日本でも展開する韓国のクリエイター系オンライン学習プラットフォーム「CLASS101」が約28.5億円調達

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大で急速にあらゆるものがオフラインからオンラインモードへと切り替わり、クリエイターエコノミーも好転している。クリエイティブのプロたちは、安定した収入とチャンスを得られるCLASS101などのオンライン教育プラットフォームを通じて自分の才能や知識を収益化する手段を求め続けている。

ソウルを拠点とするオンライン学習プラットフォームのCLASS101は米国時間9月2日、韓国、米国、日本での成長を加速するためのシリーズBで300億ウォン(約28億5000万円)を調達したと発表した。

このシリーズBを主導したのはGoodwater Capitalで、以前に支援していたStrong Ventures、KT Investment、Mirae Asset Capital、Klim Venturesも参加した。

2019年にCLASS101はシリーズAで120億ウォン(約11億4000万円)を調達した。このラウンドを主導したのはSoftBank Ventures Asiaで、Mirae Asset Venture Investment、KT Investment、Strong Ventures、SpringCampが参加した。

CLASS101の共同創業者でCEOのMonde Ko(コ・モンド)氏はTechCrunchに対し、今回の資金で人材を雇用し、韓国の事業の他米国と日本の市場も拡大すると話した。

コ氏と共同創業者4人は2018年にCLASS101を創業した。コ氏によれば、2015年に創業した家庭教師サービスプラットフォームからのピボットだったという。現在は350人の従業員がいる。

コ氏は「我々はクリエイターが才能を収益化する支援をこれからも続けると同時に、クリエイターが我々のプラットフォームを通じてグッズやデジタルファイルなどの商品を販売できるようにすることで収入源を増やしていきます」と述べた。

同業他社との差別化についてコ氏は、CLASS101は必要なツールや教材を揃えた「クラスキット」を受講者に配送することだという。

同社は韓国でイラスト、クラフト、写真、料理、音楽など多岐にわたるジャンルで2000以上のクラスを提供している。米国には約230クラス、日本には約220クラスがある。2021年8月現在、登録しているクリエイターは約10万人、登録ユーザーは300万人だ。

同社は2019年に米国に、2020年に日本に進出した。2020年には韓国で13歳以下の子どもを対象にしたオンラインクラスを開設した。

Goodwater Capitalの共同創業者でマネージングパートナーのEric Kim(エリック・キム)氏は「CLASS101はPatreonとYouTubeの利点を組み合わせ、クリエイターに合わせた支援を提供すると同時にユーザーの『学びのニーズ』を満たしています」と述べた。さらに「個人が自分の情熱を重視し本当に楽しみつつそれで生計を立てるという経済的な現象において」最も成長の早い企業だとした。

関連記事
大学の入門コースをオンラインで提供、単位も取得できるOutlier.orgが32億円調達、コロナ禍で需要増大
オンライン生放送学習コミュニティ「Schoo」など社会人教育SaaSのスクーが約7億円のシリーズD調達
個人のキャリア形成を支援する計68の有料サービスをまとめた「有料キャリア支援サービス カオスマップ 2021年版」が公開
画像クレジット:Class101

原文へ

(文:Kate Park、翻訳:Kaori Koyama)

TikTokのCreator Marketplace APIでマーケターは1次データのアクセスし自社に最適なクリエイターが探せる

TikTok(ティックトック)は、ブランドや広告代理店が同社のサービスを使ってインフルエンサーと連携しやすくするサービスを開始する。同社は、「TikTok Creator Marketplace API」(ティックトック・クリエイター・マーケットプレイスAPI)を新たに提供する。マーケティング会社がTikTokの社内向けインフルエンサーマーケティングプラットフォームであるCreator Marketplaceを直接統合できるようにするAPIだ。

2019年末に公開されたCreator Marketplaceウェブサイトを使って、マーケターは自社のブランドキャンペーンに最適なTitTokパーソナリティーを見つけて、キャンペーンの制作、管理、効果の追跡ができている。

新しいAPIによって提携マーケティング企業は視聴者層、成長トレンド、ベストパフォーマンスビデオ、キャンペーンのリアルタイムレポーティング(ビュー、いいね!、シェア、コメント、エンゲージメントなど)に関するTikTokのファーストパーティーデータ(1次データ)を初めてアクセスできるようになる。

取得したデータは自社のプラットフォームに持ち込んで、顧客に提供している将来予測の強化に利用できる。

TikTokは同APIを9月後半まで正式発表しないが、アルファパートナーには早期利用結果の公表を認めている。

パートナーの1社であるCaptiv8(キャプティブ・エイト)は、同社初のTikTokキャンペーンであるNRF top 50 retailer(NRF小売業トップ50)で新APIをテストした。小売業者は新しいキャンペーンに起用する多様で包括的なTikTokクリエイターを見つけること、さらには自社独自のTokTokチャンネルを作ることを希望している。Captiv8によると、ブランド付きコンテンツは1000万近いビューを獲得し、キャンペーンはいくつかの主要指標が「著しく増加」し、実績はNielsen(ニールセン)の平均を上回った。親密度(平均+4%)、購入意志(+7%)、推奨意志(+9%)などだ。

画像クレジット:TikTok Creator Marketplaceウェブサイト

現在Captiv8は、TikTokのAPIを使って視聴者層情報を取得することで、インフルエンサーの紹介と活性化を集約し、ブランド付きコンテンツの強化とキャンペーン実績のモニターを行うツールを提供している。実績のモニターに関して、同社はTikTok Creator Marketplace APIを使ってリアルタイム指標を取得できる。これは、Captiv8がTikTokのファーストパーティーデータをアクセスしている数少ない企業になった結果だ。

これも早期アルファパートナーであるInfluential(インフルエンシャル)も新API活用の情報を公開しており、視聴者層、成長トレンド、ベストパフォーマンスビデオなどのファーストパーティデータを利用して、同社顧客ベースのFourune 1000ブランドが自社、外部両方の広告キャンペーンに最適なクリエーターをみつける手助けをしている。

同社と仕事をしたパートナーの1社であるDoorDash(ドアダッシュ)は、Influentialの協力を得てTikTokでいくつかのキャンペーンを実施した。DoorDashはMcDonald’s USA(米国マクドナルド)が2021年実施予定のいくつかの新規キャンペーンにも協力する予定で、同チェーンの新製品、Crispy Chicken Sandwich(クリスピーチキン・サンドイッチ)や復活するSpicy McNuggets(スパイシー・マックナゲット)などが対象だ。

その他の早期アルファパートナーには、Whalar(ウェーラー)とINCA(インカ)がある。後者による統合は、2021年2月に発表されたTikTokのWPPとの国際パートナーシップの一環だ。この提携によってWPP代理店は新しい広告プロダクト・マーケティングAPIや新しいAR機能を早期利用できる。

クリエーターのマーケットプレイスは、大規模なインフルエンサーコミュニティをもつソーシャルメディアプラットフォームにはよく見られるようになり、オンライン消費者向け広告の標準的方法の1つになりつつある。若い世代に対しては特にそうだ。現在Facebook(フェイスブック)はBrands Collabs Manager(ブランドコラボマネージャー)をFacebookとInstagram(インスタグラム)向けに提供している。YouTube(ユーチューブ)にはBrandConnect(ブランドコネクト)があり、Snapchat(スナップチャット)は最近、ブランドとLens(レンズ)クリエーターをつなぐマーケットプレイスを発表した。この種の組織内プラットフォームは、ブランドのROI(投資利益率)にとって重要な指標の信頼できるデータを提供することでマーケターが幅広いインフルエンサーコミュニティの協力を得やすくする。インフルエンサー自身が報告するデータに頼ったり、マーケターが自分で収集する必要がない。キャンペーンが始まると、マーケターは提携クリエーターの成果を比較して将来の活動に活かすことができる。

TikTokは現時点でこの新APIの正式発表は行っておらず、まだテスト段階だとTechCrunchに語った。

「クリエイターは当社プラットフォームの生命線であり、私たちは彼らがブランドとつながり協力しやすくする方法を常に考えています。自社のメッセージを正しく伝えられる多様なクリエイターをブランドが発見して協力を得る手助けをする信頼できるパートナーのエリート集団と仕事ができることを大いに喜んでいます」とTikTokのエコシステム・パートナーシップ責任者Melissa Yang(メリッサ・ヤン)氏が選ばれたマーケティングパートナー向けに提供した声明で語った。

関連記事
TikTokがティーンエイジャーの親向けに教育リソースを提供、ユーザー保護強化で
TikTok親会社のByteDanceがVRハードウェアスタートアップPicoを買収
TikTokが「牛乳ケースチャレンジ」の動画を禁止、危険性からユーザーを守るため

画像クレジット:AaronP/Bauer-Griffin/GC Images / Getty Images

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:Nob Takahashi / facebook

Twitterが有料サブスク「Super Follows」を米国で開始、数週間内にグローバル展開

Twitter(ツイッター)は6月から申し込みを受け付けていたプレミアムなサブスクSuper Followsの提供を米国時間9月1日に開始した。

2月に発表していたこの機能では、ユーザーはお気に入りのアカウントを月額料金を払って購読し、特別なコンテンツにアクセスできるようになる。さまざまなソーシャルプラットフォームで収益化のオプションが増えつつあるが、クリエイターにとってはそこにまた1つツールが加わった格好だ。

関連記事
ツイッターがクリエイターのための収益化ツール「Super Follows」「Ticketed Spaces」を導入
Twitterが同社初となる有料クリエイターサブスク機能「スーパーフォロー」発表、サービスの構造が劇的に変わる可能性

このサービスを利用できるアカウントは、Super Followsサブスクの月額料金を2.99ドル(約330円)、4.99ドル(約550円)、9.99ドル(約1100円)から選んで課金できる。この価格は有料ニュースレターとほぼ同程度だ。クリエイターは一部のツイートを有料購読者だけに公開することができ、その一方で通常のツイートで無料フォロワーにもリーチし続けられる。

画像クレジット:Twitter

有料の購読者には特別のSuper Followerバッジが付けられ、ツイートの海の中で無料フォロワーとは区別される。バッジはリプライに表示され、Super Followerはサポートすることを選んだアカウントと直接やり取りできるようになる。Super Followsを利用しているアカウントは、プロフィールページにSuper Follows専用ボタンが表示される。

Super Followsは誰でも使えるわけではない。当面、申し込み制となっていてウェイトリストがある。申し込みはアプリのサイドバーにある収益化オプションから行える。ただし、フォロワー1000人超を抱え、過去1カ月に25回超のツイートをしている米国拠点のユーザーのみが申し込める。

米国とカナダ拠点のiOS Twitterユーザーは9月1日から一部のアカウントをSuper Followできるようになり、今後数週間以内にグローバルのユーザーにも提供される。クリエイターの側では、Super Followsは差し当たってiOSでのみ利用可能だが、Androidとデスクトップも「間もなく」サポートされる。

Super Followの収入は標準的なものとなるが、Apple(アップル)やGoogle(グーグル)がアプリ内購入手数料として30%を徴収するとTwitterは話す。Twitterは、Super Followsを通じた売り上げに対し、最初の5万ドル(約550万円)までは手数料として3%を徴収する。これから活動を始めようとしているアカウント、あるいは有料のTwitter機能を他のクリエイター収入を補完する方法として活用している人にとって思いやりのある設定だ。売り上げが5万ドルを超えると、Twitterの取り分は20%になる。

Twitterにとって、Super Followsは一般提供につなげる初の収益化実験ではない。同社は5月、Cash Appや他の決済プラットフォームの統合を通じてアカウントが1度限りの支払いを受けられるTip Jarを導入した。テストは差し当たって「クリエイター、ジャーナリスト、専門家、非営利団体」などの対象アカウントに限定して行われている。

8月22日の週には、6月に有料のオーディオルーム機能に申し込んだユーザー向けにTicketed Spacesを導入した。Ticketed SpacesでのTwitterの手数料はSuper Followsと同じ設定で、ユーザーは高機能なチケット発行機能であるTicketed Spacesで1〜999ドル(約110〜11万円)の間で課金できる。

長期間のプロダクト停滞を経て、Super FollowsはTwitterの一連の動きの最新のものとなる。しかし同社はこの12カ月、失敗したFleetsのリリースと提供停止から、導入の兆しが見られる多くの人が何年もの間求めていたいじめ防止機能のようなものに至るまで、忙しくしていた。

ユーザーがプレミアムなコンテンツを提供して課金できるようにすることは、Twitterにとってかなり大きな変化だ。物いう株主がCEOのJack Dorsey(ジャック・ドーシー)氏を追放すると脅すまで、同社はほぼ動かなかった。また、コンテンツ制作でユーザーが稼げるようにするツールを多くのプラットフォームが加えるのにともない、熱が高まっているクリエイター分野への参入もTwitterにとっては大きな動きであり、クリエイターが継続して利用しそのプロセスで収入を生み出せるよう維持することが理想だ。

関連記事
ツイッターが有料の「チケット制スペース」展開をiOSで開始
最後のフリートを急げ!ツイッターの消滅型ストーリー機能がもうすぐ終了
画像クレジット:Twitter

原文へ

(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Nariko Mizoguchi

【コラム】アダルト系SNS「OnlyFans」の性的コンテンツ禁止でクリエイターは「権利章典」について語り出す

性的に露骨なコンテンツを禁止するというOnlyFansの決定に端を発して、テック企業、コンテンツガイドライン、セックスワークをめぐる重要で見過ごされがちな会話が再燃している。しかし、こうした議論の意味するところは、1つのプラットフォームと1つの周縁化されたグループだけにとどまらない。

これは、クリエイターがコンテンツを共有してフォロワーやファンと関わることを可能にする方法に対して、プラットフォームが巨大なコントロール権を有しているという、コンテンツクリエイターにとっての壊れたエコシステムを示唆している。これに対応して、クリエイターたちは分散化し、複数のプラットフォームへのリーチを広げ、オーディエンスを引き連れている。

そうすることで、クリエイターは、これらのプラットフォームにどのような権利を組み込みたいかを定義する機会も得ている。

歴史は繰り返す

クリエイターが個々のプラットフォームから締め出されるのは目新しい話ではない。OnlyFansのポリシー変更について、2018年にTumblrがアダルトコンテンツを禁止した動きと比較する向きがあるが、これはYouTubeにとっても継続的な問題であり、LGBTQユーチューバーのグループを含むいくつかのコミュニティは、プラットフォームが彼らを非収益化アルゴリズムで標的にしていると非難している。

OnlyFansを含むこれらのプラットフォームの多くは、特定の種類のコンテンツを許可する際の障壁として支払いパートナーのポリシーを挙げている。この領域における主要な論争として最も初期のものは、PayPalが2010年にWikiLeaksを禁止した時に見られた。

こうした事象はいずれもクリエイターとフォロワーの怒りを買ったが、それはエコシステム全体の問題を示唆するものであり、必ずしもプラットフォーム自体を非難するものではない。

結局のところ、これらのプラットフォームは、クリエイターがオーディエンスを構築し、ファンと関わる機会を提供してきたのである。しかし一方で、これらのプラットフォームは、規制上のリスクや評判上のリスクから自らを守るためのポリシーを整備する必要もあった。

これは、すべてのガイドラインやポリシーが悪いということではない。それらは思慮深いガイドラインの下で、ポジティブで安全なコミュニティを醸成し、管理する役割を果たしている。しかし、これらのプラットフォームをコンテンツとエンゲージメントで活性化するクリエイターに損害を与え、彼らをプラットフォームから切り離すという犠牲を払うべきではない。問題の核心は、クリエイターが個々のプラットフォームに依存しており、ポリシーの変更に対して常に脆弱で、プラットフォーム間のオーディエンスと収益化の移行という痛みをともなう作業を余儀なくされることにある。

そして最終的には、有意義なコンテンツを作成し、コミュニティと関わり、信頼できる生計を得る能力が失われてしまう。

クリエイターのプラットフォームに対するコントロール力がますます失われていく中、一部のクリエイターたちは、オーディエンスからの独立した直接的な収益化を分散した方法によって可能にする、代替的な選択肢を模索し始めている。

分散化、収益化

ファンから直接収益化するモデルは、クリエイターたちが長年頼りにしてきた従来の広告ベースのプラットフォーム主導モデルをすでに置き換えつつある。筆者はPatreonに在籍していた時、コントロールとオーナーシップをクリエイターの手に委ねることで、より持続可能で、公正で、活気のあるクリエイターエコノミーが構築される様子を目にした。Substackはライターにも同様に強力な金融ツールを提供しており、クリエイターに奉仕する企業がここ数年にわたって増え続けている。

課題は、これらの企業の多くが、過去のプラットフォームを無力にした既存のシステムに依存しながら、テイクレート(手数料などの割合)と収益配分が必要なビジネスモデルを持っていることである。多くの点で、クリエイターエコノミーは、クリエイターとファンのインタラクションの次の段階を構築するために、新しいインフラストラクチャとビジネスモデルを必要としている。

適切なアプリケーションであれば、暗号資産により、クリエイターがどのように収益化し、ファンと関わり、プラットフォームとパートナーを組むかについてのプレイブックを書き換えることができる。そのピア・ツー・ピアの構造は、ファンとの直接の関係を反映するものであり、クリエイターは、テック大手や支払いパートナーを仲介者として頼ることなく、オーディエンスとの金銭的関係を持つことができる。さらに暗号資産は、クリエイターが所有権を維持し、ブランドや知的財産を管理することを可能にする。

加えて多くの暗号資産プロジェクトでは、DAOやガバナンストークンを通じて、参加者がプロジェクトにおける価値提案、戦略的方向性、運用機能、経済構造について発言権を持つことができる。このようにして、クリエイターはプロジェクトに参加し、コミュニティとの関わり方に合わせて方向性を決めることができる。

クリエイターは、自らのコミュニティを動機づけ、関与させる能力を備えており、コミュニティ主導のプロジェクトから利益を得る立場にある。私たちは暗号資産のアダプションの初期フェーズにあり、クリエイターにはこのパラダイムシフトの未来を形作る巨大な機会がもたらされている。ソーシャルトークンを使えば、クリエイターは自分の暗号資産をマイニングすることができ、クリエイターとファンが共に成長し、異なるプラットフォーム間で直接取引するために利用できる共有エコノミーが実現する。

別のカテゴリーとしてNFTが存在するが、2021年に入って爆発的な人気を集めているものの、今のところ業界はNFTが持つであろう有用性の表面をなでているにすぎない。クリエイターたちと暗号資産プロジェクトは、NFTをコレクティブル以上のものにする方法を模索している。つまり、NFTが提供するエンゲージメントの高い機能的なデジタルツールにより、クリエイターはファンに(ビデオ通話やAMAを通じて)自分の時間を提供したり、その他の独占的なメリットをもたらすことができる。

クリエイターたちは、暗号資産がもたらす力を見出そうとしている。暗号ベースのプラットフォームのユーザーエクスペリエンスがより直感的になるにつれて、暗号資産はどこにでも存在するようになる。その前段階として、クリエイターたちは、自らが利用している分散型サービスにどのような権利が必要か(そして要求できるか)について考えるべきであろう。

クリエイターの権利章典

暗号資産の中であるかどうかにかかわらず、クリエイターたちはついに自分たちの権利を決定する力を手にした。筆者は、クリエイターこそがこの会話をリードすべきだと考えているが、ここでいくつかのポイントを挙げておこうと思う。

  • プラットフォーム間を自由に移動する能力:個々のプラットフォームへの依存は、クリエイターが直面する多くの問題の中心的なものである。クリエイターがどこへでもファンを連れて行けるようにすることで、ファンからの直接収益化においても見られてきたような、多くの問題を解決することができる。
  • クリエイターとファンの直接的な金銭的関係:OnlyFansの問題の中心にあるのは、クリエイターがファンとの金銭的関係を持つことができなくなることである。たとえ直接的な金銭的関係がすべてのプラットフォームで実現可能ではないとしても、クリエイターはそうした関係を所有し、自らの条件を決定するための選択肢を持つべきである。
  • クリエイター主導の意思決定:これまでプラットフォームは、クリエイターに対し、プラットフォーム全体の意思決定とポリシーに関する最小限のコントロールしか与えてこなかった。クリエイターは直接的なインプットを持つべきであり、プラットフォーム全体のさまざまな施策について投票することさえできるべきである。
  • 量よりも質:プラットフォームとそのアルゴリズムは、量に報いるために構造化されており、クリエイターを燃え尽きさせ、コンテンツ作成を超高速化する。クリエイターとファンの両方が、より深く、エンゲージメントの高いインタラクションを求めており、この行動を奨励することで、より活気のある、持続可能なクリエイターエコシステムが実現するだろう。
  • 低い(あるいはゼロの)テイクレート:大手テック企業は収益のほぼ100%をクリエイターから得ている。クリエイター(とそのファン)は、プラットフォーム収益の大部分を得るべきである。
  • 公正性へのアクセスや収益の分配:大手テック企業はクリエイターの労働力を利用して帝国を築いてきた。分散型プラットフォームは、クリエイターに広告収入の支払いを命じるのではなく、クリエイターがパイの一部を完全に所有したり、エコシステム全体の成長から利益を得たりすることによって、真の「skin in the game(個人的な関与 / 自らの能力や資産を投資すること)」をクリエイターが備えることを可能にするべきである。この利害関係の整合は、今日見られる資本と労働の分離からの大きな転換となるだろう。
  • 透明性とコンサルテーション:クリエイターは、自分たちに何ができるのか、何ができないのかを完全に把握し、ポリシーが策定され適応されていく中で、議論の席に座るべきである。プラットフォームのコンテンツモデレーションの決定や、非収益化の背後にあるアルゴリズムは、しばしば不透明で、広く適用され、インパクトを与えるクリエイターに相談することなく決定される。また、全体的な収益のパイの大きさとシェアを把握する必要もある。
  • 改良と再生の能力:私たちはみんな人間であり、クリエイターはプラットフォームによって設定されたガイドラインを知らず知らずのうちに逸脱することがあるかもしれない。クリエイターが自らのコンテンツを回復させるためのスペースを作ることで、クリエイターとプラットフォームの間に、より信頼性の高い協力関係が生まれる。

私たちは、クリエイターたちに自らの条件を決定することを委ねたいと思う。彼らはあまりにも長い間この会話から締め出されている。それでも、RallyをはじめとするWeb 3.0エコシステムの主要な参加者の多くは、クリエイターとそのファンのために機能する環境を作るためのこの取り組みを、オープンにサポートしてくれると筆者は確信している。

編集部注:本稿の執筆者Bremner Morris(ブレムナー・モリス)は、クリエイターやアーティストが独自のデジタル通貨を立ち上げ、ファンコミュニティとともに持続可能な独立した経済を構築することを可能にする暗号プラットフォームRallyのCMO/CRO。以前は、Patreonのグローバル・ゴー・トゥ・マーケットおよび収益部門の責任者を務めていた。

関連記事
アダルト系SNS「OnlyFans」のポルノ禁止は暗号資産決済にとって千載一遇のチャンスとなる
Tumblr、 全アダルトコンテンツを本日削除
画像クレジット:Sean Gladwell / Getty Images

原文へ

(文:Bremner Morris、翻訳:Dragonfly)

トラベルクリエイターが旅行者におすすめ情報を直接販売できるThatchが約3.3億円調達

2021年の夏、旅行業界は再び活気づいてきたThatchは、旅行クリエーターが自らのレコメンデーションを収益化できるようにすることで、この分野で独自の地位を築いてきている。

米国時間8月30日、同社はWave Capitalがリードする300万ドル(約3億2900万円)のシード2ラウンドを発表した。このラウンドには、Freestyle VCのJenny Lefcourt(ジェニー・レフコート)氏とNetflixの共同創業者であるMarc Randolph(マーク・ランドルフ)氏が参加した。これにより、2018年にWest Askew(ウェスト・アスキュー)氏、Abby West(アビー・ウェスト)氏、Shane Farmer(シェーン・ファーマー)氏が創業して以来、Thatchの投資総額は520万ドル(約5億7100万円)となった。

世界的なパンデミックが起きる前、同社は、旅行者と、彼らの旅行を彼らに代わって計画してくれる人たちをマッチングする、サブスクリプションベースのコンシューマー向け旅行サービスだった。その後、2020年に業界が大混乱に陥り、共同創業者たちは、トラベルクリエイター(自分の体験をソーシャルメディアで共有する人たち)がフォロワーとよりよくつながり、自分たちの旅行のおすすめ、ヒント、考え方への対価を得ることができるようにすることに大きなニーズがあると考えたのだ。

「私たちは、消費者が個人の時間や専門知識に対して喜んで対価を支払っていることに気がついた。旅行代理店に行くのではなく、InstagramやYouTubeを見て、DM(ダイレクトメッセージ)で情報を得ようとする人が増えている。私たちはその関係を公式のものにして、トラベルクリエイターが報酬を得られ、エンドユーザーにより良い体験を提供できるようにしている」とアビー・ウェスト氏はTechCrunchに語っている。

アスキュー氏とウェスト氏によると、トラベルクリエイターによって、何十億ドル(数千億円)にもおよぶ消費者の旅行支出が動いているとのこと。Thatchの無料モバイルアプリは、彼らトラベルクリエイターが旅行をベースとしたビジネスを構築するためのツールを提供し、キュレーションやシェア、そして近い将来、インタラクティブな旅行ガイドやプランニングサービスを販売できるようになるだろう。クリエーターに報酬が支払われると、Thatchが取引のわずかな割合を受け取ることで収益を出す仕組みだ。

パンデミックは旅行業界に悪影響をおよぼしたが、そのおかげでThatchチームはアプリを開発する時間を稼ぐことができ、現在はクリエイター側の構築と、アプリにクリエイターを呼び込むためのマーケティングに注力しているところだ。そして、ここに新たな資金が投入されることになる。今回の資金調達では、エンジニアの増員、新コンテンツの構築、クリエイターがアプリ内で制作するインタラクティブなガイドの、販売・収益を出すためのヒントに関する新機能の提供などを予定している。

画像クレジット:Thatch

アスキュー氏によると、すでにアプリを利用している旅行クリエーターのうち、1200万人以上のオーディエンスリーチがあり、7月には利用者が急増したそうだ。これは旅行業界が好転していることを示している。

シードに続いて、同社はクリエイターに報酬が支払われるよう、マネタイズ機能と予約機能を公開予定で、潜在的な予約数の観点から、第1四半期は好調に推移すると見ている。同社は、より大きなクリエイターを誘致し、彼らのためのネットワークを構築したいと考えている。彼らクリエイターを中小企業のようにとらえる必要があり、彼らの成長を支援したいとアスキュー氏は語っている。

「残念ながら潰れてしまった旅行会社はたくさんあるが、私たちは違うやり方で進めている。人と人とのつながりを大切にしていて、すでにお客様を持っていて、そのお客様から信頼されている人たちを登用している。これは、今日のこの分野では見られないことだ」とWest氏は語る。

Wave CapitalのゼネラルパートナーであるRiley Newman(ライリー・ニューマン)氏によると、もう1人のゼネラルパートナーであるSara Adler(サラ・アドラー)氏は、ともにAirbnbの元幹部であり、Thatchの既存の投資家の1人を通じてこの会社を紹介されたとのことだ。

同社は通常、シード段階のマーケットプレイスに投資するが、今回のThatchへの投資は、旅行分野への初の投資となり「Airbnbでよく知っている分野であり、この業界に再び足を踏み入れるには良いタイミングだ」と述べている。

旅行市場は、特にパンデミック後の旅行に対する需要の高まりにより、今後数年間で成長が期待できるとニューマン氏は述べている。同時に、このクリエイターエコノミーは、旅行計画という行為を大衆化するという、Airbnbが行ったのと同様の軌道に乗っており、それはWave Capitalにとっても説得力のあるビジョンだったという。

「旅行企画は昔からあるものだが、これは新しい切り口でおもしろい。創業チームを見てみると、アビー氏とウェスト氏はお互いを補完しあうバックグラウンドとエネルギーを持っている。彼らのアプローチを考えると、今は旅行にとって良い時期であり、旅行業界を攻めるという彼らのコンセプトは正しく、必要とされている」とニューマン氏は付け加えた。

関連記事
Airbnbの宿泊検索がよりフレキシブルに、ホスト増に向け登録プロセスも一部自動化
シェアリング旅行の仏スタートアップBlaBlaCarが126億円を調達してプラットフォーム構築へ
ローカルの観光や体験をパッケージ商品化するBandwangoが3.3億円調達
画像クレジット:Thatch

原文へ

(文:Christine Hall、翻訳:Akihito Mizukoshi)

美容・健康分野でクリエイターと顧客をつなぎソーシャルコマースを一変させるFlipが約30億円調達

ソーシャルコマースのスタートアップであるFlipは、モバイルのライブコマースアプリと実際の顧客レビューを組み合わせることで、購買体験の向上とクリエイターエコノミーの機会を提供している。米国時間8月30日、ロサンゼルスを拠点とするFlipは、Streamlined Venturesが主導する2800万ドル(約30億770万円)のシリーズA獲得を発表した。

eコマース分野の連続起業家であるNooruldeen “Noor” Agha(ノールルディーン・ノール・アグハ)氏は、イラクから米国に移住した後、2019年にFlipを設立した。それまではドバイに住んでおり、eコマースの分野でいくつかの企業を立ち上げていたという。

企業を率いているときに、彼はコマースのビジョンが壊れていること、そして人々が購入に至るまでの経路が断片的であることに気がついた。彼らはまずソーシャルメディアからアクセスし、動画プラットフォームに飛び、最後はまた別のサイトで購入する。

アグハ氏は、eコマースの未来は、買い物客と彼らのソーシャルメディアでのユーザー体験によって左右されると考えている。そこでFlipは、ユーザーによるレビューや、美容・健康ブランドのライブショッピングショーなどを盛り込み、これらの体験を1つのアプリにまとめた。そしてさらに、即日発送やバックエンドのロジスティクスも加えるとアグハ氏はTechCrunchに語っている。ユーザーは購入した商品のレビューを動画で投稿し、その結果をリアルタイムのデータで確認することができる他、自分の投稿に起因する売上からコミッションを受け取ることもできる。

「これは単なるソーシャルプラットフォームではなく、理想的な購入後体験であり、発送、特典、返品など、人々が好むすべてのものが2クリックでできる。当社のアプリは、TikTokとAmazonの子どものようなものだ」と彼は付け加えた。

今回のラウンドでは、Streamlined Venturesに加え、Mubadala Capital Ventures、BDMIそして中国の大手ソーシャルコマースプラットフォームであるKuaishouの初期投資家であるRuby Lu(ルビー・ルー)氏を含む初期支援者やエンジェル投資家が参加している。Flipは合計で3150万ドル(約34億6100万円)を調達したが、これには2年前の小規模なシードも含まれているとアグハ氏はいう。

今回の資金調達により、会社とクリエイターのエコシステムを拡大するとともに、プラットフォームのエンド・ツー・エンドのロジスティックス部分も拡大していきたいと考えている。

ライブコマースは中国が発祥の地で、McKinseyの推計によると、2020年には市場規模が1710億ドル(約18兆7900億円)に達し、2022年には4230億ドル(約46兆4800億円)の評価額に跳ね上がるとされている。一方、米国のライブコマース市場は後塵を拝しており、2021年末には110億ドル(約1兆2080億円)に達すると予想されている。

Flipは現在、週に平均20の新規ブランドと契約しており、すでにUnileverやCotyとのパートナーシップを獲得している。アグハ氏は、2021年のホリデーシーズンまでに500ブランドを達成することを見込んでいる。さらに、アプリは100万のダウンロード数を誇り、前四半期には3万件の注文を受けたが、アグハ氏は今後数カ月でそれが2倍になると予測している。

「私たちは、すべてを構築し終わって発売時には完成した状態にしておくため、わざと表に出てこなかった。しかし今は、9月末のグランドローンチに向けて、積極的に成長をアピールしていきたいと考えている」と彼は付け加えた。

Streamlined Venturesの創業者兼ゼネラルパートナーであるUllas Naik(ウラス・ナイク)氏は、同社がeコマースやマーケットプレイスに多くの投資を行っており、DoorDashの最初の投資家の1人であり、Rappiも支援していると述べた。

同氏によると、この20年間で、コマースは大きな進化を遂げたという。その間、消費は小売からオンラインへと移行し、消費者の体験の質も進化してきた。彼は、他の地域でも同じようなモデルの傾向を目にしており「大成功」を収めている中国では特に顕著だ。

「私たちが最も興味を持っているのは、ライブコマースとソーシャルネットワーキングがどのように交わり、より充実したショッピング体験を生み出すのかということだ。ノール氏に会い、彼が美容と化粧品から始めると言ったとき、私は彼がユニークな体験を構築していると思い、ぜひ美容だけでなく幅広いカテゴリーに進出して欲しいと思った。彼がバックエンドで構築しているロジスティックスの部分で、彼はすばらしい体験を生んでおり、私は何ができるのか大変興味を持っている」とナイク氏は語っている。

関連記事
【コラム】データサイエンティストは恐れずに新しい分野に挑戦せよ
TikTokがShopifyとの提携を拡大、米英カナダで買い物機能のテストを実施
コンピュータビジョンとAIで服のフィット感をより正確に見られる仮想試着室「Revery.ai」
画像クレジット:Flip

原文へ

(文:Christine Hall、翻訳:Akihito Mizukoshi)

Spotifyのポッドキャストサブスクを米国の全クリエイターが利用可能に

米国時間8月24日、Spotifyはポッドキャストのサブスクリプションを米国の全ポッドキャストクリエイターに公開した。このサービスはテストとして2021年4月に少数のクリエイターを対象に開始されていた。大手から個人まですべてのクリエイターがSpotifyのポッドキャスト制作ツールであるAnchorを利用して特定のエピソードをサブスク利用者限定コンテンツに指定し、Spotifyや他のプラットフォームで配信できる。Spotifyによれば、サービス開始以降、100以上のポッドキャストがサブスクを利用しているという。同社はこのサービスを広く公開することにともない、早期に利用したクリエイターからのフィードバックに基づいて、価格と機能に関していくつか重要な変更を加えている

関連記事:Spotifyが米国で有料ポッドキャスト開始、2年間クリエイターの取り分は100%

これまでクリエイターは月額2.99ドル、4.99ドル、7.99ドル(約330円、550円、880円)のいずれかの価格を選ぶようになっていた。クリエイターは自分のオーディエンスにとって最適と思われる価格を選ぶことができた。

しかしクリエイターがもっと柔軟な価格設定を望んでいることがわかり、価格を20通りから選べるようになった。最低価格は0.49ドル(約55円)で、そこから徐々に上がっていって最高価格は150ドル(約1万6500円)だ。

画像クレジット:Spotify

Spotifyは調査の結果、クリエイターは価格を完全に自由に設定するよりも最初にある程度設定されている方を望むことがわかったと説明している。そのため、現在はクリエイターが価格を自由に入力するようにはなっていない。今後はテストの結果が良かった3通りの価格として0.99ドル、4.99ドル、9.99ドル(約110円、550円、1100円)が先頭に表示され、その下に17通りの価格が表示される。SpotifyはTechCrunchに対し、先頭の3通りのうち4.99ドル(約550円)が最もパフォーマンスが良かったと述べた。

価格設定と、別のポッドキャストアプリを使いたいリスナーが利用できるプライベートRSSフィードへのアクセスに加え、ポッドキャストクリエイターはサブスク利用者の連絡先アドレスのリストをダウンロードできるようになる。クリエイターはサブスク利用者に追加のベネフィットを提供してエンゲージメントを高められるとSpotifyは説明している。クリエイターが自分の顧客との直接的なつながりを構築するチャンスを失うとなれば、有料サブスクのようなサービスを利用するつもりがなかったクリエイターにも訴求するかもしれない。

画像クレジット:Spotify

有料ポッドキャストを提供しているのはSpotifyだけではない。Appleも2021年4月にポッドキャストのサブスクプラットフォームを発表した。しかし今のところ、Spotifyの方がクリエイターに有利だ。Appleは1年目はポッドキャストの売上の30%を徴収し、2年目には15%になる。これは他のサブスクアプリと同様だ。一方のSpotifyは、今後2年間はこのプログラムを無料に据え置く。つまりクリエイターは2023年まで売上の100%を受け取れる。その後はサブスクの売上のたった5%を徴収する計画だ。

関連記事:アップルがポッドキャストの有料定額サービス開始を発表、米国では番組あたり約53円から

マーケットプレイスモデルに参入する第一歩にあたり、Appleの独占的な振る舞いを厳しく批判するSpotifyが手数料をこれほど小さなパーセンテージにしたことは注目に値する。Spotifyは長年、AppleがSpotifyのサブスクビジネスから手数料を取るのは競争を阻害する行為だと主張してきた。AppleはApple MusicのサブスクによってSpotifyのビジネス上のライバルになっており、今度はポッドキャストのサブスクでもライバルになる。

現在、Spotifyはサブスクベースのポッドキャストを多数配信している。NPRのような大手から、Betches U Up?、Cultivating H.E.R. Space、Mindful in Minutesといった独立系クリエイターまでさまざまだ(NPRはAppleの有料ポッドキャストサービスでも配信されている)。Spotifyで配信するクリエイターは他のプラットフォームを利用してもよい。プライベートRSSフィードを自分の顧客と共有し、Appleのポッドキャストなど他のプラットフォームに配信できる。

Appleのサブスクサービスが出だしでつまづいていることに対してクリエイターの不満の声が高まる中で、Spotifyはサブスクをクリエイターに広く公開することにした。The Vergeの記事には、バグや紛らわしいユーザーインターフェイス、相互運用性の問題などに対するクリエイターの不満が書かれている。これに対してSpotifyは、ポッドキャストのサブスクに関心を持つクリエイターから「数千件」の登録があったと述べている。

Spotifyは米国以外にも利用を広げるとしている。2021年9月15日には米国以外のリスナーもサブスク専用コンテンツを聴けるようになる。その後すぐにクリエイターもポッドキャストのサブスクを利用できるようになる予定だ。

関連記事
音声プラットフォーム「Voicy」でリスナーから音声配信者への直接課金が月間1000万円を突破
Apple Podcastランキング1位「歴史を面白く学ぶコテンラジオ」を運営するCOTENが8400万円を調達
フェイスブックが音声SNS「Live Audio Rooms」とポッドキャスト向け新サービスの提供を米国で開始
画像クレジット:stockcam / Getty Images

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:Kaori Koyama)

「Link in Bio」のLinktreeがPayPalと提携、世界中のユーザーがダイレクト決済の支払い受付可能に

ユーザー1600万人超を抱える人気の「Link in Bio」(リンクインバイオ)サービス、Linktree(リンクツリー)が、最近立ち上げた直接支払いのための「Commerce Links」ツールをグローバル展開するためにPayPal(ペイパル)と提携する。メルボルン拠点のLinktreeによると、PayPalがサービスを展開する200カ国超のクリエイターは現在、決済ツールを通じて支払いを受けることができる。

3月に提供が始まったCommerce Linksでユーザーはブラウザやタブを別途開くことなしに自分のLinktreeプロフィールで直接支払いを受けられる。この新しい統合によってLinktreeのユーザーは自分のPayPal口座をつなげて、フォロワーや顧客からPayPal、デビットカード、クレジットカード経由で支払いを受けることができる。ユーザーは取引や決済換算レートなどに関する情報にもアクセスできる、とLinktreeは説明する。利用できる関連データはクリエイターがデジタルプレゼンスを管理するのをサポートするためだという。

「クリエイター経済が成長するにつれ、クリエイターは自身のオーディエンスからできるだけ煩わしい思いをせずに支払いや支援金を回収する新しい方法を求めています」とLinktreeの共同創業者でCEOのAlex Zaccaria(アレックス・ザッカリア)氏は声明で述べた。「当社のソリューションを世界のユーザーに提供し、ユーザーがこれまで以上にデジタルプレゼンスを管理して収益につなげられるようにすべく、PayPalとコラボすることに胸躍らせています」。

クリエイターは、2種類のCommerce Linksを使ってフォロワーや顧客から支払いを受けることができる。「Support Me Link」では、Linktreeユーザーはビジターから支払いや寄付を受けることができ「Request Links」では顧客やフォロワーがクリエイターのLinktreeプロフィールから直接クリエイターに商品やサービスをリクエストできる。

PayPalとのコラボは、クリエイターにフォーカスした一連の取り組みの最新例だ、とLinktreeは話す。今回の提携発表の数日前に、Linktreeは自動音楽リンク集約プラットフォームのSonglink/Odesliの買収を発表していた。LinktreeはSonglink/Odesliを新しく立ち上げた「Music Link」機能に統合する。この機能では、ユーザーが好みのプラットフォームでコンテンツを聴けるよう、曲あるいはアルバムを自動的にすべての音楽ストリーミングサービスで表示する。

2016年創業のLinktreeはいま、Shorby、Linkin.bio、Beaconsなどいくつかの「リンクインバイオ」プラットフォームと競合している。Linktreeは3月にシリーズBで4500万ドル(約49億円)を調達した、と発表した。同ラウンドはIndex VenturesとCoatueが共同でリードし、既存投資家のAirTree VenturesとInsight Partnersも参加した。

関連記事
「Link in Bio」を提供するLinktreeがソーシャルコマース機能で約49億円のシリーズB調達
クリエイターの収益化を可能にする「リンクインバイオ」ホームページビルダーのBeaconsが6.5億円調達
画像クレジット:Linktree

原文へ

(文:Aisha Malik、翻訳:Nariko Mizoguchi

Mediumがパートナープログラムを改訂、新たな資格要件と紹介ボーナス制度を開始

編集方針の変更従業員の大量退職など、2021年になってさまざまな出来事が相次ぐ中、Mediumは米国時間8月11日、プラットフォーム上のライターらがコンテンツを収益化するためのMediumパートナープログラムの仕組みを大幅に変更することを発表した。

関連記事:CEOの「企業文化メモ」公開後、Mediumの従業員が大量退職

2012年に設立されたMediumがパートナープログラムを開始したのは2017年のこと。以来、同プラットフォームは20万人以上の寄稿者に2800万ドル(約31億円)を支払ってきた。当初Mediumは、同社の会員がライターのコンテンツを読むのに費やした時間に応じて支払いを行っていた。Mediumの会員は月額5ドル(約550円)または年額50ドル(約5500円)を支払えば、有料コンテンツを含むプラットフォーム上のすべての投稿を読むことが可能だ。さらに各会員の購読料の一部が彼らが読んだライターへと分配される仕組みで、例えば同社の会員があるライターの作品を読むのに10%の時間を費やした場合、そのライターは会員のレベニューシェアの10%を受け取ることになる。

読まれた時間に応じた収益はこれまでと変わらないものの、Mediumは今後、紹介プログラムによる新たな収益方法を開始する。

これまでは、あるライターの記事を読んでいた読者が30日以内に有料会員に移行した場合、そのライターには、その読者が作品を読んだ時間分のクレジットが付与されていた。新しいモデルでは、パートナープログラムのライターは個人用の紹介ランディングページを持つことになる。このページを経由してMediumの購読を購入した読者がいる場合、ライターはその会員が有料会員であり続ける限りその会員の購読料の半分を受け取ることができるという仕組みになる(そこから2.9%+0.30ドル[約33円]の支払い処理手数料が差し引かれる)。つまり、あるライターが自分を通して100人の読者がMediumの月額会員に登録したとすると、そのライターには月額227ドル(約25000円)の報酬が支払われることになる。

画像クレジット:Medium

ただし、パートナープログラムに参加するには100人のフォロワーがいること、Mediumで少なくとも1本の記事を公開していること、特定の地域に住んでいることなど、より厳しい条件が課せられることになる。また、こういった新しい資格要件を満たしていても、6カ月間何も新作を公開しなければパートナーの資格を失う可能性がある。それでも、これまでの仕組みではパートナーになっただけでは金銭的な報酬は保証されておらず、フォロワー数の少ないパートナーの中には毎月の収入が数円という人もいたというから、これはある種の改善である。既存のパートナーは2021年末まで現在のステータスを維持できるが、それまでにフォロワーが100人に達していない場合は削除されることになる。

またMediumは近い将来、最低支払額を10ドル(約1100円)に設定する予定だという。つまりライターが1カ月に10ドル未満しか稼げなかった場合、その分の報酬は翌月に繰り越され、最低10ドルが貯まってから支払われることになる。

Mediumはこれまで会員数について口を閉ざしてきたが、CEOのEv Williams(エヴァン・ウィリアムズ)氏はTechCrunchに対し11月、その会員数は「数十万人」であると述べている。Axiosによると2021年3月までのMediumの会員数は72万5000人とのことだが、Digidayは以前、Mediumが2020年までに100万人の会員数を達成したいと考えていたことを報じている。2017年に設立された競合のSubstackは、9月の時点で25万人の有料会員を抱えており、その2カ月後に6500万ドル(約71億円)のシリーズBラウンドを調達している。Mediumが最後にベンチャー資金を調達したのは2016年で、5000万ドル(約55億円)のシリーズCラウンドである。

Substackや新参のGhostのようなプラットフォームは、有料購読者の数に応じてライターに報酬を支払っている。Mediumの新しいレベニューシェアモデルも同様に、読者をプラットフォームに誘導することがライターのインセンティブになっているものの、Mediumの取り分は約50%である。ライターの個別ニュースレターへの直接購読に対しては、Substackは10%、Ghostは月9ドル(約990円)を受け取っている。SubstackやGhostの読者は複数の個別ニュースレターを購読しているかもしれないが、Mediumの購読者は月5ドルまたは年間50ドルの料金を支払うだけで、ウェブサイトの全コンテンツにアクセスが可能だ。

競争の激しいニュースレタービジネスの世界。6月にはFacebookが厳選された寄稿者によるBulletinというニュースレタープラットフォームを立ち上げ、2021年初めにはTwitterがRevueを買収。そして先週、QuoraがQuora+というマネタイズプラットフォームを発表している。会員費はMediumと同じ価格設定となっており、またMediumと同様、Quora+の購読者はライターが有料化を選択した全コンテンツにアクセスが可能。ライターはコンテンツへのエンゲージメントに応じて報酬を受け取ることができる。さらにライターはQuora上でユーザーが作成した出版物のようなSpacesに有料の記事を書くこともでき、Quoraはその支払いの5%を受け取っている。

関連記事
フェイスブックがニュースレター配信プラットフォーム「Bulletin」始動、まずは米国中心ベータ
TwitterがオランダのニュースレタープラットフォームRevueを買収、作家が報酬を得る方法を提供
Q&AプラットフォームQuoraで専門知識の収益化が可能に
画像クレジット:Medium

原文へ

(文:Amanda Silberling、翻訳:Dragonfly)

​​​​アダルト系SNSのOnlyFansのポルノ禁止は暗号資産決済にとって千載一遇のチャンスとなる

米国時間8月19日、​​​​アダルト系SNSとして知られるOnlyFansは、2021年後半に「性的に露骨なコンテンツ」をアプリから禁止するという大規模な爆弾発言をした。OnlyFansは、アダルトコンテンツ業界を完全に破壊し、パフォーマーが購読料を通じてファンと直接つながれるようにすることで、パフォーマーにさらなる独立への道を与えていましたが、これは明らかに大きな変化だ。今回の閉鎖は、暗号業界にとっては千載一遇のチャンスでもある。暗号業界は、今回の閉鎖と、消費者に優しい暗号資産決済インフラが次々と登場する流れを利用して、決済業者の影響を受けても崩壊しないプラットフォームを作ることができる。

関連記事:アダルト系SNSのOnlyFansが「職場安全」なアプリを宣伝、約1098億円超の評価額で資金調達目指す中

OnlyFansは、ユニコーン企業の評価額で資金調達をしようとしており、巨額の収益を上げているにもかかわらず多くの問題を抱えているが、今回の根本的な変更の理由については明言していない。OnlyFansのニュースに関する声明では「これらの変更は、我々の銀行パートナーおよびペイアウトプロバイダーの要求に応じるためのものです」と述べられている。

大衆文化の中で、セックスワークやアダルトコンテンツに対する風当たりが強くなっているにもかかわらず、銀行機関は基本的に保守的で、これらのプラットフォームを経由して流れる資金を扱うことに慎重になっている。

プラットフォームを運営する企業の多くは、ある日突然、プラットフォームが金融機関の支持を失い、すべてを失ってしまうかもしれないという不安を常に抱えている。その一方で、多くのベンチャーキャピタルは「悪徳条項」によって、これらの分野での活動を禁じられており、これらのプラットフォームが成長資金を得ることができないようになっている。アダルトコンテンツのプラットフォームが、これらの金融機関と友好的な関係を築くことができないのは明らかであり、プラットフォームとそれを利用するクリエイターたちが前進する時期がきているのだろう。

多くの意味で、OnlyFansがポルノを捨てたことは、クリエイターのネットワークに対する明白な裏切りのように見える。クリエイターたちは、自分たちの後にどんな模倣者を受け入れる際に必ず覚えているだろう。支払いプロバイダーの行き詰まりにどう対処するかについて懐疑的になる可能性が高いが、野心的なプラットフォームが成長しても、これまでと異なる結果にはならないだろう。クリプトネイティブなプラットフォームではまた別の状況になる可能性も高いが、普及率が低いことを考えると、ファンがコンテンツへの支払い方法を知らない可能性のあるプラットフォームを採用することは、クリエイターにとって大きなリスクとなる。

ポルノ業界は、ゆっくりではあるが、暗号資産による支払いを受け入れている。2018年、Pornhubは初めて暗号資産による支払いの受け付けると発表した。2020年に話を進めると、VisaとMastercardはこのプラットフォームを捨てため、現在では暗号資産による支払いとACH送金が、唯一のプレミアムサブスクリプションサービスの支払い方法になっている。この分野には、CumRocketやSpankChainなど、ニッチな視聴者を対象とした暗号プラットフォームのプレイヤーがすでにいくつか存在しているが(おそらくリブランディングが必要)、OnlyFansのような絶対的な存在がいなくなったことで、既存プレイヤーや新興プレイヤーが革新を起こしてこの市場を獲得する余地が実際にあるかもしれない。

本当の課題は、従来のウェブ決済構造が非常に合理化され、無料のアダルトコンテンツが相変わらず大量に提供される中で、規制ガイドラインに準拠しながら、新しいプラットフォームと最初の暗号ウォレットの両方に新規ユーザーを簡単に組み込めるようにすることだ。暗号資産購入を検証するためにパスポートや運転免許証をアップロードするようユーザーに求める顧客(KYC)のガイドラインは、おそらく新しい暗号資産ポルノサイトを求める最も簡単なオンボーディング要求ではない。しかし市場が少し成熟し、最初のウォレットを設定するユーザーの課題がプラットフォームのオンボーディングプロセスから切り離されると、実現すべき多くの利点が出てくる。

ポルノは、常に新しいテクノロジーの発射台のようなものだ。ここ数カ月で暗号資産の人気が急上昇し、総資産が2兆ドルを超えようとしているが、人々が実際に使用しているアプリでの暗号資産普及率は極めて低いままだ。暗号資産の購入や送信を簡略化することを目的とした新しいソリューションやスタートアップが登場していることから、OnlyFansの撤退で空いた空白を埋めて、暗号資産に全面的に取り組むより革新的なプラットフォームを構築するために、ポルノ業界が最適な場所にいる可能性があるように思う。

関連記事
アダルト動画配信のPornhubが数百万本の投稿を凍結、違法動画掲載の非難を受けて
アダルト動画配信のPornhubが2020年版透明性レポートを公開、違反動画検出の取り組みを詳述
画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

原文へ

(文:Lucas Matney、翻訳:Katsuyuki Yasui)

​​​​アダルト系SNSのOnlyFansが「職場安全」なアプリを宣伝、約1098億円超の評価額で資金調達目指す中

アダルトコンテンツクリエイターがオーディエンスを通じて直接マネタイズできるプラットフォーム「OnlyFans(オンリーファンズ)」は、同社がiOSとGoogle Playで提供しているSFW(safe-for-work、職場でも安全)なアプリ「OFTV」をプッシュしている。広告なしのこのアプリは2021年1月にローンチされ、料理のチュートリアルやヨガのルーティン、インタビューなど、OnlyFansのクリエイターたちによる800以上のビデオを共有している。しかし、同社が既存のOnlyFans顧客ではない人々にリーチすることを目指してアプリをマーケティングするのは、今週が初めてになる。

「OFTVにはアダルトコンテンツはありません。収益化されておらず、クリエイターの収益に直接影響を与えないため、アプリストアに参入することができるのです」とOnlyFansのCEOであるTim Stokely(ティム・ストークリー)氏はBloombergに語った。App StoreとGoogle Playはいずれもポルノを禁止しているが、(Redditのような)ユーザー生成コンテンツを含むアプリの場合、NSFW(職場危険)コンテンツはそのように表示され、デフォルトでは非表示になっている限り、アプリストアに滑り込める。OnlyFansサイトはウェブ上に存在するため、AppleのApp StoreやGoogle Playでは承認されていない。

画像クレジット:OFTV(screenshots by TechCrunch)

OnlyFansは利益を上げているが、今後も成長を続けるために、10億ドル(約1098億円)以上の評価額で資金調達を目指している。Bloombergによると、OnlyFansは、アダルトな評判を気にする広告主を募るために、よりメインストリームなプラットフォームになりたいと考えているようだ。​​​​​​ヒップホップミュージシャンのCardi B(カーディ・B)やプロボクサーのFloyd Mayweather Jr.(フロイド・メイウェザー・ジュニア)といった有名人もOnlyFansに参加している。また、2020年3月、このアプリは「クリエイティブ・ファンド」を立ち上げ、4人の音楽アーティストに活動補助金として2万ポンド(約300万円)の報酬を与えた。さらに、同アプリがブログで紹介している「ライジングスター」には、ソングライター、フォトグラファー、スタイリスト、パーソナルトレーナー、シェフなどが含まれている。度同社がSFWクリエイターにスポットライトを当てようとしている姿勢は明らかであり、OFTVのプロモーションもそれを裏付けている。

同社のプラットフォームは2016年の設立以来、クリエイターに30億ドル(約3294億円)以上を支払っており、特に2020年は、パンデミックによる経済的逼迫の中で多くの人がOnlyFansに収入源を求めたことから、収益が553%以上も増加した。OnlyFansはクリエイターの収益から20%を徴収しているが、比較的にPatreon(パトレオン)は5~12%、Cameo(カメオ)は25%を徴収している。仮に(NSFWコンテンツなども考慮に入れた上で)OnlyFansがアプリストアに受け入れられたとしても、プラットフォームの20%に加えてアプリストアの手数料が30%余分にかかることになるので、クリエイターにとっては良いことではないかもしれない。しかし、OFTVはコンテンツを販売したり、未承諾のユーザーがビデオをアップロードすることを許可していないため、その目的は、ポルノではないOnlyFansのコンテンツをより盛り上げることにあるようだ。

SFWクリエイターにアピールするためには、OnlyFansのイメージを払拭する必要があるかもしれないが、それよりも重要なのは、プラットフォームがクリエイターにとって特に収益性の高い空間であることを示すことだろう。OnlyFansの売上高を見ればわかるが、それはプラットフォーム自体よりも、クリエイター経済の成長やコンテンツの性質にかかっているのかもしれない。

関連記事
ツイッターはユーザーに新型コロナと選挙の誤情報報告を依頼
Twitterが分散型ソーシャルネットワーク研究グループ「bluesky」のリーダーに暗号資産開発者を起用
TikTokが13歳~17歳のアカウント対象に新たな制限、16歳未満はデフォルトで非公開・DMやダウンロード無効

カテゴリー:ネットサービス
タグ:OnlyFansアプリクリエイター収益化NSFWSNS

画像クレジット:NurPhoto / Getty Images

原文へ

(文:Amanda Silberling、翻訳:Aya Nakazato)

SpotifyがラジオDJ風の番組フォーマットを拡大「Music + Talk」としてグローバル展開、日本でも利用可能

Spotify(スポティファイ)は2020年秋、音楽とスポークンワードコメンタリーを組み合わせた新しいフォーマットを導入した。これによりクリエイターは、再生しようとしている曲についてDJや音楽ジャーナリストが自分の見解を語ってくれるラジオのような体験を再現することができる。現地時間8月18日、同社はこのフォーマットを「Music + Talk」と名付け、ポッドキャスティングソフトウェア「Anchor」を通じて世界中のクリエイターに提供開始した。

このようなブレンドオーディオ体験を提供したいクリエイターは、Spotifyの7000万曲におよぶフルカタログへのアクセスを提供するAnchorの新しいツール「Music」を使い、スポークンワードオーディオ番組に曲を挿入できるようになった。Spotifyによると、この新しいタイプの番組では、Spotifyの他のプラットフォームと同様に、トラックがストリーミングされるとアーティストに報酬が支払われる。また、ユーザーは番組内の音楽コンテンツに対して、お気に入りする、曲の詳細情報を見る、保存する、共有するなど、通常の操作を行うことができる。

一方、番組自体は、Spotifyの無料会員とプレミアム会員の両方が視聴できる。有料会員はこれらの番組を聴く際にフルで曲を再生できるが、無料ユーザーの場合、ライセンス権の関係で30秒の曲プレビューしか聴くことができない。

このフォーマットは、2019年に導入された、同じく音楽とポッドキャストを組み合わせたPandora(パンドラ)の「Stories」をやや彷彿とさせる。ただしPandoraの場合は、アーティストが音楽に自らコメンタリー(曲のインスピレーションについて語るなど)を加えられるようにすることに重点が置かれていたが、Spotifyでは、誰もがお気に入りのプレイリストにオーディオコメンタリーで注釈を付けられるようにしている。

Spotifyによると、2020年のローンチ以来、ユーザーからのフィードバックを受けてこの製品には多少の調整が加えられたという。現在では、1つのエピソードの中で音楽とトークのセグメントを視覚的に明確に区別し、エピソードページに音楽のプレビューを掲載している。SpotifyはTechCrunchに対し、これまでにクリエイターがこのフォーマットを使って「何万」もの番組を制作したと述べているが、現時点では正確な数は明らかにしていない。

「Music + Talk」番組を制作する機能は今回のグローバル展開に先立ち、米国、カナダ、英国、アイルランド、オーストラリア、ニュージーランドなど、一部の市場で提供されていた。

今回の拡大により日本、インド、フィリピン、インドネシア、フランス、ドイツ、スペイン、イタリア、オランダ、スウェーデン、メキシコ、ブラジル、チリ、アルゼンチン、コロンビアなど、多くの主要国のクリエイターが利用できるようになった。これにともない、SpotifyのMusic + Talkオリジナル番組のカタログもアルゼンチン、ブラジル、コロンビア、チリ、インド、日本、フィリピンの番組が新たに追加される。

またSpotifyは、独自のSpotify Original番組である「Music + Talk.Unlocked」を立ち上げ、この機能のマーケティングをより強力に開始する予定だ。同番組では、このフォーマットを試してみたいと考えているクリエイターにヒントやアイデアを提供していく。

関連記事
書く瞑想ジャーナリングアプリ「muute」が「Spotify」と機能連携、音楽と感情の関係性をAIで分析可能に
Spotifyがユーザーを駆り立て中毒性を高める通知機能「What’s New」フィードを導入
Spotifyがライブオーディオアプリ「Greenroom」を提供開始、Clubhouseのライバル誕生

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Spotify音楽ストリーミングクリエイター

画像クレジット:Spotify

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:Aya Nakazato)

Q&AプラットフォームQuoraで専門知識の収益化が可能に

この5月、Yahoo! Answers(ヤフー!アンサーズ)が2005年以来続いたネットQAの歴史の幕を閉じた。だがそれを横目に、当初は質疑応答サイトとして始まり、今ではブログを組み込むように拡張されたQuora(クオーラ)が、そのプラットフォームをクリエイターにとってより魅力的なものにしようとしている。

Quoraは「広告だけでもキャッシュフローがプラスになる軌道に乗っています」と発表しているので、プラットフォームが現在黒字ではないことが示唆されている。しかし、Quoraは、クリエイターの経済に関わりサブスクリプションを活用することを、利益を上げる方法と見なしている。

QuoraのCEOであるAdam D’Angelo(アダム・ダンジェロ)氏は「私たちは、知識の共有をクリエイターにとって、より経済的に持続可能なものにしたいと考えています」と、ブログ投稿に書いている。「いまでも多くの方々に、やる気をもって、ただ知識を共有するためにQuoraでの書き込みに時間を費やして貰えていますが、経済的正当性があればより多くの人たちにより多くの知識を共有して貰えるでしょう」。

Quoraの最初の新製品はQuora+(クオラプラス)だ。サブスクライバーは月額5ドル(約549円)または年額50ドル(約5489円)を支払うことで、 クリエイターが有料と指定したコンテンツにアクセスすることができる。これらは、広告のないMediumが、そのメンバーシッププログラムに対して課金する額と同じだ。

サブスクライバーは、特定の選択したクリエイターに支払うのではなく、Quoraに対して支払う。そして、各サブスクライバーの支払いは「各サブスクライバーがコンテンツを消費している量に比例して、クリエイターに分配されます。またサブスクライバーのフォロー数が多いライターとスペースにはより多く分配が行われます」とのことだ。クリエイターには、Quora+コンテンツに対して動的ペイウォールを有効にするオプションが与えられる。これは、Quoraが有料メンバーシップに転換する可能性が高いと考えた無料ユーザーに対して特定の投稿をアクセス可能にする機能だ。また、それとは別にアルゴリズムを使用して、ケースバイケースで特定のユーザーに対してコンテンツをペイウォールするかどうかを決定する「アダプティブ」ペイウォールオプションも用意される。これは、クリエイターがコンテンツを収益化することと、読者を増やして新しい潜在的なサブスクライバーを見つけることのバランスを取るのに役立つはずだ。

QuoraはTechCrunchに対して、Quora+の実験がまだ続いており、サブスクリプションから何パーセントの手数料を取るかは決定していないと語った。

もう1つのオプションは、Quoraにユーザーが投稿する記事のように、クリエイターがスペースに有料記事を書くことだ。この場合Quoraはサブスクリプション料金のうちの5%を受け取る。料金はクリエイター自身の裁量で決めることができる。これに対して、ライバルである読者直販ブログプラットフォームのSubstack(サブスタック)はライターの売上の10%を受け取っているので、Quoraは良い代替手段となるだろう。Ghost(ゴースト)のような他のプラットフォームは ライターに月額9ドル(約988円)の利用料金を要求するが、ライターの収益はそのまま渡される。もし月額180ドル(約1万9757円)以上を稼ぐ著者なら、GhostはQuoraよりも収益性が高くなる。

「プラットフォームの開発と運用のほとんどに対して必要な資金を広告収入から十分得ることができるので、将来的に料金を引き上げることなく、最小限の料金で持続的に取り組むことができます」とダンジェロ氏は書いている。一方、Substackには広告がない。

Quoraは、2017年に8500万ドル(約93億3000万円)を調達した後18億ドル(約1975億7000万円)の評価額に達した、当時プラットフォームの月間ユーザー数は1億9000万人だった。ダンジェロ氏のブログ投稿によれば、現在毎月3億人以上がQuoraを使用している。こうしたユーザー数の増加にもかかわらず、Quoraは2020年1月にベイエリアとニューヨーク市のオフィスのスタッフの一部を解雇した(人数非公開)。

スペースサブスクリプションは、米国を含む25か国(今回日本は含まれていない、ブログ中には他の国にも順次展開されると書かれている)の英語ユーザー向けに米国時間8月5日より開始される。またQuora+の展開はそれほど迅速には行われない、これはQuoraがプラットフォームをテストし、サブスクライバーとクリエーターにとって最適なやりかたを決定するために、選択したライターの招待を行うためだ。

関連記事
Q&AプラットフォームのQuoraをレイオフが襲う
人気C向けアプリはいかにして初期ユーザー1000人を獲得したのか?

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Quoraクリエイター収益化サブスクリプション

画像クレジット:Quora

原文へ

(文: Amanda Silberling、翻訳:sako)

TikTok風のショート動画サービス「YouTube ショート」がクリエイターへの報酬支払いを開始

TikTok風のショート動画サービス「YouTube ショート」がクリエイターへの報酬支払いを開始

YouTube

YouTubeが、7月13日に開始したTikTok風の短尺動画サービス「YouTube ショート」のクリエイターに対し、報酬の支払いを開始しました。これはYouTubeがクリエイター向けの支払いのために設立した1億ドル規模の「YouTube Shorts Fund」からのもので、YouTubeは報酬支払いに関する詳細をヘルプページで解説しています

YouTubeは今後2022年までに数千人の「適格な」クリエイターをYouTube ショートに招待する予定としています。報酬に関しては動画の視聴数やその他指標に応じ、月額で下は100ドル(約1万1000円)から、上は1万ドル(約110万円)までになるとのこと。また、報酬はYouTubeパートナープログラムに参加しているクリエイターに限らず、ショート動画投稿者なら誰でも受け取る資格があります。

もちろん投稿した動画は支払い対象になるためにYouTubeのコミュニティガイドラインや著作権に関するポリシーを遵守しなければなりません。またGoogleは他の同種のサービス、たとえばTiktokやSnapchatなどにすでに投稿、公開されている動画の再アップロードは求めておらず、それらサービスの透かしロゴ入りの動画を投稿した場合も、報酬の支払い対象外になります。

TikTokなどは、昨年から最大で2億ドルのファンドをクリエイターのために展開しています。これはYouTube ショートのファンドの倍の規模のものですが、クリエイターたちにはさらに評価が高くなるような作品の提出が求められました。

もちろんクリエイターにとってはパフォーマンスに見合う以上の収益が欲しいところであり、ショート動画ひと筋で勝負するつもりならTikTokのほうが良いかもしれません。しかしYouTubeにはショート動画以外にも収益化のための方法が9種類もあるのが大きな利点です。

ちなみに、ショート動画似限って言えば、、Facebookもまた最近10億ドル規模のプログラムを立ち上げ、メインのFacebookサービスだけでなく、Instagramにもクリエイターを引き入れようとしています。Facebookは2022年まで収益のマージンを取らない(つまり収益分はすべてクリエイターの懐に入る)としており、Facebook / Instagramがこの分野での遅れをカバーしようとしていることがわかります。

TikTokのすでに得ている人気と、金にものを言わせるFacebookの間で、YouTubeはクリエイターに報酬を分配する手段を提供し続ける必要があります。YouTubeは今回の1億ドルの基金の支払い開始に関してYouTube ショートを収益化するための最初の一歩だとしています。

TikTok風のショート動画サービス「YouTube ショート」がクリエイターへの報酬支払いを開始

(Source:YouTubeEngadget日本版より転載)

関連記事
InstagramのTikTokクローンReelsが最大60秒の動画をサポート
YouTubeが一部クリエイターを対象にライブストリームからのショッピングを試験的に開始
フェイスブックがクリエイターを呼び込む約1100億円のボーナス報酬プログラムを発表
TikTokのライバル、最大60秒の動画を投稿できる「YouTube ショート」が日本を含む100か国以上で利用可能に
TikTokが動画の長さを最大60秒から3分に拡大
TikTokが米国ユーザーの「顔写真や声紋」を含む生体情報の収集を表明
YouTube ショートがトップクリエイターに2022年まで報酬、約109億円のファンド創設

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Instagram / インスタグラム(企業)Instagram Reels(製品・サービス)クリエイター(用語)Google / グーグル(企業)ショートビデオ(用語)TikTok(製品・サービス)Facebook / フェイスブック(企業)YouTube / ユーチューブ(製品・サービス)YouTube ショート(サービス)

ファンの楽園に異変、Tumblrのベータサブスクリプション機能にユーザーが猛反発

Tumblr(タンブラー)ユーザーはしばしばそのコミュニティをネット界の荒れ地になぞらえるが、それは間違っていない。7万件のリアクションがあったテキスト投稿がそれを物語っている。「私のお気に入りのソーシャルメディアサイトはTumblr。有名人を認証するシステムも、投稿を宣伝するアルゴリズムもないから、有名人の居場所はない。彼らにとっては、無法者たちが集う荒野なのだ」。

それでも、Tumblrは他のソーシャルメディア企業同様、ユーザーがこれからも難解なファンアートや、ナンセンスでくだらない投稿や「続きを読む」ボタンの下に隠された赤裸々な日記エントリーを共有できるようにするために、収益を確保して事業を継続することが必要だ。Tumblrは先に、Post+(ポストプラス)サブスクリプション機能の限定ベータテストを発表した。計画通りに進めば、Tumblrのユーザーは、毎月3.99ドル(約440円)、5.99ドル(約660円)、9.99ドル(約1100円)のいずれかに設定された料金を支払う購読者に対し、有料会員限定コンテンツを提供できるようになる。

関連記事:TumblrがZ世代のクリエイターのためのサブスクサービスPost+を開始

画像クレジット:Tumblr

このような形で収益化を図るソーシャルメディアプラットフォームは、Tumblrが最初ではない。Twitter(ツイッター)はSuper Follows(スーパーフォロー)Tip Jar(チップジャー)機能を展開しており、YouTube(ユーチューブ)も投げ銭機能について発表した。Instagram(インスタグラム)もツイッターのスーパーフォローのように、ユーザーが「独占ストーリー」を作成できる機能を実装しようとしている。とはいえ、Tumblrの雰囲気にぴったり合っているWil Wheaton(ウィル・ウィトン)Neil Gaiman(ニール・ゲイマン)のような例外を除けば「無法者の集まる荒野」のようなプラットフォームを誇りにしてきたコミュニティを抱えるウェブサイトにおいて、有料会員限定コンテンツへの動きが手放しに歓迎されることはなかった。

関連記事
ツイッターがクリエイターのための収益化ツール「Super Follows」「Ticketed Spaces」を導入
ツイッターがお気に入りのツイートに投げ銭できる「Tip Jar」機能搭載、まずは英語で
YouTubeが新しい収益化機能「Super Thanks」発表、個別の動画に対してクリエイターに投げ銭可能に
Instagramがクリエイターがファンにだけコンテンツを独占公開できる機能「Exclusive Stories」を開発中

マネタイズは諸刃の剣だ。Tumblrのアーティストにとって、ブログにPatreon(パトレオン)やKo-fi(コーフィ)のようなサードパーティサイトへのリンクを貼り、熱心なフォロワーが有料限定コンテンツへのアクセスを購入したり、投げ銭を送ったりすることを可能にするのは、別に野暮なことではない。そういうわけで、Tumblrにとってポストプラスが収益を生み出すわかりやすい方法に思えたのだろう。フォロワーを別のウェブサイトに誘導する代わりに、自社のプラットフォームでファンがクリエイターをサポートする仕組みを作り、そのうちの5%を徴収するのだ。ツイッターの新しいマネタイズツールでは収益の3%、YouTube(ユーチューブ)やTwitch(ツイッチ)のような動画がメインのプラットフォームではそれぞれ30%と50%を徴収していることを考えれば、決して理不尽な比率ではない。でも、Tumblrはツイッターではないし、ユーチューブでもツイッチでもないのだ。他のプラットフォームと違って、Tumblrでは他の人のフォロワー数を見ることができず、認証済みアカウントの制度もない。人気の投稿をした人のフォロワー数が100人なのか10万人なのかは誰もわからないが、ユーザーはそのスタイルを望んでいる。ポストプラスではその点が変更され、ブロガーのユーザー名の横にツイッターの青いチェックマークに似たアイコンが表示されるようになるのだ。

Tumblrのポストプラス対象クリエイターのプロフィール

Tumblrは、厳選された一部のクリエイターにポストプラス機能を公開した。その1人が、ライター兼宇宙物理学者であるKaijuno(カイジュノ)だ。今回Tumblrはこのポストプラス機能を、多くのユーザーが重要なお知らせを確認するスタッフブログではなく、この製品専用の新しいブログで発表した。そのため、自分たちのお気に入りソーシャルメディアサイトが資本主義を優先する地獄に変わることを望んでおらず、怒りに燃えたTumblrユーザーが、24歳のこのブロガーを攻撃の対象とした。この機能の使用を許可された公開ユーザーの大多数にも、同じような攻撃が発生した。カイジュノがポストプラスのベータテストに関連して殺人予告を受けたため、Tumblrのスタッフが事態に介入し、ポストプラスユーザーに対する嫌がらせを糾弾した。

Tumblr側は「みなさんの好みや熱中していること、心配していることについて、それが受け入れにくく思えるものであっても、私たちは喜んで耳を傾けますから、それをお知らせください。喜んでお聞きします。私たちにとって耐え難いのは、今日の午後以降それらのクリエイターたちを対象とした嫌がらせや脅しがあったことです。【略】彼らは機能をテストしているだけです」とスタッフブログで書いている。

このメッセージが投稿される前に、Tumblrの担当スタッフがカイジュノと連絡を取り、炎上の状況について直接調査を行っているとはいえ、Tumblrのサービスを利用したことですでに脅しを受けているユーザーに対して、Tumblrができることはそれぐらいしかない。

カイジュノはTechCrunchに対して「いけにえの子羊にされた気分です。ポストプラスについては事前に通知されず、一部の人だけに機能を公開しました。私としては、コンテンツに対する支払手段の選択肢を用意して、医療費の足しにしようかと考えていましたが、気が付いたら、自分たちがバカにされたと感じているユーザーたちの攻撃対象になってしまいました。Tumblrのユーザーはサイトにどんな変更があっても気に入らないので、多少の炎上があるとは思っていました。とはいえ、炎上の標的は主にスタッフで、ベータテストの参加者は炎上することは、まずないだろうと考えていました」と話した。

Tumblrのユーザーが、マネタイズをそこまで大きな脅威だと考えるのはなぜか。問題は、その機能がクリエイターを支援するために役立つかどうかではなく、Tumblrがこの種のサービスをホストできるかどうかだ。Tumblrをこよなく愛する複数のベテランユーザーがTechCrunchに対して指摘したのは、2020年後半にブログがスパムボットにハッキングされ、Ray-Ban(レイバン)のサマーセールの広告がひっきりなしに投稿された事件である。

カイジュノは「Tumblrのウェブサイトのコーディングはあまり優れたものではなく、機能が壊れやすくなっています。Tumblrに財務情報を預けるなら、なんでも炎上するでしょうね」と付け加える。

Tumblrユーザーが懸念する別の点は、ポストプラスがプライバシーに与える影響だ。限定ベータテストでは、ポストプラスユーザーがブログ購読中のユーザーをブロックするには、Tumblrのサポートに必ず連絡する必要がある。これでは、購読ユーザーから嫌がらせがあった場合に、ブロガーが危険にさらされる可能性がある。

Tumblrの広報担当者はTechCrunchに対し「米国のクリエイター全員にサービスが提供される2021年の秋までに、ポストプラスのクリエイターが自分で購読者を直接ブロックできるようにする予定です」と語った。

オンライン依存度が非常に高いZ世代は、Tumblr利用者の48%を占めているが、彼らはスタッフの給与とサーバーを維持するために、十分な収入がなければプラットフォームの存続は期待できないこともよくわかっている。2018年にすべての「閲覧注意」コンテンツを禁止した際、Tumblrは月間ページビューのほぼ3分の1を失っている。それ以来、同サイトの月間トラフィック量が上向かない状況が続いている。

関連記事:TumblrがZ世代のクリエイターのためのサブスクサービスPost+を開始

画像クレジット:SimilarWeb

Tumblrの元従業員がTechCrunchに語ったところによれば、ポストプラスとして発表された機能も、最初は投げ銭機能として始まったらしい。ところが、Tumblrの上層部はそのプロジェクトを、ユーザーコミュニティの意見を聞くこともなく、サブスクリプション限定サービスの開始へと方向転換させたようだ。

Tumblrのブログnormal-horoscopes(ノーマルホロスコープ)のクリエイターは「投げ銭であれば、大きな機能改善になったと思います」と書いている。彼らはTumblrで獲得してきたコアオーディエンスに支えられる形で、パトレオンからの収入で生計を立てているが、ビジネスにポストプラスを新たに導入する必要性を感じていない。「(パトレオンのような)外部サービスのほうが、オプションが豊富で特典も多く、利用しやすい価格設定です。クリエイターとしても、オーディエンスに公開する方法を選ぶことができます」。

だが、全体的に言って、サブスクリプション購入者限定サービスに対するTumblr利用者の見方は異なるようだ。ファンの文化が栄えるサイトにおいて、ファンアートやファンフィクションのクリエイターは、二次創作物を有料サービスで公開することに懸念を感じている。ポストプラスは公開することを推奨しているが、これは法律面で問題となってしまうのだ。有名なファンフィクションサイトのArchive of Our Own(アーカイブ・オブ・アワ・オウン)に至っては、パトレオンやコーフィのような支払いサイトからリンクを貼ることをユーザーに禁じているほどだ。

「ビジネスや企業アカウントに加えて、コンテンツよりも収益を優先するユーザーたちにとって、マネタイズ機能の組み込みは魅力的でしょう。この機能は、プラットフォームの文化を変えてしまいます」とノーマルホロスコープはいう。

現在、不満を抱くユーザーたちがフォロワーに対して、ポストプラスのフィードバックアンケートで自分たちの不満を表明するよう、Tumblrのあちこちで促している。このことはスタッフも歓迎している。

Tumblrの広報担当者は、TechCrunchに対して「新しい機能を立ち上げる時には、その機能でTumblrの利用方法がどのように変わるのかについて、建設的なディスカッションが行われることを期待しています。全員の意見がポジティブということはないと思いますが、それでいいのです。建設的な批判があると、サービスを生み出す原動力になるため、最終的にはTumblrの環境を改善できるようになるでしょう」と語っている。

Tumblrのコミュニティは何年もの間、プラットフォームで自然な収益システムを構築できるかという問題を抱えてきた。Tumblrのユーザーは、Tumblrのスタッフに不信感を抱きながらも、Tumblrのサイトを守りたいという感覚を持っている。これが、Facebook(フェイスブック)のようなソーシャルメディアの絶対権力者とは違うところだ。フェイスブックなら、綿密な調査も行わずにサービスの中心にeコマースを据えてしまうことができる。一方、Tumblrのポルノ禁止令による甚大な影響から3年経った今も、ソーシャルネットワークをユニークなものにしているユーザーたちを見捨てて成長していくことは、Tumblrにとって難しいようだ。

Reddit(レディット)やDiscord(ディスコード)のようなプラットフォームでは、トップ投稿者の報酬となるコインや特別な絵文字の販売など、デジタル商品の販売によって運営を継続している。財務面のニーズは企業ごとに異なっているとはいえ、Tumblrがポストプラスによるマネタイズを選択したことは、Tumblrが自社のユーザーコミュニティの願いを十分に理解していないことを如実に示すものだと言えるだろう。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:TumblrSNS収益化クリエイターサブスクリプション

画像クレジット:Hieu Vu Minh/Unsplash(modified by TechCrunch)

原文へ

(文:Amanda Silberling、翻訳:Dragonfly)

ギグワーカーやクリエイターに金融サービスとしての福利厚生を提供するCatch

Catch共同創業者アンドリュー・アンブロジーノ氏とクリステン・アンダーソン氏(画像クレジット:Catch)

Catchは、すべてのギグワーカーが、彼らが必要とする保健医療や退職手当などの福利厚生を得られるよう努力している。

現在、本社をニューヨークへ移転中の同社は、フリーランサーや契約社員など企業からの福利厚生のない人たちに直接、健康保険や退職貯蓄、源泉徴収などの福利プランを売っている。

同社は現在、シリーズAで1200万ドル(約13億2000万円)の資金を調達中で、そのリード投資家はCrosslinkで、初期からの投資家であるKhosla VenturesやNYCA Partners、Kindred VenturesおよびUrban Innovation Fundが参加した。資金は、代理店パートナー網の拡大とボストンからの移転費用に充てられる。

共同創業者のKristen Anderson(クリステン・アンダーソン)氏とAndrew Ambrosino(アンドリュー・アンブロジーノ)氏はCatchを2019年に創業し、これまでに610万ドル(約6億7000万円)を調達しているので、総調達額は1810万ドル(約19億9000万円)になる。

関連記事:健康保険や福利厚生が必要なフリーランスにはCatchがある

Catchの15名のチームがそのプラットフォームを連邦市場の38の州で売る承認を得るのに、2年近くを要した。アンダーソン氏によると、このような承認を得ているのは同社も含めてわずか8社だが、福利の受益者個人に直販しているのはCatchも含めて3社だけだという。

「現在、クリエイターやギグワーカーとして食べてる人たち、つまり個人労働者がどんどん増えているのに、肝心の健康保険を提供していない金融サービスが多い。多くの人に、企業の社員のような福利厚生がない」とアンダーソン氏はいう。

Catchの顧客の平均年齢は32歳だが、現在の提供物に加えて、収入源のセットアップを求める者が多い。つまり彼らは、税や退職後や病気休職などへの備えを、実際に貯蓄する余力がなくても求めている。

パンデミックにより、Catchの顧客の多くが全業種平均で40%の収入を失った。美容師や調理師などには、収入がゼロになった人たちもいる。

そこでアンダーソン氏とアンブロジーノ氏は、同業のプラットフォームやビジネスツールのメーカー、ギグのマーケットプレイス、給与事務代行企業などから成る代理店パートナーシップのネットワークを作り始めた。アンダーソン氏によると、今度の資金で社員数を増やして、さらにこのパートナーシップの拡大努力を続けたいという。

Catchのプロダクトは一種の保険業務だが、競合他社の多くは、たとえばStarshipのように、健康保険のための貯蓄口座といった一品目だけのところが多い。しかしアンダーソン氏によると、Catchはプラットフォームを提供し、個々のケースにより深入りしている。クラウドベースで企業のために給与計算や福利厚生、人事管理などのサービスを提供しているGustoというスタートアップがあるが、彼女はCatchをそのGustoに喩える。Catchも同じくエンド・ツー・エンドのサービスだが、対象は企業ではなく個人だ。

これまでの1年間で同社のユーザーベースは3倍増した。副業をする人が増えたことと、DoorDashとのパートナーシップが大きい。またアンダーソン氏によると、同プラットフォームの現在のユーザーは、得られる福利の目標が大きく、多くの貯蓄をする必要があるので、通常の5倍の残高を抱えている。退職投資と健康保険も、同じく増えている。

今後についてアンダーソン氏は、シリーズBはすでに考えているが、それは2年後だという。同社は、独自のHSAプロダクト(医療費貯蓄口座)と傷害保険なども検討しており、プロダクトの多様さで他と差別化したい意向だ。たとえばSpotSuper.mxEvenなどはみな、2021年7月にベンチャーキャピタルを調達して福利を賄っている。

Catchはまた、連邦市場以外のオーディエンスにもサービスを提供していきたい。今すでにその取り組みを開始しており、アンダーソン氏によると、米国籍を持たない者への金融保険サービスは悪質なものが多く、一見おいしそうなキャッチコピーの陰で、粗悪で内容の薄いサービスが提供されているそうだ。

アンダーソン氏は「非常に混乱した市場であるため、それを正していくのは大変なことです。若者は安いサービスしか買うことはできませんが、その場合は最初に条件をよく理解してもらうことが、とても重要です」という。

関連記事
職場向けの置き菓子サービス「オフィスグリコ」が全国で利用可能になる「どこでもオフィスグリコ便」の受付開始
従業員2人の企業から2万人の企業まで柔軟な福利厚生の実現を支援するLevelが約29億円調達
ライフスタイルの特典クーポンを提供するスタートアップFringe、パンデミックをきっかけにシードラウンドで資金調達

カテゴリー:フィンテック
タグ:ギグワーカー福利厚生Catchフリーランス資金調達クリエイター

原文へ

(文:Christine Hall、翻訳:Hiroshi Iwatani)

フェイスブックが予想を上回る第2四半期決算を発表、今後は広告事業への「逆風」を警告

Facebook(フェイスブック)は、第2四半期の決算を米国時間7月28日に発表した。その売上高は290億ドル(約3兆1800億円)と、アナリストの予想を上回った。

この世界最大のソーシャルメディア企業は、2021年度の第2四半期の売上高が、前年同期の186億ドル(約2兆400億円)から50%増となる278億ドル(約3兆500億円)と予想されていた。1株当たり利益は3.61ドル(約396円)と、こちらも予想を上回った。

新型コロナウイルスの世界的流行に見舞われた1年を経て、経済的に半正常な状態に戻った最初の決算期に、Facebookは予想通りユーザー数の増加を達成させた。3月末時点で、Facebookは各アプリのネットワーク全体で28億5000万人の月間アクティブユーザーを抱えていた。第2四半期末(6月30日)の時点では、月間アクティブユーザー数はほぼ予想された通りの29億人となっている。

米国時間7月28日の朝、375ドル(約4万1200円)で始まった同社の株価は、決算発表後に360ドル(約3万9500円)まで下落した。

好調な四半期を終えたにもかかわらず、Facebookは今後の変化について警告している。これはすなわち、今四半期の売上高290億ドルのうち285億ドル(約3兆1300億円)を占める巨大な広告事業が受ける影響の件だ。Facebookは同社の事業を脅かすものとして、特にApple(アップル)のモバイルOSに導入されたプライバシー機能を強化するアップデートを挙げている。

「2021年には、規制やプラットフォームの変更による広告ターゲティングの逆風が強まると、私たちは引き続き予想しています。特に最近のiOSのアップデートは、第2四半期よりも第3四半期に大きな影響を与えるでしょう」と、同社は投資家向け報告で見通しを述べている。

関連記事:アップルがiOS 14に導入予定の広告トラッキング規制にFacebookは不満を表明

FacebookのMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)CEOは、同社の投資家向けオンライン会見で、広告収入への依存度を下げる計画を指摘。コンテンツクリエイターを惹きつけ、支援するための取り組みを拡大していること、特にeコマースに関する計画について述べた。「当社のプラットフォームを、クリエイターが生計を立てるための最良の場所にしたいと考えています」と、ザッカーバーグ氏は語り、2023年からクリエイターツールの収益化を開始する計画があることを明らかにした。

ザッカーバーグ氏はまた、VRを使ったソーシャル体験に対するFacebookの壮大な野望も強調し「バーチャルリアリティは、ソーシャルなプラットフォームになるでしょう。だからこそ、私たちはそれを構築することに集中しているのです」と語った。

このオンライン会見の中で、ザッカーバーグ氏は、バーチャルリアリティをベースとしたソーシャルネットワークでは、衣服やアバターなどのデジタル商品を収益化することが可能だというFacebookの見通しについても語った。Facebookは、バーチャルなソーシャルネットワークが相互に接続されたウェブの概念を「metaverse(メタバース)」と呼んでいる。これは、1992年に出版されたNeal Stephenson(ニール・スティーヴンスン)の未来派SF小説「Snow Crash(スノウ・クラッシュ)」に因んだものだ。

Facebookが水曜日にどのような報告を予定していたかに関係なく、同社が財務的に強大な存在であることに変わりはない。西洋諸国での悪評やユーザーの不信感は、同社の収益を悪化させるほどのものではなく、同社の広告事業は相変わらず市場を圧倒しているように見える。米国で意義ある反トラスト法改正が行われたり、競合他社が急成長しない限り、Facebookの行く手を阻むものはほとんどない。前者については、議会の党派的な対立を考えると、ホワイトハウス関与しているとはいえ、未だ望みは薄いかもしれない。しかし後者については、Facebookにもついに脅威が迫っている。

関連記事
バイデン氏がビッグテックの「悪質な合併」阻止目指す大統領令に署名、過去のM&Aにも異議の可能性
バイデン大統領はグーグル批判者を司法省の反トラスト部門のリーダーに起用

これまで長年の間、Facebookに適当な競合となるソーシャルメディアプラットフォームが現れるとは、想像が難しかった。市場を支配している同社には、競合他社を買収したり、そのイノベーションを大胆にコピーする悪癖があったためだ。しかし今、TikTok(ティックトック)がまさにそんな存在になりつつあることは明らかだ。YouTube(ユーチューブ)は巨大だが、Facebookとは並行して共存しながら成熟し、互いに補完的な体験を提供しているため、脅威となるような直接的な競合ではなかったのだ。

調査会社Sensor Tower(センサー・タワー)のデータによると、TikTokは2020年7月に月間アクティブユーザー数が7億人に達し、2021年7月初めには全世界でのダウンロード数が30億回を超えた。これはFacebook傘下ではないアプリとしては初の快挙だ。もし、この中毒性の高い短編動画アプリが、若いユーザーがInstagram(インスタグラム)をはじめとするFacebook傘下のプラットフォームに費やしている長い時間の一部をうまく吸い上げ、その過程において企業にとっても快適なホームとなることができたら、メンロパークから出てきた青い巨人はついに寝不足になるかもしれない。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Facebook決算発表広告クリエイター収益化VRメタバース

画像クレジット:TechCrunch

原文へ

(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

ピンク・フロイドのドラマーも出資するDisciple Mediaはクリエーターエコノミーのためのプラットフォームを構築

2020年は「クリエイターエコノミー」の台頭が注目を集めた。新型コロナウイルスの影響で、何百万人もの人々がお金を稼ぐ方法や自分をアピールする方法を求め、オンラインに溢れた。ポッドキャストの世界は爆発的に広がり、Patreon(パトレオン)やClubhouse(クラブハウス)など多数のプラットフォームも登場した。しかし、そこには厄介な問題が残っている。視聴者は本当にクリエイターのものなのか?それともプラットフォームのものなのか?Mighty Networks(マイティ・ネットワークス)やCircle(サークル)、Tribe(トライブ)などの企業は、この問題に対処しようとしており、ソーシャルネットワークよりもクリエーターが視聴者をコントロールできるようにしている。そして今、新たな企業がこの議論に加わった。

Disciple Media(ディサイプル・メディア)は、オンラインクリエーターがコミュニティ主導のビジネスを構築できるようにするためのSaaSプラットフォームを提供している。同社は先日「大規模なエンジェルラウンド」と称する投資ラウンドで、600万ドル(約6億6200万円)の資金を調達した。2018年の起ち上げ以来、同社はすでに200万人のメンバーと500のコミュニティを獲得しているという。投資家には、Pink Floyd(ピンク・フロイド)のドラマーであるNick Mason(ニック・メイソン)氏、Cray Computers(クレイ・コンピューター)のCEOで、Classic FM(クラシック・エフエム)やQuantel(クァンテル)、Cosworth Engineering(コスワース・エンジニアリング)の創業者であるSir Peter Michael(ピーター・マイケル卿)、Jellyfish(ジェリーフィッシュ)の創業者兼CEOであるRob Pierre(ロブ・ピエール)氏、Sabre Insurance(セイバー・インシュアランス)の元会長Keith Morris(キース・モリス)氏などが名を連ねている。また、同社の新たな会長に、オンラインマーケットプレイス、SaaS、出版・メディア業界の専門家であるEirik Svendsen(アイリック・スヴェンセン)氏が就任したことも発表された。

現在までにそのコミュニティには、米国のカントリースターであり、TV番組「American Idol(アメリカン・アイドル)」の審査員も務めるLuke Bryan(ルーク・ブライアン)氏、Rod Stryker(ロッド・ストライカー)氏、Body by Ciara(ボディ・バイ・シアラ)などが参加している。このプラットフォームは、iOSとAndroidに対応し、コミュニティ管理ツール、CRM、マネタイズ用オプションなどを備えている。同社は、クリエイターたちが「毎年数百万ドル(数億円)の収益を上げている」と主張している。

Disciple Mediaの創業者でCEOのBenji Vaughan(ベンジ・ヴォーン)氏は、次のように述べている。「クリエイター・エコノミーの拡大と急成長は驚異的であり、今日その成長を牽引しているのは、YouTube(ユーチューブ)やソーシャルネットワークの外で独立したビジネスを構築しようとする起業家精神にあふれたクリエイターたちです」。

テクノDJでアーティストから起業家に転身したヴォーン氏は、顧客のために同様のコミュニティを構築した後、このアイデアを思いついたという。Discipleコミュニティで作成されたデータは、ネットワークを構築したホストが完全に所有しており「第三者のリスクを排除し、洞察をすぐに行動に移すことができる」と、同氏は述べている。

ヴォーン氏は筆者に次のように語った。「私たちは、実質的な『ソーシャル・ネットワークのためのギグエコノミーワーカー』という立場から、逆にソーシャルネットワークを自分のニーズに合わせて利用するビジネスのオーナーへと移行しつつあります。したがって、これらの人々は、ビジネスを構築するためにソーシャルネットワークを離れ、他の世界の事業者と同じく、マーケティングチャネルとしてソーシャルネットワークを利用し始めています。このような移行が起こり、彼らが主要なプラットフォームとしてのソーシャルネットワークから離れると、データが集まるハブが必要になります。彼らのオーディエンスは、ホストとつながっているのと同様に、それ自体がつながったコミュニティであると、私たちは考えています」。

ヴォーン氏は、クリエイティブエコノミーにおけるSalesforce(セールスフォース)やHubSpot(ハブスポット)に相当するものは、コミュニティプラットフォームであると考えている。「それは、価値あるオーディエンスやコミュニティエンゲージメントに関するすべての情報を集約する場所です。そこで、私たちは、HubSpotのサイトが技術系企業やSaaS企業向けに提供しているものと非常に近いものを、時間をかけて構築していきたいと考えています。それはつまり、ユーザーとのエンゲージメントを管理し、ユーザーベースを拡大し、それを収益につなげるための完全なパッケージ、完全なプラットフォームです」。

Jellyfishの創業者兼CEOのロブ・ピエール氏は、次のように述べている。「デジタルなコミュニティで創作を行い、人々を引き寄せることは、かつてないほど重要になっています。Discipleは、完全に実用的で豊富な機能を備えたプラットフォームであり、わずかな前払いの支出のみで、これら2つのことを行うことができます。また、コミュニティを収益化するためのさまざまなオプションも提供しています」。

関連記事
TumblrがZ世代のクリエイターのためのサブスクサービスPost+を開始
YouTubeが新しい収益化機能「Super Thanks」発表、個別の動画に対してクリエイターに投げ銭可能に
クリエイターの作品発表を支援するnoteと「バーチャルマーケット」のHIKKYが提携、VRクリエイターの創作環境作りを加速

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Disciple Mediaクリエイタークリエイターエコノミー資金調達SNS

画像クレジット:Benj Vaughan, Disciple Media

原文へ

(文:Mike Butcher、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

TumblrがZ世代のクリエイターのためのサブスクサービスPost+を開始

Twitter(ツイッター)がSuper Follows(スーパーフォロー)を開始し、YouTube(ユーチューブ)が新しいマネタイズツールを追加し、Instagram(インスタグラム)がeコマースを導入するなど、ソーシャルメディア界はクリエイターが生計を立てるための新しい方法で盛り上がっている。この争いにTumblr(タンブラー)も、ユーザーがコンテンツを収益化できるようにする初の試みであるPost+(ポストプラス)で参入する。Post+は米国時間7月22日より限定ベータ版として開始されるが、当初はTumblr自身が厳選した米国内のクリエイターに限定される。

TwitterのSuper Followsのように、TumblrのPost+ではオリジナルアート作品、個人のブログ記事、二次創作のファン作品など、クリエイターが有料化したいコンテンツを選択することができる。クリエイターは、サブスク専用コンテンツの価格を月額3.99ドル(約440円)から始めて、さらに5.99ドル(約660円)、9.99ドル(約1100円)と段階的に設定することができる、Tumblrは、クリエイターの利益から5%を徴収する。

Post+でコンテンツを作成するプロセスは、他のTumblrの投稿と同じだ。クリエイターはビデオ、オーディオクリップ、テキスト投稿、画像などの投稿が、有料購読者専用であることを示すボックスにチェックを入れるだけだ。

画像クレジット:Tumblr

Tumblrの広報担当者は、TechCrunchに次のように語った「TumblrのPost+はプロや1万人以上のフォロワーを持つ人だけのものではなく、インターネット上でお金になるコンテンツの限界を押し広げるものになります。たとえばネタ作家、ミームクリエイター、アーティスト、ファンフィクション作家、上記のすべての人々、そしてその間にいる人たちが、ファンコミュニティを構築しながらコンテンツを作成し、Post+で報酬を得ることができるようになります」。

関連記事
YouTubeが新しい収益化機能「Super Thanks」発表、個別の動画に対してクリエイターに投げ銭可能に
ツイッターがクリエイターのための収益化ツール「Super Follows」「Ticketed Spaces」を導入
フェイスブックがネットショッピングに関連する4つの新機能を発表

2010年の発売日に「The Hunger Games(ハンガー・ゲーム)」の最終巻を読んだことをライブブログで書き込んだミレニアル世代にとって、Tumblrは過去の遺物のように思えるかもしれない。2007年に設立されたこのプラットフォームは、これまでさまざまな変化を遂げてきた。2013年にTumblrはYahoo(ヤフー)に11億ドル(約1212億円)で買収され、その後YahooはVerizon(ベライゾン)に買収された。

画像クレジット:SimilarWeb

しかし、2018年12月にTumblrに大規模な変化が訪れ、プラットフォームはすべての露骨な性的表現のあるコンテンツやポルノを禁止した。その1カ月前に、Tumblrアプリは、そのフィルタリング技術を児童ポルノが突破したことで、iOS App Storeから削除されていた。これを受けて、同プラットフォームでは、ポルノを全面的に禁止することになったのだ。その禁止4カ月後、Tumblrの月間ページビューは1億5100万回(29%)減少した。それ以来、SimilarWeb(シミラーウェブ)によると、このプラットフォームはコアなユーザーベースを維持しており、月に約3億1000万から3億7700万ページビューの間で推移している。ただし分析結果によれば今でも若干の減少傾向を示しているようだ。Tumblrは、月間アクティブユーザー数を公表していないが、同プラットフォームには1日あたり1100万件以上の投稿があり、5億件のブログがあことを発表している。

2019年、このプラットフォームはWordPress.com(ワードプレス.com)を所有するAutomattic(オートマチック)に売却された。Tumblrは、ポルノ禁止令以降、大きな成長は見せてこなかったが、新しいオーナーの下で、若い層にアピールする機能を提供することで、収益を上げるための新しい方法を模索している。Tumblrによると、ユーザーの48%以上が(1990年代半ば以降生まれの)Z世代である。このZ世代のユーザーは、旧世代のブロガーに比べてプラットフォームの利用時間が26%長く、1日の平均利用時間は年に100%以上増加している。

関連記事:WordPress.comのオーナー企業Automatticがプライベートな日記アプリ「Day One」を買収

カテゴリー:ネットサービス
タグ:TumblrZ世代クリエイター収益化サブスクリプション

画像クレジット:Getty Images

原文へ

(文:Amanda Silberling、翻訳:sako)

YouTubeが新しい収益化機能「Super Thanks」発表、個別の動画に対してクリエイターに投げ銭可能に

米国時間7月20日、YouTube(ユーチューブ)は最新の機能「Super Thanks(スーパー・サンクス)」を発表した。これは、ファンが直接クリエイターに支払う仕組みに同社が名づけた「Paid Digital Goods(ペイド・デジタル・グッズ、有料デジタル製品)」の第4弾だ。これまでに「Super Chat(スーパー・チャット)」「Super Stickers(スーパー・ステッカー)」「チャンネルメンバーシップ」の3種類が提供されているが、 Super Thanksは、ファンがライドストリームではなくアップロードされた個々の動画についてクリエイターに投げ銭できる初めての機能だ。

関連記事:YouTubeがクリエーターを支援するスタンプSuper Stickersを公開

動画に特別の感謝を表したいとき、視聴者は2ドル(約220円)から50ドル(約5500円)まで4種類の設定金額を現地通貨でクリエイターに支払うことができる。Super Thanksを購入したユーザーはメッセージを書くことができて、コメント欄にハイライト表示される。

YouTubeがこれまで提供してきたクリエイターに直接支払うためのツールは、Twitch(トゥイッチ)に追いつくための機能という印象だったが、今回YouTubeは、Super Thanksで差別化をはかろうとしている。Instagram(インスタグラム)にもクリエイターがライブ出演した時に投げ銭できるBadges(バッジ)などの機能があるが、個別の投稿についてクリエイターがお金を受け取る方法はない。代わりにInstagramはeコマースに大きく転換しをはかっていて、ファンがクリエイターとつながる方法としてはSuper Thanksと比べてオーガニックでも直接的でもない。

関連記事
Twitchは第2四半期に総視聴時間50億時間を突破し記録更新、先行きには不安材料も
フェイスブックがネットショッピングに関連する4つの新機能を発表

画像クレジット:YouTube

2020年はYouTubeのPaid Digital Goodにとって最大の年になり、1000万人以上がSuper Chat、Super Stikcerまたはチャンネルメンバーシップを初めて購入した。2020年に売上の半分以上をこれらの製品から得たチャンネルの数は2019年の3倍以上だった。

「空き時間の私はYouTubeクリエイターです」とYouTubeのPaid Digital GoodsプロダクトマネージャーのBarbara Macdonald(バーバラ・マクドナルド)氏はいう。「実に幸運なことに、私のクリエイターとしての洞察力は、私やチームがYouTubeユーザーのためによりよいプロダクトを作るのに役立っています」。

2019年以来、マクドナルド氏のチームはYouTubeクリエイターの集団とともに、当初「applause(アプローズ)」と呼ばれていたこの機能のベータテスターとしてパイロットテストを進めてきた。参加したクリエイターはプロダクトに関するフィードバックや提案を送り、YouTubeがそれを参考にしている。名前を「applause」から変更する、高額のオプションを追加して売上の可能性を最大にする、Super Thanksのメッセージを他のコメントと区別するなどの提案があった。YouTubeはファンからクリエイターへの支払いから30%を受け取る。一方ライバルのTwitchはストリーマーのサブスクリプション売上の50%を受け取っている。

7月20日から、Super Thanks機能はYouTube Partner Program(ユーチューブ・パートナー・プログラム)のメンバーになっている68カ国、数千人のクリエイターに向けて提供開始される。対象はランダムに決められるが、YouTube Partner Programの有資格メンバーは全員、2021年中に利用できるようになるマクドナルド氏は述べた。

というわけで、ユーチューバーは動画の最後に「いいね!とコメントとチャンネル登録」のかわりに「いいね!、コメント、チャンネル登録とSuper Thanks」をお願いするようになるだろう。

関連記事:YouTubeショートがトップクリエイターに2022年まで報酬、約109億円のファンド創設

カテゴリー:ネットサービス
タグ:YouTubeクリエイター収益化

画像クレジット:Olly Curtis/Future / Getty Images

原文へ

(文:Amanda Silberling、翻訳:Nob Takahashi / facebook