MariaDBがさらに$9Mを調達、‘アメリカ化’をねらってMichael HowardをCEO、Monty WideniusがCTOに

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オープンソースの世界にビッグニュースがまたひとつ。MariaDB Corporation(元SkySQL)が、新たに900万ドルの資金を調達し、新CEO Michael Howardの就任を発表した。MariaDB Corporationは、MariaDB Foundationが管理しているMySQLフォークの商用バージョンを作っている企業で、Howardはエンタプライズ畑のベテラン経営者だ。これでMariaDBの調達総額は4000万ドルをわずかに超え、今回のラウンドはこれまでの投資家Intel CapitalとCalifornia Technology Venturesがリードした。

さらに同社は、もうひとつの重要な役員人事を発表した。MySQLを作り、後年MariaDBを作ったMichael “Monty” Wideniusが、CTOとして加わったのだ。彼は、MariaDB Foundationのファウンダでオープンソースの運動家でもある。

Howardは、前にGreenPlumやC9などを手がけ、今回はPatrik Sallnerに代わってMariaDBのCEOになる。フィンランド人のSallnerは、2012年からMariaDBのCEOを務めた。Howardによると、新たな資金は主にマーケティングと、新製品開発、そして事業の比重を故国フィンランドから合衆国へシフトしていくことに充てられる。

“今、パロアルトかメンロパークにいい場所を探している”、と彼は語る。“徐々に合衆国の企業にしていきたいし、だからこそアメリカ人を新CEOに選んだのだ。主なパートナーシップはみなシリコンバレーにいるから、その意味でも合衆国を活動拠点にしていきたい”。…マスコットも、フィンランドふう(上図)から、ウェストコーストふうに変わるのかな?

MariaDBは評価額を公表しないが、しかしHowardによると、今回の投資は今後12か月以内に予想されるより大きな投資への“踏み台”だそうだ。

Howardによると、同社の現在のユーザ数はおよそ900万、ソフトウェアのダウンロード数は1200万で、収益性はきわめて快調、という。“Webサイトのビジター数は数百万に達する。Linuxに載って配布されているから、今やオープンソースの定番だと思う。ITのインフラストラクチャにMariaDBがあり、そのコミュニティの一員であることは、単なるビジネスモデルではなくて戦略的意思決定だ”、と彼は語る。

たしかに、それまでプロプライエタリだったソフトウェアがオープンソースになる例が最近多い。それに今では大企業もオープンソース本格的な投資をして自分たちもその需要を確実に掴まえようとしている。

MariaDBの新製品についてHowardはあえて言葉を濁すが、データベースとセキュリティ、時間的な処理、そしてIoTだ、と言った。IoTも、同社が将来、買収をしそうな分野のひとつだそうだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Google、2015年に悪質広告を7.8億回ブロック、前年の5.24億回から大幅アップ

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今日(米国時間1/21)、Googleは同社の広告ビジネスの現状についての年次レポートを公表した。この中にはGoogleの悪質広告ブロック能力について述べられた部分があり興味深い。

悪質広告というのはマルウェアを隠していたり、ユーザーに誤った印象を与えようとしたり、ウェブページを閲覧する体験を大きく残ったりするような広告のことだ。たとえばコンテンツを完全に覆い隠すように表示される広告などは極めて不快なものだ。

Googleの発表によると、同社は昨年広告掲出規約に違反したことを理由に7億8000万回の広告表示をブロックしたという。これはその前年の5億2400万回から大きくアップしている。また 1万の不審なサイトと1万8000の偽造商品販売者のアカウントが停止された。Googleは医薬品関係の広告だけで1250万回もブロックしている。これも2014年の960万回から大きく増加している。ブロックされたのは、誤解を招くような効能を述べていたり、医薬品として販売することを許可されていない製品などの広告だった。Googleはなんら証拠を示さずに減量の成果を保証するような詐欺的ダイエット広告に関連する3万サイトを停止した。

こうした悪質広告は長年にわたってウェブに対する脅威となってきた。たとえば、2014年にGoogleは偽造者アカウントを7000件発見している。この数字は一時減少した(2012年の8万2000件が2013年にはわずか1万4000件になった)ものの昨年には元に戻ってしまったようだ。

またGoogleはフィッシング詐欺広告のブロックにも力を入れている。 2015年には7000サイトがフィッシング詐欺関連と認定されている。 昨年はGoogleの別部門でもフィッシング撲滅のための対策がリリースされた。たとえば昨年の春、tChromeの拡張機能としてパスワード警告をリリースした。これはユーザーが正規のGoogleサイト以外でGoogle用パスワードの使い回しをしようとする警告を発するサービスだ。

広告分野のトラブルメーカーといえば、勝手にソフトウェアをダウンロードさせようとするサイトがある。Googleの対策で2015年にはこうした不当なダウンロードの99%以上がブロックされたという。これに関連してGoogleは1万サイトを無効化した。その前年にGoogleは25万のサイトを削除している。また昨年だけでGoogleはユーザーのコンピュータ・システムからの警告メッセージを艤装して消費者に誤解を与えようとした広告1700万件の表示を拒絶している。

モバイル化の進展とともにGoogleはモバイル広告の監視にも力を入れている。たとえば、最近Googleは正規のサードパーティ製アプリを通じてAppleのモバイルOSであるiOSでの広告ブロックの強化に協力を始めた。またGoogleは広告を含むさまざまなページ要素の読み込みを早めることでモバイルウェブの高速化を図っている。【略】

Googleはレポートの要約で、広告とコマース担当上級副社長のSridhar Ramaswamy,が、 「今後Googleは今以上にダイエット広告の表示制限を強化していく計画だ。同時にマルウェアやボット対策のためのさまざまな手段をユーザーに提供していく」と述べている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

コンテナを超えてマイクロサービス技術の広い世界を目指すDockerがUnikernel Systemsを買収

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Dockerが今日(米国時間1/21)、Unikernel Systemsの買収を発表した。この、イギリスのケンブリッジのスタートアップは、unikernel(ユニカーネル)の普及を目指している(少なくとも、デベロッパに対する普及を)。

Dockerは、同社のツールやサービスにユニカーネルのサポートを統合する計画だ。最近の同社は、デベロッパがさらに効率的なマイクロサービスアーキテクチャを構築できるための、コンテナ以外の技術にも着目し始めている。買収の価額は公表されていない。

ユニカーネルとは、オペレーティングシステムを最小限ぎりぎりまでそぎ落として、特定のアプリケーションだけを動かす、というものだ。それ以上のものでも、それ以下のものでもない。アプリケーションが必要とするライブラリも、コンパイルしてオペレーティングシステムのカーネルに置く。

[ユニカーネルによる隔離と専門化]
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アプリケーションがその上で動くマシン(仮想マシン)は極端に小さく、かつ、高速になり、通常のオペレーティングシステムのようなセキュリティの問題が少ない(攻撃を受け入れるインタフェイス〜入り口がほとんどない)。

そのため、ユニカーネルはセキュリティと効率が重視されるアプリケーションに向いている(セキュアであるべき政府のシステム、リアルタイムのトレーディングプラットホーム、IoTのアプリケーションなど)。

Dockerはなぜ、ユニカーネルに関心を持ったのか? DockerのファウンダでCTOのSolomon Hykesによると、確かにこれは、Dockerが行った買収の中では“いちばん分かりにくい”ものかもしれないが、しかし同時に、彼らにとっては、これまででもっともエキサイティングな買収なのだ。

Unikernel Systemsの13名のチームは、その多くが、Xenハイパーバイザーを手がけたデベロッパだ。Unikernel Systemsはユニカーネルのエコシステムと、そのオープンソース部分に対する、主要な貢献者だ。Hykesによると、Dockerもそのコミュニティへの貢献は積極的に継続していく。

この買収により、Docker自身も大量の深い技術的知識をユニカーネルの世界に持ち込むことになる。“Dockerプラットホームがスタックのずっと下の方〔カーネルレベル〕でも問題解決に向けてきわめてアグレッシブであることを、お分かりいただけるだろう”、とHykesは述べる。“今回の買収はわれわれに、これらの問題を解決するための、さらに多くの能力を与える”。

でもそれは、この買収のひとつの側面にすぎない。Dockerといえば誰もが“コンテナ”を連想するが、しかし同社自身はDockerをコンテナに限定されないエコシステムと考えているようだ。その見方に立てばDockerは、マイクロサービスを推進する中心的な力であり、したがってユニカーネルの採用も、きわめて論理的な次のステップだ。

コンテナによってデベロッパは、“小さいことの味を知った”、とHykesは語る。彼のこの見方では、ユニカーネルは、ペイロードをVMからコンテナへ、コンテナからユニカーネルへと縮小していく路線の上にある。

しかし彼は、それが必ずしも、後者が前者を置換する過程であるとは考えていない。ユニカーネルの利用には、トレードオフが伴う…主に互換性やツールの部分で。Dockerは近い将来、同社独自のツールにユニカーネルのサポートを統合する計画だ。“誰も求めていないのは、三つの完全にばらばらなツール集合だ”、と彼は指摘する。“これはVM用、これはコンテナ用、そしてこれはユニカーネル用、なんてね”。

実は、昨年のDockerCon Europeで気づいた方もおられるかもしれないが、そのときからユニカーネルはすでにDockerの予定表に載っていた。Dockerはある短いデモで、同社のツールを使ってユニカーネルのデプロイメントを管理する例を見せたが、そのデモをステージ上で行ったのは、Unikernel SystemsのCTOで、MirageOSのプロジェクトリードAnil Madhavapeddyだった。MirageOSは、ユニカーネルを構築するための、オープンソースのライブラリオペレーティングシステムだ。

 

参考記事。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Facebook、優れたエンジニアリングでVRビデオの読み込みも高速に

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Facebookはいったいどうやって、1日のビデオ表示回数が、18ヵ月の間に10億回から80億回に増えても、サーバーをダウンさせずに済ませたのか。それは、ストリーミング・ビデオ・エンジン、略してSVEと呼ばれている。SVEはFacebookのビデオを小片に切り刻むことによって、アップロードから表示までの遅延時間を10分の1に減らした。また、次世代の360度ビデオやバーチャルリアリティーを高速で読み込むために、新たな幾何学符号形式を発明し、オープンソース化した。

球状のビデオを一般的な正距円筒図からFacebookの仕様で立方体に投影することによって、スマートフォンやパソコン上の360度ビデオはサイズが25%小さくなる。この立方体フィルターはGitHubで公開されている。Facebookは、ヘッドセット用バーチャルリアリティービデオを80%小さくする、ピラミッド画像符号化技術も開発した。

これは、ビデオで好きな方向を見るときでさえ、読み込みを待つ必要がなくなるという意味だ。Facebookはこの新技術を、ビデオのトップ技術者を勧誘するための大胆な取り組みとしてVideo@Scaleカンファレンスで発表した。

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これは、ビデオの拠点を巡るFacebookとYouTubeの戦いにとって極めて重要だ。YouTubeでは、ユーザーが意志をもって視聴するので、多少の遅延も許される。しかし、通常ユーザーはビデオを見るためにはFacebookに来ない。ニュースフィードをスクロールするうちに、思いがけず発見するだけだ。読み込みに時間がかかるようなら、すぐにスクロールして他へ行ってしまう。

Facebookはビデオがソーシャルの未来であることを知っている。乗り遅れれば、山ほどのエンゲージメントを導く中毒性のあるコンテンツフォーマットのチャンスを逃がすだけでは済まない。ビデオ広告は驚くほど実入りが良いが、Facebookはフィードにあまり多くのビデオを流したくない。むしろその戦略は、ユーザーが友人の紹介で発見したビデオを見た後に、関連ビデオとして表示することにある。しかし、待機アイコンが回っている間、フィードを読むのを中断しなければならないようなら、何も始まらない。


インターネットにこれだけ多くのビデオがアップロードされるようになり、Facebookはそれを活用する方法を探している。Facebookは人工知能を使った物体や景色、動き等の認識に飛躍的発展を見せている。

人間がAIにビデオのラベルを手動で教えるのではなく、FacebookのVision Understandingチームは、AIが個別のvoxel(ビデオのピクセル)を識別する方法を探求している。

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もしFacebookがやり方を見つければ、ビデオに何が映っているかを認識し、誰に見せるべきかがわかるようになる。猫が好き? FacebookのAIが猫のビデオを探してくれる。ボールゲームが好き? Facebookがリアルタイムチャットのための新しいFacebook Stadiumにビデオを送り込む。このためなら広告主は何でもする…少なくともFacebookに大枚を払うだろう。

われわれは、人工知能を持てる者持たざる者の時代へと急速に近づいている。FacebookやGoogleのように先端研究開発に十分な資金を投じることのできる大会社は、それをできない貧しいライバルたちから巨大な利益を上げるだろう。YahooやTwitterのような会社は、もしこうしたAI広告技術を構築できなければ、厳しい時を迎えるかもしれない。そして、出来る者にとっては上昇スパイラルだ。

広告を売る、研究開発に資金を投じる、AI広告技術を開発する、さらに広告を売る、さらに良いAI広告技術を開発する、次世代技術を開発または買収する、未来を勝ち取る。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

iPadのOfficeアプリでもApple Pencilを使って手書き入力ができるようになった

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Apple Pencilはクリエイティブな人にもビジネスのプロにも最適なツールだと銘打っている。Microsoftはビジネスのプロを助けるプロダクトの会社として知られ、特に一連のOffice製品は仕事における全ての重要書類を支えている。今回、iPad Pro用のOfficeがアップデートされ、Apple Pencilでもドキュメント、プレゼン資料、スプレッドシートなどにメモや絵を手書きで入力することができるようになった。

Officeをさらに直感的で簡単に使えるようにするため、ペンとインクでの入力を主要な入力方法にしたいと私たちは考えています。WindowsパソコンのOfficeアプリでは2007年からデジタルのペンツールでの入力ができましたが、今日リリースしたiPadとiPad Pro用のOfficeアプリでも新しいペンツールを利用することができるようになりました。指先やApple Pencilを使ってドキュメント、プレゼン資料、スプレッドシートやメモへの入力が可能となります。

iPadやiPad Pro用のOfficeでペンツールを使うのに専用ペンシルを用意する必要はなく、指先でも他の対応するスタイラスでも十分機能する。

Officeは書類に手書きの絵やグラフを入力する際に役立つ小技を仕込んでいる。新機能「ink to shape(手書きを形に変換)」では、手書きの歪んだ丸(あるいは四角、矢印、線)の形を読み取って自動で綺麗な形に変換し、後で調整することができる。

このアップデートはAppleにとっても重要なものだろう。Appleはプロダクティビティアプリを使用するのにiPad Proの巨大なタッチスクリーンと機能の利便性をユーザーに訴求したいと考えている。iPad用Officeアプリのアップデートは今日から入手できる。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

Pine A64は15ドルのPCだけど可能性は無限

PINE64は今(米国時間1/21夜)、その小さいけど多芸な15ドルのコンピュータのKickstarterキャンペーンで140万ドルを集めている。そのPine A64は、Whole Foodsで瓶入りのasparagus water(アスパラガス・ウォーター)を三つ買うよりも安いが、でもこのお値段で1.2Ghzのボード、512MBのSDRAM、10/100MbpsのEthernetポート、3.5mmのオーディオ/マイク出力、4KのHDMI、そして2つのUSBポートがある。

上のビデオでは、Pine64の協同ファウンダJohnson Jengが本誌のインタビューに応じて、その小さなPCにできるクールなことについて語っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

朝が嫌いな人は、マイクロソフトの新しいAndroid用アラームクロックアプリを大嫌いになる

Microsoft Garageは今日(米国時間1/21)、Android史上最も煩しいアラームクロックを公開した ― 特に、私のように朝が超苦手に人間にとっては。

Mimicker Alarmというこのアプリは、アラーム音を止めるために、特定の表情を真似する、アプリが決めたその日の色にマッチする物を写真に撮る、あるいは早口ことば(“All I want is a proper cup of coffee, made in a proper copper coffee pot”)を繰り返さなくてはいけない。

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スヌーズボタンを押せば、5分間の猶予が与えられる。

30秒以内にゲームを完了できないと、アプリはあなたが二度寝したとみなしてアラームが再び鳴らし始める。

Microsoftはこのアプリを、機械学習システムのProject Oxfordを使ってデベロッパーに何ができるかを示す一例としてこのアプリを作った。サービスは驚くほどよくできていて、同社はこれを見せつけるべく少々奇妙な実験を行っている。例えば、第一号 ― a href=”http://how-old.net”>How-Old.net ― はMicrosoftのBuildカンファレンスで大きなヒットとなった。

「われわれはMimickerを使ってProject Oxfordの様々なAPIを紹介している」と、Project Oxfordのアプリ開発マネージャー、Allison Lightが今日の発表で言った。「Project Oxfordを使って簡単にユニークで面白いアプリを作りたかった。コードはすべてオープンソースなので、アラームアプリなら他のデベロッパーがコードを見て、われわれがどうAPIを使ったかがよくわかるだろうと思った」

Microsoftによると、「アプリの社内ベータテストでは、好意的なフィードバックがチームに寄せられている」。朝型の人間たちであることは間違いない。

なお、ゲームはいつでもオフにすることができ、普通のアラームクロックして伺うこともできる。でもそれの何が楽しいの?

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、ヨーロッパ初のiOSアプリ開発センターをイタリアに開設する

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AppleはiOS App Development Center(iOSアプリ開発センター)をイタリアのナポリに開設する。この施設はアメリカ企業のAppleが将来活躍するモバイルアプリ開発者と人材をヨーロッパ地域で育てるための初の試みだ。

このセンターの目的は、その名称が示す通り、野心あるアプリ開発者が開発トレーニングやメンタリングを受け、AppleのiOSソフトウェアの開発に必要なスキルと能力を身に付けるためのものだ。ナポリの拠点がいつから運営を開始するのかはまだ明らかにされていないが、Appleはこの町にあるパートナーの施設に位置することになると伝えた。同社は今後この取り組みを全世界で展開していくとした。

ここ5年間ほど人里から離れた暮らしをしていた人のために書いておくと、モバイルアプリのビジネスはとても大きい。特にiOSアプリのビジネスが大きい。今週のApp Annieが公表したデータによると、Google Playの去年のアプリダウンロード数はiOSの2倍だったが、AppleのOSはGoogle Playより75%も多く収益をあげていた。また年末年始の休みの間だけで、Appleは11億ドル以上をiOSアプリの購入とアプリ内購入で売り上げた。

イタリアに拠点を置くことを決めた理由について、モバイルエコシステムはヨーロッパの開発者に102億ユーロ以上を収益をもたらし、イタリアだけでも7万5000以上の仕事がApp StoreにまつわるからとAppleは伝えた。

「ヨーロッパには世界で最もクリエイティブな開発者が多くいます。イタリアの次世代の起業家に成功に必要なスキルを提供できる場が作れることを嬉しく思います」とApple CEOのTim Cookは声明で伝えた。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

Facebookの最新機能は、スポーツの試合をフォローして友達と語り合う場

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ソーシャルとコミュニケーションのハブになるという目標を目指すため、Facebookはスポーツ分野に注力すると発表した。この新機能でユーザーはスポーツの試合とそれに関連する話題をフォローすることができるようになる。

Facebook Sports Stadium 」は、Facebookのソーシャル・ネットワークの中で各試合のニュースを揃え、それに対するFacebookの友達、アナリストや専門家のコメントを見たり、他の試合や試合情報を確認したりできる場だ。ESPNと他の試合結果サイトがソーシャルに合わさったような感じだ。スポーツはそもそもソーシャルネット上で最も良く話題にされている題材であり、スポーツの要素を全てソーシャル上に持ってくることで、Facebookはユーザーのエンゲージメントを高め、そこから利益を得たい考えだ。Facebookは特にライブイベントに注目している。

Twitterは15億人の月間ユーザーがいるとしているが、Facebookのリーチの広さには敵わない。だが、140文字の制限と時系列で素早くアップデートされる機能のおかげで、ライブ・イベントをオンラインでフォローするには効果的な方法であると言える。Snapchatもスポーツ関連のイベントをLive Stories機能で伝えている。Facebookのタイムラインはそれらに比べると、リアルタイムに向いているとは言えないだろう。そこでSports Stadiumはスポーツを軸にそのギャップを埋めるためのデザインになっている。

この機能はまずアメリカで利用可能となり、アメフトの試合を特集する。今はFacebookのiOSアプリユーザーのみが利用できるが、Facebookは「世界中のバスケ、サッカーなどのスポーツにも直に対応します」とし、他のプラットフォームへの機能展開も「今後数週間内に対応します」とした。

Facebookは現時点でユーザーにこの機能を無理やり押し付けるつもりはないようだ。今のところこの機能にアクセスできるユーザーでも、試合を検索しないとFacebook Sports Stadiumを見つけることはできないが、Facebookは今後見つけやすく、アクセスしやすくする計画だ。

「スポーツは世界的にも関心が高いイベントで、世界中の人々をつなげる話題です。このプロダクトはスポーツでつながる人々の関係をより楽しく、没頭できるようにします。今後もフィードバックに耳を傾けて機能改善を行っていきます」とFacebookはブログ投稿で伝えた。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

Uberの食品デリバリー専用アプリ、米国内でも始動

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Uberは、調理済み食品のデリバリーサービス、UberEATSの専用アプリを公開し、ロサンゼルス、シカゴ、ニューヨーク、オースチン、サンフランシスコ、ワシントンDC、ヒューストン、シアトル、およびダラスでサービスを提供すると、Wall Street Journalが伝えた。アプリはiOS、Android両方で3月末に提供される。Uberはこれらの都市の営業時間を拡大する計画も持っている。

Uberはカナダのトロントで食品配達サービス専用アプリの試行をひと月前から続けてきた。米国内を含め現在UberBEATSのサービスは、Uber乗車用の標準アプリの一機能として提供されており、食事はランチタイムのみ購入できる。間もなく上記10都市のユーザーは、Uberの提携レストランに、朝食、昼食、〈および〉夕食を注文できるようになる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

IBM、Ustreamを買収を確認―エンタープライズ向けクラウド・ビデオ事業部を新設

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今朝(米国時間1/21)、IBM はビデオ会議サービスのパイオニア、Ustreamを買収したことを確認した。同時に、IBMはすでに買収ずみの他のクラウド・ビデオ企業数社とUstreamとを合わせて、新しいクラウド・ビデオ・サービス事業部を立ち上げたことも発表した。

IBMのUstream買収の第一報はFortuneで、この記事によれば買収価格は1億3000万ドルだった。 IBMはこの価格については確認していない。

新事業部は買収された4社からなる。今回買収されたUstreamに加えて、IBMが12月に買収したビデオ・マネージメントのClearLeap、10月に買収したビデオ・ストレージのCleversafe、 2013末に買収した.大型ファイル転送ツールのAsperaがクラウド・ビデオ事業部を構成する。

新事業部の責任者にはClearLeapの買収を機にIBMに入社したBraxton Jarrattが選ばれた。Jarrattは「クラウド・ビデオ分野のエンタープライズ向けフルサービスを構築する上でIBMに欠けていたパズルの一片をUstreamが埋めることになるだろう」と意欲を見せた。

IBMには計画がある

TechCrunchの取材に対して、Jarratは「IBMがビデオ分野の企業を次々に買収したのは思いつきではなく、ビデオ・サービスにおける将来計画に沿ったものだ」として次のように述べた。

IBMはその場の思いつきで行動するような会社ではない。私が〔昨年秋の買収で〕IBMと関わるようになって、この会社には壮大なマスター・プランがあり、すべての行動はそこから割り出されていることに気づいた。これがIBMに感服した最大のポイントだ。多くの企業はライバルの動向に対する反応として買収を行う。IBMの企業買収はそういうものとは全く異なる。IBMはエンタープライズ向けビデオ事業について確固とした見通しがあり、Ustreamの買収と新ユニットの組織はそのマスター・プランに基づいた行動だ。

最近のIBMの企業買収の例に漏れず、今回もUstreamの買収はそのサービス・コンポネント自体を直接利用するという面と、Ustreamの機能をAPIとしてBluemixに取り込もうとする面がある。BluemixはIBMが力を入れているエンタープライズ向けPaaS(Platform as a Service)だ。「IBMでは新しいビデオ・クラウド事業にサードパーティのデベロッパーが積極的に参加することを期待している」とJarrattは述べた。

今月のCESで明らかになったことの一つだが、ユーザー企業はビデオ配信にあたって高度なアナリティクスの提供を望んでいる。IBMはこれに対し、新事業にWatson人工知能を導入する計画だ。Jarattは「ビデオの視聴者がいつ、どのくらいビデオを視聴ないしビデオ会議に参加していたか、どんな行動を取ったかなどの詳しい情報が「即座に得られるようになる」と語った。【略】

大きな野心

クラウド・ビデオ事業部の新設はIBMが広告、ストレージ、モバイル、コミュニケーションなどで新しい大きな事業分野を開拓し、ライバルとの競争を有利な方向に導くチャンスを与える。IBMはエンタープライズ・ビデオ分野に大きな商機を見出している。報じられている買収価格は、IBMのような巨大企業がゲームに参加するためのコストしてはむしろ安価なのだろう。

「われわれが問題にしているビデオ・ビジネスの市場は2019年には1050億ドル弱になると見込まれている。 2019年といえばそう遠くない将来だ。この分野ではわれわれがもっとも魅力あるサービスの提供者となる能力があることが判明するだろう」とJarrattは語った。

画像homard.net/Flickr UNDER A CC BY 2.0 LICENSE

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Google、モンブランのストリートビューを提供開始

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Googleは最近、世界最大の鉄道ジオラマをストリートビューで閲覧可能とした。そして今回はジオラマという「小さな」世界から一転して、世界最大級の山岳であるモンブランのストリートビュー公開を開始した。

今回のストリートビュー公開にあたりGoogleは、数多くの写真家、ロッククライマーや登山家、トレイルランナーなどと協力して、さまざまな視点からする360度の展望世界を公開している。

夏のシーンを見ることもできれば、冬の厳しさを感じることもできる。さらにはアイスクライマーの視点からするモンブランなどを味わうこともできる。

もちろんメール・ド・グラース氷河の風景もおさめられている。Googleによれば、地球温暖化の影響により氷河を含む山の様子は大きく変わりつつあるのだとのこと。「ストリートビューの画像により、こんにちのモンブランの姿を記録に残しておくことにもつながるのです。将来の冒険家や科学者たちが振り返るための素材を残す意味もあるのです」とGoogleはアナウンスの中で述べている。

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(翻訳:Maeda, H

老人介護のHonorが契約社員を正社員にして株式も付与、そのわけは?

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Andreessen Horowitzが投資している在宅老人介護サービスHonorは、ベビーブーム世代の高齢化を支えるビジネスだ。同社は今、契約社員を正社員にしようとしている。

介護のワーカーを同社はCarePro(s)と呼んでいるが、彼らは正社員になるだけでなく、ストックオプションの権利も付与される。つまり、同社の株を持てる。

CEOのSeth Sternbergはこう語る: “本当は、うちの会社に二種類の人間がいてほしくない。誰もが高齢者を助ける仕事をしているのだし、誰もが成功しなければHonorの成功もない。会社の現実は、ユーザから見た視野の中にある。そしてユーザに提供しているうちのプロダクトは、CareProなのだ”。

とくにUberの成功以来、ソフトウェアをより効率的に使ってサービスワーカーを配置するテクノロジ企業の明確な特徴は、労働者の構造が二層構造であることだ。

ひとつの層は、プラットホームを作るエンジニアや役員、プロダクトマネージャなどだ。もうひとつの層には、大量の契約社員がいる。最初の層の人たちには会社の株式が支給されるが、それは会社の業績次第で無だったり大金だったりする。第二の層の人たちは、個々の契約単位あるいは時間で給与が支払われ、社員福祉や社員特典、失業保険などはない。

この構造は、未来の労働者の保護や福祉はいかにあるべきか、という、まだ結論のない議論を喚(よ)んだ。未来のというのは、フリーランスや契約ベースの労働者がますます増える未来、という意味だ。

もっと面倒なのは、これらのテク企業においても、フルタイムの正社員に比べて契約社員たちは社会経済的な多様性が激しい、という現実だ。Honorの場合は、90%が女性で、その半数以上が非白人、彼らの1/3に要扶養年齢の子どもがいる。そして4人に一人以上が移民だ。私の知るかぎり、契約社員の人種構成や社会経済データを公表しているオンデマンドテク企業は一社もない。

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集団訴訟によってYC出身のクリーニング企業Homejoyが廃業に追い込まれて以来、ShypやLuxeなど数社のテク企業が契約社員労働者を常勤社員にした。労働者の誤分類に対する訴訟は、高くつくことがある。Fedexは昨年の夏、2億2800万ドルの和解金を支払った。

Sternbergによると、彼の決定は全然、これらの圧力の影響によるものではない。今は、決定後の離職者が最初に想像したより少ないので、ほっとしているそうだ。

“うまくいかないよ、と言う人が多かった。CareProたちの60%以上はよそへ移る、と予想していた。でも、蓋を開けてみたら実質ゼロだった。これからは、CareProたちを教育訓練したいし、成長させたいし、昇進の道も開きたい”。

いろんなオンデマンド企業の中でHonorの事業がユニークなのは、このタイプの仕事は本当は代替不可能であることだ。あなたを運ぶUberのドライバーが毎回換わるように、介護労働者をほかの人と簡単に換えることはできない。介護労働者は家族との長いつき合いになることが多く、介護受益者当人の体の状態をチェックしたり、特殊なケアや、食事の世話などが必要だったりするから、専門的な教育訓練が必要になる。

“契約社員に対しては、教育訓練は不可能だ”、とSternbergは語る。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

ソフトウェアの配布過程を自動化するJFrogが$50Mの巨額を調達して飛躍を目指す

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オープンソースのソフトウェア配布ツールを作っているJFrogが今日(米国時間1/20)、5000万ドルの資金調達を発表した。これまで同社は二回のラウンドで1050万ドルを調達していたが、それに比べると5000万は大きな跳躍だ。

投資家はScale Venture Partners, Sapphire Ventures, Battery Ventures, Vintage Investment Partners, Qumra Capital, 参加した既存の投資家はGemini Israel VenturesとVMwareだ。

JFrogは、二つのメインプロダクトの商用バージョンとエンタプライズバージョンを提供している。そのうちJFrog Bintrayはデベロッパによるソフトウェアの配布を自動化し、他のJFrog Artifactoryは配布前のソフトウェアのパッケージ管理を助ける。

CEOのShlomi Ben Haimは類似製品との差別化要因について、同社製品がプラットホームを特定しないことを挙げる。つまり、いろんなデベロッパツールと統合できる。2008年の創業以来、1050万ドルという控えめな額を調達してきたが、今回の大金は、急増している需要に対応するためだ。とくに、さまざまな統合化のリクエストが多くなっている。

JFrogの顧客リストには、Google, LinkedIn, Twitter, Cisco, VMware(同社の投資家), Netflix, MasterCardなど、そうそうたる名前が並んでいる。

たとえばGoogleは、Androidの配布にBintrayを利用している。

これらはどこも、ソフトウェアのアップデートをコンスタントにリリースしている企業で、JFrogはそのプロセスをバイナリのレベルである程度自動化する。GitHubのようにコードのレベルではない、とHaimは説明する。

8年経った今、社員は110名で、年内には200近くに膨らむだろう、という。企業を無理なく自然に成長させることは難しい場合もあるから、この新たに得られた資金で、プロダクトを改良するための戦略的買収も考えたい、とHaimは語る。

買収は、二つの問題を解決するだろう。同社に、これまでなかった能力を与えるとともに、人材も確保できる。

Haimが挙げる最大の競合相手は、専門的なサポートをを提供するMaven(Javaデベロッパ向け)や、DockerのRegistryツール(Dockerユーザ向け)だ。JFrogは、デベロッパが使用しているツールが何であれ、ソフトウェアの配布という目的に利用できる。

しかも今では、Haimも指摘するように、単一のデベロッパ環境でソフトウェアを開発している企業は、規模を問わず、どこにもない。複数の環境を横断するツールセットを提供することによってJFrogは、ソフトウェアの配布と管理の全プロセスをすっきり単純化しようとしている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

はてながマザーズ上場へ、上場は2月24日

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2001年の創業以来、日本のネット系ベンチャーとして独自のポジションを築いてきた株式会社はてなが2月に上場する。

はてなが申請していた東京証券取引所東証マザーズ市場への新規上場が、今日承認された。上場予定日は2月24日で、証券コードは3930。上場にともない37万株を売り出す。このうち約半部の18万6000株が新規発行分、もう半分が自己株式の処分による18万4000株。想定発行価格(700円)で算出した場合、発行価格の総額2億5900万円となる見込み。主幹事取引会社はSMBC日興証券。

はてなの創業者で代表取締役会長である近藤淳也氏が30万5000株を、非常勤取締役の梅田望夫氏が8万株をそれぞれ放出する。オーバーアロットメントによる売り出しは11万3200株、引受人の買取引受による売出は11万3200株。

はてなといえば、ソーシャルブックマークの「はてなブックマーク」や「はてなブログ」の開発と運営で知られる。両サービスのほか「人力検索はてな」を含むネット系サービスの登録ユーザー数は直近の2015年7月期で450万人、合計訪問ユニークユーザー数が5400万人となっている。

近年はブログ構築・運営のCMSをSaaSモデルで企業に提供する「はてなブログMedia」やネイティブ広告、タイアップ広告などで売上を伸ばしていて、2015年7月期には売上高約10億9000万円(前年同期比23.8%増)、営業利益で約1億7300万円(同13.4%減)となっている。はてなの現在の社員数は89人、平均年齢は31.9歳、平均給与は508万円。

はてなが上場することについては、2014年に創業社長の近藤氏が会長に就任した際にもCFO募集を公言して「準備中」としていたので関係者の間では時間の問題とみられていた。

ただ、このとき近藤氏は「はてなの価値の核であると考えておりますユーザー様向けのサービスにおいては、必ずしも期待したとおりの目覚ましいサービスの成長や、新サービスの創出ができていないという自覚もございます」とブログで書いていた。今回提出された有価証券報告書をみてみても、売上や新規事業、提携の主体は他社向けの受託サービスに傾いている。祖業とも言えるUGC関連(久しぶりに書いたがユーザー・ジェネレーテッド・コンテンツのこと)サービスの売上比率は低いし、登録ユーザー数450万というのは数字としては寂しい。

米国に目を向けてみても、はてなとほぼ同世代の「Web 2.0」の寵児ともいえるソーシャルブックマークサービスのDeliciousやPocketが、その後サービスとして大きく成長しているということはないし、SNSやモバイル、チャットと次々にトレンドが変わっていったという環境変化もあって、難しい領域なのだろう。日々の出来事やニュースについての感慨をシェアするという行為はブログやブックマークから、TwitterやFacebook、LINEといったオープン・非オープンなSNSへと比重を移しているように見える。

「はてな村」とユーザーたち自身が自嘲的に呼ぶこともあるサービスについては、好き嫌いは大いに分かれるところだろう。しかし、はてなブックマークが日本のネット文化を象徴するサービスの1つだという点について異論のある人は少ないと思う。ユーザーに愛され(そして一部からは閉鎖性とユーザーの攻撃性が嫌われ)、創業15年目にして上場となったはてなは、規模でこそまだまだ大きいとは言えないが、日本のネット文化を代表するベンチャー企業だ。ネット文化の理解と技術力には定評があるはてなには、上場後に再び、ぼくらを驚かせ、楽しませてくれるようなサービスを創りだしてくれることを期待したい。

Search Console における AMP エラー レポートのプレビュー

Google ではこのたび、Accelerated Mobile Pages(AMP)を実装するニュース コンテンツが増えてきていることから、Search Console でエラー レポートのプレビューを提供し、近く公式にローンチされる AMP へ皆様が対応できるようサポートします。また、皆様からの早期のフィードバックをいただけるようお願いいたします。このレポートは、[検索での見え方] の [Accelerated Mobile Pages] でご覧いただけます。また、このレポートは、ウェブサイト全体の AMP の実装に関する問題を見つけやすくすることを目的としています。Google 検索において AMP の利用を開始するには、該当するページに対応する有効な AMP ページを作成し、そのページが schema.org の NewsArticle マークアップを使用していることを確認して、ページ同士を適切にリンクする必要があります。

AMP エラー レポートでは、サイトの全体的な状態の概要を確認できますし、さらに特定のタイプのエラーや URL について個別に確認することもできます。このプロセスによって、よくある問題をすばやく特定でき、サイトでの AMP の実装に関する問題を体系的に解決することが可能になります(必要な作業は、該当ページに使用するテンプレートやプラグインの調整程度で済む可能性があります)。

AMP についてや、AMP があなたのサイトに適しているかについて関心をお持ちの場合は、検索における AMP のデモのプレビューやAMP の仕組みの詳細、AMP のスタートガイドをご覧ください(リンク先はすべて英語)。あなたのサイトに AMP が適していると思われるなら、CMS にプラグインをインストールするだけで簡単に AMP を実装できる可能性があります。ご利用の CMS の提供元にご確認ください。ただし、Google 検索ではまだ AMP を公式にローンチしていないため、準備にはまだ多少の時間が必要となります。お使いの CMS やプラグインの提供元にフィードバックをお送りいただき、対応をしばらくお待ちください。最新情報について詳しくは、AMP プロジェクトのブログ(英語)をご覧ください。

この取り組みはまだ始まったばかりで、AMP エラー レポートの最初の一歩に過ぎません。このレポートは近日中に改善される予定ですので、皆様からのフィードバックをお待ちしております。ご利用いただいたうえでのご意見やご感想がございましたら、ウェブマスター ヘルプ フォーラムまでお寄せください。

事実性を重視する健康情報サイトGreatistが3年目を迎え$4.5Mを調達、今後もリーンな経営を目指す

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“最高の幸せのために知るべき真実とできること”を謳うWebサイトGreatistが、シリーズAで450万ドルを獲得した。

2012年に同社を取り上げたときは、“不快くない健康情報”と書いた。ミレニアル世代向けの健康アドバイスだが、編集姿勢が明快で個性的、しかも事実や実際の研究結果に基づいている。

CEOのDerek Flanzraichによると、その後同社は月間ユニークビジター数1000万に成長し、その50%がオーガニック検索から、25%弱がソーシャルネットワークから、という現状だ。収益も、当初の“ほとんどゼロ”から、昨年は、利益が出るまでに成長した。

Flanzraichの言い方では、彼のチームは“意図的に資本効率の良い、外部資本になるべく依存しない形に固執してきた”。なぜなら、ブランドの確立には時間がかかるからだ。

彼は曰く、“シリーズAもやる気はなかったけど、うちと同じ長期的なビジョンを共有してくれるパートナーだからOKした。資本の余裕があればオーディエンスと収益を計画的に増やせるし、失敗を恐れずに新しいことを試せる。そしてブランドのパートナーであるユーザへのサービスも、厚くできる”。

ラウンドのリーダはFloodgate、これにStrauss Zelnick, Andy Russell, John Gardner, David Peckerが参加した。Greatistの調達総額はこれで800万ドルになるが、過去の投資家RiverPark Ventures, Vayner/RSE, Jon Miller, Ramit Sethi, Chris Hughesらも今回のラウンドに参加した。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

JavaScriptの作者でMozillaの元CEOが広告ブロック機能のあるブラウザBraveを立ち上げ

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プログラミング言語JavaScriptを作り、Mozillaの前のCEOだったBrendan Eichが、新しいことを始めた。それは、広告をブロックするけれどパブリッシャーの収益性は犠牲にしない、というブラウザだ。ブロックする広告は、パフォーマンスの足を引っ張ったり、個人データを使うものが主だ。

EichのスタートアップBrave Softwareは、今日そのブラウザを一般公開するのではなくて、そのビジョンの概略を述べるとともに、サインアップしたユーザに初期的バージョンへのアクセスを提供する。同社のホームページでEichは、アドブロッカーは快適なWeb閲覧体験を提供するが、しかしそれは電車やバスのタダ乗りのようでもあり、戦争を招きかねない、と述べている。つまり、良質なパブリッシャーも傷つけられてしまい、アドブロッカーをブロックする“軍拡競争”になる、というのだ。

“弊社Braveが作ったソリューションは戦争を避け、ユーザに、Webを閲覧すると同時にWebに貢献もできる公正な取引機会を与える”、とEichは書いている。彼はインタビューで、“うちが作っているのは、アドブロッカーよりもっと大きなものなんだ”、と語った。

基本的には、Braveは広告をブロックするブラウザであり、さまざまなデータ収集機能もある。アナリティクスのためのスクリプトや、インプレッショントラッキングピクセルなどだ。Eichは、“うちは藻がいっぱい茂ってしまったプールを清掃する”、と言う。

ここにはしかし、重要なニュアンスもある。まず、Eichによれば、Braveはすべての広告をブロックするわけではない。ネイティブでトラッカーのない、パブリッシャー自身のデータしか使わない広告は正規のコンテンツだから、ブロックしない。

さらに、たぶんもっと重要なのは、Braveが自分の広告を挿入するかもしれないことだ。それは、ページのパフォーマンスを大幅に劣化させず、個人データを使ったターゲティングもしない広告だ。Eichは、こう説明している:

デフォルトでBraveは、広告を標準的なサイズでのみ挿入する。そういうスペースをクラウドロボットを使って見つけるが、ユーザが気づくほどの遅延や電池の消耗は生じない。広告のターゲティングはブラウザ側の通常言語による指定に基づいて行い、恒久的なユーザIDやユーザを同定しやすいクッキーは利用しない。

広告をブロックするけど自分の広告は出す、というアドブロッカーを、偽善と呼ぶのは簡単だ。Eichも、ブロッカーを通過させるアドバタイザーたちのホワイトリストは、身体検査をする関所のように思われるかもしれない、と述べている。しかし、微妙な違いにすぎないようだが、Braveがやりたいのは、承認するアドバタイザーのリストを作ることでも、がつがつとドルを追求することでもない: “Braveのユーザが十分に価値あるオーディエンスを形成し、弊社の、ブラウザサイドだけの情報に基づく匿名ターゲティングに、自然にアドバタイザーが集まることを期待したい。私たちは、ゲームをやりたいわけではない”。

このような、Braveからの独自広告は、収益の55%以上がパブリッシャーへ行き、比率は、ブラウザの成長とともに最高値の70%へ近づいていく。消費者もその収益の分け前に与り、それをBitcoinのウォレットでお気に入りのパブリッシャーに寄贈することもできる。

このやり方で、消費者やパブリッシャーの心を掴むことができるだろうか? 広告ブロックに対するあらゆる批判をかわせるだろうか? それはありえない、とは思うが、でもEichは、前向き思考で、そして、そう、勇敢な(brave)人びとを集めたい、と願っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

通行人はポスター見た? 注目度を映像で解析、フューチャースタンダードが1.3億円調達

駅や商業施設でデジタルサイネージを見る機会が増えた。リアルな世界の広告がデジタル化されつつあるが、その効果測定となると、まだまだオンラインのように定量的な分析をするというところまではいかない。スタートアップ企業のフューチャースタンダードが看板・ディスプレイ施工大手のクレストと組んで2月から提供する新ソリューション「Esasy」(エサシー)は、この問題を「通行人がディスプレイを見ているかどうかを顔の向きで判別する」というアプローチで解決するものだ。

フューチャースタンダードは映像のリアルタイム自動解析プラットフォームの領域で2014年3月に創業していて、今回のEsasyは第一弾のプロダクトとなる。フューチャースタンダードは、人が直接目視で確認しなくても、監視や計測が行えるようなプラットフォームの構築を目指している。同社は今日、インキュベイトファンドYJキャピタルプライマルキャピタルを引受先とする総額1.3億円の第三者割当増資を実施したと発表した。

通行人の顔の向きで関心度を把握

Esasyはカメラ搭載モジュールと、映像解析して結果をダッシュボードで表示するクラウド側のサービスからなる。映像解析はクラウド側で行い、解析後は消去する。店舗内に「親機」を設置するとクラウド側への映像転送は行われない。カメラ搭載モジュールは小さく、デジタルサイネージやポスター、マネキンなどに付けることができ、設置対象は幅広いという。

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カメラモジュール

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カメラで通過人数を把握するほか、閲覧者の顔を検知。ディスプレイを見ていた時間はどの程度の長さか、ディスプレイに近づいて見ていたのかどうか、まっすぐディスプレイに顔を向けていたのか、ディスプレイのどの部分を見ていたのかを、カメラが捉えた顔の直径などから判定。これを数値化してデータ解析することができる。複数ディスプレイにEsasyを設置すれば、どの広告物が注目を集めているのかをリアルタイムに把握できる。従来集められなかった客観的な数値データを集めることで、最適なディスプレイデザインの検討や、販促・企画に役立てることができるし、これまで成果の分かりづらかった屋外広告物の費用対効果を計測できるようになる。

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EsasyはWiFiモデルが1台あたり導入時12万8000円、月額1万円。LTEモデルは同15万5000円、1万8000円。2月1日から先行予約をはじめて年内に1000台の販売を予定しているという。店舗の話では大手小売数社がトライアルを開始するほか、現在20社が導入検討している段階という。またフューチャースタンダードは今後、ホテルチェーン向けの格安パスポートリーダーや建設現場・倉庫の監視検知などB向けで事業拡大を予定しているという。

ちなみに、Esasyとはアプローチや適用目的が異なるが、リアル店舗向けの映像解析ソリューションとしては、日本市場への参入を検討している米Placemeterというのもある。

【訂正】記事初出時、月額料金を10万円と間違えてお伝えしていました。正しくは1万円です。お詫びして訂正します。

AppleのGarageBandが大幅アップデート、EDMの楽曲制作にも対応

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GarageBandはこれまでもアクースティックギターの演奏にもう少しサウンドを加えたい音楽家や激しいメタル音楽をカスタマイズしたいと考えるバンドにとって魅力的なアプリだったが、エレクトロニック・ミュージック・ジャンキーの間ではそれほどの評判はなかった。

しかし今日、AppleがローンチしたGarageBand for iOSに大幅なアップデートがなされ、私のような初心者にも魅力的で、もちろんエレクトロニックのミュージシャンの人気も得られる新機能が搭載された。「Audio Units」への機能追加やビートを刻む新機能が登場した。

今回のアップデートの最大の花型は「Live Loops」という機能だ。これはエレクトロニック音楽を制作する工程に寄り添った、全く新しいサウンドの作り方を提供する。グリッド状のインターフェースでは、異なるそれぞれのセルにどこまでもカスタマイズ可能な良質なサウンドサンプルを当て込むことができる。つまり、ドラムマシーン風にそれぞれのサウンドを調整することができる体験だと言える。将来的に色んなパーティーの音楽に使われるようになるだろう。

Live Loopsを開くと、Appleは多様なカテゴリーのサウンドの予め一通り揃えて提示している。例えばEDM、ヒップホップ、ダブステップ、 ハウス、 ビートマッシャーモードといったものがある。Appleはこのリリースでエレクトロニック・アーティストの関心を引きたいと思っているのが分かる。これらの予め用意されたサンプルのサウンドも素晴らしいが、少し遊んだら、もっと深くサウンドを追求したいと思うようになるだろう。用意された数百のループから好きなものを選んで加えたり、ビルトインのキーボードで新たなループを作ったりすることもできる。

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いくつか気に入ったサンプルが出来上がり、ループの同期カラムの操作になれたら、FXパネルでトラックに盛り上がる効果を付けることができる。タッチコントロールでワブル、リバーブ、リピート効果で雰囲気が盛り上がるだろう。最新テクノロジーと音楽に酔いしれたラスベガスのCESでのアフターパーティーを思い出した。

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アプリ内の幾つかの機能は、EDMのパフォーマー向けに特化した設計のようだ。FXのコントロールボタンの1つは、デバイスを動かすことで効果を操れるものだ。加速度計を利用して、回転してサウンドを付けるフィルターは無意味なように思うだろう。その通りだ。だけれど、これは「このサウンド良いだろう?」と披露するようにはぴったりだ。

Live Loopsは実際に触ってみなければその体験を知ることは難しい。私はレイアウトに慣れるため、ハンズオンで新しいGarageBandを試す時間を取った。下の動画では、このバージョンのサウンドのサンプルを制作する方法をもう少し詳しく紹介している。

ループを制作する時、このGarageBandバージョンから加わった「Drummer」という新機能を使うことができる。これは、それぞれ独特の特徴的なサウンドを持つ仮想ドラマーがセッションを演奏するものだ。ドラマーには個性があり、名前と音楽スタイルがある。いくつかはEDMに最適だし、クラッシックなロックスタイルなのもある。そのサウンドもカスタマイズできる部分が多く、ドラマーの「Jasper」や「Dez」でそれぞれのアーティスティックなスタイルを探求し、サウンドに深みを増すことができる。

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もう1つ、熱心なミュージシャンが望んでいたことは数ヶ月前から噂されている、GarageBand for iOSのAudio Unitsへの機能追加だ。この機能でサードパーティー制のプラグインを使用し、他のプラットフォームにはないサウンドを制作することができる。新しいLive Loops機能を試した時、Arturia iSEMのエレクトロニック・シンセサイザーで作ったループを加えた。あまり手間なく付け加えることができた。

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アプリの体験は間違いなくiPad Proに最適化されているが、ここで紹介した機能は他の小型なiPadやiPhone(iOS 9であれば)でも使用することができる。Live Loopsの機能は特にiPhoneのような小さい端末のインターフェースでも十分に良い。GarageBandのTrackのレイアウトは操作する時にiPhoneだと狭苦しい感じもあるが、アプリはモバイルでどこでもサウンドを編集するためのツールとして制作されたものであることに違いない。Live LoopsではiPhoneでも実際に問題なくかっこいいサウンドが作れ、iCloudのおかげで、後で他のAppleデバイスから作業を続けることができる。

GarageBandはこれまでも熱心なミュージシャンにとって魅力的なプラットフォームだった。しかし、さらに「真剣」なオーディオ制作にはLogicのようなソフトウェアを好んで使っていた人もいるだろう。それではプロがトラックを細かく調整することができる。この11年前からあるプログラムは、アーティストや趣味でサウンドを制作する人たちの間で人気があるものだ。

GarageBandに前からあるTrackのレイアウトは、ジャム・セッションや荒削りのサウンドを制作するには素晴らしいものだったが、Live Loopsを搭載したGarageBand for iOSはもう少しパーティー用のサウンドに向いているかもしれない。また、音楽の才能を問わず、とても親しみやすくなり、使いやすくもなった。このアプリは容量が32ギガバイト以上のiOS端末にプレインストールされている。今後もう少し多くの人がこの賢い新機能を試してみるチャンスを得ることだろう。

GarageBandはiOS 9の端末ならどれでも対応していて、App Storeから無料でアップグレードすることができる。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter