AppleはWWDCで拡張現実の大きなアップデートを発表した、Googleとの技術競争がおもしろい

Appleは今年のWWDCの冒頭で、同社の拡張現実プラットホームのアップデートを強調し、iOS 12におけるARKit 2を紹介した。それには重要な技術的アップグレードがいくつか含まれている。

ARKitに新たに加わるもののすべてをデモすることはできなかったが、取り上げた重要な新機軸は、顔認識の改良やリアルなレンダリング、3Dオブジェクトの検出、持続的ユーザー体験や共有ユーザー体験などだ(上図)。

マルチプレーヤーはAppleのARの大きなアップデートだ。とくにゲームにとって重要だが、そのほかのカテゴリーにも今後利用していくだろう。

・関連記事: Apple’s AR bet still has a lot to prove(未訳)

Google I/Oでは、Cloud Anchorsという新しい技術を見せられた。それは二人のスマートフォンユーザーがクラウドで見ているものを同期してマルチプレーヤーを実現する。Appleがこれをどうやるか、まだ不明だが、Googleのこの方法ではCloud Anchorsによるマルチプレーヤーが複数のプラットホームを横断するから、AndroidユーザーとiOSユーザーの両方が参加できる。その点が、おもしろい。

AppleはARKitを1年前にリリースした。その開発プラットホームは複数のAppleデバイスの慣性センサー間の関係を合成する技術がベースで、カメラが空間内のそれらの位置を追う。この位置トラッキングによりユーザーはデジタルオブジェクトのまわりを動けるだけでなく、それらのオブジェクトを環境内の物理的なスペースに固定できる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

VRとARは何処へ向かう?

「2016年はVR(仮想現実)の年だという多くの宣言を目にしたものだが、それ以降仮想現実に対するまともな言葉は聞かされていない」と、The Economist誌が酷評したのは昨夏のことである。なにしろ2016年はVR関連のハードウェアとソフトウェアの合計販売額の予想が、51億ドルから36億ドルに減少し、実際には18億ドルという厳しいものになったのだ。いや、まあホリディシーズンが一度不調だったからと言って、そんなに悲観しなくても。2017年になればきっと ――

{0}{1/}{/0}おっとこんな記事が:“Shock Stat: In 2017, VR Headset Shipments For Most Top Brands Went DOWN Compared To 2016.” (衝撃の数字:2017年には多くのトップブランドのヘッドセット出荷が2016年に比べて減少した)。VRヘッドセットの出荷数は急速に増加するだろうと、多くの予想がずっと出されていたのに。最近では業界の動向と共に、煽り記事も出されるようになっている。でもそれは…Oculus Goが発表される前の話じゃないかって?まあ…Goが一番売れたのは、最初の数週間で25万台を売ったときのようだが、それでも同じ月の初めに出た同価格帯のNintendo Switchに比べれば、その数はわずかなものだったし、私がこれを書いている時点では、Amazonの“Video Games > Accessories”ベストセラーリストのトップ20からも遠ざかってしまっている。

とはいえ、これらはひどい数字ではない。ソニーのプレイステーションVRは、約300万台も売れたのだ!…つまり、これはPlayStationの所有者のほぼ4%に相当していることになる。しかし、VRとARは、次のささやかなニッチ(Next Little Niche)ではなく、次の目玉(Next Big Thing)になる筈だったのではなかっただろうか?そしてそれは、直線的にではなく、指数関数的に普及すると考えられていたのではなかっただろうか?

もちろんARは、AppleのARKit、GoogleのARCore、FacebookのAR Studioなどのおかげで誰の手にも届くようになっている。だがあなたは (a) Pokémon GOではなく、(b)家具も関係しないような、有名で成功したARスマートフォンアプリの名前をすぐに挙げることができるだろうか!?

もし私が誰かに向けて非難の指を向けているとするならば、それは自分自身に向けているものだ。私は現時点で、VR/ARがもっと進んでいることを期待しすぎていた。私たちはVRでしかプレイすることのできないヒットゲームに出会ったと思ったし、23ヶ月前にリリースされたPokémon GOが、全く新しいAR世界の先触れだと考えた。やがてそれらがお互いに関係を始め重なり始めるだろうと思ったのだ。長期的には、そう思っておけば良いのかもしれない。だが、短期的には ――

私は今週サンタクララで開催されたAugmented World Expoに参加したのだが、そこで私が理解したことは、業界が実質的に消費者向けAR/VR分野からは(少なくとも今は)手を引いたということだ。誰もが現在AR/VRを仕事の場所に持ち込もうとしている。しかし、複雑な情報をハンズフリーのやり方でアクセスする必要がある仕事が、いったいどれ位あるというのだろうか?VR会議で解決できて、ビデオ会議では解決できない問題はいくつあるのだろう?確かに、それは既に存在しており、その技術は本当に素晴らしいかもしれない。しかし、少なくとも今は、それは「次のささやかなニッチ」の話なのだ。

私は本当に目の覚めるようなものを見た。そのことで、私はつつましいQRコードが複合現実(MR)の極致を実現することができることを確信できるようになったのだ:

とはいえこれはとても素晴らしい工夫だ:「混合現実バックパック」は要するに着用可能なQRコードである。予測:これまで厳しい批判の対象だった(機械に対して以外は目立たないように隠されていた)QRコードが、現実世界とARを結ぶ架け橋の事実上の標準となるだろう。

…しかし、2つの世界の架け橋が用意されても、もし誰もがどちらか片方の世界にしか関心を持たないとしたら、その架け橋はどんな役割を果たすことができるだろう。

「でもゲームがある!」と叫ぶかもしれない。「没入型のストーリーテリングがある!」と。まあ確かに。私もそれについても非常に期待しているのだ…結局のところ私は空き時間はずっと小説家として過ごしているのだから。そしてそれは、現在業界内の明るい話題だ 「ロケーションベースVR」すなわち「VRアーケード」(VR体験機器が設置された遊戯施設)の数は増えていて、それは最近のPunchdrunkSleep No Moreや、Meow WolfHouse of Eternal Return、そしてThe Latitudeといった没入型の劇場の増加と歩調を合わせているように思える。

…しかし、私がこれまでに見たVR/MR没入型ストーリーテリングは皆、格好いいのは最長でも15分程で、誇大宣伝とバズワードがまとわりつき、そして基本的に荒削りなストーリー以上のものを伝えることはできていない。「ストーリーテリングではなくて、ストーリーリビング(物語の中を生きる)なんですよ」と、数ヶ月前に行ったイベントで、熱心なIndustrial Light&Magicの担当者が語ってくれた。もちろんそれはよい言い方だ ―― しかし私がこれまでに見たVRによる「ストーリーリビング」は皆、私が10代の頃に見たDungeons & Dragonsの宣伝よりも遥かに洗練されていないものばかりだった。

もちろん、現在新しいテクノロジーの黎明期にいることは承知している。それはまだ高価で、まだハードウェア集約型である。今でも私たちは、最高の使い方と、人間の物理的な場所とのやりとり、そしてストーリーテリングのための全く新しい文法を探している最中なのだ。しかし、OculusがKickstarterで立ち上げられたのはおよそ6年前であり、私はそれ以来とても多くのVR/AR/MRのデモを見てきた。そしてそのたびに、「このテクノロジーにはとても大きな可能性が秘められている」と帰り道に思うのだ。

しかし、次の目玉(Next Big Thing)になるためには、どこかの時点でその「可能性」を現実のものにし始めなければならないのだ。おそらくMagic Leapがそれをやってくれるだろう(いや冗談を言っているのではない。少なくとも半分は)。しかし、もしそうでなければ、がっかりするような真実は、いくら安価な新しいスタンドアロンハードウェアが手に入ろうと、そしてすべての努力がソフトウェアとデザインとストーリーテリングに注がれようと、私は2年前にいた場所から少しもその実現に近付いていると思えないだろうということだ。誰か私が間違っていると言って欲しい。

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(翻訳:sako)

AR/VRヘッドセットのマスマーケットの到来に備えてQualcommが低コストな専用チップセットを発表

今やスマートフォン用に最適化されたチップセットの上で、大量のプロセスが動いている。かつては、パソコンがあれば携帯電話にそれほど強力な処理能力は要らない、と思われていたのに。さらに最近の5年間では、ヘッドセットのパワーアップ競争が日に日に激しくなってきた。そして今日では、スマートフォンやヘッドセットなどのハードウェアに盛り込める処理能力はほぼ限界に達し、これからはむしろ、コストの低減と製品の特徴や仕様が勝敗を決する、とまで言われるようになってきた。

その新しい時代の先駆けとして今日(米国時間5/29)Qualcommが、スタンドアローンのヘッドセットのための専用チップセットを発表した。そのSnapdragon XR1は、同社としては初めてのARとVR専用のチップセットで、同社はその新しい機種ジャンルを“XR”と総称している。

XR1を搭載したデバイスの上では、たとえば、4K/30fpsのコンテンツをストリーミングできる。発表のステージには、 HTC Vive, Vuzix, Meta, そしてPicoなど、主なヘッドセットメーカーが招待された(上図)。今日実際に発売されるヘッドセットは多くないが、Qualcommは近年中に総出荷台数が1億台を超える、と想定している。

Qualcommの最新機でVR向けの参照設計でもあるSnapdragon 845との詳しい比較は発表されなかったが、しかしおそらくXR1は不要不急の機能をすべて省き、ハードウェアのメーカーが必要とする機能と性能だけを提供するローコスト機だ。

Snapdragon 845は、ヘッドセット上のコンテンツをハイエンドのPCが駆動する高性能なARやVR並にすることをねらっているが、XR1は店頭で大量に売られるローコストデバイスを目指している。XR1は845のように6DoFの自由度をサポートしないが、835のVRプラットホームのような、しっかりした動きをサポートするだろう。

Qualcomm XR設計チームのトップHiren Bhindeにメールでインタビューしたところによると、電力消費と温度上昇に関する同じベンチマークで比較すると、XRが扱えるワークロードは845より小さい。ただし、845がサポートするようなハイエンドのグラフィクスやメモリサイズを必要としないARの顧客もいるから、XR1は彼らにはぴったりだ、という。

今日のスタンドアローンのVRヘッドセットと比較すると、現在のPCをつながない消費者向けARヘッドセットは要求される計算処理能力が、それほど高くなくて、VRがねらっているような高忠実度な世界の再現を目指していない。そんなヘッドセットは簡単なヘッドアップディスプレイとして利用されることが多く、それに音声アシスタントがつく。Qualcomm XR1のパートナーVuzixがデモしたそんなヘッドアップディスプレイは〔その現場での利用目的が〕、Magic LeapやMicrosoftの“混成現実”が追っている、高度な、本物のように自然な環境マッピングを必要としない。

低コストでマスマーケット向けのヘッドセットに適したチップセットを発表したQualcommは、今がその発表の好機と信じており、XR1はAR/VR分野のメーカーたちに、より売りやすいハードウェアを作る能力を与える、と考えている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GoogleがXiaomiとパートナーしてARCoreの技術を中国に持ち込む、水面下の中国市場拡大努力を継続中

Googleが、中国に戻る努力を強化している。今年初めには、同社の拡張現実/仮想現実技術ARCoreを中国のスマートフォンに実装する計画を発表したが、今週はその最初のパートナーがXiaomiに決まった。

最初その技術はXiaomiのMix 2Sに実装され、アプリはXiaomi App Storeから提供されるが、しかしGoogleは長期的には中国本土のパートナーをもっと増やしたいと考えている〔下図のgoo.gl/f6pyCnリンク〕。Googleの以前の発表によると、その方向ですでに決まっているパートナーはHuaweiとSamsungだ。

Googleのメインのサービスは中国でまだブロックされているが、ARCoreのアプリはデバイス上で完全にローカルで動くから、中国政府の検閲の手は届かない。

問題は、ソフトウェア自身よりもその配布だ。中国でGoogle Play Storeの利用は制限されており、サードパーティのAndroidアプリストアは、メジャーなものだけでも各地に計10以上ある。しかしXiaomiやHuaweiなどとパートナーすれば、彼らのアプリストアが使えるほか、アプリをデバイスにプレロードするやり方もある。そしてGoogleは消費者に到達できる。

ARCoreアプリの画面

ARCoreの中国でのやり方は秘かに潜行するタイプだが、それもまた、中国でのプレゼンスを拡大しようとするGoogleの継続的努力の一環だ。それはメディアが騒ぐようなGoogle Play Storeの蘇生ではなく、ほかの方面での努力の積み上げだ。

最近同社はTencentとパートナーして、中国のスタートアップたちに投資していくことになった。それらは、バイオのXtalPi、ライブストリーミングのChushouなどだ。そのほか、北京におけるAIラボも発表した。さらにGoogleは台湾におけるプレゼンスも大きく、とくに目立つのがHTCの部分的買収だ。そして‘ハードウェアのシリコンバレー’と呼ばれる深圳にもオフィスを開いた。

そして9月に上海では、同社としてはアジア初のデモデーを主催する。参加受付は、先週からやっている。

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拡張現実用ディスプレイのメーカーDigiLensが自動車部品大手から$25Mを調達、そのココロは?

拡張現実(augmented reality, AR)はまだ、モバイルのプラットホームが初期的段階にあり、決定的なユースケースを欠いているが、それでも大企業やハードウェアメーカー企業は、消費者用ARヘッドセットというものを市場に定着させるために、さまざまな技術開発に明け暮れている。

そんなスタートアップのひとつが、拡張現実用のディスプレイを作っているDigiLensだ。同社は今日(米国時間5/17)、シリーズCで2500万ドルの資金を調達したことを発表した。その投資家は、自動車部品メーカーの大手、ドイツのContinentalだ。

DigiLensは、導光板ディスプレイ(waveguide displays)というものを作っている。それは前からある技術だが、ARのヘッドセット用には最適、とされている。

VR(virtual reality, 仮想現実)のヘッドセットなら、前からある液晶やOLEDのディスプレイにカメラからパススルーされるフィードを入れて“混成現実”をシミュレートできるが、しかしスマートグラス的(メガネタイプ)なARヘッドセットを醜悪でないデザインで作りたいハードウェアメーカーは、導光板技術に頼らざるをえなかった。それはふつうのバックライト液晶のように裏面に光源を置くのではなく、液晶版の側面から光を入れる〔参考記事〕。ここではその技術的な詳細は省略するが、側面から光を得るとパネルそのものは透明にできることを、お分かりいただけるだろう。つまり、画面に表示される「現実」の向こうに、本物の実在する「現実」を見ることができるのだ。まさに、ARにぴったし!

そしてDigiLensの技術が独特なのは、導光板の反射成分をガラス板に直接、印刷することだ。これにより、競合製品よりもコストを低くできる。

サニーベールのDigiLensは、第一世代のARヘッドセットにぴったりの小さな導光板ディスプレイで大きく報道されたが、ほかのディスプレイメーカーと同様に同社も、車やオートバイのヘルメットの、ヘッドアップディスプレイにもっと至近の機会があることを理解している。Continentalから得た大金により、同社の株式の18%を自動車部品メーカーが持つことになっているのだ。

DigiLensのこれまでの資金調達総額は6000万ドルで、CrunchbaseによるとSonyやFoxconnも投資している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Niantic、ARマップ作成にクラウドソーシングを活用

Nianticが単なるカジュアルゲームとは違う広大なプランを持っていることは明らかだ。Google傘下のスタートアップが2016年に公開したタイトル、ポケモンGOはAR(拡張現実)がメインストリームになる大きなきっかけを作ったとされている。このたび同社はさらに一歩先を目指して、その膨大なユーザー基盤を活用して大規模なARマップを作ろうとしている。

計画が最初に明らかになったのは今日午前のReutersの報道で、Niantic CEO John Hankeとの会話に基づく内容だった。Hankeは、「プレーヤーたちには自分たちの遊びたいゲームボードを作って欲しい」と語り、そうやって世界を作ることは「新しいタイプのソーシャル行動」を育むだろうと付け加えた。

スケジュールは何も決まっていない。また、そのマップがポケモンから来るのか、同社待望の続編であるHarry Potter: Wizards Uniteからなのかも不明だ。しかしはっきりしているのは、Nianticが最近買収したEscher Realityの開発したAR技術を利用して、公園などの公共空間を手がけようとしていることだ。

計画の狙いはサードパーティーが利用できる大規模プラットフォームを作ること。Apple、Googleという主要モバイル企業がARKit、ARCoreというツールを通じてデベロッパーにARアプリ開発を推進していることから、需要が高まることは間違いない。

Nianticを当初から見守ってきたGoogleは、今週のGoogle I/Oでマップ内の歩行ナビゲーションを発表するなどARへの強い意気込みを改めて表明している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Appleが8+8=16Kの超精細VRヘッドセットを開発中か

Appleはかなり前から、拡張現実グラスを開発していると噂されていたが、今日はある記事が、同社は仮想現実でもGoogleやMicrosoftやFacebookと競合しようとしている、と示唆している。

そのCNETの記事によると、AppleはARとVR両用のワイヤレスヘッドセットを2020年に出すつもりらしい。その記事は、T288というプロジェクトのコードネームまで挙げている。そしてCNETの情報筋によると、そのヘッドセットはディスプレイが片目8Kで、専用の“ボックス”にワイヤレスで接続する。

VrvanaのTotemヘッドセット

市場ではこれまで、Appleはユーザーと現実世界との間にライフスタイルにフォーカスしたARを置くことに関心があるので、エンターテインメントにフォーカスしたVRは“スキップする”、という想定が一般的だった。

ぼくも、この記事のAR/VR両用説には懐疑的だ。むしろそこで“AR”と呼ばれているものは、MicrosoftがそのVRヘッドセットで実装した“混成現実”(mixed reality)に近いものではないか。それは、ヘッドセットの中で体験するVRの世界を、まわりの現実の情報でコントロールしたり、より豊かにする技術だ。Appleが昨年買収したVrvanaは、まさにそれをやろうとしていた。Appleが本当にARとVRをその解像度で合体させようとしたら、ARとは思えない相当でっかいデザインになってしまうだろう。

片目で8Kの画像は、microLEDだろう。それは現状ではものすごく高価なものになり、電力消費もすごいだろう。今の8Kのディスプレイを二台並べてテストすることを想像すると、複数のハイエンドのGPUをつないで動かすことになる。記事によれば、これはワイヤレスで、Appleが設計したチップが動く外部システムに接続する。二本の8Kフィードをワイヤレスで送るとなると、それもまたたいへんなチャレンジだが、アイトラッキング(eye-tracking)によるレンダリングだから、そのストリーミングの負荷はそれほど大きくはないかもしれない。

Magic Leapのライトウェア(lightwear)

今から2年先とは遠い話だが、Appleはディスプレイのコストを下げる技術に自信があるのだろう。Bloombergの最近の記事では、Appleは、ある特定タイプのディスプレイの製造工場をひそかに作り、その重要なユースケースがヘッドマウントディスプレイだ、という。レンズがあって、しかも人間の目にとても近いから、画素の高密度が重要な要素になる。

その記事でも、このディスプレイの完成を2020年としている。もちろん、それが変わることもありえるが。

VRは着実に改良が進んでいるようだ。初期のブームの原動力だった誇大な扱いは萎えてしまったが、実力に余裕のある大手のテクノロジー企業は、今もVRをひとつの産業に育てようとしている。FacebookとOculusの取り組みは、ある面ではとても洗練されている(限界はまだとても多いけど)。そしてAppleは、バスに乗り遅れたときの大損害を、今から意識しているようだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ARで“インテリアを試着”——リビングスタイルが3.4億円調達、150万点の3Dデータ活かしたARコマースも

インテリア関連のサービスを展開するリビングスタイルは4月23日、DGインキュベーション、DG Daiwa Venturesが運営するDG Labファンドカカクコムアコード・ベンチャーズから3.4億円を調達したことを明らかにした。

同社は2007年の設立。2016年7月にも三井不動産のCVCとアコード・ベンチャーズから2億円を調達しており、今回はそれに続くラウンドとなる。調達した資金を元に組織体制を強化するほか、調達先であるVCやカカクコムとの連携を進め、インテリアの新しい購買体験の開発にも取り組むという。

リビングスタイルはインテリア商品の3Dデータを活用したサービスを複数展開しているスタートアップだ。

もともと取り組んでいたのは、インテリア業界向けの「インテリア 3Dシミュレーター」。同サービスではPCやタブレットから顧客の部屋の間取りを作成し、販売している商品を実際に配置してシミュレーションができる。

無印良品やFrancfranc、大塚家具など30以上のブランドがすでに導入。店頭での接客やオンラインストアに活用されている。導入時の初期費用と月額の利用料に加え、新商品の3Dモデルを取り込む際に都度料金が発生する仕組みだ。

「家具のデータベースを作りたいという思いから始まった事業。今では150万点を超えるインテリア商品の3Dデータが蓄積されている。前回の資金調達以降はこのデータを活用した個人向けのサービスにも力を入れてきた」(リビングスタイル代表取締役の井上俊宏氏)

それがいわば“インテリアの試着”サービスといえるARアプリ「RoomCo AR」だ。

RoomCo ARは家具を置きたい場所にスマホをかざすだけで、アプリから選んだ商品を空間上に実物サイズで配置できるアプリ。サイズ感を確かめるだけでなく、ほかの家具との色合いや全体のレイアウトを購入前に試せることが特徴だ。

井上氏によると当初は自社データベース上にある商品を対象にスタートしたが、実際にリリースしてみると仏壇や楽器など家具メーカー以外からも反響があったそうだ。

実際に現在RoomCo ARでは「お仏壇のはせがわ」や「ヤマハ」がラインナップに加わり、アプリから配置シミュレーションが可能。もちろん無印良品や大塚家具の商品を含め、ソファやテーブル、カテーン、ベッドなど様々な家具を試すこともできる。

また3Dデータを活用したインテリアコーディネートの情報メディア「RoomCo NAVI」も展開。6畳のリビング、8畳1LDKなど間取りごとにコーディネート事例を紹介し、気に入ったものは購入できるという流れだ。

現在はARアプリやメディアからメーカーのECサイトへ送客する仕組み。特にメディアが育ってきているようで「B向けだけでなくC向けの事業でも収益をあげられる体制を作っいきたい」(井上氏)という。

今後リビングスタイルでは調達先と連携しながらサービスを強化していく方針。DG Labとはシミュレーターの機能拡充やAR関連技術の研究を進める。またカカクコムとは両社が持つ商品データベースとAR技術を活用した「ARコマース」のチャレンジも検討していくという。

「(ARを活用したレイアウトのシミュレーションやコマースに関しては)たとえば家電のように、家具以外の商材も可能性がある。この領域は『価格.com』を一度チェックしてから商品を購入するユーザーも多く、ここと手を組めるのは大きい。両社のデータベースを使って、一緒にARコマースのチャレンジをしていきたい」(井上氏)

ARでリフォーム後をシミュレーション、内装提案アプリ「ゲンチロイド」運営が7000万円を調達

ARを活用したスマホアプリを開発するKAKUCHOは4月17日、ニッセイ・キャピタルおよびベクトルを引受先とした第三者割当増資により約7000万円を調達したことを明らかにした。

KAKUCHOでは2017年10月にも家入一真氏、古川健介氏、須田仁之氏らから資金調達を実施。今回はそれに続くものとなる。同社では今回の資金調達をもとに、さらなる事業拡大に向けてサービス開発と組織体制の強化を図っていくという。

KAKUCHOが展開しているサービスのひとつが、AR技術を内装提案の現場に用いた「ゲンチロイド」だ。同サービスは実空間上にARで壁紙を貼ってシミュレーションすることで、消費者が施工後の部屋の様子をよりイメージしやすくなるというもの。リフォーム業者や壁紙職人、インテリアデザイナーなどが使うプレゼンツールのような位置付けだ。

ゲンチロイドには数千点の壁材・床材が登録されていて、サービス上で発注にも対応。営業担当者が紙のカタログを持ち運ぶ負担や、発注にかかる作業を削減する効果もある。

同社では引き続きゲンチロイドの開発に力を入れていくとともに、AR技術を使用した新しいコンテンツの制作・運用を行い「ユーザーに全く新しい体験を提供することで新しい社会の実現を目指す」としている。

Leap Motionの新しいARヘッドセットのプロトタイプは、高解像度、低コスト、そして少々昆虫眼的

Leap Motionの立ち位置はずっと微妙である。彼らは手の動きをリアルタイムに追跡するコンピュータービジョンに注力し、1億ドル以上の資金を調達したが、そのこと自体は大変上手く行っている。ただ、彼らの仕事は常に説得力のあるデモを生み出して来たものの、8年が経って、会社そのものはまだデモの段階を抜け出せていないように感じる。

本日(4月9日)サンフランシスコを拠点とするスタートアップは、AR/VR世界での野望を広げようと、新しい拡張現実ヘッドセットを発表した。なおこれは直接的な製品化を狙ったものではない。Project North Starは単なるプロトタイプのリファレンスデザインであるが、その設計書をオープンソースとして公開している。実際にヘッドセットを装着すると、まるで巨大な虫のように見えてしまうものの、これはとても興味深いもののようだ。

スタートアップによれば、この低コストヘッドセットは、量産することで100ドル以下の提供が可能になると言うことである。他のARヘッドセットとの比較を行った場合のコスト削減の要因は、光学系の単純さにある。この形で、多くのいかついVRヘッドセットに対して遜色のない映像を生み出すのだ。120ヘルツで動作する2枚の1600×1440のLCDディスプレイが、ユーザーに合わせて100度の視野を提供する。このヘッドセットにはもちろん、必要なハンドトラッキングセンサーも内蔵されている。

おそらくLeap Motionは、自身のハンドトラッキング技術をデモンストレーションするために必要なセンサーを統合した、広い視野のヘッドセットを必要としていたのだが、その要求にぴったりなものが世の中にないことに気が付いて、自ら製作に乗り出したのだろう。

Leap MotionのCTOであるDavid Holzは、ブログ記事の中で「私たちは、これらのデザインが、新しい実験的なARシステムを触発してくれることを望んでいます。すなわちARシステムがどのように見えるべきかという議論から、AR体験はどのように感じるべきかという議論への移行を促したいのです」と書いている。

同社は過去数週間の間に、数多くの非常に興味をそそるビデオをリリースし、拡張現実感のために同社のハンドトラッキング技術をどのように適用していくかの取り組みについて取り上げている。彼らが披露した内容には強い説得力がある。

仮想ウェアラブルを紹介します pic.twitter.com/LPvknKBlnO

Leap Motionは、ずっと私のお気に入りのスタートアップである。なぜなら彼らは揺らぐことのない視線で対象に集中し、結果としてとても素晴らしいものを提供してきたからだ。それにもかかわらず、同社が提供しているものは、開発キットの段階からあまり踏み出すことのない、ハードウェア用のSDKに過ぎない。このことが意味することは、同社が構築するAR機器が他の多くのハードウェアよりも優れているものに見えたとしても、おそらくARヘッドセットマーケットが成熟するには、まだ何年もかかるだろうということだ。

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(翻訳:sako)

MozillaがFirefoxのVR/AR専用バージョンのデモを公開、Web上にまったく新しいメディアが出現か?

インターネットの次の挑戦課題は混成現実(mixed reality)だ、とMozillaは予想している。そこで同社は今日、ヘッドセット専用のブラウザー“Firefox Reality”を披露した。Mozillaはこれまで、A-FrameとかWebVR/WebARといったスタンダードを作ることによってこの動きにとても重要な貢献をしているから、それもとくに意外ではない。

Mozillaがこの、クロスプラットホームでオープンソースなプロジェクトに注力していることは、これまでそれぞれ独自の方法で従来的なWebのコンテンツにアクセスしていたヘッドセットメーカーたちにとって歓迎すべき変化のはずだ。

Firefox Realityはまだ主流的メディアに採用されるほどの完成度ではないが、チームはとりあえず短いデモを公開した(上のビデオ)。

このデモはブラウザー上の仮想現実としてそれほどの説得力はないと思うけど、VRをWebで体験することに伴う大きな問題が反映されている。Webという2Dの世界に、なぜVRを持ち込むのか? わざわざヘッドセットのユーザーのためにコンテンツを3D化することに、どれだけの投資価値があるのか?

結局のところこのようなブラウザーは、本誌TechCrunchのような既存のサイトがそのコンテンツを仮想化しておもしろくするためにあるのではなくて、Webの上にまったく新しいユーザー体験を作りだすためにあるのだ。やや長めの短期としては、それはゲームだろう。しかしFirefoxのブログ記事は分野を特定せず、どこから始めてもいい、と言っている。“これは、エキサイティングな新しいプラットホームでまったく新しい体験を提供していく、私たちの長期的なプランの第一歩だ”、とその記事は言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ARKitネイティブアプリが1300万回以上ダウンロードされた、その半分近くがゲームだ

2017年9月19日にiOS 11がリリースされて以来、AppleのARKitを使用して開発された拡張現実感(AR)アプリケーションたちが、1300万回以上ダウンロードされてきた。これはアプリ情報会社Sensor Towerからの新しいデータによるものだ。それはARアプリのエコシステムを調査したもので、いまやしっかりと根付きつつあるようだ。その調査によれば、アプリの世界における新しい開発に一般に見られるように、ARKitの適用という点でもゲームが牽引力を発揮していることが明らかになった。

最初の6ヶ月間に世界中でダウンロードされたARKitネイティブアプリケーション(ARKitを最初から使って開発されたアプリ)のうち、半分近く(47%)がゲームで、もっとも大きな割合を占めている。

iOS 11がリリースされてから1ヵ月後には、ARKitネイティブアプリは300万ダウンロードを超え、そのうちの35%がゲームだった。そして6ヵ月後、ARKitネイティブアプリのダウンロード数は1300万にのぼり、ゲームの割合は47%に増加した。

もちろん、ゲームはARKitの発表以前でも、拡張現実を普及させるのに役立っていた。PokémonGoの世界的な流行のおかげで、モバイルユーザーたちは、ゲームを強化してくれるARの可能性に親むことができた。そこではスマートフォンカメラのビューファインダーを通してしか見ることのできない現実世界で、動くポケモンを捕まえることができたのだ。

無料で最も多くダウンロードされているのが、仮想ペットシミュレーターのAR Dragon(オーストラリアのPlaySide Studio製)である。有料で最も人気が高いARKitネイティブアプリは、Tasmanic Editionの有料ARメジャーアプリのCamToPlan Proだ。

トップアプリがPokémon Goになっていないのか疑問かもしれないが、Sensor Towerの分析はARKitネイティブアプリケーションに焦点を当てたもので、ここ半年のうちに何らかのAR機能を追加したARKit 互換アプリケーションではないからだ。Pokémon Goは後者のグループに属する。

しかし、Sensor Towerによれば、ARKitネイティブアプリと、ARKitがリリースされた後で新しいAR機能を追加したアプリをすべて合わせると、現在2000以上のARアプリがApp Storeにはあるという。これはAppleが正式にリリースした数字とも一致している。

他の人気のあるARKitネイティブアプリカテゴリには、ユーティリティ(ARメジャーテープ適切な大きさの発送ボックスを見つけるeBayのツール)、エンターテイメント(AR子供本であるMy Very Hungry Caterpillarなど)、ライフスタイルアプリ(家具を買おうとする消費者がアイテムをARを使って部屋の中に置いてみることを助ける沢山のアプリ)、Holoのような写真やビデオアプリ、そして教育用アプリなどがある。

ゲームに加えて、ARKitネイティブのライフスタイルアプリもダウンロード数が大いに増加している。IKEAHouzzWayfairその他のリリースに続いて、インストールされるARアプリの比率は5から11%に倍増している。なお、ユーティリティソフト全体のダウンロードシェアは19%から15%に低下している。

ARKitネイティブのゲームチャートは6ヶ月前とほぼ同じだが、Fruit NinjaとJetpack Joyrideを制作したゲームスタジオHalfbrickがリリースしたShadows Remainなどが登場している。その他の新顔にはAR Smash Tanks!Playground AROrbuなどが含まれるが、これはAppleのプロモーションの恩恵を受けている。

AR Dragonは何ヵ月もの間、無料ゲームチャートのトップに立っているが、The Machinesが有料ダウンロード数ならびに収益(Grossing)でトップを占めている。

ゲーム以外では、子供が親しみやすいARKitアプリが主流だ。無料アプリのナンバーワンはLEGO AR Studioである。その後に、Dr. Panda AR Christmas Tree(3位)、Meow!(4位)、Math Ninja AR(9位)、そしてFollow Me Dragon(10位)が続く。

その他のトップアプリにはIKEA Place(2位)とGIPHY World(5位)などがある。これに対して、有料アプリや、収益アプリのチャートトップは、定規やメジャーといったユーティリティが散らばっている。

Appleは、ARKitの採用を推進する上で大きな役割を果たしてきた。それはステージ上のデモからApp Storeでの特集にも及んでいるが、最近では子供向けのAppleのコード学習アプリケーション、Swift Playgroundsへの統合さえ行われている。

しかし、ARアプリケーション業界はまだ黎明期にあり、ARKit自体が発展するにつれて、より多くの種類のARアプリケーションが出現する余地もある。

1月に開発者にベータ版が公開されたARKit 1.5における興味深いアップグレードの1つは、壁検出のサポートの追加である。この機能によって、ARKitは垂直面を認識し、その面にオブジェクトを配置できるようになった。またこのARKitは、水平プロット、1080pビデオ、コンピュータビジョンベースの画像認識性能が向上している、すなわち今やARKitアプリケーションは壁面のポスターや壁画などの2Dオブジェクトなどを「見る」ことが可能になり、関連するオブジェクトを近くに配置できるようになったということだ。

ARアプリケーションを推進するのは、Appleだけではない。Googleも今年初めに、ARKitへの回答として、ARCoreを発表した。それから数ヶ月を経て、多くのARKitネイティブアプリが、Android版ARCore互換となるように改修を急いでいる。先週Googleは、既にPlayストアには60以上のARCoreアプリがあり、その多くはゲームだと語った。

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(翻訳:sako)

eBayのARツールを使えばその品物の発送にぴったりのサイズのボックスを見つけられる

拡張現実(augmented reality, AR)の実用的な用途は画面にPokémonを出すことだけではない、ということにやっと誰かが気づいたようだ。オークションの大手Ebayが今日(米国時間3/19)導入したAR応用機能は、売り手が自分の商品を発送するのに最適のボックスを見つけるお手伝いをする。同社によると、商品はバックパックでもキッチン用品でも自動車部品でも何でもよい。とにかくUSPS(≒“郵便”)の定額料金でそれを送れるのに最適な箱を早く見つけて、時間を節約してくれる。

Ebayによると、これにより売り手は、いちいち郵便局へ行って正しいサイズの箱を探す必要がなくなり、送料も発送作業の現場で分かる。

この機能は、GoogleのARCoreを使った初期のアプリのひとつで、現在はARCoreに対応しているAndroidデバイスでしか使えない。

ARCoreはAppleのARKitに対抗するGoogleのAR SDKで、今年の2月に一般公開され、今ではその1.0を全世界に1億台あまりあるAndroidデバイスが利用できる。その主な機種は、Pixel, Pixel XL, Pixel 2, Pixel 2 XL, Galaxy S8, S8+, Note8, S7, S7 edge, LGE’s V30, V30+(Android Oのみ), ASUS Zenfone AR, OnePlus 5などだ。

このARを利用した発送機能は、スマートフォンの距離計機能や地図機能を利用して現在地を知り、移動した距離や方向を知ることもできるそうだ。

使い方は、このアプリを開いたら“Selling”をタップし、次いで“Which Box?”をタップ、するとアプリは、品物を反射のない平らな面の上に置け、と指示する。テーブルや床の上でよいだろう。次に、その品物のまわりに仮想ボックスを作って、どの箱が合うかを見つける。緩衝材の必要な品物なら、そのぶんのスペースも考慮する。

品物に仮想のボックスをかぶせたら、その状態で箱の上下や左右を見て、はみ出しがないかチェックできる。

Ebayによると、このAR利用の発送機能は、同社の例年のハックウィークのときに作られ、今年いくつかあったAR応用作品の中で唯一採用された。iOS版も今作っているそうだが、スケジュール等は未定だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

東芝がWindows 10で動く企業向けARヘッドセットを発表、地味だが実用性に配慮

今日(米国時間3/12)Toshibaが、企業向けARヘッドセットdynaEdgeを披露した。その、あまりセクシーとは言えないヘッドセットは、多くの点で平々凡々だが、独特なのは、Windows 10 Professional PCの完全バージョンが付随することだ。

その1899ドルのパッケージを構成するものは、Vuzix製のGoogle Glassふうヘッドアップディスプレイと、それが接続するIntelの第6世代プロセッサーを搭載するバッテリー駆動のWindows 10 PCだ。

ヘッドセットは片目を覆うだけで、ユーザーがそれを視界から外すことも容易にできる。工場などのタスクに向けて最適化されており、たとえばスクリーン上のチェックリストおよび画像と棚の上の現物を対照していく(上図)といった作業に向いている。現場の労働者がそのデザインを気に入ることはないと思うが、安全帽の上からでも着用できるし、邪魔なら簡単に視界から外せるので、他社製品ほど、うっとうしくはない。

インタフェイスもAR向けに最適化されているから、PDFのドキュメントを仕事をしながらページを繰ったり、今見たい必要なビデオをストリーミングさせたり、製品のQRコードをスキャンしたり、などなどのことができる。

ARヘッドセットを企業が生産ラインに持ち込むときの、最大の問題のひとつが、使用者の訓練と、その企業のITのセキュリティとの統合だ。これまでのヘッドセットはその多くが、Windowsの世界に迷い込んだAndroidの孤児だ。そこでToshibaが考えたのは、ヘッドセットもWindows化することによって、それを企業顧客が採用しやすくすることだ。

またToshibaという名前とブランドイメージが、企業顧客には一定の安心感を与える。ほんの数年前に生まれたばかりのスタートアップから買うことを、渋っていた企業でも。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

先端技術企業を立ち上げる際に避けるべきこと、やるべきこと

【編集部注】著者のShahin FarschiLux Capitalのパートナー。

強力なツール、すばらしい才能、そして熱心な投資家からの際限のないドルの流れによって、明日のテクノロジー企業を始めるには、今は素晴らしいタイミングである。好奇心に溢れ野心的な創業者チームたちが、現実の問題を解決するためにそのスキルを注ぎ込んでいる。以下に述べるのは、私たちの未来を明るく照らす、9つのエキサイティングなスタートアップカテゴリの中で、共通する落とし穴を避けながら、堅実な価値を構築する方法についてである。

画像:Bryce Durbin/TechCrunch

拡張そして仮想現実(ARとVR)

仮想現実と拡張現実は、もうすぐ来ると言われ続けてほぼ10年が過ぎている。しかし、新しいVRコンテンツ、ポータル、ハードウェアが目白押しなのにもかかわらず、従来の2Dコンテンツが相変わらず主役の座を占めている。

避けるべきこと:コンシューマーハードウェアを開発してはならない。その通り、仮想現実ヘッドセットは高価で嵩張るものである。一方、拡張現実の忠実度はまだ低いままだ。Magic Leapは、ハードウェアの製造とマーケッティングに必要な膨大な資金を調達するという素晴らしい仕事を成し遂げた。しかし、コンシューマエレクトロニクスの設計、製造、販売、マーケティングのビジネスは、一般にはスタートアップの対象外である。

Sony、Google、Samsung、LG、Lenovo、HTC、そしてAppleのような企業は、そうした機械から利益を得ることができるし、まるで際限がないかのように、資金をそれらの作業に注ぎ込むことができる。その一方で、他のスタートアップたちは、VR/ARコンテンツを消費させる場所になろうとしている。そしてスタートアップたちと同様に、Amazon、Netflix、Apple、Google、そしてFacebookといった大手企業たちも、自身のプラットフォームのためのマーケティングに資金を投入し、それを育てるためにコンテンツに資金を提供している。

やるべきこと:消費者を引きつけて、彼らがお金を払い、時間を捧げてくれるような魅惑的なコンテンツを作り上げることに向けて努力しよう。Atariは、消費者が約800ドル(インフレ調整済み​​)を支払っても良いと思わせるだけの、魅惑的な体験を生み出すことに成功した。そのグラフィックとサウンドはいまではお話にならない位貧弱だが、Atariの初期のタイトルの成功は、イマドキのコンテンツに惨めな思いをさせるほどのものだ。

2Dのコンテンツに化粧を施してよしとするのではなく、ARならびにVRネイティブな体験を生み出すクリエイティブな才能が必要とされているのだ。パン、ズーム、そしてセリフなどで動画と写真が区別されるようなものだ。ゲームセンターや映画館に相当する、VRコンテンツを消費する場所が必要とされているのだ。残念ながら、人々が携帯電話をヘッドセットとして使用したり、家庭内に機器を設置したりすることは、もはや狙うべき戦略ではない。 ARとVRのコンテンツはまだPong時代を迎えてもいないのだ(PongはAtariが最初期に出したシンプルなビデオゲーム)。

画像:Bryce Durbin/TechCrunch

AI

学者や大企業は、AIをPRの材料に使っている。計算コストの低下によって、この何十年も前から存在する技術は実用的なものとなった、そして小切手を読み取り、写真の中から猫を見つけ出すアルゴリズムなどが拡大解釈されて、やがて殺人ロボットが世界を支配するのでは、という恐れにつながっている。

避けるべきこと:最高を目指すAI企業を立ち上げてはならない。投資家たちと才能がこのセクシーなキャッチフレーズに向けて引かれ合った日々は、終わりに近づいている。ユニークな実現技術で新たな数十億ドルベンチャーを始めて成功するよりも、AIが既存の製品やビジネスをより良くできる可能性の方が遥かに高い。

「AI企業」をスタートさせることは、クラウド企業、モバイル企業、インターネット企業を設立することに相当する。Salesforce、Facebook、Amazonの陰には、数千もの失敗したスタートアップがあった。また、自分たちの利便性のために、この技術を活用した多くの既存企業も存在している。失敗したスタートアップたちは、なんとか資金を調達し、誇大広告で人を集めることはできたものの、実際のビジネスを構築するための戦略に欠けていたために、それほど前には進むことができなかったのだ。

やるべきこと:AIを製品の改善や新しい市場へのアクセスのために用いる、多くのツールの1つとして活用する方法を探そう。理想的には、AIを優れた製品を支える秘密の武器として使ったり、特定のカテゴリの顧客にリーチして効率的に獲得するための道具として利用したりすることが望ましい。実際に、マーケットから会社を「AI企業」だとは見て欲しくない筈だ、その代わりに(見えない所でAIが支えている)魅力的な製品で新しい市場を切り拓く企業だとみてもらおう。

ハードウェアアクセラレーションAI

AIチップ企業は白熱している。IntelによるNervanaの4億ドルでの買収と、Nvidiaの株価の急騰が触媒となって、データセンターや、携帯ならびに組込機器上で、ディープニューラルネットを訓練するチップを開発するスタートアップたちが続出した。

避けるべきこと:従来のデジタルチップ設計をAIに向けて最適化しようとしてはならない。チップ会社を作ることは本当に難しい。多くのチップ会社が売上を増やすまでにあまりにも長い時間がかかったことで失敗している。チップ企業たちは複雑な製品を、気紛れで、保守的で、果てしないサポートを要求してくるエレクトロニクス企業に対して売っている。チップ会社が、少量しか購入してくれない顧客のサポートで手一杯になって、潰れてしまうことはありがちだ。チップのスタートアップたちは、より良い経済性を達成するために、新しいテクノロジーを追求して、より多くの資金を調達しなければならなくなり、顧客との間に一大転機でも起きない限りはその動きが繰り返される。

やるべきこと:顧客たちに対して、あなたのチップを使えばできることは何かを尋ねよう。さもなくば、現在のサプライヤー(Intel/QCOM/Nvidia/TIなど)のチップではできないことについて尋ねてみよう。もしパフォーマンス、コスト、サイズなどの改善が10倍に及ばない場合は、キッチンナイフで銃撃戦に臨むようなものだ。どうすれば、あなたの桁違いの改善が、新しいカテゴリーの製品につながる可能性が出てくるのかを考えよう。Broadcom、Qualcomm、InvenSense、Atherosなどの成功したチップ企業は、どれもみな新しい製品カテゴリー(ケーブルモデム、携帯電話、モーションセンシングビデオゲームコントローラ、ラップトップと携帯電話のWi-Fi)を可能にした。あなたのチップはどんな魅力的な製品を可能にするだろうか?

画像:Bryce Durbin/TechCrunch

宇宙技術

インターネットから宇宙に目を向けた起業家Elon Muskは、航空宇宙関係者でなくても奇想天外な会社を作ることができることを世界に証明した。

避けるべきこと:宇宙経済のインフラ整備に焦ってはならない。Mark Twainの言葉として引用されるものに「歴史はそのまま繰り返されることはないが、しばしば韻を踏む」というものがある。投資家たちは、産業革命が進行している最中、鉄道建設のために何十億もの損失を抱えたが、 鉄道輸送に依存した産業たちに莫大な利益をもたらした。また投資家たちはインターネットのインフラを整備する間にも、何十億ドルという金を失ったが、eコマース、ソーシャル、モバイル、そしてSaaSたちがそれを活用して利益を得た。衛星打ち上げ事業、宇宙通信、鉱業、マイクログラビティ実験室などの見通しはそれとは全く違うものになるのだろうか?

やるべきこと:大規模な既存市場および将来の市場に対応するための宇宙を活用したビジネスを構築しよう。SpaceXは、政府および商用衛星事業者の既存のニーズに対応するために、事業を開始した。Planet頻繁に地理空間画像を安価に取得する新しい市場を創出するために、新しいデザインの衛星を開発し運用している。

通信衛星を開発、打上げ、サービス、あるいは提供する計画をまとめる前に、宇宙そのもののことはとりあえず忘れて欲しい。いま事前のコスト(衛星を設計し、製造し、打ち上げるなどのコスト)が必要な総括的な事業を立ち上げていると仮定してみよう。そしてそれにはロングテール型のキャッシュフローが伴っているとする。このキャッシュフローは、その事業が地道なものであろうと奇想天外なものであろうと、他のどのプロジェクトよりも実質的に高い収益(財務用語では、IRR:内部収益率)を達成しなければならない。その収益率は、まだ成功することが証明されていない製品や、新興市場のリスクを補うのに十分なほど高い必要があるのだ

画像:Bryce Durbin/TechCrunch

自動運転車

自動運転車への道のりに横たわる、数々の問題に打ち勝っていく会社を始めたいという誘惑に逆らうのは難しい。ではその問題とは…

避けるべきこと:1点もののソリューションを提供する会社を立ち上げてはならない。およそ50程の大企業が、様々なレベルの技術を追いかけている。コンピュータービジョン用のセンサーから、人間と物との弁別、振舞予測、運転計画、他の車や道路との通信などまで、様々なものがある。一方バックエンドには、開発ツールや地図、そして車を安全に保つためのサイバーソリューションを開発する企業がたくさんある。

残念なことに、自動運転技術はあまりにも初期段階であるため、これらの要素をどのように組み合わせるかということも未定である。私が好きなたとえ話は1960年代の計算機事情だ:そのころIBMはなんでもやっていた。チップや回路基板の製造から、メタル・キャビネットの折り曲げ、そしてマシン上で実行される、プログラミング環境、コンパイラー、およびアプリケーションに至るまで全てを提供したのだ。もしIBM謹製の、スクリーンやキーボード用の掃除用具があっても私は驚かないだろう。

やるべきこと:あなたが売り込もうとしているサプライチェーンの流れを、近くで真剣に観察しよう。もし従来の自動車向けの運転支援機能を提供しようとしているのなら、既存の自動車業界のサプライチェーンの性質を理解しなければならない。なお伝統的にそれはスタートアップにとっては非常に過酷なものである。他のスタートアップたちが討ち死にをしたマーケットで、会社が生き残り繁栄できる程の、ユニークで特別な何かを、あなたの会社は持っているのだろうか?

もしロボットカーの技術を開発しているのなら、多くのスタートアップたちや大企業のR&Dグループによって開発されているシステムに、あなたの技術はどれくらい簡単に適用することができるのだろうか?私の予想:それは簡単ではないだろう。テクノロジーの開発を始めるずっと前に、顧客について知っておかなければならない。各顧客ごとに設計し直さなけれなならないような製品を、追い求めることは避けるべきだ。残念ながらそれは急速に成長しようとするベンチャーの足を引っ張るばかりなのだ。

画像:Bryce Durbin/TechCrunch

マンマシンインタフェース

心で機械を制御したり、機械で心を制御したりすることは、SFの領域に任されてきた。それが最近では、科学者は現代のAIツールを活用して私たちの心の奥底を覗き込み、病気の治療や、機械に対する未来のインターフェイスの開発に応用しようとしている。

避けるべきこと:私たちの心で制御できたり、あるいは心を制御したりする機械(恐ろしい)を作ろうとしてはならない。私たちは信じられないほど洗練された脳-機械インターフェース、すわなち私たちの体、を持って生まれてきた。私たちはおそらく、車輪が発明される前から、話したり、歌ったり、踊ったり、描いたり、書くたり、音楽を作ったり、そして物語を語ることができた筈だ。棒の先の泥で描かれた単純な絵文字は、おそらく洗練された深層学習に裏打ちされた最高級のヘッドセットよりも、より良く感情を伝えることができるだろう。そして、私たちの幅広い視覚、聴覚、嗅覚、そして触覚は、私たちの直感と組み合わさって、私たちの脳に飛び込んでくる超高速道路の機能を果たしている。

やるべきこと:私たちの体に既に備わる、豊かな入出力システムと連携して、忘れられない体験を生み出そう。このアドバイスは聞いたことがあるって?その通り、AR/VRの創業者たちがすべきことと同様のものだ。ジョイスティックはAtariの成功の鍵となったが、ゲームセンターのユーザーに積み上げた硬貨を次々と投入させたり、親たちに800ドル以上(インフレ調整済)の金をAtari 2600に払わせたのはパックマンとPongというゲームそのものだったのだ。

視覚、聴覚、嗅覚と組み合わせ、おそらく個々人の履歴によって訓練された脳のインターフェースは、忘れられない経験をもたらすことができるだろうか?それぞれの個人に合わせて調整されて、他にはない官能的な体験につながるような、刺激の組み合わせを人工ニューラルネットによって生成することは可能だろうか?

画像:Bryce Durbin/TechCrunch

教育

私たちの教育システムは変革の時を迎えている。edXとCourseraが世界最高の教育者たちを、地球上のあらゆる場所に連れて来ているが、そこにはまだ革新の余地がある

避けるべきこと:私たちの古典的な教育モデルの範囲内で構築してはならない。現在使われているシステムは大恐慌直後に発明されたものだ:それが生み出された時代は現在とは社会規範も、キャリアプロフィールも、雇用主も、そして学生からの期待も大きく異なっていた。私の父親の世代では、4年間の教育で生涯のキャリアのための準備を整えられると考えられていた。それに2年から5年間の大学院教育を加えることで、追加の収入とより強い雇用保証が約束されていた。

今日、学部で必要な25万ドルという学費に対して、それに見合った収入につながるという見通しは確実なものではない。伝統的な教育の要素を、電子プラットフォーム上に移植するだけでは、すでに混雑している教育用「製品」の市場に、単に別の選択肢を提供するだけのことだ。

やるべきこと:常に変わり続ける職場のニーズに必要とされるスキルを、常に予想し学生たちに与えることができるようにしよう。テクノロジーは労働のあらゆる側面に急速に浸透しており、ニュースで一般的に叫ばれていることとは異なり、それは労働者たちを置き換えようとはしていない。その代わりにそれぞれの能力を拡大しようとしているのだ(さらに詳しく後述する)。

学生と一緒に進化し、彼らのキャリアを通して寄り添い続ける教育ツールを発明しよう。価値ある生涯教育ツールは、職場の変化するニーズを予測し、自動的にトレーニングを提供する。このコンセプトは、医療従事者たちには新しいものではない。文献を追い続け、常に再認定され続ける必要がある。残念なことに、規制の緩い分野の専門家たちは、訓練を追求する先見性を個々人が持たなければならないが、年齢と共に家族への責任が重くなってくることがそのことを困難にして行くのだ。

さらに、医療以外の分野では知識は効果的に広められていない。AIを使用して、特定の分野のベストプラクティスを特定し、それらを広めることは可能だろうか?未来の教育ツールは、変化する労働に必要とされるスキルセットを予測し、パーソナライズされたトレーニングを提供できるだろうか?

画像:Bryce Durbin/TechCrunch

ブロックチェーン

暗号通貨(仮想通貨)の背後にある不安定性と投機性は、ブロックチェーン技術の力そのものと並んで、多くの起業家たちに、暗号通貨を使ったスタートアップの起業について真剣に考えさせている。

避けるべきこと:投機の勢いに飲み込まれて踊ってはいけない。多くの人が1990年代のIPOバブルを忘れてしまったようだ。その当時のことを振り返ってみれば、何らかの形で「インターネット」とつながりがある「いかなる」企業も、値上がりが期待されるという理由で公開を勧められていたのだ。間違って株式を買ってしまった者たちもいた。彼らの買った株はみるみる急上昇して行った…音楽が止まるまでは。なので、あなたの提供するコインが、ただコインだという理由だけで、適切だと考える投機家たちを食い物にしてはいけない。

やるべきこと:単純な質問をしてみよう:ブロックチェーン技術があなたのビジネスをどのように支えてくれるのか?それを使うことでユニークな製品は提供できるのか?それを使うことで、既存製品の売上は改善するのか?それを使うことで、市場への浸透性が増したり、ネットワーキング効果は高まるのか?

もしコインオファリングをやりたいと思っているのなら、ビジネスの成長に合わせてどのようにあなたの暗号通貨の価値が増えていくのかについての、はっきりとしたシナリオを描くべきだ。ブロックチェーンのどのような性質が、この価値創造の中核となってくれるだろうか?より多くのユーザーが参加し多くの取引が行われることで、どのように通貨の本質的な価値が生まれるのかについての、しっかりとした仮説を立てておこう。

画像:Bryce Durbin/TechCrunch

ロボット

ロボットが仕事を創造するのかそれとも破壊するのかについては、盛んに議論されてきた。パワフルな計算力、アルゴリズム、安価なセンサーとアクチュエーターは、創業者たちに面白い自動化企業を立ち上げるチャンスを与えてきた。このことによってより生産的で競争力のある人間の労働力が生み出される。

避けるべきこと:人間を置き換えようとしてはならない。歴史を通して、発明家たちは人間を模倣する巧妙なガジェットを作り上げてきた。しかし、最も成功したマシンたちは、人間の力を拡大するもので、それらを置き換えるものではなかったのだ。ロボット執事として働く、2足歩行のヒューマノイドを作ろうとしてはいけない。工場の床で、人間のいた場所に立つ仕掛けを作ろうとしてはいけない。受注処理センターの中を走り回り、人間よりも速く箱をピッキングするようなロボットを作ってはいけない。

やるべきこと:人間に力を与えよう。組立ライン技術は工場労働者の生産性をより高めたために、普及することができた。コンベヤーベルトとバーコードは、人間による仕分けや注文の取りまとめをより速くすることができたので、すべての受注処理センターに導入された。

工場や倉庫にはすでに多くの自動化が導入されている。これ以上人間を支援するにはどうすれば良いのだろう?そのロボット支援によって、収益にはどのような影響があるのだろうか?事業者の投資回収率はどのくらいだろうか?その回収された利益は、広く顧客に分配されるのだろうか?あるいは特殊なニーズを持った少数の見込み客に対して限られるのだろうか?

それが、車やiPhoneの組立であろうが、Amazonの受注処理であろうが、部屋の掃除だろうが、皿洗いであろうが、はたまたルームメイキングやグルメ調理であったとしても、尋ねられるべきことは以下の問いだ(1)そのロボットはどのように労働者の人生を良い物にできるのか?、(2)労働者の生産性の定量的な改善率はどのくらいになるか?要するに人間が中心なのだ。

ここでのアドバイスは一貫している:人間を重んじること。素晴らしく多様な人びとを引きつけて、強力な文化で絆を作り上げることで、あなたのスタートアップはわずかなリソースで予想以上の結果を生み出す力を得ることができる。投資家たちはこのような予想以上の業績達成動向を素早く把握し、より多くの人材を引き寄せるための資金を注入し、そのことが更に多くの売上を引き寄せる。こうして好循環が生み出され、あなたのスタートアップは競合相手より1歩先を行き、既存の大企業はバックミラーの中に小さくなって行く。そして新しい市場に力を与える新しい製品を可能にする新技術が創造され、すべての人類がその素晴らしい未来に近づくことになるだろう。

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(翻訳:Sako)

Googleの仮想現実プラットホームARCoreが1.0に達し、13の機種で可利用に、Lensのプレビューも対象を広げる

これまで実験で遊んできたGoogleの拡張現実プラットホームARCoreがいよいよ1.0のリリースとなり、全世界で1億を超えるAndroiddバイスで使えることになった。

新しいPixelスマートフォンを持ってる人は、Star WarsやStranger Thingsの世界を現実世界に重ねるGoogleのARステッカーで遊んだことがあるかもしれない。今日のARCoreのローンチでは、デベロッパーが自分の作品をPlay Storeに置くことができ、プレビューできなかったスマートフォンの持ち主もスマートフォンの拡張現実を初体験できる。

GoogleはすでにSnap, Sony, Wayfare, Porscheなどの企業に声をかけて、ARCoreの本格的なアプリを共に作ろうとしている。

ARができるためには、次の機種のどれかが必要だ: Pixel, Pixel XL, Pixel 2, Pixel 2 XL, Galaxy S8, S8+, Note8, S7, S7 edge, LGEのV30, V30+(Android Oのみ), ASUS Zenfone AR, OnePlusのOnePlus 5。これは、今あるAndroidスマートフォンのごく一部、と言わざるをえないが、Googleの最終的なターゲットはあくまでも、1億のスマートフォンなのだ。

またGoogleによれば、同社は目下“Samsung, Huawei, LGE, Motorola, ASUS, Xiaomi, HMD/Nokia, ZTE, Sony Mobile, Vivo”と共同で、彼らの次の新機種にARCoreを載せようとしている。ということは、Galaxy S9は買ったときからARCoreをサポートしていることになりそうだ。

AppleのARKitとの比較、という話になると、Googleかなり同じようなものをローンチした、と言える。違いといえば、Googleの方がデジタルモデルを投影する面のサイズに柔軟性があり、そしてARCore 1.0は、“環境を正しく理解するのでユーザーは仮想オブジェクトをどんな質感の面にも置ける”そうだ。

ARKitは床やテーブルや壁など、大きな水平/垂直面を前提しているが、ARCoreは何が面であってもよい。そこで、AR作品を手のひらや枕の横などにも置けるだろう。もちろん、壁や床の上でもよい。

ARCoreはプレビューを終えて1.0になるが、コンピュータービジョンツールLensに関してはまだプレビューをやっている。でも、今後はもっと多くのユーザーが使えるようにする、と言っており、まず近日中にAndroidと9より上のiOSのGoogle Photosアプリに導入される。そうすると撮った写真に対していろんな機能がLensの機能を使えるようになり、Google Assistantのライブ機能もSamsung, Huawei, LG, Motorola, Sony, HMD/Nokiaの今後の新機種に載ることになる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

FacebookのARやVRそしてニュースフィードに3Dオブジェクトをポストできる…3Dが第一級メディアに昇格

たとえば上図のようなデジタルの3Dオブジェクトを作って、それをFacebookでシェアしたり、仮想現実の中で遊んだり、実際の世界に拡張現実として挿入できるとしたら、かなりすてきじゃないかな? Facebookは10月に、ニュースフィードに対話的3Dモデルをポストできるようにして、ユーザーがそれを動かしたり回転できるようになったが、今日(米国時間2/20)はそれを一歩も二歩も前進させた。

これからは、Facebookの3Dポストは業界標準のglTF 2.0ファイル形式をサポートするので、オブジェクトの質感や光の方向、オブジェクトのざらざら感やつるつる感などを表現できる。そして新しいGraph APIを使ってデベロッパーは、3Dモデルを作るアプリや、それどころかオブジェクトをニュースフィードで直接シェアできる3Dカメラ、3Dのポストを見せるWebサイトなどを作ったりできる。3Dオブジェクトは、ユーザーがドラッグ&ドロップでフィードに入れられる。またユーザーの3Dポストは、VRの出会いの場であるFacebook Spacesに持ち込める。

[指やマウスで動かせる3Dモデル]

たとえば、あなた独自のデザインでメタリックなチェスのピースを3Dモデルづくりのアプリで作り、ニュースフィードでシェアし、さらにFacebook Spacesに持ち込めば、そこで出会った人とチェスをプレイできるだろう。すでにLEGO, Jurassic World, Clash of Clans, Wayfairなどのブランドが3Dポストの実験をやっているから、ここでプレイしたり、あるいはこの記事の上でもプレイできる。

FacebookのソーシャルVRのクリエイティブ・ディレクターOcean Quigleyは、“3DをFacebookのエコシステムのネイティブな部分(基盤的な部分)にしたいんだ。今そのための基礎工事をしているところだけど、これからはFacebookとユーザーはVRやARの3D世界に自由に行き来できるようになるね”、と語っている。彼によると、ソーシャルネットワークが単純なテキストや写真やビデオなどから没入的なメディア(immersive media)に進化していくのは当然の歩みなのだ。

さて、3Dポストをシェアしたら、今度は背景色とか質感などを自由に選びたいだろう。Quigleyによると、そういったアップロード過程をなるべく簡単にして、高度なスキルのない者でもハイテクなポストを共有できるようにしたい。彼はglTF 2.0を“3DのJPEG”と呼び、GoogleやMicrosoftによるサポートを賞賛する。また別の形式の3Dオブジェクトを持っている人のためには、Facebookはコンバーター(変換ソフト)をGitHub上でオープンソースで提供しているから、ファイル形式を変換してFacebookへのポストも可能だ。

これがうまく行けば、Facebookにとって大きな強みになる。まずそれは、もっとも未来的なシェア方法だから、そのほかのソーシャルネットワークがずっと後方に置き去りにされてしまうだろう。Facebookのプロフィールが“3Dの自撮り”になったり、友だちから集めたオブジェクトでみんなと遊んだりできる。そして、サードパーティなども参加して優れた3Dのアバター制作ソフトを作れば、あなたの写真から作られたあなた自身の仮想バージョンがFacebook上を動き回る。おともだちもびっくり! FacebookがSnapchatのBitmojiアバターの競合製品を作るのも、時間の問題だ。

そして消費者であるFacebookユーザーが、単なる写真よりは拡張現実を試すようになれば、マーケターや広告主にとっても(魅力や説得力の点で)ありがたい。すでにSonyなどは、そんな拡張現実コマースをやり始めている。またWayfairでは、ユーザーが自分の家の写真に、買ってみたい家具の3Dの拡張現実を、‘試着’ならぬ‘試設’できるようにしている。

Facebookはこれまでも、360度写真など新しい形式のコンテンツを積極的に採用してきた。すでに14歳を過ぎたFacebookが、ティーンの心を捉えようとして、ライブのビデオやGIFも導入した。FacebookのプロダクトマネージャーAykud Gönenがこう書いている: “人びとがVRやAR、Facebookのニユースフィードなどで、そのような没入的な体験やオブジェクトをシェアできる、シームレスなデジタル世界を目指したい”。

もちろん現実世界のすべてを拡張現実でカバーするほどの大量の3Dオブジェクトは、Facebookだけで作れるものではない。サードパーティのデベロッパーと一般ユーザーの協力が不可欠だ。Quigley曰く、Facebookの中でオブジェクトを作れるような“3Dエディティングツール”を提供するつもりはない、と。でも外部のクリエイターがそんなものを比較的簡単に作ってインポートできるなら、スマートフォンやヘッドセットや、未来のARグラス(めがね)からのARVRの没入的体験が、とってもすばらしいものになるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

今設計しているものの構造や形が目の前で3Dプリントで分かるプロトタイピングマシンをMITらが開発中

MITとコーネル大学の共同プロジェクトRobotic Modeling Assistant(RoMA)は、最新のさまざまなテクノロジーを組み合わせて、従来よりも良いプロトタイピングマシンを作ろうとしている。

上図のように拡張現実ヘッドセットと二つのコントローラー、そしてCADプログラムを使って、設計者は3Dモデルを作る。するとロボットアームが、自分に装着されている3Dプリンターからプラスチックを射出してスケルトンモデル(骨格モデル)を作っていく。

チームリーダーのHuaishu Pengはこう言う: “RoMAを使うと、現実世界の制約を早めに設計に反映できるから、形の良い、実際に手で触(さわ)れる工作物を設計段階で作れる。既存のオブジェクトから直接、設計を起こすこともできるから、単なる工作物でなく、インシトゥ(in-situ)な作り方もできる”。

Pengがアップロードしたビデオでは、このシステムの3Dプリントはまだかなり粗い。ふつうの3Dプリンターのようにプリントベッドなどかんじんの部品が固定されてなくて、自由に動くロボットアームの先端がプリンターだから、現状では細密な動きが難しそうだ。

でも、デスクトップの3Dプリンターで多く使われているFDM法に比べると、相当速い。だから、今設計中の物をリアルタイムで3Dスケッチしていくことも、究極には可能だろう。もうちょっと細かいコントロールができるようになると、3Doodlerのような3Dプリンティング・ペンが得られるだろう。

そのアームは設計者のアクションにリアルタイムで反応して動く。Pengは書いている、“設計者はいつでも、プラットホームのハンドルにさわってモデルのパーツを回転し、見たい部分を前面に出すことができる。ロボットアームは、ユーザーから離れて待機する。設計者がプリンティングプラットホームから退(しりぞ)くと、ロボットがプラットホームのコントロールを完全に握って、プリンティングのジョブを完了する”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

AR砂遊びなどを楽しめる次世代テーマパーク運営のプレースホルダ、TBSらから6億円を調達

体験型のデジタルテーマパーク「リトルプラネット」を展開するプレースホルダは2月15日、TBS、インキュベイトファンド、みずほキャピタルを引受先とする第三者割当増資により、総額約6億円を調達したことを明らかにした。

リードインドベスターを務めたTBSは今回の出資によりプレースホルダ代表取締役の後藤貴史に次ぐ持分を保有し、プレースホルダは関連会社になるという。

リトルプラネットは「アソビがマナビに変わる」をテーマにした体験型のデジタルテーマパークだ。AR・VRやセンシング技術など最新のテクノロジーを取り入れて、子どもだけでなく大人でも楽しめる空間を提供している。

たとえば「SAND PARTY!」は砂場と映像を組み合わせた、“AR砂遊び”アトラクション。砂場の形状に応じて様々な演出が発生するほか、ARガジェットを使って宝箱を開けたり、見えない生き物を虫眼鏡でみるといった未来感のある体験を届ける。

ほかにも実際にはインクの出ないスプレーを使って壁やVR空間でラクガキができる「SPRAY PAINTING」や、リアル空間にデジタル積み木が融合するAR積み木「Little Builders」、ブロックを操作してキャラクターを目的地に導く過程でプログラミング脳を養える「WORD ADVENTURE」など、見ているだけでワクワクするアトラクションが並ぶ。

現在は東京都立川市にあるららぽーと立川立飛にて期間限定(2018年2月25日まで)でテーマパークを運営しているほか、7月20日からはハワイのワイキキ水族館でも展開する予定だ。

今後はパーク数の拡大のほか、TBSの持つエンターテインメントアセットを活用した新しいコンテンツ開発などにも取り組む方針。同社では「リトルプラネットを起点として、子どものやる気に火をつけ、創造力を駆使して新たな価値を作るきっかけを与えていけるエデュテインメント領域のリーディングカンパニーを目指します」としている。

なおプレースホルダは2016年9月の創業。代表取締役の後藤貴史氏はポケラボの創業者でもある、連続起業家だ。

Magic LeapがTurner SportsならびにNBAと提携し、試合をアプリにストリーミングで配信する

Magic LeapNational Basketball Association(NBA)はTurner Sportsと提携して、そのプラットフォーム上での試合の生中継を、Magic Leap Oneの”Creator Edition”に提供されるアプリを使って視聴できるようにする。

カリフォルニア州ハンティントンビーチで開催されたCode Mediaカンファレンスで発表されたこのパートナーシップは、非常に漠然として、非常に曖昧な、Magic Leapの(少なくとも私が聞いたことがあるものの中では)初めてのユースケースだ。

その体験はほぼバーチャルリアリティのように聞こえる。ファンたちは試合のコート脇にいるかのような体験を得ることができるのだ。

「Magic Leapと手を組む前の私たちの目標は、コート脇の体験を再現することでした」と語るのはNBAコミッショナーのAdam Silverである。Magic Leapを使うことで、より異なる体験を味わう機会が増える。

「普通のテレビで楽しめる要素は全て提供した上で、それが何倍にも膨らみます」と語るのはMagic LeapのCEOであるRony Abovitzだ。

Silverは、3社のパートナーシップを、人びとがTNT(テレビネットワーク)の上で観ている試合を、Magic Leapのクオリティで見せる方法だ、と説明した。

AbovitzはMagic Leapを、それなりに高価なプレミアムコンピューターと表現している。「必ずしも、すべての人がすぐに必要とするものではないのです」とAbovitzは語る。

謎は残されたままだ。SilverとAbovitzはこの技術を説明するために「ともかく私たちを信じて欲しい」作戦を採用している。2人は舞台上にMagic Leapを持参しなかったが、Shaquille O’Nealが技術を称賛するビデオは上映した。

「4つ、6つ、8つのスクリーンを呼び出すことができると想像してみて下さい。統計情報やデータのすべてが表示されています。素晴らしい瞬間や、うなりをあげてバックボードに当たるダンクシュートなどを、すぐに、間近で見ることができるのです」とAbovitzは語る。

O’NealはMagic Leapのレンズを通じて、世界を眺めた最初のバスケットボールのスター選手ではない。昨年Andre Iguodalaは、同社の技術の一部をうっかり漏らしている

私の同僚であるLucas Matneyは、Magic Leapヘッドセットについての説明を、最初に公開されたときに書いている。

ヘッドセットのデザインは、特許やリークによって以前から伝えられきたものに、かなり似ているが、ヘッドセットの前面のゴツさは少々驚きだ。しかしフレームのサイズは、Magic Leapがヘッドセットの視野をどの程度広げることができたのだろうか、という疑問を生じさせる。同社は”Digital Lightfield”(デジタル光照射野)テクノロジーを使用しているとは語っているものの、それが実際に何を意味しているのかを私たちは知らないし、真に光照射野テクノロジーを利用しているのか、それともそれを単純に模倣しているだけなのかということについても分かっていない。スタートアップは、コントローラ以外の入力として、ヘッドセットから、音声、ジェスチャ、頭部のポーズ、および視線追跡を取り込むと説明している。

Rolling Stoneとのインタビューで同社は、ユーザーは処方レンズを購入することができ、ヘッドセット自体は2つのサイズで提供されると述べている。

ソフトウェア側では、Magic Leapはプラットフォームの能力を強調している。2018年初頭にはCreator Portalが登場する予定で、開発者たちにはより多くの文書、ツール、リソースなどが提供される筈だ。

同社がコンシューマー向けリリースで目指していることはまだ不明な点が多いが、このデザインはMagic Leapが達成できると考えていることを基にしているということは間違いない。もちろん「製品は継続的に進化しており、出荷時には異なるものになる可能性があります」というアナウンスにも注意しておこう。

Magic Leapを見て、実際の試合に対して競争力のある経験を提供できると考えるNBAのオーナーもいると思うが、SilverはNBAチームの3人のオーナーたちが実際にMagic Leapへ投資を行っていることも明かした。

この話は継続している。可能な限り更新していく予定だ。

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(翻訳:sako)