WeChatがライブストリーミング買い物フェスを6月開催、中国・広州市と組んで地方経済を押し上げる

中国はいま、ライブストリーミングへの新たに関心を示している。新型コロナウイルス(COVID-19)が国中で猛威をふるい、多くの建物が扉を閉ざし、事業者は物を販売するためにオンラインに向かった。そして多くの人がライブストリーミングを受け入れた。現在、我々のモバイルスクリーンの大半を支配しているショートビデオが先行したモデルだ。客の多くがオフラインショッピングを避ける傾向が強まりつつあり、Alibaba(アリババ)やJD.com(JDドットコム)、Pinduoduo(ピンデュオ)のようなeコマースの巨人たちはライブストリーミングに力を入れている。ライブストリーミングを使って顧客は販売事業者とやり取りをし、リアルタイムに注文する。

異端プレーヤーのWeChat(ウィーチャット)もこの動きに加わっている。月間アクティブユーザーが11億6000人のメッセージサービスである大手WeChatは今週、6月のライブストリームショッピングフェスティバル開催で広州市と提携したと発表した。このニュースの前には、習近平主席が経済におけるライブストリーミングeコマースが、特に地方の農産品の販売を促進するうえで重要な役割を果たすとの認識を示していた。

ライブストリーミングeコマースを通じて地方経済を押し上げるために、地方行政がイニシアチブをとるのは中国では初めてのことだ。この取り組みが交易や輸出の中心地である広州市で行われることは驚きではないだろう。グローバルのパンデミックにより中国の輸出は減少していて、当局は国内需要を刺激せざるを得なくなっている。

WeChatのメッセージ以外のほとんどの機能と同様、ライブストリーミングはミニプログラム(またはライトアプリ)インフラ上に構築されている。WeChatによると、この機能には数万もの小売業者が登録されていて、試験期間の間は無料で利用できる。グローサリーや観光、ファッションの小売事業者はこのサービスの恩恵を最も享受できる。例えば、NASDAQに上場している旅行ポータルのCtrip(シートリップ)は、航空会社や旅行アトラクションが大幅割引で商品を売り出しているため、WeChatでのライブ促進で1億元(約15億円)を売り上げた。中国のライフスタイルブランドであるHeilan Home(ヘイランホーム)はライブセッションでの視聴者300万人超を記録した。

「ここ数カ月、オンラインショッピングの需要は新型コロナパンデミックで急増している。ライブストリームを通じた販売は今や事業や生産の再開、消費者の需要刺激の鍵を握っている」とTencent(テンセント)広州のゼネラルマネジャーを務めるGerald Hu(ジェラルド・フー)氏は発表文で述べた。

WeChatがライブストリーミングに乗り出したのは最近だ。この部門が近年盛り上がっていたにもかかわらず、WeChatがライブストリームを同社のオール・イン・ワンプラットフォームに正式に導入したのは2020年2月のこととなる。これは創業者Allen Zhang(アレン・チャン)氏の製品に対するミニマリストで完璧主義的なアプローチのためかもしれない。

結局のところ、WeChatの根幹は知り合い同士間のコミュニケーション促進にある。買い物やゲームといった他の機能は社交生活の延長であり、会話を邪魔するものではなく補足するものだ。人々は友達がWeChatメッセージを通じてシェアしたスナックを購入するかもしれない。あるいはWeChat上のアプリ内ゲームへの参加を呼びかける友達からの招待状を受け取るかもしれない。しかしどれだけの人が30分間もビデオに費やし、その間に重要なメッセージを逃すリスクを負ってもいいと思うだろうか。

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(翻訳:Mizoguchi

Twitchはライブストリーミングの覇者の座を譲らず二番目に大きな四半期を記録

ライブストリーミングビデオではTwitchが、YouTube Live、Facebook Gaming、MicrosoftのMixerなどのライバルを依然リードしている。2019Q2では初めて視聴時間が減ったが、それでもこのAmazon傘下のゲームストリーミングサイトは、これまでで二番目に大きな四半期を記録し、この四半期のライブストリーミング総視聴時間の70%以上をTwitchが占めた。

StreamElementsの調査報告によると、Twitchの視聴者がQ2にライブストリーミングした視聴時間27.2億時間あまりは、ライブの総視聴時間37.7億時間の72.2%を占める。次位のYouTube Liveは7億3554万時間で19.5%、Facebook Gamingは1億9776万時間で5.3%、そしてMixerは1億1229万時間で3%だった。

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Twitchのライバルたちはみな、はるか後方だが、YouTube Liveの5月の視聴時間は2億8400万時間で、5月の自己記録を塗り替えた。その結果Q2は、YouTubeの視聴時間は増、Twitchは微減となった。

Facebook Gamingも元気で、YouTube Liveに次ぐ第3位のライブストリーミングプラットホームになり、Microsoft Mixerを抜いた。

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Twitchは人気最大だが、視聴者のロングテールは意外と短い。この問題はかなり前からあり、とくに新しい視聴者を獲得する努力がいつも空振りに終わり、ファンベースの構築ができていない。Twitchは今後、教育コンテンツを多様化したり、またRaidsSquad Streamsのような新しい機能を導入して、この問題に対処しようとしている。

今回の報告書によると、Twitchの視聴者の4分の3が、上位5000チャンネルだけを見ている。Q2の同社の総視聴時間27億時間のうち、上位5000チャンネルが20億時間を占める。

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さらにまた、上位5000チャンネルだけの同時視聴はQ1に比べて12%増加し、中でも上位200チャンネルは平均1万590人が同時視聴している。

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またこの四半期には、Fortnite、League of Legends、Dota 2、Counter-Strike: Global Offensiveなどのトップタイトルの視聴が減り、Just Chatting」と呼ばれるヴログ(Vlog)が他のタイトルとともに伸びている。

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eスポーツは相変わらずファンは多いが、総視聴時間の中での比率はまだごく小さい。

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人気上昇中や、逆に下降中のストリーマーなど、そのほかのトレンドも知りたい人は、ここで報告書の全文を見よう。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Skypeの通話をコンテンツにできる(録画、ストリーミング、他での利用、等)モード登場

Microsoftはポッドキャストやビデオの人気に乗じて、コンテンツの作者にとってのSkypeの魅力を高めようとしている。同社が今テストしている“Skype for Content Creators”というモードでは、今使っているSkypeそのものの能力で、通話中にビデオなどのコンテンツを入れたり、あるいは逆に通話を録音録画できる。また、通話中のビデオや音声をライブでストリーミングしたり、ほかのアプリケーションにインポートして編集しポストする、などのことができる。

この機能は現在“プレビュー”で、一部の選ばれたユーザーがテストしている段階だ。

同社のブログ記事によると、Skype for Content Creatorsにより、デジタルのブロードキャスターや、ストリーマー、ヴロガー(vlogger, ビデオブロガー) などが、ビデオ通話を録画したり、ふつうの通話をポッドキャストしたり、通話をライブでストリーミングしたりできる。そのために別途高価なスタジオ設備などを買う必要がない、とそのブログ記事は言っている。

すなわちWindows 10とMacのユーザーはSkypeのContent Creatorsモードを使って、通話を直接、NDI対応のソフトウェア、WirecastXsplitVmixなどへ入れたり録画録音したりできる。つまりこれからは、そのために別途、録画録音やスクリーンキャプチャのためのソフトウェアが必要ない、ということだ。通話をコンテンツとして扱うとき、そのルック&フィールもカスタマイズできる。

この機能がいちばん合っているのは、Skypeでやっているビデオチャットを録画することだ。それを、各週の視聴者参加番組にしたりするとよい。また、通話を他のプラットホームへライブでストリーミングしてもよい。FacebookやTwitterやYouTubeなどと同格に。

通話をライブでストリーミングしないときは、それを録画して他のアプリケーションから編集したりできる。たとえばAdobe Premier ProやAdobe Auditionが使える。

Skypeの多機能化は、これまでも試みられた。たとえば昨年はSkype Interviews立ち上げ、求人側が応募者のプログラミング能力をチャット中にテストできるようにした。

このように、新しい機能は特定のターゲットを想定している(求人側、コンテンツ作者、など)。Skypeの成長カーブはここ数年横ばいだから、新しいユーザー獲得のための新しい魅力を作り出していくことが、きわめて重要になっている。2016年のMicrosoft Buildでユーザー数3億と言われたが、それはそれより数年前のSkype 10周年記念で発表された数と同じだ。

ビデオをコンテンツ作者のためにストリーミングしているのはMicrosoftだけではなく、たとえばYouTubeもこの3月に、エンコーダー不要でライブストリーミングできる機能を加えた。

Skype for Content Creatorsは今年の夏に一般供用されるが、来週ラスベガスで行われるNAB(全米放送協会)カンファレンスでも、デモがある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Instagramのライブビデオに顔フィルターが来た

今日(米国時間9/21)、Instagramはアプリからライブストリーミングする際に顔フィルターが使えるようになったと発表した。Instagramにはすでに顔フィルターがある。顔を認識してその上に各種の効果を表示するフィルターは去る5月に追加されている。しかしこれまでは顔フィルターを利用するためにはまずビデオないし写真を撮影しておく必要があった。顔フィルターを適用してからInstagram Storyに公開する手順だ。

今回のアップデートで、既存の顔フィルターはすべてライブストリーミングで利用できるようになる。またライブストリーミング専用の顔フィルターも登場した。これはタップ一つで顔にサングラスを掛けさせるもので、ちゃんとレンズに景色が反射する。このエフェクトは来週中ライブストリーミングに限られるのですぐに試してみたいならライブ動画を公開する必要がある。

サングラス・フィルターなどの顔フィルターはライブストリーミングのスタート前でも実行中でも適用できる。利用法は簡単だ。Instagramのライブビデオの画面で右下隅の顔アイコンをタップするだけでよい。フィルターの公開は今日からスタートするが、世界の全ユーザーに行き渡るまでには「数週間かかる」と
Instagramは言っている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

中国当局、ライブストリーミングアプリ問題でAppleを召喚

Appleは、中国におけるiOSアプリの基準を厳格化するよう同国インターネット規制当局から圧力をかけられている。

国営通信社新華社の報道によると、Appleはストリーミングサービス3社 ― toutiao.com、Houshanzhibo.com、juajiao.com ― が「インターネット情報サービスに関連する4種類の規制に違反する」のを容認している疑いで召喚された。当局は、調査の結果これらのサービスにはライブ中継の管理上「重大な抜け穴」があることがわかったと付け加えた。具体的には、アプリはコンテンツ、ユーザー区分、および個人認証の管理に問題があると指摘されているが、どの問題が当局の行動のきっかけになったのかは明らかにされていない。

この一年でライブストリーミングは中国全土に広まった。この現象については本誌でも昨年詳しく紹介した。そして今年になってライブストリーミングは、デートアプリMomoの記録的成長を後押しし、Tencentは大手ストリーミングアプリに3.5億ドルという巨額を投資をした。

しかし本格的に普及するにつれ監視は強まる。中国やロシアのような国では、App Storeがインターネット検閲の新たなフロンティアになっていると批判する向きもある。しかしAppleが当地でビジネスを続けるためには政府の命令に逆らうことはできないのが現実だ。例えばAppleは、中国版iOS App StoreからNew York Timesアプリを削除することを強いられた。また、iTunes MoviesおよびiBooksのサービスは開始後わずか6か月で中止に追いやられた。

今日の問題とは一件関連なさそうだが、AppleはiOS版WeChatアプリで人気のチップ機能を禁止した。Bloombergによると、チップの支払がサードパーティー支払いおよびアプリ内購入システムに関するAppleのポリシーに違反しているとされている。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

トランプの就任式、ビデオストリーミングの新記録を達成

WASHINGTON, DC - JANUARY 20:  Supreme Court Justice John Roberts (2L) administers the oath of office to U.S. President Donald Trump (L) as his wife Melania Trump holds the Bible and son Barron Trump looks on, on the West Front of the U.S. Capitol on January 20, 2017 in Washington, DC. In today's inauguration ceremony Donald J. Trump becomes the 45th president of the United States.  (Photo by Drew Angerer/Getty Images)

泣いた人も喝采を送った人もいるだろうが、どちらの側も多くの人々がトランプ大統領の就任演説を見たようだ。事実、これまでの記録を更新した。このイベントは、コンテンツ配信ネットワークのAakamaiがこれまでに配信した単独ニュースイベントとして最大だったと、ライブビデオデータを分析した結果同社が発表した。

Akamaiによると、就任式のビデオストリーミングは、トランプ大統領の演説が始まった12:04 ETにピークとなる8.7 Tbps[テラビット毎秒]を記録し、就任宣誓開始時の7.9 Tbpsを上回った。これまでの記録は先の大統領選挙投票日(2016年11月8日)夜の7.5 Tbosだった。

もちろんこれは何ら驚きではない。トランプの就任式は昼間のイベントであり、多くの人が職場のパソコンやモバイル端末でライブストリーミングを見たに違いない。投票日のライブストリーミングのピークは夜だったが、その時多くの人が家のテレビで見ていたので、それも数字に影響を与えた可能性がある。

Akamaiはこの新記録を歴代の出来事と比較すべく、2009年の就任式の1.1 Tbpsと、ロイヤルウェディングの1.3 Tbpsとい数値を挙げた。しかし、何年も前のライブビデオデータを見ることは意味のある比較とは言えない。、

shutterstock mobileあれ以来すべてが変わった。例えばHDビデオストリーミングが普及したことで要求されるデータ転送量が増え、ライブビデオの視聴者も急増した。

後者には多くの要因がある。モバイル端末をほぼ誰もが持つようになり、ブロードバンドやモバイル通信の速度も上昇した。例えば米国の平均接続速度は2009年の就任式当時は4.1 Mbpsだった。Akamaiの2016年Q3のインターネット状況レポートでは15.2 Mbpsだった。

加えて、この種のコンテンツを見られるビデオサイトやサービスも増えた。このことは、従来のテレビ視聴を離れ、オンラインで過ごす時間が増えている「コードカッティング」と呼ばれる現象とも一致している。

それでも、今回の就任式は最近の他のイベントと比較しても抜きんでている。例えば2016年のユーロサッカー大会決勝は、ピークが7.3 Tbps、リオオリンピックの体操女子団体決勝が4.5 Tbpsだった。

「今回の大統領就任式は、昨年来当社が配信するオンラインビデオストリーミングが記録更新を続ける中でも最高の記録だった」とAkamaiの執行副社長・メディア担当ジェネラルマネージャー、Bill Wheatonが声明で述べた。「オンラインでビデオを見る人が今までになく多くなり、使われるデバイスの質も向上している」。

世界最大級のコンテンツ配信ネットワーク(CDN)サービスプロバイダーとして、Akamaiにはこの種のライブビデオトレンドの先を見る目がある。同社の顧客には世界トップクラスの放送局15社がいて、ライブストリーミングにAkamaiのサービスを使っている。言い換えれば、このネットワークで新記録を出したということは、重要なイベントだったと言ってよい。

またAkamaiによると、大統領就任式の間、米国ユーザーへのメディア、エンターテイメントのトラフィックは、直前の2日間に比べて6.4倍にも増えた。

しかし、Wheatonが声明でも指摘しているように、トランプ就任演説の数字は、ビデオ消費の成長トレンドによるところが大きく、他の大統領と比べた人気を表わすものではない。それでもこの記録的な視聴者数は、トランプ支持者だけでなく、両方の側の人たちがライブストリーミングしたことを意味しており、このイベント自身のニュース価値を表している。

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新しい成長の道を探り続けるTwitterが今度は360度ビデオのライブストリーミングを導入

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Twitterが、このところ力を入れているライブビデオの次の一歩として、Periscopeからの360度ライブストリームを導入する。

TwitterやPeriscopeから誰もが360度ライブビデオを見られるが、それを提供できるのは今のところ一部のパートナーだけだ、と同社のブログ記事が言っている。Facebookなどの上では今やライブのストリーミングが大人気だから、出だしは提供者が限られていても、なにしろTwitterがこれを始めること自体は、たいへん有意義だ。

[フロリダの夕日を360度で。]

2017年に自分の新しい未来を見つけなければならないTwitterは、新しいプロダクトのリリースに今努めているところだ。今年はTwitterにとって、厳しい登山のような年だった。どっかの大企業が買収するという話があり、そしてそれはポシャった。そしてその後のTwitterは、新しい成長路線を探り当てることに苦労し、少しずつ少しずつ、新しいプロダクトや機能を加えてきた。

ライブのストリーミングをやるためには、カメラをスマートフォンの底につけてビデオの録画やブロードキャストを開始するようだ(下図)。下の画像はビデオから取ったスクリーンショットだけど、画質が悪くてごめんなさい。

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ライブの360度ビデオなら、自分の周りで起きていることをすべて撮らえてブロードキャストできる。今の限られたパートナーたちも、今回の経験をもとに、その新しいユースケースを見つけようと躍起になるだろう。360度ビデオそのものがあまり多くないのも、今の内だけだ。そしてまたこれは、ほかのプラットホームに群がっているかもしれないインフルエンサーたちをTwitterが取り戻す契機にもなる。彼らはTwitterの上でこの新しいツール、というか遊具を使って、新しいオーディエンスの構築に努めるだろう。

360度ライブビデオストリーミングの開始を告げるブログ記事を書いたのは、TwitterでARとVRを担当しているディレクターAlessandro Sabatelliだが、このことから一体、何が占えるだろうか。Twitterは、“この分野におけるいろんな機会の探究を始めたい”、という漠然とした言い方をしているが、具体的にその機会とは何か、いろいろ想像を膨らませてみるのもおもしろい。

幅広いオーディエンスを抱えるプラットホームが、大きな変化を導入しようとしている。成長率はFacebookほどではなくても、ユーザー数は3億を超えている。難しい挑戦であることは確かだが、同社は次々と大きな賭けをやっていく必要がある。Periscopeを買収したのも、そのためだ。それをしなくては、次の新たな成長路線も見つからない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ライブストリーミングのHangouts On Air、Google+からYouTube Liveに移管

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Googleは今日(米国時間8/15)、Hangouts On AirをGoogle+からYouTube Liveに移管すると発表した。実施は9月12日で、ユーザーはYouTube Liveに移行するよう促される。

GoogleはTechCrunch宛のメールで、Hangouts on Airが閉鎖されるのではなく、YouTube Liveに移管されることを正式に認めた。「当社のライブストリーミングへの取り組みはYouTube Liveに絞り、サービスもそこに集約する」とGoogle広報は書いた。「Hangouts on Airは開始当初からYouTube経由で利用が可能であり、YouTube Liveは同サービスにとって最適な居場所だ」。

VentureBeatのEmil Protalinskiが最初に報じた通り、GoogleがGoogle+のHangoutsグループビデオチャットでライブストリーミング機能をデビューさせたのは2011年9月のことで、2012年6月には展開を完了した。それから1年とたなない2013年5月にはYouTube Liveがスタートした。

移行期限の9月12日以降、Google+でイベントのスケジュールを設定することはできなくなり、既に9月12日以降に設定されているイベントは、YouTube Liveに移動させる必要がある。

録画されたイベントは引き続きYouTubeで見ることができる。Google+ではアクティビティーログの中で、イベントのコンテンツを読み取り専用で利用できる。

これは、昨年来多くのGoogle製品にわたって実施されている、Google+に関連する変更の一つだ。つい先日Googleは、Play Storeでレビューを投稿するためにGoogle+のプロフィールが必須ではなくなったことを、正式に発表した

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook Liveに画期的新機能―再生バーが視聴者の反応を示すエンゲージメント・グラフに

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Facebookがさきほど発表した新機能はビデオの視聴方法を大きく変えそうだ。これまでビデオを見るといえば、そのうち面白くなるだろうと期待して我慢して退屈な画面を見続けたり、忍耐が続かず再生バーで先の方をこっそり覗いて興味ある場面を探したりするのが通例だった。しかし見た目があまり変わらないビデオや画面に向かってホストが話すタイプのビデオの場合、時間を費やして見る価値があるのかどうかを判断するのが非常に難しかった。

しかしFacebook Liveのビデオの場合、システムはどの部分が人気を集めたかを知っている。何か興味を引く場面になると視聴者はライブでコメントしたり絵文字を投稿したりできるからだ。Liveビデオの放映側もこの反応を見ることができる。Facebook Liveのライバル、Periscopeも同様の機能を実装した。

Facebookにインタビューしたところによると、タイムラインで再生されるビデオを一層効果的なものにするために視聴者の反応のボリュームを表示できるるようにしたという。今回の新機能で、Facebook Liveのどの箇所でどれだけの反応が集まったたかが一目で分かるようになった。録画されたクリップの再生バーに視聴者のリアクション量がオーバーレイ表示されので、興味ある場面に直接ジャンプすることもできる。

要するにビデオのどこが評判になったかがすぐ分かり、時間がなければそれ以外の部分をスキップすることができる。

Facebook Live Reactions

FacebookはLiveビデオへの視聴者のリアクションを興味ある部分を探すための基礎として利用する

この機能は逆にライブビデオの放映者側にも影響するだろう。アマチュアのストリーム放映者がビデオをわかりやすくし、テンポを速くめるなどの好影響をもたらすだろう。しかし同時に放映者は視聴者が飽きて切り替えるのをおそれてじっくり話をするのが難しくなるかもしれない。

再生バーがエンゲージメント・グラフになる

Facebookビデオの責任者、Fidji Simoは私のインタビューに対し、「Facebook Liveビデオの視聴時間の3分の2は、録画の再生だ。つまりユーザーはたとえライブの場で視聴ができなくても、ライブ放映されたビデオを好む」と語った。これがFacebookの真似といわれながらもPeriscopeが#Saveという録画機能を新設した理由だろう。

Periscope Hearts

視聴者の反応のリアルタイム表示ではFacebookのLive Reactionsに先んじたPeriscopeだったが、録画機能では後追いとなった

Simoはまた「Facebookユーザーが録画されたライブビデオを見る場合、再生バーに視聴者の反応をオーバーレイ表示するエンゲージメント・グラフ化はビデオのハイライト部分を探すために非常に役立つ。これまでビデオは退屈だとして敬遠していたユーザーもこうしたツールが用意されればビデオ視聴の時間を増やすはずだ」と説明した。

Facebookによると、再生バーのエンゲージメント・グラフはすでに一部のユーザーに公開済みだ。この記事のトップのスクリーンショットで分かるように、再生バーはブルーの波型の表示に変わり、視聴者の反応のボリュームを示すようになっている。視聴者は再生ボタンをスクラブして動かし、反応が少なかった部分をスキップして直接ピーク部分を再生することもできるようになった。FacebookではLiveビデオを録画再生する場合でも絵文字や「いいね!」(「ひどいね!」等も含む)をライブ・ストリーミングの際と同様に表示するとしている。

再生バーに情報を表示する例としては下のスクリーンショットのように、SoundCloudで再生音楽の音量を表示する例が遠い従兄弟に当たるだろう

SoundCloud Visualization

Simoによると再生バーのエンゲージメント・グラフ化はライブビデオに限られるという。「われわれは〔新機能を〕他のビデオに広げる計画はない。これはライブビデオに限って非常に役立つ機能だと考えている」ということだ。

ライブビデオではハイライトの価値が高まる

エンゲージメント・グラフの導入はビデオグラファー側にもいろいろな影響を与えるだろう。ゆっくり時間をとって準備し、クライマックスを盛り上げていくという手法をとりやすくなるだろう。視聴者は再生バーを見て先の方にクライマックスが用意されていることが分かるし、もし急いでいるなら直接その部分を再生できる。ゴールデンアワーのテレビドラマは視聴者が飽きてチャンネルを変えてしまわないよう、CMタイムの前にかならず「はらはらする場面」を入れるように脚本が書かれている。エンゲージメント・グラフ化によってビデオの構成が視聴者によく分かるようになったので、ビデオグラファーは視聴者の関心をかきたてるような面白いシーンを戦略的に配置しておく必要が出てくるかもしれない。

アマチュア・ビデオグラファーの場合、タイムラインで自動的に再生され最初のる数秒は退屈な場面が多い。しかし先の方に面白い場面があるならエンゲージメント・グラフを見ればそれが分かるので、Facebookの友達はビデオを再生してみる気になるだろう。ともかくSimoはそう期待している。

Facebook Live Start broadcast

「ライブビデオはライブで見るのがいちばんおもしろい。しかしいろいろな事情でそれは常に可能ではない。われわれは録画の再生であっても、視聴者がその場に居合わせたかのように感じられるようできるかぎり努力している」とSimoは説明する。

Facebook Live Icon

しかし同時に、視聴者側の行動も変化し、たとえばクライマックスの箇所を過ぎるととたんに誰も見なくなるというような現象が起きる可能性がある。この先にもう面白い場面はないとわかってしまうと、指がむずむずしてくるだろう。エンゲージメント・グラフによって前方に何があるか予め知れることは、線形的、論理的な場面の積み上げを破壊してしまう。ビデオのフォーマットは芸術的というよりむしろ実用的な方向に傾くかもしれない。

しかしモバイルデバイスを利用したライブストリーミングはまだ非常に新しい分野なので、まだはっきりした形が定まっていない。Facebookのエンゲージメント・グラフがどんな効果をもたらすかも含めて今後の動向を注視する必要がある。

Facebookはビデオの民主化の一環としてタイムラインにライブビデオを導入した。またビデオ作成を助ける各種のツールの提供によってビデオの制作件数が急増している。視聴者側で「面白いビデオ」を選り分ける手段が必要とされてくるのは必然的だ。

Facebook Live Video Engagement Graph

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

あなたのiPadを本格的なビデオプロダクションスタジオにするSwitcher Studio、マルチカメラの撮影環境もセットアップ可能

basketballgame

携帯〜スマートフォンのカメラがどんどん進歩したため、あの不格好で扱いにくい、カメラでしかないカメラは使う人が減りつつある。でも本格的な編集や映像制作となると、今でもデスクトップの仕事だ。とくにビデオの場合は、本格的なミキサー卓(ミキシングコンソール)のあるスタジオを使うことも多い。

そこでSwitcher Studioの登場だ。これがあると、お手元のiXXXXXデバイス(実際にはiPad)を使ってライブビデオのミキシングやプロダクション(制作行為)ができる。

いちばん基本的な使い方としては、iXXXXXデバイスで撮ったビデオをSwitcher Studioを使って編集したり、YouTubeやUstream、Twitchなどに直接ストリーミングしたりする。

でもこのアプリのディレクターモードでは、もっとすごいことができる。ほかに4つのiOSデバイスとワイヤレスで接続して、それぞれのカメラからの映像をSwitcher Studio上で今制作している本作中にミキシングできるのだ。

SwitcherTCHeader

ということは、最初は一台のiPadでしかなかったものが、今や、マルチカメラのプロダクションスタジオになる。ビデオソースとしては、ラップトップを加えてもよい。そうすると、Webの画面やPowerpointのプレゼンなどを、本作中へ混ぜ込める。

という、すごいことができるSwitcher Studioは、ビデオの編集機能も充実しているから、本物のプロが本物のスタジオで作ったようなビデオだって、作れる。トランジション、ピクチャインピクチャ、テレビ的なグラフィクス、オーバレイ、などなどができる。しかもそれらの編集をリアルタイムでできるし、あるいは録画完了後のポストプロダクションとしてもできる。

まだ自己資金だけでやってる同社は、月額25ドルの使用料をユーザーに求める。それでiOSとデスクトップの両方のアプリケーションを使えるし、あるいは同社のクラウドプラットホームにビデオをアップロードして、YouTubeなどからライブでストリーミングすることもできる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Facebook、ライブビデオ配信でTwitterのPeriscopeに挑戦―当面米国iPhone向け

2016-01-29-facebook-live

iPhoneユーザーはさっそくライブビデオ配信の準備をしよう。Facebook対Twitterのビデオ・ストリーミング対決だ。今回アップデートされたFacebook Liveでは、ビデオはFacebook本体と連携しており、ソーシャル・ネットワークを利用できる上に後からいつでもビデオを再生できる。ライバルのTwitterのPeriscopeは本体と別個の独立したサービスで再生できるのはビデオ公開後24時間に限られている。

5ヶ月もかけてベータ版に徐々にバグ修正や機能追加を加えた後、とうとうFacebookがライブ・ビデオ機能をアメリカのすべてのiPhoneユーザーに公開した。iPhoneユーザーが近況を投稿しようとすると、写真、スタンプ、場所などの投稿ボタンに並んでビデオのライブ配信のボタンが表示される(Android版は現在作業中だ)。

Facebook Live Rollout

Facebookはライブ・ビデオ機能にまず誰でも知っているセレブを動員した。つづいてMomentsアプリにジャーナリストや著名人が本人だと身元を確認されたアイコンを付して登場した。そしてついにすべてのiPhoneユーザーがライブ・ビデオを利用できるようになった。

ここでMeerkatの話題の話題が出ないのをいぶかしむ読者もいるかもしれない。Meerkatは運営中だが、背後にプラットフォームとなる巨大ソーシャル・ネットワークを持たないためストリーミング・サービスの話題からは除外される。

最大の問題は、ビデオ再生について「その場限り」を強制するPeriscopeの仕様がユーザーに安心感を与えるのかどうかという点だ。24時間で消滅することを知っていれば、送信するユーザーが自意識過剰を免れ、見る方には急いで見なければならないと思わせることができるだろうか? FacebookにはTwitterよりはるかに大きなユーザーベースがあり、ビデオ再生が恒久的にできることはセレブ、著名人を惹きつけるだろう。再生可能期間が長くなれば再生回数も増える。有名人がビデオ配信を使う場合、再生回数は重要な要素となる。

facebook-live-periscope-meerkat

左から、Meerkat、Periscope、Facebook Live、

ユーザーへの通知も大きな差異をもたらす。Periscopeでは連絡相手全員の投稿が通知される。Periscopeの連絡相手は、多くの場合Twitterでフォローしている相手全員となる。Facebookの場合はもう少し控え目だ。ビデオ配信が通知されるのは「親しい友達」に登録されている相手、交流のあるセレブ、興味を抱いたページだけとなる。

次にストリーミングを実際に見る方法だ。Twitterの場合、Periscopesはインラインで表示される。つまりユーザーがビデオを見つけるのは簡単だ。ただしライブ配信が長引く場合はURLはニュースフィードからいった消去され、もう一度続きを見るためには再度共有されねばならない。

Facebookの場合、まずフィードが親しい友達などに制限されるので、リアルタイムで現場からニュースをストリーミングするには具合が悪い。しかしビデオ・ストリーミングに受け手側から大きな反応がある場合、Facebookのシステムは自動的に表示ランクをアップさせ、多くの人がビデオを見つけやすくする。大まかに言って、Twitterの場合、どのビデオを見るかはユーザーが決めるのに対してFacebookではシステムが人気あるビデオを選択して見つけやすく表示する。

しかしライブ・ビデオ配信をめぐるこの両者の対決は、こうした個々の機能の優劣よりも、最終的には、どちらのプラットフォームがメインストリーム・ユーザーの心をつかむか、カメラの前に立って顔を見せようという気にさせるかに重要なポイントがありそうだ。

〔日本版:TwitterのPerisocpeは日本からも利用可能。iOS、Android双方のアプリあり。Meerkatのストリーミング公開ページiOSアプリAndroidアプリ。記事では触れられていないがビデオ通話ができる点では、Googleハングアウト、MicrosoftのSkypeがある。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

MicrosoftのAzure Media Servicesにライブエンコーディングやプレーヤ機能などが加わる

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Microsoftの/ビデオストリーミングプラットホームAzure Media Servicesに今日(米国時間4/13)、いくつかの新しい機能が加わった

このアップデートの最大の呼び物は、ライブエンコーディングだ(今はまだプレビュー)。これはMicrosoftの既存のライブビデオ機能をサービスとして独立させたものだが、Microsoftの社員の説明によると、この機能によりAzureのメディア方面の顧客は“真のクラウドDVR体験”をユーザに提供できる。ライブエンコーディングでAzureのユーザは、自分のライブのワークフローを、複数のフォーマットのライブトランスコーディングで構築し、アーカイブし、ジャストインタイムでパッケージングし(今リクエストされているデバイス用だけにストリームを作ればよい)、動的な(==ランタイムの)暗号化ができる。

このLive Encodingはまだ非公開ベータだが、Microsoftは今日(米国時間4/13)、Azure Media Playerもローンチした。これはコンテンツのオーナーにオンラインの自動プレーヤーを提供するもので(自作する必要がない)、HTML5ビデオやMedia Source ExtensionsEncrypted Media Extensionsによる権利管理などをサポートしている。ねらいはw3cのオープンスタンダードだが、古いブラウザではプレーヤーはFlashやSilverlightを使える。

そのほかの新機能としてはAzureの発話書き起こしによる音声インデクシングサービスにスペイン語のサポートが加わり、またコンテンツオーナーのためにContent Delivery Security Associationからの証明、コンテンツのセキュアな保存(海賊版防止)を伴うデリバリサポートなども加わった。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

デベロッパが自作のAndroidアプリにライブブロードキャスト機能を持たせられる補助アプリをYouTubeが提供

サードパーティのアプリとそれらのデベロッパが、YouTubeのライブブロードキャスト機能をアプリ内で利用できるようになる。そのためにYouTubeが今日立ち上げたオープンソースのプロジェクトが”YouTube WatchMe for Android“だ。このプロジェクトはGitHubで入手できるが、一緒についているAndroid用の参考アプリはYouTube Live Streaming Eventを作るものだ。このアプリはユーザインタフェイスも紹介しており、たとえばユーザが自分のスマホからYouTubeへのブロードキャストを開始できるスタートボタンとか、イベントを終わらせるボタンなどがある。

ただしそれは、あくまでも参考アプリで、プロジェクトの本当の目的はデベロッパが自分のアプリにそんな能力を導入するためのツールキットを提供することだ。たとえばビデオを共有するアプリがそんなライブのブロードキャスト能力を持ってもよいし、もちろんニュースやイベントアプリが機能の一環として持ってもよい。

ユーザインタフェイスには、ライブストリーミングの開始/停止ボタンのほかに、ユーザがサムネイルをタップするとブロードキャストが始まる、とか、GoogleのソーシャルネットワークであるGoogle+でのブロードキャストができる”+1″ボタンなどもある。

このアプリは、YouTube Data API v3YouTube Live Streaming APIGoogle Play ServicesPlus APIなど、いろんなAPIを利用している。その詳細は、YouTube API Blog上の当プロジェクト発表記事に書かれている。デベロッパはGitHubのリポジトリにシンクし、それからGoogle Developer Consoleを使ってYouTube Data APIとGoogle+ APIを有効化、そしてAndroidのクライアントIDを作る。

なお、アプリの現状は‘実験段階’だそうだ。

もちろんYouTubeにはすでにライブストリーミング機能があり、イベントの主催団体などが利用できる。カスタムのエンコーダとコントロールを使ってもよいし、楽をしたければWebカメラとGoogle Hangoutのライブストリーミングを利用してもよい。今回のYouTube “WatchMe”プロジェクトはあくまでもモバイルのアプリデベロッパ用であり、ライブイベントのブロードキャストの開始、停止、視聴、共有などをAndroidアプリのインタフェイスから行う、というものだ。

今回サードパーティのデベロッパに提供されるこの技術は、前からOEMたちが使っていたものと同じだ。たとえばXperiaの“Live on YouTube”アプリや、HTCの“Re”なんかがそれだ。後者は手持ちカメラでビデオを撮影し、それをアプリのボタンひとつで即座にストリーミングする、というもの。だから今回のプロジェクトも、ビデオカメラやビデオレコーダーなど独自のビデオ機器とモバイルアプリを組み合わせたい、という制作意図にも対応する。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


役者の動きをリアルタイムに3Dアニメ化、MUGENUPは「和製Pixarを目指す」

ゲームイラストのクラウドソーシングを手がけるMUGENUP。2013年3月にクラウドソーシングの受託者(クリエーター)と社内ディレクター間でのチャットやファイル、工程などを一元管理するツール「MUGENUP WORK STATION」を開発することで、約1万7000人のクリエーターで数多くの案件を管理できる体制を整えている同社だが、2014年はそのクラウドソーシングのノウハウをイラスト以外の分野に横展開をすると語っていた。

その第1弾として同社は、クラウドソーシングを使ったゲーム攻略サイト「みなゲー」を1月に公開している。こちらに関してはまだ状況は伝わってこないが、第2弾の事業が展開されている。

MUGENUPは3月24日より、ディー・エヌ・エー(DeNA)が提供するライブキャスティングサービス「Showroom」にて、ライブコミュニケーティングアニメーション 「こちら娘島高等学校ほーそお部」を開始する。配信時間は毎週月曜の午後9時から9時30分まで。

ライブコミュニケーティングアニメーションと聞くと何のことか? と思うかもしれない。これは、モーションキャプチャーや画像解析技術を組み合わせることで、役者の動きをリアルタイムに3Dアニメ化するというもの。リアルタイムにアニメ化されるので、ユーザーとのインタラクティブな会話も実現する。言葉で説明するよりも、MUGENUPが提供するイメージビデオを見てもらう方が早いだろう。なおアニメのキャラクターや3Dモデルもクラウドソーシングを使って作成しており、キャラクターの衣装変更なども素早く対応できるのだという。

「日本はクリエイティブを発信することについて力があるのに、みんなテクノロジーに目を向けない。手書きには手書きの良さがあるがそれだけではないのではないか」——MUGENUP代表取締役社長の一岡亮大氏はこう語る。

クラウドソーシングで2Dのイラストに加えて3Dデータの取り扱いもはじめていたMUGENUP。3Dデータを使ったサービスの可能性を考えている中でShowroomのリリースを知り、すぐにDeNAにコンタクトをとったのだという。「ソーシャルゲームの次の“波”は動画しかないと思っていた。今がその潮目。動画で、課金の機能を持っているプラットフォームでコンテンツプロバイダーになろうと思った。テクノロジーで和製Pixarを目指す」(一岡氏)

システムに関しては詳細は公開されていないが、ゲームエンジンのUnityを利用し、モーションセンサーなどもバルク品などを組み合わせているとのことで、「制作期間は企画から2カ月ほど。スピードは通常のアニメーションの3分の1、費用は10分の1程度になる」(MUGENUP執行役員CCO エンターテイメント事業部部長の西山理彦氏)だという。

最近では、YouTubeで自ら企画、出演した動画を配信する「YouTuber」と呼ばれる人たちも登場しており、uuumのように、そのマネジメントを手がけるスタートアップも登場している。一岡氏はライブコミュニケーティングアニメーションがYouTuberらと本質的には同じとしながらも、「属人的ではなく、企画からコンテンツを作れるので広がりがある。さらに言えばキャラクターなのでリスクコントロールもしやすいと考えている」と強みを語る。すでにタイアップやOEMの打診などもあるという。

マネタイズについては未定だが、3Dデータをフィギュア化することなども含めて「ファンの数に応じた回収方法はあると思っている」(一岡氏)という。制作を手がける西山氏も「艦これ(艦隊これくしょん〜艦これ〜:DMM.comとKADOKAWA GAMESのブラウザゲーム)のようにネット発のIPが出てきた。まずはやってみる、やり続ける」と語っている。

実は僕は、この取材にあわせて少しだけではあるが、テスト配信を見る機会を得た。3Dアニメの動きと、役者の会話は見事に一致して配信されている様には大いに驚いた。時間のある方は、まず今夜その配信を見てみてはいかがだろうか。

左からMUGENUP代表取締役社長の一岡亮大氏と執行役員CCO エンターテイメント事業部部長の西山理彦氏