レビュー:749ドルのBoostedミニS電動スケボーがたまらない

スケートボードメーカーのBoosted Boards(以下Boosted)から、本当にいいスケボーが出た。Boosted初のショートボードだ。デッキの長さが8.5インチ短くなったが、実際にはそれ以上短くなったように思えるほど、大きな違いがある。

Boostedはおそらく電動スケボーメーカーとしては一番有名だろう。しかし、アンチBoostedの人は、最大の欠点としてお高め価格を指摘する。この点、今回の749ドルのBoosted Mini Sは価格面では手に取りやすいものだ。ショートボードに乗って時速18マイルもの速さで走るのは、コントロールが及ぶ範囲が小さくなったぶん時にハラハラするが、驚くほど楽しい。

・スペック(Boostedより抜粋)

・価格:749ドル

・航続距離:最長7マイル

・最高速度:時速18マイル

・最大勾配:20度

・モード:3ライドモード

・ホイール:Boosted Lunar 80ミリ

・デッキの長さ:29.5インチ

・重量:15ポンド

まず言えるのは、ボードを短くするというのは、持ち運びの面からいえば非常にいい。僕の好みのボードの持ち方は足の側面に沿って垂らすように持つスタイル。これを、今までのBoostedのボードでやると、ボードを引きずることになってしまう。なので、引きずらないためには持ち上げなければならず、これはちょっとした腹筋のトレーニングになる。このスケボーを持って屋内を移動するときは、サーフボードを抱えて廊下をいくような感じではなく、さほど邪魔にならない。また、見栄えがするオレンジ色のウィールはBoostedによるカスタムメイドだ。

それにしても、ミニSは小さいながらも機能が詰まったスケボーだ。もしOllieブランドの電動スケボーがあったら、なんて思っているなら、ちょっと抵抗を感じるかもしれない。重さは15ポンド。すごく重いというわけではないが、今回ボードを短くする中で、軽量化はさほど重視されていない。もちろん扱いが大変というわけではないものの、僕のスケボーを持ち上げてほとんどの人はそのずっしりとした重さにけっこう驚く。

もしこれまでのBoosted製品に慣れている人なら、ミニSでは若干ボードが堅いと感じるかもしれない。柔軟性は必要最低限しかなく、普通のスケボーに乗っている人は違和感がないかもしれないが、Boosted製品の乗り心地としては大きな変化だ。Boostedの長いボードでジャンプするときには体を前後にそらしたりするが、一方でミニSのボード下には基本的に大きなバッテリー一つしかなく、したがってあまりスペースがないために走っていると振動をよりダイレクトに感じる。

これは長所であり短所でもある。個人的にはこれにより乗るのがもっと楽しくなっているように思う。ボード後部のキックテイルが短くなっていることにより可操作性が上がり、ヘアピンターンもできるのだ。これはけっこう大きなメリットだ。180度ターンするとき、ホイール間隔が近いときついが、すごく減速しているのでなければなかなか小回りがきく。

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ミニSに乗るのは時として怖いこともある。長いボードのようにもう少し長さや柔軟性があればと思うこともある。サスペンションシステムによる安全性がない代わりに、小さな段差をのぼったりターンしたりが自由にできる。

最高スピードは時速18マイルで、ミニSに乗っていると実際のスピードより速く感じる。前のスピードを再現するモードもあり、これは乗り始めの練習に使える機能だろう。これを使いながら、徐々にスピードを上げていくといい。このスピードとモードの切り替えは、手に持つコントローラーで行う。スピードに慣れたら、今度はこのコントローラーは加速やブレーキの操作に使う。

フル充電での航続距離が7マイルというのはそんなに良くはない。もしずっとフルスピードで乗り続けたら7マイルもいかない。ただ、短い距離の通勤・通学や街をうろつくための乗りものとしては、最高だ。もっとも、長いボードのほうがいい、という人もいるかもしれないが。

ミニSより250ドル高いミニXは、數ポンド重いだけだが航続距離は2倍の14マイルになり、最高スピードも数マイル速くなる。もし電動スケボー生活を試したいのなら、このアップグレード版もおススメだ。

結論として、Boostedはこれまでのボードのいいところだけを749ドルのミニSに盛り込んでいる。既存のボードとは全く違う乗り物であり、長いボードの方を選択する人もたくさんいるだろう。しかし、そのあたりのボードより自由度合いが大きく、小回りがきくことは請け合いだ。

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(翻訳:Mizoguchi)

600DPIの電子ペーパースクリーンは眼福

私は電子ペーパーが本当に好きだ。それは、初期のまだ荒削りなKindleから長い道のりを経て、今や最高の携帯電話やiPadに比べられるほど高解像度の、電子書籍リーダーたちが生まれている。そしてもし私が期待するように、メーカーたちがE Inkの最新のスクリーンを製品に用いてくれるなら、さらに良いものが出来上がるだろう。

LAのDisplay Weekは、その名が示す通り全てのディスプレイメーカーが集い、お互いのディスプレイを称え合う場所だ。今年は、OLED(有機発光ダイオード)の水冷方式に関する話題が多いと思われるが、E Inkも負けてはいない。

今回同社は、Japan Display Inc.とのコラボレーションを通して、いくつかの新しいスクリーンタイプを展示しているが、現在市場に存在する最高の電子ブックリーダーたちの顔色を失わせるものだ。その最高の機種たちが何かは明らかだが、私は素晴らしいAura OneとKindle Oasisについてここでは話している。どちらも1インチあたり約300ピクセルの表示密度を持っている。

ではここで私が言おうとしている、E Inkのディスプレイはどれほどのものだろうか…400PPIとか?凄いと思う?本当に?いや、実は素晴らしいことに彼らが展示しているのは600PPIのディスプレイなのだ。これは最も手強い競合相手の2倍の性能である。

ここに示した(拡大した)画像で、どれほど沢山の情報が高PPIのスクリーンに表示できるかを見ることができる。そして斜めの線の滑らかさも見て欲しい。この技術は本当に、文字の見え方を素晴らしいものにするだろう。

もちろん、競合他社のものは実際のデバイスであり、ここに示したディスプレイはトレードショー向けの小さな部品に過ぎないが、それでも遅かれ早かれこの技術が徐々に電子書籍リーダーへと使われるようになって行くことだろう。

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(翻訳:Sako)

自宅でビール:Minibrewが280万ドルを調達

オランダに拠点を置くMinibrewは、35万ドルのクラウドファンディングの成功に続いて、シードファンディングとして280万ドルを調達した。同社の狙いは家庭醸造にスマートさをもたらすことだ。

Minibrewは大きな野望を持つ小さなビア樽だ。私たちが、2015年にこの会社を初めて知ったとき、彼らは醸造プロセスにハイテクの風を吹き込んでいた。何か美味しいものができ上げるまで大量の麦、酵母、ホップをかき混ぜていた古い技法に、モニタリングされた醸造槽とモバイルアプリを持ち込んだのだ。創業者のBart van de KooijとOlivier van Oordは、そのマシンのためのレシピを探るために、世界の複数の醸造所と提携してきた。そして2018年第1四半期には最初のプロダクトの出荷を予定している。

チームは、麦汁造りから瓶詰めまでのプロセス全部を提供できることを、誇りに思っている。

「現在世の中にある、『完全自動化された家庭醸造所のようにビールを提供する』と宣伝する醸造マシンたちは、大切なステップを忘れています。発酵ステップです」とvan de Kooijは言う。「他社のマシンも発酵プロセスは行いますが、それは手動で、宣伝されているように自動化されているものではありません。このやり方は、(発酵の)知識を持っていて、発酵時間や炭酸レベルで色々実験を行いたい人には上手くいくと思いますが、最終的な風味は損なわれがちで、ユーザーは同じ醸造を繰り返すことはできません」。

「開発中に、自分たちのビールを醸造する過程で、私たちは多くの試行錯誤を行いました。自家醸造の中で、とても素晴らしい品質のものを生み出すこともありましたが、正確に同じ品質のビールを生み出すことは本当に大変だということがわかりました」と彼は言った。「現在世の中にある製品たちは、安定した品質のビールを造るという意味でのユーザー体験を満たせていないのです。なので私たちは、皆を醸造の世界に呼び込み、ビールの世界を変革して、素晴らしい味を発見する楽しみを分け合うべきときだと考えたのです」。

このシステムはいまでは遥かに自動化されて、チームは価格を強気の2000ユーロから999ユーロに引き下げた。素晴らしい。キットは白ビールやIPAを含む複数のスタイルのビールの醸造を行なうことができる。1番良いことは何かって?発酵プロセスが終わったら、キットがそのままポータブルなビア樽になることだ。

自動ビア樽のために払う1000ドルは、まだ高すぎると思うだろうか?例えば単に水に炭酸ガスを吹き込んで無臭のウォッカを追加して、チープなバドワイザーライトを作っても良いのでは?いやいや。家庭醸造は、彼らが言うように、簡単なのだ!

*残念ながら日本では、私的な目的でも、ある程度以上の度数をもつアルコールの無許可醸造は許されていない:

参考 国税庁ホームページ:「手造り麦芽飲料用」の缶入り、いわゆる「ビールキット」を購入して、自宅で自家製ビールを造ることに問題はありますか。

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(翻訳:Sako)

「話題の」コネクテッドジューサーJuiceroのCEOが同社の技術を擁護しつつ、満足できなった顧客には返金を約束

昨年JuiceroのCEOに就任した、元コカ・コーラ幹部のJeff Dunnは、同社のジュースプレス(フレッシュジュースを絞る機械)が、意味のあるものではないと示唆する沢山の記事に反応して、満足できなかった顧客には代金を返金すると申し出た。

ブルームバーグの報告は、Juiceroのパックは手で絞ることが可能で、高価なジュースプレスは不要というものだった。

Dunnの反応は?彼は手で絞ることが実際可能であることは否定していないが、パックの中にあるのは「単に新鮮な生の刻まれた有機食材があるだけ」だと弁明している — それは(機械によって)プレスされていないからまだジュースではないというわけだ。

「手で絞る工夫の結果得られるものは、1度やれば十分で、毎日はやりたくないような平凡な(しかも恐らくとても手間がかかる)結果です」と彼は主張する。さらに重要なことに、彼は次のように述べている「Juiceroの価値は、冷えたプレスジュース1杯の価値を遥かに上回るものです」。

ううむ一体…どういう意味だろう?Dunnによれば、Juiceroのテクノロジー(10枚のプリント基板、スキャナー、そしてマイクロプロセッサなどを含む400のカスタムパーツを用いているらしい)によって、同社は「初のクローズドループ食品安全システム」を作ることができたということだ。なので(ネットに接続されている)Juiceroは、例えばほうれん草のリコールなどがあれば、顧客の手元にあるパックが絞られないようにすることが可能だ。これはさほど強いセールスポイントのようには聞こえないが、食中毒事件そのものは実際に世の中で起こってはいる

Dunnはまた、このプレスマシンは「毎回最高の味と栄養の組み合わせを提供できるように調整されていて」、マシンから得られるデータによって同社のサプライチェーン管理が助けられるとも語っている。

「子供たちが学校に行く準備をしながら、自分自身にも良いことをしたいと考える疲れたお父さんたちにとって、材料を準備したりジューサーを掃除したりしなくても良いのは本当に便利で、価値のあることです」とDunn。「生活のなかでより多くの野菜を必要とする多忙なプロフェッショナルには、パックが期限切れになる前にジュースを絞るように促すアプリが役立ちます。これなら大変な思いをして稼いだお金を無駄にすることもありません」。

彼の投稿の冒頭に、Dunnは自身の目標を「私たちの接続されたシステムが提供する信じられない価値を、お知らせすることだ」と書いている。そしてもしこの機械に400ドルの価値があると納得できなかったならば、その時には、不満を抱くJuicero購入者たちにオプションが提供される。Dunnは会社の「満足保証(Happiness Guarantee)」(要するに返品規定)が、Juiceroプレスの購入者にも適用されるのだ。これから30日の間、プレスマシンを購入した人は、返品時に全額返金を求めることができる。

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(翻訳:Sako)

Surface Pro 5はインテルのKaby Lakeプロセッサを採用

Surface BookとSurface Proを含むMicrosoftのハードウェアラインナップは刷新の時期を迎えているが、そのアップグレードで何がやってくるかに関する情報は少ない。さて、WindowsウォッチャーのPaul ThurrottがSurface Pro 5についての幾つか情報をもたらした。どうやらこのフラッグシップWindowsタブレットハイブリッド機器に対する穏当なアップグレードのように聞こえる。

Surface Pro 5は現在Surface Pro 4とSurface Bookに使われている、長くて薄い磁気式電源コネクターを採用するようだ。また今度のデバイスは、インテルのKaby Lakeプロセッサを採用する。同社がその新世代のハードウェアに、最新で最高のチップを採用することは真に理に適っている。

Surface Pro 5は電源コネクタにSurface Connectorをそのまま採用するという話を聞いた。そしてKaby Lake、特にドラマチックなことはない。

価格や、USB-Cの有無、そしてサイズやハードウェアデザインなどの基本的な情報を含む他の詳細はまだ明らかではない、とはいえThurrottはPro 5への変更は、既存の世代から「ドラマチックに」変わるものでないと報告している。

これはユーザーの利便性を考えると悪くない選択かもしれない、Microsoftはタブレットに対する最新のJD Power満足度調査で最高得点を獲得した。AppleのiPadを初めて上回り、タブレットの満足度の全体的な向上という点でリードしている。

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(翻訳:Sako)

スタートアップのハードウェアが一挙集結、Amazon Launchpadが日本でもローンチ

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ここ数年で数多くのスタートアップがハードウェアプロダクトを開発し、市場に出ている。しかし、物流システムを持たないスタートアップにとって配送は大きな課題だ。Amazonは本日ハードウェアスタートアップのマーケティングと物流を支援するため、「Amazon Launchpad」をローンチを記者会見で発表した。Amazon Launchpadは、スタートアップのプロダクトのみを取り扱う特設ストアだ。

Amazon Launchpadは米国2015年7月に初めてローンチしたサービスで、昨年までに世界8カ国で展開している。すでに1200社のスタートアップの4000以上のプロダクトの掲載がある。

Amazon Launchpadに掲載することで、スタートアップはプロダクトの露出が狙える。また、Amazon Launchpadではプロダクトの配送をAmazonに委託する仕組みなので、スタートアップ自身が物流や配送について思い悩むことはない。スタートアップは海外でもブランドを広め、配送ができるようになる。

Amazon Launchpadは単に商品を紹介するだけでなく、スタートアップのブランディングにも貢献できると話す。Amazon Launchpadのサイトの詳細ページは、商品情報に加え、動画やプロダクトのビジュアルを多く掲載し、さらにスタートアップのチームやストーリーも伝えられるようになっている。startup-story

また、Amazon Launchpadのトップページでも、トップセラーやクラウドファンディングを達成した商品を集めたカテゴリーを用意したり、商品一覧からもプロダクトの動画が見れる機能をつけたりすることで、ユーザーにプロダクトを訴求できる仕掛けを作っているという。

Amazon は世界中のVC、アクセラレーターなど100社と協力し、スタートアップのプロダクトを掲載しているが、スタートアップ自身でAmazon Launchpadにプロダクトの登録をすることも可能だ。日本では、日本ベンチャーキャピタル協会(JVCA)、クラウドファンディングプラットフォームMakuake、シードアクセラレエーターABBALabと協力していく。

本日からAmazon Launchpadで掲載しているプロダクトには、CerevoのプロジェクターTipron、落し物をなくすIoT端末Mamorio、コミュニケーションロボットBOCCO、スピーカー内蔵のテーブルSOUND TABLEなどがある。
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スタートアップの革新的なプロダクトは世界に影響を与える力があるが、そうなるまでにはマーケティングや露出を増やし、認知度を高める必要がある。Amazon Launchpadでは、配送や物流をはじめ、スタートアップが自社のプロダクトを効果的にマーケティングするツールなどを提供することで、スタートアップがイノベーティブな商品の開発に注力できるように支援したいと話す。

AngelListがスタートアップのプロダクト発見サイトProduct Huntを買収

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スタートアップのためのLinkedInと呼べるAngelListは、ユーザーがスタートアップのプロダクトに人気投票できるProduct Huntを買収した。買収額は非公開だ。

ここ数ヶ月、Product Huntは資金調達に動いているという噂があった。だが、AngelListへの売却がProduct Huntの未来にとって最適な道であり、手を組むことにしたとProduct Huntのファウンダー、Ryan HooverはTechCrunchに話す。

Hooverはこのプラットフォームをローンチしたすぐ後に、Product Huntにも投資しているAngelListのNaval Ravikantと知り合った。当初、HooverはAngelListがProduct Huntと同じコンシューマー向けのプロダクト発見プラットフォームになることを危惧していたという。

AngelListの方も、Product Huntは彼らのようなスタートアップのための資金調達プラットフォームに簡単になることができると考え、不安視していたそうだ。両社は話し合いを重ねた結果、そうした不安が現実のものとはなることはなかった。Hooverは、両社が手を組むことでできることが増えると話す。

Hooverは資金調達を実施しようとしていたことに関しては否定しなかった(調達の規模は聞いたところによると700万ドルから900万ドル規模)。この4ヶ月間、Ravikantと売却した場合はどのようになるかを話していたという。

「こちらの方が良い選択でした」とHooverは売却を決めた理由についてに話す。「これが唯一の選択肢だったということではありません」。

Hooverは他の選択肢については言及しなかったが、AngelListとは信頼関係があり、互いに一致する部分があるからこそ成立したという。

「次のステップに進むためにとても重要なことです」とHooverは言う。「Navalと彼のチームを見て、例えばProduct Huntを買収してすぐに閉鎖しないか知る必要がありました。Navalは、Product Huntが描く未来のビジョンを信じていたから私たちに投資したことをはっきりと示しました」。

RavikantもHooverと同意見のようだ。彼はTechCrunchに対し「Product Huntは私たちにとってもぴったりです」と話す。

「私たちはファウンダーが資金調達したり、人材を獲得したりするのを助けています」とRavikantは言う。「Product Huntが加わることで、私たちはファウンダーがローンチしたプロダクトのアーリーアダプターとなるカスタマーを見つける助けもできます。ファウンダーを支援をするという私たちのミッションに沿うプロダクトです。この買収で、私たちはテクノロジー企業のネットワークになることができます」。

Product Huntは過去にテクノロジーの分野に留まらず、メインストリームのプロダクト発見サービスになることに苦しんだ。しかし、彼らはテクノロジーの分野で流行を生み出すプラットフォームに成長した。2013年後半にローンチした時にはプロダクトは1000程度だったが、現在では5万の企業を収録し、1億回のプロダクト発見につながっているという(Product Huntからプロダクトのサイトに飛んでいる人の数を指している)。

「数百万人がテクノロジー業界で働き、テクノロジーは私たちの全員の生活に影響を与えるものです。新たにAngelListとProduct Huntが組むことで、テクノロジー業界を支援することができます。それで私たちのミッションが犠牲になることも、プラットフォームをさらに成長させるという会社のビジョンも持ち続けることができます」とHooverは話す。

AngelListの傘下に入ることで、Product Huntが今後どのように変わるかは分からない。しかしHooverはこれまでと大きな変更はないと話す。HooverはCEOを続け、Facebookが買収したInstagramと同じように、Product Huntは独立した運営を行っていくという。

Hooverと彼のチームは、サンフランシスコのオフィス賃貸の問題に悩まされ、大部分はリモートで働いているという。彼らは、サンフランシスコの金融街にあるAngelListの本社に設けたProduct Huntのためのスペースに入るそうだ。

Hooverにとって今後の課題は両社のチームを一つにまとめることだ。「全員にとってこの変更をスムーズに行うには課題がたくさんあります。100%完璧にはできないかもしれませんが、それでも良いと思います」とHooverは言う。「ホームレスでなくなり、プロダクトの開発に集中することができるようになるのは良いことです」。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

BMWが描く二輪の未来、ヘルメットなしでも走れる人工知能を搭載したバイク

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バイクは確実に安全と言える乗り物ではないだろう。しかしBMWは、二輪の乗り物に十分な「知性」を搭載することで、ドライバーはプロテクターを装着せずとも乗れるようになる未来を思い描いている。このバイクのコンセプトで強調されているのは、ドライブの楽しみだ。そして知的なドライブアシスタント機能により、ドライブのスリルを残しながらも安全性を高めることができると考えている。

「Motorrad VISION NEXT 100」というバイクは、BMWが思い描く未来を示すバイクシリーズのうちの1つだ。このバイクは新たなテクノロジーを搭載し、インターネット接続によってどのようにドライブ体験が変わるかを示す。

Motorradは、四輪の自動車で期待されているような完全な自動運転を目指しているのではない。Motorradは、バイクを利用する人々が重要視している要素との融合を目指す。つまり、エンドユーザーは道を走る開放感を感じつつも、安全面での課題はバイクに搭載されている人工知能システムが担うというものだ。

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このバイクは、いくつもプロテクターや大きくて邪魔なヘルメットを着けなくても乗れることを訴求する。これは本当に魅力的だ。Motorradのシステムは走る道の先を予測し、事故を避けるにはどうすれば良いかドライバーに通知するという。事故が起きるのを防ぐために、必要があればシステムがドライバーと運転を取って代わることもある。また、自動バランスシステムを搭載し、走行している時も停止している時もバイクが倒れることを必ず防ぐという。

Motorradのコンセプトでは、乗車にヘルメットは必要ないが、別のヘッドギアの装着が含まれている。これは軽量なバイザーで、目に風が当たるのを避けるため、そして視界に重要な情報を表示するするためのものだ。例えば、道の先にあるカーブや曲がり角などをバイザーに表示する。このバイクは排気ガスゼロの電気ドライブトレーンで駆動する。

Motorradはコンセプトであり、実現にはまだ遠い。しかし、車では自動運転が注目されているように、モーターバイク業界が次に目指すところを示したクールなビジョンであることには違いない。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

Ankerが車載ヘッドアップディスプレイRoavを間もなく出荷、Navdyのクローンらしい

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Navdyよ心せよ。Ankerがやってくる。この中国の消費者向け電子ブランドは、間もなく車載ヘッドアップディスプレイをリリースしようとしている。そのデザインと機能はNavdyによく似ているようだ。

そのプロダクトはRoavという名前である、そしてNavdyと同じように、デバイスはユーザーの電話から情報を取り出し、運転者の前に位置する透明なスクリーンの上に表示を行うようだ。商品画像には、ナビゲーション、メディア再生情報、車の速度、そして発信者IDが示されている。Roavは台座に固定された台座の上に載せられている ‐ これもNavdyと同じだ。

幾つかの画像以外は、この情報について知られていることは多くない。私たちは、詳細を求めてAnkerに問い合わせを行ったが、同社はまだ回答を返してきていない。Goroav.com製品のTwitterアカウントは9月末に作られている。Facebookページの開設は10月初旬に行われたようだ。

製品サイトによると、Roavは11月の出荷が予定されている。現在Navdyは、テストユーザーにその製品を出荷している。Navdyデバイスの一般的な入手可能性については、まだ発表されていない。

Doug Simpsonは2013年にNavdyを設立し、これまでに3回の資金調達ラウンドを通じて2680万ドルを調達している。同プロダクトは2014年にKickstarterに登場し、速やかに100万ドルを超える事前受注を手にした。もともと同製品は、2015年に出荷される予定だったが、それは実現しなかった。2016年7月に同社は、限られたユーザーに対して、ベータプログラムを通じて、事前受注分の一部を出荷し始めた。

3年前に発表されていたにも関わらず、Navdyはこれまで深刻な模倣製品(copy-cats)には直面していなかった。AnkerのプロダクトはNavdyのものを逐一なぞったもののように見える。そしてもし、Ankerの他の製品のことを思うなら、Roavもまともな品質を持っているに違いない。

元Googleのエンジニアによって、2011年にスタートしたAnkerは、Amazonのトップエレクトロニクスブランドだ。ポータブルバッテリーやスピーカーをサイト上で検索してみれば、Ankerのプロダクトが検索結果の上位を占めることになる。この中国企業は、安価なバッテリー、携帯電話ケース、キーボードとマウスを売り、そしてオフィスと家庭向けの新しいブランドEufyの名の下にランプやオイルディフューザー、そしてロボット掃除機まで手がけている。個人的には、Ankerの製品は手頃で信頼性が高いことは知っている。

私たちは、AnkerとNavdyにコメントを求めた。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)

次に何を作るべきか、何故それを作るのか、ProductBoardがその決定を助ける

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ProductBoardは、デジタルプロダクトマネージャーのためのサービスの提供を始めた。ユーザーリサーチの結果をより良くまとめ、どの機能の優先度が高いかを決定するための役に立つサービスだ。TechCrunch Disrupt San Franciscoで、そのお披露目が行われたこのプロダクトマネジメントプラットフォームは、ベータ期間中から既に100社以上の有料顧客によって支えられ、プロダクトロードマップの確立や、これから登場する機能に関してエンジニアリングチームとのコラボレーションが続けられて来た。

今日のプロダクトマネージャーは、次に何を作るべきかを決めるときに、様々なチャネルから入力を得ている。例えばカスタマーサポートチケット、電子メール、営業チームからの報告、あるいは直接のユーザー調査など。しかし、これらの全ての情報を首尾一貫したものとしてまとめて行こうとする際には、しばしばより汎用的ツールを使うことが多い、例えばスプレッドシート、Google Docs、ノートアプリ、あるいはwikiなどを使っていくことになる。

ProductBoardは、構築する必要のある機能の長いリストを、整理し、集約し、優先順位を付けることを狙ってデザインされている。

このサービスは、ZendeskやIntercomなどのような、プロダクトへのフィードバックが最初に集められるシステムと一緒に働く。それはまた、Webからスニペットを切り取るためのChromeの拡張機能を含んでおり、電子メールで送った情報を集めることができ、更にサードパーティ製のアプリと接続するためにZapierと連携する。

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これらの要求のフィードバックは、1つのインターフェイスに集約されて、それらがインスパイアする機能とリンクさせることができる。

このように、ProductBoardを使えば、誰がその変更を望んでいるのか、何故その機能が必要なのか、それが解決する問題は何か等々を知ることができる。また、集められた機能要求をサマリーして、その機能によって解決される問題や、それらの機能が会社にとってより大きな戦略的要素にどのように関わっているかをプロダクトマネージャーが理解しやすくするようなアルゴリズムも採用されている。

PMたちは、そうした機能要求をアプリの中で直接階層化し、手元のデータに基いてそれらの優先度を可視化することが可能である。ユーザーへの影響のスコアもまた、アプリの右側のカラムに表示されて、ビジネス上どのアイテムをどれに先立って作るべきかのランク付けを上手く行う手助けをする。

そしていよいよ機能自身を開発することになったときには、ProductBoardは、Trello、Pivotal Tracker、Atlassian JIRAといった、エンジニアリングチームが仕事を追跡するための様々なシステムと連携してくれる。データをそうしたシステムに送ることに加えて、サービスは双方向同期もサポートしているため、ProductBoardから現在の機能の開発状況を見ることもできる。

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このスタートアップのアイデアは、共同創業者でCEOであるHubert Palan自身の、プロダクトマネジメント経験に由来している。彼はチェコ工科大学でコンピューターサイエンスの修士をとり、バークレーからMBAを取得している。その後ベイエリアに移動し、BIプラットフォームであるGoodDataの6番目の従業員となった。

 GoodDataで過ごした数年のうちに、彼はPM見習いからプロダクトマネジメント担当副社長へと出世し、一方会社は6人の小さなチームから300人を超えるものとなって、VCの後ろ盾を得て1億ドルを調達した。
そこでPalanは、今日のプロダクトマネジメントに関わる痛みを個人的に経験したと語ってくれた。

 

「プロダクトに関する意思決定を行うプロダクトマネージャー、デザイナー、その他の関係者として、私たちが使ってきたものは、生産のためにデザインされたツール ‐ エンジニアリングツールなのです」とPalanは説明する。「それらはすべて、(機能の)構築を助けるためにデザインされていて … 『顧客』という概念をもっていませんし、プロダクトが解決すべき課題やニーズもなおざりにされています。ユーザーインターフェイスの中にすら存在していないのです」と彼は言った。

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これらのシステムは、単に長い機能のリストを保持してくれるだけで、何がバックログの最上部にあるべきかの優先順位を付けることには役に立たない、とPalanは付け加えた。

「そのビジネス側面に関わること – それが重要なのは誰に対してなのか、なぜそれが重要なのか、それが解くのはどの問題なのか? – こうした事に対して既存のツールは何も手助けしてくれません」とPalan。

サービスとしてのソフトウェア(SaaS)プラットフォームとして、ProductBoardは何段階かの価格プランを機能セットに基いて提供している。例えばどのインテグレーション(Pivotal Tracker、JIRA、Zapierなど)がサポートされているかなどで価格が決まる。価格は月額24ドルからで、「スタートアップ」プランは月額99ドルとなる。大企業の場合には、個別の価格設定に応じる。

サービスは先の10月に静かに公開ベータに入っていたが、今日、公式に公共デビューを果たした。

顧客として挙げられている企業には、Envoy、Avast、Shopkeep、BambooHR、 Marqeta、Sprout Social、Trifacta、StriimそしてDotMailerが含まれている。

サンフランシスコを拠点とし、共同創業者兼CTOとしてDaniel Hejlを擁するこのスタートアップ企業は、最近シード資金を転換社債の形でRockaway Capitalなどから調達している。

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(翻訳:Sako)

Product Huntで人気のプロダクトだけを集めたAmazonの専用ショップがオープン

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Amazonは、最新の注目アプリ、ウェブサイト、ガジェット、テクノロジー作品などを取り上げ、キュレートするサンフランシスコが拠点のスタートアップProduct Huntと組み、Product Huntのウェブサイトで過去にトレンド入りした商品を購入できる場を提供する。このコレクションは「 Features on Product Hunt」とい名称で、オンラインストアAmazon Launchpadの一環として開設された。

Amazonが最近新設したLaunchpadはスマートホーム用端末、ウエアラブル・テクノロジー、子供のおもちゃ、健康や美容製品などを含むスタートアップのプロダクトを特集している。このプラットフォームは昨年デビューし、若い会社の新しいハードウェアや物理的なプロダクトの購入に関心のあるコンシューマーに訴求する。

オンラインのコレクションを拡充するため、AmazonはVC、アクセラレーター、インキュベーターの協力を得てプロダクトを集めている。

Product HuntはAmazonとの接点がある。この小売大手は、Launchpadでテクノロジーコミュニティーと広く関係性を築いてきた。AmazonはProduct Huntに投資しているAndreessen Horowitz、さらにはProduct Huntが在籍していたY Combinatorとも協力している。

先日、AmazonはKickstarterとパートナーシップを結び、同じように選りすぐりの商品のコレクションを構築した。そこでは電化製品、書籍、自宅やキッチン用品、映画、テレビなどのカテゴリーでクラウドファウンディングを達成し、人気のある商品を特集している。

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Product Huntコレクションの商品には「Featured」バッジがつき、Product Huntのサイトで得た票数を表示する。

例えば、Star Wars BB-8 Spheroは114人が支持票を投じ、BellabeatのLEAFウエアラブルは302人の支持票を得たことが分かる。だが、この投票数は必ずしもプロダクトの全体的な人気と相関するものではない。LEAFの女性向けウエアラブルガジェットが「Star Wars」の最新映画に出てくるおもちゃより2倍人気があるということではないだろう。

このバッジはあくまでテック分野の流行に敏感な人たちによってアイテムが認められたことを示すものだ。

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AmazonとProduct Huntは、双方向で協力関係にある。Product Huntのユーザーは、Launchpadセクションに掲載された商品であれば、Product Huntの商品ページでAmazonから購入するという選択肢をドロップダウンで選ぶことができるようになる。また、Product Huntのユーザーは、The Launchpad listをフォローすることで最新コレクションを閲覧することができ、そこからもAmazonから商品を直接購入することができる。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

Grow Boxは野菜や果物などを全自動で育てる屋内用グリーンハウス

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家の中に素敵な植物があるといいなとは誰もが思うところ。しかし1年中、植物を健康に保てるような余裕のある人はほとんどいないだろう。気温や湿度をうまく調整することや出張や休暇のことも考えると育てられる植物の種類は限られてくる。

そこで登場するのがGrow Boxだ。

Appleの元エンジニアのAndrew Pletenetskyyが開発したGrow Boxは、6フィート(約183センチ)の箱で、観葉植物や室内用の野菜苗から(お待ちかね!)大麻まで、植物を育てる全工程を自動化することができる。

7Sensorsの最初のプロダクトがGrow Boxであり、彼らは長らくプロタイプの制作に取組んでいる。既に、ピーマンや大麻(本当に!)などの育成に成功している。

Grow Boxはアプリと連携しているため、ユーザーは箱の中で育てる植物を指定できる。そこから先はGrow Boxがすべての作業を行う。もちろん、園芸の達人ならGrow Box内の環境を細かく設定して、好みの植物で実験することもできる。

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Grow Boxは日照スケジュール、湿度、気温や気流といった環境要因を管理する。さらにGrow Boxは持続可能な製品として、光エネルギーを有効利用する反射板を備える。 7Sensorsによれば、Grow Boxは電球1個分と同じエネルギーで植物を育てることができるという。

そうは言っても、一体どれくらいの人が整った美しい家よりも自動で育てられた新鮮な植物を選ぶのか興味のあるところだ。Grow Boxが醜いというわけではない。ただかなり大きいため、部屋に入る誰の目にも留まるだろう。

自動化した家庭用のグリーンハウスを製造する試みは、もちろんこれが初めてのことではない。

例えば、LeafはTechCrunchが主催するDisrupt Battlefieldに出場した企業で、大麻の栽培者向けに電源につなぐだけで植物が育つプロダクトを提供している。一方のEdnは、人がほとんど手をかけずにハーブ、野菜や果物を自動で育てることを意図した壁掛けガーデンだ。

Leafはまだ販売を開始していないが、Ednは最近、499ドルで販売を開始した。

現時点でGrow Box1台あたりの値段は分かっていない。しかし、同社はKickstarterでのクラウドファンディングを間もなく開始する予定だ。最新情報を入手次第、報告していく。

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(翻訳:Maki Itoi)

Facebookが後で読む機能を拡充、記事保存とシェアのChromeエクステンションを展開

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Facebookは「いいね!」ボタンでインターネットを席巻し、ウェブ上で毎日100億ビューが発生している。今回、Facebookはモバイルボタンの刷新と共に、保存用とシェア用のChromeエクステンションを2つローンチした。ユーザーはどのサイトのコンテンツも簡単に保存することができるようになる。

このアップデートで、Facebookのニュースフィードはウェブの最新記事で埋まり、Pocketと張り合うような「後で読むサービス」としての機能を十分備えるようになる。人のウェブの視聴習慣にFacebookを根付かせる施策で、ユーザーがFacebook上にいない時でも同社の価値が高まるようにする。この新たなボタンは、より多くのコンテンツをFacebookに引き込むのと同時に、Facebookが次にユーザーのフィードに広告を表示するためのターゲティングを支える要素にもなるだろう。

モバイルからの「いいね!」を獲得

実はこれまでサイトやアプリの「いいね!」ボタンには、Facebookの代名詞である親指を上げているアイコンは採用されていなかった。Facebookの「f」から親指アイコンにデザインを新しくすることで、さらにボタンが認知されやすくなるだろう。「いいね!」ボタンのインプレッションの30%はモバイルからきているが、ボタンは小さく表示されているため、やや認識しにくかった。検証の結果、このデザイン変更で6%「いいね!」が増加したため、Facebookは誰もが利用できるようにボタンの展開を始める。

Like button - New vs. Old

Mobile buttons example

その他のシェア、送信、フォロー、レコメンド、保存ボタンのデザインもそれぞれ刷新する。色を統一し、洗練されたフラットなボタンデザインを採用することで最新のモバイルOSのスタイルに馴染むようになった。いいね数やシェア数はボタン内に表示されるようになる。

インスタント記事にも新しい「いいね!」、コメント、シェアボタンをつけることができる。インスタント記事からのボタンへのクリックは、合計のいいね数やシェア数にきちんと反映される。サイトでFacebookのコメントプラグインを使うと、インスタント記事のコメントと従来のウェブサイトにも反映され、どのフォーマントでもやりとりが成立するようになる。

開発者はFacebookのボタン設定を確認して、適切なサイズと実装方法を選ぶことができる。ただ特に何かする必要はないかもしれない。ボタンのデザインは自動でアップデートし、古いバージョンにも対応する。

ChromeからFacebookに

後で読むサービスで人気のPocketにおいて重要な要素はChromeエクステンションだ。そのボタンがあることで、ボタンをクリックしてすぐに記事を保存することができる。見つけた記事を今読む時間がなくとも保存しておくことで、気兼ねなくインターネットのブラウズを続けることができる。

Facebook Save Chrome Extensions

Facebookに保存するための新たなChromeエクステンションは、Facebookが2014年にローンチした保存機能と同様の働きをする。この機能は静かに、月に3億ユーザーが利用するまでに成長した。Facebookを訪れた時、事前に保存した記事を改めて見ることができる。端末を超えたブックマークとリマインダーシステムと言えるだろう。

Facebookは4月のF8で、ウェブサイト自体にFacebookの保存プラグインを埋め込むことを浸透させたい考えだった。だが、どうやらユーザーがChromeエクステンションをインストールする方が理にかなうと判断したようだ。

ユーザーはエクステンションを一旦インストールすると、ブラウザの右上にある保存ボタンをクリックするだけでいい。Facebookのホームページの保存済みコンテンツやブックマークのタブに保存される。また、最近保存したコンテンツは、ドロップダウンのお知らせにもリマインダーとして表示されるので、すぐに保存したサイトに飛ぶことも可能だ。

Facebook Share

Facebookのシェアボタンを実装していないサイトでも、その記事をニュースフィードにシェアするのが簡単になる。FacebookにシェアするためのChromeエクステンションでは、Chromeブラウザのバーをクリックすると、ニュースフィードへの投稿設定を開くことができる。

ウェブの支配方法を改善することで、Facebookはパブリッシャーにレファラルトラフィックを送ることができると証明できる。そうすれば、パブリッシャーがFacebookページやインスタント記事、ソーシャル・プラグインの実装といった施策に時間をかけたり、Facebook広告の購入を増やしたりすることが期待できる。Facebookボタンがユーザーの訪れるサイト内、あるいはユーザーの使用するブラウザに備わることで、Facebookから逃れず、友人が何をしているか定期的に確認を促すリマインダーとなるだろう。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

Fender、ヘッドホン市場への参入は上々の滑り出し

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初めは疑ってかかっていた。いや、今でも新製品であるカナル型のモニター用イヤホンが、これまでのギターやアンプといった製品の枠を飛び出していこうとするFenderの壮大な計画の一部であることに、(確かな事実に基づいてはいないものの)疑いの念を拭えていない。ただ、FXA6がFenderによる世界征服計画のほんの第一歩だとしたら、確かにその一歩は確実なものだったと言える。

Fenderがヘッドホン業界に参入するという計画を発表した際に、疑問を抱いたのは私だけではないことはわかっている。これまでいくつかの有名ブランドが、OEM生産されたハードウェアに自社のロゴを貼り付けただけのものを使って、既存製品群外への進出を狙う前例を見てきたからだ。

先週の電話インタビューにて、FenderのCMOであるEvan Jones氏は、そのようなつもりは全く無いと私を安心させてくれた。Fenderは、ヘッドホンを単にプロ向け製品の次の妥当なステップとしてだけでなく、これまでのアンプ開発で培ってきた音声技術の延長線上にあるものとして捉えている。

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また、同社は今後の動きを踏まえ、従業員の新規雇用やナッシュビルにある工場のオペレーション拡大を行った。Fenderが、新製品のことを単にヘッドホンやイヤホンではなく、「モニター」と呼ぶことにこだわっていることから、本製品をプロのミュージシャン向けに販売しようとしているということがハッキリわかる。しかし、電話インタビュー中は、あまりハッキリとその区別をしていないようだった。

そんなことは実は重要ではなく、やはり肝心なのは製品の性能だ。そして、性能に関しては良いニュースがある。まず、FXA6の音は素晴らしい。開発に当たったFenderのチームが、上質な音を奏でるヘッドホンの製造について熟知していることがよく分かる。これは、ハイエンド音楽機器の製造販売を行っていたAurisonicsのFenderによる買収とも関係があるかもしれない。

音は、ボリュームを大きくしても(お母さんごめんない!)非常にハッキリしている。そして、(消費者向けヘッドフォンでこれまでありがちだった)他音域が上手く出ないことをカバーするために低音部を過度に強調するといったこともなく、音源を忠実に再現することに長けている。

Fender

さらにFXA6は、ひとつひとつの音を丁寧に再現することができ、特にビットレートの高い音源だと楽器毎の音が聞き分けやすい。安いヘッドホンによくあるような、ゴチャゴチャに混ざり合ってぼんやりした音とは対照的だ。私もこの記事を書きながらPet Soundsを聞いていて、Carol Kayeによるベースプレイを他の音と混ざり合うことなく楽しめている。

また、つけ心地に関してもFenderの努力が感じられる。もちろん、カスタムメイドのイヤフォンに比べるとフィット感はおちるが、FXA6は自分にあったイヤーピースさえ選べば、外耳の輪郭に沿って心地良くフィットする。

Fenderは、ヘッドホンという製品は、フリーサイズでおおよそ全ての(もしくは95%くらいの)人が問題なく使えると思っているようだが、私自身は、本製品が購入者全員に上手くフィットするとは思っていない。但し、サイズが合いさえすれば、耳の穴に蓋をすることで雑音が遮断され、パッシブノイズキャンセリングの機能を果たすことができる。

編みこみのケーブルは、本体と着脱可能になっており、これは高価なヘッドホンにおいては明らかなプラス要素だ。これまでの経験から言って、ケーブルがヘッドホンのパーツ中で一番最初にダメになる場合が多いため、何かが起こった際に交換可能だとわかっているというのはかなり大きい。

ここではあまり関係のないことだが、FXA6に同梱されているケーブルにはマイクがついていないので、電話をすることはできない。しかし、プロ音楽家に向けて販売されているモニター用イヤホンであることを考慮すると、当然のことかもしれない。

Fender

最後に重要な点として、400ドルというFXA6の値段は、ほとんどの消費者にとって手の届かない価格帯だ。もちろん、Ultimate Earsを購入するようなユーザーは、嬉しそうにモニター用イヤホンの価格の上昇について話をしてくれるだろう。

FXA6が現在の価格帯で販売数を伸ばすような開かれたマーケットがあるか、というのを判断するのは難しく、Fenderは明らかにブランドネームに頼ってヘッドホン市場で戦っていこうとしている。しかしながら、少なくともFenderの長期的な新市場への進出計画が、期待はずれとなることはないだろう。

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(翻訳:Atsushi Yukutake

Naked Labs、鏡型のボディースキャン端末でフィットネステクノロジー業界に参入

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鏡に映った自分の姿が、怠惰な生活を送るあなたに再びスポーツクラブに通うよう勧めてきたらどうだろう?それを可能にするテクノロジーが登場した。

サンフランシスコのスタートアップ Naked Labsは本日(米国時間4月14日)、3Dボディースキャニングシステムの事前注文の受付を開始した。

Naked LabsのNaked 3Dフィットネストラッカーは、長期間の客観的なデータで、フィットネスの目標への到達の程度を計測したい個人や家族向けに設計したものと共同ファウンダーでCEOのFarhad Farahbakhshian は語った。

電気技師であり以前は室内バイクエクササイズのインストラクターでもあったFarahbakhshianは、太り過ぎの人の多くは太っているとの自覚がなく、また、ハイパージムネジア(訳注:過剰な運動を行う)や神経性無食欲症のような摂食障害のある人は、最低限の脂肪がついていないにもかかわらず自らを健康であるとみなす傾向にあると感じていた。

「問題点をはっきりさせるのに、視覚に訴えることは効果的です。注意しないと、身体醜形障害に陥る危険があります。またモチベーションを持続させることは難しいことです。このシステムを使うことで、ユーザーは実際の体の変化、言い換えれば『ありのままの現実』を見ることができます」とFarahbakhshianは言う。

Naked 3Dフィットネストラッカーは、一般的なコンセントに差し込んで使う、インターネットに接続された全身を映す鏡と、ワイヤレスで充電が可能で、切れ目のないスキャニングのためにターンテーブルのように回転する体重計から成る。

Nakedのモバイルアプリは、グレースケールの3D画像でボディスキャンの結果を表示する。さまざまな身体の部位が時間の経過に従いどう改善され、またはどう衰えたのかというデータとともに、正確でリアルなユーザーの身体のイラストを提供する。

Naked Labs app

このアプリはユーザーが目標を設定するのを助け、それがフィットネスや健康の専門家の見地から健全な範囲にあるかどうか注意を呼びかけてくれる。

Nakedがユーザーの身体に関して追跡記録するデータは、上腕二頭筋、大腿二頭筋、ふくらはぎ、もも、ヒップ、ウエストそれぞれのバランスと周囲の長さ、および、体脂肪率、ヒップとウエストの比率、体重である。

Nakedのシステムは、ボディのスキャニングにIntel RealSenseの3D深度センサーと高精度のスキャンを約20秒で行うためにインテルクアッドコアプロセッサーを使用している。

Naked Labsは20秒で計測を完了することを目指した。というのも、すでに市場に出ているスマートスケールが体重を測定するのにかかる時間がそのくらいだからだ。

Naked Labsのシステムは一度に6人までのユーザーのデータを保存できる設計だ。ただ、自宅にNaked Labsの鏡と体重計があれば、来客はアプリをダウンロードして1回スキャンすることができる。

本日よりnaked.fitのサイトから早期注文した場合、499ドルでNakedのシステムを購入できる。ただし、発送は2017年3月以降になるとCEOは説明している。

2015年にFarabakhshianとCOOのEd Sclaterが創業したNaked Labsは、New Enterprise AssociatesThree Leaf VenturesMonstro Venturesなどの投資家からすでにある程度のシード資金を調達しているが、正確な金額は公表されていない。

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(翻訳:Iijima Manabu )

Uber型子供送迎サービスShuddleが、資金調達難から突然の事業停止

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Shuddle(シャドル)のファンには残念なお知らせだが、Shuddleはシャットダウンならぬシャドルダウンすることになった。明日(米国時間4月15日)を持ってサービス提供を停止する。

Shuddleの売りはその安全性に有った。ドライバーの詳細なバックグラウンドチェックはもちろん、運転中も、道順からそれていないか、スピード違反や運転中にメール交換をしていないか等がチェックされると共に、追跡情報がリアルタイムに両親へ提供されていた。また、子供の放課後の様子調査等、普通のドライバーが気味悪がるようなことさえ、Shuddleのドライバーは行う事が認められていた。

サービス停止のニュースは、本日(米国時間4月14日)の午後にユーザーへ送られたメールによって伝えられた。かなり突然な印象ではあるが、明日の営業終了をもってサービスが停止される。

Shuddleは、ドライバーに対して一両日中に未払い分の料金を支払うことを約束している。

CrunchBaseによると、Shuddleは今日までに1220万ドルもの調達に成功しており、最近では昨年3月に960万ドルの出資を獲得していた。

こちらがサービス停止に関するメールの全容:

◯◯様

誠に遺憾ながら、4月15日(金)をもってShuddleの業務停止、および事業の精算を行うことになりましたことを、組織全体を代表してご連絡差し上げます。我々は、継続的な成長が実現できるよう、資金調達に努めてまいりましたが、最終的には事業継続に必要な資金を調達することができませんでした。

4月15日(金)中は、これまで同様、Shuddleをご愛顧頂く理由でもある安全と信頼を第一に考え、皆様のようなご家族、そしてドライバーの方々に対してサポートを行って参ります。ドライバーの皆様には、最終営業日もユーザーであるご家族の皆様へのサービス提供にご協力頂き、お礼申し上げます。4月18日(月)に、ドライバーの方々へ最後の給与明細が発行されます。通常と同様の振り込みが行われますので、皆様の口座に振込内容が反映されるまで1〜2営業日かかる可能性がございます。

お電話でのサポートサービスは金曜日中まで、Eメールでのサポートサービスは、4月18日(月)中までご利用頂けます。一般的なお問い合わせについては、support@shuddle.us、お支払いに関するお問い合わせはpayments@shuddle.usまでご連絡下さい。

2016年に入ってから、Shuddle Servicesをご利用し得られた収入額が600ドル以上のドライバーの方には、 1099-MISC(雑収入の申告書)が発行されます。申告書上には、Shuddle上での運転サービスによる収入、ボーナス、経費精算、特別イベントクレジット等が記載されています。また、同時期に、収入額が2万ドル以上かつ、200回以上のサービス提供を行った方々に対しては、1099-Ks(別の税申告書)が発行されます。税関連の法令遵守および、Shuddle Servicesのご利用を勘案した税控除に関するご質問は、税理士等の専門家までご相談下さい。

ドライバーの方々が、新しくそしてやりがいのあるフレキシブルなお仕事の機会をみつけられることをお祈りすると共に、父兄の皆様には、日頃よりお子様が安全に学校やご自宅、そして遊び場へと移動できるよう尽力されていることに対し、頭が下がる思いでいっぱいです。

Shuddleのご利用誠にありがとうございました。

引き続き安全な旅をお送りください。

Shuddle一同

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(翻訳:Atsushi Yukutake 500px

日本発・非ネット分野の「世界基準ベンチャー」がTechCrunch Tokyoに登壇

ネット系のスタートアップではメルカリやスマートニュースが米国進出したり、海外ユーザー比率が95%の対戦型脳トレ「BrainWars」が国境を超えた感があるが、“非ネット”な分野にも世界を狙えるスタートアップはある。

11月17日、18日に開催するTechCrunch Tokyoでは、そんな非ネット分野の「世界基準ベンチャー」にスポットを当てる。登壇するのは、工場の生産ラインなどに導入される産業用ロボットの制御機器を手掛けるMUJINの滝野一征さんと、電気自動車(EV)を開発するGLMの小間裕康さんの2人だ。

GLM小間裕康さん(左)とMUJIN滝野一征さん

GLM小間裕康さん(左)とMUJIN滝野一征さん

産業用ロボットに“考える力”を与える

MUJINをざっくり言うと、産業用ロボットの“脳みそ”を作る研究開発型ベンチャーだ。ロボットと聞いてガンダムのような人型ロボットを思い浮かべる人にはピンとこないかもしれないが、通常、産業用ロボットを稼働させるには、専門のオペレーターがロボットを手作業で動かし、その動作をプログラミングする「ティーチング」が必要となる。この作業は膨大な時間とコストがかかるうえ、教えた動作以外に応用がきかないのだ。

こうした産業用ロボットに“考える力”を与えるのがMUJINだ。主力製品のひとつ、「ピックワーカー」は、ティーチングせずにバラ積みの部品を取り出せるのが特徴。対象部品を3次元で認識し、その情報をもとに産業用ロボットを制御するコントローラが瞬時に動作プログラムを計算する。ロボットや3次元センサーは汎用品が使用可能で、MUJINはコントローラを開発している。

ばら積みピッキングを可能にする「ピックワーカー」

ばら積みピッキングを可能にする「ピックワーカー」

MUJINの設立は2011年7月。今年5年目のベンチャーだが、すでに自動車工場や物流、食品仕分けなどで導入実績があり、取引先にはキヤノンやデンソー、日産、三菱電機といった大企業が名を連ねる。海外からの問い合わせも多く、世界展開を見据えている。2012年7月には東京大学エッジキャピタル(UTEC)からシリーズA資金として7500万円、2014年8月にはUTECとJAFCOからシリーズB資金として6億円を調達している。

最後にピックワーカーの動画をご紹介する。産業用ロボットが自律的に考えてばら積みの部品をピックアップする様子は、まるでSF映画を見ているような気にもなる。

「日本版テスラ」国内で初めてEVスポーツカーを量産

登壇するもう1社、GLMは2014年4月に設立した京都大学発のベンチャーだ。電気自動車(EV)向けの独自プラットフォームを開発している。プラットフォームというのは、ギアやドライブシャフトで構成されるドライブトレイン、そしてシャーシのこと。GLMはこのEV向けプラットフォームを利用した完成車を販売し、一部では「日本版テスラ」と呼ばれたりしている。

2014年7月には、量産を前提としたEVスポーツカーとしては国内で初めて、国土交通省の安全認証を取得。公道での走行が可能となった。これを受けて同年8月から、国内初の量産EVスポーツカー「トミーカイラ ZZ」の納車をスタートしている。トミーカイラ ZZは静止状態から3.9秒で時速100キロに達する加速性能がウリ。価格は800万円ながらも、限定生産の99台は受付初日で限定数を超える予約が集まった。

静止状態から3.9秒で時速100キロに達する加速がウリの「トミーカイラ ZZ」

静止状態から3.9秒で時速100キロに達する加速がウリの「トミーカイラ ZZ」

GLMはEVスポーツカーだけでなく、資金調達でも話題を呼んだ。2012年10月の増資では元ソニー会長の出井伸之氏や元グリコ栄養食品会長の江崎正道氏らが出資。2013年12月にはグロービス・キャピタル・パートナーズなどVC4社と日本政策金融公庫から約6億円、2015年5月には既存株主や複数国の政府系ファンドから約8億円、8月には総額17億円のシリーズB資金調達を完了するなど、すでに多額の資金を集めている。

産業用ロボットと電気自動車。どちらの業界も、いちベンチャーが参入するには障壁が高そうに思えるが、MUJINもGLMも夢物語ではなく、テクノロジーで世界市場をつかもうとしている。イベントではそんな世界基準の研究開発ベンチャーの魅力をお伝えできればと思う。

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Dropbox、高度な生産性ツール、Paperを予約受付中―Googleドキュメントに対決

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Dropboxは非常に人気の高いウェブサービス、Googleドキュメントと真っ向から対決するつもりのようだ。 同社が発表したDropbox Paper 〔日本語で予約受付中〕はブラウザ内で共有が可能な生産性ツールのプラットフォームだ。ユーザーはこれらのツールを使ってブラウザ内でリアルタイムで文書を処理し、Dropboxに登録された連絡相手なら誰とでも共同作業ができる。機能と操作方法を簡単に見ていこう。sakuradrops2&

Dropboxユーザーはファイル名をテキストで入力するだけでPaperのファイルを作成できる。これはGoogleドキュメントと同様だが、 GoogleやQuipの場合、リッチ・テキストの編集機能はかなり限られている。文書を望みのスタイルに整形したければ、ユーザーはワープロソフトの力を借りねばならない。ある意味でこれはEtherpadの遺産だ。

画像やビデオを挿入したい場合、ユーザーはDropbox内からウェブを検索して文書内に直接リンクを埋め込むことができる。 Paperはリンクを解析して自動的に画像やビデオに変換する。この機能はYouTubeビデオやSoundCloudの音楽など多数のサイトで有効だ。

ユーザーはtodoリストを作成し、他のユーザーの協力が必要な場合「@ユーザー名」で指定してフィードバックを求めることができる。他のユーザーは指定されたパラグラフにコメントを書き込むことができる。

この3月にDropboxがPaperをテストし始めたことを最初に発見して記事にしたのはわれわれのPerez記者だ。PaperはDropboxが昨年春にクラウド生産性ツールのスタートアップ、HackPadを買収した成果だ。その後ウェブにはこのツールの機能の一部をテストすることに成功したレポートも現れた。

私はPaperをGoogleドキュメントのライバルになると書いたが、他の文書へのエンベッド機能などGoogleのプロダクトがとは異なる面も多い。Paperはむしろサードパーティーがさまざまに拡張していくことを期待した巨大なホワイトボードのようなものだと思う。Paperが登場しても、Googleドキュメントがすでに大量に使われており、特にプレーン・テキストで素早くドラフトを作成するときに重宝されていることには変わりがないだろう。

つまりGoogleドキュメントのユーザーが大挙してPaperに乗り換えるかどうかは不明だ。ドキュメントの機能はシンプルだが、多くのユーザーにとってこのシンプルな機能で十分であり、Paperの高度な他文書エンベッド機能は必要とされないかもしれない。現在のところPaperはまだ一般公開されていない。Dropboxユーザーは順番待ちリスト(日本語)に登録することができる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Google Docsに音声入力、テンプレート、スマートシート機能が追加

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「若い内にユーザーを取り込もう」とどの企業も考え、競い合っている。ユーザーが若いほど、彼らの成長と共にプロダクトを発展させ、彼らを自社プロダクトに囲い込むことができる。私が学校に通っていた時も(年を取った気分になる)、Appleは教育機関とパートナーシップを結び、大きな存在感があった。とても賢いブランディング戦略だ。Appleは、子供たちが家に帰って学校で使っているAppleのコンピューターが欲しいと両親にせがむことを期待していたのだ。Appleのこの長期計画は見事に功を奏した。

Googleももちろん同じことを考えている。教育に特化した(Chromebookのコンピューターとタブレットハードウェアと共に)多種多様なソフトウェアプロダクトを提供している。Appleのコンピューターは割引価格でも安いものではなかった。Googleは全ての児童が手に入れられる価格でコンピューターを提供している。Googleはこの戦略で「法人向けソフトウェアならここ」というMicrosoftの立ち位置を獲得しようとしている。

Google Apps for Education(教育向けGoogle Apps)のプラットフォームを4000万人の教師と生徒が利用しているとGoogleはいう。このプログラムは2007年に登場し、10番目に大きな学区(バージニア州、フェアファックス)をクライアントとして迎えたばかりだ。

9月の教師や生徒が学校に戻る時期に合わせ、GoogleはGoogle Appsにいくつか新機能を追加した。これまでプロダクトに入っていなかったのが不思議な印象を受ける機能もある。Googleは教育向けだけでなく、全てのプロダクトのバージョンにこれらの機能を追加している。

Androidにもリサーチツールを追加

Androidにもようやく便利なApps内のリサーチツールが追加された。誰もが手間に思っている、別ブラウザに移ってコピペする作業をしなくても、ドキュメントにリンクや画像を入れることができるようになった。

ドキュメントに音声入力

これについては諸手を上げて賛成ではない。「Talk to Docs」はつまり音声入力機能のことだ。Googleは、検索エンジンやGoogle Nowの強力な音声から文字を検出する技術をドキュメントにも搭載した。作業をしているメモやレポートに音声で文字を入力することができる。素晴らしい機能だが、10人の子供たちがコンピューターに一斉に話しかける状況は想像できない。(職場でも机に座って、作業してる人が音声入力している状況は想像できない。)

授業を遮ってしまうので理にかなわないだろう。学生寮や自宅でも、これを利用するには誰の邪魔にならないように一人で座って、コンピューターに話しかけなければならない。私はこれに賛同できないが、どうやら子供たちは音声に関する技術が大好きだという話を聞いている。

より詳細な変更ログ

誰が文書を変更したかを探し当てるのは手間のかかる作業だ。チームで共同作業をしている時、誰が、何を、どのように変更したかを全て知ることが重要だ。何故そうしたかという文脈が分かれば、作業はもっと早く終わる。それは学校や仕事、家庭でも同じだろう。

変更箇所にカーソルを合わせれば、変更内容が分かる。

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スプレッドシートのデータ探索

学生はもうピボットテーブルの使い方を学ぶ必要がないかもしれない。もちろん、金融や数字を多く用いる分野に進まないのならの話だが。Googleは「スプレッドシートのデータ探索」機能を今日から公開し、開いたスプレッドシートのデータを元に自動でそこから得られる知見を提供する。異なるデータをハイライトすると、表がそれに応じて劇的に変化する。面白い機能だ。

Googleの目標はクラウドの演算処理能力を活用し、大量の数字が詰まったシートから、人より素早くデータの傾向を導き出すことだ。ユーザー自身のデータ分析を代替するものではないが、データ分析を始めるには良い取っ掛かりであり、正しくデータを示してくれるだろう。

同僚のFredericはこの機能を「ライトなMicrosoftのPower BI」と呼んでいる。

フォームが美しくなった

私にとってGoogle Appsで最も重宝している機能はGoogleフォームだ。パーティーを開催する準備をしたり、結婚式の招待状を送るために住所を集めたり、人から複数の情報をまとめて得たい時にはいつも利用している。

今日、Googleはこのプロダクトを全体的に見直して、フォームがダサく見えないようにした。フォームは一連のGoogleのプロダクトの中でも明らかに重要なものだ。良かった。少し前までジオシティーズのサイトみたいだったのだから。Googleに感謝。

Forms

テンプレート

MicrosoftのWordを立ち上げると、いつもそこには大量のテンプレートが用意されている。これは新しい文書を一から作る時に素晴らしいユーザー体験をもたらす。Googleも同意しているようで、ドキュメント、スプレッドシート、スライドにテンプレートを追加した。

それらは期待通りのものだろう。仕事用、学校用、手紙や履歴書の作成に使えるテンプレートなどがある。とてもユーザー思いの機能だ。

Templates

子供たちにこれらのツールを使わせるのは簡単だ。学校はこれまで教師や生徒に使用すべきツールを強要してきたのだから。難しいのは、子供たちを長期に渡って囲い込むことだ。今日の変更でGoogle Appsのプロダクトは、少し便利に、少し綺麗になり、使い方を学ぶ必要性も減らした。このような変更は、新規ユーザーを引きつけるために継続的に行わなければならない。Googleのチームは今年既に100回以上、プロダクトの修正を行ってきた。

方程式は単純だが、実行に移すことは難しい。満足した生徒は満足した社会人になる。Google Appsは彼らが行く先々まで付いて回ることになるだろう。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

AdobeがCreative Cloudと連携するストックフォトサービスを開始

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Adobeは本日Adobe Stockを発表した。このストックフォトサービスは、 Photoshop、InDesign、Premiere ProといったCreative Cloudのツールと深く連携している。Adobe StockはAdobeがストックコンテンツビジネスに参入するために準備した最初のサービスだ。この新しいプロダクトはおよそ半年前にAdobeが買収を完了したストックコンテンツマーケットプレイスのFotoliaが前身となっている。

Adobe Stockには、現在4000万点以上の画像が登録されている。Fotoliaのカタログを共有していて、Fotoliaも当面の間はオンラインで利用できる。現在、利用可能なのは画像コンテンツのみだが、Adobeは動画や他のフォーマットのコンテンツも直に加える予定だ。Photoshop CC、InDesign CC、Illustrator CC、Premiere Pro CCやAfter Effects CCの最新リリース版はAdobe Stockと連携対応している。このサービスは36カ国から利用でき、13言語に対応している。

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AdobeのCreative CloudのシニアマーケティングディレクターであるScott Morrisは、ほとんど(およそ85%)のストックコンテンツのユーザーは既にAdobeのツールを利用していて、ストックサービスで入手可能なコンテンツの90%もAdobeのツールで作成された物であると伝えた。

「私たちのカスタマーは、実質的にストックコンテンツの最大のコンシューマーでコントリビューターです」と話した。「Adobeがストックフォトのコンテンツサービスを展開するのは、理に適っています。私たちのユーザーはそれらを既に利用しているのですから」と続けた。

Adobeはストックコンテンツとツールを保有することで、競合他社が提供できないようなサービスも展開することができる。例えば、Adobe StockをPhotoshopから直接ローンチし、使用したい画像を選ぶことができるといったことだ。

通常、画像で作業を開始するには、まずライセンスを取得する必要があるが、Adobeがプロセスの全てを掌握しているため、ユーザーはすぐにライセンスを取得しなくても良い。代わりに、ウォーターマークが付いた画像をサンプルとして使用することができ、イメージと合うか確かめた上でライセンスを取得できる。ライセンスの取得後にウォーターマークが取り除かれ、画像に施した変更が購入したものにも反映される。

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Adobe Stockは、一枚の画像につき9.99ドルから提供する。Creative Cloudを利用しているユーザーは、通常49.99ドルの1ヶ月10枚の画像パックを29.99ドルの割引価格で利用できる。毎月最大750枚まで取得できる月額199.99ドルのプランもある。1ヶ月に10枚も画像を使用しなかった場合、余ったライセンスを翌月に繰り越すことができる気の利いた機能もある。最大一年間繰り越せるそうだ。

市場には他にも安価なサービスがあることをAdobeは認めているが、Creative Cloudのツールやライセンスの繰り越し制度など、同社は全体的に見れば、他社よりクリエイターにとって価値の高いサービスであると伝えた。

今のところ、クリエイターが自分で作成したコンテンツをAdobe Stockに登録する手段は、Creative Cloudのアプリ内には組み込まれていない。しかしAdobeは、そうできるように取り組んでいると伝えた。それまで画像を登録したいコントリビューターは、今までのようなウェブベースの作業をする必要がある。

Adobe Stockへの登録プロセスは、iStockやShutterstockのプロセスとほぼ同じだ。コントリビューターになろうと思う人は、プログラムに自分の作品のサンプル画像を提出する。承認されれば、一枚の画像が購入されるごとにロイヤリティとして33%の利益を得る。この割合は、デフォルトとしては比較的高い。(とても有名な写真家でiStockに独占的な権利を認めている場合は、それより高い比率を得ることもできるだろうが、露出もその分限られてしまう。)

Adobeにとって、Adobe Stockをローンチすることは論理的なステップだ。Creative Cloudのサブスクリプション登録をしていて、一枚か二枚、無料で画像を手に入れられるかもしれないと期待していた人にとっては、この有料プランには落胆するだろうが、総合的に見るととても魅力的なサービスだと言える。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter