金融業界が滅んだとしても、それはミレニアル世代の責任ではない

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アメリカ全土の多くのミレニアル世代は、家を所有することを拒んでいるミレニアル世代は不要な物は買わない。不要な物を販売して成り立っているビジネスは追放されるだろう。彼らは、労働市場も「ミレニアル世代の価値観」に塗り替えよう としている。ミレニアルが価値を置くのはこれ、ミレニアルの価値観はこう。論争を巻き起こしているこの重要な議題について、様々な記事が見られるようになった。

ミレニアル世代の私はこれに著作権を申請し、この話題が登場する度に、ロイヤリティが得られるようにしたい。 ハッピーバースデーの曲のようにだ。

私はこの世代間の無意味な論争を他の人と同じくらい嫌っている。しかし、近い年に生まれた人は似たようなことを人生で経験するという動かない事実もある。私の世代は若い頃に9・11、アフガニスタンやイラクでの戦争を目撃し、社会に出て働き始めようとする頃には、世界的な金融危機が起きた。私たちの世界観に影響を与えていないはずがない。

銀行の他にも、私たちの世代を対象とするビジネスは苦戦を強いられることになるだろう。彼らはミレニアル世代に何を提供すべきか検討がつかず、準備もできていないだろうから。しかし中でもミレニアル世代が、「San Andreas」の映画の中のサンフランシスコのように完璧な倒壊を望んでいる業界があるのだとしたら、それは金融業界だろう。

銀行も無知ではない。JP Morgan Chaseのトップの責任者であるJamie Dimonは今年、株主に向け、既存の銀行サービスに取って代わろうとする「何百のスタートアップを引き連れて、シリコンバレーが迫ってきている」と話した。

当面の間、銀行は残るだろう。しかし、その多くをミレニアル世代のリーダーとするスタートアップが、同じミレニアル世代をアーリーアダプターとして巻き込み、金融業界の心臓を狙っているのは確かだ。金融業界の今後の振る舞いで、この国の最も重要な資産を誰が担うかが変わってくるだろう。

ミレニアル世代が資産形成に抱く想い

どの世代も資産形成の目標を持っている。ここ数十年、誰もが共通して持っていた目標は、家や車を所有して独立することと、退職後に必要な社会保障と年金を補うための資産形成だった。

当たり前だが、銀行はこの思いを汲み取り、多種多様な金融商品を提供してきた。不動産ローン(これは増加し続けて、全員がその破滅を目撃した)、持家担保ローン、投資、退職後の資産形成のアドバイスといったプロダクト開発、そして地域の支店を通したカスタマーとの関係性を築くのに銀行は力を入れた。

ミレニアル世代は異なる目標を持っている。しかし、金融機関はこの世代が必要とするプロダクトを提供し、彼らを取り込むまでには至っていない。この世代についてまず言えることは、この国の歴史上、 学生ローンが最高額に達しているということだ。これはつまり、現在銀行が提供しているプロダクトの大部分は、この世代と関連性が薄いことを示唆している。家のような規模の大きい物の購入の優先順位は下がるか、完全に見送られるからだ。

驚くことに、伝統的な金融機関の学生ローンに関する取り組みでは、ほとんどイノベーションが見られない。一方、SoFi、 Earnest、 CommonBondといったスタートアップは、この分野で大きなイノベーションを起こしている。何故だろうか?銀行が、新卒者や潜在的な新規顧客に「口座を開設して、学生ローンを低い利息のもので再検討し、返済額を大幅に削減できるようにしましょう」と開口一番に言ったのなら少しは良くはならないのだろうか?

カスタマーサービスについては後述するが、既存の金融機関には、市場にある大きな隔たりが見えていないのは明確だ。

大手銀行も投資アドバイスに関しては、注力してきているようだ。契約業者を介して、あるいは直接口座から投資を自動的に行うサービスが増えている。WealthfrontやBettermentのようなFintechのスタートアップのようにだ。このようなツールは、ミレニアル世代をターゲットとして開発されたものが多い。ミレニアル世代はコンピューターが資産を扱うことに安心感を持っていて、投資ポートフォリオはバランスを重要視する。(結果的に、世界的な金融危機も生き延びることができたのだ。)

他にも伝統的な銀行がこの世代に提供できる最適な金融商品はまだたくさんあるだろう。 Affirmのようにクレジットスコア(クレジットの信用度を表す指標)の新しいモデルを提唱する企業は、新しく労働市場に参入した若者がローンを得るのに役立つだろう。Robinhoodのような企業は、株取引の手数料の徴収は時代遅れだと示そうとしている。銀行がミレニアル世代を取り込む機会はまだまだあるが、彼らがこのデモグラフィックに注意を向けていないことは非常に残念だ。

そうは言っても、話しかけないでほしい。

確かに、私たちは銀行の取り組みに期待しているが、話をしたいということではない。私は人生で一度しか銀行の支店を、とても満足した状態で去ったことがない(無料でキャンデイーをもらった日だろう)。自動投資プラットフォームは、手数料が低いこととリスクが分散されていることだけを理由に普及しているのではない。今までの投資アドバイザーは自分が何を売っているのか把握していなかったのも理由の一つだ。(だが、それでも彼らはその仕事で裕福になっていた。)

既存の銀行は、銀行業務の多くをインターネット、少なくともATMからでも行えるようにしてきた。対面での取引は、驚くほどコストが付随するものだからだ。しかし、どこもまだモバイルとウェブでのバンキングの利点をフルに活用したユーザーエクスペリエンスとプロダクトを提供しているとは言いがたい。

Simple Bankは、 昨年BBVAに買収されたスタートアップだ。彼らは、全てのことをモバイルで完結させようとしていた。大成功には至らなかったが、この分野のポテンシャルを示した。 「ATMのUber」と呼ばれるNimbl や他の銀行サービスを提供するスタートアップの登場は、数年前まで途方もないと思われていたサービスを実現しようとしている。

私は全ての銀行サービスをモバイル端末で利用できる銀行がほしい。助けが必要な場合は、ボタンひとつで銀行員と連絡が取れるようなカスタマーサービスがほしい。自分に関連しないサービスが並んだ50種類以上のオプションのある金融商品一覧ではなく、自分専用に設計された一連の金融商品を提供してほしい。

資産の移動は10秒で完了させたい。画面遷移を10回もしない方法で。

シンプルなプロセスに関連することがもう一つ。対面での接点が減ることで、金融商品の複雑さが削減されるだろう。銀行に行く度に長くて煩雑な、今月のおすすめ口座タイプなどの説明を受けるが、どれも複雑な手数料が絡みついている。これらは、私を困惑させるのでとても好きになれない。シンプルが一番だ。

誰もが欲している銀行サービス

分かっている。ミレニアル世代は、やっかいなカスタマーだ。しかし皮肉なことに、誰もがこのようなサービスを望んでいる。コンシューマーは、自分の資産をモバイルやタブレット端末から管理し、銀行の支店へ足を運んで銀行員と話す回数を減らしたいと思っている。価格が不透明で複雑な銀行手数料が好きな人もいない。

これまでと違うのは、ミレニアル世代は、銀行以外の選択肢を求めているということだ。市場にそのようなサービスしかないというのはもう認められないのだ。新しいスタートアップがイノベーションを起こしているのなら、それを試したいと思う。ミレニアル世代の言葉を理解しようとしない伝統的な金融機関ではなく、同じ言葉を話すスタートアップを選びたいと思う。

ウォール街の金融機関がこの新しい環境に適用できないのだとしたら、それはミレニアル世代を取り込むことができなかったからではない。それは、ウォール街が全てのカスタマーのためにイノベーションを起こせなかったということだ。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

GoogleのCloud Test LabでデベロッパがAndroidアプリを、人気上位20機種の上でテストできる

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GoogleがデベロッパカンファレンスGoogle I/Oで今日(米国時間5/28)ローンチしたプロジェクトCloud Test Labは、文字通りクラウド上のテストラボで、モバイルアプリを全世界的に人気最上位のAndroid機20機種の上でテストできる。公開は今年の後半となっているが、パイロットプログラムへの参加は今からここで申し込める。

Android製品は多様化が激しいため、デベロッパ泣かせだ。数機種の人気機種でテストしてOKでも、そのほかの機種でOKとは限らない。デベロッパはスマートフォンやタブレットをつねに数機種手元に用意しているが、自分のアプリを種類のやたら多い最新機種や最新のアップデートのすべてでテストすることは、ほとんど不可能だ。

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このTest Labでは、デベロッパは自分のアプリケーションをアップロードするだけで、あとはツールが自動的にそのアプリの各画面を調べていく。そしてアプリがクラッシュしたらクラッシュログを生成し、デベロッパにはビデオで、ユーザの目前で何が起こったかを見せる。

このサービスは今後、Google PlayのDeveloper Consoleから使えるようになる。さらに長期的には開発プロセスの中に、そのほかのテストサービスなどと一緒に統合していく予定だ。

この種の自動化テストサービスはすでにいろいろあり、たとえばXamarinは、1000種類のデバイスの上でユーザのアプリをテストする。ただし月額料金が1000ドルからだ。それに比べるとGoogleのは機種の数が少ないが、でも無料だ。

〔TechCrunch Disrupt New York 2015に出たNativetap。〕

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極小画面のデバイスでも人間の手の自由な動きで細かく制御できる新しいインタフェイス技術、Google ATAPのSoliプロジェクト

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GoogleのATAPが今日のI/Oカンファレンスで発表したSoliプロジェクトは、今日(こんにち)ますます小型化していくデバイスや画面を、手や指でもっと容易に操作するための仕組みだ。そのために何かのツールを使うのではなく、“手の動きで表現されるボキャブラリ”を使ってデバイスをコントロールする。目の前にそのデバイスが、なくてもよい。

ユーザは自分の手をごく自然に動かすだけだが、システムは動きの微妙な違いを精密に検出する。センサと手のあいだに物が介在していてもよい(たとえばデスクの下面にセンサがあるなど)。その秘密はレーダーを使うからで、画面の大小に関わらず正確な操作ができる。物理的肉体的にタッチするときに生ずる‘点のサイズ’という問題がないからだ。

人間の手から自然に生ずる触覚的なフィードバックも利用される。たとえば、指と指が触れ合うときの皮膚の摩擦だ。つまりSoliは、ユーザの手そのものを自分のユーザインタフェイスとして参照する。そのためにはもちろんセンサが必要だが、ハードウェアに関してそれ以外の要件はない。

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Soliはスマートウォッチのような小さなデバイスや、何かの‘面’の上、あるいは、デバイス本体と隔てられている‘距離’がある環境で使われることを想定している。そういう環境にはセンサとしてレーダーがベストだが、問題はそのサイズだ。そこでATAPはレーダーの小型化に努力した。何度も試作を重ねて、今では家庭用ゲーム機の1/4よりも小さくなっている。

ATAPは、大量生産も実現した。開発に要した時間は10か月だ。検出の精度は、個々の指の位置まで分かる。そこで、アプリケーション側では、わずかな動きにも反応できるから、高精細な3D画像のドローイングなども可能だ。

デベロッパは、その信号をAPIから受け取り、どんな用途にも利用可能だ。

Soliは、今年の終わりごろ、それに対応する実用製品、たとえばスマートウォッチなどを出す予定だ。Android Wearのハードウェアは、相当能力アップすると思われるから、クリスマス商戦に間に合うといいね。

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GoogleのVaultプロジェクトは一枚のmicroSDカードに収めたセキュリティ万全のコンピュータ…企業利用を念頭

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Project VaultはmicroSDカード大のデバイスにセキュアなコンピュータを収容した製品だ。GoogleのATAPによると、microSDの形を選んだのは、すでに携帯電話上に、高度なセキュリティ機能があるからだ。携帯のSIMカードは、キャリアにとって重要な情報を確実に保護しなければならない。Vaultもそれを志向しているが、守るのはユーザの重要なコンテンツだ。

またmicroSD形式なら、ビデオの再生などにも適した高いデータスループットが得られる。容量が大きいので同一カード上にストレージを併設でき(Vaultは本体上に4GBのストレージがある)、またモジュール性が良いので可搬性にも富む。

Vaultの上ではARMのプロセッサがリアルタイムオペレーティングシステムRTXを動かしている。このOSは、プライバシーとデータのセキュリティがとくに強化されている。NFCチップとアンテナもあるので、ユーザの本人認証も確実だ。また、ハッシュ、署名、バッチによる暗号化(not個別処理)、ハードウェアによる乱数生成など、一連の暗号化サービスを内包している。

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Vaultは、二要素認証を誰もが使いやすい形で提供し、デベロッパはそれを利用するために特別な作業を必要としない。システムはそれを、標準的なファイルシステムが載っているジェネリックなストレージと見なす。

そのファイルシステムには、ファイルが二つだけあり、それぞれ、リード用とライト用だ。どのアプリケーションも、Vaultとコミュニケーションするためには、これらを利用しなければならない。また、ホストのコンピュータや電話機から見るとジェネリックなストレージにすぎないから、AndroidやWindows、OS X、Linuxなど、そのほかのオペレーティングシステムでも使える。

ATAPは今日(米国時間5/29)のGoogle I/OでオープンソースのSDKをリリースしたから、誰もが正規の立ち上げの前にVaultを理解し試用ができる。企業が利用するための正規の製品もすでにあり、それは今Googleの内部で使われている。また将来的には、消費者向けの製品も出す予定だ。

ATAPがI/Oで行ったデモでは、Vaultを使ってチャットの会話のセキュリティを確保する例が示された。Vaultの載ったmicroSDがインストールされると、チャットアプリケーションがファイルが二つだけのファイルシステムへと仮想化されたストレージを開き、リード/ライトを行う。メッセージはVaultがすべて暗号化し、暗号化されたテキストが送信される。受信側の携帯はその会話を解読するが、どちらの側も、ユーザレベルにはキーやアルゴリズムは何もない。

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ジーンズのLevi’sがGoogleの‘インターネット接続織物’Jacquardプロジェクトの初のパートナーに

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GoogleがI/O 2015で披露したProject Jacquardは、インターネットに接続された織物で、衣類の表面からデバイスに接続してそれらを動かせるだけでなく、従来どおりにファッションの素材にもなる。すでにLevi’sが最初のパートナーになっているところから見ても、かなり将来性のある技術のようだ。

サンフランシスコに本社のあるLevi’sはジーンズのメーカーとして有名だが、今では総合衣料メーカーと言ってよい。今日(米国時間5/29)のI/Oで、ATAPのプレゼンテーションに登場したLevi’sの代表は、この新しい技術に飛びついた理由を説明した。そのキモは、デバイスと人間の日常生活とを、もっとしっくり馴染んだものにすること。いちいち気にせずにデバイスを利用できることだ。

アプリは同社独自で作るつもりのようだが、デベロッパコミュニティからの協力も求めている。この新たな技術を前提とすると、同社によれば、デベロッパも“ファッションデザイナー”だそうだ。

このパートナーシップはまだきわめて初期段階のようで、プロダクトの発表もない。でもここでおもしろいのは、技術開発がもはやGoogle自身の研究部門に閉じ込められないことだ。世界的に著名な老舗ファッションブランドとの協働により、Jacquardという一見突飛な技術から、人間の日常に定着する何かが生まれるかも、と期待される。

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Googleの先進研究チーム、ATAPがパスワードを永久に追放する認証手法を開発か

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今日(米国時間5/29)、Googleの先進技術研究ユニット、ATAP(Advanced Technology and Projects=元Motorolaの研究部門)は、現在サンフランシスコで開催中のI/Oデベロッパー・カンファレンスで、モバイル・デバイスにおいてユーザーのタイプ入力のパターンその他の情報から正しいユーザーであることを認証する技術を開発sしていると発表した。これが実用化されればパスワードは不要になるという。

このプロジェクトはユーザーがPIN番号やパスワードをいちいち入力する煩わしさを省くことが目的だ。新しい認証システムは一日中連続的にユーザーの行動をモニタし、さまざまな情報を総合して真正なユーザーであることを確認し続けるという。

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ATAPの開発チームの責任者、Regina Duganの今日の説明によれば、 この課題の解決に向けて調査を始めたとき、既存の学術研究では4桁のPIN番号入力のレベルに達する代替策さえみつからなかったという。

そこでGoogleは多数の大学に協力を求め、16の大学から25人の専門家を集めて90日の短期集中研究を実施した。チームは1500人のボランティアから日々のデバイス操作データの提供を受けた。その結果、新システムは指紋認証の10倍の精度でユーザー認証を行えるようになったという。

これが事実なら、モバイルセキュリティーにおける一大進歩だ。現在の各種のセキュリティー・メカニズムを一挙に置き換える可能性がある(もちろんモバイル・バンキングなどの場合、多くのユーザーは依然として2段階認証が必要だと考えるだろうが)。新しい認証システムはハードウェアを必要とせず、すべてソフトウェアだけで実行可能であるので、ATAPでは近い将来、何千万ものAndroidデバイスに導入されることを期待している。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook、GIFのサポートを開始―ウェブ上のGIFがニュースフィードで再生される

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今日(米国時間5/29)、FacebookはニュースフィードでGIFをサポートし始めたことを明らかにした。ただし今のところユーザー全員がGIFアニメを見られるわけではない。このアップデートは順次公開中だという。この動きはFacebookにとって大きな方針の変更だ。これまでFacebookは「ニュースフィードの見た目があまりにもカオス化する」として意識的にGIFをサポートしてこなかった。

FacebookはGIFの代わりにビデオに力を入れてきた。2013年後半には自動再生ビデオがサポートされ、これはGIFよりもさらに動きが派手だったが、依然としてGIFのサポートはなかった。昨年夏に TwittertもGIFを採用したが、Facebookの方針は変わらず、Facebookの公式な態度はGIFのサポートはくだらないミームでニュースフィードが汚染されるおそれがあるというものだった。

今日、その長年の方針が変わったことになる。

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新機能が利用可能になっているかどうかは、Giphy、Imgur、TumblrなどのサイトのGIF画像のURLを自分の近況にコピー&ペーストして投稿してみればよい。ユーザーのアカウントでGIFが有効になっていれば公開されたGIFがアニメーションするはずだ。現在のところユーザーがGIFファイルを直接アップロードしてアニメーションさせることはできない。〔訳者の環境では有効〕

昨日までFacebookでGIFを表示しようとすればGiphyを利用した非公式の迂回策しかなかった。今日のアップデートでウェブ上のGIFをGiphy以外でも自由にFacebookで共有できるようになった。

われわれはブランドのページでもGIFを試してみたが作動しなかった。Facebookはまず個人ユーザー向けにこの機能を公開しているのか、企業の利用は制限しようとしているのか、どちらなのかは不明だ(この点をFacebookに問い合わせ中)。

またGIFはiOSのFacebookネーティブアプリ上では自動再生されるが、モバイル・ブラウザで開かれた場合は再生されない。われわれはこうした点を含めてGIFサポートの詳細についてFacebookに問い合わせているので、回答があり次第報告する。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

“日本発東南アジア”でリワード広告を展開するYOYOが資金調達、インド進出も視野に

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東南アジアではプリペイド携帯電話が人気で、「AitTime」と呼ぶポイントをチャージして通話や通信を行っている。このAitTimeをリワード広告の報酬として提供するプラットフォームを提供するのがフィリピンを拠点にサービスを展開するYOYO Holdings(YOYO)だ。CEOの深田洋輔氏は、新卒でディー・エヌ・エーに入社。その後独立しYOYOを創業した。

そんなYOYOが5月29日、KLab Global(シンガポールに拠点を置き、KLabのグローバルマーケティングを担う子会社)、グリーベンチャーズおよび個人投資家を引受先とする第三者割当を実施した。金額は非公開だが、数億円程度とみられる。また今回の資金調達にあわせてKLab のフィリピン現地子会社であるKLab Cyscorpions代表取締役社長の野口太郎氏が取締役として参画。KLab CyscorpionsはYOYOに対して技術支援をするほか、オフィススペースも提供する。

東南アジアでロックスクリーン広告を展開

YOYOでは、広告閲覧者に対してAirtimeをリワードとして提供するロックスクリーン広告アプリ「PopSlide」を提供している。

PopSlideは、Android端末のロックスクリーン上にニュースやエンタメ情報、天気予報や広告を配信。これらを閲覧し、ロックスクリーンを解除すればAirtimeが提供される仕組みだ。

2014年にフィリピンでサービスを開始し、2015年2月にインドネシア、5月にベトナムと提供地域を拡大してきた。ユーザー数は、PopSlideのリリース以前から提供しているリワードプラットフォーム「Candy」とあわせて100万人超。国別で見るとインドネシアでの利用が圧倒的に多いそう。PopSlideはインドネシアとフィリピンにおいて、Google Playのライフスタイルカテゴリで長期間ランキング1位を獲得しているという。

調達を契機にインドほか複数地域に進出

YOYOでは今回の資金調達をもとに、エンジニア採用、展開中のサービス強化、他地域への展開を進める。「新興国マーケットのモバイルに適応するためにはかなり技術的な課題もあるため。まずはエンジニア採用に注力していく」(深田氏)。他地域展開で特に注力するのはインドだそう。

マネタイズについては、「売上は出ている」とする一方、「ロックスクリーン広告事業はWinner takes Allの事業。ユーザーが持っている画面を押さえることが最優先なので、現時点では利益を出すフェースではないと考えている」(深田氏)とのこと。

Googleがオンライン学習のUdacityとパートナーしてAndroid開発のナノ学位を立ち上げ、エジプト語へのローカライズも

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今日(米国時間5/28)サンフランシスコで行われたデベロッパカンファレンスI/OでGoogleは、Udacity とパートナーして6コースから成るAndroid開発のナノ学位日本語参考記事)をローンチする、と発表した。

これはビギナーのためのコースではなく、まだAndroid未経験のプロのデベロッパにAndroidモバイルアプリの“正しい書き方”を教える。コースが終了したらGoogleが彼/彼女を実際に雇うこともありえるほど、本格的な特訓教育を行う。

Udacityのそのほかの学位プログラムと同じく、ビデオ教材の視聴は無料だが、卒業証書や教育助手へのアクセスが必要なら、今回のコースでは月額200ドルの有料になる。

Udacityの協同ファウンダでCEOのSebastian Thrunによると、受講者は学位を得るために、6つのコースといくつかのプロジェクトを終了しなければならない。たとえばあるコースでは、アプリの中でSpotifyのAPIを使いなさい、と求められる。Udacityのそのほかの学習プログラムと同様に、実践的知識の獲得が最大の目的で、したがってコースよりもプロジェクトの意義がとても重要だ。

Thrunは曰く、“ねらいは、受講者が実践を通じて、Androidプログラミングに関して完全な自信を持てる状態になること。多項選択(三択四択〜〜)のテストなどは、やらない。いわばそれは、Googleが同社のデベロッパに持っていてもらいたいと願っている知識や技術をすべて叩き込む、というナノ学位コースだ”。

学位取得までの所要(許容)時間は6〜9か月、開始日は決まっているが、途中のペースは受講者が自由に決めてよい。

Google Play Services

Googleは、このプロジェクトに本気であることを示すために、年末に50名の学生を本社に招待して三日間のサミットを行う。その内容は、ハッカソン、雇用担当者とのミーティングなどだ。要するにGoogleは、実際に何名か雇うぞ、という姿勢を見せたいのだ。

さらにGoogleは、エジプト政府とパートナーしてこの学位の6つのコースを現代標準アラビア語(Modern Standard Arabic)にローカライズする。Udacityとしても、ここまでやるのはこれが初めてで、ビデオにアラビア語で字幕を入れるのではなくて、コースの全コンテンツをアラビア語化するのだ。

Googleはエジプトの学生2000名に奨学金を提供し、就職説明会や各種の集会を行う。Thrunによるとこれは、Udacityにとってもアラビア語圏に進出していくための好機であり、その地域に良質な教育を持ち込むと同時に、良質な就職機会も開拓していきたい、という。そして、“あそこらの戦争の数を減らしたいね”、とThrunは語る。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GoogleのVRアプリ‘Expeditions’は学校で行う野外研究を仮想化する…教材としてはビデオや映画より良いか?

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Googleの今のVRの取り組みは、さまざまな実世界の様相をVRで再現することによって、ユーザの世界を広げることに重点がある。野外研究を仮想化するアプリExpeditionsも、そのひとつだ。このアプリの目的は、児童生徒が、実際には行けないかもしれない場所をVRで踏査することにある。

Expeditionsは、旅のリーダーが使うソフトウェアと、児童生徒と教師用のヘッドセットやハードウェアから成るキットで提供され、それだけあれば仮想の旅ができる。

Googleがねらっている仮想現実は、入門用の安価でやさしいものだ。ヘッドセットは安い、または無料のCardboardで十分だし、ユーザがすでに持っているスマートフォンを使う。仰天するような生々しい光景は見られないとしても、旅をしている感覚は十分に味わえる。

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Expeditionsにはサンプルの仮想旅行(ないし仮想遠足)が含まれているので、教師はクラスで準備にそれほど時間をかけずに仮想ツアーを開始できる。もちろん、利用するにあたって面倒な、団体利用の許可申請も要らない〔本物の植物園などでは必要な場合がある〕。

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広告詐欺対策製品を開発するMomentum、SMBCやみずほなどから資金調達

クラッキングなどサイバー犯罪が攻撃者と対策者のいたちごっこになっているなんて話はよく聞くが、アドテクノロジーの進化につれて、不正に広告を出稿させる「アドフラウド(広告詐欺)」という行為が増えていることはご存じだろうか?

そんなアドフラウド対策で広告のパフォーマンスを向上させるサービスを展開するのがMomentumだ。同社は5月29日、SMBC ベンチャーキャピタル、みずほキャピタル、VOYAGE VENTURES、GMOベンチャー通信スタートアップ支援を引受先とした第三者割当増資による資金調達を実施した。調達額は約7000万円。GMOベンチャー通信スタートアップ支援はシードラウンドでも同社に出資をしており、今回は追加出資となる。

Momentumが提供するのは、アドネットワーク向けのアドフラウド対策プラグイン「Black Heron」と、広告主・広告代理店向けのアドフラウド・アドベリフィケーション(ブランド保護)機能を備える第三者配信ツール「Black Swan」。

アドフラウドとはどんな行為を指すのか? 具体的には、悪意のある媒体(広告出稿先)の運営者の指示でボットや人を使って意図的に広告を複数回表示・クリックするといったことから、インラインフレーム内などでの広告の大量表示、誤操作での広告クリックを促すなどさまざま。

海外では大きな問題になっているようで、2014年にはMercedes-BenzがRocket Fuelを通じて配信した広告は、人間よりも不正な出稿を促すボットに見られていたなんてニュースもあった。Momentumによると、米国ではインプレッションの10〜20%以上が不正な広告出稿だという調査データもあるそう。日本ではまだここまでアドフラウドは多いという状況ではないが、「(疑いがあるという意味で)グレーなものを含めると、インプレッションの5〜8%はアドフラウド」(Momentum代表取締役社長の大久保遼氏)なんだそう。

アドフラウドのイメージ

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MomentumのBlack Heronでは、IPのチェックからはじまって約90種類の判断基準でアドフラウドの可能性の高さをスコア化してアドネットワークに提供。効果を生まない広告出稿を防ぐことで、アドネットワーク全体のパフォーマンスを向上させるのだという。

一方でBlack Swanではアダルトサイトや違法ダウンロードサイトなど、ブランドによっては出稿が不適切だと判断され、価値毀損が起こる可能性のサイトへの出稿を避けることができる。そのほか、アドフラウドに関する情報を広告主や広告代理店に提供するツールも展開している。

また現在、全自動のアドフラウド対策ツールも開発しているとのこと。このツールとBlack Swanによって、オンライン広告のCPAが3〜7%以上削減することが期待できるという。

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現在BlackSwanを利用できるのは、Google AdWordsやフリークアウトなど。詳細は以下のとおり。

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なお海外では、White OpsDoubleVerifyといったサービスも登場している。ただし大久保氏いわく、「海外ではボット対策が中心になっているが、日本では日本ならではの手法のアドフラウドも多い。人間への対策も必要になってくる」とのこと。

Chromecastが自動再生、キューイング、第二画面、マルチプレーヤーゲームなどを新たにサポート…革命的なユーザインタフェイスへ

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GoogleのChromecastは、この検索の巨人を秘かに本格的なホームエンタテイメント企業に変えてしまいそうな、かわいらしい外見にパワーを秘めたメディアエンジンだ。このおちびエンジンに対応しているアプリケーション(もっとも典型的にはYouTube)のユーザが画面上の小さなボタンを押すと、コンテンツをテレビの大画面で楽しめる。この“Castボタン”はこれまで、合衆国だけでも15億回押された。そしてChromecastは、Googleのほかの船も浮上させている…たとえばYouTubeでは、Chromecastユーザの総視聴時間が従来より45%増加した。

Chromecastやその対応デバイス(Nexus Player、Nvidia Shieldなど)は、今年のI/Oカンファレンスで発表されるいくつかの新しい機能により、さらにパワーアップする。一言で言うと、これまでの単純なストリーミングマシンから、本格的なメディアデバイスに変身し、Chromecastとその操作デバイス(スマホなど)は、近未来のホームシアターやメディアルームの基本装備になる。Chromecast向けの開発をやっているデベロッパや、一般ユーザは、期待をふくらませて待つ価値があるだろう。

オートプレイとキューイング

ストリーミングTVがふつうのTVらしくなるためには、長時間の連続視聴が可能でないといけない。たとえばNetflixのようなWebアプリケーションでは、とくにユーザが操作しなくても複数のコンテンツを次々と‘上映’することができる。今度からChromecastでも、それができる、しかも、どんなコンテンツでも。

これをデベロッパのボキャブラリで言うと、最初のビデオが再生されているときに次のビデオをバッファリングしてキューを作り、一つのコンテンツが終るたびに次のコンテンストをユーザが指定する、という手間をなくす。しかもユーザはキューをコントロールして並び順を変えたり、新しいコンテンツを途中に入れたりもできる。これだけ高度なキューイングは、今のNetflixでもできませぬ。

今このAPIを導入しているアプリケーションは、NBA Game TimeとRed Bull TVぐらいだが、ほかのメディアアプリケーションも視聴者を長時間釘付けにするために当然導入するだろう。

ゲームマネージャAPI(マルチデバイス/マルチプレーヤーを簡単に)

複数のユーザが複数のデバイスを使ってChromecast対応のゲームを楽しめることは、元々この製品の大きな売りの一つだったが、これまでは乗り気でないデベロッパが多かったため、各人のスマートフォンをコントローラにしてTVに映しだされるゲームをシェアする遊び方は、あまり盛り上がらなかった。

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しかし今度からはGame Manager APIというものが導入されるので、デベロッパにとって仕事がすごく簡単になる。ゲームに参加するデバイスはiOS、Android、Chromecast対応デバイスなど何でもよく、デベロッパはそういうマルチプレーヤー体験を容易に作れる。ローンチタイトルとして提供されるCatch Phraseは、よくあるパーティーゲームだが、この機能の活用例としては好適だ。

“マルチデバイス/マルチプレーヤは機能は最初から好評だったけど、それをもっと、デベロッパにとって使いやすくしたい、と考えた”、Chromecast担当VP Rishi Chandraはこう語る。“今では、モバイルゲームのデベロッパのほぼ全員が、このユーザ体験を作り出そうとしている”。

そこでGoogleは、TV画面上で共有されるスコアボードなど、共通的な機能を管理できるようにし、また個々のプレーヤーとデバイスのレベルでの、正しいセッション管理ができるようにもした。こうしてついに、Game Manager APIが誕生した。

ぼくはいつも感じていたんだけど、モバイルゲームも一人プレイはもう古い、マルチデバイス/マルチプレーヤには、未開拓の大きな可能性がある。これまでは、開発の難度と、参加〜プレイの容易化単純化正確化がネックだった。でもこの二つの大きな難点を、このAPIは克服できる。

リモートディスプレイAPI(iOSとAndroid)

スクリーンの二重化(デュアルスクリーン…ゲーム画面はTV、コントローラ画面はスマホ)はもちろんゲームにとって大きな意義があるが、Chromecastおよび対応ハードウェアを操作するAndroidとiOSアプリのための(ゲームに限らない)ジェネリックなAPI、Remote Display APIは、デュアルスクリーンの意義をさらに大きくする。これによりたとえば、TV(+Chromecast、〜対応デバイス)の画面にカーレースが映っていて、スマホ上では仮想ステアリングホイールを操作する、ということができる。あるいはTVの大画面を利用して写真の編集〜修正をやっていて、その細かい操作をスマホ上のUIでやる、といった“適材適所”の役割分担ができる。

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このAPIの初期のバージョンを実際に使っているのが、Autodesk Pixlrだが、これを見るとまさに、マルチディスプレイが新しいタイプのユーザインタフェイスだ、ってことを実感できる。Chromecastはこの、コンピュータシステムの歴史上かつてなかった、斬新な利用インタフェイスを支えるのだ。クリエイティブアプリ/アプリケーションはもとより、世界中のユーザ数がもっとも多い生産性アプリ/アプリケーションにとっても、これは朗報だ。それに、デスクトップアプリケーションがもっと多様な状況でモバイルにリプレースされるためにも、こんなインタフェイスがその基盤に必要なのだ。対象を見る画面は大(&高精細)、手による操作は手元の小型デバイス、という理想の仕事環境が、今後、社会の至るところで普及するだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Android Mの開発者プレビューを動かしてみた(ビデオ)

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Android Mはまだ開発の初期段階にある。しかしGoogleは、テストデバイスで確認するためのデベロッパー・プレビューを公開した。さっそくNexus 5に搭載して新機能などの確認を行なってみた(上のビデオをご覧ください)。当然ながら作りこみが不十分なところもあるものの、新機能の様子などを体感することができるだろう。

アプリケーションのドロワーやボリューム調節機能などの細かな変更点も、実際に使い勝手的には大きな改善と言えそうな感じだ。アプリケーションを名前で検索したり、あるいはアルファベット順に並べて探すことができるのは、大量のアプリケーションをインストールしている人にはとても便利な機能だろう。ボリューム調節では通知音やアラーム音などを簡単に設定できるようになっている。

新OSには「Google Now on Tap」という機能も搭載される。但し、現状のプレビュー版では、その実際の動作はまだほとんど確認できない状況だ。しかしどのようなタイミングでどういった機能が実行されるのかということを確認することはできる。

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(翻訳:Maeda, H

自分の家/部屋の空気の質を詳細に監視できる空気モニタAwairが予約販売を開始

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2月にアクセラレータのR/GAから巣立ったBitfinderが、同社のメインの製品、空気監視システムAwairの予約販売を開始した。

Awairは室内用の空気モニタで、複数のセンサが、気温、湿度、二酸化炭素(CO2)、微粒子粉塵(PM2.5)、揮発性有機化合物(VOC)(主に毒性有機溶剤)などを検出する。情報は同社のアプリケーションにセキュアに送られ、分析結果が報告される。

またAwairはチップ化されてもいるので、そのほかのデバイス(加湿器、空気清浄機など)に組み込むことも可能だ。Philips Hue(スマート電球)やMisfit Shine(アクティビティモニタ)とも統合でき、今後はNestやIFTTTなどにも対応する予定だ。究極的には、家中のあらゆるものにAwairが内蔵されていて、空気の質を監視してくれるようになるかもしれない。

Awairからのセンサデータを受け取ったBitfinderは、ユーザの空気に関する好みと一般的なアルゴリズムに基づいてAwair Scoreと名づけた評価点を計算する。一律的機械的でなく、ある程度の状況知(例:ここは寝室だから〜〜)が加わるのが、本製品の特長だ。

Awairは、ご覧のようにスピーカーのような形をしていて、協同ファウンダのRonald Roによると、Bluetoothスピーカーを置けるようなところならどこにでも置ける。本物の木でできており、意図的に昔ふうのデザインだ。状況や目的によっては、複数のAwairをひとつの部屋のあちこちに置いて、空気の質を監視することもできる(例: 窓際はどうか)。

予約価格は149ドルで、発売は今秋を予定している。実売価格は、149ドルよりも高くなるそうだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GoogleのダンボールVRがiPhoneでも(非常に快適に)使えるようになった

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GoogleのCardboard VRアプリは昨年のI/O 2014で初めて登場したが、初期バージョンはサポート端末が限られていた。今年公開された新バージョンは画面サイズ最大6インチの端末をサポートしているが、多くの人々にとってもっと嬉しいニュースは、iPhoneでも使えるようになったことだ。

新たに登場したCardboard for iOSアプリは、米国のApp Storeで公開中で、同じデモアプリが含まれ、同じQRコードベースのペアリング手順で使用ヘッドセットの世代に最適化する。Cardboard for iOSは無料、iPhone 5以降で使用できる。

新しいVRヘッドセットでは、内蔵された「ボタン」を使って表示されたコンテンツを操作することが可能で、その際にバイブレーションでフィードバックされる。

iPhone 6 Plusでアプリを使用したところ非常に快適な体験を得られた。実際、Nexus 5とNexus 6を含め、他のどの端末のCardboard VR体験よりも良かった。画面解像度のためなのか端末の能力なのか、新ヘッドセットとの相性なのかわからないが、何かがiPhoneとCardboardキットの関係を最適に調整している。

試してみたいiPhoneユーザーは、Googleのこのページに入手方法あるいは自分で作る方法がある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Google、ダンボールVRキットを100万台出荷

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Googleは今日(米国時間5/28)、ダンボール製キットのCardboardが静かにVRプラットフォームのリーダー(数においては)になっていることを発表した ― これまでに100万台のCardboard製品が出荷され、昨年12月発表時の50万台から100%増加した。

Cardboardの発展は、迫真性と高価格で高度なハードウェアよりシンプルさと低い参入障壁を優先するGoogleのアプローチを証明するものだ。Googleは昨年のI/Oイベントで初めてCardboardを発表した。Facebookによる巨額なOculus VR買収直後のことだった。

急速に拡大するユーザーベースは、ユーザーが何をVR体験に求めているかを知りたいデベロッパーにとって朗報であり、VRを広く低価格な製品に適用する方法を探る絶好の機会だ。

Cardboardおよびサードパーティー製の同等品は、現時点で消費者向けVR市場の圧倒的リーダーだが、そのためにGoogleがしたのはクールで安価な工作キットを作ったことだけだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Microsoftが企業のDevOps的実践を支援するツールとドキュメンテーション(eブック)をローンチ

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Microsoftが今日、企業のデベロッパやITスタッフ、あるいは開発専門のデベロッパショップによる、DevOps的実践を支援する新しいプロジェクトを発表した。そのひとつは、開発実践の改良策を提案する自己評価ツール、もうひとつは、この分野におけるMicrosoft自身の過去数年間の知見を綴ったeブックだ。

MicrosoftのSam Guckenheimerがこう語る: “クラウド上のサービスを何百万ものユーザに対応してスケールしていく技術で優れた存在になるためには、われわれ自身が学ぶべきことが多かった。そして、そのための上手な実験のやり方や、技術的に足りない部分を管理する方法については、学習の成果をシェアしてほしいという要望が多かった”。

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Guckenheimerによると、そのツールは正しくない実践のすべてを指摘するものではない。

むしろそれは、今やってることを改善するためには次に何をやるべきか、を推奨する。この自己評価ツールはたとえば、技術的な不備を解決しようとするときは、まず静的な分析をして現在のコードの、いくつかの基本的な測度(今後の比較等の基準となる数値)を把握せよ、と勧める。

“いくつかの測度で表される、それらの実践領域を調べて、それらをより効果的にするための、‘チェスの次の手’を提案する”、とGuckenheimerは述べる。“それらは、最初からクラウドで生まれ育ったような企業ならすでに実践していることばかりかもしれないが、われわれのところに助言を求めにくる企業も、たいへん多いのだ”。 なお、彼が強調するのは、このツールが提供する推奨事項がどれも、特定の技術や企業には依存していないことだ。Microsoftのプロダクトにすら、依存していない。

“一貫して言えるのは、たった一つの、これしかない、という答は提供しない、ということだ。もっともリクエストの多いニーズに応えようとしているが、それはツールに関するニーズではない。ツールなら、すでに、Gitもあるし、さまざまなモニタリングツールもある”、と彼は言う。抱える問題はもっぱら、実践の領域に集中しているのだ。

〔DevOps、オペレーション的部分もやるデベロッパ、デベロッパ的部分もやるオペレータ、参考記事(未訳)。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Amazon、子供用Kindleセットを99ドルで発売

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Amazonは親たちが子供のためにKindleを買ってほしいと思っている。そして今日、ディスカウント価格の”Kindle for Kids Bundle“を発売してそれを推進する。新しいパッケージには、Kindle Eリーダー、カバー、および水濡れや落下に対する延長保証が含まれている。セットは99ドルで販売され、3つを別々に買うより39.98ドル安くなるとAmazonは説明している。

Kindle Eリーダーは本を読むためのものであり、Kindleタブレットのようにアプリやゲームを使うことはできない。ストレージは4GBで、数千冊の書籍を保存することができ、充電は最大4週間持続する(1日30分の読書、WiFiオフの場合)。親は、現在25万種類あるKindleのタイトルをAmazonから買えるほか、公立図書館から電子書籍を借りて、この端末で読むことができる。

広告のないこのKindleには “Kindle FreeTime” も含まれていて、読書の進み具合を測定し、達成度によって様々な目標に応じた完了バッジをもらえる。他のKindle端末、例えばKindle Fireでは、親がFreeTimeの制御機能を使って、子供が読書をしてからでないとゲームをプレイできないようにできる。これはFreeTimeの親による設定のオプションとして提供され、親は端末の表示時間や非教育コンテンツの利用時間等を制限できる。

feature-goals3._V303302179_さらに、FreeTimeを使うと、子供がウェブサイトやソーシャルメディアをアクセスしたり、Kindleストアで買い物したりするのを禁止できる。子供の読む本は親が選べる。

学期末の時期に合わせて、Amazonは子供たちの夏休み中の読書計画を立てたい親たちをターゲットにした。この発表と共に、Amazonは夏休み推薦図書を、年齢に応じて作成し、名作、人気図書のリストも提供している。

Kids Bundleに付いてくるEリーダーカバーは新製品だ。軽量で色は5種類(ブラック、ダークブルー、グリーン、レッド、パープル)あり傷やわずかな落下から端末を保護する。

セットにはAmazonの元パートナーSquareTradeが提供する2年間の事故保証が付いている。この保証は単体では19.99ドルで販売されている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GoogleがAndroid用のSmart Lockパスワード管理機能をローンチし、アプリへのログインが簡単に

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Googleは、ログインと認証機能を単一のプラットフォーム「Google Identity Platform」に統合すると発表した。中でも興味を持ったのが、今日のSmart Lock パスワード管理のローンチだ。この機能が導入されたサードパーティのAndroidアプリにサインインするのが簡単になる。

Smart Lock for Passwordsは、Googleアカウントと連動し、Androidアプリのパスワードを管理することができる。

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Chromeがウェブで行っているパスワード管理の機能をAndroidアプリにも実装した形だ。例えば、今回のローンチ当初から協力しているNew York Timesのアプリにログインしたいとする。初回のログイン時、Smart Lockは、アカウントにパスワードを保存するかどうかをユーザーに尋ねる。承認した場合、新しく購入した端末でもGoogleアカウントにサインインしておけば、NYTimesのアプリを新しい端末で使用する際、パスワードの入力を省くことができる。アプリがパスワードを記録しているので、必要情報を代わりに入力してくれるのだ。Chromeでウェブサイトにログインする場合と全く同じだ。

Androidの新しいSmart Lock API で、開発者は誰でもこの機能を自分のアプリに導入することができる。Googleはこの機能により、アプリやサイトへのサインアップとログイン率の向上が見込めるだろうと伝えている。モバイル端末でのパスワードの入力の手間を考えたら、それは正しいように思う。

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New York Times以外では、Eventbrite、Instacart、Orbitz、LinkedInとNetflixがこのプロジェクトのローンチ当初から協力し、導入している。Netflixは、Android TV用のアプリでもこの機能を実装する予定でいる。やはり、パスワード入力は結構な手間であると考えているようだ。

Googleは、同期パスフレーズをAndroidにも適応する予定だと言う。つまり、ユーザーはGoogleがパスワードを読み取れないように暗号化することができる。またこのAPIの他のプラットフォーム対応も行う予定だ。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter