Apple、QNXソフトウェアのファウンダーを自動車プロジェクトに迎える

BEIJING, CHINA - JUNE 3: (CHINA OUT) Citizens walk into an Apple Store on June 3, 2016 in Beijing, China. Apple Inc. was recently listed as an enterprise of serious dishonesty and fined 50,000 yuan (about 7,612 USD dollar) by the Beijing Municipal Bureau of Statistics due to some discrepancies in their financial status and retail status in 2014. (Photo by VCG/VCG via Getty Images)

Appleは、経験豊富な自動車ソフトウェア開発者をメンバーに加えると共に、秘密の自動車部門の方向性を変えようとしているらしい。

Bloombergの記事によると、Appleは元BlackBerry社員でQNXのファウンダー、Dan Dogdeを雇った。DodgeはAppleの自動車プロジェクトのソフトウェアチームで働く予定。

DodgeがAppleにもたらす経験は測り知れない。彼が共同設立した会社は、BlackBerryスマートフォンで使われていたモバイルオペレーティングシステムを開発した。さらに重要なのは、Volkswagen、Daimler、Fordで多くの車に使われている車載情報・エンターテイメントシステムを開発していたことだ。

Dodgeは1980年にQNXを共同設立した。QNXは2004年にHarman Internationalに、2010年にはBlackBerryに売却された。AppleではProject Titanのソフトウェアチームに所属しJohn Wrightの下で働くと記事は伝えている。現在Project Titanは、Appleで永年幹部を務めるBob Mansfieldが率いていると言われている。MansfieldはTim Cook直属の部下だ。

またBloombergは、Appleの自動車プロジェクトとおぼしきProject Titanが、完成車の製造から自動運転ソフトウェア開発に焦点を移していると書いているが、実際に変化が起きたのかどうか定かではない。Appleは未だにProject Titanについて正式発表しておらず、当初のロードマップと目的も公表されたことがない。

もし本当なら、Appleは急速にプレーヤーの増えつつあるフィールドに参入することになる。TeslaからMercedes-Benz、Fordにいたる多くのメーカーが独自の自動運転プラットフォームを開発している。これに挑戦するスタートアップも何社か登場しており、GMが2016年3月に買収したCruiseや、著名なiPhoneハッカー、George Holzの自動運転会社、Comma.ai等がいる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

先週Appleは10億台目のiPhoneを売った

Nexus 5X smartphone, co-developed by LG Electronics Inc. and Google Inc., and manufactured by LG Electronics, sit on display at the NTT Docomo Inc. unveiling in Tokyo, Japan, on Wednesday, Sept. 30, 2015. Docomo, Japans largest mobile-phone carrier by subscribers, introduced 10 smartphone models today. Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg via Getty Images

これは昨日の決算報告で話すのにちょっといい情報だっただろうが、Tim Cookと仲間たちはサービス売上と研究開発のことで頭が一杯だったに違いない。それにほら、週半ばのミーティングはちょっと良いニュースから始めるに限るだろう ― 前日の好調な決算報告をいい形で翌日に持ち越して社員を鼓舞させられる時はなおのこと。

iPhoneの四半期販売台数は減少したかもしれないが、Appleは依然としてスマートフォン分野で大きな実績を残している。今日午前に行われた全社ミーティングでAppleの CEOは、同社が先週10億台目のiPhoneを出荷したことを報告した。

「私たちは最も多く作ろうとしたことなどなく、違いを生み出す最高の製品を作り続けてきた」とCookは言い、控え目とは言えない演説の中で、10億という数字を聴衆に掲げた。「毎日世界を変えるために働いてくれるAppleの全員に感謝している」。

このニュースの2年あまり前、Appleは5億台目のiPhoneを販売したことを発表した ― 同社初の携帯電話発売から約7年後、大きな注目を集めることなく迎えた節目だった。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Appleは売上が減るからこそ研究開発費を継続的にアップ、Appleの明日を支える新製品は何か?

CUPERTINO, CA - MARCH 21:  Apple CEO Tim Cook speaks during an Apple special event at the Apple headquarters on March 21, 2016 in Cupertino, California. The company is expected to update its iPhone and iPad lines, and introduce new bands for the Apple Watch.  (Photo by Justin Sullivan/Getty Images)

Appleの今日の決算報告の、大きなおみやげは何だろう? 「未来への投資」、だ。売上はダウンして前年同期の496.1億ドルから424億ドルになったが、同社の研究開発費は依然上昇を続けている。

過去9か月で同社はR&Dに74億7500万ドルを投じている。昨年の同じ時期には58億4700万ドルだった。売上は減っても研究開発に投ずるお金はむしろ増やす、というのは、同社がイノベーションの停滞を打破したいからだ。過去数年間同社は、ただひたすら、既存の製品を売ってきただけだ。しかし研究開発費の対売上比率は、その間、どんどん上がっている。同社が、再び新しい激動をねらっていることは、歴然としている。

中国のUberのようなDidi Chuxingの買収について聞かれたCEOのTim Cookは、サードパーティへの投資はこれからも続けるけれども、しかし投資の大半は、これまでも今後も自社内の開発に対して行われる、と述べた。“自分たちのビジネスに巨額の投資をして、研究開発をサポートしていく。弊社のメインの投資先は、自社内の研究開発だ”、と彼は言う。

また彼によると、Didi Chuxingへの10億ドルの投資はたしかにきわめて異例だが、これによって中国市場への視野がさらに開ける、と言った。では一体、同社は未来のために、社内で何を開発しているのか? Cookは、それが新しいデバイスであることを、匂わせた。

“いまわが社が売っていない製品に、かなりの投資をしている”、と決算報告で彼は述べた。その製品〔複数形〕の種別については何も言わなかったが、たとえばそれが車なら、たしかに‘かなりの投資’になるよね。Bob Mansfieldに話を聞いてみようかな。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

iPhone、 iPad、Macの販売は落ちたけど、Appleが強調するのはサービスの売上

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Appleは先ほど、2016年Q3の決算発表を行い、株価が屋根を突き抜けるほど投資家の好感を得た。だがAppleはアナリストの予測値を超えることができたのものの、iPhone、iPad、Macの販売台数は昨年同時期より減少している。全てのプロダクトラインがいつまでもグロースし続けた期間が終わったと確実に言える。

具体的に見ると、Appleが昨年4750万台を販売したiPhoneの今年の販売台数は4040万台だった。15%の減少だ。Macの販売も480万ユニットから430万ユニットだった(10.5%の減少)。さらに、iPadの販売は、iPad Proへの大型アップデートがあったにも関わらず減少した。昨年1090万台から今年は1000万台だった(8.3%の減少)。

驚くことに利益はどこでも上がっているが、Appleの全体の利益率は39.7%から38%に大きく下がっている。その理由の大部分を占めるのはiPhone SEのリリースだろう。iPhone 6sと同じ構成部品で安い価格のスマホを販売しているのだから、同社の利益には傷が付く。

iPadは例外で、販売数は減少したものの、より多くの利益を得ている。9.7インチと12.9インチのiPad Proのモデルはどちらも昨年のiPad Air 2より高額だ。

それでも、Appleは会社の別の側面を見てほしいと思っている。決算リリースを見てわかるように、Appleはサービスのことを話したくて仕方がないようだ。Apple Music、Apple Store、Apple Pay、iCloudは結構な利益を出し始めている。

「私たちのサービスは昨年同期比で19%成長し、Apple Storeの利益は過去最高額を達成しました。私たちの導入した基盤は継続的に成長し、カスタマーとの取引で新しい記録を打ち立てました」とAppleのCFOであるLuca Maestriはリリースで伝える。

また、決算発表でもTim Cookは同社のサービスについて「来年にはFortune100の会社と同じくらいの規模になることが期待できます」としている。

この四半期だけでAppleのサービスにおける収益はおよそ60億ドルだった。昨年同期比19%の増加だ。Appleはここ数ヶ月、自社をサービス提供企業としてブランディングを行ってきた。ただAppleのサービスは新しいものではない。Mac、MobileMe、iCloudに始まり、iTunes、Apple Music、App Store、Mapsなど、Appleはこれまでもサービス提供企業だった。そして、今のAppleのサービスに突出した何かがあるわけでもない。けれども、ローンチして1年でApple MusicをリデザインしたことやApp Storeの変更から、Appleがサービスに多くを投資していることがわかる。

また、Appleは研究開発に多額の資金を費やしている。しかしこの項目では、実際に同社が開発しているものが何であるかは分からない。売上数値や上昇する研究開発費から注目をそらす内容としてサービスの売上はもってこいの内容だったのかもしれない。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

Apple、Q3決算を発表―売上、利益ともアナリスト予想を上回り、株価は5%上昇

2016-05-17-timcook

空振りに終わった前四半期の後でAppleは良いニュースを必要としていた。今期はAppleにとって好ましい決算となった。

Appleの発表によれば、第3四半期の売上は424億ドル、1株あたり利益は1.42ドルだった。アナリストの予想は420.9億ドル、1株あたり利益は1.38ドルだった。この決算を受けて株価は上昇し、Appleは時価総額を100億ドル単位で取り戻した。時間外取引での5%のアップはさほどの急騰に思えないかもしれないが、時価総額が5000億ドルを超える企業にとっては莫大な金額となる。

それでも対前年比では依然としてマイナスの四半期だった。昨年同期のAppleの売上は496億ドル、1株あたり利益は1.85ドルだった。しかし中核事業であるiPhoneの市場が飽和に近づいていることからAppleの減速は予測されていた。発表によれば4040万台のiPhoneが売れた。前年四同期は5120万台だった。

前年同期は新製品の影響がない期間だったが今期もその点ではほぼ同様だ。売上はもはや急成長モードではない。iPhoneの販売台数も減少傾向だ。アナリストもAppleは成長中の企業ではないと考え始めていた。しかしAppleに新しい成長の可能性を見出したいと考える投資家が多い中、今回の決算は投資家にとっても朗報となった。

今回の決算では近年初めてAppleの手持ちキャッシュが減少したことが注目される。Appleは最近、大胆な投資を実行しており、中国におけるUberのライバル、滴滴出行に10億ドルを出資している。これはAppleが事業を多角化するために巨額のキャッシュを利用し始めたことを意味するのだろうか? 予測は時期尚早だろう。

前四半期はAppleにとって大きな分岐点だった。13年ぶりにAppleは売上の減少を記録し、アナリストの予測を大きく下回った。成長の原動力であるiPhoneの販売台数は昨年の第2四半期を大きく下回った。

その結果、Appleの株価は急落し、1日の午後の取引だけで400億ドルが時価総額から蒸発した。 すぐ背後に迫っていたGoogleは一瞬だが時価総額でAppleを抜いた。Appleの株価はまだ前四半期の急落から完全に回復していないが、それでも今期は復活に大きく踏み出した。

今期は安価な4インチiPhone、SEが売りだされた後、最初の四半期となった。消費者は初めてAppleから手頃な価格のiPhoneを買うチャンスを与えられた。またコンパクトなサイズの新型iPhoneを待っていたiPhone 5、5Sのユーザーにも歓迎された。しかしこうした安価な製品はより高価iPhoneの販売を妨げ、Appleの利益率に食い込む可能性がある。

Appleの業績のカギとしてアナリストが注目する粗利益率は39.7%から今期38%にダウンした。Appleの販売するデバイスは全体としてプレミアム・デバイスと考えられている。当然ながらそういう製品として粗利率は高く、これがAppleの独走の大きな原因となってきた。Appleのガイダンスでは、粗利率は今後さらに減少すると予測されている。新しいiPhoneが発売される直前の今年の第4四半期の粗利率のターゲットは37.5%から38%だ。

そこで明るい方面に目を向けると、iPadの販売台数だ。前四半期、AppleのCEO、ティム・クックはiPadの将来は明るいことを示唆した。1-3月期の決算でAppleは1090万台のiPadを売った。【略】

アナリストは今四半期の iPadセールスは9100万台と予測した。しかし予測を上まわって1000万台が売れたことが報告された。これは前四半期からは多少減少しているとはいえ、ほぼ同数を維持できたことになる。興味深いのはiPandの売上が44億ドルから49億ドルへとむしろ増加したことだ。原因はともかくとしてこれは投資家にとってポジティブなニュースといえる。

注目はiPhone 7の発表と次の四半期決算に集まっている。 Appleの他の部門がおしなべて頭打ち傾向であるときに、iPhone 6で見せたような中核事業の再活性化をiPhone 7で繰り返せるかどうかがAppleの今後を占う上で重要なポイントと考えられている。

今回の決算のポイントは次のとおり。

  • Q4ガイダンスの売上予測は455億ドルから475億ドル(昨年同期は515億ドル)
  • Q3売上は424億ドル(アナリスト予測は420.9億ドル、昨年同期は496億ドル)
  • Q3 1株あたり利益は1.42ドル(アナリスト予測は1.38ドル、昨年同期は1.85億ドル)
  • Q3粗利益率は38%(昨年同期39.7%からダウン)。
  • Q4ガイダンスの粗利率のは37.5%から38%

画像:Stephen Lam/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

第2四半期のスマートウォッチ出荷台数は前年比32%ダウン

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IDCが発表したデータによると、スマートウォッチの出荷台数は第2四半期に減少した。これはこの分野で初めてのことだ。しかも下げ幅は小さくない ― 1年前の510万台から350万台へと32%急落した。

原因は明快で、Appleが元凶だとIDCは指摘した。ハードウェアの巨人はこの分野でトップの座を維持したものの、上位5社中唯一前年比マイナスだった(360万台から160万台に55%減)。Samsung、Lenovo、LGおよびGarminはいずれも前年より伸びている。

2015年Q2はApple Watchが発売された時期であり、大きな需要があったことが理由だとIDCは説明している。また、年内に発売が予想される後続機種を期待しての買い控えも要因だとしている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AppleのiPhone 7 Proにデュアル・カメラ搭載、イヤホン・ジャックは消えるとの情報

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「噂の渦巻くく国」へようこそ。われわれは日々煙をかき分けてその裏に本当に火があるものかどうか確かめようと努力している。今回のテーマは新しいiPhone 7 Proだ。 AppleがiPhone 7、iPhone 7 Plusと同時に開発中とされるiPhone Proには背面にデュアル・カメラが装備され、下部にApple独自のSmart Connectorが搭載されるという。

Nowhere Elseに掲載された3モデルを並べた写真を観察すると、iPhone 7 PlusはiPhone 7にそっくりな拡大版のように見える。しかしiPhone 7 ProはiPhone 7 Plusよりも強化されたモデルのようだ。

iPhone 7 Proの外観だとする写真がリークしたのはこれが初めてではない。先月もNowhere Elseは中国の修理ショップが次世代iPhoneの部品して公開した3種類の部品の写真掲載し、新製品には新しい機能が追加されるようだと示唆した。

Appleのアナリストして実績のあるKGI SecuritiesのMing-Chi KuoはiPhone 7 Plusはデュアルカメラを備えるだろうと早くから予想していた。今回発表された写真からすると、 iPhone 7にデュアルカメラが装備されないのはMing-Chi Kuoの予想どおりだが、デュアルカメラを搭載するのはiPhone 7 PlusではなくiPhone 7 Proだということになる。

ではなぜAppleは背面カメラを2台にするのだろうか? ひとつは背景ボケの実現だ。 LinXは2台以上のカメラをシームレスに連携させるハードとソフトを統合したシステムを開発している。このデュアルカメラ・システムにはさまざまな画質改善能力があるとされるが、その一つが焦点距離を再構成することによる背景のボケだ。絞りを開くと背景をきれいにボケさせることができるのが一眼レフが現在も好まれている理由の一つだ。

またデュアルカメラ・システムは低光量時の画質改善にも役立つ。解像度やHDR効果を高めるのにも有効だ。デュアルカメラ・システムは、Lytroカメラで撮影した場合のように、前景、後景のどちらをボケさせるか撮影後に決定することも可能にする。

iPhone 7 Proとされる写真を観察すると、背面下部にiPad Proに搭載されているような磁気吸着式のSmart Connectorがあることに気づく。これによってキーボードなど各種アクセサリーを接続することが可能になる。iPhone 7 Proの場合、Appleは拡張バッテリーを装備したケースの接続にこのコネクターを利用するかもしれない。

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これと別に、 これこれこれこれと都合4つもiPhone 7だとする写真がリークされている。中にはよくできたフォトショップ加工もあるかもしれないが、どうやらiPhone 7の外観はこういうものになるらしい。

  1. iphone-7-couleurs-1.jpg

  2. iphone-7-couleurs-02.jpg

  3. iphone-7-couleurs-03.jpg

  4. iphone-7-rumor.jpg

リーク写真によると、iPhone 7の外観は四隅のエッジが丸められたデザインのようだ。背面は現行どおりアルミのようだが、3つの大きな違いがある。

アンテナの線はややデザインが変わり、全体がスマートに見える。また筐体がアルミの一体成型であるという印象が強くなった。

カメラの突起はずっと大型になった。これはおそらくカメラがアップグレードされたことを意味するのだろう。大型レンズは低光量時に威力を発揮するはずだ。

残念ながら、ヘッドフォンジャックはなくなったようだ。ヘッドフォンジャックを利用していたユーザーはアダプタが必要になる。MacRumorsによると、Appleはダミー企業を通じてAirPodsというワイレス・イヤホンの商標を得ているという。偶然というにはできすぎのようだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Apple、iOS 10ベータ版を一般向けに公開

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ついに公開された。iOS 10の最初のベータ版がこちらからダウンロードできる。読者も読者の友達も、要するに誰でもダウンロードできる。さらに良いニュースは年額99ドルを支払ってデベロッパー・アカウントを取得する必要がないことだ。しかしあくまでベータ版なのをお忘れなく。

Appleではこの秋にiOS 10を正式に公開する予定だが、それまで待ちきれないというユーザーにはぴったりだ。これまで公開されていたバージョンはアプリを開発するのに必要なAPIをデベロッパーに周知させるのが目的だった。公開ベータの目的は利用にあたってのバグの発見が目的だ。デベロッパー向けベータ版に関しては、数日前にバージョン2が公開されている。一般向けベータ版はデベロッパー向けバージョン2とおそらく同じものだろう。

しかし日常メインに使っているiPhoneやiPadにこのベータ版をインストールするのは止めた方が賢明だ。作動しない機能もあるだろうし、デバイスをクラッシュさせるようなバグも残っているはずだ。要するにベータなのだ。メインのデバイス以外に手頃なiOSデバイスを持っているとしてもまずデータのバックアップをしておくことをお勧めする。iCloudなら最新の状態に同期されていることを確認するように。設定アプリを開いて同期させるかiOSデバイスをコンピューターに接続し、iTunesでマニュアル・バックアップする(できれば両方やっておく)。

次にファイルのダウンロードとなる。Apple Developer Programにサインインし、手持ちのiOSデバイスを登録する。最初にコンフィグレーション・プロファイルをインストールする。次にiOSをアップデートする。9月の正式公開時にはアップデートはすべて自動的に行われるはずだ。

iOS 10にはSiriの大規模なアップデートとサードパーティーとの提携が含まれる。iOS 10の正式公開に間に合わせるべくサードパーティーは現在Siri利用アプリの開発に取り組んでいるところなので、最終的な結果を予測するのは難しい。しかしこのアップデートはiPhoneの使いかたを大きく変える可能性がある。

またAppleはロックスクリーンのデザインと機能を一から作り直した。通知はリッチメディア化され、小さなライブ・ウィジェットが表示される。写真アプリは大幅に改良された。顔認識、ディープラーニングによるコンテンツのカテゴリー分類、スマート写真アルバムなどの機能が付加された。Apple Maps、Apple Music、HomeKit、電話アプリもアップデートされた。AppleはまたMessagesアプリを大幅に改良して多数の新機能を導入した。絵文字、効果が利用できるようになり、Slack風のフィードバックもできるようになった。リンクのプレビューがリッチメディア化され、サードパーティーのエクステンションも利用できる。

iOS 10ベータをダウンロードしてみる予定ならTechCrunchのiOS 10紹介記事に目を通すことをお勧めする。ここにはiOS 10についてユーザーが知っておくべき情報が掲載されている。新機能を詳しく説明して友達を驚かせるのにも役立かもしれない。

〔日本版〕AppleサイトではiOS 10の日本語版ベータが公開されている。個々の機能の日本語紹介記事はこちらを参照

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

iOS 10ベータ2がデベロッパー向けに公開

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Appleは、iOS 10のデベロッパー向けベータ2を公開した。このアップデートはデベロッパーアカウントを持つiOSデベロッパーのみが利用できる ― 少なくとも今は。AppleはiOS 10を、同社の年次デベロッパーカンファレンスで発表した。

Appleは、デベロッパーウェブサイトの更新後、macOS Sierraのベータ第2版もリリースするはずだ。こちらもデベロッパー専用だ。しかし、もしSierraについてもっと知りたければ、本誌のプレビューをご覧あれ。

過去数年と同じく、AppleはiOS 10とmacOSの最初のベータをWWDCキーノートの直後に公開した。これはWWDCの最中にデベロッパーが新しいAPIをいじり始められるためだ。AppleはmacOS SierraおよびiPhoneとiPadのiOS 10の最終バージョンを、9月に公開する予定だ。

今日は最初のデベロッパー向けアップデートであり、夏にはさらに多くのバージョンが出るだろう。しかし、登録Appleデベロッパー以外の人はどうなのか?

幸運なことに、Appleはパブリックベータを一般公開し、アーリーアダプターたちが新機能に触れ、バグを見つけられるようにする予定だ。最初のバブリックベータは7月に公開予定。Appleは、ベータ2に今後数日間重要なバグがみつからなければ、それを最初のバプリックベータ版として公開するかもしれない。

iOS 10には、Siriの大幅なアップデートとサードパーティー統合がある。サードパーティーからiOS 10アプリがまだ出ていないため、ベータ期間中に結果を見るのは難しいだろうが、iPhoneの使い方に大きな影響を与える可能性が秘められている。

Appleはロック中の画面も全面改訂し、通知で小さなライブウィジェットを表示できるようになる。同じウィジェットはホーム画面の3Dタッチショートカットでも利用できる。

写真アプリも大幅に改訂され、顔認識、ディープラーニング・カテゴライゼーション、インテリジェント・フォトアルバム等が追加される。Appleマップ、Apple Music、HomeKitおよび電話アプリも改訂される。Appleは、iOS 10に臓器提供も組み込む。

そしてAppleは、メッセージアプリも一新し、数多くの新機能を盛り込む ― 絵文字、メッセージ効果、Slack風のメッセージに対するフィードバック、リッチリンクプレビュー、サードパーティー拡張等。このメッセージのアップデートだけでも、iOS 10は全iPhoneユーザーにとって必須といえる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、iOS 10に臓器提供を組み込む

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それはiOS 10の最先端新機能ではないかもしれないが、重要であることは間違いはい。Appleは今日(米国時間7/5)、Donate Life Americaと協力して、同社のモバイルオペレーティングシステムに臓器提供を組み込むことを発表した

今秋iOS 10が公開されると、ユーザーは、「わずか数回のタップで」臓器、目、および細胞組織の提供者になれる。標準装備のHealthアプリを通じて登録したユーザーは、Natio Danate Life Registry(全米臓器提供ライブラリー)に追加される。またアプリは、興味を持った人々を追加情報のサイトに誘導する。

「アップデートされたHealthアプリを使って、われわれは臓器提供に関する教育と認知向上の場を提供する。登録はこれまで以上に簡単だ」と、AppleのCOO、Jeff Williamsがリリース文で言った。「わずか数秒で終わる簡単な手続きによって、最大8人の命を救える可能性がある」。

同社によると、現在12万人のアメリカ人が命を救うための移植を待っており、10分毎に新しい人が追加されている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Spotify>YouTube―音楽ストリーミングが音楽ビデオを追い越した

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ビデオが衰退しているわけではない。しかしオーディオはカムバックしつつある。アメリカでは史上初めて、オンデマンド・ストリーミングによって再生される楽曲の数がミュージック・ビデオの楽曲の数を追い越した。このシフトはビジネスがモバイルで収益を上げる上での音楽の重要性を示すものだが、同時にアーティストに著作権料をより多く支払うためにも役立つはずだ。

デジタル音楽のアナリティクスを専門とするBuzzAngle MusicがTechCrunchに語ったところによると、2016年に入って以降、アメリカのユーザーはオンデマンドで1140億曲をオーディオ・ストリーミングで再生しているという。これにはSpotify、Tidal、Apple Musicなどのサービスが含まれる。一方YouTubeアプリなどでの音楽ビデオの再生は950億回だった。MTV時代になって初めて音楽をオーディオのみで聞くことが復活した。

オンデマンド・オーディオ・ストリーミングは2016年の上半期に、前年同期比で107.8%の急成長を記録した。同期における音楽ビデオの伸びは23%だった。オンデマンド・ストリーミング全体では58.3%成長している。この数字はユーザーが意図して配信を要求したストリーミングのみがカウントされており、Pandoraのようなオンライン・ラジオは含まれていない。

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オンデマンド・ミュージック・ストリーミングのかなりの部分が有料契約オプションを持つSpotify、Apple Music (どちらも月額9.99ドル)などのサービスによるものだ。YouTubeは最近、広告なしでビデオでが視聴できる有料契約のオプションをスタートさせたが、大半のユーザーは広告を我慢して無料で視聴している。有料配信におけるロイヤルティーは無料ビデオの広告売上より大きくなるため、アーティストに1曲当たり支払われる額も増えている。

Spotifyの収入の大部分が著作権者への支払いにあてられるため、巨額の資金を持つライバルとの競争では苦戦している。Appleがオンデマンド・ミュージック・ストリーミングをスタートさせたのは2015年6月だったが、競争を有利に進めるためにiPhoneの売り上げによる巨大な資金力を注入している。Appleはユーザーを増やすための広告や、Drakeの新アルバムViews(BuzzAngleによると今年のトップ・アルバム)の先行独占配信権の獲得などに惜しげもなく資金を投入している。

Appleが音楽アプリで成功すれば、高価なハードウェアをさらに売ることに役立つ。Spotifyは今年に入って、厳しい条件だったが10億ドルの資金を転換社債で調達した。Spotifyは有料ユーザーを獲得する上で、Appleの3ヶ月の無料トライアルよりも同社が実施している無料オプションのほうが有効だと考えている。

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音楽そのものの売り上げは引き続き減少を続けている。デジタル楽曲の売り上げは24.2%、アルバムは 17.7%ダウンした。レコードが意外な復活を遂げ、17%の増加を示したとはいえ、CDセールスは9%ダウンし、物理的媒体のアルバムの売り上げは7%ダウンした(いずれも2016年上半期の対前年同期比)。

ストリーミングのロイヤルティーは消費者がCDに平均16.99ドルを支出していた黄金時代の水準には戻っていない。しかし有料契約者が増えればこのギャップは縮まるはずだ。あらゆるデバイスで常に再生が可能なストリーミング・サービスの普及で、ユーザーはシングルのヒット曲を聞くだけでなく、アーティストのアルバムの世界に浸る傾向を示している。そうした熱心なファンはアーティストのコンサートやグッズの売り上げの増大にも貢献する可能性が高い。

〔日本版〕Constin記者は元資料の増減の数字を利用している。音楽売り上げの分類が異なるため引用したグラフと記事中の数字は必ずしも一致しない。またグラフの注記によれば、「売り上げ報告が利用できるストアの分のみ集計。全ストアの売り上げはこの統計の額の2倍程度」とのこと。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Apple、ジェイ・ZのTidalと買収交渉―ビヨンセ、カニエ・ウェストがAppleで聞けるようになる?

NEW YORK, NY - MAY 17:  Jay-Z (L) and Memphis Bleek perform during TIDAL X: Jay-Z B-sides in NYC on May 17, 2015 in New York City.  (Photo by Theo Wargo/Getty Images for Live Nation)

「競争して勝てないなら買収してしまえ」という格言もある。 AppleはTidalと音楽ストリーミングの買収について交渉しているという。Tidalのアプリはビヨンセやカニエ・ウェストのようなビッグ・ネームの独占先行配信権を持っている。

Wall Street Journalの記事によると、交渉は始まったばかりで、買収が成立するとは限らないという。しかしAppleは音楽ストリーミングの分野でSpotifyと激しい競争を続けており、Tidalを買収できればApple Musicを大幅に強化することができる。

Appleはドレイクなどで自身の独占先行配信も強くプロモーションしているが、この分野ではTidalが先行している。ラップ・ミュージシャンのJay・ZがTidalを5600万ドルで買収したのは 2015年の3月だった。その後、Tidalは全面的なリニューアルを実行し、トップクラスのアーティスト多数と契約することに成功した。ビッグネームのアーティストの一部はTidalの所有権を共有することになった。Tidalに所属する著名なアーティストには、アリシア・キーズ、カルヴィン・ハリス、アーケイド・ファイア、コールドプレイのクリス・マーティン、ビヨンセ、ダフト・パンク、ジャック・ホワイト、J.コール、ジェイソン・アルディーン、カニエ・ウェスト、デッドマウ5、マドンナ、ニッキー・ミナージュ、リアーナ、アッシャーらが含まれる。

Tidal Exclusive Videos

Tidalはこうしたスターたちを共同所有者に加えるという条件で最新の楽曲を配信する権利を得た。当初こうした取り決めはビジネスとしてうまくいくはずがないと思われていた。しかしこのシステムのおかげでTidalはカニエ・ウェストの新アルバム、Life Of Pabloを数週間にわたって独占的に先行配信できた。またビヨンセのビジュアルな新アルバム、LemonadeをストリーミングできるのはいまだにTidalだけだ〔ジェイ・Zとビヨンセは結婚している〕。

Tidal Mobile

Appleは音楽をフラグシップ製品であるiPhonesの売れ行きも左右するようなモバイルの重要な要素と位置づけている。Tidalの言い値がいかに高かろうと、これだけのビッグネームをストリーミングできるとなればSpotifyに対する大きな強みとなる。

AppleがTidalの買収に成功すれば音楽ファンには便利になる。現在のストリーミングはバルカン諸国のように多数のサービスが並立し、楽曲のカタログは異なるアプリの間で細切れにされている。人気ラッパーのドレイクとカニエ・ウェストを聞きたいなら2つのアプリをインストールしなければならない。しかし一部のビッグネームを除けば2つのアプリはほとんどのミュージシャンが重複している。しかしリスナーはそれぞれに月額10ドルの料金を払わねばならない。Spotifyがレディー・ガガの前マネージャーでテクノロジー分野の投資家でもあるTroy Carterをスカウトしてから独占配信の傾向はますます強化された。

Apple Musicは現在1500万人の有料契約者がいるがSpotifyは3000万人だ(無料も含めた全リスナーは1億人)。 Apple Musicは急成長したが、音楽ストリーミング・サービスなど聞いたこともないような新規ユーザーを獲得するためにはTidalの買収は非常に効果的だ。そうでないとライバルのSpotifyはプレイリストとリスナー別のカスタマイズのしやすさを武器に地歩を固めてしまいかねない。

ただしAppleは現在でもApp StoreとiOSのオーナーであることを利用してSpotifyを妨害していると批判されている。AppleがTidalを所有すれば、リスナーは便利になると同時に選択肢が狭められることになるのも事実だ。しかしApple MusicでTidalのアーティストが聞けるのなら熱心なSpotifyファンの中にもAppleにに乗り換えるリスナーが出てくるだろう。

画像: Theo Wargo/Getty Images

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渦中のTwitter―では買うのは誰だろう?

2016-06-28-getty-twitter-tc-001

Twitterはトラブルの渦中にある。

MicrosoftはLinkedInを買収するという道を選んだ。その巨額さだけからもこの取引は、ソーシャル・ネットワークという大市場に参入するために次の大型買収を行うのはテクノロジー界の巨人のうちの誰で、買収対象はどこになるのかという議論を再燃させた。

ハゲタカがTwitterの頭上を舞い始めたのは1年以上前からだ。しかしTwitterは売却が近いという専門家の推測を全力ではねつけてきた

成長は頭打ちとはいえ、Twitterには広告収入もあるし、貴重なタイム情報を大量に掲載している。Twitterにおけるいちばん価値のある情報はパワーユーザーから来る。政治家、ジャーナリスト、著作家、学者、セレブが作るコンテンツは大量のトラフィックをTwitterにもたらしている。一方、Twitterの訪問者の大半はユーザーではない。Twitterが非ユーザーのビジネス的価値を高めるには、訪問回数、滞在時間を大きく増やす必要がある。

残念ながらさまざまな努力にもかかわらずTwitterの株価のパフォーマンスは絶望的だ。Twitterは全社的なリストラを行ったが、信頼を回復するには至らなかった。この間、いろいろな理由で株式市場を退出するテクノロジー企業の数は参入する企業の数を上回っている。

シリコンバレーではデジャヴの話題だが、SNSの次の大型売却候補はTwitterではないのかと考えざるをえない。ウォールストリートのゴシップ(これまで不気味はほど的中してきた)によれば、Twitterは売却される、それもどうあっても2017年中に売却されるということだ。

「ジャック・ドーシーが今年中にはかばかしい結果を出せないなら、 Twitterは売りに出される。ドーシーが問題を解決したとしても、それだけ売り物としての魅力が増す」とAxiom Capital ManagementのVictor Anthonyは述べている。

そういう事情を念頭に求婚者の顔ぶれを眺めてみよう。

以下の顔ぶれは、ウォールストリートのTwitter専門家、Monness, Crespi, Hardt & Co.のJames CakmakとAxiom Capital ManagementのVictor Anthonyの分析にもとづいて絞りこんだものだ。

Google (AlphabetグループのT?) — 可能性は十分

Pros: GoogleはすでにTwitterを検索に取り込んでいる。ツイートはGoogle検索に現れるし、最近TwitterはGoogleと提携してし広告を売ろうとしている。Google は2回もソーシャルメディアに進出を試み、2回とも失敗している。最近の例はGoogle+だ。Twitter買収はGoogleをソーシャルメディアの本流に戻す力となるだろう。Googleの売り上げはほとんどが広告収入だ。Twitterは極めて大規模なリアルタイム情報を持っており、Googleだけでなく、Microsoftその他もTwitterの全タイムラインであるfirehoseを利用している。GoogleがTwitterを買収すれば、データの流れをさらに強くコントロールできるようになるだろう。特にアクセスを制御する能力はGoogleにとって大きい。

Cons: Googleの巨大なサイズを考えると、何よりも反トラスト法訴訟を警戒する必要がある。Fortuneによれば、そういう可能性は薄いというのだが、連邦政府がTwitter買収をブロックするかもしれない。Googleの存在理由はインターネット上の情報を利用可能な形に整理することであり、ツイートのインデックス化も行わている。ただしGoogleはTwitterのインデックス化を急いでいない。 TwitteもデータをGoogleと共有するという提携の可能性を否定している。

プライベート・ファンド(Twitterキャピタル・グループ?) — あり得る

Pros: 事業を買収して価値を高めるのはプライベート・エクイティーがもっとも得意とする分野だ。Twitterは新たな経営陣を得てさらなるリストラを進め体質を改善することができる。広告収入の成長が再び軌道に乗れば、有利な条件で再上場が可能だろう。そのためには各種の体質改善と同時にTwitterのメンバー数よりもオーディエンスの伸びを確保することが重要になる。

Cons: Twitterはプライベート・ファンド向きの買い物ではないかもしれない。Twitterは構造的に赤字体質であり、ファンドによる買収は営業収入を増大させようとする過剰な圧力を生む可能性があるとAnthonyは指摘している。

Microsoft (SoftTweet?) — あり得る

Pros: MicrosoftはLinkedInの買収でデータの入手に貪欲であることを証明した。もちろんTwitterはリアルタイム情報の世界最大の宝庫だ。GoogleがTwitterを欲しがるはずだという理由のほとんどがMicrosoftにも当てはまる(Microsoftも2011年に独自のソーシャルメディアを試みている)。

Cons: MicrosoftはLinkedInの処理で手一杯のはずだ。またソーシャルメディアに興味があるとはいえ、やはりターゲットはビジネス分野とかんがえられる。

テレコム各社(AT&Tweet?) — あり得る

Pros: テレコムがTwitterを傘下に収めることは広告分野での強力なブースターとなる。Anthonyはテレコムがコンテンツ企業を飲み込んだことは前例があると付け加えた。VerizonがAOLを買収したのはその一例だ [情報開示:AOLは当TechCrunchの親会社]。 VerizonとAT&TはYahooの買収をめぐって競争している。またVerizonは最近、ウェブTVの計画を明らかにした。同時にTwitterはリアルタイムのコンテツ・プラットフォームの性格を強めている。

Cons: 有力テレコム・キャリヤはすでに膨大なユーザー・ベースを持っている。TwitterのユーザーはAT&TやVerizonがターゲットする一般ユーザー層とはやや異なる。

Facebook(Birdbook?) — あり得る

Pros: TwitterはFacebookのポートフォリオと親和性が高い。InstagramとMessengerでも実証されたが、この2つは重なり合わず、それぞれ独自に機能している。Twitterもおそらく同様だろう。

Cons: FacebookはTwitterの魅力的な機能、トレンドのトピックやハッシュタグなどをほとんどすべてコピー済みだ。

Amazon (Amazon Live?) — 可能性は低い

Pros: AmazonはTwitterを自社のメディア配信プラットフォームに組み込むことができる。またAmazonCart in 2014 はeコマースやソーシャルメディアと通販を統合するのに適したツールだ。

Cons: Amazonは小売、ロジスティクス、AWSを本質とする企業だとはっきり自己規定している。他の大きな分野への進出あり得るが、現在のところその徴候を見いだせない。

Apple (Dr. DreのTwitter?) — 可能性は低い

Pros: TwitterはすでにiOS、MacOSに組み込まれている。Twitterを買収すればAppleにはさまざまなビジネス分野が開けると同時に、同社は腐るほどキャッシュを持っている。

Cons: 買収によって本当にAppleの利益が増大するようなプラットフォーム上のつながりがない。私はAppleはTwitterを買収してSiriと一体化しメジャー・アプデートを図ることによってAmazon
Echoの有力な対抗馬に仕立てることができると提案したかもしれない。 残念ながらAppleはその方向を2016年のWWDCでSiriKit APIという形で発表してしまった。2013年にAppleのデータを利用してアプリの推薦プロセスを改善できるはずだと指摘されたことがあった。なるほどAppleはTwitterのアナリティクス・エンジンのTopsyを買収したが、その後閉鎖されている。

News Corp. (@Murdoch?) — 可能性は低い

Pros: MySpaceよりTwitterの方がニュースに特化しているのでNews Corp.にフィットするはずだという議論があった。なにかのイベントを企画するときわれわれはTwitterを頼りにするし、2016年の予備選の最中に何度Twitterが引用されるのを聞いたか数えきれないほどだ。

Cons: News Corp.はソーシャルメディア事業に参入しようとしてMySpaceを買収し、ほどなく手放した過去がある。MySpaceの評価額はNews Corp.が保有している間に94%も失われた。またCakmakは「News Corp.のようなメディアが買収し場合、Twitterのユーザーの大半はオープンさ、自由さが脅かされると考えるだろう」と指摘した。

画像:: Gustav Dejert/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

NASA公認のNASA app、iOS・Android版に続きApple TV版もリリース

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カウチポテト派の宇宙ファンに朗報だ。NASA公式の宇宙コンテンツ満載アプリケーションのApple TV版がリリースされたのだ。

これまでもiOSやAndroidデバイス用のアプリケーションがリリースされていた。ロケット打ち上げやプレスカンファレンスの様子をビデオで見たり、あるいはSpace Station関連の膨大な写真を見ることができるものだ。これがApple TV版となり、スマートフォンをあれこれ操作せずともNASAからのコンテンツを楽しめるようになったのだ。

「最新版のApple TVをお持ちの方なら、私たちの提供する写真、ビデオ、ミッション情報、NASA Televisionなどのコンテンツを、家族みんなで、大画面でお楽しみいただけるようになりました」とNASAのコミュニケーション部門にてアソシエイトアドミニストレーターを務めるDavid Weaverは言っている。これは確かに面白そうだ。

ISSからのライブ映像を流し続けるような番組も提供されるようになるかもしれない。テレビをつけっぱなしにして、リアルタイムで宇宙空間を見つめることができるようになるわけだ。この魅力に対抗できるテレビコンテンツはさほど多くないのではないかと思うが、どうだろうか。

アプリケーションはApple TV向けアプリケーションストアで入手できる。NASAによるこちらの記事にも、各デバイス向けアプリケーションへのリンクが掲載されている。

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(翻訳:Maeda, H

Apple、販売店で子供向けのコード・キャンプを開催

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Appleは今年の夏から、Apple Campのセッションのラインアップを拡張し、子供たちに基本的なコーディングを教えるコースを新設する。8歳から12歳向けの子供たちを対象に、3日間かけて行われるセッションは、Tynkerのソフトウェアを使用して、ブロックベースでコーディングのコンセプトを教える。また、子供たちはSpheroのロボットをプログラムすることもできる。これらのクラスは少人数で開催し、上限は12名ほどだ。今朝から、他のサマーキャンプシリーズと共に登録の受付を開始した

(日本版編集部追記:日本のサマーキャンプページはこちら。)

Appleは何年も前からApple Campを開催してきたが、今回初めて「ゲームのコーディングとロボットのプログラミング」コースを提供する。AppleはHour of Codeのプログラムにも参加しているが、12月の開催予定でキャンプとは別の取り組みだ。

Appleは、より若いユーザーにコーディングを行ってもらえるよう注力している。このコードを学ぶクラスの開催を決めたのもその施策の一環だ。WWDCのイベントで、AppleはSwift PlaygroundsというiPadアプリを発表した。これは子供たちにSwiftを教えるものだ。

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しかし、Swift Playgroundsアプリは12歳以上の、もう少し上の年齢の子供を対象としている。

セッションの内の1日では、子供たちはTynkerの学習ソフトウェアを使って、コードのコンセプトを学ぶ。

Tynker710万ドルを追加調達したばかりで、自社サービスを学校や学習目的のキャンプに普及させたい考えだ。Tynkerはブロックを使ってプログラミングの仕組みを子供たちに教えるビジュアル・インーフェイスを提供している。また、Spheroのロボットをプログラミングするのにも使うことができる。

コードクラスの別日には、子供たちは実際にコマンドを使って、ロボットを動かしたり、光らせたりする方法を学ぶ。

Apple Campは、子供たちにAppleのテクノロジーとソフトウェアに親しんでもらうことを目的に2003年から始まった。Appleは世界中の販売店でセッションを提供しているが、親が子供たちを預けて仕事に行けるという意味での本格的な「サマーキャンプ」ではない。

子供たちは90分間のコースで新しいテクノロジーを学んでいる間、親はクラスが開催されているAppleの販売店で待つ。その間、スタッフは親に子供たちが学んでいる内容を伝えたり、Appleのプロダクトにあるファミリー向け機能の使い方を教えたりする。例えば、子供たちの端末に制限を設けたり、自宅で複数の端末を管理する方法などだ。

Appleは以前からiBooksやiMovieのセッションも提供してきた。これらに関しても今日からサインアップすることができる。iBooksのキャンプでは子供たちはイラストやエフェクトを使って物語を作ることができ、セッションが終わったら親に出来上がった本を見せることができる。今年はiPad ProとPencilを使うクラスも追加される。

iMovieのキャンプでは、子供たちはApple端末を使って撮影と編集を行い、映画を作ることができる。

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Appleは7月の各週にセッションを提供する。セッションを提供している時間はその日によって異なる。7月11日から18日は、iBooksとiMovieのクラスが集中している(「iMovieで物語を動かそう」や「iBooksでインタラクティブブックを楽しもう」といった内容だ)。7月の最終週には、コードのワークショップが開催される。

コースは無料で受けられるが、早いもの順で埋まっていく。クラスは少人数制なので、場所によってはクラスへの申し込みがすぐにいっぱいになってしまうかもしれない。Appleは今年のApple Campでも6万人の子供たちにクラスを提供する。

iBooksとiMovieのセッションは全てのAppleの販売店で開催されるが、コードのクラスはそうではない。アメリカ、イギリス、カナダ、中華圏の販売店でしかこのコースは提供していない。他の国では、各ストアの7月最終週のクラスは別のクラスを提供している。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website

なぜAppleはスマートホームの中枢になろうとしているのか

wwdc

月曜日にAppleは、Homeと呼ばれるアプリが近日中に公開されると発表した。Homeを利用すればユーザーは、HomeKitに対応するスマートホームデバイスをまとめあげ、iPadやiPhone、さらにはApple Watchから各デバイスの操作ができるようになる。

既に公開されているTechCrunchのWWDCライブレポートの通り、Homeアプリによってユーザーは、ファンタジアような、スマートドアベルやスマートロック、サーモスタットや電球、加湿器や、AV機器などのスマートデバイス群の全てを一か所から操作できるようになる。

そしてもちろん、Homeに接続されたデバイスの設定は、Siriを使って微調整が可能だ。

それにしても、なぜAppleはスマートホームの万能リモコン、ないしは中枢になろうとしているのだろうか?

正直に言って、消費者はまだ家電メーカーが願っているほど熱狂的にIoTデバイス・サービスを受け入れてはいない。

1月に発表された、28ヶ国に住む14〜55歳のテック製品の消費者、2万8000人を対象とするAccentureの調査によると、対象者の半数がスマートホームやその他IoTデバイスの安全性に大きな疑問を抱いており、25%が意識的にIoTデバイスの購入や、IoTサービスへの登録を先延ばしにしている。

そして、スウェーデンのGothenburgを拠点とする市場調査会社Berg Insightによれば、スマートホームデバイスが明らかに市場へとなだれ込んでいるにも関わらず、現在ヨーロッパ全世帯のほんの20%、北米でも全世帯の35%でしか、そのようなデバイスは利用されていない。

これまでのところ、ネットに接続し、スマホで操作可能なサーモスタットや、防犯カメラ、AV機器、電球、カメラなどが最も普及しているスマートホームデバイスとして挙げられる。

次に続くのはスマートコールドプレスジューサーか、スマートチャイメーカーか、はたまたスマート歯ブラシか?それとも、スマートパーソナルロボットや、ネット接続されたマットレスカバーといった方向へ向かうのだろうか?勝者と敗者を見極めるのは難しい。

Homeアプリが、エンドユーザーを取り囲むこの空間の中心にあることで、Tim Cook氏とAppleがどんなハードウェアの開発に賭けたとしても、Appleはスマートホーム市場に今後現れるであろう、いかなるトレンドにも基本的に関われることとなる。

そしてHomeが、Appleにとっての最高のユーザーエクスペリエンスにかなうとすれば、エンドユーザーをiOSのエコシステムに惹きつけ、SamsungのSmartThingsや、AmazonのAlexa、そしてGoogleのBrilloやWeaveとの競合の中にあるAppleを支える一因となるだろう。

例え開発者が、Androidや他のプラットフォームに大きな商機を見出したとしても、一定数の消費者がHomeで操作可能なデバイスを欲しがっているとすれば、彼らがiOS向けのソフトウェア設計を学ぶ理由となる。

最後に、HomeによってAppleは、スマートホーム界で何がうまくいって、何がうまくいっていないのかということを、前線で眺めることが出来るかもしれない。というのもHomeは、ユーザーがどのスマートホームデバイスを一番使用・操作しているかや、それがどのように行われているかというのを把握できるようだからだ。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

iOS 10のApple Mapsでは、自動車を停めた場所やそこまでの所要時間を示してくれる

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Appleは未だApple Carの噂について、きちんと言及せずにいる。独自の車を開発するということについて、どれほどの意図を持っているのかはわからない。ただ、iOS 10によってApple Mapsに導入される新機能によって、ドライバーに快適さを提供しようという気持ちはあるようだ。

AppleInsiderが報じているが、新しいApple Mapsでは、車を自宅以外の場所に停めたときに、その場所を自動的に地図上に表示するようになる。

Apple Maps上に停車した車のアイコンが表示され、車のある方向を示したり、その場所まで行くのにかかる時間を表示してくれたりもする。詳細な場所を示すために、停車場所を編集するための機能もついている。

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言うまでもないかもしれないが、停車場所を示すためのアプリケーションは、サードパーティーからいろいろと出てきているものではある。新機能を実装する際に、そうしたサードパーティーの機能を奪うようなことは、しばしば起こることではある。

WWDCのキーノートにおいて、AppleはiOS 10においてApple Mapsに加えられる変更点についてアナウンスしていた。Mapsとのインタフェースをサードパーティーに提供し、たとえば地図をつかって近くのレストランを予約したり、Uberなどのサービスを呼ぶことができるようになる。

Map上から展開するサービスではApple Payも利用できるようになり、自分のいる場所の近辺に存在するサービスを、手間いらずで利用(購入)することができるようになる。またMapsは、利用者のカレンダー情報から次のミーティング場所近辺の食事場所を提案したり、もちろんその場所へのルートを示すといったインテリジェンスも持つようになる。今回明らかになった停車場所通知の機能なども、Mapsへの追加機能のひとつというわけなのだろう。

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(翻訳:Maeda, H

Webに接続するiOSアプリは2017年1月からHTTPSの使用が絶対条件になる、デベロッパーはご注意を

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Worldwide Developers’ Conference(WWDC)のセキュリティプレゼンテーションでAppleは、App Storeのすべてのアプリが、App Transport Securityと呼ばれる重要なセキュリティ機能へ切り替えるべき締切日を、明らかにした。それは、2017年の1月からだ。

App Transport Security(ATS)は、AppleがiOSに導入した機能だ。ATSが有効になっていると、Webサービスに接続するアプリはHTTPでなくHTTPSを使わなければならない。HTTPSは通信を暗号化するので、ユーザーのデータが盗聴などに対し安全になる。

HTTPSの”S”はsecure(安全)の頭文字で、銀行やメールのアカウントにログインするときブラウザー上で目にするだろう。しかしモバイルアプリが行うWeb接続は、セキュリティ関連の情報をユーザーに開示しない場合が多い。その接続がHTTPなのかHTTPSなのか、ユーザーが判別するのも難しい。

ATSは、iOS 9からデフォルトでは有効になっているが、デベロッパーが自分のアプリの中でそれを無効にできる。するとそのアプリは、HTTPでWebに接続する。でも、それができるのも今年の終わりまでだ。技術用語的に言うとATSはTLS v 1.2を必要とし、メディアストリーミングのようなすでに暗号化されているバルクデータを例外とする。

2016年の終わりには、App Storeに提出されるすべてのアプリで、ATSの有効化が必須になる。これまで不安だったデベロッパーも、締め切りが明示されたのでやりやすいだろう。またユーザーは、iPhoneとiPadのすべてのアプリが安全な接続になると知って、安心できるだろう。

デベロッパーにHTTPSを要求することになったAppleは、オンラインのデータを安全にしようとする大きな運動に加わることになる。セキュアなプロトコルはログインページでは一般化しているが、そのほかの接続ではまだHTTPのところが多い。しかしそれも今は、徐々に変わりつつある。Wired誌に、その過程をドキュメントした良い記事がある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Apple、App Storeのレビュー・ガイドラインを改訂。定期購読のルールは明確化されず

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Apple毎年恒例のデベロッパーカンファレンス、WWDCの数あるニュースリリースの一環として、AppleはApp Storeレビュー・ガイドラインを改訂した ― App Storeに申請するアプリが受理されるか却下されるかを事前に判断するために、デベロッパーが利用する文書。Appleの説明によると、ガイドライン内容そのものに変更はなく、「よりわかりやすく」書き、「状況に応じた説明」が加えられたという。残念ながら、定期購読でアプリを収益化する機能の拡大等、新しいApp Storeのルールに関する追加説明は入っていない。

もう一つ注目すべきは、AppleがiOSとMacのApp Storeガイドラインを一本化したことだ。

後者の変更は、Appleがプラットフォームを扱う全体戦略を象徴している。iOS、macOS、tvOS、およびwatchOSが同じ傘の下に統合され、個別の規約文書が必要になるような特異性をなくそうとしている。また、従来のMac AppガイドラインとApp Storeカイドラインを統合することも、規則に多くこ重複があることを考えれば理にかなっている。

改訂された文書で、AppleはMac App Storeアプリ(2.4.5)の専用セクションを設け、アプリがMacとどのように協調して動くか、何をしてよいか、更新、保守が必要なのは何かを説明している。

Screen Shot 2016-06-14 at 11.22.09 AM奇妙なことに、Appleはこの新しいガイドラインの別バージョンを、コミック本形式でも公開しており、その反響は様々だ。

しかし、全体的に見て2つの文書に大きな違いはないというAppleの説明は正しい。規則そのもの ― プライバシー、スパム、ポルノ、その他の有害コンテンツ、暴力、誘拐、メタデータ、支払い、等々に焦点を合わせている ― は同じだ。

定期購読はまだ改訂が必要

ガイドラインには、定期購読を利用するアプリのための、長い専用セクションがあり、注目に値する。

これはAppleがデベロッパーの定期購読で利用できる機能を拡張するという最近のニュースを受けたもので、単なるアプリ内購入や有料ダウンロード以外に、アプリを収益化する一手段として定期購読を使えるようになる。しかしAppleは定期購読の利用方法に関する新ルールを明確に説明する改訂を行っていないため、現在多くのデベロッパーが混乱している。

Appleは、「今秋から適用予定の定期購読の規約変更に合わせて、数週間のうちにこのガイドラインを改訂する予定」とだけ言っている。

言い換えれば、自分たちの定期購読ベースのアプリが受理されるかどうかを判断するためにガイドラインを見ているデベロッパーたちは、まだ待たなくてはならないということだ。

定期購読がApp Storeで使えるようになってからしばらくたつが、利用できる分野は、雑誌、ビジネスアプリ、メディアプル等限られていた。今や人気の高いこのビジネスモデルをより多くのデベロッパーに開放することは、App Storeの売上を促進し、デベロッパーの利益拡大も後押しするかもしれない。

しかしこのニュースは、喜びより、混乱をもって受け止められている。

Appleは、定期購読があらゆるアプリで利用できるようになると言っているが、同社の “What’s News in Subscriptions” ページを見ると、何が許可されるかについて大きな落とし穴が待っている。「全カテゴリーのアプリが対象になるが、このビジネスモデルはどのアプリにでも適しているわけではない」。

例えばデベロッパーは、アプリ保守の資金を集める方法として定期購読を利用できるのかどうか確証がない ― Appleが定期購読に適した事例として提供した、「クラウドストレージや多人数オンラインゲーム(MMOG)のような継続的サービス」では必ずしもないため。もしこれが許されれば、放棄アプリの問題解決に期待がもてる。Appleは、App Storeのアプリが200万本に達したと言ったが、その多くはデベロッパーに時間と金がないために、更新されていない。

Appleは明らかに、ユーザーの利益にならない形で定期購読を使用するアプリがApp Storeに溢れることを望んでおらず、同社の考える正しい方法で定期購読を使わないアプリを受理または拒否する手段を持とうとしている。しかし、デベロッパーの今の混乱は、そもそも定期購読ベースのアプリを作ろうとしないことを意味している。なぜなら、拒否されるかどうかわからないからだ。

願わくば、Appleがこの後「定期購読」セクションの文言をまとめる際に、こうした懸念について考慮してくれることを期待したい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

iOS 10では、iPhoneとiPadでRAW写真を撮れるようになる

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iPhoneを持ち歩く写真愛好家にグッドニュース! iOS 10でRAW形式を使えるようになる。

(”RAW” っていったい何だ? という人へ。これは画像を元のままの形式で保存するファイルタイプのことで、圧縮や前処理などを施さない。利点:多くのデータを扱えるので、後処理で編集の自由度が大きくなる ― プロの写真家がRAWで撮る理由だ。欠点:ファイルは概してかなり巨大になる)

鋭い観察眼を持つ人たちは、昨日のキーノートのスライドが、わずかにRAW画像編集に触れていることに気付いたが、ステージでは言及されなかった。

しかし、今日の午後のWWDCワークショップでその機能は確認され、詳細の一部も公開された。

  • サードパーティーデベロッパーはRAW写真を撮影、保存することができるようになるが、そのためにはアプリへの機能追加が必要 ― iOS 10にアップデートすると直ちに全アプリで使えるようになるわけではない
  • 利用できるのは背面カメラのみ
  • 多くのデジタル一眼と同じく、iOSもRAWとJPEGを同時に処理できる
  • iPhone 6s、6s Plus、SE、および9.7インチiPadで動作するアプリで利用できる
  • RAW写真は、AdobeのDigital Native(DNG)ファイル形式で保存される

残念ながらApple自身のカメラアプリがRAW写真に対応するかどうかについては何も発表されなかった。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook