Fitbit、ホリデー需要でようやく一息

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ホリデーシーズンがやってきて、また去っていった。そして、いつも通り、Fitbitがやや息を吹き返した。

また今年も、みんながFitibitをプレゼント用に買っている。〈正確な〉数はわからないが、ダウンロードランキングを見ると、FitbitはApp Storeのトップに踊り出ている(スーパーマリオランの途方もないプロモーションの存在にもかかわらず)。どうやらこの商品は両親へのプレゼントにもかなりの人気らしく、App Storeのヒットチャートを見ると、母の日と父の日の前後に山ができている。

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そして待ち望んでいたものが来た。ウォール街は株価を7%ほど上げてFitbitに一息つかせてくれた。今年同社は75%近く値を下げていた。この年は決して順調ではなかった。数々の低調な結果を残した上、なぜかスマートウォッチ市場への参入を決めた。ウェアラブル市場全体も好調とは言えず、eMarketerは2015年からの成長予測を60%から25%へと急激に引き下げた

Fitbitは相変わらず新製品を出し続けており、益々競争が激化する市場で答を探していることは間違いない。同社はPebbleの資産と一部の人材を獲得した。PebbleはKickstarterで大成功を収めたことで最初の真のスマートウォッチを送り出した会社だ。Pebbleにとって最高の結果ではなかったが、Fitbitがフィットネストラッカー以外を模索するモードに入ったことはたしかだ。

Appleがウォッチのフィットネス機能を強化し始めている今、Fitbitにとって困難曲線の傾きが急になっていくことは間違いない。AppleはNike+バージョンのApple Watchを出すなど、スマートウォッチ市場だけでなく、フィットネストラッカー市場をも支配しようとしている。Appleは付加価値のあるプレミアム商品で知られており、数字はわからないものの、歩数を測るだけではないフィットネストラッカーに余分なお金を払う人はいるだろう。

それでも!Fitbitはプレゼントに向いているようで、人々は今も買い続けている。同社が第1四半期の決算を報告すればすべてがわかる。Apple Watchという強固なライバルが存在するだけでなく、ウェアラブルの普及全般が低調な中を生き残るために、Fitbitは何か大きなブレークスルーを見せる必要がある。幸いなことにJawboneとの法廷闘争も終わったので、今後の心配事は少なくなった。

メリークリスマス、Fitbit! ウォール街を喜ばせるための仕事はまだ山ほどあるが、とりあえず一息つくことができただろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

スーパーマリオランに続き、任天堂が年間2~3本のモバイルゲームを計画中

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スーパーマリオランは、悪く言われることもある中、App Storeに登場以来1日に1000万回近くダウンロードされ、金曜日(米国時間12/22)の時点で正式に5000万ダウンロードを超えた。この数字と収益力を見越したNintendoは、2017年以降年間2~3本のモバイルゲームを公開していく計画だ。

これは、Nintendoの君島達己社長が最近のインタビュー(via MacWorld)で語ったもので、来年のロードマップには2つか3つのゲームが予定されており、Animal Crossing[どうぶつの森]とFire Emblemが有力だが計画は変更されるかもしれない。

スーパーマリオランは、売上からAppleに30%の手数料を引かれ、従来の3DS等のゲームと比べて単価が安いことを踏まえても、Nintendoのモバイル事業に大きな利益を与えるだろう。App Annieによると、売上は最初の3日間で1400万ドル前後とみられる。これはゲーム機用の成功したタイトルと比べればずっと少ないかもしれないが、流通や開発のコストが低いという好材料もある。

Nintendo Switchという、次の大きな期待であるとともにリスクも少なくない製品の発売を控えるNintendoにとって、モバイルは有望なサイドビジネスといえるだろう。

それでも、スーパーマリオランの支払いシステムとゲーム構成について不満も多い。Nintendoは耳を傾け、Toad Rally[キノピオラリー]モードのチケット等、一部のゲーム要素を修正しているようだ。こうしたフィードバックによって将来のゲームがスムーズに公開されるようになることを期待したい。ともあれNintendoがモバイルの未来に力を入れていることは明るいニュースだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

脳トレアプリPeakの開発元が仏出版社Hachetteに株式の過半数を売却

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予想外の大ヒットを記録したアプリPeak(楽しみながら認知能力を高めるサブスクリプションベースのゲームアプリ)の開発元が、株式の過半数をフランスの出版社Hachette Livreへ売却した。ロンドンを拠点とするBrainbowが開発したPeakは、これまでに1500万以上のダウンロード数を記録しており、2014年にはAppleによってベストアプリに選ばれたほか、Google Play上では2015、2016年のベスト自己啓発アプリに選出された(さらにEuropasのアワードも受賞)。

Brainbowは、株式売却に関するMedium上のポストでも売却額については触れていないものの、Brainbowおよび同社のサービスであるPeakは独立した形で残り、Hachetteに全てが吸収されてしまうわけではない。

Peakは主要な市場で黒字を記録していたことが分かっており、これが売却の目玉になっていたのは明らかだ。というのも、本の出版に比べてデジタルゲームの方がよっぽど儲かるビジネスなのだ。

電子書籍事業が低迷する中Brainbowの買収を決断したことから、Hachetteはデジタル分野でビジネスが伸びていることをアピールしたいと考えているはずだ。また、Peakのサブスクリプションモデルも、Hachetteにとっての魅力であったことは間違いない。

さらに、成功をおさめたゲームの開発元が出版社に身売りするようになったということが、ヨーロッパにおけるシリーズB資金調達の難しさを物語っている。実はBrainbowはシリーズBのタームシート取得まで進んでいたが、Hachetteとの契約条件の方がよかったために、今回の結論に至ったのだろう。

Brainbowは、Itamar Lesuisse、Sagi Shorrer、Gerald Goldstein、Xavier Louisの4人によって2012年の終わりに設立された。

「私たちは、Hachette Livreグループに加わることを大変嬉しく思っていますし、特に彼らのグローバルな流通網やコンテンツとのシナジーを活用していくのを楽しみにしています。今回の合併によって、数々の賞を受賞したPeakや、今後開発されることになる新たなプロダクトがもっと効率的に世界中へ広がることになると思っています」と彼らは話す。

Hachette LivreのCEO兼会長のArnaud Nourryは「Hachette UKが2016年6月にNeon Playを買収した後、Hachette Livreのモバイル戦略の次の一歩としてBrainbowの買収を考えていました。才能溢れる専門家である共同ファウンダーの4人は、Hachette Livreに新たな力をもたらしてくれることでしょう。彼らを私たちのグループに迎えることができ、大変光栄です」と話す。

Lagardère SCAの100%子会社であるHachette Livreは、一般・教育書籍の市場における世界第3位の出版社で、2015年の売上額は22億600万ユーロだった。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

Raspberry PiがPixelをリリース―軽量OSが古いWindowsとMacを生き返らせる

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Raspberry PixelはシンプルなUIの軽量デスクトップOSだ。35ドルと非常に安価で自由にカスタマイズ可能なコンピューター、Raspberry Pi向けのOSとしてこの9月に発表されたが、このほどWindowsとMacに対応したバージョンが発表された。古いパソコンに埃をかぶらせているユーザーはこれで新しいサービスを使えるようになるかもしれない。

このLinuxベースの軽量OSはダウンロード可能な実行イメージで提供されるので、DVDに焼くかUSBスティックにコピーすればよい。DVDまたはUSBからOSをブートできるようBIOSが設定できれば、どんな古いMacでもWindowsマシンでも作動するはずだ(x86 CPUと512MB以上のRAMが必要)。

ユーザーの身の回りにプラスチック筐体のMacBookや古いThinkPadなどが転がっているようならこのモダンなOSで多くのタスクが軽快に実行できるようになるだろう。ともかくChromiumがプレインストールされている。その他Pixelに便利な生産性アプリやプログラミング・ツールがバンドルされている。すべてDebianのビルドなので、大量の無料ソフトウェアが利用可能だ。

Raspberry Piはブート可能なDVDを印刷版のMagPi 誌の今月号の付録としているが、実行イメージはこちらからダウンロードできるので多くのユーザーはDVDを自作することを選ぶだろう。開発元のRaspberry Pi FoundationではUSBに実行イメージを焼くツールとしてEtcherを推薦している。実際このツールではブート可能なUSBを作成するプロセスが自動化されていて便利だ。

今回発表されたのはプロトタイプ版なので、まだバグや特定のハードウェアにおける互換性問題が残っているはずだ。Raspberry Piでは新しいMacの場合、ドライブがブート可能だと認識できないトラブルがあるとしている。これは「既知の問題」だ。

Raspberry PiではMacとWindowsで作動するバージョンを作った理由として、Pixelが既存のプラットフォームを超えて作動する最良のデスクトップOSだと信じているので広く普及させたいからだとしている。また特に学校で既存の古いハードウェアを再活性化させることができることを理由にあげている。自宅でRaspberry Piを使う生徒が増えている中で学校のパソコンもPixelになれば環境が統一されるわけだ。

Pixelの利用にあたっては標準的な免責条項が適用される。ファイルないしハードウェアの損傷を含め利用はすべて自己責任だ。ローカルにファイルを保存する場合は書き込み可能USBを使うこと。しかしどうせもう使わなくなったハードウェアを生き返らせることができるなら、自己責任にせよ、リスクはきわめて小さいだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Uberの目的地を連絡先で指定できるようになった


Uberは2016年末の機能追加を公開し、目的地として連絡先に載っている人を直接指定できるようになった。また、Snapchatとの新たな提携によってUber乗車中に使えるカスタムフィルターができた。

新しい目的地機能では、自分の連絡先の中から行先の位置を指定できる。アプリはそれを自動的に目的地として使用しドライバーのために経路を設定する。これを利用するためにはトレードオフがある。Uberアプリに連絡先へのアクセスを許可しなくてはならない。しかしこれまでに、料金の割勘機能を使ったり、紹介コードを使って友達を紹介したことのある人なら、既にアクセスを許していることになる。

この直接位置指定機能を使うと、目的地の相手に到着予定時刻が自動で通知される。今ある予定到着時刻シェア機能を使ったことのある人なら想像がつくだろうが、会う予定の人に、予定到着時刻とリアルタイムマップのリンクがSMSで送られる。

ubersnapchat-1目的地がふつうの家や見つけやすいバーやレストランでない場合には実に便利な機能だ。これでUberアプリは、スマートフォンのシステムレベルのサービスに一歩また近づいたといえるだろう。

Uberの新しいSnapchatのカスタムフィルターは、特別なイベントに参加したり、指定の場所を訪れる時に使えるフィルターと同様の機能だ。予定到着時刻等のオプションを備え、Uberのアプリ内フィードに表示されるSnapカードから利用できる。

フィードにSnapchatが入ることは、Uberの新しいアプリプラットフォームの可能性を示す好例だ。UberはDisneyとも、映画スターウォーズの最新作ローグ・ワンと提携プロモーションを行っているほか、UberEATSのサービスが利用できる場所を紹介している。アプリ内フィードという新しいリソースを活用して、将来のアプリやサービスとの提携を探ることは自然な流れだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ケーブルテレビキラーのP2PアプリBitTorrent LiveがついにiOSに登場

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ケーブルテレビ会社たちが、低レイテンシーのライブコンテンツを大規模に配信できる高価なワイヤや衛星をコントロールしているので、テレビは彼らに支配されている。ケーブルテレビ会社はまた、ライブ配信のための他の選択肢がほとんどないため、チャンネル所有者たちに対して、有料加入者1人あたりの月額料金を規定することも可能だ。そして、ケーブルテレビ会社は、しばしば町の唯一の業者なので、消費者に法外な価格を課すこともできる。

しかし今、BitTorrentが、ファイルダウンロードのために行ってきたことを、ライブビデオでも実現した:データ転送の負担を中央のソースから分散させるピアツーピア技術を発明したのだ。 BitTorrentは、ケーブルや衛星ではなく、ユーザーのインターネット帯域幅に相乗りを行う。

P2Pライブストリーミングはライブコンテンツを配信する伝統的な方法よりもずっと安価であるため、BitTorrentは視聴者1人あたりの配信に対して、より多くをチャネル所有者に支払うことが可能である。 BitTorrentは、視聴者に対し無料で、またはケーブル購読よりもはるかに安価に、そのコンテンツを提供することができる。転送技術と、これらのチャンネルを集約するアプリはともにBitTorrent Liveと呼ばれている。

そのプロトコルがスマートテレビでデビューしてからおよそ1年たち、iPhoneへのリリースが期待されていた時期から6ヶ月経った今週、BitTorrent LiveアプリがiOS上でひそやかに利用可能になった。これまでは一般的なプラットフォームとしては遥かに少ないMac、Apple TV、そしてAmazon Fire TV向けだけに提供されていた。これは2009年以来続いていた開発の成果だ。

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このアプリは、NASA TV、France One、QVC Home、TWiT(This Week In Tech)などの、ライブを見ることができる15のチャンネルを備えている。レイテンシーは約10秒だ。これは地上のケーブルよりも高速かもしれないし、コンテンツを1分以上遅延させる可能性のあるSling TVのようなシステムもある。

現時点での問題は、BitTorrent Liveのチャンネルの品揃えがまだ貧弱だということだ。今も有名ブランドチャンネルを取り込もうと交渉を行っている最中である。それはペイパービューを提供することもできるが、放送コストが安いため従来のテレビの同じコンテンツよりも安価である。

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サインオンするチャンネルを増やすには、BitTorrent Liveにはもっと多くの視聴者が必要で…そのためにはより良いコンテンツが必要になる。それはちょっとした鶏と卵の問題だ。しかし、今日のローンチにより、大規模に分散されたモバイルプラットフォームに導入されたことで、より良いチャネルを引き込む魅力のある、多くの聴衆を引き付け始めることができるだろう。

(注:BitTorrent Live for iOSは記事の翻訳時点(12月22日11時30分)では日本のiTunes Storeではまだ利用可能ではない)。

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(翻訳:Sako)

任天堂、スーパーマリオランは4日で4000万ダウンロード、App Storeの新記録と発表

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任天堂はわれわれがそうだろうと思っていたことを確認した。スーパーマリオランは途方もないダウンロード数を確保している。任天堂の発表によると、このアプリはApp Storeにリリース後、最初の4日で4000万回ダウンロードされた。これはAppleのモバイル・アプリとして新記録だという。

われわれは前回の記事でもサードパーティーの調査会社がスーパーマリオランのダウンロードはポケモンGOの記録を破るかもしれないとしていることを紹介したが、今回の公式発表でそれが裏付けられた。

プレスリリースで任天堂は「スーパーマリオランはAppleのApp Storeの150の国と地域でダウンロード可能であり、うち140の市場で無料ゲームランキングの1位となり、100の市場で収益を上げたゲームのトップ10に入った」と述べている。

リリースはAppleのマーケティング担当上級副社長、フィル・シラーの発言を引用し、「スーパーマリオランがApp Storeのリリース初期のスピード記録を作った」としている。任天堂は「われわれのIP(知的財産)に触れることができる人々を拡大する」という方針を実現しつつある」という言葉でリリースを締めくくっている。

また同社はビジネスモデルについても「追加課金の心配なく安心してゲーム楽しめる」ことを強調している。また最近のアップデートでスーパーマリオランでは追加課金の必要なしに対戦モードで友達と戦えるようになった。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

もはや敵ではない。Uberがインドネシア第2位のタクシー会社とパートナー契約

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Uberは世界中のタクシー運転手の厄病神だが、時として同じ方向に進むこともある。例えば今日(米国時間12/19)インドネシアでは、Uberが同国第2位のタクシー会社、Express Groupと契約を結び、同社のドライバーがUberのサービスを使って収入を上げることを可能にした。

なお、これは3ヵ月間のトライアルではあるが、Uberとタクシー会社が相互の利益のために手を組むという興味深く稀な事例だ。Expressドライバーの一部(両社とも人数は明らかにしていない)は、ジャカルタのUberXサービスに参加が許される。こうしてドライバーが収入を増やす機会を得ると同時に、Uberは非常に競争の激しい市場で運行台数を増やせる。

数ヵ月前と比べて実に大きな変化だ。当時インドネシアのタクシードライバー集団が、自分たちの客を奪うUberを始めとするサービスの禁止を求める抗議活動を起こし、数千人ものExpressドライバーが参加した。

このタクシー会社と組むことによって、Uberはインドネシアのライバル2社と直接競合することになる。東南アジアは2020年までにインターネット経済が年間2000億ドルに達すると予想されており、インドネシアはその主戦場として競争が激化している。東南アジア最大の経済規模をもつインドネシアの首都ジャカルタは、人口1000万人を超える巨大都市であり交通の需要も渋滞も大きい。

Uberの東南アジア最大のライバルであるGrabは、自家用四輪車・二輪車のオンデマンドサービスを始める前に、認可タクシー向けの予約プラットフォームとしてスタートした。新たな挑戦者で最近時価総楽10億ドルに達したGo-Jekは、オートバイのオンデマンドサービスだが、インドネシア最大のタクシー会社 ― Blue Bird ― とパートナー契約を結びアプリを通じて4輪タクシーも提供している。

Uberは韓国でも認可タクシーの配車を行っているが、こちらは現地の規制によるものだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook Messenger、クリスマスを控えて最大6人のグループビデオチャットをサポート

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ティーンエージャーに人気のチャットアプリ、Housepartyに強力なライバルが登場した。Facebook Messengerが画面分割で最大6人が参加できるグループ・ビデオ・チャットをスタートさせた。参加者は分割画面に同時に表示され、Snapchat風のパーティー用セルフィー・マスクが着用できる。なお音声、テキスト、GIF、絵文字、スタンプなどを用いたパーティーなら50人まで参加できる。

この機能はMessengerを「仲間内で集まってリラックスできる場所」にすることを狙ったものだ。単に情報を交換するだけならテキスト、音声、写真などで足りるが、相手の顔を見ながらだべることもできるとなれば、Messengerでの滞留時間ははるかに長くなるだろう。Facebookでは「テキスト情報では不十分な楽しい時間を共有するのに最適」としている。

グループ・ビデオ機能はiOS、Android、ウェブで今日(米国時間12/19)、全世界でサポートが開始される。ただしAndroid版はMSQRDによるセルフィー・マスクがサポートされるまでに少々時間がかかる。デスクトップでは最後までサポートされないかもしれない。WiFi接続環境ではデータ量を気にする必要はないが、携帯網の場合、ビデオチャットのデータ量には注意が必要だろう。

われわれはMessengerが2015年に1対1のビデオ通話をスタートさせたときからグループ・チャットが必要だと考えてきた。Facebookでは約1年後に音声のグループ通話をサポートした。最近のデータでは毎月2億4500万人のユーザーがMessengeでビデオ通話をしているというから、グループ・ビデオ・チャットもあっというまに普及するだろう。

これでMessengerは中国などのサービスを除く西側発の有力チャット・アプリとして初めてリアルタイム・グループ・ビデオ機能を提供することになった。AppleのFaceTime/iMessage、Google Duo、Snapchatなどの上を行こうという狙いだ。チャット・サービスのパイオニア、中国のWeChat(微信)はグループ・ビデオを1年年ほど前に追加している。FacebookグループのWhatsAppは先月ビデオ通話機能を公開した。グループビデオはBooyahを通じて可能 [訂正:WhatsAppはネーティブのグループ ・ビデオ・チャット機能を欠いていた。]  GoogleのHangoutsアプリは2013年にすでにグループ・ビデオ通話機能をサポートした。しかしGoogleはHangoutsを放置しており、リアルタイム・チャット機能のメインの地位を占めることはなかった。Googleのコミュニケーション・サービスは分断がひどく、Hangoutsもテキスト・メッセージ機能を欠いたまま孤立ぎみだ。

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アメリカのティーンエージャーにとってライブ・ビデオ・アプリでいちばん身近なのは身近最近人気が急上昇したアプリ、Housepartyのフォーマットだろう。このアプリはMeerkatの製作者によって開発された。われわれの得た情報だと、Housepartyはすでに一日あたりアクティブ・ユーザーが120万人に上っている。これと同時に“livechill”〔ライブ・ビデ・オアプリにグループが集まってリラックスする〕が流行語になった。Facebook Liveなら大勢の人にライブでビデオを公開できるが、このようなパフォーマンスはテレビ放送的で実行すると非常に疲れる。Housepartyは一時 iOSアプリのトップ5に入るなど人気が急上昇し、Sequoiaがリードするラウンドで5000万ドルの資金を集めている

Messengerのグループ・ビデオはこれとは動作が多少異なるが、デザインは似ている。Housepartyの場合、ユーザーがログインすると自動的に自分のビデオ・ルームに入り、そのことがHousepartyに登録している友達に通知される。Messengerの場合は相手を個別にビデオ・チャットに招待する必要がある(既存のグループ・チャット・スレッドからでも可能)。

Messengerの場合、ログインした人数が4人までの場合、参加者は4分割された画面に同時に表示される(Housepartyの場合は8人)。4人から6人の場合、Messengerの表示はギャラリー・フォーマットに代わり、現在話しているメンバーが大きく表示される。他のメンバーは小さいサムネールで画面下部に表示される。ビデオ・チャットが可能なのは最初の6人までで、以降50人までの参加者は音声とスタンプなど従来のMessengerの方式で参加できる(ビデオ機能は利用できず、ギャラリーにも表示されない)。

グループ・ビデオのサポートでMessengerはますますフル機能のコミュニケーション・ツールとして機能するようになってきた。「オンライン中(Active Now)」などの機能と合わせてMessengerの方が次第にリアルタイム・ソーシャル・ネットワークの役割を果たし、Facebook本体は既存のコンテンツの拡散や消費に特化するようになるのかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ポケモンGO、ダウンロード、売上ともに減少。マリオに期待

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社会現象となったモバイルの大ヒット、ポケモンGOがピークに達した頃、期待に答えてNintendoのSuper Mario RunがApp Storeに登場した。モバイルユーザーの注目を奪ってポケモンの記録の数々を塗り替えようと目論んでいる。App Annieの最新データによると、ポケモンGOは過去数ヵ月間でダウンロード数、売上ともに減少しているが、その膨大なアクティブユーザー数のおかげで今も上位にランクされている。

米国のポケモンGOのダウンロード数は、2016年7月には8000万回以上だったが、11月には150万回にまで減少していることが同社によるポケモンGOデータの最新分析でわかった。この数字は同アプリが市場で飽和に近づいていることを示している。11月の数字は米国デビュー以来の総ダウンロードの5%にすぎない(プレイしたいと思っている人は既にダウンロード済みだとも言える)。

こうした減少にもかかわらず、ポケモンGOは11月のiOSとGoogle Playのゲーム総ダウンロード数ランキングで米国の16位に入っている。ちなみに、7月はナンバーワンだった。

もっと重要なのは、ポケモンGOのアクティブユーザーが減っていることだろう。これはゲームによる収入に直接影響を及ぼす。

今も米国だけで2300万人という膨大なモバイルアクティブユーザーを抱えているが、7月から11月の間に1/3弱減っている。7月には月間アクティブプレーヤーが6600万人いたとApp Annieは言っている。

ゲームが初めて公開されたとき、米国のユーザーは毎日平均1時間プレイしていたが、今は45分になっている。

さらに、ポケモンGOの米国での売上は7月の1.25億ドルから11月は1500万ドルに激減している。同じ期間にiOS/Androidゲーム総売上ランキングでも1位から6位に落ちている。

運営会社は減りいく数字をスペシャルイベントで食い止めようとした。例えばハロウィンに実施したイベントは前の週より多くの売上をもたらした。App Annieによると、このイベントのおかげで米国での売上は前週から170%伸びたという。

プレーヤーを呼び戻すために、先月から毎月のボーナスも提供している。しかし、どちらの試みもポケモンGOをかつての記録的数字に戻すことはできなかった。

もちろん、ポケモンGOが続けている売上げやアクティブユーザー数の状況は、他のモバイルデベロッパーにとって喉から手がでるほど欲しいものだ。米国のみのデータから全体像はわからないが、それでもこの数値は、あの巨大なモバイルヒットがどこへ落ち着いていくのかを示すものであり、あの騒動も終りに近づいているようだ(これからMario騒動が取って代わるかもしれない)。

ポケモンの開発元であるNiantic Labsはゲームのトラフィック減少を見越して、別の方法で収益化する方向へ進んでいる。例えば、日本のマクドナルドと提携したり、Sprintや最近では Starbucksともスポンサー契約を結んでいる。

「ポケモンGOの実績の落ち込みは、あの異常ともいえる記録的スタートを踏まえれば驚きではない」とApp Annieの調査担当SVP、Danielle Levitasは言う。「重要なのは、11月の米国の月間アクティブユーザー数、2300万人という数字が、第2位のゲームより50%以上多いことだ」。

もしこれがポケモンGOの安定状態だとすれば、悪くない居場所だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

モバイルなコミュニティを創り出すAmino Appsが1920万ドルを調達

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モバイルのオンラインフォーラムを再発明するスタートアップ、Amino Appsは現地時間15日、シリーズBで1920万ドルを調達したと発表した。

ニューヨークを拠点とするAmino Appsは元々、アニメやドラマ「Doctor Who」などのトピックにそれぞれフォーカスした個別のアプリを製作していた。しかし今年の初め、同社はユーザー自身がさまざまなトピックを立ち上げてコミュニティを作れるアプリをローンチしている。現在、同アプリには25万件以上のコミュニティが存在しており、ビーガン、スターウォーズ、バレエなど様々なトピックがカバーされている。規模の大きいものになると、10万人のユーザーが参加するコミュニティもある。

Aminoでは、クオリティの高いコミュニティが検索上位に表示されるようになっている ― 今となっては膨大な数のコミュニティが存在するようになったので、この仕組みは必要なのかもしれない。コミュニティのリーダーたちがAminoに申請することで、彼らのコミュニティをAmino認定コミュニティとして認めてもらうことができる。必ず申請しなければいけないということではないが、認定コミュニティとして認められればアプリの検索上位に表示され、アプリ内の「Explore」というキュレーション・セクションにも表示されるというメリットがある。

コミュニティの人気が高まってくると、そのコミュニティ専用のスタンドアローン・アプリが製作されることもある。Aminoはすでに、そのようなアプリを250個ローンチしている。CEOのBen Andersonは、メインのAminoアプリは「インキュベーター」であると説明する。そのインキュベーターで育てられたコミュニティは、その後スタンドアローンのアプリとして生まれ変わり、Aminoのことを知らないユーザーにもリーチできるという仕組みだ。

Andersonによれば、現在のアプリダウンロード数は1300万件で、ユーザーは平均して1日あたり60分をAminoに費やしているという。

昨年、AminoはシリーズAで650万ドルを調達している。今回のシリーズBにおけるリード投資家はGV(以前のGoogle Ventures)で、その他にも、Venrock、Union Square Ventures、Box Groupなどの既存投資家や、Time Warner Investments、Goodwater Capitalなどの新規投資家も本調達ラウンドに参加している。

以前のAminoアプリとは違い、現在では単にテキストを投稿すること以外の機能も備えられていて、ユーザはアプリ内で投票を行ったり、プロフィールをカスタマイズすることも可能だ。Andersonによれば、同社は今後も新しい機能やフォーマットを追加していくそうだ。

「この世に存在する、すべての興味関心事に対応するプロダクトを創りたいと思っています」と彼は話す。「私たちは今後もこの戦略に賭け、シームレスなコミュニティーション方法を数多く提供していきたいと思っています」。

今のところ、Amino Appsは同アプリから収益を得ていない。しかし、将来的にはコミュニティのリーダーが収益を生み出せるような仕組みを作っていきたいとAndersonは話す。例えば、リーダーがデジタル・ステッカーを販売したり、コミュニティ内に広告を表示したり、Eコマースの機能を取り入れたりすることが考えられる。そして、Aminoがその収益の一部を得るという方法だ。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

マイクロ投資アプリのStashがシリーズBで2500万ドルを調達

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金融知識をあまりもっていない人でも簡単に株式投資ができるアプリを開発しているStashは、シリーズBで2500万ドルを調達したと本日発表した。8月に925万ドルのシリーズAをクローズした直後に行われたこのシリーズBでは、既存投資家のValar Venturesがリードインベスターとなり、Breyer Capital、Goodwater Capital、Entrée Capitalがラウンドに参加していた。

Stashのほかにも、なるべくリスクを避けつつ株式投資に手をだそうとしているミレニアル世代を主なターゲットとしたマイクロ投資アプリはいくつか存在する。具体的にはAcorやRobinhoodなどが競合として挙げられ、特にRobinhoodは、これまでにNEA、Index Ventures、Andreessen Horowitzなどから6600万ドルを調達している。

競合他社同様、Stashは株の売買時やユーザーが口座からお金を出し入れする際には手数料をとっていない。その代わりに、残高が5000ドル未満の口座からは毎月1ドル、5000ドル以上の残高がある口座からは年間0.25%の口座維持費をとっている。

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定期的に手数料が発生するという意味では、口座に余っているお金に対する金利や、プレミアムラインのRobinhood Goldに含まれている新製品のマージンアカウントから収益を挙げているRobinhoodほど、Stashの料金形態は思い切ったものではない。

ビジネスモデルの違いはあれ、Stash、Acorn、Robinhoodの3社は、資産運用に重きを置いている旧来の投資業界には相手にされなかった人々という、同じターゲットを狙っている。

「Stashのゴールは、保有資産額に関わらず、できるだけ多くの人にプラットフォームを利用してもらうことです。私たちは既存の投資会社に過小評価されている、一度に少額の投資しかできない、そして投資額を少なくすべき人たちを主なターゲットとしています」とウォールストリート時代の仲間であるEd RobinsonとStashを共同設立したCEOのBrandon Kriegは説明する。

「私たちは顧客に対して、自分のリスク許容度や、金銭的な目標、意見、興味を反映した金融商品を使って、長期的に資産を運用するよう勧めています。何十億ドルもの資産を運用している投資マネージャーの多くは、顧客の長期的な財政状態を顧みずに、販売手数料や売買手数料を目的とした資産集めに走っているため、顧客と投資会社の利益が相反してしまっていることがあります」と彼は付け加える。

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Stashは既存の金融商品とは異なるプロダクトを提供しており、それが功を奏したのか、毎週1万人以上もの新規ユーザーを獲得していると同社は話す。さらに過去1年間の新規ユーザー数は、30万人以上に及ぶ。

マイクロ投資ツールの中には、利用者に代わって全てをこなすものもあるが、Stashではユーザーの意見やゴール、リスク許容度から割り出されたオススメ株の情報をもとに、ユーザー自らがポートフォリオを構築するようになっている。

ユーザーは、Stashが選んだ30銘柄以上の上場投資信託から、自分が投資したいものを選ぶことができる。また、候補となる銘柄は、過去の運用成績や手数料の割合、リスク内容、組入比率などを勘案したモデルをもとに選ばれる。

投資サポートと共に、Stashは投資に関するアドバイスやヒントを提供することで、ユーザーに投資の基礎知識を身に着けてもらおうとしている。

今日までに、Stashのユーザーは合計2500万ドル以上をアプリ経由で投資しており、その数は増え続けている。

Stashのようなサービスは、運営企業にとっては良いビジネスである一方、大きな収益をあげようと考えている顧客には、旧来の投資方法と比較して物足りなく映るかもしれない。Stashのようなアプリのおかげで、株式投資のハードルは下がっている可能性がある一方、ユーザーは数ドルからでも投資ができ、毎月維持費がかかるため、多額の現金を運用しない限り、ユーザーは投資というよりも株遊びをしていることになってしまう。

今回の調達資金は、アプリの強化や新機能の追加、オンライン教育ハブの「Learn」のような新製品の開発に充てられる予定だ。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

Google DriveがiOSからAndroidへの移行をお助けする

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このところGoogleは、iPhoneユーザーをAndroidに乗り換えさせる作戦に熱心だ。たとえば同社のスマートフォン新製品Pixelには“Quick Switch”と呼ばれるアダプターがあって、iPhoneとPixel間のデータ転送が容易にできる。また一般人向けにGoogleが今日リリースしたのは、iOSのデータをGoogle Driveにバックアップできるツールだ。そのデータはPixelだけでなく、一般のAndroid機への転送もできる。

The Vergeはこの機能を、Androidの“Switch”ページに見つけた。そこには、iOS上のデジタル人生をAndroidへ移送するやり方が書かれている。そのページの別の場所には、iOSからGoogle Driveを使ってデータをバックアップする方法の説明もある。対象となる主なアプリは、Contacts(アドレス帳), Calendar, Photos, Videosなどだ。

これらのサービスからのデータは、Google Contacts, Google Calendar, Google Photosなどへそれぞれバックアップされる。

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上の図では、データの総量が多いとバックアップに“数時間”かかるから、時間と外部電源とWi-Fi接続のある場所ないし機会にやれ、と言っている。アプリはオープンにしたままで、バックアップが終わるまで画面上にいる必要がある。

便利ではあるけれども、音楽のコレクションや、iMessageやSMSのテキストメッセージなど、ユーザーにとって個人的にたいせつなデータがサポートされていない。ただしPixelで前述のQuick Switchアダプターを使えば、これらも大丈夫だ。iPhoneからAndroidへ初めて引っ越すユーザーは、Pixelを選んだ方が良さそうだ。

デバイス間の移行を容易にしようと努めているのは、もちろんGoogleだけではない。Appleには、“Move to iOS”というAndroid用のユーティリティがあり、上記の逆をやってくれる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

あの鳥は何だろう?と思ったら写真を撮って鳥認識アプリMerlinに見せよう、数秒で分かる

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あれはヒメハジロかな? それともオオバン? アビじゃないの? ではなるべく近くで写真を撮り、鳥の種を確認するアプリMerlinに見せよう。数秒で教えてくれるから、まるでそれは、鳥類学者になりたいきみのためのShazamだね。

もう1年あまり前から、写真を認識する機能はMerlinの大きなエコシステムのごく一部でしかないけど、最近コーネル大学の愛鳥家たちが、モバイルアプリでそれができるようにした。写真を撮ってそれをズームすれば、あとはMerlinのデータベースが仕事をしてくれる。

飛んでいるミサゴをGalaxy S4で撮るのは難しい。接写なら水辺の方がいいね。

飛んでいるミサゴをGalaxy S4で撮るのは難しい。接写なら水辺の方がいいね。.

もちろん、スマートフォンの広角カメラでは、小鳥たちの良質な接写は難しい。でもアプリの作者によると、ヘタな写真でも90%は正しく当てるそうだ。確信が持てないときは、いくつかの質問に答えるとよい…どんな鳴き声か、喉に細い帯状の模様があるか、などなど。すると精度は100%に近くなる。オフラインでも利用できるけど、そのためにはあらかじめ、200メガバイトものデータをダウンロードしなければならない。

コーネル大学の協力を得て実際にこのアプリを作ったVisipediaの協同ファウンダーPietro Peronaはこう語る: “このアプリはうちの学生たちの7年間の努力の成果であり、コンピュータービジョンと機械学習の最近の大きな進歩に支えられている”。

もう一人の協同ファウンダー、コーネル大学のSerge Belongie教授は曰く: “今後は鳥だけでなく、蝶や蛙、植物など、いろんなものを視覚的に判定できる、誰もが使えるオープンなプラットホームを作っていきたい”。

アプリはAndroid iOSも無料だが、データをダウンロードして使うためには、500メガバイトぐらいの空きスペースが必要だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

シンプルで美しいプロジェクトRadio.Gardenで、地球というラジオ局を聴こう

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もっとも美しいプロダクトはときどき、もっともシンプルなプロダクトだ。たとえば、ここでご紹介するRadio.Garden。マルティン・ルター大学ハレ校のGolo Föllmerが作ったこのプロジェクトは、まるで実写のような地球の表面に、グリーンのドットがたくさんある(上図)。マウスがドットの上に来ると、そこがイランでもエストニアでもフェロー諸島でもどこでも、そこのラジオ局を聴ける。

そのインタフェイスには、意外にも鎮静効果がある。使いはじめるとすぐに、地球上の最僻地に行ってみたくなるだろう。アイスランドの上をごろごろしていると、Spice Girlsや、地元のラジオ局のトークショーが聴ける。テヘランを訪ねると大音量のディスコになり、背後にはRadio.Garden固有のシーシー音やパチパチ音が聞こえる。そう、暗いタクシーの中や、路地裏のカフェでは必ず、エリック・クラプトンやジャミロクワイが鳴っている、その雰囲気だ。

Föllmerはこう言ってる: “遠くの声を近寄せるラジオは、人をその場所にワープさせる。Radio Gardenでリスナーはラジオ放送という独自の世界を探検し、地球全体の各所に広がっているさまざまなアイデンティティを耳にする。ラジオの信号には、最初から国境がない。ラジオ局とリスナーは、想像力によって、互いに遠方の文化に接続し、数千マイル離れた自分の家から、そこの人びとと結びつく。ラジオ局側から言えば、ローカルなコミュニティのラジオが、数千マイル先に新しい家を見つけ、自分自身を豊かにする”。

彼の言うことは、まったく正しい。人間が24時間365日情報漬けになってるこの時代に、ラジオには短い余命しか与えられていない。それは別の時代のメディアであり、これまでの整理統合と近年の電波バブルによって、約2000局に減ってしまった。でも、このきれいなプロジェクトは、遠くの見知らぬ土地をドライブしているときは、ラジオが地元の小さなFM局を見つけてくれたときが最高の救いであること、月明かりしか照明のない僻地の古い農家に民宿したときには、そんなFM局の音楽の大音量が、唯一のぬくもりであることを、思い出させてくれる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Instagramでもライブ動画配信が可能に、まずはアメリカでリリース

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Instagramは11月にライブ動画配信機能を発表した。これはユーザーが自身のフォロワーにリアルタイムで起きていることを撮影して配信できる機能だ。また、ユーザーはInstagramのアルゴリズムが選ぶ、今この瞬間に起きているライブ動画コンテンツを視聴することができる。数日内にまずはアメリカ全土でこの機能をリリースする。

ライブ動画機能はInstagram Stories内から利用できる。Storeisのカメラをスワイプし、トグルをタップするとライブモードになる。ライブ動画はInstagramやStoriesなどに保存されることはなく、ユーザーが実際に配信している最中しかフォロワーはその動画を視聴することができない。

それがInstagramの親会社Facebookを始め、他のサービスとの主な違いだ。そして、これは大きな違いである。ユーザーは後でまた視聴できる動画を撮影するのと、本当にその時しか見ることができない、今この瞬間に起きていることを撮影するのとでは接し方が変わるだろう。

しかし、そのためにフォロワーは動画を見逃しやすくなる。Instagramはライブ動画を見つける新たな方法も提供する。アメリカのユーザーには、Exploreタブに「トップライブ動画」が表示されるようになる。そこには現在配信中の優良コンテンツがいくつか表示するという。このコンテンツはInstagramのアルゴリズムが調整しているものだ。他の競合となるライブ動画プラットフォームと比べると、簡単にライブ動画を発見できて賢い機能だ。

先ほども伝えたように、この機能は数日内にアメリカ全土でリリース予定だ。ライブ配信をしたい、あるいはライブ動画を見たい人はInstagramのアップデートが到着しているかチェックしてみるといいだろう。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

Appleの新しい「TV」アプリがApple TV、iPhone、iPadで一般公開

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Appleの新しいTVアプリが全ユーザーに公開された。iOSとtvOSのアップデートで今日から利用できる。このアプリは今秋初めて紹介されたもので、Apple TV、iPhone、およびiPadのユーザーは、様々な端末にインストールしたアプリを横断して、同一の環境でテレビ番組や映画を見ることができる。お気に入りの番組や、各アプリでの検索、おすすめ等の履歴も共有されるほか、自分のiTunesライブラリやiTunesストアにもアクセスできる。

中央集約型アプリというアイデアは、スマートフォンをはじめ、様々な〈つながっている〉端末でテレビを見られる、ストリーミングヒデオの普及とともに生まれた。アプリの種類の多さから来るばらばらの体験にユーザーは不満を募らせてきた ― 有料テレビを見るには端末ごとに個人認証が必要になるだけでなく、お気に入りの番組や映画がどのネットワークアプリに入っているのかを思いだすのも大変。

Appleが “TV” と名付けたこの新アプリは、Apple TV、iPhone、iPadで簡単にビデオが見られるユーザー体験を提供する。アプリを横断して幅広いコンテンツ群を利用できるNetflix風のフロントエンドという位置づけだ。

しかし残念ながら、主要ストリーミングサービスのコンテンツはまだTVアプリで利用できない ― Netflixも。現在は主要なサービスではなく、個々のテレビネットワークのアプリケーションを横断してコンテンツを集めることに焦点を当てているようだ。それでもHuluとHBOにはスタート当初から対応している。

シングルサインオンのおかげで、米国のユーザーは有料テレビの購読が必要なコンテンツを簡単にアクセスできる。ログイン情報は一度入力するだけでよい。Appleはベータ期間中に、シングルサインオンの対応リストに提供会社を追加し続けてきた。今日のスタート時点である程度の数が揃っている。Dish、DirecTV、Sling TV等の見慣れたブランドが見られる一方で、ComcastやTime Warnerといった大物の名前はまだない。

新しいTVアプリは、見たい番組を見つけやすくするための様々な機能が備えている。SiriによるLive Tune-inでは、Siriにゲームを見たいと言ったり、今どのゲームを見られるかを尋ねたり、見たい番組の名前を伝えたりできる。それだけですぐにその番組のストリーミングが始まる。TVアプリの中でライブストリームを探す必要はない。

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何を見たいかわからないときは、Siriに「今夜何を見ればいい?」と尋ねたり、「ホリデー向けの良い映画を教えて」と伝えればいい。

番組や映画の続きを見たいときは、Siriにそう言えば、前回見終った位置から再開される。進行状態は端末間で同期されるので、一箇所で見始めたビデオの続きを別の端末で見ることができる。

TVアプリの中はいくつかのセクションに分かれていて、今流行しているものや、興味のありそうなタイトルを教えてくれる。Watch NowセクションにはiTunesおよびユーザーの登録アプリにある番組と映画が全部入っている。Up Nextには現在見ている番組、最近レンタルしたり購入したものが表示される。

シングルサインオン機能に対応したTVアプリは、これまでAppleベータリリースとして公開されていたので一般公開が近いことはわかっていた。アプリはApple TVの第4世代全機種で動作する。iOSでは最新バージョンの10.2と共に提供される。

【日本語版注:TVアプリおよびiOSのTV機能は米国のみが対象】

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

タブレットやスマホをPOSレジにーーAirレジの利用アカウント数が25万5000を突破

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最近ショップやカフェに行くと、店員がタブレットでレジ対応をしているのを見かけたことはないだろうか?リクルートライフスタイルは、こうしたタブレットやスマホで利用可能なPOSレジアプリ「Airレジ」を提供している。Airレジは2013年11月からサービスをローンチし、3周年を迎えた。本日リクルートライフスタイルは「Airレジ カンファレンス2016」を開催し、Airレジのこれまでの実績と今後の拡大戦略について発表した。

リクルートライフスタイルの執行役員大宮英紀氏

リクルートライフスタイルの執行役員大宮英紀氏

店舗でPOSレジシステムを導入しようとすると通常、数十万円の初期投資が必要となる。これは新しく店舗を開店しようと考える個人事業主にとって大きな負担となっていた。Airレジは、初期投資も月額費用もかからない無料のPOSレジシステムのアプリだ。2013年11月にローンチして以来、小売店や飲食店、美容院やイベント会場など25万5000以上のアカウント利用があると、リクルートライフスタイルの執行役員大宮英紀氏は説明する。

この3年間で、Airレジを中核に店舗運営に関わる業務効率化するサービスの拡充を行ってきたと大宮氏は説明する。来客の受付管理サービス「Airウェイト」、予約管理のウェブサービス「Airリザーブ」、カードや電子マネーでの決済に対応する「Airペイ」などをローンチしている。

また、サービス拡充と同時にAirレジは、潜在利用者の個人事業主とのリアルな接点を持つ施策も行った。2016年4月、Airレジは家電製品の小売を行う「ビックカメラ」の店舗にAirレジのサービスカウンターを設置した。個人事業主はAirレジのサービスカウンターを訪れ、実際にAirレジのサービスを触ったり、専任の販売員から使い方の説明を受けたりすることができる。2016年12月時点で、全国26箇所のビックカメラにカウンターを設置している。

また、Airレジは2016年2月、Appleのモビリティパートナーに選ばれている。Apple StoreでもAirレジのイベントを開催したり、Apple StoreでAirレジの周辺機器の購入したりすることもできるという。

今日のカンファレンスではAirレジの今後の戦略をいくつか発表した。まず、2016年5月にローンチした飲食店向け予約台帳アプリ「レストランボード」に力を入れていくという。「レストランボード」は予約管理、顧客管理、会計、メッセージ配信、ホームページ作成、ネット広告配信に対応し、Airレジと深く連携させることで、一気通貫した効率的な店舗運営と販売促進を実現していくという。

「レストランボード」の競合には、予約台帳と顧客管理ができる「トレタ」などのサービスがある。Airレジの顧客基盤に訴求できる点、そしてリクルートライフスタイルが展開する飲食店のネット予約サービス「ホットペッパーグルメ」と連携可能な点は、レストランボードの大きな強みとなりそうだ。

また、エンドユーザーがAirレジで利用可能な決済手段も増やしていくという。2016年12月にAirレジは「POICHI for AirREGI」をローンチした。このサービスを導入する店舗は、販売促進の一環としてTポイントとPontaといったポイントカードサービスを利用できる。エンドユーザーはその店舗で何かを購入する時にポイントを貯めたり、ポイントを代金の支払いに充てることができるという。

決済部分を担うAirペイでも主要クレジットカードの他に、モバイル決済や交通系ICカードと対応可能な決済手段を拡充している。中国で広く利用されているアリペイにも対応し、これは中国からの旅行客を取り込みたい小売店に支持されているという。2017年4月からはApple Payにも対応できるより開発を進めているそうだ。

最後に、Airレジは今月より店舗向けの電力サービス「おみせのでんき produced by AirREGI」を発表した。12月22日より申込受付を開始予定だ。このサービスを持って、店舗にとってコストとなる光熱費の見える化を促進し、効率的な店舗運営を助けるという。

 

アメリカで7800店のスタバがポケストップやジムに、ポケモンGOのフラペチーノも発売予定

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アメリカでポケモンGOの次の大手スポンサーになったのはスターバックスだ。アメリカのスターバックスが運営する7800店舗がジムやポケストップになる。店舗がゲームの舞台となる他に、スターバックスはポケモンGO特別エディションのフラペチーノを発売し、このタイアップを祝福する。ポケモンGO風の甘いコーヒードリンクとは一体どのようなものだろうか?まるで見当もつかないが、発売されたら絶対試そうと思う。

今回の提携は、以前のマクドナルドとポケモンGOとのパートナーシップに似ている。このファストフード店は日本にあるマクドナルドの3000店舗にジムやポケストップを設置するため、Nianticに対価を支払った。ただ今回のパートナーシップでは、フラペチーノの要素が加わり、互いに恩恵が得られる形になっている。マクドナルドの提携では、マクコダックはメニューに登場しなかった。

今週の初め、NianticはSprintと似た提携を発表している。Sprint、Boost Mobile、「Sprint at RadioShack」の店舗にポケストップやジムを設置するという。アメリカ全土の1万500店舗が対象だ。

プレイヤーにとって靴を履いて外に出かけ、いくらかゲームに課金しても良いと思えるニュースはまだある。来週の月曜日頃にはポケモンGOで捕まえられるポケモンが追加されるという話だ。これは多くのエンゲージメントを獲得する機会となるだろう。今回のパートナーシップでアイテムを入手したり、自慢できる戦績や経験値が獲得できたりする場所が1万8300箇所増えるのは嬉しいことだ。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

デベロッパーは自分のアプリケーション/サービスの音声インタフェイスとしてGoogle HomeのAssistantを利用できる

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Googleが今日(米国時間12/8)、(非公開プレビューの参加者だけでなく)すべてのデベロッパーが、自分のアプリケーションやサービスをGoogle Assistantに載せられる、と発表した。Google Home上の、Googleが“会話アクション”(conversation actions)と呼ぶこの新しい機能により、アプリケーションはAssistantを介して会話のやり取りができる。その会話のシナリオは、もちろんデベロッパーが自分のアプリケーションの機能として書く。その会話はたとえば、“やあGoogle、Elizaを呼び出してくれ”、で始まるかもしれない。

AssistantはGoogleのスマートフォンPixelやチャットアプリAlloでも使えるが、Googleの計画では、そういう“Assistantの出先”のようなインタフェイスにデベロッパーのアクションを持ち込めるのは、もうすこし先だ。どれだけ先かは、発表されていないけど。

デベロッパーが自分のアプリケーション/サービスによる“会話アクション”を作るのを助けるために、Googleはいろんなところとパートナーしている。それらは、API.AI, GupShup, DashBot, VoiceLabs, Assist, Notify.IO, Witlingo, Spoken Layerなどだ。一部のパートナーはすでに、自分のアプリケーションをGoogle Home上で有効化できる。それらの統合が実際に動き出すのは、来週からだ。

ユーザーはこれらの新しいアクションを単純なコマンドで起動でき、AmazonのAlexaのように最初にスキルを有効化するという手間がないから、デベロッパーが自分の音声起動型サービスをユーザーに提供するのも、簡単なようだ。ただし、どのアクションをGoogle Homeで有効化するかは、Googleが判断する。

同社によると、今後のリリースではさまざまな業種に対応して、もっと詳細な会話をサポートしたい、という(買い物やチケット/航空券予約などなど)。ただしその具体的な詳細は、現時点では未定だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))