「人工知能」の新時代到来か。欧州囲碁チャンピオンがコンピューター相手に5戦5敗

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史上初めて、コンピューターがプロ囲碁棋士を破った。中国出身でフランスで碁を打っているファン・フイに対して勝利をおさめたのだ。人工知能およびニューラルネットワークが新たな段階に到達したことを意味するできごとだといえる。囲碁でプロを破るのはまだまだ先の話だと思われていたのだ。

GoogleのDeepMindが産んだAlphaGoは、IBMのチェスマシンであるディープ・ブルーと比べても相当に洗練されているようだ。私たちは真に役立つ人工知能が誕生する時代に立ち会っているということなのかもしれない。

ちなみに囲碁とは、2名で行う盤上のゲームのことだ。ルールはシンプルながら、2500年の歴史を経ても未だに最善手の追求がなされている。

1手打つたびに、そこには数百もの選択肢がある。自分の地(陣地)を作るために、もっともエレガントな筋を発見しようとするゲームだともいえる。チェスなどと比べても選択する着手の幅がはるかに広いゲームなのだ。ゲームをすすめる上で、自らの個性を働かせる余地が大きいということもできよう。

私が囲碁について学んだのは15年ほど前のことになる。当時は素人の私ですら「最強」の囲碁ソフトを負かすことができた。もちろん私がうまかったわけではない。囲碁プログラムはほんの少し前までそのようなレベルにあったのだ。そうであるからこそ、このたびのニュースが世界中の囲碁ファンならびに関係者を驚かせているのだ。

GoogleやFacebookのみならず、さまざまな企業が将来を見据えてAI分野の研究開発を行なっている。顔認識、自動運転カー、Google Now、Facebook MessengerのMなど、さまざまなアプリケーションが登場しつつある。しかしそれだけでなく、各社ともに今後のAIの可能性を探るさまざまなプロジェクト(囲碁プログラムなどもそのひとつだ)を進めているのだ。

そのような中で、ともかく現状ではAlphaGoが一歩抜きん出た成果をおさめたということができると思う。ニューラルネットワークを利用して、モンテカルロ法を活用した効率的着手選択を行う。外部から取得するアルゴリズムやデータをうまく活用するのもDeepMindの特徴であると言われている。

簡単にいえば、AlphaGoは時間を経るに従って学習を積み重ねていくのだ。経験値をあげるほどに、より強くなっていく。自分を相手に対局することですら、実力を上げていくことができるのだ。

DeepMindは欧州囲碁チャンピオンのファン・フイを相手に5局対局し、そのすべてで勝利を収めた。そして3月には、世界最高のプレイヤーのひとりである李世ドルを相手に対局する予定ともなっている。すでに「李世ドルに勝てるか」が問題になるのではなく、「李世ドルをいつ破るのか」という段階に入っていると見るべきなのかもしれない。

Twitterにも投稿したように、ある点では、猿の時代から引き継いできた脳みそと、コンピューター・プログラムの差は小さくなってきているのだろう。「ハイテク」と呼ばれていたものが、たんに「テクノロジー」と呼ばれるようになったのと同様、「人工知能」は間もなく「知能」と呼ばれ区別されなくなる時代がくるのかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H

SafariをクラッシュさせるバグをAppleが修復、少なくともOS Xでは

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SafariをクラッシュさせるWebサイト事件の翌日、Appleはすでに対策を講じた、とBuzzFeed Newsが報じている。早速、クラッシュするページ(crashsafari.com)をロードしてみたが、問題は治っているようだ。少なくとも、OS Xでは。

治っているといっても、OS XのSafariでそのWebサイトをロードすると、ページのロードを無限にやっている。そのタブを閉じて、通常のWeb閲覧を続ければよい。

復習すると、CrashSafariは小さなJavaScriptをロードし、それが文字を加えることによってアドレスを長くし、ものすごく長いアドレスを作る。やがて、Safariはそのアドレスを持て余し、あっさりクラッシュする。以下は、そのJavaScriptのループ部分だ:

var total = "";
for( var i = 0; i < 100000; i++ ) {
total = total + i.toString();
history.pushState(0,0, total );
}

iOSでは、問題はもっと深刻だ。SafariでそのWebサイトへ行くと、iOSがクラッシュする。キャッシュをクリアしてそのWebサイトをロードしてみたが、iPhoneは今でもクラッシュする。iOSの次のアップデートを、待たなければならないのかもしれない。

うっかりCrashSafariのリンクをクリックした場合は、iPhoneをリブートすればまたSafariを使える。Safariは、そのWebサイトを再ロードしようとしない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

iPhone 7はデュアルカメラシステムを搭載してカメラを一挙に高性能化(という噂)

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Appleは2016年9月にiPhone 7を披露するらしいが、このところ、カメラに関する新しい噂が話題になっている。KGI SecuritiesのMing-Chi Kuoによると、iPhone 7 Plusにはデュアルレンズシステムのオプションがあり、LinXの技術を利用している。Appleが2015年4月に買収したLinXは、複数レンズのカメラモジュールを作っている。

Appleの予測に関してMing-Chi Kuoは従来から好成績だが、でもiPhone 6とiPhone 6 Plusではカメラモジュールは同じだし、その改良バージョンがiPhone 6sとiPhone 6s Plusで使われている。”iPhone Plus”とその4.7インチ型の、カメラに関する唯一の違いは、大型モデルにはoptical image stabilization(光学式手ぶれ補正機構)があることだ。

iPhone 7 Plusがデュアルカメラシステムになるのなら、Appleはカメラモジュールに関する戦略をこれまでとは変えることになる。でも、サプライチェーンがネックになるのなら、それを一部の機種に限定するのだろう。

それでは一体なぜ、AppleはiPhoneのリアカメラを2基にするのだろう? 考えられるユースケースはいろいろある。LinXは、二つ以上の複数のレンズがシームレスに協働するハードウェアとソフトウェアのソリューションを作った。たとえばデュアルレンズシステムは背景のぼけを改良し、被写界深度を再現するだろう。人びとが低開口のDSLRを好むのも、背景のぼけがその理由の一つだ。

二つのカメラは、暗いところでの撮像能力を高め、色忠実度とHDRパフォーマンスを上げる。あるいは、撮影後に焦点を前景または背景に合わせることができる。あのLytroのように。

二つのレンズでそれぞれ、ズームを変えて撮る使い方もありえる。たとえば3倍ズームで撮りながら同時に全景を撮れるだろう。それが工学式ズームでできれば、Olloclipレンズのようなサードパーティのレンズの代わりになる。

まだはっきりしないのは、デュアルカメラにした場合のカメラのスリム化をどうするか、だ。Appleはつねに、iPhoneのスリム化に努めてきた。同社は今、カメラ用画像センサーを曲面にすることを考えている。それなら、大容量のカメラをスリムにできそうだ。

昨年12月に、60 Minutesが、Appleでは800名がiPhoneのカメラ部門にいる、とすっぱ抜いた。何百万もの人たちがiPhoneで写真やビデオを撮っているのだから、カメラはとても重要な部分だ。デュアルレンズシステムになればいろんなことができるから、クリエイティブの幅が一挙に大きく広がるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

人工知能とコンピュータ科学の父、マービン・ミンスキー、88歳で亡くなる

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マービン・ミンスキーは真のパイオニアであり、常に同時代より一歩先を考えていた。ミンスキーが人工知能とコンピュータ科学の父であったことは誰もが認めるだろう。思慮深い科学者であり、コンピュータ科学者たちを何世代にもわたって鼓舞してきた。

ミンスキーは2016年1月24日、88歳で脳出血のため亡くなった

ミンスキーは1927年、ニューヨークで生まれ、ハーバードとプリンストンで数学を学んだ後、1958年にMITで教職に就いた。1981年にNew Yorkerが掲載した素晴らしいインタビューで、ミンスキーはこの当時のことを回顧してこう述べている。

遺伝学も面白そうだった。当時、遺伝がどのようにして起きるのか詳しいことは誰も知らなかったからね。しかし私の求めるような深遠さがあるのかどうか懸念があった。その点、物理学は深淵であり、しかもその問題は解決可能だった。物理学もなかなかいいと思った。しかし知能の問題はほとんど絶望的なまでに深淵に思えた。私が人工知能以外の分野の専門家になろうと考えたことはないと思う。

ミンスキーは1950年に人工知能の研究を始めている。パソコンやインターネットが発明されるはるか以前のことだ。ミンスキーはMITでジョン・マッカーシー ,とともに人工知能グループの共同創立者となった。LISP言語の開発者として知られるマッカーシーもまた人工知能の偉大なパイオニアであり、「人工知能(Aartificial Intelligence)」という言葉を発明したのはマッカーシーだった〔2011年に84歳で逝去〕。

「しかし知能の問題はほとんど絶望的なまでに深淵に思えた。私が人工知能以外の分野の専門家になろうと考えたことはないと思う」

—マービン・ミンスキー

1951年にミンスキーはハードウェアによるニューラルネットワークを利用した機械学習デバイスを作った。確実なことを言うのは難しいが、世界で最初の自己学習する人口知能であった可能性は高い。

ミンスキーはコンピュータ科学だけでなく認知科学全般の発達にも絶大な影響を与えた。ニューロンは半自動的kに組織化される脳内リレーであり、そういうものとしてコンピュータのような機械にごく近いものとミンスキーは考えた。1960年にミンスキーは人工知能への歩み(Steps Toward Artificial Intelligence)という記念碑的論文を書き、人工知能実現への道筋を示した。

ある意味で、コンピュータは命じられたことしかできない。しかしある問題について、その正確な解決方法がわからなくても、われわれは機械に解決方法を検索するよう命じるプログラムを書くことができる。さまざまな解決方法の試みの巨大な空間を検索するわけだ。残念ながら、われわれがすぐに思いつくような当たり前のプログラムでは、検索のプロセスは驚くほど非効率なものになってしまう。パターン認識手法を用いれば、 コンピュータの作動を適切と思われる方向のみに制限することにより、プロセスを劇的に効率化することできる。また学習については、それ以前の体験を記憶し、参照することで検索を方向づけ、効率を改善することに役立てる〔ことと定義できる〕。 現実の状況を分析するにあたり、われわれがプランニングと呼ぶ手法を用い、探索をより適切な小さい範囲に限定することにより機械の作動は本質的な改良を受ける。最後に、 帰納的推論(Induction)の項で、われわれは知能機械を現実に得るために必要な広汎なコンセプトを検討する。

つまりミンスキーはコンピュータは単に「命じられたことを実行する」だけの機械ではなく、そうした枠をはるかに超える存在だと確信していた。こうしてミンスキーは後に人工知能と呼ばれるようになる分野を理論化し、プログラムを書き始めた。これは文字通り革命的な仕事だった。

コンピュータは20世紀が生んだもっとも可能性に富む機械だといえる。間違いなく、人工知能は21世紀に社会を根本的に変える最大の要素となるだろう。こうした変革をその最も早い時期に研究し始めたのがミンスキーだった。

ミンスキーは1957年に共焦点顕微鏡という有用な装置も発明している。ピアノをよく弾き、哲学者でもあり、優れた文筆家でもあった。またスタンリー・キューブリックの名作、 2001年宇宙の旅のテクニカル・アドバイザーを務めた。しかし、もっとも重要な点は、ミンスキーが当時生まれたばかりのコンピュータ科学に圧倒的な影響を与えたことだ。ミンスキー以後、コンピュータは単に命じられた作業だけをこなす「高速計算機」以上の存在になっていった。

画像: Steamtalks/Flickr UNDER A CC BY-SA 2.0 LICENSE

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

新iPhoneはやはり4インチの小型デバイスか?リークされたデモ機の動画

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この記事をiPhone 5sで読んでいるだろうか?iPhone 6sは自分の好みより少し大きいと感じていて、信頼のおけるiPhone 5sを手放せずにいるだろうか。それなら朗報がある。多くのリーク情報が4インチの小型iPhoneが制作されていることを裏付けている。そして、新たなリーク情報がM.I.C Gadgetに上がっている。この端末がいつ頃リリースされるかは分からないが、小型のiPhoneの登場が理にかなうのにはいくつか理由がある。

リークされたデバイスの動画を見てみると、新iPhoneの外観はiPhone 6sと良く似ているが、少し小さめのサイズだ。全く違う名前が付くかもしれないが、ここではこれをiPhone 6sミニと呼ぼう。

「iPhone 6c」という名前にはならないだろう。iPhone 5cはヒット商品にはならなかったし、ローンチ後1年でフェーズアウトしている。そして、iPhone 6sミニはiPhone 5sのような堂々としたプラスチックデザインではないようだ。

M.I.C Gadgetによると、このデバイスはFoxconnのデモ機だ。つまり、生産ラインから近い内に登場するものではなく、次の数週間内にリリースされることを期待していけない。

これが4インチのディスプレイかは定かではないが、iPhone 6sより小さいのは明らかだ。Touch IDのホームボタンと他のいつものiPhone ボタン(上部ではなく側面にあるスリープと起動ボタン)も確認できる。iPhone 6sミニに搭載されるのがA8チップかA9チップかは分からない。そして多くの報道は3D Touch対応ではないだろうと伝えている。

小型のiPhoneに関しては色々違う噂が出回っている。ここ数ヶ月で噂が特に頻繁に聞かれるようになり、何かが起きていることを示しているのだろう。

確かに小型のiPhoneは理にかなっている。Appleが3.5インチディスプレイのiPhoneを出した時、彼らは今とは別の会社だった。Appleは全員を満足させようと思っていたわけではない。帯域幅もなく、同じデバイスを何十種類と作ってリリースするためのサプライチェーンも持っていなかった。4GBか8GBのiPhoneが選べただけだ。

数年前、Appleは誰でもお気に入りが見つかるiPhoneをリリースした。同社は異なる戦略を取っている。Appleは全員に好みのiPhoneを持ってほしいと考えている。

MacBookの製品ラインアップにも言える。MacBookかMacBook Proか選べた。MacBook Airもレティナディスプレイを搭載したMacBook Proも12インチのレティナのMacBookも2007年にはなかった。

今のAppleは違う。人々がより大きなiPhoneを欲しがっているとAppleが気がついた時、Appleの答えは単にiPhone 6をローンチするのではなく、iPhone 6 とiPhone 6 Plusを作り、いくつか違う色のモデルと異なる LTEアンテナの対応モデルも作ることにした。同様にAppleはiPadでも全員のニーズに応じるために、様々な種類のiPadモデルを試すことを恐れない。iPhone 6で2つのサイズの違うモデルを出すことで、Appleはスマートフォン市場のシェアをより広げることができた。ファブレットを欲しいと思っていた人もiPhoneを初めて手に取るきっかけとなった。

今同じことが起きようとしている。iPhone 5sは現在Appleのエントリーレベルの端末だ。この小型デバイスは、できる限り小さな端末がいいと思う人にぴったりだ。しかし、iPhone 5cも2013年にリリースされている。Appleは、9月にリリースする新型iPhoneと同時にiPhone 5sをフェーズアウトさせるだろう。製品ラインには穴が空く。

思い出してほしいのは、iPhoneの売上がAppleの収益の62.5%を占めていることだ。間違いなくiPhoneがAppleにとって最も重要な製品だ。Appleはこの売上を高め、平均販売価格を押し上げるためにあらゆる手を打つだろう。

だから、この新しいiPhone 6sミニが理にかなう。iPhone 6sと見た目がほぼ同じなのも頷ける。iPhone 6sと6s Plusは、9月にリリースされる新型iPhoneが出た後でも市場に残るだろう。4インチのiPhoneは製品ラインナップにきれいに収まる。

しかし、もう一つ疑問がある。AppleはいつiPhone 6sミニを発表するのだろうか?2015年12月、9to5macのMark Gurmanは、Apple Watch 2と一緒に3月に発表があるだろうと伝えたが、どうやらそうなりそうにない。

まず、Appleはまだ新型ウォッチを発表しないだろうと、私たちTechCrunchのMatthew Panzarinoが伝えている。もう1つは、もし3月のイベントでAppleが発表するのなら、今頃にはFoxconnのデモ機以外にもリーク情報や部品などが多く出ているだろう。iPhone 6sミニの発表は、9月の新型iPhoneの発表と一緒か、それ以降の方が可能性が高いかもしれない。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

SEOのためにWebサイトを分析するBotifyが$7.2Mを調達、今後の成長の鍵は新機能の開発

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フランスのBotifyがこのほど、IdinvestVentechより、シリーズAで720万ドルを調達した。同社は、ユーザのWebサイトをクロールしてSEOのためのインサイトを提供するサービスをSaaSとして提供している。

SEOをやってくれるのではなくて、ユーザにそれができるためのデータを提供する。言い換えるとBotifyは一種の分析ツールで、SEOの正しい方針を数字でガイドする。現在顧客数は300を超え、その中にはExpedia, BlaBlaCar, Farfetch, eBayなどもいる。

Botifyには、三つの主要部位がある。まず、クローリングを行うサーバ上のクローラソフトウェア。ユーザは自分のマシンの上で何も動かさなくてよい。Botifyのサーバーがすべてをやってくれる。そして、ユーザのWebサイトに関する総合的な所見を提供する。

次にBotifyは、GoogleやBingのインデクサが使っているクローラーの特徴をユーザに教える。たとえば、ユーザのWebサイトのどのページが、検索エンジンのクローリングの対象になっているのか。

そして三つ目は、ユーザにSEOの詳しい戦略を教えるダッシュボードだ。

Botifyは、二つの点で際立っている。まず、Botifyは、検索エンジンからのトラフィックに大きく依存している大企業(eコマース、運輸交通、メディア、など)がターゲットだ。これらのWebサイトは、トラフィックが増えれば新しいお客さんも増える。

つまりSEOは、サイトのビジターを増やすだけでなく、売上増にも貢献する。そこがBotifyの強みで、企業の利益底上げに貢献するサービスは大歓迎なのだ。

もうひとつは、毎月料金が入ってくる再帰的な価格モデルだ。Botifyの料金は月額569ドルから999ドルまで。すでに300社が顧客だから、ビジネスモデルは健全だ。ただし、SEOの問題が解決したら数か月でさよなら、にならないためには、今後の新機能の開発がきわめて重要だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Apple、iOSとOS Xをアップデート―パフォーマンスの改善とバグフィックスに主眼

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Appleは先ほどMacとiPhone、iPad向けのOSをアップデートした。どちらも更新の主眼はセキュリティー問題への対応とバグフィックスに置かれている。同時にパフォーマンスも改善された。

Mac向けOS X 10.11.3では4Kの外部ディスプレイを接続した場合のバグが修正され、いくつかのセキュリティー・ホールにパッチが当てられた。iOS 9.2.1については、OS Xの場合と同様のセキュリティー上の対策が行われた。残念ながら今回のバグフィックスではバッテリー・メーターのバグの修正は行われなかった。

今日(米国時間1/20)のアップデートはAppleが次のバージョン(OS Xでは10.11.4、iOSの場合、9.3になるはず)で新機能を導入する準備段階の中間的な更新と考えられる。われわれが紹介したように、最新のEl Captitan OSでMacユーザーはLive Photo機能がiMessageで使えるようになる。またNotesの新しいバージョンのパスコードも入手できる。

次回のアップデートでiOSユーザーはニュースのカスタム化ができるNight Shift機能、Apple Watchから関連データを受け取れるヘルス・アプリ、新しいCarPlay、クラス全員がiPadを共有できる学校向けツール、など数々の新機能を受け取れるはずだ。ちなみに今回iOS 9.3で新たに導入されたNight Shift機能は夜になると画面の青い色彩をカットする。周囲が暗い場合、暖色の方が目にやさしい。これで睡眠の質が向上するかもしれない。

あとはAppleがiOS 9.3に残ったバッテリー・メーターのバグを次のバージョンで修正してくれることを願うものだ。現在はユーザーがマニュアルでタイムゾーンを修正すると画面最上部の小さいバッテリー・メーターがフリーズしてしまう。なるほど大騒ぎするほどの深刻なバグではないだろうが、バッテリー・メーターがまだ十分に残量があることを示す緑色に光っているのにiPhoneが作動しなくなるというのは苛立たしい経験だ。

アップデートの方法はいつもどおりで、MacユーザーはApp Storeを訪れて「アップデート」をクリックすればよい。iPhoneとiPadの場合は「設定」アプリを開き、「一般」タブからアップデートができる

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iOS 9.2.1

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

コーヒーの飲み方に革命をもたらすBonaverdeCESのステージに登場…生産農家と消費者の直結を目指す

数年前にKickstarterで70万ドル近くを集めたコーヒーマシンのBonaverdeが、今年のCESのステージに登場した。それは、豆を煎ることから始まり、それを粉に挽き、コーヒーを淹れるまで計15分という、これまでになかった高速自動機だ。

Kickstarterの支援者が何千にもなったとき、彼らの期待にちゃんと応えるのはたいへんである。Bonaverdeは今でも、同社のスマートコーヒーマシンを作って支援者に送る、という作業を毎日続けている。でも、そのあとの計画もある。

Bonaverdeの協同ファウンダHans StierはCESのステージで、同社は単なるハードウェア企業ではない、と述べた。今後に関して考えているのは、消費者とコーヒー生産農家を直接結びつけることだ。今でも、生豆(なままめ)は商社などからでなく、生産者から直接仕入れている。それを、同社のマシンがローストして挽く。

もうひとつ考えているのは、マシンの小型化。会社の自分のデスクでも気軽に使えるようなBonaverdeコーヒーメーカーだ。

Bonaverdeがここまで来るのに、苦労も少なからずあった。ある社員が、設計図をすべて持ってドロンしたこともある。しかしそれでもBonaverdeは、今後とも、コーヒー消費形式のディスラプトに邁進するつもりだ。

CES 2016

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今年のCESのHardware Battlefield、優勝は6SensorLabsのグルテンチェッカーNimaに決定

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CESで本誌が行うHardware Battlefield(ハードウェア・コンペ)、今年はその三度目の正直となり、文字通り激しいバトルが繰り広げられた。14社の超優秀なハードウェア・スタートアップが出場し、Metal Manトロフィーの獲得を争った。CESは各社ブースの展示が主(おも)なので、審査員たちの前でステージに立ち、売り込みのためのスピーチやデモを行うHardware Battlefieldは、特別なCES体験だ。優勝者にはトロフィーのほかに、5万ドルが進呈される。

慎重な審議を重ねた審査員たちは、最後に4社のファイナリストを決定した。それらは、食品中のグルテンの有無を調べる6SensorLabsのセンサー機器Nima、プログラマブルなロボットアームを作ったCarbon Robotics、オーナー本人の指紋が鍵になる銃のロックIdentilock、そして靴の中敷き(インソール)を3DプリントするWiivvだ。

彼らを審査した決勝の審査員は、CyPhy WorksのCEOでファウンダのHelen Greiner、IntelのCEO Brian Krzanich、Highway1のVP Brady Forrest、そして本誌TechCrunchのシニアエディタMatt Burnsだ。

そしてついに、TechCrunch Hardware Battlefield at CES 2016の優勝作品が決まった。

優勝: 6SensorLabsのNima

 

6SensorLabsのセンサーデバイスNimaを使えば、食品中のグルテンの有無を2分以内で検査できる。少量のサンプルをカプセルに入れて、デバイスにセットする。結果は、笑顔(スマイリーフェイス)(グルテンなし)または泣き顔(グルテンあり)で表示される。

この製品を取り上げた本誌記事がここにある

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準優勝: Wiivv

 

Wiivvは独自の新しい3Dプリント技法により、オーダーメイドのインソールを作る。顧客はスマートフォンで自分の足の写真を5枚撮って送る。そのとき、色と、彫り込まれる名前も指定する。すると同社の製造システムが写真を見て自己調整し、顧客の足に合ったインソールを作る。代金は75ドルだ。

本誌記事はここにある

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Hardware Battlefieldはこれでめでたく終了だが、CESはまだ続く(米国時間1/9まで)。そのすべてのニュースも、お届けしたい。

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GoogleのProject Tangoを実装した初めてのスマートフォンがLenovoから出る

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LenovoがCESで、GoogleのProject Tangoを実装したスマートフォンを作る、と発表した。このたいへん意欲的なプロジェクトは、デバイスのカメラにたくさんのセンサをくっつけて、奥行き(z軸方向)まで感知する。

あまり詳しい説明は、なかった。情報は、Lenovoが500ドル以下のスマートフォンを出す、ということだけだ。予定では今年の夏だが、まだデザインは完成していない。上の図に見るデザインは、今進めている5つのデザインのうちの一つだ。

今日はGoogleが、デベロッパをやる気にさせるためのアプリインキュベータ事業を発表した。何の関係があるのか、というと、それのベストアプリがLenovoのスマートフォンにプレロードされるのだ。

唯一の残る疑問は、Lenovoが唯一のパートナーなのか、それとも今後ほかのOEMからもTango実装機が出るのか、という点だ。Project Tangoはまだ生まれて間もないプロジェクトだから、いきなり何百万ものTango機が出回る、ということにはならないだろう。

Tangoなんてもう忘れたよ、という人は、昨年リリースされた開発キットを本誌で試してみたので、そのビデオを明日ご覧いただこう。

CES 2016

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クラウドファンディングのIndiegogo、大手企業の新製品予約キャンペーンを誘致

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Indiegogoはこれまで若くて経験の少ない起業家がアイディアを世に出し、最初のプロダクトの生産をするために必要な資金を集めるのを助けるサービスだった。今回Indiegogoは、「法人向けクラウドファンディング」と銘打つ新たなツールを発表した。これは、大手企業のリスクの高い賭けをサポートするものだ。

IndiegogoはまずGeneral Electric、Harman International Industries、Hasbro、Shock Topと協力する。出来たばかりのスタートアップとは違い、これらの企業は新製品をローンチするための資金は必要ない。Fortune 500に載っている企業のためのクラウドファンディングでは不公平だ。

今回の取り組みの目標は、Indiegogoのオーディエンスとリーチを活用して、コンシューマーが新製品に興味を持つかを検証することにある。例えばGeneral Electricは事前注文キャンペーンを展開し、新製品がコンシューマーの求めているものかどうかを検証することができる。

長年に渡ってビジネスを続けてきた大手企業がIndiegogoを使って、先進的な企業として自社をマーケティングするにはリスクも伴う。Indiegogoはこれらの大手クライアントが本当に人々の関心が得られるプロダクトを出展することを保証しなければならないだろう。

Indiegogoは戦略的アドバイズ、ハンズオンのサポート体制、プロモーションとアナリティクスデータを提供する。General ElectricはすでにIH調理器のParagonでこのモデルを試し、成功を収めた。

Harmanは選択的なノイズキャンセリング機能の付いたヘッドフォンのキャンペーンをローンチする予定だ。Hasbroはボードゲームやカードゲームを制作するという。Shock Topは、2015年8月に「 Shock the Drought」という干ばつ対策の商品キャンペーンをローンチした。

これらの大手企業のキャンペーンは、新しく立ち上がった企業のキャンペーンより成功する可能性を秘めている。それはIndiegogoにとっては利益の拡大を意味する。

今日のニュースにそれほど驚きがないのはこれまでも大手企業がクラウドファンディングのプラットフォームを利用してプロダクトをローンチしてきたことがあったからだ。Pebbleは2つ目となるKickstarterのキャンペーンで2000万ドルを調達した。Indiegogoは他の企業も同じ道を辿ることに期待している。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

全自動でフィットネス活動を記録する「Human」、ついにAndroid版が登場

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iOS版ではHumanというアクティビティ&カロリートラッカーが人気となっている。新しい年を迎え、ついにこのアプリケーションがPlay Storeにも登場してきた。

Humanはアクティビティのすべてを自動的に記録して、健康維持に役立ててもらおうとするアプリケーションだ。1日に30分間の活動時間を目標として定め、習慣化するための手伝いをしてくれる。アプリケーション中ではこの目標数値を「Daily 30」と呼んでいて、目標達成を促してくる。

なお、今回のリリースにともなって「Human Pulse」なる機能も追加された。他のフィットネス記録つーる同様に、リアルタイムでリーダーボード上で競うことができるようになったのだ。ただしHumanの掲げる目標はあくまでも「日常の軽い運動」を促すことであり、「より多くのフィットネス活動」を促すような仕組みはとっていない。

リーダーボード上に表示されるのは友人や、近郊の人々の運動状況だ。他の人が運動している様子をみれば、きっと本人も運動したくなるに違いないという発想から実現された機能だ。

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もちろん他人と競うことなど必要なく、ただ単に自分のアクティビティを把握したいということであればそのように使うこともできる。ダウンロードして必要な設定を行えば、あとはアプリケーションのことは忘れてしまってもかまわない。フィットネスアクティビティについての通知が、自動的にやってくるようになる。

通知される内容以上の情報を知りたい場合には、もちろんアプリケーションを開くことになる。記録の際にはアプリケーションを開く必要もない。ランニングなのか自転車なのかなどについては、自動的に判別されるようになっているのだ。アクティビティの内容について詳しくみたいという場合には、最近のバージョンより地図つきのタイムライン表示がサポートされてもいる。統計情報や消費カロリーなどが表示されるようになっている。

これまでに100万人がHumanをダウンロードしており、記録されたアクティビティは15億件にものぼるとのこと。iOS版のみでこれほどの成績をおさめていたわけで、Android版のリリースに伴い、さらに多くの人が利用するようになり、記録されるアクティビティも飛躍的に増大することとなるのだろう。

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(翻訳:Maeda, H

SecurifiのAlmond 3はWi-Fiルータであると同時に多芸なスマートホームハブ、プログラミングもできる

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Securifiが今日(米国時間1/5)発表したAlmond 3は、最新のタッチスクリーン式ワイヤレスルーターだが、ユーザのスマートホームの中核になることもねらっている。発売は来月で、定価は120ドルだ。

基本的には、Securifiのこの新しいデバイスは要するにワイヤレスルーターで、モデムに接続すれば家中のワイヤレス対応デバイスをWi-Fiネットワークで結びつける。ただしコンピュータの画面から構成する必要はなく、上図のように、ちょっとかっこいい小さなタッチスクリーンが製品にすでについている。たとえばこのタッチスクリーンを使って複数のAlmondルーターのメッシュネットワークを作り、ネットワークの範囲を広げることもできる。

しかしAlmond 3はZigBeeの無線チップを内蔵しているので、スマートホームデバイスとも対話できる。Z-WaveとBluetoothデバイスもサポートしている。つまりAlmond 3があれば、Philips Hueのハブとかそのほかのいろんなハブは要らない。さらにNestデバイスとも対話できる。

プログラマブルなサイレンを内蔵しているから、接続されているデバイスからのアラームに対応して、Almond 3側でサイレンを鳴らせる。またデバイスのリストを作っておき、それら特定のスマートフォンからアラームを解除できる。

全体としてAlmond 3は、Securifiの前の製品よりずっと良い。スピードも、前より4倍は速いだろう。このデバイス上に、”if this then that”的なプログラムを作れるのだ。たとえば、室内に動きを感じたらライトを点けるとか。というわけでこいつは、そこらの単なるルーターではない。

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CES 2016

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Olucus、初期Kickstarter支援者にRiftヘッドセットを無料でプレゼント

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FacebookがOculusを20億ドルで買収したとき、Kickstarterの支援者たちが怒ったのを覚えているだろうか? KickstarterでOculusを支援した人たちは、全員デバイスキットを手に入れたが、買収からは何も得られなかった。今日(米国時間1/5)Oculusは、初期のKickstarter支援者は最終製品版を1式無料で受け取ることを発表した。

支援者たちがバーチャルリアリティーの最も熱狂的なアーリーアダプターに違いないことを考えると、これは会社として賢明な行動だ。初期のデバイスキットを手にしたKickstarter支援者は約7000人なので、会社にとっては微々たるものだ。新デバイスのプロモーションにはすばらしい方法だ。

支援者の中にはデベロッパーもいるかもしれない。デバイスキットを試しただけで忘れてしまっていた人もいるだろう。バーチャルリアリティーの現状を知ることが、彼らにもう一度VRゴーグルで遊んでみようというきっかけを与えるかもしれない。

Oculus Riftには、”Eve: Valkyrie” と “Lucky’s Tale” というRift専用に作られた全く新しいVRゲームがついてくる。

ちなみに、Riftの予約は明日から始まる。同社はこの製品を2016年Q1に出荷する予定だ。最終的な小売価格はまだ発表されていない。

Via Engadget

CES 2016

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Withings、歴代最高にスマートな体温計をアナウンス

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読者の方々は、Withingsのスマートウォッチのことはご存知かもしれない。しかし実は、Withingsとはヘルス関連デバイスについて歴史を持つ企業なのだ。今回発表された100ドルのWithings Thermoも、やはり同社の「ヘルス関連デバイス」のひとつに位置づけられるものだ。「スマート体温計」ともいうべきもので、現在入手できるベストのものだと言うこともできよう。

体温は、側頭動脈から測定するようになっている。こめかみあたりにデバイスをもっていき、ボタンを押して2秒すれば体温の測定が完了する。

「便利すぎてあり得ない」と思う人もいるかもしれない。しかし16個の赤外線センサーを用いて4000回の計測を行うことで、正確性を担保しているのだ。測定した体温はデバイス上でも読むことができるし、もちろん、接続した他デバイス上で確認することもできる。

他デバイスとの接続にはWi-Fiを用いたり、あるいはBluetooth経由でスマートフォンと直接つなぐこともできる。モバイルアプリケーションでイブプロフェンを摂取した日時を記録しておくこともできるし、もちろん複数のプロファイル設定にも対応している。

Withingsはスマート体重計血圧計ないし体温計を扱っている。すなわちWithingsは、健康管理のためのデバイスをフルセットで備えているわけだ。

これによりWithingsは個人の健康情報を多面的に収集することができるようになっている。消費者側からみても、自分の健康データを簡単に医師に送ることができるようになっているわけだ。

世界では高齢化が進んでおり、時間および費用を抑制しながら健康管理データを医師と共有することがますます重要となってきている。

このデバイスは2本の単四電池で動作する。バッテリーの持ち時間は2年となっているので、使うたびに充電するというような操作も必要ない。2016年の第1四半期の出荷予定で、価格は100ドルと予定されている。

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(翻訳:Maeda, H

ガーミン、自転車乗り用のウェアラブルARデバイスを発表

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Garminが、Varia Visionというサイクリストのためのデバイスをアナウンスした。不満なポイントもあるものの、しかし「夢の実現」につながり得る面白いデバイスであることは間違いないだろう。サイクリストの着用するアイウェア上にAR情報を表示してくれるのだ。現在の速度など、自転車にかかわる情報以外に、交通状況を表示したりナビをしてくれる機能ももつ。

もちろん、(本格的)サイクリストたちの多くは、ハンドルにサイクルコンピューターを装着して利用している。しかし走行中にハンドルバーに目を落とすのは面倒であるだけでなく、危険なことでもあるだろう。コンピューターに気を取られて曲がり角を見逃してしまったりすることもあり得る。

Varia Visionを使えば情報が直接に視野に入ってくることになる。速度や走行距離などのデータに加え、ナビ情報や電話着信の通知などを簡単に確認することができるようになる。後方レーダーと併用すれば、後ろから自動車が近づいているかどうかも確認できるようになる。

操作方法的にはGoogle Glass風といって良いだろう。デバイス側面に小さなタッチパッドを備えており、メニュー操作を行うことができる。光センサーも備えていて、もちろん防水だ。情報通知にバイブレーションさせることもできる。バッテリーのもち時間は8時間となっている。

これまでにも、Recon Instrumentsなど、アスリート向けのARデバイスは存在した。しかし最近Intelに買収され、今後もアスリート向けのARデバイスを開発していくのかどうかはよくわからない。

実際に使ってみなければ、本当に役立つのかどうかの判定は難しい。ナビや情報通知には、スマートフォン上の機能を利用するようになっている。すなわちスマートフォン側の性能によっても使い勝手は大きく異なることとなる。

価格も決して安くはない。2016年の第1四半期に市場に投入される予定であるらしいが、400ドルも出すのなら他のデバイスを買おうと考えるサイクリストも多いことだろう。しかし、車よりも自転車を多く利用するという人にとって、必携のガジェットに育つという可能性もあるように思える。

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(翻訳:Maeda, H

CES 2016: ウェザーステーションのNetatmo、屋外用監視カメラを発表

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Netatmoはつい先ほど、Netatmo Presenceを発表した。実用的な機能を備えた新しいスマート屋外用監視カメラだ。具体的には車庫の前にいる車や、外で待っている人、あるいは庭を走り回るペットを検出することができる。

Wi-Fiネットワークと繋がっていれば、スマートフォンに通知を送り、家の前で起きていることをビデオストリームで見ることができる。通知画面では、外に人がいるのか、車がいるのか、動物なのかも知らされる。

Camera HD-(fond sombre)-RVBカメラの上には大型の白色ライトが付いていて、車庫前の照明としても機能する。すでに照明を設置している人は、Netatmo Presenceに置き換えるだけでよい。しかし、Presenceのカメラは赤外ビデオの撮影もできるので、明るい照明を使わずに録画することもできる。

あらゆる部分がカスタマイズ可能だ。例えば通知をオフにしたり、誰かが家の前にいるときだけビデオを録画することができる。ビデオは1080pで記録され、micro SDカードに保存される。利用料金は不要で、ビデオが会社のサーバーに保管されることもない。

このカメラの利用場面はいろいろ考えられるが、これは何よりもまず監視カメラである。配達人が玄関前に荷物を置いていったときにも役にたつだろう。あるいは、部屋の掃除に誰かが来るのをモニターすることもできるし、パーティーを開いたとき、うるさすぎてドアチャイムが聞こえないときにも貴重な存在だ。

Presenceは2016年Q3に出荷予定で価格は未定。同社は、ゆっくりだが確実に、サーモスタットから気象観測装置、室内カメラまで、家庭用のつながるデバイス製品のラインアップをそろえつつある。今後Netatmoがこれらのデバイスをどう繋げていくかを注目したい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ビートルズがストリーミングにやって来た―Apple Musicなどでついに全曲が聞ける

** ARCHIV ** Die Beatles, von links, John Lennon, Paul McCartney, George Harrison und Ringo Starr, machen am 4. November 1963 eine Pause auf einem Sofa waehrend einer Probe im Prince of Wales Theater in London. In Hamburg wird am Donnerstag, 11. September 2008, der Beatles-Platz eroeffnet. (AP Photo) The Liverpool beat group The Beatles, with John Lennon, Paul McCartney, George Harrison and Ringo Starr, take it easy resting their feet on a table, during a break in rehearsals for the Royal variety show at the Prince of Wales Theater, London, England,  November 4, 1963. (AP Photo)

数週間前から流れていた噂どおり、ザ・ ビートルズの公式ウェブサイトはバンドの全楽曲がApple Music、Spotifyなどすべてのストリーミング・サービスに開放されたことをことを確認した。現地時間のクリスマスイブ(米国時間12/23)の開始と同時に配信が始まる〔日本版:日本でもすでに公開されている〕。

今回の決定は、タイミングからしても最高のクリスマスプレゼントとなった。また、これまでストリーミング配信に懐疑的だったアーティストの動きとしてもきわめて大きなものだ。

実はビートルズがiTunes Storeでデジタル版の楽曲を販売するようになるにも何年という年月を必要とした。ビートルズのアルバムがiTunes Storeに登場したのは、数限りない噂の果て、やっと2010年になってからのことだ。これはデジタル音楽のプラットフォームを提供するApple Inc.と高名なバンドの全楽曲を管理するApple Corpsとの粘り強い交渉の末だった。ユーザーが自由に個々の楽曲を聞けると同時にそこから得られる収入を双方のAppleにとって最高にする仕組みを作ることは容易な仕事ではなかったようだ。

ストリーミング配信についても同様の困難があり、著作権者側から見れば、Apple Musicの取り分が不当に大きいと考えられてきた。しかし最近Apple Corpsはビートルズのアルバムをそろそろストリーミングで公開する時期だと考え直したものと思われる。

リマスターされたスタジオ録音アルバム13種類、スペシャル・コレクションが4種類が現地時間のクリスマスイブの午前12時1分から世界各国で公開される。Apple Music、Spotify、Google Play、Amazon Music、Deezer、Tidal、Slacker、Groove、Rhapsodyはすべてビートルズの曲をフィーチャーする。

今年、一部のアーティストはストリーミング配信に参加しないことを強い言葉で述べた。中でもテイラー・スウィフトがApple Musicなどのビジネスモデルに反発して「ストリーミング・サービス提供者はレーベルやアーティストに十分な支払いをしていない」と批判したのは大いに目立つ行動となった。 スウィフトは当初、新アルバム『1989』をストリーミングに登録しなかったが、複雑な交渉の後、『1989』はApple Musicに復帰した

さらにその後になるが、英国の歌手アデルは最新アルバム『25』をストリーミング配信することを拒絶している。トム・ヨークなど、何年も前からストリーミング配信では聞くことのできない他のアーティスもかなりの数存在する。

画像: AP Photo

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

レーザー光で絵文字を投射し車の運転者の注意を喚起するBlazeの自転車用ライトをロンドン市が共有自転車事業に採用

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2年前に本誌主催のHardware Battlefieldコンペに出て話題になったBlazeが、このほど大きなクライアントをつかまえた。それはロンドン市の、自転車共有事業だ。

来年からBlazeは、このSantander Cyclesプロジェクトの自転車に、同社の安全なライトを提供する。11500台の自転車すべてが、Blazeのライトを装着する。でもなぜ、ロンドン市が市の公共事業にこの特殊なライトを必要とするのだろうか?

Blazeの自転車用ライトは、これまでのふつうのライトとは違う。目の前の地面に、グリーンの絵文字を投射する。自転車事故の多くは、車が自転車の前を右折や左折するとき、自転車に気づかないことによって起きる。そこで、車の運転者の視界に不思議な光の絵文字があることによって、「おやっ?」と気づかせ、急ブレーキを踏ませる。

ロンドン市交通局によると、Santanderの自転車でのテスト結果は“圧倒的にポジティブ”だそうだ。それはBlazeのような若いスタートアップにとって、大きな成果だ。

ロンドン市が負担するライトの装備費用(USドル換算)130万ドルのうち、90%近くがSantanderの料金収入から賄われ、残りが交通局の予算から出る。もちろんロンドン市は、来年以降の自転車事故の減少を期待している。

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出典: Wired

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

特許紛争で合意―AppleはiPhoneを1台売るごとにEricssonにライセンス料を支払う

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さきほど、テレコムのプラットフォームを提供するスウェーデンの巨大企業、Ericssonは、Appleとの間で係争中だった特許紛争が解決に至ったと発表した。今後7年間、AppleはiPhoneとiPadを1台売るごとにEricssonに特許のライセンス料を支払うことになる。

今年の2月、Ericssonは世界各国でAppleが特許権を侵害しているという訴訟を起こしていた。アメリカでは国際貿易委員会(ITC)、テキサス州東部地区連邦地裁、カリフォルニア州北部地区連邦地裁、イギリス、ドイツ、オランダの地方裁判所での訴訟が確認されていた。Ericssonによれば、Appleは数年前からiPhoneとiPadの製造に当たって、GSM,、UMTS、LTE関連で41件に上るEricssonの特許を侵害していたという。

大方の予想どおり、両社はこの件で和解し、Ericssonは訴訟を取り下げた。Ericssonが3万5000件の特許を保有していることを考えれば、今日(米国時間12/21)のニュースに特に新味があるとはいえない。特許の多くは携帯無線テクノロジーに関連しており、多くの携帯電話メーカーがEricssonに特許料を支払っている。どうやらAppleはEricssonの特許料金に納得できなかったらしい。

Appleは合意の代償としてかなりの額の2015年までのライセンス料金を支払い、さらに将来も毎年料金を支払うことになる。この契約で正確にいってどれほどの金額が動くことになるのかは明らかでない。しかしAppleの市場での地位を考えれば、相当の大金になることは間違いない。

Ericssonの2015年の特許料収入は15億ドルから16億ドルと見積もられている。Reutersの記事によれば、2014年には12億ドル程度であり、今年はかなり大きくアップしたことになる。.

念のため付け加えておけば、両社の関係は全般的にきわめて密接だ。EricssonとAppleは 5G、ビデオ、ネットワークのトラフィック最適化などの各分野のテクノロジー開発で良好な協力関係にある。「友は近くに置け。しかし敵はさらに近くに置け」とことわざにも言うとおりだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+