新型コロナ偽情報の急増でYouTubeが動画のファクトチェックを米国でも導入

YouTubeは米国時間4月28日のブログで、ついに米国でもファクトチェック機能を導入することを発表した。ブラジルとインドでは既に実施されており、今回の決定はオンラインや一部メディアを通じて新型コロナウイルス(COVID-19)に関する偽情報や陰謀論が急激に氾濫していることを受けたものだ。

ファクトチェック記事は、該当する検索結果とともに表示されるようになり、The Dispatch(ディスパッチ)、FactCheck.org(ファクトチェック・ドット・オーグ)、PlitiFact(ポリティファクト)、The Washington Post Fact Checker(ワシントン・ポスト・ファクトチェッカー)サードパーティー・パブリッシャーなど約10社のサードパーティー・パブリッシャーの記事が使用される。

YouTubeはブログで、新型コロナ関連の偽情報に対する懸念が同機能の導入範囲拡大の主要因であったことを強調し、目まぐるしく変化するニュースサイクルを追跡することの難しさを指摘した。

「我々のファクトチェック情報パネルは、サードパーティーによって事実確認された関連記事を検索結果の上に目立つように表示することで問題を解決しようとしている。視聴者はニュースでいわれていることを、確かな情報に基づいて自分で判断できるようになる」と同社は書いている。

この機能は、問題のある動画の削除に直接つながるものではなく、ユーザーが何かの話題を検索したときに前後関係や背景を提供するものだ。新機能が与える影響は、ユーザーがある説や情報源をどれだけ信じているかによって、当然異なってくる。新型コロナはデマであるという説に既にハマっている人は、PolitiFactやThe Washington Postの関連情報に揺らぐことはないだろう。

これはFacebook(フェイスブック)が2020年3月初めに行った、ウイルスに関する「有害な偽情報」に接したユーザーに警告する仕組みと同じ方向のものだ。Twitter(ツイッター)も新型コロナ関連ツイートに関するガイドラインを改訂し、5Gなどを巡る理論に関する有害情報を削除している。

YouTubeはこの新機能を「システムが全面的に活用できるようになるには時間がかかる」としている。システムの微調整、機能の効率向上や、対象地域をさらに拡大することなどが必要だ。

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Netflixがミシェル・オバマのドキュメンタリー「Becoming」を5月6日に封切り

Netflixとバラクおよびミシェル・オバマのプロダクションが、彼らの新しい映画「Becoming」を発表した。それは、ミシェルが同じ題名のベストセラー回顧録を宣伝して回る全国ツアーのドキュメンタリーだ。

ドキュメンタリーの監督はNadia Hallgrenだが、映画はミシェル・オバマからのインプットにも大きくアクセスしたようだ。結局のところプロデューサー企業のHigher Ground Productionsは、オバマ夫妻がNetflixSpotifyなどのコンテンツを作るために創った企業だ。

そして発表には、ミセス・オバマからの書簡も付いていて、その中で彼女は、ありきたりの書籍販促ツアーではない、と言っている。曰く、「大小さまざま、老若男女さまざま、そして独立や連合さまざまのグループと一緒に私たちはストーリーを共有し、各地の会場をみなさんの喜びと心配と夢でいっぱいにしました」。

Higher GroundとNetflixが共同プロデュースした「American Factory」は、今年のオスカーで長編ドキュメンタリー賞を勝ち取った

NetflixとHigher Groundがこの映画を発表したのは今日だが、封切りは遅くない。Netflixの計画では、「Becoming」は1週間あまりのちの5月6日に封切られる。

画像クレジット: Netflix

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

フォートナイトで著名ラッパーがサイケなコンサートを開催、なんと1230万人が視聴

ゲーム内でラッパーのTravis Scott(トラビス・スコット)のコンサートを開催するというアイデアは、少し馬鹿げているように思えるかもしれない。私もそうだが、あなたがFortniteのプレーヤーでないなら特にそうだろう。

これまで、Fortnite(フォートナイト)は映画や音楽のプロモーションイベントを開催してきた。しかし、新型コロナウイルス(COVID-19)による隔離によって人々がライブパフォーマンスに飢えていたとしたら、なぜ実際に行われたスコットのコンサート映像を見ないのだろうか?

しかし、スコットとFortniteの販売元であるEpic Gamesが提供したのは、巨大な怪獣サイズのスコットのアバターがプレイヤーの上に登場して、会場内をテレポートしながら、彼の周りの映像がどんどんサイケデリックになっていくという、なんとも壮大かつシュールなイベントだった。これこそ、バーチャルコンサートでしかできない楽しみだろう。

さらにイベントでは、最大規模のコンサート会場の入場者数よりもはるかに多くの人々に視聴された。Epic Gamesによると同時参加者数は1230万人で、これはFortniteの新記録となっている。

上の動画ではイベントの様子を見ることができるが、もしあなたが「SICKO MODE」を歌っている巨大なスコットと実際に交流したいのであれば、Epic Gamesは週末にもアンコールイベントを計画している。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

生後半年にもならないDisney+が有料会員数5000万を突破

The Walt Disney Company(ウォルト・ディズニー・カンパニー)がさきほど、同社のストリーミングサービスDisney+のサブスクライバーが5000万を超えた、と発表した。

このサービスが始まったのはわずか5か月足らず前で、2月3日にはサブスクライバー数が2860万とされていた。

このいわゆる「有料会員」の数字は、ディズニーに売上をもたらしている人たちのことだが、それは必ずしも自分でお金を払っている人ではない。たとえば本誌TechCrunchの親会社Verizonは一部の顧客に、Disney+の1年の無料視聴を提供している。またこの数字に含まれるインドの800万のサブスクライバーは、先週Disney+がHotstarの一部としてローンチしたもので、それはDisneyがFoxを買収したためにオーナーになった企業だ。

ディズニーは最初に「マンダロリアン」を大ヒットさせたわりには、ストリーミング向けのスクリプトつきオリジナルのペースは遅かったが、その後は加速度的に「Frozen 2」(アナと雪の女王2)、「Onward」(2分の1の魔法)、そして次に出る「Artemis Fowl」(アルテミスと妖精の身代金)を投入してきた。それらはCOVID-19パンデミックへの対応と、それによる映画館の閉鎖のせいでもあった。

サービスの国際化にも熱心で、過去2週間のあいだに西ヨーロッパの8つの国で提供を開始した。それらは、イギリス、アイルランド、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、オーストリア、そしてスイスだ。

ディズニーのD2Cおよび国際ビジネス担当チェアマンKevin Mayer氏は、声明の中で次のように述べている: 「Disney+が世界の何百万人もの人びとの共感を得ていることを、あらためて謙虚な気持ちで受け止めたい。そしてこれは、拡張を本年後半に西ヨーロッパ全域と日本およびラテンアメリカ全域へ継続していく計画にとって、吉兆と信じている」。

最新の決算報告によると、グローバルでは大先輩のNetflixは全世界の有料会員が1億6700万人だ。

関連記事: ディズニー映画「Artemis Fowl」が新型コロナの影響で映画館をスルーしてDisney+へ直行

画像クレジット: Patrick T. Fallon/Bloomberg/Getty Images

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Netflixが個人プロフィールのPINロックを導入、年齢によるタイトルフィルタリングも

Netflixで子供たちに彼ら専用のセクション以外を視聴させたいだろうか? あるいは、自分のプロフィールを使用せずにあなたの「視聴中コンテンツ」のリストを台無しにするルームメイトはいるだろうか?

朗報だ。Netflixはユーザーが個々のプロフィールにPINを設定し、ロックできるようになった。

この新機能は米国時間4月7日の朝、ペアレンタルコントロールの改善に焦点を当てた幅広いアップデートの一環として提供された。

その他の新機能は以下のとおりだ。

  • 国別での年齢によるタイトルフィルタリングが可能に。PG-13に指定されたタイトルをブロックしながら、子供向け以外のセクションへとアクセスできるようにしたい場合に便利だ
  • キッズプロフィールでの自動再生を無効にできる
  • 特定のタイトルをタイトル名でブロックする。『Boss Baby』を観れないようにしたいなら、リストに追加しよう

これらは基本的な機能だが、子供と一緒に在宅勤務する人が増えている現在、特に必要な機能となる。

新しい操作、設定はNetflixにアクセスし、子供以外のプロファイルに切り替え、右上の矢印型のドロップダウンアイコンから「アカウント」をクリックし、「プロファイルとペアレンタルコントロール」のセクションで行うことができる。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

ディズニー映画「Artemis Fowl」が新型コロナの影響で映画館をスルーしてDisney+へ直行

新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックでほとんどの映画館が閉まっている中、ディズニーは今後の上映予定作品の封切りを遅らせようとしている。そんな中、まったく映画館で上映される予定のない映画も1つある。5月封切り予定だった「Artemis Fowl(アルテミスと妖精の身代金)」は、ストリーミングサービスへ直行する。

ディズニーは米国時間4月3日、この映画のデビューはDisney+でのみ、封切日は追ってお知らせする、と発表した。

ハリウッドのメジャーな映画会社のすべてが、映画館の閉鎖対策で苦戦している。NBCUniversalは「The Hunt」と「The Invisible Man」「Emma」をストリーミングサービスのレンタルで公開し、一応形だけだが映画館でも封切った。「Trolls World Tour(トロールズミュージック☆パワー)」は、公式の劇場封切り日である4月10日にデジタルで公開される(日本では2020年10月に公開)。

その他の映画会社も同じだ。報道によれば、 Paramount(パラマウント)はKumail Nanjiani(クメイル・ナンジアニ)とIssa Rae(イッサ・レイ)のコメディー「The Lovebirds」を、劇場ではなくNetflixで封切る契約をすでに結んだという。ただし、公式には発表されていない。

関連記事: NBCUniversal will break the theatrical window to release ‘The Invisible Man’ and other movies on-demand…NBCUniversalが「The Invisible Man」などをオンデマンドで公開(未訳)

一方ディズニーは、既に「アナと雪の女王2」をDisney+で配信し、さらにピクサーの「Onward(2分の1の魔法)」は劇場公開から数週間後にデジタル化され、米国時間4月3日にDisney+で公開されている。

Kenneth Branagh(ケネス・ブラナー)監督の「アルテミスと妖精の身代金」は、原題「Artemis Fowl」と同名の若い犯罪者の物語で、Eoin Colfer(オーエン・コルファー)のファンタジー小説シリーズが原作だ。当初の封切予定日は2019年8月9日だったが、遅れて2020年5月29日になっていた。

だから、また遅れても不思議ではない。ディズニーには他の映画もある。「Mulan(ムーラン)」や「Black Widow(ブラック・ウィドウ)」そして「Jungle Cruise(ジャングル・クルーズ)」ですら、もっと高い確率で映画館での上映はなくなるだろう。

Disney+のマーケティング担当社長Ricky Strauss(リッキー・ストラウス)氏は「ケネス・ブラナー監督と豪華キャストが観客を、多くの人に愛された本のわくわくするようなファンタジーの世界へ連れていく。読者は何年も前から、映画化を待っていた。家族向けのすばらしいエンターテインメントが、Disney+の夏のラインナップをさらに完璧にするだろう」と語っている。このとおり、ストラウス氏はDisney+の話しかしていない。

画像クレジット: The Walt Disney Company

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Disney+が米国でのQ1ダウンロード数でNetflixを上回る

Netflixはまだグローバルのダウンロード数を独占しているかもしれない。しかしDisney+は、11月にサービス提供を開始した米国で大成功を収めている。

Disney+の成功はすでに明白だ。他のレポートではDisney+が2019年米国で最もダウンロードされたアプリで、検索トレンドでも最上位にきていると報告された。そしてモバイル分析会社Apptopiaと顧客管理プラットフォームBrazeの新たなレポートでは、Disneyのストリーミングサービスは2020年も引き続き好調としているとしている。

レポートではDisney+のサービスが米国で始まる前と始まった後を調べており、2020年1〜3月に最も人気だったストリーミングアプリのチャートも示している。

チャートによると、世界で最もダウンロードされたストリーミングアプリはNetflixで、5910万回だった。そして3940万回でYouTubeが続いた。Disney+(現在は欧州とインドでも提供されている)のダウンロード数は1750万回で7位だった。

しかし米国でのDisney+のダウンロード数は1410万回で、これに対しNetflixは1190万回(すでに米国マーケットでは飽和状態になっているのかもしれない)、Huluは810万回だった(主にDisneyが経営を支配している)。

ただ、NetflixとDisneyだけの争いではなく、このどちらも最も使用されたアプリではなかったことは記しておくに値するだろう。米国、そしてグローバルで最も使用時間が多かったのはYouTube Kidsだった。

画像クレジット: ApptopiaとBraze

もちろん新型コロナウイルス感染症(COVID-19)がさらに人々をストリーミングに誘導している。レポートでは、3月のストリーミングセッションは30.7%増加したと指摘されている。

また、Disney+の成功は新たなストリーミングサービスが受け入れられる余地がまだあることを意味している、とレポートは指摘している(だが単にディズニーのエンターテインメント界独占を反映しているだけかもしれない。QuibiやNBCUniversalのPeacock、WarnerMediaのHBO Maxが今後数カ月以内にサービスを開始するが、同じように成功するかはわからない)。

加えてレポートは、デイリーアクティブユーザー(DAU)に基づく各サービスの使用量を増やすための戦略にも言及している。最も人気のブランドはプッシュ通知の使用が21%、アプリ内メッセージの送信も300%多かった。そして「ファンダム(大規模なコミュニティ)をつくったコンテンツが王様」と結んでいる。

Adult Swimの漫画シリーズ「RickとMorty」が、短期・長期の月間アクティブユーザー数を最も効率的に生み出しているコンテンツだ。「RickとMorty」の最新シーズン期間中、Adult SwimのアプリのDAUは504%増加した。Amazon Prime Videoの「The Marvelous Mrs. Maisel」、HBOの「Game of Thrones」、そしてスポーツイベントも効果的な方法でDAUを増やした。

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(翻訳:Mizoguchi

離れていても最大4人で収録できるAnchorの新機能でポッドキャスト制作がより簡単に

ポッドキャストを始めようと思ったことがなかったとしても、ここ数週間の孤独な生活の中で、その可能性を考えさせられた。COVID-19こと新型コロナウイルスのパンデミックによる最も害の少ない影響の1つは、間違いなく大量のポッドキャスト配信になるだろう。人々は退屈し、家に閉じこもり、仲間と話をしたり聞いたりすることに飢えている。

対面ではなくオンラインに移行し、個人的にライブ動画を配信したという自分の経験について、長い記事を執筆した。

私は何年も前にAnchorを卒業したが、このアプリはポッドキャストというすばらしい新世界への第一歩を踏み出そうとしている人たちに、多くのものを提供してくれる。Spotifyが現在所有するこのプラットフォームはバージョン2.0のアップデートによって、リモートポッドキャスティング機能「Record With Friends」を拡張すると発表した。

最新バージョンのベータ版では、最大4人のユーザーが会話に参加するためのシンプルなリンクを提供する。そして、ブラウザからアクセスできるさまざまなデバイスで利用できる。まずユーザーがAnchorのアプリでデスクトップまたはモバイルデバイスで会話を開始し、「招待」ボタンをクリックする。

もちろんその有用性や音質もさまざまだろうが、Podcastを始める敷居を下げることができれば、現状において意義があるといえるだろう。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

家に閉じこもる今、ポッドキャストを始めるためのヒント

もう過去5年以上ポッドキャストをしてきたが、これまではゲストと直接顔を会わせてインタビューできない場合、オファーを断ってきた。リモートで優れたポッドキャストを行う人々は大勢おり、私自身も何回か(そこそこのレベルで)番組に出たことがある。しかし直接、会ってインタビューすることの代わりにはならない。動画や音声がクラウドを通過する間にあまりに多くのニュアンスが失われてしまうからだ。

しかしこの数週間、そういう贅沢は言っていられないことになった。ゲストと直接対話して配信するというオプションは当面使えない。そこで自他の安全を確保しつつ高品質のポッドキャストを作るために、かなりの時間を費やしてハード、ソフトを研究してみた。長めの記事だが、自宅でポッドキャストを始めようと考えている大勢の人々のヒントになれば幸いだ。

ただしいくつかの注意点がある。まずはデマや未確認情報を拡散するなというCDCの警告だ。新型コロナウイルスの影響は広汎で職場、私生活をはじめとして社会生活全般に及ぶ。そうした変化に不用意に触れることはCDCの警告を無視することになる。また退屈した人間が他の人間を退屈に巻き込むつもりなのか、YouTubeにはくだらないポッドキャストが山ほど投稿されている。私は以前から多数のポッドキャストが生まれるのは良いことだと主張してきたが、パンデミックはその主張を検証してくれるものになるでしょう。

2番目の注意点は、これは他のハウツー記事でも同様だが、あくまで現在の状況で私個人にとって最適な解だという点だ。何が最適なのかは、人や状況によって異なる。

ポッドキャストを配信していて気づいた点の1つは視聴者は寛容だということだ。CNNを見ているときと不安定なSkypeを介して専門家の意見を聞いているときでは期待のレベルが違う。ウェブカメラの質が悪いことなどポッドキャストの視聴者は気にしない。そうであっても利用できるリソースで可能なかぎり最高の品質を配信したいと考えるのは当然だ。

私はジャーナリストという職業がら、多数のハードウェアをテストできた。そこで高価なスタジオをレンタルしなくても現在市場に出まわっているUSBマイクに十分な能力があることが確認できた。

BlueのYetiといったマイクはポッドキャストやリモートインタビュー用として十分な品質があると一般に認められている。しかしポッドキャスト、YouTubeチャンネルの利用が拡大するにつれて多数のメーカーがこの分野に参入している。

現在、AKGのLyra(写真左)を使っているが、音質に十分満足している。価格はBlueのYetiと同程度、Yeti Pro(写真右)より100ドル(約1万1100円)ほど安い。Lyraのデザインは非常にスマートだが、私の環境ではやや浮いて見える。Lyraには4つ集音パターン(フロント、フロント&バック、タイトステレオ、ワイドステレオ)があり、どれに設定されているか前面のランプでひと目でわかる。コントロールは非常にシンプルでわかりやすい。せっかく定評あるUSBマイクを使いながら大勢のユーチューバーがマイクの設定を間違えて非常に品質の悪い音声を配信していることを考えるとこれはこの点は大きなプラスだ。

もうひとつ、マイク用のウィンドスクリーンを買っておくことを強く勧める。上の写真でLyraにクリップで取り付けてあるのはEJT Upgraded Microphone Pop Filterだ。サイドに幅を調整できる万力タイプのグリップがあり、さまざまなマイクに取り付けることができる。10ドル(約1100円)以下の買い物だが安いウィンドスクリーンでも音質に大きな違いが出る。ポッドキャストを編集してみれば、不愉快な息継ぎ音や風音を除く手間が格段に減っていることに驚くはずだ。

次点にRodeのNT-USB Miniを挙げておく必要がある。ミニサイズなのに強力でサウンドは驚くほど良い。もっともRodeの製品だから当然かもしれないが、99ドル(約1万1000円)という低価格はやはりすばらしい。Blue Raspberryと並んで携帯性が高い低価格マイクの定番だ。また旅行が可能になったら出先に持っていくマイクにはこれを選ぼうと思っている。マイクは付属のデスクトップスタンドに磁石で吸着するようになっており、外してアームや別のスタンドに取り付けるのが非常に簡単だ。

ただし私がどうしても手放せない重要なBlueのプロダクトが1つある。私はポッドキャストの録音では耳をすっぽり覆うタイプのヘッドフォンを使う。BlueのMo-Fiは大型で頑丈でまさにこの目的に理想的だ。着け心地のいい大型のイヤーパッドは環境雑音をきれいにブロックしてくれる(私はニューヨークのアパートメントビルに住んでいる)。たいていの場合、手近にあるヘッドフォンで用が足りはずだが、これから本格的にポッドキャストを始めるのであれば良質のヘッドフォンに投資することを考えてもいいだろう。

ポッドキャスト用のカメラはMac内蔵のウェブカメラを使っている。上でも言ったように視聴者は画質には寛容だ。それでもポッドキャストを制作したら公開する前にカメラのテストをしておくことを強く勧める。まずフレーム内に何が写っているかを確認する。カメラアングルを変えることができるなら、いろいろ動かして最適な背景を探してみよう。ただしカメラアングル以上に重要なのは照明だ。

正直、私自身まだ照明のセットアップに納得できていない。現状は……「間にあわせ」に近いかもしれない。

Macの上の天井のソケットに取り付けた小さいベッドサイドランプだ。ビデオで私の眼鏡に反射するのが見えるだろう。

ソフトウェアではいくつかのオプションを使っている。オーディオのみのポッドキャストならZencastrがやはり優れている。ポッドキャスト用に最適化されており、複数トラックを個別、同時にクラウドへアップできる。同社は今回のパンデミックに対応して無料枠を大幅に拡大し、ポッドキャスティングの普及を図っている。

現在製作中で未発表の分も含めてビデオポッドキャストの場合、録音はAudacityでローカルに行いSkypeを使ってアップロードしている。Zencasterは優れたアプリだが、共同ホストの1人に接続問題を起こすのでもっと伝統的なやり方をしているわけだ。

パンデミックになってビデオポッドキャストのオプションをあれこれ試しているが、今のところ気に入っているのはZoomとYouTube Liveの組み合わせだ。しかしZoomからYouTubeまたはFacebookでダイレクトにストリーミングするには、有料のアカウントを取得する必要がある。最も安いプランが月額14ドル(日本では2000円/月)だ。私は少なくとも新型コロナウイルスの流行がひと段落するまで有料プランにしておくつもりだ。

Zoomの良い点は参加者がログインすべき時間を指定できる点だ。プレミアムメンバーになれば参加者はダイアルアップでオーディオだけの参加もできる。世界に向けてライブ配信する前に、テストビデオを非公開で配信しすべてが正常に稼働していることを確認しておくことを強くお勧めしておきたい。予定されているゲストには開始時刻の少なくとも数分前に参加をしてもらいデバイス、ソフトなどの動作を確認するようにしよう。

Zoomがユーザーの YouTubeアカウントに接続するために少なくとも24時間は必要だ。トラブルシューティングの時間も考えててライブ配信の始める数日前にZoomの設定を済ませておく。

ライブになってからは配信状況のモニターはYouTube Studioを利用する。視聴者からコメントの処理なども簡単だ。私はポッドキャストの時間を通してギャラリーモードに設定している。これは参加者全員が常時ディスプレイに表示されているので面倒な操作が不要だ。アーティストがゲストで音楽のパフォーマンスがある場合は単一カメラモードとし、その参加者のカメラに切り替えている。もっと高額のプランに切り替えると画面に透かしロゴが入るが、機能に問題はない。サービスには基本的なエディターが含まれており、配信の開始、終了部分トリミングすることができる。

さらに洗練された手法もあるのだろうが、前にも述べたようにポッドキャストであれば視聴者はあまり細かい点は気にしない。例えオンラインにせよ、誰かが仲間になって楽しく時間が過ごせればそれだけで喜んでくれる視聴者も大勢いるのだ。

最近公開したポッドキャスト:

I’m Listening’s Anita Flores
Let’s Talk About Cats’ Mary Phillips-Sandy and Lizzie Jacobs
Broken Record’s Justin Richmond
Criminal/This Is Love’s Lauren Spohrer
Jeffrey Cranor of Welcome to Night Vale
Jesse Thorn of Bullseye
Ben Lindbergh of Effectively Wild
My own podcast, RiYL

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

「The Lovebirds」は劇場ではなくNetflixで公開されるとの報道

Netflix(ネットフリックス)がKumail Nanjiani(クメール・ナンジアーニ)氏とIssa Rae(アイサ・ライ)主演のラブコメディ「The Lovebirds」を、劇場から受け取って公開するようだ。

「The Lovebirds」は、ナンジアーニ氏とMichael Showalter(マイケル・ショールター)監督が再会した作品で、前作「The Big Sick(ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ)」はAmazon Studiosが配信しており、劇場公開後にストリーミング配信に移行している。

これはCOVID-19こと新型コロナウイルス感染症のパンデミックへの対応の一環で、ハリウッドの映画会社は物理的な接近を避けようとする劇場を閉鎖している。具体的にはリリースの延期から、デジタルレンタルDisney+のような定額制ストリーミングサービスを利用した映画の早期公開まで、多岐にわたっている。

Paramount(パラマウント)はすでに「The Lovebirds(当初は4月3日に公開予定)」や「A Quiet Place II」など、いくつかの公開を延期している。今回のように、主要な映画会社がNetflixを利用して劇場公開を完全にキャンセルしたのは初めてだが、パラマウントには以前にも同様の経験があり、「The Cloverfield Paradox」を劇場ではなくNetflix経由で配信することを選択したことがある。

まだ「The Lovebirds」に関する正式な発表や公開予定日は決まっていないようだ。この契約については、DeadlineThe Hollywood Reporterが報じている。

このアプローチは大予算の超大作よりも、「The Lovebirds」といった中規模のロマンチックコメディーの方に向いていると思われる。しかしThe Wrapによると、 Warner Bros.(ワーナー・ブラザース)は今夏の「Wonder Woman(ワンダーウーマン)」のストリーミング配信も検討しているようだ。

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(翻訳:塚本直樹Twitter

Netflixが新型コロナで職を失くした業界スタッフ支援のために111億円の基金を設立

エンターテインメント業界にとって、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大は映画館への影響だけではない。世界中でテレビや映画の制作も中止を余儀なくされている。Netflixにとっては「The Witcher」や「Stranger Things」といった、よく知れた作品の制作の中止も含まれている。

同社は、突然職を失ったキャストやクルーを支援するために1億ドル(約111億円)の基金を設けたと発表した。

発表文の中でNetflixのチーフ・クリエイティブ・オフィサーのTed Sarandos(テッド・サランドス)氏は「何十万ものキャストやクルーが職を失った。電気技師や大工、運転手もだ。彼らの多くは時間給やプロジェクトベースで働いている」

基金の大半は「世界中にある我々のプロダクションで働いている人で、最も深刻な影響を受けている人」にわたると同氏は述べている。ただし、どういったかたちで支援するかはまだ検討中のようだ(Netflixは先週、一時停止となったプロダクションの労働者に、2週間分の給与を支払っていると同氏は話した)。

加えてサランドス氏は、Netflixが大きな制作拠点を置く国の職を失くしたクルーやキャストに支援金を提供するサードパーティーや非営利団体に1500万ドル(約17億円)を寄付するとも述べた。

寄付には、米国のSAG-AFTRA COVID-19災害基金、Motion Picture and Television基金、 Actors Fund Emergency Assistanceへの各100万ドル(約1億1100万円)が含まれる。カナダではAFCとFondation des Artistesに計100万ドル(約1億1100万円)が寄付される。その他の国に関しては、「Netflixは似たような救済措置を取るために既存の業界団体と連携をとっている」とサランドス氏は語った。

画像クレジット: Amanda Edwards / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

Netflixがニューヨークの古い映画館「Paris Theatre」の権利を長期リースで取得

このところ劇場づいているNetflixが、米国ニューヨーク市の歴史的遺産といえるシングルスクリーンの映画館であるThe Paris Theatreの長期リースにサインした。この前にはやはりNetflixが、ロサンゼルスのEgyptian Theatreを買うという報道があった。いずれもストリーミング企業にしてはおかしな動きだが、マーチン・スコセッシやノア・バームバックのような有名映画作家との関係を今後も続けるつもりなら必要かもしれない。

いずれにしてもスコセッシの最新作「アイリッシュマン」とバームバックの「マリッジ・ストーリー」はどちらも劇場で上映され、限られた数のスクリーンに登場した。「アイリッシュマン」ではNetflixは大型封切りを望んだそうだが、大手劇場チェーンはそれを拒んだ。映画館の先行上映期間4週間は、これまでの90日に比べて短すぎる。

資金がどれだけ潤沢でも、Netflixの劇場指向はそのほかのスコセッシ級の映画作家を同社との契約からしり込みさせるだろう。ここで問題なのは、このような封切り形式が映画をメジャーな賞の受賞から遠ざけるかもしれないからだ。「アイリッシュマン」と「マリッジ・ストーリー」は3つのオスカーを取ったが、作品賞は逃した

そこで劇場を自力でリースすれば、Netflixはその映画が大画面で封切られることを保証できるし、派手な封切り記念行事でも何でも主催できる。Paris Theatreは1948年にオープンし、今月始めに「マリッジ・ストーリー」の上映で再オープンした。個人的には、「マリッジ・ストーリー」は、映画館の大画面で見ることを強くお勧めする。私はすでに二度見た。

Netflixのコンテンツ最高責任者(Chief Content Officer、CTO) であるTed Sarandos(テッド・サランドロス)氏は声明で「71年を経てParis Theatreは今や永遠の歴史遺産であり、今でも、映画を見に行くというあの独特の生活行為の目的地である。この歴史的なニューヨークの建物を、映画ファンのための映画の家として保存することは、私たちの最高の誇りである」と述べている。

画像クレジット: Marion Curtis/Netflix

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Twitchが無料のブロードキャストソフトTwitch Studioを一般公開

Twitchは米国時間11月12日、誰でもストリーミング放送ができるソフトウェアとしてTwitch Studioを一般公開した。ストリーミングの未経験者でも簡単に始められるようにセットアップを簡単にし、ブロードキャストが初めての人でもプロ級の映像や音を送れるよう、さまざまなツールをそろえている。

本日まで非公開ベータだったそのソフトウェアは、ガイド付きのセットアッププロセスでユーザーのマイクやウェブカメラ、モニターの解像度、ビットレートなどを検出する。ユーザーはさまざまな初心者向けレイアウトとオーバレイの中から選び、ストリームのルック&フィールをパーソナライズできる。

Twitch上で動き始めたらユーザーは、オンラインのコミュニティや視聴者と対話できる。そのための方法は、内蔵されているアラートやアクティビティフィード、統合されているTwitchチャットなどだ。

同社は前にも説明していたが、ストリーミングをやりたい人は多いけど、やり方が難しすぎて誰もがギブアップしていた。この新しいソフトウェアは、そんな人たちが初めてセットアップのハードルを乗り越えられることをねらっている。

今後ユーザーの知識と能力が増えて、Twitch Studioでは満足できなくなるかもしれない。でも目標は人びとをTwitchのストリーミングの世界に誘い込むことだから、このソフトウェアの長期的なユーザーにならなくてもいい。

Twitch Studioが現在使えるのはWindowsのみで、macOSやiOSやAndroidはまだ。しかし、まだだと言うのは、そのうちという意味だろう。Twitchは、このソフトウェアにTwitchのそのほかの機能を統合し、また視聴者のチャットや参加性を容易にするツールも準備中だ。

今という立ち上げのタイミングは、最近Twitchの最大のストリーマーTyler “Ninja” BlevinsがMicrosoft(マイクロソフト)のMixerに移籍したことと関係ありそうだ。続いて、Michael “Shroud” GrzesiekもMixerへ行った。そして11月19日にローンチするGoogle(グーグル)のStadiaでは、YouTubeに直接、容易にストリーミングできる

Twitchによると、Twitch Studioは今日から誰もがベータで利用できる。Windows 7以上に対応する。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

AmazonのFire TVとタブレットにニュースまとめアプリが登場

米国時間10月22日からAmazon(アマゾン)は、米国のFire TVユーザーにニュースまとめアプリを提供する。このアプリは、さまざまなニュース媒体からのニュースをカスタマイズ可能な形でサービスする。それらはCBSやロイター、Sports Illustrated、HuffPost(ハフィントンポスト)などの大手を含めて20社近いが、一部はYahoo系だ。以下が、そのニュースソース。

  • CBS News
  • Reuters(ロイター)
  • Huffington Post(ハフィントンポスト)
  • Bloomberg(ブルームバーグ)
  • Yahoo News
  • Yahoo Finance
  • Yahoo Sports
  • Yahoo Entertainment
  • AOL News
  • Al Jazeera(アルジャジーラ)
  • People
  • Entertainment Weekly
  • Sports Illustrated
  • Cheddar
  • Newsy
  • Wochit

いくつかの大手が欠けている。The New York Times(ニューヨークタイムズ)、The Wall Street Journal(ウォールストリート・ジャーナル)、NPR、CNNなどなどだ。でも、このようなコンテンツの契約は難しい。一部に有料のコンテンツもあるし、速報ニュースなどをスマートアシスタントにどうやって送るのかという問題もある。でもAmazonは「今後はニュースコンテンツの選択の幅をもっと広げる」と言っている。

ユーザーは好みのニュースソースを選び、Alexaにニュースを頼む。Alexa対応のFireタブレットにも、近くこのアプリが載る予定だ。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

MLBでも試用中のロボット球審が米国の独立リーグでデビュー

発表から4カ月になる、いわゆる「ロボット球審」が、独立リーグのAtlantic League(アトランティック・リーグ)でデビューした。今独立リーグは、アメリカの代表的な娯楽である野球の新しい姿を求めていろいろな工夫を試しており、審判の機械化もそのひとつだ。

関連記事:メジャーリーグ30球場でレーダーシステム「TrackMan」をボールとストライクの判定に利用

システムはレーダーのTrackManを利用して投球のボールとストライクを判断する。ドップラー効果を利用するそのシステムはすでにメジャーリーグの30カ所のスタジアムと、もっと多いマイナーリグの球場ですでに使われている。情報はシステムから人間アンパイアにiPhoneとイヤホンでリレーされる。

ホームプレートのアンパイアを置換するわけではなく、また一種のフェイルセーフとして、人間アンパイアが必ず投球をモニタする。人間アンパイアは、TrackManの判定を全否定してもいい。中でも特に今のシステムは、バッターが振ろうとしたバットを途中で止める、ハーフスイングを正しく判定できない。

関連記事:メジャーリーグのピッチャーの投球を400万球分析して人間審判の誤審率を計算

人間アンパイアの一人、Brian deBrauwere氏はESPNにこう語っている。「システムを100%信頼できるようになるまでは、人間が毎日球場に行って投球を正しく判定しなければならない。システムが間違ったり、ピッチアップを判定できなかったり、プレートから40cmも外れた球をストライクと判定したりすれば、我々が出て行って正さざるをえない」。

ロボット審判は、現在アトランティック・リーグでテストされているいくつかの機能の1つだ。ここで結果が良ければ、メジャーリーグでも公式に採用される。ほかにも今は、ホームプレートとマウンドの距離を可変にする、1人のピッチャーは必ず最小限3人の打者に投げる、などがテストされている。

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Uberの性差別的男子文化を暴いたスーザン・ファウラーの回想録

Uber内部のセクハラを明るみに出したSusan Fowler(スーザン・ファウラー)氏の回想録「内部告発者」(Whistleblower)は、2020年3月3日に書店に並ぶ予定だ。予約の受付は6月12日からだ。

2017年のおそくに、Penguin Random House傘下のViking Booksが権利を取得した回想録は、ウェブサイトの信頼性担当技術者としてUberに在職していた間にファウラー氏が直面したハラスメントと差別を記録している。

Vikingの前宣伝によると、彼女の回想録は「スタートアップの文化の中に蔓延している構造的欠陥を暴露し、特に彼女がUberで直面したハラスメントと差別を公表した後に起きた、これまで報道されなかった詳細を記述している」。

ほかにも同書は、米国経済における女性の役割や困難の多い職場環境の実態にも触れ、「女性がどんなに正しく振る舞っても巨大な障害物にぶつかってしまう労働文化を、読者がびっくりするほどの率直な筆致で描写し、幅広く告発している」。

28歳のファウラー氏は、2017年に発表した忌まわしいブログ記事「Reflecting On One Very, Very Strange Year At Uber,」(Uberにおけるとってもとっても奇妙な1年を振り返って)で一番よく知られている。その3000ワードのエッセイは、急成長しているライドシェア大手に蔓延している性差別的男子文化(Bro-CultureBro Culture)と、それに対する人事部門の怠慢を詳説している。意外にもその記述はファウラー氏をひと晩でテクノロジー世界の有名人にしてしまい、業界のリーダーたちは彼女の勇気を賞賛した。

そのブログ記事がきっかけとなり、紆余曲折を経てUberの創業者CEOであるTravis Kalanick(トラヴィス・カラニック)氏は排除され、およそ20名のUber社員はセクハラまたはそのほかの不適切行為で起訴された。カラニック氏に代わって元ExpadiaのCEOだったDara Khosrowshahi(ダラ・コスロシャヒ)氏が会社を率い、最近では大きく期待されたIPOをリードした。

ファウラーは、#Metoo運動のTarana Burke(タラナ・バーク)氏やレイプ後の妊娠中絶を敢行したAshley Judd(アシュレイ・ジャッド)氏らとともに、Time誌の2017年「今年の人」(Person of the Year)に選ばれ、Vanity Fair誌の新しい支配者リスト(New Establishment List)に載り、そのほか数多くの賞を受賞した。

書くことに目覚めたファウラー氏はStripeに参加し、季刊誌Incrementの編集長になった。そしてその後The New York Times紙にスカウトされ、今では同紙のオピニオン欄の編集者を務めている。なお、彼女にはコンピュータープログラミングに関する著作が2冊ある。

「内部告発者」の出版に加えて、ファウラー氏を扱ったドキュメンタリー映画も制作が進んでいる。脚本はアカデミー賞にノミネートされた「Hidden Figures」(邦題:ドリーム)のAllison Schroeder(アリソン・シュローダー)氏、契約プロデューサーは元ディズニーのKristin Burr(クリスティン・バー)氏、映画のタイトルは「創造的破壊者」(Disruptors)だ。

ディザスター・アーティスト」(The Disaster Artist)のプロデューサーであるErin Westerman(エリン・ウェスターマン)氏が、この映画のプロジェクトを独立系のプロダクションGood Universeに持ち込んだとしてクレジットされている。彼女が、実質的な総監督ないし執行プロデューサーになる。2017年の晩くにウェスターマン氏は、Deadline誌にこう語っている。「このプロジェクトは女性のための聖歌であり、一人の女性の声が持つ力を知るべきときに、必ず思い出される重要な映画になるだろう」。

関連記事: Uber ends policy of forced arbitration for individual sexual assault claims(Uberが性的暴行の訴えの強制仲裁=強制示談を廃止、未訳)

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アカデミー賞の選考資格は昨年同様ストリーミングにとって不利、映画は劇場で見るもの

Netflixなどのストリーミングサービスが製作した映画は、来年もこれまでと同じ選考資格でならアカデミー賞を競えるらしい。

Netflixのオリジナル作品「Roma」が今年の作品賞にノミネートされ、最終的には監督賞と外国語映画賞と撮影賞を受賞してからは、アカデミーの取締役会はルールの変更を検討していた。

議論の核心はNetflixの劇場上映への姿勢にあったようだ。同社は前から、その映画を劇場で封切ることにやぶさかではないと言い張ってきたが、しかしそれらの作品をストリーミングサービスから外すことはない。そこで、大手チェーンの多くは上映を拒んできた。Netflixは昨年そのやり方をやっと和らげ、「Roma」など一部の作品をNetflix上よりも前に劇場で封切るとしたが、しかしその期間が従来よりかなり短い。

スティーブン・スピルバーグ監督は、Netflixにとって不利になるような方向でルールを変えることに積極的だったと噂されている。劇場の専有上映期間を4週間とする考えだったらしい。

今月初めに司法省が介入し、アカデミーに送った書簡で、「選考資格の変更によって競争促進的な理由付けなく競争を排除するならば、そのような行いは反トラストの嫌疑を喚起することもありうる」と声明した。

関連記事: Netflix defends its impact on the movie business ahead of Oscars debate(Netflixが映画ビジネスを自己弁護、未訳)

今回アカデミーは、理事会で票決したルール変更の要約をプレスリリースで発表した。その中には、外国語映画(Foreign Language Film)賞を国際長編映画(International Feature Film)賞に改名する、などもある。

そのプレスリリースによると、票決により、「規則第二条 選考資格」は変らないことになった。この条項は、オスカーの選考資格としての劇場上映について定めている。その条文はこうだ。「映画が選考適格であるためには、ロサンゼルスの商用劇場において7日間以上、1日の上映回数3回以上、有料入場者に対して上映されていなければならない。ただしその映画は劇場以外のメディアで同時に封切られてもよい」。

アカデミーの理事長であるJohn Bailey氏が声明でこう言っている。「われわれは劇場体験を映画芸術にとって不可欠な要素として支持する。そしてこのことが、われわれの議論においても重視された。規則は現在、劇場公開を要件としているが、同時にまた、幅広く多くの作品がオスカーの選考対象として提出されるようにもしていきたい。そのため、業界に今起きつつある甚大な変化をさらに研究し、これらの問題について当理事会メンバーとの議論を継続することを計画している」。

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ディズニーのストリーミングサービス「Disney+」が投資家集会でお披露目

ディズニー(Disney)は米国時間4月11日、株主たちの集会で消費者に直接コンテンツを届けるストリーミング製品を披露した。同社のストリーミング製品にはすでに、最近20世紀フォックス社を買収したことによって権利を得たHuluとESPN+、そしてインドのストリーミングサービスHotstarが含まれるが、同社役員たちはもっぱら来たるべきDisney+の立ち上げを派手に持ち上げた。

まず彼らが確認したのは、HuluやESPN+と違ってDisney+は完全に広告がなく、ユーザーの会費が唯一の売上になることだ。ディズニーの子会社であるWalt Disney Direct-to-Consumer and InternationalのKevin Mayer会長によると、同社はまたHuluとESPN+とDisney+のフルセットを割引料金で提供する“かもしれない”、という。

Mayer氏らディズニーの役員たちは、彼らがDisney+サービスの“実働プロトタイプ”と呼ぶものを披露した。それはほどんど、そのほかのストリーミングサービスと変わりないが、彼らが強調したのは、すべてのコンテンツがダウンロードでき、オフラインで見られることだ。

このサービスはさらに、ディズニーの各種エンターテインメントブランドのポートフォリオを強調している。つまりそれは、ディズニー・アニメ、Pixar、スターウォーズ、マーベル(Marvel)、National Geographicなどいくつもの部門に分かれている。そしてそこには、既存の作品のライブラリが収められる。最初は完全ではないが、2年ぐらいかけて完備する。そのためには、Netflixなどのサードパーティとの契約更改も必要だ。

Disney+ rollout

Disney+初公開

例えば、このサービスには最初から同社のアニメーションスタジオのSignatureシリーズ13編全編が含まれるし、スターウォーズ3部作の最初の2つと「フォースの覚醒」、そして「キャプテン・マーベル」やそのほかのマーベル作品もある。

さらにディズニーは、このサービス限定のオリジナル番組も作る。この集会で紹介されたそれらのハイライト集は、ウェブキャストにはない。それにはマーベル作品の全編も含まれ、マーベルのKevin Feige社長によるとそれらはディズニー作品と密接に関連したものになる。そのほか、スターウォーズのテレビドラマ版The Mandalorianや、ローグ・ワン(Rogue One)のキャラクターであるCassian AndorとK-2SOに関する番組もある。

では一般消費者はいつから、これらのコンテンツを見られるようになるのか。同社によると、米国では11月12日から月額6ドル99セントの会費でスタートする。そしてDisney Streamingの社長Michael Paull氏によると、計画ではそのほかの北米地区とヨーロッパとアジア太平洋およびラテンアメリカは2021年内にということだ。そしてまたDisney+は、「ザ・シンプソンズ」の独占ストリーミングも行う。

画像クレジット: Disney

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マイクロソフトがエイプリルフールのいたずらや悪ふざけを厳禁

子どもたちよ、気をつけようね。もうすぐエイプリルフールだ。一年で最悪の日だと思うけど、重要な年中行事として多くの人が固執している。テクノロジー企業も毎年その魔力に感染して、多くのユーザーの夢を一瞬でぶち壊して楽しんでいる。多くの上位企業で、その日のいたずらに凝ることが慣例のようになっている。楽しいのもあれば、ひどいのもあるけど、まあ98%は前者かな。

マイクロソフトは今年、いたずらに対して厳しい姿勢で臨もうとしている。CMO(マーケティング最高責任者)のChris Capossela氏が社内に配布したメモで、「一般に公開されるようなエイプリルフールの悪ふざけをしてはならない」と要求した。Vergeが入手したその書簡によるとCMOはこう述べている。「そのような悪ふざけにポジティブな効果はほとんどなく、好ましくないニュースが広まることもある」。

悪意のないいたずらでも、今日のようなソーシャルメディアの時代には思わぬ問題を惹き起こすこともある。読者も記者も、そんなごみを十分にフィルターする能力がない。いかがわしい発信者であっても、つい本気で受け取ってしまうこともある。

Capossela氏や僕は、口うるさい爺さんみたいかもしれないが、でも、めったにないおもしろいエイプリルフールのいたずらを作れたとしても、その見返りは何だろう?同氏のメモには、こう書かれている。「いたずらの傑作を作ろうとして長時間努力する人もいるが、でもこのたった1日のために人を笑わせる努力をしても、得るものより失うものの方が大きい」。

長年の悪質ないたずらによって根性がねじ曲がってしまった僕なんか、このマイクロソフトのメモが今年のいたずらのネタのトップになると思ってしまう。もしそうなったら、神様に救いを求めよう。

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メジャーリーグ30球場でレーダーシステム「TrackMan」をボールとストライクの判定に利用

野球にまだ少しでも関心のある人ならご存知と思うが、この米国人の全国民的レクリエーションについては、ファンの全員がそれをもっとおもしろくする独自の方法を知っている。ピッチクロックやマウンドの移動など、この最近やや落ち目のスポーツの人気を再び盛り上げるアイデアは数限りなくある。審判のロボット化も前から言われているが、インスタントリプレー(直前のプレーの再生)のようなものでさえファンが反発するこの世界は、テクノロジーの導入がきわめて難しい。

でも、独立リーグはそうでもないようだ。先月末にメジャーリーグが発表したアトランティックリーグとのパートナーシップにより、今後は新しい機能をメジャーに導入する前に独立リーグでベータテストのようなものをやることになった。テストされる大量の新ルールが米国時間3月8日発表されたが、中でも(TechCrunchなどから見て)一番注目されるのは、ボールとストライクの判定を助ける自動化システムだ。

そのシステムは、メジャーリーグの30球場すべてにすでに導入されているレーダーシステム「TrackMan」を利用する。これまでそれは投球の速さなどを計測して、結果をチームや放送局が利用していた。最近のテレビ中継では、直前の投球の再生でホームプレート上のボールの位置までわかるが、これもTrackManを利用している。これもときには、人間のアンパイヤにとって悔しい機能だろう。

でもMLBは、テクノロジーをボールとストライクの最終的判定者にすることにはボークを犯したようだ。テクノロジーはまだそこまで成熟していないと見なしたメジャーリーグは、来シーズンそのシステムをあくまでも審判のアシスト(補助)として利用する。

メジャーリーグはほかにも、いろんな機能をテストしている。MLBのシニアバイスプレジデントのMorgan Sword氏がESPNに語っている。「今実験している変更の最初のグループは、インプレーのボールと守備機会と走塁を増やすこと、そして選手の安全性の向上を目指している。それらをまず、アトランティックリーグで実際に使ってみたい」。

そのほか検討されているのは、内野手の交替の禁止、ピッチャーラバーとホームプレート間の距離延伸、ゲーム中にピッチャー本人以外がマウンドへ行くことの厳禁などだ。

画像クレジット: Mark Cunningham/MLB photos / Getty Images

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