Samsung、折りたたみスマートフォン「Infinity Flex Display」をチラ見せ

長らく噂されていた折りたたみスマートフォンの発表をほのめかしていたSamsungが、これを発表と呼べるのかどうか、折りたたみディスプレイ付き端末のプロトタイプを披露した。

「デバイス自身のサイズを大きくすることなく画面を大きくするにはどうすればよいだろうか?」とSamsungの幹部が壇上で問いかけた。

同社は折りたたみできるデバイス、”Infinity Flex Display”のプロトタイプを紹介した。真っ暗な部屋の中で幹部が披露したそのデバイスは、「フォームファクターを隠す」ために大きめのケースに入れられていた。外側には本体と比べて小さめの通常画面が置かれていたが、開くとそこには巨大な7.3インチディスプレイがあった。

折りたたみ画面が外側ではなく内側に置かれていたのには少々驚かされたが、画面の実際に折れ曲がる部分が端末の縁にならなくてすむ方が、ディスプレイの信頼性を高められるに違いない。

端末を開くと、動いていたアプリは前面ディスプレイからタブレットサイズのディスプレイへと移動する。Androidの最近のアップデートで初めて可能になった機能だ。

この「イノベーション」を大きく謳ってはいるものの、Samsungはこのタイプのデバイスを発売できる準備がまだ整っていない。新型ディスプレイの量産は数ヶ月のうちに開始すると言っていた。また2019年の次期Samsung Unpackedイベントでこのデバイス関連の発表をさらに行うことも同社は示唆した。

これがファブレットの未来なのかどうかはともかく、スマートフォンのフォームファクターの進化の一つであることは確かだ。Samsungは折りたたみディスプレイが「明日のスマートフォンの基礎をなす」と信じているが、果たしてギミック以上のものになるかどうか、もちろんまだわからない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Xiaomiから30ドルのワイヤレンス・イヤフォン――けっこういいんじゃないか?

このイヤフォン、いいんじゃないか? そう考える理由がいくつかある。中国のXiaomi(小米)の消費者向け製品はスマートフォン以外でも概して信頼性が高いし、徹底的な低価格化はフィットネス・モニターのような分野を大きく変革してきた。

われわれの姉妹メディアのEngadgetがXiaomiが 30ドルでAirDotsを売り出していることを発見した。これはAppleのAirPodsやGoogleのPixel Budsのライバルを目指して開発されたワイヤレンス・イアフォンで価格がこうしたライバルよりはるかに安い。ワイヤレンス・イヤフォンの普及を妨げているのはなんといっても価格の高さだ。ここにきてXiaomiは、少なくとも価格については非常に安くできることを実証した。

AirDotsは今のところ中国市場向けのようで、199元、つまり29ドルからとなっており、内蔵バッテリーで5時間連続作動する。接続はBluetooth 5.0で充電能力があるケースが付属する。

私自身はまだ試していないが、この価格だけでも十分魅力的だ。音質はまた別の話になる。しかし29ドルといえばジャックで接続する多くのイヤフォンより安い。これなら十分ワイヤレンス・イヤフォンに移る理由になると思う。

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滑川海彦@Facebook Google+

Samsungのソーシャルロゴは折りたたみ画面のヒント?

ここ数ヶ月の間にあらゆる主要メーカーがイベントを開催したが、ハードウェアシーズンにはまだいくつか隙間が残っている。今週サンフランシスコで開かれるSamsungデベロッパーカンファレンスは、家電製品の大きな発表の場ではないが、同社は今後の新製品を垣間見る機会を準備しているようだ。

Samsungは以前から発表前にビッグニュースををチラ見せするのが好きだ。同社がソーシャルメディアで公開した折りたたまれたロゴによってベールは剥がさせた。Bloombergが報道し、後にThe Wall Street Journalが裏付けをとった記事によると、同社は折りたたみ式ディスプレーを搭載した携帯電話のプロトタイプを今週披露するらしい。

ハードウェア仕様の詳細はこの段階になっても未だに議論されていると言われており、見ることができるのはレンダリング画像かプロトタイプの形かもしれない。Samsungにとって、重要なのは同社がイノベーションを続けていることを世界に示すことにある。最近の同社のデバイスは、評論家からどっちつかずの評価を受けている。

Samsungは折りたたみ画面を最初に販売する会社にはなりそうにない。その称号は年内発売予定のRoyole Corporationの端末FlexPaiが手にしそうだ。ただし、状況を見る限り最高の第一印象を残す可能性は低い。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AppleのセキュリティチップT2はMacBookのマイクロフォンからの盗聴をハードウェアレベルで不可能に

Appleの最新のMacBookは、マイクロフォンからの盗聴がさらに困難になっている。

この前発売されたMacBook Proから、今日のMacBook Airに至るまで、最新のMacBookには、セキュリティチップT2が内蔵され、それが暗号鍵やストレージ、指紋データ、そしてセキュアブート機能を護る。

このチップのことはこれまでほとんど知られていなかったが、発表されたばかりのセキュリティガイドによると、このチップにはマイクロフォンとデバイス本体との接続をハードウェア的に切る機能があり、本体の蓋を閉めると必ずそれが作動する。

ガイドにはこう書かれている: “この断線機能はハードウェアのみで実装されているから、いかなるソフトウェアからも操作できない。macOSのroot特権やカーネル特権、それにT2チップ上のソフトウェアですら、蓋が閉められているときマイクロフォンに関与することはできない”。

ただし、カメラは切断されない。“蓋が閉じていると視界が完全に遮(さえぎ)られるから”だ。

Appleによると、この新しい機能はMacに“これまでなかった”高いレベルのセキュリティを賦与する。Macはマルウェアに感染しない、というストレートな言い方はしていないが…。

Webカメラを利用するハッカーの脅威は何年も前からの現実で、それはリモートアドミニストレーションツール(“RATs”)を使ってのぞき屋たちが、ラップトップのカメラからリモートでターゲットをスパイする。そのため、Webカメラのレンズにポストイットを貼ることが流行(はや)った。

AppleのWebカメラはライトがハードウェアに接続しているので、ユーザーが知らない間に(ソフトウェアが勝手に)Webカメラを起動することは不可能、と信じられていた。Macには、Webカメラののぞき攻撃に対する十分な免疫がある、と思われていた。しかし昨年、セキュリティ研究家のPatrick Wardleが、この神話を破壊したFruitflyマルウェアを発見した。

そのパラノイアは神話ではなく現実だ。イギリス政府の諜報機関GCHQは、その“Optic Nerve”プログラムの一環として長年、Webカメラの悪用を調査した。FacebookのCEO Mark Zuckerbergでさえ、自分のWebカメラとMacBookのマイクロフォンにガムテープを貼っていると報道された。ただし、マイクロフォンが拾う音を数枚のガムテープで遮断することはできない。

Webカメラやマイクロフォンが作動したらアラートするWardeのOversightのようなツールはあるけど、高度なマルウェアがこっそりとMacBookのマイクを使って環境音を聞き取ることを、防げるものはほとんどない。

でも蓋が閉められるときマイクロフォンをMacBookのハードウェアから切断したら、その眠っているデバイスがユーザーをスパイすることは、きわめて難しい。

Apple Fall Event 2018

画像クレジット: Apple, クリエイティブコモンズND 4.0ライセンスによる

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GoogleのPixel 3 XLの画面にノッチが二つ現れる…バグのせいだった

最近の2年間で、ノッチは(画面の切り欠き)は異常から正常に昇格してしまったが、中でもGoogleほどノッチが好きな企業はほかにない。Android Pieの#notchlifeからPixel 3 XLの画面上部の巨大なやつにいたるまで、Googleはまさにノッチノッチしている。

しかもAndroid Policeの記事によると、Pixel 3 XLのすてきなノッチを、Googleはもうひとつ増やした。多くのユーザーの報告によると、明らかにバグと思われる笑える現象により、このでっかいハンドセットにノッチが二つ出る。ふたつ目の切り欠きが出るのは、画面の横の方だ。

[今日は別のノッチがランダムに出るね。]

Googleはこの問題を認め、目下修復中、もうすぐ治る、と言っている。原因については何も言ってないが、Pieのノッチ機能のバグのようだ。そしてどうやらそれは、画面をポートレートモードからランドスケープモードに変えたときの背景の描き変えと関係があるらしい。

まだ2018年なのに、ノッチ二つはやりすぎだね。

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Apple、最新iPadからホームボタンを消す

昨日(米国時間10/30)Appleは、ホームボタンの棺に最後の釘を打ち込み、かつて遍在したそのしくみを最新モデルのiPadから消し去った。

火曜日ニューヨークで行われたAppleイベントで披露されたiPad Proにはホームボタンがなかった。より大きく、魅力的なディスプレイのために場所を空けるそのデザイン方針は、iPhoneのホームボタン廃止と同じ道をたどっている。Appleは新しいiPad ProからLightningポートもなくし、USB-Cへと移行した。

新型iPad Proには画面サイズが2種類あり、Face IDでロック解除できるようになった。どの方向でも使えるように設計変更されたので、ロック解除の「方向が違う」ということは起きない。

デバイスをロック解除したら、ユーザーはオンスクリーン・ジェスチャーを使って必要な機能を実行するためのアクションを起こせる。たとえば、右上隅から下にスワイプするとコントロールセンターが、下から上にスワイプするとドックが出てくる。つまり、iPhone Xで使われているのと同じ種類のジェスチャーだ。

Appleは2017年からホームボタンの段階的廃止を始め、最初は最上位機種のiPhone Xだった。Appleは低価格のiPhoneには物理的ホームボタンを残した。しかし、いずれその時がくることは誰もが知っていた。
ハンマーは2018年に打ち下ろされた。Appleは新しいiPhone XS、iPhone XS MaxそしてiPhone XRからホームボタンを一掃した。

Apple Fall Event 2018

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple Pencilは画期的に使い勝手が向上

新しいApple Pencilはライバルからいくつかアイディアを借用したようだ。なによりありがたいのはデイパックの中でスタイラスが行方不明になったりしないことだ。スマートカバー同様、ペンシルも磁力でiPadに吸着してくれる。

Apple Pencilを取り付けた状態でも(少なくとも横向きに保持するかぎり)邪魔になることはない。さらに便利なのは充電する際にいちいちキャップを外してLightning ポートに接続する必要がなくなったことだ。iPadに吸着させればワイヤレス充電が開始される。

最初にiPadに吸着させると自動的にペアリングされる。またAppleはジェスチャーを追加したので、ペン先の形状や色を簡単に変えることができるようになった。指先でApple Pencilの側面をダブルタップするだけでよい。iPadのスクリーンをペンシルでタップするとiPadは即座に起動する。

新しいApple Pencilは新しいiPad Proでのみ作動する。 価格は129ドル。その他のiPad Proアクセサリーでは、Folioスマートキーボードが11インチ版で179ドル、12.9インチ版で199ドルなどとなっている。

〔日本版〕Apple日本語ページによればApple Pencilの価格は14,500円 (税別)、11インチ用Folioの価格は19,800円 (税別)。

Apple Fall Event 2018

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滑川海彦@Facebook Google+

これが今日のイベントで発表されたAppleの新ハードウェアだ

ニューヨークで開催されたハードウェア・イベントでAppleはiPadからMacBook Airまで各種の新製品を発表した。すでに報じたものも含めて、今朝のイベントでデビューしたプロダクトを以下にまとめた。

MacBook Air

MacBook AirにやっとRetinaディスプレイが採用された。MacBook Proがハイレゾになってから6年後にAppleのスリム・タイプのノートもRetina化された。

新しいMBAは13.3インチのスクリーンを備え、ベゼルは細くなった。色もアルミのシルバーからブラックに変わった。キーボード右上部にTouchIDセンサーが装備されて指紋を読取る。ちなみに新しいキーボードではApple独自のバタフライ・キーが採用されている。またファンクションキーも物理キーになった。バカバカしいタッチバーは廃止された。

Force Touchトラックパッドは面積が20%広がった。Appleによれば、スピーカーの音量も25%アップし、低音は2倍に増強された。またMBAの筐体はリサイクル・アルミニウム100%だという。

Thunderboltポートを2つ備え、CPUはIntel i5で最大16GB、 2133MhzのRAMを備える。ストレージは最大1.5TBで重量は1.25kgだ。価格は1199ドルから。予約は今日から受付を開始し、11月7日にから出荷される。

Mac Mini

Mac Miniが最後にアップデートされたのは4年も前になるので、Appleはこのシリーズを見限ったのかと思ったユーザーも多いだろう。さいわい、そんなことはなかった!

新しいMac Miniは4コア、6コアのモデルがあり、メモリーは64GB、SSDのストレージは最大2TBだ。冷却システムは一新され、空気の流量は2倍になった。ギガビットイーサネット対応(アップグレードで10ギガビットイーサネットにも対応する)。ポートはThunderbolt x 4、HDMI、USB-A x 2だ。新しいMacBookと同様、100%リサイクル・アルミニウム製だ。

ベースモデルは799ドルから。出荷は11月7日から。

iPad Pro

いちばん目立った変化はホームボタンがなくなったことだ。新iPad Proはベゼルが大幅に細くなり、これにともなって現行iPhone同様ホームボタンは廃止された。

ベゼルの縮小により、筐体のサイズは変えずに従来10.5インチだったスクリーンが11インチになった。 従来同様、12.9インチのディスプレイを搭載した大型モデルもある。

搭載チップはApple製のA12X Bionicで8コアCPUと7コアGPUを備える。 Appleのセキュア・エンクレーブを装備し、新しいストレージ・コントローラーは最大1TBまで管理できる。Appleによれば、新しいiPad Proは「パソコンの92%の機種より速い」という。

FaceIDを搭載するので覗き込むだけでiPadをアンロックできる。フロントカメラは7メガピクセル、背面カメラは12メガピクセルだ。

もう一つ重要な点はiPad ProがLightningポートを捨ててUSB-Cを採用したことだ。このUSB-Cポートは5Kディスプレイに接続できる。また必要があればiPhoneにも充電できる。

11インチのiPad Proは799ドルから、12.9インチは999ドルからとなる。.今日から受付開始、出荷は11月7日からというのはMacと同様だ。

Apple Pencil

新しいApple PencilはiPad Proに磁力で吸着する。取り付けられると自動的にペアリングされ、ワイヤレスで充電される。 iPadからスタイラスが突き出したり置き場に困ったりすることはない。Apple
PencilでタップするとiPad Proは即座に起動し、Notesが開く。またPencilではジェスチャーがサポートされ、側面をダブルタップするとツールの切り替えができる。これでPhotoshopでのズームイン、ズームアウトなども簡単になった。

iOS 12.1

すでに報じたとおり、新しいiOS 12も今日から一般公開される。新機能としてはFacetimeでのチャットがグループをサポートしたことだろう。32人の相手と同時にビデオチャットが可能だ。また新しい絵文字も70種類導入された。iPhone XS、iPhone XS、Max、iPhone XRではデュアルSIMがサポートされた。

〔日本版〕Appleの日本語公式ページによれば、Touch ID搭載の13インチMacbook Airは134,800円(税別)から、11インチiPad Proは89,800円(税別)からなどとなっている。アメリカ同様、11月7日発売予定。

Apple Fall Event 2018

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滑川海彦@Facebook Google+

HTCがブロックチェーンフォーンのアーリーアクセスをデベロッパーや暗号家に提供、興味深い‘分散セキュリティ’技術

何か月も前から話題になっていたHTCのブロックチェーンフォーンが、ついにやってきた。今日(米国時間10/22)ベルリンで行われた暗号通貨に関するカンファレンスで同社は、Exodus 1の初期的バージョンを、限られた量ではあるがこの製品の同社の公式サイトより、“世界中の暗号研究家とデベロッパーに提供する”、と発表した。

“初期的バージョン”と断っているのは、最終的な製品ではない、ということだ。12月発売とされているが、現状は数か月前の漠然とした状態からあまり変わっていない。でも、信ずる者は救われる、と言うし、この製品にものすごく好奇心のある方なら、一台手に入れることはできる。当然支払いは、BitcoinまたはEthereumだ。

このフォーンの画像はまだ乏しいが、でもこのデバイスはHTCの最新の旗艦機であるU12と共通のデザインを多く使ってるようだ。たとえば背面は、半透明のガラスだ。まあ、それはたぶん、良いことだ。こういう新奇なデバイスは、独自の技術を強調したいあまり、デザインなどはおろそかにされがちだ。でもここでは少なくとも、しっかりとした、まともなスマートフォンが基本にあることだけは、確かなようだ。

フォーン本体はAndroidだが、暗号通貨の鍵などを保存しなければならないから、セキュリティを強化している。今後はもちろん、あらゆるデータをこのフォーンが保存しなければならない。それに関しては、失ったデータに分散的にアクセスするという、おもしろいファンクションを内蔵している。

HTCは、あなたのフォーンが紛失または盗まれたり、あなたが鍵を忘れたときのために、ユニークなSocial Key Recovery(ソーシャルな鍵回復)メカニズムを開発した。それは、ハードウェア上で失われた鍵を回復する容易で安全な方法だ。また、そのおかげで、鍵をHTC自身がどこかの中央的な場所に、たとえ一時的たりとも、保存することが確実になくなる。鍵に対するいかなる権利も、常時あなたご自身がそのすべてを維持する。HTCはあなたに、いくつかの信頼できるコンタクトを選ばせ、そのそれぞれが鍵管理アプリをダウンロードする必要がある。するとあなたのシードワードは秘密の共有アルゴリズムによって分割され、その信頼されたコンタクトへ送られる。そして必要なときには、あなたのファンドへのアクセスを成功裡に再獲得できる。

当面HTCは、この事業で技術のパイロットを行なう。そして、小さなコアグループのユーザーからのフィードバックを入手する。スマートフォン市場で苦戦している同社にとって、これが今後の主力デバイスになることは、想像しづらいけどね。

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Apple、10月30日にまた大型イベント開催――新iPad Proのお披露目か?

そろそろ今年のハードウェア発表のシーズンも終わりだが、Appleが10月30日にブルックリンで大型のイベントを開催する。新しいiPhoneが発表されたイベントから1月半後になるわけだが、前回のイベントにスケジュールが合わなかったデバイスがお披露目されることになりそうだ。可能性が高いのは新しいiPadだろう。Mac製品のテクノロジーが紹介される可能性もある。

今回の招待状には “There’s more in the making”(もっといろいろ準備中)とある。開催時期から考えてもぴったりだが、これは有名な「最後にもう一つ…」のバリエーションだろう。Appleが最近クリーティブのプロ向けのプロダクトにまた力を入れるようになったことと関係があるかもしれない。iPad Proの新バージョンが登場するのは間違いなさそうだが、運がよければ来年初頭にリリースされるはずのMac Proに加えられる新しいテクノロジーを垣間見ることができるかもしれない。

プロ向けプロダクトの発表に加えて、今年のクリスマス商戦にぎりぎりのタイミングに間に合わせることができた新しいデバイスが登場するかもしれない。なにはともあれ、われわれはジングルベル持参で現地取材する予定だ。

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MITで開発されたメモリ分割方式により未来のMeltdown/Spectreバグを防げる

今年、研究者たちがIntel, AMD, そしてARMのチップに、設計上の根本的な弱点を見つけたときには、今の世代のコンピューターのプロセッサーのほとんどすべてに対し、極刑が求刑されたようだった。その設計ミスによって、コンピューターのメモリーから機密データを盗むことが可能だからだ。

そのMeltdownおよびSpectreと呼ばれる脆弱性は1995年まで遡(さかのぼ)り、アプリケーションがシステムのメモリーの、自分にパーミッションのない部分にアクセスできないようにしている壁に穴を開けた。それにより有能なハッカーは、パスワードや暗号鍵などの機密データが保存されている場所を見つけることができる。多くの企業がその欠陥の一部を緩和してきたが、真の長期的な解決は、コンピューターのプロセッサーの設計の最初からのやり直しであることも知っていた。

このたび、MITのComputer Science and Artificial Intelligence Laboratory(CSAIL)の研究者たちが、将来にわたって、MeltdownやSpectreのような欠陥を防止できる方法を見つけた。

アプリケーションが何かをメモリーに保存したくなったら、置くべき場所をプロセッサーに尋ねる。しかしメモリーの探索は遅いので、プロセッサーは“speculative execution”(投機実行)と呼ばれるトリックを使って、複数のタスクを同時に動かし、正しい空きメモリーを探そうとする。しかし悪質なハッカーは、その同じテクニックを使って、アプリケーションが自分に許されていない場所のメモリーから読めるようにする。

MITのCSAILによると、彼らのテクニックはメモリーを分割することによって、データが同じ場所に保存されないようにする。それを彼らは、“secure way partitioning.”(安全な方法によるパーティショニング)と呼んでいる。

彼らはこの方式をDAWG、“Dynamically Allocated Way Guard”(ガードを動的に割り当てる方法)と名付け、それは滑稽な名前のようにも聞こえるが、IntelのCache Allocation Technology, CAT(キャッシュ割り当て技術)を補完する意味を持つ。彼らの研究論文によると、DAWGはCATと同じような仕事をし、使うにあたってデバイスのオペレーティングシステムの変更箇所も少ない。したがって、Meltdownのフィックスとして問題のコンピューターにインストールするのも容易である。

ペーパーの著者の一人Vladimir Kirianskyによると、このテクニックは“共有が起きるべきところと、起きるべきでないところとの、明確な境界を確立し、機密情報を扱うプログラムがそのデータをまあまあ安全に保てるようにする”。

この技術は通常のコンピューターを保護するだけでなく、クラウドの脆弱なインフラストラクチャも保護できる。

DAWGはすべての投機的攻撃を防げるわけではないが、今研究者たちは技術の改良に取り組んでおり、すべての攻撃ではないものの、これまでよりも多くの攻撃を防げるようになる、と言っている。

しかし彼らの技術を実際にIntelなどのチップメーカーが採用すれば、DAWGのようなテクニックは“パブリッククラウドのインフラストラクチャに対する信頼を再興し、ハードウェアとソフトウェアの共同設計によりパフォーマンスのオーバヘッドも最小化できる”、という。

〔関連記事: スペクター! メルトダウン! カーネル・パニック!――今回の脆弱性はほぼ全員に影響が及ぶ。〕

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ジレット、Formlabsと提携してカミソリのハンドルを3Dプリント

3Dプリンティングの製造利用は再三話題にはなるものの、本格的な応用例はほとんどない。GilletteとMIT出身のスタートアップ、Formlabsの提携から生まれたプロジェクトが、そんな興味深い未来のい可能性を垣間見せる。

たしかに、カミソリのハンドルのカスタマイズというのは目新しさ以上の何物でもないかもしれない。Invisalignの歯列矯正、人口装具、さらにはスニーカーと比べても革新的とは言えないが、もしスケーラブルになれば、多くの人の日々の生活の一部をなす製品に新たなレベルのカスタム化を加えられる可能性がある。

今のところGilletteの3Dプリントカミソリハンドルプログラムは、シェービングの巨人が個数限定で行っているパイロットプログラムにすぎない。価格は材質に応じて19ドルから45ドルまで。ユーザーはRazor Makerサイトを使って自分だけの特徴あるバージョンを作ることができる。ハンドルはGilletteのボストン本社にあるFormalbsの装置でプリントされる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ようやく登場したMagic Leapは荒削りな驚異――初のデベロッパー・カンファレンスでARゲーム公開

何年も噂と推測、ときにはライバルからの批判の的となってきた拡張現実システムの開発企業、Magic Leapのヘッドセットがついにデベロッパー、消費者向けに出荷される。最初プロダクトは荒削りだがある種の驚異だということが判明した。

Magic Leapは先月、予約の受付を開始することを正式発表していたが、いよいよ、長年謎に包まれていた魔法のタネ明かしがなされた。

現在開催中の最初のデベロッパー向けカンファレンス、L.E.A.P.のキーノートでは、23億ドルを調達したARヘッドセットの詳細が明かされただけでなく、パートナー企業からのVIPも多数登壇した(多数のプレスが招かれており、TechCrunchでもこの後、詳しく報告する)。

10年近く前からMagic Leapと協力してきた開発スタジオ、Weta WorkshopPeter Jackson創立のAR開発企業、Wingnut ARはそれぞれMagic Leap向けのARアクションゲームを発表した。Wetaのゲームはロボットを、Wingutのゲームは毒グモをそれぞれターゲットとする一人称ゲームだ。医療向けイメージング企業のBrainlab、家具を消費者に直接製品を販売するリテラー兼コンサルタントのWayfairもMagic LeapによるARユースケースを紹介する。昨日(米国時間10/9)は合計16社がデモした。

カンファレンスでWetaはARゲームのプレビュー版を披露したが、なかなか印象的な出来栄えだった。このDr. Grordbort’s Invadersというゲームではブラスター銃を撃ちまって異世界からワープしてくる無数のロボットを撃ち落とす。Magic LeapではこれらのゲームをショーケースとしてARプラットフォームの能力を強く訴えた。【略】

Magic Leapの原動力であるファウンダー、CEOのRony AbovitzやWetaスタジオのゲーム・ディレクターGreg Broadmoreによれば、AbovitzがSF的な没入的世界を構築するためにWetaに協力を求めたのは6年以上前になるという。

その最初の成果がDr. Grodbortだ。

もちろんこのプロダクトは視野が狭いことや焦点調節など明らかな欠点もある(ゲーム内でときおり感じた不具合は記者が不慣れだったせいかもしれない)が、Dr. GrordbortはMagic Leapのヘッドセットがゲームデバイスとして大きな可能性を持つことを証明できた。ただし、今回のデバイスは2295ドルと消費者向けとしては禁止的な価格だ。

ゲームをスタートさせる前に!ユーザーはヘッドセットを装着してプレイの舞台になる部屋の中を歩き回る必要がある(部屋のサイズによるが、最大で4分程度かかる)。システムが部屋を記憶した後、ナレーションが「地球はエイリアンのロボットの大群に侵略されている。きみたちが人類最後の砦だ」と世界観を説明する。プレイヤーは壁その他にワープホールを開いて次々に出現する敵ロボットを射って破壊する。

WetaのBrodmoreは「このゲームはMagic Leapプラットフォームを構築するために大いに役立った。 Dr. Grordbortという問題を解決するのがMagic Leapだ」と語った。

WetaほどMagice Leapと緊密な関係を得ていたわけではないためまだ欠点も目立つが、それでもWingnutの毒グモ退治ゲームも十分に面白い。

プレイヤーは架空の害虫駆除業者の見習いとなって奇怪な実地訓練に挑む。この会社が駆除するのはおよそグロテスクな虫だ。プレイヤーはさまざまな器具を使って自分の家のリビングに現れる害虫を退治する。マッピング・エンジンとグラフィックスは素晴らしく、Magic Leapの高度なサウンド・テクノロジーのおかげでプレイヤーにゲームを説明するナレーションも極めて効果的に聞こえる。

プレヤーが使える武器はバットから火炎放射器までさまざまだ。武器の使い方や害虫をおびき寄せるねばねばした餌の作り方はナレーションで解説される。正直私は一人称シューティングゲーム(というかゲーム全般)の熱心なファンではないが、それでもWingnutのゲームは非常に面白かった。

ただしMagic Leapはゲームだけではなく、ビジネスにもユースケースを広げようと努力している。

医療画像処理企業のBrainlabと提携し、内科、外科の医療の教育と現場でMagic Leapのツールキットが役立つことが示された。デモでは患者の脳のスキャン映像から、脳腫瘍を3Dで再現し、ヘッドセットを用いて観察するところがデモされた。これにより医師が手術に関して必要な情報を得ることを助け、術式の決定にも役立つという。

一方、通販のWayfairはヘッドセットを利用してバーチャル・ショールームから家具を選び、ユーザーが自分の家にそれを据え付けたときどう見えるか試せることをデモした。ロッキード社の秘密航空機開発工場のスカンクワークスを思わせるような開発プロジェクトでWayfairは現実のショールームなしで家具を販売するという難問に挑んできた。

こうしたデモを通じてMagic Leapに必要なのはまず優れたコンテンツだということが改めて紹介された。また小型化と使い勝手の改良も急務だったが、これについては予想以上の進歩が見られ、Magic Leapのもっとも懐疑的な人々も納得させる出来栄えとなった。

見た目はまださほど洗練されているとはいえないが、Magic Leapの装着感ははるかに向上し、能力もこうしたプロダクト中で最高クラスだろう。3時間でバッテリーが充電できるというのも大きなメリットだ。

ただし、ユーザー側である程度の作業は必要だ。目とヘッドセットの距離を適切に設定するために鼻梁にかけるノースブリッジのサイズを選ぶ必要がある。またメガネを使っている場合は別途処方箋を送り、ヘッドセット用の適切なレンズを添付してもらう必要がある。

パッケージに標準で同梱されるのはモーション・センサーを内蔵するコントローラー(ビデオゲームのコントローラーのようなタイプ)と腰に装着するコンピューティング・ユニットで、これはノート・パソコンなみの処理能力がある。

ヘッドセットはパソコンにテザー接続される必要はないが、作動は屋内のみとなる。

第一世代のハードウェアに特有な多少の欠点を別にすれば、Magic LeapはAR、VRを通じて私が体験した中で最高クラスのプロダクトだ。Magic Leapより 視野が広く軽いデバイスも発表されているが、コンテンツの質とユースケースの多様さでは遠く及ばない。当初から提携していた各社はそれぞれ十分にペイしそうだ。【略】

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滑川海彦@Facebook <A

GoogleのChromecastはニューバージョンで高速Wi-Fiをサポート

GoogleのChromecastデバイスの次世代機が今日(米国時間10/9)ローンチしたが、もはや意外感はない。すでに先月、Best Buyで買った人がいたのだから。この新しいストリーミングドングルは、前のバージョンからの大きなアップデートはなくて、形も前と同じくケーブルの生えた円形、お値段35ドルだが、予想どおり高速なWi-Fi、5GHzの802.11acをサポートする。また、スピーカーのグループへのストリーミングが、新たにサポートされた。

同社は今回のハードウェアイベントではChromecastにフォーカスしないことに決めて、アップデート機をGoogle Storeで発売し、発表をブログ記事で行った。

ニューバージョンであることは、円の中央にGoogleのロゴがあることで分かる。前の2015年モデル(初めての円形モデル)は、Chromeのロゴがあった。ロゴが変わった意味は、Googleによると、Chromecastの内部が変わったことと、テレビに挿入しやすくなったことを表しているのだそうである。

この第三世代のChromecastは、最大解像度1080pとコマ数60fpsをサポートし、前と同じくテレビのHDMIポートに挿入する。micro-USBの電源コネクターも前と同じだ。テレビのリモコンはやはり使えない。コントロールはスマホからする。〔読者コメントで、ポーズボタンと再開ボタンのあるリモコンなら、それらは使える、とある。スマホだけでなく、Androidタブレットでもアプリからコントロールできる。〕

Chromecastの同伴アプリGoogle Homeで、ChromecastとGoogle Homeデバイス、そしてGoogle Assistantのスピーカーをセットアップおよびコントロールできる。これらも今日アップデートが発表され、スマートホームのコントロールが強化された。

Chromecastには、前と同じく、通常バージョンのほかに69ドルの4K対応Chromecast Ultraがある。

しかし今回はそれら以外にも、40ドルで4K対応のRoku Premiere、また50ドルでFire TV Stick 4Kが提供される。Chromecastの今回のアップデートが割と地味なのは、製品にもっと競争力をつけてから、でっかい発表をする、という魂胆かもしれない。

色は、チョークホワイトとチャコールグレーの2種、長さ51.8mm、幅13.8mmだ。サイズは、前の51.9 x 51.9 x 13.49mmとほとんど同じだ。

ハードウェアのスピードは15%アップした、とGoogleは言っている

今日の発表には間に合わなかったが、スピーカーグループに対応するChromecastも年内に出る。

このChromecastも、Googleが今日発表したほかのものと同様、当日まで内緒にはできなかった。先月Best Buyで買った人が(もう一人)いただけでなく、今朝はイギリスのお店が29ポンド99ペンスで売っていた、という。

今日からChromecastをGoogle Storeで買えるのは、オーストラリア、カナダ、デンマーク、フィンランド、イギリス、日本、オランダ、ニュージーランド、ノルウエー、シンガポール、スウェーデン、そしてアメリカだ。そのほかの国は、2019年から。

more Google Event 2018 coverage

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Google Pixel 3、Pixel 3 XLハンズオン・レビュー

 

「もう知ってるって? 明日、自分の目で確かめよう!」とGoogleはツイートしていた。けっきょく、われわれの推測は正しかった。今日(米国時間10/9)のハードウェア・イベントでGoogleが発表するアイテムについてはPixel 3その他、ほぼすべて知っていた。 実際情報は広く流れていたので発表そのものはほぼ予想どおりだった。

昨年のこのイベントでPixel 2が発表されたときの驚きとは違って、Pixel 3の印象は着実なアップデートというものだ。Googleは長い間、将来を決めるのはソフトウェアだと主張してきた。Googleのようにソフトウェアの革新によって成立した企業であればそういう考え方となるのは理解できる。

Pixel 3はハードウェアだが、やはりソフトウェア重視の姿勢が見て取れる。 今日のイベントでもGoogleはハードウェアについてはあまり多くの時間を割かず、AIや機械学習の成果がどのように活かされているかの紹介に力を入れていた。

Googleはあっという間にPixelシリーズでハイエンド・スマートフォンのメーカーとしての地位を確立したが、Pixelというプロダクトの本当の目的は、Android OSの上でどんなことができるかを世界に知らせるためのショーケースとしての役割だということは念頭に置いておくべきだろう。

ともあれPixel 3の外観はPixel 2のデザインを引きついでいる。何の気なしに見たのでは区別は難しいくらいだ。Googleのデバイスはハードウェアのデザインとして最高に美しいというものではない。デザインの最高峰ということになれば、どちらが上かは人それぞれ好みによるだろうが、AppleかSamsungが候補だろう。

今回発表されたPixel XLはXLという名前にふさわしく巨大だ。サイズは6.3インチだが、なるほどそれだけあるだろうという印象だ。こういう大型スマートフォンはスリムなポケットには向かないし、片手で操作しようとするならかなり大きな手が必要だろう。われわれが報じたとおり、XLのディスプレイにはかなり大きな切り欠きが上部にある。

このディスプレイのノッチは最新のAndroidによってサポートされるようになったものだが、フロント・カメラが2台になったことと大きな関連がある。これにより従来よりはるかにワイドなセルフィーが撮れるようになった。イベントでもGoogleはセルフィー機能のグレードアップにかなり時間を使っていた。逆にリアのメインカメラは。、最近のトレンドに逆行するように、単一だ。

カメラに導入された各種の新機能はほとんどすべてGoogleの人工知能、機械学習の成果によるものだ。これによりPixel 3はiPhone XSと同クラスの能力を備える。新製品のプレゼンの最後はカメラの新機能の紹介が続いたが、なかでも超低照度対応とズームはぜひ詳しくテストしてみたいと思った。これについては近々お伝えできるだろう。

昨年HTCがアクティブ・エッジ機能を備えたスマートフォンを発表して以来、私はエッジを握るとことでアシスタントを起動するのに慣れてしまったことを認めざるをえない。これはSamsungの専用ボタンよりずっと優れている。Googleアシスタントにはすでに人気があるが、時間とともにGoogleがこれをますます高機能にしていくことは間違いない。

で、価格だ。新製品の記事ではあまり大きく書かれないが、価格の重要性は強調しきれない。

しばらく前は1000ドルのスマートフォンといえば、いかにフラグシップモデルであろうと異常に高いという印象だった しかしAppleとSamsungがこの常識を変えてしまったのはよく知られているとおりだ。ところがGoogleはあらゆるチャンスをとらえてこの両社のプロダクトの魅力を下げようと努力してきた。

Pixel 3が799ドル、Pixel 3 XLが899ドルという価格は絶対的には安いとは言えない。しかしフラグシップモデルなら1000ドルだというトレンドからすれば非常にお得な価格だと感じられる。

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滑川海彦@Facebook Google+

カリフォルニア州でデバイスのデフォルトパスワードを禁ずる法律が成立

良いニュースだ!

California州が2020年から、すべての新しい消費者電子製品に、“admin”, “123456”, あるいは古くからお馴染みの“password”といった、デフォルトのパスワードを設けることを禁ずる法律を成立させた。

その法律によると、ルーターやスマートホーム製品など、同州で生産されるすべての新しいガジェットは、最初から“リーズナブル”なセキュリティ機能を持っていなければならない。とくにパスワードについては、各デバイスが、あらかじめプログラミングされたユニークな(他機と共通でない)パスワードを持っていなければならない。

また、新しいデバイスはどれも、ユーザーがデバイス固有のユニークなパスワードを入力してそれを最初に使用するとき、新しいユーザー固有のパスワードの設定を求め、その設定を終えたあとにのみ、最初のアクセスを認めるものでなければならない。

何年も前から、ボットネットたちが、セキュリティのいい加減なデバイスを利用して、大量のインターネットトラフィックでサイトを襲撃してきた。その大量のトラフィックによる攻撃は、分散型サービス妨害攻撃(distributed denial-of-service, DDoS)と呼ばれている。ボットネットが目をつける‘いい加減なセキュリティ’の典型が、デバイスに最初から設定されている、そしてユーザーがそれを変えることもない、デフォルトパスワードだ。上に例を挙げたような、よく使われるデフォルトパスワードは、そのリストがどこかに公開されているので、マルウェアはそれらを利用してデバイスに侵入し、そのデバイスをハイジャックする。そして、ユーザーの知らないうちにそのデバイスは、サイバー攻撃の道具にされてしまう。

2年前には、Miraiと呼ばれる悪名高きボットネットが、何千台ものデバイスを悪用してDynを攻撃した。Dynは、多くの大型サイトに、ドメインネームサービス(DNS)を提供している。DDoSでDynが麻痺してしまうと、これに依存しているサービスに誰もアクセスできなくなる。被害サイトの中には、TwitterやSpotify, SoundCloudなどもいた。

Miraiは、比較的単純素朴な、しかし強力なボットネットで、デフォルトパスワードを悪用していた。今度の法律でデフォルトパスワードというものがなくなれば、このタイプのボットネットは防げるが、でもセキュリティの問題はほかにもたくさんある。

もっと高度なボットネットは、パスワードには見向きもせず、個々のIoT(物のインターネット)デバイスの脆弱性につけこむ。その典型的なデバイスは、スマート電球、アラーム、家庭用電子製品などだ。

IT評論誌The Registerの指摘によると、今回のカリフォルニア州法は、バグが見つかったときのソフトウェアのアップデートを、デバイスのメーカーに義務付けていない。大手のデバイスメーカー、Amazon、Apple、Googleなどはソフトウェアを常時アップデートしているが、無名に近いブランドの多くはやっていない。

しかし、そんな現状でも、この法律は、何もないよりましである。今後もっともっと、改定していただきたい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Microsoft Surfaceファミリーにヘッドホンが加わる

今日の大きな発表の数々が数年来見てきたデバイスの定期的アップデートであることはわかっている。それでもMicrosoftは、今日のイベントに小さなサプライズを忍び込ませた。シンプルに名付けられたSurface Headphonesは、同社のノート、デスクトップ製品ラインを通じておそらく最も異質な新製品だろう。

しかしこのオーバーイヤー型ヘッドホンの鍵がCortanaにあることは明白だ。MicrosoftはこのSiri/Alexa/Assistant競合製品の普及にいくらか問題を抱えているので、こうした次世代ノイズキャンセリングのついたデバイスが伝道の後押しになるのだろう。

350ドルのワイヤレスヘッドホンは、いたる所で目にするBoseのQuietComfortや、Sony、Samsungらの競合製品がライバルになる。もちろん、もしCortanaが主要な差別化要因であるなら、混戦を抜け出すのは困難だろう。

まだ発表されたばかりで、発売時期も(「近日発売」以上には)わかっていないので、おそらくMicrosoftはまだいくつか楽しみを隠し持っているのだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Best Buyの店頭にGoogle未発表の第三世代Chromecastが登場、旧型と同価格

Googleのビッグなハードウェアイベントは10月9日に行われて、同社の新しいスマートフォンPixel 3とPixel 3 XLがその主役になると思われる。でも最近分かったのは、Googleが第三世代のChromecastを発表するかもしれないことだ。Best Buyのお客が、店頭の棚の上に、それらしきものを見つけたのだ。

あらまあ。

“GroveStreetHomie”と名乗る人が、Redditに投稿した“I think I bought the 3rd gen Chromecast too early.”(発表前の第三世代Chromecastを買ったみたい)と題する記事で、詳細を述べている。

それによると、彼(彼女?)は新しいテレビのためにChromecastを買おうと思ってBest Buyへ行った。すると、そのパッケージとデザインが前と違うことに気づいた。

レジの人はそのアイテムのバーコードをスキャンできなかった。まだPOSに入っていなかったからだ。リリース日は10月9日になっていて、それはイベントの当日だ。

“でも、それをすでに自分の手に持っていたし、値段は第二世代のChromecastと同じだったから、お店は古いSKUで売ってくれた”、という。

この未発表の新しいChromecastは、第二世代より厚いようだ。ChromeのロゴがGoogleのロゴに変わっている。micro-USBはあるが、HDMIコネクターはなくなってるそうだ。

〔訳注: Redditの記事のコメントには、“うちの近くのBest Buyにもあった”、とある。〕

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ゲーム専用スマホRazer Phone 2の美麗な写真がリークされた、ロゴが光るぞ!

ご存知のように、スマートフォンとは、バレるものである。昔々企業は、イベントのために何かを隠しておくことができた。しかし今では、ほとんどつねに私たちは、自分たちが得るであろうものを事前に正確に知ってしまう。来月発表されるはずだったRazerのゲーム専用ヘッドセットのv2も、その例外ではない。

この、これから出るスマートフォンは、すでにその詳細の一部が小出しにバラされてしまったが、でも今日(米国時間9/28)現れた最新のリークは、これまででいちばんはっきりした絵だ。美的観点としては、これまで見せられたものからあまり変わってない。前面を見ると、このRazer Phone 2は昨年のモデルとほとんど同じで、箱っぽいデザインを維持している。

背面はすこし変わり、ロゴの位置が移動、色はネオングリーンになり、Razerのそのほかの製品と統一された。ライティングのイフェクトはゲームPC Razer Chromaから借りたらしくて、使用中はロゴがライトアップする。リアカメラも、やや下へ移動した。

スマートフォン本体の仕様などについては、まだ何も分かっていないが、心配ご無用、時間はたっぷりある。発売は10月10日だから、まだ一週間以上もあるのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

PC需要意外な急進でIntelに供給不足、ハイエンドチップから回復へ

Intelの暫定CEO Bob Swanが今日(米国時間9/28)、彼らしくない率直な書簡で、同社が今抱えるサプライの問題を強調した。それによると、不足の原因はPC業界の予想外の反転による急成長という、意外性だそうだ。Swanによるとその反転は“ゲームと商用システムの強力な需要”が、契機となった。

それは、さまざまな悪条件が重なった最悪の状況だ。需要の急増に対する、同社の10nmアーキテクチャの長年の歩留まり問題で、対応不能が広がった。それらのチップに関してSwanは、“状況は改善中”と言うが、正しくは“増産は2019年まで無理”、だろう。

書簡の中でSwanは、“サプライは確かに厳しい”、と認めている。“とりわけ、エントリーレベルのPCの市場が難しい”。しかしそれでも彼は、現状のサプライの量は今の会計年度の売上目標を満たすには十分、と信じている。

短期的にはIntelはXeonやCoreなどのハイエンド製品に注力し、“市場のハイパフォーマンスセグメントに対応”する。それ以降は年内の150億ドルの資本投下を計画中で、そのうちの10億ドルはアメリカとアイルランドとイスラエルにおける14nm製品の生産に向けられる。

今回の急なサプライ問題で、広い範囲のPC業界が苦境に立った。需要増による品不足は吉報かもしれないが、プロセッサーの不足とPC市場の成長が並行して今後も続けば、成功が帳消しになる事態もありうるだろう。

画像クレジット: Intel

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa