マイクロソフトがビジネス向けCortana新機能を発表、iOS版Outlookはメール音声読み上げや各種操作が可能に

Cortana(コルタナ)はコンシューマー向けの音声バーチャルzアシスタントとしては失敗したかもしれないが、Microsoft(マイクロソフト)はMicrosoft 365の一部として「パーソナル・プロダクティビティ・アシスタント」として再ブランド化し、ビジネスの現場ではCortana、あるいは少なくともそのブランドが存続することになった。そんな中の米国時間9月22日、マイクロソフトはIgniteカンファレンスで、ビジネスユーザー向けのCortanaの新サービスを発表した。

その中には、同社が複数のハードウェアベンダーと提携して販売する、新しいMicrosoft TeamsのディスプレイMicrosoftTeamsリリース)でCortanaを利用できるようになることも含まれている。これらはTeams専用のスマートディスプレイで、いわばGoogleアシスタントに対応したスマートディスプレイのようなものだが、会議に特化したものだと考えていいだろう。最近では、このようなデバイスは音声アシスタントをサポートしていないと有用性を示すことは難しい。なおこのディスプレイは、米国で9月に発売され、オーストラリア、カナダ、英国、インドでは今後数カ月のうちに展開される予定だ。

同社はこれらの 「Teams」 デバイスに加え、近いうちに 「Teams Rooms」 デバイスにもCortanaが搭載される予定だ。オフィスや会議室に戻って共有ハードウェアに触れたいと思う人はほとんどいないと思われるので、タッチレス体験は必須だ。

さらにマイクロソフトは、しばらく前からメールを中心としたCortanaサービスも発表している。米国ではすでにiOSとAndroidで提供されている、メールを読み上げてくれるサービスであるPlay My Emailsは、オーストラリア、カナダ、英国、インドでも今後数カ月のうちに提供される。それ以上に注目なのは、iOS向けのOutlookユーザーは今月下旬に、音声で受信トレイと対話したり、メール送信者への通話を開始したり、特定の送信者からのメールを再生したりすることができるようになるということだろう。

またCortanaは、Microsoft 365 Enterpriseユーザーであれば、毎日のブリーフィングメールを送信できるようになった。この機能は現在一般に利用できるようになっており、今後数カ月のうちに会議の準備やMicrosoft To Doとの統合、その他の新機能が強化される予定だ。

そして、もしWindows 10でCortanaを使用している場合、このチャットベースのアプリでは、少なくともあなたが英語を話し、米国にいる場合は電子メールを作成することができるようにある。また、必要に応じて、ウェイクワードを使って起動することも可能になった。

Microsoft Ignite

画像クレジット:Justin Sullivan/Getty Images / Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)

MicrosoftのCortanaが多くの一般向けスキルを廃止しビジネスユースに注力

2020年春リリースされるWindows 10の次期バージョンでは、Microsoft(マイクロソフト)のデジタルアシスタントCortanaで、音楽やコネクテッドホームに関する多くの一般向けスキルと、サードパーティーのスキルが失われることになる。これはマイクロソフトがCortanaに力を入れ始めたことと一致しているが、多くのCortanaファンにとっては驚きかもしれない。

マイクロソフトはまた、Android向けのMicrosoft LauncherにおけるCortanaのサポートを4月末までに終了し、通常はリリースから約36カ月後となるサービス終了時期に達した、旧バージョンのWindowsでのサポートも停止する。

2019年にマイクロソフトが説明したように、Cortanaは今やビジネスユーザー向けのサービスだと考えられている。そして新しいCortanaは、同社のOfficeツール群との深い統合など、生産性を重視している。この文脈においては消費者向けサービスでることは重要ではなく、マイクロソフトはその市場をAmazon(アマゾン)やGoogle(グーグル)などに任せている。

新しいCortanaでの体験はすべてMicrosoft 365、つまりOfficeツール、メール、オンラインストレージなどへのアクセスを含むサブスクリプションサービスに向けたものだ。このアシスタントの新機能でカレンダーやMicrosoft To Doのノートといったツールから、データへのアクセスが可能になることは驚くべきものではない。

その一方で、一般向け機能の一部は廃止されるものの、Cortanaはジョークを教えたり、アラームやタイマーを設定したり、Bingから答えを教えたりできるようになると、マイクロソフトは強調している。

現時点では、これらの機能はすべて米国の英語版にのみ適用される。米国外では、プロダクティビティ機能の大部分が将来リリースされる予定だ。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

マイクロソフトがCortanaをトーンダウン、モバイルアプリ終了へ

Microsoft(マイクロソフト)は今月行われた同社のIgniteカンファレンスで、パーソナル生産性アシスタントCortana(コルタナ)の新たなビジョンを発表した。それは、メールなど日々の生活でもっと便利に使えるようにすることを目指したものであったが、Cortanaを真のSiri、Alexa、Googleアシスタント対抗にするという同社の野望を断念するものだった。そして本日11月18日、もう1つのはしごが外された。マイクロソフトはCortanaのスタンドアロンモバイルアプリを終了すると発表したのだ。

同社はいくつかの地域でiOSおよびAndroidのCortanaサポートを2020年1月31日に終了することを静かに発表した。それ以降Cortanaモバイルアプリのサポートはなくなる。マイクロソフトはMicrosoft Launcherの新しいバージョンを公開する予定で、そこにもCortanaは入っていないと話した。

終了する地域は、英国、オーストラリア、ドイツ、メキシコ、中国、スペイン、カナダ、およびインド。米国の名前はないが、後日サポートがなくなっても驚きではない。CortanaのiOSアプリはApp Storeの生産性アプリランキングで254位にすぎず、Google Playでも145位だ。Sensor Towerの最新データによる。

2020年1月31日以降、ユーザーが作ったリマインダーやリストなどのCortanaコンテンツは、CortanaアプリやMicrosoft Launcherで使えなくなるが、WindowsのCortanaでは引き続き利用できる。また、Cortanaのリマインダー、リスト、およびタスクは最近アップデートされたMicrosoft To Doアプリケーションと自動的に同期し、今後も使用できる。

ここ数年マイクロソフトは、Cortanaの計画を再三後戻りさせてきた。例えばBuild 2018イベントで同社は、CortanaとAlexaの連携を発表した。それはCortanaが音声アシスタントのニーズを自力で満たすだけの力を持っていないことを認めるものだった。そして今年1月、同社のCEOであるSatya Nadella(サティア・ナデラ)氏は、 今やCortanaをAlexaのライバルとは思っていないと語りCortanaベースのスマートスピーカーの計画を終了したことを明らかにした。

「Cortanaは会話形コンピューティングと生産性をすべてのプラットフォームとデバイスにもらたす広大なビジョンの重要な部分である」と同社の広報がTechCrunchに声明で語った。「Cortanaをできる限り便利にするために、生産性アプリのMicrosoft 365との統合を強化し、この進化の一環としてAndroidとiOSのCortanaモバイルアプリのサポートを終了する」

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Cortanaはユーザーの個人秘書になってメールも読んでくれる

ほんの数年前、Microsoft(マイクロソフト)はCortana(コルタナ)が、Googleアシスタント、Alexa、Siriの有力な競争相手になることを望んでいた。それからだいぶ時間も経ったが、Cortanaは市場に食い込むことができなかった。

CortanaがWindows 10搭載PCに組み込まれていることを意識している人はどれくらいいるだろう。同社の野望は出鼻をくじかれた。マイクロソフトでは、これからはCortanaを、個人の生産性を向上させるアシスタントにしたいと考えている。同社のエコシステム全般を考えれば、天気予報をしゃべらせるより、Cortanaにはそのほうが適しているのは確かだろう。

画像クレジット:Justin Sullivan/Getty Images/Getty Images

米国時間11月4日に同社はIgniteコンファレンスで、Cortanaが日々の業務で役立つようなる多くの新機能を発表した。これらはいずれもAIを人間の知性を手助けし、増強することのできるツールと位置付ける同社の大きなビジョンに沿ったもの。

こうした機能のうち最初のものは、iOS用Outlookで、マイクロソフト独自のテキスト読み上げ機能を使ってメールを読んでくれるもの。男声と女声が用意されている。Cortanaは、会議のスケジュールを設定したり、参加者を調整するのにも役立つ。マイクロソフトは、以前のコンファレンスで、すでにこの機能をデモしていた。

来月以降Cortanaは、ユーザーの関わるすべての会議について要約し、関連するドキュメントを添付し、ユーザーが電子メールで送信したコメントについてのフォローに対するリマインダーを記した電子メールを、毎日送ってくれるようになる。特にこの最後の部分は、かなり興味深い。というのも、GoogleのGmailに表示される単純でうっとうしい返信文面の候補よりも、1歩進んだものと考えられるからだ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

 

GoogleアシスタントでXbox Oneをコントロールできる、次はWindows 10か

Microsoft(マイクロソフト)が同社のデジタルアシスタントCortana(コルタナ)に執着していたのは、そんなに昔の話ではない。でもそれは勝てる賭けではなかった。しかし、いわゆる新しいマイクロソフトの真骨頂は、自分が勝てなければすでにユーザーが実際に使ってるものを何でも統合するところにある。今日同社は、Xbox OneをGoogleアシスタントからコントロールできると発表した。まだそれはベータだが、今秋中には正式のローンチになるようだ。

ただしそれは、Xbox OneからGoogleアシスタントを使えるという話ではなくて、GoogleアシスタントからXboxのゲームを立ち上げたり、ポーズしたり、ボリュームを上げたりできるのだ。(今は英語のみ。「Hey Google, turn off Xbox」とか。

使えるコマンドのリストが、このページを参照してほしい。

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デバイスはiOSやAndroidのスマートフォンなど、アシスタント対応デバイスなら何でもいい。最初はAndroidやiOSのGoogle HomeアプリでXboxをセットアップする。これでXbox Oneがアシスタントのエコシステムの一員になる。つまり、アシスタントからコントロールできる。

なお、消費者市場でCortanaをギブアップしたマイクロソフトはAmazon(アマゾン)とも協働してAlexaをWindowsから使えるようにした。つまりマイクロソフトにとって重要なのはユーザーが同社のデバイスやWindows 10を使っていることであり、それを何でコントロールしているかはどうでもいい。だからXboxに次いでPCにもGoogleアシスタントが来るのは時間の問題だ。Windows 10がGoogleアシスタントを完全にサポートするかもしれない。

関連記事: AmazonがAlexaイベントで発表したものたち

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

BMW、車載システムにAlexaを導入――音声だけでなくビジュアルも

BMWが数日中にAmazon Alexaのドライバー向けサポートを開始しようとしている。これまでBMWは、Alexaを筆頭にCortana、Google Assistantなどの音声アシスタントの導入計画について語っていたことから、このニュース自体は大きなサプライズというわけではない。しかし私は、車内でAlexaを使うとは一体どういうことなのかを実際に体験するため、ドイツ、オーストリア、アメリカ、イギリスでのオフィシャルローンチ(その他の地域でも近日中にローンチ予定)を前に、ミュンヘンへ飛んだ。

BMWでデジタル・プロダクト担当SVPを務めるDieter Mayは、今年の初めに、同社の車内デジタルアシスタントは、「カップホルダーに入ったEcho Dot」を凌駕するものでなければいけないと語っていた。つまり、デジタルアシスタントが車内での体験や車に搭載されているその他のテクノロジーと深く結びついていなければいけないということだ。先に結論を言うと、BMWは自分たちの考えをしっかりと形にできていた。それもかなりのレベルで。

おそらく私が一番衝撃を受けたのは、BMWのデジタルアシスタントとのコミュニケーションは音声インターフェースのみに留まらないという点だ。BMWはAlexaの視覚的なレスポンスにも対応するため、AmazonのAlexaチームと直接やりとりをしており、BMWのほとんどの新モデルに搭載されている、コンソール上部のタブレットのようなディスプレイを活用することで、BMWのデジタルアシスタントは単に質問の答えを読み上げるだけでなく、必要に応じて追加情報やグラフなどを表示できるようになっているのだ。そのためBMWのAlexaは、Echo DotよりもEcho Showを使っている感覚に近い(もちろんディスプレイ上で動画を見ることはできないが)。

私がデモを試したのは、Alexに対応するため特別に手を加えられたBMW X5(2015年製)で、例えば天気について尋ねたり、質問に対してウィキペディアの情報が返されたりすると、ディスプレイが自動的に起動するようになっていた。

素晴らしいのは、Alexa経由の情報にも、その他の車載システムと同じデザインが適用されているところだ。つまりAlexaが表示する天気予報は、BMW独自のConnectedDriveシステムが表示する天気予報とまったく同じ見た目をしているのだ。唯一の違いといえば、Alexaからの情報にはスクリーンの左上に「Alexa」という文字が表示されるくらいだった。

簡単に聞こえるかもしれないが、これを実現するためにBMWは相当Amazonと交渉を行ったはずだ。特にBMWのデジタルアシスタントのユニークなところである、2つ目のポイントに注目するとその意味がわかる。そのポイントとは、ユーザーが「話す」ボタンを押して質問を投げかけると(新しいモデルだとウェイクワードでもOK)、その質問がまずBMWのサーバーへと送られ、それからAmazonに送信されるという点だ。BMWは自分たちでデータをコントロールすることで、ユーザーのプライバシーを守りたいという考えから、このプロキシサーバを中間に置くことにしたのだという。そのため、Alexaからのレスポンスには、通常よりも少しだけ時間がかかるが、BMWチームはできる限りこのラグを短くできるよう努力を続けている上、デモを体験しているときは正直そこまで気にはならなかった。

担当チームによれば、彼らが最初に取りかかったのは、ユーザーのクエリを正しいサービスへと振り分ける仕組み作りだったという。すでに多くの車には、カーナビゲーションで目的地を設定するときなどのために、音声認識システムが搭載されている。しかしAlexaが搭載されると、ユーザーの「Alexa」という呼びかけに反応して、そのクエリをAlexaサーバーへとルートしなければいけない。また彼らは、いかにAlexaがBMWのシステムと深い部分で連携しているかを強調する。「私たちのシステムは、単にスマートフォンから情報をストリーミングしているわけでもなければ、周辺機器のように追加サービスとして上乗せされているわけでもない」と広報担当者は語る。

「ユーザーはBMWに期待する深いレベルでの統合を体験できる。そのために私たちは通信モジュール(SIMカードカード)をはじめとする、既存の車載システムを活用している」

Alexaのオープンなエコシステムの強みのひとつはスキルだ。もちろんすべてのスキルが車内で使うのに便利というわけではなく、中には運転中は邪魔に感じられるものもあることから、BMWのチームは車内で使えるスキルのリストを現在準備している。

BMWはAmazon以外にもMicrosoftと協業を進めており、BMWのクラウドサービスの多くはAzure上で管理されている。BMWによれば、AlexaとCortanaにはそれぞれの良さがあり、CortanaであればプロダクティビティやOffice 365との連携などがその利点なのだという。ということは近い将来、車内でAlexaとCortanaの両方できるようになるかもしれない。だからこそ、BMWは音声コマンドのルーティングの仕組みを築き、音声データを自分達でコントロールしようとしているのだろう。

さらにBMWは、ユーザーの利用状況に応じてこのデジタルアシスタントを改善していく予定だと言う。多くの機能はクラウド上で動いているため、アップデートは簡単で、チームは新機能をすばやく導入できるだろう――まるでソフトウェア企業のように。

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(翻訳:Atsushi Yukutake

データで比べるスマートスピーカー

ここ数年で、家庭用スマートアシスタントが大いに注目を集めるようになってきた。さらにこの2週間ほどの間で、AmazonGoogle、加えてSonosなどが立て続けにスマートスピーカーに関連するイベントを開催し、この分野への注目度が高まっている。

急拡大を見せるこの分野におけるプロダクトの全体を見渡すのも非常に難しい。プロダクトの選択は、採用しているアシスタントを選ぶことからはじまるだろう。利用しているスマートフォンの種類や、どうしても必要な機能などから絞り込んでいくことになるわけだ。そして、いずれのどのアシスタントを選ぶにしても、メリット・デメリットの双方が存在するだろう。Amazonには先行者メリットがありそうだし、Appleは、iPhoneとの連携が魅了だ。そして、その両者の対抗馬を考えれば、まっさきにGoogleの名があがるだろう。もちろんMicrosoftという選択肢もある。PCをもっている人の多くはMicrosoft製のOSを走らせているからだ。

SonyやSonos、ないしJBLなどのようなサードパーティー(他社アシスタントを採用するプロダクト)製品も増えてきており、ハードウェア的な違いも気になるようになってきた。さらに、50ドル程度のものから300ドル程度のものまでと、価格の差も大きい。高音質をうたうものもあれば、スクリーン内蔵の魅力を訴えるものもある。さらに複数のアシスタントに対応するものまでもある。

以下に、宣伝文句を排してデータのみを記した比較表を掲載しておくことにする。

[Infogram version]

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(翻訳:Maeda, H

AmazontとMicrosoft、AlexaとCortanaの会話で合意――両社の人工知能アシスタントの互換性増大へ

有力IT企業は音声アシスタントに力を入れているものの、近い将来自分たちの人工知能が一人勝ちして事実上の標準になるとまでは思っていないようだ。

今日(米国時間8/30)、MicrosoftのCEO、サティヤ・ナデラとAmazonのCEO、ジェフ・ベゾスはこの分野での提携を発表した

実現は年内となるもようだが、ユーザーはAmazonのAlexa音声アシスタントにMicrosoftのCortana音声アシスタントを呼び出して作業をさせるよう命じることができるようになる(その逆も可能)。

以下は両CEOの声明。

Microsoftのサティヤ・ナデラ: あらゆる状況、あらゆるデバイスを通じてユーザーがCortanaを利用できるようにすることにわれわれは高い優先順位を与えている。Office 365との統合を含めたCortanaの知識がAlexaから利用できるようになるのはこの目標に向かっての大きな前進だ。

Amazonのジェフ・ベゾス: 世界は巨大で多様な場所だ。そこでインテリジェント・アシスタントの勝者も一つではないはず。それぞれの人工知能は独自の知識と得意とする能力を持つことになるだろう。有力な人工知能が相互に連携できるようになることはユーザー体験を豊かなものとし、有用性をいっそう増すだろう。われわれのEchoがCortanaに容易にアクセスができるようになるというのは素晴らしいニュースだ。

また声明ではユーザーが両社の人工知能の相互運用性を得られることがウィン-ウィンの提携である所以も説明されている。【略】

ここで強調されているのは(人工知能が別の人工知能を呼び出して会話するというのはややこっけいな印象だが)CortanaとAlexaの得意分野が大きく異なるという点だ。Cortanaはビジネスユーザーを主たるターゲットとするとする生産性ツールであり、Alexaは消費者を対象とするeコマースとエンタテインメントのツールだ。

こういう状況で両社が縄張り意識を強く持つことには大きな戦略的な意義が見いだせず、逆に提携することによって強みを相互に補完できる可能性があることになる。

New York Timesの記事でベゾスは「将来、ユーザーはさまざまなAIをそれぞれの得意分野に合わせて使うようになるだろう」と予測している。いわばハイキングに行きたいならそういうことに詳しい友達に相談するし、レストランを選ぶならまた別の友達に尋ねるようなものだ。ベゾスは「ユーザーができるかぎり多数のAIを利用できるようにしたい」と述べている。

ベゾスはまたAlexaがAppleのSiriやGoogle AIとも会話できるようになる可能性も考えている。ただしまだ具体的な交渉はないという。

ただしAppleとGoogleが人工知能分野でなんらかの互換性を実現する契約に調印する可能性はゼロだ。両社はiOSとAndroidというモバイルのエコシステムを2分する巨大プラットフォームを運営しており、Amazon、Microsofグループとは全く異なる戦略と優先順位を持っている。われわれは忘れがちになるが、AmazonとMicrosoftはモバイル・プラットフォーム競争に挑んだものの脱落した過去がある。

簡単にいえば、モバイル・プラットフォームで有力な地位を築けなかったのであれば、人工知能の相互運用性を拡大することでモバイル・アプリの有用性を高めることが両社にとって得策となる、ということだろう。

画像:Justin Sullivan/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


【以上】

音声アシスタント製品をパートナーに任せるMicrosoft、Harman Kardonの次はHPとIntelが参加

今週初めには、スピーカーの名門メーカーHarman Kardonが、Microsoftの音声アシスタント・システムCortanaを載せたAmazon Echo対抗製品Invokeを発表した。サードパーティのCortana製品はそれが初めてだが、いつまでも‘唯一’ではない。今日(米国時間5/10)Microsoftは、HPが同様の製品を作ることで同社と契約した、と発表した。Intelもこのゲームに参加し、Cortanaが動くデバイスの参照設計を近くローンチする、と約束した。

GoogleもAmazonも音声アシスタント製品(ユーザーと対話するスピーカー)は自社製品からスタートしているのに、Microsoftだけはパートナーのハードウェアメーカーに任せるつもりだろうか。最近の一連のSurface製品を見ても、Microsoftに立派なハードウェアを作る能力はある。そしてAIを搭載した対話するスピーカーは、まだまだ処女市場に近い。Microsoftにも十分なチャンスがある。

しかし噂によると、Microsoftは別のやり方でAmazon Echoと対抗する気らしい。それは専用ハードウェアというより、PCに近いものだ。もしもこの噂が本当なら、Cortanaを利用するホーム・ハブのような機能がWindows 10 PC(それもキッチン用)に載る、ということか。そのPCは常時onで、ご主人様の質問やリクエストに応える。しかし単独スピーカーのような専用機は、やはりパートナーに任せて、自分では手を出さないのだろう。

HPの製品については、今はまだ情報がほとんどないが、今後情報が得られ次第、この記事をアップデートしよう。

Cortanaに関しMicrosoftはハードウェアパートナーのほかに、Cortanaのスキルを作るためのフレームワークCortana Skillsを発表した。今それは、プレビューが公開されている。このサービスは以前から発表されているが、これまでは一部のパートナーにしか利用できなかった。今日から一般公開、とは言っても、Cortana Skillsが利用できるのは当分、アメリカだけだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Harman KardonのCortana搭載スピーカーが発表前にリーク、Skypeできることが売りか

Microsoftは、Google HomeとAmazon Echoがやってるパーティーに自分も参加したい。このEchoそっくりさんは、スピーカーの名門Harman Kardonが作り、Microsoftの音声プラットホームCortanaが載っている。発売は今秋、発表は今週のようだ。

アップデート: MicrosoftとHarman Kardonはこのことを確認した。発売は2017年の秋である。

Invokeと呼ばれるこの製品は、未発表の製品が載ってるページにThurrott.comが見つけたが、それはその後引っ込められた。Thurrottの記事によると、この円筒形のスピーカーは上部に光輪があり、360度サウンドとSkypeをサポート、Cortanaに質問できる。

予定通り発売されれば、Skypeが大きなセールスポイントになるだろう。Google HomeもAmazon Echoも、現状では逆立ちしても電話はできない。Echoはいずれできる、という噂はあるけど。

今週行われるMicrosoftのデベロッパーカンファレンスBuildで、たぶん詳しい発表が行われるだろう。すでに数社のハードウェアパートナーが決まっている可能性もあるし、そのほかのCortana搭載スピーカーが年内にInvokeと並んで発表されるかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

サティア・ナデラが語る、人工知能が変革するMicrosoft

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MicrosoftのCEOサティア・ナデラは同社の開催する大規模な開発者会議Igniteのステージで、ディープラーニングと人工知能がどのように同社を変えていくのかについてのビジョンを発表した。

「AIは私たちの野心の交点に位置するのです」。ナデラは「大規模なデータに意味を与え、それを知性へと変換していくことを」AIがどのように可能にするのかを指摘した。彼はAIを書籍やウェブの登場になぞらえつつ、私たちは程なくあまりにも大量のデータを生み出してしまうので「どのように物に名前をつければよいかも分からない地点に辿り着くだろう」という冗談を口にした。

しかし、それはまた、問題も生み出している。「この情報爆発の中で、足りないままなのは人間の意志と時間です – このすべての情報の中から意味を見出す私たち自身の能力が不足しているのです」と彼は語った。

マイクロソフトの中で、この転換は現在、Cortanaのようなエージェントや、SwiftKeyおよびOffice 365のようなアプリケーション、そしてCortana Intelligence SuiteやAzure cloud computing platformのような開発者向けツールとプラットフォームといったいくつかのエリアで進行している。

サトヤ・ナデラ

エージェントについては、ナデラはその野心として狙っているのは「テキスト入力を受け入れ、音声入力を受け入れ、あなたを深く知っている。あなたの文脈、あなたの家族、あなたの仕事を知っていて、そして世界を知っている」ような知的アシスタントを作ることだと述べた。そしてまた、このエージェントは束縛を受けずに、どのプラットフォーム上でも、どのアプリケーションの中でも使えなければならないと強調した ‐ たとえそれがMicrosoftの制御下にないものであったとしても。

「Office 365で行われたことは、単にクラウドへの移行ではありません」とナデラ。「最も意義深い転換は、Office 365のアプリケーションを支えるデータはグラフ構造になっているという事実です。そして信頼できる、プライベートな保存方法で、私たちはこのデータを意味付けて、知性を生み出すことができるのです。それこそがOffice 365で行われた本当に意義深い転換なのです」。

ボット・アット・マイクロソフト

彼はまた、Outlookの「優先」受信トレイやSkypeのリアルタイム翻訳、Wordのよりスマートなスペル修正機能、そしてWordの新しいツールであるTap(訳注:文書を書いている際に文脈に応じて既存の文書を1タップで呼び出せる機能)などが、どのようにこのAIを活用していくのかについて述べた。

ナデラは特に同社のCRMツールであり主要な収入源であるDynamics 365が、この技術を如何に活用できるかについて強調した。「たとえば販売というものを考えてみましょう」と彼は語る。「どのようなビジネス・アプリケーションでも、いつでも世界を明示的にモデル化していました。[…中略…]しかし、ここには1つの切実な問題があります:ほとんどの販売アクティビティはCRMシステムの外で発生するのです。だからここで考えているAIの目標は、あなたの販売データモデルの意味を分析することができるようになることなのです。CRMシステムの内部だけではなく外部でも」。

この文脈の中で、ナデラはまた、同社が6月に買収したLinkedInからの関係データがいかに活用できるかを説明した。

開発者のためには、このAIに開発者自身の独自アプリケーションからアクセスするためにCortana Intelligence Suiteが用意されている。ツールセットには、今やボットフレームワークも含まれている。ナデラは、どのビジネスもある時点になれば会話エージェントを利用すると考えている。

Microsoftは現在、ファンタジーフットボール(訳注:実在の選手を使って仮想的なチームを作り、仮想的なゲームを楽しむこと)のボットを作成するためにNFLと協力している、またUberは現在、ドライバーと乗客を認証するためのCortana Cognitive Servicesの顔認識ツールを使っている。ナデラはまた、Microsoftがボルボと協力して、ドライバーの注意力が散漫になっていることを検知する(そして警告を行う)システムの開発を行っていることを述べた。

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これらの技術をMicrosoftのHoloLens複合現実ヘッドセットと組み合わせることによって、「私たちの時代の、2つの最先端の魔法技術」を手にすることができる。例えば、 Lowe’sは顧客は台所をHoloLensを使ってデザインできるアプリケーションを開発している、しかし同社は今日また、複数のセッションから集められたデータをどのように利用できるかについても説明を行った ‐ その中には人の視線を追跡したデータを集めたものも含まれている ‐ 体験を改善し、アイテムの並べ方をよりスマートにするためにデータを役立てることができるのだ。

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マイクロソフトが「クラウドファースト、モバイルファースト」の世界に私たちが住んでいることを語るのが大好きであることを考えれば、ナデラがさらにMicrosoftのAzure cloudについて語ったことは驚きではない。彼は、ディープラーニングモデルを訓練するために、AzureがどのようにGPUベースのマシンへアクセスを開発者達に提供するのか、そしてどのように最近FPGAの利用を始めたのかについて強調した。ナデラはこのFPGAを使ったクラウドを「初のAIスーパーコンピューター」と呼んだ(とはいえFPGA代わりにカスタムチップを実際に利用しているGoogleこそが、おそらく「初」の冠を主張しても良いだろう。この手のデプロイメントで最大規模のものではないとしても)。Microsoftのコグニティブサービスの一部は既にこのプラットフォーム上で動作していて、Azureはそのネットワークインフラストラクチャの速度向上のためにそれを使用している。

「ここで大切なのは私たちのテクノロジーではありません」クロージングとしてナデラはこう語った。「私にとって本当に大切なのは、皆さんの情熱、皆さんの想像力、そして私たちが作成した技術を使って皆さんができることです。一体どんな社会問題を、そしてどんな産業を、みなさんは再構築してくれるのでしょうか。それこそが本当に私たちが夢見ていることなのです。かつて私たちが皆さんの指先に情報を連れてきたように(訳注:かつてビル・ゲイツはInformation at Your Fingertipsという標語を掲げていた)、私たちはAIを皆さんのものにしたいのです」。

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(翻訳:Sako)

Microsoftの人工知能Cortanaで、冷蔵庫がもっとスマートに

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MicrosoftがLiebherr(リープヘル)の家電部門と共同で冷蔵庫をもっとスマートに、もっと速く、もっと強く作り替えようとしている……おっと失礼、「よりスマートに」だけでした。2社による新たなコラボレーションにより、Microsoftはコンピュータビジョン技術(いわばコンピュータの目)をMicrosoft Cognitive Services Computer Vision API経由で提供し、冷蔵庫が自分で庫内にある物体を見分けられるようにするという。

なぜ「庫内に入っているものを判別する冷蔵庫」が必要なのだろう? 何か買い忘れて、またスーパーマーケットに走らなくてもいい、というのは1つの理由だろう。ここで用いているディープラーニングのアルゴリズムは、何百万点という食品パッケージの画像データを処理した蓄積に基づいて、新しい食品も学習できるという。いずれ市販された暁には、実世界のユーザーから収集したデータを使ってもっとスピーディーで、もっとスマートになるに違いない。

他社製の冷蔵庫では遠隔から庫内を確認できたりもするが、MicrosoftのデータサイエンスチームはLiebherrと直接協力して、この試作機を「学習する」冷蔵庫に育て上げた。そのおかげで、わざわざスーパーでの買い物中につながりの悪い携帯通信経由で低解像度の画像を表示して、人間の目で庫内の食品をチェックしなくても済むようになっている。

この冷蔵庫、現段階では試作品なので、まだ当面は現状の「知性のないまぬけな食品クーラーボックス」で何とかしのぐしかない。けれどももし、今すぐにでもちょっぴりMicrosoftのついた冷蔵庫を導入してみたい、ということであれば、こんな選択肢もあるようだ。

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(翻訳: Ayako Teranishi / website

ボットで満ちた未来における人間の役割

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しかし、ボットが究極の利便性を提供するこのような近未来の世界でも、人間の助けはまだ必要とされるのだろうか?

FacebookのCEOマーク・ザッカーバーグは、最新のF8カンファレンスで、将来の商取引きにおけるボットの位置付けに関して大胆な発表を行った。(無料ダイヤル)1-800-Flowersを例として使い、将来販売プロセスにボットチャットが統合されることにより、顧客が実際に1-800-Flowersをダイヤルして人間に話をする必要はなくなると主張したのだ。理論的には、ボットのサポートをチャットで使用することにより、売り手と買い手のやり取りを簡単に済ませ、消費者をセールスに引き寄せることが可能になる。顧客は電話でのやり取りよりもチャットの方をはるかに好む、というザッカーバーグの主張は正しいかもしれないが、とはいえその好みがロボットとのチャットであるという結論に飛びつく必要はないだろう。

これまでもずっとそうであったように、人間とのやり取りこそが、高品質の顧客体験には不可欠だからだ。Facebookもこの考えを支援していて、チャットの最中にボットから人間への切り替えの支援を行ういくつもの会社と提携している。FacebookのCOO、シェリル・サンドバーグは「…単純に言って、私たちはボットが販売プロセスで人間を置き換えることができることを、実際に想像させ得るような技術を持っていないのです」と公の場で述べている。

では、ボットが支配する未来における人間の役割とは何だろう?

カスタマーサービスに電話をするたびに自動応答の声(IVR)を聞かされて感じたフラストレーションを覚えているだろうか?ボットチャットはこれと同じ立ち位置だ。そしてもし毎回ボットが失敗したらどうなるかを想像して欲しい、結局実際の生きている顧客サービス担当者と話すことになる − 振り出しに戻る、というわけだ。

私たちはこの先、ボット技術の指数関数的な広がりを目にすることになる。しかし顧客との良い関係を保つための人的資本の確保は避けられず必須である。

人工知能が長い道のりを歩んできたことは間違いないが、そこで達成された進歩にもかかわらず、チューリングテストをあらゆる点で満足するボットの実現からは程遠い。ボットは、人間との会話のかなりの部分を扱うことができるものの、間違いなく混乱したり失敗する場合がある(特にあるトピック/領域から別のものに切り替える場合に)。こうした状況では、取引を完了させるために、ボットから人間への引き継ぎが行われる。

現在話題が盛り上がっているものの、ボットは新しいものではない。AOL Instant Messengerが大流行した1990年代後半に、私はSmarterChildとチャットしたことを覚えている。SmarterChildの中核は本質的には初期バージョンのボットだった。学校や生活、そしてスポーツについて、まるで実際の友達と行うようなチャットを行うことができた。SmarterChildは(ほとんどの時間)素晴らしい仕事を果たして、とても洗練されているように見えていた。しかし、公平のために述べれば、チャットの大半は12歳の子供達の側が主導していたのだ。

なので、現在本当に問うべきは、ボットは真に未来を形作るものなのか、あるいは私たちが幼かった頃にあったものと同様の誇大宣伝に終わるものなのかである。

この問いに答えるためには、ボットの背後にある技術を理解することが重要だ。過去20年間で私たちはコンピュータ技術とソフトウェア開発に驚くべき進化と進歩を見てきたが、ボット技術は基本的には2つのカテゴリに分類される、シンプルなロジックツリー(SLT)に基づくものと、自然言語処理(NLP)または機械学習(ML)に依存しているものだ。

SLTに基づくボットは、情報を収集し利用者へと戻すために、旧来のロジックツリーを利用している。例えば、保険ボットは理想的なプランを決定するために、あなたにいくつかの質問を投げかける。もしあなたの答えが、ボットが予想していたものと一致した場合には、そこで得られる経験は引っかかりのないシームレスなものになるだろう。しかし、もしあなたの答が、ボットデータベースの中にあらかじめ予想され保存されているものと異なるものだった場合には、おそらくそこで行き詰まりになってしまうことだろう。もし運が良ければ、用件を完了させるために、その先は人間へと引き継がれることになるだろう。しかし、もしそうでなければボット地獄へ落ちて終わりだ。現在ほとんどのボット技術がSLTに依存している。

NLPとMLボットの場合には、特定の質問に対する直接の回答を必要とするのではなく、利用者からの入力に含まれるキーワードやフレーズをピックアップして、より話し上手な者のように振る舞うことが意図されている。理論的には、このボットカテゴリは良い選択肢のように聞こえる。このタイプのボットの例としては、AppleのSiriとAmazonのAlexaが挙げられる。

天気について答えたり冗談を言うような単純な仕事をSiriとAlexaはうまくこなしているが、複雑や機能や長い命令に対応するためには、まだ長い道のりを歩まなければならない。

相手をしているボットがSLTであろうとNLPであろうと、最後は実際の人間と話をする必要性がある状況に落ち着く可能性は高い。SLTのボットは多くの場合、私たちが現在の技術から期待するような複雑さを備えていない。一方、NLPまたはMLボットに必要な技術に関しても完全に利用することはできていない。

実際の人間による対応の価値は、とても重要なものとなり得る。

幸いなことに、顧客は実際の人間とのやりとりの効率性を好んでいる。最近は、長くてフォーマルな会話スタイルからは離れる傾向にあるものの、顧客はサービスに対する同様の品質をチャット(それが人間でもボットでも)にも求めているのだ。実際、アメリカン・エキスプレスによる最近の研究では顧客の78%が、低品質なサービス体験のおかげで、取引を諦めたり望み通りの買い物をできていなかったりしている。同じ研究はまた、実在の人物に話すことができなかったとき、顧客の67パーセントがフラストレーションから電話を切っていることを示している。それらのほとんどの場合、顧客はボットとの会話に耐えることを強いられていた。

日々の取引に私たちがボット技術を採用しようとする場合、おそらく業界には2段階の移行過程を見ることになるだろう。最初の段階は、ボットが扱えないものを全て実際の人間へと引き継ぐ、とても人間対話重視のものである。貧弱な顧客体験の危険性は、トップブランドにとっては単純に受け入れがたいものである。よってボットが扱えなくなった時に引き継がれる顧客コールセンターを充実させることは現実的な解である。

そして次の段階として、いつかはMLならびにNLPがボットをより知的にして、失敗率を極小にする時が訪れることは確実だと思われる。そうなったときに、取引の大部分がボットチャネルを通して行われると考えることは夢物語ではない。ボットチャネルが単独で成り立つのだろうか、そうではなくそれらが既存のチャネル状況に統合されるのだろうか?もしそれらが単独で成立するならば、他のチャネルには何が起きるのだろう?

優先される顧客対応がブランドのウェブサイトを離れ、Facebookメッセンジャーなどのボットチャネルに流れていくシナリオでは、規模に対する疑問も出されている。たとえボットの失敗率が低かったとしても、人間による対応は増えることが予想される、なぜなら取引量そのものの膨大な増加が予想されるからだ。

私たちはこの先、ボット技術の指数関数的な広がりを目にすることになる。しかし顧客との良い関係を保つための人的資本の確保は避けられず必須である。顧客の生涯価値と製品のマージンに応じて、実際の人間による対応の価値は、とても重要なものとなり得る。

より自動化された未来のための備えとして、私たちは物事を進める際の人間の役割について忘れないことが肝心だ。そして「スターウォーズ/新たなる希望」でR2-D2が偉大であったことと同様に、私たちはそのボットの中に人間がいたことを忘れてはならない。

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(翻訳:Sako)

次のSiriは、感情を持つだろうか?

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【本稿の執筆者、Rupa Chaturvediは、Sentient Technologiesのビジュアル・インテリジェンス設計責任者】

AIアシスタントは絶頂期にある。先月Googleはその名もAssistantというAIアシスタントを発表し、「継続的な双方向対話」を可能にした。この分野には、AppleのSiri、AmazonのAlexa、MicrosoftのCortana、FacebookのM、未公開のVivを始め、数多くのライバルがひしめいている。

しかし今のところ、こうしたアシスタントたちは会議を設定したり、天気を教えてくれたり、コーヒーショップへの道順を示すことはできるが、まだ少々冷たく感じられる。人の気分や状況、個人的コンテキスト等々によって、反応を変えることはない。言い換えれば、感情がない。

それは何を意味するのか? 人類は常にテクノロジーを擬人化してきた。テクノロジーに感情的に関与し、信頼に基づく関係を期待し確立してきた。自動的な電話応等に腹を立てたり、重要なミーティングを知らせてくれた携帯電話に感謝したことが一度でもあるなら、これがわれわれの慣れ親んだ感覚だ。

問題は、われわれの健康や幸福にとって真に重要なテクノロジーは、その状態が単なる「物」を超えるという点にある。われわれは、テクノロジーに感情的に関与する。亡くなったスタンフォード大教授、Clifford Nassは、人間とコンピューターの関係は本質的に社会的なものであるとさえ主張した。言い換えれば、もし人間がテクノロジーと感情的な結び付きを持っているなら、われわれのニーズに感情移入するシステムを設計する方がよくないだろうか?

もし、人が機械と真にパーソナルで感情的なつながりを持てる、という考えに同意できないなら、 Ellieの事例を考えてほしい。EllieはAI心理学者で、PTSDを患う兵士の治療に用いられてきた。彼女は言語および非言語的ヒントを使って、AIアシスタントのように対話を構成する。ここで興味深いのは、患者は人間よりEllieと話すことを好むらしいことだ。Ellieのブレーンの一人、Albert Rizzoによると、患者は「判断されたと感じることがなく、印象操作に対する関心が低く、一般により多くの情報を提供するようになる」。

もちろん、心理学者と話すことは、アシスタントと話すのとは違う。しかし、人々が真の個人的苦脳について人間よりも機械に打ち明けやすい、というのは注目すべきだ。そして、AIアシスタントをデザインするにあたり、この教訓を心に留めておくことには価値がある。ユーザーは、自分を知り、理解しているテクノロジーを気味悪がったりしない。適切に行えば、むしろ反対だ。

基本的に共感とは、個人や個人の感じ方を理解することだ。人は常に変わり続けるという認識も必要だ。

では、どうやって感情的AIをデザインすればよいのか? どうやってアルゴリズムを人間的にするのか?まず、あまりに後ろ向きな発想を捨てることから始めることができる。アルゴリズムはもちろん山ほどのデータを必要とするが、飛行機のフライトを予約するために、ユーザーのすべてを知っている必要はない。もし、より人間的(即ち、より感情的)なAIを作ることによって問題に取り組むなら、人間的、社会的なレベルで対話することを考える必要がある。

われわれが見知らぬ人と会った時、相手の全データを聞き出そうとするだろうか?去年何を買ったか? メールアドレスとクレジットカード番号? 過去6ヵ月間の購入履歴に基づいて何が欲しいかを予測することは、知識だ。今われわれはそれができる。しかし、今日私が髪をおろして、くつろいでいたいことを知ることは、共感だ。この判断を、過去の多数の個人データからではなく、個人について下すことのできるアルゴリズムがわれわれには必要だ。

一つの方法は、音声認識で行っていることを再考することだ。今やAIは単語を理解できるできるが、その背後にある感情や論調を真に理解することはできない。もちろんそれは、人間が無意識下でいつも行っていることだ。そして、Mattersight等の会社は、数百万時間もの会話を分析して、個性や気分のヒントを見つけ出そうとしている。

つまり、そういうアルゴリズムは存在している。問題は、その使い方を変え、テクノロジーのためではなく、ユーザーのためにデザインすることだ。アシスタントには、人が何を言ったかを処理させるだけでなく、どのように話したかを理解することにも注力させる。ユーザーがどう感じるかを瞬間に理解できるAIは、共感をもって振る舞うことができる。あなたが浮かない気分の時にへらず口をたたかないAIや、急いでいるようなら対話を早く進めるAIを想像してみてほしい。ユーザーの気分によって、振る舞いを変えるAIだ。

もちろん、音声分析以外にも共感をもてるAIを作る方法はある。顔認識技術の向上によって、感情を直感的に捕えられるようになった。居間に置かれたAIアシスタントは、あなたが過去1時間に好きなコメディーを見て笑っていたのか、あるいは配偶者と言い争っていたのかがわかるので、あなたの表情や声のトーンに基づいて振る舞いや会話内容を変えることができるはずだ。ブラウザーの履歴や消費者プロフィールの似た他のユーザー情報に基づくのではなく、その場で瞬時に反応する。

基本的に共感とは、個人や個人の感じ方を理解することだ。人は常に変わり続けるという認識も必要だ。いい日もあれば悪い日もある。新しい趣味を始めたり、ダイエットで生活パターンを変えたり、休暇に出かけたり、仕事の大きな発表を控えていたり。毎日が違うように、すべての対話が異なる。共感をもつAIはそれを理解する必要がある。カレンダーに会議の日程を入れて、知らせてくれるAIアシスタントをデザインするのは、知識だ。「邪魔が入る」かもしれないことを知り、瞬時に日程変更する必要があることを知るのは、共感だ。

パターンを見つけられただろうか。共感をもつAIを作るためには、ユーザーをグループとして見るのではなく、個々のユーザーを個人として見る必要がある。それは人間がお互いの心理状態や意図を推しはかるのと同じように微妙な変化を読み取り、相手の反応を学習するシステムをデザインすることだ。それは人間が会話する時と同じように、進化しながら瞬時に行動を変化させるものを作ることだ。それは、ユーザーを本来の個別の人間として見ることのできるテクノロジーを作ることだ。そしてもし、次のAIが共感をもつものになるなら、それこそがわれわれのすべきことだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Windows 10の新プレビュー版公開―Inkでアクティブ・ペンをサポート、スタート、Cortanaなどに多数の改良

2016-04-23-win10newbuild

Windows 10のベータテスターには良い週末になりそうだ。今日(米国時間4/22)、MicrosoftはパソコンとモバイルのOSの最新デベロッパー・ビルドをリリースしたこのバージョンはWindows Inkが最初に実装された製品となる。 先月のBuild 2016デベロッパー・カンファレンスで発表されたWindows InkはInkはアクティブ・ペン(スマート・スタイラス)を自由に使えるようにする機能だ。

ユーザーはWindows 10を搭載したパソコンでスケッチブックやホワイトボードに図を書いたり、付箋にメモを書いたりできるようになる。またMicrosoftのEdgeブラウザを使えばページに自由に注釈を書き込めるという。地図その他でスタイラスが使えればたいへん便利だ。もちろんOfficeとも連動する。

このアップデートで、従来Surface Pro 4、Surface Bookでスタイラスを使っていたユーザーはスタイラスの新しいデフォールトであるWindows Ink Workspacにアクセスできる。 Microsoftによれば、これはタスクバーの通知エリアに表示されるという。ただしデバイスでアクティブをペアリングし、現に利用しているユーザーのみに通知される(タスクバー右クリックでマニュアルで追加も可能)。

ink-workspace

スタイラス用のWorkspaceは真っ白なキャンバスで、ユーザーは絵や図を描いたり、アイディアをメモしたりできる。直線を引くのに便利なデジタル定規も用意されている〔トップの写真参照〕。作成物は保存、共有ができる。

文書や画像などの共同作業で特に便利なのがスクリーン・スケッチ( Screen Sketch)機能だ。ユーザーはパソコン画面のスクリーンショットの上にスタイラスで自由に書き込みができる。ユーザーはスクリーンショットの必要な部分をトリミングし、注釈を書き込み、仕事の相手と共有できる。

sketch on files

今日発表されたビルドにはSticky Notes〔スティッキー・ノート〕というスタイラスで簡単に書き込みができるデジタル付箋紙機能も追加されている。カラーやサイズを自由にカスタマイズできるだけでなく、Microsoftによると、近くCortanaやBingと連動するようになるなど、さらに賢くなるという。

ユーザーがスティッキーに電話番号をメモするとそのままワンクリックで発信できるようになる。また書き込んだ内容がチェックリストやカレンダーの日程にもなる。出張の際に登場する飛行機のフライトナンバーをメモしておくと、Bingをチェックして変更があれば自動的にアップデートされるという。

sticky notes

スタイラスをサポートするWorkspaceにはGet Pen Apps〔ペン・アプリへ〕というリンクがあり、どのアプリがペンをサポートしているかが簡単にわかる。ちなみにBuildカンファレンスでのビッグニュースは、Microsoftが用意した2行をアプリのソースコードに追加するだけでどんなアプリでもペン対応になるという発表だった。

Windows Inkは新しいビルドの最大の目玉だが、唯一の新機能というわけではない。そのいくつかを次に紹介する。

他の新機能

スタートメニュー、Cortana、検索が改良された。 aアクション・センターや通知エリアにも変更がある。タスクバー、設定アプリ、ロックスクリーン、その他さまざまな部分がアップデートされている。目に見えない部分ではConnected Standby〔インターネット接続でのスタンバイ〕モードでのバッテリー駆動時間の延長がある。

スタート

いちばん目立つのはスタートメニューだろう。レイアウトを含めた外観が変更された。「よく使うアプリ(Most Used)」と「 すべてのアプリ」が統合され、単一のビューで見ることができるようになり、メニューのトップに移動して見やすくなった。Microsoftは「これによりスクロールやクリックの手数が減らせる」としている。

start-experience

「最近追加されたもの」は現在の1行から3行に増やされ、さらに拡張する手段も追加された。 電源、設定も変更を受けている。新しく設定したフォルダーはハンバーガーアイコンをクリックしなくてもスタートから直接アクセスできるようになった。【略】

Cortana

このビルドではMicrosoftのバーチャル・アシスタントのCortanaがロックスクリーンに移った。ユーザーはWindowsが起動されていればいつでもCortanaに(マイクがあれば音声で)、今日のスケジュールや天気などについて質問ができる。いちいちロックを解除する必要がない(ロックスクリーンの機能も改良されている。)。

cortana-lock-screen

【略】

cortana-notifications

さらに…

この他にもCortanaの通知やアクション・センターなどで外観やメニュー項目などに無数の改良が行われている 。詳細はMicrosoftのWindowsブログ参照。

これまでのプレビュー版同様、OSの新機能をできるだけ早くテストするためWindows Insiderプログラムに参加している数百万人のユーザーが今回のInsider Preview Build (14328)をダウンロードできる。ただし Microsoftは「開発中のOSにはさまざまなバグや荒削りな部分が多数残っている」と警告している。あくまでベータ版を使いこなせるユーザー向けだということを忘れてはならないだろう。バグのないバージョンをお望みなら、この夏発表される予定の安定版を待つほうがよい。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

MicrosoftのCaptionbotは画像のキャプションを作り出す未来的AI、デベロッパーにオブジェクト認識APIを提供

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クラウドの力は私たちの多くにとってそれほど明瞭ではないが、しかしMicrosoftは、デベロッパーに一連のAPIツールを与えることによって、この事態を変えようとしている。そのスイートはCognitive Services〔複数形〕と呼ばれ、デベロッパーに彼らのソフトウェアを大幅にスマートにする能力を与える。たとえばその中には、ユーザーが訓練できる音声テキスト変換処理や、高品質でまるでマジックのようなオブジェクト認識がある。

Drizzle a bit of API-enabled artificial intelligence on your applications with Microsoft's new Cognitive Services.

MicrosoftのCognitive Servicesを使ってAPIによる人工知能機能をあなたのアプリケーションにちょいと加えよう。

Cognitive Servicesのスローガンは、“あなたのアプリケーションに人間性を(give your apps a human side)”だ。つまりそれは、デベロッパーが自分のアプリケーションに利用するAPIの集合だ。今年のBuildカンファレンスで紹介された二つのデモのひとつが、新作のオブジェクト認識エンジンで、たぶんそれはProject Oxfordをリプレースするのだろう。このAPIのデモとしてMicrosoftは、Captionbot.aiというものを作った。これは、やり始めるとやめられなくなるかっぱえびせん的アプリケーションで、しかもSF的なすごさもある。〔自分の手元にある写真をいろいろアップロードしてこのAIと遊ぶ—猫を“猫”と認識するから、けっこうすごい。〕

もうひとつのデモは、スピーチなどの音声からテキストを書き起こす音声認識ツールの、APIの用例だ。低品質のオーディオでも認識できるが、このAPIのキモはユーザーが訓練して自分の目的に合った“書き起こし屋”さんを作れることだ。たとえば、アクセントに癖のある某氏用とか、子ども用、特定のノイズに邪魔されているスピーチ用、などだ。最後のは、たとえば高速道路のドライブスルーなど、騒音の多い環境で使えるだろう。

今年のBuildで見たあらゆるデモの中で、Cognitive Servicesのそれらは、いちばん未来的と言っても大げさではない。今後デベロッパーたちがこれを使って何を作るか、非常に楽しみだ。

〔参考記事: Googleの画像認識API。ほかにも、AlpacaDBなど。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Microsoftのパーソナルアシスタント「Cortana」が、メール内容からリマインダーを作れるようになった

cortana-reminder

Microsoftのパーソナルアシスタント、Cortanaに新機能が加わった。同社はメールの内容に応じてユーザーにリマインダーをプッシュ通知する機能を公開した。Windows Insiderのユーザーは同機能を最初に利用できる。将来はWindows 10の全ユーザーに公開されると、Microsoftが今日話した

これで、もしあなたが仕事に忙しすぎて妻と見に行く映画のチケットを買い忘れるような人なら、Cortanaが世の中には仕事のメールに返信するより大切なことがあることをデジタルにリマインドして、あなたの結婚生活を救ってくれるだろう。

特定の仕事の約束についても、メール内容に応じてリマインダーを作成できる ― だからもしあなたが、「何々をいついつまでに提出する」というメッセージをしょっちゅうボスに送っているが、カレンダーに書き込むのを忘れしまう人なら、Microsoftのデジタルアシスタントがメールの中のキーワードを拾って、あなたがやると約束したことのリマインダーを作ってくれる。

Microsoftはこの新機能を ‘Commitments’ と呼んでいて、研究部門のMicrosoft Researchと協力して開発した。ここで強調されているのは、他のデジタルアシスタントと同じく、プロアクティブ性である ― 有用でタイムリーなリマインダーを、手軽で簡単に作るためには、常に微妙なバランスが必要だ(薄気味悪さも避けなくてはならない)。

Cortanaにメールを見られるのが嫌 ― あるいはロボットアシスタントが飛び出してきて「これについてリマインダーを作りましょうか?」と言われるのが嫌 ― な人は、少なくともオフにすることはできる。

また、メールの検査はローカルで行われているようで、MicrosoftのMarcus AshがVergeに語ったところによると、リマインドの作成にユーザーが同意した時のみ、Mirosoftのサーバーにリマインダーの詳細が送られる。

このアップデートでCortanaは、ユーザーのカレンダーに対する感度が良くなった ― 具体的には、ユーザーが打ち合わせをしたい時間を知っていて、通常の時間帯以外のリクエストには警告を発することもある。

Cortanaは、MicrosoftのスマートフォンOS、Windows Phoneに音声アシスタントとして生まれ、AppleのSiri、Google Nowといったライバルに対抗した。しかし、Microsoftのモバイルプロジェクト自身が不調なことから、Cortinaの名前は昨年デスクトップへも拡張された。

同社は昨年1月にこれをデモし、一年をかけて様々な地域へと広げていった。昨年は、GoogleのAndroid OSおよびAppleのiOSへも拡大し、膨大なスマートフォンユーザーを追いかけている。

Microsoftは今日、今後もこの技術を進化させ続け、「Cortinaの知能に磨きをかけ、新機能を追加していく」意志を表明した。たとえモバイルプラットフォームを支配できなくても、不可欠なアプリとしてとしての位置は維持したいということだ(そして未だに大きいWindowsのシェアのおかげで、他のモバイルプラットフォームのユーザーにも、Cortanaに何が出来るかを知る機会を与えられる)。

しかし、そこには同じ目標を追いかけるIT巨人が山ほどいる。その一つ ― Facebook ― は、この問題を解くべくAIと人間のハイブリッドまで投入した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AndroidのフォークバージョンCyanogenにもMicrosoftのCortanaがプレインストール

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MicrosoftのCortanaにとって今週はたいへん意義のある週となり、またまたAndroid国にひそかに潜入することに成功した。その、ささやかだけど強い印象を与える動きは、あなたがたまたまOnePlus Oneスマートフォンのオーナーでなければ、見過ごしたかもしれない。

どういうことかというと、Androidオペレーティングシステムの代替系のひとつであるCyanogenのニューバージョンが、最初からCortanaをプレインストールしているのだ。それは昨年約束されたことだけど、ただしこのアップグレードは合衆国のOnePlus Oneデバイスのオーナーに対してのみ、なのだ。

で、それがどうしたの?

Cyanogenはこれまで果敢にAndroidをフォークして、相当変わったモバイルソフトウェアを作ってきた。一方MicrosoftはCyanogenに昨年投資をして、そのソフトウェアとサービスを、Microsoft固有以外の複数のプラットホームにも提供しようとしている。そしてその両者の初めてのコラボレーションが、CortanaのCyanogenお嫁入り、というわけだ。

CortanaのCyanogenへのお輿入れについて同社は、“これまでに存在しなかった未来的な能力への扉が開いた”、と言っている。

CortanaがCyanogenにあることは、SiriがiOSにあることに、相当似ている:

リマインダーの設定やミーティングのスケジュール、友だちにするべき電話やメッセージング、などなど々々々々、朝起きたときそばにCortanaがあれば、あなたがやるべきマルチタスクを彼女がやってくれる。ロックスクリーンをちらっと見たり、あるいはアプリやゲームに没頭しているときでも、”Hey Cortana”と声をかければ、彼女はすぐに自分の仕事を始める。

まったく、気味が悪いほど似ている。Androidへ行ったCortanaにはなかった*’Hey Cortana’さえ、今回はあるのだ。〔*: その後のアップデートにより今ではAndroidバージョンにもある。〕

しかしSiriは主にAppleのアプリ対応だが、Cortanaはもっと多芸だ。

CyanogenのCEO Kirk McMasterは、昨年のInternational Business Timesのインタビューでこう言っている: “AppleがWWDCでApple Musicをローンチしたとき、彼らはApple MusicとSiriの統合を披露した。SiriはSpotifyなどを動かしてくれないが、MicrosoftのCortanaをうちのOSに統合したら、自然言語でSpotifyやそのほかのサービスを呼び出すこともできる”。

OnePlus One以外のCyanogen搭載デバイスにはいつCortanaがやってくるのか、それはまだ分からないが、でもこの意欲満々のスタートアップは、本気で“AndroidをGoogleから盗み取る”つもりなのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

MicrosoftのCortanaはイギリス人の渋いユーモアを理解するらしい…各国文化に対応努力

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Microsoftは、デジタルアシスタントのCortanaを、各国各言語の文化に合わせた仕様にしたいらしい。今日の同社のブログ記事で同社は、Windows 10でCortanaがさまざまな新しい市場でローンチするときに、その動作をさまざまな国の特性に合わせることにより、それぞれの国のCortanaが互いにはっきり違うようにする、と述べている。

CortanaがWindows 10でローンチするのは合衆国とイギリスとスペインとドイツとイタリアとフランスと中国からだが、その後年内にオーストラリア、日本、カナダ、インド、メキシコ、そしてブラジルでもローンチする。

MicrosoftがCortanaを新しい市場でも提供することは、同社のソフトウェアに関する態度として別に珍しくもないし、ニュースになるようなことではない。でも、しかし、Cortanaにかぎっては、単純なローカライゼーションでは終わらないようだ。この前の、Cortanaの中国語化は、従来的な浅いローカライゼーションだったけど。

1年近く前、MicrosoftはCortana on Windows Phoneを複数の新しい市場でローンチし、その中には中国もあった。そのとき同社は、機能面ではその国の特性に合わせようとして、いくつかの新機能を盛り込んだ。しかしこれからの同社は、各国の文化に合わせるという努力を、もっと多くの市場でやっていくつもりだ。

その、まじめな態度は、意図せずしてユーモラスでもある。たとえば:

たとえばイギリスではCortanaは、イギリス人が自虐的なユーモアを尊ぶことを知っている。また、一見そっけなくて皮肉っぽい態度は、イギリスでの彼女の個性でもあり、ユーザがふざけていると察知したら、彼女は冗談ぽい‘いやみ’で応ずる。

イタリアのCortanaは、誇り高きイタリア人だ。Cortanaは顧客への応答で、“わたくし”ではなく複数形の“わたくしども”を用い、歌を歌うよう求められたらイタリアの国歌を歌う。

Cortanaはまた、各市場における重要な文化的特徴を知っている。フランスではカンヌ映画祭を祝福し、カナダではホッケーのファンになり、インドではCortanaはクリケットのスターを賞賛し、国民的英雄Sachin Tendulkarを褒め称える。

そして日本では、高度な礼儀正しさが尊ばれる。デフォルトのCortanaは、必ずドジるだろう。

でも、まあ、まじめは悪いことじゃないね。

CortanaがWindows Phoneの機能で、Windows本体にはなかったころには、マーケットシェアがひと桁しかないのに、中国などの新しい市場に投資するのはおかしい、と思われていた。でも、これからは、Windows 10へのアップグレードとともに、どのPCにもCortanaがあるようになるのだから、重点投資をしても当然だ。

いずれにしてもMicrosoftは、再びCortanaをだいじにするようになった。あと一週間で、Windows 10が出るしね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Microsoft、Windows 10は7月29日に公開と発表

2015-06-02-win10upgrade

MicrosoftはWindows 10を7月29日、今からほぼ2か月後にリリースすると発表した。このメジャーアップデートにより、Microsoftのプラットフォームはデスクトップからスマートフォン、タブレット、そしてXbox Oneまでが統一されることになる。Windows 10はWindows 7、8のユーザーにはリリース後1年間は無料で提供される。

アップデートを容易にするために(そしておそらくはWindows 10のインストールベースの数を即座に確保するために)、予約プロセスを用意している。Windows 10をインストール可能なデバイスには上のスクリーンショットのように、アップグレードを促すアプリがインストールされているので、ポップアップにしたがって手続きすればよい。

Windows 10の目立つ新機能のひとつは音声を認識するパーソナル・アシスタントのCortanaだ。こちらにMicrosoftが用意した音声メッセージがある。

その他の主要な新機能は? 簡単にまとめておこう。

  • Microsoft Edge:Internet Explorerの後継となるまったく新しいブラウザーがバンドルされる。ミニマリズムを基調としたデザインで、共同作業のツールとなることに重点が置かれている。またCortanaが統合されている。
  • Word、Excel、PowerPointがビルトインされている。
  • Xbox LiveとXboxのアプリではゲームの録画、Xboxの友達との会話、ゲームのデスクトップへのストリーミングなどができる。
  • Windows Continuum:Windows 10搭載のデバイス間のシームレスな連携がサポートされる。複数のデバイスで作業を引き継ぐことができ、Windows Phoneに入力アクセサリを接続するとパソコンとして利用できる。
  • Windows Hello:新しいWindowsログインシステムは顔、虹彩、指紋の認識機能をサポートする(どれが利用できるかは個別のハードウェアによる)。

Microsoftはアップグレードがスムーズに進むよう最大限の努力をしてきた。特に既存アプリの互換性には注意を払っている。Windows 8はいろいろ欠点の目立つ世代だった。今回、番号が一つ飛ばされたのはそれだけ画期的なアップグレードだということを強調するためのなのだろう。ともかくそう期待したいものだ。

〔日本版〕Windows 10にアップグレード可能な日本版Windows 7、8デバイスにはアップグレード予約アプリがすでにインストールされているはず。タスクバーのWindowsアイコンをクリックするとアプリのウィンドウが開くので「Windows 10を予約する」を選択すればよい。

2015-06-02-win10upgradejapan

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+