ジョンズ・ホプキンス大学が新型コロナの検査状況がわかる新しいサイトを公開

米国における新型コロナウイルス(COVID-19)の検査状況を理解することは容易ではない。政府や公共、民間の医療機関などの異質な組織が関わっているためだ。新型コロナの追跡と基本情報源の収集にすばらしい成果を上げているジョンズ・ホプキンス大学が「COVID-19 Testing Insights Initiative」という新たなハブを立ち上げ、利用できる検査の種類や米国内でどのように実施されているかどんな規模で行われているかを詳しく紹介している。

新しいハブは、現在新型コロナをどうやって診断しているのか、2種類のテスト(分子生物学的と血清学的)はどう違うのか、検査を受ける際の支払いや該当する症状、暴露のリスクなど、よく聞かれる質問への答えを用意している。

特に重要なのは、検査実施回数を確認された感染者数、死者数と比較したグラフを州別に提供していることだ。一週間の検査陽性率の変化もすべての州について報告されいて、陽性者数の増減を週単位で見ることができる。

ジョンズ・ホプキンス大学は、データは必ずしも一貫していない、それはさまざまな公開情報を元にしているからであり、州のデータ自体も一貫していないからであると注意している。一貫性に欠けるデータから生じる不規則性についてはできる限りのことをしているが、データの事実を曲げることはしたくない、と同大学は言っている。

何回検査が実施されたか、どこで、誰が検査され、何人陽性だったかに関する全体像は多くの混乱と議論を生んでいる。ホワイトハウスが提供する数字は、州が報告する数字とことごとく不一致があり、検査総数については特にそうだ。

ジョンズ・ホプキンスの新しいハブは、検査の現状を州毎に見るために最良の情報源であり、新たな情報が入り次第更新される。検査能力の拡大は、あらゆる有効な新型コロナ対策にとって決め手の一つであり、われわれが適切に行動しているかどうかを示す通信簿の役割を果たすだろう。

画像クレジット:USC / L.A. County Department of Public Health

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

駿台予備校が1学期の対面授業を全面中止に、全生徒にatama+のAIオンライン授業をリモート提供へ

新型コロナウイルス蔓延による外出自粛要請の真っ只中でも、子供が学べる環境は日々どんどん進化している。子供の就学後としては、多くの家庭が体験したことのない夏休みより長期の休み。将来のために子供に何を学ばせるのか、いま重要な時期かもしれない。

首都圏を拠点に中学・高校生向けの学習塾を全国展開している駿台予備校(学校法人駿河台学園)は4月30日、1学期(7月11日まで)の同校校舎での対面授業をすべて取りやめることを発表した。新型コロナウイルス感染拡大の⻑期化を見越した決断だ。

もちろん同予備校は、新型コロナウイルス禍でも生徒の学習の機会をきっちり確保する。対面授業の代替として大型連休明けの5月7日から、atama plusが開発したAI学習システム「atama+」のオンライン版「atama+ Web版」を全講師と全生徒に提供し、1学期の期間中は在宅での授業を続行するのだ。なおatama+ Web版で学べるのは、英語、数学、物理、化学の4教科となる。

atama+ Web版は、新型コロナウイルス蔓延による政府や自治体の外出自粛要請を受けて、atama plusが急遽開発に着手し、2月25日にリリースしたインターネット版のatama+。従来は、学習塾内の専用タブレットでしか使えなかったatama+を、生徒の自宅にあるPCやスマートフォン、タブレット端末などで利用可能にしたほか、講師が利用するコーチングアプリも校舎外で使えるようにした。4月24日時点ではatama+を導入する全国の 塾・予備校のおよそ7割にあたる1300教室以上で、atama+Web版を使ったオンライン授業が実施されている。

実は駿台予備校は2月28日、2020年4月からこれまでの集団授業をすべて廃止し、全校舎にatama+を全面導入することを発表していた。当初は、生徒を教室に集めて生徒各自に配布したタブレット端末をベースに授業を進め、講師がタブレット上での各生徒の学習の進捗度合いを確認しながら個別指導するという講義スタイルとなるはずだった。

atama+のAI教材は、各生徒の学習理解度をAIが瞬時に判定し、学習や知識が不足している分野につながる基礎的な問題を個別に自動生成することで、生徒のつまずきを解消してくれるのが特徴だ。

具体的には、数学の正弦定理が苦手な生徒の場合、正弦定理の問題を片っ端から問いて身体で覚えるのではなく、平方根や三角形の内角などの基礎的な要素を理解させることに重点を置く。生徒の苦手分野を特定するためにさまざまな角度からatama+が出題し、その生徒が何を理解していないのかを把握する。そして、その苦手分野を補う5分程度の短い動画教材や例題などを組み合わせたカリキュラムを自動で生成するという仕組みだ。

講師側はコーチ専用アプリ「atama+ COACH」から全生徒の学習状態を一元把握できる。具体的には各生徒が、いま解いている問題、もうすぐ解き終わる問題、解答に時間がかかってる問題などがわかり、各生徒の進捗に応じたきめ細かい学習指導が行えるわけだ。

なお、atama+ Web版での講師から生徒への個別指導には電話を利用する。

ちなみにatama plusが調査したオンライン授業における生徒の学習動向を見ると、通常の対面授業とほぼ変わらないか、一部はオンライン授業のほうが良好な進捗を見せているケースもあった。同社によると、生徒のモチベーションは講師のサポートがある限り、維持される傾向が高いとのこと。またモチベーションの高い生徒は、授業外もatama plusで自主学習しているそうだ。

受講者数については、オンライン化へ移行で塾を辞めるという状況は発生しておらず、全国休校要請前と比較して1日あたりの利用ユーザー数はむしろ約10倍に増えているそうだ。

atama plusは、2017年4月に設立されたスタートアップ。代表取締役を務める稲田大輔氏が、大学時代の友人だった中下真氏(同社取締役)と川原尊徳氏(同社取締役)を誘って起業したEdTech企業だ。稲田氏は東京大学工学部卒業・東京大学大学院情報理工学系研究科修了後に三井物産に入社。社内で教育関連の事業を立ち上げたあと、ブラジルでベネッセとの共同事業を進め、ベネッセ・ブラジルの執行役員や海外EdTech投資責任者などを歴任したあと、atama plusの創業に至った。

稲田氏はブラジルの教育の現場を目の当たりにし、テクノロジーの活用において日本が大幅に遅れていることを痛感。日本では、義務教育や高校で学ぶ科目や学習内容に変化はあるものの「学校での授業形態は150年ぐらい前からほとんど変わっておらず、教室の前に立つ教師の話と、黒板に書かれた情報を基にクラス全体で学習を進めていくというスタイルが長らく続いている」ことを問題視していた。

atama plusはこういった旧態依然の学びの環境を学習塾と協力して進化・効率化させ、余った時間を「社会でいきる力」の習得に当てるというミッションを掲げ事業を運営している。

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新型コロナウイルス 関連アップデート

SpotifyのQ1売上高は約2140億円、月間アクティブユーザー数は31%増

新型コロナウイルス(COVID-19)は経済を停滞させているが、デジタル音楽への影響は最小限に抑えられていることが世界最大の音楽ストリーミング会社によって証明された。Spotify(スポティファイ)は29日、第1四半期の決算を発表し、それによると売上高は18億4800万ユーロ(約2140億円)、純利益は100万ドル(約1億円)だった。月間アクティブユーザーは2億8600万人、有料(プレミアム)サービスユーザーは1億3000万人で、広告入りサービスユーザーは1億6300万人だった。広告入りサービスユーザーの方が伸びはわずかに大きく成長率は32%で、これに対し有料サービスは31%だった、とSpotifyは話した。

Spotifyの決算は、売上高とEPS(1株あたり利益)の両方でアナリストの予想を上回った。アナリストの売上高の予想は平均18億6000万ドル(約1980億円)で、EPSは0.49ドル(約52円)の損失を予想していた。しかし実際のEPSは希薄化後で0.20ドル(約21円)の損失、希薄化前で0ドルだった。

これらの数字は音楽産業から聞こえていたポジティブなサインを強調している。人々が家にこもってエンターテイメントを模索するにつれ、ビデオをも含むストリーミングメディアサービスでかなりの利用増がみられた。少なくともUniversal Music Groupが今月発表した決算でも新型コロナパンデミックの影響はほとんど見られなかった。

「第1四半期のCOVID-19をめぐる世界的な不確実性にもかかわらず、我々の事業はあらゆる指標で予想通り、または予想を超えた」と同社は株主に説明している。「第2四半期、並びに今年残りに関して、主要なパフォーマンス指標の見通しはほとんどは変わらない。ただし売上は広告収入の落ち込みや為替レートの大幅な変動の影響を受ける」

言い換えると、全体的な数字は安定が見込まれる一方で、特定のマーケットやプロダクトエリアで減少がなかったわけではない、ということだ。

たとえば、Spotifyがこれまで強かったイタリアやスペインはCOVID-19の感染や経済への影響が最も深刻なマーケットで、その結果、Spotifyによるとこの2つのマーケットのデーリーアクティブユーザー数と消費は激減した。そしてイタリアとスペインで新規感染患者数が落ち着くのと同時にデーリーアクティブユーザー数と消費はいま復活し始めている。

視聴パターンもまた変化している、とSpotifyは指摘した。「今や毎日が週末のようだ」と述べた(何を言わんとするか想像がつく)。

車やウェアラブル、ウェブプラットフォームでの使用は落ち込んだが、テレビとゲームコンソールでの使用は1年前に比べ50%以上増加した。米国におけるゲームコンソールを介しての広告入りサービスの月間アクティブユーザー数は消費という点ではトップ2位か3位のプラットフォームとなり、コネクテッドデバイスの使用は世界中の広告入りサービスユーザーの間で40%超アップした。

料理や毎日の雑用、家族の時間、家でのリラックス時の視聴時間は、過去数週間で2桁増となった。「オーディオはまた、多くの人がこの先例のない環境で感じているストレスや不安をコントロールするのに、大きな役割を果たしてきた」と使用方法に関する説明で述べた。

サブスクの数については、無料ユーザー数が有料ユーザー数を引き続き上回っていて、有料へのアップセルのための跳躍台になっている。これは現況ではより強固なモデルのようだ。

「過去数カ月で、我々はフリーミアムモデルに対する確信をさらに強めた」と同社は述べた。「言及したように、ユーザー数は大きく伸びている。経験から言うと、プレミアムユーザーの60%以上が広告入りサービスのユーザーとして利用を始める。なので、間口部分での継続したユーザー増加は我々のエコシステムにとってかなり健全なものだ。また利用をやめたユーザーのおおよそ70%が45日以内にSpotifyに戻ってくる。ここにはプレミアムサービス、広告入りサービスの両方が含まれる。我々の切なる願いは、人々の暮らしに“健全さ”が一刻も早く戻ることだが、我々のモデルがこの嵐を耐えるだけでなく、乗り越えてさらに強くなるものだと確信している」

注記:同社の自前のコンテンツ制作へのシフトは実を結んだようだ。ポッドキャスト事業でかなりの成長がみられた。

粗利益率は25.5%で、「我々の予想を上回りガイダンスレンジの最大値となった」と同社は指摘した。その理由は「商品構成のコアなロイヤルティ要素が単発割引によって相殺されたから」だ。これは目下プロダクションが停滞しているために影響を受ける。

Spotifyは今月初めに、より多くのマーケットをカバーするWarner Music Groupとの新たなグローバルライセンス提携を発表した。ただしこれはロイヤルティー料金の変更が行われるのではなく、Spotifyにさらに多くのマーケットで幅広い音楽を、そしておそらく他のIPへのアクセスを提供する。

「我々は結果に満足している。前述した通り、新たな提携が音楽経済に著しく影響するとは考えていない」と書いている。「長期にわたって音楽産業を成長させるために、Warnerと協業することを楽しみにしている」

Spotifyは過去7週間、完全にリモートワークを行なっている。他の多くのテック企業と違って、Spotifyはこれまでのところ従業員を全く解雇していない。しかし、2020年の残りは新規採用を減らし、掲げていた数字の30%減となる、と記している。

画像クレジット: Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

アップルとグーグルが新型コロナ感染警告向け通知APIのベータ版をリリース

新型コロナウイルス(COVID-19)の流行の抑制に取り組んでいるApple(アップル)とGoogle(グーグル)は共同で、感染者との接触をモニタするアプリを開発している。両社が感染追跡APIと呼んでいた感染リスク通知APIの最初のバージョンがリリースされた。これはデベロッパー向けAPIのシード版であり、フィードバックを得るのが主たる目的だという。公衆衛生機関と契約して感染者との接触を追跡しリスクがある人々にこれを通知するアプリを開発するデベロッパーが対象だ。

先週、アップルのCEOであるTim Cook(ティム・クック)氏はEU委員会のThierry Breton(ティエリー・ブルトン)氏に「APIはまもなくリリースされる」と述べている。これが事実リリースされたわけだ。ただし、現在利用できるのは「世界中の公衆衛生当局の依頼を受けてアプリを開発しているデベロッパー」だと両社は述べている。

シード版という意味は、5月中旬に一般に公開されるAPIに先駆け、デベロッパーから利用上の問題点などのフィードバックを得ることを目的としたテストだという。正式に公開されれば、デベロッパーはAPIを利用したアプリを開発してiOSとGoogleのストアから公開できる。

両社は「今週の金曜にAPIのリリースに関する詳細を発表する」と述べた。ここでサンプルコードに加えて実際にどのように作動するのかがが明らかにされるようだ。両社は一般公開された時点でマニュアルなどのドキュメンテーションのアップデート版も提供する。またテスト期間中、アクセスできるデベロッパーを随時追加する。ただし両社はAPIへのアクセスを公衆衛生当局のために活動するデベロッパーに限定している。

両社はデベロッパー向けサイトでスペックの詳細を記述した文書を公開しており、機能の改良についてのアップデートもすで行われている。先週の電話記者会見でも述べられていたが、ユーザーのプライバシー保護と利用の容易さには特に重点が置かれ、デベロッパーがこれをアプリ内で実装する方法に特に努力が払われた。

最新版では、公衆衛生当局がそれぞれの実情に基づいて独自の基準を作成しユーザーの感染リスクを判定できる機能が追加された。変数には新型コロナウイルス感染確認者と接触した距離や時間の長さなどが含まれる。デベロッパーはどのレベルのリスクがあった場合にユーザーに警告を通知するか容易にカスタマイズすることができる。

ベータアップデートでは、下のスクリーンショットにあるように、ユーザーが個々のアプリの新型コロナウイルスの感染警告の通知の有効、無効を簡単にトグルできる機能が追加されている。

両社は4月10日にAPIと、最終的には、OSレベルに感染リスク追跡機能を組み込むアプリを共同開発していることを発表した。APIの一般公開は5月中旬、その後数カ月の間にOSレベルでへの統合を行う予定だ。 このテクノロジーはプライバシー保護に留意してデザインされている。特定個人が識別されることがないよう、ランダムに生成したユーザーIDが割り当てられ、2週間で破棄されて新しいIDが付与されるという。

画像:Bryce Durbin/TechCrunch
新型コロナウイルス 関連アップデート
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(翻訳:滑川海彦@Facebook

フォードが自動運転車両によるサービス開始を2022年に延期、新型コロナの影響で

Ford(フォード)は4月28日、自動運転車両によるサービス開始を2022年に延期すると明らかにした。新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックを受けてGTM(Go-To-Market)戦略を見直した結果だ。

計画の後ろ倒しは、4月28日の市場がクローズした後に発表された同社の四半期決算の中で明らかにされた。第1四半期決算は20億ドル(約2130億円)の赤字で、前年同期は11億ドル(約1170億円)の黒字だった。新型コロナウイルスの事業への影響はまだ続いており、第2四半期は赤字幅が大きくなると同社は予想している。

フォードは、米国で自動運転車両のパイロットを立ち上げた他の企業と少し異なる。同社は2021年の商業展開前に統合される2つのプロジェクトを並行して進めてきた。自動運転ビジネスモデルがどうなるかをテストして追求する一方で、それとは別に自動運転車両テクノロジーを開発していた。

同社が2017年に10億ドル(約1070億円)を出資したピッツバーグ拠点のArgo AIは、フォードの自動運転車両向けにバーチャル・ドライバー・システムと高解像度マップの開発を手掛けている。フォードはWalmart(ウォルマート)やDomino’s(ドミノ)、Postmates(ポストメイト)、その他いくつかのローカル事業会社などのパートナーとのパイロットプログラムを通じて、GTM戦略をテストしてきた。

フォードは4月28日、新型コロナウイルスが顧客の行動にもたらすであろう長期的な影響を精査する必要があると述べた。自動運転車両計画に関する同社の声明文は以下の通りだ。

現在の事業環境、そして新型コロナウイルスによる顧客の行動への長期的な影響を精査する必要性を考慮し、フォードは自動運転サービスの開始を2022年にシフトさせることを決めた。顧客の行動を理解することは新たなモビリティサービスを信頼のもとに構築し、人々の暮らしをより簡単なものにするために重要な部分だ。

顧客の行動の変化を研究するのに時間を割くことで、顧客の新たな需要に応じるためにGTM戦略を精査したり、変更したりすることができる。精査の一環として、我々が構築している顧客エクスペリエンスが人々に、我々の車両の中で自分自身や荷物が安全で守られているという安心感を提供しているかどうかも確認したい。

新型コロナウイルスはすでに消費者の行動に影響を及ぼしている。最初に新型コロナウイルスが発生した中国において、フォードはオンライン販売を導入した。CEOのJim Hackett (ジム・ハケット)氏は、今や中国における販売の3分の1がオンラインでのものだと語った。

同社はまた、特定のプロダクトに対する需要も変化すると予想している。「このパンデミックは今後数年にわたって顧客の暮らしや仕事に影響を及ぼすと考えている。今後の生活で重要なものとしてタッチゼロ(セルフサービス)があるが、特に商品の配達やマイクロモビリティの分野で自動走行導入への関心に拍車がかかるだろう」と最高執行責任者のJim Farley(ジム・ファーレイ)氏は決算発表時に語った。

決算発表の一環で公開したスライドで、フォードは「AlgoへのVWの中間投資は予定どおり」とした。VWグループは2019年7月に資本と資産で26億ドル(約2770億円)をArgo AIに投資すると発表した。

Fordの自動運転以外の車、デザインを新しくしたF-150トラックやハイブリッドバージョンなどの発売は予定通りだ。同社は中型SUVであるFord Bronco(フォード・ブロンコ)の発表も計画していて、そして今後3年間で中国でFordとLincoln(リンカーン)の車30種(うち10種は電気自動車)を発売する計画だ。

新プロダクトの小型オフロード車両や電動Mustang Mach-E(マスタング・マッハ-E)、ブロンコの立ち上げのタイミングは、生産が戻ってオペレーションの準備が把握でき次第アップデートすると同社は述べた。

“新型コロナウイルス

画像クレジット: Ford Motor

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(翻訳:Mizoguchi

フォードが自動運転車両によるサービス開始を2022年に延期、新型コロナの影響で

Ford(フォード)は4月28日、自動運転車両によるサービス開始を2022年に延期すると明らかにした。新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックを受けてGTM(Go-To-Market)戦略を見直した結果だ。

計画の後ろ倒しは、4月28日の市場がクローズした後に発表された同社の四半期決算の中で明らかにされた。第1四半期決算は20億ドル(約2130億円)の赤字で、前年同期は11億ドル(約1170億円)の黒字だった。新型コロナウイルスの事業への影響はまだ続いており、第2四半期は赤字幅が大きくなると同社は予想している。

フォードは、米国で自動運転車両のパイロットを立ち上げた他の企業と少し異なる。同社は2021年の商業展開前に統合される2つのプロジェクトを並行して進めてきた。自動運転ビジネスモデルがどうなるかをテストして追求する一方で、それとは別に自動運転車両テクノロジーを開発していた。

同社が2017年に10億ドル(約1070億円)を出資したピッツバーグ拠点のArgo AIは、フォードの自動運転車両向けにバーチャル・ドライバー・システムと高解像度マップの開発を手掛けている。フォードはWalmart(ウォルマート)やDomino’s(ドミノ)、Postmates(ポストメイト)、その他いくつかのローカル事業会社などのパートナーとのパイロットプログラムを通じて、GTM戦略をテストしてきた。

フォードは4月28日、新型コロナウイルスが顧客の行動にもたらすであろう長期的な影響を精査する必要があると述べた。自動運転車両計画に関する同社の声明文は以下の通りだ。

現在の事業環境、そして新型コロナウイルスによる顧客の行動への長期的な影響を精査する必要性を考慮し、フォードは自動運転サービスの開始を2022年にシフトさせることを決めた。顧客の行動を理解することは新たなモビリティサービスを信頼のもとに構築し、人々の暮らしをより簡単なものにするために重要な部分だ。

顧客の行動の変化を研究するのに時間を割くことで、顧客の新たな需要に応じるためにGTM戦略を精査したり、変更したりすることができる。精査の一環として、我々が構築している顧客エクスペリエンスが人々に、我々の車両の中で自分自身や荷物が安全で守られているという安心感を提供しているかどうかも確認したい。

新型コロナウイルスはすでに消費者の行動に影響を及ぼしている。最初に新型コロナウイルスが発生した中国において、フォードはオンライン販売を導入した。CEOのJim Hackett (ジム・ハケット)氏は、今や中国における販売の3分の1がオンラインでのものだと語った。

同社はまた、特定のプロダクトに対する需要も変化すると予想している。「このパンデミックは今後数年にわたって顧客の暮らしや仕事に影響を及ぼすと考えている。今後の生活で重要なものとしてタッチゼロ(セルフサービス)があるが、特に商品の配達やマイクロモビリティの分野で自動走行導入への関心に拍車がかかるだろう」と最高執行責任者のJim Farley(ジム・ファーレイ)氏は決算発表時に語った。

決算発表の一環で公開したスライドで、フォードは「AlgoへのVWの中間投資は予定どおり」とした。VWグループは2019年7月に資本と資産で26億ドル(約2770億円)をArgo AIに投資すると発表した。

Fordの自動運転以外の車、デザインを新しくしたF-150トラックやハイブリッドバージョンなどの発売は予定通りだ。同社は中型SUVであるFord Bronco(フォード・ブロンコ)の発表も計画していて、そして今後3年間で中国でFordとLincoln(リンカーン)の車30種(うち10種は電気自動車)を発売する計画だ。

新プロダクトの小型オフロード車両や電動Mustang Mach-E(マスタング・マッハ-E)、ブロンコの立ち上げのタイミングは、生産が戻ってオペレーションの準備が把握でき次第アップデートすると同社は述べた。

“新型コロナウイルス

画像クレジット: Ford Motor

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(翻訳:Mizoguchi

サムスンが新型コロナ禍でもメモリ需要は増加と予想、スマホとテレビの売上は減少か

Samsung(サムスン)は、米国時間4月28日に発表した第1四半期の決算報告の中で、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックが今後1年間は引き続きビジネスに影響を与え、スマートフォンやテレビの売上は減少するものの、在宅での勤務や学習が継続することからパソコンやサーバー、メモリチップの需要が増加すると予想している。

発表された2020年第1四半期のサムスンの業績は、2020年4月初めに発表された予想と一致している。営業利益は6兆4500億ウォン(約5650億円)だった。ディスプレイや家電などの季節的な需要の落ち込みやパンデミックの影響で、売上高は前四半期に比べて約7.6%減の55兆3300億ウォン(約4兆9000億円)となった。

新型コロナウイルスパンデミックは、世界中で300万人以上の確定患者と21万7000人以上の死者を出し、世界各国での外出禁止要請と不況をもたらした。

サムスンは、2020年後半までのパンデミックの影響は不透明なままなため、柔軟な投資を行い、製品ラインを調整して適応していく計画だと述べている。弱い上半期からの回復を目指す中で、メーカー間の競争が激化することが予想されるため、同社は今後も新型の折りたたみ式端末やノート端末のようなプレミアム製品の投入を続け、5Gをより多くの大衆向けスマートフォンに拡大していくと語っている。

サムスンのディスプレイパネル事業は、季節性の弱さや新型コロナウイルスによる封鎖が行われていた中国での販売減の影響で、第1四半期は減益となった。そして、パンデミックや夏季五輪などの大型スポーツイベントの延期の影響はこの先も続くと予想されている。

その一方でサムスンはリモートワークやオンライン教育、オンラインショッピング、ストリーミングエンターテイメントサービスなどが、クラウドプロバイダーやデータセンターへの需要を高め続けていることから、メモリ事業の業績は堅調に推移すると予想している。そうした予想から、同社は1Z-nm DRAMと第6世代V-NANDフラッシュメモリへの移行を加速する。

サムスンはまた、柔軟な供給ネットワーク、オンライン販売能力の向上、異なる市場に合わせたプロモーションや物流のカスタマイズなどを通じて、世界中の店舗や工場の閉鎖の影響を相殺していく計画だという。

画像クレジット: Future Publishing / Contributor / Getty Images

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(翻訳:sako)

TripAdvisorが新型コロナによる経営悪化で全従業員の25%を解雇へ

TripAdvisor(トリップアドバイザー)のCEOで共同創業者のStephen Kaufer(ステファン・カウファー)氏はブログへの投稿で、新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックの影響で従業員を削減すると発表した。新型コロナは特に旅行産業に破壊的な影響を及ぼしている。

全従業員の4分の1近くにあたる900人が解雇される。うち600人が米国とカナダのTripAdvisorチームだ。

カウファー氏はチームへのレターを公開し、その中でレイオフは「経費の大幅削減」と会社を存続させるためのもの、と説明している。

「……時として、最も優れた取り組みでも外部要因に立ち向かうのに十分でないこともある。公開企業として、我々を取り巻く環境を受け入れて順応し、徐々に発展していく責任を負っている」とカウファー氏は書いた。

ブログによると、TripAdvisorは社に残るほとんどの従業員に「一時的な給与削減」と「夏期の労働時間短縮」を受け入れてもらう。

新型コロナウイルスによる危機が深刻化するにつれ、同社は自由裁量の経費の削減や「重要ではない」ベンダーとの交際費のカット、新規採用の凍結などを含む経費削減策をとってきた。しかしとうとう、より厳しい手段を講じなければならなくなった。カウファー氏は、今回のレイオフは社を存続させ、第2のレイオフを回避するために「意図的なものであり、深い痛みを伴うものだ」と記している。

「CEOとしては、我々の事業に影響を及ぼす最善のケースと最悪のケースを予想する。残念ながら、我々が今身を置いている状況のための台本はない」とカウファー氏は書いている。

画像クレジット: Bloomberg / Contributor

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(翻訳:Mizoguchi

iRobotが芝刈りロボット「Terra」の発売を無期延期

iRobot(アイロボット)は米国時間4月28日の四半期決算報告で、同社の芝刈りロボット「Terra」の発売を無期延期したことを発表した。Roomba(ルンバ)のメーカーでもある同社は、待望のホームロボットの2020年の発売を断念した。

当然のように同社は、新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックの影響による不確実性を理由に挙げている。具体的には「市場の現状」だという。同社広報がTechCrunchに送った声明は以下のものとなる。

他の多くの消費者向けテクノロジー会社と同様、iRobotも新型コロナウイルスのパンデミックの影響を受け、市場開拓と製品開発の優先順位を再考しなければならなかった。市場の現状を踏まえ、iRobotはロボット芝刈り機 Terraの2020年発売を中止し、中核事業やその他の戦略への取り組みを優先する必要に迫られた。iRobotは今でも芝刈りロボットの大きな可能性を信じており、Terraの発売は中止するものの、時期が来たときには発売の可能性を再評価するつもりだ。この決定は、iRobotがこの景気停滞を乗り越え、消費者向けロボットのリーダーとして、継続的に利益を生む会社として成長することを確かにするものだ。

関連記事:iRobotのロボット芝刈り機、10年の開発期間を経て商品化

無期延期の理由が、どれほど世界のサプライチェーン問題によるもので、どれほど単なる需要不足のためなのかはわからない。人と人との接触を減らして感染リスクを回避するロボットやAIの発達によって、新型コロナウイルスはオートメーションへの関心を高めた。しかし、多くの人々が自宅で過ごす時間が増えたことで、1000ドル(約10万7000円)近い商品は消費者が景気刺激策に投じる対象でなくなる可能性が高い。

この「優先順位の変更」は、ビデオ会議ロボットのAvaを数年前にスピンオフされた会社として興味深い洞察だ。新型コロナ危機は、長い目でみればリモート学習の現実性を認識した人々の役に立つ製品開発を探求する理由になるかもしれない。

iRobotは今後について具体的なことは言及していないが、このような無期限の延期は、同社の次期看板製品にとってよい兆候とはいえない。例え究極の理由がパンデミックだとしてもだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

新型コロナ偽情報の急増でYouTubeが動画のファクトチェックを米国でも導入

YouTubeは米国時間4月28日のブログで、ついに米国でもファクトチェック機能を導入することを発表した。ブラジルとインドでは既に実施されており、今回の決定はオンラインや一部メディアを通じて新型コロナウイルス(COVID-19)に関する偽情報や陰謀論が急激に氾濫していることを受けたものだ。

ファクトチェック記事は、該当する検索結果とともに表示されるようになり、The Dispatch(ディスパッチ)、FactCheck.org(ファクトチェック・ドット・オーグ)、PlitiFact(ポリティファクト)、The Washington Post Fact Checker(ワシントン・ポスト・ファクトチェッカー)サードパーティー・パブリッシャーなど約10社のサードパーティー・パブリッシャーの記事が使用される。

YouTubeはブログで、新型コロナ関連の偽情報に対する懸念が同機能の導入範囲拡大の主要因であったことを強調し、目まぐるしく変化するニュースサイクルを追跡することの難しさを指摘した。

「我々のファクトチェック情報パネルは、サードパーティーによって事実確認された関連記事を検索結果の上に目立つように表示することで問題を解決しようとしている。視聴者はニュースでいわれていることを、確かな情報に基づいて自分で判断できるようになる」と同社は書いている。

この機能は、問題のある動画の削除に直接つながるものではなく、ユーザーが何かの話題を検索したときに前後関係や背景を提供するものだ。新機能が与える影響は、ユーザーがある説や情報源をどれだけ信じているかによって、当然異なってくる。新型コロナはデマであるという説に既にハマっている人は、PolitiFactやThe Washington Postの関連情報に揺らぐことはないだろう。

これはFacebook(フェイスブック)が2020年3月初めに行った、ウイルスに関する「有害な偽情報」に接したユーザーに警告する仕組みと同じ方向のものだ。Twitter(ツイッター)も新型コロナ関連ツイートに関するガイドラインを改訂し、5Gなどを巡る理論に関する有害情報を削除している。

YouTubeはこの新機能を「システムが全面的に活用できるようになるには時間がかかる」としている。システムの微調整、機能の効率向上や、対象地域をさらに拡大することなどが必要だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Spotify傘下のAnchorがビデオチャットを音声ポッドキャストにするツールをリリース

新型コロナウイルス(COVID-19)によるリモートワークが拡大する中、Spotifyはビデオ会議、ビデオ通話をポッドキャストの普及に役立てようとしている。Spotifyのポッドキャスト作成プラットフォームは2019年に1億4000万ドル(150億円)前後で買収したAnchorだ。米国時間4月28日、同社はビデオチャットやビデオハングアウトを誰でも簡単にポッドキャスト化可能な音声ファイルに変換する機能をリリースした。 ビデオファイルからオーディオトラックを抽出する変換ツールはGoogle Meet、Zoom、Skype、Apple FaceTime、Twitch、Instagram Liveなどの人気あるビデオチャットのプラットフォームに対応する。

またローカルで作成したmp4とmovファイルもAnchorにアップロードすればポッドキャスト用に変換してもらえる。

ビデオをオーディオに変換する手順は簡単だ。ビデオチャットのビデオファイルをローカルにダウンロードし、次にAnchorのウェブでAnchorのプラットフォームにアップロードすればよい。

変換されたファイルは、Anchorプラットフォームの編集ツール、エピソードビルダーに即座に表示される。ユーザー自由にトリミング、カット、ペーストその他の編集ができる。AnchorにはBGMや各種サウンドエフェクトを付加する機能があり、音声を録音して追加することもできる。

Anchorは自身でポッドキャストをホストする他、主要なポッドキャストプラットフォームに無料で配信する。ターゲットにはSpotifyはもちろんApple Podcast、Google Podcast、Overcast、Breaker、Castboxなどが含まれる。

手間取る可能性があるのはビデオの変換ではなく、ビデオチャットからビデオファイルを作成するところだろう。

グループチャットのビデオをダウンロードするプロセスは、利用したプラットフォームによって異なる。Anchorの発表には「ビデオチャット録画のハウツー」セクションが設けられ、多数のビデオチャットのヘルプページへのリンクが用意されている。 ただし、ビデオをエクスポートするには有料アカウントが必要になるサービスもあるので注意が必要だ。

またYouTubeは動画を.mp4または.mov形式にダウンロードする方法を公式には提供していない。しかしGoogleで検索すればYouTube動画を取得するヒントが見つかるかもしれない。

Anchorの新機能を使用するには当該ビデオを使用するライセンスとビデオチャット参加者の許可が必要なのはもちろんだ。

新機能は新型コロナウイルスによる大混乱の最中という時期にタイミングよく登場した。ソーシャルディスタンス確保の要請や外出禁止命令により、ユーザーはスタジオなどでゲストと直接対面して会話を録音することができなくなっている

他方、ポッドキャストでは学校や職場が閉鎖され、リモートワークやホームスクーリングに移行することとなったため人々の日常が混乱し、数週間にわたってリスナーの減少がみられた。レイオフされたりスモールビジネスを維持するために苦闘するケースも多かった。そういう状況ではポッドキャストに耳を傾ける時間や心の余裕が持ちにくい。

これによりロックダウンの最初の数週間はポッドキャストのリスニングが減少した。しかしNiemanLabのレポートによれば、先週のポッドキャストのダウンロード数は4%アップ、オーディエンス数は2%アップと、少しずつ回復している

ポッドキャストの制作に関しては事情が異なる。AnchorはTechCrunchに対し「先月、Spotifyにおけるポッドキャストの制作数は大幅に増加した」と語っている。

2020年3月にSpotifyに投稿された新しいポッドキャストの数は対前月比69%増の15万本弱となっている。これはSpotifyにおけるポッドキャストの月間オーガニック成長率で最大のものだという。

ビデオからオーディオへの変換サービスは本日、米国時間4月28日に全ユーザー向けてにウェブで公開される。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

アップルが全米の新型コロナ検査施設をマップに追加

Apple(アップル)は、同社のマップアプリに全米の新型コロナウイルス(COVID-19)検査施設を追加した。全50州とプエルトリコが対象だ。この更新によって病院、診療所、救急施設、一般開業医、薬局などに加えて、専門の新型コロナ検査場など、検査が可能な場所の位置が表示されるようになる。さらに、位置を検索したときの目的地候補として新型コロナ施設が優先的に表示される。またアップルは、新型コロナ危機の中で人々がどのように都市を移動しているかを示す、Mobility Trends(移動傾向レポート)サイトも更新した。

マップアプリのアップデートは先週9to5Macが発見している。検査施設の提供者がデータベースに位置を追加するためにアップルが作ったポータルを通じてわかった。追加情報は既に有効になっており、パンデミックのためにカスタマイズされた優先検索オプションに追加されている。他には食料品店、フードデリバリー、薬局、病院、救急施設などが優先検索対象になっている。

移動傾向レポートは地域指定が改善され、米国、カナダで週単位での検索ができるようになり、地域の地元での呼び名が検索結果に追加され、世界中の人が目的の場所を見つけやすくなった。米国では、対象になる都市が追加されている。

アップリはこのデータを公開することで、政府や交通機関、都市などがパンデミックによる影響の理解を深めるとともに、ソーシャルディスタンスや自宅待機などの行動がどれだけ守られ、どれだけ効果を生んでいるかに関する情報を提供するために役立てることを期待している。このデータは、ユーザーがマップアプリで検索した目的地情報に基づいているが、アップルのマップには既にプライバシー対策が講じられているため、検索情報と共に個人情報が収集されることはない。

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

カンヌやベネチア、東京など12映画祭の作品をYouTubeで配信へ

新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で、人がぎっしり入ったシアターでの映画鑑賞は安全ではなくなっている。華やかなレッドカーペットのために人々が移動することもできなくなって、多くの映画祭の主催者はオンラインに変更して開催する方法を探ってきた。

米国時間4月27日、YouTubeとニューヨーク市で開催されるトライベッカ映画祭の主催者であるTribeca Enterprisesは「We Are One: A Global Film Festival」という新たなイベントを開催すると発表した。

トライベッカ映画祭がオンラインになるだけでなく、グローバルなイベントにすることを目指している。この10日間のデジタル映画祭では、世界中の多くの大規模な映画祭が厳選したプログラムを配信する。

We Are Oneは5月29日に始まり、WHO(世界保健機関)のCOVID-19連帯対応基金や各地の救援組織への寄付を募る予定だ。

カンヌ国際映画祭のPierre Lescure(ピエール・レスキュール)氏とThierry Frémaux(ティエリー・フレモー)氏は声明で「我々はさまざまな映画祭とともにすばらしい映画と才能を紹介できることを誇りに思う。観客は、世界各地で描かれている物語のニュアンスと、それぞれの映画祭が持つ芸術的な個性を体験できるだろう」と述べている(2020年のカンヌ国際映画祭は延期が発表されている)。

この10日間のイベントで配信されるプログラムはまだ発表されていないが、以下の映画祭が参加する。

  • アヌシー国際アニメーション映画祭
  • ベルリン国際映画祭
  • BFIロンドン映画祭
  • カンヌ国際映画祭
  • グアダラハラ国際映画祭
  • マカオ国際映画祭
  • エルサレム国際映画祭
  • ムンバイ映画祭
  • カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭
  • ロカルノ国際映画祭
  • マラケシュ国際映画祭
  • ニューヨーク映画祭
  • サン・セバスティアン国際映画祭
  • サラエボ映画祭
  • サンダンス映画祭
  • シドニー映画祭
  • 東京国際映画祭
  • トロント国際映画祭
  • トライベッカ映画祭
  • ベネチア映画祭

画像クレジット:Digital Vision / Getty Images

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(翻訳:Kaori Koyama)

ニューヨーク州司法長官がAmazonのCOVID-19対策を「不適切」「ぞっとする」労働方針と呼ぶ

報道によると、ニューヨーク州の司法長官事務所がアマゾン(Amazon)に送った厳しい内容の書簡で、同社がCOVID-19パンデミックに際して採った措置は「きわめて不適切で、労働安全衛生法(Occupational Safety and Health Act)のいくつかの規定に違反しているおそれがあり」、そしてまた、率直な発言をする労働者を解雇したことは「他の社員への脅しのメッセージ」を送っている、と述べている。

その、まだ公開されていないがNPRが入手した書簡は、本誌も今司法長官事務所に確認を求めているが、情報のみで法的行為は含まれていない。しかしその言葉は、次のステップが法的行為であるかのような、厳しさに満ちている。

今調査を継続しているが、これまでに得た情報からは、COVID-19パンデミックに対して採ったAmazonの健康と安全に関する措置がきわめて不適切で、労働安全衛生法の複数の条項に違反しているおそれがあるとの懸念を喚び起こすものである。

これらはまさしく、過去2か月にわたって多くの倉庫労働者が指摘した懸念だ。自分が働いている施設の労働条件について抗議したChris Smallsは、3月に解雇された。

—ツイート訳—
[ニューヨーク州司法長官事務所James: パンデミックのさなかにChris Smallsと彼の同僚たちは、社員保護の欠如に勇敢にも抗議し、そして解雇された。現在すべての法的オプションを検討中であり、労働関係局に調査を求めている。Amazonよ、恥を知れ。]
[フィナンシャル・タイムズDave Lee: Amazonはスタテンアイランドのフルフィルメントセンターで抗議活動を組織したChris Smallsを解雇したが、解雇理由は社会的距離への違反と他の社員を危険にさらしたこと、としている。]

Amazonは、Smallsは労働者を 扇動したから解雇されたのではない、と言っている。しかし報道によると、Jeff Bezosが同席する会議で同社の法務部長が、「いつも話題になる労働者の安全の問題」に彼を結びつける前に、彼を「組合結成と労働者組織化運動全体の顔に」してしまえ、と示唆した。

(Amazonはこれらのコメントが言われたことを確認も否定もしなかったが、言ったとされる当人のものか不明な謝罪文を送ってきた。)

2週間後にはさらに、発言の多い2人の社員が、「数度にわたる内規違反」で解雇された。当然ながら、その理由付けはいつもどおりだ。

ニューヨーク州司法長官事務所の書簡は、「不法な報復」の可能性を調査中と言い、その根拠を次のように述べている:

Smalls氏の解雇のあと、多くの労働者が、彼らの懸念について発言することを恐れるようになった、と伝え聞いている。これは、パンデミックの間に送るメッセージとしては特別に危険であり、健康と安全に関する社員の発言を抑えることは、文字通り生と死を分かつ問題である。

Amazonはいつものように、同社は労働に関しては模範生だ、と抗議している。つまり同社はいつものように、Smallsのような労働者の言うことに矛盾している。彼らはその労働の現実を同社の倉庫で実際に体験したのだ

AmazonはNPRに対しても、いつもの論点を繰り返している: 「Amazonの健康と安全について他と比較することを、全員に奨励している。危機に際しての対策の実装の速さも、他のリテイラーと比べていただきたい」。司法長官は、同社のこの誘いに乗る気のようだ。

関連記事: 有給休暇の要求で団結したAmazonの倉庫従業員を新型コロナが後押し

関連記事: Report alleges Amazon worked with Indiana to downplay warehouse worker’s death and safety concerns…アマゾンが倉庫労働者の死を隠蔽か(未訳)

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

シリコンバレーが今必要とする、倫理を学ぶための新たな取り組み

編集部注:本稿はLisa Wehden氏による寄稿記事だ。同氏は、仕事の未来に焦点をあてたベンチャーキャピタルファンドBloomberg Betaの投資家。ベルリンでEntrepreneur Firstを立ち上げた経験がある。

アップルとグーグルは来月、iOSとAndroidで新型コロナウイルス検査で陽性となった人と接触のあった個人を分かるようにする追跡機能を発表する予定だ。

セキュリティの専門家は早くも、COVID-19の陽性となったユーザーの個人情報が晒されたり、広告業者に追跡されやすくなったり、誤検出の餌食になるなどのプライバシーリスクの危険性を指摘している。

これらはテック産業の倫理に関するおなじみの議論に新しく生じた懸念だ。公衆衛生の監視と個人のプライバシーの間のトレードオフを、テクノロジーはどう考えるべきなのか?誤情報と言論の自由への取り組み方は?フェイスブックやその他のプラットフォームは今までにないほど情報の質を評価する上で重要な立場にあり、公式情報源を強く推進したり、社会的距離対策を否定するユーザーのポストを削除したりしている。

パンデミックの拡大とともに新たなテクノロジーの開発競争が加速する中で、テクノロジーがこれらの課題に対する検証方法を見つける事がこれまで以上に重要になっている。現在のテクノロジーはこの課題に対して十分な準備ができていない。プライバシーと安全性の相容れない問題において健全なバランスを取り、同時にその取り組みを公衆に説明する必要があるにも関わらずだ。

ここ数年間、学業の世界ではテクノロジーがもたらす倫理的ジレンマに対処する方法を学生たちが学べるよう取り組んできた。昨年スタンフォード大学は、哲学、政治学、コンピューターサイエンスの教授陣が指導する「倫理、公共政策、および技術的変化」についての新しい学部課程コースを開設すると発表。現在は人気コースとなっている。ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学、テキサス大学オースティン校などが同じようなコースを開設している。

しかし、未来のテクノロジストが学生だけでは、問題解決はまだまだ先だろう。現在のテック産業にもっと豊富な倫理的知見を持ってほしいと願うなら、学生だけではなくテック業界の実務者向けの倫理教育が必要だ。

この指導をテック業界の実務者へと拡大するために、ベンチャーファンドである当社Bloomberg Betaは、同じスタンフォード大学の教授陣を実験的に招聘することに合意した。この学部課程コースを基に、私たちはテクノロジーセクターで働く上位者向けの教育的体験をデザインできるだろうか。私たちは内容(実世界のジレンマを取り入れたもの)、授業の構成と場所を調整し、6週間の夜間コースをサンフランシスコに開設した。コースの告知から1週間で、定員数の2倍の申し込みがあった。

できる限りの方法で多様な受講者グループを選び出した。皆テック業界で責任ある立場を占めている人々だ。彼らによると、仕事で倫理的なジレンマに直面したときに相談するコミュニティが存在しないと言う。友人や家族に打ち明けると言う人や、インターネットで答えを探したと告白した人もいた。多くは社内で率直に口に出すことを恐れていた。最高倫理責任者の任命や、マイクロソフトやIBMによる倫理的AIのための原則の設定など価値あるものを含め企業が主導する倫理的な取り組みはいくつかあるものの、クラス受講者らはテック業界の行動についてオープンで正直な会話をする場がないと打ち明けた。

学部学生と同じように、同コースの受講者も学者と業界のリーダーたちの両方から学びたいと希望していた。毎週、オランダの元欧州議会メンバーのMarietje Schaake氏のようなエキスパートを招いて、データプライバシーから政治広告に至るまで、現実の問題について討論した。教授陣が議論の進行役となり、受講者たちが複数のしばしば対立する視点でゲストの専門家とともに議論するよう促した。

受講者の半数以上が科学、技術、工学、数学分野の出身で、しっかりした倫理フレームワークの教育をほとんど受けたことがない。同クラスでは、医師が指針とする行動原則(「まず、害を与えてはならない」)を含め、医療倫理などの他の分野の原則について、新しいアルゴリズムの設計という文脈で議論した。Ursula K. Le Guin氏の著書「The Ones Who Walk Away from Omelas(オメラスから歩み去る人々)」のようなSF作品の文章からも問題への向き合い方を問いかけ、責任を持ってデータを収集し使用する方法を受講生らが評価した。

そこで掘り下げた価値観に基づく質問に対する答え(誤情報と言論の自由の間のトレードオフなど)は、「正しい」「間違っている」というはっきりとした答えの範疇に収まらなかった。むしろ、より効果的なやり方で自分自身のバイアスをチェックし、情報に基づく意思決定を行うスキルを高めるため、今回の議論は非常に重要だったと受講者らは言う。ある受講者は次のように語っている。

質問、思考実験、教授との議論のトピックを一巡し、さらにそこに内在する課題について深く考えてみた後では、自分が始めに思ったのとは逆の立場になっていることがしばしばあった。

自宅隔離のためクラスがもう集まれないことになったとき、受講者らから1週間もしないうちにバーチャルセッションの要望があった。今まさに起きている出来事について、構造化された環境でクラスメートと議論できるフォーラムを皆が渇望していたのだ。政府、テック業界、個人がCOVID-19へどう反応したかを検証した第1回のバーチャルセッションの後、ある受講者は次のように述べている。「この問いかけに関してもっと有意義な会話ができるような気がする。私たちに何ができるか、何をしたら良いか、何をすべきか」。

テック業界のプロフェッショナルたちは、倫理に関して学びたいと望んでいるように見える。そうとなれば、やるべきことはもっと機会を提供することだ。私たちは年内にもう1つのコースを開講し、オンラインバージョンを提供したり、教材を公開したりする方法を模索しているところだ。

私たちがテクノロジーに解決を委ねる危機はCOVID-19が最後ではないだろう。そして解決策は今すぐ必要とされている。テック業界の行動において情報に基づく意思決定を望み、この危機に立ち向かう人たちにより倫理的な考えを持って取り組むよう願うなら、テック業界で働く人々に向けて倫理的に考えるための訓練を行う必要があるだろう。

受講者が反対意見や違和感のある視点も掘り下げられるよう、また個人的な経験を共有できるように、クラスで行われた議論の内容については非公開とさせていただく。本文に登場する受講生からは、見解を公開するにあたり明示的な許可を得ている。

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(翻訳:Dragonfly)

“新型コロナウイルス

UPSと薬局チェーンのCVSが処方薬をドローン配達、フロリダ州の高齢者地区で

運送大手のUPSと薬局チェーンのCVSは、ドローンを使った処方薬の配達を、フロリダ州の大規模高齢者居住地区であるThe Village(ザ・ビレッジ)で開始する。これは、ドローンメーカーのMatternet(マターネット)との2019年に開始した提携の一環でもあり、同社のドローンシステム、M2を使ってノースカロライナ州の顧客に同様の配達サービスを既に提供している。2019年3月の発表によると、Matternetのドローンはノースカロライナ州のWakeMed(ウェイクメッド)系列の病院に医療用品を届けている。ドローンは5ポンド(約2.3 kg)の貨物を最大12マイル(約19.3 km)運ぶことができる。

関連記事:UPSとCVS、ドローンで処方薬を米住居に初配送

今回のサービス拡大は、各州のロックダウン政策によって全米の住民が外出を制限されていることを受けたものだ。フロリダ州の自宅待機命令は少なくとも4月30日まで継続される予定だが、州内の海岸では一部の制限が緩和されている。

このドローン利用はFAA(連邦航空局)の小型無人航空機規約、パート107に該当するもので、パンデミック中の操縦および期間終了後に必要となる作業を許可されている、とUPSは説明している。同社はあと2カ所の近隣CVS店舗にも配送を行う計画だ。

ご存じの通りシニア世代(60歳以上)はこの新型コロナウイルスに対して最も脆弱な人々だ。80歳以上になるとさらにリスクは高まり、ウイルスに感染した場合の致死率は15%に上る。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

次期iPhoneの発売は新型コロナの影響で1カ月遅れか

2020年4月発売された低価格iPhoneはなかなかの評判だ。しかし、次のメインモデルを見るのは先のことになるかもしれない。新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックは世界経済にさまざまな波及効果を及ぼしており、もちろんサプライチェーンも例外ではない。

米国時間4月27日午前、ウォール・ストリート・ジャーナルは、iPhone 12をはじめとする新製品は予期せぬ問題の影響を受けている可能性があると報じた。Apple(アップル)は新製品の「生産強化を進めている」が、アジアにおける製造と「世界的な消費者需要の低下」が問題だと同紙は伝えている。

これまでにも延期を示唆する同様の報道がいくつもあり、フラグシップ機の発売は例年の9~10月から12月にずれ込むだろうとする記事もあった。今回の報道では、新iPhoneの発売は11月頃になる可能性が強いとされており、これはiPhone Xの時とほぼ同時期だ。当然ながらアップルは、本件についてコメントしていない。同社は発売している製品の供給問題についてもめったにコメントすることはなく、数カ月先の製品となればなおさらだ。

関連記事:Review: Apple’s cheap and cheerful iPhone SE

アジアはパンデミックの影響を最初に受けた地域であり、ビジネスが平常通りに戻ったように見える部分もあるが、現在も問題は続いている。それに加えてアップルは(どの会社も)、パンデミックと自宅待機命令による消費者の欲求、要求の変化にも取り組まなくてはならない。この状態は多くの地域で夏まで続くとみられている。

さまざまな事情が組み合わせさってスマートフォン需要を鈍らせ、メーカーを苦境に立たせている。新型コロナ以前、アップルは同社初の5G端末への期待による需要の高まりを予測していたに違いない。しかし今となっては、予想外を予想しておくのが最良の選択になりそうだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ビル・ゲイツ氏が財団の全リソースを新型コロナとの戦いに向けると表明

Microsoft(マイクロソフト)創業者のBill Gates(ビル・ゲイツ)氏が、グローバルの新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックと戦うために現在展開されている取り組みをサポートしようと、Bill & Melinda Gates Foundation(ビル&メリンダ・ゲイツ財団)の活動をいかに「ほぼ全面的」に新型コロナウイルス感染症にシフトさせているかをファイナンシャル・タイムズに語った(Fast Company経由)。同紙に対してゲイツ氏は、新型コロナウイルスの感染拡大は恐ろしいほどの経済影響をもたらしうると語り、その結果、誰も想像できないほど世界が苦しむことになるかもしれないとした。そのため、世界で最も資金力のある慈善財団の1つであるゲイツ財団のリソースすべてを注いで新型コロナ問題を克服する必要があるとの考えを示した。

ビル&メリンダ・ゲイツ財団は新型コロナウイルスが世界に広く認識されるようになったときから、ワクチンの試験や臨床研究、そして治療薬や治療法の開発に関連する基礎研究に資金を提供してきた。これは、同財団がリソースを新型コロナに向ける一方で、ポリオやエイズの根絶など同財団の既存の任務が一時的に縮小もしくは停止することを意味する。かなりのリソースを新型コロナに向けるというゲイツ氏の決断は状況の深刻さを浮き彫りにしている。

活動の一時的シフトは、実際には同財団の根幹的な目標に取り組む長期的で最善の方法となる。というのも、新型コロナウイルス危機によるグローバルの影響は、食料や基本的必需品はもちろん、医療、テスト、治療へのアクセスなども含め、暮らしのあらゆる面に及ぶと考えられるからだ。感染拡大を早く抑制することは、新型コロナ対応に苦戦している経済に最も大きな影響を与えるかもしれない。また、他の病気が地域のインフラを破壊したり影響を長引かせたりするのではなく、妥当なタイムラインで根絶させる効果的な取り組みにつながるかもしれない。

2015年のTEDでの講演の中で、ゲイツ氏は世界的な感染症の発生を予言し、世界の健康衛生機関や政府に大規模な感染症が発生した場合に何をすべきか、ともに準備するよう訴えた。ゲイツ氏の発言は主に、取り組みの格差やシステムの欠点などを明らかにした2014年のエボラ熱の流行を念頭に置いたものだったが、振り返ってみると同氏のアドバイスは先見の明があったようだ。

残念ながらゲイツ氏は、極度のパラノイアや嘘をばらまくグループによる多くの誤情報やインチキ陰謀説のターゲットになっている。しかしインタビューからすると、ゲイツ氏は超有名な個人にそれらは付き物とある程度予想していた向きがある。そうした陰謀はゲイツ財団の取り組みに影響は与えていないようだ。

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(翻訳:Mizoguchi

サンフランシスコ地域の外出禁止命令は5月末まで延長

新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックによりサンフランシスコ周辺の7郡に出されていた外出禁止命令は5月末まで延長されることとなった。ベイエリア7郡の命令は住民700万人と数千の企業に影響を与える。

アラメダ、コントラコスタ、マリン、サンフランシスコ、サンマテオ、サンタクララの各郡(カウンティ)およびバークレー市の公衆衛生責任者は、共同声明で今週末に新しい外出禁止命令を出すことを発表した。新命令では「少数の低リスク活動」に関する規制が緩和される。

現在の外出禁止命令は5月3日で失効するため、以降の自治体の対策は新しい命令とともに今週後半に発表される。7郡はシリコンバレーの全域を含むためApple、Facebook、Google、Salesforce、Twitter、Tesla、Uberの本社を含め、多数のスタートアップ企業、テクノロジー企業が集積している。

共同声明は「我々の地域には700万人が住んでいる。地域の人々の努力と犠牲のおかげで、新型コロナウイルス感染の拡大を遅らせ、地元の医療体制の崩壊を防ぐ上で大きな成果を挙げてきた。これは多数の人命を救っている。しかしながら、現段階では、この達成を失わないよう集団的努力を継続することが極めて重要となっている」と述べている。

公衆衛生責任者は2020年4月27日に「新たな入院患者数は横ばいとなったが、コミュニティを安全に再開するためにはさらに多くの作業が必要だ。規制の解除が早すぎると感染者は再度大幅に増加するリスクがある」と警告した。

また当局は新型コロナウイルス対策とその進捗状況を追跡するための広範なツールをリリースする計画を発表している。これらは州の他の地域で利用されているツールに準じたものだという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

バカンの技術でスーパーやコンビニの3密回避、混雑状況をリアルタイム把握できる「VACAN」システムの提供開始

バカンは4月27日、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、ドラッグストアなどの混雑状況や待ち人数をリアルタイムに確認できるサービス「VACAN」(バカン)の提供を開始した。併せて、加盟店の一般募集も始める。サービス利用者は店舗の混雑状況をアプリやウェブサイトで確認でき、新型コロナウイルス(COVID-19)蔓延の中、密閉・密集・密接のいわゆる3密を避けて買い物できるようになる。

成田空港に導入されているトイレの空き状況管理システム

同社は、空席情報配信サービスを開発するスタートアップ。レストランやカフェの空き状況を確認できる「VACAN」、トイレの混雑状況を緩和するIoTサービス「Throne」。飲食の事前決済・取り置きサービスの「QUIPPA」、オフィスの空き状況がわかる「VACAN FOR OFFICE」などを提供している。

スーパーマーケットやコンビニエンスストアに導入されるVACANは、カメラやセンサー、ウェブ待ち列サービス、手押し式のボタンなど店舗の設備や環境に合わせた方法で混雑状況を検知できるシステム。過去データを基にした混雑時間の推定ではなく、リアルタイムの混雑状況や待ち人数を配信する。

現在同社では、VACANの専用ウェブページ上で店舗をタップすると、当該店舗がソーシャルディスタンス確保や消毒などの感染拡大防止策を実施しているかも確認できるウェブマップの開発も進めているとのこと。

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