遊びのための模型のドローンも登録対象とするFAAの規則を連邦裁が否認、単純にホビイストの勝利にはならない模様

FAA(連邦航空局)のドローン登録データベースが今週、連邦控訴裁判所の裁定で大きな問題にぶつかった。裁判所はドローンのホビイストJohn Taylorの、今の法律では模型のドローンが属する分類〔規制対象機種の分類〕が決まっていない、という説を受け入れたのだ。

Brett Kavanaugh判事はこう声明している: “Taylorは、FAAには彼に登録規則を適用して登録を要求する法的権限があると考えていない。Taylorは正しい”。

裁判所は、ドローン登録データベースが2012年のFAA Modernization and Reform Act(FAAの現代化と改革に関する法律)に違反している、と主張した。その法律は、“模型の航空機に関してはいかなる規則も規制も公布しない”、と言っている。

そのデータベースは、アメリカにおけるドローン保有者の増大に対応するために、2015年に提案された。ドローンの増加は政府に、プライバシーと安全性に関するさまざまな懸念をもたらした。FAAは今回の裁定について控訴するか、別の方法で同様のシステムをセットアップすることを選ぶだろう。

FAAのスポークスパーソンはこう語る: “連邦控訴裁の裁定はドローンの登録制と関連しているので、細心に検討している。FAAは、ドローンが安全に操縦され、セキュリティやプライバシーの脅威をもたらさないために、登録制と操縦に関する規制を設けている。われわれは目下、裁定に対するわれわれの選択肢と対応を考慮中である”。

ドローンの国際的な業界団体Association for Unmanned Vehicle Systems International(AUVSI)も、裁定に不満だ。同団体のCEO Brian Wynneは、次のようなコメントを本誌にくれた:

AUVSIは、レクリエーション用の無人航空機(unmanned aircraft systems, UAS)の登録に関するFAAの規則を認めないとする、アメリカ連邦控訴裁判所の決定に幻滅している。UASの登録は、国の空域を利用する者の責任と義務を明確にし、不注意で粗暴な行動を抑止して安全の文化を作り出すために重要である。われわれは、有人と無人の両方を含む航空界全体にまたがる継続的責任を確立するために、議会と協力して法的解決策を策定する計画である。

ドローンの売れ行きはアメリカで急成長している。NPDによると、2016年2月からの1年間で、それまでの全売上に相当する台数が売れている(すなわち一挙に倍増)。その、FAAの規則ができてからの1年間で、登録台数は55万台、登録料は5ドル、そして違反者は罰せられる。

このたびの裁定は、規制を制約と感ずるホビイストにとって勝利と見なされるが、今後ホビイスト向けの小型機種を出すと予想されているDJIなどのドローンメーカーは、この件ではFAAに同調している。

“ドローンの登録に向かってのFAAの革新的なアプローチは、きわめて合理的である。登録はドローンの操縦者に責任と教育をもたらす”、DJIの法務担当VP Brendan Schulmanは、本誌宛の声明でそう述べている。“FAAのプログラムを妨害する法的問題は、業界と政策立案者双方の協力で解決されることを、期待する”。

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Google I/Oで行方不明者になったATAPチーム、ハードウェアチームにマージされていた

これまでの数年間、GoogleのメインのデベロッパーカンファレンスであるGoogle I/Oでは必ず、同社の‘秘密の’研究開発部門ATAPが、単独でキーノートを行った。そしてそれは、Googleがそのもっとも実験的でおもしろいプロジェクトを紹介する機会になることが多かった。しかもATAPのキーノートは、そのほかの大型で派手なI/Oのキーノートよりおもしろいときもあった。でも今年は、I/Oのスケジュールのどこを見ても、ATAPの文字はない。

今週初めに出たBusiness Insider誌によると、ATAPチームのミッションは、前のトップRegina DuganがFacebookに寝返って以来変わった。たしかに数週間前彼女は、FacebookのF8カンファレンスに姿を見せていた。そしてやはり、I/Oにその姿はなかった。

途方もない夢のプロジェクトを追うGoogleのX部門と違ってATAPは、I/Oの機会に必ず、その最新のプロトタイプを紹介した。ジェスチャー検出のための超小型レーダー用センサーや、今ではLevi’s(リーバイス)の製品になっているセンサー内蔵ジャケット、モジュール化スマートフォンProject Ara(これは廃案になった)、パスワード不要の認証システム、などがその主なものだ。中にはけたたましく失敗したプロジェクトもあったが、自分たちのことを非正規特殊部隊と認識している彼らにとっては、失敗も成果のひとつだった。また、いずれも短期的なプロジェクトなので、失敗も最初から織り込み済みだった。

しかし、新しいリーダーRick Osterlohが率いる今のATAPは、前ほど自由気ままではないようだ。秘密性が前よりも増し、実験的というより、早期の収益化を目指したプロダクトに注力している。

今のGoogleでは、そうなるのも当然だ。Googleは全体的にも、前より真面目に収益化に取り組むようになっている。でもATAPのキーノートがI/Oで見られないようになると、その新しいバージョンがFacebookのF8に出てくる可能性もある。そうなるとそれは、Googleにとって喪失だ。

この記事を見たGoogleは、こう言ってきた: “ATAPの業務は通常通り行われております。約1年前に、彼らはRick Osterlohが率いるハードウェアチームの傘下に入り、Googleのハードウェア製品のための製品開発と技術開発に取り組んでいます。それらの製品や技術は、市場に出たり、弊社のポートフォリオに組み入れられたり、あるいはGoogleのほかの部門で利用されたりするでしょう”



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Nectarが作った酒瓶の注ぎ口とストッパーは超音波技術+IoTでバーの在庫管理ができる…人気酒の‘飲み率’も分かる

レストランは売上の60%をアルコール飲料に依存している。だから、バーの背後の棚にしまわれたあと、お酒に何が起きるかを知ってることは、バーのオーナーにとってきわめて重要だ。そこでIoTスタートアップNectarは、超音波を利用して瓶の中のお酒の在庫管理ができる、ストッパーと注ぎ口をローンチした。

バーの常連が見ると、Nectarの注ぎ口とストッパーは、そこらに売ってるものと変わりない。でも、その黒いプラスチック製の外套の中には超音波センサーがあって、瓶の形と液体の深さを瞬時に捉え、その瓶から消費されたアルコールの量を計算する。

複数の瓶から集められたデータは、Nectarの在庫管理ソフトウェアに送られる。そこで消費量を容易に調べることができ、よく売れる/飲まれる瓶の再注文もボタンにタッチしてできる。

Nectarはテクノロジー系のスタートアップだけど、実態はNielsenなどの測定企業に近い。ただしテレビの視聴率ではなく全国のバーの瓶たちから集めた酒類の消費データは、広告主や酒造企業に、今後の宣伝戦略や製品計画のための貴重な洞察を提供するだろう。

NectarはJoe LonsdaleLior Susanから、455万ドルの資金を調達している。両人は自分のファンド、8VCとEclipse Venturesとは別にこの投資をしている。またCameronとTyler Winklevossなど、ホスピタリティー産業と縁のあるエンジェルたちも、この投資に参加した。

このストッパーと注ぎ口は、今予約を受け付けているが、発売日は未定だ。バーはこのセンサー付き製品の代金を払うのではなく、会費制でそれらを使用する。月額会費は299ドルからで、大きなバーほど高くなる。

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Amazonの新しい開発キットでAlexaの遠方界技術をさらに多くのサードパーティ製品が利用できる

昨年の12月に、部品メーカーのConexantが、製品にAlexaを組み込みたいと考えているサードパーティのメーカーのために、Amazonと共同して開発キットを作る、と発表した。さらにそのフォローアップとして、Alexa Voice Serviceのための開発キットAudioSmart Development Kitに、マイクロフォンが4つのキットが登場した。

Amazonは先月、同社の遠方界(far-field)技術をデベロッパーに公開し、そのとき披露された7マイクロフォンタイプのキットは、Echoの優れた音声認識技術を別の部屋からや、騒音の激しい環境でも十分に利用できる、とした。Conexantの製品は同じ効果を4マイクロフォンで実現できるとし、製造コストを抑える設計を訴求した。

でも、いちばん成功したのは2マイクロフォンタイプのようだ。同社によると、そのEcobeeとよばれる製品は、最近発表されたAlexa対応スマート・サーモスタットにも使われている。まさに、今さらスマートフォンに進出しても遅すぎるハードウェアメーカーは、さまざまなAlexa製品に活路を見出すしかない、かもしれない。

しかもそれは、Amazonにとっても大きな勝利だ。同社のEcho製品はいわば予想外のヒットだったが、今ではAlexaが世界的なメジャーになりつつある。だからこれからは、Amazonが何もしなくても、サードパーティのハードウェアメーカーが同社のスマートアシスタントの宣伝役になるわけだ。

ハードウェアメーカーは必要なスキルをAlexaに焼きこむだけでなく、その製品が既存の12000あまりのスキルにもアクセスできる。製品がいわば、‘仮のEcho’になる。そんなサードパーティのAlexa製品は昨年初めてローンチしたばかりだから、まだ勢いはないが、でもそれは結果的に氷山の一角になるだろう。

しかしもちろん家の壁がマイクロフォンだらけになれば、忘れていたプライバシーの問題が首をもたげる。

Conexantが嬉々として挙げるRBC Capitalの予測では、2020年のAlexa製品のインストール数は1億2800万台となる。もちろん、そのすべてがEchoではない。サプライチェーンの一角を占めるConexantのような企業とパートナーしたことによって、Alexaの採用は加速し、Amazonはスマートホーム市場に強力な地歩を築く。AppleやGoogleがそれに追いつくのは、たいへんかもしれない。

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SONY、新型ミラーレスカメラα9を発表。20コマ/秒連続撮影が可能

つい先ほどSonyはミラーレス一眼カメラのフラグシップモデル、α9を発表した。新しいG Master望遠レンズも同時に発表された。α9の特長は、積層型2420万画素35 mmフルサイズCMOSセンサーで、20 fpsの連続撮影が可能だ。来月から米国では4500ドル、カナダでは5299ドルで発売される。[日本語版注:日本での発売は未発表]

このオールインカメラは、あらゆるビデオブロガーとプロ写真家の夢と言える。

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α9の主な特徴:

・20コマ/秒の連続撮影
・最速シャッタースピード 3万2000分の1秒
・693測定点AFセンサー
・ファインダー視野率93%
・14 ビット Rawデータ対応
・フルフレーム 4Kビデオ
・AF/AE計算60コマ/秒
・ブラックアウトなし撮影
・振動なしのサイレント撮影

サイレント撮影は、動物を驚かせずに写したり、ホワイトハウスのような場所で雰囲気を壊さないためなど様々な場面で有効だ。

このほか5軸ボディー内蔵手ぶれ補正、イーサーネットポート、UHS-II SDカードスロットも装備している。当然ながらA9の消費電力は増加するがバッテリーも強化された。Zバッテリーは従来のフラグシップ機α7R IIの2.2倍の容量を持つ。

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新しいG Master望遠レンズは、5月のA9に続いて7月に発売される。100 – 400 mm f/4.5 – 5.6のズームで、価格は米国で2499ドル、カナダで3399ドル。

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GoogleがLG Displayに$875Mを投資してPixelスマートフォン用の曲面ディスプレイを作らせる?

あくまでも噂だけど、なかなかおもしろい。韓国のニュースサイトが、Googleが同社のPixelスマートフォンの画面を曲面にするために、LG Displayに1兆KRW(8億7500万ドル)を投資する、と報じている。LG Displayは、スマートフォンやタブレット用のディスプレイの世界的な大メーカーのひとつだ。

そのニュースサイトYonhap News Agencyの記事は、業界筋の話としてそれは、単なる部品の発注金額ではなくて、戦略的投資だ、と言っている。Googleは今後のPixelスマートフォン用のOLEDパネルの、開発の全体に関心を持っているからだ、という。そしてそれによって、Samsung Displayなどほかのサプライヤーへの依存度を下げる。Samsungの姉妹会社Samsung Displayは、AppleのiPhoneなど用の仕事もしているが、これからはGoogleがほぼ独力でPixel用の曲面ディスプレイを開発生産していける。

この記事に関して、Googleはノーコメント、LG Displayはコメントのリクエストに対して無言だ。

昨年10月にローンチしたPixelは、大好評だった。本誌TechCrunchのレギュラー・ライターBrian Heaterにいたっては、“Androidの最良の代表機種”、と激賞した。

でも、曲面ディスプレイはSamsungが元祖だ。それは、2013年だった…Samsung Galaxy Roundをおぼえておられるかな?! そして今ではフラグシップ機のGalaxy S8にも、不運だったNote 7にもある。

そしてiPhone 8をめぐる最新のうわさ話によれば、あのAppleも曲面スクリーンを検討している、という。

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Nvidiaの最上位グラフィクスカードの最新バージョンTitan XpはMacもサポートする

Nvidiaはグラフィクスカードの最上位機種Titanを毎年アップデートするから、火曜日(米国時間4/4)にTitan Xpが発表されたのも自然な成り行きだ。Titan Xpの新しい仕様は、毎秒11.4Gb(!)の高速メモリGDDR5Xが12GB、1.6GHzのCUDAコアがコア数3840という大軍、そして12 TFLOPsのすさまじい処理能力を誇る(毎秒12兆の浮動小数点演算という意味だ!)。

このようなGPUはどんなWindowsマシンにとっても王冠上の宝玉だが、でもNvidiaはmacOSのユーザーを忘れていない。Mac用のドライバーのベータが提供されるのは、これが初めてだ(今月の終わりごろになる)。今度のMac Proはまだ出ていない高性能の新しいGPUをサポート、というのはもしかしてこれのことだろう。でもドライバーがあれば、旧型のMac Pro(黒いゴミ缶以前のやつ)でもパワーアップするから、来年の新デザインのProを待ちきれない人にもぴったしだ。

この桁外れに強力なグラフィクスパワーが、Nvidiaで1200ドルで直販されている

なお、Titanシリーズのグラフィクスカードは通常、Pascalというコードネームの同じプロセッサーアーキテクチャがベースだが、クロックを上げたりシェーダーを増やしたりしてパフォーマンスとビジュアルをアップしている。

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Apple、新しいiMacとPro用モニターも開発中

今日午前、Appleは報道関係者と異例の会見を行い、Mac Proを根本的に見直す計画について語った。しかしその話し合いでは、いくつかほかのハードウェアの話も出た。新しいiMacは積極的にプロユーザーに焦点が合わされ、Mac Pro専用にデザインされたスタンドアロンのディスプレーも計画されている。

いずれについても詳細は明らかになっていないが、この会社が新製品の全体戦略について進んで話したことだけでも、これまでにない透明性を示すものだ。いずれもプロユーザーをターゲットにしているが、別の視点から焦点を当てているところが興味深い。

Appleは会見を通じて、iMacが益々プロユーザーに使われるようになっているという認識を表した ― オールインワン機の能力が向上したことと、Proが3年以上本格的にアップグレードされていないことの両方が理由だろう。2018年にMacを見直す一環として、新しいiMacの仕様はプロにとってさらに魅力の増したものになる。

タッチスクリーンが採用される可能性は低い。Surface Studioを始めとするWindowsオールインワン機との競争はあるものの、AppleはiOSとMacOSの製品ラインを分けることにこだわっている。少なくとも現時点では、プロユーザーにはMac製品とiPad Proなどのデバイスを両方使って欲しいとAppleは思っている。

「様々な作業がある中では、それがベストだと考えているからだ。ユーザーには安心して複数の製品を買ってもらいたい。いや買うよう勧めている」とSVP Crraig Federighiは冗談交じりに話した。

Appleは来年に向けて、新しいMac Proと共に独自のディスプレーも開発している。昨年新MacBook Pro専用の5Kモニターで、LGと協力したのとは違うやり方だ。もちろん、そのモニターがルーターの近くに置かれると表示に問題が起きるとわかったことで、提携関係にひびが入ったことも理由に違いない。

あれはAppleにとって絶対に避けたいバグであり、今回新しいMac Proとモジュール部品を一から作り直すことになった理由の一つかもしれない。

「新しいMac Proは本質的にモジュラーシステムであり、我々はPro用のディスプレーも作っている」とPhil Schillerは語った。「ただしどの製品も今年中にみなさんが目にすることはなく、今は準備を進めているところだ。Mac Proモジュラーシステムを求めている当社のプロユーザーのために素晴らしい製品を作ることは非常に重要だと考えている。それには今年だけでは足りない」。

それまで待ちきれない人のために、スペックをアップグレードしたMac Proが今週発表される予定だ。

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iPhone 7がHIV/AIDSとの戦いを支援するために真っ赤な色になった

これまでの10年間、製品を赤く染めてHIV/AIDSと戦うための資金を集めてきたAppleがついに、その色を同社の最大の製品に採用した。金曜日(米国時間3/24)に同社は、iPhoneの鮮やかな赤いバージョンを発売する。それは慈善団体(RED)との、共同事業だ。

これまでと同じく赤いデバイスの売上の一部は、サブサハラアフリカでその疾病と戦っているグループへ支援される。これまでの寄付総額は、1億3000万ドルに達する。それはこの慈善団体が得た援助総額4億6500万ドルの1/4以上にあたる。(RED)のCEOによると、企業の寄付としてはAppleが最大である。

CEOのDeborah Duganは、プレスリリースの中でこう述べている: “世界でもっとも愛されているスマートフォンのグローバルなリーチと、私たちのサブサハラアフリカで抗レトロウイルス薬による救命医療へのアクセスを増やそうとする努力が結びつくことにより、顧客には、この新しくて美しい赤いiPhoneを買うことにより、Global Fundに寄与貢献して世界を変えていく、すばらしい機会が得られる”。

それはiPhone 7と7 Plusの、とても目立つデザインだ。鮮やかな赤のバックと、白いフロントベゼル、その組み合わせは、Appleの清廉潔白な企業姿勢に似合っている。背面のAppleのロゴだけは、反射性のあるシルバーだ。

この赤いiPhoneのほかには、Beatsのヘッドフォンなどのアクセサリが(RED)のバナーつきで売られる。赤いiPhoneは779ドルだ。今週シアトルで発売され、その後、今月中に世界の40か国に展開される。4月には、さらに5つの国が加わる。

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Apple、iPhone SEの16GBをようやく廃止、4万4800円で32GBが手に入る

新しい4インチ画面iPhoneは、ストレージが32 GBまたは128 GBとこれまでの16 GBと64 GBからそれぞれ2倍になった。大容量モデルは50ドルアップの499ドルになるが、入門機は399ドルに据え置き。

あらゆるiOSデバイスの例に漏れず、ユーザーが交換可能なメモリーカードで容量を増やすことは一切できない。ストレージは与えられたものを使うしかない ― よって容量の増加は大歓迎だ。

クパチーノはiPhone SEを1年前に発売し、去る2012年にiPhone 5でデビューした4インチディスプレイを復活させた ― そして小さなスマホの愛好者を誘惑した。ただし、大容量ストレージはついてこなかった。

実際Appleは、スマートフォンでリッチメディアをシェアするこの時代にわずか16 GBの端末を売り続けていることを批判されてきた。そして、ようやく耳を傾けた ― 最低価格のiPhone SEを価格はそのままにストレージを倍増した。

【日本語版注:日本では32GBが4万4800円、128 GBが5万5800円】

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ARMの次世代チップは人工知能にフォーカスした設計になる

ARMが今日発表したDynamIQなるものは、同社の次世代モバイルプロセッサーの基礎となる新しい技術だそうだ。モバイルのチップメーカーは将来の製品について語るとき、すごく饒舌だが、とくに今回のARMは“マイクロアーキテクチャの2011年以降における最大の変化”という、最大級の主張だ。

同社がとくにプロセッサーのスピードを強調するのは、将来の人工知能を意識しているからだ。確かに人工知能は、今後数年間、モバイルコンピューティングにおいてもますます主流の技術へと成長していくだろう。それは、スマートアシスタントや自動運転車や、それらを超えるものが、おびただしく繁茂する未来だ。

このチップメーカーのAIに関する主張は、確かに謙虚ではない。3年ないし5年後には、今の50倍の性能になるそうだが、しかしその数字は、同社によれば、あくまでも今あるAIアルゴリズムに基づく“控えめな予想”だそうだ。

その技術の普及についても、ARMは控えめな言い方をしない。そのほかのモバイルチップメーカーが自分の製品について言うときと同じく、同社も、モバイルに限定されないさまざまな広範囲なコンピューティングプラットホームをターゲットにする、と言う。確かに同社はここ数年のIoTデバイスの大ブームにおいて、多芸なコンポーネントメーカーとして自己を確立したから、これだけ大言壮語する資格があるかもしれない。

DynamIQチップの同社による位置づけは、(今後ワークロードがさらに増える自動運転車の)車載用と、インターネットに接続される家庭用デバイス、そしてもちろん、スマートフォンなどなどだ。Microsoftはすでに12月に、今後のアプリケーションの基礎をまとめ上げ、それらのアプリケーションはARMのモバイルプロセッサーに載る、と発表した。そのオペレーティングシステムが、より多様なデバイスに使われることを期待しているのだ。

またMicrosoftは先週ARMにおいしい言葉を進呈し、Windows Server OSは同社のチップでも動く、と言った。そのニュースが、今日の発表の前触れだったのかもしれない。ARMはDynamIQのアーキテクチャを、サーバーやクラウド、そして最近の新しいネットワーキングアプリケーションを担うコンピューティングハードウェアにも、推していくつもりだからだ。

発売日などは発表されなかったが、2021年までには、ハードウェアパートナーたちが今よりも1000億多いARMベースのチップを売る、と述べた。2013年から2017年までの販売総数はおよそ、その半分なのだが。

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ボールと選手全員にセンサーをつけてバスケの試合をリアルタイムで分析するShotTracker、ファン用アプリもある

今週のクールなスポーツハードウェアは、こいつだ:

カンザスシティーのShotTrackerが作ったチーム用のシステムは、バスケットボールの試合の最初から最後までの経過データをリアルタイムで収集分析する。そのデモが、今週カンザスシティーで開催されているトーナメントNAIA D1 Men’s National Championshipの、31の出場チームすべてに対して行われている。トーナメント戦用のリアルタイムの自動化データ収集システムは、これが初めてだ。

まず、各選手は自分の靴紐に小さなセンサーを結びつける。ボールの内部にも、センサーがある。そしてコートの周囲にも、垂木の高い位置にセンサー〔受信器?〕があり、ボール内と各選手のセンサーの位置を追う。10名の選手とボールがコート内にあるかぎり、それらの位置をリアルタイムで追い続ける。

そのデータから、各瞬間の選手とボールの位置と動きが三次元で分かるが、システムはそれらのデータをリアルタイムで分析する。そしてユーザーには、シュートチャートや、シュート試投、その成功、失敗、ターンオーバー、アシスト、スチール、リバウンド、などがいつどこで起きたか分かる。

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監督とチームはそれらのデータにリアルタイムでアクセスでき、観客のファンたちもShotTrackerのアプリで見られる。以前はデータの収集も分析も複数の人間による人力だったので、お金のないチームにはできなかった。

ShotTrackerが最初にローンチしたのは、アマチュアの選手がシュートのフォームを改善するためのハードウェアデバイスだった。そしてそのあと、今の、リアルタイムでデータを分析するチーム用製品に方向を変えた。

同社は最近、Magic Johnsonと元NBAのコミッショナーDavid Sternから500万ドルのシード資金を調達した。

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Alcatelの一風変わった新スマホは背面にLED満載

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人間か何が好きかわかるだろうか?光だ。色鮮やかに点滅する光。何かを知らせるための光や楽しむための光。たくさんのたくさんの輝く光。AlcatelのA5 LEDの裏側で光るライトのように。それは、他にこれといった特徴のないスマートフォンに付けられた楽しい機能だ。

同じTCLのBlackBerry KeyOneがデビューしたモバイルショウで発表されたA5は、TCLが発売した2番目に興味を引いたスマートフォンというわかりにくい特徴をもつ。しかし、そもそもこれは本格的な端末ではない。90年代前半に裕福な家のクールな子供たちが履いていた靴底がライトアップされたスニーカーのモバイル版だと思ってもらえればいい。

LEDアレイには様々な通知と関連付けられていて、メールの他Twitter、Facebook、Snapchat等のSNSと連動してLEDが点滅し、サービス名の頭文字がスクロールする。

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端末は何もない状態で出荷され、LEDにはユーザーが様々な機能を割り当てられる。スピーカーから流れる音楽に合わせて点滅させてもいい。付属のカラーキャプチャーアプリを使えば、スマホのカメラで撮った写真に背面をマッチさせることもできる。

実はこのシステムはモジュール化されている(Moto Zほど完全にではない)。LEDアレイは、端末の電源に直接接続されるいくつかの背面パネルの1つで拡張バッテリーと同じ扱いだ。

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商品のターゲットは、初めて携帯電話を使うユーザーだ ― あるいは関連報道が大げさに言うところの「若くてエネルギッシュなエンターテイメント好き」。本機はヨーロッパで199ユーロで販売されている。面白電話機としては妥当な価格だが、もちろん高級な素材は使われていない。

Alacatelの広報担当者によると、いずれ米国にやってくる「可能性」はあり、その場合は類似の別モデルになるだろうとのこと。

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Boston Dynamicsの車輪付き2足ロボット「Handle」はジャンプもすごい

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Boston Dynamicsの車輪付き2足ロボットHandleは、今月始めにDFJのパートナー、Steve Jurvetsonが会社のキーノートのビデオを見せてくれた際に大喝采を受けた。今日は、Handleの詳細を美しいHDビデオが届いたので紹介する。

Handleが難しい障害物を越えたりスピンしたりするところは前にも見たが、新しいビデオでは坂道、雪の中、でこぼこの地面等厳しい環境で動くところを見せている。Handleは6.5フィート(198 cm)と大ていの人間より高い身長でこの動きを実現している。車輪では時速9マイル(14 km)で元気に走り4足で垂直ジャンプもこなす。気になっている人にために書いておくと、人間がいちばん高く垂直ジャンプした記録は5.3フィート(1.62 cm)だ(挑戦しろ、Handle!)

Handleは一回の充電で約15マイル(24 km)動ける。電動と水圧、両方のアクチュエーターを使っている。このロボットは研究開発目的で作られたものだが、将来Boston Dynamicが、形状より機能を優先するかもしれないことを示唆している。車輪付きロボットは、歩行式より効率がよい ― 人間らしさと実際に箱を持って工場のフロアを走り回れることのトレードオフ。

今のところHandleにはアクチュエーターで駆動される関節は10個しか付いていない。このため設計がシンプルになり、もしHandleかその派生形が量産されることになれば製造が容易になる。しかし経済性はともかくとして、Handleは見ていて最高に楽しいロボットだ!

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Apple、iPhone 6sの突発シャットダウン問題はiOS 10.2.1で80%減少したと発表

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過去何世代かのiPhoneで、「突然」シャットダウンするという苦情が出ている。iPhone 6、6 Plus、および6s、6s Plus各機種の一部で、突然画面が真っ暗になり電源アダプターにつないで再び電源を入れなくてはならなくなる問題が起きている。

Appleはこの非常に厄介なバグの解決に取り組んできたが、このほど大多数のiPhone 6/6sの問題を軽減するであろう修正にたどりついた。実はこの修正はiOS 10.2.1をインストールした人にはすでに適用されている ― iOSユーザーの約50%がインストール済み。修正がある程度浸透した今、Appleは問題がどれほど解決したかというデータを公表した。iPhone 6sで80%、iPhone 6では70%、問題が減少したという。

今のところiPhone 7はこの問題の影響を受けていない。なお、昨年末一部のデバイスでバッテリー交換のリコールがあった問題でも、同じく突然シャットダウンする症状が起こりよく似ているが、本件とは問題も解決方法も異なるので注意されたい。

今日AppleからTechCrunchに送られてきたコメントは以下の通り。

iOS 10.2.1で、Appleは少数のiPhoneユーザーが経験している突発的シャットダウンの頻度を減らす改善を実施した。iOS 10.2.1はアクティブなiOS端末の50%以上にインストールされており、アップグレードしたユーザーから受け取った診断データによると、問題を経験しているこのわずかな割合のユーザーのうち、iPhone 6sで80%以上、iPhone 6では70%以上の端末で突然のシャットダウンが減少していることがわかった。

突然のシャットダウンに遭遇した場合に、電源につながなくても再起動するしくみも追加した。一連の突発的シャットダウンが安全に関わる問題でないことは指摘しておくべきだが、不便をかけていることは理解しておりできるだけ、早く問題を修正したかった。使用中の端末に問題のあるユーザーはAppleCareに連絡してほしい。

何が起きたのか私に理解できる範囲で書くと、Appleは突然大電力を消費する瞬間現象が起きることを突き止めた。ある程度疲労した古いバッテリーはこの影響を受け電力の供給が不均等になり、端末の緊急シャットダウンを招いた。新品のバッテリーは影響を受けないが、ほとんどのバッテリーは充電サイクルを繰り返すことで能力が低下しているため(リチウムイオン技術の副作用としてよく知られている問題であり、もっといいものが出てきたらすぐにでも乗り換えたいと誰もが思っている)この種の瞬間現象の影響を受けやすい。

Appleは電源管理システムに何らかの細工をしてシャットダウンを大幅に減らした ― しかし完全に取り除いてはいない。突然のシャットダウンに遭遇したとき、iPhone 6sと6s Plusはアダプターにつながなくても再起動できるようになった。

もう一つ私の理解では、iOSの新しいベータ版では、iPhone 6と6 Plusでも自動再起動するはずだ。

ある時点でバッテリーの疲労が著しくなり交換が必要になることは、Appleが公式サイトで説明している。iOS 10.2.1 の設定アプリのバッテリー情報には、新たに「バッテリーの交換が必要です」というメッセージが今後数日のうちに加わる予定だ。Appleが必要と判断した場合にのみ表示される ― これはバッテリーがどの程度疲労するとAppleは交換すべきと考えるのかという人々の疑問に多少の透明性を与えるものだ。バッテリー交換が必要であると判断する正確な基準は不透明のままだが、Appleは最大充電回数と寿命についていくつかのヒントを公開している

問題が完全に解決したわけではないが、トラブルに悩まされているユーザーには何らかの安心感を与えたことだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

QualcommのLTE統合Snapdragon 210がGoogleのIoT OS、Android Thingsをサポートへ

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12月にAndroid Thingsを立ち上げたときGoogleは、そのAndroidベースのIoTオペレーティングシステムのための、ハードウェアパートナーをいくつか発表した。それらは、Intel Edison, NXP Pico, Raspberry Pi 3などだ。当然仲間に加わりたいQualcommは、Googleの発表に対し独自の、率直だけれどちょいと曖昧な応答をリリースした: 題して、“QualcommはAndroid Things OSに関しGoogleと協力して、迅速でスケーラブルでセキュリティにフォーカスしたIoT開発を推進して参りたい”。

と、いうわけでした。

さて、Mobile World Congressが間近に迫った今日このごろ、同社は、やや具体的な意図を明らかにして、そのSnapdragon 210チップが生まれたばかりのIoT OSをサポートし、このプロセッサーに統合されているLTEのサポートにより、ビデオカメラや決済システム、電子看板などのデバイスを動かす力になりたい、と発表した。

このサンディエゴのコンポーネントメーカーは、IoTの消費者的側面をとくに意識しているようで、Google Cast Audioのサポートや家庭用の器具類、スマートアシスタントなどに210チップを持ち込もうとしている。関連して言語処理や画像分析、データ処理などの機能もクラウドではなく、ハードウェア上でサポートする意向だ。

これらのサポートが具体化する今年後半にはこれが、LTE内蔵のプロセッサーが新しいIoT OSをサポートする最初の例になる、とQualcommは考えている。なお、来週のMobile World Congressでは、早くもこれらの技術のデモを行う。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

昨年スマホの中国市場でトップだったOppoは今年のMWCで高精細画像を売りにするようだ

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今年のMWC(Mobile World Congress, 世界最大のスマートフォントレードショウ)がもうすぐ始めるので、各社はチラリズム(teasers)に忙しい。ビッグニュースをバルセロナの本番会場まで待たせる“じらし作戦”のところもあれば、LGのように、すでに何もかも見せてしまったところもある。

スターの多い中国で昨年大躍進を遂げたOppoは、典型的なじらしのチラリズムだ。中国のスマートフォンの中では昨年のトップだった同社は、売上の前年同期比122%(2倍強)を達成したが、今回スマホ本体についてはまだ何も語らない。

むしろ同社は、昨年に続いて、画像技術に焦点を当てている。昨年は16メガピクセルのフロントカメラを載せたSelfie Expertシリーズなどの機種で、セルフィー(自撮り)機能を強調した。

そして今年のOppoが中心的に訴求したい画像技術が、同社の言う“5x Project”(5倍プロジェクト)だ。それは、同社の記者発表によると、“これまでになかったほど、きわめて高精細な画像撮影能力をユーザーに提供する”、というものだ。それ以上詳しいことは書かれていないが、たぶんセルフィーに限らず全般的に、解像度の高い画像機能を提供する、ということだろう。

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レーダーで赤ちゃんの呼吸パターンを捉えるベビーモニターRaybaby、Kickstaterですでに満額

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率直に言って、Raybabyのことを知れば知るほど、子どもがいないことを幸せと感じる。子どもの呼吸をモニタするためのデバイス、そんなものが必要と考えただけで、人生は憂鬱になる。でもそれは、親にとっては当然の心配であり、深圳のハードウェアアクセラレータHAXを卒業したばかりのスタートアップが、その心配に応えるソリューションを作ったと聞けば、取り上げないわけにはいかない。

CEOのRanjana Nairは曰く: “今市場には、非常に多種類のベビーモニターが出回っている。それらは、大量の無意味なデータを無限に吐き出している。生命機能モニターともなると、センサーを赤ちゃんの体に装着しなければならない”。

Raybabyのシステムは赤ちゃんの体や肌に触らず、レーダーが寝ている赤ちゃんの胸の、小さな動きを捉える。それにより、呼吸の状態が分かる。製品は、いわゆるよくあるベビーモニターに似ているが、壁とか本棚など、赤ちゃんから最大8フィート離れた場所に置ける。

それだけの距離からこの装置は、最小0.5ミリの胸の動きを捉え、寝ている子どもの毎分の呼吸回数を98%の精度で捉える。そして問題を検出したら、アプリに警告が送られる。寝ている/いないのチェックもできるから、赤ちゃんの睡眠時間が分かり、起きたり寝返りをうったら警報を送る。

そして、今は写真とビデオ全盛の2017年であるので、このデバイスも赤ちゃんの写真やビデオをアルバムとして記録する。ユーザーのソーシャルネットワークからこの製品の話題が広まれば、今後のクラウドファンディングも有利に運ぶだろう。

このシステムは、Johnson & JohnsonとHAXのパートナーシップによる健康キャンペーンの一環としてKickstarterにも登場し、とっくに目標額を突破した。でもまだやってるから、初期の支援者は129ドルで入手できる。ただし発売予定は9月だ。

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国内シェア急落のXiaomi、自社製チップ開発か(WSJ報道)

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昨年中国のスマートフォンメーカーXiaomiは、国内の市場シェアを大きく落とし、トップから5位へと転落した(そして売上データを初めて公開しなかった)。2017年に入った早々問題が噴出し、国際部門のトップHugo Barraが辞任した。年間最大の携帯電話の見本市であるMobile World Congress(MWC)に新製品を出展しないと発表する数日前のことだった。

どうやらこの会社が次の大きな一手を打つまでにはまだ時間がかかりそうだ。今週The Wall Street Journalは、XiaomiがSamsung、Apple、同じ中国メーカーのHuawei といった有力スマートフォンメーカーに続いて、自社製プロセッサーを開発しようとしていると報じた。

WSJ紙の情報筋によると、同社はPinceconeと呼ばれるチップを1ヵ月以内に発表する予定だ(MWCにぴったりのタイミングだったかもしれない)。このチップは、XiaomiがDatangの子会社、Leadcore Technology Ltd.と結んだ1500万ドルの技術提携の結果、つながりを強めたBeijing Pinecone Electronicsの製品だろうと言われている。

これは値の張る行動であり、多くのライバルたちが価格低下にしのぎを削る中リスクも高い。それでも、中国国内に増え続けるスマートフォンメーカーの中で差別化する効果はあるかもしれない。これはXiaomiにとってQualcommへの依存度を小さくできる機会でもある。現在Qualcommは、同社のスマートフォンの主要市場でありSnapdragon塔載のRedmi Note 4を今年発売したばかりのインドで、特許問題を抱えている。

Xiaomiは他の市場にも積極的に進出しており、今週インドネシアに新工場を建設し、年間100万台の携帯電話を現地向けに製造する目標だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

億万長者のWarren Buffettが確信するウェアラブルの明るい未来とは

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このところ、ウェアラブルの状況は厳しい。Fitbitのような専業企業は苦境だし、大手Jawboneは消費者向け以外の分野に活路を見出そうとしている。そして老舗のPebbleは、もはや自力では生き残れない。でも、億万長者のWarren Buffettは今でも、ウェアラブルに未来はある、と確信しているようだ。

BuffettがCEOを務める務める世界最大の持株会社Berkshire Hathaway傘下の、いかにもそれらしい名前のRichline Groupが、今年後半に、ウェアラブルなジュエリーのブランドEla(Elegant Lifestyle Accessories)を立ち上げる予定だが、億万長者の彼の信念によれば、最近の下降傾向とは逆に、長期的にはテクノロジーは、ジュエリー業界が進むべき正しい道だ。

“ジュエリーは何世紀も続いているビジネスであり、今後も引き続き健在だ。だからそれは、安全な投資先である”、とBuffettはCNBCで語っている。“それにテクノロジーが加われば、それはみんながすでによく知っているものをアップデートするだけのことであり、現代という時代に良くフィットしていることが、好まれるだろう”。

彼のジュエリーはBluetoothを内蔵してモバイルのアプリと対話し、フィットネスの通知など、ウェアラブルとしての標準的な機能一式を実装するようだ。ZDNETの記事によると、音楽や写真などと並んで、“思い出”も共有できるのだそうだ。

ただしもちろん、ジュエリーとテクノロジーの結合自体は、かねてから難しいテーマだ。同社は利益率の高さを自慢しているが、テクノロジーのアップグレードサイクルと、高級ファッションへの高額な支出とは、必ずしも相性がよろしくない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))