ショーン・パーカーのがん研究所、治療の有効性がわかる血液検査法を発見か

ITビリオネアSean Parkerが設立したパーカーがん免疫療法研究所の協力を得た科学者チームは、腫瘍内のPD-1(プログラム細胞死タンパク質-1)経路を標的とする治療が、メラノーマ(悪性黒色腫)患者に有効かどうかを単純な血液検査で判定する方法を発見したと、科学論文誌Natureで発表した。

元FacebookプレジデントのParkerは、自分の名前を冠した研究所を設立し、米国内の様々なトップレベルの研究大学から数百人の一流科学者を集めて最先端免疫治療を使ってがんと戦う連合組織を結成するために、30億ドルの資産の中から2.5億ドルを投入した。

この発見は病気を治癒するものではないが、Parkerの研究所の動向を見守る人たちにとって意義は大きい。Parker Instituteの業績が主要科学雑誌に載るのはこれが初めてであり、研究者と大学が一体となって病気の治療にあたる同研究所の方法の今後が期待される。

ペンシルべニア大学とメモリアル・スローンケタリングがんセンターの研究者が、プロジェクトで初めて共同作業を行った(ただし、発見の説明は微妙に異なっている)。彼らは血液バイオマーカーの値と突然変異荷重(全身腫瘍組織量)を比較することで、がん患者が治療に応答するかどうかを判定できることを発見した。

詳しい仕組みは専門外の人間には少々難しいが、興味があればNature誌の論文を読むことをお薦めする。

なおこうした取り組みは、シリコンバレーなどで数多く行われている人間の苦しみを取り除く試みのひとつにすぎない。Illuminaからスピンアウトしたバイオ技術会社のGrailも、血液検査でがんを検出する長期プロジェクトに取り組んでいる。Alphabetの生命科学子会社、Verilもこの分野でいくつかプロジェクトを立ち上げた。スタートレックを思わせる診断装置のTricorderは、体内のがんが転移する前にいち早く検知することができる。

IT業界で際立った存在であるParkerは、大規模な共同研究に必要な費用と人材を提供している。これは彼のビジョンが具体化するかもしれない最初の希望の光だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebookがリベンジポルノ防止策―マークされた画像の拡散を禁止

Facebookは新しい写真マッチング・テクノロジーを用いて不適切な写真の拡散を防止する対策を実装した。これは過去にリベンジポルノ(困惑させることを目的として本人の承諾なしに拡散される写真)と報告された画像を新たに共有することを禁じるものだ。以前にFacebookが削除した写真を再度投稿すると「この写真の投稿はFacebookの利用約款に違反する」というポップアップが表示される。そのような写真はFacebook本体はもちろん、MessengerやInstagramでも共有することはできない。

Facebookのグローバルでの安全対策の責任者、Antigone Davisは私の取材に対して、「こうした画像の拡散は被害者に独特のひどい苦痛を与えることを考慮して、われわれは〔リベンジポルノ〕の防止に力を注いだ」と述べた。

ここでDavisが述べているのは 本人の承諾なしに共有された「親密な状況の写真」が被害者の93%に「著しい精神的ダメージ」を与えているという調査があるからだ。同時に82%の被害者に「生活の他の面にも重大な支障をもたらしている」という(US Victims of Non-Consensual Intimate Images)。

Facebookは以前から「不適切な画像」を報告できるシステムを取り入れているが、Daviによれば「リベンジポルノに関してはさらに厳しい態度が取られることになり、定義も明確化された」という。多くの場合にFacebookはリベンジポルノを投稿したユーザーのアカウントを停止する。

Facebookはリベンジポルノの防止を目指す団体、Cyber Civil Rights InitiativeRevenge Porn Helplineと協力して被害にあった人々に対する支援を行う。

リベンジポルノは重大な問題となっている。2016年のData & Society Research InstituteおよびCenter for Innovative Public Health Researchのレポートによればアメリカでは25人に1人が承諾なしに画像を拡散される被害にあっている。 FacebookとInstagram上で海兵隊員の秘密グループが女性の同僚の不適切な写真を共有していたスキャンダルが最近発覚している。

昨年、Facebookの機械学習応用エンジニアリングの責任者、Joaquin CandelaがTechCrunchに語ったところによると、FacebookのシステムはAIを利用して不適切な写真を検知することができという。しかしリベンジポルノと断定するためにはやはり人力が必要なようだ。

Davisは「現在、われわれは〔リベンジポルノの発見に〕AIを用いていない。親密な写真が本人の同意がないまま共有されようとしているのかどうかを判断するには文脈の理解がきわめて重要だ」と述べた。

画像: Bryce Durbin

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook、第2ニュースフィードをテスト中。アイコンは宇宙ロケット

Facebookのストーリー機能の導入は先週の大きな話題だったが、一部のFacebookユーザーは別の新機能に遭遇している。世界のごく一部のユーザーの間で、Facebookアプリのニュースフィードボタンの隣に「宇宙ロケット」アイコンが現れた。多くの人々が「一体これは何なんだ」と不思議がっている。

そのアイコンはiOSかAndroidかによって画面の上または下に表示されている。

実はこのロケットアイコンは、Facebookが最近実験している「第2ニュースフィード」だった。中身はそのユーザーがフォロー「していない」ユーザーやFacebookページ、メディアなどからの投稿、写真、ビデオなどだ。

ユーザーが積極的に追いかけていない情報ソースであっても、気に入るコンテンツがあるに違いないとFacebookは信じている。「宇宙ロケット」フィードに表示されるのは、ユーザーが以前「いいね!」をつけたのと似たFacebookページの投稿や、友達の間で人気の記事だ。

これは全く新しい試みというわけではない。Facebookは少し前にも第2ニュースフィードのテストをしていたがその時は別のアイコン(小さな正方形)を使っていた。またその時はAndroidユーザーのみが対象だったと記事は伝えているそれ以前にiOSで実施されていたテストでは、第2ニュースフィードのラベルは “Explore” [探索]だった。

最新実験の宇宙ロケットアイコンは、iOS、Android両方のモバイル版Facebookアプリに出現した。

Facebookは高度なアルゴリズムを用いてユーザーを引き付け、永遠にスクロールさせようとしている。ユーザーが何を見て、何にいいね!をつけ何をクリックしたりしたかも知っている。しかし、推奨記事を通じてもっと広く人々とつながることについては、あまり力をいれてこなかった。現在のニュースフィードは、友達の近況であれフォローしているFacebookページの記事であれ、本人が明示的に興味を示したコンテンツで埋められている。

しかしFacebookは、人々のあらゆる関心事をもっとよく知りたいと常に考えている。Twitterなどのほかのソーシャルネットワークのように、人やブランドや企業だけでなく、ニュースや話題も簡単にフォローできるしくみに注目している。

2012年にFacebookは、ニュースフィードを話題ごとに分類した “interests lists” を導入したが主流になることはなかった。2014年にはRoomsというモバイルアプリで再び実験をしてユーザー同士が様々な話題について議論する場を設けた。しかしこのアプリも結局失敗した

第2ニュースフィード風の情報ストリームは、ユーザーの興味に取り入る一つの方法だが、説明もなくアイコンを投入するのは混乱のもとだ。

現在この新機能のテストは世界中で行われているようだ。ロケットアイコンそのものは比較的新しく、いくつかのツイートによると、先月から今月にかけて登場している。

Facebook広報は全世界でこのテストが行われていることを声明で認めている。「当社ではユーザーの興味に合わせてカスタマイズされたビデオ、写真などからなる補助的フィードを試行している。ユーザーからは、自分とまだつながっていない新しいコンテンツを見つけたい、という声を以前から聞いていた」。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

スクープ:Facebook、F8カンファレンスでMessenger向けグループボット発表へ

FacebookはF8デベロッパー・カンファレンスで新しいグループチャット・ボットを発表する予定だと判明した。このボットはFaceook Messenger内で作動し、ユーザーにリアルタイムでニュースなど有用な情報を提供する。コンテンツにはスポーツの試合経過、通販の商品配送情報などが含まれるという。Facebookの開発状況に詳しい3人の情報源がこのことを確認した。

FacebookはMessengerボットの発表のためにトップクラスのチャットボットのデベロッパーと緊密に協力しているという。またFacebookはデベロッパーが独自にボットを作れるようAPIセットを公開する。もちろんFacebookの広報担当者は私の取材に対して「われわれは噂や推測にコメントしない」と決まり文句の返事をしてきたが、TechCrunchの情報源はわれわれがつかんだ事実を確認した。

たとえばフットボールのファンからなるMessengerグループの場合、スレッドにスポーツ・ボットを加えることができる。このボットは刻々の点数、ビッグプレイ、その他試合の進行に関連する情報を配信してくれる。eコマース・ボットであれば、職場にランチが配達されるところであると伝えてくれる。グループのメンバーはいつまでも腹を空かしている必要がないことを知って安心できるだろう。

Facebook MessengerにはすでにtheScoreのようなスポーツメディアやNBAのSacramento Kings、またピザ配達のDominosなどと協力してこうした情報を配信している。

グループ・チャットボットの発表はFacebookからMessengerボットが昨年のF8で公開されたときすでにTechCrunchが指摘した問題に対する解答だ。

まずこのグループ・ボットは「本物の人間のふり」をするのは止めて、リアルタイムのニュースメディアとして振るまう。そういう意味ではこれは「チャットの相手」という意味のチャットボットではない。他のチャットボットのようにユーザーが1対1で会話することはできないので、むしろ「インフォメーション・ボット」と呼んだほうがいいだろう。

AIテクノロジーが不十分なため人間の質問を正しく理解できず、ユーザーはFacebookのチャットボットに失望気味だ。FacebookのMessengerの責任者、David Marcusは TechCrunch Disruptで、「〔ボットの能力が〕あっという間に過大評価されてしまったのが問題だった。われわれが当初提供したボットの能力はもっと伝統的なユーザー・インターフェイスを上回るものではなかった」と認めた。

そこでグループボットの目的は人間のようにふるまうという圧力から解放され、「会話の相手」という役割にこだわらず特定の役割を効果的に果たす仕組に切り替えられた。

第2に、これまでボットというのは利用のきっかけが得にくいサービスだっため、グループチャットはバイラルにボットの利用を広げるプラットフォームととらえ直された。

現在ユーザーがボットを利用するにはMessengerの検索ボックスにボットの名称を入力する必要がある。どういうボットが利用可能なのか全体を眺める方法は事実上ない。そこで企業がボットを開発しても、利用してもらうためにはニュースフィードへの広告掲出などによってユーザーの頭に正しい名称を刻み込む必要がある。これはマーケティングとしてなかなか困難な目標だ。そこでサードパーティーによるBotlistのようなサービスが登場する。

今回のグループボットは1人が設置すれば他のメンバーにも見える。メンバーは自分の他のスレッドにも導入することになり、そのスレッドの他のメンバーもボットボットの存在を知ることができる。こうしたバイラルな発見によりボットのユーザーと同時にボット・プラットフォームそのものを拡大する。これはチャットボットの開発により多くのデベロッパーの参加をうながす効果があるだろう。

ただし、ユーザーがどのようにしてボットの存在を知るのか、Messengerのグループに追加するのか、具体的な手順はまだ明らかでない。Facebookには今のところボットストアや「おすすめのボット一覧」のようなサービスは存在しない。しかし来月18日、19日にサンノゼで開催が予定されているF8デベロッパー・カンファレンスではボットの発見を容易にするなんらかのメカニズムが発表されるはずだ。われわれはカンファレンスに参加してFacebookの発表について報告する予定だ。

将来は本当に人間と会話ができる人工知能も出現するだろうが、Facebookが当面、グループボットをメディア的な存在として扱うことにしたのは賢明だ。

画像: Bryce Durbin/TechCrunch

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook、360°ビデオ・ストリーミングを公開―Insta360、最新のSamsungカメラなどをサポート

Facebookは360°ビデオをライブストリーミングする機能を一般公開した。ただしユーザーはSamsungが発表したばかりのGalaxy S8向けのGear 360(2017年モデル)、 Insta360 Nano(iOS向け)、Air(Android向け)などの対応カメラを使う必要がある。Nokia OZOなどプロ向けのデバイスにも対応している。

この機能はFacebooのライブストリーミング・テクノロジーをベースとしており、再生時間は最大4時間、1080p、30fpsフォーマットに対応している。どういったシチュエーションを考えているにせよ、没入的ストリーミングの実現にはほぼ十分な容量だろう。ただし視聴者が見やすいストリーミングをするためには十分に速い接続環境が必要だ。Facebookでは4Mbps接続が必要だとしている。 ソフトウェアとしてはカメラの専用アプリを使うか、専用アプリがまだ用意されていないカメラの場合は、 facebook.com/live/createで新たに設定を行う必要がある。

私はすでにInsta360(Air、Nanoとも)テストずみだが、利用は非常に簡単だ。専用アプリに今日(米国時間3/29)、360°ストリーミング用のアップデートが来るはずだ。アプリのオプションから公開先としてFacebook Liveを選べばよい。このカメラの場合ストリーミングしながら自分でもリアルタイムでその映像を見ることができる。これはプロ用機器を含めて他のデバイスにはまだない機能だ。このアプリは現在の視聴者の数、「いいね!」その他のリアクションの数を教えてくれる。またコメントもチェックできる。

Insta360カメラはすでにTwitterのPeriscopeとGoogleのYouTubeでのストリーミングをサポートしているが、Facebookが追加されたのは視聴者拡大に大いに効果があるだろう。アプリ内の公開先オプションからFacebookを選ぶだけで設定が完了するので非常に簡単だ。Live 360ストリーミングはまだ他のサイトにエンベッド可能ではない。またApple TVやChromecastを通じて大画面で再生することも今のところできない。しかしその場の状況をそのまま伝えるには強力な方法だ。

昔の長距離電話の宣伝文句ではないが、「その場にいることの次によい」のは仮想的にその場にいることだろう。Facebook 360はこれを実現するのにもっとも簡単でもっとも視聴者の多いプラットフォームの一つといえる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook、本体アプリにストーリーズ機能を導入―24時間で消えるSnapchatクローン

Snapchatは全部真似してしまえ!

FacebookはSnapchatの成功の要因を全てコピーする計画らしい。今回はFacebook本体にもSnapchat的機能を取り入れると発表した。ユーザーは24時間で消えるスライドショー、ストーリーズをFacebookの友達に向けて公開できるようになった。過去24時間に友達が何をしていたわかるわけだ。

ストーリーズが有効になっている場合、友達が新しいストーリーを投稿するとFacebookアプリの上部に丸いプロフィール画像が表示される。タップすると友達のストーリーがオープンされ、写真、ビデオ、お絵描き、マスクを被った自画撮りなどを見ることができる。

簡単にいえばFacebookは若い世代向けにモバイル中心の第2のニュースフィードを作っているのだと思う。ニュースフィードの投稿が写真と文章をメインとするものだったのに対し、こちらはもっとビジュアルで親密なコミュニケーションを提供する。

ストーリーズが利用できる場合、Facebookアプリの左上隅にカメラ・アイコンが表示され、独自の写真やビデオを撮影できる。写真には各種のエフェクトが用意されており、顔にさまざまなマスクを被らせることも可能だ。フリーハンドでお絵描きもできる。24時間後に投稿は自動的に消滅する。Facebookは同時に新しいカメラ・エフェクトを発表している。

Facebookはダイレクト・メッセージのための専用トレイ、Facebook Directもリリースした、これはSnapchatのダイレクト・メッセージのFacebook版のようだ。この機能を使うと友達のストーリーにビジュアルなコメントを返したり、特定の友達と写真を共有したりできる。

これでFacebookは傘下の主要なアプリすべて、つまり Facebook本体、Messenger、Instagram、Whatsappにストーリーズ機能が導入された。Instagramのストーリーズは驚異的な成功を収めたが、Facebook本体でも同様の成功が得られるか注目だ。

Facebook StoriesとFacebook Directは今日(米国時間3/28)一般公開される。ただしすぐには表示されないかもしれない。

〔日本版〕日本版アプリでの公開については今のところ情報がない。ストーリーズの機能については今年1月にテストが開始された際にTechCrunchで紹介している

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  11. wonder-woman.png

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


【以上】

Facebook Collectionは4種類のアイテムを表示―ショーウィンドウ的モバイル広告が登場

Facebookは広告主が販売したい商品4種をまとめて掲出できる新しい広告フォーマット、コレクション(Collection)を導入した。

広告形式に関する前回の大きなアップデートは昨年のキャンバス広告の追加だった。これは高速でロードできるリッチメディアが利用できるフルスクリーン広告だ。キャンバスと同様、コレクションもモバイル専用フォーマットで、ユーザーが商品を見るために広告主のサイトに移動してFacebookアプリから出てしまうのを防ぐのが狙いだ。

Facebookの収益化のディレクター、Maz Sharafiは私の取材に対して「コレクションはユーザーにとっては新しいショッピング体験を、広告主にとっては商品の発見と販売のチャンスを提供するすばらしいツールだ」と述べた。コレクションはまた広告主自身が簡単に設定できるようデザインされている。つまり広告主が多数のアイテムを販売している場合でも、どれを選んだよいかという面倒な作業をFacebookが肩代わりしてくれる。

Sharafiによるとコレクション広告はいくつも大きなトレンドに従ったものだという。まずショッピングが急速にモバイル化しており、しかもビデオや反応時間の短縮がますます重要となりつつある。

コレクション広告はニュースフィード中に表示される。ビデオないし写真の下に4種類のアイテムが広告される。ユーザーが広告をタップすると最大50種類までのアイテムを含むカタログ・ページにジャンプする。さらにアイテムの一つをタップすると広告主のサイトまたは専用アプリに遷移し、購入手続きに移れる。

Sharafiによれば広告主はトップに表示される4種類のアイテムを自分で選ぶ必要があるが、カタログに表示されるアイテムはFacebookのシステムが自動的に選択するという。この選択は広告主側のポリシーやユーザー・ターゲティングをベースに「消費者にとってもっとも価値が高いような品目が選ばれる」という。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook Messengerからライブで位置を共有―待ち合わせが飛躍的に簡単になる

Facebook Messengerはオンラインでのチャットツールというだけではなくなる―オフラインでの待ち合わせを大いに助けてくれる。今日(米国時間3/27)、FacebookはLive Location(ライブ・ロケーション)機能を追加した。これは1対1またはグループでのプライベート・チャット中に1時間に限って地図上にリアルタイムで自分の場所を表示する機能だ。

「Live Locationは友達と待ち合わせするときにとても役立つ。待ち合わせ場所が分かるだけでなく、そこに向かっているときに使えば相手はいつ頃着くかが分かる。帰宅中に表示させればいつ頃家に着くか、家族やルームメイトが知ることができる」とFacebookのプロダクト・マネージャーのSelena Wangは書いている。この機能はiOSAndroidのMessengerのユーザー全員に今日公開される予定だ。これによってMessengerはFoursquareのSwarmのような位置情報アプリやDown To Lunchのような待ち合わせアプリの直接のライバルとなる。【略】

Live Locationの使い方はこうだ。

  1. チャットのユーザーはスレッドを開いている状態でLocationボタンをタップするかMoreメニューを開く
  2. 地図が表示されるので青いバーをタップすると現在地を共有するLive Locationの状態になる
  3. チャットの相手は60分間にかぎりLive Locationを有効にしている相手の正確な位置を知ることができる。また相手が自動車を運転している場合、推定到着時間もわかる。
  4. 位置共有の残り時間がマップの隅に表示される。またStop Sharingをタップすればただちに位置共有をストップさせることができる

GPSは電力を消費させるので、Live Locationを有効にしたときのバッテリーへの影響が気になる。しかしFacebookに取材したところではLive
Locationは通常以上にバッテリーを消耗させることはないと自信を持っていた。Messengerの責任者、 David MarcusのFacebookへの投稿によれば「われわれは時間をかけてテストを繰り返したので …いちいち(Live Locationを有効にしていることに)注意を払う必要がないほど電力消費は最小化されている」ということだ。そうは言ってもやはりバッテリー残量はチェックしておいた方がいいだろう。

また今回のアップデートでActive Now〔現在オンライン中〕にはMessenger Dayを簡単に起動するフィルターが追加された。これによりMessengerは友達との交流のメインのプラットフォームとなるのに必要な機能をさらに充実させた。

ソーシャルメディアにはオフラインで友達と会うための機能があまりなかった。たとえば誰が近くにいるのか、空き時間があるのかなどを簡単に知る方法はなかった。こうした面で便利なプラットフォームとなるためには友達全員が使っており、常にチェックしているような普遍的なサービスである必要がある。また会うことになった場合、使いやすいチャット機能を備えていなければならない。この点で先行のSwarmやDown To Lunchにはどこかが不十分だった。

以前に書いたとおり、MessengerはFacebook本体の普遍性を巧みに利用しており、待ち合わせのプラットフォームとなるのに最適な条件を備えている。われわれは友達とつながることができる必要があり、これは直接顔を合わせるのが最良だ。もっともLive Locationを使うときには注意が肝心だ。「もうすぐ着きます」というおなじみの文句を入力してもパジャマ姿でまだ家にいることがばれてしまうかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

パソコンのFacebookからPCゲームがライブストリーミングできるようになった

Facebookはモバイル・ビデオライブストリーミングでTwitch.tvその他のライバルの上手を行こうと努力しているが、今やデスクトップでもすべてのFacebooユーザーがライブストリーミング配信を行えるようになった。ウェブカムその他のプロ向けハード、ソフトをパソコンに接続すればゲームをプレイしているところをライブで公開できる。

以前はページの管理者だけがFacebookのデスクトップからライブストリーミングできた。またゲームのストリーミングができるのもBlizzardのような一部の提携デベロッパーが開発したタイトルに限られていた。しかし今後はデスクトップのFacebookの「近況の投稿」にLiveボタンが表示され、そこからストリーミングを公開できるようになる。

ストリーミングのハード、ソフトが利用して直接ニュースフィードに投稿できれば、 配信者はタイトル、文字、画像などのグラフィックスをスーパーインポーズしてストリーミング映像のクオリティを大きくアップにすることができる。こちらにストリーミングソフトを利用してライブ配信する方法が詳しく説明されている。

Facebook Liveをデスクトップに開放したことで、TwitterのPeriscopeに対して優位となるだけでなく、ずっと以前から存在する有力サービス、YouTube、Ustream、LivestreamやスタートアップのYouNowなどと正面から競争できるようになる。Facebookは私の取材に対して「Q&Aセッションやビデオ・ブログなどの配信ではモバイルデバイスを片手に自撮りした映像はぐらぐらと不安定で、配信者、視聴者双方に好ましくない。デスクトップからのライブはこうした場合に有効な方法となるだろう」と述べた。

Facebookがライブストリーミング機能を積極的に拡大していることは、最終目的が「ライブ」、つまり何か伝えるべきことを持つ人々が即座に放送を行えう分野全体の制覇だということを示唆する。Twitterは2015年の4月にPeriscopeをスタートさせた。Facebookもすぐに後を追ってLiveをリリースし、プロ用放送機器との接続を可能にするLive APIも発表した。PeriscopeにAPIが追加されたのは昨日になってからだった。デスクトップの追加でFacebookはあらゆる環境からライブストリーミングできる能力を備えた。

今のところLiveにはまだ決定的といえるほどのコンテンツはない。また暴力的シーンのストリーミングがいくつか報じられた点についてFacebookは再発防止に努めるとしている。
しかしFacebookが新機能により、ゲームプレイなど重要なストリーミング分野でデスティーションとしての地位を確立できるなら、今後長期にわたってニュースフィードに利益をもたらす広告配信のプラットフォームを確立できるだおる。Facebookの主戦場はモバイル・デバイスだろうが、あらゆる環境でストリーミングできるようになるためにはデスクトップの追加は必須だった。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

【ポッドキャスト】キャリア再構築を目指した50代(男)が20代の‘子どもたち’に混じってプログラミングを学び、成功したお話

[筆者: Ruben Harris](プロのチェリストで投資銀行家、後者は今、高齢者の訪問看護を行うHonorのためにサンフランシスコでパートナーシップを構築している。彼はポッドキャストBreaking Into Startupsのファウンダーでもある。)

企業は最近ますますワークフォース開発への投資を増やし、とくに社員の再教育に力を入れている。しかし今のあなたが50代なら、20代の連中と一緒にプログラミングを勉強するのは、尻込みしたくなるだろう。

最近は自動化や人工知能が人間の仕事を破壊するといった論調が賑やかだが、Michael Jay Walkerの場合のように、テクノロジーがキャリアを再生する例もある。

Michaelは今、プログラミングスクールDev Bootcampの学課最高責任者(CAO, chief academic officer)で学生相談部長(campus director)でもあるが、人種や性の多様性だけでなく、年齢の多様性や、社会経済的な多様性も重要だ、と主張し、Dev Bootcampに入学できた当時のことを語ってくれる。

彼はまた、FacebookYesWeCodeの多様性への取り組みや、最近のAdobeの見習い期間制度についても語ってくれた。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

世界への進出、どうやるの? Facebook、C Channel、メルカリそれぞれの戦略

3月16日から17日にかけて福岡県・博多で開催中の招待制イベント「B Dash Camp 2017 Spring in Fukuoka」。初日のセッション「インターネットビジネス、グローバルでの戦い方」にはフェイスブックジャパン代表取締役の長谷川晋氏、C Channel代表取締役社長の森川亮氏、メルカリ代表取締役社長の山田進太郎氏が登壇。グリーの田中良和氏がモデレートする中、それぞれの世界戦略を買った。

メルカリの世界進出の理由、「ロマンの部分が大きい」

田中氏はまず、「スタートアップが海外進出をする理由」について登壇者に尋ねる。

今日まさにイギリスでサービスをローンチしたばかりのメルカリだが、最初に米国への進出をしている。山田氏は当時を振り返り、「ECのGMV(総流通総額)は10倍。米国で成功できれば世界でも成功できると思っている。だがロマンの部分のほうが大きい。せっかくインターネットのビジネスで世界中繋がっているのだから、大きな市場でいいサービスを作って全世界でやりたいな、と」と振り返る。当時、直接的な競合も居ない状況であり、海外進出のチャンスとも考えたという。「(競合がない方が)可能性があるんじゃないか。でもホームラン狙いのようにビジネスをやっているところがある。当然日本でうまくいったからといって米国やヨーロッパでうまくいく保証はない。でもとれたらでかいよねと」

テレビ局でのビジネス経験もある森川氏。C Channelについて「日本発のメディアブランドを作りたいな、と思った。僕たちのターゲットは若い女性なので、日本だとそれほど多くなかった」と振り返る。現在はタイや台湾、インドネシアに進出するC Channel。月間再生は現在6億6000万回で、そのうち5億回以上は海外なのだという。アジア進出の理由は、競合不在(まだYouTubeが強く、一方では分散型が出なくライブ配信のようなコンテンツが流行している)であり、前職のLINEでの経験も生かせると考えたからだそうだ。

積極的にグローバル展開を進めるFacebook。中でもユーザー数の伸び、ビジネスのスケールを考慮してもアジア圏、特にモバイル、動画の領域は注目だと説明する。

とはいえFacebookは一度モバイルで大失敗しているのだそう。2012年頃、当時はデスクトップからのアクセスが圧倒的だったため、モバイルシフトが大きく遅れてしまったのだと語る。現在ではMAUの90%、売上の80%がモバイルからのものになっているとした。

世界展開するプロダクト、どう作る?

世界進出を進める3社。では本国と海外ではどういったチーム作りをしているのか。メルカリは協働創業者の石塚氏が元RockYouの創業者であり、シリコンバレーのカルチャーにも精通していると言うことで、オペレーションまわりは100%現地のアメリカ人が担当しているそう。

一方で開発はほとんど日本人が担当しているそうだ。もともとは国別に作っていたプロダクトを「グローバル版」として米国の品質に寄せた経験があるそうだ。「ただ去年くらいから米国でプロダクトマネージャーやデザイナーを取り始めている。また日本からも赴任する人も増やし、そこで融合することを試している。そうしないとグローバルなプロダクト作りはできない」(山田氏)。

山田氏はまた、トヨタやソニー、ホンダ、任天堂といった日本企業が過去にどうやって海外で成功してきたかを、「日本は圧倒的に強い技術力があってプロダクト出てくるから、ローカルもマーケティングや販売戦略を立てられた」と説明。日本の強みを持ってしてプロダクトを作り、現地とコミュニケーションを取っているとした。

これに対して、田中氏は「日本の強さ」を作るのが難しくなってきたのではないかと語る。山田氏もそれに同意した上で、「シリコンバレーから新しいテクノロジーがやってくる中で、技術というより、『こういうモノがいいんじゃない?』という強い信念がないといけない」とした。

一方で森川氏が話したところによると、C Channelは、女性向けコンテンツということで現地のカルチャーを理解していることも重要だそうで、コンテンツに関しては現地での制作をおこなっているという。

長谷川氏はFacebookというグローバル企業、またグローバルのマーケティングのために使われるプラットフォームという視点で世界進出について語る。まずグローバル企業としての視点だが、Facebookは本社というよりは、世界に複数ある拠点でサービスを開発しており、一方でビジネス面に関しては、各国に権限委譲する文化なのだそうだ。

一方でプラットフォーマーとして、「米国も1つの国として進出を考えるのは必ずしも正解ではない」と説明する。米国と言っても地域や人種、年齢、性別もさまざま。いくつもあるクラスタのどこに徹底するのかを考えるのが大事だという。またその進出方法にしても、現地チームを作るかどうかだけが大事な訳ではないと語る。「ユーザーインサイトはPC1台で分かる。プロダクトの作り込み、動画の作り込みは現地でやって、マーケティングやブランディングは本社でやる、ということもできるようになってきた」(長谷川氏)

では具体的にどうやって世界に進出すべきなのか。田中氏はFacebookやTwitterといったグローバルサービスを例に、世界進出の鍵になるのは、日本発のプラットフォームを作ることではないかと登壇者に問う。

山田氏もこれに同意した上で、「2年半米国でサービスをやって、やはり経験によって得られるモノもかなりある」と語った。「海外で五里霧中という中で進んでいると、『こういうことなんだ』とか『こうことはやっちゃいけないんだ』と考え、いつの間にか高いレベルで戦えるようになっている」(山田氏)。

森川氏は「原則から言うと、現地の人がモノを作る」ということが大事だと語る。今はコンテンツでもさまざまなパターンが存在しているが、それはやがて成熟してくる。その中で何が大事なのか、差別化要素がどこにあるかを考えていかなければいけないと。自動車や家電メーカーが世界進出した時代は日本の技術が武器であったが、これからは技術だけで勝てる世界ではない。インターネットのビジネスも、よっぽどのものでないかぎり、コンテンツやサービスのデザインが重要だという。数字と感性、両方を見て、現地に根付いたコンテンツを徹底的に作れるチームが大事だとした。

世界進出、いくらかかる?

このあとは会場との質疑が行われたが、興味深かったのは「グローバル展開のためのお金のかけ方」というもの。

山田氏はメルカリについて「日本で収益も立ちはじめて、調達もグローバル進出に理解あるところからなので、お金をかけやすい状況」だとした上で、「市場がデカいということは、市場を取るためにもお金がかかるということ。戦略的にやらないとお金が尽きちゃう。普通にやるなら数十億円は必要。最低でも月1億円は欲しいと思うので」と説明。

森川氏も「あればあるだけいい」とコメント。たとえ話として、中国では1つサービスがローンチすると、80社くらい競合が出てくると説明。そこで勝つ方法というのは、「最後までやること」つまりお金を調達してやりきることだと聞いたと語った。「だから(C Channelは)真っ向からぶつかるのでなく、小さい点を取っていく。アジアで言うと、国ごとに押さえていくというやり方もある」(森川氏)

長谷川氏はまた別の視点で回答した。「2人がスケールも大きい話をしているが、そういう話ばかりではない。例えばドイツで家族経営の家具の会社があった。息子さんが家具の良さを伝えて(筆者注:Facebook Adの事例と思われる)、結果ビジネスが順調になって海外含めて5店舗くらいになった。必ずしもスケールを大きくしないとグローバルにいけないわけではない。そこは会社のスタンスとやりたいことで違うと思う」(長谷川氏)

FacebookのSnapchatクローン計画、着々と進行中

Facebookは、Snapchat Storiesクローン機能、Facebook Storiesの公開範囲をチリ、ギリシャ、およびベトナムにも広げた。

Facebook Storiesは、Facebookのモバイルアプリのトップに写真を載せて24時間後に消してしまう機能だ。ただしまだ全ユーザーには公開されていない。1月にアイルランドの一部ユーザーを対象に最初のテストが行われた。最近Facebookは傘下のモバイルサービスに次々とSnapchatの主要機能を導入している。

先週にはMessengerアプリにMessenger Dayを追加した。月間10億人をターゲットにしたこの新機能は、アプリ画面に居座ることから、多くのユーザーを苛立たせた。類似の機能は今年2月にWhatsAppに、Instagramには昨年導入済みだが、Facebookはモバイルの月間アクティブユーザー17億人の大部分が使っているメインアプリにもSnapchatクローンの導入を進めようとしている。

先週私はSnapchatのメイン機能をWhatsAppやMessengerに取り込むことについてFacebookは少々やりすぎたと書いた。いずれのサービスとも利用場面やアピール点が一致していないからだ。Facebookのモバイルアプリは違っていていいはずだ。ユーザーは写真はFacebookの中で見るものだと思っているので、24時間で消える写真というコンセプトは、17億人のモバイルユーザーの大半を占めるSnapchatやInstagra Storiesを知らない人たちににとっては初めての体験だ。

Instagramに関して言えば、FacebookはSnapchat対抗のInstagram Storiesの成功をことのほか喜んでいるようだ。Facebookによるとこの機能のデイリーユーザー数は1.5億人でSnapchatと同じ規模だ。さらにSnapchatからユーザーや著名なインフルエンサーも奪ったらしい。

Instagramの焦点はビジュアルなコンテンツにあり、ユーザーの大部分は若者なのでSnapchatのユーザーとの重なりも成長の可能性も大きい。しかし、WhatsAppとMessengerのSnapクローンがFacebookにとってプラスなのかについては多くの人々が疑問に思っている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebookでアメリカのサッカーリーグが観戦可能に

ライブストリーミング業界が盛り上がりを見せるなか、Facebookがある重要なディールを締結した。今後、Facebook上でメジャーリーグサッカー(MLS)の試合(少なくとも22試合)がライブ配信されるようになるのだ。MLSおよびUnivision Deportesとのパートナーシップ締結により、Facebookは2017年度のMLSレギュラーシーズンで行なわれる試合を英語で配信する権利を得た。インタラクティブな要素を多く含んだビデオコンテンツも同時に配信される。

このストリーミングコンテンツでは、Facebook独自のコメンテーターによる解説、インタラクティブなグラフィック、ファン参加型のF&Qコーナーや投票コーナーなどが設けられており、試合中に視聴者がコメンテーターたちと交流することが可能だ。

これらの試合はUnivisionでもスペイン語で配信されている。しかし、英語で配信する権利を持つのはFacebookだけだ。

このディールの一部として、MLSは「Matchday Live」と呼ばれるオリジナルのサッカー分析番組を40本製作し、彼らのFacebookページに投稿することが決まっている。この番組では同リーグの試合ハイライトやディスカッションなどを楽しむことができ、今後予定されている試合のプレビューも見ることが可能だ。

Matchday Liveのパイロット版はMLSが開幕する週末に放映されており、その後のエピソードは米国東部時間11日午後4時から順次放映されている。

試合のライブストリーミングはUnivision DeportsのFacebookページで視聴可能だ。第一弾となるのは、Atlanta United対Chicago Fireの試合で、東部時間3月18日の午後4時からの放映となる。

試合の様子はデスクトップとモバイル両方のFacebook Liveプラットフォームを通して配信される。The WSJによれば、放送ではモバイルでの視聴用に最適化されたカメラアングルが導入され、試合の合間に広告を表示するなどの施策が試験的に行なわれるそうだ。

Univisionによれば、同社のネットワークを利用してサッカーを観戦する英語話者の数は現在1800万人だという。今回のディールにより、そのようなファンへのリーチの幅を広げ、サッカーというスポーツへの関心度も高めていきたい狙いだ。

「私たちには情熱を持ったファンたちに応えるという使命があります」とMLS Business Venturesプレジデント兼マネージングディレクターのGary Stevenson氏は話す。「パートナーたちと手を組み、サッカーの試合をはじめとする私たちのコンテンツを、いつでも、どこでも、そしてどんなデバイスを持つファンにも届けていきたいと思っています」。

プラットフォーム上でライブ放送されるスポーツの試合を増やそうとしてきたFacebookにとって、このディールは重要なものだ。同社はこれまでにも、米国代表のバスケットボールチーム(男子/女子それぞれ)の試合をFacebook Liveで提供してきた。昨年には、Orlando PrideManchester United-Evertonのサッカーの試合や、スペインの女子サッカーリーグの試合を放送していた。同社はお気に入りのチームの動向をフォローできる「Sports Hub」と呼ばれる専用ページもローンチしている。

The WSJが2016年に報じたところによれば、Facebookは合計で400万ドルの費用を使ってスポーツチームやアスリート達にFacebook Live機能の利用を促している。また、FacebookがMLB(野球のメジャーリーグ)の放映権取得を試みていることが2月のReutersの報道により明らかとなっている。今回のMLSとのディールはこれまで報じられることはなかった。

ただ、スポーツチームと契約を結ぶのは簡単なことではない。大手テレビメディアとの既存契約により、放映権をFacebook Liveのような新しいプラットフォームに与えられる範囲が制限されているからだ。

しかし、多くの企業がこの分野に参入しようとしているのは明らかだ。例えば、Twitterも同社のライブコンテンツを強化しようとしている最中であり、過去にウィンブルドンMLB、NHL(アイスホッケー)NBA(バスケットボール)、NFL(アメフト)などとディールを結んでいる。

【ビデオ】Facebookで20名のデザイナーチームを200名に育て上げたKate Aronowitzにテクノロジー業界におけるデザイナーのキャリアパスを聞く

[筆者: Bobby Ghoshal(@ghoshal), Jared Erondu(@erondu]
昨年まで約2年間、資産運用アドバイザーWealthfrontのデザイン担当VPだったKate Aronowitzは、その前の5年あまり、Facebookのデザイナー部長だった。その間彼女はMark Zuckerbergのもとで、最初20名だったデザイナーチームを、200名の世界最高クラスのチームに育て上げた。〔LinkedIn

今回のインタビュー(上図、1時間8分)で彼女は、Facebookのデザインチーム構築の初期の苦労、デザインのリーダーと企業の上級役員たちとの認識の食い違い、テクノロジー企業に就職する若いデザイナーへのアドバイス(どんな仕事がベストか)、などを語っている。またデザイナーが目指すべきキャリアパスは、管理職になること以外にあるのではないか、とも語っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Facebook、デベロッパーによる監視目的のデータ利用を明確に禁止

Facebookは今日(米国時間3/13)、米国自由人権協会(ACLU)、およびColor of Change and the Center for Media Justiceからの高まる圧力にこたえて、FacebookおよびInstagramのデータを監視目的に使用することを明確に禁止するとデベロッパーに伝えた。

ACLUは、デベロッパーがFacebookのAPIで収集した情報を使って、法執行機関向けのツールを作っていたことを何度か暴露してきた。Facebookはその都度データへのアクセス権を取り消す決定を下してきた。昨年10月、ACLUの報告によって監視ソフトウェア会社のGeofeediaが、Facebook、InstagramおよびTwitterのデータを利用していたことが明らかにされた。同社は活動家の投稿をソーシャルメディアで収集して法執行機関に売り渡していた。Twitterは昨年、ソーシャルメディア監視会社のSnaptrendsおよびMedia Sonarのアクセスを遮断した。後者は#BlackLivesMatter や #IAmMikeBrown といったハッシュタグを追跡することで活動家を識別していた。

Facebookは、この種の監視行動はそもそも同サービスのポリシーに反していると主張してきた。しかし同社のボリシーは今日改訂され、デベロッパーは「同社から得たデータを監視目的のツール提供のために使用」できなくなった。Twitterは同様の宣言を昨年11月に発表している。

「目的は当社サービスのポリシーを明確にすること。過去数か月間、既存のポリシーに違反して監視目的のツールを開発・販売していたデベロッパーに対してわれわれは強制措置を講じてきた。基本的なボリシーを誰もが理解し遵守することを徹底させたい」とFacebookのプライバシー責任者代理のRob Shermanが規約改定の発表記事で語った。

Facebookは、監視ツールを作るデベロッパー数社と縁を切っており、他の数社にはアプリをポリシーに準拠させるよう働きかけている。

「ソーシャルメディア・プラットフォームは黒色人種の人たちが世間の不平等を訴える重要な場となっている」とColor of ChangeキャンペーンのBrandi Collinsディレクターは言う。「われわれはFacebookとInstagramの今回の行動を称賛すると共に、多様性と平等の価値を認めると公言する全企業が立ち上がり、ソーシャルメディアによる侵略的監視が、低所得層の肌の色の黒い人々や茶色の人々を標的にするために利用されることを防ぐ必要がある」

しかし、Facebookが監視は規則違反だと言っただけでデベロッパーが言うことを聞くとは限らない。現在Facebookは、自動と手動による検出に加え、ユーザーやACLUなどの支援団体の協力も得てポリシーに違反する製品を見つけようとしている。

ACLUとColor of Change and the Center for Media Justiceは、次の段階としてFacebookが積極的にポリシーを強制すべきだと言っている。これはFacebookがすでに実行していると主張していることでもある。「FacebookとInstagramは人的およびシステム的な監視機構を導入して、デベロッパーあるいはエンドユーザーによる規約違反行為を効果的に検出し、違反者には迅速に対処すべきだ」と、連名の 書簡でFacebookに伝えた。

デベロッパーはFacebookのデータの用途を開示する必要があり、Facebookはアプリを検査して規則に沿っていることを確認している。Facebookによると、ケースによってはさらに広範囲な監査を行ってデベロッパーがデータを悪用していないことを確認しているという。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、24時間でコンテンツが消える「Messenger Day」を公開

FacebookはSnapchat Storiesに対抗するMessengerアプリの新機能、”Messenger Day” を全世界で公開した。(例によって順次導入されるため全ユーザーが利用できるまでには時間がかかる)

ポーランドオーストラリア等での数百万人のユーザーによるテストを終え、iOSAndroidおよびデスクトップのメッセージ画面で木曜日(米国時間3/9)に公開された。新機能を使うとデコレーションを施した写真やビデオを友達や全ユーザーに公開することが可能で、内容は24時間後に消滅する。

Messenger Dayが軌道に乗ればMessengerが最近強化したカメラ機能と共に ビジュアル・コミュニケーションの推進にも拍車がかかるだろう。Facebookのメッセージング担当VP、David Marcusは、Dayには将来「おそらく」広告が挿入されMessengerで最大の収入源になるだろうと話した。

WhatsApp Status Instagram StoriesFacebook Storiesに続き、Messenger DayはSnapchatと競合する。IPOを果たしたSnapchatにとってユーザー成長が弱点だ。Messengerは既に10億人が使っている。Messenger Dayが発表された日にはSnapの株価がわずかに下がった。

今回の発表は、SnapchatはStoriesを発明したかもしれないが、コンテンツメディアとして自分たちはどこよりも大きいというFacebookの哲学が表われている。Facebookはコピーすることを恐れない。たとえどんなに批判されようと。重要なのはユーザーにとって価値があるかどうかだけだ。

なぜこれ以上シェアする場所が必要なのか、というのは当然の疑問でありおそらく必要はない。しかしもしMessengerがStoriesのスタイルに楽しみだけでなく利便性を加えることができれば、昔の思い出を消費するだけでなく新しい思い出を作るきっかけになるかもしれない。

Messenger Dayを使ってみる

Dayを見る

Messenger DayはMessengerのホーム画面のチャットスレッドの上方に表れる。 Instagram Storiesが5ヵ月に1.5億人のデイリーユーザーを獲得したのと同じスタイルだ。そこには名前とプロフィール写真だけでなく、友達の写真が並んでいる。

いいね!の数は表示されないが、Dayに対しては定型メッセージや絵文字で返信できる。

Snapchatにない特殊な機能がActive Now(オンライン中)だ。グリーンのドットが表示されているMessenger Dayは相手とすぐチャットできることを意味している。こうしてMessengerは孤独を解消するという、Down To LunchやFreeやFoursquareが失敗した目的を果たせるかもしれない。

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昨年12月に導入された大きなカメラボタンは、Dayの利用の促進するためだった。画面下の大きなシャッターボタンを押せばすぐに画像やビデオを追加できる。

デフォルトでは投稿は「全員」に公開される。しかしFacebookによると、アプリのトップにDayが表示されるのは、メッセージを送ってこられる相手だけだ。公開範囲を設定しておけば毎回指定する必要はない。友達に直接送信することもできる。送ったDayを見た人は投稿の下に表示される。

コンテンツにはお絵描きやテキスト、セルフィーレンズ等の効果を加えることができる。

カテゴリー別フィルターを使えば、「一緒にコーヒーでもどう?」「今晩映画に行く?」「一杯飲もう」「走りに行こう」等のアクションを付加できる。簡単にオフラインで友達を招待することができる。しかもFacebookで「誰か一緒にディナーを食べに行く人」を誘って誰も返信しないと悲しい思いをするが、Messenger Dayでは投稿はすぐに消滅し、返信はプライベートなメッセージで送られてくるので孤独だと思われる心配はない。

ちょうどいいフィルターがなければ、自由にテキストから作ることができる。

足りないもの

全体的に見てMessenger Dayは思っていたよりスムーズで反応も早い。Instagram Storiesと同じく、興味がなければ無視するのは簡単だ。友達がたまにしかDayを投稿しなくても問題ない。

それでも私が今すぐ欲しいと思った機能で欠けているものを以下に挙げる。

  • Dayの投稿全体をビデオとして保存してFacebookのフィードに流す(Snapchat)
  • スワイプで使えるカラーとライトのフィルター (Snapchat, Instagram)
  • 写真の表示される時間の指定
  • モノにピン止めできる3Dスタンプ(Snapchat)
  • フェイス・スワップ (Snapchat)
  • Bitmojiのようなカスタマイズ可能なアバタースタンプ (Snapchat)
  • 絵文字をスタンプとして簡単に使える (Snapchat)
  • キャプションの背景色 (Instagram)
  • 簡単なGIF作成 (Instagram)
  • お絵描きのブラシ (Instagram)
  • 友達を参照して、返信すればグループチャットを始められる(Instagram)

時間と共に上記のいくつかは実現されるだろう。世界展開のバージョン1としては十分よくできていてすぐに使えると感じた。

今のところDayのビジネス利用は許されておらず広告もないが、Marcusに尋ねたところ、「おそらく。今後テストしていくつもりだが、高速でやりとりされるメッセージの邪魔はしたくない。それが守られる範囲で良い広告の方法があれば効果は大きいだろう」という返事だった。

Snapchatを攻撃する包囲網

Messenger Dayの “Who’s Up For?” フィルターを使えば友達と会う約束をするのも簡単だ。

ビジュアル・コミュニケーションは未来だ。これに乗り遅れたチャットアプリの将来は暗い。しかし、MessengerはDayをスレッドの上に被せることによって従来の表示件数を減らすリスクを負っている。通常のチャットアプリとしてMessengerが成長するのを妨げてまで、積極的にソーシャルメディアへと参入する価値はない。Facebookは一般公開後に各地域のメッセージ件数が減らないかどうかを慎重に見極める必要があるだろう。

FacebookのStoriesスタイルへの参入は遅かったが、これで全アプリでSnapchatと戦う体制が整った。成功すればSnapchatの成長をさらに食い止めることができる。特に、MessengerやWhatsAppやInstagramをこれまで使っていなかった海外のティーン・ユーザーの取り込みも期待できる。Snapchatの熱心な既存ユーザーを乗り替えさせることはできないだろうが、新しいソーシャルネットワークに登録する必要がないことは説得材料になる。

手加減は一切ない。Facebookは臆面もなくSnapchatの良いところを盗み前面に押し出している。これはイノベーションに逆行しているようにも思える。少なくてもスポーツマンシップに反する。しかしFacebookのイデオロギーは常にスケーリングが中心でありオリジナリティーではない。最初のソーシャルネットワークではなかったが、誰もが使うようになった。Storiesは発明していないが、最初に作った者が報われるとは限らない。報われるのは誰もが使えるようにした者だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

OculusでのVR体験をFacebookにシェアできるようになった ― 同時にボイス検索も

VRがどんなものなのかを説明するのは骨の折れる作業だ。そんな中、本日(米国時間10日)FacebookとOculusは、友達や家族にVR体験を簡単にシェアできる機能を発表した。

新しいイベントアプリの追加、そしてOculus Room内での360度ビデオの視聴などのソーシャル機能と同時に本日Oculusが発表したのは、VRゲームをプレイしている様子などを直接facebookにアップロードできる機能だ。

この機能は今日から米国外のユーザー向けに公開される。米国内のユーザーには「今後数週間のうちに」公開される予定だ。これにより、VRコンテンツがより身近になり、VR体験とはどのようなものなのかを友人に見せてあげることが可能になる。

FacebookとOculusが統合機能を発表したのはこれが初めてではない。今週はじめ、Facebookは同社初となるVRアプリ「Facebook 360」を発表している。これはFacebook上の360度フォトや360度ビデオを閲覧できるVRアプリだ。この機能を使い、Facebookは同社がもつコミュニティを活用してVRへのアクセスを向上させ、VRをまだ試したことがないユーザーにVRとは何であるかを教えている。

Oculusが今日発表したビッグニュースは他にもある。RiftおよびGear VR向けのOculus Homeプラットフォームにボイス検索機能を追加すると発表したのだ。ストアに掲載されるコンテンツが増えつつあるなか、より容易な検索機能は同プラットフォームにとって大きな進歩だと言える。仮想現実のスクリーン上に表示されるキーボードは非常に使いづらい。だから、このボイス検索機能によってユーザーのイライラが多少緩和されることになるだろう。彼らはまず、「Oculus Voice」と呼ばれるこの新機能をボイス検索機能とともにローンチする。しかし、友達がオンラインかどうか確かめるなど、よりデジタルアシスタントに近い機能が搭載される日も近いだろう。

[原文]

(翻訳:木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

Facebookの不公平なインスタント記事、掲載広告数を緩和へ

Facebookのインスタント記事(Instant Articles)はニュース提供元にとって常に損な取引 だった。読み込みが早くなり多くの読者を得られるのはよいが、Facebookのモバイルフォーマットのためにデザインは画一化され広告の掲載数も厳しく制限されている。パブリッシャーとしては有料購読者やイベント参加者や日々の固定読者も必要なのに、Facebookから有利な条件と参照トラフィックを引き出すためにそれを犠牲にしている。そうしなければライバルに負けてしまうからだ。

このたびFacebookは、パブリッシャーの条件を少しだけ改善した。インスタント記事に掲載できる広告件数を少し増やした。これからは本文記事250ワードにつき1件広告をのせられるようになる。これまでは350ワード毎だった。

これは新たに立ち上げられたFacebook Journalism Projectの第一弾だ。このブロジェクトは、Facebookがパブリッシャーと密に協力することで最大のトラフィック提供元となり、同時にそれまでパブリッシャーに入っていた広告費をたっぶり吸い取ろうという目論見だ。

Facebookの名誉のために言うなら、インスタント記事はニュース提供者に手を差し伸べるものではある。それでもなお、アンフェアに感じるのだ。

ちなみにFacebook Journalism Projectは以下のようなことを約束している。

  • 記事パッケージ
  • ローカルニュースへの投資
  • 購読トライアル
  • Facebookとパブリッシャーとの共同ハッカソン
  • Liveの使用方法など、記者向けFacebookのジャーナリズム機能の研修
  • FacebookページからLive配信を使用するための権限管理機能。寄稿者など非管理者でも機能を使用できるようにする
  • Live動画APIをユーザープロフィールにも適用
  • CrowdTangleへの無料アクセス
  • First Draft Partner Networkとの拡張的なパートナーシップで目撃者の特定を可能にする
  • ニュースリテラシー促進のための公共広告
  • 偽造ニュースへの対抗措置

Facebookは2016年にも機能追加を実施しており、サイトが直接販売した広告キャンペーンをインスタント記事に載せて収益はそのまま確保できるようにしたほか、記事のスタイルがこれまでより自由になり、ビデオ広告やカルーセル広告の利用、縦スワイプによるパブリッシャー提供記事の循環表示などが可能になった。また、メールアドレスリストやFacebookページの「いいね!」によるサインアップユニットをテストしている。

それでもインスタント記事で一番潤うのはやはりFacebookだ。コンテンツが高速でニュースフィードに読み込まれればユーザーはFacebookアプリを離れる理由がないのでFacebookの広告を見る回数が増える。会社としてはインスタント記事のクリーンな閲覧体験を強調しているが、陰ではパブリッシャーのアイデンティティが犠牲になっている。

もしFacebookがニュース業界の真のパートナーになりたいのなら、インスタント記事の読み込み時間を著しく遅くするもの以外は何でも許して、収益化やサーキュレーションやサインアップの方法はパブリッシャーに任せるべきだろう。広告が多すぎたり少なかったりの評価は市場に委ねればよい。今回の変更の後でも、Facebookのパブリッシャーに対する力は強すぎる。

下に貼ったビデオでは、FacebookとTwitterがパブリッシャーをすげ替え可能なゴーストライターにしようとしていることについて私がぶちまけている。ソーシャルネットワークの賢いパイプの中を無能なコンテンツが流れていくという図式だ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ザッカーバーグ夫妻にもう1人、女の赤ちゃん誕生へ

今年32歳になるFacebookのファウンダー、CEOのこの投稿はたいへんな数の「いいね!」を集めるはずだ。今朝(米国時間3/9)、マーク・ザッカーバーグとプリシラ・チャン夫妻の間にあたらしい女の赤ちゃんが生まれることをザッカーバーグ自身がFacebookに発表した。

まだこの赤ちゃんの名前は分かっていないが、ともあれこのカップルにはすばらしいニュースだ。ザッカーバーグ夫妻は最初の娘、マックスが生まれる前にかなりの困難を味わっている。ザッカーバーグ自身が娘のマックスが生まれる前にプリシラが3回流産していたと書いている

マックスが生まれた直後、ザッカーバーグ夫妻はChan Zuckerberg Initiativeというチャリティー団体とともにChan Zuckerberg Biohubというファンドを設立し、娘の誕生を記念して、疾病に対する療法の研究に最大10億ドルを投資することを約束した。

しかしこの困難のためにザッカーバーグはプリシラに次の子供が生まれるかどうか危惧していた。Facebookへの投稿によれば「(妊娠のニュースを聞いて)まず子供が健康であることを願った。次に女の子であればよいと思った」と投稿している。

ザッカーバーグは3人の姉妹と共に育った。プリシラ・チャンにも2人の姉妹がいる。ザッカーバーグは夫妻がそれぞれ幼い頃、姉妹と共に写っている写真を投稿し、絆の強さを強調している。

ザッカーバーグの投稿にはとほうもない数のお祝いコメントがついているが、いかにもソーシャル・ネットワークらしく、いちばん上の姉であるランディ・ザッカーバーグがいち早く「なんてすばらしい! おめでとう。強くて賢くて親切な女性が世界にまた一人増えるのね!」コメントを加えている。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebookに新機能「City Guides」が登場 ― 現地人や友人のおすすめスポットをまとめた旅行ガイド

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最近、Facebookは頻繁にアプリのアップデートを行っている。この数カ月間だけでも、近くのWi-Fiを見つける機能新しい人と出会える機能天気をチェックする機能などをリリースした。そして本日(現地時間3日)、Facebookアプリの「More」メニューの中にもう1つ新しい機能が加わった: 「City Guides」だ。Foursquareの競合にもなりえるこの機能では、友達が訪れた都市がリストアップされて現地のおすすめ観光地などを調べることができる。

リストにある都市をクリックすると、その都市を訪れたことのある友人のアイコンが表示される。そして、その友人のアイコンをクリックすると、彼らが訪れたホテルやレストラン、アトラクション施設などの詳細を知ることができる。Facebookはユーザーによるチェックイン機能やポストからそのデータを入手しているのだろう。

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訪れた場所をFacebook上で「チェックイン」する機能がリリースされたのはかなり前のことだ。しかし、Facebookがそのデータを利用してFoursquareに対抗するような機能を提供することはなかった。旅行のおすすめスポットを友人から聞ける機能と、FacebookのようなSNSとの相性はバツグンだ。だから、彼らがそのような機能をこれまで提供してこなかったのは意外でもある。

City Guidesが提供する、もしくは目指そうとしているのは真にそのような機能だ。旅行好きの友達が多ければ多いほど、この機能からより多くの恩恵を受けることができる。だが、それだけでなく、それぞれの都市のガイドには「Places the Locals Go(地元の人が訪れる場所)」というセクションもある。ここでは、地元の人による口コミを上手く要約するFacebookの技術が利用されている。

例えば、あるレストランのページには「美味しいタコスの話で盛り上がる。フレンドリーな雰囲気。タップから注がれるビール」といった要約が書いてある。

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それぞれのページにはブックマークのアイコンがあり、それをクリックすることで自分の「お気に入り」に追加することができる。登録したお気に入りは都市一覧のページの上部にある「Saved(保存済み)」セクションで確認することが可能だ。都市そのものをお気に入りに登録することもできる。自分が行きたい場所のリストまるまる保存するような感じだ。

また、各都市のガイドを下にスクロールしていくと、「Upcoming Event(近々開催されるイベント)」を確認することもできる。左右にスワイプすることでイベントを閲覧することが可能だ。その下にあるのが「Popular Attractions」というセクション。ここでは現地のおすすめ観光地、観光客向けアトラクション、景色が楽しめるスポットなどを確認できる。すべてブックマーク可能だ。

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これまでにも、旅行計画アプリを提供するスタートアップは多くあった。GtrotZetripRoam7TrippyJetpacGogobotなどがその例だ(日本版:最近TechCrunch Japanで取り上げたワンダーラストもその1つ)。その多くがFacebookから入手したデータを利用している。しかし、最近はその勢いも衰えている。

そして、遅ればせながら、突如その市場にFacebokが参戦した。

Facebookの旅行ガイド機能は、従来のアプリにソーシャル要素を大きく加えたもののように感じる。しかし、Facebookはパブリックなデータを拡張することで、この機能をより便利にしている。

残念ながら、今のところCity Guidesは大都市や有名どころの観光地(きれいなビーチで有名な島、古風な趣のあるリゾート地、落ち着きのある郊外の街など)に特化しているようだ。City Guidesでどんな街の情報も調べられるようになれば、いっそう便利になるのだが。

テスト段階のCity Guidesが9to5Macによって最初に発見されたのは昨年のことだった。今回のローンチを最初に報じたのも彼らだったが、City Guidesは今日からより広範なユーザー向けにも公開されるようだ。

Facebookも正式に新機能の存在を明らかにした一方で、利用できる機能にはまだ制限があるとも述べている。

「各都市の情報が掲載されているページのデザインはまだテスト段階です」と同社のスポークスパーソンは話す。「この機能が提供するコンテンツはすでにFacebookに存在していたものです。(City Guidesの)テスト期間を通して、私たちはその情報を集約し、よりユーザーに寄り添った情報を提供していきます。つまり、この新機能を使うことで、ユーザーは友人たちの目を通して旅行先の雰囲気をより具体的に感じることができるのです」。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter