Facebookが「スヌーズ」ボタンを提供。ユーザー/ページ/グループを30日間ミュート可能に

今日(米国時間12/17)Facebookは、ニュースフィードに表示されるコンテンツを制御するための新機能を提供開始した。それは「スヌーズ」ボタン。このオプションは、記事の右上にあるドロップダウンメニューから選ぶことが可能で、個人、facebookページ、またはグループからのコンテンツを30日間表示されないようにするものだ。

この新機能は、フォローをやめたり友達を解除したりすることなく、見たくないコンテンツの出現頻度を調整する手段を提供する。

たとえば、誰かの政治的不平や赤ん坊の写真に飽き飽きしたとき、一時的にニュースフィードで見る機会を減らすことができる。あるいは、近況アップデートの連続でフィードを散らかす特におしゃべりなFacebook友達を見えなくなることもできる。

このオプションは、別れた相手とのつきあいにも有効かもしれない。社会的には繋がりが続いているが、元彼/女の近況を定期的に聞かされたくないというようなケースだ。これは過去にもFacebookが探求した領域で、2015年には昔のパートナーからの通知を減らすツールを提供した。しかし、ほとんどの人がこの機能の存在に気づかなかった。それと比べてスヌーズはずっと目立っている。

Facebookページやグループからみると、スヌーズボタンは比較的アクティブではないユーザーを維持しやすくなる効果が見込まれる。そうでなければ、コンテンツを見ないで済むように「いいね!」を取り消したりグループを退会していたかもしれないからだ。

TechCrunchが最初にスヌーズを見つけたのは9月のことで、当時は様々な長さの停止時間が提供されていた。今日の発表では、ミュート期間は1カ月が適当だということで落ち着いたようだ。

スヌーズは、フォローをやめる非表示にする報告するトップに表示などのニュースフィードのコンテンツを制御する機能の一環として、それぞれの体験をカスタマイズする新たな方法として提供されるとFacebookは言っている。

この一見些細にみえるアップデートは、多くの人々 —— たとえばFacebook初期の幹部 —— が、ソーシャルメディアは人々や社会全体に悪影響を与えているのではないか、という疑問を呈している時期に公開された。人が見たいと思うものに〈過度に〉最適化された内容をアルゴリズムを使って提供するネットワークは、中毒症状をまねき、異なる人や意見と接する能力を奪うのではないかという懸念だ。

今回のスヌーズをはじめとする高度なパーソナル化を可能にするツール群は、Facebookのネットワークが人々にとって心地よすぎる場になる恐れがある、という負の面をもっている。そこでは、誰もが自分のことを好きで、同じことを喜び、似たようなニュースや話題を投稿する世界に自分を安置することができる。しかしこれは、人々の意見が大きく異なる現実の世界とは〈違う〉。こうした引きこもり状態は、新しいアイデアと接する機会を減らし、利益を共有しない人々に対する耐性を弱める。

その意味でスヌーズは、ユーザーに力を与えるツールではなく、政治、宗教、文化などに関して異なる視点をもつ友達との距離を、ただ見たくないという理由だけで遠ざけさせてしまう結果につながりかねない。

それでもスヌーズの強制冷却期間は少なくとも、そんな視点の異なる人たちを友達解除するのを思い止まらせる効果はあるだろう。

Facebookは、スヌーズ期間が終了間近になるとそのことを通知すると言っている。再度スヌーズする必要を考慮しているとおもわれる。またスヌーズはいつでも解除できることも同社は明記している。

スヌーズボタンはFacebook全体で今日から提供開始される。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

FacebookがARプラットフォームと‘World Effects’を全デベロッパーに開放

Facebookはサードパーティの開発者たちの助けを借りて、Snapchatとの間に横たわる拡張現実機能のギャップを埋めようとしている。Augmented Reality Camera EffectsプラットフォームとAR Studioツールを、F8会議で発表してから8ヵ月、本日(米国時間12月12日)Facebookは、すべての開発者ががFacebookカメラのARエクスペリエンスの構築を始めることを可能にした。これらの機能の中には、FacebookによるSnapchatのWorld Lenses機能のコピーである”World Effects”が含まれている。これを使えば単に自撮りだけでなく、環境までも含んで、3Dオブジェクトで拡張することが可能になる。

AR Studioは本日から、すべての開発者によって利用可能となり、World Effectsは数日後にはFacebookとMessengerで利用できるようになる。たとえば、Messengerの中で、3Dのハートを誰かの頭の上に浮かべて追加したり、矢印を追加してパノラマの中の何かを指し示したり、地味なビデオを音楽で盛り上げるロボットを追加したりすることができる。

Facebookの新しいWorld Effects

「私たちはアーティスト、開発者、ブランド、さらに沢山のクリエイターの皆様が、素晴らしいARエクスペリエンスを作成し、共有できるようにしたいと考えています」と、FacebookのディレクターFicus Kirkpatrickは述べている。「AR Studioをすべてのクリエイターに開放することで、私たちはARを日々の生活の一部にするためのステップを踏み出しました」。

Facebookにとってのチャンスは、Snapchatの見せる反デベロッパーの姿勢に、つけ込めることだ。Snapchatは、いくつかの基本的な画像フレームを取り込むこと以上には、サードパーティのARコンテンツを完全には受け入れておらず、Jeff Koonsのような少数の素晴らしいアーティストたちと協力するだけに留まっている。一方、Facebookは、10年以上にわたって開発者のプラットフォームを運用しており、Facebookの膨大な20億人のユーザーの目の前に、コンテンツを提供しようとするコーダーたちの巨大なコミュニティを育んでいる。

Facebookは、Camera Effectsプラットフォームを開始して以来、ARの体験を生み出すために、2000以上のブランド、出版社、アーティストたちと協力してきた。これによって「スポンサー付きWorld Effects」の下準備が整えられた。これは企業がお金を払って、Facebookの中でARのギミックを提供できるようにする仕掛けだ。

FacebookのAR Studioを使えば、アニメーションや画像を、例えば誰かが眉を上げるといった特定のきっかけと、結びつけることができるようになる。

「私たちは、顔追跡機能の改善、新しいグラフィックス機能、優れたスクリプト機能、そして今度はWorld Effectsを使って、プラットフォームの機能を継続的に進化させてきました。とはいえ、これは始まりに過ぎません。クリエイターたちがAR Studioを使って、アートを生み出してくれることが、待ちきれません」。

ユーザーは、FacebookやMessenger Cameraを開き、World Effectsの中をスクロールして、見ているものにタップで効果を追加することができる。現時点で利用可能な体験には、操作することのできるユニコーンや、空中に浮かんだ3D文字(”love”, “babe”, “heart”, そして “miss you”など)といったものも含まれる。

Facebookは、ARの探求では幾つもの困難に出会っている。Cameta Effectsのコンテンツがシェアされることの多いFacebook Storiesは、Instagram Storiesのような成功は収めていない。現在はInstagramやMessengerからFacebook Storiesにクロスポストすることができるようにしているものの、やはり今でも多くのビューを得ることはできていない。一方、アップルのARKitとGoogleのARCoreは、開発者たちにFacebookにおんぶすることなく、自身のアプリの中にOSレベルでARを構築するための代替手段を提供する。

本質的に、Facebookが開発者を魅了する最大の理由は、既存の膨大な聴衆へのアクセスが容易だからだ。しかし、Facebook Storiesが人気を得ることができないならば、その聴衆にも簡単にはアクセスすることができない。おそらく、沢山の人びとがStoriesを見ているInstagramにCamera EffectsプラットフォームとWorld Lensesを開放した方が、効果が高いだろう。

現実世界は、単一の会社が拡張現実で盛り上げるにはあまりにも広すぎる。しかし、クラウドソーシングを使った開発によって、Facebookは最終的に、あらゆる場所、実世界のオブジェクト、休日、またはアクティビティに接続された、ARエクスペリエンスを提供することができるだろう。その幅広い提供が、人びとがAR世界を探索する標準的なやり方に対しての、鍵となるだろう。どんなアプリが提供するにせよ、最も成功と呼べる体験は、誰かに確認のために空中に手を伸ばさせるようなものになるだろう。

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(翻訳:sako)

Facebookからビデオ用無料Sound Collection登場――360ビデオのコミュニティーも

退屈なビデオクリップも適切なサウンドをつければ格段にグレードアップする。そこでFacebookはSound Collectionというビデオ編集ツールを発表した。これは多年にわかたレコードレーベルとの交渉の結果実現したものという。FacebookまたはInstagramにビデオクリップを投稿する際、ユーザーは簡単に曲、ボーカル、効果音、インストラメンタルを付加できる。

Facebookによれば、「音楽はヒップホップ、ポップス、ジャズ、カントリーなど幅広いジャンルから選ばれている」という。ただし耳に馴染んでいるような有名な楽曲は含まれていない。Sound Collectionのポテンシャルは大きいが、今のところプロダクトの使い勝手としては平均的なレベルだ。ユーザーがFacebookにビデオを投稿する際に勝手に(著作権を侵害して)有名な曲をBGMにつけるのを根絶するほどの効果はないかもしれない。

Sound CollectionはFacebookの各種新しいビデオ・ツールの一環で、先月リリースされたウェブのインフルエンサー・ユーザー向けのFacebook Creatorアプリに続くものだ。Facebookはビデオ作成を助ける教育的素材のハブ、 360°カメラの無料貸し出しプログラム、360°ビデオ編集ツールなどを発表した。最終的な目的は「ビデオ・クリエーターのFacebook利用をさらに拡大することだ」と同社では述べている。

Sound Collection

Sound Collection(ここ数日でこのページから全ユーザーに公開される)は高品質の音源(楽曲と効果音)のセットで、ユーザーはFacebookとInstagramにビデオを投稿する際に無料で利用できる。Facebookがあらかじめ著作権者に料金を払ってライセンスを受けているためユーザーは著作権や使用料を気にする必要はない。Facebookによれば今後さらに楽曲や効果音の種類を増やしていくという。残念ながら現在は運営が終了しているが、Twitterが以前公開していたVineのSoundboardに少し似た仕組みだ。

ビデオのクリエーター向けに好みの音源を発見するのを助けるツールが用意されており、ジャンル、ボーカル、ムード、時間などで検索ができる。また気に入ったアーティストを見つけた場合、そのアーティストの他の楽曲を探索することもできる。今回利用できるようになったアーティストにはシンガーソングライターのKiri Tse、インドのパーカッション奏者、Jim Santi Owen、ギタリストで映画音楽作曲家のLyle Workmanなどが含まれる。

今年に入ってNew York TimesはFacebookが2015あたりから大手レーベルと交渉を続けていると報じた。現在Faebookビデオをモニターしており、違法なアップロードをブロックし、著作権を侵害するビデオを発見すると削除している。そこでiMovieでパパの誕生日のお祝いビデオを編集するときに、パパのお気に入りのボブ・ディランの曲を使ったりするとFacebookから削除されることになる。こうした事態を抑制するのもSound Collectionの狙いだという。

ただしレーベルとの交渉は中断されたか難航しているもようで、Sound Collectionのアーティストのリストにはトップ40クラスはいない。Sound Collectionの楽曲ではLyle Workmanがクリーデンス・クリアウォーター・リバイバルのFortunate Sonをcアコースティックでカバーしているのがいちばんメジャータイトルに近いのではないか。

しかし今後Sound Collectionの利用が増え、Facebookがさらにライセンス料金を支払うようになればビッグネームの楽曲が含まれるようになる可能性はある。【略】

360°ビデオにも注力

一方、今日、Facebook 360という360ビデオのページも新しくオープンした。ここでは360°ビデオを制作するのを助けるツールが各種紹介されている。Facebookが360ビデオをスタートさせたのは2015年にさかのぼる。Facebookによれば、以来、100万本以上の360ビデオが投稿されているという。しかしこれまでは全周ビデオの制作には専用のカメラを用意することを始めとしてさまざまな準備が必要でそう簡単ではなかった。

新しい360ビデオのページにはチュートリアルが掲載されており、360°カメラの入手、360°ビデオの編集ワークフロー、専用のスペーシャル・オーディオなどが説明されている。【略】

ビデオクリーターはZCam S1を無料でレンタルできる

新しいコミュニティー・ページにはCamera Loanerプログラムも紹介されており、360カメラを無料でレンタルすることが可能だ。当初レンタルできるカメラはGoPro FusionとZCam S1だがこの数か月の間に他のカメラも追加される。カメラのレンタルが無料というのは魅力的だが、制作されたビデオはFacebookで共有される必要がある。

YouTubeも 2012年からビデオグラファー向け施設のYouTube Spacesをスタートさせているが、今回 Facebookがハードウェアの無料レンタルを始めたのはビデオ分野でもYouTubeのライバルとなるべく真剣に努力を始めたサインだ。【略】しかしFacebookがトップクラスのビデオクリエーターを集められるかどうかはFacoookビデオによって投資したリソースに見合う収益が得られるかどうかだ。この点は今後注目していく必要がある。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Instagram、ダイレクトメッセージの専用アプリをテスト中

Instagramは2012年にFacebookに買収されて以来、大きく変わってきた。

初期のコンセプトは実にシンプルだった。わずかなクリックで写真を美しくして友達と共有する。スクロールとダブルタップで友達の写真にいいね!をつける。

今やInstagramにはビデオやGIFアニメ(Boomerang)もある。独自のスーパースター集団もいて、アルゴリズムを利用したフィードは、スターたちがユーザー(私を含む)のフィードを占拠するのに一役買っている。そして今度はダイレクトメッセージシステムだ。

本日(米国時間12/7)Instagramは、スタンドアロンのInstagram Directアプリを公開し、テストを行っている。現時点でこのアプリを利用できるのは、ウルグアイ、地理、トルコ、イタリア、およびイスラエルのみ。

The Verge が最初このテストに気づいた。

Instagramはこのテストについこう言っている。

われわれは、Instagramがユーザーのあらゆる瞬間を保管し、親しい友達と共有する場になることを望んでいる。そうやって人と人とが簡単に楽しくつながるために、Directのテストを開始した。DirectはカメラファーストのアプリでInstagramアプリとの間をスムーズに行き来する。

新アプリでは、ストリーリーの作成と共有ができるほか、特別なフィルター、BoomerangをはじめとするInstagramのクリエイティブツールを利用できる。そして、もちろんInstagramの友達は全員新しいInstagram Directアプリにも即時に追加される。

ここで疑問がわいてくる。すでにInstagramで利用できる機能をなぜ別アプリにするのか?一番わかりやすい答えは、InstagramがSnapchatに向けた集中砲火の一つだということ。

実際うまくいっている。去る1月にTechCrunchはInstagram StoriesがSnapchat Storiesの利用を減少させたと報じた。プライベート性が高く、1対1の親密な会話がコンセプトのInstagram Directは、Snapchatのダイレクトメッセージ機能に同じような効果を与える可能性が高い。

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Messengerとの関係も気になる。FacebookはFacebook Messenger Kidsを公開したことで、Facebookプラットフォームに若年層を呼び戻す方針を明確に打ち出した。Instagram Directは、その戦略の一環かもしれない。

現在われわれの手元にある詳細情報は(これを詳細といえるなら)、このアプリはInstagramがバグを修整しユーザーフィードバックに答えたあと、来年に全世界で提供されるということだけだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、 “tbh” の人気低下を受け、ソーシャル質問「Did You Know」をスタート

Facebokは、ユーザーにもっと自分のことをプロファイルに書いてほしいと思っている。そこで今日、ウェブとモバイルのユーザーに “Did You Know” という新機能を提供した。秘密や夢、目標、フィーリングなどにかかわる質問に答えることで、友達に自分に関するヒントを与えようというしくみだ。

自分の近況を伝えるより、記事やビデオや写真のシェアに熱心なユーザーが増える中、この機能は自分に関する質問に直接答える機会を与える。Facebookはユーザープロフィールをカスタマイズする方法を変えようと様々な努力をしているが、雑多なものに紛れて届いていないようだ。新機能はシェアしやすい仕組みになっている効果もあるかもしれない。最近FBが推している、近況アップデートのカラフル背景を使ってシェアすることもできる。

またこの機能は、広告主のプロフィールを改善するためにも応用できそうだが、現時点での質問は正直なところかなりわざとらしい。”Did you know?” セクションに出てくるFacebookの質問の例を下に挙げた。

  • 一番欲しい強大な力は…
  • 宝くじがあたったら最初にすることは…
  • 自分で認める罪悪感のある楽しみとは…
  • 月曜日の気分はまるで…

新機能は、ユーザーに友達について気軽な質問をするtbhを思い出させる。一方、Did you knowはユーザーに自分についてもっと語らせる。

Facebookが10月に買収したtbhは、App Annieのデータによると、買収直後のApp Storeダウンロード1位から今は771位にまで落ち込んでいる。同社によるとFacebookに買われた時点で1日のアクティブユーザー数は250万人だった。

tbh App Annieランキング

この手の新機能の大半がいずれ消えていくのだろうが、Facebookがこうやって、ユーザーが自分や友達について質問に答えることに慣れるための方法を探っているのは間違いない。この種のタイプの関係を作ろうとしているのはわかるが、果たしてtbhのようなアプリや新しいプロフィール機能が成功するかどうかは、まだわからない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Instagramストーリーズの保存とハイライト作成が可能になった

InstagramはSnapchatのMemories機能をそっくりコピーしただけでなく、さらに一歩先へ進んだ。ストーリーズはこれまでは24時間で消えてしうコンテンツだったが、今後はユーザーが保存して友達に自慢することができるようになった。今日(米国時間12/5)、iOSとAndroidで世界に公開されるアップデートでは、 Instagramストーリーズは投稿後24時間で消えた後、自動的にユーザーのプロフィールにアーカイブされる。ただしデフォールトで表示できるのはユーザーだけだ。

ユーザーはその後でストーリーズ・ハイライト(Stories Highlights)を作成できる。ここには複数のストーリーズを集めて名前をつけることができる。作ったストーリーズはプロフィール上部の横棒の部分に表示される。たとえば休暇の旅行、セルフィー集、出会ったかわいい犬、などテーマに沿ってストーリーズを作成できる。ブランドのアカウントの場合はここに一連のプロダクトや最新のCM集などが表示されることになるだろう。【略】

今回のアップデートには重要な要素が3つある。

コンテンツが保存できる – アーカイブとハイライト機能が追加され、保存して友達に見せることができるようになったため、ストーリーズを作る手間がムダになることがなくなった。面白い場面をを写真に撮ってキャプションを書きスタンプを貼っても翌日になれば消えてしまうのではつまらないと感じていたユーザーも多かっただろう。

デバイスの空き容量を食わない – いくら大きなストーリーを作ってもデバイスの保存容量を使ってしまう心配はしなくてよい。Instagramはストーリーズをクラウドに保存する。デフォールトで表示できるのはユーザー本人だけだが、公開することもできるし、後で再度ダウンロードすることもできる。デバイスに空き容量が少ない(特にエントリーモデルを使っている若いユーザー)場合には福音だ。

自分らしさを出せる – ストーリーズのハイライトなら、押し付けがましく、うるさくならずに自分自身をいろいろな角度からとらえたコレクションを表示できる。ハイライトには、たとえば自分のペット、お気に入りの食べ物、アート、仕事ぶりなどさまざまなテーマを表示しておくことができる。

【略】

ストーリーズをアーカイブしよう―消えてなくなる心配がない

アーカイブ機能はまもなく全ユーザー向けに公開される。そのむねの通知があるはずだ。これはその時点で自動的に有効になっているが、設定からオプトアウトすることもできる。ストーリーズの保存画質はアップロードしたときと同じだ。アーカイブはプロフィール・ページからアクセスできる。ストーリーズのアーカイブと通常の投稿のアーカイブを切り替えることができるようになる。アーカイブには最新のものを先頭に時間の逆順でタイムスタンプが付与される。アーカイブ全体を一度にダウンロードすることはできないが、個別のコンテンツはダウンロードできる。アーカイブされたコンテンツから好みのクリップを選んでハイライト、直接のメッセージ、通常のフィードで共有できる。またダウンロードして現在のストーリーズとして配信することも可能だ。

これまでもユーザーはストーリーズが消える前にダウンロードしておくことがよくあった。しかしそのことを忘れてしまうことがあり、その結果コンテンツが失われたの同じことになっていたが、今後はその心配はない。

お気に入りの写真や商品をハイライトしよう

ハイライトを作成するには、プロリールタブの左側のNewをタップしてアーカイブからストーリーズを選ぶ。ハイライトのカバー画像を選び、名前をつける。ハイライトはストーリーズのスタイルの吹き出しのデザインでプロフィールのトップに表示される。フォロワーがタップすると通常のストーリーと同様に(ただしサイズは大きい)表示される。ユーザーが削除するまで表示されている。一部の写真を削除することはできるが順序を変えることはできない。

一つのストーリーズ・ハイライトには最大100件の写真またはビデオを保存できる。ハイライトの数に上限はないので、いくつ作成してもかまわない。ハイライトに100件以上保存すると、最初のクリップから順次ハイライトから削除され、アーカイブに移される。プライベートでも一切記録を残したくないというユーザーはストーリーズのアーカイブ機能からオプトアウトすればよい。

ストーリーズが永久に消えたままにならないということがわかれば、3億人といわれるユーザーがさらに多様なストーリーズを投稿するようになるとFacebookでは考えているようだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Instagramの連絡相手をMessengerに取り込める――Facebookが新機能テスト中

FacebookはInstagramとMessengerのコミュニケーションの進化をテスト中だ。新しい機能はInstagramの連絡相手をこれまでよりずっと簡単にMessengerに取り込めるようにする。もちろんこの機能はオプトインであり、ユーザーはオプションを有効にする必要がある。FacebookはこれまでもInstagramをFacebookの各種のサービスに緊密に結びつけようと一連の改良を行ってきた。たとえば、Instagram StoriesをFacebookにもクロス投稿する、InstagramアプリをFacebook本体から直接起動.するなどの機能だ。

今回のテストは一人のユーザーがInstagramとMessenger双方にアカウントを持っている場合、これまでより簡単にアプリの情報が同期できるようになることを目指している。

Messengerでは「友達」アイコンをタップして「Instagramに接続」という新しいオプションからInstagramの友達のリストを開き、Messenger内からこの友達にメッセージを送ることができる。またMessengerを初めて使う場合は、サインアップの際にInstagramの友達を連絡相手に追加できる。

ただしMessengerに友達としてインポートできるのはInstagramで相互にフォローしている相手だけだ。つまりInstagramでフォローしているだけの相手(企業など)がMessengerにむやみにスパムを送ってくるという心配はない。

Instagramによるメッセージは非常にポピュラーなので、新しいオプションは理にかなっている。この4月の数字でさえ3億7500万人がInstagram Directを利用している。 Instagramで相互にフォローしている友達ならMessengerでチャットするのもOKだろうとFacebookでは判断したようだ。

今回の動きは買収したプロダクトを本体に統合し、大きなエコシステムを作る上でFacebookがきわめて賢明な動きを見せてきた例だろう。Instagramユーザーの全員がMessengerないしFcebook本体のユーザーというわけではない。今回の統合の進化でユーザーが中でなんでもできる一層大きなソーシャルメディア圏が形成されつつある。

また2つのサービスのソーシャルグラフが統合できれば、いわば点と点をさらに効果的に結び、誰がどのように両方のサービスを利用しているかというデータも得られる。長期的にみれば広告プラットフォームとしての価値をさらにアップすることになるだろう。

FacebookとInstagramは新機能について特に公式発表をしていないが、われわれの理解するところでは、このテストが開始されたのは最近のようだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

コンテンツマーケティングの成果を倍増させるFacebook広告活用術(確定版)

弊社では、コンテンツマーケティングを実践し高い成果を上げているクライアント様に対して、さらなる成長を目的にFacebook広告の活用を提案している。 もし、あなたがコンテンツマーケティングの成長につまづいているなら、ぜひ […]

Facebook、広告ターゲティングで有色人種を除外する機能を一時停止へ

Facebookは、広告主がターゲティングの対象から「多文化的つながり」に関心のあるグループを除外できる運用方法とポリシーに関して非難の的になっている。このほど、非営利報道機関、ProPublicaの捜査と連邦議会黒人幹部会(CBC)からの圧力を受け、Facebookは同社の広告ポリシーを精査することを約束した。COO Sheryl Sandbergが、CBC議長のCedric Richmondに宛てたレターに書いた。

広告主にターゲティングツールを差別的に利用させない方法が見つかるまで、同社は多文化交流グループを除外するオプションを一時的に無効にする。SandbergのCBC宛レターによると、多文化交流グループは「Facebookでの行動からみて、アフリカ系アメリカ人、ラテン系アメリカ人、あるいはアジア系アメリカ人コミュニティーに関連する広告に興味をもつ可能性が示唆される人たちから成っている」。

多文化マーケティングは広告業界では一般的だとSandbergは書いている。「この種のマーケティングには数多くの正当な利用場面がある」と彼女は言っているが、広告主がFacebookを使って、住宅、雇用、融資などの分野で差別することも懸念されている。

「オンライン広告主が住宅などの広告ターゲティングで「人種的つながり」を選択することを許しているFacebookは、差別的な住宅慣行に加担している」と CBCのメンバーらが昨年語った

Facebookは、LGBTQコミュニティーや障害者など、その他の「慎重に扱うべき分類」についても、広告主が除外ターゲティングにどう利用しているかを調査すると言っている

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Instagramのビジネスプロフィール、2500万件を突破

Instagramがアナウンスしたところによれば、アクティブなビジネスプロフィール数が2500万を突破しているのだそうだ。6月の1500万から大いに伸びていることになる。

Instagramはさまざまなデータ(9月には、月間のアクティブユーザーが8億を突破し、デイリーでも5億となり、公告主も200万を突破したとアナウンスしていた)を公開してくれている。しかし今回の発表は、Instagramを顧客とつながるためのビジネスツールとして活用しようとする企業の増加を示すもので、非常に興味深いものだ。さらに、Instagramアカウントのうちの80%以上がビジネス・プロフィールをフォローしており、さらに2億人が日々ビジネスプロフィールをチェックしているという数値も明らかにされている。

ビジネスプロフィールを使えば、プロフィール画面で各種ビジネス情報を提供できるようになったり、詳細なデータ解析ができるようになっている。Instagramが、このビジネスプロフィールの機能を提供しはじめたのは1年半ほど前のことだった。そこからの急成長は注目に値する。

Instagramのビジネス部門でディレクターを務めるVishal Shahによれば、ビジネスプロフィールを外部のウェブサイトにリンクさせていない企業が50%に及ぶとのこと。すなわち、InstagramはInstagramとして完結する、ないし主要ビジネスツールとして利用する方式が主流となっているのだ。Instagramネイティブとして展開するビジネスプロフィールが成功をおさめているケースが多いのだそうだ。

ただ、ビジネスプロフィールが増加すれば、一般利用者からの注目を集めることが難しくなるということはあるのではなかろうか。Instagramの親会社たるFacebookでも、Facebookページを展開しても、オーガニックなアクセスを得ることが難しくなっているということがしばらく前から言われてきている。ニュースフィードの中で扱うコンテンツを増やしていることも、ビジネス利用者が埋没するきっかけとなってしまっている。

しかしShahによれば、Instagramでは状況が異なるとのこと。フィードやInstagramストーリーを充実させつつ、検索やハッシュタグを意識した投稿をすることで、効果的に大きな注目を集めることができるとのこと。

ビジネスプロフィールへのアクセスの3分の2は、プロフィールをフォローしている人以外からもたらされているらしい。Shahは、今後こうしたデータを詳細に分析するツールを用意することで、ビジネスプロフィールのさらなる利用拡大を目指していきたいとしている。

なお、オンライン広告をめぐっては、公告の透明性ということが大いに語られる昨今となっている。InstagramやFacebookなどの巨大プラットフォーマーが、誤った情報を提供することがあってはならないということが言われるようになった。Shahによれば、この点についてもInstagramはFacebookと連携しながら十分な注意をしているとのことだ。Instagramも、Facebookの展開する透明性イニシアチブ(transparency initiative)に参加していくことにしているのだそうだ。

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(翻訳:Maeda, H

FacebookにAIを活用した自殺防止・通報機能――ライブビデオでの自殺を機に本格的対策

このソフトウェア・テクノロジーは多くの命を救うためのものだ。FacebookはAIを利用した「プロアクティブな探知」機能を実装する。これはコンテンツをスキャンして自殺の可能性を示唆する投稿を抽出し、自殺の危険性が発見されたユーザー、あるいはその友達に対し、必要に応じてメンタルヘルス専門家などのリソースを提供できるようにする。

また地域で自殺防止のために活動している人々に通報する機能もある。AIを利用して憂慮すべき兆候がある投稿にフラグを立て、これを人間のモデレーターが精査する仕組みだ。従来のように投稿を読んだメンバーからの通報を待って行動するのにくらべてはるかに素早い対応が可能になるという。

Facebookでは以前からAIを利用して問題のある投稿を判別する実験を行ってきた。今回は自殺防止通報という分野でこれを大々的に実際の機能として展開する(当面アメリカが対象)。Facebookでは世界中でAIを利用した投稿スキャンを行っている。例外はプライバシー関連法が複雑なEUだけだ。

Facebookでは特に危険性が高い投稿を優先してモデレーターが介入し、あるいは地元の自殺防止対策組織に通報する。Facebookでは自殺防止に対応するモデレーターを増員し、専門的な訓練を施し、24時間体制で待機させる。また自殺防止に活動しているSave.org、National Suicide Prevention Lifeline、Forefrontなど80箇所の地域パートナー組織と提携して対象者に緊急に助力を提供できるようにしたという。【略】

[アップデート:Facebookの最高セキュリティー責任者、Alex StamosはAIが投稿をスキャンすることに対する懸念に答える真剣なツイートを投稿した。]

AIが怪しい/こわい/悪意を持つ等の点は永久に残るリスクだ。だからこそ現在、データ処理にあたって利便性〔と危険性〕に適切な基準を設けること、偏見が忍び込むことに留意することが重要となる。なおGuy Rosenのチームは優秀であり、機械学習の成果を生かすまたとないチャンスだと期待している。

Facebookではこれまで自殺の危険性がある投稿について人力でリスクを判断していたが、今後はAIを用いて文章、画像を分析してスクリーニングを行う。このシステムは“are you OK?”(大丈夫かい?)や“Do you need help?”(何かできることはない?)のようなレスポンスにも着目するという。

現在のFacebookの自殺可能性通報の仕組

AI、人間のモデレーター、ユーザー一般からの通報などを組み合わせれば先月、父親である男性がFacebook Live上で自殺したような悲劇を防ぐために役立てることができるだろう。ライブビデオというのは自殺を不当に美化するような影響を及ぼす可能性がある。また何が起きるか予測できないままに大勢の人間が同じシーンを見ることになる。録画されたビデオであれば公開前にプラットフォーム側で審査し、問題があれば公開を保留できる。したがってライブビデオの利用にあたって新たな予防措置が導入されるのはやむを得ない。

今後は、メンバーがどんな形にせよ自殺を示唆するような投稿を行った場合、 Facebook AIはそれを積極的に検知してフラグを立てる。これに基づいて自殺防止の専門的訓練を受けた人間のモデレーターが適切な対処方法を検討することになる。

フラグが立てられた場合、Facebookのテクノロジーはテキストなりビデオなりのどの部分が自殺の危険性を示唆するのかハイライトして示す。これによりモデレーターは大量のコンテンツから問題部分を選り分けるために時間を費やさずにすむ。特にビデオの場合、全編を見るには非常に時間がかかる。AIは暴力やヌード描写など以上にユーザーからの自殺の危険性の通報を重視する。Facebookによれば自殺通報を最優先処理事項とすることにより、地元関係機関への連絡が従来の2倍以上に速くなるとしている。

差別について目をうるませて話すマーク・ザッカーバーグ。母校、ハーバードでの卒業式のスピーチ(5月)

Facebookのモデレーターは地元のパートナーから適切な言語による機関を選ぶ。これには自殺防止の電話ホットラインや警察、消防などの当局が含まれる。モデレーターは対象のユーザーの居場所や過去の精神状態について参考となるデータを収集して連絡する。また友達を探して危険が感じられることを伝え、連絡を依頼することもある。AIチームのリーダー、Rosenは「われわれの目標は、やがて全世界であらゆる言語でこのサービスを提供し、即刻必要なサポートが提供できるようにすることだ」と述べた。

去る2月にFacebookのCEO、マーク・ザッカーバーグは「〔Facebook上で〕自殺が起き、そのいくつかはライブストリーミングされるという恐ろしい出来事があった。誰かが事前に気づき、適切に通報していればこうした悲劇は防止できたかもしれない…人工知能はこの面で優れたアプローチを提供できると思う」と書いている

20億人からのユーザーをかかえるFacebookがこうした措置に踏み切ったのは賞賛されるべきだ。Facebookはユーザーがつながり合える仕組みを作ったが、そればかりではなく、不幸にも、ある種のリアルタイムの無法地帯を作り出してしまった。Facebook Liveは自他に暴力を加え、それを見せびらかそうとする衝動を持ったユーザーにも好適なとチャンネルとなっている。.

世界的なコミュニケーション・プラットフォームの構築には他のテクノロジー企業以上の重大な責任が伴う。Facebookはこうした責任を受け入れていくしかないだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook、フォローしているロシアの選挙妨害アカウントがわかるツールを提供へ

Facebookは、ユーザーがフォローしているFacebookページやInstagramアカウントがロシアの選挙ゴロと関係しているかどうかを知らせるツールを開発している。今年末までにFacebookヘルプセンターで提供予定のツールは、ユーザーがフォローしている、ロシアのInternet Research Agency(IRA)に関係のあるアカウントを表示する。

IRAはロシアのサンクトペテルブルグに拠点を置くグループで、ロシア政府と密接につながっている。2016年の米国大統領選挙で虚偽の情報を流して国の分断を促した組織として知られる。Facebookは将来の選挙への干渉を阻止するとともに、前回の選挙妨害についてもできる限り情報を明らかにしようとしている。

ただし、このツールはユーザーが実際にロシア人選挙ゴロの広告や投稿を読んだかどうかは教えてくれない。選挙妨害コンテンツに遭遇したFacebookとInstagramユーザーは1.46億人にのぼる。Facebookによると、ロシアの偽情報をフィードで直接見た米国ユーザーは2900万人だが、シェアされた記事を見た人が1.26億人、広告を見た人が1000万人いる。Instagramでは広告と記事をあわせて2000万人の米国ユーザーが偽情報を見ている。

ユーザーが見たり反応した妨害記事の全リストが提供されればもっと役立つだろう。それでもこのツールは、ユーザーがフォローしていなくても、記事を見たりクリックしたことのあるアカウントのリストを見ることができる。選挙妨害に関する上院聴聞会でFacebookの法務顧問 Colin Stretchは、「問題のコンテンツに接したかどうかを個別に特定して正確にユーザー伝えるのははるかに困難な作業だ」と語った。

議会はFacebookとGoogleとTwitterに対して、今日までに選挙妨害に関わる透明性の改善計画を提出するよう要求しているので、GoogleとTwitterがどのように情報を公開するかに注目したい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、開発者向け機能を大幅削減。アプリ招待やアプリ用いいね!ボタンを廃止へ

Facebookの通知フィードがFarmVilleをプレイしませんかという招待状で埋められてからずいぶん時間がたったが、あのおぞましい日々はことあるごとに思い出している。しかし、アプリの客を増やすためのツールは終わりが近づいている。Facebookは、App Invitesをはじめとする数多くのデベロッパー向けツールを今後数カ月のうちに廃止すると発表した

ほかにも、ネイティブアプリ用「いいね!」ボタン、App Links Host、コメントのミラーリング、送信ボタン、シェアインサイト、フォローボタンなどが来年2月6日で終了する —— 「[Facebookが]デベロッパーコミュニティーのために新しい製品を作るために」というのが理由だ。

Facebook SDK バージョン4.28でApp Invitesは終わり、このツールを頼りにしていたデベロッパーのための代替品もすぐには出てこないないようだ。コメントのミラーリングもなくなる。このプラグインを使うと外部サイトのコンテンツにFacebookコメントを表示することができる。今後コメントはFacebook本体にのみ表示される。

シェアインサイトはFacebook Analyticsの中にある機能で、Facebookページ管理者にとって、コンテンツをシェアしているユーザーの地域や年齢層のトレンドを見渡す重要なツールだった。

Android/iOSのモバイルアプリ用ネイティブいいね!ボタンを使うと、企業はサイトやアプリからユーザーを離れさせることなくニュースフィードに入り込むことができる。こうしたツールを廃止する背景には、Facebookが無料提供をやめて、企業や組織にはFacebookページを自らの本拠地と考えて適切な扱いをしてほしいという考えがあるようだ。

今回の変更にみられる傾向のひとつは、Facebookがウェブのつながりを全体的に軽減しようとしていることだ。対象となっている多くの製品は、サイト外での体験を充実させようとしているが、今のところそれは、Facebookの肝心な体験から目をそらさせることにしかなっていない。各機能はあと90日間生き延びられるが、そこでおしまいになる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebookが分散ネットワーキング〜ルーティングソフトウェアOpen/Rをオープンソース化

Facebookはこれまでも、内製のさまざまなソフトウェアやハードウェアをオープンソースのコミュニティに寄贈してきた。そして、今日(米国時間11/15)またまた同社がオープンソース化したのは、同社のモジュール構造のネットワークルーティングソフトウェアOpen/Rだ。

Facebookは当然ながら、ネットワークの運用に関してFacebookならではの、ど外れたスケールのニーズを抱えている。何十億ものユーザーがリアルタイムでメッセージングし、絶え間なくコンテンツをストリーミングしている。そのため、独特の問題を数多く抱えるFacebookは、中でもとくに、ネットワークのトラフィックに関して、従来的なプロトコルでは間に合わないのでそれらを使わないルーティング技術が必要、と痛感していた。

Facebookの技術部長Omar Baldonadoは、こう説明する: “Open/Rは、分散ネットワーキングアプリケーションのためのプラットホームだ。それは、ネットワークの、さまざまな部分の上で動く。そしてそのために、これまでのルーティングプロトコルを使わずに、現代のさまざまなネットワークをプログラミングしコントロールする自由度をわれわれに与える”。

それは最初、FacebookのワイヤレスのバックホールネットワークTerragraphのために開発されたが、Facebookのネットワークバックボーンなどそのほかのネットワークでも使えることに、すぐに気づいた。Facebookのネットワーク本体の中でさえも、それは使える。

同社のトラフィックは常時きわめて大きいし、その条件も頻繁に変化している。そんなネットワーク上では、トラフィックをルーティングするための新しい方法が必要だった。“ネットワーク全体にわたるトラフィックの動的な条件を考慮に入れながら、アプリケーションごとに最良の経路を見つけたい(ルーティングしたい)、と思った”、とBaldonadoは語る。

しかし、社内だけでもそれだけの応用性があるのなら、パートナー各社やそのほかのネットワーク運用者、それにハードウェアのメーカーらは、このツールの能力をさらに拡張できるはずだ。このツールでは実際にJuniperやAristaなどのパートナーとすでに協働していたが、完全にオープンソースにすれば、デベロッパーたちが、Facebookが考えもしなかったことをその上に実装していくだろう。というわけでFacebookの技術者たちは、これをオープンソースにすることの将来性と、それがもたらす価値について、前向きに考えるようになった。

Facebookもそうだが、そのほかの大手Web企業も、ネットワーキングのソフトウェアやハードウェアをますます多くオープンソース化し始めている。最初は完全に自分たちのコントロールの下(もと)にソフトウェアを完成させ、そのあと、それをオープンソースにして、ほかの人たちの能力による改良を期待するのだ。

“このツールは、ネットワークの分散化〜非集積化(バラバラ化)という今および近未来のトレンドの一環だと思う。ハードウェアと、その上のソフトウェアの両方をオープンにすれば、それは誰にとっても利益になる”、とBaldonadoは述べている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ユーザーが自分のヌード画像をアップロードするリベンジポルノ対策でFacebookが自己弁護

Facebookの安全性担当のトップAntigone Davisが、今オーストラリアでテストしているリベンジポルノ対策について説明している。この対策では、ユーザーが自分のヌード写真やビデオをMessengerに送り、Facebookはそれに、同意のない露骨なメディア(non-consensual explicit media)というタグをつける。

説明の中でDavisは、こう書いている: “この小規模なパイロット事業では、人びとが写真を前もってFacebookに送り、それがまったく共有されないようにする、という緊急的手段をテストしたい。この事業の参加/利用は、完全に自由意志である。それは予防的措置であり、それにより、画像が広範囲に共有される劣悪な状況を防止できる”。

Facebookはこれを、オーストラリア政府のeSafety部門と共同で行っており、それにより個人的な画像が本人の同意なく共有されることを防ぐ。リベンジポルノをやられる危険性を感じた者は、eSafetyに連絡する。すると同部局は、Messengerを使って自分のヌード写真を自分宛に送るよう、教える。今後はFacebookのハッシングシステムが画像を認識するので、画像そのものを同社のサーバー上に保存する必要はない。

eSafetyは画像にアクセスできない、とDavisは明言しているが、“FacebookのCommunity Operationsチームの専門的に訓練された社員”が、ハッシングする前に画像を検分することはある、という。ハッシングが終わったら写真を送った者に通知して、写真をMessengerから削除するよう求める。その時点で、Facebookはその画像をサーバーから削除する。

FacebookのCSO(Chief Security Officer) Alex Stamosのツイートによると、人びとが自分の写真を送ることに多少のリスクは伴うが、それは、“人びと(主に女性)が、非合意のあからさまな画像(NCII)をポストされることをやめさせられない、という、毎日のように起きている深刻で現実的な危害と対比した場合には”、許容できるリスクだ、という。

NCIIは、non-consensual intimate imagery(非合意の露骨な画像)の略だ。Stamosはさらに続けて、Facebookはデータを保護するための対策を講じており、復元不可能なハッシュだけを保持する、と言っている。

しかし一部には、画像のアップロードを必要としない、もっと良い方法があるはず、との批判もある。たとえば画像のハッシングをローカルにやって、ハッシュ値だけをアップロードするやり方だ。また、未成年者が自分の写真を送らないようにするための、年齢制限措置はあるのか?

ハッシュの計算をローカルでやれ、という説に対してStamosは、“写真のフィンガープリントアルゴリズムは通常、悪用を防ぐためにクライアントには含まれていない。人間の目が不正な報告を検出して防げるための方法が、必要である”、と応えている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Messengerで自分に自分のヌード写真を送ればよい――Facebook、リベンジポルノ防止手法をテスト

Facebookはオーストラリアでリベンジポルノの拡散を防止するための新しい手法をテストしている。ABC(Australia Broadcasting Corporation)の記事によれば、この手法では、被害者になりそうだと感じたユーザーが自分自身のヌードその他の写真、ビデオをFacebook Messengerを通じて自分自身に送ることになる。Facebookはコンテンツを解析してハッシュを生成し、「公開に同意を得ていない露骨な内容」とタグづけし、その後の拡散を防ぐ。

Facebookはこの実験をe-Safetyというオーストラリア政府の機関と協力して実施している。なんらかの理由でリベンジポルノの対象になりそうだと感じた場合、e-Safetyに連絡して助力を得ることができる。e-SafetyはユーザーがFacebook Messengerを利用することを勧めるかもしれない。この場合、Facebookはアップロードされたコンテンツを解析し、将来同じ画像、ビデオが投稿された場合に備える。

e-Safetyのコミッショナー、Julie Inman GrantはABCのインタビューに対して「Facebookは写真、ビデオそのものを保存しない。人工知能と機械学習テクノロジーを利用してコンテンツを処理し、取り出したハッシュのみ保存する。誰かが同じコンテンツをアップロードしようとすると、Facebookはそれを認識し、アップロードを拒否する」と語った。

今年4月、Facebookは新しい写真のマッチング・システムを利用し、すでにリベンジポルノだとタグづけされた写真を認識し、再シェアを防ぐという対策をアメリカで導入している

Facebookは女性海兵隊員がFacebookとInstagramでハラスメントの被害を受けた後、同種事件の再発を防ぐ対策の導入を始めていた。

ABCの記事でFacebookはヌード写真などをMessengerで自分自身に送ることによりリベンジポルノを防ぐ手法はオーストラリアを含めて4カ国でテスト中だと語っている。他の3カ国がどの国であるかは不明だ。

私はFacebookにコメントを求めておいたので、返事があればフォローする。

画像: Erik Tham/Getty Images

〔日本版〕Facebook Messengerでは送信相手に自分自身を指定することができる。またhttps接続なのでトラフィックは暗号化されている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

FacebookやWeWorkその他約1000社の企業が使う、新興ノベルティ企業Swag

ノベルティ、特に良いノベルティは大切かもしれない。ここがSwag.comが目を付けた場所だ。15ヶ月前に創業した同社は、自社ブランドのために高品質なノベルティを求める企業たちに、役に立つビジネスを目指している。

Swagの共同創業者Jeremy Parkerは「多くの人はノベルティをゴミ扱いしていますが、そうである必要はありません」とTechCrunchに語った。「もし適切に作られていたとしたら、素晴らしいマーケティングツールになるかもしれないのです」。

Swag.comは、例えばウォーターボトル、傘、シャツ、ジャケット、USBドライブ、バッグ、その他のアイテムを、パタゴニアやケースロジックといったブランドから提供している。製品を選んだら、デザインをアップロードし、印刷する枚数を指定して、Swagが承認のための最終モックアップを送付してくるのを待つことになる。

標準生産期間は約15日間だが、少しだけコストが上乗せされるプライオリティ生産は10日間で終了する。顧客がモックアップを承認するまで生産は開始されない。Swagは製造業者やベンダと直接連携するため、在庫を保持する必要はない。

「在庫を持たないバーニーズのようなものですね」とParkerは語った。

Swagには現在、Facebook、Evernote、WeWork、Wazeを始めとする約1000社の顧客がいる。WeWorkでは、Swagは共同作業スペース用のアプリに統合されていて、現在オフィス向けサービスの第1位にランクされている。

WeWorkのアカウントコーディネーターであるCasey Caddenは「注文の度に、完璧な商品を届けてくれるので、私たちはSwag.comが大好きです!」と感想を述べている。「Swag.comのすべての製品は、詳しく検査され、テストされていて、最高品質の製品だけが提供されています。そして、信じられないほど使い易いのです」。

設立以来、Swagは100万ドル以上の売り上げを達成した。SwagをCustomInkなどの他の競合他社と差別化しているものは、細部への注意だ。例えば、Swagは各ブランドの色が、パントーンマッチした正確なものであることを保証している。

最近Techstars Chicagoを卒業したSwagは、シードの資金調達で約80万ドルを調達した。Parkerによれば、同社は更に100万ドルのラウンドを終わらせつつあるということだ。

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(翻訳:Sako)

ロシアがFacebookに出稿したフェイク広告の一部を下院の委員会が公表、その画像もある

どれだけの量のロシアによるコンテンツがソーシャルネットワーク上に流通したのか、今テクノロジー企業はそれを探り当てようと焦っているが、正確な計量は不可能だろう。しかしここにご紹介する議会資料は、アメリカ社会に怒りと分断をもたらそうとした、外国勢力によるFacebook上の広告操作の、実態の一端を見せてくれる。

今日(米国時間11/1)下院の諜報委員会が、ロシア政府とつながりのある団体等が出稿したFacebookとInstagram上の政治広告の事例集を公開した。これらの広告はすべて、アメリカ社会の分断を教唆しており、政治的な個人攻撃臭のあるものも少なくない。同委員会は先月、Facebookが提供した3000件の広告をすべて公開すると匂わせたが、今回はロシア政府筋の出稿と思われる、人物ではなく政治的案件に関わる広告のサンプル25件にとどまった。読者がPDFを扱わずにすむために、本誌はそれらをここにまとめた。

下表でお分かりのように、あらゆるものが攻撃にさらされている。それらロシアからの広告は、極右と極左の両方、黒人人権活動家やムスリム、キリスト教徒、LGBTQの人びと、銃の保有者、そしてIvanka Trumpのジュエリー製品まで標的にしている。

ご存知のとおり広告費は、その広告が生成したインプレッション数とクリック数にほぼ比例するが、これらの広告の中には、それが1000ドルを超えたものも少なくない。もちろん、‘すべて’ではないが。

それらの‘成功広告’がどれか、それも分かっているが、ここでは広告の代表的な例だけでなく、それらのコストとターゲット層、そしてその成績を表にまとめた。これのWebバージョンとして、読者がソートできる表もあり、そこにはそれらの広告の画像へのリンクもある。お楽しみを!

〔ここに表が表示されない場合は、Webバージョンをご覧ください。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Facebook四半期決算、利益47億ドルで株価は新高値――ロシア疑惑は影響せず

Facebookはロシアの大統領選への介入疑惑を巡って下院情報委員会の公聴会で事情を尋ねられている最中だ。しかしこの問題に関する懸念は第3四半期の決算の好調さに消し飛ばされたらしく、同社の株価は新高値をつけた。

それでも共同ファウンダー、 CEOのマーク・ザッカーバーグは決算発表の際のいつもの決まり文句、「われわれのビジネスは順調に推移した」にとどまらず、以下のように追加した。「しかしわれわれのサービスが人々を結びつけるという目的に反して不当に利用されたのであればビジネスの好調さには意味がない。われわれはこのプラットフォームの悪用を防ぐために全力を挙げている。セキュリティーの確保への投資は莫大なものになるため利益率に影響が出るはずだ。しかし社会を守ることは利益を最大化することよりはるかに重要だ」。

今日(米国時間10/31)、Febookが発表した2017年第3四半期の決算はきわめて好調で、 セキュリティー投資の強化の影響が出るとすれば来期以降のことだろう。今期の利益は対前年比で79%のアップ、47億ドルとなり、アナリストの予測を上回る四半期がさらに続いた。売上は103億ドル、1株あたり利益は1.59ドル(GAAP)だった。アナリストの予測はそれぞれ984億ドル、1.28ドルだった。Facebookの1株あたり利益は対前年比で76%アップという驚くべき数値となった。

売上は対前年比47%アップ、 で2016年同期の数字が56%からやや減少した。これはFacebook自身が「広告出稿スペースが底をつきつつある」と以前から警告していた。Facebookの広告売上に占めるモバイルの割合は87%から88%へわずかに上昇した。モバイル広告が占める割合はそろそろ安定期に入ったようで、デスクトップからモバイルへのシフトはほぼ完了したようだ。DAU(1日当りアクティブ・ユーザー)の平均売上は7.51ドルで1年前の5.95ドルから26%%アップした。FacebookのDAUの伸びは16%であったのに対してそれ以上に売上が伸びたということはFacebookの収益化能力がさらに向上中であることを意味する。

ユーザー数に関してみると、MAU(月間アクティブ・ユーザー)は20.6億人、前期末の20.06億人から3.19%のアップとなった(前期は3.4%のアップだった)。DAUは13.7億人で対前期比3.8%のアップだ。Facebookのいわゆる「スティッキネス」、つまりMAUのうちどのくらいの人数がDAUとして戻って来ているかという率は2016年第1四半期以来ほぼ横ばいで66%だ。しかしこの数字はスティッキネスとして異例に高い。サービスは時間と共にユーザー離れを引き起こし、スティッキネスが低下するのが通例だ。

四半期決算が発表される直前のFacebook株価は182.66ドルで、その後時間外取引で1.28%アップした。Facebookの手持ち資金は第3四半期末で382.9億ドルと極めて潤沢で、いつでも大型の買収を行える。

決算説明の電話記者会見でザッカーバーグは政府の広告規制に触れ、「適切に実行されるのであれば歓迎すべき方向だ」と述べた。ただしFacebookは自主規制の方向で努力している。

ここ数か月、メディアの間ではFacebookに関して懸念が高まっていた。ロシアの大統領選干渉に関連してFacebookのセキュリティー強化によってパブリッシャーのページがニュースフィードの上位に表示されなくなり、別の表示順位の低いフィードに隔離されるのではないかという噂されたためだ。しかしユーザー体験を優先するFacebookの方針はさまざまな批判を乗り越えてFacebookのビジネスを今期も成功に導いた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

WhatsAppにやっと誤送信メッセージを送信先で取り消せる機能が実装された(7分以内)

WhatsAppでやっと、メッセージの送信先を間違えた場合の取消ができるようになった。

それは、相手との会話中にメッセージを削除できる方法だ。

これまでの削除機能は、メッセージの送信者のところで削除するだけだから、ほとんど意味がない*。相手はふつうの受信メッセージとして、それを読めてしまう。しかし今度のアップデートでは、“delete for everyone”(みんなに対して消す)機能が加わり、そのメッセージをすべてのチャットから消せる。そして、メッセージが削除されました、という通知が表示される。〔*: LINEの削除機能も現状では送信元削除のみ。〕

この機能は目下展開中なので、全員には行き渡っていない。ぼくはまだだが、本誌編集部では少なくとも一人がアップデートされている。詳細はWhatsAppのFAQ ページに書かれている:

みんなに対してメッセージを削除するには

全員に対しメッセージを削除することにより、チャットのグループや個別のチャットに送った特定のメッセージを削除できます。関係ないチャットにメッセージを送ったときや、誤記のあるメッセージを送ったとき、この機能は便利です。

削除されたメッセージは、相手のスマホ上で“This message was deleted”(このメッセージは削除されました)と表示されます。あなたのチャット画面上でこの表示が出たら、メッセージの送り手が全員宛にそのメッセージを削除したことを意味します。

この全員削除機能が有効なのは、メッセージを送ってから7分以内です。7分を超えたら、誰のスマホ上からも、そのメッセージを消すことはできません。

これは新しいアップデートで提供される機能なので、相手もWhatsAppの最新バージョンを使っていないと、この機能は使えない。現時点ではこのことは大きな障害物だが、時が経つにつれてアップデートが広まり、さまざまな会話で、まずいorやばいメッセージをアンドゥーできるようになるだろう。

でも、多くのWhatsAppユーザーが、遅すぎだよ!、と言いたくなるだろうね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa