ここ数日中にAndroidデバイスからChromecast に画面ミラーリングできるようになる

Googleは今年の/Oデベロッパー・カンファレンスでAndroidデバイスからChromecastへの画面のミラーリングをデモした。今日(米国時間7/9)GoogleはすべてのChromecast接続可能なデバイスにこの機能が提供するアップデートを発表した。

これでGoogle CastもAppleのAirPlayなみの機能となる。

画面ミラーリングが可能になると、“Cast Screen”オプションが専用アプリのナビゲーション・メニューに追加される(アプリはGoogle Playストアからダウンロードできる)。Nexusの場合はクイック設定メニューに表示されるので、いちいちChromecastアプリを開く必要がない。

I/OのステージでGoogleはAndroidデバイスに接続したプロジェクターからGoogle Earthを投影するというデモを行っていた。画面ミラーリングはAndroidデバイス上で作動するあらゆるアプリで有効なはずだが、アプリの開発者が必ずしもChromecast互換性をサポートしているとは限らないので、すべてのアプリの画面がミラーリングできるわけではないだろう。

今回のアップデートはベータ版で、Googleによれば、Samsung、HTC、LGその他のメーカーの一部のデバイスにここ数日のうちに提供されるという。Chromecastアプリのバージョンは1.7となる。これは相当に役立つ機能だが、アップデートが全員に行き渡るには少々時間がかかる。しばし忍耐して待て。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


遊牧生活での電子機器利用はソーラーパワー・ロバにおまかせ

現代のトルコでは、遊牧生活を営んでいても、常にニュースはもちろん、最新のエンターテインメント情報なども入手できるようになっている。ソーラーパネルをロバの背中に取り付け、どこにいても電子デバイスの充電が行えるようにしているのだ。

少し前のBBCの記事によると、羊飼いたちはメールの送受信、天気予報の入手、その他さまざまな情報の入手のために電子デバイスを常時利用しているのだとのこと。広範囲な移動生活を送りつつも、それでもワールドカップの勝敗などはいつでも入手できているのだそうだ。

ソーラーパネルの発電容量は5-7キロワットほどだ。これでノートPCや携帯電話、そして夜間移動用のライトの充電などを賄っている。

このソーラーパネルを提供しているのは、トルコでソーラーパネル開発を行っているSer-Günという企業だ。「plug-and-play donkey」(ロバを使ったプラグアンドプレイ)というプロジェクトの一環として提供しているものだ。どのような生活形態であろうとも、常に情報を活用できるようにするといった実証実験プロジェクトであるそうだ。

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(翻訳:Maeda, H


Windows Phoneの米国内シェアは横ばい

米国スマートフォン市場に関するComscoreの最新データは、Microsoftにとって芳しいものではなかった。同社のWindows Phoneプラットフォームは成長を見せず、5月末までの3ヵ月平均市場シェアは3.4%で、2月から変わっていない。

Androidも横ばい、Appleが0.6%増、Blackberryが0.6%減だった。しかし、AndroidとAppleがほぼすべてを支配している米国市場において、動きのなさは驚きではない。モバイル戦略に数十億ドルを注ぎ込んでいるMicrosoftにとって、シェアの維持だけでは足りない ― 成長が必要だ。

Microsoftは、国際市場におけるWindows Phoneでは一定の成功を収めているようだが、デベロッパー密度に関する米国市場の重要性を踏まえると、膝元を放置しておくことはできない。最近Microsoftは、同社モバイルプラットフォームの支持拡大を期待して、OEMキットを発表した。

いちかばちかWindows Phoneか、というところか。レドモンド拠点の同社は最近、自社モバイル事業促進のために、70億ドル以上をはたいてNokiaのハードウェア部門を買い取った。たしかに、Windows Phoneは年を重ねるごとに良くなってきている。

米国でブレークスルーを起こすためにMicrosoftに何ができるかは、明確ではない。最近同社が発表したWindows Phone 8.1 アップデートには、数々の新機能が盛り込まれており、音声認識デジタルアシスタントのCortanaは、AppleのSiriとよく比較されている。

Nokiaとの契約が完了し、今やMicrosoftは用意していた戦略を自由に実行できる。次回の調査結果にどう反映されるか注目したい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Microsoft、Androidタブレット版Officeをベータテスト中

「そうと聞いても驚かない」ニュースがまた一つ飛び込んできた。MicrosoftはOffice生産性スイートをAndroidタブレットに移植しようとしている。

The Vergeによれば、Microsoftは現在OfficeのAndroidタブレット版のプライベート・ベータをテスト中だという。このニュースの掲載後、登録ページは削除されたもようだ。

フル機能のOfficeがAndroidにもやって来るというのはサンフランシスコの朝の霧くらい予測可能な動きだ。今年に入ってMicrosoft自身が開発中であることを認めたし、タッチ操作に最適化されたOfficeはWindows版より先にAndroid版がリリースされそうだという噂も流れている

そういう事情なのでMicrosoftがベータテストを始めたことに驚きがないのも当然だろう。

Office for iPadはMicrosoftにとって大きな成功だった。業界ではiOS版はすでに遅すぎるのではないか、Office 365関連の制限のためにユーザーはiPad版を使わないのではないかと疑問視する声があったが、iOS版はうまく行った。Androidがうまく行かないだろうという理由もまた見当たらない。

ただ私が理解できないのはタッチ優先のWindows版Officeのリリースがなんでこうも遅れているのかだ。

おそらくはこれも最近のMicrosoftのモバイル優先、クラウド優先の大方針の現れなのだろう。Officeは今ではMicrosoft独自のクラウド・ストレージ、OneDriveに大きく依存している。Office for Androidに対する市場の反応がiOS版に匹敵するものになるかどうか注目だ。iOS版Officeは46日間で2700万回ダウンロードされたという。.

今回のニュースに関してMicrosoftはコメントを避けた。

画像:FLICKR USER KENNETH LU CC BY-SA 2.0ライセンス(画像は編集ずみ)

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


6秒ビデオ投稿サービスのVine、「ループ」導入で再生回数がわかるようになった

自分の投稿したコンテンツが何度閲覧されたのか。多くの人が気になるところだろうと思う。そうした人に向け、Vineは「ループ」(Loop Counts)を導入した。投稿したビデオが、何度再生されたかを示すものだ。

ちなみに、ほとんどの人がご存知とは思うが、Vineとは6秒間のビデオをInstagram風フィードにて流すサービスだ。みた人はそのビデオを「re-vine」したり、コメントを書いたり、あるいはお気に入りとして登録しておくことができる。

今回のアップデートはウェブ版でも同様に行われている。どこかに埋め込まれて再生された回数も、そしてもちろんVine.coで再生された回数もカウントされる。対応しているプラットフォーム全体での再生回数がカウントされるわけだ。

また今回のリニューアルにともなって、フィードに表示されるビデオのサイズを大きくして、端から端までいっぱいに表示されるようにした。またお気に入りへの登録状況やre-vine数などを表示するアクティビティフィードも新しくなり、未読と既読がわかりやすくなった。また投稿したビデオの人気が出た際には(お気に入り投稿回数が25回や100回といった基準値に達した場合等)、これも通知されるようになった。

アプリケーション版についてはiOS版およびAndroid版の双方ともに新機能を盛り込んだものがリリースされている。こちらからチェックできる。

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(翻訳:Maeda, H


ビッグデータ処理のモバイル化を志向するCouchbaseが新たに$60Mを調達

分散コンピューティングの需要やモバイルデバイスの増殖に伴い、コンピューティングのインフラとなるツールの革新の歩みが加速している。そして新しいタイプのデータ管理やデータ処理技術を専門とするスタートアップたちが大きな資金を調達して、次世代のコンピューティングを推進しようとしている。

最近、新たな投資家WestSummitやAccel Growth Fundから6000万ドルを調達した新進のデータベース企業Couchbaseも、その巨額な資金により、国際展開と継続的な研究開発を、さらに加速するつもりだ。

カリフォルニア州Mountain Viewの同社は、MongoDBなどとともに、企業や組織の業務データ(operational data, オペレーショナルデータ)の管理を扱う、資金状態の良好なスタートアップの一つだ。

これまで累積で10億ドルあまりを調達しているClouderaなど、Hadoopベースのベンダと違ってCouchbaseとMongoDBは、データベースのデータ処理よりもむしろ、データの管理とリカバリに力点を置く。同社のCEO Bob Wiederholdは、そう語っている。

Wiederholdは曰く、“ユーザのところでは大量のアプリケーションが同時に動いていて、大量のデータベース操作をたえず行っている。今日のデータベースは、そのような苛酷な状況を堅牢にサポートしなければならない”。古いデータベース技術ではデータが中央一点型で存在し、Couchbaseのような分散データベースと違って、需要増に応じて機敏なスケールアップができない、と彼は語る。

WestSummitとAccel Growthから得た新たな資金は、ビッグデータ市場のなお一層の開拓に充てられる。その市場のグローバルな現在の規模は、アナリストグループIDCによれば、160億ドルあまりと推計されている。

さらに同社は、5月のローンチしたモバイル技術の展開にも力を入れていく。

Couchbaseが今市場に売り込もうとしているモバイルデータベースは、モバイルデバイス上のアプリケーションが、インターネットに接続していないときでも稼働できる状態を作り出す。

Wiederholdはさらに言う: “今モバイルアプリを使おうとすると、インターネット接続がなかったり、接続状態が悪かったりしてフラストレーションにおちいることがある。ある程度キャッシュが使われてはいるが、アプリ本体の機能は利用できない。しかし、必要なデータをモバイルデバイス上に保存できたら、非常に速いレスポンスタイムを享受できるし、インターネット接続が得られる状態になったらデータをクラウドにシンクできる”。

Couchbaseのモバイルプロダクトはまさに、そのような機能性を提供する。“モバイルへの移行は巨大なトレンドであり、そのためにまず最初に作られるのがモバイルのアプリケーションだ。しかし、今よりももっとグレートなモバイルアプリケーションを作れて、利用できるためには、モバイル対応のデータベースこそが、その鍵となる技術なのだ”、とWiederholdは自負を語る。

モバイルと並んでCouchbaseのCEOの目に映じている大きな機会が、国際展開の拡大だ。中国と合衆国を股にかけたファンドWestSummitを加えたのも、そのねらいからだ。WestSummitの協同ファウンダでマネージングパートナーのRaymond Yangが、Couchbaseの取締役会に加わる。

Couchbaseには、二つの別々のデータベース企業CouchOneとMembaseというルーツがあり、両社が2011年に合併してCouchbaseになった。

同社はこれまでに、Accel Partners、Mayfield Fund、North Bridge Venture Partners、Ignition Partners、Adams Street Partnersなどから合計1億ドルあまりを調達している。

写真はFlickrユーザElif Ayiterより

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Apple App Storeのアプリ拒絶方針がやや緩和、ただしチャートのランクを操作しようとするものは依然厳禁

App Storeにおけるアプリの承認基準の最近の変更方針をめぐって、モバイルアプリのデベロッパ間に議論と懸念が広まっている。いくつかのフォーラムの投稿などを見ると、すでにAppleは、ビデオ広告を見ることやソーシャルな共有に対して報酬を提供するアプリの、拒絶を開始しているようだ。

しかしまた一方では、新たな変化があるらしい。

ビデオ広告業界の情報筋によると、このところ、上記に関連したアプリの拒絶が減少し、新しい方針が撤回されたかのような感触がある。

さらにまた、初期の、より問題の多かった拒絶が解除されて、アプリがApp Storeの棚に戻りつつあるらしい。

どうやらAppleのアプリ審査部署は、報奨によってユーザにそのアプリをレビューさせたり、格付けさせたり、ほかのアプリをダウンロードさせるようなアプリは、今後も拒絶していくようだ。そのような報奨は、App Storeのトップチャートに影響を及ぼすからだ。

しかし上記のような行為を伴わずに、単純にビデオを見るだけで報酬がもらえるビデオ広告は許容される。また、そのアプリに関する記事をソーシャルメディアに投稿したら報酬が得られるものでも、OKだ。

そしてまた、デベロッパが自己のアプリやほかの人たちのアプリを宣伝しているだけのビデオ広告はOKだが、その中で実際にアプリをダウンロードさせて報奨を提供するものは、ノーだ。

報奨のあるビデオやソーシャル共有とは?

今日では、ビデオ広告企業というものが数多くあって、デベロッパがお金を得たり、自分のアプリを見つけてもらうための広告を提供している。それらの企業は、AdColony、Applifier(Unity)、Flurry、TapJoy、SupersonicAds、Vungle、AppLovin、Sponsorpay、NativeX、などなど々々だ。そしてそれらのビデオ広告の多くが、ほかのアプリの広告だ。

デベロッパは、そういう報奨つきのビデオ広告を自分のモバイルゲームの中で利用し、ユーザがそのビデオを見てくれたことへの報酬として、仮想通貨やそのほかの特典を与える。そのビデオ広告に登場するアプリやゲームも、露出が増えるという利益を得るし、ときには、新しいユーザが実際にそのアプリ/ゲームをダウンロードしてくれることもある。

そのような報奨を、ビデオ広告の視聴だけでなく、アプリのソーシャルな共有に対しても提供しているアプリが少なくない。たとえばCandy Crushはメッセージを表示して、Facebookにポストしたら寿命が延びますよ、とユーザを誘う(この場合、ゲーム中の“延命”が報奨である)。

デベロッパはこの方法で露出を増やし、混み合っていて自分を目立たせることが難しいApp Storeで、ユーザ獲得の機会を少しでも増すことができる。しかし一方で、これらの報奨提供メッセージなどは、ゲームに集中したいユーザにとって、邪魔、うるさい、というデメリットもある。そしてAppleがとくにまゆをひそめるのが、これらのテクニックの濫用によって、App Storeのチャートの順位が人為的に変わってしまうことだ。

エンドユーザの感じ方には、好悪両面がある。ビデオの視聴や共有をうるさく勧誘されるのはいやだ、という感じ方と、実際にお金を払わなくても仮想通貨をもらえるのは嬉しいな、という感じ方。

再び変化のきざしが

アプリが拒絶されるというニュースがあっちにもこっちにも載るようになってから、デベロッパの不安が広がった。濫用のレッテルを貼られるほどこの方法を多用しているデベロッパは、あまりいなかったし、しかも強制ではなくオプトイン、すなわちユーザの自由意思だ。しかしAppleは、その強権を揮って、デベロッパの…ときには唯一の…収入源をカットするというのだ。

しかし実際には、ビデオ広告が一律に禁じられるわけではない。自分のアプリや、ほかのアプリ、あるいは一般的なブランドや商品のビデオ広告があってもよいし、それらを見てくれた人に報酬が提供されてもよい。ただ一ついけないのは、広告の上で直接、アプリをダウンロードできて、それに対する報奨があることだ。

ビデオ広告のプロバイダたちが実際に調べたところによると、アプリ拒絶のニュースが発表された直後に比べて、最近では拒絶されるアプリの数が大幅に減少している。

結論: いけないのは「ランクの操作」

どうやら、実際にはいろんな複数の方法が併用されていたり、報酬や報奨の厳密な定義を見つけることが難しい、という問題が(Appleのアプリ審査部内に)あったようだ。一部には報奨制の濫用と呼べるほどの、露骨でどぎついアプリが実際にあるかもしれない。しかし、良識的で大まかなルールはこうだ: App Storeのチャート上のアプリの順位を変えることを主目的として報酬が(すなわち報奨として)提供されているものはダメ。

そもそも、噂では、ビデオ広告視聴/ソーシャル共有に対する報奨のあるアプリを拒絶するという話は、AppleのiAdのチームが言い出しっぺだという。また一方で、それはない、という説もある。いずれも、真偽のほどはわからない。

ただ一つ真実なのは、今デベロッパたちは懸命になって、自分のアプリをダウンロードしてもらい、超混雑のApp Storeでランクを上げるための、新しい方法を探していることだ。

この秋リリースされるiOS 8は、アプリの発見という問題をいくつかの方法で解決しようとしている。それらは、”Explore”セクションの改良、サブカテゴリの導入、関連項目を提案する検索、検索のトレンド、アプリのバンドル、デベロッパがキャンペーンの効果を分析する方法の改良、などなどだ。でも、ユーザに単純にご褒美や謝礼をあげてアプリのランクを上げる行為をしてもらう、という、これまでの、あまりにもわかりやすい方法は、簡単にできるからこそ、一部のデベロッパにとってはなかなかやめられないのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Android Wearベースのスマートウォッチ、LG Gのファースト・インプレッション

LG G Watchを手に入れてからまる1日、寝るとき以外はずっと身につけていた。Googleのスマートウォッチ用OS、Android Wearベースのデバイスを試すのはこれが初めてだが、これまでに受けた印象は「間違いなく役立つ」というものだ。

この腕時計の付け心地は普通の腕時計と同様で、特に具合の悪いところはない。軽く、やや大きいが、少なくとも私の腕に対しては大きすぎるというほどではない。LGは万人向けにデザインしたと言っているが、それでも腕の細いユーザーなどにはやや大きすぎるかもしれない。

このスマートウォッチは実に巧妙にスマートフォンを補完してくれる。GoogleはAndroid Wearの開発にあたってどの機能を搭載し、どの機能を省くか慎重に考えぬいたことがうかがえる。スマートフォンに来るプッシュ通知がすべてそのままAndroid Wearにも来る。LG Gの画面下部に通知が来ていることが表示され、上にスワイプすると内容が読める。Wear向けに最適化されたアプリの場合、アプリ内のページをスマートウォッチに表示させることができる。またハングアウト・アプリなどの場合、メッセージに対して音声入力を用いて返信できる。

LG Gの音声入力は良く出来ている。私は昨晩、Google I/Oの懇親パーティーの騒がしい会場でも音声入力を試したが、どんな条件でもほとんど認識エラーは出なかった。“OkGoogle”という呼びかけによる起動も問題なかった。実際、音声コマンドで思ったよりずっとたくさんのことをLG Gにやらせることができて驚いた。

ただしとおりいっぺん以上のことをさせようとすると設定は多少面倒だが、その原因の一部は私が使っているLG Gは一般公開前のベータ版のソフトが搭載されているためだ。あとアプリをロードするのにだいぶ時間がかかり、「少々お待ちください」と何度も言われる。7月7日の出荷までにはこのあたりが改善されていることを期待したい。

一言でいえば、GoogleのAndroid Wearはスマートウォッチのインターフェイスとして合理的であり十分役立つ。Google Nowは天気やスケジュールなどをポップアップで随時表示してくれる。メールやハングアウト・メッセージに定型文や音声入力で返信することがのは大にに時間の節約になる。腕時計タイプのデバイスに向いているタスクはすべて出来るが、余計な機能は省かれている。

Android Wearのおかげで明日にも世界中にスマートウォッチが溢れるということにはならないだろうが、このジャンルをメインストリームに向けて大きく前進させたことは確かだ。LG Gスマートウォッチはそのパイオニアとして十分に納得のいくプロダクトだ。この後、もっと長時間使ってみた上でさらに詳しいレポートもお届けする予定だ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


FacebookのSlingshotが世界中で利用可能になった

Facebookの新しいメッセージングアプリケーションであるSlingshotが、全世界で利用できるようになった。以前にもお伝えしたが、利用者の間で「特別な」操作を行うことが必要とされる。これまでは地域限定で公開されていた。

このSlingshotはもちろん、Snapchatに対する対抗プロダクトとしての意味も持つものだ。SnapchatはFacebookから独立したソーシャルネットワークを構築するものであり、それがある意味ではFacebookに対する脅威ともなっている。Facebookとしても、真剣に対処する必要があるわけだ。

アプリケーションでは写真ないしビデオメッセージを送る。落書きやエフェクトを追記して送ることもできる。そこまでは他のメッセージングアプリケーションと変わらない。ここで必要とされるのが「特別な」操作ということになる。送られてきたメッセージを見るために、自分の方からも写真ないしビデオを送る必要があるのだ。

ある意味では、自分ばかりが送り手になるのではなく、相手からの返信が(高い確率で)期待できるようになる仕組みだと言うこともできよう。

これまでのところ、利用者の受け取り方はさまざまであるようだ。メッセージをやりとりする人々の間での強制的な関係強化を面白い仕組みだと考える人もいれば、これまで何度か生み出されてきた失敗作のひとつとして葬り去られるだろうと考える人もいる。個人的には、なかなか面白いものだとは思う。ただ、大規模に利用されるようになるのかどうかについてはよくわからない。

写真を送らないとメッセージを見ることもできないというのを重荷に感じる人もいることだろう。情報の受け手としての立場でいたいと考える人も多いのだ。発言を強制されるようならば、アプリケーションの利用をやめてしまおうと考える人も多いのではないだろうか。

また、Facebookについて「クールじゃない」と感じる層は依然としているわけで、これはアプリケーションによって払拭できるイメージではないという見方もある。若い人たちは流行に敏感であるものだが、しかし2008年以来Facebookが「流行」となったことはないようにも思われる。今後の動向を見守りたい。

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(翻訳:Maeda, H


Google、スマートサーモスタットNestをハブとするホームオートメーション・プラットフォームを発表

「オーケーGoogle、部屋の温度を下げて」と言うとエアコンがそのとおりに動作するという時代がすぐそこまで来ている。

Nestのスマートサーモスタットを設置した家庭ではGoogle Nowを通じてエアコンを操作できるようになる。しかもそれはほんの手始めだ。

GoogleはNest Learning Thermostatをスマートホームのハブに据えようとしている。Googleは今日(米国時間6/24)、Works with Nestというデベロッパー・プログラムをスタートさせた。これによってガジェット、自動車、リモコンなどがブランド、OSを問わずNestのサーモスタットと会話し、連携動作することが可能になる。スマートホームが一気に身近なものになってきた。

スマートホームの普及の上で大きな問題は、フラグメンテーションだった。スマートライトからウェブ接続家電までそれぞれが独自の規格、閉鎖的なアプリで作動し、互いに会話ができない。複数のブランドのガジェットに協調動作をさせようという試みはあったが、そのためには橋渡しをする別のガジェット、別のアプリが必要になり、問題をますます複雑化させる結果になっていた。

しかしWorks with Nestプログラムの登場で、いまやGoogleのスマートサーモスタットがスマートホームのデファクト標準となりそうだ。

このプログラムではサードパーティーのガジェットがNest内蔵の各種センサーに加えて機械学習、音声認識、ジェスチャー認識などの機能にアクセスし、活用することができる。

Works With Nestというエコシステム

すでにLIFX、Logitech、Chamberlain、Whirlpool、メルセデス・ベンツといった世界的なブランドがNestプログラムに参加している。Whirlpoolの場合、Nestがユーザーが家を離れていることを感知すると、「送風フレッシュ・モード」で乾燥機を作動させる。これでユーザーが帰宅して乾燥機から衣類を取り出すまでシワにならないようにするわけだ。LIFXの場合は、Nest Protect火災ガス警報器が一酸化炭素を検出するとウェブに接続した赤色の照明が点滅して危険を知らせる。 メルセデス・ベンツの一部の車種は車内からNestに対してエアコンの作動を命令できる。

またNest ProtectとNestサーモスタットはIFTTTをサポートしており、ユーザーが独自の動作を設定できる。たとえば、「もしNest Protectが煙を感知したら、次のテキストメッセージを隣人に送信する」とか「もしNestサーモスタットが摂氏22度以下になり、かつエアコンが作動中なら、以下のTwitterDMを私宛に送信する(そんなにエアコンを強くするなと子供を叱るため)」といった動作をプログラムできる。

また今年の秋にはGoogle Nowが正式にNestと連動する。ユーザーはAndroidスマートフォンさえ持っていればどこにいてNestに命令することができるようになる。

またGoogleはJawboneと共同でUP睡眠モニタをNestのエコシステムに取り入れようとしている。

スマートホームのハブへ

32億ドルでのNest買収はGoogleを一気にスマートホームのリーダーへと押し上げた。一方Appleもこれに対抗して今月、HomeKitというスマートホーム・プロジェクトを発表した。TechCrunchのMatthew Panzarino編集長の記事にあるように、HomeKitはデベロッパーがBluetoothを通じてさまざまなデバイスに対して命令を出せるようにするフレームワークだ。

HomeKitはスペック上はWorks with Nestよりも多機能だ。しかしHomeKitはGoogleのプロジェクトに比べるとまだ開発の初期段階にある。AppleのHomeKitが実際に作動するようになるには数ヶ月はかかるだろう。

Googleといえどもホームオートメーションのすべての要素を自製することは不可能だ。しかしNestをデファクト標準化し、協調動作することが確認されたデバイスにNest認証を与えることはスマートホーム実現に向けて非常に有効な戦略だろう。スマートホーム市場に参入する企業にとってはNest認証を受けることが大量普及への最良の道となるなら、Googleの立場は極めて強いものになる。

Works With Nest紹介ビデオ

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なんと! MicrosoftがAndroidスマートフォン、Nokia X2を発表

Nokia X2はMicrosoftの初のAndroidスマートフォンだ。

そのとおり。目の迷いではない。Microsoftの新しいスマートフォンは間違いなくAndroid OSを搭載している。

Nokiaのブランド名を今後長く使うつもりはないということだったが、このモデルではまだNokiaが使われている。Microsoftのマーケティング部門はまだ新ブランド名を決めかねているのだろう。

正確にいえば、Nokia X2はMicrosoftが販売する最初のAndroidデバイスではない。Microsoftがこの4月にNokiaのハンドセット事業部を買収した際、既存のAndroidスマートフォン、Nokia XもMicrosoft傘下となった。しかし業界ではMicrosoftはNokiaのAndroidモデルをすぐに放棄するのではないかという予測が多かった

Nokiaは今年の2月にNokia版のAndroidを発表し、Nokia X ソフトウェア・プラットフォームと名づけた。価格帯としては入門機のSeries 40 AshaとWindows Phoneを搭載したフラグシップモデルのLumiaの中間にあたる。

このとき、当時のNokiaのCEO、Stephen Elopは「Nokia XはGoogleのエコシステムに潜入したトロイの木馬だ」と説明した。X2の発表をみるとどうやらMicrosoftはこの戦略を承認したものと見られる。すくなくともAndroidモデルにチャンスを与えてみることにしたようだ。

Nokia X2は税抜き本体価格99ユーロで4.3インチ・スクリーン、1.2GHzのデュアルコアSnapdragonを搭載するなど、Nokia Xよりも一回り強化されている。

下はMicrosoftのX2のデモ動画。

ところで、モバイル事業部をMicrosoftに売却した後、Nokiaは何をしているかというと、やはりAndroidソフトウェアを開発していた。先週発表されたAndroid用のランチャー Z Launcherがそれだ。

今やモバイルの世界では(ほとんど)すべての道はマウンテンビューに向かう。

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超コンパクトなポータブルスキャナのPocketScan、Kickstarterでの資金調達に成功

Kickstarterでキャンペーンを展開していた、ワイヤレスでスマートフォンやタブレット、あるいはコンピューターに繋いで利用する小さなスキャナが、見事資金調達に成功した。当初より増やした5万ドルを目標額としていたのだが、現在24万ドルを集め、出資者も2000名を超えている。スティッチング(stitching)と呼ばれる技術を採用しており、従来のスキャナよりも活用範囲も広がっている。

プロダクトの名前はPocketScanで、130の言語に対応した文字認識機能を備えている。サイズはミリメートル単位で95 x 50 x 27で重さは85gしかない。1度の充電で400回のスキャンを実行できる。他のスキャナのように、1度のスキャニングで全体を認識するのではなく独自技術で読み込んだイメージを組み合わせて全体を構成するようになっている。布地のスキャニングも可能となっている。Bluetooth/iBeaconを使ってPC、Mac、あるいはiPadと繋いで使うことができる。表データは自動的にエクセルで編集できる形式に認識され、文章はもちろんWordで編集できるようになる。

出資者にはWellington Partners、Schwyzer Kantonalbank(スイス銀行)、Hans-Peter Metzler(オーストリアのシリアルアントレプレナー)などがいる。

PocketScanを手に入れるための、Kickstarterでの最低金額は99ドルだ。これは予定されている定価よりも50ドルも割り引かれた価格となっている。出荷は12月を予定しいているそうだ。ちなみに競合のプロダクトとしてはNeatReceiptsやScanSnapなどの名前を挙げることができるだろう。

PocketScanを開発したのはスイスのDacudaだ。2009年にチューリッヒ工科大学(ETH Zurich)、マサチューセッツ工科大学(MIT)、ミュンヘン工科大学(TUM)、およびザンクトガレン大学(HSG)などの卒業生たちが、ETH Zurichからのスピンオフとしてはじめたものだ。今後、ますますの発展が期待できそうだと感じている。

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(翻訳:Maeda, H


I/O 2014開催近づく―Googleデベロッパー・カンファレンスのテーマはデザインとウェアラブル

今年もGoogleの大掛かりなデベロッパー・イベントの開催が近づいてきた。多くの読者がこの2日にわたるイベント〔日本時間6/26-6/27〕で何が発表されるのか興味をお持ちだろう。

今年のGoogleはアプリのデベロッパーだけでなく、デザイナーやマーケッターにもGoogleの戦略に関する詳細な情報を伝えようと力を入れているようだ。しかし一般エンド・ユーザーに直接関連する発表も数多く用意されているらしい。

Android Wear

事情に通じた情報源によれば、今年のI/Oの重要なテーマの一つはGoogleが今年3月に発表したAndroid Wearだという。このプラットフォームはスマートウォッチなどウェラブル・デバイスのためのAndroid OSの拡張機能だ。

メーカー数社がAndroid Wearを利用したスマートウォッチをデビューさせようとしている。なかでもMotorolaとLGはこの夏にMoto360 とLG G Watchをそれぞれローンチさせると発表している。暦の上ではすでに夏だから、I/Oでこれらのプロダクトが正式にお披露目されるのはまず間違いない。同時にAndroidWearの詳細についても多くのことを知ることになりそうだ。

Android車載システム

Appleは今年に入ってiOSの車載システム、CarPlayの普及に大いに力を入れている。当然、Googleも独自の車載モバイル・システムでAppleにに対抗してくるはずだ。1月に概要が発表され、GM、Audi、Hyundaiと提携しているものの、Android車載システムについてはまだ具体的な情報がほとんどない。しかし今年中にいくつかの新車種に搭載されるという。

GoogleはこのAndroid車載システムについて近く大規模なプレスイベントを計画しているらしい。

Android TV、ホームAndroid

今年、GoogleはIoT〔モノのインターネット〕などを通じてAndroidを通常のモバイル・デバイス以外の分野に拡張することに全力を挙げている。Goolge TVなどがその一例だが、Android TVプロジェクトも進行中といわれる。これもI/Oで発表されるかもしれない。

Android TVはGoogle TVとは異なりアプリ自身の機能よりもコンテンツに主題があると言われている。ただし具体的な内容はまったく分かっていない。Googleは最近子会社のNestを通じてDropcamを買収した。Nestは急速にホーム・オートメーションのハブに成長しつつある。Nest関連の発表もあるだろう。同時にGoogleのプラットフォームを利用したサードパーティーのプロダクトの紹介もあるかもしれない。

Android 5.0

Androidの新バージョンが今回のカンファレンスで発表される可能性は低いかもしれないが、それがどんなものになりそうかヒントがつかめるかもしれない。最近報じられたQuantum PaperはAndroidアプリに新しい統一的UIを導入しようとする野心的なプロジェクトで、Polymerは再利用可能なそのインターフェイス要素だという。

Quantum PaperとPolymerはAndroidアプリばかりでなく、iOSやGoogle独自のハードウェアも含めたさまざまなデバイスのインターフェイスの新しいデザイン・ガイドラインとなるようだ。今年、Googleはデザインの改良と統一化に全力を挙げるものとみられる。

デベロッパーの再定義

当然ながらソフトウェアのデベロッパーを中心とするものの、Googleは今年のI/Oではターゲットしてデザイナーやマーケッターにも重点が置かれるようだ。つまりアプリを開発して流通させるプロセスに関わる人々全てを対象とするということらしい。

われわれは現地取材を行い、ライブ・ブログも含めて報告する予定だ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


完全防水のKindle Paperwhiteは確かに便利だ

従来から大きく進化した利便性をもたらすデバイスが登場すると、その便利さに目がいってしまって改善ポイントを見逃してしまうこともある。Kindle Paperwhiteが、まさにそのケースに当てはまるのではないだろうか。Amazonが世に出したこのデバイスを上回る電子書籍リーダーというのは、まだ存在しないように思う。但し、ビーチで突然の大波におそわれたような場合は少々やっかいだ。普通の本であればしわになっても読めなくなるということはなかったが、Kindleはもしかすると動かなくなってしまう。Kindle Paperwhiteに残された最期の欠点を改善しようと動き出したのがWaterfiだ。

Waterfi版Kindleも、外見的には本家版となんら変わりはない。ノーマルのKindleと同じ感じで、ただ、ほんの少し重量が増しているだけだ。タッチスクリーンの動作も、もとのものと変わりない。外見的にはほとんど変わらない中、Waterfiの加工が施され、完璧な防水加工となっているのだ。真水でも海水でも、ともかく200フィート以上の深さに時間無制限で耐え得る。

間違いのないように強調しておくと、備えているのは防滴機能ではなく防水機能だ。たとえばスキューバダイビングにでかけ、海の底に腰を落ち着けながら『海底二万里』を読むことができるわけだ。これはちょっとした「経験」になり得るかもしれない。もう少し現実的な話をするならば、たとえば風呂に入りながら読書することができる。さらにカリブ海のリゾート地のプールサイドバーで、水濡れなど心配せずに読書することができる。出かけていく時間が気になるなら、裏庭で子供用のビニールプールをふくらませて、そこで読書に勤しむことももちろんできる。

防水機能を確認するため、シャワールームに持ち込んでみた。シャワーヘッドの真下にもっていかない限りは普通に使うことができた。シャワーヘッドの下に持って行くと、シャワーによる水流をタッチ操作だと誤認識してしまうのだ。また、水を入れた容器に沈めて3日間放置してもみた。取り出した後でも、なんの変化もなくきちんと動作した。もともとバッテリー寿命も長い製品なので、水の中に1ヵ月間おいておいても、きっとまだ読書に使うことができるだろう。Kindleの収納場所に困っているという人がもしいるのなら、トイレのタンクの中にしまっておくこともできる。読書はトイレでと決めている人がいれば、まさに一石二鳥の収納場所だと言えるかもしれない。

電子デバイスを防水にしても、それが必要となる環境で使ったりしないのではないかという話もある。もちろん、そういうデバイスもあるだろう。しかしKindle Paperwhiteは旅行やビーチにも持ち出されることの多いデバイスだ。これを防水化するのは確かに有益なことだと思う。価格はWi-Fi(広告掲載版ではない)版で239ドル99セントとなっている。3G版は299ドル99セントだ。現在の最安値と比べると120ドルも余計に払うことにはなる。しかしそれでKindleがスーパーKindleに生まれ変わるのだ。得られる便利さを考えると、考えて見るに値する金額ではないだろうか。

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(翻訳:Maeda, H


Surface Pro 3のマニュアルにSurface Miniの記述あり!

予め言っておくと、本件についてMicrosoftはノーコメントだ。と、いうわけで本題に入る。MicrosoftはSurface Pro 3のマニュアルを公開した。見てみると、その中に何度もSurface Miniの記述が出てくるのだ。但し、超極秘事項が漏れでてしまった、というわけでもなさそうだ。

おそらくは、多くの方が「なるほど」と納得しているのではなかろうか。MicrosoftはSurface Pro 3と同時にSurface Miniをリリースする予定であったということが伝えられている。その筋からの情報によれば、リリース直前になって断念されたものなのだという。そのせいで、マニュアルの校正に不備があったという程度の話であるように思われる。

もちろんMicrosoftは他にもいろいろな「アクシデント」で世の中をわかせたことがる。公式リリース前にSurface Pro 3の話を出してしまったりもしていた(これは単なるタイポだったという話もある)。

マニュアルの公開は、Pro 3の販売開始のタイミングにて行われたものだ。しかし公開されたマニュアルにSurface Miniが掲載されているのは、これからMiniが登場してくることを示すものというわけではないようにお思われる。但し、販売開始直後の週末を控えて、Miniが出るのかどうかを気にする人はいるかもしれない。

そもそもSurface Miniというのは、購入を検討すべきマシンなのだろうか。Miniサイズに魅力を感じる人がいるのは事実だ。DellのVenue Pro 8は、小型のウィンドウズタブレットとしてなかなかの人気を集めている。しかしSurfaceシリーズはキーボードやドックの魅力を前面に打ち出している。コンテンツ閲覧という、一般的なタブレットとは違う部分をアイデンティティとして打ち出している製品だ。そのような中、小型版が自身の魅力をきちんと表現できるかどうかは疑問だ。

そうしたわけで、マニュアルの記述は単なる間違いだというのがありそうな話だ。まあ確かに、面白い間違いではある。

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(翻訳:Maeda, H


Facebook、途上国のデータプランを救う。改良Androidアプリは65%小さく、50%高効率

アフリカを始めとする発展途上の国々では、データは高価でストレージは少ない。そこで昨年Facebookは、同サービスのAndroidアプリ大がかりな技術改善を秘かに施し、世界中で使いやすくした。動作は半年前と比べて50%速く、1年前と比べてデータ量は50%少なく、2014年初めと比べてアプリのダウンロードサイズは65%小さくなった。このアップデートによって、最新バージョンのFacebookアプリを使えば、古い機種でも読み込みが早くなり、データプランを早々に使い果たすことがなくなる。

Facebookは主要市場で飽和状態に達しつつある。米国およびカナダの月間ユーザー数2.02億人に対して、総人口(全年齢層を含む)は3.53億人だ。同地域では2013年Q4に新規ユーザーが400万人しか増えていない。一方、アフリカを含む「その他の世界」では、4900万人増えた。Facebookが成長を続けるためには、途上国を捕えなければならない。そこにはまだアカウントを持っていない人々が大量にいる。

しかし、こうした新興市場のモバイルネットワークと端末状況は、Facebookの母国とは大きく異なる。LTEアクセスと高級スマートフォンとiPhoneが当たり前の国とは異なり、アジア、アフリカ、南米の多く地域が、遅いネットワークにつながった、ローエンドAndroid機に頼っている。Facebookが、自社のAndroidアプリを一新しなくてはならなかった理由はそこにある ― それが途上国におけるソーシャルネットワークのあり方だ(Facebook傘下のWhatsAppと共に)。

そこでFacebookは昨年、モバイルテストの旅にアフリカに向かったと、エンジニアリング・マネージャーのAlex Sourovがブログに書いている。「われわれはいくつかの種類のAndroid端末を購入し最新バージョンのFacebookアプリをテストした ― そして、そのテストは困難を極めた。途切れがちで低帯域のネットワーク接続と端末のメモリー不足のために、読み込みは遅くクラッシュを繰り返した。われわれは、月間データプランをたった40分で使い果たした。

帰国したSourovらのチームは、世界中のAndroid体験を改善することを決意した。「Androidの端末とネットワークの多様性は、より多くの人々がスマートフォンを利用できることを意味している」と同社は私に言った。彼らにより良いFacebookアプリを渡すことによって、学ぶことやつながる力を与えることができる。

アプリが劣悪な環境でもより良く動作するために、数多くの賢いハックを実施した。アプリのサイズを65%減少するために、Google PlayストアのOSバージョンと画面解像度によって別のアプリパッケージをダウンロードできるオプションを利用した。こうして、あるユーザーの端末ではそもそも利用できないコードを削ることがてきた。

Android版Facebookアプリのデータ効率をできるだけ高くするために、同社は異なる画像圧縮技術を試し、WebPに切り替えることを決めた。このフォーマットは画質がほぼ同じでサイズはJPEGより25~35%小さく、PNGより80%小さい。さらに、ズーム可能な高解像度画像を自動的に読み込むのをやめ、ユーザーがズームしたい時だけ高解像度版を読み込むようにした。この変更によって、データ効率が50%高くなった。

スマートフォンの価格は、途上国でも安くなってきているが、データ料金は依然として高く、Facebookを世界でもっと使いやすくするための道のりはまだ長い。また、途上国市場では高い広告料は約束されていないが、Facebookには、ピアツーピア支払いを利用した収益化の可能性があり、同社のアプリが人々をデータプラン購入へと誘うことから、通信キャリアーとの交渉も進めている。

こうしたAndroidアプリ改善は、Facebookによる独自のウェブアクセス促進プロジェクト、Internet.orgとは別々に進められてはいるが、目標は類似しており世界中の人々が愛する人や知識経済への入口とつながることを望んでいる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Google、I/Oカンファレンスを控えてマルチプラットフォーム・ウェブアプリのテンプレート、Web Starter Kitを発表

Googleは以前からデベロッパー向けに最新のウェブテクノロジーを利用したベスト・ケースのサンプルを提供してきた。今日(米国時間6/19)、Googleはさらに一歩を進めて、HTML5 Boilerplateに似たWeb Starter Kitリリースした。これはマルチプラットフォームのウェブアプリを作成するためのテンプレートとツールを集めた開発キットだ。

Googleによれば、ここに収められたテンプレートはマルチプラットフォームでのパフォーマンスやレイアウトが最適化されておりデベロッパーがすばやくアプリを開発するのを助けるという。簡単に言えば、これまでGoogleが推奨してきた開発方針を実際に作動するコード化し。、必要なツールを加えたパッケージだ。ただしWeb Starter Kitはユーザーの環境にNode、Ruby、Ruby Sass gem、ストリーミング・ビルドシステムのGulp.jsがインストールされていることを前提としている。Gulpの利用は必須ではないが、これを使えばLiveReload、自動的な画像最適化、HTMLのミニファイなどの機能が利用できるようになる。

Starter KitはChromeの最新版はもちろん、IE10と11、Firefox 30と31を含め主要なブラウザ、モバイル・ブラウザをサポートしている。

Starter KitはTwitter BootstrapやZURBのFoundationともいくぶん重なるところがあるが、 Starter Kitは極めて使いやすく、こうした他のプロジェクトのスタイルも簡単に利用できる。

Bootstrapなどのプロジェクトとは異なり、GoogleのキットにはUI要素のようなコンポネントはあまり含まれていない。Googleが今後、そうしたコンポネントを追加していくのかどうか不明だが、Googleのエンジニア、Addy Osmaniは今日、「Starter KitはUIコンポネントの面でBootstrapと競争する意図はない」とHacker Newsに書いた。Osmaniはまた「BootstrapやFoundationなどのライブラリーはプロトタイピングを始めるにあたってすばらしい出発点となるが、こうしたライブラリーを利用する上での最大の問題はアプリにひとたびそのスタイルやルックアンドフィールを適用すると、そのアプリでは永久にその適用を続けなければならない点だ」と付け加えている。 Web Starter Kitはこれと異なり、デベロッパーがアプリの目的に合わせて独自のスタイルを開発して適用することを望んでいるのだという。

BootstrapやFoundationと同様、Starter Kitもレイアウトに関しては可変グリッド(fluid grid)を提供しているが、Googleのソリューションの方がやや柔軟性が高いように思われる。

このプロジェクトはまったくのベータ版だ。GoogleがI/Oデベロッパー・カンファレンスのサンフランシスコでの開催を1週間後に控えたタイミングでStarter Kitを公開したことをは少々意外だ。しかしこれはI/Oで詳細を紹介する前にデベロッパーに実際にStarter Kitを試しておいてもらいたいということなのかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Amazon、Fire Phone発表イベントのビデオを公開

既にご存知のとおり、AmazonはFire Phoneの発表を行った。残念なことに、発表イベントのライブストリーミングは行われなかった。そのためもあって、多くの方にライブブログを見ていただくこととなった。

しかしライブブログでは、デバイスのメイン機能(独自の3D表示機能)を紹介するのが精一杯でもあった。会場の様子などはお伝えすることができなかったのだ。しかしAmazonが予めいっていた通り、イベントの様子をフルにおさめたビデオをYouTubeに投稿した。上に掲載しているビデオがそれだ。こちらのビデオでFireflyなど、さまざまな機能が動作する様子を確認することができる。

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(翻訳:Maeda, H


AmazonのFire Phoneでほかのスマホにない機能はなんだろう?

〔これらの画像をスライド形式で見たい方は、原文を見てください。〕

今日Amazonは、長らく噂されていたFire Phoneを披露した。最大の目玉は、みんなの予想どおり3D効果だが、ほかにもこれまでの携帯〜スマートフォンになかった気の利いた機能がいくつかある。

 
 
Firefly

Fireflyは、Amazonの携帯だからこそ意味がある。それは“物のShazam”のようなもので、あなたのカメラが見た物をAmazonで買えてしまうのだ!

 
 
撮ったらそれを買え

カメラが電話番号や本の表紙や商品のバーコードを見たら、Fireflyがその電話番号の完全な形や本の名前や製品を自動的に見つけ出す。

 
 
映画や音楽も分かる

カメラがテレビ画面を見たら、今映っている番組や映画の名前を当てる。Shazamのように、音楽の曲名も当てる。

 
 
Firefly専用の物理ボタンがある

Fireflyはデバイスの側面の物理ボタンで起動するから、カメラが物を見たらその直後に2〜3秒でそれをAmazonで買える。

 
 
写真のストレージは容量無制限

Fire Phone本体のストレージは32GBまたは64GBだが、AmazonのCloud Driveは無料で容量無制限だ。

 
 
メーデー! メーデー!

昨年Kindle Fire HDXが出たときは、最大の目玉がメーデー機能(救難信号)だった。一度タップするだけでAmazonのカスタマサポートの人が画面に現れて、あなたを助けてくれる。Fire Phoneにも、その機能があるのだ。

 
 
視界が動く3D効果

単なる立体写真ではない。あなたの顔〜頭が右へ動けば右から見た像になるし、左へ動けば左からの像になる。上下に関しても同じ。Amazonはこれを、ヘッドトラッキング機能(頭を追跡する機能)と呼んでいる。(今このWebページの上で頭を動かしても無駄!)。

 
 
なんでも3D

フロントカメラがつねにユーザの頭の動きを追っているから、写真でもロック画面でも、ありとあらゆるインタフェイスがその動きに追随する。なかなか感動的ではあるが、果たしてそれほど重要な機能かな?

 
 
SDKがある

サードパーティのデベロッパが自分のアプリやゲームから4つのカメラを利用して、3D効果〜頭追跡機能を実装できる。そのためのSDKがすでに提供されている。

 
 
Amazon Primeのエコシステム

Fire PhoneはAmazonのPrimeアカウントに統合されている。だからInstant Video、Prime Music、Kindleのeブックなどなど、PrimeのコンテンツのすべてにFire Phoneからアクセスできる。本来は有料のアカウントだが、Fire Phoneを買うと1年間、無料で優待される。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Amazon Fireの3D表示は顔位置を認識してダイナミックに再描画する新たな透視図法

われわれはだいぶ以前からAmazonがヘッドトラッキングによる3D表示テクノロジーを開発していることをつかんでいた。この分野では、たとえばSamsungが初期のGalaxySで似たような機能を試している。

今日(米国時間6/18)、Amazonが発表した最初の独自スマートフォン、Amazon Fireに、4台の赤外線フロントカメラを利用した3D表示機能が含まれていた(ちなみにTechCrunchでは4月に既報)。

ベゾスは今日のプレスイベントで、「14世紀に透視図法が発明されて絵画だけでなく、われわれの世界観そのものが変わった」と説き起こした。「対象には常に目に見えない部分があることをわれわれは意識するようになった。では、われわれが頭を動かすたびに無数の画家が新たな視点に応じてその目にみえない部分を描画してくれたらどうなるだろう?」とベゾスは続けた。

この3D機能はさまざまなアプリで独特の3D表示効果を生み出す以外に、スマートフォンを傾けるだけで画面をスクロールさせるなどの新しいジェスチャーにも利用されている。

Fireの表面のそれぞれの隅に画角120°のカメラが合計4台設置されている。このうち2台が常時作動してユーザーの顔の空間的位置を認識している。

ユーザーが暗闇でFireを使う場合に備えて、それぞれのカメラには赤外線ライトが装備されている。Amazonはこのヘッドトラッキング・システムをDynamic Perspective(ダイナミック透視図法)と呼んでいる。Amazonはユーザーの顔画像を解析して画面との距離、角度を正しく認識させるために多大の努力を払ってきた。

Dyanamic Perspectiveをベースに、Fireは毎秒60フレームで3D描画を行う。この機能は特定のアプリに限らず、あらゆるアプリで作動させることが可能だ。Amazonは3DイリュージョンをFireのロックスクリーンを始め、あらゆるインターフェイスで利用している。たとえばアイコンが表示されているときに顔を動かすと、それに応じて視差が生じ、アイコンが他のレイヤーの上に浮かんでいるように見える。

Fireはヘッドトラッキングと傾きセンサーを組み合わせ、ユーザーが本体を左右に傾けるだけでウェブページ間を移動するなどのコマンドが実行できる機能を備えている。また縦に傾けるとスクロールが実行できる。

Dynamic PerspectiveがOmronのOkao Vision顔認識テクノロジーを利用していることはわれわれが以前に報じたとおり。

Dynamic PerspectiveのSDKは今日、デベロッパーに公開された。

われわれはまだこの3D機能を直接試していない。しかし会場の聴衆は皆、強い印象を受けたようだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+