Google(グーグル)は今週Androidのデベロッパーに、Playストアのアプリの公開用レビュー期間が通常よりずっと長くなる可能性があると警告した。これもCOVID-19危機の影響だ。デベロッパーはアプリのレビューに1週間、あるいはそれ以上かかることを覚悟しなければならないと、同社はGoogle Play Console上に表示するアラートで、コミュニティに通知している。
Google Playに影響を与えるのは、審査に時間がかかるようになることだけではない。
3月16日にYouTubeは、現状、自動化されたシステムに大きく依存することになると発表した。これは、人間のモデレーターによるレビューを受ける前に、機械学習システムによって、より多くのビデオが削除される可能性が高いことを意味している。
いずれの場合も、処理の遅延は社内の人員配置のレベルが低下していることによるものだ。これは、COVID-19パンデミックの結果であり、グーグルやその他の企業の従業員の配備計画が大きな影響を受けている。
これまでGoogle Playのアプリレビューのプロセスは、非常に速いという定評があった。
ここ数年、同社は長期間のレビューを待たずに、デベロッパーがアプリを公開できるようにすることで、Apple(アップル)のApp Storeに対して、Playストアを差別化してきた。もちろんこれにより、Playストアが品質の低いアプリで埋め尽くされ、時には悪意のあるアプリが野放しになるといった問題も引き起こした。しかしグーグルは2015年、社内のレビューチームを活用して、アプリを公開する前にそのポリシー違反を分析し始めたことを明らかにした。
グーグルは当時、このようなプロセスの変更にも関わらず、数日ではなく数時間以内にアプリを承認できるとしていた。
しかし2019年になって同社は、より厳格なレビューを実施することにしたため、状況は変わった。その後アプリの提出から公開までに、少なくとも3日間のレビュー期間を見込んでおくようデベロッパーに通告するようになっていた。ただし定評があり、信頼関係が確立されたデベロッパーについては、より速いレビューが受けられて審査期間は短くなるとグーグルは明かしている。
1週間、あるいはそれ以上のレビュー期間というのは、COVID-19危機そのものと同様、前例がないものだ。
アプリのレビュー期間が長くなっているというニュースは、最初にAndroid Policeによって報告された。
グーグルの広報担当者は、レビューが遅れていることをTechCrunchに認め、次のように述べている。「現時点では、勤務スケジュールの調整のため、レビュー期間は通常よりも長くなっています。また状況は悪化しつつあるため、アプリのレビュー期間も変動していますが、7日間からそれ以上かかる場合もあるでしょう」
この遅延については、Play Consoleのヘルプドキュメントでも確認できる。
画像クレジット:Getty Images
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(翻訳:Fumihiko Shibata)