、Q1はAppleにとって極めて重要な四半期だった。つまるところ、2015年はApple株にとって良い年とは言えなかった。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Foxconn、鄭州工場で火災。犠牲者はなし

shutterstock_201284531

今日(米国時間1/25)、台湾拠点の電子OEM会社、FoxconnでApple iPhone製造の大半を扱っている工場が、火災による被害を受けた。空調システムから出火し、いくつかの階に広がった。同社の広報担当者がWall Street Journalに伝えたところによると、Zhengzhou[鄭州]工場での死傷者はなく、製造への影響もない。しかし、この火災は中国内のFoxconn工場で数年来起きている安全および労働者の権利問題に、改めて光を当てるものだ。

2011年5月、中国南西部のFoxconn Chengdu[成都]工場で起きた爆発は、ダクト内の可燃性粉末が原因で3名が犠牲となった。4ヵ月後、中国東部の山東省で再び火災が発生したが犠牲者はなかった。同社の人権に関する状況は、翌年相次いで起きた労働者の自殺が、劣悪な労働条件に起因するという数多くの指摘を受け、監視下 に置かれている。2012年9月には、推定2000人の労働者が中国北部のFoxconn Taiyuan[太原]工場で暴動を起こし、警備員が社員を殴打したと非難する声もあった。

それに対してFoxconnは、労働条件を改善し賃金を引上げると宣言したが、引き続き同社は厳しい監視下にあり、今回また起きた火災 ― 比較的軽微ではあるが ― によって、過去4年間に実際どう変わったのかを改めて問われることになる。TechCrunchはFoxconnおよびAppleにコメントを求めている。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

新iPhoneはやはり4インチの小型デバイスか?リークされたデモ機の動画

screen-shot-2016-01-22-at-4-25-10-pm

この記事をiPhone 5sで読んでいるだろうか?iPhone 6sは自分の好みより少し大きいと感じていて、信頼のおけるiPhone 5sを手放せずにいるだろうか。それなら朗報がある。多くのリーク情報が4インチの小型iPhoneが制作されていることを裏付けている。そして、新たなリーク情報がM.I.C Gadgetに上がっている。この端末がいつ頃リリースされるかは分からないが、小型のiPhoneの登場が理にかなうのにはいくつか理由がある。

リークされたデバイスの動画を見てみると、新iPhoneの外観はiPhone 6sと良く似ているが、少し小さめのサイズだ。全く違う名前が付くかもしれないが、ここではこれをiPhone 6sミニと呼ぼう。

「iPhone 6c」という名前にはならないだろう。iPhone 5cはヒット商品にはならなかったし、ローンチ後1年でフェーズアウトしている。そして、iPhone 6sミニはiPhone 5sのような堂々としたプラスチックデザインではないようだ。

M.I.C Gadgetによると、このデバイスはFoxconnのデモ機だ。つまり、生産ラインから近い内に登場するものではなく、次の数週間内にリリースされることを期待していけない。

これが4インチのディスプレイかは定かではないが、iPhone 6sより小さいのは明らかだ。Touch IDのホームボタンと他のいつものiPhone ボタン(上部ではなく側面にあるスリープと起動ボタン)も確認できる。iPhone 6sミニに搭載されるのがA8チップかA9チップかは分からない。そして多くの報道は3D Touch対応ではないだろうと伝えている。

小型のiPhoneに関しては色々違う噂が出回っている。ここ数ヶ月で噂が特に頻繁に聞かれるようになり、何かが起きていることを示しているのだろう。

確かに小型のiPhoneは理にかなっている。Appleが3.5インチディスプレイのiPhoneを出した時、彼らは今とは別の会社だった。Appleは全員を満足させようと思っていたわけではない。帯域幅もなく、同じデバイスを何十種類と作ってリリースするためのサプライチェーンも持っていなかった。4GBか8GBのiPhoneが選べただけだ。

数年前、Appleは誰でもお気に入りが見つかるiPhoneをリリースした。同社は異なる戦略を取っている。Appleは全員に好みのiPhoneを持ってほしいと考えている。

MacBookの製品ラインアップにも言える。MacBookかMacBook Proか選べた。MacBook Airもレティナディスプレイを搭載したMacBook Proも12インチのレティナのMacBookも2007年にはなかった。

今のAppleは違う。人々がより大きなiPhoneを欲しがっているとAppleが気がついた時、Appleの答えは単にiPhone 6をローンチするのではなく、iPhone 6 とiPhone 6 Plusを作り、いくつか違う色のモデルと異なる LTEアンテナの対応モデルも作ることにした。同様にAppleはiPadでも全員のニーズに応じるために、様々な種類のiPadモデルを試すことを恐れない。iPhone 6で2つのサイズの違うモデルを出すことで、Appleはスマートフォン市場のシェアをより広げることができた。ファブレットを欲しいと思っていた人もiPhoneを初めて手に取るきっかけとなった。

今同じことが起きようとしている。iPhone 5sは現在Appleのエントリーレベルの端末だ。この小型デバイスは、できる限り小さな端末がいいと思う人にぴったりだ。しかし、iPhone 5cも2013年にリリースされている。Appleは、9月にリリースする新型iPhoneと同時にiPhone 5sをフェーズアウトさせるだろう。製品ラインには穴が空く。

思い出してほしいのは、iPhoneの売上がAppleの収益の62.5%を占めていることだ。間違いなくiPhoneがAppleにとって最も重要な製品だ。Appleはこの売上を高め、平均販売価格を押し上げるためにあらゆる手を打つだろう。

だから、この新しいiPhone 6sミニが理にかなう。iPhone 6sと見た目がほぼ同じなのも頷ける。iPhone 6sと6s Plusは、9月にリリースされる新型iPhoneが出た後でも市場に残るだろう。4インチのiPhoneは製品ラインナップにきれいに収まる。

しかし、もう一つ疑問がある。AppleはいつiPhone 6sミニを発表するのだろうか?2015年12月、9to5macのMark Gurmanは、Apple Watch 2と一緒に3月に発表があるだろうと伝えたが、どうやらそうなりそうにない。

まず、Appleはまだ新型ウォッチを発表しないだろうと、私たちTechCrunchのMatthew Panzarinoが伝えている。もう1つは、もし3月のイベントでAppleが発表するのなら、今頃にはFoxconnのデモ機以外にもリーク情報や部品などが多く出ているだろう。iPhone 6sミニの発表は、9月の新型iPhoneの発表と一緒か、それ以降の方が可能性が高いかもしれない。

Screen Shot 2016-01-22 at 5.31.36 PM

[原文へ]

(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

Appleが拡張現実/仮想現実の研究家を社員に招く…果たして何が生まれるのかな?

apple-vr-headset

テクノロジの次の重大局面の座にすわる者は絶対的に、拡張現実と仮想現実である、とする説が喧しい。そんな中で、目立つほど静かだったAppleだから、同社のAR/VRに関する一挙手一動にはみんなが注目する。

Financial Timesの報道によると、Appleはこのほど、AR/VRのスペシャリストをチームに招いた。その、3Dインタフェイスに関する著書すらあるDoug Bowman(彼は3D User Interfaces: Theory and Practiceの主席著者)は、バージニア工科大学のコンピュータサイエンスの教授で、Center for Human-Computer Interactionのディレクターだったが、休暇を取ったのちにクパチーノの巨大テクノロジ企業に加わる。大学の職員経歴ページによると、彼は2007-2008年に行われたIEEE Virtual Reality Conferenceの総合議長を務めた。

Bowmanは1999年からバージニア工科大学に在籍し、拡張現実と仮想現実に関するさまざまな記事を発表し、共著もした。それらは、 “Virtual Reality: How Much Immersion Is Enough?”、”3D User Interfaces: New Directions and Perspectives”、”The Effects of Visual Realism on Search Tasks in Mixed Reality Simulation”などだ。

FTの報道でとくにおもしろいのは、彼はMicrosoftがHoloLensの普及促進のために出している10万ドルの研究助成金を、最初にもらった人物であることだ。そのときの研究テーマは、“大規模な混成現実データの共同分析”だった。

彼の履歴書をざっと見ただけでも、AR/VRの研究で多数の華々しい成果をあげていることが分かる。AR/VR分野への、少なくとも関心ぐらいはすでに示しているAppleにとって、たしかにうってつけの人材だろう。履歴書の詳細注記によると、彼の研究関心は三次元ユーザインタフェイス、仮想環境、仮想現実、拡張現実、そして人とコンピューターの対話だ。

競合するGoogleやFacebook(Oculus)、Samsung、HTCなどと違ってAppleはまだ、仮想/拡張現実における本格的なハードウェアやソフトウェアの取り組みを公式に発表していない。しかし特許の出願や同社の360度ビデオなどを見るかぎり、同社がその実験をやってることは確実だ。AR/VRがAppleの次の事業、と決めつけるのは短絡的だが、今回のようなスペシャリストの招聘から将来何が生まれるのか、ぜひ注視していきたい。

[原文へ]。
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

GoogleはiOS上のデフォルトの検索エンジンになることで2014年にAppleに10億ドルを払った

174351909

GoogleはAppleにいくら払って、検索サービスをiOSデバイスに載せてもらっているのか? それについては、これまでさまざまな憶測があったが、このたび、それがやっと明らかになった。今も続いているOracle vs. Googleの裁判で開示された情報によると、2014年にGoogleはAppleに、大枚10億ドルを支払っている。

Bloombergの報道によると、GoogleがOracleのJava技術を無断で使っているのではないか、という、今年で5年目を迎える裁判で法廷は、“ある時点でAppleとGoogleの収益共有比率が34%だった”、という情報を耳にした。34%がGoogle、Apple、どっちのものか、よく分からないのだが、AppleとGoogleが裁判所に、当時非公開の文書を提出したことは事実だ。そのどっちに載っていたにせよ、情報は何らかの事実を示唆しているものと思われる。

“GoogleとAppleの合意における財務的条件は、両社にとってきわめて機密性の高いものである。GoogleとAppleの両社はこの情報を常時、極秘情報として扱ってきた”、Bloombergの記事によると、Googleからの提出文書にはこう書かれているそうだ。

この情報公開は、往時の秘密契約に光を当てただけでなく、そのほかに二つの点で興味深い。ライバルのプラットホームに自分の検索エンジンが載ることの事業価値、Googleによるその計算値。そしてもうひとつは、CEOのTim Cookが折りにふれて、個人データの利用を収益源にすることを批判していたにも関わらず、Appleがそういう広告をベースとするGoogleのビジネスから収益を得ようとしていること。

昨年の夏ワシントンで行われた、EPICのChampions of FreedomイベントでCookはこう述べた:

私は今、シリコンバレーの人間としてお話をしている。そこでは、もっとも著名でもっとも成功している企業のひとつが、顧客を自分の個人情報に関する油断に誘いこむことによって、自分たちのビジネスを築いている。彼らはユーザに関して知りうることのすべてをむさぼり食い、そのことから収益を得ようとしている。それは間違っている、と私は考える。Appleは決して、そのような企業にはなりたくない。

AppleがGoogleのサービスを利用するのは、顧客に最良の機能を提供するためだ、という反論もありえるだろう。しかしAppleは、Siri関連の検索サービスではMicrosoftのBingをずっと使っている。

この裁判が投じたもうひとつの、事実めかした情報として、今日までAndroidは310億ドルの売り上げを生成し、うち220億ドルが利益だ、という主張がある。

[原文へ]。
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

AppleがリリースしたMusic Memosはミュージシャン向け録音アプリの優れもの

2016-01-21-applevoicememos

ボイスメモはiPhoneの大きなセールスポイントだ。ユーザーはボイスメモのアイコンをタップするだけで周囲の音をなんであれ即刻録音できてしまう。しかしミュージシャンにとってはiPhoneのボイスメモはそのままでは他の音声録音アプリと変わりなかった。いっそう便利なツールではあるが、要するにそれだけのことだ。これが今回のMusic Memosのリリースで大きく変わったかもしれない。

今日(米国時間1/20)、Appleは GarageBandを久々に全面アップデートしたが、同時に発表されたMusic Memosは曲や歌詞を書こうとするアーティストにとって有力なツールとなる。ミュージシャンが集まってブレーンストリーミングするのにも最適だ。Music Memosはジャムセッションやフリースタイルの演奏を即座に非圧縮フォーマットで録音する。また素早くアクセスできて音楽制作に役立つクールな機能をいくつも備えている。

アプリを開くときわめてシンプルだという印象を受ける。最初に表示されるのは巨大な録音ボタンだけだ。ギターでコードを鳴らしたりピアノで曲を弾いたりするときにいちいち楽器製作の高度なテクノロジーを意識する必要がないのと同じようなものだ。しかしMusic Memosは楽器のチューニングにも使えるし、録音された曲の高度な解析能力もある。思いついたテーマを楽器で弾くと、リズムセクションが伴奏を付けてくれる。

またアプリは曲作りには組織化が欠かせないことをよく理解している。曲を仕上げるというようなクリエーティブな作業には数多くのテストセッションが必要だ。すべて録音していればトラックの数は膨大になる。アプリはサウンドや録音場所を解析し、ユーザー評価などのタグでファイルを分類してくれるので、午前3時ごろに最高に盛り上がって録音したセッションを後で探し出すのも簡単だ。

このアプリは、Appleが同時にメジャー・アップデートを行ったGarageBand、またApple Logicと緊密に連携して利用できるようにデザインされている。ユーザーはこうした音楽製作のためのアプリからMusic Memosのトラックを素早くインポートして本格的な曲作りを始めることができる。iCloudはトラックの保存や仲間との共有などに大いに役立つ。Apple MusicのConnectを利用することももちろん可能だ。

Music Memosは現在iOSのApp Storeで公開されており、無料でダウンロード可能だ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Apple、iOSとOS Xをアップデート―パフォーマンスの改善とバグフィックスに主眼

2016-01-21-os-x-el-capitan1

Appleは先ほどMacとiPhone、iPad向けのOSをアップデートした。どちらも更新の主眼はセキュリティー問題への対応とバグフィックスに置かれている。同時にパフォーマンスも改善された。

Mac向けOS X 10.11.3では4Kの外部ディスプレイを接続した場合のバグが修正され、いくつかのセキュリティー・ホールにパッチが当てられた。iOS 9.2.1については、OS Xの場合と同様のセキュリティー上の対策が行われた。残念ながら今回のバグフィックスではバッテリー・メーターのバグの修正は行われなかった。

今日(米国時間1/20)のアップデートはAppleが次のバージョン(OS Xでは10.11.4、iOSの場合、9.3になるはず)で新機能を導入する準備段階の中間的な更新と考えられる。われわれが紹介したように、最新のEl Captitan OSでMacユーザーはLive Photo機能がiMessageで使えるようになる。またNotesの新しいバージョンのパスコードも入手できる。

次回のアップデートでiOSユーザーはニュースのカスタム化ができるNight Shift機能、Apple Watchから関連データを受け取れるヘルス・アプリ、新しいCarPlay、クラス全員がiPadを共有できる学校向けツール、など数々の新機能を受け取れるはずだ。ちなみに今回iOS 9.3で新たに導入されたNight Shift機能は夜になると画面の青い色彩をカットする。周囲が暗い場合、暖色の方が目にやさしい。これで睡眠の質が向上するかもしれない。

あとはAppleがiOS 9.3に残ったバッテリー・メーターのバグを次のバージョンで修正してくれることを願うものだ。現在はユーザーがマニュアルでタイムゾーンを修正すると画面最上部の小さいバッテリー・メーターがフリーズしてしまう。なるほど大騒ぎするほどの深刻なバグではないだろうが、バッテリー・メーターがまだ十分に残量があることを示す緑色に光っているのにiPhoneが作動しなくなるというのは苛立たしい経験だ。

アップデートの方法はいつもどおりで、MacユーザーはApp Storeを訪れて「アップデート」をクリックすればよい。iPhoneとiPadの場合は「設定」アプリを開き、「一般」タブからアップデートができる

Screen Shot 2016-01-20 at 4.03.52 PM

iOS 9.2.1

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Apple Watch、2015年スマートウォッチ市場の過半数を占める

0910_apple-iwatch_2000x1125-1940x1091

ウェアラブル市場への遅い参入にもかかわらず、Appleは販売台数でトップの地位を築いたことが今週のJuniperの最新調査でわかった。Apple Watchは2015年のスマートウォッチ販売台数の50%以上を占めたと同調査は報告している。さらに印象的なのは、Apple Watchが発売されたのは昨年4月になってからだという事実だ ― 即ち、1年に満たない期間に市場の過半数を獲得したことになる。

一方、スマートウォッチプラットフォームのライバル、Android Wearは、Huawei、Motorola、Sony、ASUS、LG、Fossilその他多くのメーカーに採用されているにもかかわらず、2015年の市場シェアはわずか10%以下だった。

またSamsungのTizenベースのGear S2は、評判は上々だが、11月の発売以来の販売は好調とはいえない、と同報告書は言っている。

「その他のスマートウォッチは、殆どが低価格、低機能の機種で、Martian、X、Razer等の小規模メーカーの製品だ。Razerは最近、Nabu Watchを発売した」と、Juniperが詳細報告の中で付け加えた(ちなみに、Nabu Watchはスマートウォッチと呼べるかどうか微妙なところで、メーカーでさえこれを「スマート」機能付きデジタルウォッチと説明している)。

pebble-time-lg-g-watch-r-apple-watch

スマートウォッチ市場におけるAppleの存在は、ライバル会社の競争をもいっそう困難にしていることが、今週のFitbitの暴落からも見てとれる。

フィットネストラッカーメーカーの同社は、CESでスマートウォッチ、Fitbit Blazeを発表したが、Appleと競争しようという大胆さを直ちにウォール街から咎められた。発表のほぼ直後、Fitbit株は18%下落し、ハイエンドにApple、対極にPebble等の既存スマートウォッチメーカーが控える市場での、Fitbitの競争力に対する投資家の不信が露になった。

Fibtitの株価は今週も下がり続け、ホリデー後の高値からわずか数週間で史上最安値をつけた(以前の高値は、FitbitアプリがApp Storeのトップに踊り出たニュースによる ― これはホリデー期間の販売が好調であったことを示している可能性が高い)。

しかし、Appleが市場シェア52%でリードしているからといって、スマートウォッチ市場が確立したと言うにはほぼ遠い、ともJuniperは言っている。

「現在スマートウォッチは、市場を待っているカテゴリーの一つ」とJuniperの調査アナリスト、James Moarは言う。「新しい機種は洗練された外観と微妙に異なる機能を持つが、全体的機能や用途を変えるような大きな変更はない。スマートウォッチの機能が確立すれば、それを欲しいかどうかを決めるのは消費者であり、テクノロジー企業が購入理由を増やすことではない」

言い換えれば、市場の将来は消費者の手にかかっている ― 腕に着けたテクノロジーが自分の生活に侵入する必要を感じるか否かだ。

Juniperの発見は、IDCによる以前の調査とも一致している。IDCの調査でAppleは、2015年のスマートウォッチ分野をリードし、Android Wearが大差の2位だった。具体的には、Appleのシェアを61.3%、Androidを15.2%と予測していた。

Screen Shot 2016-01-13 at 2.34.56 PM

IDCはPebbleについて、AndroidとApple watchOSの両プラットフォームに市場を浸食されるだろうが、消えることはないと予測している。ちなみに、SamsungのTizenは、Androidスマートフォンとの互換性およびアプリ選択肢の大きさから、業界の「ダークホース」と目されている。

またIDCは、ウェアラブル端末市場が2016年に1.111億台となり、2015年の8000万台から44.4%増えるとも予測している。

JuniperとIDCの報告書は主としてスマートウォッチに集中しているが、Appleのシェアはウェアラブル市場全体でも拡大している。IDCの昨年8月の調査は、Appleは全世界ウェアラブルのナンバー2で、Fitbitを目前に捕えつつあるとしている。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AppleがiPhoneのヘッドフォンジャックを廃止しないように、という陳情に20万を超える署名が集まった

22046890782_69e98c8420_k

噂では、AppleはiPhoneのヘッドフォンジャックをなくして、すばらしきワイヤレスのみのインタフェイスにするという。でも本当に、すばらしきか?

でもない。

まず、例によってAppleはこの件について何も言ってないし、肯定も否定もしていないから、単なる噂だ。しかしそれでも、こんな、人を惑わせる奇妙な見出しが、登場している:

Screen_Shot_2016-01-07_at_10_21_28_AM
[有線のヘッドフォンはLightningポートを使用]

次のiPhoneのために新しいヘッドフォンとハードウェアをわざわざ買うのは嫌だ、と感じた人びとが、騒いでいる。Appleにジャックの現状維持を求める陳情のデジタル署名が、20万名を超えている。以下が、その陳情書の文章だ:

Appleが再び、同社のすべての顧客を食い物にしようとしている。

ForbesとFastCompanyの報道によると、Appleは今年の後半のiPhone 7より、標準の3.5ミリヘッドフォンジャックを廃止する計画だ。Appleにそれを思いとどまらせることができるのは、大規模な国際的キャンペーンのみだ。

ジャックの廃止によってiPhoneのユーザが、自分たちが今使っているハイファイのヘッドフォンをリプレースするために新たな出費を強いられるだけでなく、たった一つのことから大量の電子製品廃棄物が作り出され、それがリサイクルされないこともありえる。国連によると、世界の電子製品廃棄物の90%もが各年、不法に売買されたり投棄されている。

Appleに、顧客とわれわれの惑星を尊敬するよう、忠告しよう。標準のヘッドフォンジャックを守ろう。

これは、典型的なApple流のやり方だ。数年前には同社は、iPodの元からあるドックコネクタを新しいのに変えて、大量のコードやケーブルや充電器を陳腐化した。

Appleはグリーンな企業というイメージを広めているが、実際には、Appleが再生可能エネルギーに投資したり、有毒化学物質の段階的な使用廃止を始めたのは、社会的圧力が無視できぬほど大きくなってからだ。それはピープルパワーの成果だった。今度もまた、成果を上げられるだろう。

Appleに、標準のヘッドフォンジャックを維持し、その計画的陳腐化をやめるよう、訴えよう!。

でも、噂は噂にすぎない。正しいかもしれないけど、Appleが何かをするまでは、何も分からない。しかも、インターネットはドラマが好きだし、人びとは陳情の署名が好きだ。それに対し、母艦から何も反応はないと思うが、でも人びとは声が届くことを期待している。

ぼく個人的には、線はすべてなくしてほしい。ワイヤーやコードやケーブルは、どれもこれもガマンできない。でも、それでも、という人は#SaveJackを試してみたら。

[原文へ]。
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

AppleはストアのワークショップとオンラインギャラリーでMac, iPad, iPhoneによるアートの創り方を教える

【抄訳】
Appleは、同社の製品…パソコンのMacや、iPhone、iPadのようなモバイルデバイス…でアートを創造できる、と訴求したいようだ。とくに最近は、Appleストアの店内に、これらのApple製品を使った写真の撮り方や絵の描き方を教えるワークショップを設け、モバイルデバイスは創造のためのツールではないという古い考え方を一掃しようとしている。

この取り組みは、Appleが最近また新たに始めた”Start Something New新しい何かを始めよう)”キャンペーンの一環だ。今このキャンペーンは、合衆国, オーストラリア, ベルギー, カナダ, フランス, ドイツ, インド, イタリア, 日本, オランダ, ニュージーランド, フィリピン, 韓国, スペイン, スウェーデン, スイス, イギリス, ベトナムなど、世界各国で展開されている。

このほか、Apple製品を使って作ったアート作品のインターネット美術館もある。そのApple製品には、MacやiPad、iPhoneの各機種のほかに、Apple PencilやApple Watchも含まれ、さらに制作に使われるさまざまなサードパーティ製のハードウェアやソフトウェアも、キャンペーンの仲間になっている(FiftyThreeのペンシル, MeFOTO Sidekick360, OlloclipのActive Lens, Adobe After Effects, Adobe Photoshop Express, Darkroom, Union, NightCap Pro, Filmic Pro, Final Cut Pro, Procreateなど)。

この‘画廊’に登場する各アーチストのページに、制作過程や使用したツールの説明、そしてそのアーチストの制作中のスナップ写真がある。

apple-start-something-new-artist

このサイトは、Appleによれば、Appleのデバイスを使って何ができるかを知ってもらうための、実物サンプルでもある。

これに対してストアのワークショップには、技能を向上させたいプロだけでなく、アマチュアも参加できる。

Appleがこんなキャンペーンをやるのは初めてではない。MacRumorsのブログ記事によると、昨年も日本を皮切りに同様の企画を展開し、それが合衆国などにも広がっていった。

そのときもAppleは写真や絵画のオンラインギャラリーを作り、また個々のアーチストを紹介するページも設けた。

今回のオンラインギャラリーは、ちょっとナビゲートしづらいが、個々のアーチストのページは下のリンクから行ける(MacRumors様より):

ストアのワークショップについては、地元のAppleストアでスケジュールを確認しよう。

【中略】
〔以下はAppleによるワークショップの案内ドキュメント(英文)。その日本語ページはここにある。〕

1月7日にはニューヨークの西14番街でスペシャルイベントがある。5名のアーチスト(Tiffany Bozic, Jake Sargeant, William Hundley, Greg Barth, Bernhard Lang)が自分の作品と技法について話し、“Juxtapoz Magazine”の編集長Evan Priccoが司会を務める。

[原文へ]。
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

合衆国のクリスマス商戦ではApple製品と“ファブレット”が勝者、上位ブランド盛衰のドラマも

4905364961

Flurryが今日(米国時間12/28)の午後発表したレポートによると、今年のホリデイシーズンは例年になく、“ファブレット”を購入する消費者が多かった。この大型画面のデバイスは”phone”(電話機、携帯電話)と”tablet”(タブレット)を混ぜあわせた新語、“phablet”(ファブレット)という名前で呼ばれている。今年のクリスマス前の週に新しく起動されたデバイスの27%がそのファブレットで、シェアは昨年から倍増し、2013年のわずか4%からは大飛躍だ。中でもAppleの現在のファブレットiPhone 6s Plusが、この飛躍に大きく貢献している。同じ週の、新たに起動されたすべてのAppleデバイスの12%が、この機種だった。

この年末レポートはFlurryの分析部門が作成し、同社がさまざまなデバイスに関して調べた78万のアプリに基づいている。ホリデイシーズンには新しい携帯やタブレットを入手する消費者が多いから、このスナップショット的なデータから、機種タイプ別の人気を推し量ることができる。また各メーカーの、市場シェアの盛衰も分かる〔下図については後述〕。

ChristmasCharts_THREE

今年Flurryが明らかにしたもっと大きなトレンドは、“小型スマホ/携帯の死”だ。2015年の消費者は初めて、画面の小さなデバイスを見捨てて、ファブレットを選んでいるようだ。Blackberryに代表されるような3.5インチ以下という画面の機種は、Flurryによるとほぼ絶滅した。来年はチャートに登場することもないだろう、と同社は予想している。

〔下図…空色=大型タブレット、青色=小型タブレット、グリーン=ファブレット、、紫色=中型機、オレンジ色=小型機〕

2014年に発売されたAppleのファブレットは、下図のように、中型機と小型タブレット(iPad miniなど)からもシェアを奪っているが、スライドの第二図でお分かりのように、Android国ではファブレットのシェアがさらに大きい。

  1. christmascharts_one.png

  2. christmascharts_two.png

 

今年初めて、ファブレットはすべてのAndroid機の中で半分以上を占めた。それはアジアを中心とする市場でSamsung Galaxy Noteなどの人気が高いためだ。Samsung製品のシェアは2014年の17.7%から2015年は19.8%に上がった。それは主に、新製品Galaxy Grand Prime, Core Prime, S6などのおかげだ。

Appleは依然としてトップだが、そのシェア49.1%は昨年の51.3%に比べてやや下がった。Flurryによると、新製品iPad Proはシェア拡大に貢献しなかった、という。すなわち画面サイズ8.5インチ以上の大型タブレットは、1%にも達しなかった。

MicrosoftのNokiaは、今年のシェアが昨年の5.8%から2%へと落ち込んだ。また、Sonyも、もはや上位5社に含まれていない。代わってXiaomiが初めてチャート入りし、クリスマスの週のシェア1.5%を稼いだ。Flurryによると、中国には大きなクリスマス商機というものがないにもかかわらず、Xiaomiが伸びたことは注目に値する、という。

さて、新しいデバイスを起動したら、次にやることはアプリケーションのインストールだ。したがって12月にはアプリのダウンロードも急増する。そのことに付随する別のトレンドとして、App StoreのトップであるフィットネスアプリFitbitの、ホリデイシーズンにおける大売れなどが挙げられる。下図はアプリのインストール数の、12月21日までとクリスマスとの比較だ(前者を1.0とする指数比較)。

ChristmasCharts_FOUR

ご覧のように、12月のふつうの日と比べると、クリスマスはアプリのインストール数がその2.2倍に達している。

[原文へ]。
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Facebook、AppleのLive Photos対応を開始

live-photo

AppleがiPhone 6sで“Live Photos” をデビューさせてから3ヵ月足らず、ゆっくりだか確実に主要サードパーティーらが統合を進めている。Tumblrがつい数日前に採用…そして今、Live Photosはどこよりも大きい写真共有の怪物からのサポートを受ける:Facebook。

今日(米国時間12/21)午前のアップデートから、FacebookはLive Photosのアップロードと表示機能をiOSアプリで提供開始する。

注意点が一つ。Live Photosはまだかなり新しいため、Facebookは全員同時にはサポートを開始しない。今日の午前からフィードに登場するのを見る人々もいるだろうが、多くのユーザーは新年まで待つことになるだろう。

Live Photosのアップロード方法は通常の静止画像とよく似ているが ― というより〈全く同じ〉 ― 1つだけ追加の手順がある。カメラロールからアップロードする写真がたまたまLive Photo有効だと、右下に “LIVE” ボックスが表れる。タップすればLive Photoとしてアップロードされる。タップしなければ静止画のみが送られる。

live upload 2

Live Photo 1枚毎にボックスを手動でタップする必要があり、それには正当な理由がある。iPhoneで一旦有効になっていると、本人が殆どあるいは全く意識することなくLive Photosは作られる。機能がオンになっていることさえ忘れている場合もある。加えて、Live Photosにはシャッターボタンを押した「前と後」それぞれ1.5秒間のビデオ〈および〉音声が含まれるので、 うっかり変な ― たぶん公開したくないような ― ものを取り込んでいることが容易に想像できる。1枚毎のオプトインにすることで、存在すら忘れていたものを誤ってアップロードする可能性は減る。

フィードに送られると、Live Photosは標準では静止画としていつも通り表示される。しかし、それぞれの写真の右下には同心円マーク ― Appleがカメラ画面で “Live Photos” の入切を示すのに使用しているアイコンと同じ(写真上右参照) ― が表示される。このマークのある写真を押し続けるとLive Photoの再生が始まる。指を離せば静止状態に戻る。

現在、iPhone 6sおよび6s PlusのみでLive Photosを撮影できる ― しかしFacebookではiOS 9が動いていればどのデバイスでも(即ちiPhone 4S以降)見ることができる。

Live Photosを「何それ、動く写真と音声。それってビデオじゃないの?」と切り捨てるのは簡単だ。そしてそれは間違っていない!しかし、全体像でもない。

人が「ビデオ」と言う時、殆どの場合余分な思考、フレーミング、努力などを伴うものを想像する。3秒間のビデオは、間違いのように感じる。Live Photosは〈おまけ〉のようなものだ ― 受動的に作られ、余分な努力を必要としない。注意深く構図を決めた静止画もそこにはある … しかし、そこに余分なちょっとした可能性が加わる。殆どの場合、Live Photosはバカバカしいかブレている … しかし時々 ― 本当に時々 ― すばらしい何かを取り込んでいる。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

特許紛争で合意―AppleはiPhoneを1台売るごとにEricssonにライセンス料を支払う

2015-12-22-ericsson

さきほど、テレコムのプラットフォームを提供するスウェーデンの巨大企業、Ericssonは、Appleとの間で係争中だった特許紛争が解決に至ったと発表した。今後7年間、AppleはiPhoneとiPadを1台売るごとにEricssonに特許のライセンス料を支払うことになる。

今年の2月、Ericssonは世界各国でAppleが特許権を侵害しているという訴訟を起こしていた。アメリカでは国際貿易委員会(ITC)、テキサス州東部地区連邦地裁、カリフォルニア州北部地区連邦地裁、イギリス、ドイツ、オランダの地方裁判所での訴訟が確認されていた。Ericssonによれば、Appleは数年前からiPhoneとiPadの製造に当たって、GSM,、UMTS、LTE関連で41件に上るEricssonの特許を侵害していたという。

大方の予想どおり、両社はこの件で和解し、Ericssonは訴訟を取り下げた。Ericssonが3万5000件の特許を保有していることを考えれば、今日(米国時間12/21)のニュースに特に新味があるとはいえない。特許の多くは携帯無線テクノロジーに関連しており、多くの携帯電話メーカーがEricssonに特許料を支払っている。どうやらAppleはEricssonの特許料金に納得できなかったらしい。

Appleは合意の代償としてかなりの額の2015年までのライセンス料金を支払い、さらに将来も毎年料金を支払うことになる。この契約で正確にいってどれほどの金額が動くことになるのかは明らかでない。しかしAppleの市場での地位を考えれば、相当の大金になることは間違いない。

Ericssonの2015年の特許料収入は15億ドルから16億ドルと見積もられている。Reutersの記事によれば、2014年には12億ドル程度であり、今年はかなり大きくアップしたことになる。.

念のため付け加えておけば、両社の関係は全般的にきわめて密接だ。EricssonとAppleは 5G、ビデオ、ネットワークのトラフィック最適化などの各分野のテクノロジー開発で良好な協力関係にある。「友は近くに置け。しかし敵はさらに近くに置け」とことわざにも言うとおりだ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Apple、ビジネス向けサイトを改訂してIBMとの関係を強調

large-assembly-on-tablet-and-mac-12-1

Appleは今週、同社のビジネス向けサイトMac in Businessをデザイン変更し、IBMとの良好な関係が続いていることを示した。名前の通り、このサイトはAppleのエンタープライズに関する見識を示すもので、新デザインではAppleのビジネスでの強みに焦点を当てている。

全体としては、Appleのソフトウェアとハードウェアの共生関係や、Mac、iPhone、iPadが心地良く協調するしくみ等、Appleのマーケティング要素として想像できる種類のものごとを目立たせている。

さらにAppleは、アクセシビリティー・ツール、最近コンパイラをオープンソース化したプログラミング言語Swift、OSXのセキュリティー機能等、企業の購買担当者にアピールするものに注意を向けさせている。

Mac in Business website

Mac in Business website. Courtesy of Apple.

しかしAppleは、IBMとの関係、特にIBMが今年Macへの大がかりな移行を実施した経験も強調している。ウェブサイトおよびIBM CIO Officeでサービスとしてのワークプレース担当副社長を務めるFletcher Previnの話によると、Macへ切り換えた結果、同水準のPCより平均270ドル費用を節約できた。Previnは、実際の節約額は240~273ドルの間だったと言った。

「これまでに5万台のMacBookを配布し、今後会社全体で15万台から20万台を配る計画だ。2015年6月に開始して以来、IBM内で毎週1900台ずつMacが増えている」と彼は言った。

節約は主としてIBM社内のヘルプデスクへの質問が減ったことによるサポート費用の減少によるものだ。プログラム開始以来、Macユーザーのわずか5%からしか質問がない。一方PCユーザーは40%だとPrevinはTechCrunchに話した。

平均して新規採用者の40%が入社後にApple機を要求するが、Apple製品の使用に関しては世代の違いが見られると彼は言っている。「例えば、IBMで25年間働いてきた人がMacを欲しがる率は、新卒より少ない」とPrevinは言った。

事実、IBMは ‘Mac at Work’ という事業を立ち上げ、他社のApple製品への移行を手伝っている。「IBMは、Macを企業システムやアプリケーシヨンと簡単かつ安全に統合するための、[当初社内用に開発したものと]同じプログラムを、顧客に提供することができる」とPrevinは説明した。

IBMの愛は、メインページの下にあるIBM-Appleモバイルアプリパートナーシップの専用ランディングページへのリンクにも表れている。ここには、両社が協力して作ったアプリが対応している様々な業界や職種が紹介されている。

App from IBM-Apple mobile partnership on iPad, iPhone and Apple Watch.

An app from the IBM-Apple mobile partnership. Photo courtesy of Apple.

提携は開始から約18ヵ月が過ぎ、アプリ100本目の節目を今週迎えた。両社は独自の強みを発揮し、Appleは鋭いデザイン感覚を、IBMはエンタープライズの深い知識を提携にもたらしている。協調によって両社は、モバイルプログラミング原理の特徴を生かした一連のエンタープライズアプリを生み、全く新しい仕事のやり方を作り出した。

サイトの目標は、これらすべてを、職場の幸せなMacユーザーの写真と共に披露することだ。

Appleは本件に関するコメント要求に返信していない。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、エネルギー効率を向上させたiPhone/iPad用ディスプレイの自社開発を開始(Bloomberg報道など)

ipad-mini-3

Appleがディスプレイデバイスの自社開発を進めようとしているようだ。サムスンやシャープなどのサードパーティーへの依存度を下げることと、バッテリーのもちを長くすることを目的としている。

Bloombergの記事によると、iPhone用のチップを製造している米国企業が台湾にて秘密裏にiPhoneやiPadなどのデバイスに搭載するディスプレイを製造する施設を準備しているのだとのこと(プラントで必要な人材募集広告も出ている)。

Apple製品のバッテリー持続時間に不満を感じている人には良いニュースといえるだろう。バッテリー容量のかなりの部分をディスプレイが消費しているのだ。そのような中Appleはディスプレイをより薄く、軽く、明るくし、そしてエネルギー効率をも向上させるつもりであるようだ。情報筋はAppleが有機LEDを採用する方向で動いているのだと述べている。これにより消費電力を大幅に軽減することができるようだ。

もちろん直ちに新技術が市場に出てくるわけではない。しかし望ましい方向にシフトさせたいという動きは、徐々に形になりつつあるようだ。

原文へ

(翻訳:Maeda, H

iPhoneのLive PhotosがTumblrにやってきた

screen-shot-2015-12-10-at-3-53-40-pm

もしあなたがTumblrユーザーで、たまたまiPhone 6sか6s Plusを持っていれは、今日はラッキーな日だ。Tumblrチームは、3D TouchとLive Photosの両方に対応したアップデートを公開した

Live Photosのサポートは特別に興味深い。なぜならTumblrではGIFアニメがものすごい早さでシェアや再シェアされるからだ。すばらしいのは、iPhone 6sや6s Plusを持っていなくても見られることだ。もしTwitterがこのフォーマットに対応したら注目だ…Live Photosの採用が急加速するだろう。Appleはこのメディアをシェアする自前のネットワークを持っていないので、カメラロールの外で見られることがあるのか不安だった。やった。その日が来た!

試しにわれらがPanzerのロンドンLive Photoを見られたい(アプリでのみ動く):

IMG_0977

下のアイコンを見てほしい。Tumblrが「同心円超新星アイコン」と呼んでいるものが写真の左上に見える。もしこれがあったら、タッチしよう!

Screen Shot 2015-12-10 at 4.08.27 PM

3D Touchの方は、Tumblrアイコンを押すと検索のショートカットが現れ、かなり便利だ。誰かのTumblrネームまたはアバターを押すと、その人のTumblrのプレビューが表示される。他に今日のTumblr for iOSのアップデートでは、メッセージがいつでも使えるようになり、投稿を友達にメッセージで送れるようになった。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple TVの登録アプリ、早くも2600本―最大のジャンルはゲーム

2015-12-11-apple-tv-pacman1

今日(米国時間12/10)発表された最新レポートによれば、スタートしてからわずか1月と少しでApple TVのApp Storeは、すでに2624本のアプリが登録されているという。このペースで新規登録が続けば1月後に5000本、来年初頭に1万本の大台に乗ることも十分可能なようだ。

このデータを収集したのはApple TVのアプリ・モニターのパイオニアのひとつ、appFiguresだ。発表されたレポートにはカテゴリー別の内訳も掲載されている。予想されたことながら、もっとも人気の高いカテゴリーはゲームだった。登録本数は1002本で全アプリの38%を占める。

  1. screen-shot-2015-12-10-at-1-40-50-pm.png

  2. screen-shot-2015-12-10-at-1-40-41-pm.png

  3. screen-shot-2015-12-10-at-1-40-34-pm.png

  4. screen-shot-2015-12-10-at-1-40-26-pm.png

appFiguresによれば、ゲームとエンタテイメントという当初からのカテゴリーに加えて、Appleがストアのオープン後に追加したカテゴリーでは教育、ライフスタイル、音楽、健康とフィットネス、写真、ニュースとスポーツが人気が高い。一見して奇妙に思えるのはユーティリティ、音楽、写真分野の登録本数がニュースとスポーツより多いことだ。今後サブカテゴリーが設けられば事情はもう少しはっきりしてくるのだろう。

appFiguresはまたApple TVのアプリのビジネスモデルも分析しており、39%が有料アプリだという。大半は月額2.99ドル以下だ。一部のデベロッパーは9.99ドル以上で、中には59.99も課金するアプリもある。【略】

このレポートを分析すると、少なくとも今のところ、ユーザーは「お気に入りの番組をストリーミングするのに便利なデバイス」としてApple TVに魅力を感じているようだ。エンタテイメント・アプリはトップ50位のうち28本を占めている。登録本数からいえばもっとも人気の高いゲーム・カテゴリーのゲーム分野で50位以内に入ったのは8本に過ぎなかった。

とはいえ、現在のApple TVが最近スタートしたばかりのサービスであることに変わりはない。ストアには毎週447本の新アプリが登録されているという。このスピードで拡大しているのであれば、上述のトレンドがいつ大きく変化しても不思議はないだろう。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+