グーグル、インドの通信大手Airtelに最大約1152億円出資へ

Googleがインドの通信事業者Airtelに、最大10億ドル(約1152億円)の投資を行なう。それはこの国への100億ドル(約1兆1522億円)の積極関与の約束の一環として、世界で2番目に大きいインターネット市場にGoogleが張ってきた一連の賭けの、最新のものだ。

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Googleによると、同社は7億ドル(約807億円)を投資してAirnetの株の1.28%を取得する。Airtelはインドで2番目に大きい通信事業者で、契約者は3億人を超える。Googleは同社にさらに3億ドル(約346億円)を投じて、複数年の商業的合意の可能性を探る。

両社は「革新的なアフォーダビリティプログラム」を通じて、消費者に幅広いAndroid対応デバイスを提供するために、Airtelのサービスを拡大することに取り組むと述べている。また、GoogleとAirtelは、より手頃な価格のスマートフォンを作るために、スマートフォンメーカーとの提携を模索する予定だという。

GoogleとAlphabetのCEOであるSundar Pichai(サンダー・ピチャイ)氏は「Airtelはインドのデジタルの未来を形作る主要なパイオニアであり、接続性を拡大し、より多くのインド人にインターネットへの公平なアクセスを確保するという共通のビジョンで提携できることを誇りに思います」と声明で述べています。

「Airtelへの商業投資および株式投資は、スマートフォンへのアクセスを拡大し、新しいビジネスモデルをサポートする接続性を強化し、企業のデジタル変革の旅を支援するGoogle for India Digitization Fundの取り組みを継続するものです」。

インドのコルカタのAirtelストア、2021年11月24日(画像クレジット:Debarchan Chatterjee/NurPhoto via Getty Images)

現地時間1月28日の発表は、AirtelとVodafoneがインド政府への数十億ドル(数千億円)の借款の返済で腐心しているときに行われた。Vodafoneは2021年1月の初めに所有権の35%ほどをニューデリーに渡し、インド政府が同社の最大の株主になった。

VodafoneとAirtelは、アジア最大のお金持ちであるMukesh Ambani(ムケシュ・アンバニ)氏が経営するJio Platformsと競合している。Jio Platformsは、その音声とデータの低料金により契約者数が4億を超えている。Googleは2020年にJio Platformsに45億ドル(約5185億円)を投資した。Facebookをはじめ10以上の企業がアンバニ氏のその他の企業を支援している。

GoogleとJio Platformsはコラボレーションにより、彼らが初め大衆向けと呼んでいたAndroidスマートフォンを作った。しかしそのハンドセットは一度遅れ価格も相当高いので多くは売れないとアナリストたちは考えていた。2017年のインドで行われたイベントでピチャイ氏は、インドのような市場は世界に多いが、そんな市場では、スマートフォンの大衆化のためには価格が30ドル(約3460円)以下でないとだめだ、と述べた。JioPhoneのいわゆる大衆機は87ドル(約1万20円)だった。

Airtelは1月28日に、Googleとは「大型の戦略的目標」を検討し、共同でインド固有のネットワークドメインによる5Gのユースケースやその他のスタンダードを作っていくという。

両社はまた、インドにおけるクラウドエコシステムの形成と成長でも協働していくという。Airtelはすでに同社のエンタープライズ接続性サービスを100万以上の中小企業に提供しており、クラウドによるデジタル化の採用が加速される、と金曜日に発表している。

Bharti Airtelの会長Sunil Bharti Mittal(スニル・バーティ・ミタル)氏は声明で「AirtelとGoogleは革新的なプロダクトでインドのデジタルの恩恵を育てていくビジョンを共有している。私達の未来指向のネットワークとデジタルのプラットフォーム、ラストマイルの配信、および決済のエコシステムにより、Googleとの密接な協力でインドのデジタルエコシステムの深さと幅を増大していきたい」と述べている。

6億のインターネットユーザーがいて、まだその他のもっと多くがオンラインでないインドは、米国のテクノロジーグループにとって最後で最大の成長市場だ。GoogleとFacebookはともに10年前から、数千万のインド人にインターネットへの接続を提供するためのさまざまな事業を展開してきた。

画像クレジット:Samir Jana/Hindustan Times/Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Hiroshi Iwatani)

インドの電子機器&ライフスタイルのスタートアップboAtがIPOを申請

インド発の希少なハードウェアスタートアップの1つである電子機器&ライフスタイルブランドboAt(ボート)の持ち株会社Imagine Marketing(イマジン・マーケティング)は、最大2億6600万ドル(約305億円)のIPOを申請した。

Warburg Pincus(ウォーバーグ・ピンカス)が支援するboAtは、現地時間1月27日に地元の規制当局に提出したDRHP(予備目論見書のこと)の中で、約1億2000万ドル(約137億円)相当の新株発行と1億4600万ドル(約167億円)相当の株式の売り出しを計画していると述べている。boAtの出資者の1人であるSouth Lake Investment(サウス・レイク・インベストメント)氏は、IPOで1億640万ドル(約122億円)相当の株式を売却する予定であると、申請書は述べている。

1年前のシリーズBラウンドで3億ドル(約344億円)と評価されたこのスタートアップは、IPOの手続きを過去の債務の支払いや現在の債務の「前払い」に充てる予定だという。匿名を希望する投資家の1人によると、新規株式公開では15億ドル(約1721億円)以上の評価額を求めているとのこと(求められる評価額は、地元メディアによって以前に報告されている)。

boAtはヘッドフォン、フィットネスウェアラブル、スマートウォッチ、ゲームコントローラー、充電ケーブル、携帯バッテリーパック、イヤフォン、その他のモバイルアクセサリーなど、さまざまな電子製品を「製造」し販売している。同社の低価格でプレミアム感のある美しい外観デザインのデバイスは、顧客層の大半を占める若者の支持を得ている。

boAtは近年、展開カテゴリーを拡大し、そこでも最初に際立った存在となったのと同じ戦略を取っている。フィットネス用ウェアラブルは25ドル(約2870円)以下から、スマートウォッチとAirPodのようなイヤフォンは30ドル(約3440円)以下、充電ケーブルは3ドル(約340円)、ホームシアター用サウンドバーは約50ドル(約5740円)、ワイヤレススピーカーは10ドル(約1140円)強、ヘッドフォンは5.5ドル(約630円)である。

boAtは提出書類の中で、オーディオ、ウェアラブル、パーソナルケアなどのカテゴリーを含む製品の生産について、多くの契約メーカーに依存していると述べている。

「当社は、製品の製造をこれらの契約メーカーに依存しており、当社の契約メーカーは、同様に、当社の製品に使用される多くの構成部品をサードパーティサプライヤーに依存しています。2019年、2020年、2021年および2021年9月30日に終了した6カ月間において、11億6092万ルピー(約17億7900万円)、34億833万ルピー(約52億2400万円)、71億7618万ルピー(約110億円)および99億1081万ルピー(約151億9200円)、もしくは、我々の仕入れの57.79%、69.34%、57.19%、60.73%は、それぞれ最もよく使うサプライヤー5社からです」と述べた。インドと中国の地政学的緊張がスタートアップのビジネスに影響を与える可能性があるとも指摘した。

また、boAtが商品の販売にサードパーティーのマーケットプレイスであるAmazon(アマゾン)とFlipkart(フリップカート)に大きく依存していることも、潜在的な懸念材料となっている。「当社の主要な販売チャネルはオンラインマーケットプレイスを介しており、2019年、2020年、2021年の会計年度および2021年9月30日までの6カ月間、当社の営業収益の85.11%、86.26%、85.84%、83.24%はオンラインマーケットプレイスに由来し、当社の営業収益の78.59%、81.35%、83.72%、75.02%はトップ2のオンラインマーケットプレイスに由来しています」と申請書には書かれている。

「当社の上位2つのオンラインマーケットプレイスとの契約は、非独占的なものです。一部の顧客については、彼らとの契約に基づき、一定期間後に売れ残った商品について再購入または追加価格支持を行う義務を負っています」。と記されている。

マーケティング調査会社IDCによると、boAtは2021年初頭の時点で、インドのウェアラブル市場の30%以上を占め、同カテゴリーにおいて世界第5位のブランドとなっている。

このスタートアップの新規株式公開は、ここ数日、世界中の投資家が米国の金利上昇とテック系株への影響を懸念して急落している現地の株式市場にとって、試金石となる可能性がある。2021年上場したインドのテック系スタートアップ4社(Zomato、Paytm、Nykaa、PolicyBazaar)の株価は、過去2週間で下落している。

画像クレジット:Boat Lifestyle

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(文:Manish Singh、翻訳:Akihito Mizukoshi)

インドの電動スクーター企業Ola Electricが新たな資金調達で約5690億円の評価額に

インドの配車サービス大手のスピンオフであるOla Electric(オラエレクトリック)は初の電動スクーターの展開に苦労し、また同社の労働文化に疑問が呈されている中で、現地時間1月24日に新たな資金調達ラウンドで2億ドル(約230億円)を調達したと発表した。

Tekne Private Ventures、Alpine Opportunity Fund、Edelweissなどがこの新ラウンドに出資し、評価額は2021年9月の30億ドル(約3420億円)から50億ドル(約5690億円)になったと、ベンガルールに本社を置くOla Electricは明らかにした。

同社の共同創業者でCEOのBhavish Aggarwal(バビッシュ・アガワル)氏は声明で「投資家の方々の支援に感謝するとともに、EV革命をインドから世界へと広げるために彼らと協力することを楽しみにしています」と述べた。自動車を含め、より多くのカテゴリーに拡大することを検討していると、アガワル氏は語った。

Tiger GlobalとAlpha Wave Globalを既存投資家に持つOla Electricは2021年に、Ola S1という同社初の電動スクーターを発表した。価格は約1350ドル(約15万円)で、バッテリーを搭載したこのスクーターのフル充電時の航続距離は121キロメートル(75マイル)だ。

同社はスクーターの出荷を何度か遅らせているため、この数字はほとんどの人にとって仮説あるいは未検証の主張だ。せいぜい予約した顧客のごく一部しか受け取っていないのが現状だ。

一方、同じベンガルールに本社を置くスタートアップのBounce(バウンス)は、独自の電動スクーターを発表し、多くのアナリストがOlaの製品よりも優れていると話している。

インドで販売される車両のうち、全体の4分の3以上を二輪車が占めている。大手メーカーだけでなくスタートアップによる推進は、好意的に受け止められている近年の政府の奨励策と相まって、インドのEV推進を正しい方向に向かわせ始めている。UBSのアナリストは1月17日の週に発表したレポートで、2020年代末までにインドの全二輪車の37%が電動になると推定される、と書いている。

しかし、この予想が実現するためには、多くの要因が正しく作用する必要がある。

その1つは、インド最大のスタートアップの1社であるOlaの労働文化かもしれない。インドのメディアMorning ContextがOlaの有害な労働文化と不信感のある最高経営責任者について報じた結果、OlaとOla Electricではここ数カ月で複数の主要幹部が社を去った。アガワル氏は、最近73億ドル(約8310億円)の評価額で増資したOlaの共同創業者兼最高経営責任者でもある。

画像クレジット:MANJUNATH KIRAN / AFP / Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Nariko Mizoguchi

Animoca、Galaxy Interactive、Polygonが印ゲーム企業nCoreのWeb3推進を支援

nCore GamesはWeb3サービスの開始に向け、新たな資金調達ラウンドで1000万ドル(約11億5000万円)を調達したと同社のトップがインド時間1月17日に発表した。

暗号資産分野で著名な投資家であるAnimoca BrandsとGalaxy Interactiveの2社が、今回の資金調達を主導した。また、イーサリアムL2スケーリングソリューションで有名なPolygon(ポリゴン)とHyperedge Capitalもこのラウンドに参加した。

他にも、Google(グーグル)の元上級副社長であるAmitabh Singhal(アミターブ・シンガル)氏 、Polygonの共同創業者であるSandeep Nailwal(サンディープ・ネイルワル)氏、Dell(デル)のプログラム管理ディレクターKanwaljit Bombra(カンワルジット・ボンブラ)氏、Sohil Chand(ソヒル・チャンド)氏、Ashish Chand(アシシュ・チャンド)氏、映画監督のRam Madhvani(ラム・マドヴァニ)氏、Rakesh Kaul(ラケッシュ・コール)氏、Mannan Adenwala(マンナン・アデンワラ)氏、Sanjay Narang(サンジェイ・ナラン)氏、Taj Haslani(タジ・ハスラニ)氏、Playfishの共同創業者Kristian Segerstrale(クリスティアン・セガーストラーレ)氏、Sanjay Gondal(サンジェイ・ゴンダル)氏、Vedant Baali(ヴェーダン・バーリ)氏、Kartik Prabhakara(カーティク・プラバカラ)氏、Peter Leung(ピーター・レオン)氏、Yashraj Akashi(ヤシュラージ・アカシ)氏、Akshay Chaturvedi(アクシャイ・チャトルベディ)氏など、多くのエンジェル投資家がラウンドに参加した。

nCore Gamesは、Studio nCore、Dot9 Games、IceSpiceなど、複数のゲームスタジオを擁している。同社のポートフォリオには、数千万のダウンロードを記録したマルチプレイアクションゲーム「Fau-G」や「Pro Cricket Mobile」などがある。

nCore Gamesの共同創業者であるVishal Gondal(ヴィシャール・ゴンダル)氏は、TechCrunchのインタビューで同社は2021年中にさらに多くのゲームを立ち上げ、投資することを計画していると語った。

しかし今回の資金調達では、メタバースへの展開がより大きな焦点になるとのこと。nCore Gamesは独自のNFTやトークンの発行を検討しており、それらは今後数カ月以内に立ち上げる可能性があるという。

インドは、ダウンロード数で世界最大のモバイルゲーム市場の1つとして浮上している。ニューデリーで禁止される前の「PUBG Mobile」は、インドで5千万人以上の月間アクティブユーザー(MAU)を獲得していた。だがゲーム会社は、アプリ内課金の普及率の低さや広告収入の少なさから、このユーザー層を効率的に収益化するのに苦労している。

Galaxy InteractiveのゼネラルパートナーであるSam Englebardt(サム・エングルバルド)氏は「インドにおけるゲーミングの成長はすでに否定できないものであり、市場はさらに大きな飛躍を遂げようとしています」と述べている。

ゲーム業界のベテランで、前身のベンチャー企業をディズニーに売却した経験を持つゴンダル氏は、特に企業が収益を得るために広告に頼ることが多かった発展途上国の市場では、ゲーム経済に変化が起きているという。同氏は、アプリ内課金の収益が高くないインドと似た市場であるフィリピンでのAxie Infinityの人気を例に挙げた。

ゴンダル氏は、インド、インドネシア、フィリピンの類似点を挙げ、多くの市場でいくつかのカテゴリーに進出しているWeb3の製品が、インドのゲーミングでも人気を博すだろうと楽観視している。同氏は、Web3はすべてのステークホルダーに適切なインセンティブ構造を提供できる位置にあると考えている。

「現在、ゲームをプレイしているときには、コミュニティの一員になることが最大のメリットでした。これからはゲームをプレイしている間に、ゲームの価値を自分のものとして所有するチャンスがあるのです」。

IceSpiceの最高経営責任者であるTejraj Parab(テジラジ・パラブ)氏によると、nCore Gamesは、同社のすべてのタイトルとパートナー企業のゲームがコミュニティに提供するユニバーサルトークンを作ることを検討しているという。また、同社の技術を他のゲームデベロッパーが活用できるようにしたいと考えているとのこと。

Studio nCoreのDayanidhi MG(ダヤニディ・MG)CEOはこう述べている。 「当社は、グローバルリーダーや大きな成功を収めているファンド、企業、業界ベテランの方々と一緒に、新しいトレンドやテクノロジーを取り入れ、飛躍的な成長を遂げてnCoreを次のレベルに引き上げることに興奮しています」。

Web3は、インドでも普及し始めている。Tiger GlobalとSequoia Capital Indiaが支援するインドのスタートアップFaze(フェイズ)は、2021年、クリケットの世界的な統括団体であるICCと提携し、クリケットファン向けのNFTを立ち上げた。この件に詳しい2人の関係筋によると、同スタートアップは現在、Insight Partnersから新たな資金調達を行うための交渉を行っているという。ボリウッドの有名人も、企業と提携して独自のNFTを立ち上げている。

Animoca Brandsで共同創業者及び代表取締役会長を務めるYat Siu(ヤット・シウ)氏は、声明でこう述べている。「nCORE Gamesは、経験豊富なゲーム業界の専門家によって設立された会社であり、大規模な成長が見込まれるゲーム市場を有するインドにおいて、最も有望な投資先の1つです。nCORE Gamesは、ゲームにブロックチェーンとNFTを活用して、プレイヤーにデジタル財産権を提供するための適切なチームを持っており、グローバルなオープンメタバースに向けて、多くの製品を成功させることを期待しています」。

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(文:Manish Singh、翻訳:Aya Nakazato)

モバイルファーストのゲームコミュニティプラットフォーム印Turnipが約14.3億円を調達

モバイルファーストのゲームコミュニティプラットフォームを構築しているインドのスタートアップ、Turnip(ターニップ)は、インドと他の数十カ国での足跡を深め、製品提供の幅を広げるためにWeb3にも手を出すために、新たな資金調達ラウンドで1250万ドル(約14億3100万円)を調達した。

Greenoaks(グリーンオークス)とElevation Capital(エレベーション・キャピタル)は、この創業1年半のスタートアップのシリーズAラウンドを共同で主導した。SEA Capital(シー・キャピタル)、Vibe Capital(バイブ・キャピタル)、Andreessen Horowitz(アンドレセン・ホロウィッツ)のAndrew Chen(アンドリュー・チェン)氏、Udaan(ウダーン)のSujeet Kumar(スジート・クマール)氏、Razorpay(ラゾルパイ)のHarshil Mathur(ハーシル・マトゥール)氏とShashank Kumar(シャシャンク・クマール)氏、Unacademy(アンアカデミー)のGaurav Munjal(ガウラヴ・ムンジャール)氏とRoman Saini(ローマン・サイニ)氏、Groww(グロウ)のLalit Keshre(ラリット・ケシュレ)氏、Harsh Jain(ハーシュ・ジャイン)氏とIshan Bansal(イシャン・バンサル)氏、Notion(ノーション)のAkshay Kothari(アクシャイ・コタリ)氏など多数の起業家もこのラウンドに参加している。

ゲーマー向けには、TwitchやYouTubeなど、巨大なユーザー層への配信を支援するプラットフォームがいくつか存在する。「しかし、より深いエンゲージメントやマネタイズについては誰も解決していません」とTurnipの創業者であるPooja Dubey(プージャ・ドゥベー)氏はTechCrunchのインタビューで語っている。「我々は、これらの課題が他のカテゴリでは対処されているのを見てきましたが、ゲームというカテゴリにおいてはまだ、空白の状態です」。

Turnipは、ゲーマーがモバイル機器からゲームプレイをライブ配信し、ファンと関わり収益化できるアプリ上で、コミュニティを構築することができるようにすることでこれを解決しようと試みている。

ファンは、アプリ内でゲームプレイを視聴し、テキストチャットや音声、ビデオを通じて、ゲームをプレイしている人とリアルタイムで交流することができる。ゲーマーは、引き続きあらゆるプラットフォームで配信をすることができ、ゲームプレイをTurnipに統合することで、トップファンと交流することができる。また、アプリ上でeスポーツトーナメントやマスタークラスを開催し、視聴者と深く関わることも可能だ。

幅広いツールと統合を提供するこのプラットフォームは、低スペックのデバイスだけでなく、低速のインターネット接続にもサポートを拡張するように設計されているとのことだ。

ファンは、バッジやステッカーなどのアイテムの購入、特定のイベントにアクセスするための1回限りの支払い、定期的な支払い設定など、さまざまな方法でゲーマーにチップを渡すことができる。この支払いは「前払いでお願いするのではなく、より細かく、段階的に設定されます」と彼女はいう(AppleとGoogleが30%を徴収しているのに対し、Turnipは10%程度を手数料として徴収している。ドゥベー氏は、利用状況やゲーマーの収入に応じて、手数料を変更する可能性があると述べていた)。

ゲームは近年「Fortnite(フォートナイト)」や「PUBG(パブジー)」のようなインタラクティブなゲームの台頭と、友人同士がリアルタイムで会話しながらミッションをこなし、一般的には、たくさんのバーチャルキャラクターを倒すことができるようにする、高速データ通信が可能になったおかげで、ソーシャル体験になってきている。

SuperGaming(スーパーゲーミング)で長年業界アナリストを務め、コミュニケーションマネージャーを務めるRishi Alwani(リシ・アルワニ)氏は「デザインと開発の観点から、マルチプレイヤーゲームは、ボイスチャットのようなソーシャル機能に適しています。例えば、私たちのゲーム『Silly Royale(Sillyロワイヤル)』は、1300万ダウンロードを達成しました。ボイスチャットでは、1日に300万分のボイスを記録しました」と述べている。

「今日のストリーマーやクリエイターは、TwitchやYouTubeだけでは実現できないような、深い、パーソナライズされた、持続的な関係をファンと築きたいと考えています。Turnipは、受動的な視聴者を能動的に関わろうとするコミュニティへと変化させるプラットフォームを構築し、ファンを喜ばせるとともに、クリエイターにはサブスクリプション、イベント、スポンサーシップなど、新たな選択肢を提供しています」と同氏は述べている。

Turnipは500万人以上のユーザーを集めており、その45%はインド以外の国のユーザーだ。2021年、ユーザーは合わせて10億分以上をこのプラットフォームで過ごしたと、同社は述べている。

「インドから始めたのは、ただ私たちのホームグラウンドだったからです。しかし、私たちの頭の中には、ゲームというものは、地域を超えて広がっていくものだという思いが常にありました。現在では58カ国にユーザーがいます」とドゥベー氏はいう(Turnipの主な海外市場としては、ラテンアメリカ、中東、東南アジアなどが挙げられる)。

このスタートアップは2022年、ラテンアメリカ、中東、東南アジアなどの市場でさらに足跡を深めるために新たな資金を投入する予定だ。また、製品部門を含むいくつかの部門でチームを拡大することも視野に入れている。

Turnipが現在取り組んでいる製品の1つは、コミュニティ運営者がメンバーに報酬を与え、支払いを受け取れることを可能にするトークンである。また同社は、プラットフォーム上でのNFTのユースケースを模索しているという。

Elevation CapitalのパートナーであるMayank Khanduja(マヤンク・カンドゥーヤ)氏は声明の中で「私たちは、プージャ氏とAditya(アディティヤ)氏が築いているモバイルゲームコミュニティの未来を深く信じています」と述べている。彼は「初めて彼らに会ったとき、真にグローバルな製品を作るためのスキルと野心というユニークな組み合わせを持っていることがわかりました」と述べ、同ベンチャーファンドが、当時製品もないのに会って3日で創業者たちと最初のタームシートにサインしたことを付け加えた。

「この製品は、今日のデジタルクリエイターの大部分を占めるゲーマーを中心に据えており、彼らのコミュニティのためにまったく新しい体験を想像させるものです。この1年間におけるTurnipの目覚ましい成長とグローバルな展開により、彼らのビジョンに対する我々の信頼はさらに強固なものとなり、この最新の資金調達ラウンドにおいて我々のパートナーシップを再確認できることに感激しています」。と同氏は語った。

画像クレジット:Turnip

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(文:Manish Singh、翻訳:Akihito Mizukoshi)

Instagram、2021年第4四半期に世界総ダウンロード数でTikTokを抑え再びトップに

Instagram(インスタグラム)は、インドでのTikTok(ティクトック)禁止の恩恵を受けており、2021年第4四半期時点の世界総ダウンロード数で首位に返り咲いた。アプリインテリジェンス会社Sensor Tower(センサータワー)が発表した新しいデータによると、Instagramにとって2021年第4四半期は少なくとも2014年以来最高のものとなり、インストール数は第3四半期から10%増えた。また、Instagramは、2019年第4四半期にWhatsAppがその座を占めて以来、ダウンロード数ランキングで1位を獲得した初のMeta傘下アプリとなった。

実際、過去2年でTikTokが世界ダウンロード数で1位でなかったのは2021年第4四半期が2回目だったとSensor Towerは指摘している。

その前にTikTokが首位から転落したのは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が始まった頃で、2020年第2四半期にZoom(ズーム)がTikTokを破ってダウンロード数1位のアプリとなった。

画像クレジット:Sensor Tower

Instagramが世界の(ゲーム以外の)アプリ市場でトップに躍り出たのは、Androidユーザーによるインストールが増加したためだ。Google Playアプリの世界ダウンロード数トップチャートでは、2四半期連続でMeta傘下のアプリが1位と2位を獲得した。1位はInstagram、2位はFacebook。一方、TikTokは3位だった。

画像クレジット:Sensor Tower

Apple(アップル)のApp Storeで最もダウンロードされたアプリを示すチャートでは、状況はかなり違っているようだ。

TikTokとYouTubeがそれぞれ1位と2位をキープしており、2020年第2四半期以降、その座を守り続けている。第4四半期にTikTokは、8四半期連続でApp Storeでのインストール数が5000万回を突破したとSensor Towerは指摘している。

残りのトップ5は、3位WhatsApp、4位Instagram、5位FacebookとMetaのアプリで占められている。一方、6位には、国家キャンペーンで宣伝されたことを受け、中国の国家詐欺防止センターアプリが異例のランクインを果たした。その他は、ソーシャルアプリ、チャットアプリ、エンターテインメントアプリという典型的なセレクションで占められている。

画像クレジット:Sensor Tower

興味深い補足として、2021年第4四半期には、TwitterがApp Storeで最もダウンロードされたアプリのトップ20に2020年第1四半期以来初めて入った。2020年以降、4度目のランクインだ。ダウンロードは前四半期比34%増と急増し、その後も成長は続いている(製品開発活動の活発化がようやく実を結び始めたのかもしれない)。

TikTokは米国のApp StoreとGoogle Playの両方でダウンロード数第1位のアプリだが、世界第1位からの転落は、少なくとも部分的にはインドが2020年6月に「国家安全保障」の懸念から、中国企業の他のアプリとともにインド国内で禁止する決定を下したことに起因している。

Sensor TowerがTechCrunchに語ったところによると、禁止措置が取られて以降、Instagramのグローバルダウンロードにおけるインドの割合は着実に増えているという。

画像クレジット:Sensor Tower

例えば、2020年第2四半期には、Instagramのダウンロード数の約21%がインドからのものだったが、2021年第4四半期にはそのシェアは39%に拡大した。また、通年で見ると、2020年にはInstagramのダウンロード数の約25%がインドからで、2021年には約36%に増えた。

InstagramはTikTokの脅威に対処すべく動画に注力するようになり「Reels」というTikTokクローンの普及に努めてきた。Instagramは競争が激化する中で牽引力を回復しようと、2021年にReelsに投稿するクリエイターに巨額のボーナスを提供し始め、中には1万ドル(約115万円)という高額な支払いもあった。

直近の四半期はInstagramが勝利したものの、Sensor Towerのデータによると、通年(2021年)の両アプリストアのグローバルダウンロード数ではTikTokがトップで、次いでFacebook、Instagramの順となっている。

ちなみに、Sensor Towerのライバル会社App Annieは、少し異なるランキングを発表している。App Annieのデータでも世界的なダウンロード数ではTikTokがトップだが、次いでInstagram、Facebookの順となっている。このことから、FacebookとInstagramのダウンロード数は近いと考えられる。Sensor TowerとApp Annieのダウンロード数推定方法が異なるため、結果的に異なる数字になったものと思われる。

画像クレジット:Bryce Durbin/TechCrunch

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(文:Sarah Perez、翻訳:Nariko Mizoguchi

ニュースアグリゲーションにおける立場乱用疑いでインドがグーグルを調査へ

インドの独占禁止監視当局は、検索大手Google(グーグル)がニュースアグリゲーションにおける支配的な立場を「乱用」して、メディアに不当な条件を課していると主張する報道機関からの苦情を受け、Googleに対する調査を命じた。

インド競争委員会は現地時間1月7日、Googleが特定のオンラインサービスを支配している、と述べた。最初の見解は、Googleが現地の独占禁止法に違反しているというもので、フランスとオーストラリアの新しい規則を指摘した。同社は両国で「両者間の交渉力の不均衡とその結果としてのGoogleによる不当な条件の押しつけ」を解決するために、コンテンツの有料ライセンスについて報道機関と「公正・誠実な交渉」に入ることを求められている

「情報提供者の申し立ては、Googleが運営するこの垂直統合型エコシステムの中で見た場合、報道機関はGoogleが課す条件を受け入れるしかないというものです。Googleは、さまざまな報道機関とニュース読者との間のゲートウェイとして機能しているように見えます。報道機関にとってもう1つの選択肢は、Googleが生み出すトラフィックを見送ることであり、それは彼らの収益にとって不利となります」とインド競争委員会は21ページに及ぶ命令書の中で述べている。

この調査は、インド最大のメディア企業数社のデジタル部門で構成されるデジタルニュース出版社協会からの苦情を受けてのものだ。同協会によると、同協会の会員は、トラフィックの半分以上をオンライン検索エンジンから得ている。この部門はGoogleが明らかに支配しており、市場をリードする立場を利用して同社は出版社にいくつかの不利な条件を強要することができた、と同協会は主張している。

広範な苦情の中で協会は、ニュースアイテムのスニペットを表示するGoogleが報道機関へのビジターの数を制限して広告収入に影響を与え「その間、同社はその結果ページで広告収入を稼ぎ続け」つつ「検索クエリのボリュームから生じる検索アルゴリズムを強化している」と指摘している。

「また、報道機関Informant(インフォーマント)のメンバーとOPs(Googleとその子会社)の間で締結された広告収入分配に関する契約の条件は、OPsによって一方的かつ恣意的に決められており、Informantのメンバーは何の交渉力もなく、条件をそのまま受け入れる以外に選択肢がないとの主張があります」と当局は述べた。

「AMPシステムの唯一の代替案は、報道機関がGoogleを購読することであり、これは報道機関に不利益を与え、Googleを利することになります」と当局は述べている。同協会は、GoogleがAMPフォーマットの使用を強要しており、それが報道機関の収入に影響を及ぼしていると非難している。

Googleの広報担当者は、コメントの要請に応じなかった。

「よく機能する民主主義では、ニュースメディアが果たす重要な役割を損なうことはできません。すべての利害関係者の間で収益の公正な配分を決定する競争プロセスに害を及ぼさないよう、デジタルゲートキーパー企業がその支配的地位を乱用しないようにする必要があります」と、当局は付け加えた。

1月7日の調査は、インドの競争監視当局がここ数週間で命じた一連の調査の中で最新のものだ。インド競争委員会は2021年末に、Apple(アップル)のApp Storeの運営方法について調査を命じ、Appleに狙いを定めた最新の国になった。

画像クレジット:Sanjeev Verma / Hindustan Times / Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Nariko Mizoguchi

アップルがフォックスコンのインド工場を監督下に、食事と寮に対する抗議受け

Apple(アップル)は、Foxconn(フォックスコン)のインド南部の工場の劣悪な食事と宿泊施設の状況について労働者から抗議を受け、同工場を監督下に置いた。両社は、この懸念について認め、改善を約束した。

Appleは監督期間を明言しなかったが、インドのAppleの広報担当者はTechCrunchに「工場を再開する前に、当社の厳しい基準が満たされるようにする」と語った。

タミル・ナードゥ州にあるFoxconnの工場では約1万7000人の従業員が働く。先の地元メディアの報道によると、工場で働き、ホステルの1つに住む数百人の女性が食中毒の治療を受け、100人以上が入院したため、12月19日の週に工場で抗議活動が発生した。

州政府も介入し、Foxconnに対し労働者に提供するサービスを見直すよう求めていた。

Appleは、食品の安全性と宿泊施設に関する懸念が提起されたことを受け、独立した監査人を派遣して状況を調べると述べた。

「従業員用の遠隔地の寮と食堂の一部が当社の要件を満たしていないことが判明しました。包括的な是正措置が迅速に実施されるようサプライヤーと協力しています」と広報担当者は話した。

Foxconnは、この問題を調査しており「一部のオフサイトの寮の施設が要求される基準を満たしていない」ことが明らかになったと述べた。広報担当者は次のようにTechCrunchに語った。「従業員が直面した問題を非常に残念に思っており、遠隔地の寮舎で提供する設備とサービスを強化するため、早急に措置を講じています」。

Appleの重要な組み立てパートナーであり、台湾の大手企業であるFoxconnは「必要とされる高い水準を達成・維持できるよう、現地の経営陣と管理システムの再構築に取り組んでいる」と話した。

「操業再開前に必要な改善を行う間、すべての従業員には給与が支払われ続け、従業員が仕事に復帰するためのサポートを提供し続けます」と広報担当者は付け加えた。

近年、インドでの現地生産を拡大しているAppleが、世界第2位のスマートフォン市場である同国でこの種の問題に対処するのは今回が初めてではない。2020年は、劣悪な労働条件と賃金未払いをめぐる労働者の暴動を受け、別の重要な組み立てパートナーであるWistron(ウィストロン)を監督下に置いた

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画像クレジット:Arun Sankar / AFP / Getty Image

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(文:Manish Singh、翻訳:Nariko Mizoguchi

「オルタナティブMBA」というビジョンの実現をインドで目指すStoa School

伝統的なMBAのディスラプション(創造的破壊)は、EdTechスタートアップのピッチとして最も多く試みられ、テストされ、微調整されているかもしれない。それもうなずける。ビジネススクールは非常に高価であり、概して、エリート教育に投資するための時間と資金のある選ばれた人々のために用意されている。

そのコードを完璧に解読した企業はまだ存在しないが、Stoa School(ストア・スクール)は臆していない。ゴアに拠点を置くこのスタートアップは、インドの成長するスタートアップシーンが広く注目される中、同国の高等ビジネス教育に代わる高品質な非認定教育機関を設立するために数百万ドル(数億円)を調達した。同スタートアップの最初の資金調達は150万ドル(約1億7000万円)のプレシードのパーティーラウンドで、Udemy(ユーデミー)とMaven(メイブン)の共同創業者Gagan Biyani(ゲイガン・ビヤニ)氏、Better Capital(ベター・キャピタル)の創業者Vaibhav Domkundwar(ヴァイバヴ・ドムクンドワール)氏、Teachable(ティーチャブル)の共同創業者Ankur Nagpal(アンカー・ナグパル)氏、NotBoring Media(ノットボーリング・メディア)の創業者Packy McCormick(パッキー・マコーミック)氏、Dunce Capital(ダンス・キャピタル)の投資家John Danner(ジョン・ダナー)氏、Zivame(ジヴァーム)の共同創業者Richa Kar(リチャ・カー)氏らが参加した。

「人々はスタートアップについてもっと知りたいと思っています。そしておそらく、企業での仕事からの移行を望んでいるのでしょう」と共同創業者のRaj Kunkolienkar(ラジ・クンコリエンカー)氏は語り、インドのスタートアップに対する人員需要はこの1年間で40%増加していると推定する。同氏の共同創業者Aditya Kulkarni(アディティア・クルカーニ)氏は、このスタートアップは自らを「スタートアップの仕事への(に就く)手段」と位置づけており、誰もが「CACとは何か、GTMとは何か、LTVとは何か」ということに精通しているわけではないと付け加えた。

クルカーニ氏によると、Stoaの設立につながった最初の洞察は、インドの学生にはビジネス教育を追求する選択肢が多くないという事実にあった。Indian School of Business(ISB、インド商科大学院)に入学するか、米国に引っ越すしかないのが実情だ。同時に、クンコリエンカー氏はインドのLambda School(ラムダ・スクール)を運営していたが「インドの資金調達と資金回収のインフラは、ISA(Income Share Agreement、所得分配契約)を大規模に運用できるほど発展していない」ことに気づいた。

現在、Stoaは6カ月間のパートタイムプログラムであるStoaMBAを設けており、テクノロジー関連のスキルとビジネスの基本をすべての参加者向けに組み合わせて提供している。ライブプログラミングの大部分は週末に実施され、コホート学習、ビジネスケースのハッカソン、基本的な講義と非同期学習が週を通して行われる。学生は平均して週に12時間、月に3週間をこのプログラムに費やしている。

「私たちのアイデアは、さまざまなビジネス領域の完全な360度の概観を提供することです」とクンコリエンカー氏は語る。同氏の推計では、この24週間におけるプログラムの約30%が、データの扱い方や調査をより適切に行う方法など、基礎的なスキルに重点を置いているという。残りの時間は、デジタルマーケティングの役割やプロダクト戦略のヒントなど、需要のある特定の役割について深く掘り下げるために確保されている。

インドのスタートアップのすべてに向けて空白のセールス職の充足を支援するほどの規模には至っていないことを同社は認識しており、現在はオペレーションとセールスの世界におけるジェネラリストを育成することに注力している。StoaMBAの現在の価格は3400ドル(約38万円)で、ほとんどの学生は前払いである。EMIベースの融資オプションを提供するためのパートナーシップをStoaは有しており、それを利用すると学生は月単位で支払うことができる。

伝統的なMBAに真に代わるものとなるために、Stoaは、カリキュラムの品質保証、測定可能な成果、そして非認定のカリキュラムが生徒の生活に違いを生み出すという持続的な証明にフォーカスしていく必要がある。

非認定マインドセットの理解

求職者とそのテック業界での初めての仕事の間で最初のレイヤーになることで、Stoaは大手企業との競争を回避できるかもしれないが、このオポチュニティは最大の課題でもある。

コホート1と2の間で、100人のうち40人だけがこのスタートアップのキャリアサービスを選択し、そのうちの38人が新しい役割に移行した。共同創業者たちは、60%が参加しなかったのではなく、参加した人たちの成功率を重視していたが、この不均衡は他の市場勢力を表しているのかもしれない。同社は将来的に、本格的な転職を希望する人、テクノロジーの基礎を学んで理解を深めたい人、現在の職務でのスキルアップのために単一のスキルを学びたい人に向けて、別のプログラムを作ろうと試みている。

「Stoaに申し込む人の多くは、明瞭性を求めています」とクルカーニ氏。「人々はある一定の変化を望んでいます。しかしその評価に向けた最初のステップは、私がその変化を真剣に求めるかどうかにあるのです」。

逸話や幸せそうな学生たちがオンライン学習の価値を示す一方で、どのブートキャンプも最終的には、規模を拡大するために投資の見返りを証明しなければならない場所にたどり着く。解雇された人や求職者がテック業界に参入する支援を行うブートキャンプのスタートアップFlockjay(フロックジェイ)は最近、B2B SaaSプラットフォームへの方向転換を進める中で、従業員の半分を削減した。過去数年間、訴訟やレイオフ、資金調達に奔走してきたLambda Schoolは、その就職率に関するずさんなマーケティング戦術について精査されてきた。

関連記事:テック業界への就職を支援するFlockjayがB2B SaaSへの移行で従業員の少なくとも半分を削減

このスタートアップは多様性への取り組みを促進する必要もある。共同創業者たちは現在、学生の75%が男性で、25%が女性だと推定している。インドのスタートアップにおける女性の割合が出産休暇のコストと先天的な偏見のために減少していることを考えると、Stoaは現状を助長するのではなく、現状に疑問を提起するオポチュニティを有している。キャップテーブルは主に男性が占めているようであるから、その背後に女性の代表者を増やすことが戦略に役立つかもしれない。クルカーニ氏は、Stoaは女性にスカラーシップを提供してきたが「やるべきことが確かにある」と語った。

最後に、Stoaはさらに他のことも例示している。未来は非認定のコースにあると信じる起業家と、認定が高等教育において正当性を獲得する唯一の方法であると考える起業家との間の違いが大きくなっていることである。

「私たちは6カ月の学位を設置していますが、インドの規制当局がそのような学位や卒業証書を受け入れることは決してありません」とクンコリエンカー氏は話す。「ここインドで認定されるものには、極めて具体的なルールがあります」。Stoaは「学位方式」を採用しない方向に向かっており、その理由はブランド、カリキュラム、そして変化と反復をすばやく行う能力をコントロールし続けたいからだと同社は述べている。

その結果、Stoaのブランドは、同社の長期的な健全性において実質的に重要な意味を持つことになる。言い換えれば、一定数の人々に認証印を与えることは可能かもしれないが、規制当局のサインがなければ、企業の採用担当者はその証印を気にするだろうか、ということだ。

「インドは明らかに資格主義を重んじる社会、そして文化を形成していますが、Stoaには、MBAが国全体になし得ること、意味すること、提供することを再構築するすばらしいオポチュニティを感じます」とVibe Capital(バイブ・キャピタル)の創業者で投資家のAnkur Nagpal(アンクール・ナグパル)氏は語っている。「同社はブランド構築と卒業生のネットワークを十分に発達させてきましたので、知識のある人たちにとって憧れのブランドになっていると思います」。

On Deck(オン・デッキ)とY Combinator(Yコンビネーター)は、どちらのプログラムも卒業者の威信とコミュニティの存在を示唆するものとなっており、サービスとしてのシグナルをある程度スケールすることが可能であることを実証している。アクセラレーターはビジネスのニュアンスを理解しているインサイダーのためのものだが、Stoaはスタートアップのエコシステムに入りたい人たちを獲得できるだろうと共同創業者たちは考えている。

しかし、テック業界で職を得ることは、起業よりも困難で複雑な場合もある。Stoaの次のステップ、ベンチャーが後押しするものは、希望的観測として、伝統的な門番を排除し、これまでに培ってきた同社の価値を通して教育を行うことで、その困難な状況を打開するものとなるだろう。

画像クレジット:Witthaya Prasongsin / Getty Images

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(文:Natasha Mascarenhas、翻訳:Dragonfly)

アマゾン、インド独禁監視当局にCatamaranからのPrione株式購入の承認を求める

Amazon(アマゾン)は、eコマースプラットフォームで最大級の販売事業を運営するCatamaran Ventures(カタマラン・ベンチャーズ)が持つPrione(プリオーネ)の株式を購入するため、インドの反トラスト法監視当局の承認を求めている。両社が2022年5月以降は合弁事業を更新しないと発表してから数カ月が経過している。

今回の発表は、CatamaranがPrioneの76%の株式を所有していることから、驚きをもって受け止められている。Amazonは以前、同社の49%の株式を保有していたが、eコマース企業が自社のマーケットプレイスで販売する企業に直接または間接的に出資することを禁じるインドの法律を順守するため、24%に希釈した。

両社は現地時間12月22日の共同声明で、取引を完了するために「すべての資産と負債を含む」適用法を遵守しており、規制当局の承認を求めていることを明らかにした。Amazonはインドの監視機関であるインド競争委員会に承認を求めていると、この件に詳しい人物は述べた。

億万長者のN.R. Narayana Murthy(N.R. ナーラーヤナ・ムールティ)氏のCatamaranとAmazonは、2014年にインドで合弁事業を開始した。インドの規制変更にともない、合弁会社は2019年に所有権を再編した。そして2021年8月、両社は提携を終了すると発表した。

その発表は、ロイターがAmazonの資料を引用して、AmazonがCloudtail(クラウドテイル)を含む少数の販売者グループに何年も優遇措置を与え、インドの法律を迂回するためにそれを利用していたと報じた後だった。インド競争委員会はそれとは別に、AmazonとFlipkart(フリップカート)が自社のeコマースプラットフォームで一部の販売者(出資している販売者)を宣伝し、競争を阻害する商習慣を用いた疑いがあるとして2021年に調査を命じている。両社はこの調査を却下する試みを行ったが、失敗に終わった。

AmazonとCatamaranは12月22日に共同声明で「合弁会社の事業は現経営陣のリーダーシップの下で継続し、規制当局の承認を得た上で、PrioneとCloudtailの取締役会は適用される法を遵守して取引を完了するための措置を取ります」と述べている。

Cloudtailは、インドのAmazonで最大の販売者の1つだ。30万人以上の販売者と起業家のオンライン化を実現し、400万の加盟店にデジタル決済機能を提供してきたと、両社は2021年初めに発表した。

インドでは長年の法律により、Amazonや他のeコマース企業が在庫を保有したり、消費者に直接商品を販売したりすることが制限されてきた。これを回避するために、企業は在庫保有企業として活動する現地企業との合弁事業という迷路を通じて事業を展開してきた。

インドは2018年末、当時国内におけるアメリカ企業への最大の反撃と広く見られた動きで、この抜け穴の修正に取りかかった。AmazonとWalmart(ウォルマート)傘下のFlipkartは、何十万もの商品を店頭から撤去するために奔走し、関連企業への投資をより間接的なものにした。

2021年6月、インドはさらに厳しいeコマース規制を提案し、とりわけAmazon、Flipkart、その他のeコマース企業が自社ブランドあるいはプライベートブランドを運営することを禁止している。この新提案では、eコマース企業に対し、顧客に直接販売するための売り手として、その関連・関係者がプラットフォームに掲載されないようにすることを求めている。(インド政府はまだこの新規制について動いていない)。

Amazonは、Patni Group(パトニグループ)との合弁会社であるAppario Retail(アパリオリテイル)を含む、さらにいくつかのサードパーティの販売者に出資している。

画像クレジット:NOAH SEELAM / AFP Photo / Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Nariko Mizoguchi

インド最大のフィンテック「Razorpay」が約426億円調達、評価額約8511億円

インド最大のフィンテック巨人であるRazorpay(レーザーペイ)は、企業価値を4月の30億ドル(約3404億円)から75億ドル(約8511億円)へと2倍以上に増やし、急成長を見せつけるとともに積極的に提供サービスを拡大している。

現地時間12月19日夜、インドの決済サービスで市場をリードするベンガルール拠点のスタートアップは、シリーズFラウンドで3億7500万ドル(約426億円)調達したと発表した。今回のラウンドは、同社がこれまでに調達した総額を超える資金をもたらすもので、Lone Pine Capital、Alkeon Capital、およびTCVの3社がリードした。

最新ラウンドには既存投資社のTiger Global、Sequoia Capital India、GIC、およびY Combinatorも参加した。これまでの7年間で総額7億4000万ドル(約840億円)を調達したとRazorpayは述べている。

Razorpayは、中小企業や大企業の決済受付、処理、支払いを行うサービスを提供している。同社はネオバンキングプラットフォームも運営しており、そこでは企業向けにクレジットカードの発行や運転資金の貸付を行っている。他に90以上の通貨に対応した海外決済ゲートウェイも提供している。

その他同社が企業に提供しているサービスには、納税手続き支援、メールやインスタントメッセージで送付できる決済リンクの生成、さまざまな支払い方法に対応した自動更新サブスクリプションプラン、バーチャルアカウントとUPI IDを使った取引の自動照合などがある。

Razorpayが提供しているサービスは、インドではほぼ無名の国際決済の巨人Stripeと類似している。ここ数年同社は東南アジアのいくつかの国にも進出している。

Razorpayの取扱高は年間600億ドル(約6兆8084億円)に上り(2019年は50億ドル[約5674億円]だった)、800万社を超える顧客企業の中には、Facebook(フェイスブック)、Swiggy(スウィッギー)、Cred(クレド)、National Pension System(国家年金機構)、Indian Oil(インド石油)らがいる。2021年インドでユニコーンになったスタートアップ42社中、34社がRazorpayを利用している。

「当社の決済事業は伸び続けています。過去1年半に、ネオバンキングと融資に関する命題も達成しました」とRazorpayの共同ファウンダーでCEOのHarshil Mathur(ハーシル・マトゥール)氏はインタビューで語った。

「私たちの願いは、会社を始めた人がRazorpayに登録すれば、銀行口座開設から支払い、入金、給与支払いまで財務面のすべてを当社に任せられることです。他を探していろいろなツールを使う必要はありません」と同氏は付け加えた。顧客のビジネスが成長すれば、Razorpayも一緒に成長する、と彼は言った。

マトゥール氏とShashank Kumar(シャシャンク・クマール)氏(もう1人の共同ファウンダー)の2人(上の写真)はIIT Roorkee college(インド工科大学ルールキー校)で出会った。当時インドの中小企業はネット経由で送金を受けるために多くの困難に直面しており、既存の決済処理会社は彼らのニーズに対応することに目を向けていなかった。

企業価値を2020年の10億ドル(約1135億円)強から75億ドルへと引き上げたRazorpayは、今やインドで最も価値の高いフィンテックスタートアップだ。しかし、ここまでの道のりは容易ではなかった。

ファウンダーたちはスタートアップ設立後の数年間、銀行と一緒に仕事をするための説得に苦闘した。交渉は遅々として進まず、彼らは投資家たちに何度も同じ説明を繰り返しては絶望を感じたと以前のインタビューで回想していた。

「この7年間、Razorpayを顧客第一のテクノロジーサービス会社にするために休まず働いてきました。Razorpayチームが2014年以来捧げ続けているものがあるとすれば、それは再発明を止めないことです」とクマール氏は言った。

同社は提供サービスの拡充に焦点を絞るとともに、インドと東南アジアでの成長を加速するために600名以上を雇用する計画だ。

最近Razorpayは、パスワード、カード情報、住所など買い物客の個人情報を初めての購入時に保存し、次回その情報を同じ店だけでなく、Razorpayで決済している他の店で決済する時にも予備入力される機能を導入した。しかし消費者向けのネオバンキングサービスを提供するつもりはないとマトゥール氏は言った。

「消費者に焦点を当てた何かを提供する可能性はありますが、純粋な消費者向け機能からは2つの理由で距離を置いています。1つはその分野で他の会社が提供していないような大きな付加価値を与えらるものを持っていないこと、もう1つは、消費者向けビジネスに参入することで得られる大きなものが見えないからです」と同氏は語った。

RazorpayはIPOの準備も進めているが、少なくともあと2年半は上場するつもりはないと語った。

「急速に加速するインドのデジタル決済市場でオンライン決済をリードしているRazorpayは、常に新しい道を開拓しています」とAlkeon CapitalのゼネラルパートナーであるDeepak Ravichandran(ディーパク・ラビチャンドラン)氏が声明で言った。

「Razorpayが決済、バンキング、ソフトウェアのさまざまな製品通じてオンラインの売り手(既存の決済プロバイダーから長年虐げられきた)にシームレスなエンド・ツー・エンド体験を提供し、地理的な拡大も視野に入れている今、ビジョンの実現に向かって進み続けるマトゥール氏、クマール氏と彼らのチームと提携を結べることを大いに喜んでいます。これからの旅が楽しみでなりません」。

画像クレジット:Razorpay

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(文:Manish Singh、翻訳:Nob Takahashi / facebook

インド競争当局がアマゾンによるFuture Group企業への出資取引を取り消し、事実隠蔽で罰金約30億円

インドの独占禁止監視当局は、Amazon(アマゾン)が2019年にFuture Group(フューチャーグループ)傘下の企業に出資することについて認めていた承認を取り消し、事実を隠蔽したとしてAmazonに約2630万ドル(約30億円)の罰金を課した。

インド競争委員会(CCI)は、2019年にFuture Coupons(フューチャークーポンズ)に出資したAmazonが「結合の実際の範囲と目的を隠し」、商業上の取り決めのいくつかを届け出なかったと指摘した。

インド最大の小売チェーンReliance Retail(リライアンス・リテール)は1年前、Future Groupの小売・卸売事業と物流・倉庫事業を34億ドル(約3870億円)で買収することで同社と合意したと発表した(CCIはインド2大小売チェーン間の取引を承認している)。

事態がややこしくなったのは、その直後からだ。AmazonはFuture Groupを契約違反で訴え、Future Groupへの先行投資の権利があると主張して、Future GroupとReliance Retailの取引停止を求めてシンガポールの仲裁センターに申し立てた。この問題はインドの最高裁にまでおよび、最高裁は8月に取引停止というAmazonに有利な判決を下した

当初、AmazonとFuture Groupの取引を承認していたCCIは、Future Groupからの申し立てを受けて再度審査を開始した。

「フォームIの項目8.8に基づく開示要求に対して、Amazonが関連する重要な文書を隠蔽した行為は、法45条1項(c)に反する 」とCCIは現地時間12月17日に59ページにわたる命令を出した[H/T ロイターのジャーナリストAditya Kalra(アディティア・カラ)氏]。

60日以内の罰金支払いを求められたAmazonは、命令をレビューしている、と声明で述べた。

「我々はインド競争委員会が下した命令をレビューしており、次のステップについては今後決定します」と、広報担当者はTechCrunchに語った。

命令の数日前に、Amazonはインドの反トラスト機関に、Future Groupとの2019年の取引を取り消せば外国人投資家にネガティブなシグナルを送り、インド最大の小売チェーンを所有するRelianceが「さらに競争を制限する」ことを可能にすると警告していた

インドの数百万の小売業者を代表するロビー団体、全インド商業者連合(Confederation of All India Traders)は、CCIの命令は「画期的なものであり、Amazonはその不正行為と、法律や規則の継続的な違反とともに、あらゆるレベルでの多くの嘘を完全に露呈した」と述べた。

画像クレジット:NOAH SEELAM / AFP Photo / Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Nariko Mizoguchi

印モディ首相のツイッターアカウントが「一時的に危険にさらされていた」と発表

インドのNarendra Modi(ナレンドラ・モディ)首相のTwitterアカウントが現地時間12月12日に「一時的に危険にさらされた」と首相官邸が発表した。

モディ首相のアカウント(ハンドルネーム「@narendramodi」)は、インドがビットコインを法定通貨として正式に採用したことを午前0時過ぎにツイートしたが、発表のタイミングに加え、インド政府はここ数カ月、暗号資産を規制する厳格な法律を導入することを示唆していたため、アカウントハッキングの疑いが持たれている。2021年11月末、Nirmala Sitharaman(ニルマラ・シタラマン)財務大臣は、インド政府がビットコインを国内の通貨として認める提案はしていないと述べていた。

関連記事:インド政府が「一定の例外」を除き「すべての民間暗号資産」を禁止する法案提出へ

その後、削除されたツイートには、怪しげなウェブサイトへのリンクが含まれており、インド政府がいくらかのビットコインを購入し、国民に配布する予定だと書かれていた。

首相官邸は現地時間12月11日に、モディ首相のアカウントは完全に保護されており、その期間中に共有されたツイートは「無視しなければならない」とツイートした。

モディ氏はTwitterで7300万人超のフォロワーを持っていて、Twitterで最も人気のあるアカウントの1つだ。Twitterと首相官邸によると、Twitterは今回の動きに気づいた時点で、アカウントを保護するために必要な措置を取ったとったとのことだ。

誰がアカウントをハッキングしたのかは明らかではない。また、リンク先の怪しげなブログは、公開時点ではアクセスできなかった。

画像クレジット:T. Narayan / Bloomberg / Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Nariko Mizoguchi

インドのレイヤー2ブロックチェーン「Polygon」への投資をVCが検討中

Sequoia Capital India(セコイア・キャピタル・インド)、Steadview Capital(ステッドビュー・キャピタル)をはじめとする数多くの投資家が、Ethereum(イーサリアム)互換ブロックチェーンネットワークを構築、接続するためのフレームワークを運営するPolygon(ポリゴン)へのトークン購入を通じた出資を検討している、と本件に詳しい3つの筋から情報を得た。

投資家らは5000万から1億5000万ドル相当のトークンを購入しようとしている、と匿名を条件に情報筋は言った。この種のトークン取引では一般的だが、投資家はコインをやや割引された価格で購入できる(過去1カ月間のMATICの平均価格に対して20%割引、と私は聞いている)。

交渉は進行中のため、条件は変わるかもしれない。先週は誰からもコメントがなかった。

Polygonは以前Matic(マティック)の名前で知られていた会社で、最も人気のあるレイヤー2ソリューションとしての地位を確立してきた。同社の時価総額は140億ドル(約1兆5900億円)以上で、1日に750万件以上の取引を処理し、数千の分散型アプリが高額な手数料を払うことなくEthereumを決済レイヤーとして使用することを可能にしている。

Polygonは、Aave(アーベ)、Sushi Swap(スシ・スワップ)、Curve Finance(カーブ・ファイナンス)といった代表的優良プロジェクトを擁し、最大級のデベロッパーエコシステムを作り上げてきた(一部のレイヤー1のブロックチェーンと比べても引けを取らない)。

画像クレジット:Polygon

この数年、南アジア市場の著名ベンチャーキャピタルの支援を受けることに苦闘してきたインド拠点のPolygonにとって、1件の投資が同社に対する投資家の認識を変えるだろう(インドの多くのVCも、数四半期前までWeb3分野を積極的に追いかけていなかったことも注目に値する)。さらにPolygonは、弱気サイクルの際に初期出資者の一部が資金の返還を求めたという事例が少なくとも1件ある、と状況に詳しい人物2名が言っていた。

同社はいくつかの投資家に資金を返還し、生き延びた。「それはPolygonチームのテーマの1つです。彼らの忍耐強さはレベルが違います」と元従業員の1人は言った。

Polygonは2021年、起業家で投資家のMark Cuban(マーク・キューバン)氏の支援を受け、Ethereumの支配が続くことに期待する何十というサイドチェーンやロールアップネットワークの1つとして、Polkadot(ポルカドット)やMulticoin Capital(マルチコイン・キャピタル)とA16z(アンドリーセン・ホロウィッツ)の出資を受けているSolana(ソラナ)など、多数のレイヤー1プロジェクトがひしめく中、この生まれたばかりで急成長中のデベロッパー・エコシステムでの成功を伺っている。

2021年、暗号資産ポッドキャストのBanklessで、Polygonの共同ファウンダーであるSandeep Nailwal(サンディープ・ナルワール)氏は、現在のWeb3デベロッパーエコシステムはEthereumを中心に回っており、ネットワーク効果はなくならないと期待していると語った。同じポッドキャストでナルワール氏は、もう1人の共同ファウンダーであるMihailo Bjelic(ミハイロ・ビェリック)氏とともに、Polygonは今後も提供サービスをさらに拡大してブロックチェーン基盤を作っていくつもりだと語った。

画像クレジット:Polygon

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(文:Manish Singh、翻訳:Nob Takahashi / facebook

LinkedInがヒンディー語サポートを開始、インドの5億人にリーチ目指し

インドの人口13億人のうち、英語を話す人は20%にも満たない。しかし、世界最大のプロフェッショナル向けソーシャルネットワークであるLinkedIn(リンクトイン)は、これまで世界第2位のインターネット市場である同国で、このひと握りの人々のニーズにしか応えていなかった。しかしインド時間12月2日、Microsoft(マイクロソフト)が所有する同サービスは、その状況を変え始めていると発表した。

LinkedInは、同社のソーシャルネットワーク上でヒンディー語への対応を開始したと発表した。ヒンディー語は、インドでは5億人以上、世界では6億人以上が話す、あるいは理解する言語であり、同SNSでサポートされる最初のインド系言語となる。

25の言語に対応している同社によると、LinkedInウェブサイトとモバイルアプリで、ユーザーは自分のフィードやプロフィール、メッセージにヒンディー語でアクセスできるようになるとのこと。また、ユーザーはLinkedInのデスクトップおよびモバイルアプリを通じ、ヒンディー語でコンテンツを作成できるようになるという。

インドはいくつかのグローバルサービスにとって主要な市場だが、LinkedInはこの国に深く浸透することができずにいる。分析会社のSimilarWebによると、LinkedInが1カ月間に獲得する13億以上のアクセスのうち、インドが占める割合はわずか6%強だという。LinkedInによると、インドには8200万人以上のユーザーがおり、そのうち2000万人以上が過去3年間にサービスに参加している。LinkedInの世界的なユーザー数は8億人を超える。

一方で、LinkedInと同じ問題に取り組み始めているスタートアップもひと握り存在している。インドでの仕事探しを支援している創業2年目のスタートアップ「Apna」は、2カ月前にインドで最も若いユニコーンとなった。インドの複数の言語でアプリを提供しているこのスタートアップは、9月時点で毎月1800万件以上の就職面接を促進しており、最近行った調査で、インドのユーザーの57%が英語よりも現地語のインターフェースを好んで使うことがわかったとしている。

トラクション以外にも、LinkedInはインドでトップの役職に就く人材を維持するという課題にも直面している。過去4年間で、少なくとも3人の異なる人物がインドでのLinkedInトップの仕事を任されている。その連鎖は、現在Notion(ノーション)のCEOであるAkshay Kothari(アクシャイ・コタリ)が2018年にLinkedInインドのトップ職を辞任したことから始まった。

また、2日の発表は、Microsoftが世界最大のインターネット市場である中国でLinkedInを閉鎖し、同社の重要なソーシャルサービスをジョブボードに置き換えてから2ヶ月も経っていないタイミングでのことだ。

関連記事:マイクロソフトがLinkedInを中国市場から撤退

LinkedInのインド地域マネージャーであるAshutosh Gupta(アシュトシュ・グプタ)氏は投稿でこう述べている。「インドでは、LinkedInは、人々がつながり、学び、成長し、パンデミックやこの新しい仕事の世界で採用されることを支援するミッションクリティカルな存在です。ヒンディー語に対応したことで、より多くのメンバーや顧客が、コンテンツ、仕事、ネットワーキングを通じて、プラットフォームからより大きな価値を引き出し、自分が使いやすい言語で自己表現することができるようになりました」。

LinkedInは、今後数カ月の間に、ヒンディー語を話すプロフェッショナルが利用できる求人情報の幅を業種を問わず広げていくことに取り組むと述べている。他にも、今後数週間のうちにヒンディー語のパブリッシャーやクリエイターを増やし、プラットフォーム上でのヒンディー語によるエンゲージメントを高めることも検討している。

画像クレジット:Smith Collection/Gado / Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Aya Nakazato)

インド政府が「一定の例外」を除き「すべての民間暗号資産」を禁止する法案提出へ

インドは冬の会期の立法議題によると、国内の「すべての民間暗号資産(仮想通貨)」を禁止する法案の提出、評価、施行を計画している。

インド政府は現地時間11月23日夜、提案されている法律は、暗号資産の基盤となるテクノロジーとその応用を促進するために「一定の例外」を認めると述べた。

この法案は「Cryptocurrency & Regulation of Official Digital Currency Bill 2021」と呼ばれ、同国の公式デジタル通貨の創設に向けた「促進的な枠組み」も構築すると、立法議題は付け加えている。

この法案の説明は、ニューデリーが前回の会期で挙げたものと同じであることは指摘しておくべきだろう。国会の冬期会期は11月29日から始まる。

インドの議会は数四半期前から、暗号資産取引のリスクを議論し、中央政府が支援するデジタル通貨を試行している。

株式市場やその他の資産クラスに投資したことのないインド人の多くが、ここ数四半期の間に暗号資産の取引を始めており、一部の人々の間では資産を失うことになるのではないかという懸念が広がっている。

同国内の暗号資産取引所では、2021年に入ってから取引量やユーザー数が増加し、著名な投資家から記録的な資金を調達している。B Capitalが支援するCoinDCXと、a16zやCoinbase Venturesが支援するCoinSwitch Kuberは、2021年ユニコーンになった。

インドのNarendra Modi(ナレンドラ・モディ)首相をはじめとする複数の議員や業界関係者が、暗号資産分野や最近の動向について話し合うために、このところ何度か会合を開いている。

この件に詳しい情報筋によると、インドの少なくとも1人の大臣が最近、著名なベンチャーキャピタリストと会談し、中国が暗号資産の取引と採掘を禁止する決定をしたことを受けて、インドがイノベーションを支援する法律を策定する可能性があることを示唆した。

一方で多くの議員は、暗号資産取引所が掲載する広告の性質についても懸念を示している。その会議では、暗号資産に投資することで消費者に荒唐無稽な利益を約束するこれらの「無責任な広告」は、国内の若者を惑わすものであり、止めなければならないというコンセンサスが得られたと、TechCrunchは先に報じた。

伝説的な存在であるAmitabh Bachchan(アミターブ・バッチャン)氏をはじめ、Ayushmann Khurrana(アーユシュマーン・クラーナー)氏、Ranveer Singh(ランヴィール・シン)氏など、同国最大のブロックバスターに複数出演しているボリウッドのスターたちが、テレビや新聞の広告で暗号資産取引を宣伝している。

また、議員たちは、マネーロンダリングやテロ資金調達のために暗号取引の手段が悪用される可能性についても懸念を示している。

インド準備銀行(中央銀行)であるReserve Bank of India(RBI)のShaktikanta Da(シャクティカンタ・ダス)総裁は、先に暗号資産の問題についてもっと深い議論をする必要があると述べた。

「中央銀行が、マクロ経済と金融安定の観点から深刻な懸念があるというとき、そこにははるかに深い問題が含まれています」と、ダス氏はあるイベントで述べた。「これらの問題について、公共の場で真剣で十分な情報に基づいた議論を目にすることはまだない」とも。

画像クレジット:Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Aya Nakazato)

ByteDanceがインドでのEdTech事業から撤退へ

ByteDance(バイトダンス)がインドでのEdTech事業を停止すると、同社はインド時間11月22日に現地チームに通知したと、この件について直接知る2人の情報筋が語った。

この決定は、インドのチームを欧州のEdTechチームと連携させることも検討した、数週間にわたる話し合いの結果であると関係者は述べている。関係者の1人は、全員とは言わないまでも、ほとんどの従業員が解雇されるだろうと述べている。EdTech部門は、インドで30数名を雇用していた。

ByteDanceの主力製品であるTikTok(ティックトック)は、2020年にインドで禁止されたが、同社の少なくとも2つの事業(教育学習アプリのSnapsolveと音楽ストリーミングサービスのResso)は、インドで引き続き運営されている。ByteDanceは、2020年にインドの従業員の多くを削減したが、同国での音楽事業やEdTech事業のために人材を雇用し続けていた。

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しかし、この件に詳しい関係者によると、両ブランドとも国内では控えめな姿勢を貫いており、従業員はこれらの事業について公に話さないように忠告されているという。

Doubtnut(ダウトナット)と競合するSnapSolveは、6年生から12年生(日本の高校3年生)までの生徒が、数学問題の写真を撮ってアップロードすることで、その問題の解き方を見つけることができるアプリだ。Doubtnutには、Sequoia Capital IndiaやJames Murdoch(ジェームズ・マードック)氏のLupa Systemsが出資している。

ByteDanceは、最近では10月の時点でインドのEdTech事業のためにいくつかの新しい職務を掲示していた。同社にコメントを求めたが、回答は得られていない。

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画像クレジット:VCG / Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Dragonfly)

アマゾンのマーケットプレイスを使ったインドのマリファナ密輸事件で州警察が同社幹部を起訴

インドのマディヤ・プラデーシュ州の警察は現地時間11月20日、マリファナの密輸にeコマースマーケットプレイスが利用された疑いがある事件で、Amazon Indiaの上級幹部を起訴したと発表した。

警察は、何人の幹部を起訴したか明らかにしなかったが、捜査の中で事実関係が判明したため、同国の麻薬法に基づいてAmazon Indiaの幹部を被告人としたと述べた。

マディヤ・プラデーシュ州の警察は先週、20kgのマリファナを所持していた男2人を逮捕し、男たちはAmazon Indiaのウェブサイトを利用してマリファナを密輸していたと発表した。

Amazonは先週、当局の捜査に協力していると述べていた。しかし同州の内務大臣は今週、アマゾンは捜査に協力していないと話した。

Amazon Indiaの広報担当者はTechCrunchに対し「当社はコンプライアンスに関して高いハードルを設けており、契約上、当社の販売者はamazon.inで商品を販売する際、適用されるすべての法律を遵守することが求められます。当社は、インドでの販売が法律で禁止されている商品の掲載と販売を許可していません」と述べた。

「しかし、販売者がそのような商品を出品した場合、仲介者として当社は法律に基づき必要な措置を講じます。今回の問題は当社に通知され、現在調査中です。進行中の調査において、捜査当局および法執行機関への全面的な協力と支援を約束し、適用される法律を完全に遵守することを誓います」。

Amazonにとって、インドは重要な海外市場だ。同社はインドでの事業に65億ドル(約7410億円)超を投資してきた。同社は現在、インドで独占禁止法の調査を受けており、また、インド最大の小売チェーンであるFuture RetailとReliance Retailが関係する数十億ドル(数千億円)規模の取引でも争っている最中だ。

画像クレジット:NOAH SEELAM / AFP / Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Nariko Mizoguchi

インドが高利益を約束する無責任な暗号資産の広告禁止を検討

インドのNarendra Modi(ナレンドラ・モディ)首相と複数の関係者が現地時間11月13日に行った会議の概要をまとめたメモによると、インド政府は、顧客にかなりの利益を約束し、そのような取引の不安定な性質について透明性を持たない暗号資産取引所による広告を禁止すべきだと「強く感じている」という。

記者団に共有されたメモによると、無責任な広告が国内の若者を惑わせており、中止しなければならないというコンセンサスが、政府を含む複数の関係者によって得られた。

ここ数週間、Andreessen Horowitzが支援するCoinSwitch KuberやB Capital Groupが支援するCoinDCXなどの大手暗号資産取引所は、多くの個人が非常に無責任だとみなす広告を打ち出している。

現在、暗号資産とその取引を監督する公式な枠組みがないインドの議員らは、業界の進むべき道を策定すべく、ここ数四半期に複数の利害関係者と対話を行ってきた。

こうした動きは、ビットコインやその他の暗号資産を人生で初めて購入する人がインドでますます増えていることを受けてのものだ。伝説的なAmitabh Bachchan(アミタブ・バッチャン)氏や、インド最大のいくつかのヒット作品に出演しているRanveer Singh(ランヴェール・シン)氏など、ボリウッドのスターたちがここ数週間で暗号資産取引を推進している。

その一方で、CoinSwitch KuberとCoinDCXは、若者が情報に基づいた投資判断ができるようなコンテンツを提供するために、ポッドキャストやその他のコラボレーションを業界関係者と開始した。

また、インドの議員らは、暗号資産取引手段がマネーロンダリングやテロ資金調達に悪用される可能性について懸念を示してきた。

これを抑制するために政府関係者は、暗号資産取引所に対して顧客の完全なKYC(本人確認)の実施を要求する可能性を示している。ほとんどの暗号資産取引所は先回りしてこの要求を満たしていて、一部の取引所はユーザーが自分のトークンやコインをプライベートウォレットや他の取引所に移動することを禁止している。

しかし、少なくとも当面の間、インド政府が暗号資産に関与しようとしているのはその程度かもしれない。

知名度の高いある政治家が今月初め、業界の幹部にブロックチェーン技術をめぐるイノベーションを歓迎する法律を国が打ち出し、インドのプロジェクトへの外国からの投資に前向きであることを示したと、この件を直接知る人物がTechCrunchに語っている。

中国政府が暗号資産取引を取り締まっていることを受けて、このような潜在的な動きに対する政府の確信が強くなっていると、情報筋は述べた。この人物は問題が非公開であることを理由に匿名を要求した。

11月13日のメモでは、政府は「ブロックチェーンが進化する技術であることを認識しており、それゆえに政府は注意深く見守り、積極的な措置を取る」と伝えられている。

画像クレジット:Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Nariko Mizoguchi

ソフトバンクは今年インドに約3420億円投資、2022年には最大1.1兆円の可能性

ソフトバンク・インベストメント・アドバイザーズのCEOであるRajeev Misra(ラジーヴ・ミスラ)氏は、ソフトバンクグループが2021年にインド企業に30億ドル(約3420億円)を投資しており「適切な企業」を「適切な評価額」で見つければ、2022年には同国に50億〜100億ドル(約5700億〜1兆1400億円)を投資できると述べた。世界第2位のインターネット市場であるインドに対するトップの投資会社の強気な姿勢を示す最新例だ。

「適切な企業を見つければ、2022年に50億〜100億ドルを投資するかもしれません」とミスラ氏は11月11日のバーチャル会議で述べ、ソフトバンクが「適切な評価額で」そのような機会を模索する、とも付け加えた。

ミスラ氏は、同社が中国への投資のペースを落としているとしながらも、アジア経済が世界のAIの主要な中心地であることから、今後も中国にとどまり続けると述べた。

世界第2位の人口を抱えるインドでは、多くのグローバル投資家が初期の勝者を探して過去10年間に数百億ドル(数兆円)を投資してきた。Tiger Global、ソフトバンク、Falcon Edge Capital、Sequoia Capital Indiaが積極的に案件を発掘し、過去最高の評価額で企業を支援したことで、2021年のディールフローは大幅に増加した。

特にTiger Globalは、2021年インドでスタートアップ20数社を支援し、その多くはまだ事業の初期段階にある。2021年初めにTiger Globalは株主に対し、新しいファンドではインドを最重要視すると述べたと報じられている。

ここ数年、ソフトバンクはインドに注力してきた。ミスラ氏は、かつては投資を正当化することが困難だったインドにおいて「驚くべき好転」があったと述べた。

ソフトバンクは、インドの重要なレイルロードを建設するために、多くの若いインドのスタートアップの形成をサポートした。その投資先には、決済サービスのPaytmや格安ホテルチェーンのOyoなどがあり、いずれも新規株式公開を申請した

また、2018年にWalmartに過半数の株式を売却したFlipkartの支援者にもなった。ソフトバンクはその後、Flipkartにさらに資本を投入している。同じくソフトバンクが支援している配車サービス大手Olaも、2022年には公開市場を開拓する予定だ。「テック系のIPOには多くの需要が埋もれています」とミスラ氏は話した。

2021年、インドで過去最多の30億ドルを投入したソフトバンクは引き続き、多くのスタートアップへの投資を検討している。

ミスラ氏は、ソフトバンクがインドでフォーカスしている主要なテーマの1つとしてフィンテックを挙げた。同氏は、ブルームバーグが開催したバーチャル会議で、インドが5兆ドル(約570兆円)規模の経済大国になるという目標を達成するためには、金融分野でイノベーションを起こすことが重要だと述べた。

画像クレジット:Drew Angerer / Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Nariko Mizoguchi