Sense PhotonicsのフラッシュLiDARが量産体制に移行

自動運転車やドローンやロボットの界隈では、まだ理論の段階のものも含めてLiDAR(ライダー、自動運転用センサー)によるさまざまなソリューションがある。しかし、理論から大量生産への移行は、まず最初に理論を生むことよりも困難だろう。Sense Photonicsは、どうやらその部分を終えて、今ではその高度なフラッシュLiDARの予約販売を開始している。

LiDARはさまざまなタイプがあるが、これまで多く見られた回転式のタイプはその時代を終え、もっとコンパクトで信頼性も高い平面型タイプが主流になりつつある。LiDAR大手のLuminarもこちらへ乗り換えつつあるが、しかしSense Photonicsも静観はしてはいない。ただし、両社は長所がそれぞれ異なる。

Luminarや一部の企業は、狭い視界で数百フィート先の形状を検出する前向きタイプのLiDARを作っているが、Senseはもっと短い距離で物を広角で捉える。そしてそれは通常のカメラと相性がいいので、RGBの画像に奥行きデータをマップするのも朝飯前レベルに容易だ。

Sense Photonicsは従来のカメラの視野と奥行きデータを容易にマッチできるようにした

車の後部や側部に搭載したいLiDARはこういうタイプだ。そして、環境を広い視野で捉えて動物や子どもや自転車などを迅速にそして正確に検知する。でもこういう技術的な話は、同社がステルスを脱したときに記事にした

関連記事:28億円調達でライダーシーンに登場した新しいアプローチ

本日のニュースは、製品がプロトタイプを脱して生産のための設計になったこと。頑丈になったので埃や雨の環境でも外部に取り付けられる。性能もアップして状況によっては最大距離が40mを超えた。前より相当大きい。

2900ドルの基本製品は視野角が80×30度、もっと広い95×75度のもある。LiDARの標準より相当大きく、しかも他社のフラッシュLiDARよりも精度が高い。ただしワイドにするために犠牲にした部分もある。同社の特許技術により、LiDARの検出器はレーザーのエミッター以外ならどこにでも取り付けられる。車全体の設計も多少やりやすくなるだろう。

当然ながらこれは、ネットで気軽に買うというものではなく、自動運転車の本格的な研究開発やテストをしている企業がバルクで買う。

自動運転車の大量生産時代になったとき、LiDARはSense Photonicsとなるのか、それとも幸運な他社製品になるのか、今から予見することはできない。でも同社の強みは、製品が今すでに現存していることだ。同社のLiDARについてもっと知りたい人は、こちらへどうぞ。

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電気自動車充電インフラの世界標準化を目指すEV Connectに三井物産らが戦略的投資

電気自動車の充電を管理するソフトウェアを販売している米国ロサンゼルス拠点のEV Connectが、三井物産株式会社とEcosystem Integrity FundがリードするシリーズBのラウンドで1200万ドル(約13億円)を調達した。同社のこれまでの調達総額は、2500万ドル(約27億円)になる。

EV ConnectのCEOで創業者のJordan Ramer(ジョーダン・レーマー)氏は「EV Connectのクラウドプラットホームはオープンスタンダードのアーキテクチャにより、ハードウェアを特定しない。すなわちEV Connectはさまざまなハードウェアベンダーに、充電ステーションをモニタ、管理、メンテナンスする方法を提供する。その究極の目標は、業界を各社バラバラの閉じたシステムから解放してオープンなシステムに統一することだ」と語る。

EV Connectのアプローチは二段構えだ。同社はそのネットワーク上で、現状で1000の電気自動車充電サイトを提供し管理している。一方で同社はスマートフォンのアプリにより、電気自動車のドライバーに充電ステーションの状態へのリアルタイムのアクセスを与える。

スマートフォンアプリのほかに、企業がカスタマイズして利用するクラウドベースのソフトウェアもあり、その現在の顧客には Yahoo!、Marriott(マリオットホテル)、Hilton(ヒルトン)、Western Digital(ウエスタンデジタル)、ロサンゼルス都市圏交通局、ニューヨーク電力公社などが名を連ねる。

この投資ラウンドの一環として三井物産とEV Connectは、電気自動車の充電インフラストラクチャの新しいビジネスモデルの共同開発で協定を結んだ。EV Connectは三井物産との協働により電気自動車の充電に関わるさまざまなアプリケーションを開発して、充電のコストを下げ、利用の最大化を目指す。その研究開発の主な対象は、企業や団体の全車両管理やエネルギー管理などだ。

三井物産のインフラストラクチャプロジェクト事業部最高執行責任者である中井一雅氏は「EV Connectのインフラストラクチャ管理技術は、三井物産の従来から強い分野でありパートナーも多いエネルギーと電力業界における電気自動車革命を加速すると確信している。弊社のユニークなエンジニアリング能力とEV ConnectのクラウドベースのEVインフラストラクチャが合わされば、EVのインフラストラクチャが現在エネルギー管理企業に課している課題を解決する新しいビジネスモデルの開発が可能になる」と声明でコメントしている。

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ボルボが輸送車に特化した自動運転車の事業部を立ち上げ

Volvo Group(ボルボグループ)が、鉱業や港湾業など、あらゆる種類のロジスティクスのハブ間で物を移動する、業務用専用の自動運転輸送にフォーカスした専門的な事業部を設立した。同社はこれまで、すでに個々のプロジェクトで採石や鉱山、スウェーデンのイェーテボリにある取扱量の多い港などで自動運転技術を導入してきた。

同社は自動運転技術のこの種の利用への需要が増えているのを見て、それに特化した事業部門を作ろうと決めたようだ。新たに作ったグループはVolvo Autonomous Solutionsと名付けられ、その公式ミッションを「自動運転による輸送の開発、商用化、および売り上げを加速すること」とした。そのフォーカスする輸送形式は「大量の品物や素材を一定のルートで一定の受け入れ先へ移動するニーズに対応すること」だ。

「このセクターに期待される成長は顧客からの直接的なフィードバックにも由来している」と同社は言う。Volvo Groupの社長でCEOのMartin Lundstedt(マーティン・ルンシュテット)氏は声明中で、「顧客からの問い合わせが非常に増えている」と述べている。

公式には、Volvo Autonomous Solutionsは2020年の1月まで親会社の傘下というかたちになる。しかし、その後の新しいトップはすでに探しており、同社がこの新興市場のポテンシャルを大きいと見ていることは明らかだ。

消費者向け自動車の自動運転とは違って一定ルートで製品や商品を運ぶ自動運転輸送は、現代のテクノロジーの能力の大きさや多様さによくマッチしている。自動運転をこのように業務用に利用すれば、例えば人間が運転する車の多い都市部における運転の混沌と複雑さを解消でき、また一定のルートを維持することによる輸送効率の向上も期待できる。

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Waymoとルノーがパリで2024オリンピックに向けて自動運転交通ルートを探究

自動運転者を開発しているWaymo(ウェイモ)とフランス大手の自動車メーカーであるルノーが共同で、シャルルドゴール空港とパリに隣接する高層ビルの多い巨大業務地区ラデファンスを結ぶ、自動運転車による交通機関を作ろうとしている。ラデファンスには、大きなショッピングセンターもある。これはルノーと日産がこの前Waymoと交わした契約の一環であり、それにより3社は、日本とフランスにおける自動運転車による交通サービスの可能性を探ろうとしている。

とくにこのルートは、2024年夏にパリで開催されるオリンピックに備える準備的プロジェクトとして研究されている。目標は、パリのあるイルドフランス地域の住民に交通の便を提供し、さらに観光客や外国からの訪問者には交通手段の選択肢を増やすことだ。地元は、さまざまなプロジェクトから成る自動運転インフラストラクチャの開発に1億ユーロ(約120億円)を投ずる。

Waymoの自動車事業のチーフでパートナーシップ担当のAdam Frost(アダム・フロスト)氏は声明で「誰もが認めるとおり、フランスは世界のモビリティのリーダーだ。そして弊社はイルドフランス地域圏およびパートナーのルノーグループと協働して、Waymo Driver事業をパリシャルルドゴール空港とパリのラデファンスを結ぶルートに展開することを探究したい」とコメントしている。

特定のニーズを満たすルートを、しかもオリンピックのようなビッグイベントにタイミングを合わせて事業化することは、Waymoをはじめ自動運転サービスの展開にフォーカスしている人びとにとって、パイロット事業の好機だ。なぜならそれは、需要と規制免除とモチベーションと自治体やパートナーからのサポートの完全なブレンドだから。

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Waymoが顧客にメールで完全自動運転車サービスの到来を告げる

Google(グーグル)の親会社であるAlphabet(アルファベット)傘下で自動運転車を研究・開発しているWaymo(ウェイモ)が、そのライドシェアアプリの顧客に送ったメールで「今度乗車されるときは人間のセーフティードライバーがいないかもしれない」と告げた。そのメールは、コピーがRedditにポストされて広まった。

メールのタイトルは「Completely driverless Waymo cars are on the way」(運転手がまったくいないWaymoカーがもうすぐやってくる)で、米国南西部にあるアリゾナ州フェニックス郊外で同社のライドシェアアプリを使っている顧客に送られた。

初期の体験乗車事業(Early Rider Program)とWaymo Oneサービスはどちらも、自動運転のChrysler Pacifica(クライスラー・パシフィカ)のミニバンを使って、チャンドラーやテンペなどのフェニックス郊外地区をカバーするジオフェンス領域のフェニックス住民にシャトルサービスを提供した。これらの自動運転乗車体験はすべて、人間のセーフティードライバーがハンドルを握った。

今度からのドライバーレス(Driverless)はその名のとおりセーフティードライバーがいないが、最初はWaymoの社員が同乗するようだ。

Waymoはコメントをくれなかったが、本誌が確認したところによると、メールはWaymoの体験乗車事業early rider programのメンバーに送られた。下図は、そのメールのコピーだ。

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Googleの自動運転プロジェクトから生まれたWaymoは、その技術の最初のテストを2009年にGoogle本社のあるカリフォルニア州マウンテンビュー周辺で行った。その後の歩みは、堅実でゆっくりしていた。やがてテスト領域を他の都市にも広げ、独立してWaymoになり、車の設計やセンサー類の改良を積み重ねた。

2016年にWaymoは、アリゾナ州チャンドラーにテストと実事業のためのセンターをオープンし、そことそのほかのフェニックス郊外地区でテストを重ね、一般民間人のための体験乗車事業を開始した。そして、徐々に本格的な商用化へと進んでいった。2017年4月にローンチした体験乗車事業では応募者を厳格に選別し、参加にあたっては秘密保持契約を結んだ。

12月には商用の自動運転車サービスWaymo Oneとそのためのアプリを立ち上げた。体験乗車事業のメンバーはWaymo Oneに移され、ゲストの同乗や、体験をおおやけに話すことが許された。さらに最近ではフェニックスにもうひとつの技術サービスセンターをオープンして容量を倍増し、商用車両を増車した。

人間運転手のいないWaymo車はときどき見かけるが、一般人のためのシャトルサービスには使われていない。このメールの内容が実現すれば、同社の自動運転車事業にとって重要な節目になるだろう。

しかし、まだまだ疑問も多い。完全な自動運転車は最初何台配置されるのか。Waymoはそれらにどんな制限を導入するのか。おそらく最初の数か月は特定のシンプルな環境で運用し、その後もっと複雑な状況へと拡張されるのだろう。

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アップル本社のあるクパチーノ市がViaによるオンデマンドの公共交通機関を立ち上げ

シャトルのスタートアップのViaと米国クパチーノ市が、オンデマンドの公共交通ネットワークを立ち上げる。これは、従来のバスに代わるものを試行する地方自治体の最新の例だ。

このオンデマンドシャトルはクパチーノの市章を付けた6台のバンでスタートする。狙いは、列車便CalTrain(カルトレイン)との接続を改善し、市の公共交通をより便利にすることだ。

このオンデマンドシャトルサービスは10月29日に始まり、最終的には10台で運用され、車椅子利用者への便宜も提供される。車両管理を代行するもうひとつのパートナーであるAvis Budget Groupが、車のメンテナンスも担当する。

クパチーノの住民や通勤者は、アプリまたは電話予約でシャトルを呼べる。Viaの発表によると、ネットワークは市の全域11平方マイル(約30平方km)をカバーし、カルトレインのサニーベール駅を利用する通勤者たちの周辺の都市圏が含まれる。クパチーノの市長であるSteven Scharf(スティーブン・シャーフ)氏は、Viaのオンデマンドサービスを「次世代の公共交通機関であり、人びとの移動性を増すと同時に交通渋滞の減少にも貢献する」と見ている。

運行時間は平日が午前6時から午後8時まで、日曜日は午前9時から午後5時までで、運賃は5ドルだ。定期は1週間が17ドル、1か月が60ドルである。

Via Cupertino Service Zone 1

Viaの事業には2つの面がある。同社はシカゴとワシントンD.C.とニューヨークでは、一般消費者向けのシャトルを運行している。

また他方では都市や地方の交通局などをパートナーして、彼らが運用するシャトルを提供している。Apple(アップル)やSeagate Technologiesをはじめ、ソフトウェアやテクノロジー関連企業の多いクパチーノ市は、その例のひとつだ。オースチン広域都市圏交通局は、同市のピックアップサービスをViaのプラットホームを利用してより充実させている。また英国ではドイツ鉄道の子会社のArriva Busが、同国ケント州の高速鉄道駅への通勤者の連絡を改善するための末端交通機関としてViaを利用している。

1月にViaは、ロサンゼルスとのパートナーシップを発表した。それは同市の公共交通機関の利用の多い3つの地区で通勤者の便宜を図るためだ。Viaによると、同社はこれまでに80件あまりのシャトルサービスを立ち上げており、20を超える国で目下検討されている。これまでの乗客累計は6000万人超に達する。

都市の指導者たちは最近ますます、オンデマンドシャトルの実験に入れ込んでいるようだが、このニッチビジネスの成功は保証されていない。たとえばFordが買収したChariotは、2019年の初めにサンフランシスコとニューヨークと英国の操業を閉鎖した

画像クレジット:Via

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組合結成を妨害したテスラとイーロン・マスクが労働法違反と判決

Tesla(テスラ)が労働者の組合結成を不当に妨げたことは国の労働法に違反している。米国時間9月27日に米国カリフォルニア州の行政法判事が判決した。

この判決は控訴されると思われるが、Bloomberg(ブルームバーグ)が最初に報じた。Teslaは、コメントの求めに応じていない。得られ次第、この記事をアップデートする。

この自動車メーカーとCEOのElon Musk(イーロン・マスク)氏は、Amita Batman Tracey(アミタ・バットマン・トレーシー)判事から違反の修正行為を求められた。それには、組合結成活動をしていた社員の復職と遡及賃金の支払いが含まれる。判事はさらにマスク氏に、全国労働関係局(NLRB)が同社を法律違反と結論したことを、会社の集会などで全社員に報告することを命じた。

判決文より。

被告がその社員たちを召集してイーロン・マスクまたはその時点で会社の最高位にある者が、警備員や全管理職および監督職のいるところで、この注記を社員に向けて朗読することを命じたい。場合によっては朗読は、Musk同席のもとに全国労働関係局の職員によるものであってもよい。

Bloombergの記事によると、NLRBはTeslaが法に違反したことを判定できるが、それ以上の権限はない。例えばNLRBは、役員個人を有罪としたり、罪科となる被害を査定することはできない。

判決は9月27日に発表され、マスク氏とTeslaは全国労働関係法に違反して、同社のカリフォルニア州フリーモントの工場における組合結成の試みを抑圧したとしている。非番の社員がフリーモントの駐車場で組合結成呼びかけのチラシを配ることを同社は禁じて2人の労働者を不当に解雇し、組合活動について社員を尋問したことも違法とされた。さらにまた、組合に加入した労働者は会社が払うストックオプションを放棄すべし、と匂わせているマスク氏のツイートも違法と判断された。

Teslaのチームに組合結成を止めさせるものは何もない。望めば明日にでも作れる。でも組合費やストックオプションを彼らに会社が払ういわれはない。当社の安全性は、プラントが全米自動車労組に入っていたころより2倍いいし、誰もがすでに医療サービスを受けている。

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Amazonが電動配達トラック10万台を発注、2021年に納車され環境貢献をアップ

AmazonのCEOであるJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏は9月19日に、気候変動への影響を縮小するための取り組みを今後も拡大すると発表した。その一環として同社は、ミシガン州の電気自動車メーカーであるRivianに10万台の電動配達トラックを発注する。そしてこのeコマースの巨人は、2040年までにカーボンニュートラルの目標を達成する。それは、国連のパリ協定の合意よりも10年早い。

ワシントンのNational Press Clubのイベントで行われたベゾス氏の発表によると、タイムラインを早めたのは気候変動が急激に拡大しているためだ。現状は、パリ協定が成立した5年前の深刻な予測すら控えめに見えるほど変化が激しい。

会社全体をカーボンニュートラルにするというAmazonの包括的な取り組みは、同社の気候誓約(Climate Pledge)と呼ばれる計画文書にまとめられている。この文書は、近く他の企業にも開示される。Rivianに排気ガスのない配達車を発注したことに加え、Amazonは太陽光エネルギーの利用やカーボンオフセットなどの努力でカーボンフットプリントの削減に努めている。

Rivianによると、これは電動配達車の受注としてはこれまでで最大であり、Amazonへの実際の納車は2021年に始まる。Amazonは2月にRivianに7億ドルを投資し、さらに今月は自動車業界の大手Cox Automotiveが同社への35000万ドルの投資を発表した。また4月には、自動車メーカーのFord(フォード)がRivianへの5億ドルの投資を公表している。

Rivianは昨年、全電動ピックアップトラックやSUVなど消費者製品の生産計画を発表したが、それらの実際の納車は2020年にも始まる予定だ。

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シボレーの小型EVは電池セルの化学物質変更で走行距離400km超え

EPAの検査によると、2020年型全電動ハッチバックChevy Bolt EV(シェビー・ボルトEV)の走行距離は417kmとなり、前年より9%アップした。

同社は走行距離を上げるために、バッテリーパックではなく電池に使用する化学物質を改良した。スポークスパーソンによると、このGMカーはバッテリーのセルを増やしていないし、バッテリーパックも変えていない。また車の構造中へのバッテリーの据え付け方式も前と同じある。

むしろ、Chevrolet(シボレー)のバッテリー技術チームが取り組んだのは、同社が「セルの化学物質の抜本的な変更」と呼ぶ取り組みだ。セルの化学物質を変えることによってセルの電極のエネルギーを上げ、同じサイズと構造のバッテリーで走行距離を延ばすことに成功した。

これによって2020年型Chevy Boltは韓国のKia Niro(キア・ニロ)の385kmを抜き、ほぼ標準仕様のTesla Model 3の386kmを上回った。ただしModel 3のロングレンジバージョンは499kmであり、またHyundai Kona EV(ヒュンダイ・コナEV)の415kmよりは2km長いだけだ。このグループの中では後方にいるNissan Leaf Plus(日産リーフ・プラス)は、1回の充電で364km走行する。

ビッグニュースではないかもしれないが、この今後の市場で伸びるに違いない小型EVのグループの中で、走行距離が383kmから417kmに延びたことは、シボレーにとって大きい。今年の売上にも好影響を与えるだろう。

GMの中では、SUVやトラックに比べてEVは影が薄い。でもシボレーの車種間での食い合いはあるので、その中で強いハッチバックのコンパクトカーは捨てられない。

GMは2017年に2万3297台のChevy Bolt EVを売った。この車種の発売初年度だ。しかしその次の年は22%落ちて1万8019台だった。でも今年の前半は、また持ち直した。

この2020年型は新色が2種ある。年内にはディーラーの店頭に並ぶだろう。納車費用などを含めて基本価格は3万7495ドル(約395万円)だ。実際には、これに税金やディーラー手数料などが加わる。

画像クレジット:GM

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Boschが車載ディスプレイをグラス不要で3D化

ドイツの自動車産業を支える製造業大手のBosch(ボッシュ)が、未来のダッシュボードディスプレイの3D化を、専用グラス(眼鏡)不要、しかもアイトラッキング(目線追跡)不要で実現しようとしている。後者のアイトラッキングはこれまで、グラス不要の3Dディスプレイでは絶対に必要と見なされていた。

しかし、グラス不要でしかも、ユーザーが特定の位置からディスプレイを見ることも不要という2大特性は、車に3Dディスプレイを持ち込むための重要な条件だ。それも当然で、ドライバーはディスプレイではなく道路を見ていなければならないし、ディスプレイ上の重要な情報はどれもさっと見るだけで把握可能でなければならない。運転中のドライバーの関心が、ディスプレイにあってはならないのだ。

だからと言って車の計器盤やインフォテインメントのディスプレイが3Dでなければならない理由はあるだろうか?ボッシュに言わせると、そこには複数の重要な理由がある。まず、重要な警告情報は実際に目の前に「飛び出す」ことによって注意を喚起すべきである。また駐車時には回りのスペースの状況を正確な3D画像で見せることによって安全で素早い駐車ができる。そしてナビなどは、右折左折など方向を変えるべき状況をよりリアルな画像で見せて正しい運転をガイドすべきだ。

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しかし、これらの説がすべて正しいとしても、それは自動運転がある程度実装された車の話ではないか。しかも車載ディスプレイがそこまで没入的になるのは、人間運転者にそれだけの時間的気分的な余裕が必要だ。

ボッシュはそれをあえて今やる理由として、モバイルコンピューティングの高度化を挙げる。これまでの自動車技術のコンピューター化といえば、小さな非力なコンピューターがコントローラーとして各所に散在していた。しかしこれからは1台の強力な中央的コンピューターが集中的に全システムを管理し、それらのアップデートもインターネットから容易かつ迅速にできるようになる。

同社は、そのようなシステムが実際に発売される実車に搭載される日程を明らかにしないが、他社製品との差別化がより重要になる高級車では、早いもの勝ちのような競争状況になるのではないだろうか。

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テスラの車内ゲームセンター「テスラアーケード」にチェスがやってきた

Tesla(テスラ)のオーナーは、7月26日から新しいゲームで遊べるようになる。同社は6月のゲームカンファレンスE3で、車載インフォテインメントシステム用の「アーケード」(ゲームセンター)アプリを発表し、そして今度はそこに世界で最もスリリングなゲームであるチェスを加える。

テスラのインフォテインメントシステムの画面にゲームが登場するのはこれが初めてではない。以前はいわゆる「イースターエッグ」、つまり隠れソフトとしてゲームがあった。そして6月にはアーケードをデモして、ショウルームに来る人は6月30日まで遊べるようにした。

テスラのドライバーは乗客と対戦したり、あるいは車と対戦、または車が自分自身と対戦するのを観戦できる。チェスのデモビデオでは、西部劇スタイルのテスラドライバーが原野で勝負しているが、おもしろいアプローチだ。駐車中にプレイしているデモもあるが、言うまでもなくそれは実際にこのゲームをプレイできる唯一の機会だ。

車の0mphから60mph(97kmh)までの加速時間よりあなたが次の手を決めるまでの時間のほうが長かったら、チェックメイト(詰み)とする。全世界のテスラアーケードに今日からチェスがやってくる。

本日の一般的なアップデートに加えてテスラは「ビーチバギーレース」のアップデートも発表した。テスラのステアリングホイールで遊ぶカートレースだが、今度は2つのゲームコントローラーを使えるようになったので、車内の乗客とローカルなマルチプレイができる。もちろん、これも運転中はノー。

Bethesda(ベセスダ)はE3で、モバイルゲームのFallout Shelterを車内で遊べるようにし、イーロン・マスク氏はこのプラットホームをいろんなデベロッパー向けにもっと開放するとコメントした。ということは、次はテスラアーケードにもやってくるってことかな。

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AppleはTeslaから今度は車の内装の専門家をスカウト

テスラ(Tesla)の技術系高級役員がまた一人、アップル(Apple)に移籍した。Teslaのエンジニアリング部門の副社長だったSteve MacManus(スティーブ・マクマナス)氏は、今ではAppleのシニアディレクターだ。彼のLinkedInのプロフィールも、そうアップデートされている。

マクマナス氏がAppleに移籍したことは、Bloomberg(ブルームバーグ)が最初に報じた。Teslaで車の内装と外装を担当していたMacManus氏は、今年Appleに移ったTeslaの役員として3人目だ。彼は2015年からTeslaにいた。

彼の前にAppleに移って注目を浴びたTeslaの役員は、元チーフエンジニアのDoug Field(ダグ・フィールド)氏と、この電気自動車メーカーで運転システムを担当していたMichael Schwekutsch(マイケル・シュウェカッシュ)氏だ。

マクマナス氏は、特に車の内装と外装で長い経験を持つ工業デザイナーで、Teslaの前にはアストンマーチンの高級セダン、ラゴンダを手がけ、さらにその前にはジャガーランドローバーでシートやシートベルトまわりを担当した。

これら一連の人材スカウトは、Appleのもはやあまり秘密でもない自動運転車プロジェクトProject Titanの復活を示唆しているようだ。1月のニュースでは、以前その開発にか関わっていた200名を配置転換している

そのときAppleのスポークスパーソンは、「極めて優秀なチームがAppleで自動運転システムと関連技術を担当していた」が、一部はその後、機械学習などほかの部分へ移動されていたと言った。

今回、Appleからはコメントが届いてない。新しい情報が入り次第、この記事をアップデートする。

画像クレジット: EMMANUEL DUNAND/AFP/Getty Images

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自動運転技術を車いす利用者向けにチューニングしたシャトルカー

輸送や交通の自動化を目指すMay Mobilityが、いわゆる自動運転技術に関しては単なるアクセシビリティー以上のものを実現しようとしている。その同社は最近、自動運転シャトル車の車いすバージョンの開発を始めた。そのプロトタイプのテストが最初の供用予定地オハイオ州コロンバスで行われ、コミュニティの人びとからのさまざまなフィードバックを集めた。

車いす利用者のための乗車と下車の便宜および、シャトルの走行中の安全確保が設計に導入されている。最初に得られたフィードバックからは乗下車のためのが補助スロープがもっと長くて傾斜がゆるくないといけないことが分かった。関連して、乗車と下車のための停車場の設計にも、問題があった。

本格供用に向けて改善点がまだいろいろあるが、最初のパイロット的運用はもうすぐコロンバスとプロビデンス、およびグランドラピッズで行われる予定だ。

同社によると最終的には、そのソリューションは少なくとも、今の公共交通機関における車いす介助方式と同等、とユーザーに感じてもらえるものでなければならない。

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May Mobilityの共同創業者でCOOであるAlisyn Malek氏が2019年7月10日のTechCrunch Sessions: Mobilityに登場

May Mobilityの共同創業者でCOOのAlisyn Malek(アリサイン・マレック)氏は、TechCrunch Sessions: Mobilityでこう語った。「どうやって、交通を誰にとっても容易なものにできるだろうか?この問題意識の中でとくに重要なのが誰にとってもの部分だ」。

このような低速の電気自動車に関しては、米国など多くの国でまだその設計や安全性機能に関して明確な指針や規制がない。そこで同社が考えたのが、障害者向けの設計に関して最初からコミュニティと協働することだ。自動運転車を作っている企業のほとんどが「まるで決まり文句のように、これまで自動車に乗れなかった人でも乗れるようになる」と言う。しかし実際には、そんなアクセシビリティーのために具体的で現実的な工夫を実装しているところはほとんどない。

しかしごく一部の企業、例えばライドシェアサービスのLyftは、自動運転車を開発しているAptivおよび全米視覚障害者連合とパートナーして、目の不自由な人でも利用できる自動運転車サービスを設計している。しかしMay Mobilityのシャトルサービスは、ひとつの会社や機関としての完全な管理体制の中で商用のコミュニティサービスとして展開できる。つまり同社のアクセシビリティー対策は、既存のバス会社やタクシー会社、もしくは一部の行政サービスなどでもすぐに採用して実用化できる。

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電気自動車の電池をインターネットからリアルタイム管理するクラウドサービス

ドイツの著名な機械器具メーカーボッシュ(Bosch)が、電気自動車の電池の寿命をインターネット上から管理しモニタするクラウドソフトウェアサービスを立ち上げる。

同社取締役のMarkus Heyn博士が、声明でこう述べている。「Boschは電気自動車のバッテリーをクラウドに接続する。そのデータに基づくサービスにより、バッテリーの性能を大きく向上してその寿命を延ばす」。

EVのユーザーはリモートで電池の状態を監視および管理でき、その損耗を最大20%減らせる、とBoschは言っている。

このソフトウェアサービスは電池の充電時間をリアルタイムで計測し、これまでの充電回数や、急な加速や減速によるストレス、気温などのデータも集める。そしてそれらのデータに基づいて次の充電を最適化し、またドライバーに電池の長寿命利用についてアドバイスをする。

このクラウドサービスの最初の顧客企業は、中国のライドシェアの大手DiDiだ。同社は厦門(アモイ)で、Boschのソフトウェアを有効にした車の一群を展開する。

このツールは現状の静的データを提供するだけでなく、DiDiなどの企業ユーザーの車両管理担当者に電池の損耗や、交換適期、今後の最適再充電時期などの予測を提供する。これにより、各車両のベストパフォーマンスを維持する。

Heyn博士は声明でこう述べている。「強力な電池が長寿命になれば、電気自動車を企業が採用しやすくなる」。

Boschが挙げるアドバンテージは3つある: (1)電池の長寿命化、(2)修理間隔を長くしてメンテナンスを楽にする、(3)充電の適正管理により電池の好調高能力を長時間維持する。

画像クレジット: Bosch

 
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自動運転車の視界に入っていない歩行者を検出できるRF探知技術

イスラエルのViziblezoneは、自動運転車が歩行者をもっと確実に見つけられるようにしたいと考えている。それには、歩行者が車のセンサーの視界にいなくてもという高い目標もある。歩行者検出専門のスタートアップはこれまで聞いたことがないが、どんなことにも最初がある。Viziblezoneは、毎年何百万人もの歩行者が車で負傷しているという大きな問題に、初めて挑戦したスタートアップかもしれない。

近くに歩行者がいることを車に警告するために、OurCrowdのインキュベーターLabs/02で育ったViziblezoneは、スマートフォンと車中の検出装置を利用する。同社の主張によると、そのソリューションは自動運転車が本格的に普及したときに特に役に立つという。

同社のファウンダーでCEOのGabi Ofir氏はこう述べる(彼はMotorolaで20年間、通信プロトコルの仕事をしていた)。「Viziblezoneは、ソフトウェアによる費用効率の良い歩行者検出装置を提供する。それは車内や携帯電話のRF装備を路上の人間用のアイアンドームに換える。今では歩行者もそのほとんどがモバイルデバイスを持っているから、この検出装置はそれらをスマートなビーコンに換えて、車から見えるように、そして避けられるようにする」。

同社のソリューションはもちろん自動運転車を狙っているが、車中のスマートフォンを利用すれば今の車でも使えると同社は言う。視覚的なセンサーを使わないので天候等に左右されず、検知範囲は最大で150メートルぐらいだ。

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ソフトバンクとトヨタ合弁のオンデマンドバス事業に5社の自動車メーカーが参加

ソフトバンクとトヨタの合弁事業MONET Technologiesは、最終目標としては自動運転のモジュール構造バスによるオンデマンドの交通サービスを提供する。同社にこのほど、5社の新たなパートナーが加わった。

5社はいずれも日本の自動車メーカーで、いすゞ、スズキ、スバル、ダイハツ、そしてマツダがそれぞれこのベンチャー企業に2%の投資を行う。ソフトバンクとトヨタはそれぞれ、35%を保有している。ホンダと、トヨタ傘下のトラック製造企業日野自動車はそれぞれ、10%を保有している。

このベンチャー企業は昨年9月に創業され、バスと自動車によるオンデマンドの交通サービスを来年日本で開始する。CES 2018でデビューしたコンセプトカーであるe-paletteをベースとするトヨタの自動運転車が、このサービスの主役を担う。

e-Paletteの電動車はインテリアがモジュール構造で、人の搬送や貨物輸送、移動式屋台など、さまざまな利用目的を実装できる。

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このベンチャーは投資を共有するだけでなく、各社がデータを共有できるメリットも大きい。自動運転車によるMaaS(Mobility as a Service、サービスとしての移動交通サービス)の構築にはデータセットが欠かせない、とMONETの社長兼CEO宮川潤一氏は述べている。

これより前にトヨタは、利用者が乗車をアプリで要求できるオンデマンドのバスサービスのパイロット事業を開始した。そのパイロット事業は豊田市の大原地区で行われている。一方このベンチャー企業は、福山市の服部校区で多目的シャトルを含むデモンストレーションプロジェクトを行った。

画像クレジット:トヨタ自動車

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

走行距離720kmの完全ソーラーカーLightyear Oneは予約価格1450万円

電動車は化石燃料を燃やす車より環境に良いけど、依然として通常の電力網に依存しているので、そこで何がどう使われているかによって汚かったりきれいだったりする。このたび登場したプロトタイプカー「Lightyear One」は、走行に必要な電力を太陽から得ることによって、この状況を乗り越えようとする。

オランダのスタートアップLightyearは、最初はStellaという名前で、2015年に本誌主催Crunchie賞を勝ち取った。それが今や、路上走行ができるようになったらしい。プロトタイプ車のLightyear Oneは今日(米国時間6/25)披露されたばかりだが、すっきりとしたドライバーフレンドリーなデザインで、しかも一回の充電で720キロメートル走る。太陽光を電源とし実際に消費者市場をねらっている自動車としてこの性能は、断固初めてだ。

© Twycer / http://www.twycer.nl

同社によると、まだ一度も路上を走ったことのないこの車は、すでに予約が100台以上ある。しかし、お届けは2021年の予定で、最初のリリースの予約はあと500台可能だ。お値段は前払いで11万9000ユーロ、日本円換算ではおよそ1450万円だ。あくまでも予約時前払いなので、よろしく。

Lightyear Oneは、単純に太陽電池を屋根の上に載せたプラグイン電動車ではなくて、通常より小さな電池で最大の性能が得られるよう最適化された太陽電池で屋根とボンネット合わせて1.5平方メートルを覆っている。電池は安全ガラスに収められている。通常のコンセントや充電ステーションも使えるが、軽量化された設計のため、この方式の充電ではフル充電の走行距離が400キロメートルだ。

  1. © Twycer / http://www.twycer.nl

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  3. Lightyear-One-Dutch-shore

  4. Lightyear-One-Mountain-drive

  5. © Twycer / http://www.twycer.nl

同社によるとこの車は、電動車はほしいけど走行距離が心配、電池の充電も心配、という客層向けだ。まだ製造は始まっていないが、いずれにしても相当高価で小規模生産の車に当面はなるだろう。しかし感動的な挑戦ではあるし、未来のEVの方向性を示しているかもしれない。

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日産のゼロエミッションのアイス販売車は古いEVの電池を再利用

アイスクリーム販売車は、実は「環境に重大な危害をもたらすとは誰も思わなかったけどもしかしたらそうかもしれない」モノの仲間だった。日産が開発した新しいコンセプトカーは、これまでのアイスクリーム販売車が作り出していたすべての排気ガスをなくし、特に古い車種ではアイスクリームが溶けないために停車中でもエンジンをアイドリングして作り出していた大量の温室効果ガスもなくしてしまう。

このプロジェクトのために日産がパートナーしたアイスクリーム企業であるMackie’s of Scotlandは、すでに原料の牛乳を、風や太陽などの再生可能エネルギーで操業している家族経営の自家農園から調達して、環境フットプリントの削減に一歩を踏み出している。製品の持続可能な生産方式と今回の日産が考案したゼロエミッションのデリバリーバンの組み合わせは、企業の炭素フットプリントを減らす最高の方法だ。

そのために日産が選んだ軽量級商用バンのe-NV200は、完全電動車で1回の充電で約200km走る。このアイスクリーム企業のコンセプトに合わせて日産が特製したリチウムイオン電池パック「Energy Roam」は、2010年以降に生産された日産の古いEVから回収したバッテリーセルを使っている。その再生電池パックはそれぞれ約0.7kWhを貯蔵し、1kWを出力する。うち2つはエンジン用ではなく、ソフトクリーム機や冷蔵庫、冷凍庫用だ。充電は通常の公衆電源(英国だから230V)でもいいし、またバンの屋根のソーラーを使えば2〜4時間で充電できる。

全電動であること以外に、この日産のコンセプトバンにはこれまでの移動アイスクリーム販売車になかった特徴がいくつかある。まず、バンの外に立つ売り子の頭上にはハッチが開いて、アイスクリームディスペンサーの面白さを子どもたちに見せる。Apple PayやGoogle Payで払えるから売り子はお金に手を触れない。What3Wordsを統合して、自分の位置をTwitterでブロードキャストしている。あの元気なベルの音が聞こえなくても、大丈夫。

そして、日産からのボーナスとして、冷菓の売れない季節には機器が使用するはずだった電池の電気を電力会社に売ることができる。ただしこれはまだ、構想の段階だ。

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Waymoが自動運転車技術のグローバル展開を目指しルノー日産と提携

Waymo(ウェイモ)は、Renault(ルノー)および日産との独占的パートナーシップにより、フランスと日本で商用の自動運転車が乗客と自動車業界にとっていかなる形であるべきかを研究していくことになった。

発表ではこのパートナーシップには「初期的期間」と呼ばれる日限があり、しかしウェイモも、ルノー・日産・三菱アライアンスも具体的な終了日を明かさなかった。

当面は、研究がこのパートナーシップのベースだ。彼らの計画では、商用面、法律面、および規制の面での問題を研究する。しかしウェイモのCEOであるJohn Krafcik(ジョン・クラシク)氏および同社の見方では、これは両国における商用サービスの展開の開始を意味し、可能性としてはさらに中国などほかの国での展開にもつながる。

クラシク氏は声明でこう述べている。「これはウェイモにとってその自動運転技術を革新的なパートナーとともにグローバル化していく理想的な機会である。アライアンスの国際的なリーチとスケールに支えられて弊社のWaymo Driverはモビリティの変革を提供でき、フランス、日本、およびそのほかの国の乗客と自動車販売業界に安心して奉仕していける」。

ルノーと日産のプランでは、アライアンスに焦点を置いたジョイントベンチャー企業をフランスと日本に作り、それを自動運転車によるモビリティサービスの専業企業にしていく。

この発表の前には、さまざまなアライアンスの発表や契約の失敗、そして数々の自動運転車企業やサプライヤー、自動車メーカーなどの間の、数多いパートナーシップが各所で雨後の筍していた。

5月にはFiat Chrysler Automobiles(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)がルノー日産アライアンスとの合併のプロポーズを引っ込めた。その50対50のタイアップは、コストを下げ、より多くの資本を自動運転車のような次世代技術の市場化に向けて投入できると喧伝されていた。

その合併は水泡に帰したが、フィアット・クライスラーと自動運転車のスタートアップAurora(オーロラ)との間で進行中だった契約は公表された。その発表の直後には、Volkswagen(フォルクスワーゲン、VW)がAuroraとのパートナーシップを終了したとFinancial Timesが報じた。

そしてその間も、フォードが支援するArgo AIとVWの交渉はずっと続いている。

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Waymoがついに電動CUV車Jaguar I-Paceを公道上で自動運転

1年あまり前にWaymo(ウェイモ)は、同社の自動運転車事業の次の大きな一歩としてJaguar Land Rover(ジャガー・ランド・ローバー)をパートナーとし、その全電動クロスオーバー車であるI-Paceを自動運転化すると発表して業界を驚かせた。

その自動運転のJaguar I-Paceがついに、Waymoの本社のある米国カリフォルニア州マウンテンビューの公道でテストを始めたらしい。米国時間6月17日朝の目撃情報によると、セーフティードライバーが運転席にいる自動運転車Jaguar I-Paceが確かに公道を走行中でWaymoも試験を始めたことを認めた。

Googleの自動運転プロジェクトがAlphabet傘下の企業となったWaymoは、2018年7月に最初の3台のI-Paceを受け取った。それらが、道路のデータを集めるためにサンフランシスコのベイエリア周辺を走っているところが目撃されたが、それは自動運転ではなかった。Waymoの計画では、自動運転のI-Paceは2020年に同社のライドシェア事業に起用される予定だ。

WaymoとJLRの契約によると、最大で2万台のI-Paceが最初の2年間でロボタクシーサービスに利用される。そのパートナーシップの構造はWaymoとFiat Chrysler Automobiles(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)の関係に似ていて、FCAはハイブリッドミニバンであるChrysler Pacifica(パシフィカ)をWaymoに供給する。

そのミニバンはフェニックスの郊外周辺で、WaymoのテストとWaymo Oneライドシェアサービスの別名になった。

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