300機のドローンが空を踊る ― Lady Gagaの後ろにはIntel製ドローンのバックダンサーが

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スーパーボウルのハーフタイムに行なわれたLady Gagaによるイベント。その時、彼女の後ろでは300機のドローンが歌に合わせて踊っていた。「Shooting Stars」と名付けられたそのドローンは、これまでにもDisney Worldのホリデーショーでも踊りを披露している。光を放つ何百機ものドローンが、きれいに動きを揃えながら自由自在に動きまわる。それらをコントロールするのは、たった1人の人間だ ― または、1台のコンピューターだ。

これは、これまでは個体ごとにコントロールされていたドローンを集団飛行させるという、Intelの最新プロジェクトだ。SF小説「Ender’s Game(邦題:エンダーのゲーム)」の世界が実現したのである。Orson Scott Cardが書いたその本のように、たった1人の人間が集団で飛行するドローンに指示を飛ばし、各機の状態をモニタリングする。しかも、Intelによれば1度に飛行させられるドローンの数には限りがないという。1度に1万機以上のドローンを飛行させることも可能だ。

Shooting Starの背後には、たくさんのプログラムによって構築されたデスクトップソフトウェアの存在がある。ドローンが飛行するルートは事前にプログラムされており、各機がそれぞれ与えられた役割をこなす。ドローンがお互いに掛け声を送るわけでも、衝突を未然に防ぐためのセンサーが搭載されているわけでもない。このソフトウェアがドローン同士の衝突を防いでいるのだ。

ドローン本体はとてもシンプルな作りになっている。重さはバレーボール1個分ほどしかない。胴体部分にはStyrofoam製の部品が使われており、4つのプロペラは金属製のゲージによって保護されている。このドローンは15分以内に組み立てできるように設計されていて、Intelはこのドローンをドイツの工場で組み立てている。本体にはネジが使われていないため、ドライバー無しで組み立てることが可能だ。そして、ドローンの下部には複数色を発光するLEDが装着されている。そして、このLEDが空に絵を描くのだ。

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IntelはこのプロジェクトをDisney Worldで最初に披露した。そして私は昨年の12月、第1回目のショーが行なわれる前に、Intelによる集団飛行デモを見学することができた。スーパーボウルでの演技と同じように、Disney Worldのショーもしっかりとした出来映えだった。しかし、このショーの本当にすばらしい部分はテレビカメラには収まっていない。それは、ドローンがまるで蛍のようにローンチパッドから飛び出す場面だ。

1つのローンチパッドには複数のドローンが1インチ間隔で並べられている。ローンチパッドにはドローンのLED部分を収納できるくぼみがあり、Shooting Starはそれに沿うように並べられる。また、このくぼみはドローンの充電用コネクターにもなっている。そして、ドローンがそこから一斉に飛び立つのだ。無数のローンチパッドから1機、また1機と飛び立っていく。発射と発射の間には短い間隔があけられていて、ドローンはその間隔を利用してそれぞれのポジションにつく。

Disneyのショーでは、Intelは実際に使用される機体数の2倍のドローンを用意しており、彼らが持ち込んだローンチパッドには合計で600機のドローンが格納されていた。そして、ソフトウェアが機体ごとのコンディションを判断し、状態が良い機体が空へと飛び立っていくのだ。

Intelはこのプロジェクトを2年前に開始している。2015年後半、同社はオーストリアのArs Electronica Futurelabとパートナーシップを締結し、そこに所属するアーティストやテクノロジー・リサーチャーの協力のもと、100機のドローンを集団飛行させることに成功した。その当時は、合計4つの別々の飛行場から発進した100機ドローンを、4人のパイロットが操縦していた。そして2016年も終盤に差し掛かったころ、Disney Wolrdでの第一回目のショーの前に、Intelは500機のドローンによる集団飛行デモを披露したのだ。

Intelが思い描くのは、集団で飛行するドローンが与えられたタスクをこなす世界だ。Disney Worldのショーで使われたものと同じ技術を利用すれば、複数のドローンで行方不明者を捜索したり、設備の点検や商品の検査をしたりすることが可能だ。IntelのRealSenseプラットフォームのようなソフトウェアを搭載したドローンが、群れをなして飛行機や貯水タワーの点検をしている様子を想像してみてほしい。もしくは、それらの無数のドローンがLEDを利用して空に巨大なスクリーンを描く様子を。でも、今のところ彼らに与えられているのはバックダンサーという役割だけだ。

IntelとDisneyが空に絵を描く

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

300機のドローンが空を踊る ― Lady Gagaの後ろにはIntel製ドローンのバックダンサーが

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スーパーボウルのハーフタイムに行なわれたLady Gagaによるイベント。その時、彼女の後ろでは300機のドローンが歌に合わせて踊っていた。「Shooting Stars」と名付けられたそのドローンは、これまでにもDisney Worldのホリデーショーでも踊りを披露している。光を放つ何百機ものドローンが、きれいに動きを揃えながら自由自在に動きまわる。それらをコントロールするのは、たった1人の人間だ ― または、1台のコンピューターだ。

これは、これまでは個体ごとにコントロールされていたドローンを集団飛行させるという、Intelの最新プロジェクトだ。SF小説「Ender’s Game(邦題:エンダーのゲーム)」の世界が実現したのである。Orson Scott Cardが書いたその本のように、たった1人の人間が集団で飛行するドローンに指示を飛ばし、各機の状態をモニタリングする。しかも、Intelによれば1度に飛行させられるドローンの数には限りがないという。1度に1万機以上のドローンを飛行させることも可能だ。

Shooting Starの背後には、たくさんのプログラムによって構築されたデスクトップソフトウェアの存在がある。ドローンが飛行するルートは事前にプログラムされており、各機がそれぞれ与えられた役割をこなす。ドローンがお互いに掛け声を送るわけでも、衝突を未然に防ぐためのセンサーが搭載されているわけでもない。このソフトウェアがドローン同士の衝突を防いでいるのだ。

ドローン本体はとてもシンプルな作りになっている。重さはバレーボール1個分ほどしかない。胴体部分にはStyrofoam製の部品が使われており、4つのプロペラは金属製のゲージによって保護されている。このドローンは15分以内に組み立てできるように設計されていて、Intelはこのドローンをドイツの工場で組み立てている。本体にはネジが使われていないため、ドライバー無しで組み立てることが可能だ。そして、ドローンの下部には複数色を発光するLEDが装着されている。そして、このLEDが空に絵を描くのだ。

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IntelはこのプロジェクトをDisney Worldで最初に披露した。そして私は昨年の12月、第1回目のショーが行なわれる前に、Intelによる集団飛行デモを見学することができた。スーパーボウルでの演技と同じように、Disney Worldのショーもしっかりとした出来映えだった。しかし、このショーの本当にすばらしい部分はテレビカメラには収まっていない。それは、ドローンがまるで蛍のようにローンチパッドから飛び出す場面だ。

1つのローンチパッドには複数のドローンが1インチ間隔で並べられている。ローンチパッドにはドローンのLED部分を収納できるくぼみがあり、Shooting Starはそれに沿うように並べられる。また、このくぼみはドローンの充電用コネクターにもなっている。そして、ドローンがそこから一斉に飛び立つのだ。無数のローンチパッドから1機、また1機と飛び立っていく。発射と発射の間には短い間隔があけられていて、ドローンはその間隔を利用してそれぞれのポジションにつく。

Disneyのショーでは、Intelは実際に使用される機体数の2倍のドローンを用意しており、彼らが持ち込んだローンチパッドには合計で600機のドローンが格納されていた。そして、ソフトウェアが機体ごとのコンディションを判断し、状態が良い機体が空へと飛び立っていくのだ。

Intelはこのプロジェクトを2年前に開始している。2015年後半、同社はオーストリアのArs Electronica Futurelabとパートナーシップを締結し、そこに所属するアーティストやテクノロジー・リサーチャーの協力のもと、100機のドローンを集団飛行させることに成功した。その当時は、合計4つの別々の飛行場から発進した100機ドローンを、4人のパイロットが操縦していた。そして2016年も終盤に差し掛かったころ、Disney Wolrdでの第一回目のショーの前に、Intelは500機のドローンによる集団飛行デモを披露したのだ。

Intelが思い描くのは、集団で飛行するドローンが与えられたタスクをこなす世界だ。Disney Worldのショーで使われたものと同じ技術を利用すれば、複数のドローンで行方不明者を捜索したり、設備の点検や商品の検査をしたりすることが可能だ。IntelのRealSenseプラットフォームのようなソフトウェアを搭載したドローンが、群れをなして飛行機や貯水タワーの点検をしている様子を想像してみてほしい。もしくは、それらの無数のドローンがLEDを利用して空に巨大なスクリーンを描く様子を。でも、今のところ彼らに与えられているのはバックダンサーという役割だけだ。

IntelとDisneyが空に絵を描く

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

Intelがウェアラブル部門の従業員を大量解雇か

HANOVER, GERMANY - MARCH 14:  The Intel logo hangs over the company's stand at the 2016 CeBIT digital technology trade fair on the fair's opening day on March 14, 2016 in Hanover, Germany. The 2016 CeBIT will run from March 14-18.  (Photo by Sean Gallup/Getty Images)

Intelの内情に詳しい情報源によれば、同社は今にもウェアラブル分野から撤退することを考えているようだ。

2014年、Intelはフィットネス・ウォッチの製造を手掛けるBasisを買収した。当時Basisの名前はあまり知られていなかったが、素晴らしいウェアラブル端末を製造する企業だった。IntelがBasisブランドを同社のNew Digital Group(NDG)の一員に加えたことを考えれば、この買収は大きなパズルの1ピースだったと言えるだろう。NDGは拡大するウェアラブル市場で大きな成果を残すことを目的に、当時設立されたばかりだった。この部門には半導体市場のライバルであるQualcommへの反撃の意味も込められている。

2015年6月、Intelは同じくウェアラブルのReconを買収している。Reconはサイクリングやスノーボード向けのヘッドアップディスプレイを開発する企業だ。Reconの共同創業者であるDan Eisenhardtが買収時に発表したコメントを以下に引用する。

IntelはReconにとって理想的なパートナーです。Brian Krzanichは、彼が2013年にIntel CEOに就任してすぐにウェアラブルに対する明確なコミットメントを打ち出してきました。今年1月に開催されたConsumer Electronics Showでのキーノートでも、彼はこのコミットメントを続けていくと再び断言しています。Brianと彼のチーム、そしてNew Technology Gropを率いるJosh Waldenは、私たちと同じビジョンを持ち、消費者向け、エンタープライズ向けそれぞれのマーケットにおけるスマートメガネのポテンシャルを見出しています。そして、今回の買収はそのビジョンを表したものなのです。

しかし、今年の夏には同社のウェアラブル戦略に亀裂が走ることになる。今年6月、Intel製ウェアラブル端末のBasis Peakに過熱の恐れがあるとして、Intelは同デバイスのリコールを発表した。同社の発表によれば、過熱の恐れがあるデバイスは全体の0.2%程だということだった。Intelはリコールへの対処として、デバイスの取り換えという選択肢を選ばなかった。デバイスの販売を全面的に停止したのだ。さらにIntelは、今年の終わりまでにPeakのソフトウェア・サポートを終了することも発表している(これにはクラウド・ストレージのサポートも含まれる)。

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これは明らかにIntelのウェアラブル戦略の挫折を表していた。結局、IntelがBasisの買収によって達成したことと言えば、Peakよりおしゃれでスーツに似合うTitaniumのリリースくらいだ。

そして現在、Intelの内情に詳しい情報源によれば、同社はこの分野への投資を大幅に削減することを検討中だという。もしくは、この分野から完全に撤退する可能性もある。これにより大勢のNGDのメンバーが解雇されることになる。今年4月にNGDを統合したNew Technologies Groupも同様だ。この件はウェアラブル端末部門に対するIntelの不快感の現れだと考えている者もいる。

すでに何人かの従業員には解雇通告がされており、彼らは今年の終わりまでにIntelを離れる予定だ。各メディアがこの件について報じており、その内容は今のところバラバラだ。しかし、そのすべてがNDGの大型解雇、そして部門の完全閉鎖の可能性を伝えている。

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この方針転換によってNDGのプロダクトが今後陽の目を浴びることもなくなるだろう。そのようなプロダクトには未発表のフィットネス・ウォッチ「Basis Ruby」も含まれる。少なくとも、Basis RubyはPeakの失敗で落ち込むIntelを支えてきたのかもしれない。

私たちはこの件に関してIntelに取材を試みている。彼らからコメントが得られればすぐにお伝えする予定だ。

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(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

Intelが今後2年間で自動運転車分野に2億5000万ドルを投資していくと発表

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Intelが同社にとって初の自動運転車に関するキーノートを発表したとき、彼らは大胆な行動にでた。今朝、Intel CEOのBrian Krzanichはロサンゼルスで開かれたLos Angeles Auto Showの自動運転車イベントに登壇し、IntelグループのVCであるIntel Capitalは今後2年間で自動運転分野に合計2億5000万ドルを投資すると発表した。

投資対象となるのは、クルマのIT化、コンテキストアウェアネス、ディープラーニング、セキュリティといった分野だ。自動運転車としてのゴールとは、ヒューマンエラーを極限まで減らすことで運転の安全性を高めることである。そのためには車両とデータを安全で、信頼あるものにする必要がある。

Intel製のプロセッサーの力が発揮されるのは、自動運転車に必要なデータの処理を行うときだ。Krzanichは、自動運転車にはすでに各種のセンサーやカメラ、そしてデータを収集したり送信するための制御機能が搭載されていると指摘する。彼によれば、これからはすべてのクルマが毎日4テラバイトのデータを生み出すようになり、自動車業界はそれに対応するための準備をしておかなければならないと話す。

Intelがこの発表の場にLA Auto Showを選んだという事実は、今ではテクノロジーと交通手段が大きく交わる世の中になったことを表している。世界最大の消費者向けエレクトロニクスの展示会である「CES2016」では、世界各国から自動車メーカーの代表者が集まった。North American Auto Showが主催するテクノロジーに焦点を合わせた専用展示会であるAutoMobili-Dの第一回展示会は2017年1月に予定されている。LA Auto Showが主催するテックイベントであるAutomobilityが初めて開催されたのも今年だ。

クルマが運転できる(または自動運転の)デバイスとなるにつれて、そしてデバイスがバイク・シェアリングや公共交通機関などの様々な点において世の中の交通手段と統合されるにつれて、テック系の企業と自動車メーカーの交流はもはや「標準的な交流」とは呼べなくなってきた。それは、必要不可欠な交流なのだ。

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(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

Intelがドローン船隊の夜間飛行の許可をFAAからもらったのは、花火をしたかったからだ

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アメリカにおける小型ドローンの商業的利用を統轄する規則が今週発効したが、企業はただちに、これらの規則からの免除を、連邦航空局(U.S. Federal Aviation Administration, FAA)から獲得し始めている。

たとえばCNNは、ニュース取材目的で、繋留したドローンを人びとの上に飛ばす権利を取得した。PrecisionHawkは、農業用ドローンを視界の外(操縦者が裸眼で見えない場所)で飛ばす免除を獲得した。そしてBNSF Railroadは、列車の運行をモニタするために人びとの上や視界の外で飛ばす権利をもらった。FAAのMichael Huertaが、これらの例を記者発表で挙げている。

FAAのこのSmall UAS Rule(小型無人航空機規則)は、Part 107(連邦航空規定第107部)とも呼ばれるが、それの興味深い免除がIntelに下されている。同社のスポークスパーソンによると、この義務免除により同社は夜間の飛行が可能になり、また一人の操縦者が複数のドローンを担当できる。

Intelは、一人のオペレーターがドローンの大船隊をコントロールしてよいとする義務免除をもらったのは、今のところ同社が唯一だ、と主張している。今FAAが検討中の免除は、もっといろいろある、と思うけどね。

“これが認可されたのは、Intelがこれまで、ドローンの飛行に伴うリスクの削減に努め、事前に十分な飛行テストを行い、技術を蓄積し、十分な操縦履歴と飛行経験を積み重ねてきたからである”、と同社の代表は言っている。

IntelのPart 107免除のご利益(りやく)のひとつは、昔ながらの花火を、旱魃に苛まれ火事の危険もある地域で、カラフルなライトを搭載し編隊を組んだドローンの隊列に置き換えられることだ。

Intelはすでに今年のはじめに、パームスプリングスで行ったテストで、ドローンの船隊が互いに協調して飛ぶデモを行っている。下のビデオは、そのときのドローン船隊“Intel Drone 100”の、一部始終だ。

さようなら、放火魔〔花火師〕さんたち。あなたたちも、すてきだったわよ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Intelの第七世代Coreプロセッサー‘Kaby Lake’シリーズは4K、VR、ノート/タブレット兼用機などに朗報

Navin Shenoy holds a 7th Gen Intel® Core™ processor

Intelのプロセッサーが、公式に最新世代になった。その第七世代のCoreプロセッサー(下図)は、強力なパンチを秘めているようだ。このいわゆる“Kaby Lake”系列は、Intelがプロセッサーの開発に採用したチクタク方式の次の鼓動に乗る最初の製品となる。製造プロセスは前(2015年)のSkylakeと同じ14nmだが、電力効率とスピードの向上、4Kのビデオやゲームへの対応など、重要な新機軸も多い。

Kaby Lakeはまた、USB-CやThunderbolt 3、先の細いスタイラスなど、強力な新しいI/Oオプションをサポートしており、これらはMacハードウェアで噂されるディスプレイ等のアップデートや、Windows 10のAnniversary Update(1周年記念アップデート)で導入されるシステムレベルでのeインクのサポートの下地となるものだ。あれやこれやでKaby Lakeは、ウルトラポータブル機(ultraportables)や、ツーインワン(2-in-1s)、タブレット/ノートブックのハイブリッド的切り替え機〜兼用機など、最近のPCメーカーと消費者の多くが関心を持ち始めた機種に、よくフィットしている。

7th Gen Intel Core family

この新しいプロセッサーは、4Kビデオにおけるバックハンド再生のパフォーマンスが大幅に改良されたことを誇っている。これによりこのスタンダードが今後、テレビやモニタなどの再生デバイスでもっと一般的にサポートされることになりそうだから、これは良いニュースだ。これらの第七世代Coreプロセッサーでは、VRのサポートも大幅に向上するだろう。

ところでKaby Lakeプロセッサーの載ったコンピューターを店頭で買えるようになるのは、いつごろだろう? IntelはSlashgearに対して、長くは待たせない、と言っている。すでにチップの大量生産は始まっていて、9月にはPCメーカーへの納品が始まる。彼らは今年の第四四半期(10-12月)に“数百台ぐらい”を出荷するだろう、ということだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Intelがファウンドリ事業のテコ入れのためARMのチップを製造へ…台湾韓国勢に勝てるか

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チップメーカーのIntelとイギリスの半導体知財企業ARMが発表した合意により、Intelの注文生産型ファウンドリ事業に大きな弾みがつくことになった。

この契約は今日(米国時間8/16)サンフランシスコで行われたIntel Developer Forumでも発表され、IntelのCustom Foundryが、サードパーティが作るARMのプロセッサーの製造を担当することになる。

Intelの最新の決算報告は、同社が今、過渡期にあることを明らかに示している。また同社は、物のインターネット(IoT, Internet of Things)のための態勢整備が必要である。日本の大手テクノロジー企業Softbankに先月買収されたARM Holdingsとの合意は、そちらへ向けての第一歩になるだろう。

Chicago Morningstarの株式市場アナリストAbhinav Davuluriによると、“これによってIntelはTaiwan Semiconductor Manufacturing(TSMC)やSamusungのファウンドリと互角に、QualcommやAppleの仕事を取れるようになる”、という。

そのコラボレーションの一環としてARMとIntel Custom Foundryは、ARMのSoC(s)の、Intelの10ナノメートルプロセスによる開発実装を加速する。そのために、ARMの知財Artisan Physical IPが提供される。

Intel Custom Foundryの副ゼネラルマネージャーZane Ballが、ブログにこう書いている: “この技術をIntelの10nmプロセス向けに最適化することは、ファウンドリの顧客がこのIPを利用して最上級のPPA(power, performance, area)により、モバイルやIoTやそのほかの消費者製品のための彼らの設計の、電力効率の良い高性能な実装を実現できることを、意味している”。

Ballによると、Intelはこれまで、ANSYS, Cadence, Mentor Graphics, Synopsysなどとパートナーしたことがある。またIntelは、NetronomeやLG Electronicsなどの顧客のためのチップを作っている。とりわけLGは最近、世界初のAndroid 7.0実装機となるハンドセットを、新たな旗艦的デバイスとして発表したばかりだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Intel、ソフトウェア開発者向けドローン、Aeroを発表

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火曜日(米国時間8/16)に行われたIntel Developer Forumで、Intelが新しいハードウェア製品を発表した ― Aero Ready To Fly と名付けられたそのドローン(クワッドコプター)は、ホビイストや商用ドローン業者ではなく、ソフトウェア開発者を対象とした製品だ。

Intelの新型ドローンは完全組立て済みで、IntelのAero Compute Boardを塔載している。Linux OS、動作認識ソフトウェアのRealSense、およびサンタモニカのスタートアップ、AirMap製ソフトウェア開発キットがプレロードされている。AirMapは、ドローンユーザーが安全かつ合法な場所を飛ぶのを支援するシステムだ。

NVIDIAAmbarellaQualcomm等のチップメーカーも、急成長中で未だ形勢の定まらない国内外ドローン市場でシェア獲得を目指している。

これまで各社は、ドローン本体のメーカーや、動画撮影、航空データ取得等の機能を拡張するカメラ等のシステムを作るメーカーに自社のマイクロプロセッサーを売ることで成長してきた。

例えばAmbarellaは、DJIドローンの内蔵カメラや、3D Roboticsのドローンに塔載可能なGoProカメラ向けにチップを供給している。Qualcommのプラットフォーム、Snapdragon on Flightや4Kカメラは、Tencent-Zerotechのドローン、YING等で使用されており、飛行中にTencentのソーシャルメディアプラットフォーム、QQとWenxingにデータを送信できる。

Intelはドローン技術スタートアップの出資者でもある。狭い場所で障害物を自動的に避けるドローンを作るYuneec、商用ドローンのオペレーティングシステムを開発しているAirware、固定翼ドローンや農業用その他の商用ドローン向けソフトウェアのメーカーである、PrecisionHawl等に投資している。

またIntelは、今年1月にドイツのオートパイロット技術企業、Ascending Technologiesを買収した。

AirMapのソフトウェア開発キットがIntelのドローン塔載されることは、スタートアップにとってまたとないチャンスだ。同キットは今週、カリフォルニア州サンタモニカで行われた非公開のデベロッパー向けカンファレンスで発表されたばかりだ。

すでにAirMapは、DJIをはじめ3D Robotics、Aeryon Labsといった主要ドローンメーカーと提携関係にある。

AirMapのCEO、Ben MarcusはTechCrunchに、「ドローンを日常生活の一部にする」ことがAirMapの使命だと語った。

Marcusは、ドローンを広く安全に普及させるためには、ドローンの飛ぶ低空領域をカバーする空間管理システムが不可欠であり、空中状況に関するリアルタイム情報をドローン運営者や製造メーカ伝える必要があると話した。

AirMapは、空港あるいはドローンの飛ぶ場所や状況を知る必要のある規制当局等にもデータを提供している。

Aero Ready-to-Flyドローンは今年末までに発売される予定だが、Intelは正確な発売日と価格を公表していない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

インテル、オールインワンのワイヤレスVRヘッドセット「Project Alloy」を発表

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インテルがいよいよVRに本格的に参入することになる。Intel Developers Forumにて、「マージドリアリティ」(Merged Reality)プラットフォームのアナウンスと同時に、オールインワンのVRヘッドセットを発表したのだ。発表は「一切の制限を排除して自由に動き回れるのなら、あなたはいったい何をしますか」というアナウンスで始まった。

VRヘッドセットの名前は「Project Alloy」という。Oculus RiftやHTC Viveのようなデバイスだが、完全にワイヤレスである点が新しい。さらに、このデバイスは完全にオールインワンのものであり、必要なカメラ、センサー、入力システムなどがすべて一体になっている。

インテルのCEOであるBrian KrzanichはVRを評して「私たちの仕事、エンターテインメント、コミュニケーションの一切を新しい次元に導くもの」としている。

新しい技術により、コントローラーなどを用いずに自分の動きと外界のオブジェクトをVR化でき、これもまた従来型ヘッドセットとは大きく異なる点だ。Krzanichによれば、このデバイスは6DoFなもので、すなわち仮想空間の中で何の制限もなく自由に動けるようになるものだとのことだ。

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Project Alloyに搭載されたセンサーは、手の動きをリアルタイム仮想世界での入力デバイスとして認識できる。このヘッドセットの心臓部のひとつは、もちろんRealSenseカメラだ。1080p HDカメラ、赤外線カメラ、赤外線レーザープロジェクターが一体となったもので、これを使ってVR世界に入ってくるモノや人を認識するようになっている。

これまでの高性能VRヘッドセットは、主にパフォーマンスの側面からワイアレスにはできなかった。高いフレームレートと精細な解像度を実現するには、ヘッドセット単体では対処できず、外部の高性能PCなどと連結する必要があったのだ。このあたりにどのように対処しているのかについて、詳細な情報については触れられなかった。

なおKrzanichは、Windowsとの連携によりWindows HolographicプラットフォームをProject Alloyにも移植し、開発者が簡単にアプリケーションを作成できるようにするとも話している。Alloyについては2017年半ばにもオープンソース化する予定だそうで、Krzanichによれば「誰でもWindows HolographicプラットフォームとProject Alloyのハードウェアを融合して利用することができるようになります」とのことだ。

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(翻訳:Maeda, H

来年からWindows 10パソコン全機種でWindows Holographicを使えるようになる

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Windows 10ユーザーは、来年から「ミックスト・リアリティー」(MR:複合現実)の世界に浸れるようになる。Microsoftは、2015年1月に発表したWindows Holographicシェルが、「主要」Windows 10パソコン全機種で動くようようになるアップデートを計画している。

このアップデートによってユーザーは、従来の2D Windows 10アプリを没入型3Dグラフィック環境と組み合わせられるようになる。それを可能にするのが、従来のクリックやポインティング等の入力に位置追跡機能を追加する、様々な “6 degrees of freedom”(6DoF)入力デバイスだ。

Windowsチームはこれをもっと広く普及させることも考えており、フルスケールのVRを実行するのに必要なスペックを備えていないWindows 10パソコンにも対応する。例えば、Intel NUCという超高価ではないIntelグラフィクス内蔵デスクトップ機で、Windows 10 Holographicが動作しているビデオを披露した。

近い将来、日常のデスクワークでスプレッドシートやプレゼンテーションをMR世界で使うことはありそうにない。しかし発表時には出荷されそうにないベーパーウェアに思えた機能を、こうしてMicrosoftが一般公開しようとしているの見るのは良いものだ。

IntelとMicrosoftは、MRパソコンやユーザーがMR操作環境を体験できるヘッドマウントディスプレイの仕様も検討している。仕様は今年12月に深センで行われるWindowsハードウェアデベロッパーカンファレンスで一般公開される予定。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

コンピュータービジョン機能を搭載した多機能ボード、IntelのJouleは各種リアルタイム機器の可能性を広げる

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Intelがメイカーたちのために作ったボードJouleは、メイカーが強力なコンピュータービジョン製品を作るためのプラットホームを提供する。今日(米国時間8/16)行われたIntelの今年のデベロッパーカンファレンスでIntelのCEO Brian Krzanichは、“プロトタイプから実寸大のロボットや、マシンビジョン、ドローンなどの製品へシームレスに移行できる”、と説明した。

ひとつの例として、PivotHeadはこのボードを使って、超小型で高性能なシステムモジュールを作っている。そこには、同じくIntelの奥行き追跡カメラシステムRealSenseも載っている。

PivotHeadはJouleを主役とするシステムモジュールを利用して、工場労働者等のための安全眼鏡を作っている。それには高度なコンピュータービジョン能力があり、仕事中のリアルタイムにフィードバックを返すことができる。画像の分析と処理はすべてJouleの上で行われるので、別のモジュール等は不要だ。またWi-Fiやセルラーなどによるクラウド等への接続性も要らない。

このように、PivotHeadの考え方は、労働者が今使っている眼鏡に代えて今すぐ使える、というコンセプトにある。そして航空機などの電圧チェックも、リアルタイムでできる。Intelは、その作業の様子を今日のデモで見せた。

すなわち安全眼鏡をPivotHeadの製品に代えても、ユーザー(現場労働者)には新たな作業が発生しないし、仕事のやり方を変える必要もない。昨日までと同じく、ふつうに仕事を続けるだけだ。そして眼鏡自身が、そのコンピュータービジョンの能力で電圧のミスマッチをモニタでき、不整合があればただちに音声で警報するから、対策もすぐにとれる。これまで、航空機の電圧チェックという作業は、面倒な手作業が多くて時間がかかる仕事だった。

システムがリアルタイムで追跡し、全領域をカバーするから見逃しがない。現場作業員は、警報が鳴るまではほかの作業に専念できる。

以上はユースケースのごく一例にすぎないが、Krzanichによれば、“Jouleはオンボードコンピューティングと大量のメモリと人間的な感知能力を提供する”。試してみたいと思った読者には、オンラインで今日注文すると今日発送される。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Intel、ディープラーニングのNervana Sytemsを3.5億ドルで買収

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米国時間8/9、Intelはディープラーニングのスタートアップ、Nervana Systems を買収すると発表した。これは同社内でのAIソリューションの役割を強化しようとする動きの一環だ。Recodeの報道によると、買収価格は3.5億ドル以上で、ここ数週間(控えめに言って)かなり活発だったIT業界M&Aのリストに名を連ねた。

「ディープラーニングのアルゴリズムを加速するNervanaの知的財産と専門知識は、IntelのAI分野での能力を拡大する」とIntelのEVP兼データセンターグループGM、Diane Bryantがブログ記事で語った。「Nervanaの持つソフトウェアの専門知識を活用することで、IntelのMath Kernel Libraryをさらに最適化し、業界標準フレームワークに統合していく」。

さらにBryantは、同スタートアップの専門知識は「IntelのAI戦略を強化し、ディープラーニングの性能や、Intel XeonおよびIntel Xeon PhiプロセッサーのTCO(総保有コスト)を改善するものである」と具体的に語った。

創立2年のスタートアップは、これまでにDFJ、Data Collective、Fuel Capital、Lux CapitalおよびAllen&Co. らの投資家から2500万ドル近くを調達している。以前同社は、AIソリューションに対するハードウェア中心のアプローチで注目を集め、以来ニューラルネットワークの学習に向けた技術開発に注力している。

カリフォルニア州サンディエゴを拠点とする48人のチームは、買収完了後IntelのData Centerグループに加わる。

NervanaのCEO・共同ファウンダー、Naveen Raoはブログ記事で、今後もディープラーニングのフレームワーク、プラットフォーム、およびハードウェア関連の開発を続けていくことを明言した。

Nervanaの技術と専門知識をIntelの戦略と組み合わせることによって、ディープラーニング/AIソリューションは次のステップへ進む。われわれは今後もサンディエゴ本社で活動を続け、会社の人材、ブランド及びスタートアップ精神を持ち続ける。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

IoTの力を引き出すフォグコンピューティングとは

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【編集部注】著者のBen Dicksonはソフトウェアエンジニア兼フリーランスライターである。ビジネス、技術、政治について定期的に寄稿している。

IoT(Internet of Things)がIoE(Internet of Everything)へと進化し、実質的にあらゆる領域へ侵入するにつれ、高速なデータ処理と分析、そして短い応答時間の必要性がこれまで以上に高まっている。こうした要件を満たすことは、現在の集中型のクラウド(雲)ベースのモデルで支えられたIoTシステムでは困難なことも多い。こうしたことを容易にするのがフォグ(霧)コンピューティングである。その分散型のアーキテクチャパターンはコンピューティングリソースとアプリケーションサービスをサービスのエッジ(界面)に近付ける。そのエッジこそデータソースからクラウドへの連続体の間で最も理にかなった効率的な場所である。

Ciscoによって提唱されたフォグコンピューティングという用語は、クラウドコンピューティングの利点とパワーを、データが作られ適用される場所へ近付ける必要性を指したものである。フォグコンピューティングは、IoT業界の主要な関心事であるセキュリティを向上させながら、処理および分析のためにクラウドに転送されるデータの量を削減する。

ではクラウドからフォグへの移行が、IoT業界の現在そして未来の挑戦を如何に助けるかを以下に解説しよう。

クラウドの問題

IoTの爆発的な成長は、実際の物体やオペレーションテクノロジー(OT)が、分析や機械学習のアプリケーションと結びつけくことに負っている。そうしたアプリケーションはデバイスの生成したデータから少しずつ洞察を収集し、人間が介在することなく「スマート」な意思決定をデバイスが行えるようにする。現在そのようなリソースは、主に計算パワーおよび記憶容量を所有するクラウドサービスプロバイダによって提供されている。

しかしそのパワーにもかかわらず、クラウドモデルは、オペレーションの時間制約が厳しかったり、インターネット接続が悪い環境に適用することはできない。これは、ミリ秒の遅れが致命的な結果を招く、遠隔医療や患者のケアなどのシナリオでは特に課題となる。同じことは、車両同士のコミュニケーションにも適用される、衝突事故を回避するための機構は、クラウドサーバーへのラウンドトリップに起因する遅延を許容できない。クラウドパラダイムは、何マイルも離れた場所から脳が手足に司令をだすようなものである。迅速な反射を必要とする場所では役に立たない。

クラウドパラダイムは、何マイルも離れた場所から脳が手足に司令をだすようなものである。

またそれ以上に、クラウドに接続されているすべてのデバイスからインターネットを介して生データを送信することには、プライバシー、セキュリティ、そして法的懸念が考えられる。特に異なる国家間のそれぞれの規制に関係する、取り扱いに注意を要するデータを扱う場合にはそれが問題となる 。

フォグの位置付けは完璧

IoTノードは作用する場所の近くに置かれているが、現状では分析や機械学習をこなすためのリソースを保有していない。一方クラウドサーバーは、パワーは持つものの、適切な時間内にデータを処理したり応答したりするためにはあまりにも遠く離れすぎている。

デバイスの配置されたエッジ近くで、クラウド機能を模倣するための十分な計算、ストレージ、そして通信リソースを持ち、局所的なデータ処理と素早い応答を返すことのできるフォグレイヤーは、完璧な接合場所である。

IDCによる調査によれば、2020年までに世界のデータの10パーセントは、エッジデバイスによって生成されることが推定されている。これは、低レイテンシと同時に総合的なインテリジェンスを提供する、効率的なフォグコンピューティングソリューションの必要性を促す。

フォグコンピューティングには支持母体がある。2015年11月に設立されたOpenFogコンソーシアムがそれで、その使命はフォグコンピューティングアーキテクチャにおける業界や学術のリーダーシップをまとめることである。コンソーシアムは、開発者やITチームがフォグコンピューティングの真の価値を理解するために役立つリファレンスアーキテクチャ、ガイド、サンプルそしてSDKを提供する。

すでに、Cisco、DellそしてIntelといった主要ハードウェアメーカーたちが、フォグコンピューティングをサポートする、IoTゲートウェイやルータを提供しているIoT分析や機械学習のベンダーたちと提携している。その例の1つが、最近行われたCiscoによるIoT分析会社ParStreamIoTプラットフォームプロバイダJasperの買収である。これによりネットワーク業界の巨人はそのネットワーク機器により良い計算能力を埋め込むことができ、フォグコンピューティングが最も重要なエンタープライズITマーケットにおける大きなシェアを得ることができるようになる。

分析ソフトウェア会社も製品を拡充し、エッジコンピューティングのための新しいツールを開発しいる。ApacheのSparkは、Hadoopエコシステム(エッジが生成するデータのリアルタイム処理に適している)上に構築されたデータ処理フレームワークの一例である。

クラウドによって得られた洞察は、フォグレイヤーでのポリシーや機能の、更新や微調整を助けることができる。

IoT業界の他の主要なプレーヤーたちもまた、フォグコンピューティングの成長に賭けている。最先端のIoTクラウドプラットフォームの1つであるAzure IoTを擁するMicrosoftは、フォグコンピューティングでの優位性の確保を目指して、そのWidows 10 IoTを、IoTゲートウェイ機器や、フォグコンピューティングの中核を担うその他のハイエンドエッジデバイスのためのOSの選択肢としてプッシュしている。

フォグはクラウドを不要にするのか?

フォグコンピューティングは効率を改善し、処理のためにクラウドに送られるデータ量を削減する。しかしそれは、クラウドを補完するために存在するもので、置き換えるものではない。

クラウドはIoTサイクルにおける適切な役割を担い続ける。実際に、フォグコンピューティングがエッジ側で短期分析の負担を引き受けることにより、クラウドリソースは、特に履歴データや膨大なデータセットが関わるような、より重いタスクをこなすために使われるようになる。クラウドによって得られた洞察は、フォグレイヤーでのポリシーや機能の、更新や微調整を助けることができる。

そして、集中化され非常に効率的なクラウドのコンピューティングインフラストラクチャが、パフォーマンス、スケーラビリティそしてコストの点において、分散システムをしのぐ多くの事例も、まだみることができる。これには、広く分散したソースから得られるデータを解析する必要がある環境などが含まれる。

フォグとクラウドコンピューティングの組み合わせこそが、特に企業におけるIoTの適用を加速するものなのだ。

フォグコンピューティングのユースケースは?

フォグコンピューティングの適用対象は多い、それは特に各産業環境におけるIoTエコシステムの重要な部分を支える。

フォグコンピューティングのパワーのおかげで、ニューヨークに拠点を置く再生可能エネルギー会社Envisionは、運用する風力タービンの巨大ネットワークの効率の15%向上を達成することができた。

同社は、管理する2万基のタービンにインストールされた300万個のセンサによって生成される20テラバイトのデータを一度に処理している。エッジ側に計算を移管することによって、Envisionはデータ解析時間を10分からたったの数秒に短縮することができ、これにより彼らは対応可能な洞察と重要なビジネス上の利便性を手に入れることができた。

IoTの会社Plat Oneは、同社が管理する100万個以上のセンサーからのデータ処理を改善するために、フォグコンピューティングを使っている別の事例である。同社は、スマート照明、駐車場、港、および輸送の管理、ならびに5万台のコーヒーマシンのネットワークを含む膨大な数のセンサーのリアルタイム計測サービスを提供するためにParStreamプラットフォームを利用している。

フォグコンピューティングは、スマートシティにもいくつかのユースケースを持っている。カリフォルニア州パロアルトでは 連携する車両群と信号機を統合する300万ドルのプロジェクトが進行している、うまくいけば他の車両のいない交差点で理由もなく待たされることはなくなる未来がやってくるだろう。

走行時には、運転パターンからリアルタイムに分析と判断を提供することによって、半自動運転車のドライバーたちの注意力の低下や、進行方向が曲がることを防ぐことを助ける。

また、警察の計器盤やビデオカメラから生成される音声やビデオ記録の膨大な転送データ量を削減することも可能である。エッジコンピューティング機能を搭載したカメラは、リアルタイムでフィードされる動画を分析し、必要なときに関連するデータのみをクラウドに送信する。

フォグコンピューティングの未来とは何か?

現在フォグコンピューティングは、その利用と重要性がIoTの拡大に伴って成長を続け、新しい領域を広げていく傾向にある。安価で低消費電力の処理装置とストレージがより多く利用できるようになれば、計算がよりエッジに近付いて、データを生成しているデバイスの中に浸透し、デバイス連携によるインテリジェンスと対話による大いなる可能性の誕生をも期待することが可能になる。データを記録するだけのセンサーは、やがて過去のものとなるだろう。

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(翻訳:Sako)

IntelがVRヘッドセット用の奥行きセンサーアタッチメントをちらりと見せる、意外と重要なユースケースあり

Intelのエンジニアが今日(米国時間8/3)ツイートした写真は、新しいVRセンサーのプロトタイプで、それは来月後半に行われる同社のデベロッパーカンファレンスで大きな役割を演じる、という。

その後ツイートは削除されたが、Intelのプロトタイピング担当上級エンジニアDimitri Diakopoulosによるとそれは、奥行きセンサーのアタッチメントをHTC Viveに取り付けた状態だそうだ。

このセンサーアタッチメントは少なくとも外見的には、前のIntelのデベロッパーキットRealSenseにどことなく似ていて、それは左右対称形のデザインの中にヘッドセットの前方を感知する6つのセンサーが収められていた。

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[ツイート訳: 工業デザインチームの力作だ]

Upload VRとの会話でDiakopoulosは、仮想現実ヘッドセットHTC Vive専用に設計されたその不思議なデバイスの、ありえるユースケースを語っている。

彼によるとこれは、手の動きを追ったり、赤外線追尾方式のコントローラとしても使える。このシステムはまた、環境をリアルタイムでスキャンできる。障害物を自動的に検出する可能性もある。

現実の物や空間ではなく、VRで奥行きセンサーを使う、というアイデアはおもしろい。HTC Viveにはすでにヘッドセットに小型カメラが組み込まれていて、すぐ近くにあるものを半透明の2D画像で表す。でもこのような奥行きセンサーがあれば、VRの中にAR的な体験を導入できるだろう。

もっと明白なユースケースは、入力の追跡だ。Leap Motionのデベロッパーキットは、そのセンサーをデベロッパーがViveにマウントしてユーザーの手の動きを追跡する。でもそれは奥行きセンサーではないから、手がユーザーの真ん前にあるときしか、うまく動作しない。

これまでは、RealSenseデベロッパーキット以外には、Intelからの重点的なVR/AR技術はほとんどなかった。だから、消費者用のヘッドマウントディスプレイにこんなセンサーが急に登場してきたこと自体、とても興味深い。

Intelにコメントを求めているが、まだ彼らは無言だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

OpenStackがもうすぐKubernetesを利用してコンテナ内で動くようになる…Google, Intelなど主要プレーヤーが尽力

Aerial view of container terminal

企業等がAWS的なクラウドコンピューティングサービスを自分のデータセンターで動かせるためのオープンソースのプロジェクトOpenStackが、最近の数回のアップデートを経てコンテナのサポートを加えてきた。しかし、OpenStackそのものをコンテナで動かす、となると、別の話だ。CoreOSはStackanetesという奇妙な名前のプロジェクトで、OpenStackをコンテナに入れて動かすための環境を作ったが、それはOpenStackのコミュニティやOpenStackの中核的なデプロイおよび管理のためのツールの、外部で起きたことだ。

しかしもうすぐ、Mirantis, GoogleおよびIntelなどの尽力で、デプロイメントツールOpenStack Fuelが、CoreOSの〜〜netesの場合と同じく、KubernetesをOpenStackのオーケストレーションエンジンとして使えるようになる。理想としては、これにより、OpenStackの大規模なデプロイメントの管理が容易になるだろう。

MirantisのCMO Boris Renskiはこう語る: “コンテナのイメージフォーマットとしてはDockerが、そしてコンテナのオーケストレーションではKubernetesが今やスタンダードだから、分散アプリケーションのオペレーションにやっと継続性が見えてきた。KubernetesとFuelの組み合わせでOpenStackの新しいデリバリモデルが開かれ、それによりアップデートをより迅速にこなして、顧客に結果を早く届けられる”。

これは、もうすぐOpenStackをGoogleのクラウド上のコンテナで動かせるようになる、という意味でもある。というか、Kubernetesをサポートしているクラウドサービスならどこでも…。

Googleの上級プロダクトマネージャーでKubernetesプロジェクトのファウンダーの一人でもあったCraig McLuckieは今日の発表声明で、こう述べる: “FuelでKubernetesを利用すればOpenStackが本格的なマイクロサービスアプリケーションになり、レガシーのインフラストラクチャソフトウェアと次世代のアプリケーション開発とのあいだのギャップを橋渡しする。コンテナと高度なクラスタ管理を、障害に強くスケーラビリティの高いインフラストラクチャの基盤として利用すれば、多くの企業が大きな利得を得るだろう”。

Mirantisのチームは以前、IntelやCoreOSとともにStackanetesを手がけたことがあり、そのときの経験や見聞が今回の新しいプロジェクトにとって実質的に概念実証になっている。“今日(米国時間7/25)発表したGoogleやIntelとのイニシアチブでもCoreOSとのコラボレーションを継続し、Stackanetesに見られるものの一部を取り入れたい”、とMirantisのスポークスパーソンは語った。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

LenovoがIntel入ってるのスマートスニーカーを発表してIntelのCEOにプレゼント

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いや、本当だよ。Lenovoがスマートスニーカーを披露するのは、今日(米国時間6/9)のTech Worldが初めてではない。去年も同じ場で同社は、その人の気分を判断して表示する靴を公開した。そんなコンセプトに実用性があるのか、そんなものを欲しがる人が実際にいるのか、全然分からないけど、写真を見るかぎり、幸せそうな顔をしてるね。

Lenovoは今日の記者発表で、Project Tangoのスマホを披露した。それに比べるとインターネットに接続するスニーカーは地味だが、昨年に比べると同社の姿勢も、この製品に対しては抑え気味になっている。

詳細はまだよく分からないが、このスマートシューズには、誰もが予想するように、フィットネスのデータを集める機能があるようだ。ウォーキングをした距離とか、消費したカロリーなんかだ。ゲームの機能もありそう。運動センサーを利用して、ユーザーの足の動きがゲームへの入力になるのかな。LEDが靴についてるけど、それも何かに利用するのだろう。

Lenovo Smart shoes

LenovoのCEO Yuanqing Yangが、そのスマートスニーカーをIntelのCEO Brian Krzanichにプレゼントしている。彼が雲(クラウド)の中を歩けるように、ね。[一瞬の間、そして笑い。]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ダイバーシティ指向で知られるIntelのCEOがTrump候補の資金調達イベントをキャンセル

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【抄訳】
IntelのCEO Brian Krzanichは、テクノロジー業界におけるダイバーシティの拡大努力で広く知られている。彼は今週、自分の故郷で、共和党の大統領候補Donald Trumpのための資金集め行事を主催することを計画したが、その行事に関するNew York Times紙からの質問にIntelのスポークスパーソンが対応して以来、イベントを中止した。

そのNew York Timesによると、Intelのスポークスパーソンは、その資金調達行事には“忌憚のない意見交換”も含まれる、と述べた。Intelは行事中止の理由を明らかにせず、Trumpは、その晩はサンノゼで集会を行う、と発表した。

メキシコ人移民を“強姦者”と呼んだことで知られ、今週はTrump Universityに対する訴訟を担当する判事の人種について憶測を述べた、Trumpのための財政的支援は、Krzanichのダイバーシティ活動と調和しないように思われる。KrzanichはIntelにおけるダイバーシティの拡大のために巨額を投じ、ダイバーシティ関連の取り組みにこれまで3億ドルを費消している。また、Rev. Jesse Jackson(ジェシー・ジャクソン牧師)のPUSHTech 2020イニシアチブに、協力している。

しかしIntelの政治家や政党への寄付を詳しく見ると、同社は予想以上に右寄りである。社員たちの会費で成り立っているIntelの政治活動委員会(PAC)は、同社の企業責任年次報告書によると、2015年には政治家たちに78万1784ドルを寄付している。その55%が共和党の議員と彼らの政治団体へ行き、残りが民主党のリーダーたちへ行っている。

【中略】
[寄付のさらに詳しい内訳]

Krzanich自身は政治家や候補者などに、常習的に寄付をする方ではないから、Trumpのための資金調達イベントを自らの意志でホストするという一件は、より一層目立ってしまう。Center for Responsive Politicsのデータによると、2009年にKrzanichは、民主党のWyden上院議員のキャンペーンに1500ドルを寄付している。Wydenはテクノロジー擁護派の議員として知られており、暗号化の強化を支持している。

Intelは2015年の企業責任報告書で、次のように述べている: “株主たちや利害共有者たちの全員が、政治家や業界団体の支持するすべての問題について考えを一にすることはありえない。そういう場合には会社としての意思決定を、株主たちおよび主要な株主たちの利益が最大になるような方向で行う。候補者の履歴と弊社自身のポリシーに重大な不調和がある場合には、弊社の政治的説明責任開示プロセスの一環として、その情報を開示する”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

IntelがイタリアのYogitechを買収して自動運転車やIoTシステムの機能安全の向上に取り組む

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物のインターネット(Internet of Things, IoT)は今、自動運転車やロボットなどの新しい産業で大規模な採用が進んでいるが、今日(米国時間4/5)はIntelが、同社のIoT製品とサービスを確実に無故障にしていくための企業買収を発表した。相手はイタリアの小さな企業Yogitechで、同社は半導体の機能安全(functional safety)に取り組んでいる。

買収の条件は公表されていないが、Intelがイタリアで買収をするのはこれが初めてのようだ。Yogitechはやや毛色の変わったスタートアップで、2000年の創業だが資金はこれまで300万ドル弱しか調達していないし、投資家の中にはピサの商工会議所がいたりする。

Intel自身は同社の投資家でないことを本誌に確認したが、両社にはすでに協働関係がある。それは主に、Intelが昨年買収したAltera経由の関係だ。しかしYogitechはほかにも、Infineonなどのチップメーカーと直接の協働関係があるので、今回の買収でそういう関係がどうなるのか、そのへんが今は明らかでない。

“機能安全”は、自動運転車やそのほかの、人間に言われたことをしてくれるロボットの、いちばんセクシーな側面とは思えないかもしれないが、もっと必須の要素のひとつではある。Yogitechなど企業の仕事は、これらのシステムを動かしているプロセッサーが、確実に正しく動くようにすることだ。正しくないことが起きそうだったらそれを正確に同定してリアルタイムで人間にアラートする。自動運転車など広義のロボットやIoTは、機能安全が完備していないかぎり、一般社会での実用化は許されない。

Yogitechは、IntelのIoTグループに加わる。同社の技術のIntelにおける実装の方向性をIntelはまだ発表していないが、その前にAlteraを買収したということは、その技術の今後の応用分野を暗に示しているだろう。AlteraとYogitechの両社はこれまで、組み込み用プロセッサーNios IIの機能安全ソリューション、いわゆる“ロックステップ”(lockstep)*を共同開発していた。Alteraによると、これによって設計サイクルにおけるリスクを減らし、一般産業や自動車産業における、応用システムの設計者による機能安全の実装や検定の負担を軽減する。〔*: lockstep, 一般的にはメモリやCPUなどを多重化して完全同一動作であることを常時チェックする。〕

今日はIntelのInternet of Things Groupのプラットホーム技術担当VP兼GMのKen Caviascaが、Yogitechが解決してくれる問題はまさに、Intelが今取り組もうとしている問題と同じものだ、と述べた:

Caviascaはブログの記事に書いている: “Intelは長年、人間や企業がより充実した情報に基づく意思決定ができるための、高性能なIoTシステムを提供してきた。業界は今、データの自動化から意思決定の改善、リアルタイムデータからの情報に導かれるアクションの自動化へと移行しつつある。この進化は自律的車両のプロトタイプにも見てとれるが、そのほとんどが‘インテル入ってる(Intel inside)’である。機能安全は、これらやそのほかのIoTの顧客にとって必須要件である。高性能と機能安全の組み合わせが、IntelのIoTプラットホームとその戦略の自然な進化だ、とわれわれは見なしている”。

この買収と期を合わせるかのように、IntelのIoT関連の役員階層も変わった。昨日の報道によると、IntelのIoT GroupのSVP兼GMだった長年のIntel社員Doug Davisが今年で引退する、という。Intelは彼の経歴として、製造業、一般産業、小売、交通運輸、スマートビルディング、住宅、航空宇宙産業を担当した、と述べている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

スラムダンクを全周360°から再生できる―Intelがユニークな3Dビデオ合成のReplay Technologiesを買収

2016-03-10-replaytech

Intelは昨夜(米国時間3/8)、公式ブログ記事で、イスラエルのReplay Technologiesを買収したことを明らかにした。Intelによれば、ReplayはfreeD™ と名付けられた独自技術による3Dビデオのレンダリング・テクノロジーを保有している。

この技術はスポーツ中継の枠を超えてさまざま場面へ応用が可能だが、これまで主にスポーツで重要なプレイの瞬間を全周360°から3D再生するために用いられてきた。NBAのオールスター・ウィークエンドのスラムダンク・コンテストの中継に用いられたのが記憶に新しい。

IntelがReplayに注目した理由は、テクノロジーとしてクールだという点に加えて、コンピューターのハードウェアに密接に関係していることが挙げられる。レンダリング・サーバーには非常に多数のIntelチップが装備されている。NBAのスラムダンク・コンテスト中継で魔法のように3Dビデオが登場した裏には、アリーナの周囲に設置された28台の超高精細度カメラと、撮影された映像を瞬時に3D合成するReplayのソフトを搭載したサーバーの働きがあった。このサーバーには無数のIntelチップが搭載されていたわけだ。

A freeD™ control room at a recent sporting event. This data-intensive, immersive sports experience requires the high-performance computing for which Intel is known. (Source: Replay Technologies)

最近のスポーツ中継におけるfreeD™のコントロール・ルーム(画像: Intel

最近では企業も個人もパソコンに対する需要が減少し、コンピューターやサーバーの出荷が低迷している。Intelでは最新のチップ・テクノロジーを生かせる新しい場面を探していた。通常のディスプレイにおける3Dレンダリングと専用ガジェットを利用した拡張現実はそうした新しいチップの利用を促進する可能性があるものとしてIntelが重視しているテクノロジーだ。

また今回の買収はスポーツ中継のあり方が大きく変化していることとも関連している。メディアの多様化に伴い、視聴者の注意力は分散され、一つの番組に対する集中の持続時間は短くなっている。NBAのスラムダンク・コンテストやNFLのスーパーボウル50などのビッグ・イベントの中継でもはっきりしたとおり、テレビ局が視聴者の注意をつなぎとめるために新たなテクノロジーは有効だ。Replayの3Dレンダリング技術は視聴者を番組に集中させ、ソーシャルメディアでの共有などの口コミを広げる上で大きな効果がある。

買収の価格は明らかにされていないが、Israeli Globesの記事によれば、1億7500万ドルだという。メールでの取材に対してIntelの広報担当者は「われわれは買収価格を明らかにしないことを通例としている」回答してきた。

価格が報道の線に近いなら、CrunchBaseによればこれまでに2250万ドルを出資した投資家は十分な利益を得ることができただろう。

スラムダンク画像: NBA

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

PasswordBoxがサービスを閉鎖、買い主IntelのTrue Keyへユーザを移行、しかしメリットは見えず

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1年足らず前にIntelに買収されたパスワード管理サービスのPasswordBoxは、このほどそのサービスを閉鎖して、ユーザを、そう、ご想像どおり、Intelが今年ローンチしたサービスTrue Keyへ移行させる。

このことを確認するブログ記事でPassword Boxは、今後はIntelと共同開発したTrue Keyに全力を傾注する、と言っている。現行サービスが存続するのは、“2016年の秋まで”だそうだ。

True Keyはフリーミアムだが、無料バージョンではパスワードを15しか保存できない。‘無制限’(実際には2000まで)に保存するには、年額20ドルを払う。

PasswordBoxもフリーミアムで、パスワード25まで無料、そして友だちを勧誘したら無制限が無料、そうでなければ月額1ドルだった。True Keyの方が、ちょっと高い。

現在のPassword BoxのユーザがTrue Keyに移行すると、次のような“特別アカウント”を提供される:

PasswordBoxのユーザにはTrue Keyのアカウントが予約されています。そのアカウントをお使いになる方は、プロフィールを作り、今のPasswordBoxのパスワードとともにメールで送ってくださると、あなたの情報がそちらへ移行します。ただしTrue Keyのアカウントの内容条件はPasswordBoxのそれとは異なります。移行を決められたPasswordBoxのユーザにはTrue Keyの特別アカウントが提供されますが、アカウントの内容は新しくなります。

Password Boxユーザの中には、Twitterで、閉鎖に対する不満を述べている人たちもいる:

[500もあるパスワードをエクスポートするなんて、ぞっとしないね。]

[True Keyの年額19ドル99セントは馬鹿げている。オープンソースのツールに移行したいよ。]

[True Keyに移行するメリットって何なの? 料金が上がるだけ?]

Intelに買収されたとき、Password Boxのダウンロード数は1400万に達していた。そしてカナダのOmers VenturesやFacebookのLee Lindenなどから、600万ドルを調達していた。

でもこれは、スタートアップがたどる道の、教科書的な例だ。フリーミアムでユーザ数を稼ぎ、資金を調達し、さらにユーザを増やし、買収され、元のサービスを閉鎖し、もっと高価なサービスに移行して利益を上げる…。

[原文へ]。
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。