これが(私的にデザインされた)大型画面のiPhone 6だ

2012年に、5人のiPhone兄弟姉妹を次々と出産したAppleが初めて、その旗艦スマートフォンのサイズを変えた。それまでの5人のiPhoneたちはみんな3.5インチだったが、iPhone 5は4インチのディスプレイになり、背もやや高くなった。それなのにどの姉や兄よりも薄く軽くなった。

今年は、同じ変化が現れる可能性が大だ。いろんな報道や噂が、今Appleは4.7インチとXLサイズ5.5インチの両機種を並行して開発中と言っている。

どんな形になるの?

そこでデザイナーのFederico Ciccareseが、メタルフレームで大型画面のiPhoneのデザインを、勝手に買って出た。

それが、これだ:

もちろん、本物がこうなるという保証はない。現在の平面バックを継承する可能性もある。Ciccareseの曲面バックは、ハマグリと呼ばれた3G/3GSへのオマージュだろう。

それに、縁なしのディスプレイは、ちょいとやりすぎだ。

でもiPhoneの噂シーズンは開幕したばかりだから、今ならどんなに極端な夢でも許される。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


AppleはiWatchのために誘導充電とディスプレイのソーラーパネル化をテスト中

Appleの来(きた)るべきスマートウォッチの開発には、誘導充電と太陽光発電電池の探求が含まれている、とThe New York Timesが報じている。同紙は電池技術全般に関する長編の概要記事の中で、Appleがスマートウォッチの無線誘導充電と、ディスプレイにソーラーパネルを組み込んで太陽光や環境光から電力を取り出す方法を試験している、と明かしている。

どちらも、腕に装着するAppleのウェアラブルのために現在テスト段階にある技術、とされている。ということは、Apple iWatchが来年発売されるとするなら、それには間に合わないことを意味しているのかもしれない。たとえば、とりわけ太陽光充電は、NYTのその記事によれば、一般的に実用化は数年後、とされている。

でもそれは、現在のウェアラブルの最大の難点を克服する技術だから、Appleが腕につけるタイプのスマートデバイスの開発でとくに力を入れている、という話は単なる仮定としても大いにありえる説だ。先日9to5Macには、iWatchは健康とフィットネスに注力、という記事が載り本誌も紹介した。そのためにAppleは今、iOS 8に最初からインストールされているアプリとして”Healthbook”を開発しているらしい。また、その後の詳報はないものの、Appleはユーザの体の動きによる充電を検討中、という噂もあった。なにしろ、雰囲気としては、今Appleは新しい充電技術を、あれやこれやとトライしているらしいのだ。

電池寿命はいわば、製品としてのウェアラブルの急所だ。充電が面倒で、しかも、充電を忘れてアプリが動かなくても人生の重大事ではない、と分かれば、装着しない人や、最初から買わない人が増えるだろう。デバイスの充電という面倒な手間が、また一つ増えることを、多くの人が歓迎しない。充電がどうしても必要なら、その間隔をできるだけ長くするのが、開発の重要要件の一つになる。この点に、今Appleは苦労しているようだ。

Appleは、一般消費者や評論家などが、事前に“こんなものが必要だ・欲しい”とは思いもしなかったものを、売ることに何度も成功してきた。iPadは、その最近の成功例の一つだ。スマートウォッチも、そんな彼らの成功作の一つになるのかもしれない。今そのために、新しいより効果的な充電方法をいろいろテストしているという報道が確かなら、Appleのイノベーションのねらいどころは、またまたドンピシャリ正しい、と言わざるをえない。

iWatch画像制作: Todd Hamilton.

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


有名人のAppleアナリストDonald TrumpがAppleの株価下落の理由をずばり指摘

著名なAppleアナリストでBirther Movement*の支持者でもあるDonald Trump が今日(米国時間1/28)Twitter上で、今のAppleには“ヴィジョン”と“勢い”がない、と嘆いている。昨日の決算報告ではiPhonetとiPadの記録的な売上が強い印象を与えたが、しかしAppleの株価はその後の時間外取引で約8%下げた。〔*: Birther Movement, オバマはアメリカで生まれてないから大統領になれない、という選挙の対立候補が流した説。〕

なぜだろう? Trumpによると、それは、iPhoneには大型画面の機種が必要だからだ。

この人はかつて、至る所Trumpの顔だらけ、至る所破産したTrumpの資産だらけ、という、ボードゲームMonopolyのTrumpバージョンを売り出して、子どもたちにそっぽを向かれた人物だ。そのMonopolyゲームは、売れなかった。

この人はかつて、ほぼ19年間に19の会社を倒産させ、しかも債務返済義務を逃れることに成功した人物だ。自分はこれらの企業のオーナーでも責任者でもない、と言い張って。

iPhoneの売上は記録的だった(5100万台)が、予想より数百万少なかった。一方iPhone 5cは、同社が期待した活躍をできなかった

しかし成長は鈍化したがハードウェアメーカーとしてのAppleは依然快調で、iPhoneは前年比で7%近く伸びた。1四半期で131億ドルという利益の額は、文句のつけようがない。

それに、四半期決算報告の直後のAppleの株価の下げは、このところ毎回起きている。それには、一部の市場の飽和説、新興市場における競合、同社の全般的な成長鈍化など、いろんな原因が挙げられている。

彼自身もアナリストであるDonald Trumpは、Appleの株価低落に対する彼独特の理由を、声高にツイートしている。

[ツイート訳: AppleのiPhoneの売上は全然足りない。早急に、大型画面を出すべきだ(前から言っているように)。Samsungのサイズの方が、ずっといい。]

[ツイート訳: Samsungのように大型画面のiPhoneを出さなければ株価は下がる、と予言してきた。そのとおりになった。Appleの株は売ったよ。]

Donにとって良いニュースは、噂ではAppleは4.5インチと5インチの大画面iPhoneを開発中、という。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Apple、売上新記録達成もiPhone “5c” は成長の鍵ではなかったようだ

Appleの2014年Q1のiPhone売上は過去の記録を破り、2012年のSamsungと同じく、四半期にスマートフォン5000万台を出荷する能力を示した。しかし、前年同期と比べてわずか300万台、7%しか販売台数は増えていない。これは過去数年と比べてはるかに少なく、同社を見守る人々の注目をすでに集めている。

iPhone 5cがAppleの期待ほど売れていないという疑惑は、平均販売価格(ASP)が裏付けている。ASPの低下は、より高価なiPhone 5sがはるかに多く売れていることを示唆しており、収支会見でApple CFO Peter Oppenheimerが、iPhone 5sの供給不足に触れたのに5cについては言及しなかったこととも符合する。Appleは北米でiPhone 5sを予想以上に販売したとCEO Tim Cookは説明した。その結果適切な「配分」が困難となり、北米市場は前年より縮小した。さらにCookは、キャリアの機種変更ポリシーの変更も北米における売上に影響したことをほのめかした。

https://twitter.com/asymco/status/427923677271695360

AppleaのiPhone戦略変更に関して、いくつか可能性が考えられる。第1に、Appleは低価格iPhoneというアイデアをもっと明確に示す必要がある ― iPhone 5cがそうなるはずだったが旧機種と変わらない価格だった。第2に、最近Wall Street Journalが報じた、Appleが今年発売するiPhoneには、プラスチック筐体を使わないだろうとする記事の根拠を示すことだ。

最上位機種と豪華なメタル仕上に再度焦中することは、iPhone 5cに対処する一つの方法だが、それが成長プランにどう影響を及ぼすかは不明だ。新興市場は、今もスマートフォン成長の鍵を握る主要ターゲットであり、そこでは低価格機が注目を浴びる。Appleが今後iPhone 5cについて何かを語るかもしれないので、引き続き注目されたい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Apple、2014年Q1にiPhone 5100万台、iPad 2600万台、Mac 480万台を販売。しかし成長は鈍化

アナリストらは、今期のAppleハードウェアを好調と予想し、Fortuneによると、iPhoneの出荷台数を5400~5600万台、iPadを2500万台、Macを460万台と予測していた。実際の結果は、iPhoneが5100万台で予測に達しなかったが、iPadの2600万台、Macの480万台はわずかに予測を上回った。

これは2013年10月から12月というホリデーシーズンを含む四半期だということを思い出していただきたい。下降を続けるiPodの販売はわずか600万台で、1年前の1270万台から激減した。しかし、これは驚くことではなく、Appleも人々がiPhoneやiPadのような多機能デバイスに移行することに何の懸念もないだろう。iPhoneの数字こそ人々が注目し話題にする対象だ。

それでもiPhoneおよびiPadの売上はいずれも前年より増えている。2013年Q4に、AppleはiPhoneを4780万台、iPadを2290万台、Macを410万台売った。今四半期のAppleは、iPhone 5c、5s、iPad AirおよびiPad mini、さらにはMacBook Proの新モデルも10月に発売されあらゆる部門で四半期新記録を打ち立てた。これほどの新ハードウェアと共に迎えたホリデーシーズンは前例がなく、数字もそれを反映した。

iPhoneの販売台数は、2012年Q1から2013年Q1の間に、29.5%増加し、同時期にiPadは48%以上伸びた。今回(2013年Q1から2014年Q1)、iPhoneはわずか6.7%、iPadもわずか8.4%の伸びだった。これらの数字は、Appleがこのビジネスで成長の余地に困窮しているという印象を拭うにはあまり役立たないだろうが、それでも新記録の四半期であったことに違いない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Apple、悲喜半ばの2014年Q1。売上576億ドル、利益131億ドル、EPS 14.50ドル

先ほどAppleは2014年Q1の収支報告を公開した。売上は576億ドル、純利益131億ドル、1株当たり利益(EPS)14.50ドルだった。前年同期と比べると、売上は5.7%増、EPSは5%増、純利益は横ばいだった。

同四半期にAppleはiPhoneを5100万台、iPadを2600万台、Macを4800万台売った。iPhoneは依然としてApple最大の金を生む製品だが、アナリストの予測は5500万台だった。Appleは彼らの期待を上回ることができなかった。2013年Q1と比較すると、iPhoneの売上は6.7%増(Appleの総売上よりも増加率が大きい)で、iPadは13.5%増だった。ハードウェア売上の詳細については本誌の別記事を参照されたい。

Apple CFOのPeter Oppenheimerは収支会見で「供給不足にもかかわらず」iPadを2600万台売ったと語った。つまりもっと在庫があればもっと売っていたということだ。「12月期終了時にはほぼ需給のバランスが整った」とOppenheimerはiPadの生産について言った。

「iPhoneおよびiPadの売上が新記録を達成し、Mac製品は好調、iTunes、ソフトウェア&サービス部門も引き続き成長していることを喜んでいる」とCEOのTim Cookがリリース文で語った。「お客様に満足していただくことを喜びとし、今後もわが社の製品とサービスをによってさらに体験を向上させるべく投資を続けていくつもりだ」。

売上は予測を下回ったが、EPSは予測以上

Fortuneによると、アナリストの総意は1株当たり14.36ドル、売上581億ドルと、いずれも成長を見込んでいた。WSJの予測は、売上574.6億ドル、利益126.8億ドルで利益は前年比3%減と予測していた。

iPhoneの販売台数が初めて5000万台を越える史上最高を記録しながら、売上はウォール街の予測を下回った。一方利益は横ばいでEPSは予想を上回った。利益率は37.9%、前年同期は38.6%だった。それが純利益が横ばいだった理由だ。

ちなみに、Appleは2013年Q4、売上375億ドル、純利益75億ドル、1株当たり利益8.26ドルだった。

前四半期決算報告時の指針で、Appleは売上550~580億ドル、利益率36.5~37.5%と予測していた。過去3四半期にわたり、Apple自身による指針は大きく精度を高めており、予測の上限は実際の数字に極めて近い。

ソフトウェア売上は前年比26%増だった。iOS 7は対応機種の80パーセントにインストールされた。「iOSは世界で最も人気の高いオペレーティングシステム」とOppenheimerは言った。iWorkアプリはOS X、iOSの両方で無料になったが、今のところ成長に影響を与えていない。

今四半期、iTunes、ソフトウェア&サービス全体で44億ドルを売上げた。

同社の現金保有高は1467.6億ドルから1588億ドルへと増えた。これは今でもAppleにとって重要な戦略資産だ。ただし米国内ではわずか344億ドルしか保有していない。

この数年間、同社は配当および株式買い戻しに関して寛容さを増しているが、それでも今四半期だけで120億ドルを加えている。多くのIT企業は12億ドルの〈売上〉を切望していることだろう。

暗い見通し

Appleは次四半期の売上予測を420~440億ドル、純利益を37~38%としている。2013年Q2の売上実績は436億ドルだった。つまり、Appleは来期売上に関して前年比ほぼ横ばいと予想していることになる。

Apple株は、時間外取引で5.7%ダウンを示しているが、主たる理由は今期の売上ではなく来期の指針によるものだろう。

海外売上

大中華圏およびヨーロッパにおける売上は前年から成長を続けているが、その他の地域では横ばいに近い。海外売上の詳細については別稿を参照されたい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


iFixItが初代Mac Macintosh 128Kを分解してMac 30歳の誕生日を祝う

かっこいー! Macintoshの30歳の誕生日を記念して、何でも分解屋のiFixItがMacintosh 128Kを分解するビデオをYouTubeに投稿した。この最初のMacは、1984年にど派手な宣伝とともにリリースされた。プロセッサはMotorola 68000を使用し、バックパネルからどのパーツにもアクセスできた。いちばん、ずば抜けていたことは何か? 当時このマシンは定価1万ドルだった。今では35ドルのRaspberry Piが一台で10数台のMacintoshを同時にエミュレートできるから、ここまでの30年間に達成された技術進歩は、ものすごいとしか言えないね。

iFixitによる分解の詳細はここで読める。あるいは、上のビデオを楽しんで…VHSからデジタイズしたんだ。うそだけど。

80年代のスラングを使ってしまって、ごめんね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Appleの今度のiPhoneは大型画面と噂…Android対策と中国対策か

歴史はまたまた繰り返す。

今年の第一回噂シーズンには、前回のシーズンと同じく、Appleが今年の終り頃に新しい機種のiPhoneを二つ出す、という噂が登場した。ただし今回のは、大型画面のiPhoneだ。

その筋から得た情報としてWall Street Journalは、ひとつは4.5インチのディスプレイ、もうひとつは5インチ以上、と報じている。これらはそれぞれ、Galaxy S IIIやGalaxy S4と同じだ。

その記事によると、この二つの次世代iPhoneはどちらも金属フレームで、iPhone 5cのようなプラスチックではない。

初代のiPhoneは3.5インチだったが、iPhone 5で4インチになり、最新の機種iPhone 5sと5cはどちらも4インチのディスプレイを着ている。

しかしAndroidスマートフォンの画面拡大競争が始まると、Appleにも圧力が加わるようになった。Appleの画面が小さければ、Android機のメーカーは画面サイズを差別化要因にできるから、5インチ、6インチと、大型化がだんだんエスカレートしてきた。

それどころか、ファブレットというおかしな言葉が、その市場らしきものの生成とともに市民権を得て、この私なんかも記事の中で“ファブレット市場”なんて言葉を使う始末。2013年には2000万台売れて、Juniper Researchの推定では2018年には1億2000万台売れるという。

もうひとつの大きな要因が、中国だ。

何年も交渉を重ねた結果Appleはついに、中国最大のキャリアChina Mobileと契約を結んだ。そして同社の商圏であるアジアでは、Androidのこれまでのテリトリに比べて、大きな画面が好まれるのだ。

もちろん現時点ではAppleからの確認は何もなく、噂にすぎない。確かなことは、Appleの公式発表を待つしかない。しかし、でも、歴史は繰り返しがちであることを、忘れるべきではない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Apple、Apple TVの新ハードウェア開発中との噂。ネイティブゲームもサポートか

AppleがApple TVの後継機に取りかかっているという噂がある。今年の後半にも発売されるらしいと9to5Macは書いている。改訂版は、現行モデルと変らずセットトップボックスだが、改善された新OSとコンテンツの追加があると記事は伝えている。iLoungeが今日(米国時間1/23)報じた別の記事によると、AppleはApple TV用にネイティブゲームのサポートを行い、現在iOSデバイス経由でのみ使用可能なゲームコントローラーを直接サポートするだろういう。

Apple TVは既にゲーム機でもあり、AirPlay経由でiPhone、iPad等のiOSデバイスからゲームコンテンツのストリーミングをサポートしている。デベロッパーは、Apple TV独自の体験を作ることもできるので、Real Racingシリーズのようにマルチスクリーンゲームを提供するものもある。また、AppleのMFIプログラムあるいはiOSで新たに提供されたBluetoothゲームコントローラーAPIがサポートしている新しいゲームコントローラー(今日発売されるSteelSeries Stratus等)も、同じくホストiOSデバイスを経由して現行Apple TVで使用できる。

iLoungeは、改訂機ではゲームコントローラーのサポートだけでなく、Apple TV自身に直接ゲームをインストールすることが可能になるという情報を得たと言っている。しかし9to5Macは、Appleが現Apple TVに代わる新しいハードウェアを開発中であることだけを示唆しており、ゲームストアまたはアプリのストアの可能性は高いと言っている。ちなみに、9to5Macの独自情報網による噂は非常に精度が高い。

現在Apple TVにゲームを持ってくる方法、即ちつながっているデバイスとiOSソフトウェアをAirPlay経由で使うやり方には、プラットフォーム普及の推進やハロー効果購入など、Appleにとっていくつか利点がある。両者の組み合わせによって、実質的にホーム・マイクロコンソールが出来あがるため、果たしてBluetooth HIDゲームハードウェアやゲームソフトの直接インストールをサポートすることが、Appleにとってどれほどメリットがあるかは不明だ。ストリーミング性能や他の主要なApple TV体験に関わる改善の方が、上記の報告を見る限りずっと理にかなっている。

Apple TVに最後の大幅な改訂が行われのは2012年3月なので、機は熟している。Appleテレビの噂は未だに実ることがなく当分ありそうにないが、2014年初期のセットトップボックス改訂は、Appleのハードウェア更新サイクル全体から見て十分考えられる ― 近年iPhone/iPadの主要発表は秋になることが多い。

本誌の問い合わせに対して、Appleはこれらの記事に対するコメントを拒んだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Apple、特許裁判でSamsungから大きな1勝

この物語には終りがない。

Apple対Samsungの特許裁判2件を司る、カリフォルニア北部地裁のLucy Koh判事は、昨日(米国時間1/22)Samsungに対して簡易裁定を下した

裁定は、Samsungがキーボードのオートコンプリートに関するAppleの特許を侵害していたと判断した。

具体的には、入力された単語および提案されたオートコンプリート単語を同時に表示する権利は、Appleが保有している。

したがって、SamsungのAndroid端末は、3月の裁判でSamsungが同特許を全面無効化できない限り、権利を侵害することになる。

Samsungにとってさらに悪いことに、Koh判事はSamsungのマルチメディア同期に関する特許の1つを、無効であると断じた

Samsung、Apple両社は、それぞれ5件の特許を巡る2者間法廷闘争に入ってた。しかし、Kohによる裁定は、まだ裁判が始まりもしなうちにSamsungの特許を1件無効とし、Appleに勝利をもたらすもので、Samsungは3/31の法廷に向けて大きな不利を背負った。

しかも、Appleがオートコンプリート特許に関して勝利を得ることは、将来に向けて実に大きな影響を持っている。Samsungのアンドロイド端末だけでなく、Android Jelly Bean自体がAppleの特許を侵害している可能性も十分にあり、それは実質的にGoogleを戦いの場に引きずり込むことを意味する。

FOSS Patentsの好意により、以下で裁定の全文を読むことができる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


AppleがFTCと示談へ: 親が承認しなかった子どものアプリ内購入は全額返金, 親への事前説明を義務付け

Appleは、iOSアプリケーションのアプリ内購入システムをめぐる事案に関し、FTCとの和解(示談)に達した。Tim Cookが社員に送った書簡を9to5Macが入手して公開したが、その中で経緯が説明されている。FTCも今朝、某大手テクノロジ企業との和解について声名を発表しているが、CNBCも入手したCookの書簡の方が合意の性質についてより詳細に説明している。

書簡の全文を下に引用するが、Tim Cookの説明によると、Appleから見るとFTCの申し立て(告訴内容)は、憲法が禁じている同一の訴件に対する二重の提訴*に該当する。なぜならアプリ内購入の問題は、Appleが全額返金に合意したこの前の一般市民からの訴件と同一だからである。そのときは複数の親たちが、子どもたちが行ったアプリ内購入の返金を求めていた。しかし同社は、FTCとの係争をこれ以上続けることは、あまりにも長期にわたりすぎるし、業務に支障を来すと判断した。また彼によると、AppleへのFTCの要求は、Apple自身が最初から考えていたことを、何一つ上回るものではない。〔*: double jeopardy, 二重の危険。〕

今回のFTCとの合意によると、親に無断で子どもたちがアプリ内購入で支払った額の弁済としてAppleは、少なくとも3250万ドルを払うことになる。WSJはそう報じている

さらにFTCはAppleに対して、App Storeの“15分の窓”(それを過ぎたらパスワード不要で子どもが好き放題できる)について事前に親に伝えることを求めている。ということは、これからは同社のすべてのソフトウェアが冒頭でこのルールを説明しなければならないことになる。〔親が最初にパスワードを入力してから15分以内に、アカウント保有者である親がアプリ内購入禁止などのオプトアウトを指定しなかったら、その後、子どもたちが際限もなく大金を費消することもありえる。〕

FTCがその記者会見で説明したところによると、今後Appleは率先して、アプリ内購入のあるすべてのアプリに、警告の実装を義務付ける。それは、告訴が対象としている子ども向けアプリに限定されない。文字通り、‘すべての’アプリだ。

そのほかAppleは、親の承認なく子どもが被った課金を不服としているかもしれない親に、返金の求め方を説明したメールを送らなければならない。つまり、自分の子がSmurfberriesで20万ドル使ってしまった親は、これから毎日、メールの着信に注意した方がよいね。

この和解内容に関する広聴期間は2月14日までだ。それまでに送られてきた一般からの意見も勘案してFTCは、Appleに対する最終命令書を策定する。それには、上記のような要求が含まれることになる。なお、15分の窓に関する注意書きは、iOSのソフトウェアに今年の3月までに現れなければならない。

以下が、Tim Cookから全社員宛の書簡の全文だ:
[以下、英文ママ]

Team,

I want to let you know that Apple has entered into a consent decree with the U.S. Federal Trade Commission. We have been negotiating with the FTC for several months over disclosures about the in-app purchase feature of the App Store, because younger customers have sometimes been able to make purchases without their parents’ consent. I know this announcement will come as a surprise to many of you since Apple has led the industry by making the App Store a safe place for customers of all ages.

From the very beginning, protecting children has been a top priority for the App Store team and everyone at Apple. The store is thoughtfully curated, and we hold app developers to Apple’s own high standards of security, privacy, usefulness and decency, among others. The parental controls in iOS are strong, intuitive and customizable, and we’ve continued to add ways for parents to protect their children. These controls go far beyond the features of other mobile device and OS makers, most of whom don’t even review the apps they sell to children.

When we introduced in-app purchases in 2009, we proactively offered parents a way to disable the function with a single switch. When in-app purchases were enabled and a password was entered to download an app, the App Store allowed purchases for 15 minutes without requiring a password. The 15-minute window had been there since the launch of the App Store in 2008 and was aimed at making the App Store easy to use, but some younger customers discovered that it also allowed them to make in-app purchases without a parent’s approval.

We heard from some customers with children that it was too easy to make in-app purchases, so we moved quickly to make improvements. We even created additional steps in the purchasing process, because these steps are so helpful to parents.

Last year, we set out to refund any in-app purchase which may have been made without a parent’s permission. We wanted to reach every customer who might have been affected, so we sent emails to 28 million App Store customers – anyone who had made an in-app purchase in a game designed for kids. When some emails bounced, we mailed the parents postcards. In all, we received 37,000 claims and we will be reimbursing each one as promised.

A federal judge agreed with our actions as a full settlement and we felt we had made things right for everyone. Then, the FTC got involved and we faced the prospect of a second lawsuit over the very same issue.

It doesn’t feel right for the FTC to sue over a case that had already been settled. To us, it smacked of double jeopardy. However, the consent decree the FTC proposed does not require us to do anything we weren’t already going to do, so we decided to accept it rather than take on a long and distracting legal fight.

The App Store is one of Apple’s most important innovations, and it’s wildly popular with our customers around the world because they know they can trust Apple. You and your coworkers have helped Apple earn that trust, which we value and respect above all else.

Apple is a company full of disruptive ideas and innovative people, who are also committed to upholding the highest moral, legal and ethical standards in everything we do. As I’ve said before, we believe technology can serve humankind’s deepest values and highest aspirations. As Apple continues to grow, there will inevitably be scrutiny and criticism along our journey. We don’t shy away from these kinds of questions, because we are confident in the integrity of our company and our coworkers.

Thank you for the hard work you do to delight our customers, and for showing them at every turn that Apple is worthy of their trust.

Tim

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


iPadの新広告キャンペーン「Your Verse」がスタート。訴えるのは「創造性」と「高級感」

サンフランシスコ・フォーティナイナーズとカロライナ・パンサーズのプレイオフ中、iPadの新しい広告が放映された。キーワードは「クリエイティブ」(creativity)ということであるようだ。一般の受け取り方とは少々ずれがあるかもしれないが、AppleはiPadを消費用のデバイスであるとは位置づけていない。この広告でもやはり、iOSデバイスは利用者の創造性を広げるツールであるという側面を強調しているようだ。

「What will your verse be?」(訳注:「iPadで描くココロのカタチ」というようなニュアンスでしょうか)というのがキャッチフレーズとして利用されている。「verse」には「詩の一行」というような意味もあるが、それを積み重ねてひとつの詩として形にしていくというようなことをイメージしているのだろう。「クリエイティブ」なシーンで活用されるiPadの様子がいろいろとフィーチャーされている。たとえば映画撮影のシーンであったり、あるいはプロトタイピングツールとして利用され、または文章作成にも使っていて、あるいは海底での作業にも活用されるといった具合だ。

もともと、iPadのコマーシャルはといえば、家庭のカウチの上など、日常的なシーンで利用するというものが多かった。しかし今回のものはそうした路線とは一線を画し、世界中の「非日常」で活躍する様子を描いている。短いコマーシャル内のみではなく、サイトにも「Your Verse」というコーナーが用意されているので、興味のある人はそちらを見てみると良いだろう。

尚、「Your Verse」では、「クリエイティブ」ということだけではなく、iPadの持つ一種の「ステータス」や「高級感」のようなものを訴えようともしているように思える。これはたとえばLexusなど、ハイエンドと位置づけられるプロダクトのマーケティングスタイルと一致するものだ。Appleの持つブランドイメージをアピールするのに適したスタイルだと言うことができよう。ブランドの持つ「優位性」のイメージで、AppleはAndroid陣営とのタブレット戦争を戦っていくことになるわけだ。

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(翻訳:Maeda, H


iOS 7ベータ3で、Appleは円形ボタンを多用、電話、電源オフ画面も変更

Appleはモバイル用オペレーティングシステムiOS 7のインターフェースを、未だにいじり続けているようだ。今日リリースされたiOS 7.1ベータ3がそれを示している。この最新アップデートで、Appleは電話のキーパッド、着信画面、および電源オフ画面を改訂し、以前四角形だったボタンを円形に変えている。他にも、壁紙設定オプションの追加、Facetime、メッセージ、および電話アイコンのグラデーション変更などが見られる。

この最新ビルドの前に、11月のリリースと先月出たばかりのbeta 2があった。これらは、キーボードの暗色オプションの廃止など、些細なUI変更が中心だった。今日のリリースで ― 少なくともiOS 7のビジュアル全体にある程度慣れている消費者から見て ― 最も目に付くのは、iPhoneの中でもとりわけ頻繁に使う画面のビジュアル変更だ。

通話に関連する画面は大きく変わら、キーパッドと通話中画面の下部には、それぞれグリーンと赤の丸いボタンが配置されている。電話がかかってきた時の「拒否」と「応答」のボタンも円形になり、「後で通知」と「メッセージ」のオプションは、すぐ上の小さな白いボタンになっている。

iClarified.comの好意により、電話アプリ画面のビフォー/アフターを見ることができる。

「スライドで電源オフ」画面も改訂され、ボタンを右にスライドすると画面が暗くなるようになった。

細かい変更としては、壁紙選択のモーション・オン/オフ設定や、メッセージ、Facetime、電話アイコンのグリーンアイコンのグラデーションが暗めになったこと、リピートおよびシャッフルボタンの変更、パックスペースとシフトのハイライトの変更、キーボードの文字が太くなったことなどがある。この他、初期設定アシスタント中のiCloudアカウント設定に関連するバグや、ミュージックアプリでオーディオブックを再生する際の問題などが修正されているが、iMessageを初めて送信する時に失敗することがある等、他の問題が起きる場合もある。

もちろん、Appleが7.1を公開するにあたって多くの人々が望んでいるは、バックエンドの改善だ。今でもユーザーはフリーズや時には再起動するバグに悩まされている。最近、Google VenturesのMG Siegler(TechCrunch寄稿者で、長年のAppleコラムニストでもある)は、個人ブログでこれらの問題を列挙し、今のiOS 7は「水準に達していない」と言っている。

7.1では、これらのバグがいくつかでも修正されるかもしれない。発生する頻度の高さ ― 少なくとも一部のユーザーでは、私を含め ― を考えると、できるだけ早い時期の公開が望まれる。

画像提供:9to5mac.com; iClarified.com

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Apple、2013年のApp Storeの売上は100億ドル、デベロッパーに累計150億ドルを支払ったと発表

CES? CESがどうしたって? Appleは砂漠の真ん中で開かれるこの騒々しい巨大イベントに参加したことは一度もない。しかしApple以外のデバイス・メーカーは全員参加するので、対抗上Appleも何か発表することにしたようだ。

先ほど発表されたプレス・リリースによると、2013年のApp Storeの売上は100億ドル、12月だけで10億ドル以上のiOS向けアプリが販売されたという。

クリスマスの月にApp Storeのユーザーは30億回近くiOSアプリをダウンロードした。Appleは「App Storeの歴史上、最も成功した月」と呼んでいる。またAppleがiOSデベロッパーに支払った金額は、App Storeのスタート以来累積で150億ドルに上るという。

Appleがこの時点で進軍ラッパを派手に吹き鳴らしたのにはスマートフォンの市場シェアと利益の関係について関心を引きたいという理由もありそうだ。昨日(米国時間1/6)、市場調査会社のKantarからiOSは引き続きAndroidとWindows Phoneにシェアを奪われているというデータが発表された。

GoogleのAndroidプラットフォームは今後も市場支配を強めていくらしい。昨日、Gartnerも2014年の市場予測を発表した。これによると、今年はパソコン、タブレット、スマートフォン合計で25億台が販売され、そのうち11億台がAndroid搭載デバイスとなるだろうという。しかしデベロッパーは依然としてiOSを第一のターゲットとして選好しており、Android版は2番目になることが多い。

デベロッパーはiOSプラットフォームの方がマネタイズが容易であり、海賊版問題もより少ないと考えている。Appleはデベロッパーに今後ともそういう認識を持ち続けてもらいたいわけだ。累計支払額が150億ドルになったという発表はデベロッパー・コミュニティーへの声高なアピールだ。

Appleはまた「App StoreにはiPhone、iPad、iPod touch向けに155カ国で100万種類のアプリが登録されている。このうち50万はネーティブのiPadアプリだ」と述べている。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Apple、iPhoneのカメラでフル解像度毎秒30枚の撮影ができるアプリのスタートアップ、SnappyLabsを買収

Appleはファウンダーがたった1人で運営しているカメラ・テクノロジーのスタートアップ、 SnappyLabsを買収したという情報が入った[アップデート:2014/ 1/5 太平洋時間9:15am:Appleはこの買収を確認した] 。

SnappyLabsのファウンダー、John Papandriopoulosはめるボルン大学から電気工学の博士号を得た技術者で、彼の発明したテクノロジーにより、SnappyCamはフル解像度でiPhoneのカメラで毎秒20コマから30コマの画像をフル解像度で撮影することができる。

私がSnappyLabsに何か異変があるのに気づいたのは「SnappyCamが突然App Storeから消えSnappyLabs‘のすべてのウェブサイトが停止した」という通報を受けたためだ。この情報源はその後「SnappyLabsはAppleに買収された」と報じてきた。情報源によれば、同社に関心を寄せていたのはAppleだけではなかったもようだ。買収の金額などの詳細はまだ分からないが、Appleに問い合わせ中だ。

[アップデート:2014/ 1/5 太平洋時間9:15am:AppleはSnappyLabsを買収したというこの記事の内容を確認した。Appleは声明で次のように付け加えている。「Appleは時折小規模なテクノロジー企業を買収してきた。 通例、われわれはこうした買収の目的や将来計画について説明しない」

SnappyLabsの価値はPapandriopoulosの撮影テクノロジーのブレークスルーにあるはずだ。このようにハードなテクノロジーを持つ非常にリーンなチーム(たった1人だ)を買収するのはAppleのこれまでの戦略に合致している。

PapandriopoulosはiPhoneのカメラで静止画の高速連写を可能にするSnappyCamをApp Storeで1ドルで販売してきた。私が7月に紹介記事を書いた後、Papandriopoulosは「SnappyCamは9カ国で有料アプリのトップにランクインした」と知らせてきた。この売上のおかでPapandriopoulosはベンチャーキャピタルに頼ることなく運営を続けることができたものと思われる。

Papandriopoulosは7月、私の取材に応えて「離散コサイン変換に関してインスピレーションが閃いた。それによってJPG画像フォーマットを事実上まったく新しいものに改良できた」と語った。現在は削除されているブログ記事でPapandriopoulosはこう説明している。

まずわれわれは高速な離散コサイン変換(DCT)のアルゴリズムを研究した。次いでARMのNEON SIMD コ・プロセッサのアーキテクチャに最適化された新しいアルゴリズムの開発に成功した。最終プロダクトは1万行の手動で最適化されたアセンブリー・コードと2万行の低レベルCコードとなった。ちなみにSnappyCamのアプリは5万行弱のObjective Cコードからなる。

JPEG圧縮は(上記の)DCTと ハフマン・ロスレス圧縮という2つの部分からなる。われわれは素晴らしく高速なDCTの実装に成功したが、するとハフマン圧縮がボトルネックとなった。のの部分については、われわれはARMプロセッサのアーキテクチャに最適化され、高度にチューンされたセンブリー言語のプログラムを書いた。

Papandriopoulosを会社ごとスカウトすることに成功したのでAppleはこのテクノロジーをiPhoneだけでなく、iPad、Mac、MacBookのカメラに自由に組み込むことができるようになった。カメラはスマートフォンにとってもっとも重要な機能の一つだから、フル解像度で高速バースト撮影モードが提供できることはライバルに対して大きな強みとなる。.

ちなみにPapandriopoulosは以前サンフランシスコで行われたあるパレードでiPhoneに扮装したことがある。Appleにとってまさに適材といえるだろう。

SnappyLabsについては私の紹介記事を参照

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2013年型Mac Proレビュー: Appleの新型デスクトップ機はデザインも性能も劇的にリニューアル

Appleの新しいMac Proは、思わず見とれてしまう。黒いアルミニウムの外殻、円筒形という目新しいデザイン、誰が見ても、ほかのコンピュータと間違えるはずがない。もちろんこの前のMac Proも特徴的なデザインだったが、今度のはフットボールよりもやや大きくて、上部にはジェットエンジンを思わせるへこみがある。しかしその本当の実力は内部にあり、そしてそれは、どれだけ極端なスピード狂をも満足させるだろう。

リビューのビデオ


基本性能/仕様

  • 3.7 GHzクァッドコアIntel Xeon E5プロセッサ
  • 16GB 1897MHz DDR3 RAM
  • AMD FirePro D300デュアルグラフィクスカード, 各2GB RAM
  • 256GB SSD(PCI)
  • Thunderbolt 2.0ポート x 6, USB 3.0 x 4
  • 802.11ac + Bluetooth 4.0
  • 希望小売価格: 2999ドル
  • 製品情報のページ

グッド

  • Macの既存の全機種中で最速
  • 工業デザイン美術館の展示品が自分の家にあるみたい

バッド

  • お値段高すぎ
  • ディスプレイその他全部自前

デザイン

このMac Proのデザインがユニークでないという人は、ほとんどいないだろう。初期のスターウォーズのダース・ヴェーダーのような雰囲気があり、口の悪い人は“ごみ缶Mac”と呼ぶかもしれない。間近でよく見ると、表面のアルミニウムのクールな感触、反射性はあるけどぎらぎらしない、…見る者に安定感と安心感を与える。

〔ここにスライドが表示されない場合は、原文を見てください。〕

現代のデスクトップコンピューティングの世界に蘇ったモノリスみたいだが、謎のモノリスが登場するあの映画のように未来的でもある。ここに込められているすばらしい技術的成果は、みんなのこれからの、毎日のコンピューティングニーズに応えるものだから。

デザインがこれだけきれいだと、このコンピュータが毎日、何かの実用的な仕事をしていることを、忘れてしまうかもしれない。AppleはGoogleのような場外ホームランねらいの企業ではないけど、このMac Proのデザインと性能はまさに、目の前にある未来だ。

この新しいMac Proのモジュール構造は、これまでのバージョンと同じではない。たとえば、3.5サイズのHDDは交換不可だ。一方、アンロックしてから、外殻をスライドして外すと、RAMベイへのアクセスはフリーで、最大16×4=64GBまで拡張できる。SSDも、Apple固有の規格だが拡張可、GPUも(未来のApple固有の機種に)アップグレード可能だ。外部拡張性がまたすごくて、最大スループット20Gb/sというThunderbolt 2は4Kビデオのディスプレイと伝送を同時に行えるだろう。そのポートが6つもあり、さらにUSB 3.0が4つある。

しかもApple独自のサーマルコアを内蔵しているから、これだけの性能の、プロ仕様のワークステーションにしては、サイズが小さいし、しかも静音だ。機械音は、耳をよっぽど近づけないと聞こえない。音といっても、かすかなハム音で、これに比べるとぼくのRetina MacBook Proを酷使しているときの音の方がよほどうるさい。上部からわずかに排気が出ているが、一日中Final Cut Pro漬けになってるようなときは、その蒸気を見て気が紛れるかもしれない。

性能

仕事で毎日コンピュータを使う人にとって、この新型Mac Proは思考するコンピュータのように思えるだろう。とにかく、どんなインプットに対しても即座に応答がある。Xeonプロセッサから、PCIベースの超高速なSSDから、あるいはデュアルのGPUから、それらの応答はどれも、従来のどのMac(最新のiMac, Retina MacBook Pro)より速い。Webを閲覧するとか、写真をiPhotoにインポートするなど日常的な仕事でも、一度このMac Proを経験すると、もうほかの機種に戻る気がしない。

しかしもちろん、Mac Proはプロ用のマシンだ。たとえば、映画作家が高度なグラフィクス(CG/CGI)や3Dアニメや長編映画を制作編集するために使う。写真家の非常に高度な要求にも応える。極端な高解像度でも扱えるし、巨大なファイルの集合をバッチで処理できる。そしてLogic Pro Xとハイスピードで広帯域な外部機器を使って、音楽プロデューサーは次のヒット曲を作り出す。

ぼくの場合は、Final Cut Proが必ずMacの上のトラブルメーカーだった。でもMac Proでは、FCP Xが嘘のようになめらかで速くて、レンダリングもパブリシングも瞬(まばた)きする間に終わる。2分あまりの1080pのビデオの最終エディットが10秒で終わったときには、一瞬、エラーかと思ったぐらいだ。

ものすごくオタクな読者は、今度のMac ProのGeekbenchのスコアを、あっちこっちでご覧いただきたい。何もカスタマイズしていないベースラインだから、最低でもこれぐらいは行く、という意味だ。

機能

6つのThunderbolt Displaysを同時に使えるのは、今回のMac Proが初めてだ。ぼくは、Thunderbolt Displaysを2台、21インチのiMac、それにHDMIポートにWacom 13HDをつないだ状態で試したが、このAppleの最高級機は、なにごともないかのように動いている。作品の出力やほかのビデオなど、複数のビデオを同時に見ながら仕事をするビデオ作家のマシンは、これできまりだ。6つのサイトや6台のカメラをリアルタイムで同時に見ていたい、という情報マニアやメディアの現場も、やはり、このMac Proを欲しいだろう。MacBook ProやiMacでは、ディスプレイ2~3台がせいぜいだから。

また、一部のハードウェア(RAM、SSD、GPUなど)が交換可能であることは、この今既に未来的なマシンの未来性を、より強化する。別の言い方をすると、このMac Proは、数年後にも、古くなった感じがしないのだ。性能的に。

ささいなことのようだが、ぼく的にすごく気に入っているのは、ポートがライトアップすること。デバイスをポートに接続するとき、そして外すとき、間違える心配が少なくなる。このように、細部まで配慮が行き届いていることも、3000ドルという価格をユーザに納得させる価値の一部だね。

結論

このMac Proは、能力がずば抜けて高い。ぼくはコンピュータを使って、ある程度高度な作業をする方だが(ビデオ編集、大量のPhotoshop作業、CG/CGI、ポッドキャストの制作)、そうでなくてふつうのコンピュータユーザでも、度肝を抜かれるだろう。これらの仕事はRetina MacBook Proでも十分にできるのだが、このMac Proは、苦労の気配をまったく見せずに、ふつうに淡々と、当たり前のようにさっさとやる。

今時(いまどき)、コンピュータを買うことが仕事上の有効な投資であることは珍しい。むしろ今ではそれは、2年に一度買い換える消耗品だ。そんな時代に、このMac Proだが、iPhone 5sがそうであったように、2年よりももっと長い未来を視野に入れている。たとえば具体的には、ビデオ作家が4Kをやらなければならなくなったとき、このマシンの投資効果は生きつづけるのだ。消耗品として廃棄する必要がない。

グレイのタワー型Mac Proに古さを感じはじめた人や、高性能高機能ならどんだけ高くても買う、という人にとって、今度のMac Proは文句なく‘買い’だ。でも、われわれふつうの人間は、AppleのOS X機ならそれほど高価でなくても、十分満足できるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Apple、台湾のiPhone価格を操作しようとして罰金67万ドル。制裁効果は???

これを読んでいる人は、最近台湾でiPhoneを買っていないに違いない。それは正解だったかもしれない。Wall Street Journalによると、Appleは、iPhoneの販売価格に圧力をかけようとしたとして、台湾公正取引委員会から2000万台湾ドルの罰金を科せられた。大金に〈感じる〉かもしれないが、現実はそこまでドラマチックではない。この数字は、わずか66万7000米ドルに相当する。今後の不履行に対しては金額も少し上がり、Appleは5000万台湾ドル(〜160万米ドル)を追加徴収されることになる。

この後すぐ、本当のお金の話をするつもりだ。

伝えられるところによると、Appleは台湾の三大通信会社 ー 中華電信(ダントツのトップ)、遠傳電信、および台湾大哥大 ー に対して、iPhoneの価格プランに関する契約を結ぶことを要求していた。台湾法の下では、これらの企業はひとたびAppleからiデバイスの販売権を買った後、いかなる企業の干渉も受けてはならない。

WSJの記事によると、Appleは委員会の決定に対して不服申し立てをする選択肢をもっているが、今のところ同社がそれを行使するかどうかに関する発言はない。私はAppleにコメントを求めているが、クリスマスでもあり、早期の回答は期待していない。

さて正直な話、これは主要スマートフォンメーカーが台湾法にたてついて捕らえられた初めての例ではない。Samsungも2013年、同社のスマートフォンGalaxy Duoが自動焦点とフラッシュ付のカメラを内蔵していると主張する広告を出したことに対して、30万台湾ドル(約1万米ドル)の罰金を命じられた。さらにSamsungは同年、台湾のライバルHTCの製品をネットで非難するやらせ記事を、金を払って大量にばらまくキャンペーンを展開して罰金を払うはめになった。

結末はと言えば、そんなキャンペーンはおそらく必要なかった。私はHTC製品のファンであることを喜んで自認するが、この会社が未だ財政難に苦しんでいることは否定しようもない。

心から正直なことを言えば、テクノロジー巨人に対するこの種の制裁金が、彼らの行動になんらかの永続的影響を与えるとは考えにくい。Appleは1500億ドル(おそらくそれ以上)の現金をしっかり溜め込んでいることを忘れてはいけない。当然Samsungも、規制による罰金を吸収する余裕がある — 財閥全体の収益は、高利益(かつ多産)の家電製品のおかげで韓国GDPの1/5近くに相当する。Fortune誌のPhilip Elmer-DeWittが巧みに指摘していたように、罰金1000万台湾ドルは、Samsungの2012年の膨大なマーケティング予算、〈53億ドル〉の丸め誤差程度の重みしかない。

こうした不毛な手続きに意味はあるのか?誰にもわからない。はっきりしているのは、一部の非常に有力な企業らは、ごめんさいと言って(ごく)軽微な経済制裁を受ける方が、そもそもルールを守って戦うよりも、簡単 — かつおそらく実入りが良い — と思っていることだ。彼らは間違っていないかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi)


クリスマス~新年の願い事; 有名大手テク企業がサンタさんだったら…

ぼくの、来年の願い事はこれだ。クリスマスギフトなんていうと、今年は残り少なくてもう何もできないだろうけど、来年はまだまだ、何でもできるぐらいに長い。ぼくの願い事はどれもでかいけど、みんな金持ち企業で世界のトップクラスの人間が揃っているから、やる気になればできるはず。

1. Microsoft

Skypeをぶっ壊してゼロから作り直す。今のSkypeは、どのプラットホームでもひどい。それなのに、毎日使わざるをえない苦しみ。そのVoIPの安定性はかなり良いが、その元々の血筋にふさわしい高い安定性ではない。テキストによるチャットコミュニケーションもひどいし、グループチャットというかんじんの機能にペイウォールという鍵がかかっている。ぼく自身はすでに、 Skype OutやVoicemail、Skype Inの番号などに毎年巨額を払わされているのだが。

2. Nintendo

iOSやAndroidでもMario(など)を。ぼくは、Wii Uは株価を上げるための秘密の戦略で、これからはそのほかのモバイルプラットホームにもライセンスを売っていくのだ、そうなればまさしく、天才的な経営手腕だ、と本当に期待していた。MarioとPokemonとDonkey KongなどなどをぜひiOSとAndroidに、そうすればぼくたちは御社にたくさんお金をあげるのに。

3. Google

Glassを捨てて携帯やタブレットのAndroidをもっと良くしろ。Google Glassはいまだに全然ぴんとこないし、それについて知れば知るほど、ますますつまらないと思える。これを読んで熱心なGlassファンは怒るかもしれないが、でも率直に言って、Googleがこのプロジェクトに捧げているリソースをスマートフォンとタブレットのAndroidに配置換えすれば、これらのデバイスは、今のような、なんだかんだと際限なくチェックするものから、まったくシームレスな、まったく気にならない、日常の一部に成長変身するだろう。Glassの目標は悪くないけど、人びとが実際に使っているものを、もっと良くしてからにしてほしい。

4. Amazon

グロサリーはグローバルに展開せよAmazon Freshのアイデアは良いと思うが、展開が慎重過ぎて遅すぎる。これまでのecの品目と違って細かい問題が多いことは理解できるが、日常的にほかのあらゆるものを買っているお店が、グロサリーにかぎってもたもたしているのは、我慢ならない。なんとか、グローバル展開の妙手を編み出してほしい。

5. Facebook

Yahoo+Twitter指向をやめろ。考えただけでもくだらないが、でも実はぼくは、赤ちゃんの写真集のいつまでも終わらないストリームとか、高校のときの友だちが日常的なささいな不便を朝から晩まで愚痴ってるのとか、そんなのを愛してるんだ。今のFacebookは、ニュースとリアルタイム情報のソースになりたがっている。でもそれは、ぼくがFacebookに望む姿ではない。旧友が子どもがクレヨンで初めて描いた絵をポストしてきたのを、すごく嬉しく思うとか、今のぼくはもうそんな歳(とし)なんだが、皮肉なことにFBは、そういうものを否定して成熟しようとしている。

6. Twitter

ダイレクトメッセージをもっと良くして。DMは、今以上のものになりたがっている。Twitterもやっとそのことが分かって改良を開始したようだ。でも、まだ不満だ。これは実現性が高いから‘願い事’というほどでもないが、でも言っておいた方が後悔せずにすむだろう。

7. Apple

レティナディスプレイのMacBook Air。Appleよ、あなたはかなり前からこの方向でやってるにもかかわらず、レティナAirだけは無視してきた。それはいまだに、地平線から顔をのぞかせているだけだ。MacBook Airは電池がすごく長いし、13インチ型はほぼ完璧だ。でも13インチと15インチのレティナMacBook Proの画面は最強だ。レティナMacBook Airはパーソナルコンピューティングの見果てぬ夢だが、そろそろ夢から現実へを希望する。

——————————-

以上がぼくの願い事リストだ。自分勝手なのもあるし、現実的なのもある。絶対に実現しないのもある。しかしどれも、これらのメジャー企業に、ぼくとしてはやってほしいことなのだ…2014年に。おっと、ぼくの靴下はどれもボロボロで、サンタさんにわるいから、最後の願いごととして、新品がひとつほしいね。

トップ画像: gagilas on Flickr

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


【写真集】Appleの新型Mac Proは美女と野獣が合体

Appleの最新のMac Proは、何もかも新しくてしかも大胆なデザイン、そしてテキサス州の工場で組み立てられた純国産だ。Macのここまで斬新なデザインというと、最近では例がなく、G4 Cubeや‘植木鉢’iMacまで遡らなければならない。それにこいつは、いかにもダース・ヴェーダー(Darth Vader)的で、取り外せる外殻ケースなんか、いかにもだ。

〔ここにスライドを見れない場合は、原文を見てください。〕

本誌としてのリビュー記事を書くためにはもっと試用期間が必要だが、第一印象としては、アプリケーションの立ち上がりスピード、画面の描画スピード、そして全般的な処理スピード、どの点でも、今あるすべてのMacを粗大ゴミにしてしまう。また、ものすごく静かで、上部の排気口から少量の上昇気流が出ている。それは、本機のクーラー部位‘unified thermal core’からの熱排気だ。

この未来的なルックスの未来的なマシンを、こんな場所で撮影して申し訳ないと思うが、でもトロントの真冬の冷気は、この魔物のバックとして似合っている。Mac Proのデスクトップコンピュータは相当久しぶりだから、気合を入れて本格的なリビューを書きたいと思う。しばらく、お待ちくだされ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


心臓の鼓動計内蔵とタッチ画面上の(指の)ホバリング検出でAppleが特許を出願

Appleが今日(米国時間12/24)、二つの特許をUSPTO(United States Patent and Trademark Office, 米国特許商標庁)に出願した(AppleInsiderによる)。ひとつは、ホバリングを感知するタッチインタフェイス、これはSamsungのGalaxy S4など、最近のAndroid機で見られるようになったものだ。そしてもうひとつの出願は、小型デバイスに内蔵できる心臓の鼓動計で、iPhoneにこれがあると、バイオメトリックスやフィットネスのアプリが高機能になるだろう。

ホバリングタッチの特許は、人の指がタッチ画面に近づいているけど触れてはいない状態を検出する方法を記述している。そういうホバリング入力は、デバイスに対するコマンドの発行に利用できるとし、スクリーンが電場を出力することによってユーザの指の位置を判定する。ただし、これまで実装されているホバリングによる制御が、かなり効果薄弱なのに対してAppleは、より効果的で、誤操作も正確に検知する方法を述べている。

また一定時間のホバリングを検出できれば、入力の意思のない‘うっかりタッチ’を入力として認識することも避けられる。Appleはすでに最新のiPadで、薄くなったサイドベゼルを利用して誤タッチ認識を実装しているし、また、手のひらによるタッチを受け付けないアプリもある。しかしホバリング検知を併用できれば、誤タッチの認識がさらに精度を増すだろう。

この特許はまた、タッチの検出精度を上げるための、気象条件や環境条件への対応方法を述べている。これらの条件が最適の場合には基準値を読み、センサが環境の変化…寒くなったなど…を告げているときにはより高い(or低い)感度でタッチを読み取るようにする。ただしAppleはホバリングタッチを、独立したインタフェイス要素としてでなく、あくまでも補助的な要素とみなしているようだ。

心臓の鼓動計に関しては、Appleの特許はセンサをスクリーンのベゼルなど伝導性のある部分に置いて心電データを読み取らせる、となっている。今のiPhone 5sのTouch IDセンサの回りに金属リングを置く、などの形になるのだろうか。この二つは機能が似ているから相性も良さそうだ。

Appleの出願書類の、鼓動計の部分は、いろんなバイオメトリックス的用途とユーザ同定への応用を述べている。既存の指紋センサー(iPhone 5s)のデータと組み合わせたら、本人同定の精度がさらに上がるのだろう。

例によってこれらの特許も、ただちにAppleの製品に実装されるというものではない。でも、AppleのR&Dが今やってることの一端をうかがわせるという意味では、興味深い。とくにバイオメトリクスによる本人同定が、指紋+脈動の二要素タイプになると、Appleはデバイスレベルのセキュリティ技術で他を大きく引き離すだろう。またホバリング検出によるタッチインタフェイスの精度向上も、製品の大きな利点になる。この方面でのAppleのリードは、今でも相当大きいのだが。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))