FacebookがCOVID-19と戦うWHOなどに21.6億円を寄付

Facebook(フェイスブック)は米国時間3月13日に、新型コロナウイルス感染症の全世界的救援努力を支援するため、その四半期利益のごく一部である2000万ドル(約21億6000万円)を寄付すると発表した。

この超巨大ソーシャルネットワークのCEO Mark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏によると、1000万ドル(約10億8000万円)をUnited Nations Foundation(国連財団、UNF)とWHO(世界保健機構)のCOVID-19 Solidarity Response Fund(COVID-19連帯対応資金)に寄付し、さらに1000万ドル(約10億8000万円)を米国の疾病管理予防センター(CDC)の基金であるCDC Foundation(CDC財団)に寄付する。後者は数週間後に寄付受け入れ機関であるFacebook Fundraiserを立ち上げる。

ザッカーバーグ氏は、寄付に続きがあることを匂わせて「近くそのほかの寄付も発表する」と述べた。同社は今週、いくつかの理由で一部の契約社員は在宅勤務ができないと声明を出している

また3月13日には中国のライドシェア大手DiDi Chuxing(ディディチューシン、滴滴出行)は、同社の国際市場におけるドライバーと配達員のために特別救援金1000万ドル(約10億8000万円)を寄付すると発表した。

Josh Constine(ジョシュ・コンスティン)

中国のテック大手Alibabaの創業者がアメリカに50万の検査キットと100万のマスクを贈る。新型コロナウイルスは世界を統一する『インデペンデンス・デイ(独立記念日)』のイベントか?

Jack Ma Foundation(ジャック・マ財団)

50万の検査キットと100万のマスクを寄付することにより、私たちはこの難局でアメリカの人たちと手をつなぐ。

シアトルの二大テク企業Microsoft(マイクロソフト)とAmazon(アマゾン)は今週、それぞれCOVID-19 Response Fundへの100万ドル(約1億1000万円)の寄付を申し出た。それらもまた彼らの四半期利益のほんのひとかけらにすぎない。Google(グーグル)のチャリティ部門Google.orgとGoogleの社員たちは救援努力に100万ドル(約1億1000万円)あまりを寄付し、この検索大手は2500万ドル(約27億円)分の広告クレジットを世界保健機構と政府機関に寄付すると発表した。

先週はFacebookも、より多くの人びとがウイルスに関する正しい情報にアクセスできるために、世界保健機構に無料広告を提供すると発表している。

世界中の国々がこの新しいウイルスとその症状や拡散状況を知ろうと務めている。現在、このウイルスは全世界で13万2000名以上に感染している

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

ザッカーバーグ氏がFacebookによる新型コロナウイルス感染症への取り組みを詳しく説明

マーク・ザッカーバーグ氏は、Facebookならびに彼が家族で運営する非営利団体のチャン・ザッカーバーグ・イニシアチブが、COVID-19として知られる新型コロナウイルス感染症と、病気に関する誤ったウイルス情報の広がりに対応するために行っていることの概要を、米国時間3月3日夜の早い時間に投稿した声明の中で説明した。

Facebookの対応は、3つの分野に焦点を当てている。正確な情報の提供、誤まった情報報をくい止めること、そして研究のためのデータ(これはFacebookが提供する普通のデータだ)提供である。

Facebookは、正確な情報を提供するために、そのプラットフォームで新型コロナウイルスに関する情報を検索するユーザーに対して、自動ポップアップを介して世界保健機関(WHO)または地元の保健当局サイトへの訪問を提案する。また、情報に関するそうした通知は、世界保健機関が人から人への感染の事例を報告した国にいる、すべての人のニュースフィードに自動的に挿入される。

「進行中の状況を考慮して、私たちは保健省やWHO、CDC、そしてユニセフなどの組織と協力して、新型コロナウイルスに関するタイムリーで正確な情報を入手できるよう協力しています」とザッカーバーグ氏は述べている。「私たちはWHOに対して、新型コロナウイルス対応に必要とされる無料広告枠と、それに相当する支援も提供しています。また、他の組織に対しても、広告クレジットのかたちで多大な支援を提供していますし、必要に応じて追加の支援を提供するために、グローバルな健康の専門家たちとも緊密に協力します」

Facebook上での誤った情報の拡散を止めるために、ザッカーバーグ氏は、グローバルな健康機関によって疑義のある虚偽情報と陰謀説をFacebookから排除し、怪しげな治療法を売り込むことで大衆の不安を煽るような広告を出すアカウントをブロックする、と書いている。

最後にそしておそらく最も議論になる内容として「人々が私たちのサービスを使って、アウトブレイクを封じ込めるためのより広範な努力に、どのように貢献できるかにも目を向けています」とザッカーバーグ氏は書いている。「研究者たちは、ウイルスがどのように拡散しているかをよりよく理解するために、モビリティデータや人口密度マップを含む、集計され匿名化されたFacebookデータをすでに利用しています」という。

匿名化されたデータに誰がアクセスできるのか、ユーザーがそのデータを使用して何を行えるのか、またはウイルスからの脅威が和らいだあとに、どれくらいの期間アクセスが可能なのかという点について、Facebookがどのようにコントロールしていくのかについての疑問は残されている。Facebookは、この記事公開に間に合うタイミングではコメントを返していない。

チャン・ザッカーバーグ・イニシアチブも、病気の拡大を食い止めるための医学的努力を支援している。ゲイツ財団と協力することで、2つの組織から資金提供を受けた研究者たちは、数日でCOVID-19を引き起こすウイルスのゲノム配列を完全に特定することに成功し、ウイルスに感染した人々の特定が容易になった。

また同じチームは、他の科学者たちがまた別の病原体の場合でも全ゲノムを研究できるようにするIDSeqツールの公開バージョンを作成した、とザッカーバーグ氏はいう。

チャン・ザッカーバーク・イニシアチブが設立資金を提供した医学研究センターのBiohubは、体内のさまざまな細胞タイプをマッピングする細胞アトラス(地図)の開発にも取り組んでいる。一部の研究者は、このアトラスを使用して、新型コロナウイルスが肺をどのように損傷させるかを研究し、ウイルスによって引き起こされる肺の損傷を抑える可能性がある治療法を、特定し評価しようとしている。

「人々の孤独感を和らげ、助け合うためにできることはまだまだあります。そして今後数週間でみなさんと共有できるアイデアにも取り組んでいますが、現時点ではアウトブレイク自体の広がりを遅らせることに焦点を当てています」とザッカーバーグ氏は述べている。「多くの人が困難に向き合っています。私は、病気の人も隔離された人も、そうした人たちの友人たちや家族も、そしてもちろん、いつでも流行の最前線にいる医療従事者のみなさんのことも気にかけています。近いうちに、より多くの進捗情報をお知らせします」

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(翻訳:sako)

Facebookがメインのアプリにメッセージ機能を戻すテストをしていることを認める

Facebookは5年前に、膨大な数のユーザーを混乱に陥れた。メインのアプリからチャット機能を削除し、友達と個人的にやり取りにはMessengerアプリをダウンロードしなくてはならないということにしたためだ。どうやら今になって、Facebookアプリにメッセージの機能を戻せるようになるかもしれない。

これは研究者のJane Manchun Wong氏が発見した。同氏はメインのアプリでチャットが再びできるようになる、未発表の限定的な機能を見つけた。発見時点ではFacebookアプリのチャット機能では通話、写真共有、リアクションはサポートされない模様だが、これは単に現在開発中であるということかもしれない。

現在はテスト中であるため、この機能がユーザーに提供されるかどうかは不明だ。月間13億人以上のユーザーがいるMessengerがなくなることはないだろうが、この変更が実現すれば友達とおしゃべりをするオプションが増えることになる。

Facebookはテストをしていることは認めたが、Messengerに関するコメントは以前と変わっていない。

我々はFacebookアプリ内でのメッセージング体験を向上させる方法をテストしている。月間10億人を超える人々が関心を寄せる個人や企業とつながるために利用しているMessengerは、豊富な機能を持つスタンドアローンのメッセージングアプリとして継続する。現時点ではこれ以上の情報はない。

今回の発見は、Facebookアプリからチャット機能がなくなったことに不満を持った多くのユーザーから歓迎されている。しかしFacebookのサービス全体を利用しているわけではないがMessengerでチャットをしている人が増えているとも考えられる。ここ1、2年のFacebookの失策から、ソーシャルネットワークに対する消費者の評価はかつてないほど低下し、広告やニュースフィードに関わりを持たずに友達とつながることができるという魅力は高まっている。

Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOは、それまでのパブリックなフォーラムを重視したアプローチから、グループや個人の会話を重視する方針に転換する計画を明らかにした。その発表から1カ月経って、今回の発見があった。この意味するところは、メッセージのやりとりはソーシャルグラフに欠かせないものになりつつあり、ならばそれをFacebookのメインアプリに戻そうということだ。今後の動向に注目する必要があるが、Facebookがこうした動きを検討していることは明らかだ。

Image Credits:Muhammed Selim Korkutata/Anadolu Agency / Getty Images (画像は編集しています)

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(翻訳:Kaori Koyama)

ザッカーバーグ氏の個人的警備にFacebookは22億円超を支出

2018年は確かに、Facebookにとって厳しい年だった。その年、Cambridge Analyticaのスキャンダルと人々の高まる怒りによろめき続けた同社は、創業者に対する憎悪にも対応しなければならず、彼と家族の安全を護るために巨額を出費した。

FacebookのCEOであるMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏の年俸は1ドルであり、ボーナスもないが、しかし主にセキュリティ関連のそのほかの報酬として数百万ドルを取得している。米国時間4月12日の午後発表されたSECの文書の中で同社は、2018年にザッカーバーグ氏が2200万ドル(約24.6億円)のそのほかの報酬を取得したことを明かしている。2017年にはそれは、900万ドルあまりだった。

2018年の数字のうち260万ドルは、ザッカーバーグ氏のプライベートジェットによる個人的旅行のための支出だが、そのほかの2000万ドル(約22億円)近くは彼個人のセキュリティ費用に関連している。

彼は2018年の個人的旅行や住居の警備費用として、税引き前の額で995万6847ドル(約11億円)が支払われている。さらにそのほかに、彼と彼の家族の個人的セキュリティに関連するそのほかの費用として、税引き前の手当1000万ドルを会社は支払っている。これらをすべて合わせると、2017年の彼の個人的警備の費用の3倍近くになる。

同社のそのSEC文書は、次のように述べている。「弊社の高い社会的可視性に鑑み、弊社の報酬および企業統治委員会は、ザッカーバーグ氏の、彼が弊社のファウンダーであり、CEO、会長、および過半数株主であることに直接起因する彼の安全性への具体的な脅威に基づく、安全性の懸念に対処するために、彼に全体的なセキュリティ事業’を授権している。

個人的セキュリティ事業に基づく報酬は、FacebookのCOO Sheryl Sandbergにも与えられている。彼女は2018年にそのほかの報酬を380万ドル取得しており、うち290万ドルは彼女の個人的セキュリティ費用である。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

FacebookのCEO、投稿コンテンツやプライバシーで規制を求める

編集部注この記事は米国時間330日に掲載された)

Facebook幹部による意見表明が相次ぐ忙しい日だった。Facebookはクライストチャーチでの銃乱射事件に関して沈黙を続けていたが、米国時間330日の朝早くSheryl Sandberg氏がその沈黙を破り、そして今度はMark Zuckerbergマーク・ザッカーバーグ)氏氏が行政や他機関にFacebookが扱うデータに対し規制を強化するよう求めている。彼は、厳しい規制を引き出し、それを吟味していくことを思い描いているようだ。

ザッカーバーグ氏は自身のページとワシントンポスト紙の両方で同時に書簡を公開した。ワシントンポスト紙での掲載は政府関係者に訴えるのに理想的な手段だ。ここ数年集中砲火を浴び続けてきた氏は、主要4分野で外部による監査を厳しくする必要があると述べた。

有害なコンテンツ
ソーシャルアプリが評価される、全体にかかるルールや基準を定める。

公正な選挙
政府が政治広告や問題広告の定義を明確にする。

プライバシー
違反した場合には罰則を科すことができるGDPRスタイルの規制をグローバルで導入する

データポータビリティ
アプリから別のアプリへとデータを移管できるようにする

4つの各分野は、Facebookの最近の履歴を示している。いくつかの論争が一度にFacebookを襲い、Facebookの近年は苦闘と失策に満ちている。議会の前で証言するよう求められるCEOはそうはいない。Facebookは信じられないほどの量のデータを保有・管理していて、ターゲティング広告や対人関係から、ニュースサイクルや選挙に至るまで、全てにおいて主要な役割を果たしている。

私はこの2年間のほとんどの時間を有害なコンテンツや公正な選挙、プライバシーといった問題にあててきた。私が思うに

Mark Zuckerbergによる投稿、2019330日土曜日

Facebook白人ナショナリズム白人分離主義」のコンテンツを禁止することを発表して3日たち、「政治家は、しばしば私にFacebookが言論に対してあまりにも大きな影響力を持っていると言うが、正直、その通りだ」とザッカーバーグ氏は書いている。そして彼は、人々が全ての責任をFacebookに押し付ける前に設置した独立監視委員会など、様々な国の政府との取り組みについて書いている。

1つ考えられるのは、サードパーティーの機関が有害なコンテンツの投稿を監視する基準を設け、そうした基準を企業が守っているか評価することだ」「規制は、何が禁止されるのかベースラインを設け、有害コンテンツを最小限に抑えるシステムの構築を企業に求める、ということになるかもしれない」とザッカーバーグ氏は続けている。

また、選挙での不正操作や政治広告をめぐる規制を強化するよう求めてもいる。米住宅都市開発省は今週はじめ、Facebookのターゲティング広告が公正住宅法に反しているとして告訴している。

しかし、こうしたザッカーバーグ氏の意見表明はいくぶん虚しく響く。というのも、これら4分野で改善を図るために政府のサポートなしにFacebookができることはたくさんあるからだ。

Facebookの有害コンテンツポリシーは長い間紛らわしくて矛盾が多く、そして現実とかけ離れたものだった。たとえば、Infowarsの陰謀論者Alex JonesFacebookから追放されたが、Instagramからは追放されていない。悪者は問題のある投稿を広めるのにソーシャルネットワーク間を渡り歩くことができる。Facebookは傘下の全アプリにポリシー適用を強制すべきで、追放するかどうかを内部で話し合う代わりに倫理に基づいて公に判断すべきだ。そして、最悪の反則者を引きずり下ろすのを調整するために、仲間のソーシャルネットワークとより協力すべきだ。

公正な選挙については、今週Facebookは大きく前進した。すべてのアクティブ非アクティブの政治広告キャンペーンをキーワードで検索できるAd Libraryに収めた。しかし、宣伝につながる政治的記事を従来のキャンペーン広告と横並びにされたくないニュース出版元からの圧力を受け、Facebookはそれらを例外とした。そうした広告はいまだに選挙権を持つ人に影響を与えることができる。それらは別に扱われるべきだが、それでもリサーチのためにアーカイブ化されるべきだ。

プライバシーに関しては、すべきことが山ほどある。改善すべき大きなものとしては、ストーカーを避けられるよう、人々が電話番号を含む検索から完全にオプトアウトできるようにすることが挙げられる。他のユーザーのアドレスブックにあなたの連絡先がアップロードされた時、Facebookがどのようにあなたの連絡先情報を使うのか、さらにコントロールされるべきだろう。

最後にデータのポータビリティだが、Facebookの取り組みは遅々としている。1年前TechCrunchは、他のソーシャルネットワークで友達を探すのにフレンズの名前のリストをエクスポートするのをFacebookがいかに制限しているか、詳細な記事を掲載した。Facebookはそうしたソーシャルグラフを、ユーザーがアプリを切り替えてもコミュニティを保てるよう、真に交換できるようにしなければならない。そうすれば、Facebookをやめることがユーザーにとって実行可能なオプションになり、Facebookはユーザーに真摯に向き合わざるを得なくなるだろう。

そうした取り組みを実行すれば、ザッカーバーグ氏は寛大にみてもらおうとリップサービスをばらまいているわけではないことを当局に示せるだろう。それはひいては、社会に対する姿勢を改める用意ができていると示すことになるはずだ。

イメージクレジット: Chip Somodevilla / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi)

ZuckerbergはFacebookの会長職を降りる気なし…CNNインタビューより

CNNの短いけど派手に誇大宣伝されたインタビュー番組で、FacebookのファウンダーでCEOが再び、同社の最最近の危機に対する批判に答えた。

そのインタビューは、もっと長いQ&A番組“Human Code,”からの抜粋で、Facebookの失敗と、会社に対するZuckerbergの一面的すぎるコントロールに対する批判の部分に限定していた。

そこに新しい情報は何もなかったが、リーダーシップをめぐるいくつかの問題に対する、同社の最近の姿勢は分かる。最初の問題は、Sheryl Sandbergが今後もCOOの地位にとどまるのか?だ。

ZuckerbergはCNNにこう答えている: “Sherylはこの会社にとって実に重要だ。…。彼女はこれまでの10年間、私の重要なパートナーだった。二人でやってきた仕事を本当に誇らしく思っており、今後も末永く一緒に仕事をしていきたい”。

これが、少なくとも当面の答だ。

次の大きなリーダーシップの問題は: Zuckerbergは現在Facebookの会長として行使している権力のすべてを今後も維持するのか? 先週の記者発表ではZuckerbergその権能を降りない、と語り、“権限を制限せよという提案は正しい方向性ではない”と述べている。でもそれは、この、身から出た錆(さび)のような社内的危機の、まだ初期的段階における話だ。

同社は今、危機の最中(さなか)だから、責任を取って会長を辞任する気はないか、と再び聞かれたZuckerbergは、その話はもうやめよう、ときっぱり答えた。

“その計画はない。…。今は、それが有意義であるとは考えられない”、とZuckerbergはCNNに述べている。

共和党が民主党など対抗勢力について調査をしている組織GOP危機時コミュニケーショングループ〔メディア操作などをやる〕とFacebookとの関係をめぐるスキャンダルは、Zuckerbergが権力の一部を放棄しろと批判された最初の事案ではない。彼はFacebookの筆頭株主として、投票権の過半数を持ち、そしてこの構造では誰も彼を辞めさせられない。Zuckerbergは再び、Zuckerbergは一人しかいないし、そして彼が創った企業は彼自身でもあることを明言した。だから彼はどこにも行かないし、当面、彼の権能を誰かに譲る気もない。

関連記事: 議会はZuckerbergに1株1票への移行を要求(未訳)

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Facebook、Messengerに「送信取消」機能を追加。しくみはこうだ

FacebookはCEO Mark Zuckerbergが送ったメッセージを密かに削除した、とTechCrunchが7ヶ月前に報じた。そして今、一般のFacebook Messengerユーザーも初めてunsend[送信取消]の能力を得て、送ったメッセージを相手の受信箱から消去できるようになる。送信取消できるのは配信後10分以内に限られるため、間違いを訂正したり誤って送ってしまったものを削除することはできるが、過去の履歴を操作することはできない。”Remove for Everyone” [全員から削除]という正式名称のこのボタンは、メッセージが取り消されたことを示す「墓石」マークも残す。また、この機能を使って証拠を消すいたずらを防ぐために、Facebookは取り消されたメッセージを短期間保管しておき、通報があった際にはポリシー違反がないかどうか確認できるようにする。

この取消機能は、ポーランド、ボリビア、コロンビア、およびリトアニアで本日(米国時間11/14)iOSとAndroidのMessengerアプリで公開される。Facebook広報担当者によると、出来るだけ早く世界中で配布する計画だが、App Storeのホリデー対応アップデートの影響を受けるかもしれない。その他の削除機能も開発中で、メッセージまたはスレッド全体について事前に有効期限を設定する機能が入る可能性もある。

「利点は、ユーザーは自分自身でコントロールしたがること…そして間違えたときに訂正できること。この機能を使いたくなる正当な場面はたくさんある」とFacebookのMessenger責任者Stan Chudnovskyが本誌の独占インタビューで言った。しかし一方では、「新たないじめの場をわれわれが作ってはならない。悪質なメッセージを送り、相手が通報したときにはメッセージがなくなっていて何も対処できない、という事態が起きないよう万全を期す必要がある」

Zuckerbergはやった。もうすぐあなたも

FacebookがTechCrunchに送信取消機能の開発について最初に語ったのは、4月に私がMark ZuckerbergのFacebookメッセージが送信先の受信箱から静かに消えたことを6人の情報源が語ったと報じた後だった。従業員以外の情報提供者で墓石マークがなかった人もいた。われわれはこれをユーザーとの信頼関係に反するものであり、会社の権力の乱用だと考えた。一般ユーザーにはメッセージを取り消す手段がないからだ

Facebook retracted Zuckerberg’s messages from recipients’ inboxes

Facebookは、これを幹部のプライバシーおよび会社機密を保護するためであったと主張し、「Sony Pictureのメールが2014年にハックされて以来、当社幹部のコミュニケーションを保護するための変更をいくつか実施した。その中にはMarkのMessengerメッセージの保存期間の制限もあった」と私に話した。しかしFacebookは、Zuckerbergの2004年の古いショートメッセージがリークしたときのような恥ずかしい状況を避けたい思惑もあったに違いない。ある困ったメッセージではZuckerbergが友達に宛てて「ハーバードの誰の情報でも欲しかったら…言ってくれ…4000以上のメールと写真とアドレスとsnsを持っているから」と送り。えっ、なぜそんなものがあるの? とその友達が返信すると、「みんなが送ってきただけさ…何故かわからないけど…「僕を信じているうだろう」…バカだね」とZuckerbergは返信した。

Facebookは私に、すでに全員向けUnsendボタンを開発中であり、それが公開されるまで幹部のメッセージを取り消すことはないと話した。Chudnovskyは「もっと早くこれを公開していればよかった」とニュースが出た時私に言った。しかしその後6ヶ月間何の進展もFacebookからのコメントもなく、口を開いたのは情報提供者のJane Mancun WongがFacebookは取消機能のプロトタイプを作っていると指摘したとTechCrunchが報じてからだった。そして今から一週間前、Facebook MessengerのApp Storeリリースノートに、10分間のUnsendボタンが近く公開されると誤って記載された。

ではなぜ7ヶ月もかかったのか。Instagramではどんなに古いメッセージもユーザーが削除できるようにしているのに。「時間がかかった理由はサーバー側の問題でこれがずっと難しい。メッセージはすべてサーバーに保存されていて、メッセージングシステムの核となる輸送レイヤーに関わっている」とChudnovskyは説明した。「システムの構造上非常に難しかったが、われわれは常に整合性の問題を懸念していた」。そして今Facebookは技術的課題を克服し、取り消されたメッセージが確実に受信者から削除されることを確信した。

「『メッセージは誰の所有か?』が問題になる。メッセージが受信者のMessengerアプリに届くまで、それは送信者のものだ。しかし、実際に届いたあとは、おそらく両方が所有者だろう」とChudnovskyがもったいぶって話した。

Facebook Messengerの “Remove for Everyone” ボタンのしくみ

Facebookこの機能を、あらゆる種類のメッセージ——テキスト、グループチャット、写真、ビデオ、リンク等々——を送信後10以内に削除できるようにすることに決めた。自分の側の会話からはどのメッセージを削除することも可能だが、相手の受信箱から削除できるのは自分が送ったメッセージだけだ。送られてきたもの相手の送信箱から消すことはできない、と同機能の広報マネージャーのKat Chuiが私に言った。そしてFacebookは、削除後の短期間メッセージの複製を保管しておき、嫌がらせの通報があったときに間違いなく確認できるようにする。

送信取消機能を使うには、送信したメッセージをタップ&ホールドし、”Remove” を選択する。次に”Remove for Everyone”または “Remove for you”のどちらかを選ぶ。後者は現在の「削除」に代わるもので、相手の受信箱のメッセージはそのままだ。前者を選ぶと次の警告文が表示される、「このメッセージを全チャットメンバーから永久に削除します。相手にはあなたがメッセージを削除したことがわかり通報することもできます」。削除を承認すると、「[送信者の名前]がメッセージを削除した」ことを示す1行テキスト(墓石と呼ばれている)がスレッドのそのメッセージのあった位置に表示される。削除されたメッセージの悪質行為などについて通報するには、送信者の名前をタップし、”Something’s Worng” までスクロールしたあと、嫌がらせやなりすましなど適切なカテゴリーを選ぶ。

なぜ時間制限は10分なのか? 「まず現在の削除機能を調べた。その結果、ユーザーが間違えたりいけないものを送ってしまったためにメッセージを削除するのは1分以内だった。これを10分に伸ばすことにしたが、それ以上伸ばす必要はないと考えた」とChudnovskyは説明した。

Facebookのセキュリティーチームが、幹部のメッセージ削除を再開するつもりかどうかはわからない、と彼は言った。しかし、Facebookが今回公開を始めたUnsendボタンはZuckerbergのメッセージに用いたものと「同じものではない」ことを強調した。もしFacebookがユーザーを本当に尊重するなら、幹部から送られた古いメッセージを削除するとき、少なくとも墓石を挿入すべきだ。

Messengerではほかの送信取消機能も作っている。暗号化メッセージングアプリSignalのスレットごとに有効日付をカスタマイズできる機能にヒントを得たChudnovskyは、「もし仮に、全メッセージを6ヶ月後に削除したければ、それも可能だ。これは、スレッドレベルで設定できる」と私に話した。ただしFacebookはまだ詳細を検討している段階だ。ほかに、Facebookが暗号化Secretメッセージ機能のメッセージ単位の有効期限を、その他のチャットに拡張することも考えられる。

「これは、一見単純な作業に見えるかもしれない。実際、サーバーが初期段階からそのように作られていれば非常に簡単だった」とChudnovskyは言った。「しかし、ひとたび13億人が使う規模になってしまうと、ひとつのモデルから別のモデルに変えることは遥かに複雑で、哲学的かつ技術的な問題になる」。願わくは、将来Facebookが幹部のコミュニケーションを操作する超法規的手段を——少なくとも一般大衆に同じ能力を与えた場合の結末を認識するまでは——与えないことを期待したい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Google、Facebook、Twitterの幹部、上院情報委員会から呼び出される

【本稿のライターはZack Whittaker】
Twitterの最高経営責任者、Jack DorseyとFacebookのCOO、Sheryl Sandbergが、来週上院情報委員会の公聴会に出席することを同委員長が発表した。

Googleの親会社、AlphabetのCEO、Larry Pageも呼ばれているが、出席するかどうかは確認されていない。同委員会の広報担当がTechCrunchに伝えた。

Richard Burr上院議員(共和党・ノースカロライナ州選出)は、ソーシャルメディアの巨人たちは9月5日の公聴会で、海外からの影響に対する各社プラットフォームの責任について質問される予定だとリリース文で語った。

政府の情報および監視機能を監督する上院情報委員会が、企業を呼んで証言させるのはこれが2度目。しかし、上級幹部が出席するのはこれが初めてだ——ただし、Facebookの最高経営責任者、Mark Zuckerbergは4月に下院エネルギー商業委員会の公聴会に出席している。

これは、最近TwitterとFacebookが、イランおよびロシアの政治介入と繋がりがあるとされるアカウントを削除したことを受けてのことだ。ソーシャルメディア各社は、ロシアによる2016年大統領選挙への誤情報発信による介入以来、注目を浴びてきた。

Twitter広報は、委員会で予想される質問について発表できることはないと語った。TechCrunchはGoogleとFacebookにもコメントを求めているので、情報が入り次第続報する予定。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

FacebookのF8カンファレンスのビッグな発表、上位10まとめ

FacebookのF8カンファレンスの初日は、たくさんの発表とアップデートでギュウギュウ詰め。ここではMark Zuckerbergのキーノートから、トップテンをご紹介しよう。カンファレンス関連の記事は、ここにそのリストがある。

1. デート機能!

あなたの次の出会いは、Facebookで始まるかもしれない。同社が発表した一連のデート機能は、今年後半にテストが始まる。ユーザーのデート用プロフィールは、同じくデートを求めている、友だちでない人にだけ可視にできる。データが通常より多くなるから、本当にあなたにふさわしい人を見つけられるかもしれない。

2. 履歴削除によるプライバシー保護

目下開発中のClear Historyという機能は、Facebookが広告やアナリティクスツールで集めたユーザーデータをユーザーが削除できる。たとえばそれは、Facebook上での閲覧履歴などだ。 Mark Zuckerbergはこの機能を、ブラウザー上でクッキーを削除することになぞらえた。

3. Instagramにビデオチャットといじめ撃退機能が

Instagramでビデオチャットができる。まだ見てないけど、これまでのメッセージングツールを拡張したような、シンプルな機能だろう。またInstagramは新しいフィルター機能により、ユーザーをいじめコメントから保護する。そしてExploreタブが改良された。

4. アプリのレビューを再開

Cambridge Analyticaの一件以来休止していたアプリのレビューを再開する。デベロッパーには嬉しいニュースだ。

5. Oculus Goが199ドルで発売

廉価版のVRヘッドセットOculus Goが今日(米国時間5/1)発売された。32GB搭載機で199ドル、64GBなら249ドルだ。

6. Messengerがデザイン一新+チャットの翻訳機能

FacebookのM Suggestionsアシスタントにより、Messengerでチャットが翻訳される。Messengerは、すっきりしたルックスになり、基本的な機能であるチャットを強調している。

7. 3D写真

News Feedに3D写真が登場。数か月後には、友だちのステータスアップデートにも現れるだろう。

8. WhatsAppのSnapchat Storiesクローンがユーザー数新記録

WhatsAppがSnapchatの国際的成長の機会を横取りした。WhatsApp Statusの一日のアクティブユーザー数が4億5000万に達したのだ。

9. InstagramにAR効果が

Facebook上の拡張現実プラットホームは、Facebookオンリーだから伸び悩んでいた。そこで今度からは、ARカメラのような効果がInstagramにやってくる。ここは、お客さん最優先の写真共有サービスだからね。

10. WhatsAppがグループビデオチャットとステッカーをサポート

グループビデオとステッカーがWhatsAppにやってくる。数か月後には、一つの画面を分割して4人(もしくはそれ以上)でチャットできるようになる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Facebookはネガティブなメッセージに非対称の優位性を与えている


Facebookの批評家としてRoger McNameeほど適した人物はいない。Elevation Partnersのマネージイング・ディレクターでFacebookの初期の投資家でもあるMcNameeは、Mark Zuckerbergのメンターを務めただけでなく、彼にSheryl Sandbergを引き合わせた人物でもある。

このため、過去数年のFacebook、中でもCambridge Analytica 騒動に対する高まる世論の批判のなかでもMcNemeeの意見は決して軽視することはできてい。

McNameによると、Facebookは「人間の感情」に基づくテクノロジー企業を開拓した。Facebookがわれわれの「潜在的感情」をすべて知っていることから、第三者がこの国の民主主義と経済を根本から揺るがす事態が起きている。McNameeは、2016年の英国EU離脱の国民投票と、米国大統領選挙の両方でこれを目の当たりにし、Facebookはネガティブなメッセージに「非対称の優位性」を与えていると結論づけた。

McNameeは今もFacebookは修正可能だと信じている。しかしそのためには、ZuckerbergとSandbergのふたりが今起きていることに対して「正直」になり、民主主義を強化する「市民の義務」を認識する必要があると主張する。そして彼の言う「ダークサイド」を認めそれに直面するうえでは、テクノロジーも役割を担うことができるとMcNemeeは信じている。

もちろんMcNamee自身もそれを実践している。彼は元Googleの製品哲学担当者、Tristan Harrisと共にThe Center for Human Technologyを設立した。これはシリコンバレーの著名人たちによるアライアンスで、「テクノロジーを人間の最大利益に合わせて再編する」ことを目的としている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ザッカーバーグ、ビジネスモデルの変更については語らず

Facebookは、Cambridge Analytical問題と同社のプライバシーポリシー全般について下院でも証言した。ひとりの議員が、様々な問題に関してFacebook CEO Mark Zuckerbergを鋭く追求した。

カリフォルニア州下院第18選挙区選出のAnna Eshoo議員は、冒頭に基調を打ち出した。「はじめに、今この国の民主主義制度はストレステストを受けていると私は信じている」と彼女は言い、「われわれの個人情報を悪用の懸念を考慮することなく売ることは無責任極まりない」と付け加えた。

Eshooは自分の支持者にZuckerbergにしたい質問を提案するように求めた。その結果、4分間の濃密なイエスかノーかの質問群ができあがった。

ZuckerbergはEshooの質問に対してイエスかノーかを順調に答えていたが、ビジネスモデルの質問はそう簡単ではなかった。「個人のプライバシーを守るためにビジネスモデルを変更する意志はありますか?」と彼女は尋ねた。

「議員、われわれはデータ量を減らすための変更をこれまでに行い、今も続けています…」とZuckerbergは言った。Eshooは発言を制止して、自らの質問を一言一句変わらず繰り返した。

「議員、おっしゃている意味がよくわかりません」とZuckerbergは言った。

それ以前の質問も実に効果的だった。「あなたはこの国の民主主義を守るべきプラットフォームを運営することの道徳的責任を負っていると考えていますか? イエスですかノーですか?と彼女は尋ねた。短いためらいのあと、Zuckerbergはイエスと答えた。

その後Eshooは、ユーザーのサードパーティー企業への個人データ提供に関する包括的オプトインのオプションを提供するつもりがあるかを尋ねた。

「議員、はい、私たちのプラットフォームのしくみはそうなっています。アプリが個人データを利用する前には必ずオプトイン手続きが必要です」とZuckerbergは言った。

「一言言わせていただくと、これはデータを集めるための地雷源なので、そのことが明確にわかるように一般人の言葉で『あなたのデータに対して私たちがやろうとしているのはこれです。よろしいですか?』と言うべきはありませんか。つまり、これはぼやかされていると私は思っています。おわかりですよね?」とEshooは言った。

さらに興味深いことに、ZuckerbergがFacebookは「大量データを利用できる」サードパーティー・デベロッパーを取り調べていると言ったとき、Eschooは納得しなかった。

「それはどういう意味ですか?」とEshooは言った。Zuckerbergは内部調査に関する自分の答を繰り返しただけで、大量データの意味や、誰が該当するかを明らかにしなかった。

Cambridge Analyticaのデータに関するある基本的な質問をしようと考えた議員はほかにいなかった。Eschooは、悪意のあるサードパーティーに売られたデータの中にZuckerbergのデータは含まれていたのかと尋ねた。Zuckerbergは「イエス」とだけ答えた。

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Facebookは初期のデータ漏洩をFTCに報告していなかった

上院司法委員会および商業・科学・運輸委員会で証言したFacebook CEO Mark Zuckerbergは、最近のプライバシースキャンダルを起こしたデータ漏洩が最初に起きた際、連邦取引委員会(FTC)に報告していなかったことを明らかにした。

Facebookが漏洩に気づいたと言っている2015年時点に、この消費者データ漏洩問題について同社がFTCに報告したかどうかを問われたZuckergergは、「担当者は『終わった問題』と認識していた」と答えた。

Cambridge Analyticaが、サードパーティー製クイズアプリを介して不正に入手したFacebookユーザーデータを入手していたことは、Facebookの直近のスキャンダルの核心をなす。そして、そのデータ漏洩についてFacebookがFTCへの報告を怠ったことが、委員会による調査の引き金となった

当時FTC消費者保護局のトム・パール局長代行は、Facebookのプライバシー管理について以下の声明を発表した、

FTCは消費者のプライバシーを守るためにあらゆる手段を講じることに全力を尽くす。自社のプライバシー保護の約束を守らず、FTC規定に違反して消費者に多大な損害をあたえる不正な行動をとる企業に対しては、強制調査を行う。〈中略〉こうした状況を踏まえ、FTCはFacebookのプライバシー管理の重大な懸念を指摘する報道を極めて深刻に受け止めている。ここにFTCは、こうした行為に対する非公開調査を開始したことを正式に発表する。

Facebookが2011年にSECと結んだ最初の合意条項は、同社が消費者の個人情報のプライバシー・安全に関して虚偽の表示をすることを禁止しており、プライバシー設定を変更する際には事前に了解を得ることが必須になっている。

合意書には、Facebookによる以下の誓約も含まれている。

Facebookは「既存および新規の製品・サービスの開発および運用に関わるプライバシーリスクに取り組み、消費者情報のプライバシーと秘密を守るための包括的プライバシープログラムを確立し維持する。また、180日以内、およびその後20年間にわたり2年に1度、独立した第三者による監査をうけ、プライバシープログラムが実行され、FTCの要求と一致あるいはそれを超えていること、および消費者情報のプライバシーが保護されていることを証明する。

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これがマーク・ザッカーバーグの議会証言の草稿だ

水曜日(米国時間4/11)に予定されているMark Zuckerbergの公聴会に先立ち、下院エネルギー・商業委員会はFacebook CEOの準備された声明文を公開した。

その中でZuckerbergは、Facebookは一貫して楽観的な企業であり、人々をつなぎ、発言の場を与えることに集中していることを説明した。しかしZuckerbergは、一連の理想主義的思考が、Facebookの持つツール群を悪用される可能性に関する判断を誤らせたかもしれないことを認めた。

しかし、ツールが害を与えるために使われるのを防ぐための努力が十分ではなかったことは明白だ。たとえば、偽ニュース、海外からの選挙妨害、ヘイトスピーチ、さらにはデベロッパーやデータのプライバシーなどが挙げられる。われわれは自分たちの責任を十分に捉えていなかった。それは大きな間違いだった。私の間違いであり申し訳なく思っている。私はFacebookを立ち上げ、経営してきたのでそこで起きるとの責任は私が負う。

声明は、Cambridge Analyticaスキャンダルとロシアの選挙妨害にも言及し、それぞれの状況で何が起こり、問題を解決するためにFacebookが何をしているかを詳しく説明している。

Zuckerbergは米国時間10日に上院で、12日に下院で証言する。本誌は両方の公聴会を報じる予定だ。

Zuckerbergの声明全文を下に埋め込んである。

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ザッカーバーグ、4月11日に下院で証言へ

Mark Zuckerbergは4月11日に下院エネルギー・商業委員会で証人台に立つことになった。今日午前、Greg Walden(共和党・オレゴン州選出)委員長と委員会の有力メンバーであるFrank Pallone, Jr.(民主党・ニュージャージー州選出)が発表し、ZuckerbergがFacebookのユーザーデータ利用および保護について語ることを明らかにした。

議会が準備した声明書には以下のように書かれている:

この聴聞は消費者データの重大なプライバシー問題を解明し、ネット上の個人データに対して起きていることを全米国民が理解するための重要な機会だ。委員会での証言を引き受けたZuckerberg氏の姿勢に感謝するとともに、4月11日のわれわれの質問に対する彼の回答に期待している。

証言は、Facebookが同社史上類をみない危機を迎えている中で行われる。

2014年、Aleksandr Koganが開発したサードパーティー製クイズアプリが約5000万人分の原プロフィールデータを収集した。同アプリをダウンロードしてアンケートに参加したのはわずか27万人程度だったが、当時Facebookは、サードパーティーが友達の友達の情報まで取得することを許していた。

現在Facebookはこのデータの共有を許可しておらず、2015年には収集したデータが削除されたことを示す証明書の提出を要求した。

Koganは、集めたデータを政治調査会社のCambridge Analyticaに売り、同社はその情報をソーシャルネットワークなどでターゲット層を識別するために用いて有権者に影響を与えようとした。2016年、トランプ陣営はCampridge Analyticaと契約を結んだ。

一連の新事実が暴露されたことで、インターネット全体に#deletefacebook運動が広まった。しかしユーザーの反応はそれだけではなかった。

3月21日、Zuckerbergはこのスキャンダルに対する最初の回答を公開し、「仮に、私がFacebookでもっとも事情をよく知る人物であり、証言する最適な立場にあるなら、よろこんで応じるつもりだ」と付け加えた

そのわずか2日後、下院および上院はZuckerbergに通告を送り、彼が証言すべき人物であることを伝えた。3月27日にCNNは、Zuckerbergは自分が証言しなくてはならないという事実を受け止めるべきであり、Facebookは彼が証言台に立つ日に備えて準備を始めるべきだと報じた。

その日は、4月11日に決まった。

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マーク・ザッカーバーグがもっと恐れる7つの質問

FacebookのCambridge Analytica問題はもっと巨大なスキャンダルの始まりにすぎないのだろうか。その答えは今のFacebookがどれほど透明であるかにかかっている。CEO Mark Zuckerbergは、データのプライバシー改善について声明と計画をつい先ほど発表したところだが、最も重要な疑問のいくつかに対する回答を避けていたほか、謝罪にもいたらなかった。

この複数年にわたる騒動にFacebookがどう具体的に対処したかは、大衆が過去を水に流して再びニュースフィードに戻ってくるか、規制当局が急襲し、ユーザーが大挙して去っていくのかを決める重要な別れ道だ。世界中のジャーナリストが情報を探り、政府当局がZuckerbergの証言を求めることで、真実はすこしずつ明らかになっていくはずだ。

  1. Facebookはどこまで追求したのか。2015年にCambridge AnalyticaがFacebookのユーザーデータを削除すると約束したとき、実際に削除されたかどうかをFacebookはどこまで厳しく調べたのか?なぜ公表しなかったのか? (Zuckerbergはいつそれを知ったのか? Zuckerbergはリベラルと見られることや、保守的政治団体を調査することを懸念したのか?)
  2. Cambridge Analyticaが不正入手したFacebookデータを使っていたことを、Facebookはどうやって知ったのか。当時Facebookの社員はドナルド・トランプ陣営と直接関わっていたのか?(Facebook社員はトランプ陣営のサンアントニオ事務所でCambridge Analyticaと机を並べて作業していた。だとすれば怪しいデータを見てみぬふりをしていたのか?)
  3. Cambridge Analyticaは不法なFacebookデータを別ルートでも入手していたのか。Aleksandr Koganのアプリ以外のアプリやFacebookグループのメンバーリストをスクレーピングしたり、他のデベロッパーからデータを買い取ったりしたのか。(トランプ陣営によるFacebookや他のソーシャルネットワークデータの熟練した利用状況からみて、彼らはこれ以外のデータも使っていた可能性が高い。)
  4. ロシア人ハッカーあるいはロシア政府発のデータをCambridge Analyticaがトランプ陣営の選挙運動に利用した証拠はあるのか?(証拠がある場合、Facebookはロシアとトランプ陣営の共謀を示す証拠になりうるのか?)
  5. FacebookはCambridge Analyticaの今後の捜査に関わるデータや広告を所持しているのか?(もしCambridge Analyticaが実際にデータを不正使用したのなら、どんなコンテンツに利用されたのか、ほかに誰が支援していたのか?)
  6. Facebookはなぜ、Cambridge Analyticaに関するThe Observerなどのニュース記事を法的措置を用いて排除しようとしたのか? スキャンダルの贖罪に真剣に取り組んでいたのではなかったのか?(一連の法的措置を承認、実行したのは誰か。その後彼らに何が起きたのか?)
  7. Facebookは不正入手されたデータのセキュリティーをどうやって守ったのか。Facebookが監査する予定の疑わしいデータ以外にも、データのコピーを保存しているデベロッパーは山ほどいるはずだ。(ほかのデベロッパーによる不正利用のニュースが今後出てくる可能性はあるのか?)

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共同創業者曰く、Facebookは「アメリカンドリーム」を破壊する

2004年4月、ハーバード大学の寮生たちが雨の大学キャンパスを歩いていた。彼らは数カ月前に設立されたインターネット企業の共同ファウンダー3人のうちの2人だった。そのソーシャルネットワークのスタートアップは現在Facebookとして知られている。

若者のひとりで歴史学専攻の学生、Chris Hughesは、もうひとりのコンピューター科学専攻の学生、Mark Zuckerbergに、新会社の権利の分け前について主張していた。Hughsはソーシャルネットワークの10%を要求していた。

しかし、ワイドナー図書館の階段で話し合った末、ずぶ濡れのHughesは降参した。気の済むようにしてくれ、と同じくずぶ濡れだったルームメートに言った(二人とも傘を持っていなかった)。後にHughesは、Zuckerbergが新会社の「わずか」2%しか渡さなかったことを知った —— 現在の価値で100億ドル以上。あれは「壮大に失敗した交渉だった」とHughesは打ち明ける。

このストーリーを始めとするHughesの数多くの思い出が、彼の近著、”Fair Shot: Rethinking Inequality and How We Earn“に書かれている。これはアメリカンドリームの物語だ。ノースカロライナ州の労働階級に生まれた子供がハーバード大学へ行き、Zuckerbergともうひとりのルームメイト、Dustin MoskovitzとともにFacebookを設立し —— ハーバードキャンパスでの交渉には失敗したが —— 5億ドルを手にした。

しかしこの本は、Hughesの言う「アメリカンドリームの崩壊」を書いた本でもある。Facebookの勝者総取りの性格はアメリカ資本主義の問題を体現しているとHughesは言う。不平等は1929年以来の水準にあり、「ほとんどのアメリカ人が非常時の400ドルを持たない」一方で私は「3年働いただけで5億ドルを稼いだ」。この憂慮すべき格差は「経済」にとっても「この国」にとっても「深刻な誤り」であるとFacebookの共同ファウンダーは信じている。

Chris Hughesは、現在アメリカとFacebookが抱える問題には、恐ろしい対象性があると考えている。かつてのルームメイトであるMark Zuckerberは、Hughes —— 子供時代「新エルサレム」と呼ばれる地方の協会に通っていた —— が言う「神の来たりしとき」(反省すべきとき)を迎えていると彼は言う。

今Facebookには、偽ニュースを始めとするアメリカ民主主義を蝕む腐敗したオンライン勢力と戦う責任がある、と彼は言う。ZuckerbergとFacebookは自らを再発明する必要がある。そしはアメリカについても同じだと彼がFair Shotで主張している。

Hughesのようなワンパーセンター[上位1%]は、それ以外の人々に気を配る道義的責任があると彼は強調する。Hughesが重要な新法案 —— アメリカンドリームを救う「勤労者の収入保証制度」など —— を推進している理由はそこにある。つまり、アメリカとFacebookは神の来たりしときを同時に迎えている。どちらも2004年4月のワイドナー図書館の階段にいたHughesのような湿っぽい結果にならないことを願うばかりだ。

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Facebook、ニュースフィードの新たな改訂で信頼できる情報源を優先へ

Facebookは、ユーザーが信頼している情報源のニュースコンテンツを優先しようとしている。Facebookのニュースフィード責任者、Adam Mosserは、同社が米国の「多様かつ代表的標本」を対象に、様々なニュースソースに対する認知度と信頼度を調査したことをブログで報告した

このデータは、ニュースフィードのランキング決定に使用されるとMosserriは言った。全世界に展開する前にまず米国内で実施する計画だ。つもり、来週から「Facebookを使っている人から信頼されている記事は配信が増えるかもしれない」とMosseriは書いている。「コミュニティーから信用されていない記事は露出が減少する可能性がある」。

Facebookは、現在も実施中の品質調査の一環として、ユーザーに対してそれぞれのニュースソースをよく知っているか、信用しているかを尋ねている。Facebook CEO Mark Zuckerbergは、本件についてさらに詳しい説明を投稿している。

「ニュース会社の中には、継続的な読者とウォッチャーにのみ信頼されているものと、直接の読者ではない人たちからも広く信頼されているものとがある、というのが基本となる考えだ」とZuckerbergは書いた。(特定のニュースソースをよく知らないユーザーは統計から除外しているため、計算結果は、そのニュースソースをよく知っている人の中で信頼している人の比率を表している)」。

信頼できる出版社のニュースを優先するという考えは、「家族や友達との意味のあるソーシャルなやりとりを受動的ニュース消費よりも促進する」というFacebookのニュースフィード改訂への大きな取組みの一環だ、とZuckerbergは書いた。先週、Facebookはニュースフィードの大幅な改訂を発表し、ニュースやブランドによるつまらない広告などの公共コンテンツを減らした。

Facebookは、ニュースフィードのコンテンツに占めるニュースの比率が現在の約5%から4%に変わると予想していると Zuckerbergは言った。しかしZuckerbergは、この改訂によって「ユーザーが目にするニュースの量は変わらない」とも言っている。

「表示されるニュースの比率が、コミュニティーに信頼されているニュースソース側にシフトされるだけ」だとZuckerbergは言う。「私の望みは、信頼されているニュースに関するこの改訂と、意義のある交流に関する先週の改訂によって、人々がFacebookで過ごす時間の価値を高めることだ。人との関わりを強め、受動的な消費より能動的な会話を優先すること、またニュースは、質の高い信頼できる情報源によるものを確実に読めるようにしたい」。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

【訂正】ザッカーバーグは1.5億ドルのメガヨットを買っていなかった――Facebook広報が正式に否定

ザッカーバーグがメガヨットを買ったという報道をFacebookの広報が否定した【アップデート】

Facebookページを見た者は、マークは昨年の余暇をルイジアナ州の家庭で雑穀を食べて過ごしていたという印象を受けるかもしれない。しかし報道によれば、もっとビリオネアらしい金の使い方もしていたようだ。ザッカーバーグのFacebookページを見た者は、マークは昨年の余暇をルイジアナ州の家庭で雑穀を食べて過ごしていたという印象を受けるかもしれない。しかし報道によれば、もっとビリオネアらしい金の使い方もしていたようだ。

中でも注目されるのは FacebookのCEOが1億5000万ドルのウルトラ豪華なメガヨットをモナコで購入したことだ。Hürriyet Daily Newsによれば、ザッカーバーグは昨年9月、Ulyssesという全長107メートルの「世界を探検できるヨット」を買っている。数十の船室があり、航続距離は8500海里(1万6000キロ)にも及ぶ。ザッカーバーグはこのヨットをニュージーランドの投資家でもうひとりの叩き上げ大富豪、Graeme Hartから「密かに」買ったそうだ。

ヨットのブログ(そういうものがあると知った)によれば、関係者の間でこの船の評価は高いという。「地球上で 最高にホットなヨットの一つ」とl呼ぶものもいる

Octoberにはもっと詳しいスペックが掲載されている。

ダイニングは船内と甲板上8箇所、 バーは5箇所にある。正式に認可を受けたヘリパッドと格納庫を備え、ヘリへの給油が可能。プロレベルの映画上映設備とステレオサウンド・システムがある。またすべてのデッキに通じる13人乗りのゲスト用エレベーターと8人乗りのクルー用エレベーターがある。

Facebookのファウンダー、CEOは 33歳で資産は720億ドルと推定されている。2015年にザッカーバーグは妻のプリシラ・チャンと共同で「世界をより良くする」ためのチャリティー団体、Chan-Zuckerberg Initiative LLC(CZI)を立ち上げたことでメディアの注目を集めた。 CZIは多数のスタートアップに投資するだけでなく ベイエリアのさまざまなグループに寄付を行いう、科学研究に関する検索エンジンを買収している。

またザッカーバーグはFacebookで政治的問題について自分の立場をはっきり述べることがよくある。「アメリカに対する理解を深めるために50州すべてを訪問する」というのが昨年の「新年の決意」だった。しかし、こうしたソーシャルメディアに発表される情報だけがザッカーバーグの私生活の全体ではなかった。

平凡な4ドア・ハッチバックに乗っているとか服装にかまわず、たいてい灰色のTシャツを着ているというようなローキーなライルスタイルのニュースはザッカーバーグの事業にとって好都合なイメージを伝えている。しかし他のスーパーリッチ同様、ザッカーバーグも好きなだけ熱帯の島巡りができるメガヨットなど途方もないものを持っているようだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Oculus Dashで『マイノリティ・リポート』が実現――Core 2.0ベータは12月リリース

Oculus Riftの新しいユーザー・インターフェイスではHome VRのあらゆる部分を簡単にカスタマイズできるようになった。またパソコの伝統的なモニターをVRで置き換えれば表示スペースは事実上無限になる。Riftを作動させるコア・ソフトの最新版、Oculus Core 2.0は12月にベータ版がリリースされる。

Oculus Dash

Oculusの新しいUI、Dashは映画『マイノリティ・リポート』にそっくりだ。空中にディスプレイ窓が開き、手を振ることで自由に動かせる。DashはVRのプログラミングに使うことができるのはもちろんだが、Facebook、Messenger、YouTube、Spotifyなど使い慣れたアプリを開くことができる。Google Chromeブラウザを使うことさえできる。

Oculus Dashではプログラミング、コミュニケーション・ツールの他にデスクトップのアプリを使える。

Oculus Dashのアプリ・プレビュー画面。Facebook、Messenger、Instagram、Spotify、Google Chromeが表示されている。

DashはVRアプリのデベロッパーにとって非常に役に立つ。Visual Studio、Unity、Unrealなどのツールを用いてDashでコードを書き、同じ環境のまま仮想現実での動作を検証することができる。 スクリーンはDash内に高解像度で表示され、パソコンを通じて他のアプリにもアクセスできる。

Oculus Homeをカスタマイズ

スタート画面、Oculus HomeはRiftのユーザーが自由にカスタマイズできる。実用的なツールを集めてもいいし、ハードコアなSFマニア風にアートやガジェットで飾り立ててもいい。ゲームで稼いだトロフィーやメダルを置くこともできる。昔のゲーム機にカートリッジを挿せばレトロなゲームも楽しめる。Oculusでは将来Home画面で友達とコミュニケーションできるようにする計画だ。

Oculus Homeはアーネスト・クラインのSF、『ゲームウォーズ』(Ready Player One)の重要なキャラクター、エイチ(Aech)の地下室からインスピレーションを得ているようだ。VRのスタート画面が親しみやすく、カスタマイズしやすいものになれば人々はOculusのプロダクトに一層のめり込む。The Simsが驚くほどの人気を得たのもこの手法の効果を示している。アップデートされたOculus Homeでユーザーは好みのバーチャルハウスを自分の回りに構築することができる。

さらにDashはパソコンに複数のモニターを接続して表示面積を稼いでいるデベロッパーその他のユーザーにも福音だ。 DashをUIに使えば自分の周囲がすべてスクリーンになる。音楽を聞くためにアプリを立ち上げ、操作したら後ろに回し、チャットアプリは天井の近くに開いたままにしておく。そして現在取りかかっている作業のためのアプリだけを正面に表示する、といった使い方できる。一日中VR環境で仕事をするといえば、疲れそうだが、日頃さまざまな作業をマルチタスクでこなしている仕事人間にはDashは効果的な新しいプラットフォームになるかもしれない。マーク・ザッカーバーグがOculusを買収したのはそういう未来を予想したからのようだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ゲイツ、ザック、ベゾスらがVillage Globalを支援――スタートアップ育成のシード・ファンドがスタート

Y Combinator出身のスタートアップ紹介サイト、Product Huntの社員1号、Erik Torenbergは有望なスタートアップを見つけて世界に紹介するだけでなく、自ら投資しようとしている。今日(米国時間9/26)、静かにスタートしたVillage Globalは、シード資金とプレ・シード資金を最初期段階のスタートアップに投資することを目的とするベンチャーファンドだ。

このファンドは起業家に資金を提供するだけでなく、起業家と世界的に有名なメンターとを結びつけようとしている。Facebookのマーク・ザッカーバーグ、Amazonのジェフ・ベゾス、LinkedInのリード・ホフマン、Googleのエリック・シュミット、Yahooのマリッサ・メイヤー、Microsoftのビル・ゲイツといったスーパースターがリミッテッド・パートナー(LP)として、またアドバイザーとしてVillage Globalに加わっている。

Village Globalのパッケージ、Erik Torenberg

SEC〔アメリカ証券取引委員会〕の規則によりベンチャーキャピタリストは資金調達中のファンドについて公に論ずることを禁じられているためTorenbergはわれわれの取材に答えることを控えた。Village Global自体はファンドの規模について明らかにしなかったものの、同社が規則に従って6月にSECへ提出した書類をTechCrunchが調べところによれば、調達目標とする金額は5000万ドルだ。ただし、資金調達が完了していないため、実際に集まった資金の総額はまだ分からない。

上に挙げた以外にも前ニューヨーク市長、マイク・ブルームバーグ、VMWareのファウンダー、ダイアン・グリーン、DisneyのCEO、ボブ・アイガーなど数多くの著名人がこのファンドに加わろうとしている。皆大富豪だから、目的は利益ではなさそうだ。Village Globalは事業を紹介するリリースで「こうしたイノベーターたちはスタートアップ・ゲームへの関心を失っていない。彼らは自らの企業運営の経験からさまざまな知恵を起業家に伝えたいと考えている。同時に次世代の起業家たちとの交流を通して新たな洞察を得ようとしている」と書いている。

実際、ここに名前を挙げたテクノロジー界の巨人たちがVillage Globalに信頼を置く理由は、TorenbergがProduct Huntを通じて「草の根」的に次世代の起業家を熟知しているからだろう。

ホフマンと共著でスタートアップの戦略の教科書、スタートアップ シリコンバレー流成功する自己実現の秘訣(日経BP)(The Startup of You)を書いた後、ホフマンの側近としてLinkedInに加わったベン・カスノーカがVillage Globalのチームに加わった。またパートナーには IACの事業開発担当幹部、500 StartupsのIR部門の責任者、Queensbridgeのパートナーを歴任したAdam Corey、Cheggの最高ビジネス責任者、Harvard Business Schoolの客員起業家、Anne Dwane、SuccessFactorsの前副社長でCanaanのパートナー、Ross Fubiniなどが含まれる。

最初期のスタートアップへの投資を目的とするため、Village Globalはさほど巨額の資金を集めたりAndreessen HorowitzやGV(以前のGoogle Ventures)のような大規模な組織なしに意味のある影響を与えることができる。人材獲得や組織のデザインの面でも負担が軽いはずだ。その代わり、Village Globalはテクノロジー界のスターをアドバイザーとして網羅しようとしている。 【略】

Village Globalでは一般のベンチャーキャピタルのように少数の中心的メンバーがすべての投資の決定を行うのではなく、幅広いスカウトのネットワークを通じて行おうとしている。この「スカウト・ネットワーク」のリーダーにはYouTubeのVRの責任者、Erin Teague、Quoraの副社長、Sarah Smith、Dropboxの社員1号、Aston Motes、Target、Hilton、 Verizon[TechCrunchの親会社]の取締役を務めるMel Healeyなどがいる。

Village Globalのビジネスモデルはスタートアップの起業は投資家にとって二極化―大成功を収めるかゼロになるかで、その中間が少ない―という現実を前提としている。Village Globalはスタートアップのスカウトに有利な条件を示しているが、これはいくつかの大成功ですべての投資の元を取ろうという戦略だろう。

上場や買収などにより現金化に成功し資産を築いたファウンダーなど富裕な個人が続々と初期段階のスタートアップへの投資に参入してくる現状なのでこの分野は今後激しい競争にさらされるはずだ。しかし幅広いネットワークとテクノロジー界のスターをメンターに擁することでVillage Globalから次のユニコーン〔企業価値10億ドル以上のスタートアップ〕が生まれるなら、健全なエコシステムを築くことができるだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+