アップル、iPad上でアプリ開発ができるSwift Playgrounds 4をリリース

Apple(アップル)が、Swift Playgrounds 4の公式ローンチを発表した。最初の発表と予告は、2021年6月のWWDCで行われている。今回のローンチにより、ユーザーはSwiftUIによるiPhoneやiPadのアプリの作成を直接iPad上で行えるようになり、アプリに変更を加えた場合、その結果をリアルタイムでプレビューできるようになる。Appleによると「App Store Connect」が統合されているため、完成したアプリをApp Storeにアップロードすることもできる。

「Swift Playgroundsは、プログラミングを学ぶ最良で、最も簡単な方法です。あなたが書いたコードは、アプリの制作と並行してライブの(リアルタイムの)プレビューにすぐ反映され、アプリをフルスクリーンで表示しながら実行できます。Swiftのパッケージに基づく新しいオープンプロジェクトフォーマットは、iPad用のSwift Playgroundsの中でオープンしエディットできますが、同じくMac上のXcode内でも行えるため、iPadとMacの両方で使用できるアプリを開発できる幅広い多機能性が提供されます」とブログで語られている。

画像クレジット:Apple

Appleによると、このソフトウェアにはインラインコードの提案機能があるため、コードをより速く正確に書くことができる。検索機能は個別のファイルではなくプロジェクト全域を対象とするので、一度に複数のファイルを検索できる。また、Swiftパッケージのサポートにより、ユーザーは公開されているコードを含めてアプリを強化することができるとしている。なお、このソフトウェアの「Snippets Library」は、何百種類ものSwiftUIのコントロールやシンボル、カラーなどをユーザーに提供する。

Swift Playgrounds 4の狙いは、iPhoneとiPadの新人デベロッパーがMacを使わなくても容易にアイデアを試せることだ。新機能を利用するためには、iPadOS 15.2以上が必要となる。Swift Playgrounds 4は、現在、iPad向けのApp Storeでアクセス可能だ。

画像クレジット:Apple

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(文:Aisha Malik、翻訳:Hiroshi Iwatani)

新たな雇われスパイウェア「Predator」の政治家やジャーナリスト所有端末へのハッキングが発覚

スパイウェア集団のNSO Groupがジャーナリストや活動家、人権擁護団体などの写真をハッキングしているとして激しく非難を受けている一方で、スパイウェアメーカーや雇われ監視グループ一般は相変わらず活動を続けており、ほとんどが気づかれていない。

こうした民間監視グループらは、これまで見たことのない侵入方法を開発し流通させて、被害者の携帯電話から通話記録、テキストメッセージ、メール、位置データなどのコンテンツを密かに盗み出している。多くの場合、雇い主は口うるさい批判者を標的にする権威を振りかざす政府だ。

関連記事:アップルがiPhoneの脆弱性を悪用するスパイウェア「Pegasus」のNSO Groupを提訴

このほどCitizen Lab(シチズン・ラボ)とFacebook(フェイスブック)の新しい親会社Meta(メタ)の研究者らによる捜査の結果、7つの雇われ監視集団がソーシャルメディア巨人のプラットフォームでユーザーをターゲットすることを禁止された。

Metaは米国時間12月16日、7グループに関連づけられた1500件以上のFacebookおよびInstagram(インスタグラム)のアカウントを削除したことを発表し、それらのアカウントが、偵察、ソーシャルエンジニアリング、および100か国以上数千人におよぶ被害者に対する悪意あるリンクの送信などに使用されていたことを明らかにした。

最近の監視業界に対する注目は、主としてNSO Groupなどの企業に向けられているが、Citizen LabとMetaは、もし規制が強化されなければ、雇われ監視業界は今後ますます拡大していくだろうと警告している。「NSOは巨大な世界的サイバー傭兵エコシステムのたった1つのピースにすぎないという認識が重要です」とTechCrunchが発表前に見たMetaの調査レポートは言っていた。

追放された会社の1つ、Cytrox(サイトロクス)は北マケドニア拠点のスパイウェアメーカーだ。Metaは、この会社が正規のニュースサイトを模倣したウェブドメインの膨大なインフラストラクチャーを使用して、被害者のiPhoneとAndroid端末をターゲットしていたことを発見したと話した。Metaは、Cytroxに法的通知を送り、当該インフラストラクチャーに関連するドメイン数百か所をブロックしたと語った。

MetaがCitizen Labの調査結果に基づいて行動した。そのCitizen Labも12月16日、亡命中のエジプト人2名が所有する携帯電話に対するハッキングの調査レポートを公開した。亡命者の1人は元政治家で、もう1人は人気ニュースショーのホストで匿名を希望している。Citizen Labによると、そのスパイウェアは2021年7月に被害者らの端末に侵入した「Predator」と呼ばれるものでCytroxが開発した。

Citizen Labが最初にスパイウェアを発見したのは、エジプトの政治家Ayman Nour(アイマン・ヌール)氏のiPhoneだった。同氏は、2013年の軍事クーデター以来エジプトを支配しているAbdel Fattah el-Sisi(アブドルファッターフ・アッ=シーシー)大統領の痛烈な批判者だ。トルコに亡命中のヌール氏は、自分の携帯電話が「熱を持つ」ようになったことで疑いを持った。Citizen Labは、ヌール氏の端末がPegasusという今や悪名高いNSO Group製スパイウェアに感染していることを突き止めだ。そこから、同氏の端末が新たに発見されたスパイウェア、Predatorにも侵入されていたことの発見につながった。

ヌール氏のiPhoneも、ニュースショウ・ホストが所有していたiPhoneもiOS 14.6が動作していた。これはハッキング当時最新バージョンのiOSであることから、スパイウェアがiPhoneソフトウェアの利用されたことのない脆弱性を利用して端末に侵入したことが示唆される。Apple(アップル)の広報担当者、Scott Radcliffe(スコット・ラドクリフ)氏は、同社がその脆弱性を修正したかどうかについて言及を拒んだ。

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PredatorはNSOのPegasusと類似した機能を備えている。Citizen Labは、ヌール氏がWhatsApp経由で有害なリンクを送られたと語った。リンクを開くと、スパイウェアは端末のカメラとマイクロホンへのアクセスが可能になり、端末のデータを密かに持ち出せるようになる。Predatorは、Pegasusとは異なり、ユーザーの介入なしに密かに端末に侵入することはできないが、粘り強さで補っている。Citizen Labによると、PredatorはiPhoneをリブートしても生き残るという。通常はリブートすることでメモリ内に潜むスパイウェアは一掃されるが、iOSに組み込まれたショートカット機能を利用した自動操作を利用することで存続する。

研究者らは「珍しいことに」ヌール氏の端末はPegasuとPredatorに同時に侵入されていたが、2つの感染は無関係である可能性が高いと言った。

「Predatorのコードのずさんなつくりから見て、私たちが対していたのが二軍チームであることは明らかです」とCitizen Labの研究員で、マルウェアのPredatorを発見、分析したBill Marczak(ビル・マークザク)氏は言った。「それでもなお、Predatorは最新の完全に更新されてた端末への侵入に成功しています。私たちはエジプトやサウジアラビアなどの抑圧的政府がPredatorの利用者であることを知っても驚きません」。

Citizen Labによると、Predatorはエジプト、サウジアラビアに加えて、アルメニア、ギリシャ、セルビア、インドネシア、マダガスカル、およびオマーンの政府顧客が利用している可能性が高く、モバイル・スパイウェアを使って批判者を標的としていることで知られている国々だ。一方Metaは、捜査の結果ベトナム、フィリピン、およびドイツでPredator顧客を発見したと語った。

CytroxのCEO Ivo Malinkovski(イヴォ・マリンコフスキー)氏からはコメントを得られていない。本稿公開前に送ったメールは不達で戻ってきた。

Metaは、雇われ監視ビジネスに関与していた他のイスラエル企業4社も削除したと語った。Cobwebs、Cognyte、Black Cube、およびBluehawkだ。さらに、インドのハッキング集団、BellTroxも、政治家や政府関係者のメールアカウント数千件をハッキングしたとして追放し、中国の警察が使用したと考えられている中国拠点スパイウェア・メーカーも禁止した。

現在NSOは、複数の訴訟ビジネス取引の制限に直面しており、その大半は市民社会の一員に対する不正や監視行為(NSOは繰り返し否定している)が理由だ。しかし、それでも拡大する監視産業全体は増殖を続けるだろう、とソーシャルメディアの巨人は警告した。

「今後も私たちは、当社のアプリを悪用する何者に対しても捜査し措置を講じていきます」とMetaの報告書に書かれている。「しかし、これらの雇われサイバー集団はさまざまなプラットフォームや国境を越えて活動しています。彼らの能力は国民国家、民間企業どちらにも利用されており、事実上金さえ払えば誰にでも簡単に使うことができます。彼らの標的にとって、インターネットを通じて監視されていることを知るのはほぼ不可能です」。

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本稿の執筆者には、SignalまたはWhatsAppを使って+1 646-755-8849 で安全に連絡できる。TechCrunchのSecureDropを使ってファイルを文書を送ることもできる。詳細はこちら

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(文:Zack Whittaker、翻訳:Nob Takahashi / facebook

アップル、プライバシー保護の懸念を受けて児童性的虐待コンテンツへの言及をひっそり取り止め

Apple(アップル)は、iOS 15とmacOS Montereyにその新しい技術が組み込まれることを発表してから数カ月後、ウェブサイトから児童性的虐待スキャン機能に関するすべての言及を静かに削除した。

8月にAppleは、CSAMとして知られる児童性的虐待コンテンツを同社が検出し、法執行機関に報告することを可能にする機能を導入すると発表した。当時Appleは、すでに違法となりうるコンテンツをチェックするための包括的なスキャンを提供しているクラウドプロバイダとは異なり、画像やデバイスを取得することなく、またその内容を知らなくてもユーザーのデバイス上のCSAMを特定できる技術なので、ユーザーのプライバシーを保護しながら違法画像を検出することができると主張していた。

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これに対し、Appleは大きな反発を受けた。セキュリティの専門家やプライバシー擁護団体は、このシステムが政府のような高度なリソースを持つアクターによって悪用され、無実の被害者を巻き込んだり、システムを操作されたりする可能性があると懸念を表明した。また、児童の性的虐待の画像を特定するのに効果的でないと揶揄する人もいた。このため、数十の市民の自由団体がAppleに対してこの論争の的となっている機能を展開する計画を放棄するよう求めた。

恐怖を和らげるための広報活動を行ったにもかかわらず、Appleは譲歩し、CSAMスキャン機能の展開の延期を発表した。同社は「顧客、支援団体、研究者などからのフィードバックに基づいて、今後数カ月間、さらに時間をかけて意見を集約し、これらの極めて重要なチャイルドセーフティ機能をリリースする前に改善を行うことにしました」と述べた。

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現在、この機能は完全に廃止された可能性があるようだ。

MacRumoursは、AppleのチャイルドセーフティのウェブページからCSAMに関するすべての言及がひっそりと削除されていることに最初に気づいた。12月10日まで、このページにはCSAM検出の詳細な概要と、この物議を醸す機能が「iOS 15、iPadOS 15、watchOS 8、macOS Montereyのアップデートで2021年後半に登場」するとの約束が含まれていた。更新されたバージョンのページでは、CSAM検出に関するセクションが削除されただけでなく、この技術に関するすべての言及と、CSAMプロセスを説明し評価する文書へのリンクを提供するセクションが削られている。現在、Appleのチャイルドセーフティページには、今週初めにiOS 15でデビューしたメッセージのコミュニケーションセーフティへの言及とSiri、Spotlight、Safari検索への拡張ガイダンスのみが含まれている。

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Appleの広報担当者Shane Bauer(シェーン・バウアー)氏はTechCrunchに対し、9月に発表した同機能の遅延に関する声明について「何も変わっていない」と述べたが、CSAM機能への言及が削除された理由については言及しないとしている。

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(文:Carly Page、翻訳:Yuta Kaminishi)

アプリストアの2021年消費者支出は過去最高約15兆円、新規インストールは1436億回を記録

アプリエコノミーは、2021年に再び新しい記録を打ち立てようとしている。米国時間12月7日に発表された、Sensor Towerによる2021年のグローバルアプリエコシステムのレビューによると、アプリの初回インストール回数は2021年、1436億回に達し、前年比0.5%増となったが、アプリでの消費者支出は同19.7%増の1330億ドル(約15兆円)と大幅に増加した。この数字には、Apple App StoreとGoogle Playにおけるアプリ内購入、プレミアムアプリ、サブスクリプションでの支出が含まれるが、中国にあるようなサードパーティのアプリストアは含まれない。

画像クレジット:Sensor Tower

この成長率は、消費者支出が21%急増して1111億ドル(約12兆6400億円)に達した2020年とほぼ同じだとSensor Towerは指摘する。

もちろん2020年には新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の直接の影響を受けて消費者は自宅で仕事をしたり、オンラインで買い物をしたり、友人とバーチャルにつながったり、より多くの娯楽コンテンツをストリーミングしたり、オンラインで授業を受けたりと、さまざまな行動上の変化を余儀なくされたためだ。こうした変化は、2020年には消費者のアプリ利用と支出の面で現れた。パンデミックがモバイルアプリの世界に影響を与えたこともあり、世界のアプリ収入は2020年上半期に500億ドル(約5兆6900億円)にまで急増したと、当時TechCrunchは報じた。

画像クレジット:Sensor Tower

こうしたパンデミックに起因する個人消費の変化は、2020年の新型コロナによる政府のロックダウンを超えて、2021年のモバイルトレンドに影響を与え続けるだろうというシグナルが早くからあった。例えば米国では、iPhoneアプリでの消費者支出は、2020年の平均136ドル(約1万5500円)から2021年には平均180ドル(約2万500円)に達する見込みだと、Sensor Towerは指摘していた。しかし、最終的には165ドル(約1万8800円)にとどまったとのことだ。また、2021年上半期の消費者支出はすでに新記録を達成し、世界全体では649億ドル(約7兆3900億円)に達した。

Sensor Towerが発表したところによると、世界全体で1330億ドルという記録的な支出の内訳は、App Storeでの支出が851億ドル(約9兆6900億円)で、2020年の723億ドル(約8兆2300億円)に比べて前年比17.7%増となった。また、Google Playの消費者支出は479億ドル(約5兆4500億円)で、2020年の388億ドル(約4兆4200億円)から23.5%増加している。App Storeの売上高はGoogle Playの約1.8倍と引き続き上回り、これは例年通りだ。

ゲーム以外では、2021年に世界で売上最多だったアプリは、中国版Douyinを含むTikTokだった。ByteDanceの短編動画アプリの各バージョンを合わせると、2021年は11月までに20億ドル(約2280億円)の売上高を突破し、年末までに23億ドル(約2620億円)に達する見込みだ。これにより、累計売上高は38億ドル(約4330億円)に達する。

同アプリは、App Storeのグローバルの支出額でもトップだったが、Google Playでは、TikTokは消費者支出額で第4位にとどまった。Googleの自社サービスであるGoogle Oneが第1位だった。年末までにGoogle Oneの消費者支出は10億ドル(約1140億円)に達し、2020年の4億4850万ドル(約510億円)から123%増だ。

画像クレジット:Sensor Tower

一方、世界のアプリのダウンロード数は伸び悩み始めている。全体としては、2020年の1429億回から1436億回へと0.5%増えているが、これは主にGoogle PlayでのAndroidアプリのダウンロードの伸びによるものだ。Google Playでのインストール数は、2020年の1085億回から2.6%増の1113億回に達した。

しかし、AppleのApp Storeでは、新規アプリインストール数が減少した。2021年のダウンロード数は、2020年の344億回から323億回へと6.1%減少するとSensor Towerは予想している。

TikTokのインストール数は、2020年の9億8070万回から減少したものの、世界全体で7億4590万回となり、引き続き最もダウンロードされたアプリだった(Appleは先日、iPhoneの無料アプリチャートで、TikTokが米国で年間トップのダウンロード数を記録したことを明らかにした)。Google Playでは、Facebookが5億90万回でトップとなり、Androidが普及している多くの新興市場で、同アプリが人気を博していることを示している。しかし、2つのアプリストア合計で2021年のFacebookのインストール数は6億2490万回で、2020年の7億780万回に比べて12%減となる見込みだ。

関連記事:アップルが2021年の米App Store Award受賞者と年間最もダウンロードされたアプリを発表

画像クレジット:Sensor Tower

モバイルゲームは、例年通り世界のアプリ売上高の中で大きなシェアを占めている。2021年のモバイルゲームへの支出は、App StoreとGoogle Playを合わせて896億ドル(約10兆2000億円)に達し、2020年の796億ドル(約9兆620億円)から12.6%増となる見込みだ。

しかし継続的な流れとして、パイ全体に占めるゲームの割合は縮小している。2019年には、アプリ全体の支出のうちゲームが74.1%を占めていたが、2020年には71.7%に低下した。2021年は再び低下し、アプリ内支出全体の67.4%にとどまっている。この変化は、ゲーム以外のサブスクリプションベースのアプリの増加によるもので、2021年は特にパンデミックから経済的恩恵を受けたストリーミングやエンターテインメントアプリの成長が顕著だ。

画像クレジット:Sensor Tower

App Storeでは、ゲームの2021年の消費者支出は523億ドル(約5兆9540億円)で、2020年から9.9%増だ。iOSにおけるゲームマーケットを牽引するのは、Tencentの「Honor of Kings(王者栄耀)」で、2020年の25億ドル(約2850億円)から16%増の29億ドル(約3300億円)だった。

Google Playでは、最高の売上を記録したのはやはりMoon Activeの「Coin Master」で、前年比13%増の約9億1200万ドル(約1040億円)に達した。全体として、Google Playでのゲーム支出はグローバルで2020年の320億ドル(約3兆6400億円)から16.6%増の373億ドル(約4兆2480億円)となる。

画像クレジット:Sensor Tower

ゲームのインストール数は、他のモバイルアプリのインストール数と同様に、App Storeでは前年比で減少し、2020年の101億回から2021年は86億回に減った。中国版「Game of Peace」を含む「PUBG Mobile」は、最多のダウンロード数(4750万回)を獲得した。Google Playでは、ゲームのインストール数は、2020年の461億回から2021年は467億回へと1.3%増加し、Garena Free Fireがダウンロード数最多となった(2億1880万回)。

2021年のトレンドは、2020年に異常なほどの盛り上がりを見せた後、ある程度、少し正常化した。しかし、例えば、消費者支出のうちゲームが占める割合が減少していることや、ダウンロード数ではAndroidがiOSを上回っているが売上高ではそうではないことなど、その他の傾向は変わっていない。

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

Netflixのゲームサービスに3タイトル追加、iOSとAndroidでグローバル提供

Netflix(ネットフリックス)の新たなゲームサービスが11月にiOSAndroidの両方で世界展開され、まずは「Stranger Things」をテーマにした2つのゲームと、いくつかのカジュアルゲームが提供された。そして今回、Netflixはそのラインナップを拡充し、新たに3つのゲームをiOSとAndroidの両方で提供する。

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1つ目の新作品は「Dominos Cafe」で、1対1または2対2の対戦でさまざまな種のリアルなチャレンジができるドミノゲームが含まれている。このゲームには、難易度が3段階あるクラシックなゲームモードが用意されている。また「Knittens」というマッチ3ゲームも追加される。他のマッチ3ゲームに似ているが、目的を達成すると子猫をドレスアップできるという工夫が加えられている。最後に「Wonderputt Forever」というミニゴルフゲームだ。このゲームでは、プレイヤーは適宜ショットを計画し、それぞれのユニークなホールにボールを沈める必要がある。

Netflixはまた、近い将来さらに2つのゲームをリリースすることを発表した。1つ目は「Hextech Mayhem:A League of Legends Story」という作品で、音楽のビートに合わせて跳ねながら障害物を避けたり、敵の武装を解除したり、導火線に火をつけたりするリズムゲームだ。2つ目は「Arcanium:Rise of Akhan」というもので、オープンワールドの1人で遊ぶカード戦略ゲームだ。

Netflixのラインナップは現在「Bowling Ballers」「Shooting Hoops」「Teeter Up」「Asphalt Xtreme」「Stranger Things 1984」「Stranger Things 3」「Card Blast」を含む計10タイトルとなっている。

Androidでこれらのゲームにアクセスするには、NetflixアプリAndroid版の新しい「ゲーム」タブをタップする。するとゲームのリストが表示される。タイトルを選択すると、他のアプリと同様にGoogle Play Storeに移動し、ゲームをインストールすることができる。ゲームをダウンロードした後は、Netflixアプリ内またはAndroid端末のホーム画面上でゲームをタップすることで、いつでもプレイできる。iOS版でも同様のシステムを採用していて、ユーザーはAppleのApp Storeにアクセスしてゲームをダウンロードする。

長期的には、Netflixは他の追加要素やゲームジャンルでゲームカタログを拡大する計画だ。例えば、同社はゲームライブラリをさらに充実させるために「Oxenfree」などのストーリー性の高い作品で知られる独立系ゲーム開発会社Night School Studioを9月に買収した

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Netflixは以前、ゲームに触手を伸ばしたのは、会員を楽しませ、加入を維持するための方法にすぎず、ゲーム自体から直接収益を得るためではないと説明していた。現在のところ、ゲームは無料でダウンロードでき、広告もなく、アプリ内課金もない。同社は、カタログが拡大すれば、同じ推薦アルゴリズムを適用して、テレビ番組や映画だけではなく、新しいゲームをモバイルユーザーに提案することも可能だと述べている。

画像クレジット:Netflix

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(文:Aisha Malik、翻訳:Nariko Mizoguchi

現実世界への影響とポジティブな変化に焦点を当てたソーシャルアプリ「Alms」

多くのスタートアップが、より良いソーシャルアプリとはどのようなものかを試行錯誤している。Alms(アルムス)というスタートアップの場合、その答えは、個人の成長や持続可能性など、ポジティブな影響を与えるクリエイター主導のチャレンジに参加することで、ユーザーのウェルビーイングに焦点を当てるソーシャルネットワークだ。他のソーシャルアプリのように「いいね!」を集めるのではなく、Almsはチャレンジと、それにともなう具体的なステップや行動を通じて、現実世界での活動を促すことを目指している。

Almsの創業者、Alexander Nevedovsky(アレクサンダー・ネヴェドフスキー)氏は、アプリを利用するとき、ユーザーがより幸せで有意義な人生を送れるようなものにすることを目指している。それは、現代のソーシャルプラットフォームでは約束できないことだ。

このプロジェクトは、2020年のパンデミック初期に始まったとネヴェドフスキー氏は話す。

「私たちの多くは、友人や家族にあまり会えず、家で落ち込んだり悲しんだりしていました。世界は、単なる瞑想や日記、気分のトラッキングを超えた何かを本当に必要としていると感じました。そうしたアプリやテクニックはどれもすばらしいものですが、現実の世界でやり取りしながら日々の生活を改善するためのものではありません」。

しかし、2020年リリースされたAlmsのオリジナルバージョンには、アプリを「粘着質なもの」にするための何かが欠けていた。ユーザーは、コンセプトが気に入って登録しても、ある時点で脱落し、アクティビティに参加しなくなってしまう。Almsは、ユーザーを自分の旅に結びつけるための何かが必要だと考え、現在ではよりソーシャルなコミュニティへと移行している。

画像クレジット Alms

まず、新デザインのAlmsアプリを起動すると、簡単なオンボーディングプロセスを経て「個人の成長」「持続可能性」「インパクト」という3つの主要なトピックエリアから興味のあるものを選択する。例えば「個人の成長」には、メンタルヘルス、ウェルネス、スピリチュアリティ、人間関係などが含まれている。「持続可能性」では、環境や自然に関連した関心事を取り上げる。そして「インパクト」には、アクティビズム、ボランティア活動、地域コミュニティなどが含まれる。

設定が完了したら、チャレンジを投稿しているクリエイターをフォローしたり、個々のチャレンジに参加することができる。それぞれのチャレンジには、完全にクリアするために必要な一連のステップが設定されている。例えば、在宅ワークのライフスタイルを改善するためのチャレンジでは、ワークスペースやワークライフバランスを改善するためのステップ(休憩時間を設けたり、休みを挟んだりするなど)や、日常のルーティーンに身体活動を取り入れることなど、具体的な行動が示される。

チャレンジに参加して各ステップをクリアしてチェックを入れると、そのステップに関するストーリーをそのチャレンジのフィードに投稿するよう促される。他の人に刺激を与えることができ、励ましのコメントが付けられることもある。しかし「いいね!」やコメントを集めることがAlmsの目的ではないとネヴェドフスキー氏はいう。

「私たちは、個人の成長、持続可能性、さまざまな種類のインパクトなど、これらのテーマに精通した多くの人々が、基本的に私たちと一緒にそのインパクトを拡大しようとすることに大きな可能性を感じています。私たちは、彼らの知識やコンテンツをすべて拡張可能な方法で提供し、人々がそれを気に入ったり、コメントしたりするのではなく、実際にそれを繰り返してみることができるようにしています」。

Almsでは現在、約30人のクリエイターがアプリ上でチャレンジ形式でコンテンツを共有しており、さらに15人のクリエイターが参加を予定している。今後数カ月のうちに数百人に拡大したいと同社は考えている。これまでのところ、アプリの新バージョンは数千人のユーザーを引きつけている。

画像クレジット:Alms

このアプリでの多くのチャレンジには数百人のユーザーが参加し、クリックして参加すると、より大きなイベントに参加しているという感覚がある。ただし、筆者は個人的には、ストーリーの投稿とフィードへの共有が任意であることが望ましいと考える。すべてのステップが独自の投稿に値するわけではないと感じているからだ(また、完了した些細なステップについて何もいうことがない場合もあり、あまり役に立たない投稿でフィードを混乱させてしまったように感じることもある)。

Almsは、Flo.Health、Simple Fasting、Zing Fitness Coachなどのアプリを提供するスタートアップスタジオPaltaと共同で設立された。PaltaはAlmsの株式の過半数を所有しており、その他外部からの投資はない。14人のチームが遠隔地に分散してAlmsのアプリを開発しているが、現在は収益をあげていない。

ネヴェドフスキー氏によると、チームは何らかのトークンベースの経済や、現実世界の報酬を伝えるDAOを追加することを検討しているという。例えば、Almsのガバナンスに参加できたり、クリエイターファンドに参加できたりといったものだ。このトークンは、少なくとも短期的には取引できない。同社は、アプリ内チップのような、よりシンプルなアイデアも検討するかもしれない。しかし、Almsは現時点では製品と市場の適合性や、ユーザーベースの拡大に取り組んでいるため、まだ何も決まっていない。

全体的に、Almsはソーシャルアプリでの時間の使い方にもっと気を配り、影響を与えたいと思っている人や、より具体的な方向性を持ったインスピレーションを求めている人にアピールできそうだ。

「人は多くの場合、実際に影響を与えることなく、将来起こることに期待を寄せていると思います。ですので、自分が何を共有し、何を推奨しているかを知っている人たちから、アイデアやインスピレーションを得られるアプリがあると、とても助かると思います。特にサポートに関してはそうです」とネヴェドフスキー氏は指摘する。「(Almsの人々は)実際に気にかけてくれています」。

このアプリはよくできており、魅力的なデザインだ。しかし、今日のモバイルデバイスにおけるスクリーンタイムの競争を考えると、新しいソーシャル要素にもかかわらず、ユーザーが脱落してしまうという当初の問題に直面する可能性がある。

Almsは当面、iOS版のみの展開で、無料でダウンロードできる。

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

アップルがタイ、エルサルバドル、ウガンダでNSO GroupのiPhoneハッキング被害者に注意喚起

Apple(アップル)は、イスラエルのスパイウェアメーカーであるNSO Group(エヌエスオー・グループ)を提訴した数時間後に、タイ、エルサルバドル、ウガンダの国家ぐるみのハッカーの被害者に脅威通知アラートを送信した。

関連記事:アップルがiPhoneの脆弱性を悪用するスパイウェア「Pegasus」のNSO Groupを提訴

ロイターによると、バンコクのタマサート大学の政治学者であるPrajak Kongkirati(プラジャク・コンキラティ)氏、研究者のSarinee Achananuntakul(サリニー・アチャナヌンタクル)氏、法的監視グループiLawのタイ人活動家Yingcheep Atchanont(インチェップ・アチャノン)氏など、政府に批判的なタイの活動家や研究者のうち、少なくとも6人が通知を受け取ったという。違法なハッキングやサーベイランスを追跡するCitizen Labは、2018年にタイ国内でPegasusスパイウェアのオペレーターが活動しているのを確認した。

Appleによれば、このアラートは、国家的な攻撃者に狙われている可能性のあるユーザーに情報を提供し支援するためのもので、エルサルバドルの複数のユーザーにも送信された。その中には、政府批判で有名なオンラインデジタル新聞「El Faro」の社員12名をはじめ、市民社会団体のリーダー2名、野党政治家2名が含まれている。

また、ウガンダの民主党のノアバート・マオ党首も、脅威の通知を受け取ったことをTwitter(ツイッター)で述べている。

Appleからのアラートは次のように警告している。「Appleは、お客様が国家から支援を受けた攻撃者らに標的とされており、彼らがあなたのApple IDに関連付けられたiPhoneを遠隔操作で侵害しようとしていると考えています。これらの攻撃者は、あなたが誰であるか、あるいは職業によって、個別にターゲットとしている可能性があります。国家が関与する攻撃者によってデバイスが侵害された場合、機密データ、通信、さらにはカメラやマイクにも遠隔操作でアクセスされる可能性があります。これが誤報である可能性もありますが、この警告を真摯に受け止めてください」。

Appleは11月23日、NSO Groupを提訴し、スパイウェアメーカーである後者がいかなるApple製品も使用できないようにするための恒久的差し止め命令を求めた。これにより、NSO GroupがiPhoneソフトウェアの脆弱性を見つけて悪用し、ターゲットをハッキングすることがより困難になる。

「本日の措置は、明確なメッセージを送るものです。自由な社会では、世界をより良い場所にしようとする人々に対して、国家が支援する強力なスパイウェアを武器にすることは容認できません」と、AppleのセキュリティチーフであるIvan Krstić(イヴァン・クルスティク)氏は述べている。「Appleは、世界で最も洗練されたセキュリティエンジニアリング業務を行っており、NSO Groupのような悪質な国家ぐるみの行為者からユーザーを守るために、今後もたゆまぬ努力を続けていきます」とも。

関連記事:自分のスマホがNSOのPegasusスパイウェアにやられたか知りたい人はこのツールを使おう

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(文:Carly Page、翻訳:Aya Nakazato)

ツイッターがiOSアプリをアップデート、読み途中にツイートが消えるタイムライン自動更新を廃止

Twitter(ツイッター)は米国時間11月23日、ユーザーが読んでいる最中にツイートが消えることがなくなるようiOSアプリをアップデートしたと発表した。この変更は、ソーシャルメディアの巨人である同社が最近、ウェブ版プラットフォームをアップデートし、新しいツイートがタイムラインを自動的に更新しないようにしたことを受けたものだ。Twitterはこれまで、ユーザーのタイムラインが自動的に更新される際に読んでいたツイートが途中で消えてしまうことが多く、ユーザーにとってフラストレーションの元になっていたと認めていた。

関連記事:消えてしまうツイートにサヨナラ、Twitterがウェブ版で新しいツイートの自動読み込みを廃止

「iOS版では、ツイートが読んでいる途中に消えてしまうことを防ぐため、いくつかのアップデートを行いました。ツイートを見るためにタイムラインのスクロールを一時停止しても、そのまま残るようになりました!」とTwitterはツイートで説明している。

Twitterは9月、ユーザーがツイートを読んでいる間に消えてしまわないように、ツイートの表示方法を変更すると発表していた。このアップデートは、現在、Twitterのウェブ(ブラウザ)版およびiOS版プラットフォームに適用されている。Twitterによると、Androidでもツイートが消えないように変更する作業を行っているとのことだが、このアップデートがいつリリースされるかは不明だ。

他にもTwitterは、2021年前半にモバイル向けにフルサイズの画像プレビューを導入した後、最近、ウェブ向けの画像プレビューを自動的にクロップしないことを発表した。ウェブ版のTwitterでは、画像はトリミングされることなくフルサイズで表示される。これにより画像がタイムラインにどのように表示されるかを心配することなく、撮影時と同じような画像が表示される。Twitterは、3月にiOSおよびAndroidユーザーの一部を対象に、この変更をテスト導入していた。

これらの微調整は、Twitterが自社のプラットフォームを強化し、サービスをより利用しやすくするために行っているものだ。最近では同社は、ユーザーが自分のSpacesへのダイレクトリンクを共有することで、他のユーザーがTwitterにログインすることなくウェブ上でライブオーディオセッションに参加できる機能を導入した。また、18歳以上のすべてのAndroidユーザーを対象に、アプリ内で投げ銭機能を導入した。

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画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(文:Aisha Malik、翻訳:Aya Nakazato)

アップルがiPhoneの脆弱性を悪用するスパイウェア「Pegasus」のNSO Groupを提訴

Apple(アップル)は、国家レベルのスパイウェア「Pegasus」のメーカーであるNSO Group(エヌエスオー・グループ)がAppleの製品やサービスを使用できないようにするための恒久的差し止め命令を求め、このスパイウェアメーカーを相手取って訴訟を起こした。

Appleは声明の中で「さらなる悪用とユーザー被害を防ぐため」に差し止め命令を求めている、としている。

イスラエルに拠点を置くNSO Groupは、顧客である政府がターゲットとするデバイスにある個人データ、写真、メッセージ、正確な位置情報などにほぼ完全にアクセスできるスパイウェアPegasusを開発している。このスパイウェアは、以前は知られていなかったiPhoneソフトウェアの脆弱性を悪用して動作する。ジャーナリスト、活動家、人権擁護者などの対象者の多くは、テキストメッセージで悪意のあるリンクを受け取っていたが、Pegasusはつい最近、ユーザーの操作を一切必要とせずにiPhoneを静かにハッキングすることができるようになった。

関連記事:自分のスマホがNSOのPegasusスパイウェアにやられたか知りたい人はこのツールを使おう

バーレーン、サウジアラビア、ルワンダ、アラブ首長国連邦、メキシコなど、いくつかの権威主義的な政府がPegasusを使用していることが知られているが、NSOは機密保持契約を理由に、数十の顧客名を公表したり認めたりすることを繰り返し拒否してきた。

米国時間11月23日に起こされたAppleの訴訟は、NSOがiPhoneソフトウェアの脆弱性を発見し、それを利用してターゲットをハッキングすることをはるかに困難にすることを目的としている。

2021年初め、Citizen Lab(シチズン・ラボ)の研究者は、NSO GroupがiPhoneソフトウェアに組み込まれた新しい保護機能を回避できる新規のエクスプロイトを開発した証拠を発見した。BlastDoorとして知られるこの保護機能は、デバイスを危険にさらすのに使われるかもしれない悪意あるペイロードをフィルタリングすることで、NSOスタイルの攻撃を防ごうとAppleが設計したものだ。いわゆるゼロクリック脆弱性は、被害者がリンクをクリックしなくても感染することからこのように呼ばれているが、AppleのBlastDoorの保護機能を回避できるため、Citizen Labは「ForcedEntry」と命名した。この脆弱性は、iPhoneだけでなくすべてのAppleデバイスに影響することが判明したため、Appleは9月にパッチを配布した

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Appleによると、NSOはスパイウェアの配信にApple独自のサービスを利用しているとのことだ。Appleは、恒久的差し止め命令を求めることで、NSOが自社のサービスを利用して、顧客である政府機関がターゲットとしている人々に対して攻撃を仕掛けることを禁止したいと考えている。

「Appleは、最も複雑なサイバー攻撃からもユーザーを守るために常に努力しています。自由な社会において、世界をより良い場所にしようとしている人々に対して、国家が支援する強力なスパイウェアを武器にすることは容認できない、という明確なメッセージを伝えるために、本日このような措置を取りました」とAppleのセキュリティチーフであるIvan Krstić(イヴァン・クルスティチ)氏は述べた。「当社の脅威インテリジェンスとエンジニアリングのチームは、24時間体制で新たな脅威を分析し、脆弱性に迅速にパッチを当て、ソフトウェアとシリコンにおいて業界最先端の新たな保護機能を開発しています。Appleは世界で最も洗練されたセキュリティエンジニアリング業務を行っており、今後もNSO Groupのような悪質な国家支援企業からユーザーを守るために、たゆまぬ努力を続けていきます」。

Appleは、ForcedEntryエクスプロイトの標的となった既知の被害者に通知しており、国家が支援するスパイウェアの標的となったことが判明した被害者にも通知していると述べた。

NSO Groupのメディア担当電子メールアドレスに送ったメールは届かなかった。

画像クレジット:Amir Levy / Getty Images

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(文:Zack Whittaker、翻訳:Nariko Mizoguchi

プッシュ通知を送るだけのアプリ「Push it」が5カ国のApp Storeでナンバー1になった理由

Push itと呼ばれる、友達に「プッシュ通知」を送る機能を持つ新しいアプリがアプリストアのナンバー1アプリになっている。このアプリには2つのスクリーンショットしかない。1つは大きく赤いボタンで、もう1つは「送信中」というテキストが書かれた黒と赤のスクリーンだ。このアプリをインストールした人々の多くはこのアプリをまだ使用することができていない。それなのに、このアプリが5カ国でナンバー1になっているのはなぜなのだろう?

わかったのは、Push itが、Snapchatプラットフォームアプリ、Sendit(ARゲームや匿名Q&Aの機能を持つ)を作った人々が作り出した最新のアプリであることだ。

画像クレジット:fullsenders

Push itがなんであるのかを理解するには、この会社のオリジナルアプリであるSenditについて知る必要がある。

Senditは若い層を中心に人気のアプリで、ゲームをしたり、友達と会話をするのにこのアプリを利用するSnapchatユーザーを着実にひきつけている。Sensor Towerのデータによると、現在までのところ、Senditは世界中で900万回ダウンロードされ、300万ドル(約3億4000万円)近くの個人消費を生み出している。

Senditは、SnapchatがSenditの最大のライバルであるYOLOとLMKを一時停止したことを受け、最近新たに何百万人ものユーザーにインストールされた。このYOLOとLMKの2つのアプリは、これらを使用していた男の子が他の匿名のユーザーにいじめられ自殺したことから、その男の子の母親が裁判所に訴え、提訴の対象になっているのだ。Senditもやはり友達に自分が誰であるかを明かさずに質問するよう促す「何でも聞いて」ゲーム、といった匿名の機能を提供しているが、いまのところYOLOとLMKのような運命に陥らずにすんでいる。

Senditについての否定的なレビューの中には、やはりいじめについて言及したものがあるが、Snapchatはまだこれに対する措置を講じていない。TechCrunchがSnapchatに対し、未成年に対する匿名アプリをめぐるポリシーについて尋ねたところ、同社はプラットフォームの安全性を世界的に統括する責任者を採用したところであり、アプリのエコシステムとポリシーを見直しているとのことだった。

さらに、Senditのユーザーの一部は、このアプリは友達が絶対にしていないはずの質問を表示するボットを使用していると信じているようだ。

あるユーザーはアプリストアのレビューで次のように書いている。

このアプリはランダムにフェイク/自動化された質問を送ってくる。例えば、私と私の友達は全員20台中頃なのだが、全員がまったく同じ、「あなたは人間不信に陥っていますか?」「宿題を写すとしたら、誰が一番よい相手ですか?」といった質問を受け取ってっている。

こんなレビューもある。

受け取った質問の中には、私が知っている友達からのものではないと確信を持っていい切れるものがある。これがフェイクなのは間違い無く、AIからのものだと確信している。それらは誰も質問しないような、「ゾンビだらけの世の終末に生き残りをかけて自分のチームを作るとしたら、そのチームのメンバ-に誰を選びますか?」といったランダムで安っぽい質問だ。ばかばかしいし、こんな質問は誰もしない。本物のアプリを作るべし。

Senditの創設者である Hunter Rice(ハンター・ライス)氏は、ボットは関わっていないと述べている。また彼はSenditがティーンエイジャーに受け入れられているのは、匿名性によるものだという考えに異議を唱えている。

「私たちのユーザーがSenditに惹きつけられているのは、すばらしいAR体験のためです。私たちが当社の使命と感じ目指しているのは、友達との会話を盛り上げるの際の摩擦を低減する新しい方法です。私たちは非常に魅力的なフォーマットをこれらのARゲームを通して発見しました。これがSenditの背後にあるマジックであり、Senditがここまで成功している理由です」とライス氏は説明する。

今日、Senditは「Never Have I Ever」「Truth or Dare」など、若い層に受けるゲームを提供している。Senditではユーザーが「私とお似合いなのは誰だと思う?」といった質問をすることができたり「告白ー誰を好きか言ってください」「適合性試験」など、ティーンエイジャーが友達と話したがるような内容が反映されたものを提供している、

同様に、ライス氏によると、新しいアプリPush itも会話をはずませる新しい方法を提供するということである。

ただし、これは、Snapchat向けの有望なARレンズゲームやQ&Aではなく、直接友達のiPhoneに通知を送るというベーシックなツールだ。

画像クレジット:fullsenders

「私たちはSenditを通し、これらのARでのやり取りの中にすばらしいフォーマットを見つけました。そして、これは順調に進んでいます。そこで、これと同じ仕組みを別のフォーマットを使って複製しようと考えました」とライス氏はいう。

アプリストアの必要最低限のことしか書かれていないリストでははっきりしないが、この新しいアプリはベーシックなフォロワー / フォロウィングモデルを提供しており、ユーザーはアプリで、自分をサブスクライブしている人全員にプッシュ通知を送ることができる。これらのフォロワーはSenditと同様、その通知に反応して、一対一の会話を始めることができる。

ライス氏らは、このコミュニケーションスタイルが、友達グループやクリエーター、ブランドにも受け入れられるのではないかと考えている。

Push itを使用する場合、このアプリはユーザーのiphoneにあるアドレス帳データベースへの完全なアクセスを求める。またこれはテキストメッセージで友達を招待するツールも提供する。招待が必要な友達の名前の横に「OK」ボタンが表示され、それを押すと、友達を招待するためのテキストが作成される(アプリがテキストを送る相手をユーザーのアドレス帳にある人々の名前からランダムに選択するのかどうかは、はっきりとはわからない)。

プライバシー保護への機運が高まりを見せるなか、アプリ招待スパムはびこる現状を受け、SMSベースの成長メカニズムは一般的に良いものとは捉えられていない。しかし幸いなことに、Push itは友達に自動テキストを送るのではなく、ユーザー自らが友達にテキストを送るよう促すだけである(ただし、このアプリのプライバシーポリシーは、ユーザーの個人情報を使ってなにが行われているかについての不安を和らげる効果はありまない。ポリシーを読むと、データがマーケティング目的で使用され、Push itのベンダーやビジネスパートナーと共有されるのは明確である)。

このアプリはユーザーに熱心に5つ星レビューをねだってもくる。ユーザーが星のアイコンをタップすると、ポップアップウィンドウが表示され、アプリストアでPush itを5つ星評価をしたユーザーには「特別なメッセージ」を送ることを約束してくる。

画像クレジット:fullsenders

Push itのiOSアプリは10月後半にアプリストアで公開されたが、Sensor Towerのデータによると以前は「プロジェクトレッド」という名前のもとで準備が進められていた。昨夜の時点(米国時間11月3日)で、オーストラリアやカリフォルニアを含む一部の市場で利用可能になっている。このアプリがすでにナンバー1になっているのを見ると、そのローンチが、発売前マーケティング、あるいは今や当たり前の手法となったグロースハックに大きく依存したものなのではないか、という疑念が湧いてきてしまう(こちらの記事も参照して欲しい。春のチャートのトップを占めるPoparazzi(ポパラッチ)、このアプリがナンバー1になったのはグロースハックによる)。

関連記事:米App Storeトップに華々しく登場、作られた完璧さが並ぶInstagramのアンチを謳う新SNS「Poparazzi」

しかし、ライス氏はこれを否定している。

「Push itにまつわる熱狂は、すべて自然発生的なものです」とライス氏はいうが、それでも同社がソーシャルメディアを使ってアプリの発売を宣伝したことは認めている。例えば、現在Push it のインスタグラムのアカウントには約3万2000人のフォロワーがいる。

しかし、Sensor Towerのデータによると、Push itはすでに記事執筆時点(米国時間11月4日)で、5つの国で急速に拡散しており、米国、カナダ、バミューダ、アイルランド、ノルウェーでナンバー1になっている、と同社はいう。また英国、オランダ、オーストラリア、フィンランド、ニュージーランドでもトップ10に入っている(これらの国の多くは、Push itのInstagramインスタグラムには発売市場としてリストされていない、ということに留意すべきである)。

画像クレジット:fullsenders

Push itがナンバー1であることに違和感があるのは、まだ利用可能になっていない地域(記事執筆時で米国の大半の州を含む)では、このアプリは基本的に機能しないからだ。ユーザーは、アプリに対しユーザーネームを請求することができるが、それだけである。そしてユーザーは自分の地域でアプリが使えるようになるのを待たなくてはならない。

ライス氏によると、段階的な展開戦略をとっているのは、Push itが確実にトラフィックを処理できるようにするためであるが、これによって多くのユーザーの間に混乱が生じているようである。Instagramには「ちょっと、これいつから機能するの?」とか、「これ、一体なんの役に立つわけ?」とか、「超混乱してて、大爆笑」といったコメントが寄せられている。

「私たちは、ユーザーができる限り最善の体験をできるようなスムーズなかたちでアプリを展開しようとしています。全員がアプリにアクセスできるようにしたいですし、すぐにそのようになります。でも、私たちのサーバーが確実に機能し続けるようにしたいとも思っています」とライス氏は述べた。

Push itとSenditは、サンタモニカに拠点を置くFullsenders, Incの10人からなる小さなチームが作っている。同社は資金調達先を公開していないが、TechCrunchでは、関与しているエンジェル投資家の少なくとも1人を正しく推測することができた。

Push itの今後の試練は、アプリストアで現在のような高いランクを保てるかどうかである。自然な手法で、あるいはそうでない方法でダウンロード数を増やすにしても、新しく登場したソーシャルアプリが、高いランクを維持することは通常難しいとされている。また、未成年や10代前半の子ども向けのソーシャルメディアに今後規制がかかること予想されるが、Push itはそうした規制への対処にも取り組まなくてはならない。Push itに弾みがついた場合は、プライバシーポリシーと収益モデルを再考することも必要だろう。

ただし、当分の間Push itが収益を得ることはない。

「私たちは現在、とにかくすばらしいコミュニティを作り、ユーザーが関与したいと思うようなすばらしい機能を築きたいと考えています。そして、私たちが価値ある製品を提供できれば、当社に最もふさわしいビジネスモデルを思いつくことができると思います」とライス氏は述べた。

Push itはiOSにのみ対応している。

画像クレジット:fullsenders

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(文:Sarah Perez、翻訳:Dragonfly)

Racketは発見されやすい99秒のマイクロポッドキャスト作成・配信アプリ

誰もが同じポッドキャストを聴いているような気がするとしたら、それはおそらく偶然ではない。音声ベースのエンターテインメントやソーシャルメディアは現在、かつてないほどの人気を博しているが、この媒体はいまだに、どうやってリスナーに見付けてもらうかという問題に悩まされている。ヒットしたポッドキャストが人気を博し、そのメディア帝国を拡大して、有名ブランドとの契約を獲得する一方で、新進気鋭の番組が聴取者を見つけることは難しい。

Racket(ラケット)は、そんな問題を解決したいと考えている。App StoreでiOS版が公開されているこのアプリは、すべて99秒以内の音声作品を、TikTok(ティックトック)のような縦方向のフィードでエンドレスに提供する。誰でも簡単に録音した音声をアプリ内で編集し、関連するタグを組み合わせ、カバー画像を追加して公開することができ、そのプロセスには1分もかからない。

同社はこの度、Greycroft(グレイクロフト)、Foundation Capital(ファウンデーション・キャピタル)、LightShed Ventures(ライトシェド・ベンチャーズ)などの投資家から、300万ドル(約3億5000万円)のプレシード資金を調達したことを発表した。YouTube(ユーチューブ)チャンネル「LaurDIY」のLauren Riihimaki(ローレン・リヒマキ)氏、Jason Calacanis(ジェイソン・カラカニス)氏、Steve Schlafman(スティーブ・シュラフマン)氏などのエンジェル投資家も出資している。Racketはこの資金を、エンジニアの増員、デザインの微調整、信頼性と安全性に関するリソースの拡大に充てる予定だ。

Racketのチームは以前、ソフトウェアレビュー会社のCapiche(カピチェ)で2019年から一緒に働いていた。Capicheが2021年4月にSaaS購入プラットフォームのVendr(ベンダー)に売却された後、チームはそのまま残って音声を使った実験を始め、Racketを作り上げた。

RacketのAustin Petersmith(オースティン・ピータースミス)CEOは、ユーザーが作成する音声コンテンツの未開発の可能性を信じている。TechCrunchとの対談で、ピータースミス氏はポッドキャストを他のジャンルのコンテンツ制作と比較し、「1億人がTikTokで動画を作成しているのに、現時点では100万人しかポッドキャスティングしていないことを考えれば、音声コンテンツの分野はまだまだ成熟していない」と主張した。

Racketのチームは、音声コンテンツには参入障壁があり、それがこのメディアの発展を妨げていると考えている。「音声コンテンツを制作する人がごくごく限られているというこの状況は、不思議な感じがします」とピータースミス氏は語る。「新しいポッドキャストが躍進することは不可能に近いのです」。

Racketでは、フォーマットを短く設定し、編集プロセスを非常にシンプルにして、最初からコンテンツの発見を中心に構築することで、この摩擦を減らすことを目指している。音声作品の長さを99秒以下に制限することによって、より多くの人が、長くてきちんと構成されたオーディオショーを作らなければならないのではないかという心配から解き放たれ、単にジョークを言ったり、最近あったことの話などを共有できるようになることを、このアプリは期待している。

「私たちは、人々が不完全でも豪華な機材を持たなくても大丈夫なんだと、もっと感じられるように、敷居を下げようとしました」と、ピータースミス氏は語り、Racketのフォーマットをポッドキャストのツイート版に例えた。

Racketでは、ユーザーは知り合いを見つけてフォローすることもできるが、ほとんどの場合、自分が探しているとは思わなかったものを偶然見つけるところに楽しさがある。ユーザーは関連タグが付いた「Rackets」を検索したり、あるいは単にサイコロを振って出たコンテンツを聴いてみたりすることができる。「私たちは、他の方法では共有されなかったような、本当に面白い洞察力に富んだことを言っている人たちへの流入を増やすことができると信じています」と、ピータースミス氏は述べている。

他のすべてのソーシャルプラットフォームと同様、Racketの成功は、人々がそこで作るコンテンツに懸かっている。このアプリはまだ公開されたばかりだが、テスト期間中には、このフォーマットに興味を持ったコメディアンたちが、お互いに招待し合うという小さなサブコミュニティの発生が見られたという。ピータースミス氏は、このユニークなフォーマットに興味を持った他のコミュニティが、有機的に広めてくれると期待している。

ポッドキャストは、洗濯中や通勤中など、何かをしながら聴くことが多い。しかし、どんなふうに使いたくなるかという点において、Racketにはもう少し能動的な感じがある。そのあたりはやはり、音声のみではあるがTikTokに似た楽しみ方ができる。積極的にスワイプして気になるコンテンツを探したり、コメント欄を眺めたりもできるが、携帯電話をポケットの中に入れたままにして、何が出てくるかわからないフィードを聴き続けることもできる。今のところ、コンテンツはかなりランダムに感じられるだろうが、しかしポッドキャストが長すぎると感じている人には、新たな楽しみとなるかもしれない。

「私たちは、画面をずっと見ていたいと思わない人たち向けのプラットフォームを提供したいと考えています」と、ピータースミス氏は語っている。

画像クレジット:Racket

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

モバイルアプリのリリースプロセスを効率化するRunwayが約2.3億円のシード資金を追加調達

NVIDIAがエッジコンピューティング向け超小型AIスーパーコンピューターJetson AGX Orin発表

Runway(ランウェイ)は、ドレスレンタルのRent the Runway(レント・ザ・ランウェイ)のiOSチームが直面した課題をきっかけに設立されたスタートアップだ。このほどベータテストを終え、モバイルアプリのリリースサイクルを簡易化サービスを公開する。同社いわく、モバイルアプリ・リリースの「航空管制」サービスだ。また同社はBedrock Capitalのリードで実施した200万ドルのシード・ラウンドで資金を追加調達した。

ラウンドには、Array Ventures、Chapter One、Breakpoint Capital、Liquid 2 Ventures、Four Cities、Harvard Management Seed Capital、SoftBank Opportunity Fund、およびさまざまなエンジェル投資家が参加した。

Runwayの構想は、Rent the Runwayの初期モバイル・アプリ・チームで一緒に働いていた、Gabriel Savit(ガブリエル・サヴィット)氏、Isabel Barrera(イザベル・バレラ)氏、David Filion(デビッド・フィロン)氏、およびMatt Varghese(マット・バーギース)氏という4人の共同ファウンダーから生まれた。前職で4人は、アプリのリリースには多くの無駄な時間が費やされ、Slack(スラック)などのアプリを使った社内コミュニケーションで多くの行ったり来たりが起きるなど、数々のオーバーヘッドがともないことを体験した。エンジニアリング、プロダクト、マーケティング、デザイン、品質管理などの部門すべてが、アプリのリリース・プロセスに関わる各自の役割に関して互いに状況を報告し合わなければならなかった。それは、今でもドキュメントやスプレッドシートの共有を通じてよく行われていることだ。

Runwayは、代わりにアプリのリリースサイクルにともなうさまざまな部分を管理することに特化した専用ソフトウェアを提供する。

そのシステムは、企業の既存のツール、GitHub(ギットハブ)、JIRA(ジラ)、Trello(トレロ)、Bitrise(ビットライズ)、CircleCI(サークル・シーアイ)などを統合して、何が行わているのか、どのアクションアイテムが残っているかなどの最新情報を全チームに送る。今年の春にベータ公開して以来、Runwayは対応するインテグレーション(統合)を2倍に増やし、現在はLinear、Pivotal Tracker、Jenkins,GitHub Actions、GitLab CI、Travis CI、Slack、Bugsnag、Sentry、TestRailなどにも対応しており、近々さらに増やす予定だ。

画像クレジット:Runway

テスト期間中、Runwayは少数の初期ユーザーによって使用され、3月時点でClassPass(クラスパス)、Kickstarter(キックスターター)、Capsule(カプセル)などが同プラットフォームを使って40以上のアプリをリリースした。

ベータ開始以来、顧客ベースは10倍に増え、現在Gusto(ガスト)、NTWRK(ネットワーク)、Brex(ブレックス)、Chick-fil-A(チック・フィル・エー)などのほか、エンタープライズ分野の大物企業も顧客リストに入っていると同社は語る(その1つは「人気のフード・デリバリー・アプリ」だと本誌は理解している)。顧客の何社かから、Runwayを旧方式に代えて使うことを支持するメッセージが同社のウェブに掲載されている。たとえばClassPassのモバイル責任者、Sanjay Thakur(サンジェイ・タクー)氏は、Runwayを使った結果、システムの「混乱が減り」、リリースに費やす時間も減ったと語った。

「エンジニアたちは私に、リリースマネージャーの仕事でて多忙を極める時期の負荷が軽減されたと言っています」とタクー氏は言った。

KickstarterのシニアiOSエンジニア、Hari Singh(ハリ・シング)氏は、Runwayのおかげで「状況が整理された」と話し、「チームの全員が同じものを見ているのはすばらしいことです。起きていることに関する主観的意見がなくなるました」と指摘した。

「Runwayはリリースを早くしただけでなく、リリースのことを心配する必要をなくすことで、メンタル面のストレスを軽減しました」とNTWRKのシニアソフトウェアエンジニアであるDave Cowart(デイブ・コォート)氏は言う。「かつてはリリースを必要以上にためらっていました。今はスムーズにいくことも最小限の努力ですむこともわかっています」

現時点で、3月以降にアーリーアダプターたち同プラットフォームを使ってリリースしたアプリは計700本を超えている。また同社は3月のベータ以来いくつか重要なプロダクト変更も行ってきた。

画像クレジット:Runway

たとえば、これまで手動で行われてきたタスクのさらなる自動化、不安定なフェーズのリリースを自動的に停止する、安定したフェーズのリリースの自動的な加速、アプリストアの「What’s New」セクションへの標準リリースノートの登録、段階パーセンテージの自動更新する(Andoidを含む)、アプリストアで最新ビルドを選択する、iOSのベータレビュー用の新しいビルドの送信、リリースサイクルの最後にリリースにタグ付けする、変更履歴の自動生成、リリースアーティファクトの付加、不足ラベルの追加、プロジェクト管理ツールのチケットにバージョンを固定するなどだ。

Runwayはさらに、ホットフィックス(緊急修正)リリースの迅速化、社外ステークホルダーに回覧する承認機能、スクリーンショット・ビュアー、承認ゲート、CIパイプはラインからアーティファクトダウンロードを直接生成する機能、回帰テストの統合、安定度監視の統合、TestFlightおよびPlay Storeベータ・トラック・テスティングの統合、コード中のバージョン番号の自動更新など高頻度リリースのための追加機能、役割、承認、アクセス管理リストのサポートなど様々な拡張を実施した。同社はSOC 2認証も取得した。

今なお取り組んでいる分野が、新規顧客の導入プロセスの簡素化だ。Runwayは幅広いプラットフォームとして作られているため、顧客が数多くのアプリやサービスをRunwayに接続する初期設定プロセスには時間がかかる。それでもRunwayは、多くのチームの異なるツールやプロセスに適応する同システム能力は、最終的にセールスポイントになるものであり、導入の障壁にはならないと信じている。

正式公開にあたり、Runwayは1アプリ当たり月額400ドル(約4万5900円)の標準プランを継続するほか、トップ企業の導入を見据えて大企業向けのカスタム・エンタープライズ価格を追加した。将来はインディーチーム向け新プライシングの追加も考えているという。

Runwayは新たな資金を、複数のフルスタックエンジニア(特に元モバイル・エンジニア)、成長とマーケティングを担当するフルタイム社員1名を含む新規雇用に充てると語った。同社はすでに、元シニアモバイルエンジニアを初のフルタイム社員として採用している。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nob Takahashi / facebook

Amazonプライム・ビデオにクリップ共有機能、オススメ作品のシェアが簡単に

Amazon(アマゾン)が、ユーザーが、テレビ番組や映画のビデオクリップを共有できるPrime Video(プライム・ビデオ)の新機能を展開中だ。ソーシャルメディア上やダイレクトメッセージで、クリップを共有することができる。現在、米国のiOSユーザーのみ利用できる。また、当面はテレビ番組に関しては「The Boys」のシーズン1と「The Wilds」「Invincible」「Fairfax」だけとなる。

これら4つの番組では「Share a clip」(クリップを共有する)ボタンをクリックして30秒のクリップを作ることができる。ボタンをクリックするとストリーミングサービスが番組をポーズして、ビデオをクリップして編集する画面になる。それにより観ていたシーンのクリップが作られるが、前や後にずらして調整することもできる。また、共有前にクリップのプレビューもできる。そして「Share」ボタンを押し、InstagramやFacebook、Twitter、iMessage、Messenger、WhatsAppなどにアップロードしたりシェアする。

画像クレジット:Amazon

Amazonによると、今後は同社のオリジナルムービーや連続番組からもクリップをシェアできるようになる。他のストリーミングサービスは、番組や映画からのクリップを共有する機能がないため、Amazonのこのやり方は独特なものだ。NetflixやDisney+、Huluなどは、ユーザーがコンテンツのスクリーンショットを取ることすら禁じており、それをやろうとすると画面が暗くなる。

Amazonのこの最新の機能は、同社がコンテンツの共有に関して他社とは違った考え方であることを示している。ユーザーにクリップの共有を奨励すれば、プライム・ビデオの視聴率の向上も期待できるかもしれない。友だちやフォロワーの人たちはクリップを見て、そんなオリジナルコンテンツがあることを知り、観たいなと思うだろう。

画像クレジット:Amazon

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(文:Aisha Malik、翻訳:Hiroshi Iwatani)

モバイルゲームの巨人ZyngaのCEOが広告危機への対応とブロックチェーンゲーミング部門について語る

ウォール街と自身のガイダンスを上回る実績を上げたZynga(ジンガ)は、第3四半期決算で売上7億500万ドル(約804億円)、前年同期比40%を記録し、月間アクティブユーザー数1億8300万人、前年同期比120%増でモバイルユーザー数は過去最大に達した。

第2四半期にはApple(アップル)のプライバシーポリシー変更の深刻な影響を受け、8月5日から11月4日の間に持ち株の30%を売却するという劇的な出来事があったにも関わらず、予測を超えるユーザー数を獲得し、好調のうちに年を終える見込みが立ったことを伝える米国時間11月10日のニュースを受け、Zyngaの株価は急騰した。

ZyngaのCEOであるFrank Gibeau(フランク・ジボー)氏(画像クレジット:Zynga)

TechCrunchはZyngaのCEOであるFrank Gibeau(フランク・ジボー)氏をインタビューし、モバイルゲームの巨人がどうやって広告危機を乗り越えながら、クロスプラットフォームの拡大とブロックチェーンへの進出という転換ができているのかを尋ねた。

嵐を乗り切る

4月26日、Apple(アップル)はIDFA(広告識別子)を変更し、デベロッパーにATT(アプリ追跡透明性)ツールを使ってユーザーがiOSアプリを横断して追跡されることからオプトアウトできるようにすることを要求し、モバイル広告エコシステムを震撼させた。ロックダウン中に獲得した新規ユーザーは、パンデミックによる制約が解除されると一気に離脱し、獲得コストは急増した。企業は次々と15~20%の売上減少を報告し始めた、とConsumer Acquisitionは伝えている。中でも最も影響が大きかったのが、Snapchat(スナップチャット)のような広告プラットフォームや広告主のPeloton(ペロトン)、広告プラットフォームでも広告主でもあるZyngaなどだ。

「2021年の中間点は大変でした」とジボー氏がTechCrunchに語った。「当社はIDFAと大きな再開需要の問題の重なりから最初に立ち直った企業の1つです。進路を正すために、広告出費を抑え、新しいツールと技術の実験を開始して、9月には平常状態に戻りはじめました」。

ジボー氏は、「FarmVille 3」の公開を成長速度が回復するまで待ったことを話し、11月4日の発売後、この新作ゲームがiPadとiPhoneのApp Storeでそれぞれ第1位と第2位になったことを大いに喜んでいた。

「最悪の状態を脱したことを実感し、第4四半期に向けて新規ゲームへの投資を拡大できることを喜んでいます。この時期を乗り越えるための鍵は、当社のファーストパーティーデータ(自社で収集したデータ)をChartboost(チャートブースト)プラットフォームでどう使うかです」と、Zyngaが2021年買収した広告ネットワークに言及した。

「プレイヤーが当社のゲームにやってきた時に起きることやプレイしたイベント、当社の既存サービスで広告主が何をしているかなどに関して、私たちは大量のデータを持っています。ファーストパーティーデータを活用することで、会社にとって有益なリターンやオークションを予測するためのモデルを構築することができます」と同氏は語った。

Zyngaは、Unity(ユニティ)、Google(グーグル)、Iron Source(アイアンソース)とも提携して、プレイヤーをターゲットするよりよい方法を見つけようとしている。

「この問題には多くの賢い人が取り組んでいます。これはどちらかというと時間の問題で、答えがないわけではありません。長期的に見て、Appleは健全な広告市場を支える有効なプラットフォームを作ると同時に、プレイヤーのプライバシーを守ろうとしているので、私たちは喜んで協力しています」と同氏は語った。

ハイパーカジュアルを使いこなす

Zyngaのビジネスの80%はサブスクリプションとアプリ内購入の少額決済だが、売上の5分の1は広告によるものだ。ハイパーカジュアルゲームと呼ばれる、シンプルなインターフェースで通常30秒以内にプレイが終わるゲームの人気が広告を支えている。

第3四半期、Zyngaは広告売上を前年同期の2倍近くに伸ばした、とジボー氏はいう。この成功に寄与したのは、Zyngaが1年前に買収したトルコ拠点のゲームメーカーRollic(ロリック)で、Zyngaが同カテゴリーのトップ3パブリッシャーになるきっかけとなった。

「アプリストアのインストール数を見ると、ハイパーカジュアルは最大のカテゴリーです。非常に安上がりのゲームで膨大なオーディエンスにリーチできるので、広告を主要な収益方法として利用しています。当社にとって非常に実入りの良い分野であり、私たちのネットワークにユーザーを誘う理想的な入口です。このネットワークは、2022年以降に当社の成長を支える大規模なパブリッショングと広告のプラットフォームを作るという私たちの野心的計画につながっています」とジボー氏は言った。

すべての道はメタバースに続く

Zyngaが次にリリースする大型ゲームは、「Star Wars:Hunters」で、Androidの一部市場で2021年11月中旬に限定公開し、iOSとSwitchで2022年にテストを開始するとジボー氏はいう。これは同社にとってゲーム専用機で動く最初のクロスプラットフォームゲームであり、「Farmville 3」は、macOSで公開された最初のクロスプラットフォームゲームだった。

ジボー氏は、Zyngaのモバイルゲームを他のプラットフォームでプレイできるようにすることへの関心について話した。

「FarmVilleファンとStar Warsファンはどこにでもいるので、プラットフォーム無依存にして私たちの体験をできるだけ多くの場所に提供するのは至極当然のことです」と彼はいう。「結局私たちは、ゲームは1人より一緒にプレイするほうが楽しいと信じているソーシャルゲーム会社です。だから、革新を起こして新しいことを試すことは会社カルチャーの一部なのです」。

2020年以来、ZyngaはSnapchatGoogle Nest、およびAmazon Alexaでゲームを提供してきた。そしてつい最近、TikTokで同社初のゲーム、Disco Loco 3Dを公開した。これは無料でプレイできる音楽とダンスのチャレンジだ。

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「ゲーミングの世界では、次のプラットフォームを逃すと窮地に追い込まれます。そこで失敗すると、非常に痛い目にあいます。だから、さまざまなソーシャルプラットフォーム向けに体験を開発して、チャンスがあるかどうかを見ることは非常に重要だと思いました。Snapchatとの提携では、彼らのエコシステムでゲーミングの存在を大きくするに方法を協力して考え、いくつか良い結果を得ていますが、まだ始まったばかりです」とジボー氏はいい、それらのゲームは概念証明が目的であり収益を生むためではないことを強調した。

Netflix Gaming(ネットフリックス・ゲーミング)は11月2日に公開され、Zyngaの元最高クリエイティブ責任者であるMike Verdu(マイク・バードゥ)氏が指揮をとった、とジボー氏は語った。「Netflixにとって、このビジネスのサブスクリプション部分にどうアプローチしたいのか、ユーザーはゲームをどのような操作するのかなど、検討すべきことがまだたくさんあるので、彼らがサードパーティーコンテンツを受け入れる準備ができているのかどうか私にはわかりませんが、将来どこかの時点で話をするのはとても有意義だと思います」。

さらにジボー氏はこう付け加えた「それがNetflixでもRobloxでもEpicでもValveでも、そこにプラットフォームがあり、私たちのコンテンツがそこにあって聴衆に届けることが理に適っているなら、私たちは間違いなく追究していきます」。

しかし、おそらくZyngaにとって今後最大の冒険は、元EA(エレクトロニック・アーツ)幹部のMatt Wolf(マット・ウルフ)氏を新設のブロックチェーンゲーミング部門の責任者として迎えたことにかかっている。NFT(非代替性トークン)の狂乱がゲーミング業界に吹き荒れ、ブロックチェーンのスタートアップ、Mythical Games(ミシカル・ゲームズ)やAnimoca(アモニカ)やForte(フォーテ)の評価額は過去数カ月で10億ドル(約1140億円)に達し、デベロッパーがゲームを横断して使える永久収集アイテムを作る後押しをした。

「この分野には多くの資金と人材が流れ込んでいます」とジボー氏は言い、決断のタイミングを説明した。「当社のファンダーで会長のMark Pincus(マーク・ピンカス)氏と、長年取締役を務めているBing Gordon(ビン・ゴードン)氏がこの分野に非常に熱心なので、ブロックチェーンは長期的にゲーミングの一部になると私たちは信じています。

ウルフ氏が現在最適な道筋を見極めるための専門部隊を立ち上げているところで、FarmVilleで農場を所有することでエンゲージメントや定着率が向上するかどうかなどを調べる予定だとジボー氏は語った。

「私たちはZyngaのスピードで動くつもりなので、数カ月のうちには何かをお見せできると思います」と同氏は語る。

画像クレジット:Zynga

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(文:Martine Paris、翻訳:Nob Takahashi / facebook

NetflixがiOSのキッズユーザー向けにショート動画機能提供へ、まずは英語圏で

Netflix(ネットフリックス)は2021年初め、アプリ内でTikTok(ティックトック)のようなFast Laughs機能を立ち上げ、コメディ番組や即興お笑いスペシャルなどを会員に紹介する短編のおもしろい動画を提供してきた。そして今、アプリ内にあることが明らかになったKids Clipsを使って同様の機能を子ども向けに開発中で、今週中に提供を開始することを認めた。

この機能は、デベロッパーSteve Moser(スティーブ・モーザー)氏が発見したもので、Bloomberg(ブルームバーグ)が最初に報じた。モーザー氏は、NetflixのiOSアプリ内でこの機能に関する記述を発見したことをTechCrunchにも明らかにした。アプリのコードに記載されている説明によると、この機能は、若いユーザーが「テレビ番組や映画からの、面白くて、くだらない、音楽的な短編クリップ」を視聴するための方法だ(この機能の以前のバージョンでは「クリップ」を「ビット」と表記していたようだが、その後変更された)。

Netflixは TechCrunchにこの機能の存在を認め、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、アイルランド、英国、およびその他のすべての英語圏で今週から提供されると述べた。また、スペイン語圏のラテンアメリカ市場ではスペイン語の吹き替え、ブラジルではポルトガル語の吹き替えで提供される予定だという。

Netflixは以前、短編ビデオコンテンツに目を向けたのは、扱うコンテンツを会員に「楽しく、早く、直感的に」紹介するディスカバリー機能をより機能させるためだと説明していた。しかし、大人向けの既存のFast Laughs機能とTikTokアプリとの間には、顕著な類似点がある。どちらも縦長のフルスクリーンのビデオフィードと、右側に積み重ねられたエンゲージメントボタンを備えていて、ユーザーは反応を示したりやシェアしたりすることができる。しかし、TikTokとは異なり、大人のユーザーはコンテンツにコメントできない。その代わり、おもしろいコンテンツをNetflixの見たいものリストに追加できるボタンが用意されている。

新しいKids Clips機能は少し異なる仕組みになっている、とNetflixはTechCrunchに語った。

画像クレジット:Netflix

Kids Clips機能は、TikTokのような縦長のビデオフィードを提供する代わりに、タブ内ではなくフルスクリーンのウィンドウに表示される横長のビデオを表示する。クリップは自動再生されるが、保護者は設定でこれを無効にすることができる。クリップのセレクションは毎日更新され、予告編ではなく、Netflixの既存の番組を中心にキッズカタログの全コンテンツから選ばれる。ただし、子どものプロフィールに特定の成熟度設定がされている場合は、キッズクリップ機能はその設定を反映したものになるとNetflixは説明した。

展開するにあたり、この機能は10〜20個のクリップに限定され、画面の右上にクリップの数を示すカウントダウンが表示される。

Netflixの担当者は、この新しいクリップ機能によって、子どもたちが新しいコンテンツを発見したり、お気に入り作品の再視聴につながったりすることを期待していると話した。

画像クレジット:Netflix

この機能の目的は、主にカタログのディスカバリーに関連しているかもしれない。だが、TikTokのような動画アプリがモバイルデバイス上でユーザーの時間をより多く獲得していることも事実だ。例えば2020年のあるレポートによると、米国では、4〜15歳の子どもたちの1日の利用時間がYouTube(ユーチューブ)の85分に対してTikTokは80分と、YouTubeとほぼ同じであることがわかった。

Netflixがソーシャルメディアからアイデアを借りるのは今回が初めてではない。Netflixは以前「Previews」という独自の「Stories」機能を追加し、ユーザーに新しい番組や映画を紹介していた。

Kids Clips機能はiOSでのみ展開され、現時点ではまだ「テスト」とみなされている、とNetflixは述べた。

画像クレジット:Netflix

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

アップル、iOS 15.2開発者ベータ第2弾で「メッセージ」アプリに子供向け新安全機能を搭載

Apple(アップル)は、iOS 15.2の2回目のデベロッパーベータをリリースし、メッセージAppの新機能「コミュニケーションセーフティー」のサポートを開始した。この機能が2021年初めに発表された際は、児童性的虐待コンテンツ(CSAM)検出技術の新機能と並んでのことだった。同時に発表されたCSAMは物議を醸し、反発を受けて延期された。

一方、このメッセージAppの新安全機能は、子どもたちがオンラインコミュニケーションを上手に使いこなせるよう、親がより活発な、情報に通じた役割を果たすのを支援することを目指している。メッセージAppは、デバイス上の機械学習(ML)を利用して画像の添付ファイルを分析し、共有されている写真が性的に露骨なものかどうかを判断できるようになる。この技術では、すべての処理がデバイス上で行われるため、Appleが子どものプライベートな通信にアクセスしたり、読み込む必要はない。この機能はデフォルトでは有効になっておらず、ファミリー共有機能の中で、保護者がオプトインするようになっている。

メッセージスレッドの中にセンシティブな写真が発見された場合、その画像はブロックされ、写真の下に「これはセンシティブな写真かもしれません」というラベルが表示され、クリックするとその写真を見ることができるリンクが表示されるようになっている。子どもが写真の閲覧を選択すると、詳細情報を示す別の画面が表示される。ここでは、センシティブな写真や動画について「水着で隠すようなプライベートな体の部分が映っています」「あなたのせいではないけれど、センシティブな写真や動画はあなたを傷つけるために使われる可能性があります」というメッセージが子どもに伝えられる。

注目すべきは、Appleがコミュニケーションセーフティー機能について、当初の計画に比べていくつかの変更を加えたことだ。同社は当初、13歳未満の子どもがメッセージAppで露骨な画像を閲覧した場合、親に通知する予定だった。しかし、その通知システムが子どもたちを危険にさらす可能性があるとの批判を受け、Appleはこの機能を削除した。

このコミュニケーションセーフティー機能は、現在、iOS 15.2のベータ版で提供されている。Appleがこの機能を正式にリリースする予定は今のところ不明だ。

編集部註:9to5Mac.comによると、上記の通知システムは特定の状況で機能するため Appleは削除したという。iOS 15.2 beta 2での機能の実装では、子どもがよりコントロールできるようにすることに重点を置いており、Appleは現在、年齢を問わず、子どもが助けを求めたい場合には信頼できる人にメッセージを送るという選択肢を与えているが、その判断は、画像を見るかどうかの判断とは完全に切り離されているとのこと。

画像クレジット:Apple

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(文:Aisha Malik、翻訳:Aya Nakazato)

NetflixがiPhone、iPadユーザーにもモバイルゲーム提供開始

先週、Netflix(ネットフリックス)は初のモバイルゲームのラインナップを全世界のAndroid(アンドロイド)ユーザーに提供した。本日、そのゲームの提供がiOSユーザーにも拡大された。「ストレンジャー・シングス」のゲーム2本と、その他いくつかのカジュアルゲームが含まれているラインナップは、Androidと同じ方法でiOSユーザーに配信さる。つまり、クラウドからストリーミング配信されるのではなく、App Store(アップルストア)から直接ユーザーの携帯電話やタブレットにインストールされる。

Android版のリリースにともない、Netflixは、ユーザーがカタログを閲覧してプレイしたいゲームを見つけることができる「ゲーム」タブをアプリ内に導入した。しかし、実際にゲームをプレイするには、Google Playにアクセスして、ゲームを端末にインストールしなければならない。最初の起動時に、ユーザーは、Netflixの認証情報を使ってゲームにサインインすることになる。

Netflixによると、iPhoneおよびiPadでのNetflixゲームの提供でも、同様のシステムを採用しているとのことだ。ただし、今回ゲームのダウンロードは、Google Playではなく、Apple(アップル)のApp Storeからになる。また、ゲームを開始する際には、Netflixの会員情報を使った認証が必要となる。

このシステムは、ゲームアプリに対してより寛容な内容に、2020年変更されたAppleのApp Storeのルールに準拠していると同社は考えている。

クラウドゲームサービスの増加に対応するために更新されたものだが、Appleのポリシーによると、開発者は、カタログ内の各タイトルが専用のApp Storeリストに掲載されている場合に限り、ゲームカタログへのアクセスを加入者に提供する集中型のアプリを提供することが認められている。これにより、Appleは各ゲームタイトルを個別に審査することができるという。このシステムは、定額制のゲームサービスGameClub(ゲームクラブ)が、会員のみがプレイできるクラシックゲームのタイトルをより幅広く提供するために開発したものだ

しかし、iOSでのNetflixゲームの実装と、Androidでの仕組みには、1つの違いがある。

Android版のNetflixユーザーには、アプリに専用の「ゲーム」タブがあるが、iOSユーザーにはない。その代わり、iPhoneユーザーには、アプリ内にゲーム専用の列が表示され、そこで任意のゲームを選択してダウンロードすることができる。一方、iPadユーザーには、(6番目に固定された)「ゲーム」タブが表示され、カテゴリのドロップダウンメニューからゲームにアクセスすることができる。

画像クレジット:Netflix

NetflixはTechCrunchに対し、AppleはNetflixのゲームにおいてすばらしいパートナーである一方で、ゲームタブが、独自の「アプリストア」を提供するアプリを禁止するApp Storeのポリシーに抵触するかどうかは、Netflixにとって完全には明らかではなかったと述べている。Netflixは、iOSユーザーにゲーム体験を提供する上でゲームタブは重要ではないと考え、ゲームタブなしでサービスを開始することを決定した。ただし、将来的にこの規則がより明確になれば、現在Androidで提供されているタブのように、iOSアプリに「ゲーム」タブを追加できるようになるかもしれない。

発売にあたってのゲームのラインナップは、Android版と同じだ。これには、BonusXP(ボーナスXP)の2つのタイトル「ストレンジャー・シングス:1984」と「ストレンジャー・シングス 3:ザ・ゲーム」の2タイトル、Frosty Pop(フロスティ・ポップ)の「ティーター」と「シューティング・フープス」の2タイトル、Rogue Games(ローグ・ゲームズ)の「カードブラスト」の1タイトルが含まれる。前者2作品は、Netflixの人気番組「ストレンジャー・シングス」のスピンオフ作品で、後者3作品はカジュアル作品だ。

長期的には、Netflixはこのカタログに他の追加要素やジャンルを加えて拡大する計画を持っている。例えば、同社は9月に「Oxenfree(オクセンフリー)」などのストーリー性のあるタイトルで知られる独立系ゲーム開発会社のNight School Studio(ナイトスクールスタジオ)を買収し、Netflixゲームのライブラリーをさらに充実させている。

Netflixは、ゲームへの関心を、直接収益を得る方法ではなく、加入者を楽しませ、維持するためのもう1つの方法であると説明している。現在のところ、ゲームは無料でダウンロードでき、広告もなく、アプリ内課金もない。同社は、カタログが充実してくれば、テレビ番組や映画だけでなく、同じアルゴリズムを使ってモバイルユーザーに新しいゲームを提案することも可能だとしている。

Netflixは「私たちは、ゲームを、オリジナル映画やアニメーション、台本のないテレビへの進出と同様に、当社のもう1つのコンテンツカテゴリーであると考えています」と2021年第2四半期の株主向けのお知らせで述べ、まずはモバイル機器向けの無料ゲームに重点を置くとしている。そして「オリジナル番組への進出から約10年が経過した今、会員のみなさまがゲームにどのような価値を見出しているのか、より深く知るべき時期に来ていると考えています」と述べた。

編集部注:US記事では全世界での開始となっているが、本稿作成時点(2021年11月10日)、日本でのiOS端末ヘの同サービスノ提供は確認できていない。

画像クレジット:Netflix

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(文:Sarah Perez、翻訳:Yuta Kaminishi)

簡単にユーザーのツイートを検索できる新機能が導入開始、まずはiOS版ツイッターから

iOS版Twitter(ツイッター)ユーザーには、個々のユーザーのツイートを簡単に検索できる新機能の提供が始まっている。この機能を利用するには、まず検索したいユーザーのプロフィール画面を表示する。すると、プロフィールバナーの右上にある3ドットメニューの隣に検索アイコンが追加されているので、そこからキーワードを入力してそのユーザーのツイート検索することができる。TwitterがTechCrunchに語ったところによると、この機能はiOSでは全世界のユーザーに提供されており、ウェブとAndroidでは引き続き、徐々に展開していくとのこと。

Twitter プロフィール上の「ユーザーのツイートを検索」ボタンが利用可能になりました(一部のユーザーのみ)。

実はTwitterでは、すでにこのような検索が可能だった。ただし、高度な検索方法を知っている必要があった。例えば「from:@TechCrunch Twitter」と検索すると、新しい検索機能が利用できないユーザーであっても、TechCrunchのツイートの中で「Twitter」という言葉を含むすべてのツイートを見ることができる。この長年用意されているTwitterの高度な検索機能は、何かキーワードを検索した後、ウェブ上の検索バーの横にある3ドットメニューをクリックすることで利用できる。検索は、日付やエンゲージメントの量などでフィルタリングできる。

とはいえ、今回から導入された簡単に利用できる検索ボタンを使えば、特定のユーザーからキーワードを含むツイートを簡単に見つけることができる。上と同じ例でいえば、高度な検索方法を知らない人は、毎日何十回も投稿されるTechCrunchのツイートをスクロールして「Twitter」という言葉を含むツイートを探すよりも、検索ボタンを使ってTechCrunchのアカウントで「Twitter」を探す方がずっと簡単だ。

もちろん、この機能によって、他人の面倒な昔のツイートを簡単に掘り起こす人が増える可能性はある。しかし、これは常にいえることだが、そもそも有害となる可能性がある内容をツイートしない(あるいは古いツイートは削除する)のが、賢いソーシャルメディア戦略である。

画像クレジット:geckophotos / Getty Images

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

iPhone用ゲームコントローラー「Backbone One」のソフトウェアに新機能追加、新規ユーザーは月額料金が必要に

我々は、iPhone用ゲームコントローラー「Backbone One(バックボーン・ワン)」のファンである。堅固なハードウェアと、本来あるべき姿よりもはるかに優れたソフトウェアが見事に融合したこのコントローラーは、すぐに筆者が外出先でゲームを楽しむためのお気に入りの方法となった。このコントローラーを広げて、iPhoneを差し込み、ゾンビ退治や銀河系の守護などを再開するのだ。

同社は米国時間11月4日朝に、前述のソフトウェアに追加した多くの新機能を発表した。ただし、ここに1つ気になる点がある。専用アプリ / サービスは、既存ユーザーには引き続き無料で提供されるが、新規ユーザーには月々数ドルの費用がかかるようになったのだ。

Backboneの専用ソフトウェアは、このコントローラーの総合的なハブの役割を果たす。Backboneに対応したすべてのゲームにすばやく簡単にアクセスできるだけでなく、ゲームを超えたボイスチャットやパーティ機能、さらにゲーム中のクリップを録画してSNSなどに投稿するシステムなども提供する。

さらに、新しい機能も追加される。この新機能については、同社のブログで大きく取り上げられているが、以下に簡単に紹介しておこう。

  • Backbone OneをiPad、Mac、PCなど他のデバイスに有線接続し、それらをコントロールできるようになる。
  • iOS 15がインストールされているすべてのデバイスで、ビデオ録画の画質が1080p 30fpsから1080p 60 fpsに向上。
  • 「Smart Recording(スマート・レコーディング)」機能により、ゲーム中の直近15秒間をさかのぼって録画することが可能になる。
  • Twitch(トゥイッチ)のストリーミングに対応。数回クリックするだけで、あなたのモバイルゲームの実力を世界に向けて発信することができる。
  • iOS 15ユーザーは、Backbone Oneを接続するとiOSが自動的にゲーム集中モードになるように設定できる。このモードでは、ユーザーが最も重要と判断した通知以外はミュートされ、ゲーム中に邪魔されることがなくなる。
  • パーティーに参加している友人に、直接画面を共有できるようになる。ゲームをライブ配信したいけれど、Twitchで知らない人にも見られるのは気が引けるという場合に便利だ。
  • ゲーム検索が改善され、ロード時間と安定性が全体的に向上。

これらの新機能導入にともない、Backboneは専用アプリの利用に月額料金を課すことになったが、これは新規ユーザーのみであり、すでにBackbone Oneを所有している人は、この「Backbone+」と名付けられたアプリと関連サービスを今後も無料で利用できる。新規ユーザーは最初の1年間は無料で、その後は月額4.17ドル(約474円)の支払いが求められる。アプリにお金を払いたくない人も、コントローラーとしては引き続き問題なく使用でき、コントローラーのソフトウェアのアップデートもアプリから行うことができると、BackboneのCEOであるManeet Khaira(マニート・カイラ)氏は語っている。

画像クレジット:Backbone

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(文:Greg Kumparak、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

Firefoxモバイルブラウザーがアップデート、最近のタスクにすばやくアクセス可能に

モバイルブラウザーFirefox(ファイヤーフォックス)は現地時間11月2日、iOSおよびAndroid向けの最新版をリリースし、開いているタブの数が多すぎることによる煩雑さや、前回アプリを閉じたときに中断した場所に戻る必要があることなど、よくある問題への対応を目的としたアップデートを行った。今回の変更は、モバイルウェブへの再アクセスポイントとして機能するようになる新しいホームページを導入したFirefox Betaの一環として行われたものだと、ブラウザの製造元であるMozilla(モジラ)は述べた。

この変更により、Firefox は、Apple(アップル)のSafari(サファリ)や Google(グーグル)のChrome(クローム)のようなモバイルデバイスのデフォルトオプションとの競争力を高めることができる。他のApple アプリから送られてきたものを共有するSafariの新しい「あなたと共有」や、Chrome の最近のタブや検索履歴に簡単にアクセスできるボタンのように、Firefoxの「新しいタブ」ページは、ブックマークやリーディングリストなどのアイテムをユーザーに提供している。

しかし、Firefoxの場合は、単なるボタンではなく、ホームページ上で直接スクロールできるリストとして表示されるので、読んでいた記事や最近の検索結果などの項目により簡単に戻ることができる。

例えば「Jump back in(ジャンプバックイン)」セクションでは、タブの混乱の原因になりがちなユーザーが読みかけの記事をすぐに見つけることができるようになる。これらは、ホームページに直接表示される最新のヘッドラインの隣に「すべて表示」リンクをクリックするとリストで表示される。

最近保存したブックマークは、デスクトップのFirefoxから同期したものも含めて、ホームページ上に表示されるようになった。また、最近の検索結果は、トピックごとにグループ化されてホームページに表示される。Mozillaによると、これらの検索結果は最大14日間保存されるので、検索履歴を調べなくても、オンラインリサーチに簡単に戻ることができる。

大きな変更点の1つは、モバイルブラウザを使用する際の最も一般的な問題の1つであるタブの乱立に対処することだ。ユーザーは、参照する必要のあるタブや読み終える必要のあるタブを閉じずに開いたままにすることがよくある。しかし、これでは多くのタブが開いたままになり、実際に開いているタブを移動させる必要が生じたときに、混乱することになる。

Firefoxはこの問題に対処するため、14日間再訪していない非アクティブなタブを保存し、開いているタブが多すぎることによる視覚的な混乱やストレスを軽減するために、これらのタブを表示から削除する新機能を導入した。残念ながら、この機能は発売時にはAndroidベータ版でしか利用できない。

また、同社は「あとで読む」のためのアプリPocket(ポケット)との提携を拡大し、ユーザーが自分の興味に合ったストーリーでホームページをカスタマイズできるようにする。これまでもFirefoxでは、新着記事をPocketからAndroidユーザーに提供していたが、ユーザーからのどのような記事を表示するか、もっとカスタマイズしたいという声が寄せられていた。この機能も当面はAndroidのみの提供となる。

その他の変更点としては、新たに18種類以上のテーマを選択できるようになったこと、Site Isolation(サイトアイソレーション)と呼ばれるセキュリティアーキテクチャの導入によりサイドチャネル攻撃への対応が強化されたことなどが挙げられる。

今回の変更は、5月に導入された大規模なデザイン変更にさらに磨きをかけたものだ。このデザイン変更は、ごちゃごちゃしたメニューをなくし、ナビゲーションを簡素化し、新しいタブデザイン、iOSアプリの更新、プライバシー機能の強化など、ブラウジング体験をシンプルにすることを目的としている。その際、Mozillaは、年内にさらなるアップデートを行うことを約束した。

また、Mozillaは2021年10月、プライバシーを重視したブラウザFirefox Focus(ファイヤーフォックスフォーカス)を刷新し、ユーザーが頻繁にアクセスするサイトにすばやくアクセスできる方法を盛り込んだ。

新しいブラウザのアップデート版であるFirefox 94は、現在、Google Playストアで「Firefox Beta」と検索することで入手でき、Android 5.0以上で動作する。iOSでは、ユーザーはTestFlightを通じてベータ版をダウンロードする必要があり、iOS 13以上に対応している。

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(文:Sarah Perez、翻訳:Yuta Kaminishi)