Best Buyの店頭にGoogle未発表の第三世代Chromecastが登場、旧型と同価格

Googleのビッグなハードウェアイベントは10月9日に行われて、同社の新しいスマートフォンPixel 3とPixel 3 XLがその主役になると思われる。でも最近分かったのは、Googleが第三世代のChromecastを発表するかもしれないことだ。Best Buyのお客が、店頭の棚の上に、それらしきものを見つけたのだ。

あらまあ。

“GroveStreetHomie”と名乗る人が、Redditに投稿した“I think I bought the 3rd gen Chromecast too early.”(発表前の第三世代Chromecastを買ったみたい)と題する記事で、詳細を述べている。

それによると、彼(彼女?)は新しいテレビのためにChromecastを買おうと思ってBest Buyへ行った。すると、そのパッケージとデザインが前と違うことに気づいた。

レジの人はそのアイテムのバーコードをスキャンできなかった。まだPOSに入っていなかったからだ。リリース日は10月9日になっていて、それはイベントの当日だ。

“でも、それをすでに自分の手に持っていたし、値段は第二世代のChromecastと同じだったから、お店は古いSKUで売ってくれた”、という。

この未発表の新しいChromecastは、第二世代より厚いようだ。ChromeのロゴがGoogleのロゴに変わっている。micro-USBはあるが、HDMIコネクターはなくなってるそうだ。

〔訳注: Redditの記事のコメントには、“うちの近くのBest Buyにもあった”、とある。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

新しいWear OSがスマートウォッチへの展開を開始

GoogleはWear OSで苦労している。このオペレーティングシステムがAndroid Wearとして搭乗してから4年半が経過していて、多くのメーカーがデバイスに挑戦してきたものの、結局このOSはスマートウォッチカテゴリーで主要な位置を占めることができていない。Appleは引き続きこの分野での優勢を誇り、一方最有力の競合相手であるSamsungとFitbitは、OSに関しては自社内での開発を選択した。

昨年2月にはAndroid Wearには控え目な2.0アップデートが加えられ、今年3月には完全にブランド名が改称された。「新しい名称はWear OS by Googleです。万人のためのウェアラブルOSなのです」とGoogleは当時発表している。過去1年以上に渡るこうした動きにもかかわらず、Wear OSはまだアップグレードを必要としている。つい最近ユーザーに展開が始まった2.1アップデートは、その方向へ踏み出す力強いステップである。

この最新バージョンでは、新しいスワイプジェスチャー、優先度付き通知、設定、Google FitとAssistantが提供されている。最後の2つはまた、いくつかの重要なアップグレードが行われていて、競合相手のスピードに負けないように、同社の健康とAIに関連した機能が提供しやすくなっている。

スマートウォッチでの挑戦はしばしば停滞を見せているようだが、Androidが10周年を祝えたことを思い出すことは大切である。スマートフォンOSとしてのAndroidも最初から大成功していたわけではなかったのだ。一方AppleやFitbitなどは、スマートウォッチにある一定の力があることを証明し、またアナリストたちも再びこのカテゴリーに対して強気を見せている。

そうしているうちに、Qualcommは今月初めに、バッテリーの持ちを良くするチップアーキテクチャを発表することによって、Wear OSへのコミットメントを発表した。十分な数のプレイヤーが関わり、Wear OSの先行きに期待が持てそうな気がするかもしれないが、Apple Watchの大きく暗い影から逃れるためには、まだまだ沢山の作業が残されている。

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(翻訳:sako)

Androidよ、10周年おめでとう

Googleが最初のAndroid搭載携帯電話のG1を公開してから10年が経った。その時以来このOSは、バグだらけでiPhone対抗のオタクOSから、間違いなく世界で最も人気の高い(または少なくとも最も数の多い)コンピューティングプラットフォームへと成長してきた。しかし、その道のりの上で幾つかの衝突を味わうことなしには、そこに辿り着くことは絶対にできなかった。

では私たちによるAndroidデバイス過去10年間の、簡単な回顧録にお付き合いいただこう:良かったこと、悪かったこと、そしてNexus Qだ。

HTC G1 (2008)

これが全ての始まりだった。私はこの古いデバイスに対する愛着を心の中に抱えている。これはHTC Dreamとも呼ばれていた。このときのHTCは元気な会社だった。だがG1は想像できるように幸先の悪いデビューを飾ったのだ。そのフルキーボードやトラックボール、いささか質の悪いスライドアップスクリーン(公式写真の中でさえ歪んでいた)、そして十分に大きな胴回りは、初めから本当のギークにしか愛されないような代物だった。iPhoneと比べると、貧弱な外装をまとったクジラのように思えたものだ。

しかし、時間がたつにつれて、その生煮えのソフトウェアは成熟し、その特異性はスマートタッチにとって必要なものであることが明らかになった。今でも私は時折トラックボールやフルキーボードを懐かしむことがある。そしてG1は全く可愛らしい代物では無かったが、無闇に頑丈なものではあったのだ。

Motorola Droid (2009)

もちろん、ほとんどの人は、有名なRAZRのメーカーであるMotorolaが、より滑らかでより薄いデバイスであるDroidを投入するまでAndroidにはあまり関心を寄せることはなかった。振り返ってみれば、DroidはG1に比べて遥かに良かったり異なっていたりしたわけではない。だがそれはより薄く、優れたスクリーンを持ち、MotorolaとVerizonから多大なマーケティングプッシュを受けるという有利な立場に立っていた。(情報開示:VerizonはTechCrunchを所有するOathを所有しているが、これは如何なる形でも私たちの記事に影響を与えてはいない)。

多くの人にとっては、Droidとその直系の子孫たちが、手にした最初のAndroid搭載端末だった ―― Palmのようなものを完全に打ち負かしただけでなく、iPhoneよりも遥かに安価な、新しく興味深いものだったのだ。

HTC/Google Nexus One (2010)

これは、GoogleとHTCの間の継続的な協力の成果である。そしてGoogleブランドが付けられて、Google自身が販売も手がけた初めての携帯電話である。Nexus Oneは、最終的にはiPhoneと対等に競合することを狙った、洗練された高品質のデバイスであることが意図されていた。それは、キーボードを捨てて、クールな新しいOLEDスクリーンを装備し、素敵で滑らかなデザインを採用していた。だが残念ながら、それは2つの問題に突き当たった。

まず、Androidのエコシステムが混雑し始めたということだ。人びとには多くの選択肢が与えられ、基本機能を持つ電話を安価に買うことができるようになっていたのだ。なぜ流行りものにわざわざお金を払う必要があるのだろう?そしてもう1つの問題は、Appleが程なくiPhone 4をリリースしようとしていたことだ。それは意図的にNexus Oneを含む全てを打ち負かそうとしていた(当時私はAndroidファンだった)。Appleはナイフを使った戦いに銃を持って来たのだ。

HTC Evo 4G (2010)

また別のHTCデバイス? まあ、この時は現在機能を失ってしまった会社の絶頂期だったのだ。彼らは他の誰もが取らないようなリスクを取っていたし、このEvo 4Gも例外ではなかった。これは、当時としては巨大だった:iPhoneのスクリーンは3.5インチだったし、大部分のAndroidデバイスも、それよりは小さくはないとしても遥かに大きなものでもなかったのだ。

Evo 4Gは、私たちの批判を何とか生き残り(現在の平均的な電話の大きさを考えると、私たちの現在の基準はとても変な方向に行ったように思える)、かなりの人気を集めた携帯電話だ。しかしこの機種は、売上記録を打ち立てたということではなく、携帯電話が大きくても意味があるということを皆に示したことで記憶されるべきデバイスである(この時代の称賛の言葉はDroid Xに与えられた)。

Samsung Galaxy S (2010)

Samsungの大々的なデビューは派手に行われた、実質的に全てのキャリアのストアにそれぞれの名前とデザインで携帯電話が登場したのだ:AT&T Captivate、T-Mobile Vibrant、Verizon Fascinate、そしてSprint Epic 4G。まるでAndroidのラインナップがまだ混乱していなかった時代のようだった!

Sは堅実な電話だったが、欠点がないわけではなく、iPhone 4は非常に手強い競争相手となった。しかし好調な販売成績が、Samusungによるプラットフォームへのコミットメントを強化し、Galaxyシリーズは今でも強いままだ。

Motorola Xoom (2011)

これはAndroidデバイスがAppleを追っていた時代のことであり、現在見られるような逆の現象がまだ見られることはなかったころだ。それ故に、オリジナルiPadがリリースされた直後に、GoogleMotorolaと協業して、タブレット版Androidを出してきたことには不思議はない。その結果がモルモットに志願して短い命を終えたXoomタブレットだった。

現在でもAndroidタブレットは売られているが、Xoomは開発の袋小路に入り込んでいた。本質的にAppleが発明し、すぐに支配してしまったマーケットの欠片を削り取ろうとする試みだったのだ。Motorola、HTC、Samsung、そしてその他のメーカーたちからのAndroidタブレットには、満足できるものはほとんどなかったが、それでも暫くの間は十分に売れていた。これは、「後追いでリードを奪う」ことの不可能性を示すこととなり、デバイスメーカーたちにコモディティハードウェア戦争に参加するのではなく、専門化の動きを促すことになった。

Amazon Kindle Fire (2011)

そしてAmazon以上に語り甲斐のあるベンダーはいない。 そのAndroidの世界への貢献は、非常に安価でデジタルメディアの消費に直接注力することで、他社と差別化を図ったFireタブレットシリーズだ。発売時の価格はわずか200ドルで、後にさらに安価になったFireデバイスは、Fruit NinjaやAngry Birdsで遊ぶためにタブレットの購入をせがむ子供たちを抱えた、通常のAmazonの顧客(ただしiPadのために大金を支払う気はない顧客)の要求を満たすことになった。

これは賢明な戦略であり、もちろんAmazonは、オンライン小売における巨大なプレゼンスと、競争相手の手の届く範囲から価格を引き下げるように助成することができる能力においては、ユニークな立場を占めていた。Fireタブレットは特に優れているものではなかったが、それは十分に良いものであり、支払った価格を考えると奇跡のようなものだった。

Xperia Play (2011)

SonyはAndroidではいつも苦労していた。そのXperiaシリーズは何年にもわたって、競争力のあるものだと考えられていた。そのうちの何台かは私も持っていたし、間違いなくカメラ部門では業界を牽引する存在だった。しかしそれを買う人はいなかった。ようやく買われたのは(その過大広告に比べると僅かなものだったが)Xperia Playだった。この機種はモバイルゲーミングプラットフォームだと考えられていた、そしてスライドアウトするキーボードのアイデアも秀逸だった。だが全体としてみると完全な失敗だった。

Sonyが示したことは、Androidの人気と多様性にただおんぶして、欲しいものをなんでも詰め込んで立ち上げることはできないということだった。携帯電話自身はそれだけで売れるものではないし、携帯電話の上でPlaystaionのゲームが遊べるというアイデアは一部のオタクにはクールに響いたかもしれないが、ミリオンセラーを達成できるほど十分なものではなかったのだ。そして携帯電話たちは、ますます売上を追い求めるようになった。

Samsung Galaxy Note (2012)

膨張していく携帯電話の傾向の、自然な究極の姿として、Samusungは初の「ファブレット」を発売した。そして市場の抗議の声にもかかわらず、この電話はよく売れたばかりではなく、Galaxyシリーズの定番となった。実際、Appleがそれに続いて「プラス」サイズの携帯電話を生み出すまでに、あまり時間はかからなかった。

またNoteは、携帯電話を日々のスマートフォン用途に使うだけでなく、重要な生産性向上のために利用する一歩を踏み出したものだった。それは完全には成功していなかった。Androidは高度に生産的であるための準備が整っていなかったのだ。しかし振り返ってみればそこには、Galaxyシリーズを成功させ、生産性をそのコアコンピタンスとして成り立たせようとした、Samsungの先見の明をみてとることができる。

Google Nexus Q (2012)

この失敗に終わった試みは、Androidをプラットフォームとして普及させようとしていたGoogleによって当時下された、多くの間違った決定の1つである。おそらくGoogleでも、世界中のどこでも、これが一体何のために存在しているのかを本当に理解していた人はいなかった。私もいまだにわからない。私たちはそのときにこのように書いている:

Nexus Qの問題は次のようなものだ:それは驚くほど美しいハードウェアだが、それをコントロールするためのソフトウェアによって裏切られている。

しかし、それは米国で(正確にはほとんど米国で)作られたものだったために、止められることはなかった。

HTC First — “The Facebook Phone” (2013)

Firstは酷い扱いを受けた。携帯電話そのものは、控えめなデザインと大胆な色合いが目立つ愛らしいハードウェアだった。しかしそのデフォルトのランチャー、呪われたFacebook Homeが、絶望的に悪かった。

どれほど悪かったかって?4月に発表され、5月には中止されたのだ。その短い期間にAT&Tのショップを訪ねた際にも、スタッフたちはどのようにFacebookのランチャーを無効にして、その下に隠された完全に素晴らしい携帯電話を使えるようにするかを知っていた。良かったことは、新品で売られた台数がとても少なかったので、ほとんどの在庫がEbayなどで大変安価に売られ始めたということだ。私は2つ買って、ROM内の実験に使った。後悔はしていない。

HTC One/M8 (2014)

これがHTCの終わりの始まりだったが、最後の数年間の彼らは、デザイン言語をAppleに匹敵するレベルのものにアップデートしていた。Oneとその後継機種は良い携帯電話だったが、HTCが「ウルトラピクセル」カメラをあまりにも過剰に売り込み過ぎたために、実際にはそれ程でもないことが分かると共に、iPhoneの独走を許すことになった。

Samsungがますます支配的になるにつれ、Sonyは消え去り、LGや中国の企業が続々と争いに参入し、HTCは攻撃に晒されて、Oneのような堅実な携帯電話シリーズでも競争することが難しくなっていった。2014年という年は、古い製造業者たちが退場し、有力なメーカーが台頭して、徐々に私たちが現在目にしている市場が形作られた過渡期だったのだ。

Google/LG Nexus 5XとHuawei 6P (2015)

これはGoogleを本格的にハードウェアレースに導いたシリーズである。失敗作であるNexus Qを発表したあと、Googleは強気に打って出る必要性があった。彼らはそれを平凡なハードウェアに真に魅力的なソフトウェアを組み合わせることで実現したのだ。Android 6がそこに使われた夢だった。Marshmallowは皆に愛される機能を備えていた…そして電話機は私たちが心から愛したガジェットになったのだ。

私たちは6Pを「至宝のAndroidデバイス」と呼んだ 。このときこそ、Googleがその携帯電話を次のレベルに引き上げ、成功を収めたときだった。

Google Pixel (2016)

もしNexusが、Googleのハードウェアレースへの本格的参入を告げる号砲だったとするならば、Pixelはウィニングランと言うことができるだろう。これは、Appleの携帯電話に対して、何一つ恥じることのない競争相手である。

GoogleがAppleの機能に追いつこうとしていた時代は終わった。その代わりにGoogleは、それ自身が自立した競争者となったのだ。この携帯電話のカメラは素晴らしい。ソフトウェアはシームレスに機能し(ゲストモードが復活した!)、そして電話のサイズとパワーは誰でも欲しがるものを備えている。まるでAppleの最新iPhoneのような希望小売価格はいささかショックだが、しかしこの携帯電話は、有名で機能豊富な競争相手に肩を並べるための、Androidの旅の終着点である。

Essential phoneの登場と没落

2017年に、AndroidのクリエイターであるAndy Rubinが、その新しいハードウェアスタートアップスタジオであるDigital Playgroundから、最初の果実を登場させた。Essential(とその最初の携帯電話)である。同社は、携帯電話を市場に投入するために3億ドルを調達していた。Androidのクリエイターが市場に問う初めてのハードウェアデバイスとして、そして次世代の新しいハードウェアとして宣伝されていたのだ。

ここTechCrunchでの評価は、様々に分かれた。この携帯電話をEssentialが目指していたビジョンを達成したものとして ―― そしてAndroidスマートフォンに「ラブマーク」(進化したブランド概念)を生み出したものとして ―― 歓迎した者もいれば、このデバイスに対して特に本質的(essential)なものを見いださなかった者たちもいた。

結局のところ、市場での評価は出たようだ。4ヶ月前には、第2のEssential phoneの計画は保留になり、同社はセールを計画し、他のプロジェクトを追求し始めている。以来、アップデートを耳にすることはほとんどない。

ハードウェアのカンブリア爆発

登場してから10年が過ぎて、Androidはハードウェアにもっとも広く組み込まれるオペレーティングシステムとなった。そのソフトウェアの様々なバージョンは、世界中の約23億台のデバイス上に組み込まれていて、インドや中国といった、モバイルのOSとアクセスがディフォルトである国々の技術革命の推進に役立っている。次の10年の入り口に立った現在、世界に向けたオペレーティングシステムとして、その成長速度や(優越性)は鈍る気配もない。

次の10年が何をもたらすかを見守ろう。

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(翻訳:sako)

 

写真:getty images

ルノー・日産・三菱連合がGoogleとパートナーして車載システムをAndroidベースに

Googleが、車の売上ベースでは世界最大の自動車メーカー連合であるRenault-Nissan-Mitsubishiとパートナーして、Androidベースのインフォテインメントシステムを数百万台の自動車に搭載していく。彼らはWall Street Journalにそう語った。その次世代型インフォテインメントシステムとダッシュボードディスプレイはAndroidを使用し、2021年にローンチする。

運転者は車のダッシュボードから、Googleの地図やアプリストア、音声アシスタントなどにアクセスできる。このパートナーシップは、自分のオペレーティングシステムをより多くの自動車に載せたいと願っているGoogleの野望の実現に向かう、大きな一歩だ。この連合は今年の前半に計550万台の車を売り、VolkswagenやToyota Motorを上回った。

連合の役員たちはWSJに、多くの顧客がすでにGoogle Mapsなどのアプリを使い慣れているので、運転時には連合が自分たちで独自開発したソフトウェアよりも、Googleのアプリが好まれる、と語っている。

またGoogleが2007年にソフトウェアをオープンソースにしたことも、役員たちは評価している。連合のコネクテッドビークル担当VP Kal MosはWSJ紙に、“ここ数年で信頼が築かれた”、と言っている。

GoogleとパートナーすることによってRenault-Nissan-Mitsubishiは、ソフトウェアを自分たちのエコシステムで独自開発するよりテクノロジー企業とパートナーする、という戦略において、ライバルの自動車メーカーよりも先んじることになる。しかしこれによって多くの顧客を勝ち取ることにつながるかもしれない反面、貴重なユーザーデータのコントロールをGoogleやAppleなどの企業の手に渡すことにもなる。彼らはWSJの取材に対して、Googleは車載アプリから集めたデータにアクセスできることになるが、しかしその前にユーザーの許可を求める必要がある、と述べている。

そのほかの自動車メーカーも、たとえばVolkswagenはAudiの車載ナビにGoogle Earthを入れているし、Volvoは、次の車載インフォテインメントシステムをAndroidベースで構築する。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Anaxiはソフトウェア開発の工程を見える化する…GitHubの巧みな利用で

Anaxiのミッションは、ソフトウェア開発の工程にもっと透明性をもたらすことだ。そのツールは、今はiOSのみで近くWebとAndroidバージョンも出す予定だが、デベロッパーにGitHubからプロジェクトの現状に関する知見とそれらに対する対策を示唆し、プロジェクトとイッシュー(問題)を管理できるようにする。近く、AtlassianのJira もサポートする。

ファウンダーは、Appleで技術部門のマネージャー、そしてDockerで製品開発担当EVPだったMarc Verstaenと、CodinGameのCEOだったJohn Lafleurだ。当然ながらAnaxiのツールは、二人がデベロッパーとして過ごした日々に見たり体験したりした問題の解決を志向している。

Verstaenは語る: “ソフトウェアを40年やってるが、問題はいつも同じだ。小さなチームでプロジェクトをスタートする。そこまでは良い。しかしそれが大きくなると、何がどうなってるのか分からなくなる。まるでブラックボックスだ”。

今は、多くの企業がデータと分析に力を入れようとしているが、ソフトウェア開発はそこまで行ってない。Verstaenによると、10年か15年前なら、ソフトウェアはソフトウェア企業が作るものだったから、それでも良かったが、今ではすべての企業がソフトウェア企業になりつつある。だから、古いやり方はもう通用しない。

Anaxiを使うと、すべてのイッシューレポートとプルリクエストをGitHubの…パブリック/プライベート両様の…リポジトリから見ることができる。また、視覚的なステータスインジケーターにより、プロジェクトにブロッカーが多すぎることなどが分かり、独自のラベルを定義することもできる。イッシューの期限を定義することもできる。

Anaxiのおもしろいところは、情報を手元ローカルにも会社のサーバーにも置かずに、すべての情報をGitHubから取り出すことだ。ただし自分のハンドルなど必要な少量の情報をキャッシュすることはある。スマートフォンなどの上のキャッシュは暗号化されるが、でもほとんどの場合、AnaxiはGitHubのAPIを使って必要な情報を取り出す。スピードに関しては、Verstaenによると、GitHubのAPIは十分に速いし使いやすい。しかもGitHubからなら、つねに最新のデータが得られる。

このサービスは、現在無料だ。将来は、顧客企業の中でAnaxiを使っているデベロッパーの頭数で課金したい、と考えている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Fortnite、Android版が3週間で1500万インストールを達成

Google Playストアを回避したこことは、Epicにとってギャンブルではなかったということなのだろう。Fortniteは事実上お札を印刷できるライセンスなのだから。しかし、このゲームの基準から見ても、Androidに登場してから3週間後の数字は目覚ましい。

Epicは最近 ブログ記事で、このすさまじい人気のサバイバルゲームがGoogleオペレーティングシステム上でAPKインストール数1500万件、プレーヤー数2300万人にたっしたことを報告した。この数字はタイトルのAndroid版がリリースされてから21日後のものだ。

これは、他のあらゆるFortniteのニュースと同じく、Epicにとって大金を意味する。しかし、今回EpciがGoogleの30%手数料を回避したことを踏まえるとその意味はいっそう大きい。

一連の数字とともに、Epicはマルウェアの脅威に対する同社の取り組みについても強調した——このゲームがGoogleの公式チャネルを経由せずに配信していることによって加わった新たな問題だ。

「これまでにEpicは、非承認の “Fortnit for Android” ウェブサイト47箇所に対して措置を講じてきた」と同社は言った。「その多くが同一の常習犯によるものと思われる。これからも、Epicとつながりのある不正防止パートナーネットワークの協力を得て、不正サイトを停止あるいはアクセス制限するべく監視を続けていく」

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GoogleのAndroid Enterprise Recommendedに堅牢なスマートフォンが加わる

堅牢なスマートフォン(rugged smartphones)は、厳しい環境で働く社員に企業が与えるデバイスであり、やや特殊な市場だ。スマートフォンを選ぶとき、6フィート(180センチメートル)の高さから落としても壊れないことを条件にする消費者はあまりいない。でも、市場があることは確かで、調査会社のIDCは、Androidベースの堅牢デバイスが今後5年間、年率23%で伸びる、と予想している。

Googleが、企業向けに製品を推薦するAndroid Enterprise Recommended事業を拡大して、堅牢デバイスを含めるようにしたのも、当然だろう。でも、そこに載っているメーカーの名前をご存知だった方は、あまりいないと思う: Zebra, Honeywell, Sonim, Point Mobile, Datalogic…社名はご存知でも、スマートフォンとは結びつかない企業もあるだろう。Panasonicも長年、堅牢デバイスを作っているから、そのうちこの事業に当然入るだろう。

これらのデバイスの最低条件は、かなり単純明快だ: Android 7以上をサポート; Googleがリリースしてから90日以内にセキュリティアップデートを行なう; 堅牢デバイスであるために侵入保護があり落下試験合格であること。そして、ほかにも、少なくとも一つ以上のメジャーなOSをサポートできること。

Googleは今日の発表でこう言っている: “今日のローンチは、顧客のエンタープライズ体験の改善にコミットする私たちの姿勢が変わらないことを表している。これらのデバイスが、既存のユースケースに奉仕し、また企業の新たなモバイルのユースケースの追求を可能にして、企業の目標の実現に寄与することを期待する”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

2019年iPhoneには画面埋め込みTouch IDが搭載されない?Android端末には普及とのアナリスト予測

eng-logo-2015これまでも噂に上りつつ、結局は実現していない新iPhoneへのディスプレイ埋め込み式Touch ID(FOD:Fingerprint On Display)の搭載ですが、やはり2019年モデルのiPhoneにも採用されないとの予測が報じられています。

アップル未発表製品の予測で知られるTF International SecuritiesのアナリストMing-Chi Kuo氏の最新レポートによると、2019年内にはFOD市場は500%もの伸びを示すとのこと。ただし、アップルは2019年型iPhoneにこれを搭載しないとの予想が述べられています。
まだiPhone XがiPhone 8(仮)と呼ばれていた2017年7月、Kuo氏は「OLEDディスプレイの下に指紋認証のTouch ID機能が組み込まれる」との噂を否定していました。その後、発売されたiPhone Xがその通りの仕様だったことはご存知のとおりです。

Kuo氏のレポートでは、Face IDはiPhoneの生体認証セキュリティソリューションとして上手く機能しているとのこと。その代わり、AndroidがFOD技術が着実に改善されるテストベッドになるとしています。

今までのところFODはハイエンドのOLEDモデルに限られ、ミドルレンジのLCDモデルにはサポートされていませんでしたが、Kuo氏はこの状況も変わって普及の裾野が広がっていくとの見通しを述べています。

Android端末のメーカーは、iPhoneと差別化する手段としてFODを採用していく意向だとか。その理由として、Kuo氏は次のような要因を列挙しています。

  1. iPhoneの(Face IDに対する)ユーザーの反響が予想以上に低い
  2. FODを採用したVivo X21に対するユーザーの反響が予想以上に高い
  3. FODはハイエンドスマートフォンに必要な全画面デザインにとって最高の指紋認識ソリューションであること

Kuo氏は、現時点では画面の一部にしか反応しないFOD技術が、来年後半には全画面センシングへと進化するよう研究開発の努力が注がれると強調。そして2019年前半までには、「ユーザーエクスペリエンスの著しい改善」を伴って、FOD対応ディスプレイの製造業者が増えると予測しています。

さらに2019年第1四半期に登場が予想されるサムスンのGalaxy S10は、ディスプレイにFOD技術を採用する予定とのこと。こちらは韓国メディアThe Bellが、今年6月にも同様の予測を報じていました。

多くのユーザーがTouch IDへの愛着を深めているからこそ、何度も流れる(そのたびに否定)と思われる新iPhoneのFOD搭載に関するうわさ。2018年から2019年にかけては、アップル対Android陣営の「顔 vs. 指」になる一方で、指紋に惹かれながらも踏みとどまるiPhoneユーザーのアップル愛が試されそうです。

Engadget 日本版からの転載。

Gmailの送信メール取り消し機能がAndroidにもやってきた

デスクトップに登場してから4か月後の今日(米国時間8/21)、Gmailで仕事や人間関係や自尊心を損なわずにすむ機能、送信メールの自己破壊機能がAndroidにもやってきた。それを見つけたのはAndroid Policeだが、Androidバージョン8.2のアップデートの一環として実装されたようだ。

仕組みは、デスクトップ版と同じだ。メッセージを送ると、小さなプログレスバーが画面の下に出て、右側に“UNDO”という言葉がある。

それ以降、あなたが人生の選択を考え直せる時間は約7秒だ。それを過ぎると、あなたは映画のモンタージュシーンのような、日に日に恐ろしさを増すバタフライ効果に何週間も何か月も苦しめられ、最後には道ばたで泥酔して死ぬことになる。

すべては、あの、愚かなメールのせいだ。あなたは、そうならずにすむかな、はたして。

UNDOをクリックしてB案を選ぼう。そうすると、そのメールの本文は下書きとして残る。あなたの未来は明るく、そして広い。そんなに難しくなかったでしょう? メールを絶対送るな、とは言ってない。それは単なるアホだ。次からは、言葉をもっと慎重に選ぼう、ということだ。ぼくの霊も、今後、あなたのことをずっと見張ってるだろう。それを、気にした方がよい。

この機能は今すでに有効だが、Gmailアプリの中からGmailの本人アドレスで出したメールに限るようだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

フォートナイト・バトルロイヤルAndroid版がPlay Storeをスルー――Googleの損失は5000万ドル以上に

Epic Gamesの大ヒットゲーム、フォートナイト・バトルロイヤル(Fortnite Battle Royale)がAndroidにやって来た。しかしGoogle Playストアをバイパスするという異例のローンチとなった。このゲームはEpic Games自身のウェブサイトからインストールできる。しかし普通のアプリやゲームではこういう贅沢は不可能だろう。

Google PlayはあらゆるAndroid端末でデフォルトでインストールされているので、ソフトウェア・メーカーのビジネスにとってこれを無視するのは多大のリスクとなる。しかしEpic Gamesではフォートナイトの人気ならユーザーを特設ウェブサイトに呼び寄せることができると踏んだようだ。ある調査によれば、これはGoogleにとって今年だけで5000万ドルの手数料の損失になると見積もられている。

Android版の発表に先立ち、フォートナイトはiOSデバイスで1億8000万ドルを稼いでいる。当初、3月15日に発表されたときは「招待オンリー」のベータ版だったが、その後、App Storeのユーザー全員が利用できるようになった。

App Storeのアナリティクスを専門とする企業、Sensor Towerのデータによれば、 本体売上およびアプリ内課金の30%を徴収するプラットフォーム手数料のおかげでAppleはフォートナイトから5400万ドル以上の収益を上げている。

つまりAndroid版の場合、Epic Gamesはこれに相当する金額をGoogleに払わずにすむわけだ。

AppleのデバイスではアプリはすべてApp Storeからダウンロードしなければならないが、Googleのプラットフォームはもっとオープンだ。Androidデバイスでは設定を変えることでGoogle Playストア以外からのアプリもインストールできるようになる。しかしそのように設定することはウィールスその他のマルウェアに感染する可能性を高め、セキュリティー上のリスクを大きく増大させる。

セキュリティー専門家はEpic Gamesの新しい方針はユーザーにデフォールトのセキュリティー保護機能を解除させる危険な前例になると指摘している。同時にGoogle Play上にフォートナイトが存在しないことは、このゲームを探しているユーザーが騙されてマルウェアを含むファイルをダウンロードすることになる可能性もあるという。

Google自身もこの点に懸念を感じている。

Google Playではフォートナイトはダウンロードできないと注意している。 Googleが特定のゲームの不在を警告するのは今回が初めてだ。

ユーザーがGoogle PlayでFortniteあるいはFortnite Battle Royaleという検索語を入力すると、Google Playには存在しませんという警告が返ってくる(このときRoyaleのスペルがRoyalとなっていて語尾のeが抜けているのはEpic Gamesへの反感なのかただのタイポなのか微妙なところだ)。

いずれにせよこうしたメッセージを表示するのはGoogleとして異例だが、ユーザーがスカム・アプリによる被害を受けないようにする配慮なのだろう。

同時にこれはEpic Gamesへの圧力としても働きそうだ。どうやってPlay Store以外からアプリをインストールすればいいかわからないユーザー以外にも多くのAndroidユーザーはもっと簡単で(かつはるかに安全な)ダウンロードの方法を求めるはずだ。

またGoogleはこちらも人気のバトルロイヤル・ゲーム、PUBG(プレイヤー・アンノウウンズ・バトルグラウンド)のAndoroid版をFortniteの検索結果に載せてくる。ユーザーがこちらをインストールすればフォートナイトから時間も関心も奪ってしまうことになるだろう。

Epic Gamesだけの動きであればGoogle Playにとってさして大きな問題ではないが、他の大手ゲームスタジオがフォートナイトの例にならってPlay Storeにゲームを登録しなくなるのであればGoogleにとって厄介なことになるかもしれない。

Sensor Towerの報告によれば古いバージョンのAndroidの場合、Play Storeからのインストールはやや面倒になる可能性があるが、全体としてはそれほど大きな問題にはならないだろうという。

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滑川海彦@Facebook Google+

FossilのAndroid Wearファッションウォッチが心拍計などフィットネス機能を充実

バッグや腕時計など、伝統的なファッション小物のメーカーであるFossilが、スマートウォッチという形でウェアラブルの世界に入ってきたことは、スタートアップとは別の意味で興味深い。同社のそのQウォッチシリーズの新製品Fossil Q Venture HRとFossil Q Explorist HRは、Fossilの初期のシンプルなウォッチにAndroid Wearの機能をたっぷり盛り込んでいる。いわばこれらは、フィットネスのファンのための、良くできた低価格のスマートウォッチだ。〔*: HR==heart rate==心拍数〕

最初のQウォッチはアナログの文字盤と歩数計をハイブリッドした巧妙な設計だった。しかしウェアラブルをやるようになると、同社はAndroid Wear路線を選んで低電力消費のタッチスクリーンウォッチをいくつか出した。しかし今回は新しいチップセットを採用して、大量の機能をうまくまとめることに成功した。VentureとExploristにはテザリング不要のGPS, NFC, 心拍計があり、電池寿命は24時間だ。高度計やジャイロセンサー(角速度センサー)もある。

これらの新型ウォッチは255ドルで、QualcommのSnapdragon Wear 2100チップを搭載している。それは、フィットネスウォッチ向けに最適化されているチップセットだ。

形とバンドは複数種類あり、文字盤は36種ある。それらの中にはフィットネス機能だけに専門化した文字盤もある。Google Payで支払決済もできるが、Apple Payはサポートしていない。コンテンツを保存して歩行やランニング時に見たり聴いたりできる。防水だから水泳の計時もできる。VentureとExploristはそれぞれ、40ミリと45ミリだ。ストラップは交換できる。スイス製の1万ドルの名品ではないが、ルックスも機能もとてもいい。

〔関連記事: ウェアラブルオペレーティングシステムAndroid Wearが‘Wear OS by Google’に改名

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Palmブランドのスマートフォンが今年戻ってくる、ただしPalm OSではない

Palmのスマートフォンの復帰は、2018年の今も生きているようだ。昨年、中国の家電企業TCLの役員は、あの惜しまれつつ亡くなったモバイルブランドが、同社のスマートフォンコングロマリットのポートフォリオの一部として復帰することを確認し、その年もあと5か月足らずというタイミングで、“PVG100”がFCCとWi-Fi Allianceに登録された。

そのハンドセットを見つけたのはAndroid Policeだったがそれでも、名前と二つのWi-Fiバンドぐらいしか情報はない。でもその記事によると、5GHzのサポートがないから、大々的なニュースになりそうな旗艦機ではない、という。Androidは8.1だが、でも今のところAndroid PieはGoogleのPixelなど一部の機種だけだから、しょうがないだろう。

TCLに問い合わせてみたが、そのスマートフォンの正式発売までは何も言うことはないようだ。でもこれは、最近の同社の、BlackBerryブランドの復活に似た状況になるのだろうか。それなら、TreoやPreのような過去機種の化粧直しによる、ノスタルジーに訴える製品になるのだろう。

でもそのBlackBerryのKeyOneと同じく、過去の著名ブランドの名声への依存は、それほど強力なマーケティング戦略にはならない。しかもPalm OSのないPalm機を、Palmと呼べるのか? 悲しくも後者は、LGのテレビや冷蔵庫の中で生きている。でもそのおしゃれなAndroid機が、もしかして、昔のPalmの栄光を思い出させるかもしれない。

TCLはPalmの商標を2014年に取得し、BlackBerryのブランド復活がある程度成功したことにより、Palmで二匹目のどじょうを狙うのだろう。

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Android Pieよりはマシだったかもしれない名前を考えてみた

たとえば、仮定の話、あなたがモバイルオペレーティングシステムを作っていて、主要アップデートにはアルファベット順に甘いものの名前をつけようと、気まぐれに思ったとしよう。なんと楽しいアイデアだろうか。

たしかに、中にはほかの文字より難しいのもある。”K”と”O”はあきらかに難しいが、それでも、ちょっと頭をつかった共同ブランディングで解決できないことではない。あのKit-KatやOreoが大好きでない人などいるだろうか。しかし、ほかの文字は簡単だ。実際、候補が多すぎて悩ましい文字もある。”P”はその一例だ。この子音には夥しい数の選択肢がある。

そして、当然のように、Googleは可能な限り面白くない名前を選んだ。

その名も Pie。すばらしきAndroid Pieだ。モバイルOSというよりは、フィリップ・K・ディックの没になった原稿のようだ。もしこれがAndroid 3.14だったなら、まあいいかもしれないが、Pieはひどすぎて見過ごせない。ライセンス契約が最後までもつれて、できの悪いケーキに落ち着くほかなかったのかもしれない。

もちろん提案するには遅すぎるし、そもそもGoogleはわれわれに耳を傾けることもなかったが、遅ればせながら生焼けのパイに代わる候補をいくつか出してみよう。

Popsicle:どうやらこれが最有力だったらしい。事実、Googleは壁紙をチラ見せしたという。Popsicleなら、夏のOSリリースに最適なカラフルネームだった。もちろん、問題が2つある。第一に、信じられないかもしれないが、この名前は未だに商標登録されている。第二に、これは北米以外では共通理解とはいいがたい。この棒の刺さった冷たい食べ物はice popsともfreezer popsともice Lollies、ice blocks、icy poles、さらにはice dropsなどとも呼ばれていると、あの常に正しいWikipediaの編集者たちが言っている。

Pez:これももちろん商標なので、マーケティングの困難さを想像してほしい。

Pop Rocks:上に同じ。しかし、来年のイベントでGoogleが配るPop Rocksの袋のことを思うと十分価値がある。

Popcorn:OK、これは面白くないし、よくてボーダーライン上にあるお菓子だが、それでもPieよりは楽しい。

Pecan, Pumpkin Pie:ちょっとした頭韻。

Parfait[パフェ]:夏のさわやかなスイーツ。しかも、誰もがフランスを大好きだ。

Pop-Tart:Kelloggのホイルで包まれた砂糖をまぶした朝食用ペストリー。

Peppermint Patty:Yorkのおいしいチョコレート菓子で、Peanutsの名物助演キャラクター

Pudding:甘い、ゼラチン状のケーキ。

Poundcake:Pieよりましなケーキ。この意見を撤回するつもりはない。

Pancake:むしろ朝食の料理だが、クレープも入るか?

Phish Food: Ben & Jerryのアイスクリーム。地元出身の即興演奏で知られるロックバンド Phishを気に入っていた。

Pastry:シンプルでエレガント。Pieよりちょっとだけまし。

Peanut Brittle:いいだろう。Pieはこれよりはましかもしれない。このラウンドは君の勝ちだ、Google。

他にもPetit Fourがあったが、この一口サイズのフランス風ケーキは、実際Android 1.1のコードネームに使われていた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Google、Android Pieにデジタルウェルネス機能を追加へ。Appleを追う

Googleは、見捨てられた最新OSアップデート、Pie(本日公開)にデジタルウェルネス機能を追加したいと思っている。しかし、Appleはすでに最新アップデートのiOS 12に合わせてウェルネス機能の準備を進めている。

デジタルウェルネスとは、ユーザーがデジタル機器に費やした時間を追跡し、必要に応じて遮断するしくみだ。Googleは5月のI/Oカンファレンスで、新しいウェルネス機能がAndroid に導入されることを発表した。デジタルウェルネスのためのダッシュボードに加え、デバイス利用時間の追跡やアプリの使用制限時間を設定するアプリタイマー、ポップアップ通知を停止するDo Not Disturb機能、就寝時には常夜灯を付けてDo Not DisturbモードにするWind Downなどがある。
Appleもデジタルウェルネスに力を入れている。この分野の新機能は、今年の夏にWWDCカンファレンスで発表され、iOS 12アップデートには改善された “Do Not Disturb” 機能が追加された。iOS 12のベータ6は本日公開

>いくつか研究が、スマートフォンの利用中断や、中毒の抑止の重要性を示唆している。Googleはこの新機能でそれを実現しようとしている。しかし、この新しいデジタルウェルネス機能は 今日公開の 最新Pie アップデートにはまだついてこない。

一方Appleも独自の方法でiPhoneユーザーの利用時間を制限するしくみを提供している。Android同様の機能のほか、端末利用の週間レポートも見ることができる。Downtimeと呼ばれる機能を使うと、ユーザーが画面を見ない時間を設定できる(単に端末を置いただけだと通知を見て手に取りたくなってしまう)ほか、アプリの利用時間の制限や、不適切なコンテンツの表示をブロックすることができる。

今のところこの部門ではAppleがリードしているが、最終的にはあらゆるGoogleフォンで利用できるようになるだろう。Androidの新しいデジタルウェルネス機能を詳しく知りたい人は、今すぐ利用できるが、Google Pixelを持っていて、かつベータバージョンに登録している場合だけだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Android 9を紹介する――Googleはニックネームを「パイ」に決定

 

Android 9の愛称はPie(パイ)に決まった。歴代Androidのニックネームの中で特にセンスの良さを感じさせるような名前ではないが、まあいいだろう。問題は機能そのものだ。実際Androi Pieには数々の重要な新機能が盛り込まれている。

Google Pixelを持っている幸運なユーザーは今日(米国時間8/6)からOTA(無線ネットワーク経由) でPieにアップデートできる。これまで端末でAndroidベータを使ってきた場合((Sony Mobile、Xiaomi、HMD Global、Oppo、Vivo、OnePlus、Essentialなどのデバイスですでにベータをインストールしている場合)、またGoogleが途上国市場で展開しているAndroid Oneを持っている場合も同様に今日からPieが利用できる。

それ以外のユーザーは、これまでと同様、製品のメーカーがアップデートを提供するまで待たねばならない。一部のメーカーでは年内にアップデートを出すだろうが、永久に出さないメーカーもあるだろう。

全体としてPieは健全なアップデートだといえる。唯一の不満はデフォールトでデジタル・ウェルビーイング機能がオンになっていないことだ。これは「スマートフォン中毒」を防止するためにGoogleが推進している努力の一環だが、Pieで利用するためにはベータテストに登録しなければならず、当面Pixel端末でのみ使える。Googleのハードウェア発表の時期は10月上旬が多い。そのあたりでデジタル・ウェルビーイングも正式にリリースされるのではないか?

ではAndroid 9 Pieにアップデートするとどういうことが起きるか説明しよう。 いちばん目立つのは新しいナビゲーション・システムだろう。ここ何代かのAndroidで標準だった3アイコンのナビゲーション(戻る、ホーム、オーバービュー)に代わって採用された新しいナビゲーションはほぼ常に表示され、もっと柔軟性が高い。ホームバーを押すとアプリをスワイプで切り替えることができる。オーバービューボタンを押してアプリをサムネール表示にする必要がない。ホームバーを上にスワイプすると最近使ったアプリがフルスクリーンでプレビューできる。またGooglはユーザーが使うかもしれないアプリの候補も表示する。もう一度上にスワイプするとインストールずみアプリの一覧画面になる。

このところPieを毎日使っているが、UIが従来のシステムより改善されたかどうか、まだ完全に納得するところまでいっていない。単に私が保守的で変化を嫌う性質なのかもしれないが、新しいスワイプ重視の方式がそれほど効率的だとは思えない。またホームバーをGoogleが期待するより何分の1秒か長く押しているとアプリの切り替える画面ではなくアシスタントが立ち上がってしまう。このあたりは慣れの問題だろうが、以前のシステムに戻すこともできる。

スワイプアップしたときのGoogleによる「おすすめアプリ」の表示はテクノロジーのデモとしては面白いが、実際に毎日使う上でさほど便利ではない。Googleはアプリの推薦にあたって機械学習を使っているのだろうが、「おすすめ」を表示する場所にユーザーが好みのアプリをピン留めできるようにしたほうがいいと感じた。Androidの「おすすめ」が見当外れということではないが、ベータ版を2世代にわたって使った結果、ここからアプリを起動したことはない。それと「おすすめ」アプリの大半はどのみちホーム画面に登録ずみだ。

ただし個人的な不平はその程度で、Android 9 Pieではほぼあらゆる部分が改良されている。だいなみなバッテリー管理システムもその一つでユーザーが頻繁に使うアプリを記憶し、バッテリーを長持ちさせることができる。面白いと思ったのは新しいバッテリー残量警告のポップアップだ。これにはたとえば「現在の残量は20%。充電は9:20pmごろ終了」などと表示される。これは実際に役立っている。

Googleは輝度調整も改良しており、ある環境におけるユーザーの輝度の好みを記憶して再現しようとする。Pie OSではデバイスの設定がひとまとめにされており、何をどう変えたかひと目で分かるようになったのは便利だ。音量ボタンの横にボリューム調整スライダーがポップアップするようになったのもナイスだ。

音といえば、コネクターを接続してバッテリーの充電を始めると小さい音がするようになった。使い勝手というのはこういう細部のデザインによるところが大きい。

テキスト選択ツールにも機械学習が利用されている。選択した内容によってユーザーが取る行動を予測しており、それが住所であればアプリの候補としてGoogleマップや情報共有のダイアログが示される。これの推薦には例によって当たり外れがあるが、私にとって役立つ改良は、テキスト選択ツールにズーム機能が付加され、自分が何を選択しているか拡大して確認できるところだ(もちろんiOSには以前から同様の機能がある)。

今回のアップデートの目玉に一つであるデジタル・ウェルネス機能、GoogleのDigital Wellbeingについて詳しく解説したいところだが、これは数日待っていただく必要がある。Googleの発表を紹介すると、ダッシュボードにデバイスを利用した時間が示される。App Timerでは、たとえばInsgramを指定して利用時間の上限を設定できる。設定時間を超えるとアプリはグレー表示となって起動できなくなる。Wind Down機能は「おやすみモード」で、就寝時間になるとDo Not Disturb状態になり、 デバイス自体がグレー表示となる。

PieにアップデートしてあればこのDo Not Disturbツールはすぐ使える。他のデジタル・ウェルネス機能はまずベータ登録をする必要がある。

現在はまだリリースされていない機能にSlicesがある。パイだからスライス(一切れ)になったのだろう)。これは秋に公開されるというので私も期待している。デベロッパー向けハイライト紹介によれば、Andoroidの検索バーから承認を受けたアプリ(楽曲再生や配車など)を起動できるというものだ。Googleないしアプリのパートナー側でまだ公開の準備が整っていないらしい。

と、こんなところがAndroid 9 Pieで目につく部分だ。ナイスなアップデートであることは間違いない。ただGoogleでは機械学習やAIをAndroidに組み込んだことを自慢していいるが、私にとってはさまざまな細部の改良が大いに役立っており、
快適さを増す最大の要因になっている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

GoogleがAndroidのグラフィクスドライバーをテストするGraphicsFuzzを買収

Googleが、Androidのグラフィクスドライバーのセキュリティと信頼性をテストするフレームワークを作っているGraphicsFuzzを買収した。この、XDA Developersが最初に気づいたニュースは、GoogleがAndroid 9 Pieのリリースを発表した、その同じ日にやってきた。

Googleはこのニュースを確認したが、詳細の発表はない。また買収の価額なども公表されていない。

GraphicsFuzzのチームは、協同ファウンダーのAlastair Donaldson, Hugues Evrard, およびPaul Thomsonから成り、今後Androidのグラフィクスチームに参加して、そのドライバーテスト技術をAndroidのエコシステムの全域に提供していく。

チームは今日(米国時間8/6)の発表で次のように説明している: “GraphicsFuzzは、ファジングテストメタモルフィックテストを併用する方法を開拓し、グラフィクスドライバーのテストを高度に自動化することによって、信頼性やセキュリティを損なうバグを、それらがエンドユーザーに影響を及ぼす前に早期に発見する”。同社はその仕事をロンドンのインペリアル・カレッジのコンピューティング学部で開始し、イギリスのEngineering and Physical Sciences Research Council(工学物理科学研究会議)とEUのTETRACOMプロジェクトから資金を得ている。

派手な買収案件ではないが、重要性は高い。Androidの分裂したエコシステムでは、グラフィクスドライバーは重要な部位のひとつであり、その不具合はスマートフォンやタブレットなどのユーザビリティーに直接響く。また不具合のあるドライバーは、セキュリティの弱点にもなりえる。GraphicsFuzzが使用しているファジングテストは、大量のランダムデータをプログラムに投じる手法で、グラフィクス以外のさまざまなソフトウェア開発でも、最近はますます多く利用されている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Googleの目覚時計アプリがSpotifyをサポート――来週から好みの曲で起こしてくれる

普通のユーザーがAndroid版のGoogleの目覚まし時計アプリに特に注意を払っているようには思えない。簡単な設定をするだけで毎朝きちんと起こしてくれるのはありがたいが、感心な早起き人間は別として、そもそもあまりうれしくないアプリだ。デフォールトのアラーム音だけでなく、わざわざ選んだ他のサウンドも毎朝繰り返し聞いているうちにストレスが溜まってくる。

しかし朗報だ。Googleは今日(米国時間7/31)、時計アプリをアップデートし、Spotifyから好みの楽曲、ないしプレイリストをアラーム音として選べるようにした。

この機能は5.0 Lollipop以降のAndroidを搭載したスマートフォンすべてで利用できる。Spotifyの有料のプレミアム・アカウントは必要なく、無料アカウントでよい。新機能は全世界のユーザーに今週中に順次公開される。まだ手元のAndroidがアップデートされていないとしても、万事順調に運べば、来週の月曜の朝はお気に入りのメタルロックバンドの大音量の曲で目を覚ますことができるはずだ。

しかしGoogleが自社のアプリにSpotifyを使うのを不思議に思った読者もいるだろう。Google自身も音楽サービスを持っていたはずでは?  Google Play Musicも健在だし、YouTube Musicもある。実際、われわれもGoogleがここで商売仇のサービスをサポートしたことにいささか驚いている。もっともGoogleの音楽サービスに対する戦略はメッセージ・サービスに対するのと同程度の一貫性しかないともいえる(誰かAlloを覚えているだろうか?)

画像:stockvisual / Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

iPhoneやiPad、Apple Watchを医療現場で活用ーーOchsner Health Systemが目指す“ヘルスケア変革”

国際モダンホスピタルショウで公演を行うOchsner Health SystemのRichard Milani氏

医療機関が抱える数々の問題をAppleのiOSデバイスなどを連携しアプリを導入することで解決へと導く。それがOchsner Health System(オシュナー・ヘルスシステム)のRichard Milani氏が抱えるミッションだ。

Ochsnerは、30の病院、プライマリケアを含む80を超えるクリニックからなり、急性期および慢性期医療を提供するアメリカ南部沿岸地域で最大規模の非営利大学医療センター。Milani氏はドクターでありながら、病院経営を改革すべくChief Clinical Transformation Officerとして病院の改革に注力する。現場にiPhoneやiPad、Apple Watchを導入し、医療のIoT化でヘルスケアの変革を推進している。

そのMilani氏が7月12日、東京ビッグサイトで開催された「国際モダンホスピタルショウ」にて「iPhoneやiPad、Apple Watchを活用したヘルスケア変革の実現」と題された国内初の特別公演を行った。

その公演の一部をTechCrunch Japanの読者にも共有したい。

Milani氏の話だと、医師は1日に平均にして約2300メートル、病院内を歩くのだという。「患者の情報を得る必要がある度に固定のワークステーションに立ち寄る手間を想像してみてほしい」と同氏は話した。病院は果てしなく広く、部屋数も膨大だ。施設内を移動中、どこでも必要な情報を得られることは医師や看護師だけでなく、もちろん誰よりも患者にとって大きなメリットとなるだろう。

Ochsnerでは現在、医師や看護師はiPhoneやiPadを操作することで患者のカルテやヘルスケア関連のデータを閲覧し、緊急時などにはApple Watchで通知を受け取っている。

Epic Systemsのアプリ「Haiku」を使い、勤務前に、前夜に入院した新しい患者の情報、担当患者の状況について確認。院内では「Canto」アプリを使い、カルテや検査結果、ラボからの報告、バイタルサイン、トレンドレポートなどの確認を行っている。こうすることで、医療機器を操作したり、紙のカルテをチェックしたり、などの手間を省くことに成功している。

また、患者は入院時にiPadを渡され、「MyChart Bedside」アプリを使うことで検査結果や服用中の薬、担当ケアチーム、スケジュールなどを確認することができる。医師や看護師の顔を覚えることが簡単になり、メッセージを送ったりすることで従来以上に密なコミュニケーションを図ることも可能だ。

日本でもOchsnerと同様の取り組みは実際に行われてる。例えば、新百合ヶ丘総合病院では2017年11月20日より、同院いわく「国内初」の試みとしてApple Watchを本格導入した。2014年8月電波環境協議会が出した「医療機関における携帯電話等の使用に関する指針」により、院内における携帯電話の利用が事実上解禁され、デバイスを医療・看護の現場で活用しようとする動きが高まった、と同院は言う。

Oschsnerの技術的革新はiOSデバイスやアプリの導入だけにとどまらない。2018年2月18日に発表しているとおり、EpicとMicrosoft AzureのAIとクラウドの技術を使い、急な心停止や呼吸停止、敗血症などを事前に察知する取り組みを開始している。これはカルテや検査・診断結果などの電子化によって成し得たと言っていいだろう。

AIは全ての患者のトータルで10億にもおよぶ医療情報を網羅し、次の4時間以内に起こり得る急な病状の悪化を察知するのだという。その短い時間内に対応するため、Ochsnerでは特別な医療チームが編成されている。チームのメンバーはApple Watchを身につけており、通知を受け取ることで急な対応を行うことが可能だ。「これがデジタルトランスフォーメーションの成果だ」とMilani氏は語る。「患者のケアを人類が今まで成しえなかった形で行うことができる」(Milani氏)

慢性疾患の退院後のモニタリングにもAppleデバイスはその力を発揮する。Milani氏は退院後、多くの患者が必要な服薬をしないのだという。だがHealthKitとEpicアプリ導入済みのApple Watchは患者に服薬のリマインドを通知。血圧や心拍数を計測してモニタリング目的のためクリニックにその情報を送信する。

続けて、OchsnerがなぜAndroidでなくAppleのiOSデバイスなどを採用しているのかを説明したい。何故ならその理由が単に「林檎のマークが格好いいから」というだけではないからだ。公演後、Milani氏はその理由を別室でのグループ・インタビューで詳しく解説してくれた。

インタビューに応じるMilani氏

Milani氏はAppleのデバイスは「操作が簡単・セキュリティーが高い・ハッキングが難しい」と公演中繰り返していた。それとは別に、「Android端末は作っている会社も機種数も多い」という点も、Appleのデバイスに限定している理由なのだという。グループ・インタビューに同席したAppleのWorldwide Healthcare Markets担当者Afshad Mistri氏は「Androidと聞くと1つの大きなファミリーに思えるかもしれない」と話し、だが実際には14000以上のAndroid端末が存在する、と説明。各Android用にインターフェイスを作るとコストが嵩んでしまうとMilani氏は語った。

Ochsnerが行なっているiPhoneやiPad、Apple Watchの導入による医療現場のIoT化は医師や看護師の負担を軽減しているだけでなく、患者のとのコミュニケーションや急な病状変化への対応、退院後のフォローアップにも大いに役立っている。日本でも今後、医療現場のイノベーションがさらに加速することを期待したい。

Android P、最終ベータ発表――製品版公開は「夏の終わり頃」

グッドニュースだ。GoogleはAndroid Pのベータ4を公開した。これは先月のベータ3の発表に続くもので、正式発表を控えた最終ベータとなる。つまり(依然正式名称は不明だが)新しいAndroid OSが近く公開されることを意味する。Googleでは「夏の終わり頃」と約束している。

現在入手できる情報を総合すると、今回のビルドは一般公開版とほぼ同じで、これに含まれる機能をすべて備えているとみてよさそうだ。ベータ4は主としてデベロッパーを対象としており、製品版の出荷前にアプリの対応を確実にすることを狙っている。

Android Pには複数カメラやディスプレイの切り欠きのサポート、 通知の強化、ビットマップとドローアブルを生成できるImageDecoderの採用などOS新機能が多数含まれる。これらはアプリの作動の全ての局面に影響を与えることになる。Google I/OでAndroid Pが発表されたときのわれわれのの記事はこちら

ベータ4はAndroid Beta Programに登録していればデベロッパーに限らず、誰でもダウンロードして利用できる。互換性のあるデバイスを持っているなら、プログラムへのサインアップはこちらからできる。以前のベータ版をテスト中のユーザーにはこの後自動アップデートでベータ4が配布される予定だ。

最終ビルドが公開される日時については「近々」というだけでまだ正確な情報はない。Pが何を表すのかについても同様だ。Pで始まるお菓子やデザートの名前は無数にあるが、最近私はPop Rocksに傾いている。というか私は昔からPop Rocksキャンデーの大ファンだった。このあたりで Pop Rocksが買えるのはどこだろう?

ともあれ、詳しい情報ならこちら

画像:Bryce Durbin

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

GoogleのFuchsia OSは製品としてのオペレーティングシステムを目指していない?

GoogleのProject Fuchsiaは、今でもときどきテクノロジー関連記事で取り上げられる。Googleが新しいオープンソースのカーネルとオペレーティングシステムを開発するのはこれが初めてだから、人びとの関心は消えない。でもそれはきわめてオープンに開発されているから、秘密のようなものはほどんどなく、誰でもちょっと勉強すればPixelbookの上で動かせる。プロジェクトのドキュメンテーションも、たくさんある。

Bloombergの最近の報道によると、約100名のエンジニアがGoogleでFuchsiaを担当している。しかしこのプロジェクトは、GoogleのCEO Sundar Pichaiも正式に承認しているが、まだその位置づけがはっきりしない。Androidを置換する、という説もあるが、それはないだろう。それは、Chrome OSとAndroidをマッシュアップして一本化したオペレーティングシステム、でもないと思う。

むしろ、たぶんそれは、いくつかの新しいアイデアを試してみるための実験的なシステムだろう。将来、正式なプロダクトになるのかもしれないが、そのためにはもっと大きなチームと投資が必要なはずだ。あるいは、Google Homeなどのハードウェアに載るのかもしれない。そうなるとそれは、Googleが100%完全にコントロールできる組み込みOSになる。

Googleのような企業が次世代オペレーティングシステムに取り組んでいても不思議ではないし、重要なのはFuchsiaがAndroidやChromeOSと違ってLinuxのカーネルをベースにしていないことだ。FuchsiaのカーネルはZirconと呼ばれ、Googleのほかのオペレーティングシステムを動かしているモノリシックなLinuxカーネルと違ってマイクロカーネル方式だ。そして、新しいカーネルの構築は大仕事だ(それはGoogle自身の組み込みカーネル“littlekernel”(LK)プロジェクトをベースにしているらしいが)。

Microsoftも数年前から、マイクロカーネル方式の実験的なオペレーティングシステムプロジェクトSingularityに取り組んでいたが、それは結局立ち消えになったようだ。

でもこれらのプロジェクトの目的は、必ずしも最終製品を作って市場に出すことではない。それは、何らかの技術の可能性を探る実証的実験であったりする。そこで得られた結果が、既存のプロジェクトに役立つこともある。そこから、新しいパテントがいくつか得られることもある。それは、シニアエンジニアが好むタイプの仕事だ…Bloombergの記事はそれをほのめかしている。Bloombergが取材した某氏は、それは“シニアエンジニアのつなぎ留めプロジェクトだ”、と言っている。新しいオペレーティングシステムを本当に作るのなら、100名では少なすぎる。でもその100名は今、AppleやMicrosoftの仕事ではなく、Googleの仕事をしている。それは、Googleにとって良いことだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa