リソース不足のスモールビジネス向け高品質ビデオ制作ツールVimeo Createがスタート

Vimeoは2019年にビデオの編集アプリのMagistoを買収したことでソーシャルメディア向けビデオ制作・編集市場に参入する構えを見せていた。今回、Magistoの買収完了後数カ月にわたって続いていた開発の成果が明らかになった。

Vimeoは、スモールビジネスがソーシャルメディア上のマーケティングのために制作する高品質なビデオ制作を助けるツールを発表した。スモールビジネスは予算やノウハウなどのリソースが不足しているため、ソーシャル・マーケティング向けビデオの制作ができないことが多い。

Vimeo Createはデスクトップとモバイルアプリの双方で提供される。アプリにはビジネス向けの高品質なテンプレートが用意されており、ユーザーはこの中から自分のニーズに合ったテンプレートを選んでカスタマイズすればよい。スキルのあるユーザーはゼロから新しいビデオを作ることもできる。

Vimeoによれば、アプリにはHDビデオクリップ、写真、また商業利用のライセンスを得ている楽曲など大量のストックコンテンツが用意され、追加料金なしで利用できるという。ユーザー企業はカラーテーマ、フォント、レイアウトなどを編集し、自社のロゴや必要なテキスト、動画を加えて容易にマーケティングビデオを完成させることができる。ビデオをクリックしてショッピングに移るコール・トゥ・アクションを加えることも簡単だ。

Vimeo Createは写真、動画、音楽、テキストをスムーズに一体化するためにAIテクノロジーを利用しており、経験のないユーザーでも短時間で高品質のソーシャルビデオビデオクリップが制作できる。

ソーシャルメディアはプラットフォームごとにビデオのフォーマットが異なっているが、Vimeo Createはコーデック、サイズ、アスペクト比などをプラットフォームの要求に適合させる。アップロード先を選択するだけでFacebook、YouTube、Instagram、Twitter、LinkedInでビデオを公開できる。

ソーシャルビデオ制作分野への進出は、個人、企業に対して動画の制作とオンラインでの公開のためのワンストップ・ショップになるというVimeoのさらに大きな戦略の一環だ。Vimeo はかなり前にYouTube のライバルになるという野心を捨て、ビデオ制作という市場の逆側に大きな可能性を見出している。

現在の同社におけるビジネスの中心は、大小のユーザー企業に対してビデオ制作ツールとサービスを提供することだ。最近、Vimeo は多数のソーシャルメディアに横断的にライブでビデオストリーミングができるツールをスタートさせた。またこれまでデスクトップのビデオ制作アプリにしかなかった機能を追加するなどモバイルビデオアプリのアップデートも行っている。

Vimeoがソーシャルビデオをビジネスの中心とする戦略を採用したのは、同社の独自調査に基づいている。その調査によればソーシャルメディアに、ビデオを十分にアップロードできていると考えているスモールビジネスの経営者はわずか22%しかいない。オーナーたちはビデオが十分にアップロードできていない理由として、時間やコスト、制作過程の複雑さを挙げている。またほとんど全員(96%)がこうした障害が取り除かれれば、さらに多数のビデオをアップロードしたいと答えている。

今回発表されたVimeo Createは、買収したMagistoのAIとバックエンドのテクノロジーを利用しているが全体のデザイン、機能、インターフェース、Vimeoの各種ツールへの統合の容易さなどはすべて新たに独自開発されたものだという。

Vimeo Createはスタンドアローンで提供されるサービスではなくVimeo PRO、Vimeo Businessなどのサブスクリプションに含まれる。同社ではCreateの追加によりサブスクリプションメンバーの増加を期待している。

VimeoのCEOであるAnjali Sud(アンジャリ・スッド)氏は「【略】このサービスはスモールビジネスにも十分なビデオ制作の能力を与えることでビデオ業界を変革するようなプロダクトだ。誰でもアイデアを簡単にビデオとして実現できる。スモールビジネスは新しいビデオ戦略をとることができる」と声明で述べた。

もちろんスモールビジネスのソーシャルビデオのニーズに注目しているのはVimeo だけではない。2019年秋、Facetuneを提供しているLightricksも新しいプロダクトのシリーズをリリースしている。これはスモールビジネスがソーシャルメディア向けにマーケティングキャンペーンを行う際に簡単にビデオを制作できるツールだ。これ以外にもAdobeやAppleなどの巨人に加えてCanva、PicsArtなどのスタートアップからも、テンプレートから簡単にソーシャルビデオを制作できるツールが提供されている。こうしたサービスにはテンプレートの他に各種のストックコンテンツが含まれており、ワンクリックで多数のソーシャルメディアにビデオが公開できる。

Vimeo Createは2020年1月にベータ版として公開されたが、今回の正式公開でウェブ、 iOS、Androidの各バージョンも利用可能となった。

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滑川海彦@Facebook

FacebookのCreator Studioにモバイル版が登場

FacebookのCreator Studioにモバイル版が追加された。Creator Studioは、2018年8月に全世界で利用可能になったクリエイターとパブリッシャー向けのインサイトダッシュボードだが、今回、iOSとAndroidの両方のモバイルアプリとして利用できるようになっている。デスクトップ版のCreator Studioと同様に、ユーザーはFacebookのページ全般に渡ってコンテンツのパフォーマンスを追跡し、記事の公開、投稿スケジュールの設定や調整、ファンからメッセージへの返信などが可能となる。

画像クレジット:Getty Images

Facebookの北ヨーロッパのエンターテインメント担当ディレクターAnna Higgs(アンナ・ヒッグス)氏は、先週のVidCon Londonで、Facebookに400万人を超えるフォロワーを持つクリエーターLadbaby(ラドベイビー)氏とともにステージに登場し、新しいアプリ公開のニュースを発表した。

アプリには、クリエーターやパブリッシャーにとって役立つ、メトリックやインサイトのセクションなど、いくつかの重要な領域がある。ここでユーザーは、ページ単位と記事単位のどちらでもインサイト、リテンション、ディストリビューションといったメトリックを分析し、状況に応じて戦略を調整できるようになる。たとえば「動画の1分再生数」、「動画の3秒再生数」、「再生時間」といった、コンテンツのパフォーマンスのメトリックが得られる。さらにコメントや共有、フォロワー数、収益など「エンゲージメント」のメトリックを得ることもできる。

またこのモバイル版アプリでは、すでに公開された投稿と、スケジュールされた投稿の両方を表示することができる。クリエーターはビデオのタイトルや説明の編集など、その場で修正が可能だ。さらに投稿の削除や、期限切れとしての設定、リスケジュール、ドラフト版の公開といったことも可能となる。

「受信箱」セクションでは、ユーザーが外出中でも、受信したメッセージに返信したり、コメントを返したりできる。

クリエーターは、同じセッションの中で、複数のアカウントを切り替えることもできるので、いったんログアウトして、別のユーザーとしてログインし直したりしなくても済む。これは、大規模なソーシャルメディアを管理している人や、複数のクリエーターページのサポートを生業としている人にとっては、ありがたい機能だろう。

このCreator Studioアプリを使って、大きな機会や重要なイベントに際して即効性のある通知を送信することも可能だ。

Facebookが、クリエイターのコミュニティに向けて専用アプリを提供したのは、これが初めてではない。同社は2017年にも、統合された受信箱、分析機能などを持つCreatorアプリを投入していた。しかし、そのアプリは2019年初めごろに廃止され、クリエイターはPages Managerアプリ、またはCreator Studioのデスクトップ版への移行を余儀なくされていた。さらにその前にもFacebookは、あらかじめ認定された有名人や、そのページでのみ利用可能なMentionsアプリを提供していたこともある。

新しいCreator Studioアプリは、廃止されたCreatorアプリをそのまま置き換えるものではない。似たような機能は提供しているが、まったく同じというわけではなく、ユーザーインターフェースも異なっている。また、Instagramの統合機能はなく、新しいコンテンツをアップロードしたり、投稿したりする機能も欠いている。後者は、リリース後のアプリのユーザーレビューが低い原因となっている。また、Pages Monitorアプリとオーバーラップする部分が多すぎるという不満も多く聞かれる。ただし、欠落している機能については、今後Facebookがアプリに機能追加していくに従って搭載されていくものと思われる。

ところで、FacebookのCreator Studioアプリが、同じくクリエーター向けの、YouTubeのサービスに似た名前であることに気づくだろう。YouTube Studioは、2017年にYouTube Creator Studioから名称が変更された。アプリの名前に「Studio」と「Creator」の両方を含むことで、App Storeの検索結果に対して良好な効果が得られるかもしれない。たとえば、誰かが「クリエーター向けのYouTubue Studio」を検索したとき、近い名前のアプリとして表示される可能性が高まるからだ。こうした名前の付け方も、才能あるビデオクリエイターを惹きつけようと躍起になっている両社の競合関係を反映したものだろう。

モバイル版のCreator Studioアプリは、iOS用もAndroid用も無料でダウンロードできる。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Amazonのゲームストリーミング「Twitch」視聴者は2021年に4000万人超との予測

米国時間2月20日に公表されたeMarketerの最新の予測によると、Amazonが提供するゲーマー向けストリーミングサービスのTwitchは、来年には月間アクティブ視聴者が4000万人を超える見込みだという。2023年には4700万人に達すると予測されている。eMarketerは、現時点で月に1回以上視聴する米国内の人数は3750万人と推計している。

Twitchは公式サイトで、月間アクティブクリエイターは300万人以上、視聴者は1日平均1500万人以上と発表している。しかし同社は分単位の視聴時間や同時視聴者数を重視して、規模と成長を表現している。

Twitchは米国で新規視聴者を増やしているが、今回発表された予測ではYouTube、MicrosoftのMixer、Facebook Gamingなどの競合が厳しくなった影響で成長が鈍化しているとされる。このことは先月発表された別のレポートでも裏付けられている。それによればTwitchから人気ストリーマーが流出し、2019年第4四半期にはこのことが視聴時間やストリーミング配信時間に影響を与え始めているという。

流出によってTwitchがナンバー1の座を明け渡したわけではないが、主要な数値を見ると成長のスピードは落ち始めている。

例えば昨年、トップストリーマーのTyler “Ninja” Blevins(タイラー「ニンジャ」ブレヴィンス)とMichael “Shroud” Grzesiek(マイケル「シュラウド」グゼシェック)がTwitchからMixerへ流出した。Jack “CouRage” Dunlop(ジャック「カーリッジ」ダンロップ)はYouTubeに、Jeremy “Disguised Toast” Wang(ジェレミー「ディスガイズド・トースト」ワン)とGonzalo “ZeRo” Barrios(ゴンザロ「ゼロ」バリオス)はFacebook Gamingに流出した。人気ユーチューバーDavid Dobrik(デイヴィット・ドブリック)のビデオに登場するチーム「Vlog Squad」のメンバーの1人、Corinna Kopf(コリナ・コップ)も12月末にTwitchからFacebookに移籍した

流出は2020年第1四半期も続き、Ronda Rousey(ロンダ・ラウジー)が2月はじめにFacebook Gamingと独占契約を交わした

このように流出が続いているにもかかわらず、eMarketerは2020年にTwitchが米国で前年比14.3%増と2桁成長を見せると予測している。ただし、2018年から2019年の成長が23.5%増だったのと比べると、成長の度合いは少ない。そして今後は成長の鈍化が続き、2023年には6.3%増にまで低下すると予測している。

eMarketerのレポートでは、ライバル各社が人気ストリーマーに好条件で移籍を働きかけているが、Twitchは流出を防ぐ必要があると強調している。またゲーム以外に広げていくための投資を続ける可能性もある。2019年はゲーム以外のトラフィックが相当多く視聴されたからだ。例えばStreamElementsによると、Twitchの「雑談」カテゴリーは、12月にはあらゆるゲームを上回って最も多く視聴され、1月も第2位だった。

eMarketerの予測アナリストのPeter Vahle(ピーター・ヴァール)氏は「(Twitchの)プラットフォームはライブストリーミングビデオ、そしてストリーマーと視聴者の交流を意図して作られている。こうした特徴は、ゲーム以外のコンテンツクリエイターにとって間違いなく興味をひかれるものだ」と指摘する。

調査会社がTwitchを定期的に見ている人数を推計したのは初めてだ。これは、Twitchが大きく成長しているという判断に基づくものだろう。

ヴァール氏は次のように述べている。「Twitchは大きくなりすぎて、インターネットの巨大企業にとって無視できない存在になった。Facebook、Google、Microsoftなどの巨大プラットフォームが、人気ストリーマーやeスポーツのリーグとの大型契約をめぐって争っている。魅力のある選択肢が増えてきた今となっては、Twitchはストリーマー、そして視聴者と広告主が自社のプラットフォームを使い続けてくれるように働きかけていく必要があるだろう」。

Twitchが視聴者数を増やす方策がもうひとつ考えられる。eMarketerのレポートでは触れられていないが、親会社であるAmazonとの協業だ。

AmazonのFire TV責任者、Marc Whitten(マーク・ウィッテン)氏は1月にTechCrunchに対し、Fire TVの2020年の計画に関する話の中で「Fire TVでのTwitchの視聴は、2019年にこれまでで最大の成長を見せた」と語った。

AmazonはTwitchとFire TVをさらに効果的に統合する方法を検討している。Fire TVのホームページにライブコンテンツが統合され、Twitchはライブストリーミングサービスだ。Fire TVの月間ユーザーは今や4000万人を超え、Amazonはちょっと方針を変えれば多くの視聴者を簡単にTwitchに送り込めるだろう。

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(翻訳:Kaori Koyama)

ワーナーの新ストリーミング「HBO Max」がYouTube TVで視聴可能に

WarnerMedia(ワーナーメディア)とYouTube TVは2月20日、HBOとCinemaxを今春立ち上げが予定されているWarnerMediaの新サービスであるHBO Maxを、Google所有のライブTVストリーミングサービスへ配信可能にする契約を発表した。

つまりYouTube TVの顧客は、Huluのような他のストリーミングサービスと同様に、現在の月額課金サービスにHBOやCinemaxを追加可能になる。またはその代わりにHBO Maxの拡張ストリーミングサービスを選ぶこともできる。

今回の契約ではまた、YouTube TVで2018年から利用可能になったWarnerMediaネットワークのTBS、TNT、truTV、CNN、HLN、Turner Classic Movies、Adult Swim、Cartoon Networkも引き続き提供することになる。

「消費者のメディア消費習慣は断続的に発展していて、よりダイナミックになってきている。そうした中、我々の目標はこれまで同様にWarnerMediaネットワークのポートフォリオを可能な限り拡大することにある」とWarnerMedia Distributionの会長を務めるRich Warren(リッチ・ウォーレン)氏は声明文で述べた。「YouTubeは何年もの間、大事なパートナーであり続け、現在の契約を延長するのに加え、HBOとCinemax、そして間もなくHBO MaxもYouTube TV顧客に初めて提供できるようになることをうれしく思う」。

HBO MaxはWarnerMediaがすでに発表しているD2Cストリーミングサービスだ。これにはHBOライブラリー、Warner Bros.の映画、サードパーティーがライセンスをもっているプログラム、そして31本のMax Originalが含まれる。HBOシリーズと合わせると、HBO Maxは初年に69本のオリジナルを配信する。

オリジナルは以下のとおりだ。「Gossip Girl」の続編、コメディ「College Girls」、人気小説「Circe」のリメイク、スーパーヒーロシリーズ「DC Superhero High」、「Dune」シリーズ、「Grease」リブート、「The Boondocks」リブート、「The Green Lantern」、Issa Raeコメディ、Ridley Scottの サイエンスフィクションシリーズ、Anthony Bourdain(アンソニー・ボーディン)の新ドキュメンタリーAmy Schumer(エイミー・シューマー)のドキュメンタリーMelissa McCarthy(メリッサ・マッカーシー)のコメディ映画Monica Lewinsky(モニカ・ルインスキー)のドキュメンタリー、そして台本あり・なしの番組だ。またJ.J. Abrams(J.Jエイブラムス)のBad Robotとの新たな契約Lisa Ling(リサ・リン)との包括的契約もある。

サービスは5月に1万時間分の映画とテレビで始まるが、その後さらに増える見込みだ。料金は月14.99ドル(約1700円)が予定されている。

HBOが加わり、YouTube TVの視聴者は次の番組も観ることができるようになる。「Watchmen」「Big Little Lies」「Last Week Tonight with John Oliver」「Succession」「Westworld」「The Outsider」「Barry」「Insecure」「Curb Your Enthusiasm」、それから「Game of Thrones」「The Sopranos」「The Wire」「Sex and the City」といったクラシックだ。 HBOが今後リリースするものには「High Maintenance」「My Brilliant Friend」「The Plot Against America」「The Undoing」「I Know This Much Is True」などがある。

一方でCinemaxは自前のオリジナル「Strike Back」「Trackers」「Gangs of London」、そして「Boy Erased,」「First Man」「Bad Times at the El Royale」といった映画を展開する。

HBOとCinemaxがOTTサブスクとしてあらゆるところでコードカッター(ケーブルテレビなどの契約を打ち切った人のこと)に提供される一方で、HBO Max向けのWarnerMediaの配信計画は明らかになり始めたばかりだ。NBCUのPeacockやViacomCBSが本日発表したCBS All Accessの拡大など、今年ストリーミング競争がさらに激しくなることを思えば、WarnerMediaが配信パートナーシップを発展させたいと考えるのは当然のことだろう。

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(翻訳:Mizoguchi

Spotifyのポッドキャストのページがアップル風デザインに

Spotifyはポッドキャストのストリーミングに投資を続けていて、昨年は前年比で200%の成長だった。しかし現在、ポッドキャストを聴いているのはSpotifyの月間アクティブユーザーのわずか16%だ。同社はアプリのデザインを変更することで、この数字を増加させようとしている。新しいレイアウトでは、これまでより簡単にポッドキャストの情報を見ることができ、新しい番組を見つけやすくなった。

特に、ポッドキャストのトレーラーが目立つように表示されている。

ポッドキャストとその制作者を簡潔に紹介するトレーラーを提供すれば、新しいリスナーを獲得しやすくなる。番組の特長を売り込み、コンテンツの一部を紹介してリスナーがもっと聴きたくなるような優れたトレーラーなら、リスナーはその番組のコンセプトをよく理解できる。

Spotifyアプリの新バージョンでは、トレーラーがポッドキャストのエピソード一覧のいちばん上に「トレーラー」のラベル付きで、通常のコンテンツとは分かれて表示される。これはアップルのPodcastアプリと同様だ。

これは、リスナーはエピソードをすべて視聴することなくさまざまなポッドキャストを手軽に試そうとしているとの考えによるものだ。Spotifyのポッドキャストのライブラリが増えて、このことがさらに重要になっている。Spotifyには現在、全カテゴリで70万以上のポッドキャストがある。1月のCESで同社は「50万以上のポッドキャスト」と述べており、増加のスピードは速い。今月、売上高を発表した時点では「70万」となっていた。

ポッドキャストを見つけやすくするために、番組の説明の下にカテゴリーも表示されるようになった。「True crime」「Personal stories」「Travel」「Relationships」といったシンプルなラベルだ。マーケットリーダーであるアップルのポッドキャストはこのようにカテゴリー分けされており、これに追随する変更だ。

さらに、ポッドキャストのランディングページがひとめでわかりやすくなったことも大きな変更点だ。

ポッドキャストの説明がページの上部に表示されるようになり、スワイプしなくても読めるようになった。これまではポッドキャストのサムネイルが上部に表示されていたので、説明を読むにはスワイプする必要があった。このレイアウトも、そう、アップルのポッドキャストに似ている。

Spotifyアプリにこのようなさまざまな変更が加えられて、ポッドキャストを聴いたり見つけたりしやすくなった。アップルのポッドキャストの設計やレイアウトに慣れていて、これからSpotifyで聴いてみようと思っている人にとっては特に使いやすい。とはいえ、ポッドキャストに関するSpotifyの真の強みは、アップルの優れたデザインの模倣ではない。制作者の要求への対応、オリジナルや独占番組への投資、おすすめのパーソナライズ、そしてこれからは広告だ。

モバイルアプリの新デザインは、すでに公開が開始されている。

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(翻訳:Kaori Koyama)

TikTokが子供のアプリ使用を制限する新ペアレンタルコントロールを導入

TikTokは2月19日、「ファミリー・セーフティ・モード」という新ペアレンタルコントロールの導入を発表した。これは親がティーンエイジャーの子どものTikTokモバイルアプリの使用に制限を設けることが可能にするためのもの。スクリーンタイム管理のコントロール、ダイレクトメッセージの制限、不適切なコンテンツの表示を制限するモードなどを備える。

TikTokによると、ファミリー・セーフティ・モードを利用できるようにしたい親は最初にアプリで自分のアカウントを作らなければならない。このアカウントは子供のアカウントにリンクされる。利用可能な状態になったら、親は子どもが毎日TikTokアプリに費やすことのできる時間や、ダイレクトメッセージを送受信できる相手の制限や排除、不適切なコンテンツの表示を制限するモードなどをコントロールできるようになる。

はっきりさせておくと、これらの機能はすでにユーザー本人が自分のために利用することができる。新ファミリー・セーフティ・モードは単に親や保護者がティーンエイジャーのスイッチをオンにしたりオフにしたりといった設定をできるようにするものだ。親が関与しないところで子どもが変更することはできない。

TikTokがどのようなスクリーニングプロセスを採用しているのか説明がないため、制限モードがどれくらいうまく機能するのかははっきりしない。ただ、TikTokほどのスケールで展開されているアプリの場合、大部分は不適切なビデオにフラッグを立てるユーザーに頼っていることが考えられる。また制限モードはユーザーエクスペリエンスをコントロールする単純な手段とはならないことを親は認識すべきだろう。

新ペアレンタルコントロールは実際にはユーザーが自分のために使用できるコントロールのサブセットにすぎない。例を挙げると、ユーザーはアカウントをプライベートにしたり、コメントやデュエットの可否をオフにしたりすることができる。

ただ、ペアレンタルコントロールはTikTokアプリの常習性や届いたコンテンツ、親がモニターできないプライベートメッセージに対する親が持つ最大の懸念にいくらか応えるものだ。

今回の導入は、政府当局によるTikTokへの監視の目が厳しくなっていることを受けての動きだ。TikTokは北京拠点のByteDanceが展開している。

2019年に米連邦取引委員会は、米国の児童プライバシー法COPPAに違反したとしてMusical.ly(ByteDanceに買収されたアプリ)に570万ドル(約6億3000万円)の罰金を科した。また英国でTikTokは、子どものデータ保護をめぐってGDPRに違反した疑いで情報コミッショナーオフィス(ICO)の調査を受けている。

この新ペアレンタルコントロールはまず英国で今日から利用できる。これは偶然ではない。今後数週間のうちに他のマーケットでも展開するとTikTokは話したが、どこで展開するのか具体的に示さなかった。

しかしペアレンタルコントロールは欧州の法律を念頭にデザインされている。米国ではTikTokは若いユーザー向けの年齢証明を導入しているが、親向けのコントロールはない。

ファミリー・セーフティ・モードの立ち上げに加え、TikTokは端末使用時に休憩をはさむようユーザーに勧告するためにスクリーンタイム管理についてのセーフティビデオ制作でクリエイターと提携した。ビデオはTikTop Tipsビデオ集に加えられ、本日から英国で閲覧できるようになる。

画像クレジット:TechCrunch

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(翻訳:Mizoguchi

WalmartのQ4決算はeコマースが35%成長も売上高は予想を下回る

Walmart(ウォルマート)のホリデー商戦の業績は予想に届かなかった。2019年第4四半期決算の売上高は1416億7000万ドル(約15兆6000億円)で、予想の1425億5000万ドル(約15兆7000億円)を下回った。1株あたりの調整後利益は1.38ドル(約152円)で、これに対し予想は1.44ドル(約158円)だった。同社は要因をいくつか挙げ、そこには米国店舗におけるホリデー商戦が予想よりも「軟調」だったことも含まれる。12月は特に玩具、メディア、ゲーム、アパレルの売上が芳しくなかった。

消費者がこれまでになくオンラインで買い物する傾向があり、全体的に決算はWalmartに向かい風が吹いていることを示している。その一方でWalmartはオンラインにかなり投資しているものの、いまだにそのオンラインではなく実在店舗でかなり売り上げている。第4四半期にはいくつかの問題が重なった。玩具産業が抱える問題(これはTargetもまた直撃した)、ゲームの新味のなさ、短いホリデーショッピング期間が足を引っ張り、さらには暖冬でアパレルの売上が多くの店舗で落ち込んだ。

Walmartのように店舗が大きくても、棚のスペースと面積がものをいう。棚卸表がすばやく回転しなければ、売上は苦戦する。第4四半期の米国の既存店売上高は1.9%増で、予想の2.3%を下回った。

それとは対照的に、Amazon(アマゾン)のホリデー商戦は予想を上回った。過去最多の売上高となり、有料のプライム会員数は1億5000万人に増加。翌日配達と同日配達の件数は前年同期の4倍になった。

Targetなどと同様、これまでのところWalmartはハイブリッドなアプローチをとることにおいて概ね成功している。これは実在店舗事業とオンライン事業が区別されていないことを意味し、むしろオンラインで購入したものをピックアップするために客を店舗に誘導するように働いている。マーケットシェアを取り込み、Walmartの全体的なeコマース売上高を成長させるのに役立っている。

第4四半期でもそうで、eコマース売上高は35%増えた。これにはオンライングローサリーが大きく寄与した。グローサリーの売上高は「過去10年で最高」だった。Walmartはオンライングローサリーに対応する店舗の数を急速に増やしていて、年末時点でオンライン購入のピックアップに対応する店舗は3200店、そして1600店が配達も行っていた。

eコマースは同四半期中のホリデー商戦を牽引したが、成長幅は前年同期の方が41%増と2019年第4四半期の35%よりも大きかったことは指摘するに値するだろう。

Walmartが今後数カ月ですばやく拡大する必要がある分野はDelivery Unlimitedサービスだ。2019年に始まったこのサービスはInstacartやその他の企業と競合するグローサリー配達の会員プログラムだ。月会費または年会費を払うことで顧客は配達ごとにかかる費用を払わなくてもいい。同社は年末までに米国の50%でこのサービスを展開することを計画していたが、このプログラムが現在どこで利用できるのか、最新の情報は出さなかった。

一方のTargetは、グローサリー以外のものも含む同日グローサリー配達サービスのShiptを拡大していて、自前のアプリTarget.comにもShiptを取り込んだ。そしてもちろん、AmazonのPrime会員はWhole Foodsのおかげでグローサリーを購入でき、日々の買い物でこれまでで最も速い配達を利用できる。

加えて、いまだにもうかっていないWalmartのeコマース事業は2019年は別の問題にも直面した。アパレル部門での買収のいくつかは期待したほどの結果が出なかった。2019年WalmartはModclothを売却しBonobosはスタッフを解雇、そして創業者のAndy Dunn(アンディ・ダン)氏は社を去った。Walmartはまた都市部でのグローサリー事業Jet.comをやめ、実験的な買い物サービスJet blackも終わりにしたばかりだ。

これとは別にWalmartは、第4四半期中のチリにおける政情不安がらみの問題も指摘した。Walmartの多くの店舗が影響を受けた。しかしSam’s Club、Walmex、中国事業、Flipkartの業績は良かった。

「ホリデー期間中の取引は増え、同期中の費用レバレッジは強固だったことがはっきりした。しかし売上高の伸び悩みやカレンダーの日並びによるプレッシャーなどのため、予想したほどに良くはなかった」とWalmartのCFO、Brett Biggs(ブレット・ビッグズ)氏は声明文で述べた。「決算に影響を及ぼした要因を我々は理解していて、これらを解決すべく計画を練っているところだ。ビジネス戦略、そして全世界で提供しているオムニチャンネルの統合を通じて顧客に価値と利便性を届ける能力にには引き続き自信を持っている」と付け加えた。

Walmartは下方修正した2021年ガイダンスも明らかにした。1株利益見通しは5〜5.15ドル(約550〜566円)とし、これはアナリストの予想5.22ドル(約574円)を下回っている。ここには新型コロナウイルス感染拡大の影響は考慮されておらず、同社は状況を引き続き注視している。

画像クレジット: Scott Olson

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(翻訳:Mizoguchi

iPhone不要、Apple Watchだけで音楽が聴けるPandoraの最新アプリ

PandoraのApple Watchアプリにスタンドアロンのストリーミングがやってくる。米国時間2月18日、同社は外出先でiPhoneなしにApple Watchだけで音楽やポッドキャストを聞けるApple Watchアプリを発表した。これでPandoraは、Apple Watch向けスタンドアロンアプリを提供する(Apple Music以外で)初めての主要サードパーティーになった。

念の為に書いておくと、PandoraはApple Watchアプリを提供する初めての非Apple Musicサービスではない。よく知られているところではSpotifyが2018年に 専用Watchアプリを公開した。ほかにもSoundCloud、Napster、DeezerなどもApple Watch体験を提供している。

ただし、Spotifyのアプリを使うためにはiPhoneとつながっている必要がある。これはSpotifyの中核ユーザーグループの間では触れられたくない話題のひとつで、特にエクササイズしながらApple Watchで音楽を楽しみたい人たちにとっては、iPhoneを持ち歩くことは面倒だ。なかにはApple Musicにくら替えするユーザーもいて、未だにオフライン利用をサポートしないこのアプリを「ただのリモコン」と呼んでいる。

Pandoraの新しいアプリは、ストリーミングとオフラインダウンロードの両方に対応し、iPhoneを家に置いてでかけることができる。

アプリはAppleが2019年の年次デベロッパーカンファレンスで発表したストリーミングAPIを活用している。watchOS 6から、デベロッパーはiPhoneに頼ることなく独立したオーディオ体験を提供できるようになった。

Pandoraにとってこれは、ユーザーがAppel Watchから直接App Storeに行ってアプリをダウンロードして、ログインしてストリーミングを始められることを意味している。iPhoneがなくても再生、一時停止、曲のスキップ、ポッドキャストの続きを聞く、好きな曲にサムズアップする、音量調節などが可能になる。

Pandora Premiumのサブスクライバーなら、好きな曲やアーティストやアルバムを検索してオンデマンドで再生することできる。

一方、オフラインでのリスニングは、Pandora PlusまたはPremiumの有料サブスクライバーが利用可能で、Apple Wacth内に曲を保存しておける。これは、電波の弱いところや届かないところ、たとえば飛行機や地下鉄にいるとき特に便利だ。

Pandoraの新しいApple Watchアプリは、すでに古いバージョンをインストールしている人にも最新バージョンにアップデートした人も利用できる。

アプリはAppleの新しいストリーミングAPIを使ってスタンドアロンストリーミングを行っているので、watchOS 6が必要だ。最新バージョンのアプリは、Apple Watch Series 1以上で動作するが、スタンドアロンストリーミングを使用できるのは上記の制約のためSeries 3以上のみだ。なお、音楽のストリーミングまたはダウンロードには、Wi-Fiまたは携帯通信によるインターネット接続が必要だ。

PandoraのWatchアプリ改定のニュースは先週すでに伝えられていた。しかし、当時いくつかニュースレポートが新アプリについて報じたあと、Pandoraはごく一部のユーザーグループ(1%)だけに向けて公開していたと明言した。Pandoraは1月にWatchアプリのデザイン変更と再生機能の改善を行ったばかりだった。

本日、2月19日から、米国の全ユーザーにアップデートされたApple Watchアプリが提供される予定だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Googleはスパイツールとされるアプリ「ToTok」のストア削除を認める

2019年12月のThe New York Timesの報道によれば、人気のメッセージングアプリのToTokは、アラブ首長国連邦(UAE)の政府がユーザーの会話や位置情報、ソーシャル上の繋がりを追跡するために使用しているスパイツールだという。同アプリはGoogle(グーグル)の調査により12月にGoogle Play ストアから削除されたが、2020年1月初めに復活した。そして同社は今回、同アプリを再び削除したことを認めたが、その理由についてはコメントを避けた。

なお、海外テックサイトの9to5Googleは米国時間2月14日の金曜日に、ToTokが再びGoogle Playから削除されたことを初めて報じた。

グーグルは質問に対し、Google Playから同アプリを削除したことを認めた。さらに同社は、このアクションは外部からの指示や要請に応じたものではないと述べた。つまり、アメリカ政府はこの問題に関与しておらず、グーグル自身がアプリ自体を削除することを選択したのである。これは、ポリシー違反の可能性が高い。

The New York Timesの最初の記事によると、ToTokはローンチから数カ月で、中東からヨーロッパ、アジア、アフリカ、北米にてApple(アップル)とグーグルのアプリストアから何百万回もダウンロードされた。匿名の情報筋よれば、このアプリはユーザーの「すべての会話、行動、関係、アポイントメント、サウンド、イメージ」を追跡するために使われたという。

ToTokが削除された時点で、グーグルは同アプリがGoogle Playのポリシー(詳細は不明)に違反していると述べていた。アプリ調査会社のSensor Towerによると、アプリはこれまでに1000万回以上インストールされていたという。

1月にToToTokのウェブサイトは、アプリが再びダウンロード可能になったと発表していた。

Viceによると、Google Playに提出されたアップデート版のアプリには、ユーザーの連絡先リストへのアクセスと同期を許可するための、新しいダイアログが設けられていた。

奇妙なことに、アップデート版のToTokはGoogle Playのチャートに2度とランクインしなかった。

通常、App AnnieやSensor Towerのようなサードパーティーのアプリ調査会社は、非常にランキングの低いアプリも確認できる。例えばApp Annieのチャートは、どのカテゴリーでも1750位までのランキングを追跡している。しかし復活後のToTokは、自国のUAEのストアでさえランクインすることはなかった。

しかし、アプリはダウンロード可能だった。グーグルはこのアプリを先週金曜日の2月14日にPlayストアから削除したことを認めた。

現在、ToTokのウェブサイトには、サードパーティーによるAndroid向けアプリストアにあるアプリのリストが掲載されているが、Google Playは登録されていない。なお、サイトでは直接ダウンロードできるAPKファイルが提供されている。

また、ToTokはiOSでは引き続き利用できなくなっている。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

2019年のスマートスピーカー出荷量は70%アップの1億4690万台で新記録

2019年の世界のスマートスピーカー市場は対前年比70%拡大し、1億4690万台の出荷だったとStrategy Analyticsが発表した。アメリカでは依然Amazonが大きくリードしているものの、世界では中国メーカーの進出が目立った。

もちろん世界市場でもトップはAmazon Echoであり、2019年のシェアは26.2%だった。ただしこれは2018年の33.7%というシェアからはダウンしている。Amazonがダウンした分をGoogleが奪ったというわけではなく、Googleも2018年の25.9%というシェアを2019年には20.3%に落としていた。

このようなトレンドはあるものの、AmazonとGoogleが北米、ヨーロッパ市場のリーダーである状況は変わっておらず、合計シェアは4分の3を超えている。

3位から5位は中国のBaidu、Alibaba、Xiaomiで、それぞれシェアを拡大している。Appleは 4.7%という低いシェアで引き続き6位にとどまった。

統計数値を眺めるとやはり第4四半期の成績が良かったが、これはクリスマス商戦でメーカーが入門機の価格を大きく引き下げたためだ。首位のAmazonは1580万台、2位のGoogleが1390万台を出荷している。中国のBaiduが590万台で3位だった。

第4四半期におけるスマートスピーカーの出荷は合計5570万台と過去最高を記録した。この好調さはアメリカとヨーロッパのクリスマス商戦が追い風となっている。またレポートによれば、Googleは新製品の投入、部品供給が軌道に乘ったこと、マーケティングの成功などによりスマートスピーカービジネスが大きく改善されたという。

Strategy Analyticsのディレクター、David Watkins(デビッド・ワトキンス)氏はレポートを発表した際の声明で「スマートスピーカーに対する消費者の需要は2019年第4四半期でもまったく減少を見せず、クリスマス商戦に新たに投入された新機種も好調だった。新機能が追加され、音質も改善されたことと合わせ、出荷は新記録を達成した。世界中の消費者はGoogle、Amazon、Baidu、Alibabaなどの主要ブランドが競って提供した『お得なセールス』に魅了された。中でもGoogleはYouTubeやSpotifyなどのサービスと提携してデバイスを無料配布するという大胆なプロモーションを展開した」と述べている。

現在、新型コロナウィルス感染症が需要、供給の双方に陰を落としているものの、Strategy Analyticsは2020年も通年でスマートスピーカーが記録を更新するだろうとみている。

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滑川海彦@Facebook

高速ロード機能で発展途上市場でのカジュアルなオンラインゲームの普及を目指すグーグルのGameSnacksプロジェクト

GameSnacks(ゲームスナック)と呼ばれる新しいプロジェクトが、米国時間2月13日よりGoogleの社内インキュベーターであるArea 120から提供が開始される。これは、開発途上市場のユーザーに高速ロード可能で、カジュアルなオンラインゲームを提供することを目的としている。何十億 もの人々が、モバイルデバイスを介してオンラインアクセスを行っている。しかし、それらは多くの場合、メモリの少ないデバイスに高価なデータプランが組み合わさったもので、ネットワーク接続の信頼性低さに苦労させられている。ゲームはこうした制約に対して最適化されてはいないため、ゲームにアクセスすることが多くの人にとって難しくなっている。

現在、モバイルウェブサイトの訪問者の 半数以上が、読み込みに3秒以上かかるとページを離れてしまうというのに、メモリの少ないデバイスや2Gまたは3Gネットワークでは、通常のウェブゲームの読み込みはさらに遅い。3倍4倍どころかさらに長くかかる可能性もある。

GameSnacksのアイデアは、最初にロードされるHTMLページのサイズを縮小し、スクリプト、画像、音楽などの追加のアセットを圧縮し、それらが必要になるまでロード遅らせることで、ウェブゲームのロード時間とパフォーマンスを高速化することだ。

GameSnacksによれば、こうすることで、500 Kbps程度の遅いネットワーク接続でもゲームを数秒でロードできるようになるという。

例えば、TowerというGameSnacksタイトルは、3G接続を介した内蔵メモリー1GBのデバイス上で、わずか数秒でプレイできるようになる。これまでは同じデバイス上での、典型的なウェブゲームの場合には、12秒程度かかっていたと同社は主張している。

さらに、GameSnacksのゲームは、プレイ時間数分程度のシンプルでカジュアルなゲームだ。例えば、行列に並んでいるとき、バス停で待っているとき、病院の待合室で待っているときなどの、ちょっとした手持ち無沙汰の時間を埋めることを目的としているということだ。また、各ゲームは自明なルールを持つようにデザインされているため、説明なしで遊ぶことができる。

モバイルが主要なプラットフォームではあるものの、GameSnacksのゲームは、キーボードとマウスを備えたデスクトップコンピューターを含む、あらゆるウェブ対応デバイスからアクセスできる。モバイル版では、iOSとAndroidの両方がサポートされている。

開始にあたりGameSnacksは、GoGamesサービスを通じてエコシステムに新しいゲームをもたらしている東南アジアの主要テクノロジープラットフォームであるGojekと提携している。当初、このパートナーシップは、東南アジアの他の場所に拡大する前に、インドネシアのユーザーにゲームを配信することに焦点を合わせていた。

現在、GameSnacksはFamobi、Inlogic Games、Black Moon Design、Geek Games、そしてEnclave Gamesなどの開発企業と協力している。自社のタイトルが、GameSnacksカタログに掲載される意味があると考えるHTML5ゲーム開発者には、手を伸ばしてみることをお勧めしたい。

GameSnacksのビジネスモデルには最終的に、他の開発者がGameSnacksのゲームを自分のアプリに埋め込むことを可能にする、別のパートナーシップが含まれている。

Ani Mohan(アニ・モーハン)氏とNeel Rao(ニール・ラオ)氏によって始められたGameSnacksは、GoogleのArea 120の中で働く6人のチームだ。なおArena 120とは、ソーシャルネットワーキング動画広告教育移動ビジネスその他を含む、Google社内のさまざまな実験的アイデアの拠点だ。

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(翻訳:sako)

Facebook最新実験アプリ「Hobbi」は個人プロジェクトを記録する

Facebookは、NPEチームの実験プロジェクトにまたひとつ新しいアプリを追加した。NPEは昨年Facebookが発表した取組みで、ソーシャルネットワークの新しいアイデアを早く試してユーザーがどんな反応を示すかを見ることを目的としている。今週同チームは、4つ目の実験プロジェクトとして、Hobbiを公開した。写真とビデオを共有するアプリで、個人のプロジェクトや趣味を記録に残すために作られている。

HobbiがPinterestからヒントを得ているのは明らかだが、単に思いついたアイデアを貼り付けるピンボードではない。代わりにこのアプリは、ホビイストが自分の写真コレクションを園芸、料理、アート&クラフト、装飾品などテーマ別に整理する手助けをする。狙いは、時間とともに進捗状況を追跡するところにある。

同アプリにソーシャルネットワーク的要素はなく、プロジェクトを完了したあとにハイライトビデオを作って外部で共有できるだけだ。

つまりHobbiは、新しいソーシャルネットワークというよりも、エディターや整理ツールに近い。

またこのアプリは非常にシンプルで、Instagramのストーリーエディターのような本格的ツールに比べてボタンや編集オプションはごくわずかしかない。

しかし、Hobbiの公開が、GoogleのインキュベーターであるArea 120から生まれたTangiというこれもクリエイター、趣味、DIYコンテンツなどに特化したアプリの公開のすぐ後だったのは興味深い。Tangiは違うタイプのアプリで、ショートビデオを中心に作られており、DIY用のTikTokとも言える。しかし、両方の会社がDIY分野で参入テストを行っていることは、Pinterestが独占していると見られている趣味、プロジェクトの分野に、まだまだ切り開くべきニッチがあることを示唆している。

これまでFacebookが出したNPEチームブランドのアプリとごくわずかだ。昨年11月、友達を作るためのチャットアプリ、BumpとソーシャルミュージックアプリのAuxを公開した。最初の実験アプリはミームエディターのWhaleだった。

これまでのところFacebookはここのNPEチームアプリの計画についてコメントを控えていて、当初の発表の通り、アプリの提供状況については個々のアプリによるとしている。

The Information誌も本日Hobbi公開のニュースを報じ、これを受けてPinterest株が下落したことを指摘した。

Hobbiは米国時間2月12日にiOS版のみ公開された。TechCrunchでは米国でダウンロードできることを確認したが、ほかにコロンビア、スペイン、およびウクライナでも利用可能だ(訳者注:日本でもダウンロード可能)。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

無料ストリーミングサービスのTubiが12月の月間アクティブユーザー数を2500万人と発表

無料ストリーミングサービスのTubiが成長している。米国時間2月11日、同社は月間アクティブユーザー数が20196に発表した2000万人からさらに増えて、2019年12月時点で2500万人に達したと発表した。同社のユーザーの12月の合計視聴時間は1億6300時間で、前年比の160%だという。

Tubiは、2019年には米国以外の市場でも大幅に成長し、カナダとオーストラリアでは合計視聴時間が357%増加したとしている。

同社は、ユーザー数と視聴時間をTubiブランドのアプリが操作されているユニークデバイスの数から算出しており、組み込み型のプレイヤーやクリップは含めていないという。

これらの数字が信頼できるとすれば、Tubiは消費者がテレビを見ている時間の相当な部分を獲得したことになる。

12月は数字が大きくなる傾向があることにも注意が必要だ。クリスマス休暇の時期で、人々がテレビを見る時間はいつもより多い。

とはいえ、Tubiが発表した数字は、Netflixを補うものとして無料の広告付きストリーミングを受け入れる消費者が増えていることを表している。ことに、ライブラリの人気タイトルはストリーマーのコンテンツとは一線を画す。市場にはストリーミングプロバイダが提供する選択肢(その多くは費用がかかる)があふれているが、Tubiはその市場において独自の地位を築いている。

また、Tubiの視聴者数の増加は2019年に取り組んできたパートナーとの連携からもたらされたようだ。

現在Tubiは、Roku、Fire TV、Apple TVなどのストリーミングデバイスや、さらにモバイル、ウェブ、ゲーム機でも見ることができる。ComcastやCoxといったテレビプロバイダとも契約し、現在でも大きな市場である有料テレビの視聴者に無料のストリーミングライブラリを提供している。 さらに最近ではテレビメーカーのHisenseと契約する一方、スペイン語のコンテンツを提供するためにメキシコのテレビ局のTV Aztecaとも契約したと発表した。

Tubiはワーナーブロス、パラマウント、ライオンズゲートなど250以上のコンテンツパートナーを得てサービスを加速させている。コンテンツに1億ドル(約110億円)以上を投資して、2020年には現在2万本ある映画や番組のライブラリをさらに増やす計画だ。

同社は、従業員が2018年より78%増え、2019年末には正社員が229人になったことも発表した。

Tubiにライバルがいないわけではない。プラットフォーム企業は無料ストリーミングの市場に参入している。Rokuは無料ストリーミングハブのRoku Channelを開設し、AmazonにはFire TVなどで見られるIMDb TVがある。ViacomCBSも買収によってPluto TVを持つことになり、ウォルマートは無料映画サービスを含むVuduの運営を続けている。今年後半にはNBCUも独自の無料広告ストリーミングサービスを提供するPeacockを始める計画だ。

TubiのCEOのFarhad Massoudi(ファルハド・マスディ)氏は発表の中で「昨年の我々の成長は、現在の混乱した市場において我々の集中戦略が成功したことの証明だ。世界中の人々がサブスクリプションビデオを補完するものとしてTubiを受け入れたことを喜び、2020年には優れたコンテンツのライブラリをさらに増やす計画だ」と述べている。

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(翻訳:Kaori Koyama)

Spotifyがソングライターのページとプレイリストを公開

Spotifyは、ソングライターがこれまでに書いた曲や頻繁にコラボしているアーティストを紹介する「ソングライターページ」という新機能を公開した。このページには「Written By」(このアーティストが書いた)プレイリストも新たに登場し、リスナーはこのプレイリストを再生したりフォローしたり、Spotifyの検索でソングライターの作品を見つけたりすることができる。

第一弾として、Meghan Trainor(メーガン・トレイナー)、Fraser T. Smith(フレイザー・T・スミス)、Missy Elliott(ミッシー・エリオット)、Teddy Geiger(テディ・ガイガー)、Ben Billions(ベン・ビリオンズ)、Justin Tranter(ジャスティン・トランター)といったトップアーティストのソングライターページが登場している。この機能はまだベータだが、パブリッシャーとSpotifyがソングライターと連携してページを公開できるようになっている。公開したいソングライターはオンラインフォームからこのプログラムへの参加を申請できる。

ソングライターページの開始にあたり、Spotifyはすべてのリスナーのホームタブに「Written By」プレイリストを表示している(訳注:本稿翻訳の2月14日現在、日本語版アプリでは表示されていない模様)。

Spotifyはこれまで音楽制作の舞台裏をもっと賞賛しようとしてきた。2018年にはアプリにソングライターとプロデューサーのクレジットが追加された。このようなクレジットは、かつては物理的なアルバムのライナーノートに書かれていたが、デジタルの時代になって抜け落ちていた。クレジットの追加は、Spotifyが将来的にソングライターとプロデューサーを特定して支払いをするのに役立つということでもある。これはストリーミングサービスにとって複雑な問題であり、Spotifyにとって多額の出費となっている問題だ。

例えば2018年にSpotifyは複数のソングライターに対して11200万ドル(約123億円)の和解金を支払っている。2016年にはパブリッシャーに対して2000万ドル(約22億円)で和解している。

Spotifyは、アプリの変更により状況は好転してきたという。同社は2018年に楽曲のクレジットの表示を始め、これ以降はレーベルやディストリビューターが新曲をリリースする際にソングライターをクレジットする頻度が60%増加したと主張している。

ソングライターページが新たに設けられたことで、ソングライターのクレジットを示してファンの注目を引くだけでなく、レーベルやパブリッシャー、音楽監督、アーティストがソングライターを見つけやすくなる。今までは、新しいソングライターを見つけようと思ったらクレジットを探しまわらなくてはならなかった。ソングライターページがあれば、その人の作品をもっと整理された形で見たりフォローしたりすることができるようになる。

「Written By」プレイリストのリンクは、ソングライターのウェブサイトやソーシャルメディアなどSpotify以外にも共有できる。

ソングライターページを見るには、デスクトップアプリで曲を右クリックするか、モバイルアプリで曲名などの右にある「…」をタップする。そして「楽曲クレジットを表示」(モバイルアプリでは「楽曲クレジット」)を選択し、ソングライターの名前をクリックまたはタップする。ソングライターページから、プレイリストを見てフォローしたり、「Listen on Spotify」(Spotifyで聴く)をクリックして曲をすぐにストリーミングしたりすることができる。

この機能はまだベータテスト中で、ソングライターページやプレイリストの数は限られている。しかしSpotifyは今後この機能を多くのソングライターに広げていく計画で、拡大状況についてはSpotifyforArtists」のInstagramで知らせるとしている。

Spotifyでソングライターのクレジット表示が始まった頃には、信頼性が低いという批判があった。もっと広い目で見ると、不適切なメタデータの問題はSpotifyに限らずストリーミング業界全体に影響を及ぼしている。そしてサービスに間違いがあると、大きな混乱を招きかねない

Spotifyのパブリッシング&ソングライターリレーション責任者、Jules Parker(ジュールス・パーカー)氏は発表の中で次のように述べている。「Spotifyは、アーティスト、楽曲、さらにソングライターを発見しやすくするためのより良い方法を新たに作ろうと常に努めている。2018年にソングライターのクレジットを公表したのは、小さな第一歩だった。我々はパブリッシング業界と力を合わせてデータの共有と分析の努力を続けている。そして今回の新たなイテレーションを公開したことを喜ばしく思っている」。

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(翻訳:Kaori Koyama)

ゲームストリーミングサービス「Project xCloud」のiOSプレビューをマイクロソフトが公開

昨年、Microsoft(マイクロソフト)はProject xCloudのプレビュー版を公開した。ゲームを、ゲームコンソール、PC、モバイルなどさまざま画面に送り込む意欲的なゲームストリーミングサービスだ。しかし、これまで同サービスのモバイル版はAndroidでしか利用できなかった。米国時間2月12日、同社はProject xCloudプレビューをiOSデバイスにも提供を開始する。Apple(アップル)のベータ版配布プラットフォームであるTestFlightプログラムを通じて利用する。

これまでマイクロソフトはiOS版のxCloudを内部でテストしてきたが、外部には公開していなかった。残念ながら今回のiOSテストには制限がある。アップルのTestFlightはいつもそうだが、新しいビルドのテスターは1万人に制限される。

これでは需要を満たしそうにないことはマイクロソフトも認めており、招待状は先着順に配布されると説明している。ただしこの制約を回避するために、マイクロソフトは公開ベータ期間中に早期のテスターの一部を外して新規テスターの席を確保しようとしている。

「iOS TestFlightプレビューに参加を許可された人も、期間中ずっと参加できるとは限らない」と同社がブログで説明している。「前述のように座席数には限りがあり、テストの目的を達成するために参加者を最大限活かせるように入れ替えていく。またこれは、最初の割当から外れた人でも、後にプレビューに参加できる可能性がある問いを意味でもある。

iOSプレビューはゲームも「Halo: The Master Chief Collection」の1種類だけに制限されている。またこのテストには、現在Android版のテストに入っているXbox Console Streamingのプレビューは含まれていない。

テストに参加するには、Xboxゲーマータグに関連付けられたマイクロソフトアカウント、iPhone またはiPadとiOS 13.0以降、Bluetooth v. 4.0、Bluetooth対応Xbox Once Wirelessコントローラー、Wi-Fiまたは10Mbpsダウンロード対応のモバイルデータ通信が必要だ。スマートフォンベースのゲームではオプションで、PowerA MOGA Mobile Gaming Clip for Xboxなどのサードパーティー製コントローラーマウントを利用できる。

コンソールクォリティーのゲームをスマートフォンに移植する動向は、同社のゲーム戦略を象徴している。マイクロソフトは、ゲームコンソールを売れる数には限りがあるが、スマートフォンはいくらでもあることを知っている。加えて、今の人たちはゲームを自宅の大型テレビだけではなく、ありとあらゆるスクリーンでプレイしたがる。そしてモバイル端末が唯一のスクリーンという人もいる。

一方で、クロスプラットフォームゲーミングは、Fortnite、Minecraft、Robolox、PUBGなどのおかげでますます人気が高まっている。こうしたゲームはモバイル体験が専用機に負けないことを証明した。

プロジェクトxCloudはの目的は、デベロッパーがどこででも動くゲームを作りやすくすることにある。これは容易な仕事ではなく、そのために同社は複数のXbox Oneコンソールだけでなく、それをサポートするのに必要な基盤のさまざまな要素を取り扱うカスタマイズ可能なシステムを構築する必要がある。さらに、ゲームをコンソール並のスピードで遅延なく配信する技術も確保しなくてはならない。さもないとモバイルユーザーは二流の体験を強いられることになる。

TestFlightに参加するの方法の説明はプロジェクトページを参照してほしい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GoogleのGboardキーボードのEmoji Kitchenで絵文字のマッシュアップができる

自分の気持ちを正しく表す絵文字がない、とお嘆きのあなた、米国時間2月12日からニューバージョンが使えるGoogleのGboardキーボードはどうかな。Android用の新しいGboardには「絵文字キッチン」(Emoji Kitchen)という機能があって、ユーザーはいろんな絵文字をマッシュアップしてメッセージのステッカーとして使える。

ステッカーは、Gmail、GoogleのMessages、Messenger、Snapchat、Telegram、WhatsAppなど、いろんなアプリで使える。

例えば、さまざまなスマイルの絵文字に眼鏡をつけたり、ゴーストにカウボーイハットをかぶせたり、ロボットが涙を流したり、サボテンを猿の顔にしたり(でもこれはどうかな)、ハッピープープ(おもしろウンチ)にハートをつけて愛を表現したりなど、何でもできる。

  1. ASL_emoji_8

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  3. ASL_emoji_9

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  5. ASL_emoji_6

  6. ASL_Emoji_2

  7. ASL_emoji_7

  8. ASL_emoji_4

ただし、できるのはGoogleがサポートしている絵文字のみで、その多くはスマイリー系だ。つまり絵文字のマッシュアップは、どんな絵文字でもAIがリアルタイムでマッシュアップするのではなくて、Gboardがあらかじめ用意しているものだけなのだ。

使い方は、どれかのスマイリー絵文字をタップするとEmoji Kitchenが、使えるマッシュアップを教えてくれる。

GoogleのGboardは、新しい自己表現の方法を探求する実験的なアプリで、かなり前からある。たとえば、自分用の絵文字を自作できるEmoji Minisがあり、落書き絵文字モールス信号絵文字の提案やGIF画像などもある。

その結果このアプリは、何年も前からあるのに今だにAndroidユーザーの評判が良い。今でもツールカテゴリーの上位50位内にいるし、世界中で10億回以上ダウンロードされている。GoogleのPixelスマートフォンなど、一部のAndroidデバイスではデフォルトのキーボードだ。

でもGoogleのGboardに関するより大きな目標は、Googleの検索などと同じく、すべてのユーザーの常駐アプリになることだ。今や検索はデスクトップよりもモバイルの方が多いから、当然、キーボードの使用頻度も高い。そこを、完全にGoogle化したい。でも、モバイルの検索はGoogleにとって高くつく。モバイルデバイスのメーカー、たとえばApple(アップル)などと、デフォルトの検索エンジンにしてもらうことを契約しなければならないからだ。

GboardはGoogleにとって、その契約のための戦略になる。ユーザーはブラウザーアプリからGoogleを使わなくても、いきなりキーボードだけを使えばいい。

Googleによると、Emoji Kitchenは本日からAndroidユーザーに提供される。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

米国のスマートスピーカー利用者の約7割がAmazon Echoを使っている

アナリスト会社eMarketer(イーマーケター)が2月11日に発表によると、米国のスマートスピーカー市場は、Amazon Echoのシェアに対してライバルのGoogleとAppleは伸び悩み、2020年、2021年もAmazonが独占的な地位を維持するという。eMarketerは、Amazonは2021年末までそのトップの座を悠々と維持し、米国のスマートスピーカー・ユーザー全体の70%近い人たちが、今後もAmazon Echoを使い続けると予測している。

正確にいえば、米国のスマートスピーカー・ユーザーの69.7%が2020年を通してEchoを利用するということとなる。2019年の72.9%からわずかに減少した。2021年にはさらに微減し、その時点で米国のスマートスピーカー・ユーザーの68.2%がEchoを使っていると予測される。一方、2020年には、スマートスピーカー・ユーザーの31.7%はGoogleブランドの機器を使い、他のブランドの製品、例えばApple HomePod、Sonos One、Harman Kardonなどを使う人はわずか18.4%に留まる(合計が100%を超えるのは、別ブランドの製品を同時に所有している人も含まれるからだと報告書は説明している)。

ブランド別2017年から2021年の米国のスマートスピーカー・ユーザー数(ユーザーの割合)
赤:Amazon、黒:Google、グレー:その他
1カ月にスマートスピーカーを少なくとも1回利用したすべての年齢層の個人を対象とする。別ブランドの製品を同時に所有している場合を含む
eMarketer 2019年12月

この数字は、米国のスマートスピーカー市場で大きなシェアを狙うApple HomePodやGoogle Home、その他の製品の目前に立ちはだかる高い壁を表している。

つまり消費者は一度、機器を購入すると、次に買うときに別ブランドへの乗り換えを滅多にしないということだ。最初に買った製品は、その企業(例えばAmazon)が、スマートスピーカーの便利さを証明する足がかりとなる。ユーザーが、寝室やキッチンにもスマートスピーカーを増設したいと考えたとき、通常は、家中で整合がとれるよう同じブランドの製品を買う。

必ずとは言えないが、そうすることのほうが多い。

Amazonはこのユーザー傾向を鋭く見抜き、エントリーレベルの製品を無料に近い価格で提供した。それがEcho Dotだ。このローエンドの製品は、小売りサイトでは29.99ドル(約3300円)で販売され、さらに値引きされていることもある。Amazonのプライムデーでは、Alexa製品はさらに安く販売される。そのおかげでここ数年、Echo Dotはプライムデーのベストセラーになっている

その一方で、Amazon Echoが米国以外では同等の躍進を遂げていないこともあると報告書は述べている。

Google Homeなどの強力なライバルに比べて英語以外の言語への対応が弱いEchoは、一部の市場では競争力が低下する。

とはいえ、スマートスピーカーの普及にとって米国は依然として重要な市場であるため、米国でのAmazonの力をあなどってはいけない。

「Amazonが初めてEchoを発売したとき、米国で確実な主導権を握りました。それ以来、迫る競合他社を突き放し続けてきています」と、eMarketerの主任アナリストのVictoria Petrock(ビクトリア・ペトロック)氏は話す。「当初私たちは、GoogleとAppleがこの市場にもっと食い込んでくるだろうと予測していました。しかし、Amazonの積極性は衰えませんでした。安価な製品を提供し、大量のAlexaスキルを作り、AmazonはEchoの魅力を維持してきたのです」と彼女は言い足した。

米国のスマートスピーカー・ユーザーの数は、今後数年間は増え続けるが、その伸び率は下がるとeMarketerは予想している。現在は28.9%のインターネットユーザーがスマートスピーカーを利用しているが、2021年には、その数は30.5%に達すると見られる。

2020年に米国のスマートスピーカーのユーザー数は13.7%伸びて8310万人に達する。しかし、2021年には伸び率は一桁に落ちるとeMarketerは予測している。

しかしこれは、残りのインターネットユーザーが音声アシスタントを使わないことを意味するものではない。スマートスピーカーは、音声でテクノロジーを利用するための手段のひとつに過ぎない。いずれ人々は、自動車や家電製品や他のスマートホーム機器など、他のデバイスに組み込まれた音声アシスタントも使うようになる。それに、GoogleもAppleもスマートフォンで音声アシスタントを提供していることを忘れずにおくべきだ。GoogleアシスタントとSiriを使っている人の数はEchoの比ではない。

Siri対応デバイスは5億台ほど普及している。Googleアシスタントのユーザーも5億人いる。つまり今日、音声アシスタントを使っている人は、Alexaよりも、iOSやAndroidのスマートフォンに話しかけている人のほうが多い可能性があるとも言うことができる。裏を返せば、音声アシスタントでライバルに大きく差をつけられた中で、AmazonがEchoスピーカーの市場を切り拓いたことは大変な偉業だ。

Amazonがスマートスピーカー市場で70%のシェアを獲得したことを伝えたのは、eMarketerが初めてではない。2019年のCIRP(国際生産工学アカデミー)の報告書にも同様の内容が書かれていた。

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(翻訳:金井哲夫)

2019年のWebはモバイル化がさらに進展、トップ100サイトの月間訪問は2230億回

モバイル化の進展が、世界のWebトラフィックに大きな影響を与えていることが統計で裏付けられた。2月11日にWebマーケティングのコンサルティング会社であるSimilarWebが発表したレポートによると、2019年のモバイルのWebトラフィックは2017年以降30.6%増加したのに対し、同期間のデスクトップのWebトラフィックは3.3%下落していた。

変化はこうした数字だけではなかったようだ。モバイルユーザーの行動はデスクトップとはかなり違うことがわかった。モバイルユーザーのページ滞在時間はデスクトップよりかなり短い。これはWebサイト運営者が参考にする統計数字の意味に影響を与える。

レポートによると、2019年のWebのトラフィックは2018年から8%アップ、2017年から18.8%アップ、月平均2230億回のトラフィックがあった。2019年のWebトラフィックで最大のアップは4月と6月で、トラフィックは2018年と比較してそれぞれ10%以上アップした。

ただしレポートによると、モバイル化は訪問回数の増大の主因であるものの、モバイルユーザーがサイトに滞在する時間は短いため、プラットフォームを通算してWebサイトにおける滞在時間は2017年から2019年にかけて49秒ダウンしている。

またあるカテゴリーでは、モバイルがデスクトップを抑えて主要なアクセス経路となっている。デスクトップに比べてモバイルが圧倒的に好まれているカテゴリーはアダルト、ギャンブル、料理と飲み物、ペットと動物、ヘルス、コミュニティとソーシャル、スポーツ、ライフスタイルだ。さらにこの数年、ニュース、自動車、トラベル、調べ物、ファイナンスなど他のカテゴリーでもデスクトップからモバイルへのシフトが顕著だ。

しかしながら、こうしたモバイル化によってすべてのサイトがメリットを得ているわけではない。

例えばニュースサイトのトラフィックは減っている。レポートによれば、メディアサイトのトップ100は2018年から2019年にかけて5.3%のトラフィックを失っている。訪問者数にすれば40億回だ2017年からの減少は7%にのぼる。

こうしたトラフィックの減少はすべてのニュースカテゴリーに及んでいる。特にエンターテインメント関連、地域関連などのニュースは25%以上減少している。ビジネスとファイナンス、女性の権利に関するニュースだけがトラフィックが増加した。

モバイルへのトラフィックのシフトはまた大手パブリッシャーに有利に働いており、巨大サイトはさらに地位を固めた。トップ10サイトの月間訪問回数はトータルは1675億回で、2018年から2019年にかけて10.7%アップしている。これに対し、11位から100位までの90サイトでは同一期間で2.3%の増加にとどまっている。

GoogleはトラフィックをメインのサイトであるGoogle.comに集めようと努力し、効果を上げている。同時にYouTubeも成長もしている。一方、トラブルが続くFacebookでは、トラフィックの数字にもそれが現れており、2019年だけでトラフィックを8.6%失った。レポートはFacebookが失ったトラフィックの多くがYouTubeに流れたとみており、Facebookが最近ビデオに力を入れているのはこれが原因だろう。とはいえ、Facebookがモバイルに力を入れていることはビデオ以外では効果を上げており、例えばInstagram、WhatsAppへのトラフィックは対前年比で74%もアップしている。

Facebookと並ぶ減少組の代表はアメリカのYahooで、2017年以来トラフィックは33.6%ダウンした。Tumblrは2018年にアダルトコンテンツを禁止したことにより1年で33%のトラフィックを失った。

FacebookはWebトラフィックの減少を補おうとして2019年にアプリの再構築行った。これは効果を上げており、アプリのセッション数は増加した。Facebook同様、YouTubeもユーザーを惹きつけるためにデザイン変更を行っており、両者はビデオ視聴回数でほとんどタイとなった。

このレポートが扱っているデータは2017年1月から2019年12月までのもので、デスクトップとモバイルのWebトラフィックに加えてAndroidアプリの利用状況を調査している。

レポートの全文はこちらで読める。レポートはショッピング、トラベル、ファイナンス、メッセージなど重要なカテゴリーについて掘り下げた分析も行っている。

画像:Towfiqu Photography / Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

米国成人の30%が出会い系アプリを使用し12%が特定の相手を見つけている

米国における出会い系アプリの利用は上昇中であり、それに起因する問題も増加している。Pew Research Center(ピュー・リサーチセンター)が米国時間2月6日発表した最新レポートによると、米国成人の30%が出会い系アプリまたはウェブサイトを使ったことがある。2013年のわずか11%から急増した。そして米国成人の12%がオンライン出会いを通じて長期間の関係をもったことがある。さらに、ユーザーの大半はオンラインの出会いを良い体験だったと答えている。しかし、特定の分野を掘り下げてみると、ハラスメントに関する深刻な問題が浮かび上がってくる。

調査によると、オンライン出会いユーザーの37%が、自分は興味がないと言った後も出会った相手が引き続き連絡してきたと回答し、35%が露骨なメッセージや画像を送られ、28%が汚い言葉を浴びせられた。割合は少ないものの(9%)、身体的危害を受けた人もいた。

全体的に、こうした数値は女性の方が男性よりもずっと大きかったとレポートには書かれている。

具体的には、オンライン出会いを利用している女性の48%が、「ノー」と言った後も連絡され続けたことがあると答えた。46%は不快な画像を送られ、33%が汚い言葉をかけられ、11%が身体的脅威を受けた。

若い女性では数値はさらに大きくなる。18~34歳の女性でオンライン出会い系サービスを使っている10人中6人が、興味がないと伝えたあともしつこく連絡をしてこられたと答え、57%が不快な画像を送られ、44%が汚い言葉をかけられ、19%が身体的脅威を受けた。

若年層は、高齢者と比べて出会い系アプリやウェブサイトを多く使う傾向にある。これには複数の要因があると考えられる。若い世代は新しいテクノロジーを使うことに抵抗がなく、多くの高齢ユーザーは最終的に長期的関係をもったために出会い系アプリをやめるという事実がある。

ピューリサーチによると、LGBの人々は、異性愛者より出会い系アプリやうウェブを使ったことがある割合が2倍近く、それぞれ55%と28%だった。

もう1つ、このレポートの興味深い調査結果は、オンライン出会いの成功率だ。出会い系市場のリーダーであるTinderは、若年層の取り込みに最近力を入れており、「シングル」ライフスタイルを目指すユーザーをターゲットにしている。オンラインでの出会いはカジュアルなもの、結婚は何年も先、という人々だ。米国で最大かつ最も成功している出会い系プラットフォームとして2019年に12億ドル(約1318億円)を売り上げたTinderには、業界のトレンドを動かす力がある。

それに関して、米国成人の30%がオンライン出会い系を使ったことがある一方で、信頼ある関係にいたったのは出会い系ユーザーの39%にあたる米国成人の12%にすぎない。ここでも、2013年の出会い系利用者が11%、長期的関係にいたったのがわずか3%という数字よりはずっと大きい。

「2013年の調査と今回とではいくつか異なる点があるが、利用者が増え、成功率が高くなっているという全体傾向に間違いはない」とピューリサーチは説明する。

オンライン出会いにまつわる数々の問題をよそに、良い体験と答えた人(57%)の方が悪い体験(42%)よりも多い。ただし全体的にみると、アプリやサイトが米国における出会いと関係に与える影響に関ついて、人々は複雑な感情を抱いているとピューリサーチは見ている。例えば、米国人の半分が出会い系アプリは良い影響も悪い影響も与えていないと答えている。

しかし、現在出会い系アプリを使っているユーザーに、アプリの印象を尋ねたところ、期待よりも失望(45%)、楽観より悲観(35%)、安心より不安(25%)を感じていると答えた。ちなみにこれは、会いたかった魅力的な相手を簡単に見つけられるなどの好意的回答をしたのと同じ人たちだ。

また、米国成人の半数近く(46%)が、アプリやサイト経由で人と出会うことは安全ではないと考えている。そう感じている女性(53%)の方が男性(39%)よりも多い。この数値は、女性の方がアプリによるハラスメントの標的になりやすいことと相関している可能性が高い。

レポートはほかにも、出会い系アプリの利用やユーザーの感情を、地域・年齢層、教育水準別に分析しているほか、ユーザーの意見も紹介している。

全体的に見て、さまざまな結果が入り混じっている。概してユーザーはオンライン出会いに満足している。多くの人が相手候補を簡単に見つけられると考えているが、必ずしも安全ではないと思っている。ユーザーは、ハラスメントを受けることをオンライン出会い体験の一部としてある程度受け入れているようだ。これは多くの人が、ハラスメントを受けているにもかかわらず、オンライン出会い全体について好印象をもっていることから推測できる。

本調査は、オンライン出会いプラットフォームの浅薄さも指摘しているようで、いかに写真が重要(71%が非常に重要と答えた)であるかを挙げた。これは人との相性を決める価値として、趣味や関心事(同36%)、宗教(同25%)、政治(同14%)、さらには相手がどんな関係を望んでいるか(同63%)さえも上回っている。

大半の人々は、出会い系アプリには嘘つきや騙そうとしている人でいっぱいだと信じており(それぞれ71%と50%)、出会い系サイトやアプリでそうした行為が頻繁に起きていると思っている。

最後に、オンライン出会いに成功した人は、そうでない人よりもアプリやサイトに好印象を持っているようであり、これはオフラインでも同じことだ。

ピューリサーチの調査は2019年10月16日から28日にかけて実施され、4860人の回答を得た。レポート全文を読むことができる。

画像クレジット:Leon Neal / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

YouTubeの子供ビデオ向け100億円基金の内容が一部判明、キッズビデオ製作者のダメージ緩和へ

昨年秋、YouTubeは子供のプライバシーを保護する法律に違反したとしてFTC(連邦通信委員会)から訴追され、1億7000万ドル(約187億円)を支払うことで和解した。この機に同社は「1億ドル(約110億円)の基金を用意し子供向けコンテンツの製作を支援する」と発表した。これは児童オンラインプライバシー保護法(COPPA)の適用の厳格化に伴って子供向けビデオのクリエーターが受ける打撃を少しでも緩和することが狙いだ。

FTCの訴追によりYouTubeが子供向けビデオでのターゲティング広告を中止するなどの対策を取ったため、多くのクリエーターが深刻な経済的影響を受けていた。今回、YouTubeが積極的に支援する子供向けコンテンツの内容の一部が明らかになった。

Bloomberg(ブルームバーグ)によれば、YouTubeは「同情、コミュニケーション、感謝、好奇心、人間性、チームワーク、忍耐、自己抑制、共感、創造性」をかきたてるような傾向の作品を支援するという。詳細はYouTubeのパートナーに登録しているユーザーに通知された。

この通知は「YouTubeのコンテンツは子供たちが自分自身に備わった強さと熱意を再発見することを助けるようなものとなる。YouTubeのビデオは子供たちがライフスキルを発見し、熱意をもって目的に取り組み、健康的な習慣を身に付け、自分自身を高め、文化と多様性を理解し、かつコミュニティに役立つ人間となることを助けねばならない」と述べている。

TechCrunchの取材に対してYouTubeは、この報道が正しいことを認めたうえで「YouTubeはパートナーとさらに議論を深めている。具体的にどんな作品がファンドからの支援を受けられるのかについては年内に詳細を発表できるようにしたい」と付け加えた。

YouTubeの1億ドルのファンドは今後3年間にわたって投資される予定だが、同社が子供向けコンテンツとしてどんな傾向のビデオを求めているかについての具体的な指針となるはずだ。現在、YouTubeで人気を集めている子供向けビデオは、おもちゃの開封、びっくりいたずら、家族の日常のビデオブログなどだ。たとえばRyan Kaji(ライアン・カジ)氏は「Ryan’s World」(ライアンの世界)、「Ryan ToysReview」(ライアンのおもちゃレビュー)によって、2019年に2600万ドル(約28億5700万円)を稼ぎ出し、この年のYouTubeを利用した収入でトップとなった。

しかし子供たちがこうしたカジュアルな広告入りビデオに夢中になることに両親はあまりいい顔をしていない。最近iPhoneとAndroidで視聴時間コントロール機能が強化されたおかげで両親は子供がYouTubeを見る時間を制限することができるようになった。またDisney+を始めとする子供向けコンテンツを豊富に揃えるストリーミングサービスによって、両親や子供にとってYouTube以外の選択肢も増えている。

子供向けとして適したコンテンツに投資するというYouTubeの決定は広告主を安心させ、いっそう広告を掲出させるための戦略の一環なのだろう。最近、企業はインターネットへの広告出稿にあたってウェブセーフティー、つまり広告によるブランド毀損のリスクに神経を使うようになっている。しかしこうした努力はYouTubeでは裏目に出ることも多かった。

YouTubeの広告収入は2019年には15億ドル(約1648億円)を記録するなど好調で、今のところ懸念すべき点はない。しかしテレビ広告市場が急速に縮小している現状からすればネット広告には今後さらに大幅な拡大の余地がある。TV広告は依然として巨大だ。昨年の米国におけるTV広告は700億ドル(約7兆6917億円)だった。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook