パンデミック下に低価格フィットネスバンドが再び注目を集める

Canalysの最新データによると、ウェアラブルのフィットネスデバイスは北米地区の第2四半期で台数は伸びたが、市場全体としての売上は横ばいだった。製品の平均販売単価が下がっているためだろう。

2020年の全体的なトレンドは現在も続いており、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックがウェアラブルデバイスへの関心を高めることに貢献し、家に閉じこもる人の増加にともなって健康や散歩の歩数を気にする消費者も増えた。しかしながら、高い失業率と経済の大規模な低迷で、買い物も節約志向に傾いている。下図上部の黒い部分、「その他」が増加している。

画像クレジット:Canalys

アナリストのVincent Thielke(ヴィンセント・ティールケ)氏は、図の説明で「米国人はパンデミックの間に50ドル(約5300円)未満のフィットネストラッカーにもっぱら購入しており、自宅にずっといる多くの時間を、できるだけ有意義に過ごそうとしている」と語る。

フィットネストラッカーはもっぱらスマートウォッチに支配される傾向だったが、これらの数字はそのトレンドに逆らっている。ただし、パンデミック特有の現象を、今後のより広範なトレンドとみなすべきではない。しかしそれでも、この特別なトレンドは低価格製品メーカーの市場に一時的に光を当てた。Amazon(アマゾン)はHalo Bandを発売して以降、鉄を熱いうちに打つように販売し、アジアで成功を収めている多くの企業も市場のドアが開くのを目にした。これらの低価格デバイスは、サブスクリプションサービスが収益化の鍵のようだ。

全体としては、Apple(アップル)が依然としてこのカテゴリーの支配者だ。この時期、Apple Watch Series 3もよく売れた。ハイエンドデバイスが揃うアップル製品の中では200ドル(約2万1000円)の低価格機となるが、第2四半期は前年同期比で30%も売上が増えた。

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カテゴリー:ハードウェア

タグ:Apple Amazon

画像クレジット:Dave Kotinsky/Getty Images for Fitbit/Getty Images

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

iOS 14の新機能はスタートアップにとって脅威となる

フィットネスや壁紙、失くしたアイテムの探索機能などを提供するスタートアップは、強大な競合と新たに直面することになりそうだ。しかもそれは、すべてのiPhoneに標準装備される。

Apple(アップル)が、この6月に公開することになるiOS 14のコードのリーク情報から、多くの新機能と、新しいデバイスの登場が予想される。アップルが、そうした新たな機能をOSレベルで組み込んでくることは、スタートアップにとって脅威となるだろう。新しいiOSが登場した途端に巨大なインストールベースを獲得し、そうした新機能を無料、もしくは安価に提供できるからだ。そして、iPhoneという収益の柱の売れ行きをさらに増加させることになる。

このような新たに発見されたものが、すべて実際に6月に公式に発表されるのか、あるいはもっと後になるのかは、まだわからない。以下に示すのは、9To5MacのChance Miller(チャンス・ミラー)氏が取得したiOS 14コードの分析結果だ。そこから、どのようなビジネスにアップルが割り込み、どのスタートアップが打撃を受けることになるのか、予想できる。

フィットネス:コードネーム「Seymour」

AppleはiOS、WatchOS、Apple TVで使えるトレーニング用のガイドアプリ「Seymour」(シーモア)を準備しているようだ。これにより、ユーザーは解説ビデオクリップをダウンロードして、さまざまなエクササイズができるようになる。MacRumorsのJuli Clover(ジュリ・クローバー)氏によれば、このアプリは、「Fit)」(フィットまたは「Fitness」(フィットネス)と呼ばれる可能性が高いという。ストレッチ、コアトレーニング、筋力トレーニング、ランニング、サイクリング、ローイング、アウトドアウォーキング、ダンス、ヨガをサポートしている。Apple Watchを使えば、トレーニングルーチンの進捗を把握できるようだ。

iOS 14のコードに埋め込まれたアップルのフィットネス機能のアイコン

iOSの「ヘルスケア」アプリは、歩数やその他のフィットネス関連の目標を管理するため、かなり一般的に使われている。ヘルスケアを使って、新しいフィットネス機能をパーソナライズしたり、利用を促進することにより、アップルは簡単に巨大なユーザーベースを手に入れることができる。適切なトレーニングによって怪我や障害を避けるためには、学ぶべきことが多いので、ウェイトトレーニングや、筋力トレーニングに恐怖感を抱いている人も多い。複数のアングルから撮影されたビデオによるビジュアルなガイドによって、腕立て伏せや二頭筋カールなども、正しくできるようになる。

アップルがフィットネスに参入することで、Futureのようなスタートアップは危機にさらされる可能性がある。Futureも、個々のエクササイズのやり方をビデオで説明する、カスタマイズされたトレーニングルーチンを提供しているからだ。Futureは、これまでに1150万ドル(約12億400億円)の資金提供を受けたスタートアップ。月額150ドルで、Apple Watchを使ってトレーニングの進行を管理するサービスを提供している。これは、視覚、音声、バイブレーションを利用して、iPhoneの画面を見なくてもエクササイズを切り替えるタイミングを知らせてくれるもの。Featureの場合には、人間のパーソナルトレーナーがいて、エクササイズをサボると、テキストメッセージで小言を言ってくるが、アップルはそれがない代わり、同様の機能を無料で提供してくれるのだ。

アップル製のFitnessは、トレーニングの視覚的なガイドのみを提供するSweatやSworkit、あるいは音声のみのAaptivのような、それほど高額ではないアプリにとっては、もっとやっかいかもしれない。バイクを使わないBeyond the Rideというトレーニングを、ライブまたはオンデマンドのクラスとして提供しているPelotonや、巨大な3Dセンサーを内蔵したウェイトリフティング用の家庭用スクリーンを提供するTempoといったハードウェアメーカーも、アップルの無料、または安価なサービスに、それほどこだわりのない顧客を奪われる危険を感じているかもしれない。

支払い方法に関するコードがないので、アップルのFitnessは無料だと考えられる。とは言え、アップルがサービスを拡張して、有料のプレミアム機能を付加することも十分に考えられる。たとえば、人間の専門家によるリモートのパーソナルトレーニング補助機能や、エクササイズの種類を、有料で追加することもあるかもしれない。それによって、こうしたサービスから収益が得られるようにするわけだ。

壁紙:サードパーティによるアクセス

現在のiPhoneの壁紙セレクター

iOS 14では、アップルは新たな壁紙のカテゴリを、現在のダイナミック(ゆっくりとずれる)、静止画、Live(タッチすると動く)という3種類のオプションに追加するかもしれない。これまでアップルは、最初からあるいくつかの内蔵の壁紙に、カメラロールからだけ追加できるようにしてきた。しかしiOS 14のコードは、サードパーティが壁紙を提供することに、アップルが道を開く可能性を示している。

壁紙の「ストア」ができるとすれば、この分野の起業家にとって祝福すべきことにも、呪うべきことにもなる可能性がある。壁紙を取り揃えて閲覧させ、購入、ダウンロードできるにしているVellum、Unsplash、Clarity、WLPPR、Walliなどのサイトやアプリを危険にさらすことになるかもしれない。アップルは、同様の機能を壁紙の設定に直接組み込むことで、自ら膨大な壁紙のコレクションを提供することも可能だからだ。とはいえ美しい壁紙のクリエーターにとって、iOS 14が新たな販売方法を提供することになることも考えられる。ユーザーがiPhone画面の背景をインストールする場所で、直接サードパーティの壁紙を購入できるようになる可能性もあるのだ。

大きな疑問は、アップルは単にいくつかのプロバイダーと協力して壁紙パックを無料で追加するだけなのか、プロバイダーを財政的に支援して協力を取り付けるのか、あるいはアプリのデベロッパーのように、クリエイターが画像を販売できる本格的な壁紙市場を形成しようとしているのか、ということ。以前は無料だった機能を市場に変えることで、アップルはその売上をサービス収益の増加につなげることもできるのだ。

AirTag:探しものを見つける

アップルが、待望のAirTagを発売するのも、間近に迫っているようだ。それも、iOS 14のコードの断片から判断できる。これは、小さな追跡用のタグを、財布、鍵、ガジェット、その他の重要だったり、簡単に失くしてしまいそうなモノに取り付けると、iOSの「探す」アプリを使って見つけることができるようになるというもの。MacRumorsによると、AirTagは交換可能なコイン型のバッテリーで動作するようだ。

iOSとネイティブに統合されるので、AirTagのセットアップは非常に簡単だ。そして、アップル製のデバイスが世界中どこにでもあることで、大きなメリットが享受できる。というのも、AirTagは多くの人が持っているアップル製のスマホ、タブレット、ノートブックの通信に便乗して、失くしたアイテムの位置情報を元の持ち主に知らせることができるからだ。

ここで明らかなのは、AirTagがこの業界で長年に渡って先頭を走ってきたTileの強力なライバルになりそうだということ。このスタートアップは1億400万ドル(約108億円)の出資を受けている。追跡タグの販売価格は20〜35ドル(約2100〜3600円)で、150〜400フィート(約46〜122m)離れた場所にあるデバイスを見つけることができる。また、年間30ドル(約3100円)の会費を払えば、バッテリー交換が無料となり、30日間の位置情報の履歴も利用可能となる。この業界には、他にもChipolo、Orbit、MYNTといった会社がある。

しかし、すでにAirPodsの発売時に経験しているように、アップルならではの知見を生かした設計によるiOSとのネイティブな統合により、同社の製品は市場に出回っている製品を凌駕するものになり得る。もしAirTagが、iPhoneのBluetoothや通信ハードウェアへの独自のアクセスを可能にしセットアップが早ければ、アップルのファンならそうしたスタートアップの製品からアップル製の新しいデバイスに乗り換えるだろう。さらに、アップルも有料のサブスクリプションを設定して、バッテリーやAirTag本体の交換、あるいは特別な追跡機能をサポートする可能性さえある。

拡張現実スキャン:コードネーム「Gobi」

iOS 14には、ユーザーが現実世界の場所や、可能性としては個々のアイテムをスキャンすると、そこから有用な情報を引き出すことが可能な、新しい拡張現実機能のコードが含まれている。9To5MacのBenjamin Mayo(ベンジャミン・マヨ)氏によると、このコードは、アップルが、Apple Storeとスターバックスで、コードネームGobi(ゴビ)と呼ばれる機能をテストしていることを示すものだという。ユーザーは、製品の詳細や価格、他製品との比較情報を見ることができる。Gobiは、QRコードなどを認識して、特定のショップの位置情報を取得し、その場所に付随する拡張現実体験を開始させることもできる。

SDKを使えば、パートナー企業が独自の拡張現実を開発し、それを開始するQRコードを生成できるようになるようだ。最終的には、こうした機能は、アップル製のモバイルデバイスだけでなく、サポートするARヘッドセットにまで展開できるようになる。それにより、ユーザーが所定の場所に入るだけで、即座にヘッドアップディスプレイに情報を表示するといったことも可能となる。

アップルは、本格的なアプリを構築するためのAR Kitというインフラをデベロッパーに提供するよりも、より手軽に使えるAR体験を可能にする方向に舵を切ろうとしている。その動きが、いくつかのスタートアップや、他の大手IT企業との競合を生む可能性がある。拡張現実の本質は、現実世界の隠れた体験を探索しやすくすることにある。そこでもし、ユーザーがいろいろな場所、あるいは異なる製品ごとに、別々のアプリを探し、ダウンロードしてインストールするのを待たなければならないとしたら、そうした体験は台無しになってしまう。すぐに起動して、シンプルな体験を提供する1つのARアプリに統合すれば、普及も促進されるはずだ。

SnapchatのScan ARプラットフォーム

Blipparのようなスタートアップは、消費者向けのパッケージされた商品や、小売店で活用できることを目指し、長年ARスキャン機能に取り組んできた。しかし、上で述べたように、そのためのアプリをダウンロードしておいて、使うのを忘れないようにしなければならないこともあって、そのような体験が主流になることはなかった。SnapchatのScanプラットフォームは、特定のアイテムから、同様にAR効果​​を開始できる。こちらは、もう少し人気のあるアプリから使える。そして、FacebookやGoogleのティーザー広告が示している拡張現実のハードウェアとソフトウェアも、結局のところ日常生活をより便利にするものとなりそうだ。

もしアップルが、このテクノロジーをすべてのiPhoneカメラに組み込むことができれば、ARが抱える普及への最大の課題の1つを乗り越えることになる。それにより、デベロッパーのエコシステムを開拓し、最終的にARメガネが利用可能になるまでに、ユーザーにとってARが普通のものとなるように慣れさせることができるだろう。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

任天堂のリングフィット・アドベンチャーで楽しくシェプアップ

任天堂はエクササイズ・ゲームでも長い経験がある。思い出してみると、NES(北米向けファミコン)でTrack & Fieldをプレイしたことがある。はるばる来たものだ!

任天堂Swicth向けのリングフィット・アドベンチャーは大人がプレイできる本格的フィットネスゲームだ。楽しいキャラが登場するし、ユーザーに強い負担をかけないようデザインされているのでエクササイズということを忘れてしまう。。

すでにTechCrunchでも報じたが、ゲームと器具は9月に突然発表された。これまでもエクササイズ・ゲームはあまり成功していなかったが、実際にプレイしてみて驚いたのは単なるエクササイズではなく本当にゲームなっていることだった。

リングフィット・アドベンチャーに登場するキャラクターはユーザー自身と(口をきかない)魔物たちで、ドラゴというボスを追い詰めるのがゲームの筋書きだ。この魔物どもは何かひどい悪事を企んでいるとういのだが、正確にどんな悪事なのかはわからない。ゲームの後でジョイコンを拭かないとか、そんなことかもしれない。

太ももに巻くバンドと手で操作するリングのバーチャル版。操作してみるとSwitchのモーションセンサーが正確なのが実感できる

このゲームはSwitchのジョイコンを太ももに巻くレッグバンドと円形のリングコンにそれぞれ差し込む。ストラップ式のレッグバンドのほうは見たままだが、リングコンの使い方は多少説明が必要かもしれない。これは強度のある合成素材のリングでユーザーはしっかりつかんで押しつぶしたりひっぱって伸ばしたりする。

モーションセンセーがそうした運動の内容と強度を判定する。2つのコントローラーによってユーザーはジョギング、屈伸、回転などあらゆる身体動作が可能だ。

ユーザーは自分の身体能力に合わせて運動強度のレベルを設定できる。テレビ画面に道が表示され、ユーザーのジョギング動作(その場足踏みでよい)に合わせて主人公のアバターが走り出す。妨害物が降ってくるのをリングコンで払いのけるなどができる。リングコンを向けて押し込むと「空気砲」が射てる。

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まだこの魔物にはお目にかかっていないがリングコンでやっつけるのは難しくなさそうだ

もちろんやがて魔物たちが出てくるのでさまざまな方法で撃退する。これがそれぞれ身体の各部を強化する運動になっている。リングコンを頭上に差し上げつぶしたり、腰を回したりしすることで多数の魔物をやっつけたりできる。リングとストラップという2つの器具で全身の運動を正確にトラッキングできる能力は驚異的だ。【略】

赤い連中がこっちを狙っている…

このゲームの開発には驚くべき量の努力と注意が払われているらしい。エクササイズは慎重に選ばれ、デザインされており、チュートリアルも親切だ。ユーザーのアバターはユニセックスで男性でも女性でも違和感がない。魔物も環境も細部まで作り込まれている。失敗しても手痛い罰などはなく、単にそのレベルをやり直せばよい。

全体としてこのゲームはユーザーフレンドリーでありプレッシャーをかけるのではなくエクササイズの機会を提供し、激励すること力を入れている。いつ中止してもいいしシステムは「今日はまだこれこれを終えていない」などと文句を言ったりしない。【略】

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ドラゴ、ジムに行くと確かにこういう奴がいる

このゲームを試したり友達と議論したりしているうちにこれはゲームとしてすぐれていると感じるようになった。任天堂RPGなどもさらにゲームらしいゲームの開発に青信号を出してもよいと思う。

これまでエクササイズのゲーミフィケーションというのは言うはやすく、実現できた例はほとんなかった。任天堂はSwitchが2つの部分に分割できることを利用して多様な動きを検出できるモーションセンセー・システムを構築した。これはスマートなアイディアだった。それにこのデバイスを持っているユーザーはデバイスを利用する新しいソフトウェアが出ればそれも買う可能性が高い。

小さい不満があるとすれば、ゲームをスタートする時点で選択肢が少ないことかもしれない。たとえば私はもっとジョギングしたかったし腕の運動はもっと少なくていいと思った。なにをどうしろとこと細かに指示されるのも多少うるさい。チュートリアルや指示をスキップできる「エキスパート・モード」を追加して欲しい。

リングフィト・アドベンチャーはゲームと器具を合計して80ドル(日本では7900円)だ。ゲームとしては高いが、そう考えるべきではないと思う。このソフトウェアのジムに通うお金を出したくない、時間もないという層がターゲットだ。ジムのメンバーになれば毎月50ドルから100ドルかかる。このゲームはジムに通うのと同じレベルの効果をリビングのテレビの前で楽しく達成できるのだから称賛すべきプロダクトだ。任天堂が示している価格は大変理にかなったものと思う。

【Japan編集部追記】任天堂では紹介動画をYouTubeに公開している(全編8分)。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

任天堂Switchにエクササイズゲーム「リングフィット・アドベンチャー」が来た

任天堂がゲームとフィットネッスが重なる領域に進出を始めたのはPower Pad(ファミリートレーナー)をファミコン向けにサポートしたのが最初だろう。これは1986年のことだったからだいぶ歴史がある。今回、任天堂はSwitchプラットフォームでエクササイズゲームを仕掛けてきた。リングフィット・アドベンチャーは実際相当面白そうだ!

ユーザーは自分のキャラクターを進化させるためにジョギングしたりジャンプしたり、さまざまな運動をしなければならない。バーチャルな障害を避けたり飛び越えたりして目的地に近づき、敵に遭遇すればパンチを食わす。敵は平和で健康な世界をおびやかす「悪のボディービルディング・ドラゴン」だそうだ。なるほど。

ゲームにはフィジカルなアクセサリーが2種類ついてくる。。ひとつはリングでひとつは足に巻くストラップだ。どちらもSwitchのジョイコン部分を取り付けて使用する。Switchは2つのコントローラーからの情報を総合してユーザーの動作を把握する。つまりスクワットをするときに手を体の前にかまえているか、レッグレイズをするときにずるをしていないかなどがわかる。

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ゲームのタイトルにもなっているリングは弾力がある合成素材の輪でユーザーがどれくらいの力で潰したりひっぱったりしているか判定する。もちろんユーザーの体力レベルに合わせてキャリブレーションされるので安心していい。

面白いことにコントローラーのトップのボタンは心拍計として使われるらしい。私はこのようなハードウェアに新しく興味深い機能を持たせる任天堂の考え方が好きだ。

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ゲームで必要とされる動作は無数のバリエーションがある。上半身、下半身、体幹、全身運動、ヨガからヒントを得たポーズなど多様だ。ゲームデザインの巧妙なところは出くわす敵の「弱み」がそれぞれ違うところで、ユーザーは敵に合わせて異なる動作をしなけれならない。ユーザーは知らず知らずのうちに全身を均等に使う運動をすることになる。

シナリオをクリアしてレベルがアップするとさらに強い敵が現れ、運動も高度になる。単なるスクワットではなく素早く足を踏み出すランジの動作が必要になったりする。あるいは脚の動作に腕の動作がプラスされる。

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リングフィットでは本格的なシナリオのRPGの他にも手軽なミニゲームとワークアウトが選択できる。時間がないときなど便利だ。

フィットネスをゲーム化するというのは昔から行われきた手法で、Wii Fitのように大きくヒットしたタイトルもある。しかし任天堂のリングフィットはフィットネスの面からみてこれまでで一番本格的なゲームだ。ゲームデザインとしてもシンプルで我々ナマケモノにも取り付きやすいし、ユーザーの体力にあわせてマイペースで運動できる。

下のムービーでとんなゲームなのかよくわかる。1分20秒あたりで悪のドラゴンが登場し、ゲームキャラクターのエクササイズが始まる。

リングフィット・アドベンチャーは10月18日リリースということでまだ価格はまだ発表されていないが、現行Switchゲームをやや上回る程度だろう(日本でのリリースも10月18日、希望小売価格は税別7980円)

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Mirrorは鏡を使ったフィットネス・システム――自宅で高度なトレーニングができる


9月にサンフランシスコで開催されたTechCrunch Disrupt SFでCEOのBrynn PutnamがデモしたMirrorrは自宅でブティック・ジムなみのカスタマイズされたフィットネス・プログラムを実行できるスマートガジェットだ。

お値段は1500ドルで、この鏡タイプのデバイスに毎月レッスンのプログラムが配信される(サブスクリプション)。ビデオの画像でわかるとおり、ユーザーは鏡に投影された映像を見ながら適切な運動ができる。メニューから好みのコースを選び、進捗を記録することが可能だ。また他のユーザーをフォローして交流することもできる。

Mirrorの市場は大きい。PutnamがDisruptで述べているように、アメリカのフィットネス支出は250億ドルにも上り、5500万人がジムに通っているという。大勢がトレッドミルやウェイトリフティングなどのマシンに何千ドルも使っている。Mirrorは文字通り壁かけタイプの鏡なので普段はまったく目立たない。この鏡にフィットネスのレッスンがストリーミングされる仕組みだ。

われわれはニューヨーク市のMirror本社でPutnamにインタビューし、さらに詳しい情報を得ることができた。実際に使っているようすはビデオをご覧いただきたい。

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滑川海彦@Facebook Google+

筋トレやランニングなどの“独りフィットネス”をプロトレーナーが音声でサポートする「BeatFit」

最近、都市部を中心に24時間営業のジムが増えている。マシン特化型で、セルフサービスでトレーニングを行うため、比較的低価格で、いつでも好きなときに利用できるのが特徴だ。ただ「いつでもできる」「自分でできる」というのは反面、自らモチベーションを上げて、やる気をコントロールする必要があるのも確か。これは24時間ジムに限ったことではなくて、ランニングやウォーキングなどでも同じことだ。

ともすれば、くじけやすく怠けがちな私たちの心を励ますように、トレーニングの管理やフィットネスの支援をする、さまざまなアプリが誕生している。「BeatFit」もそうしたアプリのひとつ。ランニングや筋トレなど、1人で行うフィットネスをプロのトレーナーによる音声ガイドでサポートするというものだ。

トレーナーの音声ガイドに加えて、BeatFitでは、トレーニングに合ったノリのいい音楽も流れる。4月にベータ版が登場したBeatFitは、アウトドアランニング、ランニングマシン、インドアバイク、筋力トレーニング、ストレッチといったジャンルで、運動レベル別・時間別にコンテンツを配信。レベルは初心者から上級者まで幅広く、運動時間も6分から60分まで選ぶことが可能だ。アプリは最初の1カ月は無料、その後は月額980円の定額で、全コンテンツを利用できる。

現在BeatFitでは、120を超えるクラス(トレーニングコンテンツ)を配信。9月1日には「トレーニングログ機能」「お気に入り機能」「フィルター機能」を追加し、またジャンルに「ヨガ・瞑想」を加えて、正式版としてリリースした。主に24時間ジムを利用するユーザーを中心に利用されており、アプリの利用をInstagramやTwitterなどに投稿する「熱量のあるユーザー」も増えているという。

トレーニングを長く続けるための購読型アプリ

アプリを運営するBeatFitは2018年1月の設立。創業者であるCEOの本田雄一氏、CPOの永田昌一氏、COOの宮崎学氏の3人が共同で代表取締役を務める。3人がBeatFitの着想を得たのは2017年12月のことだ。それまではフィットネスについて別々のアイデアを持ち、議論も白熱したというが、BeatFitで構想が一致してからは、スピーディーに起業が決まり、開発がスタートしたという。

CEOの本田氏は、福岡で一度起業した後、2015年から2017年にかけてアメリカへ留学。アメリカのフィットネス文化に触れ、日本でもこのジャンルは伸びると感じたが「ジャンルに、はやり廃りがある」ことに懸念があったという。そこで「プラットフォームとしてコンテンツを提供する形にすれば、流行に左右されないサービスができる」と考えたそうだ。

「もともとフィットネスおたくだった」という本田氏は、パーソナルトレーナーを付けることで「体が変わったことを実感した」という。「でも週2回で数万円から数十万円の費用がかかるトレーナーは、高額すぎてサステナブルでない。これを継続させるためにはどうすればいいか、ということを考えていた」(本田氏)

プロダクトのデザイン・開発を担当する永田氏も、本田氏と同時期にアメリカへ留学している。留学中、高齢者向けVRシステムの開発を手がける中で「お金があれば施設へ入ることはできるが、そこで過ごす人が必ずしも幸せでないのでは、と感じ、健康寿命について考えた」という。

また、永田氏は留学中に10Kgほど太り、帰ってきてからトレーニングを始めたが、継続して運動することが難しかったそうだ。ところが「トレーナーを付けてみたら全然違った」という。「2時間かけてジムにいて運動していたことが、トレーナーを付けることで30分で効率よくできる。トレーナーの重要さが分かった」(永田氏)

COOの宮崎氏は、電通からSpiral Venturesへ移り、プリンシパルとしてシンガポールに在住。その後、スパークスグループで未来創生ファンドの運用に携わった。スパークスでは、リハビリ系ロボットへの投資なども行っていた宮崎氏。投資先への助言の合間に、医師から聞いた「ロボットなどの機器はある。だがリハビリを続けるためのモチベーションを保つ仕組みがない」という言葉が印象深かった、と話している。

宮崎氏は「以前から、アメリカやシンガポールなど医療保障が十分でない国では、健康習慣への関心が強かったが、近年は日本でも24時間営業のフィットネスジムが増え、少子化時代を見据えた医療費問題などもあって健康意識が高まっている。またApple WatchやFitbitなどのウェアラブル端末も普及した」と日本のフィットネス市場を分析する。

その一方「パーソナルトレーナーについては、RIZAPのCMが話題になるなど、存在は知られるようになったが、いざ依頼するとなると金額が高いため、短期間の利用で終わってしまう人が多い」と宮崎氏。「継続して運動を続けるためには、アプリを通じて、低価格でトレーニングのクラスをサブスクリプション(購読)型で受けられるのは理にかなっている」と話す。

本田氏も「サブスクリプション型はフィットネスジムと構造が似ている。1回通うのも100回通うのも同じ額なら、多く通おうと考えるものだ。お金を払うから行く、続けられる、というスタイルはヘルスケアと相性が良い」と述べる。

こだわり抜いた音声コンテンツによるガイド

BeatFitでは「音声」ガイドのみで、トレーニングが進められる点がキモとなっている。世の中を見ると、YouTubeを始め、アプリでも、動画でトレーニング内容が見られるものが多い。そうした中で、あえて音声にこだわる理由を宮崎氏に聞いた。

「確かにビデオコンテンツは多いし、動きをどうするかを確認するには有効だ。でも『じゃあトレーニング中に動画を確認しながら運動するか?』と言われたら、どうだろう。BeatFitでは運動しながら聞く、ということにこだわって『聞くだけで分かるコンテンツづくり』に注力している」(宮崎氏)

確かに私も、BeatFitでいくつかのクラスを試してみて、ストレッチでどこの筋を意識すればいいのか、足や手の形や位置はどうすればいいのか、といった点をトレーナーが声できめ細かく指示してくれるので、気持ちよく運動できるな、という印象を持った。ただ、例えばヨガのポーズなど、自分が一度も見たこともやったこともない動きを、音声の指示だけで正しくやるのは、さすがに難しいのではないかと感じた。

こうした分かりにくい部分については、近日中に、要所要所を短い動画で事前にチェックしてからトレーニングできるように、機能とコンテンツを追加するとのことだった。開発中のバージョンを見せてもらったところ、音声ガイドを一時停止して、動画で動きを確認してからまた元のトレーニングに戻る、といったことも可能になるようだ。

だが、あくまで「動画はサブで、メインは音声」とのこと。その背景には「音声ベースだと安く、大量に、高品質なコンテンツが提供できる」側面もあるという。「動画ではちょっと間違えた、というときにうまく編集することが難しく、一から撮り直しになってしまう。音声のみなら、簡単に編集できるので多くのコンテンツが供給できる」(本田氏)

BeatFitでは、オフィスに録音ブースとトレーニングができる空間を備えた、自社スタジオを構えている。本田氏は「自社スタジオがあることで、たくさんのクラスを用意することができ、更新も頻繁に行える。結果としてユーザーがいろいろなトレーニングを選べて、飽きずに続けられる」と話す。

BeatFitのコンテンツにはもうひとつ特徴がある。トレーナーの音声ガイドの後ろでBGMとして流れる音楽だ。洋楽ポップスやロック、ヒップホップなどのヒット曲をふんだんに使い、リズムに合わせて楽しくトレーニングができるようになっている。

「音楽にトレーナーの声を掛け合わせ、DJプレイに近いような、高度なコンテンツづくりを行っている。こうした加工をともなうコンテンツでは、音楽の権利処理のハードルが高い。そこをきちんと押さえている点も我々のアドバンスだ」(宮崎氏)

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同社は9月3日、シードラウンドで総額1億200万円の資金調達実施を発表した。資金のうち、8200万円はJ-KISS型新株予約権方式により、SIG Global Japan Fund、MTパートナーズ、谷家衛氏、宗清晶氏、Asia Venture Group、ほか個人投資家から調達。また日本政策金融公庫から2000万円の融資を受けている。

資金調達を受けて、BeatFitでは、よりよいコンテンツづくりとソフトウェアの改良を目指す。また、健康増進への取り組みを保険料に反映する、健康増進型の保険を導入している生命保険会社や、フィットネスジムなど、法人とのアライアンスも進めたいとしている。さらにフィットネスマシンやウェアラブル端末との連携、AIスピーカーによるサジェスチョンなどにも取り組んでいく構えだ。

本田氏は「BeatFitは、パーソナルトレーナーの市場を食いに行くものではなく、共存できると考えている」と話している。「費用面で頻繁にはトレーナーが付けられない、という方が、合間で自習的に使ってもらうことで、トレーニングを継続して行うことができる。フィットネスジムでも、インストラクターがいないときや、グループレッスンの待ち時間などに活用してもらえれば」(本田氏)

アウトドアでフィットネスを楽しもう――Wirecutterのおすすめギア、トップ5

編集部: この記事はWirecutterのライター、Makula Dunbarの執筆。他にも以下の記事を投稿している。

この記事はWirecutterとの提携。記事中で選定されたの商品を読者がWirecutterを通じて購入した場合、WirecutterとTechCrunchは手数料を得る。

アウトドアでエクササイズをするのは楽しい。広々とした空間とさまざまな地形があり、(運がよければ)そよ風に吹かれることができる。これらは屋内のジムでは得られないものだ。しかし効果的なフィットネスには適切なギアが必須だ。その選択は長い間に大きな差となってくる。

ここではわれわれのお気に入りのウェアラブルなフィットネスギアをいくつか紹介しようと思う。ヘッドフォンも含まれているが、これはアウトドア・フィットネスをいっそう楽しいものにする効果がある。

ランニング用ヘッドフォン・ Plantronics BackBeat Fit

Wirectterではランニング用ヘッドフォン31種類を2年間にわたってテストしてきたが、Plantronics BackBeat Fitが依然としてわれわれが推薦するトップ・プロダクトだ。. エルゴノミクス、使用感ともにBackBeat Fitは素晴らしい。また汗、埃、雨などに対する耐久力も優れている。ヘッドフォンの左右のピースをつなぐケーブルもどんなサイズのユーザーにも適合する。また走ったときに踊ったりズレたりしにくい。BackBeat
Fitは耳道をシールせず、外界の音を聞くことができるので夜間や人通りの多い道でジョギングするときの安全性に寄与する。

アウトドアでエクササイズするときに必要なギアはすべてArkel Bugに収まってしまう (写真:Eve O’Neill)

バックパック: Arkel Bug自転車用パニエバッグ

サイクリングはエクササイズとしても楽しく、万人向きだ。また自転車は各種のギアを携帯するにも便利だ。自転車ロック、リアラック、パニエバッグなどはサイクリングを一層実りあるものにする。エクササイズ、ツーリング、あるいは日常の通勤や買い物でも収納力が高いArkel Bug Pannier Backpackをお勧めする。

十分なボリュームがあり、撥水加工してある。街乗りタイプのヘルメットも入る。.

Forerunner 235(手前)はForerunner 225(向こう側)の後継モデル。さらに薄くなって腕へのフィットがよくなった。

GPSランニング・ウォッチ:Garmin Forerunner 235

GPSランニング・ウォッチの中ではGarmin Forerunner 235が使いやすく、ビギナーにも薦められる。オプション・アプリで高度な機能も追加できる。経験を積んだランナーならこれを使うといいだろう。得られたデータから特定の強度のワークアウトを設定することもできる。運動の強度や時間などをチェックすることももちろんできる。

FR 235は煩わしいチェストストラップを装着せずに心拍数をモニターできる。また先行モデルよりスリムになった。Auto Pause機能は交差点の信号待ちなどで止まったときに自動的に対応する。

Garmin Vivosportはわれわれがテストしたフィットネス・トラッカーの中でもっと正確、多機能なモデルだった(写真: Michael Hession)

フィットネス・トラッカー:Garmin Vivosport

心拍数、歩数、移動距離だけをシンプルに記録したいのであれば、フィットネス・トラッカーの中から選ぶのがよい。WirecutterのトップチョイスはGarmin Vivosportだ。オプションでGPSトラッキングが可能であり、データは正確で全般的に信頼性が高い。トラッカーとして標準以上のパフォーマンスだ。

エクササイズするときにスマートフォンで音楽を聞くのが習慣ならVivosportで再生をコントロールし、通知を受けることができる。運動負荷を計測し、睡眠その他の健康に関連するアクティビティーを自動的に記録する。バディーなしに1人でウェイトトレーニングするときにはこのデバイスが回数をカウントしてくれる。

写真: Kyle Fitzgerald

ウォーターボトル」 Klean Kanteen Classic 27オンス(800ml)・ステンレスボトル/3.0スポーツキャップ

強度の高いエクササイズだろうと公園の散歩だろうと水分補給は欠かせない。軽くて耐久性のあるウォーターボトルを携帯するようにすれば飲み物を手にいれるためにあちこち探しまわる必要がない。.

Klean Kanteen Classic 27オンスはわれわれのトップチョイスだ。スチール製のタフなウォーターボトルで、清潔でキャップが交換可能だ。さらに重要な点だが水に不快な味や臭いがつかない。口の直径は4.5センチぐらいあり、角氷を投入するのに十分な大きさだが、走りながら水を飲もうとしてうっかり新しいシューズにこぼしてしまうほど大きくはない。

このガイドはWirecutterではさらにアップデートされている可能性がある。 また編集部が独自に選定した製品を読者が購入した場合、Wirecutterはアフィリエイト料を得ることがある。

〔日本版〕WirecutterはNew York Timesグループのガジェット・メディア。この記事で紹介されている製品はArkel Bug以外、日本のAmazonなどから入手可能。ただし他社製のパニエバッグ、サイドバッグならAmazonでも各種販売されている

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

時間や場所の制約越えるオンラインのライブヨガ教室「SOELU」が8000万円を調達

前列中央がワクテク代表取締役CEOの蒋詩豪氏

近年エンタメやコマースをはじめ様々な領域で「ライブ動画」というフォーマットが広がってきているが、これからはフィットネスのレッスンもライブ動画化される時代になっていくのかもしれない。

女性限定のオンラインヨガサービス「SOELU(ソエル)」を展開するワクテクは6月26日、複数の投資家を引受先とした第三者割当増資により8000万円を調達したことを明らかにした。

同社では今回調達した資金をもとにプロダクトの開発体制を強化するとともに、SOELUブランドの構築や会員の最大化を目指すほか、インストラクターやトレーナーの人材育成にも力を入れる方針。

なお今回のラウンドに参加した投資家は以下の通りだ。

  • KLab Venture Partners
  • iSGSインベストメントワークス
  • ANRI
  • THIRDPARTY
  • 赤坂優氏
  • takejune氏
  • 大湯俊介氏
  • 花房弘也氏
  • 安田直矢氏
  • 水谷寿美氏
  • 飯田くにこ氏

ビデオチャットを活用、いつでもどこでもヨガレッスン

オンライン英会話サービスがマンツーマンの英会話レッスンをWeb上で手軽に受講できるようにしたように、SOELUはジムやスタジオで開かれる少人数のヨガ教室をオンライン化したサービスだ。

レッスンはビデオチャットシステムのZoomを使ってリアルタイムに実施。インスタラクターが画面越しに受講者の様子を見てフィードバックをくれるため、オンラインではあるものの孤独を感じづらく、臨場感も味わえる。

初級〜上級までレベルに応じたヨガレッスンの他にも、マタニティヨガや産後ケアヨガ、ママ&ベビーヨガ、ピラティス、骨盤トレーニング、全身引き締めトレーニングなど約30種類のプログラムを用意。オンラインの利点を活かし、これらのレッスンを朝5時から深夜24時台まで開催している。

レッスン時間は1回あたり30分〜60分ほど。多くても10名程度の少人数レッスンとなっていて、月に8回受講できる月額3980円(税抜)のプラン、1日2回を上限にレッスンが受け放題となる月額7980円(税抜)のプランがある。

長く継続できるフィットネスサービスを作る

「自分たちが作りたい健康サービスは、ライフステージが変わっても長く続けられるもの。一過性ではなく、継続できる仕組みこそ価値があると考えている」——そう話すのは、ワクテク代表取締役CEOの蒋詩豪氏だ。

ワクテクは2014年4月の設立。当初運営していたオタクコンテンツを扱うキュレーションメディア事業を2017年に譲渡し、同年9月頃から現在手がけるオンラインヨガサービスを検証してきた。その中で体験レッスンを受講した女性約100名にヒアリングしたところ、既存の手段における課題が見えてきたのだという。

「できればジムやスタジオに行きたいけど、時間などの制約があって継続して通うのが難しいという声が多い。その一方でyoutubeの動画やDVD教材ではよほどストイックな人でなければ、孤独で飽きてしまう。特に仕事や家事、育児をしながら美容や健康にも気を配りたい女性には、同じような悩みを抱えている人が多いにもかかわらず、しっかり解決できるソリューションがなかった」(蒋氏)

何もオンラインでヨガのレッスンを受ける仕組み自体は真新しいものではない。試しに「ヨガ オンライン レッスン」などのキーワードで検索すると、いくつか該当するものがでてくる。

ただそれらの多くは録画したレッスンを配信するオンデマンド型のものか、パーソナルトレーニングに近いマンツーマン型のもの。何よりも「楽しく、続けられること」を重視した結果、蒋氏は少人数のライブレッスンという方式が最適だという結論に行き着いた。

「もちろんマンツーマンのレッスンもニーズはあると思うが、レッスンフィーが変わらなければ必然的に生徒が支払う単価は高くなり、負担も大きい。自分たちがやりたいのは一部の人をターゲットにしたものではないので、コスト面も含めて続けにくくなる要因をとにかく取り除いていきたい」(蒋氏)

複数人制をとることで価格を抑え、ライブレッスンにすることで安心感だけでなく多少の強制力を持たせる。

他にも子どもを寝かしつけてから参加できるように予約なしで途中入室できる仕組みや、赤ちゃんが泣いてしまってレッスンが続けられなくなったら無償でチケットを補填する制度を導入。使い切れなかったチケットは繰り越せるなど、忙しくても続けやすい環境を整えている。

レッスンの時間帯も大きく影響するポイントのひとつ。SOELUに多くの受講者が集まるのは、子どもが起きていない早朝や深夜のレッスンなのだそうだ。

この時間帯でも受けられるプログラムはリアルな場だとなかなかないだろうし、仮にあっても自宅を抜け出して通うのは困難。実はインストラクター側にもこの時間帯で講師業をしたいというニーズがあるため、双方にとっていい仕組みだ。

今後は自作のライブレッスンシステムも

SOELUは誰でもインストラクターとしてヨガを教えられるC2Cのプラットフォームではなく、B2C型。仮に予約が0名でもSOELU側で賃金を保証するため、インストラクターは安定的な収入が見込める。集客面でも自分ひとりでやるよりかなり楽だ。

現在SOELUには研修中も含めて約30人のインストラクターが在籍。プログラムのラインナップも30種類ほどで、1日平均15〜20のレッスンが開催されている。

今回調達した資金も活用しながら今後はプログラムを100種類くらいまで増やし、ユーザーが好きな時間に好きなレッスンを受講できるような体制を目指す。また現在はZoomを活用しているが、今後は自社で独自システムを構築する計画だ。

ちなみにSOELUは女性限定のサービスだが、ライブ×フィットネスという軸で他のターゲット層向けのサービスも展開できそうな気もする。その点について蒋氏に聞いてみたところ、直近はSOELUに集中しながらも「ゆくゆくは男性向けのフィットネスサービスなども検討していく予定」(蒋氏)とのことだった。

Motivのフィットネスリングは行方不明のiPhoneを見つけてくれる

Motivのフィットネスリング(指輪)を試してみて、意外にも感動した。実はぼくは、リングなんかに興味ない方だが、でもハードウェアスタートアップがフィットネスバンドを超えたものを作ろうとしている姿勢に好感を持てる。しかも彼らは、信じられないほど有能な製品を作ってしまったのだ。またその小さなウェアラブルに次々と新しい機能を加えている律儀な態度も良いね。

4月には、このリングはAlexaの機能を獲得し、Androidをサポートした。今週はAmazonのスマートアシスタント向けの機能をやや増やし、また、紛失したスマートフォンを見つける能力を持たせた。この最後の機能は、これまででいちばん、人びとの関心を惹きそうではないか。なくしたiPhoneがBluetoothの圏内にあれば、リングを数回振ると音や振動で居場所を知らせてくれる。

Alexaの機能としては、もっと詳しいフィットネス情報を教えてくれる。活動をした時間(分数)や、消費カロリー、睡眠時間、ウォーキングの歩数などだ。またCirclesのように、同じリングをつけている友だちとフィットネスの実践情報を共有できる。

どれも、それほどすごい機能ではないけど、小さなハードウェアに対してイノベーションを継続維持していく姿勢には、感心してしまう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

アメリカ政府の国民健康調査事業にFitbitのフィットネスデバイスがデータ収集に起用

オバマ大統領は2015年の一般教書で、Precision Medicine Initiative(個別化医療構想)という、疾病と各個人の特殊性との関係を明らかにするための、大規模な研究事業を提案した。昨年、National Institutes of Health(NIH)(国立衛生研究所)はその構想をAll of Usというやさしい名前に変えて、100万名のアメリカ人から匿名の健康情報を得るための登録業務を開始した。

まだ登録数はとても少ないが、しかしこのお役所は今年、プロジェクトのピッチをさらに上げて、Fitbitのフィットネスデバイスを10000個買って参加者に配布することにした。Fitbitは、このプロジェクトのためにNIHから認定された初めてのウェアラブルメーカーで、二つのメジャーなOSに対応していることと、一回の充電で数日使えることがその理由だ。つまりこの研究事業のメニューに含まれている、フィットネスや睡眠追跡の目的によく合っている。

参加者はFitbitの二つの人気製品、Charge 2Alta HRから、どちらかを選ぶ。発表に先駆けてFitbitの健康事業ゼネラルマネージャーAdam Pellegriniはこう語った: “この研究事業には、睡眠や心拍、運動など、個人のライフスタイル情報がとても重要なんだ。うちの器具なら、エネルギーレベルや睡眠、歩行などに関するリアルな標本データを提供できる。しかも、ふつうの日常生活をしている状態でね”。

この、日常性ということが、とても重要だ。つまりこの研究事業は、医療機関の外での、健康への影響要因を知ることが目的だからだ。フィットネスデバイスによるデータ収集は、期間を1年と予定しているが、そのデータによりウェアラブルの使われ方なども分かるだろう。

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悟りもアプリで開ける時代?ーー拡大するマインドフルネスのスタートアップ企業

【編集部注】執筆者のJoanna GlasnerはCrunchbaseの記者。

 

インターネットに接続している生活が良いとは限らない。スマホを片手に時間を浪費し、人と接する機会を失い、即座に得られる満足感を求める悪しき習慣ができつつある。そう感じることがあまりにも多い。

この問題を解決できるアプリがあればいいのに。できれば1日中使えて、人間とのやりとりを必要としないのなら尚良い。数分でダウンロードできるのなら言うことなしだ。

ようこそ、マインドフルネスとウエルネスの世界に。ここ1年ほどで投資家が、マインドフルネスや幸福、理想的な精神状態の促進を目的としたアプリやツールの開発を行うスタートアップ企業を支援した数は20以上になる。Crunchbaseのデータによると、これらの企業は今日までで1億5000万ドル以上を調達。最も高額なラウンドのいくつかはここ数カ月で行われ、その資金のほとんどはカリフォルニア州に本拠を置くスタートアップ企業に投じられる。

瞑想マネー

深呼吸をしたら、その金がどこに注ぎ込まれているのかを説明しよう。

今のところ、資金調達において最高額なのはHeadspace。瞑想の技術を学ぶ人気アプリを開発した企業だ。サンタモニカに本拠を置く同社は、今年6月に3700万ドルの資金を調達し、現在までの調達額は7500万ドルとなった。ビジネスモデルは至って単純で、ユーザーは無料レッスンから使用開始して、継続したい場合はサブスクリプション費用を支払う。

Headspaceは自社のアプリを、1800万ダウンロード超えの世界で最も人気のある瞑想アプリと称している。だが、その会社のミッションはアプリのユーザー数より遥かに大きい。

「瞑想は序章に過ぎない」。Headspaceの最高執行責任者であるRoss Hoffmanはそう述べる。創業7年目のHeadspaceはこれから「生まれてから死ぬまでの健康と幸福に関する包括的なガイド」を作成したいと考えている。

Headspaceは事業拡大にも励み、幸せの輪を広げるためにも尽力している。人材募集のページには、ニット生地の布張りソファがある開放的なオフィスと、サラダとご飯を口にする幸せそうなスタッフが掲載されている。Headspaceの求職者には、世界の健康と幸福を向上するという企業理念に対し、応募する役職を通してどのように貢献できるかが問われる。

潤沢な資金を調達した健康促進に取り組むスタートアップ企業はまだ他にもある。「すべての感情的なニーズに対処するべく、ユーザーの意欲を引き出すようデザインされた」デジタルツールとプログラムを開発するHappify Healthは2500万ドルを調達。オンラインでヨガ、瞑想、フィットネスのレッスンを提供するGrokker2200万ドルを獲得している。

シードファンドや初期段階のファンドを調達している興味深い企業は他にも多くある。それにはHeadspaceの競合Calmや、モチベーションが高まるテキストメッセージを届けるShine、多忙な人の燃え尽き症候群を防ぐThrive Globalなどがある。

こうした動きは何を意味するのだろう?

冒頭の不機嫌さはさておき、よりバランスの取れた生活を送るために設計されたアプリは、インターネットで過剰に繋がった世界の隙間市場を埋めているようだ。また、過度なデジタルの刺激を電子機器で治すのは皮肉といえど、そこには論理性もある。

「テクノロジーは、この惑星にあるすべてのものに対する意識を広げてくれるかけ橋となった…しかし、テクノロジーは同時に我々をマルチタスカーにし、数千人の友達がいるのにもかかわらず、孤独にした」。社会的意識の高いマイクロVC、Mindful Investorsの共同設立者Stuart Rudickはそう語る。MIndfulのポートフォリオには、変化する気象音を使用して、ユーザーの瞑想をガイドする脳波計ヘッドバンドの開発企業Museも名を連ねる。

Rudickは、マインドフルネスと瞑想のツールに対する投資家の興味をより広域な健康的生活への関心と見ている。特に瞑想は十数年まえのヨガと似た成長をたどっており、より多くの人口に普及しつつある。

投資家の視点から見ると、ヨガやフィットネス、健康的な生活などへの投資は良いリターンと高評価の企業を生み出した。元々ベンチャー支援を受けて10年前に上場したヨガのアパレルメーカーLululemonは、現在80億ドル相当の評価額を誇る。ユニコーン企業を挙げると、屋内サイクリングブームの火付け役であるPelotonは、前回のラウンドで12億5000万ドルの評価額をつけた。(こちらにその他数社をまとめた)。

同様に失望もあった。最近の事例で言えば、未公開株式ファンドの支援を受けたヨガスタジオチェーンのYogaWorks。同社の株価は上場時すでに予想額を下回り、8月のIPOから3分の1まで落ち込んだ。

スターの力

 

だが、マインドフルネス界の投資家は単に金銭的リターンを求めている訳ではない。Rudickのようなダブルボトムライン・インベスターと呼ばれる投資家は、潜在的利益に加えて社会的利益をもたらす企業を探している。

瞑想やマインドフルネスはセレブからの人気も集めており、著名な支援者からスタートアップ企業が資金を確保するのに役立っているようだ。Headspaceの投資家にはRyan Seacrestジェシカ・アルバ、そしてJared Letoなどがいる。Museは支援者にアシュトン・カッチャーを持つ。一方Thriveは、有名なメディア起業家Arianna Huffingtonによって設立された。

とは言え、セレブからのサポートが活気のない企業をユニコーン企業に変えることはないだろう。しかし、セレブが勢ぞろいコンテンツを端末で眺め、我々がどれだけの時間を浪費しているかを考慮すれば、数分でも時間とって、気持ちをスッキリしようと提案するセレブに耳を傾ける方がおそらく利口だろう。

 

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(翻訳:Keitaro Imoto / Twitter / Facebook

フィットネス利用を意識した3DボディスキャナーのShapeScaleがプレオーダーを開始

風呂場の体重計に乗ってわかるのは、体重を示す1つの数字だけだ。その数字には筋肉が反映されていないので、勢い目標はその数字を下げ続けることに絞られることになる。

ShapeScaleは、3Dボディスキャンを使用して、体のどこに体重/筋肉が付いたり落ちたりしているかのマップを作ってくれる。この測定器は、機械式のアームと深さセンサーを使用して、身体の3次元マップを作成し、体を鍛える過程での変化をヒートマップとして追跡する。

TechCrunch Startup Battlefieldでそのプロダクトを発表した、Y Combinator出身のこの企業は、来年の量産開始と出荷を目指すに当たり、その前に自社製品のマーケットをよりよく理解する希望を胸に、プロダクトのプレオーダーを開始した。ユーザーはShapeScaleを99ドル引きで予約することができる、値引き後のプレオーダーユーザーの合計コストは499ドルとなる。

このバッテリー駆動デバイスは、ロボット式の金属製のアームのせいで、従来の風呂場の体重計よりは設置スペースが必要だが、同時に利用者の体の形状も記憶しているので、まあ理解できなくもない。

私はこのデバイスの初期バージョンのデモを体験する機会があった。イメージの視覚的忠実度は記事に掲載できるほどのクオリティではないが、筋肉の様子は(私の場合は)鮮明で、体の緩みも十分キャプチャされていた。良くも悪くも。

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(翻訳:Sako)

インソールを作っているDigitsoleから本格的なネット接続型スニーカー、靴底の各部にかかる圧力をチェックする

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Digitsoleといえば、誰もが知っているのがあの、インターネットに接続される加温式のインソールだ。今年のCESで同社は、靴用のインナーの専門家として、とても意欲的な製品を披露した。今回の製品はインナーではなくて、靴そのものだ。

名前は“The Active Cushioning Run Profiler”となっていて、とてもAir Jordanと張り合うつもりの製品ではなさそうだ。実物はまだ見てないが、最高にセクシーなスニーカー、というわけでもない。

でもそんなことは、この製品にとってどうでもよいことだ。靴本体を発売するのも、今回が初めてではなく、過去のCESでは、自動靴紐結びタイプの、異様にかさばったスニーカーを出品したこともある。本気で売る気を見せているのは、今回が初めてだと思うが、発売予定は“年内”、という漠然とした発表だ。

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機能はとても多くて、靴底各部のクッション性を調節できるから、ユーザーはそれらを自分がいちばん走りやすいように設定できるし、衝撃による傷害も防げる。やりすぎ、という気もするが、同社は、これは三年がかりの開発努力の成果だ、と言っている:

NeoTechのマイクロセルポリマーを採用して、中底の場所によって硬度を変えられる。そのために必要なエネルギーは、ごくわずかだ。

‘場所によって’というのは、足の裏を5つのゾーンに分割してそれぞれに圧力センサーを置き、それらに加わる力を検出する。CESの会場で現物デモをやるはずだから、そこでは、具体的にもっとよく分かるだろう。

走ったスピード、距離、歩数、消費カロリーなど、フィットネスの標準的なメニューもある。また疲労を自動的に検出するから、練習のしすぎを防止できる。

さらにもっと凝っているのは(上記だけでも十分に凝っているが)、アプリに音声によるコーチ機能があることだ。フィットネス用のヘッドフォーンにもそんな機能があるが、とにかくスマートフォンをわざわざ取り出さなくても、エクササイズのヒントとか、いろんな情報を音声で教えてもらえる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Motiv Ringは指輪タイプの超小型フィットネス・トラッカー

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製品が実際に入手でき次第テストしてみたいのがこのデバイスだ。 Motivのチームはサイズ極小のウェアラブル・デバイスを開発したと主張している。事実なら大いに注目される成果だ。いささか飽和感があるフィットネス・デバイスの市場に新たな動きをもたらすことになる。

実のところ私は、70年代末にグリーンランタンにはまった一時期は別として〔このヒーローは緑色のパワーリングがトレードマーク〕普段指輪をしたことがない。しかし手首に装着するフィットネス・トラッキング・バンドの機能がすべてこの指輪に詰め込まれているといわれれば大いに気になる。

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数多くの機能がこのチタンのケースの中に入っている。歩数、移動距離、消費カロリーといった運動情報に加えて睡眠も測定する。また光学式心拍計も内蔵されているという。バッテリー駆動時間は1充電で3日から5日ということだ。なるほど電力を食うディスプレイや通知機能はない。それにしてもこんな小さな指輪にそれだけの機能が入っているならたいしたものだ。

この指輪は(このフォームファクターなら当然だが)防水で、水深50メーター対応という。つまりプールで泳ぐことも含めて日常生活のあらゆる場面で使える。サイズは7種類用意されている。現在のフィットネス・トラッカーの大部分が1サイズしかないのに比べて大きな改良だ。カラーはグレイとローズ・ゴールドの2色。充電と通知の同期のためのLEDバンドが同梱される。

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価格は199ドルからだという。普通のフィットネス・バンドに比べてだいぶ高価だが、間違いなくはるかに小さい。MotivはCES 2017に出展する予定。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Apple Watchの新年のフィットネスチャレンジは期間をCESに合わせる

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最近は、新年の決意というやつも、ますます簡単になっている。今では年に一度、今年は10キロ痩せるぞ!と大げさに決意表明しなくても、ソーシャルメディアでありとあらゆる人生の選択ができるし、自分の体重の増減など、毎日のように自分の腕の上で知ることができる。年に一度どころか、毎日決意してるようなものだ。もちろん、お正月固有のめでたさを、否定するつもりはないけどね。

11月のAppleは、祝日をテーマとするフィットネスチャレンジをまたやらかした。それは感謝祭の七面鳥レース(Turkey Trot)5キロだ。当然ながら同社は、新年にもおなじようなことをやる。たまたま、Apple Watchのアップデートは12月28日に始まるから、それの展開スケジュールに合わせるてチャレンジの期間は丸一か月になる。

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その日の朝ウォッチを見ると、新年チャレンジのリングが1月2日にセットされている。元旦の一日だけ、休養日だ。チャレンジはウォッチの三つのリングすべてを、その月内の一週間で閉じることだ。

七面鳥レースのときと同じく、Appleはこれをソーシャルなイベントにして、1月初めの一週間ぶん相当のアクティビティという目標を達成したことを、共有できるようにする。その一週間のことを、CESとも呼ぶ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

フィットネス熱高まるアフリカでGarminがMTNと時計ラインをローンチ

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【編集部注】執筆者のJake Brightはニューヨークを拠点とするライター・作家で、The Next Africaの共著者。

Garminはモバイル通信大手のMTNと共同で、ガーナにてフィットネスウォッチをローンチすると発表した。GPSナビやスポーツ関連製品の製造・販売を行っているGarminは、今後MTN Ghanaの一部店舗を通じて、vivoFit3やvivoMove、vivoActive、Fenix3、vivoSmartアクティビティトラッカーを販売していく。

フィットネスに関心をもっているガーナの消費者は、今後最新のスマートフォンに加え、Garmin製の時計をMTNの店舗で購入できるようになる上、購入時には3ヶ月間有効の900MBデータ通信が無料でついてくる。なお、エントリーモデルのvivoFit3の販売価格は148ドルほどだ。

ガーナでの製品ローンチは、今後発展が期待されるアフリカのフィットネス市場に入り込むための戦略のひとつだと、Garminでサハラ以南アフリカ担当マネージング・ディレクターを務めるWalter Mechは話す。「GarminのGPS製品は有名ですが、健康機器にはそこまで力を入れていませんでした。そのため、健康機器の販売を伸ばすための新しい国や流通モデルを探すことにしたんです」

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MTNとのコラボレーションにあたっては、同社のアフリカにおける流通ネットワークが鍵となっていた。

「ちゃんとした販売チャンネルを持った企業という意味では、大手の通信事業者以外にあまり選択肢がありませんでした」とMechは話す。MTNも、Garminのインタラクティブな健康・スポーツ用プラットフォームをアフリカで利用することを楽しみにしているようで、Mechは「私たちの製品ラインを見て、MTNは健康とスポーツ両方の側面が製品に含まれていると感じ、幅広い消費者の心を掴むことができるのではないかと理解してくれました」と語っている。

さらにMechは、MTNがガーナのユーザー向けにLeaderboardsを採用すると語った。このプラットフォーム上では、さまざまなフィットネスアクティビティごとにユーザーがランク付けされ、他のユーザーと競い合うことができるようになっている。

Garminは南アフリカに自社のオフィスを設けており、他にもアフリカの25カ国へ代理店を通じて製品を販売している。また、ウェアラブルに関して言えば、南アフリカはGarminにとってアフリカ最大の市場で、ケニアとタンザニアがその後に続くとMechは話す。

アフリカのウェアラブルデバイス市場の未来に関して、信頼に値するデータをみつけるのは難しいが、Garminはアフリカ諸国のモバイルネットワークの統計をもとに計画を立てている。「私たちは、一国のモバイル契約者数の1%がスマートフォンを持つトップユーザー層だという仮定のもと、この層が私たちの狙うウェアラブル市場のサイズを表していると考えています」とMechは話す。南アフリカを例にとると、約600万人がこの層に含まれる計算になる。

さらにMechは、人口トレンドやフィットネス市場の盛り上がりから、Garminがアフリカのウェアラブル市場で成功をおさめることができる信じている。「健康に関心を持ち、モバイルデバイス好きな若い消費者が今後アフリカで増えていくということに他の企業は気づいていません。実際に、利用者の性別を問わず、ジムやスポーツクラブのほか、サイクリング・ランニングクラブの数は増えてきています」

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ウェアラブル市場の可能性を示す別の指標となるアフリカの消費者の購買力も、上記の動向にマッチしている。McKinsey’s Global Instituteによれば、アフリカ大陸の個人消費額は2015年に年間1兆4000億ドルを超えたが、この数字は2025年までに2兆ドルに達すると予測されている。

来年の計画として、Garminは、ガーナに加えてケニアでもフィットネスウェアラブルの売上額を大きく伸ばしていこうとしている。さらに、今回のMTNとのパートナーシップを参考に、アフリカ最大の人口(1億8200万人)・市場規模を誇るナイジェリアでの販売も強化していく予定だ。「私たちは現在、MTNとのパイロットテストから多くのことを学んでいます。ガーナに時間をかけていくうちに、何が上手くいって何が上手くいかないのか分かるため、今後はもっと簡単に他国で通信事業者と協業していけるようになるでしょう」

またGarminはマーケティングを目的として、ガーナやその他のアフリカ諸国で、もっとフィットネスやスポーツ関連のスポンサーを行うことも検討している。なお、2016年10月に行われたナイロビ国際マラソンでも同社はスポンサーを務めていた。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

SamsungのスマートベルトがKickstarterに登場、すでに満額突破、名前はWELTに

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ベルリンでは、それ〔ドイツ語Welt〕は“世界”という意味だ。そのことについて、いろいろ深読みもできるかもしれないけど、今のぼくはここ数日IFAを取材しておりまして、忙しすぎるのであります。

このガジェットがデビューしたのは1月のCESだったが、そろそろ潮時かもしれない。CESやIFAなどの見本市に登場するだけでなく、この製品はこのほど、配布日を来年の1月としてKickstarterに登場したSGNLのような圧勝ではないが、期限までまだ1か月以上あるのに、すでに目標額を突破している。

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この製品を作ったのはSamsungからスピンオフした小さなハードウェアスタートアップで、フィットネス追跡機能をベルトに収めることをねらっている。そういう製品は前にもあったが、今回のがいちばん良い出来栄えのようだ。WELTという名前以外の疑問点としては、フィットネス追跡製品が世の中にいろいろある中で、なぜわざわざ、ズボンがずり落ちないようにするための品物に、そんなものを組み込まなければならないのか?

実は、ぼくには分からない。しかしKickstarter上の230名あまりの支援者たちは、分かっているようだ。ベルトが得意なことといえば、腰回りを測ることかな。IFAの会場には、体脂肪を測る秤(はかり)などもいろいろあるが、そんなデバイスが提供している情報には、人をその気にさせるものもあれば、かえって、読む者をがっくりさせるようなのもある。

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結局のところ、これらのウェアラブルには、究極の、そして共通の問題があるのではないか。たしかに、正しいデータを提供してくれるだろうけど、人間を悪い生活習慣から抜け出させてくれる能力はあるのか?と。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ベンチャーキャピタルがみつめる中国のフィットネスブーム

This photo taken on June 19, 2016 shows Chinese enthusiasts practicing yoga at Futian sports park in Shenzhen, south China's Guangdong province.  
June 21 marks the International Yoga Day. / AFP / STR / China OUT        (Photo credit should read STR/AFP/Getty Images)

【編集部注】本記事はJenny Lee氏とHaojun Li氏によって共同執筆されたもの。Lee氏はGGV Capitalのマネージングパートナー。Li氏は上海を拠点に活動する、GGV Capitalのヴァイスプレジデント。

過去10年間で中国経済が急成長を遂げる中、無数の中産階級が誕生した。そして中国人はより豊かになっているだけでなく、より健康になっているのだ。どうやら中国ではフィットネスブームが巻き起こっており、ベンチャー投資家にとっては新興の健康系テック企業に投資する一世一代のチャンスだと言える。

健康にこだわる若者文化

とりわけ、18〜35歳の若者にあたる中国の巨大なミレニアル世代の人口(3億8500万人超)においては、記録的な数の人たちが、ジム通いやマラソンへの挑戦、エクササイズクラスへの参加やスポーツへの参加・観戦を行っている。彼らは、「新しい」資本主義下の中国で育った最初の世代で、親が体験したよりよっぽど多くのものを自分たちの人生に期待している

マズローの欲求段階説の通り、彼らは、共産主義の支配下で物不足に苦しんでいたこれまでの世代の人たちとは違い、住む場所と食べるものがあるという簡素な生活では満足できないのだ。高学歴で、インターネットに精通し、海外旅行を体験している中国の若者の欲求は、健康面を含めてとどまるところを知らない。特に若い女性は、健康的で引き締まった体型を保つことに必死で、そのスリムな体の写真をソーシャルメディア上で公開している。

中国の若者のフィットネスへの熱中具合は、中国のジム・フィットネスクラブ関連企業の売上が過去5年間で倍増し、今年はその額が50億ドル以上に達するという調査会社IBIS Worldの予測からも見て取れる。アメリカにおける同業界の市場規模である約250億ドルには届かないものの、中国の健康・フィットネス業界の方がずっと若く、成長スピードも桁違いだ。

「たった数年前までは、ウエイトリフティングに汗を流したり、きついエクササイズに息を切らす中国人女性はなかなかいませんでした」と中国のフィットネスブームに関する最近のWall Street Journalの記事には書かれている。それが今では、Nike、Under Armour、AdidasそしてThe North Faceといったブランドが、猛烈な勢いで中国に出店しその売上を伸ばしている。

多岐に渡る投資チャンス

中国で何かが流行すると、その人口サイズの影響から参加者は膨大な数になる。これが、ベンチャーキャピタルが特に3つのカテゴリーのスポーツ・フィットネススタートアップに強気の投資を行っている背景だ。

フィットネス・ヘルスアプリ。この大きなカテゴリーには、健康アプリや、フィットネストラッカー、健康に関する情報やコミュニティなど、モバイル主導の消費者向け健康プラットフォームが含まれる。これらのアプリは、特に2億8000万人に及ぶ中国の15〜25歳のスマートフォンと共に育った世代に人気だ。中国の若者は、ファッションに高い関心を寄せており、見た目を良くし、健康だと感じたいという一心からヨガ、ピラティス、マラソンなど世界のフィットネスの流行を追っている。

中国のミレニアル世代は、より健康で幸せになるための新たな手段を模索し続けるだろう。

彼らはアプリを使ってフィットネスのビデオを見て、グループエクササイズに参加し、進捗をトラッキングしながら食べるものを管理するのだ。特にゲームのようにゴール設定がされ、フィットネスを楽しめるアプリが中国のミレニアル世代の間で人気を博している。このカテゴリーには、ソーシャルエクササイズアプリのKeep(GGVの投資先)、Daily Yoga、ランニングアプリのCodoonやランニンググループの検索・スケジューリングができるYuepaoquanが含まれる。中国の若者は、段々とスポーツ鑑賞にも興味を持ちだしており、アプリを利用してお気に入りのチームの情報を追ったり、コメントしたりしている。

スマートフィットネスとスポーツデバイス。歩数や消費カロリーを計測するウェアラブル端末からゴルフスウィングやサッカーのキックフォームを向上させるためのデバイスまで、中国の消費者はフィットネスに参加するにあたって自分たちのデータを集めるのが大好きだ。投資家にとっては、このようなデバイスを開発する企業に投資することは「データ遊び」の一環だと言える。

デバイスを開発する企業が、集められたデータを使って健康や節約、減量といったユーザーにとってのゴールを達成する方法を解明できれば、「ガジェット」企業の枠を飛び出し、消費者・市場調査会社にその姿を変えることとなる。中国でこの業界を引っ張っているのが、FirbitMi BandMisfit、そしてNike+といったアメリカ・中国企業だ。

大自然と自由。今日の中国の若者は、自由の精神を信じている。彼らは、車や家を買うことで自由が奪われるのを恐れ、友人や趣味やキャリアにおける選択の自由を求めているのだ。この精神が、中国の若者のスポーツやアウトドアレクリエーションへの参加の仕方にも影響を与えている。

人々を「外出させる」のを促進するようなサービスを開発するテックスタートアップの市場は今後成長が期待できる。参加可能な地元のサッカーやバスケットのリーグを探すアプリや、短期集中トレーニングセッションの参加者をまとめるアプリがその例として挙げられる。

たった30年前の中国の若者は、十分な食料配給チケットがもらえるかどうかを心配していた。

さらに、このカテゴリーには最先端のテック企業も含まれている。GGVの投資先のひとつであるNiuは、中国都市部のミレニアル世代に人気の電動スクーターを製造しており、同社のスクーターは、入り組んだ北京の街中を移動するだけでなく、スモッグやストレスが溢れる環境から逃れるのにも使われている。週末には、山やビーチへNiuのスクーターを走らせる人の姿を見かけることがよくある。ハイキングやロッククライミング、サーフィンは全て、中国の若い消費者がどうしても体験したいと感じているスポーツなのだ。同様に台湾企業のGogoroは、スマートスクーターと専用のバッテリー充電インフラを販売している。

北京の街中に立ち並ぶジムやピラティススタジオ、さらにはThe North Faceのジャケットを着て山道でハイキングを楽しむ若者のグループを見ていると、たった30年前の中国の若者は、新しいLululemonのウェアを着れるくらい体が引き締まっているかよりも、十分な食料配給チケットがもらえるかどうかを心配していたという事実を忘れそうになる。

しかし、中国は驚くべきスピードで変化を遂げており、今日の中国の若者は他の先進国の若者となんら変わりなく、自己実現や個人の成功を求めているのだ。中国のミレニアル世代が、より健康で幸せになるための新たな手段を模索し続ける中で、投資家は中国のフィットネスブームが今後持続するだけでなく加速していくことをハッキリと見込んでいる。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

LenovoがIntel入ってるのスマートスニーカーを発表してIntelのCEOにプレゼント

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いや、本当だよ。Lenovoがスマートスニーカーを披露するのは、今日(米国時間6/9)のTech Worldが初めてではない。去年も同じ場で同社は、その人の気分を判断して表示する靴を公開した。そんなコンセプトに実用性があるのか、そんなものを欲しがる人が実際にいるのか、全然分からないけど、写真を見るかぎり、幸せそうな顔をしてるね。

Lenovoは今日の記者発表で、Project Tangoのスマホを披露した。それに比べるとインターネットに接続するスニーカーは地味だが、昨年に比べると同社の姿勢も、この製品に対しては抑え気味になっている。

詳細はまだよく分からないが、このスマートシューズには、誰もが予想するように、フィットネスのデータを集める機能があるようだ。ウォーキングをした距離とか、消費したカロリーなんかだ。ゲームの機能もありそう。運動センサーを利用して、ユーザーの足の動きがゲームへの入力になるのかな。LEDが靴についてるけど、それも何かに利用するのだろう。

Lenovo Smart shoes

LenovoのCEO Yuanqing Yangが、そのスマートスニーカーをIntelのCEO Brian Krzanichにプレゼントしている。彼が雲(クラウド)の中を歩けるように、ね。[一瞬の間、そして笑い。]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

フィットネスアプリで夏に向かって鍛えよう!


夏はもうすぐそこ、ということは…。ワークアウト用のアプリをダウンロードするなら今だ!TechCrunchは何十もの最高のフィットネスアプリをテストし、その内我々が特に気に入った3つのアプリを以下に紹介しよう。

Sworkit

Sworkit は時間がなくてバーベルが手元にない時にピッタリだ。カーディオ・エクササイズからヨガまで、このアプリを使えばアクティビティーのタイプに合わせてあなたの運動をカスタマイズするのも簡単だ。忠告しておくと、アプリはインターバルトレーニングが中心で、エクササイズは30秒ごとに切り替わる。

Sworkit

Sworkit

ユーザーはフィットネスのルーチンの長さを、最短は5分から選ぶことができる。アプリは無料でiPhoneとAndroidの両方で利用可能。

Couch to 5K

Couch to 5Kがあれば、あなたはベッドを這い出し外を走りたくなるだろう。詳細に立てられたトレー二ングプランにより、C25Kを使えばあなたは数週間のうちに、テレビ漬けの引きこもり状態からランナーに変貌すること請け合いだ

アプリでは、まずは簡単なパワーウォークと短いジョギングからスタートし、徐々にトレーニングを進めて3.1マイル走れるところまで到達する。エクササイズは1日たった30分を1週間に3日、9週間続けるだけだ。

Couch to 5K

Couch to 5K

さらに本格的にトレーニングしたい人向けにはハーフマラソン用のプログラムも用意されている。両方とも無料と有料バージョンがある。

ClassPass

ClassPassはもはや安くはなく、回数無制限のワークアウトプランはサンフランシスコでは175ドルもする。でも、もしあなたの街で最高のフィットネスのクラスを探しており、さらに多くのブティックスタジオの標準料金である1セッション30ドルより安い価格帯をお望みなら、ClassPassは良い選択と言えるだろう。

ClassPass

ClassPass

バレエエクササイズからヨガ、ピラティス、スピニングに至るまで、ClassPassアプリを使えばあなたの街でどのクラスに空きがあるかがすぐに分かる。Flywheel SportsやExhaleなどのハイエンドスタジオでもClassPass経由で予約可能だ。アプリはMINDBODYを使用しておりiPhoneとAndroidに対応している。

これらのアプリ、要チェックだ!

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(翻訳:Tsubouchi)